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ココロを込めて花束を
- 1 名前:tale note 投稿日:2001年02月22日(木)02時31分44秒
- やぐなち主軸に進めて行くことになります。
他のカップリングもいくつか成立することも考えにあります。
ちなみに某板某スレのやぐなちの続編ではありません(わら
- 2 名前:tale notes 投稿日:2001年02月22日(木)02時32分47秒
- ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
期待通りのあたしじゃないけど…
人並みに愛を叶えた…
もしも、愛に溢れそうなら…
時間を止めて抱き寄せて…
ココロを込めて花束を…
- 3 名前:tale notes 投稿日:2001年02月22日(木)02時33分21秒
- 「なっち…?」
「まりっぺ…まりっぺ…」
「ど、どうしたんだよ〜…なっちらしくないよぉ…」
「カオリが…カオリにスキなヒトが出来たんだって…」
あたしには…ずっとスキなヒトがいた。
今、あたしの目の前にいるなっちそのヒト…
ナミダを流しても…頬がふっくらしてもカワイイヒト…
どうしようもないくらい…いとおしいヒト…
「な、何言ってんだよぉ〜…カオリはゼッタイになっちのコト、スキだってばぁ〜…」
「違うの…見ちゃったの…カオリが電話してて…なっちと別れるっていったの…」
「ええっ〜!!」
でも、あたしにはつりあわないヒトだと思った。
あたしが入った時から…なっちはカオリにベッタリだった。
同郷であることも、初期メンバーであることも…全部が一緒だった。
ずっと羨ましく思っていた…なっちを独占できるカオリが羨ましかった。
「理由は? 何でそんなコトになっちゃったんだよ!?」
「なっちだって分かんない! 別にケンカしたわけじゃないし…」
「今でも…なっちはカオリのコト、スキなんでしょ?」
「……」
なぜかなっちは答えなかった。
ぐすぐすとハナをすすっていたなっちは…おそるおそるあたしを見た。
「…もしかしたら、理由はなっちのせいかもしれない」
「何で!? なっちは…何もワルイコトしてないじゃん!!」
「カオリには…してるかもしれないから…」
「何を…?」
なっちは…きゅっとあたしに抱きついた。
- 4 名前:tale notes 投稿日:2001年02月22日(木)02時34分25秒
- あたしは何も出来なくて…思わず声を張り上げた。
「ちょ、ちょっと!! ダメだよ…なっち…!」
「これが…理由だよ…」
「へっ…?」
「…まりっぺといると…なっち、落ち着いちゃんだ…」
目を閉じているなっちはあたしと頬をすり合わせた。
涙で濡れる頬は…程よく温かくて、柔らかくて…なっちらしかった。
「…なっちは…スキなのかも…まりっぺのコト」
「……」
「ゴメンね…カオリがいるのに、まりっぺのコトスキになっちゃうなんて…」
「…ゴメンじゃないよ」
あたしはきつくなっちを抱きしめ返した。
折れちゃうんじゃないかってくらいに…なっちを抱きしめた。
二度と、ゼッタイに、離したくなかった。
「…あったかいね…なっち…」
「……」
「カオリに…なんて言えばいいんだろう…ヤグチ…」
「……」
なっちの手が伸びて…あたしの頬を軽く撫でた。
知らないうちにナミダが溢れていたみたいだった。
「まりっぺは…ゆーちゃんのコトがスキなんでしょ?」
「……」
「ゆーちゃん、すっごくまりっぺにやさしいもんね。二人が並ぶと、とってもお似合いだよ」
「ヤグチのキモチは…違うかも…」
ゆーちゃんとあたしは…なっちとカオリほど、カンケイが進んでいない。
ゆーちゃんはあたしをスキでいてくれるし…あたしだってゆーちゃんがスキだ。
でも、なっちは違う。あたしの中で超えられない別格だ。
「ヒトのキモチって…分からなくなる時があるんだもん…特にゆーちゃんは…」
「あははっ…分かるかも、そのキモチ」
「でも…ヤグチのなっちに対するキモチははっきり分かるんだ」
「…どんなキモチ…?」
キラキラとナミダ色で染まる瞳で見返されて…あたしのコドウは高鳴った。
もう…引き返せない…
「どうしようもないくらい…ヤグチはなっちのことがスキってコト…」
- 5 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月22日(木)19時03分50秒
- 待ってました。やぐなち。最近少なくて。楽しみにしています。
- 6 名前:talenotes 投稿日:2001年02月24日(土)01時52分06秒
- いろいろハンドルが変わってしまいました(わら
これで行きたいと思います。半角スペースを入れると全部名前が残らないんだな…
>>5 名無しさん
さっそくレスありがとうございます。
一応、自分の中ではかなり壮大な話を作っています。
あくまでやぐなちが主軸であるから…脱線することもあるかも(わら
でも、長編やぐなちは書きたかったんですよ〜。
- 7 名前:talenotes 投稿日:2001年02月24日(土)01時53分19秒
- 「まりっぺ…?」
「ずっとこうしたかったんだよ…ヤグチはなっちがスキだから…」
「……」
「後のコトなんか…分かんないよ…」
サラサラの前髪があたしの鼻をくすぐった。
なっちはどうしてこんなにカワイイの? どうしてこんなに儚いの?
何度も自分で問いかけたモンダイで…答えの出ないモンダイだ。
「…なっち、カオリと別れてもだいじょぶだよ」
「どうして…?」
「なっちにはヤグチがいるから…次はヤグチの番だから…」
「あははっ…そんなコト、何度か聞いたことあるよ…」
あたしはなっちと抱き合ったまま、額を合わせた。
ドキドキする心臓は…だいぶ、落ち着いた。
こんなに近づいたのは久しぶりだから…なっちの匂いがして、あたしの胸をぎゅ〜とした。
「ねえ、まりっぺ?」
「うん…」
「キス…しよっか? なっちとキスしたこと…ないよね?」
「ないよ…ずっとずっと…夢に見るまでしたかったぐらいだから…」
あたしのコトバになっちはくすくすと笑った。
口がうまいと思ってるのかもしれないけど…ホントなんだ。
夢を見て…そのたび夢だと思って、ヘコんでた。
「…んっ…」
夢じゃないんだ…今、こうしてなっちとキスしたのは夢じゃないんだ…
いつもみたいにうまく出来たか…それすら、思い出せないほど頭の中は真っ白だ。
キスの味なんてわかりっこない…
「まりっぺの番は…ホントに次かもしれない。すぐに…」
「そうだよ〜。次はゼッタイにヤグチなんだから…」
「…その時は…なっちのコト、スキになって…」
「…いつもだよ」
抱きしめ返すなっちは…どうしようもなく、カワイイ…
コトバでは表現できないくらい…嬉しい…
こんな風になれたことだけでも…あたしは満足しちゃいそうなくらいだ…
でも、やっぱり満足できなくて…なっちをどうしても自分のモノにしたかった。
- 8 名前:talenotes 投稿日:2001年02月24日(土)04時56分14秒
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「……」
「……」
次の日からなっちとカオリはほとんど話さなくなった。
楽屋でのバカップルぶりが突然見られなくなったためにみんなは興味深そうだったけど…
誰もそのことを聞くことが出来なかった。空気がそれを許さないからだ。
「…なぁ? まりっぺは知ってる? あの二人のカンケイ…」
「さあ…でも、あの様子だと何かあったとしか思えないよね…」
「カオリに直接聞いたりとかできない? まりっぺ、タンポポだし…」
隣にいた紗耶香があたしにこっそり耳打ちする。
出来るわけがない…その理由を他ならぬなっちから聞いているのだから…
「あんまり気にしないほうが…ってうわぁっ!!」
「や〜ぐ〜ち〜…」
「なんだよ…もう、ヒトが話してるのをジャマして…」
「何や…今日の矢口、冷たいなぁ…」
「毎度毎度で飽きてるんだよ…ええいっ! 重たいんだってば!!」
いつも通り抱きついてきたゆーちゃんを振り払うと…
なっちと目があった。ゆーちゃんといるトコを見て…ヘンなゴカイでもしたかな?
…あ、笑ってる…やっぱり、なっちは笑ってる方がカワイイね…
「…まりっぺは人気あるね」
「紗耶香も感心してないでなんとかしてよ〜…あ〜もう、イヤだ〜」
「あたしだって…まあ、困ってるっちゃ困ってるんだけど…あのコに…」
そう言ってあたしは紗耶香の指し示した方を見た…
ごっちんのコトだ。ごっちんは…紗耶香にほとんどベッタリしている。
…紗耶香にはちゃんとしたヒトがいながらも…
「いちーちゃん〜」
「…用がないなら呼ばないでよ…」
「用があるから呼んだんだよ〜…向こうでお菓子食べよっ♪」
「あたしはいいよ…」
うろたえる紗耶香の視線の向こう側にいる…心配そうなカオをしたヒト…
圭ちゃんだ。何かを言ってやろうと思っているが…ごっちんには言えないらしい。
結局、紗耶香はごっちんの怪力でずりずりと引きずられていった。
…なんだか、ごちゃごちゃやっててみんなもタイヘンだなぁ…
「まりっぺ!」
「…はい?」
「チョット…話があるんだけど…いいかな?」
「…いいよ」
あたしに声をかけてきたヒト…それはカオリだった。
心臓が跳ね上がるのが分かった。
バレたかもしれないけど…その時はその時だ…
あたしの思っているコトをハッキリ言おう…
- 9 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月24日(土)13時29分18秒
- やぐなちやぐなち。すきだあ。
- 10 名前:talenotes 投稿日:2001年02月25日(日)03時39分42秒
- なかなかストーリーが思いつかずに悩んでいる日々。
これから先の展望が全く見えないです。どうしよう(わら
何とか書いてますが…
>>9 名無しさん
やぐなちスキなヒトはまだけっこういるんですよね〜。
そうあってほしいんだけど…(わら
- 11 名前:talenotes 投稿日:2001年02月25日(日)03時41分26秒
- 女性用トイレにカオリに連れて行かれて…あたしはとうとう来たと思った。
何を言われても、真実を話そうって決めていた。
…あたしだってなっちがスキだっていうコトを…
「…まりっぺ…相談があるんだ」
「うん…」
「多分、分かってると思うけど…なっちのコト、なんだ…」
「……」
カオリはいつもはぼんやりしているコトが多いけど…
なっちのコトになると全く別人になる。かなり細かいトコまでなっちをよく見ている。
あたしのきづかないトコまで見ていることもあるくらいだ。
そんなこまやかな性格が…なっちは気に入っているらしい。
「カオリね、なっちと…ケンカしちゃったんだ…」
「それは…ヤグチも知ってるよ。なっちから…直接聞いたから…」
「あ、そうなんだ…なら、話をするのも早いよ〜」
「えっ?」
あっけらかんとしているカオリを見て…あたしは拍子抜けした。
てっきり「なっちとキョリを置いてほしい」とか言われるんじゃないかと思ったのに…
「ケンカしちゃったのはね…カオリのせいなんだ。別れるなんていったから…」
「…知ってる…」
「でもね、あれは…ウソなの。カオリはなっちじゃなきゃイヤなの」
「は…?」
「カオリはさ、キモチが昂ぶるとわけ分からなくなって…ヘンなこと言っちゃうでしょ?」
な…なんじゃそりゃ…
それじゃ、なっちの思っているコトは完全にゴカイってコトじゃん…
あたしは…どうすればいいの?
「そこで…まりっぺにも協力してほしいんだ。なっちと一番仲いいし…」
「…ゴカイを解くことを手伝ってほしいってコトだね…?」
「そう! さすが分かってるじゃん〜。タンポポやって長いもんね〜」
強敵だ…カオリは…
あたしが恋敵になるかもしれない恐怖なんて実は全く思ってもいない…
敵どころかカオリにとって、むしろあたしは味方なんだ。
「…分かったよ。ヤグチの方からもなんとか頑張ってみる…」
「ありがと〜♪」
カオリに抱き付かれて…つくづくあたしはお人よしだなぁと噛み締めた。
- 12 名前:talenotes 投稿日:2001年02月25日(日)03時55分10秒
- あたしの目は…すでにまりっぺを追ってしまっていた。
カオリは相変わらずスキだけど…そうじゃない何かをまりっぺは持っている気がした。
どんな時でもまりっぺはあたしの味方をしてくれる…
「なぁ…どーゆーコトなんや? なっちは…カオリとケンカしてるんか…?」
「うん…まぁ、そんなカンジだよ…」
カオリがまりっぺを連れてどこかにいなくなると…
そばにいたゆーちゃんがここぞとばかりにあたしに訊ねてきた。
好奇心なのかな? リーダーとしての責務だからかな?
「二人とも付き合って長いやんか…その、自慢できるっちゅーか…」
「まあね…なっちがカオリと付き合ってるのはホントにプライドだよ」
「だから…急に見れなくなるのがうちとしては心配なんや」
「…ありがと」
ゆーちゃんはあたしとカオリが付き合ったコトを最初に気づいたヒトだ。
最初の頃はカオリと一緒に相談したこともあった。
だから…あたしたちを見てきた母親のような存在だ。
「なっちは…カオリのコト、スキだから、だいじょぶだよ」
「そうか…」
小さなウソだった。カオリのコトはスキか分からない…
でも、まりっぺは…ハッキリしてしまっている。
あたしにとってはゼッタイに大事なヒト…いないと生きていかれないヒト…
昨日、お互い抱き合って、キモチ確かめて…まりっぺは嬉しいしか言ってなかった。
黙っていたけど…あたしも嬉しかった。まりっぺがホンキであたしのことがスキだって言ってくれて…
ワルイ気がしないとかじゃなくって…嬉しかった。
まりっぺの感じている「嬉しい」と同じ質の「嬉しい」だった。
あの細さと柔らかさと香りが…あたしにフィードバックしてくる。
余韻ですら酔えるまりっぺの感触は…今のあたしを支配している。
(スキだよ…ゼッタイにスキなんだ…まりっぺのコトが…)
- 13 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月25日(日)10時35分04秒
- 矢口つらそう。かわいそうだ。
- 14 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月25日(日)14時18分54秒
- いろいろからんできそうですね。やぐなち、なちかお、やぐちゅー、いちごま、
圭ちゃんもいますし。
- 15 名前:talenotes 投稿日:2001年02月26日(月)04時32分04秒
- なんとなくドロドロしそうな気がしてきました。
甘いとか痛いとかは言わないでおきます。話が長くなりそうなので(わら
前半はチョットドロドロ気味ですね。
>>13 名無しさん
今回の矢口は割とビンボーくじを引く役になりそうですが…
その分、アタリもデカいかとおもいます(わら
>>14 名無しさん
そうですね。考えているだけでも…
矢口×なっち×カオリ、ごま×市井×圭ちゃん、矢口×石川×ゆーちゃん、
珍しいトコで辻×加護×カオリなんてゆーのも…書くかもしれません(わら
とにかくカップリングは豊富に書こうかなぁと思ってます。
- 16 名前:talenotes 投稿日:2001年02月26日(月)04時32分59秒
- 「…なっち。ヤグチね…カオリに頼まれちゃったんだ…」
「カオリから…何を聞いたの?」
仕事が終わってから、あるトコで軽くラーメンを食べて…
小さな喫茶店に入った。今日はカオリになっちと会うことを言ってある。
もちろん、目的はカオリのゴカイを解くことだが…
「カオリね、別れるって言ったの、間違いなんだってさ」
「えっ!?」
「カオリがヘンなのって今に始まったことじゃないじゃん? あ…ゴメン、言い過ぎたかな?」
「ううん…チョットだけ、フツーじゃないからね…」
なっちの表情は…曇ったままだった。
別れるって言ったのがゴカイだったのに…
どうして嬉しいカオしないのかな?
「ははっ…また、なっちと付き合うって話が伸びちゃったね〜…」
「……」
「…どうしたの?」
出されたおしぼりをにぎったまま、なっちは…俯いていた。
あたしにはその理由がまるで分からなかった。
「まりっぺ…なっちね、カオリと別れようと思うんだ」
「…は?」
「今のキモチでハッキリしたんだ。ゴカイなのに…ゼンゼン嬉しくないんだもん」
「どうしてだよ! なっちはカオリのコト、あれだけスキだったのに…」
不意に…なっちの手があたしの手に重ねられた。
なっち特有のあたたかさ…どんなコオリでも解けそうな純粋な温かさ。
あたしは…なすがままに手を動かせなかった。
「ウソでも別れるなんて言っちゃダメなんだよ…なっちはそう思う」
「それは…しょーがないじゃん…カオリは今までそうやって来たコトもあったし…」
「キモチが変わるかもしれないのに…そんなコトはフツー言えないよ」
「……」
その時になって気がついた。
なっちはすっかりカオリを諦めてしまっていることに…
何より…あたしのコトをスキになってしまっていることに…
- 17 名前:talenotes 投稿日:2001年02月26日(月)04時34分10秒
- 「…まりっぺの答えが聞きたいな…」
「ヤグチは…」
「カオリのコトは忘れて…純粋に、なっちとどうしたいのか…教えて」
「……」
そんなコトは考えるまでもなかった。
なっちと付き合いたい。ずっとずっと一緒にいて…なっちの呼吸を感じたい。
カオリといるよりも幸せに出来るなんて…そんな大それたことすら考えていた。
「…なっちはね、まりっぺがスキだよ。昨日で…越えちゃった」
「……」
「なっちはまりっぺによく『友達以上恋人未満』だって…言ったよね?」
「ヤグチは…それを聞くたび、そうだと思ったよ…」
「それは…昨日で終わっちゃった。なっちの中じゃ…カオリと同じ位置になっちゃった…」
カオリと同じ位置…それはあたしがなっちの中で一番上にいることを示している。
あたしの中の位置付けとなっちの中の位置付けが…初めて交差した。
それは…恋人同士になる資格があることを意味しているようだった。
「分かった。ヤグチは何も考えずに…自分のコトだけを話すよ」
「……」
「なっちのコトがダイスキだよ。カオリに負けない自信もあるよ」
「…それなら決まりだね…」
座っているイスからなっちが腰を浮かせると…あたしに軽くキスした。
一瞬の出来事であたしには何が起こったのか理解できなかった。
「なっちは…カオリと別れる。まりっぺがスキだから…」
「…それでいいんだね?」
「うん…ゴメンね、さっき言ったコト、間違いだった」
「何が?」
「…カオリと同じ位置じゃないね…もっと上にいるよ…」
スナオにあたしは喜べなかった。
なっちがあたしだけを見てくれるのは嬉しい…
でも、カオリにはなんて説明すればいいんだろう…
このまま三人のカンケイが宙ぶらりんになるのだけは…ゼッタイに避けたかった。
- 18 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月28日(水)01時12分53秒
- ラーメン屋さんってあのいろいろな話に出てくる有名なあのラーメン屋ですか?
