インデックス / 過去ログ倉庫 / 掲示板

Can you keep a secret? 

1 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時09分25秒
さやまりのつもりです。自分でもわけがわかりません。
問題だらけでしょうが、なにせ初めてのことですからそこは御了承を・・・
被ってたらごめんなさい
2 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時14分20秒
「やぐちー、どうして裕ちゃんや後藤やなっちも呼ばなかったの」
「だって、久しぶりに会うから、二人っきりのほうがなんとなく。ね」

私は矢口の誘いでスキーをしに行く途中、分かっているけれど、
矢口の声で直接聞いてみたくて、そんな言葉を投げかけていた。
そんな甘い雰囲気で、バスは目的地に着くと思っていたのに。
3 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時15分18秒

目覚めた時、私は病院のベットの上にいた。
最初はそこがどこなのかなんてわからないくらい、頭がぼーっとしていて、
でも、なぜだか心地よい感じで、体が動かないこともあって、
天井を長い時間眺めていて、ついつい眠ってしまった。

ふと目を覚ますと、上から裕ちゃんが心配そうに私を見つめている、
目が赤く腫れていて、せっかくの化粧も台無しだ。
4 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時16分13秒
「ねー矢口は?」
私がそういうと、裕ちゃんはキョトンとして、さらに心配そうに私を見つめた
「矢口?だいじょうぶか? やっぱり再検査したほうがよさそうやな」
「裕ちゃんなに言ってるの?私、紗耶香だよ。なに言ってるの?」
裕ちゃんの表情が変わった。怒りに満ちた。
がすぐに、もとの優しい裕ちゃんのかおにもどった。
「いつもやったら、その冗談に乗ってあげれるけどな・・・」
表情が硬くなり、なりやら深刻そうになった。
「矢口、落ち着いて聞いてや。 紗耶香はな、もう死んだんや。
   矢口だけ、うん良くたすかって、紗耶香は覆いかぶさるようにして・・・」
ちょっと待ってよ、私はここにいるじゃん?私は市井紗耶香じゃないの?
どういうこと?私が死んだ??? これは夢?
5 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時17分36秒
「ねー裕ちゃん、ちょっと鏡とって」
 
私はそっと目を開けて、目の前に差し出された鏡を覗き込んだ。

そこには、まぎれもなくいつも見慣れた、大好きな矢口の顔があった。
あっ、オデコに傷跡が・・・
鏡をまじまじと見ていると、矢口に見つめられているようで、
少し笑いがこぼれた。
めーいっぱい目を閉じて、また覗き込む。やっぱり矢口だ。
 
なぜだか妙に、落ち着いている自分がそこにいた

6 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時18分12秒
 
7 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時19分08秒
矢口の体は特に外傷もなく、精密検査も何も問題なかったようで、
私は大事を取って3泊するだけで、家に帰ることが出来た。
もちろん、矢口の暮らすマンションだ。
 
私の葬式は、私が病院にいる間に終わったらしく、
自分の体にさようなら出来なくて、ちょっと残念。
裕ちゃんがあまりに悲しそうだったので、
嬉しさとゴメンねが入り混じって、どうもうまい顔を保てなかった。
8 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時19分51秒
後から聞いた話によると、バスが途中で事故にあいがけに落ちてしまったそうだ。
発見されたとき、矢口に守るように私の体があって、
そのおかげか?矢口は助かったらしい。

私の体は、もう骨折や内臓破裂やらで回復の見込みはなかったらしいけど、
顔は傷ひとつなかったというのを聞いて、ちょっと嬉しかった。
葬式の時、顔がボロボロだったらイヤだし、
来た人も、見るに絶えないよきっと。
9 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時20分41秒
矢口の仕事は、事故が報道された事もあって、
体は大丈夫だったけれど、2週間の休みをもらった。
さすがに、事故直後にハードスケジュールをやらせるのは、
イメージが悪いからね。
 
特にしたいことも、気になることも、不便なこともなかったので、
最初の1週間はあっという間に、何もせずに過ぎていった。
 
けれど、お風呂でボーっと浸ってるとき、
ふと、頭をひとつのことがよぎった。
10 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時23分01秒
「私が矢口なら、矢口はどこにいったの?」

このちっちゃな手も、足も、このちっちゃな顔も、髪も
頭のてっぺんから、つま先まで全て矢口。
なのに、それを動かしているのは市井紗耶香。
中身は市井紗耶香。矢口・・・・
   
もしかしたら
 
矢口は私の代わり死んでしまったの?私のせいで?
私が矢口から体を奪っちゃった・・・・どうしよう。
11 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時23分34秒
私のせいで矢口は死んだ
矢口を私が殺した
私が死ねば、矢口は生きていれた

矢口はいるの?
私の中に?
私がいなくなれば、矢口が出てこれる?
死ねば、私が死ねば、矢口が矢口でいられる
でも、
どうすれば

死んで矢口がいきれるなら、死んでもいい
矢口のためなら
12 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時24分20秒
 
13 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時25分01秒
そんな、行ったり来たりの閉鎖的な思考の中に入って、
ずっとベットから出ない日々が何日かたったある朝、
裕ちゃんが、訪れた。珍しく朝早くから。
  
「やぐちぃ、うちかて悲しいで、何もしたくないよ、でもな、
   いくら矢口が落ち込んでも、いくら涙を流しても、
  紗耶香は帰ってこないんやで。 戻ってこないんやで、、、、」
 
そんなの、言われなくても分かってる。
私の体はもうこの世にないことぐらい十分すぎるほど知っている。
でも、矢口の魂はあるのかないのか、、、、分からない。
  
私は矢口であって矢口じゃない
14 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時26分22秒
このまま、一生を過ごす訳にもいかない、
独りで考えても、答えは見つからないと理解している。

私は、
思い切って、裕ちゃんにだけ、
私達の秘密をはなすことにした。
15 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時27分10秒
「あのね、私    紗耶香なの。
   冗談じゃないよ、 ほんとうに市井紗耶香なの」
「あのなぁー、矢口それはもうっ
「裕ちゃん、最後まで聞いて。 理解してってほうが可笑しいだろうけど、
  嘘は言ってないし、頭がおかしくなったわけじゃないの。」
 
「体は矢口だけど、中身は私なの。
   自分でもわからないけれど、どういうわけか、
  私がここにいるの。ほんとうだよ」
 
「裕ちゃんと私だけ知らない事だっていえるよ。
  2人で、辞める前に話したあの日のこともいえるよ。」
 
「あっ、でも矢口にはなしていたらだめかぁ・・・・」

16 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時27分49秒
それから、裕ちゃんと1時間ほど、モーニング娘。にいたときのことや、
2人で、食べに言ったときの事、思いつく限りの2人だけのことをしゃべった。
まるで、壊れたおもちゃのように、ぜんまいの外れた私の口は、
おんなじことを何度も何度もしゃべっていた。
  
裕ちゃんは、そっと何も言わずに聞いていてくれた。
あいかわらずやさしいな、、、
それとも、驚いて声も出せないのかな、、、きゃははは
17 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時28分36秒
「ほんとうに紗耶香? ほんとうにほんとうに・・冗談なしで・・・」
「うん」
私が、そううなずくと裕ちゃんは天井を見つめてなにやら考え事をはじめたようだ。
いったい、なにを考えているのだろう、、、
 
「紗耶香、 体は大丈夫?矢口になって不便な事ある?ほかの人に怪しまれてない?
   矢口は?紗耶香と一緒にいるの?・・・・」
今度は裕ちゃんのねじがはずれてしまった。
質問をいつもの興奮したときのように、つばを飛ばしながら、
いつ息をするんだよと、とめどなく不思議な顔を続ける。
 
「体調もいいよ、特に不便はないけど、使い慣れた体じゃないから
  ぶつけることが多いかな、、頭はぶつけなくなったけど。はは」
  
  落ち着かせるために、平気な顔をして見せた。
 
「でもね、矢口はいないんだ。
  何度も話しかけるんだけど、ぜんぜん返事してくれない。
 裕ちゃん、わたしのせいで、やぐちが、、、」
 
顔をくしゃくしゃにする気はなかった。涙も堪えて見せるつもりだった。
 心配なんかさせたくなかった。 
        やっぱり無理だった。
18 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時29分19秒
・できるだけ、矢口のようにふるまうこと
・娘。はもちろんの事、タンポポミニモニの歌と振り付けを完璧にすること
・このことは、裕ちゃん以外に話さないこと
 
この3つの約束を言うと、
裕ちゃんは新曲を出すらしく、レコーディングへと、
お茶を一杯だけ飲んで行っちゃった。
 
頼りなくて、弱気なおねーさんだとばかり思っていたけれど、
落ち着いていて、優しく、包み込まれるような感覚を、
今日の裕ちゃんには感じる。 
ありがとう
19 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時30分31秒
それから、娘。にもどるまでの5日間、
私は無我夢中で、曲とダンスを覚えるために24時間をついやした。
ひさしぶりのダンスだったけれど、矢口が鍛えてくれていたおかげで、
筋肉痛に悩む事はなかった。 あたりまえか・・
 
