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小説のつもり。

1 名前:ジュン 投稿日:2001年03月31日(土)17時59分38秒
「いたぞ!あそこだ!」
一人の男が少女を見つけた。少女は背中の羽で飛んだ。
しかし、ビルの屋上に男が待機していて、男は少女に銃を撃った。
弾は少女の胸に命中し、少女はそのまま落ちてしまった。
「捕まえるだけでいいって言っただろ!」
「すまない、しかし急所は外した。」
「逃げたぞ、追え!」
少女は羽をしまい、近くの店に入った。男達も追って入る。
「全員動くな!動いたら撃つ!」
男の一人が叫んだ。店にいる人間は全員凍り付いた。
「おい!あいつはどこだ!」
「見当たりません!」
「ちっ、また逃げられたか。引き上げるぞ!」
男達は走って店から出ていった。
2 名前:ジュン 投稿日:2001年03月31日(土)18時02分38秒
はい、そういうことでとりあえず書きます。
感想とか苦情とか言って下さい。
悪い所いっぱいあると思うんで。
3 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月01日(日)07時45分27秒
面白そうだ・・・期待してるっす!
4 名前:ジュン 投稿日:2001年04月01日(日)17時58分44秒
少女は店の裏口から外に出ていた。
「・・・もう、大丈夫、やんな。」
そう呟くと、少女は撃たれた所を押さえて倒れた。
傷から弾を取り出し、それをポケットの中に入れた。
「あかん、血がとまらへん・・・」
もうだめだ、と目を閉じた時、目の前に少女があらわれた。
「大丈夫…じゃないね。待ってて、すぐ治してあげるから。」
と傷を触ろうとした瞬間、
「あかん!触ったら死ぬで。普通の人間が触ったら・・・」
「大丈夫だよ、普通じゃないから。」
「え?」
聞き返す前に傷に触れられた。
「痛っ!」
「あ、痛かった?ごめんね。でもすぐ治るから。」
そう言うと、目を閉じて手に力を込めた。
すると、少しずつ痛みが消えていった。
傷を見ると、完全に塞がっていた。
5 名前:ジュン 投稿日:2001年04月01日(日)18時00分50秒
>>3
おもしろくなかったらすいません。
でも、最後まで見て頂けたらいいなと思います。
6 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月02日(月)00時18分45秒
ともかく最後まで書くことが大事。そうすればなにかがつかめる。
期待して読んでます。
7 名前:ジュン 投稿日:2001年04月02日(月)19時51分09秒
「な、なんやこれ・・・」
驚いて少女の方を見ると、少女は倒れていた。
「お姉さん、大丈夫か?」
「だ、大丈夫、ちょっと休めば元気になるから・・・。」
そう言うと、少女は目を閉じ、眠りに就いた。
「どないしょ、仲間とかおらへんのかな?」
辺りを見回すと、誰かがこっちに向かって走ってきた。
「梨華ちゃん、またどっか行っちゃった。」
「あの〜。」
「ん?あ、梨華ちゃん!ごめんね、ありがと。じゃ。」
その人は梨華を奪い取ると、そのまま走り去った。
「・・・!」
走り去った人を見送っていると、数人の男が出てきた。
「またかいな・・・。しゃーない、あれやるか。」
少女は、男達の後ろに回って、一人の男の背中を触った。
そのまま他の男達の背中にも触った。
男達は少女に触られた順に倒れていった。
「やっぱ普通の人間は脆いなあ。」
8 名前:ジュン 投稿日:2001年04月02日(月)19時52分30秒
>>6
そうですね、とりあえず最後まで続けてみます。
9 名前:ジュン 投稿日:2001年04月03日(火)17時08分25秒
男達を見下ろしていると、他の気配に気付いた。
「誰や?出てこい!」
気配のする方に向かって叫ぶと、自分と歳が同じ位の子が出てきた。
「すごいれすね、名前聞いてもいいれすか?」
「何で見ず知らずの人間に名前言わなあかんねん。」
「加護亜衣ちゃんれすか。私は辻希美れす。」
「な、なんでうちの名前を・・・!」
「そうれす。亜衣ちゃんと同じ能力者れす。」
辻は言った。加護はようやく理解した。
辻の能力が人の心を読む力であるという事を。
「亜衣ちゃんの能力は人の魂を吸い取る力れすね?」
「そうや。見たらわかるやろ?」
加護は辻の方を向いたまま倒れている男達を指した。
「能力者は無理やけどな。」
「そうなんれすか。合格れす。」
「何がやねん。」
「ところで、羽の型はなんれすか?ののはこれれす。」
そう言うと、辻は背中から羽を出した。
加護はそれを見ると、無言で自分の羽を出した。
加護の羽は、悪魔についている羽根に似ている。
辻の羽は、天使についている羽根に似ている。
「悪魔型れすか。これも合格れす。」
10 名前:ジュン 投稿日:2001年04月03日(火)17時09分01秒
「せやから何が合格やねん。」
「あ、言い忘れてました。ちょっと協力してくらさい。」
辻は羽をしまうと、加護の手を掴んで走り出した。
加護も羽をしまい、辻についていく。
しばらく走っていくと、大きな建物が見えた。
辻はようやく止まったので、加護は息を切らしながら聞いた。
「ハァ、ハァ、何や、これ?」
「ここは、年に一度だけ開催される、オーディションの会場れす。
 ここのオーディションに合格した人は、娘。になれるんれす。」
娘。とは、今全国を支配しているTKとその手下達を暗殺する為、
秘密結社ハロプロで作られた、朝娘。の事だ。
「で、うちに何をしろと?」
「協力して欲しいのれす。この道を通るらけれすから。」
「は?そんなん、一人で行けるやん。」
「それは無理なのれす。必ず二人れ、という決まりがあるのれす。」
「はあ?・・・まあええわ。前からちょっと興味あったし。」
「やったー!ありがとー、なのれす!」
辻は加護に飛びついた。加護は少し照れている。
「と、とりあえず行こか。」
11 名前:ジュン 投稿日:2001年04月03日(火)17時09分50秒
春休み中に終わらせたい・・・。
12 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月03日(火)22時39分28秒
うーん
シリアスなのかギャグなのか
ののをしゃべらせると、緊張感がなくなる(笑
13 名前:ジュン 投稿日:2001年04月04日(水)19時33分22秒
「なんや、何も無かったやん。」
「本当れす。ろこがオーディションなんれしょう?」
加護と辻が歩いていくと、辻が人にぶつかってこけた。
「あう!」
「ご、ごめんね、大丈夫?」
「あ〜あ、ののちゃんがよそ見してるからやで?」
「あれ、さっきの・・・?」
「ん?・・・あ!」
声のした方を見ると、怪我を治してくれた人がいた。
「ごめんな、うちのせいで体力使わせて。」
「いいよ、それは。」
「亜衣ちゃん、知り合いれすか?」
「命の恩人や。」
「へ?」
「うちは加護亜衣。で、こっちが辻希美。よろしくな。」
「あ、石川梨華です。よろしく。」
石川は辺りを見回して、一点を見詰めて、手招きをした。
その視線の先から、誰かが走ってきた。
「何?梨華ちゃん。」
「この子が私のパートナーの吉澤ひとみ。」
「ああ、よろしく。」
14 名前:ジュン 投稿日:2001年04月04日(水)19時33分53秒
丁度その時、アナウンスが入った。
『それでは、奥の部屋へ入って下さい。』
アナウンスが終わると、突然扉が現れた。
一人が扉を開こうと取っ手に手をかけた。
すると取っ手から火が出て、ドアの周りを焼いてしまった。
それを見た人は、ほとんど逃げていった。
「あ、熱そうなのれす。」
「なんや、根性ないなぁ。我慢すればええのに。」
加護がドアの取っ手に手をかける。火は出ない。
「入り、ののちゃん。」
「へ、へい!」
辻が中に入ったのを確認すると、石川達の方を見た。
「はよ入ろ。」
「え、熱くないの?」
「全然。」
石川達が入っていくと、自分も入って扉を閉めた。
15 名前:ジュン 投稿日:2001年04月04日(水)19時36分14秒
>>12
自分でも分からないです。はい。
16 名前:ジュン 投稿日:2001年04月06日(金)19時59分55秒
部屋に入ってから十分して、娘。の現メンバーが部屋に入ってきた。
「これが新メンバーか?」
と、一番年上らしい人が言った。こちらをじろじろ見ている。
「そうみたい。」
隣で背の高い人が言う。
「裕ちゃん、そんな目で見ちゃだめだよ。恐がってるから。」
一番小さい人が言う。
目の離れた人は眠そうにあくびをしている。
「後藤、そのまま寝るなよ。」
と、隣の男のような格好をした人が言う。
後藤と呼ばれた人はだるそうに言った。
「わかってるよ、市井ちゃん。」
市井と呼ばれた人は、ため息を吐いてこちらを見た。
目が合ったので、頭を下げた。すると、市井も頭を下げた。
「ほな、自己紹介して。」
と、石川を指して言った。
石川は「はい。」と返事をして、自己紹介をした。
次に吉澤、辻、加護の順に自己紹介をした。
