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小説
- 1 名前:てつ 投稿日:2001年03月25日(日)17時59分18秒
- 小説書かせていただきます。
- 2 名前:てつ 投稿日:2001年03月25日(日)18時27分14秒
- 「嫌…誰か…来、ちゃうよ…ん!」
「大丈夫だよ…足、開いて」
「や…」
楽屋の隅で動く影がふたつ。いやらしい音が部屋中に響いている。
「ダ、メだよぉ…んっ!ごっちんっ…!」
「かわいいよ…梨華…」
「ダメ…やめて…」
「入れるよ、指…」
「やだ…おねが…ぃ…やめ…」
「…入れるね」
その時、ドアが開いた。
「あれ?まだ誰も来てないのかな?」
同じグループの吉澤ひとみの声。
先ほどのふたりの場所は死角になっているため見えない。
「…はぁ…服着てて」
ごっちんと呼ばれていた人物。後藤真希が立ち上がり出て行く。
「よっすぃ〜おはよう!早かったね〜」
「ごっちん来てたんだ。ひとり?」
「ううん。梨華ちゃんもいるよ。イスのとこで寝てる」
「そうなんだ。もしかしてごっちんも寝てた?ごめんね。起こしちゃって」
「いいよ。でも…もうちょっと寝てていいかな?」
「うん。あたし、友達に電話したいからロビー行っとくね」
「分かった」
吉澤が部屋から出て行く。
「まったく…ロビー行くんなら最初から来なきゃ良いのに」
先ほどの場所に戻りながら嘆く。
「ね、梨華」
梨華…半ば放心状態の石川梨華に近づいていく。
- 3 名前:てつ 投稿日:2001年03月25日(日)19時02分07秒
- 「服着てないじゃん。よっすぃ〜がこっち着たらどうするつもりだったの?」
石川は何も答えない。
「そっか、…分かった!」
後藤が石川の上に重なる。
「続き…したいの?」
首筋に口付ける。
「いやっ!!やめて!!!」
『バシッ…』
石川が後藤の頬に平手打ちをした。
「痛いなぁ…ウソだよ。いまさら、やる気も失せたよ」
後藤は立ち上がり服を手渡す。
力なくその服を受け取る石川の腕を掴み、軽くキスをする。
「今日も梨華の家に泊まるから、あたし」
そう言うと楽屋を出て行った。
残された石川の頬を涙が濡らしていった…
- 4 名前:すなふきん 投稿日:2001年03月25日(日)21時38分01秒
- ごっちんが黒いですね〜(w
期待してます。
- 5 名前:読む人 投稿日:2001年03月25日(日)22時09分14秒
- 鬼畜系?
でも、いい感じ♪(わら
期待、です。ハイ。
- 6 名前:てつ 投稿日:2001年03月26日(月)02時51分10秒
- 15分もすると大半のメンバーが集まっていた。
石川は今だに泣きそうだったが、隣に後藤がいたので必死に堪えていた。
近くでは矢口達が談笑していて、ふたりにも話しを振ってくる。
「でね〜…超ウケない?」
「マジで!?おもしろいね〜、ねえ、梨華ちゃん!」
「…う、うん」
後藤が石川に相槌を打つ。はたから見れば自然なことだが、
感の良い矢口は少し不信に思った。
会話から外れて石川の隣…後藤の反対側に座る。
「梨華ちゃん、元気ないね〜。どうかした?」
力なく笑うだけの梨華の代わりに後藤が答える。
「カントリーで疲れてるんじゃない?さっきも寝てたし!ねえ、梨華ちゃん」
そう言い石川の肩に手を置いた。その瞬間、石川が怯えた表情をする。
「…梨華ちゃん?」
矢口も同じように石川の肩に軽く手を触れた時、石川の瞳から
一筋の涙が流れ落ちた。
「ど、どうしたの?泣かないで〜梨華ちゃぁん…」
矢口はなんとなく罪悪感を感じ、石川を抱き締めて涙を拭ってやる。
「ごめ…なさぁ…い、矢口…さん…」
「大丈夫だよ。ちょっと、他のところ行こうか」
他のメンバー達が見守る中、矢口は石川を連れて楽屋を後にした。
後藤の冷たい視線が石川の背中に突き刺さっていた…
- 7 名前:てつ 投稿日:2001年03月26日(月)03時20分08秒
- 「はい、紅茶。熱いから気をつけてね」
「ありがとうございます…」
矢口は石川を近くのメーク室に連れてくるとイスに座らせた。
少しの間だけでもひとりになりたいだろうと思って、ジュースを
買いに、席を外した。矢口が戻る頃には石川はもう泣き止んでいた。
矢口は何も言わずに石川を見つめつづけた。
「矢口さんも飲みますか?」
「ん〜、貰おっかな」
「はい」
「ん?甘くない…?」
「…ちょっと……すごく」
石川が笑う。そんな石川を見て矢口も安心する。
泣いた理由が気になったが聞いてはいけないような気がした。
矢口としても、聞かない方が正しい気がした。
「そろそろ戻ろうか…平気?」
「はい。あの…手、繋いでもらって良いですか?」
「いいよ。はい」
矢口が手を差し出し、石川が握り返す。
楽屋に戻るともうみんな着替えていた。
「コラ!チャーミー、早よ着替えんかい!」
「あ、分かりました〜」
いつものような言葉遣いだけど、中澤が石川の頭をくしゃくしゃに撫でる。
石川がにっこり笑うと中澤もつられて笑う。
「梨華ちゃん、着替えよっか」
「はい!」
その時、矢口は視線を感じ振り返った。
スタジオへと移動して行く後藤の姿があった。
(…ごっちん?)