関係ないか。すみません。この三人どうなっていくんでしょうか?
矢口は優しすぎる性格だから、問題が大きくなりそう。
- 19 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月03日(土)12時36分02秒
- 矢口がなっちのことすきなのに喜べなかったところに矢口の性格を表している気
がします。これからどういう風な展開になるかとても気になります。
更新待ってます。
- 20 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月04日(日)10時08分09秒
- 矢口×吉澤×加護なんてものも見たいなぁ・・・。
ひそかにリクしてみたり・・・。
- 21 名前:talenotes 投稿日:2001年03月06日(火)05時35分54秒
- 間がだいぶ開いてしまいました。スミマセン…
白板の方も終了したので長編はこちらに没頭できます。
さてと…そろそろエンジンかけないとな…
>>18 名無しさん
そうです! ラーメン屋といえばあのラーメン屋です! あってますよ(わら
今回の矢口は「とにかく頼りにされる矢口」を書きます!
>>19 名無しさん
やぐなちカップル成立はかなり早い段階で決まると思います…
が!! これからの展開はほとんど見えません(わら
そろそろ本格的にプロットでも作ろうかなぁと思っています。
>>20 名無しさん
矢口×吉澤×加護か…吉澤は後藤としか絡まないようにしようかと思ってます。
加護は…実はあんまりスキじゃないんですよ(わら
でも、今回はけっこういい味を出してくれるんじゃないかと思ってます。
- 22 名前:talenotes 投稿日:2001年03月06日(火)05時36分54秒
- 「今日のヤグチは…昨日のヤグチじゃないよ」
「……」
「カオリのトモダチのヤグチなんだ。だから…そんなコト言われると、困る…」
「何で…」
考えてみた…あたしはなっちとはやっぱりつりあわない。
カオリといるなっちを見るのがスキなんだ。だから…これじゃダメなんだ。
あたしは嬉しいけど…それじゃダメなんだ。
「ゴメン。そんなコト…カオリに言えないよ。何とかやり直せないの?」
「そんな…なっちは…スキなんだよ? まりっぺのコト…スキなのに…」
「それとこれとは違うよ…だってずっとずっと一緒だったカオリのことなのに…」
「違わないよ!! なっちがカオリのコトより…まりっぺがスキだって言うコトだけだよ!!」
なっちは…ホンキだった。
ホンキのなっちは誰も手がつけられないくらいに…鋭くて、堅い。
そして…あたしよりもずっとアツイ。
「結局…まりっぺのキモチなんだよ…それが…」
「……」
「まりっぺにとってなっちはその程度の範囲にしかいないんだよ…ゆーちゃんがいるから…」
「ゆーちゃんは…ここじゃカンケイないよ。なっちとカオリの問題なんだから…」
なっちは泣いていた。あたしのコトをホンキでスキでいてくれている証拠だった。
こんなチャンスはもうないかもしれない。あたしに振り向いてくれるラストチャンスかもしれない。
「もぉ…帰るね…分かった。まりっぺがそこまで言うなら…頑張るよ…」
「……」
「じゃあね…」
小さく見える背中をあたしは茫然と見送った。
追いかけたい衝動が…自分を壊しそうになるくらいに膨れ上がる。
自分のキモチを押し隠して…あたしはどうするの?
何も得られないのに…何かを失うのに…ガマンできるの? あたしは…
- 23 名前:talenotes 投稿日:2001年03月06日(火)05時59分48秒
- 「まりっぺのバカ…」
これっぽっちもあたしのキモチが分かってないじゃん…
カオリはもういいよ…これ以上振り回されたらあたしもついていけないから…
疲れちゃうんだよ…カオリのことを考えると…
スキだよ…まりっぺの言う通り、なっちはカオリのコトがスキだよ。
当たり前じゃん…どれぐらい長く付き合ってると思う?
もう二年以上も一緒に付き合ってるんだよ? カオ見れば何でも分かるよ…
でも…分からない時が最近多いんだ…
誰かスキなヒトが出来たような素振りを見せたり…別れたいとか言ってみたり…
そんな振り回される生活がヤになっちゃったんだよ…
でも、まりっぺは…そんなあたしが相談するとイヤなカオもしないで答えてくれる…
朝だったり夜だったり…いつでもまりっぺは必ず話し相手になってくれる。
今までのお礼も込めて…あたしはまりっぺの期待に答えたかったのに…
「なっち!!」
「えっ…?」
後ろから厚底でバタバタと走りながらまりっぺが近づいてきた。
気がつくと…そのまま、まりっぺに抱きしめられていた…
「ま…まりっぺ…?」
「…ゴメン…ゴメンなさい…」
「……」
「ヤグチ…ウソついてた…昨日のヤグチじゃないって…ウソついた…」
そのまま…あたしは側の壁に寄りかかった…
まりっぺが謝っている…泣いている…
あたしが追い詰めちゃったんだ…あんなコト急に言ったりしたから…
「スキだよ…スキだよ…なっちが…スキだよ…」
「…知ってるよ…」
「もうダメ…これ以上…カオリを助ける演技が出来ないよ…」
「……」
「…カオリのコトはなっちのモンダイだから…あたしがなんとかするよ…」
「そうだけど…」
「もう…まりっぺのコト…離さないよ」
「…ヤグチだって…離さないんだから…」
お互いのカラダをぎゅ〜っと抱きしめる…
昔のあたしのようなカラダだ…細くて、ホントに小さい…
香水と混じって感じるまりっぺの匂い…独特の落ち着きをあたしに与えてくれる…
もう…決まっちゃった…あたしのホントに大事なヒトは…
まりっぺなんだ…
- 24 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月06日(火)21時07分01秒
- 更新待ってました。一応カップルになったわけですが、これからが大変なんですよね?
すごくひき込まれる話ですね。長く続くことを願います。これからも応援して
ますので頑張ってください。
- 25 名前:talenotes 投稿日:2001年03月08日(木)01時34分00秒
- なんかゆーちゃんマジ脱退でタイヘンなコトになっていますね。
この小説でもゆーちゃんは結構出てくる予定ですが…
>>24 名無しさん
「あの頃〜」に代わる長編ですので…気合いはありますが、イマイチです。
これからテンションが上がれば少しは変わって来るでしょうが…
- 26 名前:talenotes 投稿日:2001年03月08日(木)01時35分44秒
- 「もしもし…」
「まりっぺ〜!! 待ってたよ〜…」
「…うん。それで今なっちといるんだけど…話したよ」
なっちの家に着いて…あたしはカオリに電話をした。
震える声と手をゴマかして、なっちのほうを見た。
不安げにベットに腰掛けているなっちに…あたしは視線を送った。
「今から…なっちがカオリに言いたいコトがあるんだって。だから…代わる」
「えっ? うん…」
「…なっち…」
「…もしもし?」
「…なっち? よかったぁ〜…出てくれたよ〜」
「…あのね、カオリ…」
「まりっぺから…聞いてくれた? ゴメンね…カオリが不安にさせるようなこと言って…」
「それはもういいよ…なっちの話を聞いてくれる…?」
静まり返る部屋はケータイの漏れ聞こえる声が十分すぎるほど響く。
あたしはそこから聞こえる声に…耳を傾けた。
「…カオリ、もう別れよう。なっちは…疲れちゃったよ…」
「な…何言ってるの…?」
「カオリのコトを考えて不安になるの…イヤになっちゃったんだ…」
「待ってよ!! 話がなんだか分かんなすぎる…イキナリそんなコト…」
「なっちはね…ずっと考えてきたことなんだ。イキナリじゃないよ」
「まりっぺから聞いたでしょ!? カオリが悪かったから…そんなコト言うのヤメテ…」
「ゴメンね…もう、なっちは…」
「まさか…なっち…」
なっちが唾を飲み込む音がすごくリアルに聞こえた。
大きく深呼吸して…でも、ハッキリとなっちは告げた。
「なっちは…まりっぺがスキになっちゃったんだ…」
「……」
「カオリのコトで相談に乗ってもらったりしてたの。カオリだけじゃないんだよ?」
「…まりっぺは何て言ってるの…?」
「なっちが言ったほうがいい? それとも…本人から聞いたほうがいい?」
「…まりっぺと代わってくれないかな…?」
「……」
なっちは無言であたしにケータイを向けた。
- 27 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月08日(木)14時50分37秒
- うわー。遂にきましたか。なっちをめぐる矢口とカオリ。ほんとに名作といえる
話だと思います。自分的にはこの話いつもどきどきしながら読んでますが、
好きですよ。今のところ痛めですね。先どうなるか・・・あー、楽しみだ。
- 28 名前:talenotes 投稿日:2001年03月10日(土)03時09分04秒
- 何とな〜くですがプロットが出来上がってきました。
長編ですが…思ったよりもずっと短くなるかも?
短編では終わらないけどね…
>>27 名無しさん
これからがシュラバってきます。そろそろやぐなちかおは終わりですが…
この後もイロイロ話が続くと思います。
名作なんてとんでもない! 迷作の間違えですよ(わら
- 29 名前:talenotes 投稿日:2001年03月10日(土)03時10分34秒
- 「…もしもし」
「……」
「カオリ…ゴメン…」
「……」
電話の向こう側は…静かだった。
何も聞こえない。誰もいないんじゃないかってくらい…静かだった。
「…まりっぺ…」
「カオリ…」
「なんて言えばいいんだろう…カオリはまりっぺになんて言えばいいんだろう…?」
「ゴメン…」
ひたすらあたしは謝りつづけた。
誰がどう見ても、あたしのしてる行為はサイテー以外の何物でもない。
他人のものを奪うのはれっきとした罪だ。
「まりっぺは…カオリの相談以外にもなっちから相談受けてたんだね…」
「…うん…」
「そっか…だからなんだ…まりっぺの言う通りにすればなっちとうまく行ったのは…」
「……」
「どれぐらい前から…なっちのコト、スキだったの?」
穏やかすぎるカオリの声が…あたしにはツラかった。
思い切り怒鳴り散らして、文句言って…そっちの方がホントにラクだった。
「…娘。に入ったときから…ずっと…」
「……」
「羨ましかった。カオリのコトが…なっちといられるカオリが…スゴク羨ましかった」
「…じゃあ、どうしてカオリに正直に言ってくれなかったの?」
あたしは黙り込んだ。
「なっちの相談には乗れない」って遠回しにでも断れば…こんなコトにならなかったんだ。
カオリを傷つけて…なっちも傷ついて…あたしも傷ついてる…
「言いにくいのは分かるよ。でもね…スキならムリだって…言ってくれればよかったのに!!」
「……」
「信頼してたから…まりっぺのコト、誰よりも信頼してたから…苦しいよ…」
「ゴメン…ゴメンなさい…」
「まりっぺが!! まりっぺがぁ…なっちのコト、スキなんて…ツラすぎるよぉ…」
あたしはカオリのナミダのイミが伝わってきて…立っていられなくなった。
こんなに…あたしに信頼をしてたなんて思わなかった。
カオリがあたしをこんなに大事に思ってくれてるなんて…
「カオリ…怒れないじゃん!! まりっぺが相手なら…ホンキで怒れないよ!!」
「……」
「何とか言ってよぉ…まりっぺ!!」
- 30 名前:talenotes 投稿日:2001年03月10日(土)03時11分44秒
- あたしは落ち込む中で静かにもう一人の『自分』が囁く声が聞こえた。
…正直に全部話してしまえ、と…
「…カオリは…なっちに…不安を与えてるときがある」
「……」
「誰もが持ってる不安じゃなくて…どうでもいい不安を与えてる時がある」
「……」
「ヤグチなら…それを与えないでなっちと付き合える自信がある…」
サイテーだ…あたしは…
救いようがないくらい…カオリを傷つけて…
救いようがないくらい…なっちがスキになっている…
「だから…なっちの期待に答えたい。ヤグチも…自分のコトを信じたい…」
「……」
「カオリのコト、助けられないよ…ウソついて助けるの…ヤグチもイヤだよ…」
「そんなウソでも…カオリには大事なウソだったんだよ?」
「……」
「…直接話したいよ。まりっぺのコトを見て…話がしたい」
「……」
「なっちは渡さない…ってホントは言いたいけど…自信がないよ」
「カオリはなっちと付き合ってたんだから…おかしいじゃん…そんなコト言うの…」
「だって…まりっぺに相談できない問題だから…」
少しだけカオリは笑ってあたしに告げた。
「…分かった。ヤグチも…ハッキリしたいから、カオリと話がしたい」
「なっちの家に行くよ。どうせ…もう、なっちの家にいるんでしょ?」
「…うん」
「分かった。すぐに行くから…ゼッタイに逃げないで」
あたしの返事も聞かずにカオリはケータイを切った。
腹をくくらないといけない事態にまで…コトが進んでしまった。
「…カオリが来るんだね?」
「うん…」
「ちゃんと…なっちからも言うから…」
「ありがと。でもね…ヤグチがちゃんと言わないと…カオリは納得してくれないと思う…」
静かな部屋に時計の針の音だけが聞こえる…
もう、何もかもを…あたしはブチ撒けることを決心した。
引き返すことは出来ないのだから…
- 31 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月10日(土)13時43分27秒
- この話が長く続くようにとことん応援しつづけます。だから作者さん頑張って
下さい。こんなすごい話書けるのはあなたしかいません。
- 32 名前:talenotes 投稿日:2001年03月11日(日)03時38分21秒
- 久しぶりにとあるアーティストの曲を聴きながらUPしています。
イロイロ思い出してしまってなんだか泣きそうです(わら
正解は作中に登場しますよ。
>>31 名無しさん
もう誰の「名無しさん」か分かりますね(わら
モノスゴイ誉めっぷりですね。まあ、カンタンには終わりませんよ。
- 33 名前:talenotes 投稿日:2001年03月11日(日)03時39分20秒
- あたしは…苦悩して俯いているまりっぺを見ていた。
決めたんだ…ゼッタイにまりっぺと一緒にいるって…決めたんだ。
だから…カオリをゼッタイに説得しようと思ってる。
「…紅茶入れるよ。外が寒かったからね」
「ありがと…」
「ミルクティーがいいよね。まりっぺ、いっつも午後の紅茶ばっかり飲んでるから…」
「まあね…入ったとき、なっちの真似してよく飲んだから…」
そうだった。あの頃あたしは紅茶をよく飲んでいた。
理由は…カオリが紅茶セットを通販で購入して家でよく飲んでいたからだ…
どうして…こんなにあたしたちはつながりがあるんだろう…
「なっちの部屋…久しぶりに来たけど…変わってないね」
「そうかな? 最後にまりっぺが来た時は…」
「ゆーちゃんとカオリと一緒に来た時だよ。ヤグチが一番若かったんだよ」
「そうだったね…確かその時…」
あたしはCDラックの中から一枚のアルバムを取り出した。
浜崎あゆみの「Loveppers」だった。まりっぺから借りて…気に入って買ったアルバムだった。
その中に…あたしとまりっぺが何度も、一緒に聞いた歌がある。
…誰もが通り過ぎてく 気にも止めない どうしようもない…
…そんなガラクタを 大切そうに抱えていた 周りは不思議なカオで…
…少し離れた場所から見てた それでも笑って言ってくれた 『宝物だ』と…
「…この歌…あの時に…」
「うん。なっちがダイスキな歌だよ。初めて…まりっぺのコト、意識した時の曲かもしれない」
「覚えててくれたんだ…」
「ゆーちゃんと一緒に来て…二人が寝静まってから、肩寄せて聴いたよね…」
…君がいるなら どんな時も 笑ってるよ…
…君がいるなら どんな時も 笑ってるよ 泣いているよ 生きているよ…
…君がいなきゃ何もなかった…
「…ヤグチはこれを聴きながら…なっちのコト、考えてたよ…」
「……」
「こんな風になりたいなって…なっちのためにどんな時も笑っていたかった…」
「…まりっぺはどんな時も笑っていてくれたね…」
あったかいミルクティーを手渡して…まりっぺの横に座った。
そっと肩に寄りかかって…久しぶりに音楽に浸っていた。
ナミダが…ゆっくりと頬を伝った。
- 34 名前:talenotes 投稿日:2001年03月11日(日)04時08分37秒
- 「まりっぺと…もっと早く逢いたかった。カオリよりも先に…逢いたかった」
「……」
「そうすれば…こんなにカオリのコト、傷つけずに済んだのにね…」
「それは…違うよ」
まりっぺは…湯気の立つ紅茶を一口含むと…あたしに方に寄りかかった。
薄暗い部屋で…側にあるぬくもりはまりっぺしかなかった。
「カオリがなっちと付き合って…お互いがダイスキで…でもケンカして…」
「……」
「ヤグチに相談したからこんなに近づけたんだよ…カオリがいないとダメだったよ…」
「…まりっぺはやさしいね…だから、カオリに相談されるんだね…」
「…なっちのコト、どこがスキなの…?」
「どうだろうね…ゼンブだと思うよ。声も性格も…何もかも、スキになってたよ…」
「なっちはね…一生懸命なまりっぺがダイスキだった。ひたむきな姿で…」
「……」
「いつでも、どこでもなっちの方を見てくれた。やさしかったから…」
そう…あたしにとって絶対的な安定を与えてくれる存在。
今までまりっぺのキモチに答えなかったのが失礼なくらいに…完璧な存在。
ずっといてくれればいいのに…そう思うようになった…
「なっちしか見れなかったよ。ゆーちゃんがジャマしたけどね」
「ははっ…でも、ゆーちゃんといるときのまりっぺはまんざらじゃないよね?」
「正直に言えば…すごく嬉しいんだ。ヤグチのコトなんか…スキだって言ってくれるから…」
「……」
今なら…あたしはゆーちゃんになりたい…
自然に、ホントに自分のキモチに忠実にスキだって…言ったみたい。
でも、あたしにはカオリがいる。とても大事なヒトでありながら…そうでないヒト…
「なっちは…ゆーちゃんみたいになれるかな?」
「…なれると思う。それよりもっと上に…ゼッタイになれるよ。今もそうだから…」
「まりっぺ…」
「……」
ごく自然にまりっぺの小さな唇にカラダが近づく…
お互いのカラダが磁石のように引き合い、求め合う…
ピーンポーン…
- 35 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月11日(日)09時04分42秒
- いいところで切りますね。また更新を待ちましょう。
- 36 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月11日(日)19時21分25秒
- やーぐーちー。
- 37 名前:やぐ×2 投稿日:2001年03月12日(月)02時06分56秒
- ここにもお邪魔します。
HN変えても正体は隠せませんね。
感想は… 三冠王にでも(W
- 38 名前:talenotes 投稿日:2001年03月12日(月)04時03分54秒
- だいぶ知られてきたかな? そろそろ決着ですね。
もちろん話としてはこれがプロローグです。長くなりそうな予感…
>>35 名無しさん
まあ、この辺で切るのが妥当だと言うコトで…
シュラバってくるのは今日のUPで。
>>36 名無しさん
レスはありがたいんですけど、わけわかんないですね(わら
>>37 やぐ×2さん
こちらにも参上ですね。色で判断してください。
つーか、書き方でバレバレですね。今回は最近まで隠してたんですが(わら