「12歳!?若いね〜。」
「とうとうそんな歳の子が入ってきたの?」
「どうする?裕ちゃん。」
「何でうちに聞くねん!」
中澤は現メンバーを集合させて、どこかの部屋へ入った。
17 名前:ジュン 投稿日:2001年04月06日(金)20時01分13秒
しばらくして、現メンバーが出てきた。
「これから教育係を発表するから。
 まず、石川。石川は圭ちゃん。この目つきの悪い奴。」
「なによ、それ。」
「吉澤は矢口。このちっこい奴。」
「よろしくね。」
「辻は飯田。このでかい奴。」
「よろしくね、辻さん。」
「加護は後藤。この間の抜けた顔の奴な。」
「よろしく〜。」
「じゃ、後は任した。なっち達は自由な。」
「紗耶香、なっちの部屋で遊ぶべさ。」
「うん、いいよ。」
後藤は市井が行ったのを確認してから、加護の方を向いた。
「えっと、まず、能力は?」
「能力者以外の人間の魂を吸う事が出来ます。」
「へえ、恐いねえ。」
後藤はへらへら笑った。加護もつられて笑った。
18 名前:ジュン 投稿日:2001年04月06日(金)20時01分52秒
「じゃ、部屋行こっか。」
後藤は誰の部屋かを紹介していった。
「ここが、裕ちゃん。で、ここがなっちとカオリ。」
「二人部屋ですか?」
「うん。で、ここが圭ちゃんと矢口。
 で、ここが、市井ちゃんと私。」
「うちらの部屋はどうなるんですか?」
「たぶん、ここかここだと思うよ。」
「へえ〜。」
「部屋おいでよ、メンバー紹介するから。」
後藤が加護の手を取り、部屋へ入った。
加護を市井のベッドに座らせて、メンバーの顔写真を見せた。
「これが裕ちゃん。中澤裕子。リーダーで、27歳。独身。」
「誰がそんな事言え言うた。」
声がした方を見ると、中澤が立っていた。
「あ、裕ちゃん。ごめんね〜、つい口がすべっちゃって。」
「まあええわ、ちゃんとしてるか見に来ただけやから。」
「ちゃんとやってるよ、このとおり。ね、加護ちゃん。」
「はい。」
「なんや、仲ええな。安心したわ。じゃ、他見てくるな。」
「うん、いってらっしゃい。」
19 名前:ジュン 投稿日:2001年04月06日(金)20時03分47秒
昨日は更新が出来ませんでした。すいません。
20 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月07日(土)04時36分47秒
現メンバーの能力が気になる〜〜!!
21 名前:ジュン 投稿日:2001年04月07日(土)18時54分40秒
中澤が部屋を出て行くと、後藤は他のメンバーの名前を教えた。
全部のメンバーの名前を教えた後、加護は後藤に聞いた。
「後藤さんの能力って何ですか?」
「私?私はね〜、死の宣告。加護ちゃんと同じようなもん。」
「他の人は?」
「えっとね〜、裕ちゃんがバリアで、なっちがファイガ、
 カオリがブリザガ、やぐっちゃんがミニマム。
 で、圭ちゃんが石化で、市井ちゃんがサンダガ。」
「へ〜。」
「そうだ!ちょっと他の様子でも見に行こうか。」
「は〜い。」
二人はまず、保田と石川を見に行った。
「ちょっと!聞いてるの!?」
部屋の前を通ると、保田の怒声が聞こえた。
部屋を覗くと、石川が石になって固まっていた。
「あ〜あ、石にされちゃった。」
「あれ?中澤さんもいますよ?」
よ〜く見ると、中澤も石になって固まっていた。
「あはは、止めようとしたら固められたんだ。」
「どうやったら石になるんですか?」
「えっと、圭ちゃんはメデューサの末裔だから、
 睨むだけで石化するって言ってたよ。」
「へ〜、梨華ちゃん助けんでもいいんかな?」
「だいじょうぶ、そのうち戻るから。次行こ。」
後藤に手をひかれ、矢口と吉澤を見に行った。
22 名前:ジュン 投稿日:2001年04月07日(土)18時55分46秒
「すごいな〜、よっすぃ〜は。」
「そうですか?ありがとうございます。」
部屋を覗くと、矢口が吉澤の頭をなでようとしている。
しかしとどかない。吉澤が屈むと、ようやく頭がなでられた。
「ありがと、よっすぃ〜。」
「どういたしまして。」
「なんだよ〜、ミニマム使えばいいじゃん。次行こうか。」
「はい。」
階段を降りてロビーへ行くと、辻が困った顔をしていた。
「ののちゃん、どないしたんやろ。」
後藤が飯田を見ると、飯田はどこか一点を見詰めていた。
「やっぱり・・・。」
「なにがですか?」
「カオリ、交信してるよ。」
後藤は飯田の後ろに回り込み、肩を叩いた。
「カオリ、カオリ。」
しかし全く気付かない。後藤は怒って、飯田の頭を叩いた。
「痛った〜、何すんのさ、後藤!」
「カオリが交信中だったから、辻ちゃん困ってたよ?」
「だからって、叩かなくてもいいじゃん!」
後藤と飯田が喧嘩を始めた。
辻はもっと困ってしまった。
加護は辻の側に行って、肩を叩いた。
「あ、亜衣ちゃん!」
「たいへんやな、ののちゃん。」
23 名前:ジュン 投稿日:2001年04月07日(土)18時56分31秒
その時、階段から誰か降りてきた。
「後藤もカオリも、何やってんの!?」
声の主は市井だ。後藤が早速市井に言った。
「市井ちゃん、聞いてよ!カオリったら・・・」
「何言ってんの!?後藤だって・・・」
とうとう二人とも訳の分からないことを言い出した。
市井は最初は大人しかったが、とうとうきれた。
「二人とも、いい加減にしろーー!!」
後藤と飯田は驚いて黙ってしまった。
加護と辻は市井に驚き、矢口と吉澤の部屋に駆け込んだ。
「どうしたの、二人とも。」
吉澤が言った。加護はさっきのことを説明した。
「紗耶香を怒らせたか。面白そうだし、見に行ってくる。」
矢口は市井を見に行った。吉澤はベッドに座っている。
「加護ちゃん、梨華ちゃんはどうだった?」
「梨華ちゃんは・・・保田さんに石にされとった。」
「へ?」
「でもそのうち戻るみたいな事言うとったから大丈夫やろ。」
そのころ、安倍と飯田の部屋では・・・
「紗耶香まだかな?」
24 名前:ジュン 投稿日:2001年04月07日(土)18時58分20秒
>>20
>>21を見て下され。
25 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月07日(土)21時32分10秒
もしかして作者さん。娘。十夜、読んだことある?
26 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月08日(日)23時59分26秒
おもしろいです!
ギャグ路線ですかね?結構笑えます。
がんばってください!
27 名前:ジュン 投稿日:2001年04月10日(火)21時11分35秒
夕食は広間に集まって食べた。
その後、中澤から部屋割りが発表された。
新メンバーの部屋割りは、加護と辻、石川と吉澤だった。
その後は自由時間になっていた。
安倍と飯田と保田と市井と後藤はトランプをして遊び、
中澤と矢口は中澤の部屋で何かをすると言っていたので、
新メンバーは加護と辻の部屋で雑談をする事にした。
「よっすぃ〜って、なんでそんなにでかいん?」
「う〜ん、バレーやってたからかなぁ?」
「ののもやってたのれす。でも全然伸びないれすよ?」
「え〜、じゃあ勝手に伸びたのかな?」
「答えになってないのれす!はっきり答えてくらさい!」
吉澤が返答に困っていると、突然扉が開いた。
人影が、加護に飛びついた。
「加護ちゃ〜ん!」
「その声は・・・後藤さん!」
後藤が突然扉を開けて抱き付いてきた。
「どうしたんですか?」
「市井ちゃんがサンダガ使ってくるんだよ〜!」
「それ、危なくないですか?」
「え?いつものことだけど?」
「後藤〜!出てこ〜い!」
「やばい!見つかる!」
後藤が隠れ場所を探していると、市井が来た。
「げっ!市井ちゃん!」
「見つけたぞ〜、後藤!覚悟しろ!」
と言うと市井は手を挙げ、雷を集めた。
「ひぃ〜!やめてくらさい、市井さん!」
辻が市井の足につかまり止めようとしたが、市井は止まらない。
28 名前:ジュン 投稿日:2001年04月10日(火)21時12分29秒
「よっすぃ〜!なんとかして〜!」
「オッケー!」
市井が後藤に向かってサンダガを放つと、閃光が雷を相殺した。
「何するんだよ、吉澤!」
「弱いものいじめはいけませんよ、市井さん。」
「こらー!お前ら何やってんねん!」
遠くから中澤の声が聞こえた。
「やべ、裕ちゃんだ!帰る!」
市井が帰ったのを見てから、後藤は言った。
「ありがとね、吉澤さん。」
後藤が帰った後、辻と加護が吉澤にくっついた。
「よっすぃ〜、すごいな!」
「なんなんれすか、よっすぃ〜の能力は?」
吉澤は突然頭を押さえて座り込んだ。
「よっすぃ〜?どないしたん?」
「アルテマを使ったあとは、すごく疲れると言ってるのれす。」
「ふ〜ん。」
「何でわかるの?」
「ののちゃんの能力は、人の心の中を読み取る事やねん。」
「亜衣ちゃんはドレインれすよね。」
「ふ〜ん。」
29 名前:ジュン 投稿日:2001年04月10日(火)21時17分42秒
またやすんでしまった・・・
>>25
な、なぜわかったんだ・・・!