長い収録が始まった…
- 8 名前:てつ 投稿日:2001年03月26日(月)18時27分23秒
- レギュラー番組『ハローモーニング』の収録。
順調に収録は進んでいき、休憩時間となった。
「あたしトイレ行ってくるね」
「うん。行ってらっしゃ〜い梨華ちゃん」
石川は吉澤にトイレに行く事を告げ出て行った。
この階のトイレは人目に付きにくい場所にある。
トイレに入ると先客。後藤がいた…
「梨華ちゃんもトイレ?」
「う、うん…」
石川は一瞬警戒したが、後藤が普通にメイクを直してるのを見て
安心して個室に入った。そして、石川が個室から出てもまだメイクを
していた。
「あ、あたし先戻ってるね!」
石川がドアを開けようとしたがそれを遮られた。
後藤が石川を後ろから抱き寄せた。
- 9 名前:てつ 投稿日:2001年03月26日(月)19時19分09秒
- 石川は動けなかった。
「…ふ〜ん、抵抗するかと思ったのに」
後藤に個室に引っ張られカギを閉められた。
もちろん、後藤も入っている。
「洋式…さすがに狭いね」
後藤が石川を膝の上に座らせ、逃げないようにきつく抱き締める。
石川は震えている。
「梨華ちゃん寒いの?可哀想に。チャ〜ミ〜っていつも露出度高い
服だもんね〜。後藤が暖めてあげよっか?」
「……離して…」
ここで初めて弱い抵抗を見せる。後藤はさらにきつく抱き締める。
石川の肩に自分の顎を乗せて明るい声でしゃべり出す。
「…あのさぁ、あそこで泣くのは反則だよ〜。やぐっつぁんがフォロー
してたから良かったけどさ〜、梨華ちゃんみたいな可愛い子がいきなり
泣いちゃったら、みんな気にしちゃうじゃん」
「ごめんな・・さい」
「なんで謝るの?あたしが泣かせたみたいじゃんかよ〜」
「……」
「ねえ、あたしのせいじゃないよねぇ。違うよね〜?」
「……」
「梨華ちゃん…」
「違わないよ!!」
「梨華!!!」
「…っつ!」
立ち上がり石川を壁に押し付ける。
「違うよね…だってあたし、梨華ちゃんを泣かせるようなことしてないよ」
耳たぶを噛み、そのまま舌を顔の方へと滑らせる。
「ぃや…やめて」
そして後藤の舌が石川の口へと到着した時、携帯が鳴った…
- 10 名前:まちゃ。 投稿日:2001年03月26日(月)21時33分42秒
- 黒ごまはいいよね。やっぱ。
相手が石川ってのももっといいよね。
- 11 名前:キング 投稿日:2001年03月27日(火)20時51分45秒
- まちゃさんの言う通りだね。
いいくみあわせだよね。
- 12 名前:ばね 投稿日:2001年03月27日(火)23時07分09秒
- 『星を継ぐもの』をほうふつとさせる雰囲気ですね。
久々の黒いごまいし(しかもエロあり)でしょうか? 期待。
- 13 名前:てつ 投稿日:2001年03月28日(水)04時37分41秒
- こんな小説読んでくださってありがとうございます。
↑ばねさん。
書いてる途中でそれっぽいと思ったんですよ。
でもあんな素晴らしいのは書けないので大目に見てください。
- 14 名前:てつ 投稿日:2001年03月28日(水)14時57分17秒
- 「…ったく、携帯ぐらい置いてきてよ……いいよ、出なよ」
後藤は石川から体を離した。石川は少し間を置いてから携帯に出た。
「…もしもし」
『あ、梨華ちゃん?あたしだけど、もう撮影始まるって』
「うん。今行く…」
『トイレだよね?戻ってくる時ごっちんいたら連れてきてくんない?
あたしも探すからさ』
「あ、ごっちんもいるよ」
『いるの?じゃあ一緒に戻ってきて。うん、じゃあね』
「うん、ありがと」
石川は携帯を切ると振りかえり、でも目は合わせずに言った。
「撮影…始まるって」
「電話よっすぃ〜から?」
石川は頷くと走ってトイレから出て行った。
残された後藤もスタジオへと歩き出した。
「…またよっすぃ〜に邪魔されちゃったよ。なんか…むかつく」
そして、その日の収録は終わった…
- 15 名前:てつ 投稿日:2001年03月28日(水)17時51分40秒
- 石川はできるだけゆっくりと着替えていた。
そうすれば家に帰る時間が1分でも遅くなる。
つまり楽屋でみんなと一緒にいる時間が増え、家で後藤とふたりきり
の時間が減る。後藤はというと既に着替え終わり待っている。
ゆっくりといっても着替えにそんなに時間はかからない。
石川も着替え終わってしまった。怯えた目で後藤を見る。
と、後藤が予想外の言葉を口にした。
「ねえ、よっすぃ〜も梨華ちゃん家泊めない?」
石川は驚いた。いつもなら他の人が石川の家に行くだけでも機嫌を
損ねるというのに、今日は後藤からその案を出したからだ。
「え、…う、うん」
「じゃあよっすぃ〜誘ってくるね!よっすぃ〜!!」
吉澤も快くその誘いに乗り、3人で石川の家に向かった。
石川も少し戸惑いはあったものの、後藤と吉澤の会話に笑みを浮かべていた。
- 16 名前:名無し募集中。。。 投稿日:2001年03月28日(水)22時25分04秒
- 吉澤も毒牙にかかってしまうのか?!
黒ゴマはいいですね。続き楽しみにしてます。
- 17 名前:てつ 投稿日:2001年03月29日(木)01時30分38秒
- 夜も更けてきて、3人は夕食を摂り、お風呂に入った。
後藤、吉澤が入り今は石川が入っている。
後藤と吉澤はテレビを見ていて、それと言った会話はない。
「なんか、面白い番組もないね〜」
吉澤がソファーに倒れこむ。そんな吉澤を見て後藤がにっこりと笑う。
「ねえ、そのまま寝たふりしてて。面白いもの見せてあげる。」
「面白いもの?」
「そ、梨華ちゃんに寝たふりって気付かれないでね〜」
「なんかあやしい〜。何?」
「ま、見れば分かるって。あ!梨華ちゃん来たよ」
「う、うん!」
吉澤は後藤に言われるがままに寝たふりをする。
石川が部屋に戻ってきた。
「あれ?よっすぃ〜は?」
「よっすぃ〜?寝てるみたい…ふたりだね。あは」
「え…」
石川と後藤が話している。
(ごっちん?なんか…なんなの……?)
吉澤は後藤の異変に気付いた。
異変といっても説明はできないが、どこかが違う。
石川もなんだか変だ。
ソファーの背もたれの後ろにふたりがいるので、姿こそ見えないが
空気が違う。
- 18 名前:てつ 投稿日:2001年03月29日(木)01時57分46秒
- 「ねえ、あたし達も寝ようか?ほら早くベット入って」
(寝るの?寝たら何もないじゃん…)
「でも…よっすぃ〜が……」
「静かにしてればいいんじゃん。後藤はうるさい方がいいけどね」
(うるさい?)
シーツの擦れる音が聞こえた。どうやら石川がベットに入ったようだ。
後藤も入ろうとする。
「電気…消して……」
石川がか細い声で言う。
後藤がスイッチを切るためにソファーのこちら側。吉澤の視界の範囲内に来た。
消す前、後藤は吉澤を見るといつもの笑顔を見せた。
電気が消えると何も見えなくなった。でもだんだんと目が慣れてきて
月明かりでなんとか周りは見えた。
しばらくの静寂。
(…ごっちんは何をするんだろう?)