三冠王って…まあ、そーゆーイミですけど(わら
- 39 名前:talenotes 投稿日:2001年03月12日(月)04時05分55秒
- 「…来ちゃった…」
「……」
「えっ…なっ…ち…ん…」
不意に唇がふさがった。
なっちの小さくてあったかくて…柔らかい唇が押し付けられた。
薄く閉じている…なっちの瞳がキラキラ光るのが見えた…
ピーンポーン…
「ダメだよ…なっち、カオリが来ちゃった…」
「続き…できるよね…?」
「…できるよ。ゼッタイに…しよう。だから…」
「分かった…」
あたしは居住まいを正すように襟元に手をやった。
大した度胸を持っている。ホンキでカオリと別れるつもりなんだって…
バカみたいに理解した。
「…カオリ…」
「入るよ。まりっぺ…中にいる?」
「もちろん…いるよ」
「それじゃ…」
玄関で聞こえた声は…紛れもないカオリの声。
そして…踏みしめるように響いた足音と共に…
扉をあける音がした。
「……」
「……」
あたしとカオリは無言で見つめあった。
静かに…目をそらさずにカオリを凝視する。
ナキ腫らしたのか…カオリの瞳は寝不足のように充血していた。
「…ありがとう。ちゃんと…いてくれたんだね」
カオリはあたしを見るなり、小さくアタマをさげた。
肩まで伸びるキレイな濡羽色の髪が光を反射して…カオリを映している。
あたしは…冷めている紅茶を口にした。
少し遅れて入ってきたなっちが…不安そうなカオで立っていた。
あたしは…小さく決心した。
「いないと…なっちと別れ話、できないでしょ?」
- 40 名前:talenotes 投稿日:2001年03月12日(月)04時20分50秒
- …そんなこざかしい挑発なんてカオリには効かなかった。
小さく口許で笑みを浮かべると…フローリングに座った。
あたしの精一杯の挑発はあっさりとかわされた。
「ホンキなんだね…まりっぺ…」
「…そうだよ…カオリには悪いけど…」
「…なっち、カオリも紅茶飲みたいな。淹れてくれるかな?」
「う、うん…」
ゼンゼンカオリは変わっていなかった。
こんなにあたしがサイアクなコトしてるのに、全く怒りがない。
それどころか気軽にあたしに会いに来て、話をしに来たみたいな雰囲気すらある。
「…カオリね、タクシーに乗りながらずっと…考えたんだ」
「……」
「まりっぺとケンカして…なっちを守るのと、ケンカしないで…まりっぺとうまくやるか…」
「……」
「でも…どっちのムリだって、そう思った」
少しウェーブがかった髪に手をやりながら、カオリは俯いた。
初めて…カオリの声が震えて聞こえた。
「どっちも…失いたくないよ…なっちもまりっぺも…」
「……」
「カオリにとってどっちも大事で…宝物で…かけがえのないもので…」
「…それはヤグチも一緒だよ」
偽善じゃない。あたしだってカオリは大事なトモダチだ。
なっちのと掛け橋だけじゃない。最初は馴染みにくかったゆーちゃんだって…
カオリがいたからきっかけが掴めたんだ。だから…
「ウソ…じゃないのはカオリも分かるよ。でも…なっちは渡せない」
「……」
「まりっぺはカオリからゼンブ奪っていく気なの? カオリから…ゼンブ!!」
「……」
膝に置いていた手がぐっとスカートを掴んだ…
返すコトバが見つからなかった。
イヤ…あまりにも的を得ていて返すコトバを失ってしまった。
「…奪ったんじゃないよ…」
別のトコから声が聞こえて…あたしはカオを上げた。
紅茶の入っているカップを手渡したなっちだった。
「なっちが…カオリの元から離れていくだけだよ」
- 41 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月12日(月)12時43分50秒
- これは痛いのか甘いのか?わからん。とりあえずこれからも楽しみに待ってみようか。
- 42 名前:talenotes 投稿日:2001年03月14日(水)03時22分58秒
- 予定よりも少し延びそうです。それでもそろそろこの三人の話も
終わりそうです…
>>41 名無しさん
はい。だから痛いのか甘いのかハッキリと明言しなかったんですよ。
でも、今のトコはかなり痛めですね…
- 43 名前:talenotes 投稿日:2001年03月14日(水)03時26分48秒
- 「……」
「だからね…まりっぺを恨むのは間違えてるよ。全部はなっちのせいなんだから…」
いつかこんな風になるんじゃないかって…あたしはそう思ってた。
モーニング娘。に入って…カオリとはずっと一緒だった。
ゼッタイに離れることはないって…お互い囁きあってた時期もあった。
そして、もうダメだねって…そんなコトバを交わした時期もあった。
その光景を目の当たりにして、初めていつか別れちゃうんだって思って…怖かった時があった。
いつもみたいに、まりっぺに電話したら…見事に答えを出してくれた。
あの時のまりっぺはホントにあたしがスキになる理由を作ってくれた時かもしれない。
(別れる時は…ゼッタイにヤグチに相談してよ。ゼッタイになっちのコトを守ってあげるんだから!!)
理由にもなってない答えだったけど…無償でまりっぺはあたしの味方をしてくれた。
そんなまりっぺがあたしをスキだって言ってくれるんだ…トモダチ以上に見てくれるんだ…
ゼッタイに答えてあげたいんだよ…
「カオリのコト、キライになったわけじゃないんだ…でもね、スキじゃなくなっちゃったよ」
「……」
「ダメだよ…キライでもないのに別れたいとか…梨華ちゃんにちょっかい出したりしたら…不安だよ!!」
「それは…」
「なっちはカオリのカノジョなんだから…そんな態度されたらツライよ!! 相談もしたくなるよ!!」
本音だった。あたしはずっとカオリに振り回されてきた。
それはいいイミでもあるし、悪いイミでもある。一緒にいると楽しい時もあれば…
理解に苦しむ行動を平気なカオして取る気もある。
「不安だから…相談したんだよ。まりっぺは真剣に、マジメに答えてくれるんだから…」
「……」
「スキになるの当たり前でしょ…こんなになっちのコト考えてくれるヒト…世界中にもいないよ…」
ナキ出しそうになるのを必死にガマンしようとして…あたしは肩で息をした。
…みんなが黙り込んだ…
- 44 名前:talenotes 投稿日:2001年03月14日(水)03時53分30秒
- 「ゴメン…なさい…」
「……」
「カオリはぁ…自分のコトをうまく表現できないの…まりっぺみたいにできないの…」
「そんなの理由にならないよ!! ちゃんと思ったコトを言えば…」
「カオリの思った通りのコトすると、もっと…なっちにキラわれちゃうかもしれないよ…」
「分かんないよ!! なっちはカオリのカノジョなんだよ? カンタンにキライになんかならないよ!!」
「カオリはね…違うの。やっぱりみんなと考えが違うの…だから怖いんだよ…」
「それはカオリのほうがおかしいよ!! 二年も一緒にいるんだよ!? そんなの…おかしいよ…」
あたしは…なんとなく、カオリの言いたいことが分かった。
きっと、カオリのやりたいコトはみんなが思うコトとチョットかけ離れるから…
それをなっちに言うにはやっぱり勇気がいるんだよ。なっちがカノジョだからこそ…
「まりっぺが羨ましかったんだ…カオリはまりっぺのコトがずっと羨ましかった…」
「何で…」
「あんなにみんなから名前呼ばれて…新メンにもすっごい好かれて…自然に、カワイイから…」
「……」
「カオリはすごく不器用だから。ストレートに表現するの…ムリなんだ…」
「…ヤグチは…どうすればいいの? いつもみたいに…二人を助ければいいのかな…?」
「……」
「なんて言えばいいのか分かんないけど…カオリに一つだけはハッキリ言えるよ…」
「……」
こくん、とあたしはノドを鳴らした。
これ以上、二人の関係を黙ってみているコトはあたしにはできなくなってしまった…
「ヤグチだって言いたいコトを言える性格じゃないよ。だってなっちのコト、スキだって…言えなかったんだもん…」
「……」
「悪いけど、ヤグチはもう黙ってなっちを見ていられない。自分にウソもつけない。だから…」
「だから…ヤグチはなっちと付き合うよ。なっちのコト…ゼッタイにスキだから…」
- 45 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月14日(水)15時52分24秒
- ココの矢口かっこよくていいな。今まで辛い思いをしてきた分幸せになれ。
- 46 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月15日(木)17時25分59秒
- お互いの性格の違いかな。カオリと矢口。
- 47 名前:talenotes 投稿日:2001年03月16日(金)04時38分06秒
- つーことでなっちを取り合う騒乱はいったん終わりです(わら
物語自体はまだまだ続きますが…
それと「感想など」のスレに「小説投票」を行っているそうです。
協力してくださいとのお声があったのでぜひ協力させいただきます。
のぞいていない方は見てみるといいかもしれません。
>>45 名無しさん
基本的に矢口はカッコイイというスタンスで書いています。
やはり主人公はカッコよく! ということでしょうかね(わら
>>46 名無しさん
性格の違いがなっちと別れた原因ですね。
果たしてどっちがいいのか分かりませんが矢口の方がいいでしょう。なっちは。
- 48 名前:talenotes 投稿日:2001年03月16日(金)04時39分40秒
- 「……」
カオリは…静かに立ち上がった。
その側にいたなっちに…一口も飲んでいないカップを手渡した。
「…カオリの負けだね…これ以上、なっちを引き止められないよ…」
「……」
「なっちはカオリよりもまりっぺがスキなんだ…もう、ダメだね…カオリ…」
「……」
俯いたなっちの肩をカオリはやさしく叩いた。
この二人の姿が見れる…プライベートで見ることのできる最期の姿だと思った。
「自信持って…いいと思うよ。まりっぺはすっごくやさしいんだから…」
「カオリ…」
「カオリはだいじょぶ。こんな風になるんじゃないかって…いつも思ってたから…」
「……」
「そ、それが…たまたま…今日だっただけの話なんだから…そうなんだから…」
カオリはナミダを流しながら足早になっちの横を通り過ぎた。
扉が静かに閉まるまで…あんまり時間を感じなかった。
「……」
「……」
それよりもずっと…どんな風にこれからカオリとやっていくのか…
それを考える沈黙のほうがずっとずっと長く感じた。
「…ねえ…なっち…」
「……」
「こっち…来てよ」
「……」
ゆっくりとなっちがあたしの隣に座る。
ほとんど抱き疲れるようなカッコであたしは…リモコンのスイッチを入れた。
あの曲が流れ始めた…
…君がいるなら どんな時も 笑ってるよ…
…君がいるなら どんな時も 笑ってるよ 泣いているよ 生きているよ…
…君がいなきゃ何もなかった…
「ヤグチは…なっちのために笑うよ。泣くよ。生きているよ…」
「……」
「だから…ゼッタイに…もう…ヤグチのものなんだから…」
「…うん…ありがと…ありがと…」
あたしとなっちは泣きながら…
ずっと聞こえてくる歌声に耳を傾けた。
- 49 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月16日(金)14時53分19秒
- 遂にカップル成立ですね。仲良くするんだぞ。
- 50 名前:talenotes 投稿日:2001年03月18日(日)04時16分01秒
- >>49 名無しさん
これでやっと話の本題に入れますよ(わら
やぐなちはこれからうまくやっていくでしょう…
ちなみに次にUPするのは閑話といったカンジですが…
これからこちらのカップルも動き出すでしょう…
- 51 名前:talenotes 投稿日:2001年03月18日(日)04時16分36秒
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「……」
あたしは何も考えたくなかった…
怒りも憎しみも…それすらも考えたくなかった。
なっちをまりっぺにとられてしまった…それはただの結果でしかない。
でも、そのただの結果に至るまでにあたしには落ち度があった。
してはいけないことをしてしまった。しなければいけないことをしなかった。
それが全て…原因はあたしにあるのだ。
ヒトをスキになるコトは誰にも止めるコトができない。
「Can’t stop follin love…」
globeの歌がじんわりとアタマの中に聞こえてきた。
口ずさむまで…というか歌詞はまるで分からなかった。
というか、忘れてしまった。メロディーだけが響いてきている…
「……」
無意識にケータイをいじる。
いくつも保護がかけられたなっちからのメールがある。
それを見る勇気はなくて…間近にあったメールをクリックしてしまった。
「チャ〜オ〜。梨華です。タンポポのフリが完璧じゃないんで今度教えてください(はぁと)」
「…ははっ…」
笑いがこぼれた…
いかにも石川らしい。こんな落ち込んだときでも平気でこういったメールをよこす。
もちろん、偶然だけど…
「…もしもし?」
「飯田さんですかぁ〜…? どうしたんです〜?」
「…何でもない。なんか…石川の声が聞きたくなった」
「やっぱりヘンですねぇ〜。でも、梨華の声でよければいつでも聞かせますよ〜」
反射的に電話をしてしまった…
…こんなあたしのことを理解してくれるコがいる…
別にスキだとか…そんなコトじゃなくて、あたしを認めてくれた…
石川が嬉しかった。
「…飯田さん?」
「ゴメン…ありがと…石川…」
「別に何にもしてないですぅ〜…」
…あたしはなんとか生きていけそうな気がした。
- 52 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月18日(日)14時02分04秒
- やぐなちはプロローグだったんですか?これから矢口の出番はないのでしょうか?
- 53 名前:まちゃ。 投稿日:2001年03月18日(日)17時43分12秒
- おっ。このまま石川と行くんだ!!飯田〜!!。
応援してるぜぇー。
- 54 名前:紅餓唯 朧 投稿日:2001年03月18日(日)17時59分57秒
- 大切な物を失ってしまった圭織を早く助けて欲しいです。
これからどんな展開になるか楽しみです。
- 55 名前:talenotes 投稿日:2001年03月19日(月)02時23分23秒
- >>52 名無しさん
矢口が話に絡んできます。やぐなちの進展もありますよ。安心して下さい(わら
これからは他のカップリングに話が飛びますが、時間は一緒です。
その後の話ということで…
>>53 まちゃ。さん
カオリには犠牲になってもらいましたが…ちゃんとタネを蒔いておきました。
もちろん、かおりかを話として書くことになります。
>>54 紅餓唯 朧さん
カオリに空いた空洞を埋めるのはやはり石川になります。
行き当たりばったりでなく、予定通りなんですよ、実は(わら
- 56 名前:talenotes 投稿日:2001年03月19日(月)02時25分18秒
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「…ずいぶん、思い切ったことしたね…」
「…別にいいんだけど。後悔してないから」
「…もう少し、スムーズにコトが運べなかったの?」
「…仕方ないでしょ? だって…ヤグチだって…スキなんだもん」
「…そりゃ、矢口のなっちズキはあたしも認めるけどさ…」
あたしは矢口の話を聞いて驚いた。
昨日の夜にあの、誰も踏み込めない聖域と思っていたカオリとなっちに入り込んで…
見事になっちをとってしまったらしい。
「…そーゆー紗耶香だって、どうするつもりなの? ごっちんと圭ちゃん」
「あ、あたしは別に…どっちも…ね」
「…知らないからね。ごっちんの紗耶香を見る目はマジだよ」
「教育係だからだって…別にホントに何でもないんだから…」
後藤があたしに好意を持ってくれてるのはすごく嬉しい。
でも…あたしには…どうしても後藤だけを選べない理由がある。
それは…
「…紗耶香。おはよう」
「おっす。時間通り。さっすがぁ〜」
「時間より早く来てる紗耶香のほうがずっと偉いよ」
「へへっ〜。誉められちゃったよ」
圭ちゃん…とても魅力的で、あたしがライバルと思い込んでるヒト。
自分のコトを表現するのがすごくニガテだけど…そんなトコがすごくいい。
あたしは…圭ちゃんのことがスキだ。
「なんでぇ〜。あたしは市井ちゃんより早く来たのに誉めてくんな〜い」
「…偉いぞ。後藤」
「冷たいよぉ!! もっとさ…『ごと〜偉いじゃん、chu!!』って…」
「あんたはあたしにバカなコトをしろって言ってるのか…」
「いやー、市井ちゃんが怒ったー」
…いつもこの調子だ。でも、後藤は憎めない存在だ。
あたしの『おねーさん』としての本能が揺り動かされる。
何だかんだ言ってもメンドーをみたくなるキャラなのだ。
「けーちゃん♪ おはよぉ〜」
「…おはよう」
「何だよ〜、けーちゃんテンション低いなぁ?」
「いつもどおりだよ。後藤も…相変わらずだね」
「うん。けーちゃんも相変わらずだけどね〜」
…不思議なことに後藤は圭ちゃんにとてもなついている。
圭ちゃんもまんざらではない雰囲気なのだ。
あんなマイウェイな発言も口許に笑みを浮かべながら答えられるぐらいだ。
今の状況が一番いいかなって…あたしはそう思う。
- 57 名前:talenotes 投稿日:2001年03月19日(月)02時42分49秒
- 「ねえねえ! やぐっちゃんから聞いた?」
「ああ、もしかして…なっちのコト?」
「そう!! すごいよね〜。でも…カオリかわいそうだよね…」
「…まあ、そうだね」
確かにカオリはかわいそうだと思う…けど、今日のカオリを見て、意見が変わった。
別れたにもかかわらず…割と元気そうにやっているのだ。
なかなかカオリと話せないなっちと正反対だ。どっちが別れたのか分からないくらいだ。
「でも、やぐっちゃん、カッコいいよね〜。スキなヒトのためにあそこまでやるなんて…」
「後藤は…できる? スキなヒトのためにあそこまでできる自信ある?」
無意識に聞いてしまって、しまったと思った。
にや〜と、これでもかという笑みを浮かべるとあたしに抱きついた。
「できるよ〜。市井ちゃんのためなら何でもしちゃう〜」
「…はいはい…」
「あ〜、ホンキだと思ってないんでしょ?」
「これっぽっちも思ってねえよ」
「…これでも?」
ふわっと…あたしのカオの前に風が巻き起こった。
目の前にある後藤の小さなカオ…そして、小さな唇。
「!!!」
「…ホンキだよ。あたしの市井ちゃんに対するキモチ…ホンキだよ」
「……」
「何ちゃって!! やったぁ〜。市井ちゃんとチューしちゃった♪」
何も…言い返せなかった。
あの時の後藤のまなざし…いつものとろんとした眠たげな目じゃなくって…
真剣だった。鋭かった。ホンキだった…
「…市井ちゃん?」
「あ、あたし…チョット…トイレ行ってくる」
「えっ? チョット!!」
まともに後藤のカオが見れそうになかった。こんなキモチになるなんて…思わなかった。
イヤ…ずっと気づかないフリをしてたのに…ずっと見ないフリをしてたのに…
直視したら…やっぱりそうだ…
あたしも後藤のコト…スキになっちゃったのかもしれない…
- 58 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月19日(月)14時04分36秒
- 今一気に読みました。すんごい面白いです!