>>26
そうですか・・・そんなつもりはないんですが・・・。
30 名前:25 投稿日:2001年04月10日(火)22時35分01秒
ま、気にしないで、またーりとね。
31 名前:ジュン 投稿日:2001年04月12日(木)18時53分45秒
・・・ここ、どこや?
なんか、暗いな・・・。
・・・誰か居る。
あれは・・・うち?
「ひさしぶりやな、加護。」
誰やねん。あんたなんか知らんで。
「無理も無いわ。うちが入ったんお前が1歳の頃やからな。」
1歳の時?覚えてへんわ。何でそんな頃にうちに逢ったんや?
「早めに準備しとかな、能力が目覚めへんからな。」
能力?ののちゃんが言うてた、ドレインってやつか?
「せや。あれ、能力者には効かんとか言うてたな。」
そうや。梨華ちゃんに触っても何も無かったからな。
「でもな、ある事をすれば、能力者にも使えんねん。」
何すんの?まさかあんたと合体とか言わんといてや。
「なんでわかったん?」
・・・ありきたりすぎるで。もうちょっと違う事は言われへんの?
「んな事言われてもなぁ。これが決まりやから。」
いつ決まってん、そんなん。
「それより、合体しよ!」
なんでやねん!うちがいつしていい言うた!嫌やで、そんなん!
「あかんか。ならええわ。気が変わったらいつでも言ってな。」
誰がお前と合体するか!・・・って、もう消えとるやんか!
32 名前:ジュン 投稿日:2001年04月12日(木)18時54分16秒
「亜衣ちゃん、起きてくらさい!」
目を開けると、辻の顔があった。
「うわっ!なんやねん!」
「こんな所で寝たら風邪ひくのれす!お布団に入ってくらさい!」
辻が大声で言うので、加護は耳を押さえながら、ベットに入った。
「じゃ、おやすみなさ〜い。」
「おやすみ。」
辻はあくびをしながら電気を消して、布団に入った。
(なんやってん、さっきのは・・・)
加護はさっきの夢の事を朝まで考えていたので、
寝坊して辻に怒られてしまった。
「昨日寝る前にちょっと寝たから寝れなかったんれすよ!」
「ごめんなさい・・・。」
「辻、もうええから。」
「らめなのれす!」
辻の怒りを誰も止められない、誰もがそう思った時。
「辻、飴あげるから許してあげて。」
と言う声が聞こえた。声の主は飯田だ。
「カオリ!そんな事で辻の怒りが収まるとでも思うか?」
「・・・しょーがないのれす。今回らけれすよ?」
「ほら収まった。」
33 名前:ジュン 投稿日:2001年04月12日(木)18時59分12秒
>>30
はあ、またーりですか。
ご忠告どーもありがとうごぜーます。
それより保田さんの言葉の意味が気になってたまらない・・・。
34 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月12日(木)20時45分26秒
作者の意思とは、関係なくのののキャラクターでギャグ路線へバク進中(笑
35 名前:ジュン 投稿日:2001年04月12日(木)23時00分40秒
ず〜っと忘れてた。
よっすぃ〜!お誕生日おめでとー!
36 名前:ジュン 投稿日:2001年04月12日(木)23時29分48秒
>>34
あっ!全然気付かなかった!
娘。十夜の作者さん、ごめんなさい。
それよりてうにちさんが石川記念日になるって言ってた・・・。
なんて呼べばいいんだ・・・記念日さん?
37 名前:ジュン 投稿日:2001年04月15日(日)13時33分09秒
「今日は新メンバーの能力を見せてもらうで。」
「どうやって見せればいいんですか〜?」
「教育係と一緒になって、TKの手下を一人つれてくればええ。」
「え〜、めんどくさ〜い。」
「つべこべ言っとらんとさっさと行けや!」
中澤がすごい形相で睨んだので、新メンバーは驚いて、
明後日の方向に向かって走り出したが、教育係に止められた。
「大丈夫、すぐに慣れるよ。」
と言って、新メンバーといっしょに森へ向かった。
38 名前:ジュン 投稿日:2001年04月15日(日)13時34分08秒
〜飯田・辻〜
「・・・こっちれす!」
「わかるの?」
「へい!ののの能力の完全な読心術で、人を探す事も出来るのれす!
 それに、人の精神の中に入って記憶を引き出す事も出来るのれす!」
「へー、じゃあ裕ちゃんが今何考えてるか分かるんだー。」
「へい!中澤さんは・・・」
辻が突然顔を真っ赤にして俯いた。
「裕ちゃんったら・・・。」
辻が赤くなるような事思い出すなよ、と思いつつ、
飯田は辻の手をひいて歩いていった。
その頃中澤は・・・
「へっくしょん!・・・なんや、風邪かなぁ?」
39 名前:ジュン 投稿日:2001年04月15日(日)13時34分54秒
〜矢口・吉澤〜
「とりあえず、街にでも行こうか。」
「そうですね。」
矢口は吉澤が賛成したのを見てから、街へ行った。
「あ、あれ!」
吉澤が指を差した先には、TKの手下らしき男がいた。
男は、欠伸をしながらとぼとぼ歩いている。
「よし、いっちょやってみるか。」
「何をですか?」
と聞くと、矢口は大声で言った。
「もちろん、TKを殺すんだよ!」
「や、矢口さん!そんな大きな声で言ったら」
「ごめ〜ん、もうばれちゃった〜。」
男の方を見ると、男は銃を構えてこちらを見ていた。
吉澤はため息を吐いて、アルテマを放った。
しかし、変な方向へ飛んでいったので、男には当たらなかった。
「バカ!外してどうすんだよ!」
「外してません。私のアルテマは百発百中ですから。」
「何言ってるんだよ!当たってないぞ!」
と言って矢口が男を見ると、吉澤の放った閃光が当たった。
「アルテマは地の果てまで追いかける。」
「そうだったんだ・・・?」
矢口が吉澤を見上げると、吉澤の目の色が赤に変わっていた。
40 名前:ジュン 投稿日:2001年04月15日(日)13時35分31秒
〜保田・石川〜
「保田さん、あれ!」
「よく見つけたわね、石川!」
石川が指差した方向には、黒ずくめの男がいた。
「私が石化させるから、偽者だったら石化を治してあげて。」
「は〜い、わかりました〜。」
「こら、大きな声出すんじゃないの!」
「もうばれちゃいましたね〜。」
保田が見ると、男が仲間を呼んでいた。
しばらくして、同じような黒ずくめの男が二人来た。
「やばいわね。」
「そうですね、後ろでサポートしますから、お願いします。」
「私がやるの!?あんたやりなさいよ!」
「無理ですよ〜、回復魔法しか使えないんですから。」
「じゃあどうするのよ!」
男達はもうすぐそこにいる。
41 名前:ジュン 投稿日:2001年04月15日(日)13時36分08秒
〜後藤・加護〜
後ろから鼻ピアスをしている女がついてきている。
「つけられてるね。どうする?」
「はよ連れていこ〜や。」
「へんな言い方〜。誘拐するみたいだよ?」
「そんなんええから、行って来ますよ!」
加護が止まると、女も止まった。
加護が後ろを向くと、女は不気味な笑みを浮かべた。
加護が近づいていくと、女も近づいてきた。
「・・・あんた、TKの手下ちゃうやろ。」
「何でそんな事分かるのかな?お嬢ちゃん。」
「なめたらあかんで、おばさん。」
二人とも既に喧嘩腰である。
42 名前:ジュン 投稿日:2001年04月15日(日)13時38分07秒
とうとう二日更新しなかった・・・。
43 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月15日(日)16時44分15秒
気にしない。(笑
放置しなければ、OK
44 名前:ジュン 投稿日:2001年04月16日(月)21時09分32秒
〜飯田・辻〜
「いたのれす!覚悟しろよ、ぼけぇ、なのれす!」
辻が男を見つけて走り出すと、飯田に止められた。
「待って!カオリにまかせなさい!」
「・・・よく考えたら攻撃系の能力持ってなかったのれす。
 という事れ、いいらさん、お願いするのれす!」
飯田は辻の言葉を聞いて頷くと、手を前に突き出した。
「・・・ブリザガ!」
と叫ぶと、飯田の手から氷が飛び出した。
氷が男の顔から下を固めたので、男は動けなくなった。
「すごいのれす!さすがいいらさん!」
「さあ、連れて行くよ!」
「へい!」
45 名前:ジュン 投稿日:2001年04月16日(月)21時12分21秒
今日はこれだけです。すいません。
>>43
わかりました。でも怠けられません。
それより保田さん恐っ!