ベットの軋む音が聞こえた。後藤もベットに入ったようだ。
「…や……」
「抵抗していいよ?よっすぃ〜起きちゃうかもだけどね〜」
小さい石川の声と、大きいぐらいの後藤の声。
それは吉澤に向けて言っているようにも見える。
「今日は2回もジャマされちゃったからな〜。後藤ちょっと乱暴かもねー」
「だ…めだよ」
「でも梨華ちゃん乱暴にしたら壊れそうなんだよな〜」
「…ごっちん」
「明日も仕事あるし、ほどほどにしようかね」
「…いやだよ……」
(…どういう会話してるの?)
吉澤は必死に息を殺していた。
- 19 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月29日(木)06時55分40秒
- 理想の展開だ…
- 20 名前:ガンツ 投稿日:2001年03月29日(木)11時15分22秒
- よっすぃ〜!
梨華っちをまもるんだ!
- 21 名前:てつ 投稿日:2001年03月29日(木)14時53分19秒
- 「服、自分で脱ぐのと後藤が脱がすのどっちがいい?」
「…どっちもいや……」
「お、今日はなかなか反抗的だね〜。それもなかなかいいよ」
「よっすぃ〜が…起きたら…?」
「よっすぃ〜?その時は3人でやっちゃう?」
「な…」
「大丈夫だって。さ、やろうか」
「やだ!触らないでよ!!」
「…静かにした方がいいんじゃない?起きちゃうよ、よっすぃ〜」
「や…」
石川が抵抗を辞める。後藤はそれを確認すると服を脱がせ始める。
「どうせ抵抗してもあたしのばか力には勝てないって」
石川は必死に声が出そうになるのを堪えている。
(…あたし、どうすればいいんだろう……こんなの・・)
次第に石川の小さな喘ぎと、泣き声が聞こえてくる。
吉澤は後藤に対する『怒り』を持ち始めていた。
(こんなの…全然面白くない!)
- 22 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月29日(木)16時58分04秒
- 私はすっごく面白い!
- 23 名前:まちゃ。 投稿日:2001年03月29日(木)18時08分10秒
- おいらもめちゃめちゃ面白い!!!。
- 24 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月29日(木)18時19分32秒
- 私もめっちゃ面白い!!!!!(w
- 25 名前:けいすけ 投稿日:2001年03月29日(木)18時45分40秒
- すごくいいです!私もむっちゃおもしろいっす!!!!!!!!!
- 26 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月30日(金)00時07分13秒
- ごっちん・・・
こわーい!
- 27 名前:てつ 投稿日:2001年03月30日(金)01時23分12秒
- 私も面白かったりして(笑)
でも、内容はかたまってても、上手く文章に出来ないんですよ…
結構行き詰まってます…
- 28 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月30日(金)07時35分10秒
- 頑張れ〜待ってるよ〜
- 29 名前:ばね 投稿日:2001年03月30日(金)18時32分04秒
- 渇いた感じが逆にエロいというか…、ともかく面白いです。
期待してますんで、頑張ってください。
- 30 名前:てつ 投稿日:2001年03月30日(金)18時50分56秒
- 吉澤は勢いよくソファーから立ち上がった。
後藤は気付いていたが、無視して行為を続けた。
石川はそれに気付くほどの余裕がない。
「ねえごっちん…全然面白くないんですけど?」
「ぁ・・!・・よっ・・すぃ…」
石川もやっとで吉澤の存在に気付く。
後藤は行為をやめようとしない。
「・・や…だぁ……見ちゃ・・だめぇ…」
「梨華ちゃん…」
「よっ・・すぃ・・・見な…で」
石川が吉澤の視線から逃れようと後藤に抱きつく。
後藤もようやく顔を上げ、吉澤を見る。
「梨華ちゃん初めて抱き着いてきたよ。今まで最中にあたしの体に触れた
こともなかったんだよ?後藤、感激だなぁ」
「ふざけないで!」
「え〜、後藤ふざけてなんかないべさ〜。あ、また言っちゃった。
なっちの映っちゃうんだよね〜」
「ごっちん!!」
「もお、分かったよ。離れますよ。ちょっとコンビニ行ってこようかな」
後藤は立ち上がると財布を手に取り玄関のドアを開けた。
「梨華ちゃ〜ん。よっすぃ〜に襲われないでねぇ」
後藤が出て行き部屋は再び沈黙に包まれた…
- 31 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月30日(金)22時24分49秒
- 頑張ってください
後藤に言葉が映ったのって、できてるから?
昨日のとくばんでも手をつないでたし…
- 32 名前:てつ 投稿日:2001年03月31日(土)00時50分05秒
- >31さん。
すいません。別に意味はありません…
なんとなく、こうでもしないと会話が中途半端だったんですよ。
- 33 名前:てつ 投稿日:2001年03月31日(土)02時26分32秒
- (襲うって…あんたが襲ってたんじゃん!!)
吉澤はなんともいえない気持ちになっていた。
正直信じられない。冗談だと言って欲しいが、自分の目の前で
怯えている石川を見て、とてもそんなモノじゃないと確信する。
「・・梨華ちゃん…はい」
床に落ちている服を渡す。
「よっすぃ〜…ごめんね…」
「謝る事じゃないよ。早く服着てね。風邪引いちゃうよ」
「ありがと・・よっすぃ〜…」
「じゃあ、あたし…寝るね……」
吉澤はソファーに戻ろうと振り返った。
と、石川に服のすそを軽く引っ張られた。
「梨華ちゃん…?」
「お願い…一緒にいて……」
吉澤は正直驚いた。ひとりにしといた方が良いと思っていたからだ。
下手に抱き締めたりして拒絶されたら・・という思いがあった。
「よっすぃ〜…」
自分のすそを引っ張る手の力が強まる。
この少女がたまらなく愛しい。
優しく、ガラス玉を扱うように優しく、抱き締める。
「服着ようよ。あたし手伝うから・・」
「…うん」
その夜、吉澤はずっと石川の寝顔を見守り続けた。
(あたしが…あたしが絶対に守ってみせるから…)
一睡もする事なくずっと、ずっと…
(こんな哀しい顔、もうさせないから……)
- 34 名前:てつ 投稿日:2001年03月31日(土)02時28分20秒
- 気まぐれでこういう展開にしちゃいました。
この後どうしよう…
- 35 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月31日(土)02時41分17秒
- >>34
そりゃやっぱり(略
- 36 名前:名無し募集中。。。 投稿日:2001年03月31日(土)03時10分24秒
- ドロドロと…。
( ´ Д `)<アタシから逃げられると思ってんの?