あと、題名はサザンのあの曲ですか。
- 59 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月19日(月)17時15分28秒
- 次はいちごまか。裕ちゃんももうすぐ絡みそう。
- 60 名前:talenotes 投稿日:2001年03月20日(火)02時35分05秒
- >>58
その通り、サザンの曲です。名曲です。
ぜひ茅ヶ崎ライヴverを聴いてください。良さが分かりますから(わら
>>59
いちごまですが…いわゆる旧プッチですね。
ゆーちゃんのカラミは…しばらくはないです。
- 61 名前:talenotes 投稿日:2001年03月20日(火)02時37分10秒
- 「ふぅ〜」
化粧室でばしゃばしゃをカオを洗う。
水の冷たさがハダを引き締めてくれるような心地よさがあったけど…
ココロはそういうわけにはいかなかった。
「…くそぉ…何ドキドキしてんだ、あたしは…」
水滴で湿っている唇に手を当てる。
後藤のキスは…マジだった。よくゆーちゃんがやってるライトキスだけど…
目を閉じていた。あたしにはそれがどうしてもホンキだと受け止めてしまう…
「ダメだ…教育しなきゃいけないものが…何考えてる…」
「…あれ? 紗耶香」
トーンの低い声にまた心臓が跳ね上がる。
今日は嬉しいんだか、悲しいんだか分からない日だ。
「圭ちゃん」
「どうしたの? メーク失敗しちゃったの?」
「ま、まぁ…そんなカンジ…」
「ふーん…」
興味なさそうに無言で圭ちゃんは…
がさがさと化粧ポーチから小さなタオルを差し出した。
「ウソがヘタクソだよ。ポーチも持たずにここに来る?」
「あ…」
「とりあえず、カオ拭きなよ…ハンカチも持ってないでしょ?」
「…さんきゅ…」
ちょっとヘンな気分になって…あたしはそのタオルをカオに合わせた。
やっぱり…圭ちゃんのニオイがした。
「タイヘンだよね。後藤の教育係って…」
「へっ? あ、ああ…チョットね。言うコト聞かないからなおさらね」
「…でも、後藤はいいコだよ。あんなに…フンイキあるからね」
「珍しいじゃん…圭ちゃんが誉めるなんてさ」
「そ、そんなことないよ。紗耶香のコトだって…あたし誉めてるじゃん」
「そうかな…?」
「カワイイし、歌だってうまいし、ダンスもうまい。後藤になつかれてるし…矢口だってそうじゃん」
「カワイイ?」
おおよそ、圭ちゃんの口から聞けないと思っていたコトバが聞けて…
あたしはすごく嬉しかった。
「カワイイ? 圭ちゃん、あたしがカワイイと思うんだ」
「わ、悪い!? もうっ。そろそろレッスンの続きやるから早くしなよ!」
結局、何のために来たのか分からず…圭ちゃんは帰ってしまった。
今…圭ちゃんにカワイイって言われたんだ…録音でもしておけばよかったかも。
って後藤は…あれ? もうドキドキしないや。
…だいじょぶだ。あたしはやっぱり…圭ちゃんがスキみたい。
- 62 名前:talenotes 投稿日:2001年03月20日(火)02時52分19秒
- …別に紗耶香がうらやましいとは思わなかった。
でも、やっぱり…あたしだったらって考える時がある。
(…後藤、か…)
やっと娘。らしくなってきて…いっちょまえに加護の教育係なんて言っておいて…
まだ、紗耶香に教育されている。紗耶香も教育しようとしている。
そんな二人のカンケイがうらやましかった。
プッチモニが結成されて…
後藤は紗耶香にベッタリだった。それは仕方ない。
この芸能界での生活の全てが紗耶香中心で動いているのが…後藤だからだ。
でも、あたしに最近、なついてくれる。
裏表を出すのがない…というか、それをすることすら、メンドーそうな後藤だ。
あたしはそれをストレートに受け取っている。
「あれれ? けーちゃん?」
「後藤…?」
「こっちにさ、市井ちゃん来なかった?」
息を切らせて走ってくる後藤は…かわいいと思う。
さすがになっちからセンターを奪っただけあると思う。
「…けーちゃん、あたしのカオに何かついてる?」
「べ、別に…」
「そんなえっちな目で見られると…困っちゃうよ〜」
「え、えっちじゃねーよ!! あたしをからかうな〜!!」
笑いながら…後藤はあたしの側を通り過ぎた。
紗耶香はトイレにいたよ、と声をかければよかったが…
できなかった。
「…なんで、言えなかったんだろう…?」
それは二人の仲を嫉妬しているから。
後藤を独占できる紗耶香に嫉妬してるから…
「…見つかるからいいか…このキョリだと」
あたしはいつか、正々堂々と…後藤がスキだと言ってみたい。
紗耶香から奪い取るとかそんな強硬な手段じゃなくって…
後藤を振り向かせたい。あたしのことを見てもらいたかった。
それを行うには…あたしはあまりにも小さい存在だ。
だから…時期がくるまであたしは待つしかない…まだそんな存在なんだ。
- 63 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月20日(火)12時09分50秒
- 圭ちゃんはごっつぁんが好きなんですね!?意表を突く展開にドキドキっす!
これは…どうなるんでしょう?
作者さん頑張って下さい!続きを楽しみにさせて頂きます!
- 64 名前:talenotes 投稿日:2001年03月21日(水)00時28分24秒
- >>63
その通りです。あんまりないじゃないですかごま→けーちゃんって。
あってもいいかなぁと思って書いています。
- 65 名前:talenotes 投稿日:2001年03月21日(水)00時33分35秒
- 「げっ! 後藤…」
「あっ、いちーちゃんだぁ(はぁと)」
「こ、こんなトコまでつけて来て何考えてる?」
「だって…イキナリいなくなっちゃったんだもん。心配するよ〜」
はぁはぁと息の荒い後藤の姿は…ちょっと色っぽかった。
全体的にふんわりと熱を持っているみたいでぼんやりとしている。
…おいおい…そんなデカいTシャツ着てるから…
「お、おいっ! 肩からブラの線が見えてるよ!!」
「ん? ああ…走ってたから出ちゃってたみたいだね」
「『出ちゃってたみたいだね』じゃないぞ! 後藤は…その…」
「その〜?」
カワイイんだから…と言うコトバを思い切り飲み込んだ。
危ない危ない…あやうく後藤のコトバに乗ってしまうトコだった…
「…何でもない。行くよ」
「ちぇー…何か言ってくれるかと思ったのに〜…」
「ぐずぐずしない! 遅刻したら怒るぞ!!」
「はぁ〜い…あ、そうだ。けーちゃんにさっき会ったよ〜」
…そりゃ会うだろう…トイレからここまで直線なんだから…
「けーちゃんってさ、カッコいいよね。歌もダンスもうまいから」
「…認めるね。メンバーの中でも抜けてると思う」
「市井ちゃんって…けーちゃんのコト、どう思ってるの?」
ドキッとした。後藤のクチからこんなコトバを聞くなんて…夢にも思わなかった。
どきまきしているあたしを見て…いつもどおりににこにこと後藤は笑っていた。
別にそこにはいやらしさも邪気も感じない。
「…やっぱりね、市井ちゃんもけーちゃん、気に入ってるんだ?」
「そ、そうだよ!? 悪い!?」
「ううん、ゼンゼン…あたしもけーちゃんスキだよ。あたし、プッチに入れて嬉しいんだ♪」
「はぁ…?」
わ…分からない!! 後藤が何を考えているのか全く分からない!!
あたしのコトがスキなの? それとも圭ちゃんがスキなの?
どっちなのか…ハッキリしろぉ〜!!
- 66 名前:talenotes 投稿日:2001年03月22日(木)01時51分48秒
- 「…で、ヤグチのトコに電話してきたわけだ」
「ゴメン…っーか、頼りにしてんだよ!! こんなコト…誰にも相談できないじゃん…」
「そりゃそうだけどさ…はぁ、分かったよ。それで、ヤグチはなんて言えばいいの?」
「だからさ…どうすればいいのかなって…あたし…」
とてもじゃないけど、なっちやカオリを笑えない…
後藤の圭ちゃんに対するキモチ…あたしの後藤に対するキモチ…
誰かに相談しないと、いられなかった。
「そりゃ…紗耶香は圭ちゃんのコト、ずっとスキなんでしょ?」
「…うん。でも、圭ちゃんってハッキリしないじゃん? だから…」
「ハッキリも何も…一緒に出かけたことすらないじゃん」
「まあ、そうだけど…」
「…デートでもしてくればいいんだよ。そうすれば圭ちゃんのコト、少しは分かるよ」
圭ちゃんとデート…
何度も夢見てきた光景だった。別にどこでもいい。
一緒に横に並んで…楽しそうに笑えれば…きっと何もいらない。
「あ、あたしが…誘うの?」
「圭ちゃんじゃ誘わないでしょ? だって…自分のコト、押し隠しちゃう性格だから」
「そうだよね…でもさ、どこがいいかな?」
「それは紗耶香が決めなよ。別にどこでもいいと思うけどね」
「…あのラーメン屋じゃ、さすがにマズイか…」
「それはやめとけ…あんなヤローの前じゃからかわれるのがオチだよ」
でもなぁ…千葉の周辺じゃどこも行っただろうし…
かといってお台場なんてベタなトコに行ってもヘンなカオされるかもしれないし…
うーん…やっぱり悩むよぉ…
「…あのさ、それは後で決めてよ。それじゃ…」
「あ、チョット待ってよ!!」
「まだあるの? もぉ〜…なっちも呆れたカオしてるよ〜」
「あのさ、圭ちゃんって誰がスキだと思う?」
「…そりゃ…ムズカシイ問題だなぁ〜…紗耶香じゃないの? 案外ごっちんだったりして」
「…へっ?」
やっぱり…そうなのかな? 後藤のコト、スキなのかな?
可能性あるんだよな…圭ちゃんがまんざらでもないってカオしてるし…
そうだったら…両想いじゃん…
「でも、それはないよ〜。きっと紗耶香だって」
「そう…そうだよね!」
「それじゃ…しょうがないから、ヤグチが相談に乗るからさ、何かあったら電話しなよ〜」
「うん。ありがとね」
……
- 67 名前:talenotes 投稿日:2001年03月22日(木)02時06分45秒
- 「ったく…なっちの次は、今度は紗耶香だよ…」
「紗耶香はやっぱり圭ちゃんのコト、スキだったんだ…」
「だろうね〜。同じ千葉出身だし。ヤグチを差し置いて仲良かったしね〜」
「でも、ちゃんと…相談されちゃってるね」
あたしはなっちとゴハンを食べていた。
紗耶香とはしょっちゅう連絡を取り合ってるけど…
あーゆー相談を受けたのは初めてだった。
「やっぱりね…まりっぺってみんなから信頼されてるだよ」
「そんなコトないよぉ〜。ヤグチじゃ何にも出来ないって」
「ううん…なっちは相談してたからすごく紗耶香のコトが分かるよ」
「…そうかなぁ?」
「さっき、『何かあったらヤグチに相談して』って言ったでしょ? あれってすごい嬉しいんだよ」
そんなコト言ったかもしれない。
結局、相談されると放っておけないのはあたしの性格なのだ。
やっぱりコイバナは首を突っ込むと面白いって言うのもあるけどね…
「さやかに圭ちゃんにごっちん…プッチの中でグチャグチャだね」
「でもさ、ごっちんってやっぱり…紗耶香だと思うよ」
「うん。それはそうだろうね〜」
「圭ちゃんはホントに…紗耶香かどうか、なっちは分かんない…」
「そうかなぁ? ヤグチはゼッタイに紗耶香だと思うけど…」
お互いをライバルだと自認している…すごくいいカンケイだと思う。
あたしがそれに入っていけないのがちょっと嫉妬だけど。
でも、いいかな…あたしには目の前にライバルがいるからね。
「…そんなにじっと見ないでよ。ハズカシイ…」
「なっちってさ…やっぱり、カワイイね」
「もうっ! そーゆーコト、面と向かって言わないでよ!!」
「へへっ〜♪」
あたしとなっちみたいに…紗耶香もなれるといいね…
スキなヒトと一緒にいられるって…ゼッタイに幸せだよ…
- 68 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月22日(木)11時49分01秒
- うーん、どうくっつくか分からん。続きが楽しみだ。
- 69 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月22日(木)21時05分23秒
- なにげにけいごま期待
- 70 名前:talenotes 投稿日:2001年03月23日(金)02時35分36秒
- >>68
どちらにくっつくのか、実はまだ決めていません(わら
どっちになる可能性も残して書いているので…
>>69
くっつけるかどうかわかりませんが、けいごまもあるでしょう…きっと(わら
- 71 名前:talenotes 投稿日:2001年03月23日(金)02時36分34秒
- 「ごっちんってさ、やっぱり市井さんがスキなんじゃないの?」
「う〜ん…分かんないんだよね、あたしバカだから」
「バカだからって…そーゆー問題じゃないと思うんだけど…」
「市井ちゃんもけーちゃんもダイスキ…なんだよね〜」
あたしはよっすぃ〜と電話していた。
ここのトコあたしの相談はほとんどよっすぃ〜が引き受けてくれる。
さっすがタメだよねっ♪
「市井ちゃんはやさしくて、カワイイからスキ。けーちゃんはクールでカッコいいからスキ」
「…それじゃ比較にならないじゃん…」
「でもさ〜、そのせいか、あたしってゼッタイに二人から好かれてないと思うんだよね〜」
「…そーゆーコトは分かってんじゃん…」
「へっ? なんか言った?」
「な、なんでもないよ〜…あたしの意見はね…やっぱり市井さん、かな?」
そりゃそうだろうね。よっすぃ〜は市井ちゃんのファンだったし…
プッチに入りたいとか言ってたなぁ。ごとー的には入ってほしいけど…
「市井さんもまんざらじゃないってカンジだよ。だから…」
「う〜ん…圭ちゃんのこと、詳しく知ってるヒトって…市井ちゃん以外にいるかな?」
「矢口さんはどうかな? 一緒に入ってきてるし…それかリーダーだから中澤さんとか?」
「…よし! やぐっちゃんに聞いてみるよ。みんなの相談乗るのダイスキみたいだしね〜」
やぐっちゃんは今のみんなの話題をさらってるよ。
あんなにベッタリしてたなっちとカオリの間に入っちゃったんだから…
あたしもあんな風に…恋愛できるかなぁ?
「…あ、あのね…あたし…」
「あ、ゴメン。そろそろ寝るね〜。もうこんな時間じゃん!!」
「…そうだね…」
「それじゃ、おやすみ、よっすぃ〜(はぁと)」
「…ありがと。それじゃおやすみ」
電話を切って…ベットに思い切り飛び込んだ。
ぼんやりと天井を眺めて…考える。
「はぁ〜…あたしってサイアクかも…市井ちゃんとけーちゃん、どっちがいいのかなぁ?」
どっちもいいよね。あたしのコト、真剣に考えてくれるんだもん。
あ、でもけーちゃんはチョット分かんないなぁ〜…あたしのコトじっと見てたりするけど…
市井ちゃんはたまにコトバがキツイからイジメられてるのかと思うし…
…まあ、いいや。寝ようっと…
きゅ〜…
- 72 名前:talenotes 投稿日:2001年03月23日(金)02時49分17秒
- 「おはよう! 圭ちゃん!」
「お、紗耶香、今日は元気じゃん? おはよう…」
「あ、あの…さ…」
「うん…どうかした?」
ドキドキしてる…心臓がなくなっちゃいそうだ…
バックをロッカーに入れながら、圭ちゃんはいつもの調子で話している。
ちらりと横を見ると…矢口が右手で握りこぶしを見せている。
市井紗耶香一世一代の大勝負だ…
「今日のオフ…ヒマかな?」
「…ヒマだけど? 別にあたしはカレシとかいるわけじゃないからさ…」
「だったらさ…あたしと買い物に…」
「おっはぁ〜〜!!」
横から飛び込んできた声に…あたしの声はかき消された。
…この声はぁ〜〜…
「いちーちゃん。おっはぁ〜(はぁと)」
「オイ後藤…ワザとやってるって今白状したら許してあげる…」
「? はぁ?」
「ぐずぐずしてないで〜…とっとと着替えでもして準備でもしてろ〜〜!!」
ビックリした後藤が何事かと思って周りを見回している。
矢口が額を手で覆っているのが…見えた。
「な、なんだよぉ〜…あたし、遅刻してるわけでもないのにぃ…」
「ごっちん、チョットいいから…こっちへ来なよ…」
「な、やぐっちゃん…」
矢口がしっしっとばかりに手を振ってみせた。
さすが同期…この恩はゼッタイに忘れねーぜって…こんなことしてる場合じゃないな…
「チョット…こっちに来てよ」
「えっ? ええっ?」
「…みんないると…うるさいからだよ…」
「あ、ああ…」
何が起こっているか分からない様子で…圭ちゃんはスリッパを履いた。
疑問で満ちている視線を背中で浴びながら…あたしは楽屋を出た。
- 73 名前:talenotes 投稿日:2001年03月25日(日)01時00分13秒
- 「チョット…どうしたの、紗耶香…」
「あのさ、明日のオフ、買い物に…付き合ってほしいんだ」
「…?」
「イヤ、だから、その…圭ちゃん、ヒマかなぁって思ってさ」
昨日の夜、イロイロ考えまくったのに…頭の中は真っ白だ。
圭ちゃんの怪訝そうなカオだけが…見えた。
「いいよ。紗耶香と二人っきりで出かけたコトなかったからね」
「ホント!?」
「うん。いいよ」
「あ、ありがと…嬉しいよ…」
あたしが自然に喜んでるのもフシギなのか…圭ちゃんは首を傾げた。
「そ、それじゃあさ…どこ行こうか、今日の夕飯で決めない?」
「それがいいかな…あたしは別にどこでもいいよ。紗耶香につきあうからさ」
「……」
そんなコトバまでもらえるとも思わないで…あたしは嬉しさのあまり倒れそうになった。
と…そのとき、トビラが開いた。
「…市井ちゃん…」
「後藤…」
「…後藤…」
あたしたち三人の視線が…それぞれを見つめる。
沈黙が…広がる。
「ご…ごめん〜…あたし、チョット、ジュース買いにいってくるからっ♪」
「後藤…」
「あ、市井ちゃんと圭ちゃんはそのままど〜ぞ続けて下さい〜。んじゃね〜」
駆け足で…後ろも振り返らずに後藤は行ってしまった。
その姿が消えるまで…あたしと圭ちゃんはぼんやりと見つめていた。
なにかが…動き出した気がした…
- 74 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月25日(日)02時04分39秒
- 動き出したのか… どうなるんだろう。
- 75 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月26日(月)00時14分52秒
- 展開にマジどきどきしております!続きが楽しみす!