46 名前:ジュン 投稿日:2001年04月17日(火)21時53分19秒
〜矢口・吉澤〜
「よっすぃ〜、目の色が・・・」
矢口が吉澤の目を指す。赤くなった目で矢口を見る吉澤。
「これか?・・・それより、早く運ぶぞ。」
少し焦った様子で吉澤が男の方へ走っていく。
矢口はその様子を不審に思いながらも吉澤を手伝いに行った。
「多分一番乗りだと思うよ。」
男を運んでいる途中、吉澤に言った。しかし、反応はない。
「ちょっと、聞いてる?」
と聞いても、吉澤は何も答えない。ずっと前を見たままだ。
真っ直ぐ行くと、保田と石川の姿が見えた。
47 名前:ジュン 投稿日:2001年04月17日(火)21時55分10秒
更新っす。中澤さん、頑張って。
48 名前:ジュン 投稿日:2001年04月19日(木)21時02分01秒
〜保田・石川〜
「あ、よっすぃ〜!」
石川の指した方を見ると、矢口と吉澤が歩いてきた。
石川はすぐに吉澤に駆け寄った。
「よっすぃ〜!お疲れ様〜!」
「・・・誰?」
「えっ?・・・何言ってるの、よっすぃ〜。」
「何言ってるの?あんたなんか知らない。」
吉澤が赤くなった目で石川を見下ろす。
矢口は吉澤の赤い目を見てハッとする。
「・・・圭ちゃんよっすぃ〜を石にして!」
「は?何言ってんの、矢口。」
「早く!」
「ったく、後でどうなっても知らないよ?」
そう言うと、吉澤を睨んだ。
吉澤はビクッとすると、保田を睨んで言った。
「貴方達は・・・!」
吉澤の声が誰かの声と重なった。
保田と矢口がその声に驚く。
49 名前:ジュン 投稿日:2001年04月19日(木)21時05分29秒
突然、吉澤の意識が途切れた。
倒れそうになった吉澤を石川が支える。
吉澤は、酷く汗をかいて苦しそうにしている。
額に手を当てると、かなりの熱がある事が分かった。
「保田さん!すごい熱です!」
「わかった、帰るよ!」
と言うと、矢口と保田は捕まえた男を担いで走った。
石川は吉澤を抱えて保田達を追いかけた。
基地に着くと、保田は中澤に二言三言話した。
それを聞くと中澤は少し驚いた様子で保田を見た。
保田が頷くと、中澤が下を向いて何かを考え出した。
「石川!何してんの!」
矢口に言われて、吉澤の事を思い出した。
すぐに自分達の部屋へ行き、吉澤をベッドに寝かせた。
50 名前:ジュン 投稿日:2001年04月19日(木)21時55分41秒
( ´D`)<またれす!もう許さないれす!亜衣ちゃ〜ん!
@  @
( ´д`)<なんや?のの。
( ´D`)<今度作者がさぼったら、殺してしまうのれす!
@  @
( ´д`)<あほくさ。何でうちがそんな事せなあかんねん。
( ´D`)<な、なんれれすか!作者にさぼり癖がついたら、
      亜衣ちゃんの出番が少なくなるれすよ!?
@  @
( ´д`)<殺したら出番どころかこの小説続かんやん。
( ;´D`)<そ、そうれした!じゃあろうすれば・・・
@  @
( ´д`)<よっすぃ〜に頼めばええやん。
( ´D`)<その手があったのれす!
51 名前:ジュン 投稿日:2001年04月19日(木)22時06分40秒
今日の漢字プリントで市井と出てきた。
もちろん読みをいちいと書いた。
でも本当はしいと読むのだった。怒。
52 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月19日(木)22時52分21秒
>>51 それは、教師が間違ってる。抗議するべきだ。(マジ
53 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月21日(土)00時04分50秒
ヽ^∀^ノ<しせいさやかです!
54 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月21日(土)15時49分24秒
大辞林 第二版より  しせい 【市井】
〔昔、中国で、井戸のある周辺に人家が集まったことから、
あるいは市街では道が井の字の形をしているからともいう〕人家の集まっている所。まち。ちまた。
55 名前:ジュン 投稿日:2001年04月21日(土)19時23分08秒
〜後藤・加護〜
「なんか聞いた事ある声だな〜。・・・あ、カオリだ。」
飯田が顔から下が固まっている男を片手に歩いてきた。
辻も後ろからついてくる。と、辻が後藤に気付いた。
「いいらさん!後藤さんれす!」
「えっ、後藤?どこにいるの?」
「えっ・・・」
目の前にいるのにわからないのかと思ったので、
何を考えているか覗いてみた。
(な、なんれすかこれはー!)
飯田の頭の中は、何もなかった。
(本能だけで行動してるってことれすか・・・?)
辻はなんとなくブルーになった。
56 名前:ジュン 投稿日:2001年04月21日(土)19時27分11秒
「あ!いた!」
飯田が走り出した。辻も走る。
「あ〜あ、ばれちゃった。気付かないと思ってたのに。」
後藤が残念そうに言う。
(隠れてもないのに?)
と思う辻。加護の姿がないのに気付く。
「後藤さん、亜衣ぼんはどこれすか?」
「あそこで戦ってるよ〜。」
後藤が指を差した先には何もない。
「お〜、頑張ってるね、加護。」
と、飯田が言う。しかし、辻には見えない。
「どこにいるんれすか?わからないのれす。」
「あれ?あれって・・・彩っぺ!?」
辻の言葉が聞こえなかったのか、飯田が辻の言葉を無視して言った。
57 名前:ジュン 投稿日:2001年04月21日(土)19時28分01秒
「あ、あの〜・・・」
「本当だ!お〜い、彩っぺ〜!」
「ご、後藤さんまれ・・・くすん。」
辻が歩いていくのにも気付かずに、飯田と後藤は叫ぶ。
「放置らけは嫌らったのれす・・・。」
辻は、肩を落して自分しか知らない場所へ歩いていった。
そこは洞窟で、辻以外は入れないようになっている。
ここは辻の家でもあった。辻には家族はいない。
と言うより、家族は辻の能力を恐れて、ここに辻を捨てた。
辻は中に入って寝転んだ。外を見ると、雨が降ってきている。
辻は何を思ったのか外へ出た。雨が容赦なく辻に襲い掛かる。
「・・・気持ちいいのれす・・・。」
雨は止むどころか、更に激しくなっていく。
ずっとこうしていたい、そう思った時。
「すいません、入れてもらえますかね?」
と、声がした。ふりかえると、女が立っていた。
「・・・どうぞ。」
58 名前:ジュン 投稿日:2001年04月22日(日)16時58分42秒
「あれ、カオリじゃん。何してんの、こんな所で。」
「新メンバーの実力を見るんだって。」
「後藤さん、この人誰ですか?」
「石黒彩。元朝娘。のメンバーだよ。」
「ふ〜ん。せやからこんなに強いんや。」
「そうだよ、先輩なんだから、挨拶しなさい。」
「ほら、辻も・・・あれ?辻?どこ行った?」
「辻?ちびっこなら、あっちの方に歩いてったけど・・・」
石黒が指した方向へ走っていく飯田。
「あ、カオリ!毒蛇とかいるから気を付けて!」
石黒は手を振りながら飯田を見送った。
「どうします?」
「いいや、めんどくさい。いってらっしゃ〜い。」
後藤と加護も飯田に向かって手を振る。
すると、飯田が戻ってきた。
「ちょっと〜、一人は嫌だから・・・後藤!ついてきて!」
「え〜、なんで私が〜?」
後藤の文句も聞かず、飯田は後藤の手を持って走り出した。
59 名前:ジュン 投稿日:2001年04月22日(日)16時59分21秒
『あなたは今からここで暮らすのよ。』
お母さんは?
『お母さんは一緒に暮らせないわ。お父さんも。』
なんで私独りで暮らさなきゃいけないの?
『みんなあなたを怖がるからよ。』
・・・え?
『食料は送ってあげるから。家には帰ってこないでね。』
待って、行かないで、お母さん。
『もうお母さんじゃないのよ。さようなら、希美。』
いや、置いてかないで、お母さん!