苦痛は感じず、むしろ今の私にとってはその方がよかった。
私から悩む隙間を奪ってくれる。


プッチモニでがんばった、あの合宿を思い出す。
あの時は後藤と圭ちゃんがついていてくれたけど、
今は独り・・・
    
 
ぅーん、ちがう。そうじゃない
矢口と一緒にがんばってるんだ。矢口はきっと私の中で休んでるんだよ。
きっとそうだ。
だって、この頃の矢口、がんばりすぎだったもん。
   
そんな、独り言をつぶやいて気を紛らわす。
20 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時31分09秒
仕事のあいまに、裕ちゃんはもちろん他のメンバーもお見舞いに来てくれた。
圭ちゃんなっち佳織とはうまく話せるんだけど、
どうも新メンバーの吉澤石川とはうまく話せなかった。

テレビで見るのと同じように、辻加護は私に色々とちょっかいを出してくる。
ちょっとうるさ過ぎるけれど、ほっとする。
電話口で矢口の愚痴を最近よく聞くから、ちょっと心配だった。
矢口はちゃんと仲良くやってるんだな、、、
でもすこし、嫉妬。
 
ひさしぶりに見る後藤の顔は、なんだかね、
照れちゃう。
怪しまれたらいけないからと、
平常を保つのに苦労してしまった。
21 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時31分48秒
  
22 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時33分36秒
この5日間でひとつだけわったことがある。
矢口の記憶をわたしも使えるということ。
 
ダンスや歌詞を頭で思い出そうとするときよりも、
疲れきってへとへとの中、音楽を聴いてると、
自然に体が動くし、歌詞も自然と口ずさんでいる。
それになぜか、あゆの曲を全て覚えているし。きゃははは
分かるはずもない、高校の問題を解けるわたしもいたりする。
 
今更だけど、矢口の苦労や辛さをかみ締める。
見えないところで、努力していたんだなって、、、
  
ベットのなかでお互いをさらけ出して、朝まで語り、ゆっくり眠った、
あの頃の匂いが、そっと顔を見せた。
 
明日から仕事だよ。がんばろうね矢口
23 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時34分45秒
 
24 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時35分26秒
復帰最初の仕事はハロモニだった。
いきなりミニモニをやらされた私だったけれど、
気合と緊張で、テンションも上がり、うるさい2人にも負けず劣らずの
バカップリを演じることが出来た。ちょっとやりすぎだったかもしれない。
  
横で別収録していた裕ちゃんが、最初心配そうにしていたけれど、
何とかやっている私を見て安心したらしく、
終わりごろになると、いつもの表情に戻っていた。
 
仕事の後、2人で食事にいくことにして、
そこで、あれやこれやと、心配そうに色々と質問されたけれど、
私の言葉を聞いて、一応は安心してくれらしく、
そのあとは、まるで同窓会のように、思い出話に没頭してしまった。
 
店を出て、分かれるときに裕ちゃんが、
「紗耶香、大変な時はうちを頼っていいんだからね。
   前みたいに、独りで抱えこんだらあかんで」
標準語と関西弁の混じったその暖かい言葉が、嬉しかったし、
的を得ていた、ちょっと苦しかった。
「そんなに頼ってて言うなら、色々頼みごとしようかな・・・
   買いたいものいっぱいあるからなーぁ」
「それの願いはかなえてあげれんなぁー。金のかからないもので頼むは。
   じゃーね紗耶香、明日も仕事やしさっさと寝るんやで」
「じゃーまた明日。お疲れ」
裕ちゃんは私をタクシーに乗せて見届けてから、
自分もタクシーを拾い、帰っていった。
25 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時37分49秒
玄関の前でカギを探していると、矢口の携帯がなった。
裕ちゃんからだった。
「紗耶香、ちゃんと家に着いたか?」
「うん、今カギを開けるところ」
「あのな、うち色々考えたんやけど、紗耶香って呼ぶの、まずいとおもうんや。
   もし、うちが他のメンバーに紗耶香って呼んでるの聞かれたら、
  やばいやろ、、、だから、今日限りで、
 紗耶香って呼ばないほうがええかなってな・・・」
「そうだね、へんだよね。 それに矢口に失礼だしね、
 うんいいよ、今日から矢口って呼んで。そのほうが何かと便利だし」
「じゃー今日で最後やな、、、、紗耶香おやすみ 矢口おやすみ」
「、、、、おやすみ、裕ちゃん」
26 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時38分24秒
 
27 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時39分10秒
目の回るようなハードスケジュール
荒らしのように過ぎ去る毎日
相変らず気を使う私
必然的に化粧を覚える
そろそろ髪をいじりたい
ギターに触る暇はない
詩を書くのも一時中断
この喉は歌いやすい
ソロを歌ったけれど
鍛えすぎた体が目立つ
休みが欲しい
大学行ったほうがいいのかな
恋愛なんてする気も暇もない
仕事が楽しい
後押しされ引きずられる生活
28 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時39分41秒
  
29 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時40分12秒
最近仕事中に眠ってしまう事が多くなった。
たまにいく学校でも、居眠りをしてしまう。
気づいたら、一日が終わっている。
もっとこの大切な体を大事にしてあげなくちゃ。
私だけの体じゃないんだし。
また同じ失敗は繰り返したくない。
無理をしすぎて、突っ走るのはもうこりごり。
 
でも、先のことを考えると、勉強やらでゆっくりしていられない。
いつ矢口が帰ってくるか分からない。 だから、そのときのために、、、
いつでも、この体を矢口に返せるように。
30 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時40分59秒
気が付いたら、もう時計は2時を過ぎていた。
夜食にとパスタを作り終わったところまでは覚えている。
けれど食べたことは覚えていない。
でもなぜか、お腹がいっぱいだ。
 
机の上に、見慣れない手紙が置いてある。
ファンレター?   でも、うちにはもって帰ってきてないはず。
 水を一杯飲んで、私はゆっくり読み始めた。
31 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時42分07秒

 紗耶香、パスタおいしかったので2杯も食べちゃった!!
 っていきなり言われても、ビックリするかもしれないけれど。
 そうです、私です矢口です。ひさしぶりーイェーイ
 自分でもビックリだけれど、矢口は紗耶香と一緒に体の中にいるみたい??

 最近、紗耶香寝てる時間が多いって思ってるでしょ?
 なんと、その時間矢口ががんばってるんだよ。
 でも、動けるようになったのはここ最近なんだけどね。
  
 病院から今まで、まるでテレビや映画を見るような感じで、
 ずっと紗耶香の横で、見守っていたんだよ。
 がんばったね、いい子いい子ってなでてあげたいけれど、
 それが出来ないのが残念。
 
 私が死んじゃったんじゃないかって、思いつめてるみたいだけれど、
 大丈夫安心して、矢口真里はここにいます。

 そうそう、御礼言わなくちゃ。
 紗耶香!! 私の体を守ってくれてありがとう。
 でも体なくなっちゃったね、紗耶香の。ゴメンネ
  
 と、まだまだいっぱい話したいことあるけれど。
 それは、また今度ね。
 あっ、それと欲しい服とか化粧品とかそこに書いてあるから、
 あと雑誌に丸つけてあるからかっててね。
 
 じゃーまた。     
 紗耶香のなかの矢口より
 
32 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時42分49秒
力みがふわーって解き放たれていく。
ひさしぶりの涙は、ゆっくりと頬をつたっていく。
矢口が生きている。そのことだけでとても嬉しかった。
 
早速私は、矢口へと手紙を書くことにした。
私が書いていることは、筒抜けかもしれないけれど、
今はそうせずにいられなかった。
33 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時43分57秒
 手紙読んだよ。普通なら信じれないことなんだろうけど、
 不思議と、それがあたりまえのように感じる。
 
 話しは変わるけれど、パスタ食べないでよもうー
 せっかく自分のために作ったのに、まー矢口が食べてくれたんだから
 ゆるしちゃうけど。
 あと、注文多すぎ、そんなに帰るわけないでしょ、だから
 矢口が選んだ中から、更に私が選んで、二人の好みのやつ買うからね。
 
 って、ほんとうはもっと私のあつーい気持ちを書こうと思っていたんだけど、
 いざ書こうとするとね、さっきまで頭の中にいっぱいあったことが、
 もうスッカラカンだよ。まー私の気持ちはじゅーぶん理解してるだろうけど。
 
 そうだ!!今度新曲出すけれど、矢口は覚えなくても大丈夫?
 私が覚えた事を、矢口も覚えた事になるのかな?
 そこらへん、ハッキリしないんだよね。
 でも、娘。としては私ががんばるから、勉強は矢口ががんばってよ。ダメ?
 あとね、踊りたくなったり、歌いたくなったら、出て来てね、
 いつでも変われる心が前はあるから。
 じゃーまた手紙書きます。だから矢口も書いてくれるとうれしいな。

 市井より愛を込めて            
 真里のなかの市井より       
34 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時44分53秒
  