- 37 名前:名無し読者 投稿日:2001年03月31日(土)05時22分44秒
- 石川は後藤に弱みでも握られているのだろうか
- 38 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月31日(土)11時29分02秒
- ん?後藤はコンビ二行くって、言いながら帰ったの?
それとも…
- 39 名前:キング 投稿日:2001年03月31日(土)18時54分34秒
- あいかわらずおもしろいです。
続き期待しています。
- 40 名前:てつ 投稿日:2001年04月01日(日)02時58分29秒
- >38さん。
私はそんな裏の裏まで考えられません……
後藤は…バックは持ってないんだよな・・
家近いのかな・・?作者も不思議です(笑)
みなさんいつもレスありがとうございます!!
- 41 名前:てつ 投稿日:2001年04月01日(日)13時28分16秒
- カーテンから朝日が差し込んでくる頃石川は目を覚ました。
目の前には吉澤がいた。吉澤は朝方まで起きていたのだが、さすがに
眠くなって寝てしまっていた。
「ありがと…よっすぃ〜……」
石川は今までのことを考えてみた。後藤のことを…
石川は後藤のことが好きだった。初めて話した時から。
でも、その時後藤には市井がいた。ふたりはいつも一緒だった。
石川はいつもふたりを見ていた。見てるだけで嬉しかった。
市井といる時の後藤の笑顔が好きだった…
そんな矢先に…市井が脱退した……
それから後藤はいつも泣いていた。
そんな後藤を見ているのが辛くて石川も泣いていた。
「あれ・・涙出てくる…」
今の石川も泣いている。
- 42 名前:てつ 投稿日:2001年04月01日(日)14時01分05秒
- ある日、仕事が終わり吉澤達と帰っていたら携帯を事務所に
忘れてきたことに気付いた。吉澤達とは駅が別方向だったので
そこで別れて、石川はひとりで事務所に戻った。
楽屋は暗かったが、電気を付けなくても充分回りが見えたのでそのまま入った。
この時電気を付けておくべきだったのかもしれない。
この暗さがあの台詞の後押しをしてしまったのだから…
「えっと・・あ、あった!」
机の上にあった携帯はすぐ見つけることができた。
携帯をバックにしまい、なんとなく楽屋を見まわした。
隅っこで震えている肩を見つけた…
「…ごっちん?」
その時はまだこの呼び方もぎこちなかった。
ゆっくりと近づいていく。
「ごっちん…」
近づくにつれて、後藤が泣いているということが分かった。
石川もしゃがみ、後藤と目線を合わせる。
「ごっちん…泣かないで……」
頬に触れてるのか分からないくらい軽く、手を添える。
「り・・かちゃぁん」
後藤が石川の胸で静かに泣いた。
「みん・・なは…同期…いて……仲良い…後藤は…ひとり」
途切れ途切れ石川に向かって言う。
「市井ちゃ…いないの……寂しい…よぉ……」
石川は胸が詰まる。
「そんなことないよ!あたしがいるよぉ…」
「り…かちゃん」
石川まで泣き出す。
「ごっちんはぁ…ひとりじゃないよぅ……あたしが…いるよぉ…」
この一言が全ての始まりだったのかもしれない。
「あたしは…あたしは…ごっちんを・・見てた…」
「りかちゃ…」
「ごっちんが…好きなんだよぉ…」
この暗さが石川を後押ししたのかもしれない…
- 43 名前:てつ 投稿日:2001年04月01日(日)14時04分56秒
- なんかこの話展開早過ぎるかも…
表現が変な部分が多過ぎるんですけどみなさんにちゃんと
伝わってますかね〜?心配です。
- 44 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月01日(日)15時02分30秒
- 伝わりますよ〜作者さん。
- 45 名前:まちゃ。 投稿日:2001年04月01日(日)15時49分23秒
- 最後どうなるんだろー。
楽しみだな〜。
石川が黒ごまを受け入れてもおもろいと思うな〜。
- 46 名前:てつ 投稿日:2001年04月01日(日)17時08分58秒
- それから後藤は泣かなくなった。
石川の前で少しだけ愚痴を言うこともあったけど、
みんなといる時は前通りの明るい後藤になっていた。
以前、市井に向けられていた笑顔が石川に向けられていた。
後藤は純粋すぎるくらいに純粋だった…
「梨華ちゃん…?」
吉澤に声を掛けられて思考はストップされた。
「あ、おはよー」
「おはよう…」
石川の涙を拭ってやる。
「よっすぃ〜…なんか、ゴメンね…」
「ううん。いいんだよ」
吉澤は何か言いたそうな顔をしていたが、何も言わずに立ち上がり
洗面台に歩いて行った。
石川は後藤の事が本当に大好きだった。
でも、今は分からない。嫌いではない事は確かだ。
あんなことをされていても嫌いにはなれない。
今の後藤の目は、市井が卒業していった時の目をしている。
「…ごっちんが……恐い…ごっちんが・・分からないよ…」
石川の目から大粒の涙が零れ落ちてくる。
「…昔のごっちんに……会いたいよ…」
- 47 名前:てつ 投稿日:2001年04月01日(日)17時31分18秒
- 「バック持ってくれば良かったな…携帯もないし……」
その頃後藤は家にいた。あの後、タクシーを捕まえて夜遅くに帰ってきた。
「はあ、バカだよな。あたし…」
ベットに潜りこむ。
「どうして…あんなことしちゃうんだろう……」
後藤の目から涙が落ちる。
「梨華ちゃんを困らせてばっかりだよ…」