「どうしたの?大丈夫?」
「・・・・・・お母さん・・・?」
辻は女に抱き付き、泣いた。
「え、ちょっ、どうしたの?」
「・・・うぅ・・・っく・・・お母さぁん・・・。」
「え・・・」
女は黙って辻の頭を撫でた。辻は泣き疲れて眠ってしまった。
60 名前:ジュン 投稿日:2001年04月22日(日)17時33分02秒
あの先生はよく読みを間違えるんです。
代りに謝っておきます。ごめんなさい。
( ´D`)<今日はののが主役なのれす♪
@  @
( ´д`)<ふ〜ん、のの、捨てられたんや。
( ´D`)<作者はののが舌足らずなのは、
      あまり人と話してなかったから、
      ちゃんと喋れなくなったと考えてるのれす。
@  @
( ´д`)<ふ〜ん、お疲れさん。
( ´D`)<今日は二回更新するかもしれないのれす。
61 名前:ジュン 投稿日:2001年04月23日(月)21時36分13秒
「・・・ぅ・・・」
「起きた?」
辻が目を覚ますと、そこには女の顔があった。
「あ!ご、ごめんなさい・・・」
と言うと、辻は慌てて離れた。女は笑って、辻の頭を撫でた。
「いいよ、えっと・・・」
「あ、辻希美れす。あっ・・・」
「へ〜、希美ちゃんか〜。私は明日香。福田明日香。」
「よろしくれす、ふくらさん。あれ?」
辻の喋り方を聞くと、福田が笑って言った。
「はは、おもしろい喋り方するね。」
「よく言われます・・・。」
辻は少し赤くなって俯いた。
「辻さんってさあ、能力者でしょ?」
「へい、何れ知ってるんれすか?」
「わかるよ。同じ能力者だからね。」
「ふくらさんは何の能力なんれすか?」
「私はね、人の精神に入って、その人を操るの。」
「恐いれすね、ののは人の心を読む事が出来るのれす。」
「へえ、じゃ私が今何を考えてるかわかる?」
「へい。」
62 名前:やぐよし派 投稿日:2001年04月23日(月)21時38分09秒
辻は福田の目を見て、福田の心の中を読んだ。
『辻ちゃん、私ならあなたをもっと強く出来るよ。』
「へ!?」
「辻〜!どこ〜?ほら、後藤もちゃんと探す!」
「なんで〜?カオリの責任じゃん。」
「いいから!辻〜!」
遠くから飯田と後藤の声が聞こえる。
「あの声は・・・!」
福田が飯田の声に反応する。
「いいらさんを知ってるのれすか?」
「・・・人違いみたい。それより、早く行った方がいいよ。」
「辻〜?いるの〜?」
「じゃ、行ってくるのれす!」
「あ、待って!」
「何れすか?」
「これ。」
と言って、福田が紙を渡す。
「それから、ここ使わせてもらっていい?」
「へい。壊さないれくらさいね。」
「それほど怪力じゃないよ。」
「じゃ、さようなら。」
辻は福田に挨拶すると、洞窟から出ていった。
63 名前:ジュン 投稿日:2001年04月23日(月)21時38分49秒
しばらく走っていくと、飯田と後藤が立っていた。
「辻!どこ行ってたの!?心配したんだからね〜!」
と言って、飯田が辻に抱き付いた。
遠くから加護と石黒の声が聞こえる。
「飯田さ〜ん!ののちゃん見つかりましたか〜?」
「大丈夫よ、カオリには電波があるから。」
「ちょっと〜、何それ〜?」
「あ!ののちゃん!よかった〜、心配しとってんで?」
「おいおい、安心してもらっちゃ困るな。」
茂みの中から声がした。そこには男が二人いた。
「お!ラッキー♪これで帰れるよ!」
「何言ってやがる!お前らはここで死ぬんだよ!」
と言うと、男が銃を撃った。弾は辻に向かっていった。
辻は弾道を読んで、弾を避けた。
その間に、飯田と後藤が男達を倒した。
「辻、すごいじゃん!えらいよ!」
飯田が辻の頭を撫でる。
しかし辻は自分が何をしたか分かっていない。
「さ、帰るよ。」
飯田達が歩き出した。辻もはっとし、飯田を追いかける。
基地に戻ると、中澤が慌てた様子で駆け寄った。
「どうしたの、裕ちゃん。」
「吉澤が・・・明日香にやられた!」
64 名前:ジュン 投稿日:2001年04月23日(月)21時44分37秒
ごめんなさい、書きませんでした。
それから、今日先生が市井を訂正してました。
65 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月23日(月)22時31分57秒
やっとシリアスっぽくなってきましたね。(笑
66 名前:ジュン 投稿日:2001年04月24日(火)22時25分09秒
その後、中澤・飯田・安倍・石黒・保田の五人でミーティング、
矢口と市井と後藤と石川は、吉澤の看病をして、
辻と加護は、部屋で待機している事になった。
「ひまやな〜、なんかあらへん?」
「・・・ちょっとトイレに行って来るのれす。」
辻が部屋を出ていった後、加護が呟いた。
「なんや、おもろないな。」
トイレへ行くと、個室に入って福田にもらった紙をひろげた。
紙には、福田のケータイの番号が書かれていた。
辻はケータイを取り出し、そこに掛けた。
67 名前:ジュン 投稿日:2001年04月24日(火)22時26分26秒
「どうしよう、全然熱が下がらない・・・。」
吉澤が苦しそうに息をしている。
石川はケアルガをかけ続けているが、全く治る気配はない。
石川が疲れてきたらしく、息が荒くなってきた。
吉澤は、何か言いたそうにしている。
「後藤!辻呼んできて!」
「わかった!」
後藤が部屋を出て行き、加護の部屋へ行く。
「あれ?辻ちゃんは?」
「トイレ行くって言うてましたよ。」
後藤がトイレに行こうとすると、丁度辻が帰ってきた。
「辻ちゃん!ちょっと来て!」
「へ?」
後藤は辻の手を掴んで、吉澤のいる部屋へ向かった。
68 名前:ジュン 投稿日:2001年04月24日(火)22時29分19秒
「辻ちゃん、よっすぃ〜が何言ってるかわかる?」
部屋に入った途端矢口に聞かれて、辻は少し驚いた。
吉澤に近づき、薄く開いた吉澤の目を見る。
「・・・梨華ちゃん、ケアルガはもういいって言ってます。」
「え?」
「疲れてるれしょって、言ってるのれす。」
「でも、ひとみちゃんが・・・」
「駄目、先に梨華ちゃんが倒れるって。」
「でも・・・」
「休みなよ、吉澤がいいって言ってるんだから。」
市井が口を開く。石川はそれを聞いて、ケアルガを止めた。
突然、石川が倒れそうになる。それを市井が支える。
「すいません・・・」
「無理しすぎ。ちょっと休んどきな。」
と言って、石川をベッドに寝かせた。
69 名前:ジュン 投稿日:2001年04月24日(火)22時30分23秒
吉澤は、さっきより苦しそうにしている。
「そうら、亜衣ちゃんを呼んれきてくらさい!」
「へ?なんで加護なの?」
「いいから、早く!」
「わ、わかった!」
後藤が部屋を出て、加護を連れてきた。
「なんや、ののちゃん。」
「亜衣ちゃん、よっすぃ〜の病気を治せるれすよね?」
「え?何言うてんの、うち医者になった覚えはないで。」
「だから、ウイルスだけ殺すのれす!」
「・・・ののちゃん、手伝ってな。」
「へい!」
辻と加護が吉澤の前に立つと、手をつないで目を閉じた。
70 名前:ジュン 投稿日:2001年04月24日(火)22時31分01秒
十分後、辻と加護が目を開けた。
「あかん、もう無理や!」
「辻もれす!」
吉澤を見ると、だいぶ顔色がよくなってきている。
「お疲れ様。後は私が見とくから。」
「へい、部屋で休んでくるのれす。」
「うちも。」
と告げると、辻と加護は部屋に帰った。
しばらくして、吉澤が目を覚ました。
「ぅ・・・ん」
「お、起きたね。大丈夫?」
「・・・?」
「あれ?寝起き悪いんだぁ、へ〜。」
「・・・誰?」
「あはは、ねえ、よっすぃ〜って呼んでいい?」
「いいですけど・・・あれ、後藤さん?」
「後藤さんってやめてよ、ごっちんでいいって。」
「え、じゃあ、ごっちん?」
「うん。おっけ〜。」
71 名前:ジュン 投稿日:2001年04月24日(火)23時01分07秒
イチゴポッキーのCM、誰が誰かわからない・・・。
最初が辻加護、真ん中のイチゴ光線が後藤。
色っぽいのが姉さん、最後のご〜ろごろごろは吉澤と・・・誰?
>>65
いや、またギャグ路線に進むかも・・・?