35 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時45分40秒
矢口と手紙のやり取りをして分かった事がある。
私が起きている間、矢口は眠っているらしい。
私が覚えた事は矢口も出来るらしい。
ちょっといままでがんばりすぎたから、今の生活に満足してるらしい。
いつ目覚めるかは、本人にも分からないみたい。
一応勉強はしていて欲しいと言われた。大学にいくかもしれないから
 
そんなところで、これからの生活にもなんら支障はないみたいだ。
36 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時46分19秒
「やぐちぃー、近ごろ元気やな。なんかいいことあったんか?
  さらに可愛くなって、びみょーに綺麗になってるやないか」
私は、矢口が私の中にいる事、矢口と文通していること、ここ1週間の事
を、栓の壊れた蛇口のよう嬉しさがいっぱいだったせいもあって、
収録の合間にもかかわらず、何度も同じことを話していた。

裕ちゃんも嬉しそうに、聞いていてくれた。
「やぐちぃー、元気かー」って冗談も言いながら。
37 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)06時48分37秒
「それは、そうとあれから後藤がちょっとな、、、
       矢口がなどうにかしてやってほしんやけど」
「あー、それは私も気づいていた。やっぱりショックだったのかな?
  私が言うのもなんだけど。  自分の中では死んだって実感がないからね。
    現に私はここにいるし、矢口もいるし、、、
   それにどうやって接していいのか、いまいち浮かばないんだよね」
  
その時、裕ちゃんの顔がひきつった。
振り返るとそこには後藤がいた。
まさか、ずっと聞いていたんじゃ・・・
  

じっと私を見つめている、、、重い雰囲気が漂う。
時間の流れがあまりにも遅すぎて、、息ができない。
 
後藤が沈黙をけす。
「ちょっと、今の話しもっと詳しく聞かせて。」
いつにもないその表情が、私を苦しめる。
私は裕ちゃんのほうを見る。話していいのだろうか・・・
 
裕ちゃんが、うなずいた。
私は後藤に落ち着いて聞いてねとワンクッション与えてからしゃべりだした。
「私は矢口の体を借りた、さやk・・・」
 
「あ〜ここにいたんだ!!、、、あ、後藤もいた♪ 始まるから早く来てねー」
佳織が無垢な表情で、私達を呼びに来た。
「ほらー早くしないと、収録伸びちゃうでしょお」
「あーすぐいくから、さきにいっとって」裕ちゃんが何とか返事をしてくれた。
うん、と相づちうつので私は精一杯だった。
 
後藤が待ってと言う表情で、ずっと見つめている。
「後藤、今日の仕事終わってからゆっくり話すから。それまで待ってててね
   絶対、変な行動取ったらだめだよ。分かった?」
「うん、わかった。」
なぜか納得したらしく、後藤は私達よりも先にいってしまった。
取り残された私達は、後藤の奇妙な行動に、
2人とも、きょとんとした間抜けな表情をしていた。
38 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月18日(日)07時42分51秒
さやまり好きなんで期待してます。
39 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月18日(日)07時57分08秒
さやまり、さやゆう、いちごま、って要素がいっぱいあって期待
40 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)08時11分06秒
>>38-39
先の見えない旅ですが見守ってくだされば嬉しいです。
41 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月18日(日)13時15分11秒
あの、佳織じゃないっす。
圭織っす。

飯田ヲタなんで……すいません。
42 名前:名無し 投稿日:2001年02月18日(日)14時07分51秒
>>41
ゴメン、飯田圭織ですね。
失礼しました。ちゃんと覚えました。
43 名前:名無し 投稿日:2001年02月19日(月)07時11分59秒
意識しすぎる私をおいて、1人でせっせと収録を進める
目にうつるのは、言われた通り動くロボットのようで、でも壊れていて、
秒針のように、キッチリと乱雑に進む、
そんな後藤がいる
  
いつもの半分の時間で終わった
2人以外は、今日のをきっと別人に見えたはず
 
終了の声
それと同時に駆け寄ってくる、
周りを気にする暇を与えず、
引きちぎられそうな腕の痛みを感じ、
もうそこにで、息をしてるのは、
ふたりだけ
44 名前:名無し 投稿日:2001年02月19日(月)07時12分34秒
「そんなに強く握ったら痛いよー」
精一杯のセリフ
力を緩める
でも離れない  

吸い込まれそうな目が、じっと私を捕らえて放さない
黒いガラスに映る私が見える 私を見てる
耐え切れない
目をそらそう、やめようダメだ
まばたきしたい
45 名前:名無し 投稿日:2001年02月19日(月)07時13分09秒
「いちぃーちゃん」
私を呼んでいる
そう気づいたとき、私はもう、
暖かい、痛い、柔かい
この腕にしばられていた
ちっさ過ぎるわたし

することはあっても、されるなんて
こんなにやさしいなんて、しらなかった
みなくてもわかる
においとほほで
くうきがないよ
でも
いいや
46 名前:名無し 投稿日:2001年02月19日(月)07時13分52秒
    
47 名前:名無し 投稿日:2001年02月19日(月)07時14分25秒
裕ちゃんのように、質問してはこなかった
食事にいったが、終始私を見ては、にやけ、
歯を見せご飯をこぼすだけで、
準備していたセリフはゴミ場へ
今まで、ずっとそうであったかのように、緩やかな風が、
いい匂いで2人をつつむだけ
   
別れ際に、今までどおり「やぐっつぁん」と呼んでね、
「ヒミツ、守れるよね」2つだけ言い、うなずき手を振るのを確認し、
私は家にむかった
48 名前:名無し 投稿日:2001年02月19日(月)07時15分06秒
裕ちゃんに一応連絡を入れ、私はベットに倒れこむ
変な脱力感で体が動かない動きたくない
今日はもういい
お風呂は朝にしよう
  
今日の私、私じゃない
おやすみ・・・
49 名前:名無し 投稿日:2001年02月19日(月)07時16分46秒
   
50 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月19日(月)10時09分07秒
38っす。
続きめっちゃ楽しみにしてます
51 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月19日(月)11時05分04秒
>ちっさ過ぎるわたし
ちっさ過ぎる市井ちゃむ萌え(w
同じく続き期待
52 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月19日(月)11時17分39秒
寝ている間に別の人格が動いてるって、
ファイトクラブのエドワード・ノートンとブラッド・ピットみたいですね。設定はかなり違いますけど。
53 名前:名無し 投稿日:2001年02月19日(月)17時24分06秒
>50 >51 
今のところ自分の中でも固まってないので、
みぐるしーものになるかもしれませんが・・・長くなるのか短くなるのか・・・
>52 
ファイトクラブ見たからその影響もあるのかもしれません。
 
54 名前:名無し 投稿日:2001年02月20日(火)07時11分17秒
私のミスで今日は上げられません。
本当スイマセン。(涙
55 名前:名無し読者 投稿日:2001年02月20日(火)21時28分19秒
がんばれ!
56 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時38分40秒
このポンコツマシーンが!!
という事で続きです。
 
がんばちゃいます。
57 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時39分19秒
     
58 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時40分35秒
「後藤は不思議な子だ!」
 
今更ながら、そんなことを感じていた。

私の体はあいかわらず、矢口のままだと,
朝、顔を洗うたびに実感させられ顔がゆるむし、
頬をぶよーんぶよーんとつねるのが癖になってしまった。

普通の人が見たらきっとやっぱり矢口にしか見えないはずだ。
自分ですら、目の前に矢口がいるように感じるし、
鏡を見て、話しかけることもよくしている。
59 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時41分36秒
それに、だいたい他のメンバーはまったくそんなそぶりを見せないのだから、
気づいていないどころか、想像も出来ないはず。
きっとテレビを見ている人にとっては、これっぽちもだろうな、、、でも、
「この頃矢口落ち着いてきてない?」
とか、
「なんか近ごろ、可愛さ以外に、なんていうのかな、妙な色っぽさをかんじるつぅーか」
とか、、、矢口のあの抱き締めたくなる感じに私が混ざって、
なんていうかなぁー 
ってなにのろけているんだろぅ、、、いやナルシストかなぁ、、
あたしゃバカだー、あはぁぁ・・・
60 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時42分26秒
でも、後藤は気づいてくれた。
私達の会話を聞いただけで、すぐに私の存在を見つけてくれた。

もう少し、疑っていいはず。ていうか、何のこと?って頭の中で
「?」でいっぱいになるはずだよ。
それに怒りそうだけどなー。死んだ人の話してるんだから。 
「市井ちゃんの話しなんてしないでよ」とか、「そんな冗談、楽しい?」とか
いや予想外にのってきて、
「私の市井ちゃんはね、昨日のテレビを見てね。いい子いいこしてくれたんだよ」とか
いや、それは言いすぎだよね、、、、でも後藤なら、、いやいくらごとうでも、、、

まぁ普通の人なら、私が過去の人という前提で話をすはず。
61 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時43分32秒
私だったら、、、
例えば、私と後藤が逆の立場だったら、
矢口の体を借りた後藤がいて、それをみて、
私は気づいてやれるかな?
 