石川が自分のことを好きと言ってくれた。ひとりじゃないと言ってくれた。
後藤は本当に嬉しかった。一緒にいるうちに自分も石川に惹かれていった。
市井への気持ちを捨て切れてなかったが、その全てを受けとめてくれた石川。
「ごめんね…梨華ちゃん……」
- 48 名前:ばね 投稿日:2001年04月01日(日)22時19分20秒
- 後藤が素直になれれば万事オッケーって感じですが、そう簡単に問題は片付くのか否か。
今後の展開に吉澤が絡んでくるのかどうかも気になります…。
- 49 名前:てつ 投稿日:2001年04月02日(月)18時38分01秒
- 後藤は早くに家を出た。
楽屋にはまだ誰もいなかった。
「一番乗りなんて初めてだ…」
後藤はソファーに腰を下ろした。
「…よっすぃ〜にも悪い事しちゃったな……」
昨日、吉澤の前であんな事をした。
もしかしたら、止めて欲しかったのかもしれない…
石川と自分の間に入って欲しかったのかもしれない…
「なんで涙出てくるかなぁ…」
後藤の目から涙が溢れてくる。
「今日…泣いてばっかりだ……」
その時、ドアが開いた……
「おはよ〜ございま…」
石川だった。後藤の姿を見つけて、肩が強張る。
「おはよう…あたし……」
後藤が楽屋から走って出て行く。
それと入れ違うように、吉澤がコーヒーを抱えてきた。
「はい、買って来たよ。誰も来てないの?」
石川は固まっている。
「梨華ちゃん?」
「…ごっちん……」
「え?」
「ごっちんが…泣いてた……あたし…」
「あたし行ってくる!」
吉澤は荷物を置くと後藤を追って走って行った。
「…ごっちん……」
残された石川は、一人佇んでいた……
- 50 名前:てつ 投稿日:2001年04月02日(月)18時41分05秒
- ちょっと変な展開になってきました。
47の後、かなり悩みました。
なんとか書いたんですけど自分的に納得行かない感じです…
本当は46後のいしよしも書きたかったんですけど、ちょっと無理でした。
- 51 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月03日(火)05時33分11秒
- 頑張れ〜
要所の場面をきっちり魅せられれば展開の仕方は大して気になりませんよ
後藤ファンなんで黒ごまがどうなるのか期待してまーす
- 52 名前:てつ 投稿日:2001年04月03日(火)09時47分07秒
- 「ごっち〜ん!?どこにいるの〜!!」
近くの部屋を探してみるが、後藤はなかなか見つからない。
吉澤が階段の近くに来た時、上の方からドアの閉まる音が聞こえた。
「ごっちん?…屋上か」
吉澤はゆっくりと階段を上り、屋上のドアを開いた。
ここの屋上には遮るものが何もなくて、後藤はすぐ視界に入った。
「ごっちん…」
後藤はうずくまって泣いていた。
「りか…ちゃ……」
吉澤はドアを閉めると後藤の方に寄って行った。
フェンスに寄りかかってじっと、後藤を見つめた。
- 53 名前:ティモ 投稿日:2001年04月03日(火)10時36分43秒
- 吉澤の行動が良いです。
- 54 名前:てつ 投稿日:2001年04月05日(木)17時25分59秒
- 後藤は落ち着いたのか、顔を上げて涙を拭いた。
吉澤は後藤の前にかがみ、話しを切り出した。
「…なんでごっちんが泣くの?」
少々キツイ言い方ではあったが吉澤は話しを続けた。
「梨華ちゃんを泣かせておいて…ごっちんがどういう気持ちかあたしには
分からないけどさ、なんか……なんかズルいよ・・・」
「・・・・・・」
「梨華ちゃんにあんなことする理由も、あたしに見せた理由も分からない。
こう言ったら梨華ちゃんに悪いけど、別にやるのは構わないと思うよ…でも、
そこでごっちんが泣くのは間違ってると思う……」
「……」
「梨華ちゃんはきっといつも泣いてた。誰にも言わないで独りで……
ごっちんは梨華ちゃんを縛り付けてたんだよ?ねえ、分かってんの!?」
後藤の肩を掴み、睨み付ける。
後藤の目から再び涙がこぼれる。
- 55 名前:てつ 投稿日:2001年04月05日(木)17時50分57秒
- 「分かってるよ…分かってるけど……恐いんだよ…」
後藤が吉澤の目をはっきり見て言う。その目に偽りはない。
「もし止めたら…梨華ちゃんはあたしから離れて行く……市井ちゃんみたいに
いなくなっちゃうんだよ!!!」
「ごっちん…」
「あたし、聞いちゃったんだ…梨華ちゃんと久しぶりに会う日……あたし
遅刻したでしょ。でも、本当はちゃんと時間通りに行ってた…」
「・・どういう意味…」
「廊下歩いてたら…階段から梨華ちゃんとよっすぃーの声が聞こえて来たんだ。
あたし…声掛けようと思ったけど、盗み聞きしようと思って隠れてたんだ……
そしたら、梨華ちゃんが言ったんだ…」
吉澤はすぐに思い出した。でもそれはお互いユニットで忙しくて
疲れていたからその場の流れで言ったこと……
「…『辞めちゃおうかな』……」
吉澤にとっては他愛もない普通の会話だった。石川の言葉はもちろん
冗談で、ふたりで笑った。
でも、そんな些細な一言で後藤の心は閉ざされた。
愛する人をまた失うかもしれない…失いたくない
……離れて行く時間を作らなければいい・・・・・・
- 56 名前:てつ 投稿日:2001年04月05日(木)18時12分29秒
- 「あたしだって独りで泣いたよ…当然でしょ?……好きな人を縛り付けて…
好きな人が目の前で泣いてるんだよ?あたしの事、怯えた目で見てるんだよ?