- 76 名前:talenotes 投稿日:2001年03月26日(月)01時44分39秒
- 見たらだいぶ下がっているのでこのままsage書きします。
みなさんの協力もお願いします。
- 77 名前:talenotes 投稿日:2001年03月26日(月)01時45分44秒
- 「はぁはぁ…」
走れるトコまで必死に走って…足が止まった。
自販機なんてどこだか分からないくらい向こう側。
行き過ぎちゃった…
「…市井ちゃん…離れちゃった…」
ずっと聞こえてた。
市井ちゃん、あんなに大声出して喜んでるんだもん。
耳塞いだって聞こえてるよ。
…聞こえちゃってるんだよぉ…
「あはは…なんだぁ〜…あたしってバカじゃん、やっぱり…」
市井ちゃんはなんだかんだ言ってもあたしがスキだと思ってた。
圭ちゃんだって可能性あったけど…最後はあたしだって、勝手に想像してた。
だから…だから…
「…ぐすっ…バカだぁ…あたし…のぼせ上がっちゃって…バカだぁ…」
ナミダが止まらない。ぽろぽろと珠のようなナミダが…止まらない…
苦しいよ。こんなに胸が痛いよ。ココロがぎゅ〜って絞られてるみたいで…苦しいよ。
「もう…ダメだぁ〜…いつもみたいにできるか分かんない…」
思いっきり元気な声で装ってみるけど…ナミダ声でノドが詰まる。
こんなに市井ちゃんのコト、あたしスキだったんじゃん。
なんで気がつかないんだよ…バカだね、あたしって…
「あはは…あは…っくっ…ぐすっ…いちーちゃん…市井ちゃん…」
笑えなかった…声がかすんだ…
あたしの呼ぶ声も…市井ちゃんには届かないんだな…もう、ゼッタイに…
- 78 名前:talenotes 投稿日:2001年03月26日(月)01時46分26秒
- 走っていく後藤の姿を見て…あたしはすぐに分かった。
後藤が見たくなかった相手が…あたしじゃなくて、紗耶香だって…
「…それじゃ、とりあえず、今日の夜ね」
「分かった…」
ショックだった。あたしにとって…ホントにショックだった。
わずかに抱いた後藤に対するコイゴコロが…あっさりと打ち砕かれた気がした。
同時に湧き上がる…脱力感。
「……」
なにかを嬉しそうに矢口に話しに行く紗耶香を一瞥して…
鏡の前に座った。少しだけ…というか、ロコツに憮然としたカオをしている。
何に対して怒っても仕方がないにもかかわらず…
紗耶香に誘われたコトはすごく嬉しい。
あたしなりにはひそかに嫉妬していた。
矢口と一緒にあちこち出かけるのにどうしてあたしとは…と。
あたしに少なからず好意を抱いてくれているみたいだった。
すごく嬉しい。紗耶香にそんな風に思われてるなんて…ゼンゼン思わなかったから。
なのに…どうしてこんなに気分が晴れないんだろう。
後藤のあの影のさした笑顔がちらつくと…スナオに喜べないのはなぜなんだろう?
「…チョット…行ってくる」
「どこへ?」
「…後藤のトコに…行ってくる」
- 79 名前:talenotes 投稿日:2001年03月29日(木)02時14分53秒
- 「……」
あたしも矢口も…圭ちゃんの取った行動に驚きを隠せなかった。
無言で圭ちゃんは楽屋を出て行く…
その姿が…とても虚ろに見えた。
「…紗耶香…」
「……」
「だいじょぶ…だよ。たまたま、ごっちんのコト見て、心配になっただけだって…」
「心配…なんだよね…」
後藤の立場にあたしが置かれたら…
圭ちゃんはあたしを追ってくれたのかな? どうなんだろう…
やっぱり…あたしじゃなくて、後藤のコトがスキなんだね…
「…あたし…やっぱり、やめるよ。明日のデート…」
「な、なんで…」
「圭ちゃん…きっと、嬉しくないと思う。あたしと出かけても…」
「分かんないじゃん!! 嬉しくないなら最初に断ってるよ…圭ちゃんの性格なら…」
でも…圭ちゃんはあたしを…スキでいてくれてない。
後藤のほうがスキなんだ。あたしよりもずっと…
隣にいるあたしよりも、チョット離れた後藤なんだ…
「紗耶香。ヘンなコト考えすぎだと…なっちは思うよ」
「…?」
「まりっぺがだいじょぶって言ってるからさ…きっとだいじょぶだよ」
なっちは…やさしいね。
矢口がどうしてもスキだってずっと言ってた理由が分かるよ…
「…分かった。あたしも…頑張るよ」
- 80 名前:talenotes 投稿日:2001年03月30日(金)01時42分32秒
- sageやめます。なんかテンション変わって書きにくい…
慣れないコトしちゃダメっていうことですね(わら
- 81 名前:talenotes 投稿日:2001年03月30日(金)01時43分18秒
- 「あ…」
「後藤…よかった…」
あたしはとぼとぼとペットボトルを抱えて帰ってくる後藤を見つけた。
落ち込んだ表情を一瞬で隠して…にこっと笑う。
そんなケナゲな姿にあたしは言葉を失った。
「あれ〜? どうしたの?」
「イヤ…その、あたしの分も買ってきてもらおうかなぁ〜って思ってさ」
「チョット遅すぎだよ〜って…しょうがないか。市井ちゃんといたんだもんね」
「……」
コトバにトゲを感じて…あたしは俯いた。
紗耶香と出かけることは誤解じゃない。嬉しいと思ったことも誤解じゃない…
でも…これじゃ…後藤があんまりだから…
「じゃあ、あたしが買ってきたヤツを半分あげるね。ポカリだけど…いい?」
「…後藤」
「ん?」
「あ、あのさ…明日のオフ、紗耶香と買い物に行くんだよ」
「……」
後藤が沈黙した。やっぱり…あたしと紗耶香のコト…
ううん、紗耶香のコトだけが気になるんだ…
あたしを…後藤は見てくれない…
「それでさ…後藤も一緒に行かない?」
「は…?」
「イヤ、だから…その…三人で買い物に行ったっていいじゃん?」
「それじゃ…市井ちゃんが…」
「紗耶香ならだいじょぶだよ。あたしも…説得するからさ」
「…でも…あたし、ジャマになっちゃう…」
「ジャマなんてとんでもないよ!! あたしだって…」
「あたし…だって?」
「…後藤と一緒に…出かけたいから…」
反射的にカオを伏せてしまう。
やっぱり慣れないコトすると…ハズカシイな…
「…ありがと…圭ちゃん…」
「お、お礼なんていいよ! それじゃ…紗耶香に聞いてみよう!」
「うん!!」
- 82 名前:talenotes 投稿日:2001年03月30日(金)01時44分53秒
- …そりゃさ、いいよ。別に…
あたしだって圭ちゃんにオニになれとは言わないよ。
でもさ…
「ヒドくない!? いきなり後藤入ってきちゃってさ〜」
「…そんだけ? もう…ヤグチにもなっちといる時間ちょうだいよ〜」
「プライベートで後藤の世話する気なんかないからさ〜…矢口、聞いてる?」
「あ〜! 聞いてるってば! でも…いかにも圭ちゃんらしいじゃん?」
「…どうして?」
「あたしたちよりチョット大人じゃん? 精神年齢も高くて、しっかりしてるから…」
「だから、それとこれと何がカンケイあるの?」
「…ごっちんが落ち込んでるの、分かったから…じゃないのかな?」
あ…そうか…あたしが喜んでるの…
当然、後藤も見てるわけだよな…でも、後藤はあたしのことをハッキリとスキってわけじゃないし…
もしかしたら、圭ちゃんかもしれないし…
「…あたし、後藤を傷つけちゃったかな…?」
「もう、だいじょぶだよ。紗耶香がちゃんと三人でもいいよ、って行ったから…」
「そうだよね…」
「ったく…三人ともタイヘンだね…やさしすぎるから…」
「はぁ? なんか言った?」
「別に…それじゃ、明日早いんだから、頑張ってね。それじゃおやすみ」
あ…矢口のヤツ、勝手に切りやがった…
でも、矢口にはカンシャしてるんだよね。今はなっちといたい時なのに…
電話をするとちゃんと答えてくれるから。
なっちもいい相手に乗り換えたよな…もちろん、カオリが悪いわけじゃないけどさ。
あたしも…矢口みたいになれるかな? 圭ちゃんの前で…なれるかな?
スキなヒトの前で…スキなヒトのコトを満たせる矢口みたいになれるかな…?
「よし!! 明日は後藤がいるとはいえ、圭ちゃんとデートだ。頑張るぞ〜!!」
- 83 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月30日(金)08時54分28秒
- 市井がんばれ! 後藤もがんばれ!
- 84 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月31日(土)01時45分40秒
- 圭ちゃんもがんばれ!
- 85 名前:talenotes 投稿日:2001年04月01日(日)01時06分17秒
- 「……」
やっぱりね…こんなコトだと思ってたよ…
あの遅刻魔め…見事に遅刻してんじゃねーかよ!!
「…遅いね。後藤…」
「……」
「紗耶香? なんか…目が血走ってるよ…」
「あ・の・ば・か・や・ろ…」
「まあ、いいじゃん…今日は別に急ぎじゃないし、仕事じゃないしさ…」
薄いグレーのパーカーにヴィンテージジーンズ。
ちょっと薄め赤のレイバンを額に載せてる圭ちゃんは…
カッコよかった。ホントに…様になってる。
「先にどっかお店入ってようか?」
「もう少し待つ!! この手で殴ってやらんと気が済まない!!」
「…遅刻って言ったってまだ15分ぐらいしか経ってないよ…」
「15分でも遅刻は遅刻!!」
「…そうだね」
駅の改札の向こうから…見慣れた姿が見えた。
息を切らせてきょろきょろと辺りを見回している。
ちょっとキョドってて…ポケットからケータイを出した。
「あ、後藤…」
「早くしろ!!」
反射的に大声で叫んでしまい…あたしは俯いた。
しまった…ここはいつものスタジオじゃないんだった…
でも…その声で、後藤はこっちに走ってきた。
「ゴ、ゴメン〜…遅刻しちゃった(はぁと)」
「何で遅刻した!? あれほど遅刻するなって口をすっぱく…」
「電車が止まっちゃってたんだよ〜。人身事故だったって」
「あ…そう…なの…」
「ゴメンね〜。時間に間に合うように出たんだけど…」
「あ、あたしが…言い過ぎた…ゴメン…」
ダメだ…圭ちゃんとデートできるせいか、変なトコでナーバスになってる。
こんな調子じゃ、キラわれちゃうかもしれないな…
「いちーちゃんっ♪」
「…なんだよ?」
「早くいこーよ」
「わ、わかってるよぉ…」
- 86 名前:talenotes 投稿日:2001年04月01日(日)01時26分36秒
- 今日のあたしは…チョットマジだ。
圭ちゃんには恩を仇で返すみたいだけど…
市井ちゃんはゼッタイに渡さないよ。
「ねえねえ、どこいこっか?」
「とりあえず…って、張り付くな!! 重たい!!」
「重たいって…そこまで言わなくてもいいじゃん…」
「ホラ、圭ちゃん、飽きれて見てるじゃんか」
「いや…そんなコト、ないけどさ…二人とも様になってるよ」
カオは笑っているけど、目元はゼンゼン笑ってないよ。
圭ちゃん、マジで市井ちゃんのコトがスキみたいだから…
「圭ちゃんもそんなコト言わないでさ〜…」
「……」
「とりあえず、ゴハン食べようよ。ちょうどお昼だしさ」
「さんせ〜!! あたしね、朝ゴハン食べてなかったからさ〜」
「後藤は少し自重しなさい。食べすぎだよ」
「育ち盛りだからいいんです〜」
スキを見て市井ちゃんの腕を掴む。
口ではイヤだとか重いとか言ってるけど…
なんだかんだ言ってもあたしがこーすると、腕組んでくれるから…
…おっと。ダメじゃん。少し天狗になりすぎだぞ。あたし。
あくまで市井ちゃんは圭ちゃんがスキなんだから…
「困ったな。あたしがジャマみたいだ」
「…圭ちゃん?」
「紗耶香は…やっぱり、後藤と並んでるほうがいいと思う」
「な、なんだよ…イキナリ…」
「…ゴメン、何でもない。あたしが…その、何でもない」
「わけ分かんないよ〜…あのね、そこにサンドイッチのオイシイお店あるから」
圭ちゃん…ゴメンね。
あたしはヒドイコトしてるけどさ、やっぱりスキなものはスキなんだよ。
市井ちゃん…ダイスキだから、カンタンには渡せない。
「ホラ、圭ちゃんも…」
少し照れ隠しして…市井ちゃんは…
圭ちゃんの手を握った。
- 87 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月02日(月)00時08分39秒
- 行け、後藤。市井を放すな〜
- 88 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月03日(火)23時34分29秒
- 圭ちゃんもガンバレー
- 89 名前:talenotes 投稿日:2001年04月06日(金)01時30分15秒
- どうしよう…イキナリ圭ちゃんの手を握ったりしたらキラわれるかな?
でも、圭ちゃんカン違いしてるから…こうでもしないと…
「紗耶香…」
「は、早く入ろうよ…」
「そうだけど…」
「ホラホラ!!」
テレ隠しにしかならないけど…あたしは店の中に入った。
ぎこちなく手を握ってしまったから…握りなおしたかったけど…
離せなかった。せっかく近づいた圭ちゃんが離れそうな気がしたから。
「お客様は何名様ですか〜?」
「あ、三人で…」
「はい。では、こちらへどうぞ〜」
誰にも取られないように…あたしは圭ちゃんの腕をひきつける。
半歩下がって見ていた後藤のまなざしが…痛かった。
ゴメンな…後藤…
「それじゃ…」
「け、圭ちゃんは市井ちゃんと座りなよ〜」
「…ありがとう」
ぎこちなく後藤の勧める声に…圭ちゃんは笑って答えた。
チョットだけあたしに視線を送って…また、微笑む。
「ココ…紗耶香がスキなお店なの?」
「うん…バンブーって言うトコなんだ。サンドイッチとかオイシイんだよ」
「…フンイキがいいね。あたしも来ようかなぁ?」
「…けーちゃんは誰とこのお店にもう一度来たいと思う?」
いつもみたいに軽い問いかけだったけど…
後藤の目は真剣だった。
「そうだね…誰だろう? またこんな風に…三人で来れるといいね」
やんわりと言った圭ちゃんのコトバは…自然とあたしたちを沈黙させた。
- 90 名前:talenotes 投稿日:2001年04月06日(金)01時32分20秒
- …あたしはジコチューだったことを恥じた。
圭ちゃんが…誘ってくれなかったらココに来ることすらできなかったのに…
仕方ない、って勝手に決め付けて…ないがしろにしようとしてた…
「ど、どうしたの…? あたし、何かヘンなコト言っちゃった?」
「イヤ…けーちゃんもたまにはイイコト言うなぁ〜って思ってさ」
「『たまには』って言うのは余計でしょ? 後藤にそんなコト言われたくない」
「あはは〜」
すごいね、けーちゃん。
市井ちゃんがスキになる理由がよく分かるよ。
大人びてて、思慮深くて…いっつも周りのコトをちゃんと見てる。
「紗耶香…?」
「ゴ、ゴメン…あたし…ゴメン…」
「チョ、泣かないでよ〜…今日の紗耶香わけ分からないよ? ソワソワしたり…」
「また、三人で…ここに来たいね…」
市井ちゃんはナミダを乱暴に拭って…あたしを見た。
儚げなフンイキの市井ちゃんもまた…とてもカワイイと思ってしまった。
「後藤も…イキナリ怒鳴っちゃって…ゴメンね…」
「いいよぉ〜。過ぎちゃったことはあんまり気にしないよーにしてるの」
「少しは気にしてほしいときもあるけどね」
「こらぁ、けーちゃん!」
あたし…市井ちゃんのコトもスキだけど…
けーちゃんもスキだよ。もちろん、市井ちゃんがイチバンだけどさ…
プッチモニっていいね。あたし、ここに入れて初めてシアワセだって思えた。
「…とりあえず、何かたのもっか?」
「そうだね〜。あたしお腹減っちゃった〜」
「言っとくけどね、おごんないから」
「わ、分かってるよぉ〜」
…おごってくれないんだ…市井ちゃんのケチ…
でも、ダイスキだよ…
- 91 名前:talenotes 投稿日:2001年04月06日(金)01時35分08秒
- 更新が少し途絶えて申し訳ありません。
ネタが詰まり気味なのですが…頑張って書きます。
>>87
いちごまを望んでいる方のほうが多いのかな?
俺的にはこの三人のカップリングにかなり悩んでいるので聞いてみたいです。
>>88
でも、圭ちゃんも頑張ってほしいという声もありますね(わら
どちらにせよ、まだ、ラストが全く見えません。
ネタが詰まってるのはそのせいなんだけどね…
- 92 名前:wood 投稿日:2001年04月06日(金)02時08分34秒
- やっぱ、この小説だと圭ちゃんがいいナァ〜・・・
- 93 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月06日(金)04時54分26秒
- う〜ん、難しい。
三人とも幸せになって欲しいけど、それはムリっぽいし。
圭ちゃんがんばれ!!という気持ちもあるんですが、いちごま好きとしては、
やっぱり、後藤を応援しちゃうんだろうな〜・・・
- 94 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月06日(金)17時54分04秒
- ここはぜひ少数派のやすごまで・・・
- 95 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月06日(金)18時57分38秒
- いちごまをお願い!