 (ごとうとやぐちがいっしょかぁ・・・

人間からすれば、見分けのつかない犬やネコ、
そんな動物だったり虫だったりしたら、 
どうやって見つけるんだろう、、、
62 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時44分24秒
みんな同じ顔で、同じ体型で、
まったく見分けがつかない世界だったら、
視覚で区別できなかったら?

見つけれる?   
見つけてくれる? 
63 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時45分25秒
私は死んだことになっている。
知っているのは3人だけ。
矢口、裕ちゃん、後藤。
 
3人のなかでだけ私は生きている。
後藤は見つけてくれた。
それだけでいいのかもしれないけど、
 
  
どんな結末が待っているかなんて知らない。
いきなり消えてなくなっちゃうかもしれない。 
このまま幸せでいれるのかな?それとも、、、
 
昨日でも明日でもなく、「私は今、生きている」
何度も繰り返しながら、ゆっくい瞳を閉じた。
 
眠りにつく頃、外から光が差していて
目が真っ赤にはれていた。
「今日は外に出ない!!」
そう決めて、またベットに戻った。
64 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時46分02秒
       
65 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時47分45秒
渡された紙コップがふるえている。
 
ひさしぶりのライブの前! テレビとはくらべられない。
娘。に加入したばかりのあの頃を思い出す。成長していない私、、、
 
もとから、そんな強い子じゃなかった。
回数を重ねたおかげかもしれない。けれど、
後藤の教育係をまかされ、無理やりがんばっていた。強い自分を演じていた。
自分は本当はこんなにキビキビしてへっちゃらな子なんだよと、、、
バランスが保てなかった。
66 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時48分59秒
今日は市井紗耶香じゃない矢口真里。
そのことが、わたしをさらに小さくさせる。
 
辻加護がじゃれてくるので、考え込むのもいけないと遊んでいたけれど、
のりの悪さを感じたのか、吉澤や石川にちょっかいを出しにいってしまった。
裕ちゃんや後藤は、私の様子に気づいたらしく、
大丈夫だよと、口をそろえていってくれる。
自分でもそう思う。そう思いたい

「歌詞を間違えたら」「自分のダンスを踊ってしまったら」
そんな言葉が頭のなかをくるくるする。
67 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時50分01秒
ふと、矢口とマイクをぶつけた事を思い出した。
いざ本番でミスしても、どうにかなるし、
観客がいるから、いかにも間違えたって顔できないから、
平然をよそったり、笑って済ませられるけれど、、、
 
(やぐち、どうしよぅ・・・)
胸で小さくつぶやく、誰にも聞こえな小さな声で

(サヤカ・・・)
  
(さやかげんきだして!!)
68 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時52分10秒
がばって頭を上げ、周りをきょろきょろしたけれど、だれも呼んでいない。
それぞれが雑誌を読んだり、ゲームをしたりしてる。
裕ちゃんがと目があったけど、
不思議そうなかおで、どうしたの?と首をかしげてられた。
 
なんでもないよと、首を振ってまたうずくまる。
69 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時53分02秒
(さやか!やぐちだよ。おはよう)
  
突然ビクッとなった私をみて、後藤が笑ってる。
へんなとこみられちゃったなぁー
笑いで返して、またうずくまる。
 
(やぐちなの?)
頭の中でそうつぶやくと、矢口が返事をしてくれた。

(そんなにおどろかなくてもいいでしょ。やぐちはばけものじゃないんだから)
(だれだっておどろくよ。いきなりこえかけられたら、、だいたいなんでやぐちが、、、)

(じぶんでもわからないんだけどね、なんかきゅうにね。まーどうでもいいっしょ!!)
(それはいいことだけど、、、うわぁーまだしんぞうがどきどきしてるよぉ)
70 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時54分08秒
「矢口時間だよ。そろそろいくでぇー」
裕ちゃんが呼んでる。
 
(さやか、ほらさっさとこうどうする。 ゆうちゃんにめいをくかけちゃだめでしょ)
(わかってるよ、いまうごこうとしてたでしょ)
 
「あっ、ごめんごめん。ちょっとまって・・・
71 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時54分57秒
突然の矢口の登場に、私の緊張はどこかにいっちゃって、
ライブもミスすることなく完璧に出来た。もしかしたら、前よりも出来たかも。

私達、やっぱり相性がいいねぇーっていったら、
矢口は恥ずかしがって、今度からは1人でできるねっておねーさんぶってた。
えーーー、ひとりだったらできないよぉーっていったら、
ダメ!ちゃんと一人でやるのっ!!だって。
困らしちゃった。
72 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時56分19秒
    
73 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時56分51秒
「今日は市井ちゃん?」

会うたびに、耳もとでささやくので、私達はどうにかする事にした。
矢口が、後藤を嫌ってるわけではないけれど、
私じゃないと知ったあとの表情が、
あまりにも残念そうなので、
そんな悲しそうな顔を見るのも辛いし、
矢口も、いくらなんでもとめげてしまっていた。
74 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時58分07秒
「紗耶香に1週間逢ってないからって言うのは分かるけど、
    ひどすぎるよ、今日の後藤の態度!! 
        ちょっとは人の気持ち考えてっておもわない?」
「あのねー、きのう市井ちゃん?ってきいたら、くちびるををぷクーってして、
    違うよ、って一言いって、いっちゃうんだよ!
  聞きたいこと聞いて何でいけないの?わたしわるいことしてないよね?
     市井ちゃんもそうおもうでしょ。
   でね、市井ちゃんのこと話しても怒るんだよぉ」 
75 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時58分37秒
そんなこんなでわたしもつかれちゃうし、2人をほっとくわけにもい。
わたしだって
私を待っていてくれるのは嬉しい、
でも、頼ってばかりじゃ1年前と変わらないじゃないか!!
私だって、いちゃつきたいし、じゃれあっていたいし、けれど、、、
そんなこんなで、私達は暗号を決めた。
76 名前:名無し 投稿日:2001年02月21日(水)06時59分10秒
         
77 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月21日(水)07時40分22秒
38っす
さやまりは、ほのぼのしてて良いっすね。
続き期待してます。
78 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月21日(水)08時08分46秒
さやまりに後藤が絡むのかな?
おもしろそう。期待してます。
79 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)06時14分44秒
>38さん
ずっと読んでくれてうれしいです。
ほのぼのと読んでくれるとうれしいです。
>78さん
今は何もいえないです。1つ言ったら全部しゃべってしまいそうで・・・

今日は特に理由はないけどあげれません。
ゴメンなさい。(ペコリ
80 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月22日(木)14時14分04秒
最後どうなるんだろう…。
読めなくておもしろいっす。
81 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時39分33秒
>80さん
読まれてそうで怖いですが。。。
 
!!そう最後と言えば、
私の独断と偏見ですが(緑で)
とくに、仕掛け人さん、らっびっとさん、sugerbabyさんたちの、
続きを気になりつつ、、、(良い感じだなー
つづきです。
82 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時40分47秒
   
83 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時41分19秒
「鼻をつままれた日は私だからね」
と後藤に教えると、ニコって了解してくれた。

思いつきの決まりにしては、とてもよかった。
おこられずに後藤の鼻をぷにょぷにょとさわるんだから。
後藤は、これ以上大きくなったらたいへんだよぉと、ぶつくさ言うけれど、
まんざらイヤじゃないみたい。
それに、人目を気にすることもなくなるし。
84 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時41分50秒
後藤と私のそんな挨拶を見た裕ちゃんが、私の鼻をつまむ。
と、それはなぜだがメンバー内でどんどんと、流行っていったけど、
私は後藤だけにしかしなかったし、後藤は私以外にされるのをちょっとためらっていた。
「矢口はなんで後藤にしかしないのぉ?」と言われ、
あせる後藤を確認しながら、
「だって一番きもちいんだもん」と、とっさに言ったのに、
なぜかみんなは納得していた!