やめて…離れて行くのが恐かった……後悔もしたよ…でも離れて欲しくなかった
どんな形でもいいから…側にいたかった……」
次から次へと出てくる涙を後藤は抑えることができない。
「よっすぃーを呼んだのはね…最初はいつもジャマされてたから始めから
見てたら遮られることはないって思ったんだ…でもね……3人でご飯食べる時
梨華ちゃんすっごくいい顔してたんだ…プライベートでのあんな顔久しぶり
に見た……だからね、よっすぃーに…よっすぃーに梨華ちゃんを救ってほしかった
んだ…大事な人をふたりも失うことになっちゃうけど……よっすぃーなら安心
して梨華ちゃんを渡せるんだ……」
吉澤は少し目線を上げた。
放たれたドアから見える少女の顔。その子も泣いている…
- 57 名前:てつ 投稿日:2001年04月05日(木)19時22分50秒
- 吉澤の心に、もう怒りなんてなかった。
「ごっちん悪いけどあたしには受け取れないよ…あたし行くね」
後藤の手を握り『がんばれ』と囁く。
ドアの方に歩いていき『その子』を抱き締め、背中を押してやる。
「ありがとぉ…よっすぃ〜……」
吉澤は階段を降りると楽屋へ戻って行った。
その子…石川は後藤の方へ歩いていく。
ふたりの目が合う。お互いの目にもっとたくさんの涙が押し寄せてくる。
石川が後藤の手を強く握る。
「りかちゃ…ごめ・・ね……いっぱ・・い…傷付け…て……ごめ…」
後藤の目は石川の好きな後藤の目をしている。
大好きな後藤が戻ってきた。
石川は力の限り後藤を抱き締める。
「そうだよ…ひどい・・よ……あたしがごっちんから…ごっちんから離れられるわけ
ないじゃん…あたしが…離れるなんて思うの…ごっちんバカだよ…」
「…ありがと…りか……ちゃ…」
後藤も石川を抱き締め返す。
こんな自分を許してくれた大好きな人。
「あたしを…好きで・・やった…なら……うれし…よ……ごっち…が…今の
ごっちんが…戻ってきた…から……よかった…」
「りか・・ちゃ…ずっと…ずっと一緒に……いてね…」
「うん……いさせてね…」
ふたりは初めて愛のあるキスをした。
その涙と共に昨日までの悪い思い出は、ふたりの中から消えていった…
- 58 名前:ブラック 投稿日:2001年04月06日(金)18時32分01秒
- ついにお互いの気持ちが結ばれた・・良かった、本当に・・・自分的にはまだ黒ごまに襲われる石川が見たかったけれど・・・
- 59 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月07日(土)05時22分54秒
- >>58
激しく同意
- 60 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月07日(土)07時55分13秒
- 同意。でもまだENDロールがでていない……、
あの時から裏切られることに臆病なわたし……。
- 61 名前:てつ 投稿日:2001年04月08日(日)05時03分55秒
- ご期待に答えられなくてすみません…
名無し読者さん。まだ終わってませんよ〜。
でも、次で終わりかな?多分…
テストとかあるんで、来週になるかもしれません。
- 62 名前:てつ 投稿日:2001年04月15日(日)18時23分36秒
- ちょっと行き詰まっちゃってます。もう少し時間を下さい…
- 63 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月23日(月)20時25分24秒
- 気長に待ってます。
- 64 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月25日(水)03時21分21秒
- 頑張ってください。マターリ待ってます。
ああしかし、ハッピーエンドに落ち着いたごまいしは久しぶりのような気がする。ひとまず、作者さんありがとう。オチがちょっと怖いけど…。
- 65 名前:ラヴ梨〜 投稿日:2001年04月30日(月)01時19分39秒
- もう黒ごまと石川の絡みは見れないのでしょうか・・・かなり好きなんですよね〜
- 66 名前:てつ 投稿日:2001年04月30日(月)03時23分00秒
- 皆さんありがとうございます。
ホントに暇がなくて……
遅くてもGW中までには更新します!
>名無し読者さん
作者的にはハッピーエンドにしたいので…オチ…かぁ……
ラストってすっごい迷うんですよね〜。
>ラヴ梨〜さん
今のを終わらせてからまた書こうかな…とか思ってます。
またまたよっすぃ〜も絡ませます。
一応学園モノの予定です。
- 67 名前:ななしのごんべい 投稿日:2001年04月30日(月)16時20分25秒
- どれくらいの時間が経ったのだろうか。
ふたりはずっと抱き合って泣いていた。
体を離して見詰め合う。
「ごっちん…メイク、ボロボロ……」
「梨華ちゃんもだよ…」
軽く笑い合うと立ち上がり、自然に手を繋いで歩き出す。
「こんな顔で行ったら怒られちゃうかもね…」
「いいよ…一緒に、怒られようよ・・」
ふたりは楽屋の前まで来ると一度立ち止まり、ゆっくりとドアを開いた。
- 68 名前:てつ 投稿日:2001年04月30日(月)16時22分13秒
- ↑名前、出来心で変なのに…
何やってんだろ…
- 69 名前:てつ 投稿日:2001年04月30日(月)16時40分32秒
- 吉澤がふたりの元へ駆け寄ってくる。
「うわ〜。ふたりとも、そぉ〜と〜!ヤバイ顔だよ。」
石川と後藤の手がしっかりと繋がれているのを見て嬉しそうに言う。
「何〜?その顔!裕ちゃんがいないからって気抜き過ぎなんじゃないの〜!?
裕ちゃんに会わせる顔がないよ〜」
新リーダーの飯田が説教をしながらも嬉しそうに微笑む。
「早くメイク直しなさいよ〜。収録始まっちゃうよ〜」
保田も嬉しそうに言う。
他のみんなも、少なからず今までの石川と後藤の様子に気付いていたみたいだ。
「ごっちん、メイク直そっか?」
「そうだね」
ふたりも改めて仲間の暖かさを実感する。
と、矢口がふたりに近づいてきた。
- 70 名前:てつ 投稿日:2001年04月30日(月)16時59分45秒
- なにやら深刻そうな顔をしている。
他のメンバー達も耳を傾ける。
「あの、さ…聞きたいことあるんだけど」
ふたりはメイクを続けながらも鏡越しに矢口を見る。
「言いたくないならいいけどさ…前、石川泣いてたじゃん?後藤も変だったし…
その…なんかあったのかなぁって……」
矢口以外のみんな唖然とする。
その問題はたった今解決したのだ。
「その…矢口は頼りないかもしれないけど、一応先輩じゃんか…もしかしたら
手助けできるかもしれないし…」
矢口があまりにも真剣に言うからみんな笑うことも『その話しは終わったよ』
とも言う事ができない。
「さ、さ〜!みんな収録行くよ〜。ほら矢口行くよ」
「え!?待って矢口はこのふたりと話しを…」
「いいから行くよ〜」
飯田が無理矢理、矢口をスタジオに連れて行く。
他のみんなも着いて行く。
- 71 名前:てつ 投稿日:2001年04月30日(月)17時23分38秒
- 楽屋に残されたふたり。
鏡越しに笑い合う。
「よし!終わったよ〜」
「待ってあとチークが……うん。いい感じ」
「じゃあ、あたし達も行こうか」
「行きますか」
楽屋の電気を消し扉に手を掛ける。
そんな後藤の服の裾を石川が掴む。
「梨華ちゃん…?」
「ずっと…ずっと……側にいてね」
しっかりと目をあわせて言う。
「いるなって言っても…いるよ?…ん」
石川から軽く口付ける。
「なんか…あたしに対してもポジティブになったね、梨華ちゃん……」
「ごっちんには負けるけどね〜。すっごいポジティブだったじゃん」
「うっ…それある意味厳しい……」
「行こ!!」
「そうね……」
辛い事や悲しい事。これからもたくさんあるかもしれない。
でもきっとこのふたりなら乗り越えていける
「そうだ。ごっちんがテレビで『素』を出したら1週間キスなしにしよっか?」
「え〜!?…やっぱまだ怒ってる……?」
乗り越えていける…はず……。
☆END☆
- 72 名前:てつ 投稿日:2001年04月30日(月)17時26分10秒
- 完結しました〜。
最初に矢口出したの思い出して無理矢理絡ませました。
久々に書いたら文才(最初からないけど)もめちゃくちゃ落ちてました。
意味不明なところが何箇所か…
- 73 名前:まちゃ。 投稿日:2001年04月30日(月)22時32分46秒
- いや〜。マジすげーよ。ウン。
星を継ぐ者みたい。次書くんだったら
そのときはまた石川物で!!