いちーちゃんを想うごまの一途な心は市井を振り向かせるのだ!
- 96 名前:林檎 投稿日:2001年04月06日(金)19時19分42秒
- 3人共頑張れ〜!!(><)
あぁ、千葉ーズが・・・でもやすごまが・・・いちごまが・・・。
あ〜、でも幸せになってほしいなぁ。(T▽T)
- 97 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月06日(金)23時33分56秒
- 圭ちゃん・・・君はやっぱりいい奴だぁ・・。
作者さん!!圭ちゃんを幸せにしてあげてくれぃ!
- 98 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月07日(土)03時48分30秒
- 後藤!!おまえの力技で市井ちゃんを振り向かせるのだ!!
- 99 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月07日(土)04時11分46秒
- いちーちゃんの力でけーちゃんを振り向かせるというのも・・・
みんなガンバレ!!
- 100 名前:talenotes 投稿日:2001年04月10日(火)04時33分21秒
- たくさんの意見ありがとうございます。
話を書きたいのですが、学校が始まってしまってなかなか更新できません。
もうしばらくお待ちください。
- 101 名前:talenotes 投稿日:2001年04月12日(木)00時03分47秒
- 「…今日は楽しかったね」
「後藤は少し買い物しすぎなんだよ。そんなに買ってどーすんの?」
「あははっ〜。欲しい物だったらからね〜」
あたしは終始、圭ちゃんのコトを見てきた。
その結果、わかった事がある。
やっぱり…あたしよりも後藤のコトを気にしているようだった。
「それじゃあ…明日も早いから帰ろうか…」
「うん…」
「……」
後藤とあたしの家は反対方向だ。
逆に圭ちゃんとはほとんど方向が一緒だ。
ホントの勝負はここから始まると思う…
「あ、あのさ…チョットだけ…チョットでいいんだけど」
「……」
「ゴメン! 市井ちゃん、チョット!」
あたしは…ぼんやりと見返している圭ちゃんを尻目にぐいぐいと後藤に引きずられる。
抵抗しようとして腕を振り払おうとする。
「な、何だよ!!」
「大事な話があるの!! お願いだから…けーちゃんの前じゃ話せない…」
「だったら、明日にしてよ…」
「みんなのいる前でもできないんだよ!! だから…!」
壁を背にして後藤が前に立ちはだかる。
駅の隅のほうで…後藤が陰になって人目につかない。
あたしは…恐る恐る後藤を見上げた。
「…後藤…」
「あたしは…あたしはね、市井ちゃんが…」
「……」
「市井ちゃんのコト…」
ためらいがちに目を伏せる…
カオを俯かせてるとキラキラと細い髪があたしの鼻元をくすぐる。
「ダイスキ…市井ちゃんのコト、ダイスキ…」
- 102 名前:talenotes 投稿日:2001年04月12日(木)00時04分39秒
- 「……」
「知ってるんだよ…市井ちゃんはけーちゃんのコトがスキなんだよね?」
「……」
「それでもいいの…それでもいいけど…あたしも見てよ…」
押さえ込んでいた後藤の腕が…壁の方に動いた。
まるで腕立て伏せをするように…後藤のカラダが近づく。
「…やめて…」
「……」
チカラがまるで入らない自分の手で後藤のカラダを押しとどめる。
あたしの手が後藤に触れた途端に…魔法のように後藤の動きが止まる。
カオは伏せたままだった…
「後藤が…そう思ってくれるのは…とても嬉しいよ…」
「……」
「でも…あたしは圭ちゃんのコト…ダイスキなんだよ。後藤と一緒で…」
「…あたしは傷ついてもいい。市井ちゃんのために傷ついてもいいから…」
「今日だけは…この一瞬だけでいいから…あたしをけーちゃんだと思って…」
後藤を押さえている手が…ぶらりと落ち込んだ。
それを見計らうように後藤のカラダが動き出す。
半歩だけ前にカラダを乗り出したときに…後藤の表情が初めて見えた。
「…泣いてるよ…」
「分かってるよ…ナミダって嬉しいときでも…流れるんだよ…」
唇が近づき始める…
初めてなのに…とてもいとおしい…それで懐かしい感触…
あたしは…何かにすがるように、後藤の服をにぎりしめていた…
- 103 名前:talenotes 投稿日:2001年04月12日(木)00時21分03秒
- 久しぶりの更新で嬉しい限りです。俺自身も(わら
だいぶ生活も安定してきたので、これからマメに更新できればなぁ…と思ってます。
>>92
そうです! この話で圭ちゃんはとても「いいひと」です。
自分よりも他人を考えて行動するタイプなんですね。
>>93
おっしゃるとおり、三人を幸せにはできないんです。
誰かにナミダを飲んでもらうコトになるんですが…決まってません(わら
>>94
やすごまですか…一応、成立はする組み合わせですが…
どうでしょう? 全体的には圭ちゃんガンバレが多いですね。
>>95
でも、いちごまというカップリングも負けてないんですね。
真っ向対立は分かっているんですが…そこが書いてるほうは楽しかったりする(わら
- 104 名前:talenotes 投稿日:2001年04月12日(木)00時22分00秒
- >>96
俺と同じ状態のヒトもここにいらっしゃいますね(わら
いちごま、いちやす、やすごま…カップリングとしてはどれも捨てがたいですから。
>>97
圭ちゃんはなんか「薄幸」ってカンジが多いので…
だから、余計に幸せにしてあげたいかなぁとは思います…でもなぁ…(わら
>>98
でも、やっぱりいちごまが…どないすればいいんでしょ?
チカラ技の後藤は…ありえそうです。というかすでにチカラ技で…(わら
>>99
市井ちゃんは今回主人公でした。だから…市井絡みにしようと思ったんですが…
今は違いますね。三人がそれぞれ主人公になってます。
- 105 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月12日(木)00時51分48秒
- も、盛り上がってますね・・(w
やっぱ後藤に頑張って市井をgetして欲しいとこだけど・・
俺は作者さんを応援する
- 106 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月12日(木)05時16分07秒
- 後藤が先に動きましたね!!果たして成功するのか!!(w
それにしても、作者さんは随分お悩みのようで・・・
今の所、保田応援派といちごま派の一騎打ちといった感じですかね。
ちなみに自分は市井とだったら誰でもいい、市井派です。(w
- 107 名前:弦崎あるい 投稿日:2001年04月12日(木)22時09分52秒
- 自分も3角関係のものを書いていたんですが、
ここのを見るとまだまだ自分は甘いなぁって思います。
3人の微妙な関係がおもしろいです、頑張って書いて下さい。
- 108 名前:talenotes 投稿日:2001年04月13日(金)01時27分48秒
- 「あれ…後藤は?」
「送ってきた。なんかもう家に帰るって」
「そうなんだ…」
あたしは…自分のとった行動を恥じた。
フンイキに流された。ミゴトに後藤の思うツボの行動をしている。
しかも…あんな風に…フンイキいっぱいで…キスするから…
「紗耶香? カオ赤いよ?」
「えっ…ええっ!?」
「何があったか知らないけどさ…だいじょぶ?」
「だ…だいじょぶだよっ。別にあたしは何も…」
ダメだ…動揺しまくってる…
そりゃそうだ。後藤にキスされたの初めてなんだから。
くそぉ…何ドキドキしてんだ…あたしは…
「…帰ろうか? 明日も早いしね」
「あ、うん…」
「途中で…どっかで話でもしよっか」
「へっ?」
思いがけない圭ちゃんのコトバに…ビックリした。
ぼんやりと圭ちゃんを見返すと…
「な、何よ…あたしが誘っちゃ悪い!?」
「そうじゃないよ! そうじゃないけど…珍しいなぁって…」
「たまにはいいかなって…二人きりで話をすることなかったから…」
「いいね。地元で話そうよ。帰りの時間とか気にしたくないからさ…」
嬉しい…圭ちゃんのほうから誘ってくれるなんて思いもしなかった。
でも、どうして…どうしてこんなにタイミングが悪いんだろう…
後藤がキスさえしなければ…あたしがキスさえしなければ…
もっとスナオに喜べるのに…
- 109 名前:talenotes 投稿日:2001年04月13日(金)01時29分44秒
- 「何から話そうかな?」
「うーん…そうだね。やっぱり今日のコトかな?」
「楽しかったね」
紗耶香は…心底楽しそうに微笑んで見せる。
とても魅力的だと思う。それはオンナのあたしが見てもそう思う。
後藤がスキになるのも…ムリないよね…
「さっきさ、後藤を見送りに行ったじゃん? 何かあったの?」
「え…別にただ『さよなら』って言っただけだけど…」
「ホントに? あたしには…それだけには見えなかったけど…」
「……」
俯いた紗耶香は落ち着きなく、コーヒーカップを回していた…
どうしても気になった。後藤は…紗耶香のコトがダイスキだから…
もしかしたら…あたしが思ってるようなコトをしたんじゃないかなって…
「圭ちゃんは…誰がスキ?」
「えっ…」
「圭ちゃんは! 後藤のコトがスキなの?」
「……」
切羽詰った紗耶香の声を初めて聞いたような気がした。
ライヴでもこんなにならないのに…そんな間抜けなコトすら考えていた。
「…なんて答えればいい?」
「圭ちゃんの思っている通りに…答えてほしい…」
「…スキだよ。あたしは…後藤のコトがスキだよ。紗耶香に負けないくらい…」
言ってしまった…なんでもっとオブラートに包む言い方があたしにはできないんだろう…
明らかに傷つける言い方だ…これであたしは紗耶香の敵になってしまった…
「…っく…」
「…!? なんで…なんで泣いてるの…?」
「圭ちゃんは…あたしが後藤のコトをスキだと思っての…そうだと…思ってたの?」
それ以外に何があると言うのだろう…
違うの? 紗耶香は後藤のコトがスキじゃないの?
それじゃ…紗耶香は誰が…
「鈍感…だね。圭ちゃん」
「…ゴメン。分からないよ…」
「どうして…どぉして…分からないの? いつも気が利くのに…なんで分からないの…?」
ナミダの意味。鈍感と言うコトバ。
あたしは…初めて気がついた。自分の認識が間違えていたコト…
紗耶香のスキな相手が…後藤ではなく、あたしと言うコトに…
- 110 名前:talenotes 投稿日:2001年04月13日(金)03時10分19秒
- >>105
知らないうちに盛り上がっちゃってました(わら
見ていてくれるのはものすごい嬉しいですけどね♪
しかも直接俺なんか応援してくれて…ナミダチョチョ切れそうです(わら
>>106
先手は後藤です。先手必勝なのかしびれを切らしたのか…どちらでしょ?(わら
市井派は気が楽かも。でもやすごまが…そうでもないか(自己完結
>>107
そんなことないですよ! 実は読んでますよ(わら
三角関係って難しいんですよね。ウェイトを誰においていいか迷うから…
- 111 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月13日(金)03時38分25秒
- これで三人とも互いの気持ちを、理解したわけですね。
その上でどうなって行くのか、非常に楽しみです!!
- 112 名前:talenotes 投稿日:2001年04月15日(日)02時37分24秒
- 「あ、もしもし?」
「ごっちん? 珍しいね。かける相手間違えてんじゃないの〜?」
「あははっ。ちゃんとやぐっちゃん目当てで電話かけたんだよ〜」
…あれから、市井ちゃんはカオを真っ赤にしたまま…あたしを改札まで送った。
ムリヤリいつもどおりに振る舞おうとする市井ちゃんがカワイかった。
今日すべきコトはゼンブしてきた。あたしを意識させることもできた。
「今、だいじょぶ? なっちと一緒にいたりする?」
「あ、なっちとは一緒にいるけど…だいじょぶだよ。目の前にいるから」
「ちょっとさ〜…相談に乗ってほしいんだよね…」
「……」
あれ…? なんで黙っちゃうんだろ…?
別にあたし、ヘンなコト言ったわけじゃないし…
「…今度はごっちんかい…」
「へっ? なんか言った?」
「う、ううん! 何にも言ってないよ〜…それで?」
「今日さ、市井ちゃんと出かけたの知ってるでしょ? それで気になったコトがあるんだけど…」
「な、何かヘンなコトしてたの? 紗耶香は…」
「イヤ、そうじゃなくってさ…市井ちゃんのスキなヒトって…けーちゃんじゃないかなって…」
「……」
「あのさ…ここだけの話でいいから話してほしいな…」
今日の市井ちゃんはずっとそわそわしていた。
駅で待ってるときも、ゴハンを食べたときも、洋服選んでるときも…
ずっとけーちゃんのコトばかり見てた気がした。
「それは…ヤグチの口からは言えないよ。直接、紗耶香に聞いてもらわないと…」
「それができたらやぐっちゃんに電話なんかしてないよ…」
「…そうだよね…」
「……」
「だいじょぶだよ。あたしは…今日、市井ちゃんとキスしてきたから」
「うっ、うそぉっ!! そんなコト…するわけないじゃん!!」
「…やっぱりけーちゃんのコトがスキなんじゃん…」
「……」(しまった…ごっちんごときに出し抜かれた…)
「教えてくれないかな? やぐっちゃんのメーワクはゼッタイにかけないから」
- 113 名前:talenotes 投稿日:2001年04月15日(日)02時38分31秒
- 「圭ちゃん…ヒドイよ。後藤のコト…あたしがスキだと思うなんて…」
「違うなんて…そんなコトこれっぽっちも思わなかったから…」
「あたしが…ずっとずっと…」
「圭ちゃんがダイスキだって…分かってほしかったよ…」
…言っちゃった…
でも、サイアクなコクハクだな…泣いちゃってるじゃん…
「……」
「でも、圭ちゃん…後藤のコトがすごくスキなんだね…」
「それは…」
「うん。分かってるよ…」
もう、ダメなんだ…やっぱりあたしじゃ…後藤に勝てないんだ…
頑張って…矢口にも助けられて…デートにこぎつけられたのに…
フラれちゃったよ…
「…ホントに…紗耶香はあたしのコトがスキなの?」
「あ、当たり前でしょ! 娘。に入ったときから…ずっと…」
「なら、なんで…なんで後藤とコソコソ改札で別れたりしたんだよ!!」
圭ちゃんは…下唇をぐっと噛んで、カオを背けた。
テーブルに置かれている握りコブシが…小さく震えていた…
「……」
「あたしには何があったか見てないから分かんないよ。でも…想像はできるよ」
「……」
「あたしは後藤がスキだから…何をしたのか、分かる…」
「後藤と…キスしたんでしょ? あの娘は…紗耶香とキスしたがってたんだから…」
この場から立ち上がって帰ってしまいたいと思った。
こんなコトになるならデートなんかするんじゃなかった…
「紗耶香は…やさしいから、それに応えちゃうと…思った」
「……」
「そうなんだね…?」
…あたしは小さく頷いた…
- 114 名前:talenotes 投稿日:2001年04月15日(日)02時44分31秒
- そろそろプッチは決着がつきます。決定しました。
いちおうやぐなちが主軸なのに…すでにそれは消えてるみたいだし(わら
今度はもっとやぐなち色が出るように書きます…
>>111
とりあえずは三人とも動き出してきました。ストロベリー・オン…状態です(わら
誰と誰が向き合うことになるのか…楽しみにしてくれると嬉しいです。
- 115 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月15日(日)11時14分15秒
- 決定したんですか… どうなるんだろう。
先が見たいような見たくないような。
- 116 名前:林檎 投稿日:2001年04月15日(日)11時18分02秒
- うっひゃぁ〜!!
めっちゃ気になるんですけどっ!!( ̄▽ ̄;
・・・作者さん・・・そんなに私を悩ませたいですか?(爆)
大期待中です!
あぁ〜、千葉ーズの会話がぁ〜っ!!
う〜っ、せっかく告った紗耶香も・・・でもやさしさ全開な圭ちゃんも・・・
でもごっちんがぁ・・・・・・・あぁっ!(汗)
- 117 名前:talenotes 投稿日:2001年04月16日(月)01時47分02秒
- 「……」
「……」
…そうなんだ…やっぱり、そうだったんだ…
もしかしたらって…思ってた。覚悟もできてたけど…
やっぱり…現実を知ると、ツライな…
「…紗耶香は…考え直すべきだよ」
「……」
「後藤の期待に…応えてあげなよ…」
視界がぼんやりと歪むのを感じて…あたしは席を立った。
脇目も振らずに店を走って飛び出す。
…紗耶香は動かなかった…
「……」
無言で走りつづける。
苦しくなって、肺の辺りがひきつるように痙攣した。
ナミダが一気に溢れた…
「何でよ…何でこんなコトになったの…どうしてみんな…」
あたしは後藤がスキだ。でも、後藤は紗耶香のことがスキだ。
そして、紗耶香は…あたしのことがスキだ…
みんながみんな…片想いをしてる…
走りつづけて…公園の前に来た。
マンションの側にある子供がよく遊んでいる公園。
今は…誰もいない。
「はぁはぁ…」
「…!?」
「あたしの足をバカにしないでよ…圭ちゃんに付いていくコトぐらいできるんだから…」
「……」
息を切らせた紗耶香は…あたしの後ろで…
あたしと同じようにナミダを流して…立っていた。
- 118 名前:talenotes 投稿日:2001年04月16日(月)01時47分57秒
- あたしは走っていた…
駅に向かって…
「…紗耶香はね、ずっと前から圭ちゃんのコトがスキだったんだよ」
「そう…だったんだ…」
「ヤグチたちが入ったときから…紗耶香は圭ちゃんだけしかみてなかったんだよ」
…あたしはまた図に乗っていた…
キスしたから、だいじょぶなんて勝手に決めつけてた。
ホントは今がイチバン油断しちゃいけないのに…
市井ちゃんとけーちゃんが二人きりになる時間だから…
「ど、どうしよう…電車はもう終わっちゃってる…」
走って走って…あたしはタクシーのターミナルに向かった。
終電に乗って帰る途中のサラリーマンが行列を作っていた。
こんなことしてるうちに…市井ちゃんがコクってるかも知れないのに…
「ちょっと!! すいません!! おばあちゃんが倒れちゃったんです!!」
「ど…どうぞ…」
「ありがとうございます!!」
「あの、すみません! とりあえず出してください!!」
「病院じゃないんですか…?」
「いいから早く!! 手遅れにならないうちに!!」
- 119 名前:talenotes 投稿日:2001年04月16日(月)01時49分11秒
- 「紗耶香…」
「やさしすぎにも…限界があるよ! 後藤の期待に応えてあげて!? できないよ!!」
「…?」
「考え直せばだって? 考えたよ! 何度も何度も…呆れるぐらい…考えた結果だよ!!」
…あたしは…キモチをブチ撒けていた。
言いたいコトはこんなコトじゃないのに…もっとちゃんと圭ちゃんだけだって
そう言いたいのに…
「後藤とキスしたのは圭ちゃんにも原因があるんだからね!?」
「逆ギレ…?」
「そ、そうじゃないけど…そうかもしれない!! 圭ちゃんがそんなコト言うから…」
「……」
アタマの中がぐちゃぐちゃで…何を伝えていいか分からないよ…
もっとイロイロ、ムードいっぱいのコト考えたのに…
何も成功しなかったよ…
「…とにかく…もういいよ…そんなコトを言うために追ってきたんじゃないから…」
「あたしは…あたしは…」
「こうするために…追ってきたんだから!!」
あたしは…圭ちゃんに思い切り抱きついた。
少しだけ身長差のある圭ちゃんのカラダ…あたしより大きな胸が…
なんとなく伝わってきて、チョットだけいやらしい。
「あたしはサイテーだよ…スキなヒトがいるのに…キスしちゃうヒトだから…」
「……」
「でも、自分のキモチだけはウソがつけないんだ…このキモチだけは…」
「何度も問いただしたって…同じ答えしか…スキってことだけしか出てこないんだもん…」
圭ちゃんの腕は全く動こうとしない。
あたしに抱きしめられたままで…何も反応を返してこない。
まるで石を抱きしめているような気がするぐらいだ…
もし、これで何もなかったら…あたしは…諦めるよ…
「…こんなコト…さっき後藤にされたんだ…」
「…うん…」
「紗耶香のキモチ…よく分かった。さっきはゴメン…責めるような言い方して…」
「…いいよ…」
ゆっくりと…圭ちゃんの腕が動いた。
知らないうちに、あたしはきつくきつく…抱きしめられていた。
「…あたしもスキになっちゃったかも…知れないよ…」
- 120 名前:talenotes 投稿日:2001年04月16日(月)01時54分21秒
- 読んでいただければ、なんとなく分かってくれると思います…
ちゅーか、ほとんどバレバレですね。次回UPで一応、プッチ編は終了です。
>>115
俺の中では完璧に決まっています。
散々悩んだクセに結局は最初に決めたカップリングになりました(わら
>>116
まだ若干一名悩みまくっているお方が(わら
結局は…まだ、明言は避けたいと思いますが…どうですかね?