すぐにみんな飽きていったけど、
私と後藤は、相変らず続けていた。つづける必要があった。
最後まで矢口は、誰にもしなかった。
85 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時42分26秒
       
86 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時43分00秒
 2人が好きで、
でもただ一言に好きといっても、
まったく違う種類だから、ベクトルの方向が違うから、
私1人じゃ抱えきれない。
二人を好きになった私が悪い、そう言われても仕方ないと思う。
だけど、コントロールできるくらいなら、
悩んだりしない。
もし、2つのベクトルが同じ方向にむかえば、
どちらかを忘れられるかもしれない。
でも忘れたくない。
それに、どちらかがかけてしまったら、きっと
バランスを失った私は、暴走してしまう。
 
そんな事を考えながら、今日も眠れなかった。
体には悪いけど、それもしかたない。


つにね紗耶香はそのことを悩んでいた。
87 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時43分44秒
   
88 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時45分27秒
矢口には、この頃ずっと気になっていることがあった。
言うまでもない、近ごろ妙に一緒にいることが多くなった、後藤と紗耶香の関係だ。

矢口と紗耶香は、同じところにいて、体を共有している。常に一緒にいる。
でも、それだけだ。 会話でしかお互いを確認できない。
相手がいるということはなんとなくな感覚でしか感じる事ができない。
触れない。前の関係ではいられない。

それとは逆に、必要以上に手を握ったり、抱きついてくる後藤に、
矢口に、うらやましさともう1つの感情が芽生えはじめていた。
1年前はへっちゃらだった。
目の前で、どんな時間でも、どんな場面でも、どんな仕草でも、
全部目の前で見ないといけない。
89 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時45分59秒
それは試験問題の小説のようで、
好き嫌いで選べる、つまらなければ眠ればいい映画と違い、
誰もが絶対読まなければいけない。

試験問題も放棄する事はできる、でも逃げたくない。
気になるのだから仕方ない。
どんなに退屈でも、観てしまう。拷問だ
 
そんな矢口でも、決して紗耶香にその事は言わなかった。
後藤と一緒になって、板ばさみにしたくなかったからだ。
ついこのあいだ悩ませたばかりなのに、これ以上困らせたくなかった。
90 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時46分33秒
「サヤカ、あんまり後藤といちゃついてると、あやしまれるよ。」
「後藤もそろそろ成長しないとね。」
  
それが矢口にとって、精一杯の嫉妬だった。
遠まわしに、誰も傷つかないように、迷惑かけないように、
そう思うと、本音が言えない。 でも感情がこぼれる。

紗耶香にはどううつってるのかな?、と自分が陰気な子に思えイヤにもなっていた。
確かにねちっこい子だと認めるようにもなっていた。
91 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時47分20秒
   
92 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時47分53秒
「やぐっつぁんと話してるのかな?それともいちいちゃんと?」
「市井ちゃんが、私より裕ちゃんのほうが好きになっちゃう・・・」
「まえから裕ちゃんのほうが大事だったのかなぁ・・・」

後藤は後藤で悩んでいた。
前から矢口とあうたびに、矢口の名前が出るたびに、「きゃわぃいい」といって、
矢口を独り占めしようとしていた裕ちゃんの存在だ。
裕ちゃんは紗耶香と前からなかが良いという事もあり、
より一掃、べたべたしていた。
 
特に最近2人っきりで話しているのを見ることが多かった後藤は、
まるで探偵のように一日中見張っていた。
93 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時48分59秒
紗耶香や裕ちゃんは、
後藤が見ていると、気づくたび「こっちにこいよ」と呼ぶけれど、
なぜか、「いいの」と首を振るばかりだった。
 
紗耶香はそんな後藤を不思議に思っていた。
自分が一人のときは、見つけた瞬間にとんで来るのに、
なぜか2人でいる時は来ない。

「後藤は裕ちゃんを嫌ってるのかな?」と気にかかっていた。
私が脱退したあとに、2人の間に何かあったのかな、という考えが、
頭の隅にあったが、そこまで気にしてはいなかった。
ミニモニやタンポポでそれどころじゃなかった。
気にしている余裕がなかった。
 

裕ちゃんと後藤が一緒にいるのを見て、一応、安心した。
94 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時49分38秒
       
95 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時50分16秒
数日遅れの誕生祝い。
スケジュールが唯一合わなかった裕ちゃんが、
珍しく、矢口を家に呼ぶ。明日は2人とも休み。

裕ちゃんにとっては、自分より本当は矢口の方がいいのかな?
と思っていた。紗耶香はちょっと気が引けていた。
 
誕生日は、ちょうど矢口の日だった。
もし私の日だったら、
と何日も前から紗耶香は気にしていたが、それは無駄に終わった。
前の晩一人でせっせとケーキを焼いたりでけっこう疲れたのを、ふと思い出していた。
あれは作り過ぎだった。
96 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時50分50秒
「紗耶香の誕生日も祝えなかったからな・・・」
照れて見せて、矢口じゃなくても気にするなと言ってくれている。
裕ちゃんは裕ちゃんで、紗耶香の気持ちぐらい分かっていたし、
そんな気を使うところに、共感を覚える紗耶香だった。 

「矢口や紗耶香と飲める日ももうすぐやな」と言い、やっぱり裕ちゃんは、
お酒を飲み始めた。
私も飲まして、と言ってみたかったが、
普段から裕ちゃんがきまり事にうるさいというのを紗耶香は、
十分過ぎるほど知っていたから、その言葉はしまっておいた。
  
たわいもない話しで1時間が過ぎた。
97 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時51分21秒
「一緒に飲むか?」
「うーんっ、、、、、飲む♪」
「ほな乾杯といきますか、かんっぷぁい」
「かんぱーい」
すすめられた紗耶香は、動揺しながらも、ぐいぐいぐいっと一杯二杯と、
どんどんとすすんだ。

その日の裕ちゃんは変だったが、いつもなら気付く紗耶香も気付けなかった。
「おおっ、紗耶香いける口やな。あっ矢口か? どうでもええわ。飲め飲め!!」
「まーね」とクイクイとつがれるたびに、紗耶香は飲んでいく。
 
年下に負ける分けにはいけないと、裕ちゃんは対抗意識を燃やす。
ちっちゃい体に似合わない飲みっぷり、
コップを両手でそえたそのユビ、女の子座りでスカートの隙間からでた生足、
自分と違った静かな飲み方、ほんのり染まったほっぺた、揺れる体、たえない笑顔、
あれやこれやの仕草が、裕ちゃんによからんことを考えさせた。
98 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時51分51秒
「ちょっと、チューしてええか?」
「いいよぉ〜」
無防備なからだがゆらゆらしている。
いつもは冗談でするが、今日の裕ちゃんはマジだった。
 
矢口はふわぁーと半開きの目でどことなく見ている、
唇がさびしそうに待っている。
本人はどうだったか分からないが、裕ちゃんはそう受け取った。   

部屋には、カラーンと響く氷の音だけがきこえていた。
そっと、音を立てないようにゆっくりちかずく。ゆっくりゆっくり。

時がとまっている。
99 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時52分22秒
息を止める。唇と唇が触れ合った瞬間。
「ぅんっ・・ちょっと・・・・」
「・・・・・」

いつもの無理やりのちゅーとは違う。
キスがこんなにいいもんだったと、10代のころのときめきを、
思い出しつつも、間をおいてはなんども、なんども向きを変え唇を奪った。
ちょっと残念だったのが、矢口が酔っ払っているせいで、
いつものような反応はなく、舌を絡めてこないので、
攻めの一手でものたりないと思う裕ちゃんだったが、
しっとりとした口付けに酔っていた。
 
いつのまにか紗耶香は寝てしまった。
100 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時52分55秒
おきあがった時、時計は午前3時をまわっていた。
ガンガン響く頭を押さえ、冷蔵庫を開ける。
お茶を一杯飲んで一息つき、裕ちゃんのほうへと目を向ける。

どうやら、紗耶香が起きたのに気付いていないようだ。
裕ちゃんはあれからずっと一人で飲んでいたらしく、すっかり出来上がっていた。
いつもの泣き虫モードだ。
何度も見てきた紗耶香にとってはあたりまえの事で、もうなれっこだ。

「裕ちゃんのみすぎだよ」と言ったがもう遅い、
飲んだ酒は戻らない。25を過ぎれば1日じゃ抜けきらない。
101 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時53分26秒
「おっやぐつぃおきたのぉ? ゆうちゃんもうだめっ!!」
「裕ちゃんほらしっかり! きもちわるいの? 水?」
「・・・・・」
「なに?どうしたの?」

「さびしぃ、、、ゆうちゃんさびし、、やぐちをだして、 さやかぁ、
  やぐちをひとりじめしないでよぉ  ねぇやぐちはぁ? ねえっっひぐぅねぇてばぁああ」

裕ちゃんは肩をつかみ揺らす。
紗耶香は動けなかった。 
泣きやまない。
長い動揺の後、紗耶香は我にかえり、そっと抱き寄せた。
102 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時54分35秒
ことばをかける余力など、紗耶香には残っていなかった。
支えてあげるには、この体は小さすぎた。
アンバランスな光景。
ぐちゃぐちゃの泣き顔が、胸元をぬらす。
「ごめん、ごめんね、なにいってるうんだろぉねぇ ぐすぅんぅうん」
やさしく抱き締めて紗耶香はぼーっと壁を見つめるだけだった。
103 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時55分06秒
              
104 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時55分47秒
裕ちゃんをベットに運び、片付けを済ませ、
「バイバイ」と寝顔に声をかけ、玄関を出た。
 
青い朝だ。
 
誰もいない道を、ゆっくりと帰っていく。
車の通らない道を、一歩一歩進んでいく。
時折見かける、新聞配達やトラックにむかついていた。
 
酔いは冷め頭痛もやんでいたが、紗耶香の気分はブルーだった。
さっきの言葉がずっとひっかかっていた。
105 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時56分26秒
            