- 74 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月30日(月)23時23分00秒
- 題名は?
- 75 名前:てつ 投稿日:2001年05月01日(火)01時30分09秒
- >まちゃ。さん
ありがとーございます!
石川ですね?作者も好きです…
いし・ごま・よしこの3人が書きやすいかな?(だから次もこの3人です…)
>74さん
題名?…う〜ん……考えるの苦手なんすよね〜……
小説もパソコンに向かって、その場でストーリー決めてるので
最初に題名つけても最後には全然関係ない話しになってたりするんです。
だから、すみません。未定です…
- 76 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月01日(火)02時18分59秒
- おお、完結したんですね。
お疲れ様でした。
救いのあるラストでよかったです。
次回作も期待しとります。
- 77 名前:てつ 投稿日:2001年05月10日(木)18時23分49秒
- 本当はずっと寂しかった
独りでいるのが辛くて独りでいるのが不安で・・・
愛することが恐かった
愛してしまったら、失った時が恐いから
愛されることが恐かった
愛されたら、愛されなくなった時が恐いから・・・
あたしはとても臆病だから・・・・・・
- 78 名前:てつ 投稿日:2001年05月10日(木)18時47分23秒
- あたしは一人ぼっちだ
お父さんは生まれた時からいなかった
お母さんはサイテーだよ……
10歳のあたしと12歳のお姉ちゃんを置いて出て行った
あたし達はおばあちゃんの家で暮らすことになった
おばあちゃんは優しかった
おばあちゃんが死んだ時あたしはおかしくなりそうだった
でも、そんなあたしをお姉ちゃんが支えてくれた
おばあちゃんと暮らしたあの家で2人で暮らした
いつのまにか
あたしは実の姉を愛してたんだ
- 79 名前:てつ 投稿日:2001年05月10日(木)19時24分03秒
- そしてその気持ちを伝えてしまったんだ…
あたしの15歳の誕生日の朝
『真希、今日楽しみにしてろよ。すっげープレゼントやるからさ』
今思えばこれが、あたしが聞いたお姉ちゃんの最後の台詞だった
6時頃だったかな…
携帯が鳴ったすぐ後に、家の電話が鳴った
家の電話に出てすぐ、あたしは病院に走った
お姉ちゃんは即死だった
大型トラックの運転手のよそ見運転が原因で…
どうやって家に帰ったのかは覚えていない
部屋に入って、引き寄せられるように携帯を手にした
メールが届いていた
『あたしも愛してるよ…ごめんね』
看護婦さんが言っていた
目撃者によると、お姉ちゃんは直前までメールを打っていた
そのせいでトラックに気付かなかった
もう逃げれなかった
死が迫っているのにまだメールを打っていた
このメッセージを……
- 80 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月10日(木)22時46分51秒
- ああ〜、もう泣きそうになってきた。
- 81 名前:てつ 投稿日:2001年05月11日(金)17時42分07秒
- お姉ちゃんもあたしを愛してくれてた
あたしにとって最高の
そして最悪のバースデープレゼントだった
あれから1年
あたしも高校生になった
おばあちゃんは顔の広い人だったので
その名義でお金の心配はない
おばあちゃんの大きな家にひとりで住んでいる
学校には友達がいない
いじめられてる訳ではない
ただ、作らないだけだ
- 82 名前:てつ 投稿日:2001年05月11日(金)17時48分49秒
- その方が幸せに決まってる
独りでいれば失うモノなんてないから
失って悲しむ心配なんてないから
だからお願い
あたしの中に入ってこないで
あたしを愛さないで
あたしはとても臆病だから……
- 83 名前:てつ 投稿日:2001年05月11日(金)18時17分53秒
- ゆっくりと目を開ける。一面に広がる青空。
あたしは学校の中で一番ここが好きだ。
あたしは今、屋上にいる。
ここにいると少しだけお姉ちゃんに近づいていられる気がする。
携帯を取り出しでメールをチェックする。
誰にも教えてないから誰からもかかってこない携帯。
たった一つだけ残されたメッセージを開く。
「…ごめんね……か」
あたしはいつもこの場所からメッセージを送り続けている。
送信先は天国。
「あ、もう授業始まっちゃう。じゃあ行くね。…紗耶香姉ちゃん……」
返事はいつも同じ。あの日のメッセージ。
- 84 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月11日(金)21時52分23秒
- やっぱりそうか……(号泣
- 85 名前:てつ 投稿日:2001年05月12日(土)15時45分33秒
- あたしの名前は後藤真希。
都内の女子校に通っている。
教室に戻ると窓際の一番後ろの自分の席に座る。
教室はうるさくて嫌いだ。
授業が始まっても先生にばれないように話したりメールしたり。
「先生、気分悪いので保健室行って来ます」
なんとなくムカついてきてあたしは授業をサボる。
「あ、あたし保健委員なんで付いていって良いですか?」
あたしの隣の席の子が先生にそう言う。
あたしはこいつが嫌いだ…
- 86 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月17日(木)02時35分39秒
隣の席の子が気になるっす。
あの子だと期待しているんですが……。
- 87 名前:てつ 投稿日:2001年05月20日(日)17時45分56秒
- レスありがとうございます。
隣の席の子。よっすぃ〜の予定だったのですが、急遽変更します。
よっすぃ〜出ないかもしれない…
- 88 名前:てつ 投稿日:2001年05月20日(日)18時05分55秒
- あたしは無視して教室を出て行く。
保健室とは逆の方にある屋上に向かって行く。
「真希ちゃ〜ん!保健室こっちじゃないよぉ」
あいつの声が聞こえる…
「やっと追いついたよ〜」
あたしより少し遅れてあいつが屋上に入ってきた。
仰向けに寝転んでいるあたしの横に座る。
「ねえ、これって『サボり』でしょ?あたしも一緒にしていい?」
何言ってんのコイツ…
あたしは早くこいつを教室に帰らせようとした。
「好きにすれば…」
でも、できなかったんだ。
あたしの顔を覗きこんで笑っているこいつの顔が
少しだけ、ホントに少しだけ……
お姉ちゃんに見えたから
- 89 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月26日(土)23時54分46秒
- う〜ん、ごっちんかわいそう・・・
- 90 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月24日(日)20時01分43秒
- ひそ〜りと待ってます
- 91 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月30日(土)21時17分58秒
- 定期期待sage
- 92 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月03日(火)18時07分09秒
- あいつって誰だよ・・・・
う〜ん、気になる・・・・・
- 93 名前:てつ 投稿日:2001年07月04日(水)16時46分01秒
- 「キレイだね〜」
あたしと同じように寝転がって無邪気に言う。
「すごいね…吸い込まれそうだね……」
次にこう言ったこいつに、すごくイライラしてあたしは立ち上がった。
「あ…ト、トイレ行って来るから」
急いで屋上のドアまで走って行く。早く逃げ出したかったんだ。
「真希ちゃん!」
ドアに手を掛けたところで声をかけられて、あいつを見る。
「行ってらっしゃい」
満面の笑顔のあいつの顔が入ってくる。
またイライラしてきて、あたしは屋上の扉を閉めた。
ホントは気付いてたんだ
このイライラはあいつに対してじゃなくて
空に吸い込まれそうだって言っていたあいつの目に
あの目に吸い込まれそうな自分に対してだったんだって……
- 94 名前:てつ 投稿日:2001年07月04日(水)16時49分43秒
- すいません…
1ヶ月以上も開けてしまいました。
名無し読者さん。レスありがとうございます。
すごく嬉しいです。
- 95 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月07日(土)20時43分02秒
- あぁ〜なんかとってもイイ感じ
ちゃんと更新してくれるなら全然OK!