作者の気分によります。
72 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月24日(火)23時26分43秒
ずいぶん下がっちゃったから上げるね。
73 名前:ジュン 投稿日:2001年04月25日(水)22時47分40秒
「ククク、うちに隠し事しても無駄やで〜。」
「何話してるんれしょうね・・・」
壁に隠れて、辻と加護がミーティングの内容を聞いている。
「どうする?明日香はどこにいるかわからないし・・・」
「!」
辻が明日香という言葉に反応する。
加護がそれに気付き、辻に訊ねる。
「どないしたん?」
「えっ・・・」
辻は少し迷ったが、加護の手をひいて階段を上った。
「な、なにすんの、ののちゃん!」
辻が突然手をひいたので、加護が大声を出してしまった。
「こら!辻!加護!なに勝手に聞いとんねん!」
「やばっ!はよ逃げな!」
今度は加護が辻の手をひく。しかし、辻は全く動かない。
そのおかげで、すぐ中澤や飯田や保田につかまった。
「辻〜!加護〜!こんな所で何してんのさ!」
「え、いや、あの、その・・・」
「逃げるで、ののちゃん!」
加護が逃げようとする。
74 名前:ジュン 投稿日:2001年04月25日(水)22時48分15秒
しかし、突然石になって固まった。
「ひいぃ!」
「逃げようとした罰。」
保田が石になった加護を見て、にやりと笑った。
もう一度飯田が辻に聞く。
「辻、何でこんな所にいるの?」
「・・・」
「おや?加護みたいになりたいの?」
「ひいぃ!ちょっと何話してるか知りたくなったらけれす!」
「あっそ。」
保田が舌打ちして言う。
「辻、明日香の事も聞いたの?」
「へい。それに、福田さんなら逢った事あるれす。」
「ふ〜ん。・・・って、えぇ!?」
保田の大声にビクッとなる辻。
「何処で逢ったの?」
「さっき飯田さん達とはぐれた時れす。」
「じゃ、何処に居るかわかる?」
「へい。ケータイの番号も教えてもらったのれす。」
75 名前:ジュン 投稿日:2001年04月25日(水)22時51分13秒
今日はこれだけです。
>>72
お気遣いどうもありがとうございます。
76 名前:ジュン 投稿日:2001年04月26日(木)20時24分49秒
吉澤の部屋。
後藤と吉澤が楽しそうに談笑している。
「よっすぃ〜ってさあ、かっこいいよね。男の子みたいで。」
「あ〜、よく言われる。なんでだろ?」
「はは、わかってないんだ〜。」
「何処が男っぽいかな〜?」
「う〜ん、なんかね〜、雰囲気的にそ〜なんだよね〜。」
「え〜、なにそれ。わかんないよ。」
「でもね〜、なんかね〜、彼氏にしたい。」
「ごっちんには市井さんがいるでしょ?」
「う〜ん、市井ちゃんがいなかったらよっすぃ〜と付き合ってたね。」
「私は邪魔者か?」
声のした方を見ると、市井がドアの所でこっちを見ていた。
「あっ、市井ちゃん!そんな事ないよ、今は市井ちゃん一筋だから。」
後藤が慌てて訂正する。吉澤が横でクスクスと笑う。
「ま、それは置いといて。後藤、裕ちゃんが呼んでたよ。」
「え〜、またお説教?市井ちゃん、一緒に来て〜。」
後藤が立ちあがって市井に抱き付く。
「なんで一緒に裕ちゃんのお説教聞かなきゃいけないんだよ。」
と言いながらも、顔がにやけてる市井。
77 名前:ジュン 投稿日:2001年04月26日(木)20時25分23秒
そのまま二人は部屋を出ていった。
「行っちゃった・・・」
一人残された吉澤。しかし、よく考えてみると一人ではなかった。
「ひとみちゃん、もう良くなったの?」
声がしたので振り向くと、石川が体を起こしてこちらを見ていた。
「うん、梨華ちゃんのおかげだよ。」
石川の座っているベッドに近づいて言う。
本当は辻と加護のおかげなのだが。
「嘘は良くないよ、ひとみちゃん。」
「うっ・・・」
石川に言われて、下を向いたまま謝る。
「ごめんなさい。」
「うん。それでよし。」
少し顔を上げ、目が合った途端、吹き出す。
「可愛いな、ひとみちゃんは。」
石川が吉澤の頭を撫でる。吉澤は石川に向かって微笑む。
「梨華ちゃんの方が可愛いよ。」
石川に抱き付いて、耳元で囁く。
78 名前:ジュン 投稿日:2001年04月26日(木)20時29分22秒
あかん、いちごまはよう知らんから書かれへん。
いしよしでも甘いのは嫌いや・・・。
79 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月27日(金)00時19分02秒
むりに、甘く書く必要はないと思うよ。
読者うけより、自分の書きたいもの。
80 名前:ジュン 投稿日:2001年04月27日(金)17時33分59秒
今日は更新できなさそうです。あと明後日と明々後日も。
そのかわり、明日たくさん更新する予定です。
>>79
わかりました。これはちょっと挑戦してみただけです。
81 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月28日(土)18時56分54秒
挑戦それは、未知なる自分を探す旅…
byチャーミー石川でした。。。
82 名前:ジュン 投稿日:2001年04月28日(土)22時26分17秒
すいません、今日は更新できませんでした。
本当にごめんなさい。
83 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月28日(土)22時44分09秒
OK
84 名前:ジュン 投稿日:2001年05月01日(火)22時22分05秒
福田は洞窟で目を閉じて座禅を組んでいた。
ゆっくりと目を開け、戸の方を見た。
それと同時に、戸を叩く音が聞こえた。
「明日香ー!おるんはわかってるでー!」
外から中澤の声が聞こえる。
福田はゆっくりと立ち上がり、戸を開けた。
「おう、明日香。久しぶりやな。」
そこに立っていたのは中澤だった。
「なに?なんか用?」
「用なかったらこんなとこ来ーへんて。」
「てゆーかなんで来たの?誰から聞いたの?ここ。」
「もちろん辻や。辻とあんた以外は入られへんのやろ?」
福田があきれた顔をすると、中澤を洞窟の中に入れた。
「で、何の用?」
「何や、冷たいな。せや、ビールない?ビール。」
「未成年の家にそんなものあるわけないでしょ。」
「ま、ええわ。本題に入るで。」
やっと本題に入ったので、福田はほっとした。
85 名前:ジュン 投稿日:2001年05月01日(火)22時22分44秒
「単刀直入に言うと、娘。に戻ってこいっつーことや。」
「・・・いいけど、条件」
「ほんまか!よっしゃ!これで全員そろったで!」
中澤は飛び跳ねて喜んだ。福田はため息を吐いて言った。
「裕ちゃん!一つ条件があるよ?」
「なんや?出来る事やったら何でもするで?」
「裕ちゃんといっしょの部屋になりたくない。」
「な、なんでや!」
「だって裕ちゃん、酒臭いんだもん。」
「うっ・・・大丈夫や、うちは今は一人部屋になってんねん。」
「矢口と変な事する為に?」
「なんでやねん!・・・はぁ、相変わらずやな、明日香。」
「ゆうちゃんもね。」
86 名前:ジュン 投稿日:2001年05月01日(火)22時26分15秒
更新です。いっぱい更新出来なくてごめんなさい。
87 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月01日(火)22時38分16秒
おお〜なんとなく、明日香の雰囲気でてるかも。
88 名前:ジュン 投稿日:2001年05月02日(水)21時41分23秒
コンコンと、ドアを叩く音が聞こえた。
矢口はドアに駆け寄り、素早く開けた。
「矢口、合い言葉は聞かなあかんで。」
中澤が笑いながら言うが、矢口は真剣な顔のまま、中澤に聞いた。
「そんな事はいいから、どうだった?明日香。」
「ちょっと〜、寒いから早く入れてよね〜。」
突然中澤の横から福田が出てきた。
と思ったら、すぐに中に入っていった。
矢口は福田を見ながら呟いた。
「戻ってきたんだ・・・。」
「条件付きやけどな。」
と呟くと、中澤は福田の方へ向かった。
「条件って何〜?」
決してその条件が『自分と同じ部屋は嫌』とは言えない中澤だった。
89 名前:ジュン 投稿日:2001年05月02日(水)21時44分53秒
昼食後、中澤が娘。達を集めた。
「何〜?早くしてよ〜。」
「まあ待てや。今呼ぶから。」
「呼ぶって誰を?」
「ええから。彩っぺ、明日香。」
「え?」
安倍が目を見開いて固まる。
突然ドアが開き、石黒と福田が入ってきた。
「新メンバーは知らんと思うから、紹介するな。
 こっちが石黒彩。で、こっちが福田明日香。
 二人とも初期メンバーやったけど、また戻ってきてくれた。」
「「よろしく。」」
辻は福田を見て驚く。
福田は辻に向かって小さく手を振って微笑みかける。
「明日香と彩っぺは同じ部屋な。それだけや。解散。」
解散と言われた途端、皆が福田や石黒に飛びついた。
そんな中、安倍だけは部屋に帰っていった。
ドアが閉まった音がして、福田が辺りを見回した。
「・・・なっち?」
90 名前:ジュン 投稿日:2001年05月02日(水)21時53分37秒
更新です。
>>87
ありがとうございます。
でも明日香のキャラは楽だった・・・。
91 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月02日(水)22時46分46秒
sageたほうがいい?