106 名前:名無し 投稿日:2001年02月22日(木)22時57分41秒
続きは、朝あげる予定です。
書き上げれればの話しですが、
107 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月22日(木)23時40分21秒
市井の気持ちも判るし、中澤の気持ちも判る。
う〜……難しいねぇ。
108 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月23日(金)06時05分53秒
38っす
良い所で切りますね〜。
続きが、すごい気になります。
109 名前:名無し 投稿日:2001年02月23日(金)06時27分43秒
>38さん
そういうつもりはないんですけど、
その先がなかなかまとまらないんです。
>107 自分でも難しいです。いろいろと

予定は予定で終わりました。ゴメンなさい
 
110 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月24日(土)13時15分31秒
頑張ってください。
待ってます。
111 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月25日(日)03時55分26秒
おお・・オモロイね〜・・
全然結末予想出来ないや。
頑張って下さい
112 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時44分23秒
お待たせしました。
2日もあいてしまった。(涙
こうなったらと、途中ですが、続きです。
また中途半端なところですが・・・
がんばります。
113 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時44分58秒
    
114 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時45分41秒
相談された矢口も迷っていた。
 
最初ッから、秘密をばらさなければよかった。
教えなければ、こんな事にはならなかった。
裕ちゃんにも教えなければよかった。
秘密なんて守れるはずがない。
隠し通すことなんて出来ない。
1つの秘密が多くのトラブルを生んだしまう。

矢口は今さら考えてもしょうがないと分かっていたが、
過去に囚われるばかりで、先に進まなかった。

いい案が浮かんだが、それを自分に置き換えて考え、
それがとても寂しい事だと気づき、
考えるのをやめた。
 
それから朝まで考え続け、2人は1つの結論に達した。

その日のうちから、矢口と紗耶香は計画を実行し始めた。
115 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時46分21秒
朝すぐに、紗耶香は後藤に逢うと鼻をつまむ。
裕ちゃんに話しかけられて、矢口と入れ替わる。
 
2人は毎日それを繰り返した。
なるべく二人っきりにならないようにして、
後藤、矢口、裕ちゃんの3人が並んだ姿を、
周りの人は目にする事が多くなった。
そんな時はたいてい紗耶香ががんばっていた。
 
毎日紗耶香だと、いくら後藤が嬉しいからといって、
矢口を心配しないはずがない。
なるべく半分半分で矢口と紗耶香を演じたし、
後藤と買い物や、サウナいったり、
裕ちゃんと食事に行ったりで、
紗耶香と矢口は、トラブルが起きないようにと努力した。
 
このまま何も起こらず、過ごしていけるはずだった。
116 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時46分51秒
紗耶香が眠りからさめない日が続く。
1週間ずっと矢口なんてこともあたりまえで、
その間、矢口が紗耶香になりきり、後藤に接していた。
  
一気に2人分を負かされた矢口は疲れのせいもあり、
100パーセントの要求を満たせず、
時折見せる矢口の表情が、後藤に不信感をもたせた。
 
そんな感じで何週間か過ぎたあと、
紗耶香に最後の日が訪れた。
117 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時47分34秒
 
118 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時48分31秒
夜はまるで台風が来たかのように、
雨と風で窓ガラスがどたどたと音を立てていたはずが、
目覚めたときにはすっかり青い空が広がっていた。

きっと春になっていたら、アスファルトが緑に色付けされていただろう。
でもまだそれにはもう少し足りなくて、雨が降ったことは、
光を反射する地面しか教えてくれない。
別れの日は、そんな朝でむかえた。
119 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時49分03秒
仕事は順調に終わり、日が沈む頃にはもう買い物の途中だった。
 
「後藤、時間もあいたし買い物行こう。」
と私が言うと、いつもと同じように元気な顔で飛びついてきて、
でもちょっと待ってといい、帰宅の準備をバタバタと終わらせ、
先に外へと向かっていた私の腕にするりと走りこんできた。

私も久しぶりでで嬉しかったけど、後藤はそれ以上の笑顔を見せてくれた。
 
外に出ようとした瞬間なぜか夕立のような雨が降り、
時間はたっぷりあるからと、
珍しく後藤がすすんで買ってきてくれた缶ジュースを飲みながら、
外を10分ほどゆっくり眺めたあと、
まだ濡れて光っている道を、二人で歩いた。           
 
まだまだ太陽は高く、そんな青い空が、
水滴を含んでみずみずしくなったビル群を輝いて見せた。
電車に乗るまで、人は少なく、さっきの雨を喜んでいる人は他にいないようだ。
120 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時49分38秒
「後藤、夕日がきれい」
と会話をとめ、私は思わず話しかけた。
 
そうだねと、上から見られているはずなのに、
下から覗き込まれるような感覚で、
ただその澄んだ瞳でじっと私を見つめている。
 
まるで、夕日と闇のコントラストより、ショーウィンドーの服よりも、
私を見ていたいというような表情で見ていて、そんな目で見つめないで、と私は思った。
子が親を見る目とはちょっと違う。
宝物やお気に入りのなにかを、極地で自然現象を見る目、
なにが起きても怖くない、ただあえなくなるのがつらい、そんな目だ。
121 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時50分49秒
後藤は知っていたのかもしれない。
私はそれらしいそぶりも、言葉もなにひとつ見せていないのに、
体からこぼれた感情を、後藤なりのアンテナでキャッチしていたのかもしれない。
あたりもそんなフインキだった。 きれいな空だった。 

スタイルも、2人の服の趣味も、去年とはすっかり変わってしまった。
でも1年前に戻ったようで、このまま永遠という言葉が似合いそうに思えた。
 

お目当ての物を手に入れた私達に残されたものは、
帰宅までの時間だけで、後藤の口も私の口も閉じてしまった。
122 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時51分25秒
「じゃーまた明日。」

その言葉を後藤は準備していたかもしれない、
でもそれを使うときはまだだった。
私が用意していた、「今日泊まっていかない。」を先に使ったからだ。

その言葉に返事もせず、携帯を取り出し、
テキパキと家やマネージャーさん話しをつけ、
電話を切ったあとの表情で、何も問題がないと分かり、
後藤も成長したんだと感じる。
123 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時52分07秒
晩ご飯の材料は冷蔵庫の中にあり、
歯ブラシや下着など、その他のもろもろは後藤の置き忘れで、たいていあった。
コンビニで途中買ったものは、雑誌ぐらいだったが、
無理にでも、何かないかと狭い店内をうろちょろする後藤が、懐かしく思えた。
 
いつもならタクシーを拾うはずなのに、
やっぱり今日は、何かが2人を歩いて帰りたい気分にさせ、
どちらも、歩いて帰ることに文句を言おうとはしなかった。
 
これといった会話はなく、黙っている時間の方が多い。
初デートの恋人か、何十年も寄り添った老夫婦、もしくは別れる前のカップル、
そのどれかの雰囲気で玄関までたどり着いた。
私としては、老夫婦がよかった。 
124 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時55分37秒
        
125 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時56分07秒
「ただいま」
 
帰宅するとき、自然と私は言うようになっていたが、
後藤が先に、ただいまというのを聞いて、
普通なら不自然に感じるところが、
なぜかそれがあたりまえのように思え、
ついつい笑ってしまった私を見た後藤は、
不思議そうな目で見つめていた。
 
なんでもないなんでもない、と繰り返して私がいうので、
隠し事か思い出し笑いと思ったらしく、ねーおしえてよとだだをこねられたが、
なんとなくみなまで話すのも恥ずかしかったし、
頬を膨らましたその表情を見ていたかったので、
そのままほったらかしにして、私は料理の私宅にとりかかり、
後藤はまだその表情で、私に聞こえるようにぶつぶつといいながら、
さっき買ったばかりの雑誌を取り出していた。
126 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時56分37秒
匂いで分かっているはずなのに、いつものように、
後藤は手伝いもしないで、うろちょろしてる。
             
「もぉうるさいなぁ、あっちいっててよ」

私が小さいのをいいことに、肩から顔を出し、
耳もとであーだこーだと注文をつけ、隙を見てはつまみ食いをする。
この体になってから、2人の関係は逆転してしまった。
はたから見ればそれは、新婚家庭のようで、
もちろん私がお嫁さん、後藤がお婿さんなのだろうけど、
たまには逆の立場にもどりたいと考えながらも、
広すぎる台所をせっせと動き、
後藤にはお皿、スプーン、コップ、フォークを並べてもらい、
めでたく晩ご飯の完成となった。
127 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時57分07秒
シチューとサラダという、意外と簡単な料理で、
内心もっと手の込んだ料理にした方が良かったかなと気になっていたが、
「おかわり」といってくれたのを聞いて、
ご飯をつぎながら、また顔が緩んでしまった。 

片付けも済ませ、お風呂のスイッチを入れ、タンスから枕を取り出し、
明日の予定を確認する。
時計の針はまだ9時をまわったばかり。

その間、後藤はソファーによこになり、ジュースを片手にピスタチオを食べながら、
ずっとテレビを見ていた。
忙しく動く私と対照的に、妙に落ち着いてゆっくりと過ごしていた。
 
そんな後藤の横にそっとすわり、一緒になってわらった。
128 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時57分38秒
「先に入る。それとも私から入っていい。」
というと、話し聞いてるの?と思わせる表情を見せたが、
何かひらめいたといわんばかりの顔をすると、
いっしょに入ろうと言い返してきた。
その言葉を私もどこかで期待していた。 
129 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)06時58分09秒
        
130 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)07時00分01秒
今日はここまでです。
書き方がコロコロと変わりますが、
1人称(あってるかな  じゃ書きづらかったもので・・・
おやすみなさい
131 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月26日(月)07時30分47秒
>あたりもそんなフインキだった。
フインキ萌え〜!