- 121 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月16日(月)04時33分10秒
- なるほど、その組み合わせできましたか。
それにしても、プッチ編が次回で終了とは悲しいです。
だってやぐなちがメインだってこと忘れるくらいよかったんだもん!!(w
- 122 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月16日(月)17時33分51秒
- 次からまたやぐなちお願いします。もうすぐ二人に裕ちゃんが参戦したりするんで
すか?
- 123 名前:talenotes 投稿日:2001年04月18日(水)01時57分51秒
- 「……」
「……」
どうしていいか…分からない…
こんなコトしたコトないから…抱きしめて…どうすればいいの?
「紗耶香…あたしは…誰がスキなの? 紗耶香? 後藤?」
「…あたしだと…いいな」
まだ迷ってる圭ちゃん…
あたしは何もかもを…自分のコトバで伝えることにした。
「まだ後藤のコトがスキでもいいよ…その分あたしが…頑張るから」
「……」
「少しでもいいんだ…あたしのコトが少しでもスキでなら、それでいいよ」
少しだけカラダを離す。
お互いに全力で走ってきたからカラダが熱い。
ちょっと荒い息が…少しずつ落ち着いてきた。
「圭ちゃんは…あたしをスキになれる?」
「…うん…すぐにはムリかもしれないけど…スキになれる、と思う…」
「理由は?」
「それは…紗耶香がこんなに目の前でドキドキしてるから…紗耶香をカワイイと思うから」
…直球ド真中だぁ…
どっちが告白してるか分かんないよ…また、あたしカオ赤いぞ…
「それじゃ…決まりだね」
「…?」
「圭ちゃんは…今日のたった今から…」
「あたしの…市井紗耶香のコトをスキになってください」
そのコトバにビックリした様子で…圭ちゃんは少し唖然としていた。
でも、それから…カオを真っ赤にして視線を背ける。
「バ、バカッ。そんな言い方しないでよ…ハズカシイんだから…」
「あははっ。でも、ホントなんだ…スキになってよ?」
「分かってるよ! ちゃんと紗耶香のコトを見て…スキになるから…」
「はい。合格…です」
あたしはつま先だって…圭ちゃんにキスした。
ゆっくりと圭ちゃんの手があたしの腰を抱きしめてくれた…
「んっ…」
圭ちゃん、ありがとう…不安はまだまだあるけど…
でもいいんだ…始まることができたんだ…全てはこれからなんだから…
車の通り過ぎる音だけが…聞こえた…
- 124 名前:talenotes 投稿日:2001年04月18日(水)01時59分14秒
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「…すみません。戻ってくれませんか?」
「はぁ!? ここまで来たのに…戻るんですか?」
「すみません…」
今…見えた。
見てしまった…公園で抱き合う見慣れた二つの影を…
その影のアタマが重なるのが…ハッキリと…
あたしは…やっぱり最後まで図に乗りっぱなしだった。
肝心なトコでどこか抜けている…そのせいで…
あたしは市井ちゃんを失ってしまった。
「……」
ナミダが溢れそうになるのを…ぐっとこらえる。
やっぱり、あたしがスキな市井ちゃんだ…しっかりしている。
自分のシアワセを逃すことなく…しっかりチャンスを掴んでいる。
ダメだったんだ…あたしは市井ちゃんに選ばれなかったんだ…
圭ちゃんが市井ちゃんを選ぶ理由もわかる。
あたしみたいなのより、やっぱり市井ちゃんみたいにしっかりしているのがいいから…
「…やっぱり、ここでいいです…降ろしてください…」
誰もいない路地。点々と灯っているマンションの光。
ココなら…思いっきり泣ける…
「…ぐっ…あたしって…やっぱりバカだよぉ…っく…」
堰を切ったようにナミダが流れる…
あたしは…どうすればいいんだろう…
誰もあたしなんか…
pipipipipi…pipipipipi…
「ごっちん? あたしだよ」
「……」
「だいじょぶ? 矢口さんから聞いて…今どこに…」
「ありがとう…よっすぃ〜…」
…この声が…すごく嬉しかった…
- 125 名前:talenotes 投稿日:2001年04月18日(水)02時06分44秒
- つーわけでプッチ編はいったん終了です。
またこの三人の続きを書くコトになるでしょう…話自体ははまだまだ長いです。
>>121
喜んでいいやら悲しんでいいやら…(わら
実はプッチ三人を扱うのはかなり抵抗がありましたが、なんとか書けました。
ダメだったあのヒトも、もちろんこのまま終わらないようになりますが…
>>122
この後はいったんやぐなち編に戻ります。絡んでくるのはもちろん、ゆーちゃんになります。
それと同時並行でいしかおを書きます。この前のカオリに対する救済措置ですね。
- 126 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月18日(水)04時14分15秒
- 一応、めでたしめでたしですね!!
ごっちんにも救いがあるようだし・・・
さて、本筋であるやぐなちは裕ちゃんが絡んでどうなることやら。
- 127 名前:talenotes 投稿日:2001年04月20日(金)01時31分54秒
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「あっちゃあ〜…」
あたしは楽屋につくなり小さく唸ってしまった。
この空気は…この空気わ…
マズイ…
「でさ〜、圭ちゃん…」
「いいね。今度は二人っきりで行こうよ…」
「……」(←ぼんやりしてる)
紗耶香と圭ちゃんはめでたく付き合うことになったらしい…
でも、それで反対側にいるごっちんは…えらくヘコんでいるようだった。
あたしが紗耶香は圭ちゃんがスキなんて言うから…こんなコトに…
「…あ、やぐっちゃん。おはよ〜」
「お、おっはぁ〜…」
マニキュアを丁寧に塗っているごっちんは…いつもと一緒だった。
少しテンションは低いが…変わったトコはあまりない。
あれ…?
「あ、あの…昨日のコト…」
「ゴメンね〜。やぐっちゃんにムリ言ったりしちゃって…」
「そんなコトないけど…あの…」
「うん…あたしの負けだね。しょうがないよ。市井ちゃんがそこまで圭ちゃんスキなら…」
一瞬、沈んだ様子を見せたが…またすぐに表情が緩んだ。
やる気のカケラもない…ごっちんのいつもの姿だ。
「ふわぁ…昨日寝てないから眠い…」
(をいをい…ずいぶん、リラックスしすぎだぞ…何があった、ごっちん!?)
「…あれ? なっちと一緒に来たんじゃないの?」
「イヤ、昨日は家に帰ったよ。さすがに毎日泊まるわけにも…」
と…後ろからあたしは何かが覆い被さるのを感じた。
何か来たのか振り返らなくても分かる…
「…ゆうこ!! 朝からウザすぎ!!」
「なんやぁ…矢口はすぐ分かるんやなぁ…」
「こんなコトをヤグチにするヤツは…ゆうこしかいねーんだよ! 重たい!!」
「そんなに怒らんでもええのに…また、そのカオがカワイイんやけど♪」
勝手にせい…
このバカゆうこ…あたしだけにちょっかい出すのはやめてほしいよ。
なっちが不安そうなカオするんだから…
- 128 名前:talenotes 投稿日:2001年04月20日(金)01時33分14秒
- 「おはよーございまーす」
「あ、石川〜…助けてよ〜…」
「矢口さん…中澤さんと抱き合ってる…」
「こ、こらぁっ! コトバが違うぞ!! 抱きつかれてるんだよ!!」
あ…ホントだ…中澤さんが矢口さんにのしかかってる…
でも、なんで矢口さんってこんなにみんなにからかわれるんだろう…?
ちっちゃいし、カワイイし…でも、それだけじゃないんだよね…
「…あたしに何をしてほしいんですかぁ?」
「とりあえず…このバカゆうこを…持ってって」
「えっと…それは…中澤さんと付き合えって…コトですか?」
「そうやで〜…チャーミーとならうちが付き合うたるがな〜」
ちょ…そんな真正面から…
ど、どうしよう…どうすれば…
「おはよぉ〜…って…石川…」
「い…飯田さんっ!!」
「…ゆうちゃん…何してんの…」
「何って…石川がカワイイなぁって思うたんよ〜」
「はっ…離して下さい!!」
あたしは…あらんチカラで中澤さんを振り切った。
そんなにきつく抱きしめてなかったみたいで中澤さんが尻餅をつく…
「い…石川…?」
「ゴ、ゴメンなさい!! 中澤さん…」
「イヤ…別に気にせんでええんやけど…」
「……」
どうしよう…あたしは中澤さんと何でもないのに…
ゴカイしちゃったかな…飯田さん…
もし、それであたしのコトをキライになっちゃったら…どうしよう…
「……」
飯田さんは…何も言わずにあたしの横を通り過ぎてしまった。
- 129 名前:talenotes 投稿日:2001年04月20日(金)01時38分57秒
- 新章突入! といったカンジでしょうか。やぐなっちゅー・いしかお編です。
矢口、石川あたりが中心に動いていくかなぁと思いますが…
>>126
三角カンケイで破れたモノには必ず救済措置を行います。
話全てを甘めにテイストしようと思っています。
順風満帆なやぐなちも何かないと影が薄くなってしまうので(わら
- 130 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月20日(金)03時09分18秒
- 最終的にはみんな幸せちゅーことですね!!
痛いの苦手な自分にはうれしい限りです。
- 131 名前:林檎 投稿日:2001年04月20日(金)20時36分30秒
- 気付けば新章突入!!
こちらも楽しみにしていますとも♪
前のもホントよかったっすよ〜♪
- 132 名前:talenotes 投稿日:2001年04月24日(火)00時36分24秒
- 「まりっぺ…行くよ…」
「や…ん…なっち…」
「…スキだから…なっちは…」
ベットに半裸で倒れているまりっぺ…
とまどいにあふれたその瞳が光を吸ってキラキラ輝いている。
恥ずかしげに…視線を逸らす。
「…あ…はぁ…」
「……」
「な…っち…ん……」
あたしの指がゆっくりと動く。
激しく動かさずに…ゆっくりと円を描くように動く。
カラダが…揺れる。
「や…は…んっ…なっち…」
「キモチ…いい?」
「んはぁ…なっ…ち……なつみ…」
まりっぺの手があたしのカラダを抱きしめる。
あたしはスナオにそのチカラがこもった腕に…抱かれる。
なつみと呼ばれて…身震いがする…
今日は…まりっぺはあたしのものだ…
…………
……
「…!」
あたしは目を覚ました…
ドキドキと鼓動が走った後のように鋭く打っている。
「な…なんつーえっちな夢を見てるんだ…あたしは…」
朝はまだ結構寒いというのに…汗をいっぱいかいている。
興奮したカラダが布団の中で熱を発して暖かいというより熱いほどだ。
「…サイアク…」
なんてあたしはこんなにいやらしいコトばかり考えてるんだろう…
一度や二度じゃない。カオリと付き合ってたときだって見たことがあるぐらいだ。
別にそんなに…まりっぺとどうこうしたいとか…カオを見れば思わないのに…
「思春期の真っ只中じゃないんだから…あーカオ合わせにくい…」
ふと、目覚し時計に目をやる…六時半か…ん? 六時半!?
じ…時間ギリギリじゃんか!!
「急がなきゃ!!」
- 133 名前:talenotes 投稿日:2001年04月24日(火)00時37分20秒
- 「おはよう〜」
「あ、なっちだぁっ♪」
「ま…まりっぺ…」
結局、何とか時間には間に合ったけど…
最初に迎えてくれるのはやっぱりまりっぺだ。
「…おはよ」
「…なっち?」
…そんなムジャキな目で見られると…思い出しちゃうよ…
ヤバイ…カオが赤くなる…
「きょ、今日は…何すんべさ?」
「…なっち、コトバがヘンだよ…?」
「そ、そんなコト…そ、それより紗耶香の方は…」
「うん…あのね…」
あたしはほっと胸を撫で下ろした。
ダメだぁ…今日の朝のあの夢のせいで…まともに見れそうにない…
(や…は…んっ…なっち…)
思い出すだけでもハズカシイ…
まだ、まりっぺとはそんなコトすらしたことがないのに…
想像力というか…妄想力がスゴイな…あたしは…
「…だったんだよ? 聞いてる、なっち?」
「あ、ゴメン…聞いてなかった…」
「もうっ! 今日のなっちキライ!! ぼんやりしすぎだよ」
「寝起きだから…ゴメン…」
あたしがすまなそうに視線を逸らすと、まりっぺのカオが緩む。
ホンキで怒っているときは決して「キライ」などと口にしないのが…まりっぺだから。
「も〜…しょうがないな〜…」
「…?」
「…ヤグチがスキだから、許すよ…」
耳元で甘く囁くまりっぺの声…
今日はキライなんじゃなかったっけ…?
すっごい矛盾屋…
でも…あたしもスキだよ…
- 134 名前:talenotes 投稿日:2001年04月24日(火)00時44分07秒
- やっとこさ更新できました。忙しくてなかなかできなくて…
いつもはバシバシ更新するタイプですが、今回はマターリとやっていきます。
>>130
市井ちゃんがいた頃なんで10人で5カップル成立しますが…
さすがにそこまでキレイにやるつもりはありません(わら
でも、甘くをコンセプトに書きます。ホントは痛い方が専門ですが(わら
>>131
ありがとうございます!
今度はいしかおメインですが…マイナーカップなので心配ではあります。
やっぱりやぐなちはサブですかね。一応主軸なのに(わら
話のラスト部分はやぐなちでシメようか…と思ってますけど。
- 135 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月25日(水)17時45分13秒
- やぐなち再開ですね。なっち欲情中ですか?マターリだそうですが楽しみにしてます。
- 136 名前:talenotes 投稿日:2001年04月27日(金)00時20分29秒
- シアワセそうななっち…
遠くから見える。遠くに見えてしまう…
あたしには、もう、スキなヒトが出来てしまったから…
(カオリって…やっぱりフツーじゃないね。もう、こんなに…)
視線を変える。
鏡の前で一生懸命なカオでメイクしているあのコのコト…
すごく気になる。見れば見るほど、キモチに歯止めが利かなくなる。
(あっさり忘れちゃうんだ…だから、カオリはなっちとうまくいかなかったんだ…)
ぼんやりしていると…そのコと視線が絡んだ。
思わず、何もなかったように横を向いてしまう…
なんか、声をかけてあげたいのに…
「…飯田さん…?」
ビックリした。向こうから声をかけてきてくれた。
あたしは自分の心臓がドキドキと高鳴るのを覚える。
初めてなっちと逢った時と…同じ感覚…
「ん? なぁに?」
「あ、あの…さっきのコト…なんですけど」
「…?」
「な、何でもないです! 今日も教えてください。よろしくお願いします」
…何を言おうとしているのか、分かった。
きっと、さっきゆーちゃんと抱き合ってたのはゴカイだと…そう伝えたかったんだろう。
分かってるよ。あたしはちゃんと分かってるよ。
ホントに、あたしに…もっと勇気があって、イロイロなかったら言えるのにね…
カオリは石川のコト…梨華ちゃんのコトがスキだって…
- 137 名前:talenotes 投稿日:2001年04月27日(金)00時22分48秒
- 初めは許せなかった。
うちは最初の最初から…二人を見つづけていた。
なっちとカオリはすごく仲がよくて…ホントにピッタリだろうと思ってた。
その誰もジャマできない聖域に割り込んだ…矢口。
「今日は雑誌の撮影やで〜」
「え〜…ヤグチ、あんましスキじゃない。だって…」
「だって、何や?」
「…ゆうこがベタベタ抱きついてくるからに決まってるだろ…」
矢口となっち…今では不思議としっくり来るカップルになっている。
お互いが支えあい、尊重し、尊敬し…愛し合っている。
誰もがうらやむ…そんな二人になっていた。
「なんや〜♪ 嬉しいなら嬉しいって言ってくれればええのに〜♪」
「だっ…誰も嬉しいなんて言ってねーだろーが! それにヤグチはゆうこと反対にしてもらうから」
「最近、そうなんやよなぁ…どの雑誌もうちと矢口は正反対の位置ばっかりや…」
「ベタベタしてて仕事にならないからに決まってんだろ…ああっ! 言ったソバから抱きつくな!!」
うちが矢口にちょっかいを出す理由は…
矢口はうちを特別扱いしてくれる。なぜかうちの時だけはしゃべり方が変わる。
何だかんだ言っても…しっかりうちを構ってくれるコト…
寂しいときは矢口を抱きしめる。それだけで落ち着く。
やさしく抱きしめても、きつく抱きしめても…何回抱きしめても全てが違うやすらぎ。
クセになる…うちだけの麻薬…
このコがうちだけのものになったらどれほどいいか…夢見てた時期もある。
今も分からない。そのキモチは変わっていないかもしれない。
なっちさえいなければ…矢口はうちだけのものなのに…
…認めたくない。こんなキモチはやっぱり認めたくない。
だから…今日も矢口を抱きしめる。
これ以上、うちのココロに…矢口が広がらないように…
…矢口をスキにならないように…
- 138 名前:talenotes 投稿日:2001年04月27日(金)00時28分52秒
- ちょっと複雑になってきました。頑張って理解してください(わら
書いている方もアタマがこんがらがりそうなので、矢口、石川主軸で書きますが…
それと訂正ですが…市井ちゃんがいた頃は10人ではなく、11人ですね(わら
最近は娘。の動向がよう分からん…
>>135
やぐなちと銘打っているのでさすがに書かないと(わら
なっち妄想シーンはきちんとプロット通りなので伏線アリです。
まあ、伏線といえるほどのモノでもないのですが…(わら
- 139 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月28日(土)01時20分26秒
- いえ、ちゃんとわかりますよ。ついに裕ちゃんが動き出しますね。
やぐなちはどうなるんでしょう。かおりかはうまくいきますかねえ。
- 140 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月07日(月)22時07分17秒
- 更新ひたすら待ってますので頑張ってください。
- 141 名前:talenotes 投稿日:2001年05月08日(火)01時25分08秒
- …どうしても落ち着かない…
ゆーちゃんはホントにまりっぺのコトを何も思ってないんだろうか…
あんなに抱きついたり、時にはキスしたりして…
あたしみたいに胸がぎゅってなるほど…スキにならないのかな…?