ジュンってもしかしてモーニングクエスト書いてた?
92 名前:91 投稿日:2001年05月02日(水)22時48分37秒
吉澤が二重人格っぽいとことかよんで何となく思ったんだけど、違ってタラごめん
これからも頑張ってください
93 名前:ジュン 投稿日:2001年05月03日(木)21時06分39秒
安倍は自分の部屋でベッドに入って眠ろうとしていた。
ドアが開いて、飯田が入ってきた。
「なっち、どうしたの?」
飯田が安倍の寝ているベッドにむかって言う。
「うん、ちょっと気分悪くて。」
「・・・そっか。じゃ、ちょっと外出とくよ。」
「ごめん、ありがと。」
飯田が少し心配そうに出ていった。
安倍は布団を頭まで被り、毛布に包まった。
飯田が階段を降りると、福田が近寄ってきた。
「なっち、どうしたの?」
「気分悪いって。・・・明日香?」
福田は階段を駆け上がり、安倍の部屋に向かった。
94 名前:ジュン 投稿日:2001年05月03日(木)21時07分09秒
福田は安倍の部屋の前まで行くと、少し悩んでからドアを開けた。
静かにドアを閉め、安倍のベッドに近づく。
「大丈夫?」
と聞いても、返事は返ってこない。
福田は近寄って、安倍の布団に手を掛けた。
しかし、福田は布団を離して出て行こうとした。
「待って、明日香。」
振り向くと、安倍が布団から顔を出して福田を見ていた。
95 名前:ジュン 投稿日:2001年05月03日(木)21時10分53秒
更新です。
>>91
えっと・・・てうにちさんにはお世話になりました。二度も。
それだけ言っておきましょう。
96 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月03日(木)23時37分55秒
旧ツートップのからみですね。
たのしみage
97 名前:ジュン 投稿日:2001年05月05日(土)00時44分07秒
「何で戻ってきたの?お母さんは?」
「お母さんは・・・」
福田が突然顔を上げ、素早くドアを開けた。
と同時に人間がなだれ込んできた。
「こらー!乗るなー!重いやないか!」
「お、重いです、中澤さん・・・。」
「裕ちゃん、よっすぃ〜踏んでる!」
「嘘っ!ゴメンな、吉澤!」
中澤が吉澤を下敷きにして一人ギャーギャー騒いでいた。
98 名前:ジュン 投稿日:2001年05月05日(土)00時44分51秒
福田は指の骨を鳴らしながらゆっくりと歩み寄った。
辻がゆっくりと歩み寄る福田に気付いて、
福田の鬼のような形相を見て、悲鳴を上げた。
「ひいい!恐いのれす!」
辻は上に乗っていた加護を吹き飛ばし、走り去った。
「あ、のの!何がそんなに恐・・・!」
次に加護が福田の顔を見た。加護は泡を吹いて倒れた。
他の覗いていた人達も固まって、福田の顔をじっと見ていた。
辻に引かれて、保田が部屋の前まで来た。
保田は倒れている加護を踏まないように歩いて、福田を見た。
「・・・明日香。今のあんた、多分私より恐い顔してるよ。」
「圭ちゃんには負ける。」
「・・・。(泣」
99 名前:ジュン 投稿日:2001年05月05日(土)00時47分38秒
更新。ああ、もう100か・・・。
100 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月05日(土)02時54分35秒
やっぱり、シリアスは続かないのね(w
101 名前:91 投稿日:2001年05月05日(土)10時38分12秒
福田最高(w
102 名前:ジュン 投稿日:2001年05月06日(日)01時31分01秒
安倍と福田は場所を変えて話をする事にした。
「どこにする?基地は間違いなく裕ちゃんに見つかるし・・・。」
「・・・外、行こっか。」
福田は安倍の手をひいて走り出した。
「お、やっと動いた。行くで、矢口!」
影から覗いていた中澤が隣にいる筈の矢口に言う。
しかし、返事は返ってこない。
「・・・矢口?」
見ると、そこに矢口の姿はなく、代りに手紙が置いてあった。
手紙には『もうついていけません』とだけ書いてあった。
「アイツ、裏切りよったな・・・。」
福田と安倍の方を見ると、基地を出ていこうとしている。
「・・・こうなったら地獄の果てまで追っかけるで〜。」
ばれないように階段を降り、中澤は福田の後を追った。
「裕ちゃん?何してんの?」
「へっ?」
声のした方を見ると、市井と後藤がこちらを見ていた。
「お母さん、殺された。私の目の前で。」
福田は歩きながら話し出した。
安倍は福田の言葉に驚き、聞き返した。
「誰?誰が殺したの?」
福田は下を見つめながらぼそっと言った。
「・・・TKの手下」
福田は拳を握り締め、歯を食いしばった。
安倍は福田を抱きしめ、頭を撫でた。
福田は安倍の肩に顔を乗せ、泣いた。
103 名前:ジュン 投稿日:2001年05月06日(日)01時31分39秒
家で晩御飯を食べていると、ドアがノックされた。
「明日香、出てくれる?」
「は〜い。」
ドアを開けると、黒ずくめの男達が立っていた。
福田は抵抗したが、すぐに押さえつけられた。
男達は部屋の中に入っていき、福田の母親を連れてきた。
「明日香!」
「お母さん!」
「福田明日香の母親はこいつだ。」
と言って母親の髪を引っ張った。
一人の男が銃を構え、母親を撃った。
母親の血が辺りに飛び散り、福田の顔にもついた。
男達は逃げるように帰っていった。
「明、日香・・・」
母親が福田を呼んだ。福田が母親の手を取る。
「娘。に、戻って、TKを・・・殺、し、て・・・」
母親が目を閉じる。同時に、母親の手が垂れ下がる。
福田は動かなくなった母親を見つめる。涙は出ない。
母親をベッドに寝かせて、自分の家を出た。
104 名前:ジュン 投稿日:2001年05月06日(日)01時42分00秒
あ、あげてしまった・・・。ま、いいんだけど。
>>100
100ゲットおめでとうございます。
賞品はありませんけど。
>>101
狙ってますからね。
105 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月06日(日)02時32分18秒
安倍、福田の関係が微妙でちょっといい感じ。
下げで書きたいのかな?とりあえずHage(w
106 名前:ジュン 投稿日:2001年05月06日(日)19時25分19秒
今日は更新できるかわかりません。
107 名前:ジュン 投稿日:2001年05月08日(火)20時38分26秒
「明日香〜?なっち〜?どこ〜?」
遠くから飯田の声が聞こえてきた。
「圭織だ。・・・行こっか?」
安倍がゆっくり手を差し出す。
福田はチラッと見ると、また俯いて首を振った。
「お母さんの所行く。」
安倍は差し出した手を下ろして福田の頭を撫でた。
「・・・そっか。気をつけてね。」
安倍はゆっくりと歩き出した。しかし、突然止まった。
「なっち・・・ちょっと、こうさせて。」
福田が安倍に後ろから抱きついていた。
安倍は一瞬驚いたが、福田の嗚咽が聞こえたので、
福田の方を向き、福田を抱きしめた。
「・・・圭織が来るまでね。」
108 名前:ジュン 投稿日:2001年05月08日(火)20時39分03秒
「・・・あの〜、もう来てるんだけど?」
驚いて声のしたほうを見ると、飯田が申し訳なさそうに立っていた。
「か、圭織!いつの間に!」
「いや、さっき。へぇ〜、二人はそんな関係だったんだ〜。」
ニヤニヤしながら福田を見ると、福田が泣いている事に気づいた。
「ど、どうしたの、明日香、ごめん、泣かないで!」
飯田が自分が泣かしたと思ったらしい。
「違うよ圭織〜。」
安倍が言うと、福田が吹き出した。
安倍は福田を見ると福田と目が合い、いっしょに笑った。
飯田は取り残されたような気がして、口を膨らました。
「もう、帰るよ、明日香!なっち!」
「あ、私はちょっと寄る所あるから。」
「そっか。いってらっしゃい。」
こうして、安倍と飯田は福田と別れた。
109 名前:ジュン 投稿日:2001年05月08日(火)20時51分04秒
更新でっす。
>>105
あげ、さげ、どちらでも結構です。
でもはげはやめてください(笑
110 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月08日(火)22時20分07秒
福田さんの行動が……
じゃmage。
111 名前:ジュン 投稿日:2001年05月09日(水)20時08分12秒
「ねえ、なっち。明日香、どこ行ったの?」
基地に戻る途中、安倍と飯田はこんな話をしていた。
「ん〜?えっとね〜、お母さんに会いに行くって。」
「へ〜、親孝行だね〜。」
「なっちも圭織も会いたくても会えないもんね〜。」
「そうなんだよね〜。北海道だからね〜。」
「ね〜。お母さん、どうしてるかな〜?」
「会いたいな〜。」
「圭織、ホームシック?」
「う〜ん、そうみたい。なっちは?」
「なっちも〜。同じだ〜。」
基地が見えてきたので、その話もやめることにした。
「ただいま〜。」
辺りを見回すと、中澤の姿がないことに気づいた。
「あれ〜?裕ちゃんは〜?」
「あれ?なっち、会わなかった?」
「えっ?まさか、追っかけてた?」
「うん、すごい勢いで。」
「残念。すれ違いだね。」
「・・・辻ー!裕ちゃん探すの手伝ってー!」
そのころ中澤は・・・
「後藤!ここどこやねん!」
「知らないよ〜!」
なぜか市井と後藤も巻き添えだった。
112 名前:ジュン 投稿日:2001年05月09日(水)20時12分27秒
更新。
>>110
クネッ!クネッ!クネ〜ッ!と。そうきましたか。
あかん、負けた・・・。
113 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月09日(水)22時32分45秒
ナカザー巻き添えって、いちごま災難だな(w
なんとなくyagu …yaguってなんだ?