すみません。ついつい気持ちが抑えられなくて・・・
お風呂!?続き激しく楽しみ(w

132 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)07時43分22秒
>131
やっぱり同じスレの人が見てたのね(赤面
133 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月26日(月)07時43分22秒
38っす
更新待ってました。
続き楽しみに待ってます。
134 名前:名無し 投稿日:2001年02月26日(月)07時44分57秒
>38さん
途中で投げ出したりはしないつもりです。
たいしたものじゃないけど、最後まで読んでいただければうれしいです。
135 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月26日(月)11時55分11秒
市井の本命は後藤なのか?
136 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月27日(火)00時14分33秒
風呂!!
137 名前:名無し 投稿日:2001年02月28日(水)05時36分47秒
短いけど続きです。
138 名前:名無し 投稿日:2001年02月28日(水)05時37分19秒
      
139 名前:名無し 投稿日:2001年02月28日(水)05時37分52秒
後藤と一緒に入ったことがないわけではない。
私がこの体になってからも何度もあるし、市井紗耶香だった時も何度かある。
しかし、家のお風呂に後藤と入るのはこれが初めてだ。
 
家とは違い、
高い天井や広がる空、湯気で見えにくい視界、手を伸ばしてもあたらない広さ。
それと、温泉に来ているということがテンションをあげ、恥ずかしさをどこかえ持っていく。
 
それにくらべ、この狭い空間に裸の2人がいるのは女同士でも、
なぜか照れてしまう。
140 名前:名無し 投稿日:2001年02月28日(水)05時38分31秒
2人で服を脱ぐのには狭すぎるので、私は先に入るか後に入るか迷っていたが、
結局一緒に裸になっていた。後藤はこれっぽっちも恥ずかしさがないようだ。
これから何があるというわけでもない、何かをするというわけでもない。
しかし私の頭は空っぽになっていた。
それは矢口の体だったからかもしれない。
 
先に脱ぎ終わった後藤が、体も流さずにお風呂に入る。
怒る気はない。むしろ無邪気さが可愛く思えた。
きゅうくつなところにわざわざ入るのは変だなと、
私はいつものように体を洗い出した。
141 名前:名無し 投稿日:2001年02月28日(水)05時39分22秒
手を最初に洗い、腕、首の順。そこからはゆっくりと下にとすすんでいく。
髪の毛は体を洗った後と決めている。 
その間後藤は横からジーっと私のほうを見ていた。
それはいやらしい目とは違い、
ぼーっと私の行動をまるでテレビでも見ているかのように、
あごをつけ、一言も声をかけずに眺めている。 
 
横目でそんな後藤の行動をを知りながら、
私はこれと言った反応も思いつかなかったので、そのまま最後まで洗い終え、
それと共に後藤が浴槽から出た。
言葉も交わさず2人は入れ替わり、
さっきの後藤そのままに洗い終わるまで眺めていた。 
142 名前:名無し 投稿日:2001年02月28日(水)05時40分01秒
まじまじと見る後藤の体は意外と締まるところはしまっている。
そんなにおなかも出ていないし、それにまた胸が成長している。
 
のぼせた私はお湯から手を出し、後藤の腕に触れた。つるつるしている。
キャっと急に声を上げたので、私は何ごとかと思ったが、
「もぉ、市井ちゃんきゅうにさわらないでよ。びっくりしたじゃないか」
と後藤がいうのを聞いて、あーとなっとくした。
へへって表情で私はかえすと、ちょっと膨れ面にしてみせる後藤が可愛かった。
143 名前:名無し 投稿日:2001年02月28日(水)05時41分49秒
そんな後藤を眺めながら、加入から今までのことを思い出していた私の横に、
泡をちゃんと流し切ってない体ではいってきた。
狭すぎる浴槽は体がくっつきあい、
さっき手で感じたつるつるに直接触れている。
 
「やぐつぁんの体スベスベー。」
「いいでしょーこの体私のものなんだよ。」と言葉を返すと、
後藤はが一瞬怖い表情を見せた。 
 
慌てて私は話題を変え、5分後にはのぼせたという言い訳と共に、
先に上がった。
私が髪を乾かし終わり冷蔵庫からお茶をとりだした頃、後藤はようやく上がった。
144 名前:名無し 投稿日:2001年02月28日(水)05時42分40秒
テレビを見たり明日の仕事を話したりした後、私達は同じベットで眠った。
 
「市井ちゃん。どこにもいかないよね。」
と背中越しにいわれ、「うん」と返事をして目を閉じた。
 
 
 
後藤が眠るまでまち、そして朝になるのを待ち、
用意してあった、後藤用の手紙と自分用の手紙をテーブルの上におき、
私はぬくもりの残る、ベットにまた戻った。 
 
「いちいちゃん、、、、いかないで、、、」
その寝言が、私の心を苦しめる。
 
でももう後戻りする気はなかった。 
145 名前:名無し 投稿日:2001年02月28日(水)05時43分30秒
              
146 名前:名無し 投稿日:2001年02月28日(水)05時46分12秒
今日はここまでしか書けませんでした。
>135さん
たぶん違うと思います。
>136さん
期待はずれでごめんなさい。
147 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月28日(水)07時43分35秒
38っす。
最後まで、読むので頑張って下さい
148 名前:135です 投稿日:2001年02月28日(水)08時01分04秒
たぶん違くてよかった(ほっ
どっちかってーとさやまり派だったから。
149 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月28日(水)08時08分59秒
やっぱいちごまはよい。見事にツボをおさえられた。
さやまりですか・・・でもさやまりも好きなので続き期待
150 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時06分18秒
>38さん   >135さん
さやまり大好きなのに、うまくかけない・・・・ゴメンなさい
>149さん
ちょっと鬱。いちごまもすきだけど・・・・なんとなく。 

ではではつづきです。
151 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時07分33秒
       
152 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時08分14秒
後藤へ

たぶん、なんとなく気づいていると思うけど、
市井はもう消えちゃいます。いなくなっちゃいます。
自分のことながら、あんまり、なんか不安とか、心配とかないんだけど、
なんでだろうね?一度は死んだ身だからかな。
あっ、でもやっぱり後藤のこととか心配かな。
でも、後藤ももう高校生だもんね!
もう私がいなくても一人で出来るよね。できないって後藤は言うかもしれないけれど、
私が抜けてからも、娘。としてもがんばってたじゃん。
きっとできるよ。
 
それに後藤には、矢口や裕ちゃんや圭ちゃんやいっぱいいるでしょ。
だから、私のことはきにしないで、いつもの後藤でいてね。
でも忘れたらいやだよ私のこと!!心の片隅にでも置いておいて。
 
短い文だけど、私の気持ちは通じたかな?
じゃーね後藤
  
バイバイ 
       
市井紗耶香より
153 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時08分46秒
        
154 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時09分19秒
矢口へ
 
この前話したように、私はもうだめみたいです。
だから、この体は矢口に返します。後は任せます。
 
一緒に過ごしたこの何ヶ月間楽しかったよ。
もっと一緒にいたかったけど、それは無理みたい。
矢口には、もう話していたから、大丈夫だろうけど、後藤が心配です。
支えてあげてね。 
 
いつの日かまた矢口の体に乗り移っちゃうかも。
その時はよろしくね。バイバイ
 
紗耶香より
155 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時10分35秒
       
156 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時11分09秒
背中が離れ、布団の隙間から入ってくる風に鳥肌が立ち体をちじこめる。
起きた後藤は、台所に向かい冷蔵庫からジュースを取り出す。
 
わたしが得られる情報は、薄く開けたまぶたから見える小さな景色と、
耳から入ってくるかすかな音だけ。
 
テーブルの手紙にきずいた後藤は、眠そうな目をこすりながらも、
ゆっくりと、二枚を読み出した。 
 
 
震える肩が目にはいり、私は毛布をぎゅっと握り締め、こらえた。
手紙におちる雫の音にまた、迷わされる。
157 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時11分39秒
手紙を握り締めたまま、後藤が私の方に向かってくる。
「いちぃーちゃん、ねーおきてぇ おきてよぉ」