「…なっち?」
「へ?」
「もう少し近づいてだってさ…聞いてる?」
「ゴ、ゴメンなさいっ! 分かりました!!」
今日の最初の仕事は雑誌の撮影だ。
どこの雑誌か知らないけど、たぶんオトコのコが読む何かだと思う。
あんまりえっちなヤツとかには載りたくないけどね…
「すいませーんっ!! 安倍さんとペアで誰かお願いします!!」
「あ、それって…うちらが決めていいんですか?」
「とりあえず…トビラでどばんとみんなで写して…二人ずつぐらいのが欲しいので」
「そっか…」
ゆーちゃんが…にやりと笑ったのをあたしは見逃さなかった。
…まさか…とゆーか…ゼッタイそうだ…
「やぐち〜」
「…お断りします」
「そんなつれないコト言わへんで…」
「…ゆーちゃん。まりっぺはなっちと撮ったらいいんじゃないかな?」
驚いた…そんな提案を口にしたのはカオリだった。
なんだか、すごくフクザツな気分だよ…
「……」
「カオリ…」
「…じゃあそうする。ヤグチはなっちと撮ることにするよ。それでいい?」
「…あたしは…いいよ」
「じゃあ、すいません。撮影に入りますのでお願いします〜」
カオリの発言にみんなが驚いているのに…
フクザツなこのカンケイを知らないカメラマンの声だけが小気味よく響いた。
- 142 名前:talenotes 投稿日:2001年05月08日(火)01時26分11秒
- 「…うわ…なんか横から見ててもええなぁ…」
ゆーちゃんの言う通りだった。
あたしの提案は…やっぱり正しかった。
なっちとまりっぺ…とても二人は似つかわしく映ってしまうんだ…
何気なく二人が腕を組んでいる写真も…
まりっぺがふざけて後ろからなっちに抱きついている写真も…
お互いが向き合って大笑いしている写真も…
全てが輝いていた。まさに…恋人同士というコトバ通りだった。
「まりっぺって…あんなにかわいかったっけ…?」
ごっちんが不思議そうにそう呟くのも分かる。
見ている誰もが…このあたしですら、まりっぺがとてもかわいく見える。
過去にあった出来事だって吹き飛ばしてしまうほど…
「…飯田さん」
「へっ?」
「あ、ゴメンなさい…真剣に見てるのジャマしちゃって…」
「…そんなことないよ」
今日の石川は…すごくあたしのソバにいるような気がする。
気のせいかなって思ったけど…違う。
今日の石川はいつもと明らかに違う…
「…二人を見て石川はどう思う?」
「とても…二人とも、とてもカワイイと思います」
「だよね…二人だけの世界ってカンジが出てるよね…」
「……」
「…飯田さん」
「うん?」
「あの…今日の二人の撮影…あたしと一緒に撮りませんか?」
- 143 名前:talenotes 投稿日:2001年05月08日(火)01時30分31秒
- GW終了とともに復活です。大変お待たせして申し訳ないです。
マターリしすぎですね。また頑張って更新していきます。
>>139
現在、矢口、なっち、中澤、カオリ、石川と視点が5つもあるので、
書いている方としてはたまにアタマがこんがらがります(わら
主な視点としては矢口、石川でしょうけど…
>>140
なかなかPCの前に立つ機会がなくて更新できませんでした。
学校が始まれば定期的に更新できる…かと思います(わら
- 144 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月08日(火)04時37分26秒
- 復活されたんですね
作者さんの小説好きだったので戻ってきてもらえて
嬉しいです\(^o^)/
- 145 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月09日(水)00時21分50秒
- ワ−イ復活!石川かわいいなー
- 146 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月12日(土)23時17分11秒
- 続き待ってます!!!!!
- 147 名前:talenotes 投稿日:2001年05月15日(火)00時42分59秒
- わたしができる賭けだった。
今感じているこのモヤモヤを…中澤さんに冗談で抱きつかれたときから感じる…
あのキモチをハッキリさせる一番いい方法だと思った。
「…あたしが? 石川と…?」
「いけませんか…?」
「…そんなコト…ないと思う、けど…」
けど? けどなんですか…?
やっぱり飯田さんは…まだ、安倍さんのコトが…
だから…あんなにじっとあの二人を見てたのかな…
「や、やっぱり…いいです!! あたしは…」
「…撮ろうか?」
「えっ?」
「だから…一緒に撮ろうよ。あたしと石川なんてあんまり一緒に撮らないし…だから…」
「それじゃ…次お願いします!!」
「あっ!! カオリと石川が撮ります!!」
飯田さんの声が…みんなを驚かせた。
声にはならない何かが…視線となってあたしたちの方に向けられた。
「…行こう」
「は、はい…」
「…石川…」
「…?」
「な、何でもないよ…さあ…」
知らないうちに…あたしは飯田さんに手を引かれていた。
…状況が理解できなかった。
- 148 名前:talenotes 投稿日:2001年05月15日(火)00時43分44秒
- 「どんなのがいいですか?」
「お任せします! コンセプトはさっきの安部さんたちと同じような感じで…」
「はい!」
飯田さんはいつもどおりの仕事のカオになっていた。
隣で回りにメンバーがいる状況で…あたしは震えていた。
ライヴでも感じたことのない…緊張感。
「それじゃあ…腕を組んでお願いします!!」
「はい!」
「…はい」
飯田さんの腕が…あたしの腕を握った。
カラダがぐっと近づいて…飯田さんの熱を感じる。
髪の一房があたしの頬を軽く撫でる…
「ちょ、すみません! 石川さん!!」
「は…はいっ?」
「カメラの方を向いてもらわないと困ります! それにもう少し近づいて…」
「そ、そんなコト…」
できないよ…こんなにソバに飯田さんがいるんだもん…
あたしがスキなヒトなんだもん…ドキドキしすぎて倒れちゃいそうなのに…
「石川…」
「……」
「もっとこっちに寄らないと…」
「…!」
飯田さんがさらにあたしを引き付ける。
あたしと飯田さんの頬をくっつくぐらいにカオが近づいて…
あたしの肩を抱いている。
「それぐらいでお願いします!」
「……」
何回もフラッシュが焚かれる。
飯田さんはウインクしたり、笑ったりしてシチュエーションを変えている。
あたしには…そんな余裕なんてなかった。
「それじゃ最後に一枚…お願いします」
ぱしゃっ!!
最後の一枚は…座っているあたしを後ろから抱きしめている…
コトバにもならない一枚になっていた。
- 149 名前:talenotes 投稿日:2001年05月15日(火)00時48分53秒
- 私用でどうしても更新が滞ってしまい申し訳ないです…
ネタがあるのに書く時間がないというジレンマ…ツライ…
少しでも定期的に書けるように頑張ります…
>>144
何とかかりそめ復活です(わら
PCの前にも立てない日々が続いております。
でも、待っていてくれるヒトのためにも更新したいです…
>>145
自分の中での今回の主人公は完璧に「石川」です。
石川の持っている(と勝手に俺が思い込んでいる)一途さをウリにしてきます(わら
>>146
待たれちゃったよ(わら
更新したんでどうぞ!
- 150 名前:talenotes 投稿日:2001年05月18日(金)02時07分36秒
- 出来上がった写真を楽屋で見ていた。
みんながワイワイと騒いでいるのを目の当たりにしながら…
あたしはぼんやりと一枚の写真を見ていた。
石川とカオリが写っているこの写真…
「なっちぃ〜」
「…まりっぺ」
「ねえねえ! この写真! もらっちゃった。雑誌でも使うってさ♪」
「どれ?」
真っ白い色気のないバックで写っている…あたしとまりっぺの写真だ。
すごく嬉しそうなカオであたしに抱きついているまりっぺの姿が…とても愛らしい。
そう言うあたしも…自分でビックリするぐらいシアワセそうなカオをしている。
「あ、これ、なっちがもらう〜」
「ダ、ダメだよ〜…これはヤグチが部屋に飾るんだからダメ!」
「え〜? 焼き増しとかしてくれないかなぁ?」
「なっちには…こっちの写真のほうがいいもん」
もう一枚差し出された写真…
お互いが向き合って大笑いしている写真だ。
何がおかしくてこんなに笑えるのか分からないけど…一緒にいるととっても笑えるんだよ。
「…こんな風にさ、なっちと笑っていられますようにって…だから…」
「ありがと…大事にするよ…」
「その写真…」
あたしは反射的に隠してしまった。
でも…まりっぺは別にむっとしたカオ一つをしないで話し掛けた。
「…この写真ってさ…」
「うん…」
「石川に笑いかけてる写真だけど…違うよね」
「へっ…?」
「今のカオリが石川に向けてるカオって…なっちに向けてたときと同じカオしてる」
まりっぺのコトバにあたしはビックリした。
それは…カオリが石川のコトがスキだってコトだよね?
そうなのかな? ホントにそうなのかな…?
でも…こんなにシアワセそうなカオしているカオリ…久しぶりに見たよ。
たぶんそうなんだろうね。喜んでいいのかな…あたしは…
なんか胸の辺りがモヤモヤして…コトバにできないな…
きっと喜んでいいことなんだろうね…
頑張ってね。カオリ…
- 151 名前:talenotes 投稿日:2001年05月18日(金)02時09分42秒
- どうしよう…この写真…すごいハズカシイ…
あたしが飯田さんのコトスキなのバレバレじゃん…
「お、石川、なにじっと見てんねん?」
「な、中澤さん…」
「今日の石川よかったで〜。何かこ〜…」
「……」
どうしよう…気づいてる…
あたし…飯田さんに隠し通せるか心配になってきた…
「矢口となっちの写真よりこっちの方がええわ」
「ど、どれですか…?」
「これや」
あたしはそれを見て…楽屋から逃げ出したくなった。
最後に撮った飯田さんとの写真。
よく見るとあたしの目がわずかに潤んで頬の辺りが赤くなっている。
「こ、こんなのが…ですかぁ?」
「今日は石川がイチバンよかったよなぁ?」
「うーん…そうだよねぇ。ゆーちゃんの言う通りだよ〜。今日の梨華ちゃんカワイイよ」
隣で今日はよっすぃ〜と一緒に撮影したごっちんがそう言う。
こんな写真…雑誌に掲載されたらみんなが分かっちゃうよ…
でも…持って帰りたい…自分の部屋に置いておきたいなぁ…
「おっ。カオリ〜」
「…うん?」
「石川と写ってるこの写真、自分的にどう思う?」
「……」
あたしはじっと飯田さんを見つめた。
もし…この写真を見て何も思わなかったら…やっぱり飯田さんは…
まだ安倍さんを…
「石川…」
「…はい」
「また一緒に撮ろうね」
「…はい!!」
飯田さんが笑いかけてそう言ってくれたから…
あたしは嬉しくなった。この飯田さんの笑顔だけあれば…
あたしは何も要らないよ。まだ安倍さんのことがスキでもいいんだ…
飯田さんが笑ってくれれば…それさえあれば…
あたしはシアワセです…すごくすごく…シアワセです…
- 152 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月18日(金)22時08分19秒
- 一途な石川ですね。勘が鋭い矢口にカオリが気になるなっち。
カオリも素直になれなさそうですし。難しいですね。そして沈黙を保ってる
裕ちゃんも気になりますね。長くてすみません。
次がすごく読みたいです。
- 153 名前:名無しさん 投稿日:2001年06月05日(火)21時52分15秒
- 続きが早く読みたいです〜!!!
待ってます〜!!!!
- 154 名前:no name 投稿日:2001年07月12日(木)19時26分10秒
- ずーっと、じぃーっと、待ってるのに・・・ (;_;)
- 155 名前:パク@紹介人 投稿日:2001年07月19日(木)09時48分17秒
- こちらの小説を「小説紹介スレ@黄板」↓に紹介します。
http://www.ah.wakwak.com/cgi/hilight.cgi?dir=yellow&thp=995445727&ls=25
- 156 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月31日(火)01時30分34秒
- 待ってます…
- 157 名前:talenotes 投稿日:2001年08月05日(日)00時54分30秒
- 帰る間際になってあたしは…声をかけてみた。
石川に…
「石川っ」
「…?」
「一緒に帰ろうよ!」
あたしの声にびくりと石川はカラダを震わせた。
…驚かせちゃったかもしれないね…
「飯田さん…」
「カオリね、オイシイラーメン屋知ってるんだ。食べに行かない?」
「えっと…」
「…ダメ…かな…?」
ココロがぎゅっと冷え込んだようなキモチになる。
もしかしたら…あたしの思ってることってすごい思い違いなのかもしれない。
やっぱり石川は誰か別の人がスキなのかもって…
「だ…だいじょぶです! もちろん…喜んで…」
「あ、ありがと…」
「あの…こんなに嬉しいってキモチが伝えられないぐらい!…嬉しいです…」
「そこまで言わなくても分かるよ…ホントに…」
石川はカオを真っ赤にして俯いて…肩をすぼめてしまった。
そんなケナゲな姿がすごくかわいくて…まるで…
なっちみたいだった。
「あ…」
今、初めて気が付いた。
あたしは寂しかったんだ…なっちがいなくなって…
それで…石川になっちを重ねて見てたんだ…
それって…ココロの底からあたしが石川をスキじゃない証拠だった。
- 158 名前:talenotes 投稿日:2001年08月05日(日)01時00分02秒
- およそ二ヵ月半、ぼんやりとしてました。
ここもだいぶ様変わりしてびっくりです(わら
これから再び書いていこうかなぁ…と思っていますが、更新は遅いです(わら
できるだけ頑張って書いては見ますけど…
レスをつけてくださったみなさん。
長いこと待ってくださった方もいらっしゃるようで…少し驚きました。
更新再開…というコトになると思いますので、かわいがってください。
しばらく筆を持っていなかったのでリハビリで文章が変かもしれませんが、
その辺は目をつぶってください(わら
- 159 名前:no name 投稿日:2001年08月05日(日)08時00分24秒
- 以前に再開された時には、話が完結したらレスしようと思って待ってました。
そして……あきらめてから一ヶ月。 再開ありがとうございます。
ゆっくりでもいいですから今度こそ、よろしくお願いします。
- 160 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月05日(日)19時41分23秒
- ずっと待ってました。もうだめかとあきらめていましたが
いまこうやって再開宣言があってすごく嬉しいです。
大変だと思いますが作者さんについていきますので頑張ってください。
- 161 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月06日(月)00時00分42秒
- ずっと待ってました。再開、本当に嬉しいです。頑張って下さい。
作者さんの文章は優しい感じがしてとても好きなんです。
- 162 名前:かもん 投稿日:2001年08月06日(月)23時33分49秒
- お待ちしていました。再開されてとてもうれしいです。
また楽しませていただきます。
- 163 名前:talenotes 投稿日:2001年08月09日(木)02時07分09秒
- 飯田さんの様子がおかしい…
ずっと俯いたままであたしを見てくれない…
どうしたんだろう…?
「…」
「…」
ラーメンをすする音だけが静かに響く。
あたしは…箸を動かす手をいったん止めた。
「あの…」
「……」
飯田さんがゆっくりとカオをこちらに向けた。
憂いに満ちたその横顔がとっても凛々しくて…でもどこか哀しそうで…
見ているわたしが苦しくなった。
「どうしたんですか…? お腹でもイタイんですか…?」
「ううん…」
「あの…元気…出してください」
聞きたい…どうしてそんなに哀しそうなカオをしているのか知りたい…
こんなに飯田さんのコトを知りたいって思っているのに…それが届かなくって…
「…ゴメンね…石川…」
「…?」
「ゴメン…ホントに…ゴメンね…」
さらさらと前髪が飯田さんの頬を隠した。
その隙間から見えたのは…
ナミダだった。
- 164 名前:talenotes 投稿日:2001年08月09日(木)02時12分27秒
- スキを見ての更新です。やはりまだまだ文章がおかしなまま…
修正に時間がかかりそうです。書いてても違和感ありまくりで困ってます。
さあて…何とか続けないとね…
レスをつけてくださった皆々様へ…
復活をお待ちになっていた方がいて嬉しい限りです。
せっかくのプロットも二ヵ月半ですっかり忘れてしまい(わら
またやり直しです。予定と違うカップリングができるかもしれません。
気長にお待ちできるヒトだけお待ちください。
- 165 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月09日(木)15時37分45秒
- ずっと待ちますよ!
- 166 名前:影裏@元・名有り 投稿日:2001年08月29日(水)23時22分43秒
- このタイトルってサザンの曲ですよね?
既出だったらスマソ
なちまりマンセー
でわ、頑張ってください
- 167 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月30日(木)00時08分38秒
- 石川の気持ちはいいらさんに届かないのでしょうか……。
そんなわけて更新待ってます。
- 168 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月26日(金)02時05分55秒
- もう、おわり?
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