マイペースで頑張ってください!!
- 96 名前:てつ 投稿日:2001年07月08日(日)17時42分21秒
- 自分でも柄じゃないと思った。
あたしは気持ちと落ち着かせるとまた屋上に戻っていた。
あたしの顔を見るとあいつは嬉しそうに笑った。
「良かった〜。遅いからホントに気分悪くなっちゃったかと思った」
「最初から悪いよ」
普通に返事をしている自分が恥ずかしくなった、また寝転がった。
「……!!」
視界いっぱいに広がる青空。そこに突然、あいつの顔が浮かんできた。
「それってあたしがいるから?」
その顔はまるで捨てられた子犬みたいな……
そういうつもりでやってるんじゃないだろうけど、あたしを覆うような
格好になっていて、あたしは、逃げれない……
「ち、違うよ!」
慌てて顔を反らそうとした。でも、顔を抑えられてできなかった。
温かい……
「は、離せよ!」
「やっぱりあたしのせいだ…顔見たくないんでしょ…?」
ゆっくりと手を離す。でも、依然そのままの格好。
「だから違うって…」
「だって名前呼ばれた事ない…」
「名前?」
いつ以来だろう、こうやって人の名前を呼ぶのは……
「石川…さん?」
「やだ!」
いつ以来だろう、こんなに困ったのは……
「梨華ちゃん…」
ねえ お姉ちゃん
あたしは病気かもしれないよ
こんなに胸が苦しくてドキドキしてるなんて
おかしいよ……
- 97 名前:てつ 投稿日:2001年07月08日(日)17時46分36秒
- ミス発見…6行目
『恥ずかしくなって、また寝転がった』です。
- 98 名前:てつ 投稿日:2001年07月08日(日)17時48分59秒
- >92さん
ついに『あいつ』の正体が…
分かってたかも?
- 99 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月09日(月)00時16分07秒
- おおっ。
更新されている。
そして、期待通りの「あいつ」で感涙。
- 100 名前:てつ 投稿日:2001年07月15日(日)18時42分41秒
- 「梨華ちゃん」
あたしがそう呼ぶとこいつ…梨華ちゃんは嬉しそうに抱きついてきた。
「嬉しい!ありがとう、真希ちゃん!!」
この時あたしの心臓は飛び出そうなぐらいドキドキしてた。
「ちょ…う、あ…暑いから離れてよー」
このドキドキに気付かれないように、そして梨華ちゃんがまた泣きそうな目を
しないように、あたしはおどけた感じで彼女を放した。
そしてその夜、あたしはいつものお姉ちゃんからのメールと
たった今送られてきたばかりの新着メッセージを読み返していた…
- 101 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月17日(火)15時27分41秒
- てつさん頑張って
- 102 名前:てつ 投稿日:2001年07月20日(金)15時53分50秒
- 休み時間。いつものように屋上にいる。
ただ、一つだけ違うのはあたしの隣に
「ねえ、真希ちゃん」
「…ん?」
梨華ちゃんがいることぐらいだ。
「そろそろ授業始まるよ?教室行こ?」
「いいよ。梨華ちゃん行ってて」
梨華ちゃんといると落ち着く。
女の子らしくてかわいくて、どことなくお姉ちゃんのような雰囲気を
持っている。多分、ずっと苦手だったのはそのせいだと思う。
「ダ〜メ!一緒に行くの!サボっちゃダメだよー」
「もぉ…分かったよ……」
あたしは梨華ちゃんに引っ張られながら教室に向かう。
この子といるようになってからサボらなくなった。
サボろうと思えばサボれるのだけど、隣の席の梨華ちゃんの様子を
観察するのが面白くて…ずっと昔から友達のような、そんな気持ちに
させてくれるんだ
お姉ちゃん。
誰かが一緒にいてくれるのがこんなに楽しいなんてあたし忘れてたよ
- 103 名前:名無しヒ素 投稿日:2001年07月29日(日)03時09分56秒
- ごっちんいいね
- 104 名前:てつ 投稿日:2001年08月05日(日)17時10分20秒
- 日曜日。家で寝ていたら梨華ちゃんから電話がかかってきた。
「…もしもしぃ……梨華ちゃん?」
なんだか元気がなかった。
『真希ちゃん…今日ひま?』
「ん、ひまだけど」
『一緒に遊ばない?買い物したり映画見たり……』
どうしたんだろ?
「うん。いいよ?」
『ホント!?じゃ、じゃあ、あたし部活午前中には終わるから1時!…いい?』
「うん。分かった1時にね。うん」
梨華ちゃんはなんとなく寂しそうな声をしていた。
何かあったのかな…
「んー……とりあえずシャワー浴びよ…」
あたしは気になったけどとりあえず、準備を済ませた。
そして1時前、渋谷の待ち合わせ場所に着いた。
- 105 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月30日(木)08時28分58秒
- 続き待ってます
- 106 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月19日(金)21時34分25秒
- まてます
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