その力の入ってない手で、一生懸命に私を起こそうとする後藤。
いつものように、まぶしそうに目をしぱしぱさせながら、寝ぼけたフリで私は起きた。
 
「どうした。まだ仕事の時間じゃないでしょ?」
そうつぶやくと、
「いちぃちゃん。」と後藤がまた呼びかける。
 
「う、、、ん。  紗耶香じゃないよ、矢口だよ。 どうしたの後藤?」
落ち着いている私と違い、後藤はふるえるその手の、
ぐちゃぐちゃに握り閉められた私の手紙を、ぐっとさしだした。
 
その時始めて私は、後藤の泣き顔を確認した。
158 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時12分10秒
手紙についた水の跡を見て、私の頭の中には、走馬灯のように、
今までの事が駆け巡っていた。
 
時間がたつのを待つ。
 

そっと後藤に手紙を返し、「やっぱり紗耶香はいないんだ。」とつぶやきわたしは、
ゴメンねの涙を流した。 

しょうがないよ、と矢口がいってくれたので、私の心も、
おちついた。
159 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時12分40秒
あの日から後藤は私の話はしなくなり、矢口にも近づかなくなった。
圭ちゃんや吉澤と仲良くやっているみたいだ。
   
そして私達2人は、矢口真里として生きる事にした。
   

秘密を守ることで、矢口と私の幸せな生活は続いていった。
160 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時17分11秒
収録中にもかかわらず、矢口が話しかけてくる。
2人だけのひそひそばなしに、
私はこらえきれなくなって、思い出し笑いしてるって思われてるはず。
 
この前仕返ししてあげた。
 
 
プッチモニと違い矢口の衣装はかわいい。
それとも矢口がかわいいのかな?ってかんがえてたら、
矢口は照れて私も照れて、ってことがよくある。
161 名前:名無しちゃむ 投稿日:2001年03月03日(土)04時18分43秒
そんな日も長くは続かなかった。
162 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時19分15秒
              
163 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時19分46秒
       
164 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時20分19秒
「やぐち、だいじょうぶ? だいじょうぶ?」
    
    返事は返ってこない。
    
    紗耶香は、矢口の胸に耳を当て心臓の動きを確認する。
    (ドックン ドックン ドックン 
    しっかりと聞こえる。何度も聞いた音。 
    薄れていく意識の中、紗耶香はそれだけを確認し、
    そのまま胸に頬をあて、抱きしめつずけた。 
      
    紗耶香の頬を雫が流れ、矢口の胸元をそっと染めていく。
    
    「わたししんじゃうのかな・・・
    「いやだよ、 しにたくないよ、 もっといっしょにいたいよ
      
    その声に、希望はもうなかった。
    グチをこぼすような、ひとり言のような、力の抜けた声。
    なんども似たような言葉が聞こえる。 
      
    涙はまだやまない。
     
    紗耶香はもう声を出すのをやめ、
    目をゆっくり閉じ、ただただ、鼓動を聞いていた。 
        
    「わたしのぶんまでせいいっぱい、いきてね、、またね、やぐち、、、  
     
    そういったきり、紗耶香はもう目覚めなかった。
165 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時20分54秒
夢から覚めたとき、矢口の目は真っ赤にはれ、目じりにはあとが残っていた。
まだ外は日が昇る前。青い朝だった。 
 
矢口はそれがなんだったのかさっぱり分からなかった。
まるで現実のようで、でも記憶のようで、

そして、
二度目の体験だと思った。
  
事故当時の記憶がよみがえってくる。
確かに私はあの時、動けなかったし、暗闇の中をさまよっていた。
  
そこで感じたかすかな声と感触、それだけは思い出した。覚えていた。
 
確かにあの時、紗耶香は死んだ。
 

でも、私の中にいまでもいる。紗耶香はいる。
166 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時21分28秒
            わたしはあなた
 
      わたしはあたなのつくったさやか
 
     あなたをまもるためわたしをまもるため
     
          あなたがつくったさやか 
      
       わたしのぶんまでいきるんだよ 
167 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時23分24秒
私の中の紗耶香がいった、最後の言葉を、
今のわたしはすなおに受けとめ、そしてかみしめた。 
 
あの日からいくらかの時間がたっていた。
 
天井を見上げ、一粒だけほほをつたる。

ベランダに出て、まだ昇らない太陽をまつ。
空気がちょっとおいしかった。 
 
自分でも矢口真里は、ちょっと成長したと感じる。
わたしは、少しだけ大人になった。
   
 
あれから、もう紗耶香は話しかけてはこない

 
 おしまい
168 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時24分29秒
169 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時25分14秒
170 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時25分47秒
171 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時26分19秒
一応あげとかないとね
172 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時26分49秒
いくつで、おしまいきえるのかな?
173 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時27分21秒
あと二つだ
174 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時27分54秒
おしまい
175 名前:あとがき? 投稿日:2001年03月03日(土)04時39分01秒
まずはじめに謝っときます。ペコリ
さやまりじゃないじゃん、という気持ちよくわかります。
自分でも書いていて、どうも違うよねって気がしてました。
でも、言い訳を言わせてもらえば、
最初の設定から間違ってたのかな?なんて考えています。
後藤に市井が入れば、矢口と市井の絡み(いやらしいのじゃないよ
がかけたのですが、矢口も市井も同じ体にいると、どうも難しいです。
私の腕のなさのせいでもありますが・・・・
 
3日間考えておりました。
いっそのこと、矢口と加護の頭をごっつんこさせて、
市井を加護の方に移動したらどうなるかな?って。
でも、それじゃなんだかへんだなっておもっのでやめました。
今度書く機会があれば、ちゃんと先のことも考えて、
もっと腕を磨いて、がんばりたいです。
くやしいです。さやまりかけなくて。
最後まで読んでくださった皆様方には本当に申し訳ないです。
結末もなんだかねーって感じだろうと思います。
   
自分のじゃないけど、他のさやまりを読んで、
心を落ち着かせてくれたら嬉しい限りです。
ではまた会うひまで・・・・・
ここまで付き合ってくれてありがとう。 
  
今度はしっかりしたやつ書いてやる!!
176 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)04時52分50秒
あと、タイトルに深い意味は特にないと思います。
宇多田が好きってことぐらいかな。市井と矢口と加護の次に
177 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月03日(土)05時08分30秒
おつかれさまでした。
よかったですよ。
自分はさやまりが一番好きなんでこの小説は楽しみにしてたのです。
これからもさやまりを書き続けてください。
新作たのしみにしてるんで。
178 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)05時17分59秒
>>177
ありがとうございます。
そういっていただけるとうれしいです。
新作が書きあがったら、また読んでもらえるとうれしいです。
179 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月03日(土)06時12分44秒
お疲れ様でした。
最後、後藤に嘘ついて矢口になり済ますところとか切なくてジーンときました。
さやまりだからこそ、矢口にのりうつったことにして正解だったと思いますよ。
ところで曲も切ない、関係ないけど・・・
また斬新な小説楽しみに待ってます。
180 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)07時39分43秒
>>179
「秘密」って映画を見て、
好きな人と同じ体と心になったら幸せだろうなって考えてて、
ひょんなことであるところで、書き出したんですけど、
それで、つづき書いてみたら、ちょっと自分には難しすぎました。
  
この小説の内容もその映画の影響を受けすぎてます。(赤面
今度は、もっとオリジナルな話にできたらと思ってます。
この板にある「月の美しや」みたいないい感じの書きたいです。
(作者さんに失礼かな・・・こんな自分が言うのは・・・
181 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月03日(土)07時52分35秒
38っす。
更新お疲れ様でした。
すごい切なくて泣けました。
次回作も期待してます。
182 名前:名無し 投稿日:2001年03月03日(土)08時06分54秒
>38さん
ここまで付き合ってくれてうれしいです。
次回作はいつになるかわかりませんが、その時はまたよろしくお願いします。
 
みなさま、ここまで読んでくれて、こちらこそお疲れ様です。
そしてモーニング娘。がいることにに感謝しつつ、
ではでは、おやすみなさい。
183 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月03日(土)09時05分57秒
罵倒するよって向こうで意気込んだ割には忙しくて・・・
今日まとめて読ませてもらいました。
映画は見てないけど、原作なら読んだことあります。
でも、書き方とかテンポとかが良くてすごく新鮮でした。
さやまりのようでいちごまのようでっていう感じが一つの小説で二つ楽しめて良かったです。
俺も最後の矢口に戻った振りをして後藤と別れるシーンと
矢口の体から離れて、本来の矢口に戻るシーンが切なくて感動しました。
情景描写も透明感とか、清々しさが伝わってきて、とてもさわやかで切ない小説の印象を受けました。
良い小説を読ませて頂いてありがとうございました。
184 名前:あっちゃん太郎 投稿日:2001年03月04日(日)22時25分33秒
はじめまして。
『月ぬ美しや』です。
読んでくださっているみたいで、嬉しいです。
楽しみに『Can you keep a secret?』読んでました。

最後せつないですねぇ。
こういう読後の後味が楽しめる作品は大好きです。
『月の美しや』もそういう風に終われるといいのですが(笑
次回作も楽しみにしています。

Converted by dat2html.pl 1.0