114 名前:ジュン 投稿日:2001年05月10日(木)19時31分07秒
しばらくして、福田が帰ってきた。
しかし、まだ中澤は見つかっていなかった。
「あれ、裕ちゃんは?」
「さあ。辻と圭織が探しに行ったけど。」
後ろから辻の悲鳴が聞こえてきた。
「や、やめてくらさい!」
「ええやないか、辻〜。」
「いい加減にしないと、圭織怒るよ!?」
「あ、帰ってきた。」
中澤が辻に襲い掛かっているが、飯田が中澤を押さえている。
「おかえり。遅いかったね、裕ちゃん。」
「あ、矢口!よくも裏切りよったな!」
中澤はようやく辻から離れ、今度は矢口に飛びついた。
「やめろよ〜!くすぐったい!」
矢口が叫んでも、いつものことなので誰も助けてはくれない。
「助けろよ!」
115 名前:ジュン 投稿日:2001年05月10日(木)19時36分21秒
更新。今日も野球や。モーたい。はよ見たい。
>>113
裕ちゃんには回りを不幸にする能力があるんかな?
116 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月10日(木)22時27分10秒
いいなあ〜ネイチブで大阪弁つかえて…駅前留学しよ〜かな〜
圭織はちゃんと、辻ちゃんをヘルプしてるんですね。(w
117 名前:ジュン 投稿日:2001年05月11日(金)16時19分43秒
「明日香、ちょっと。」
安倍が福田の手を引いて、階段を上り、部屋に入る。
「なに?」
「えっと・・・お母さんと、ちゃんとお別れできた?」
「・・・うん。心配しないで。」
「よかった。がんばってTKやっつけようね。」
「うん!」
福田が元気よく返事をしたので、安倍はようやく安心した。
ドアを開けると、中澤がまた聞き耳を立てていた。
「あ、いや、これは、あの、その・・・」
「言い訳は聞きたくない!」
福田の右ストレートが中澤の顔面に飛ぶ。
が、中澤はバリアを張って何とか防御した。
「は、はは・・・」
バリアを見ると、ヒビが入っている。
「ちぇっ、もうちょっとだったのに。」
福田がつまらなそうに呟く。
安倍は福田と中澤を見てため息を吐いた。
118 名前:ジュン 投稿日:2001年05月11日(金)16時20分49秒
夕食が終わり、中澤が矢口といっしょに福田に聞く。
「あ、明日香、さっきまでどこ行っとったん?」
「あぁ?」
福田は相当ご立腹の様子。後ろで矢口が小さく悲鳴を上げた。
「家に戻ったんだけど?」
「あ、ああ、そうなんか。」
「裕ちゃん、たまにはお母さんに顔見せてくれば?」
「せやな、この頃会ってへんしな。休暇でも作ろか?」
後ろにいる矢口に同意を求める。
「うん、そうしよ!久しぶりにお母さんの顔が見たいよ!」
矢口は中澤に抱き着いて言った。
「せやな。よし、全員集合!」
中澤が大きな声で号令をかけると、すぐに全員が集まった。
なぜこんなに早く集まるかというと。
十秒以内に来なかった者には、全員からのしっぺがあるのだ。
特に飯田と市井のしっぺが一番痛い。
「明日から一週間、休暇を取る事にします!」
娘。達は『やった〜!』『バンザ〜イ!』などと声をあげる。
「ほな、今日はもう解散な。里帰りの準備しときや。」
『は〜い!』
まるで子供のような娘。達だった。
119 名前:ジュン 投稿日:2001年05月11日(金)16時27分22秒
更新。そしてage。
>>116
何なら教えまっせ。いつも見てもらってますし。
120 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月12日(土)02時14分35秒
覚えると、中澤さん、加護ちゃん、ジュンさんみたいになっちゃうのか…
あっまちがえた!なれるんだ〜〜〜!!!!!
今度は帰郷話ですかね?たのしみ。
121 名前:ジュン 投稿日:2001年05月13日(日)23時48分20秒
「ののちゃん、家帰るん?」
加護が荷物を纏めながら尋ねる。
辻は焦ったが、無理矢理笑顔を作って言った。
「あ・・・どうしよ。」
「そっか〜。ウチ家とかないしな〜。」
「ふ〜ん・・・え?」
加護が普通に言うので、辻は少し理解できなかった。
「ず〜っと拾われては捨てられ、拾われては捨てられしてたし。」
「どういう事れすか?」
と言ってから、辻は気づいた。
加護は気にすることもなく、そのまま話しつづけた。
「拾われても、普通の人間やから、勝手に命吸うてまうねん。
 そんで、捨てられる。で、また拾われる。それの繰り返しや。」
加護は辻のほうを向いて、
「なあ、ののの家泊めてくれへん?」
「・・・いいよ、家帰っても、どうせ一人だし。」
「ほんまに!?やった〜!」
加護が辻に飛びつく。荷物の中身が飛び散る。
こうして、加護は辻の家に泊まることになった。
122 名前:ジュン 投稿日:2001年05月14日(月)00時02分30秒
更新。昨日はまたキャンプで・・・。
>>112
なっちゃう・・・?ま、ええわ。
帰郷話はあさってになるんかな?他のメンバーとか書くから。
大阪弁はどんなん教えればええんやろ?
123 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月14日(月)01時01分51秒
辻加護ふたりが、いっしょだと、なんかうれしいな。
二人ともずいぶんつらい過去を背負ってるんだね……
*こてこての大阪弁で後書き書いてくれればいいよ〜(w
124 名前:ジュン 投稿日:2001年05月14日(月)20時12分38秒
飯田と安倍の部屋では、飯田が自分の親に電話していた。
「・・・うん、わかってるって。もう切るよ。」
電話を切る。部屋を見渡すと、安倍がいなくなっていた。
「出るならなんか一言言ってよ〜、も〜。」
ドアを睨んで一言呟く。
安倍は出て行くときに一言言おうとしたのだが、
あまりにも飯田が楽しそうに話しているので、
邪魔したくないと思い、何も言わなかったのだ。
そのとき、安倍が帰ってきた。
「なっち!出るときはなんか言ってよ〜!」
「いや〜、あまりに楽しそうに話してたもんだから・・・」
「・・・ま、いっか。早く準備したら?」
「あれ〜、珍しいな。圭織が怒んないなんて。」
「久しぶりに親に会えるんだから、当たり前じゃん。」
「それもそだね。」
次は矢口と保田の部屋。
「ね、圭ちゃん。このツーショットって珍しくない?」
「そうだね。」
「・・・。」
「・・・。」
これ以上は会話が続かないので、次は市井と後藤の部屋。
125 名前:ジュン 投稿日:2001年05月14日(月)20時13分38秒
「後藤はいつまで家に居るの?」
荷物を纏めながら、市井が後藤に尋ねる。
「え〜?えっとね、三日ぐらいでいいかな?」
「そっか、じゃ、私もそうしよ。」
「へ?なんで?」
「後藤が一人で部屋に居たら心配だし。」
「どーゆー意味?」
「それに、一人じゃ寂しいでしょ?」
市井が荷物から目を放して、後藤に微笑みかける。
後藤は赤くなって下を向いた。
チラッと目を上げると、市井が荷物を纏めている。
後ろからそっと近づき、抱きついた。
「うわっ!何すんだよ、後藤!」
「市井ちゃん、大好き〜!」
次はまた矢口と保田の部屋。
「なんか喋ってよ〜、圭ちゃん。」
「ウルサイ!あっ・・・」
保田が矢口を睨む。もちろん矢口は石になった。
保田は少し戸惑ったが、また荷物を纏め始めた。
「矢口、ごめん。」
126 名前:ジュン 投稿日:2001年05月14日(月)20時17分08秒
今度は石川と吉澤の部屋。
「嫌だなぁ、家帰るの。」
吉澤が天井を見つめながら呟く。荷物は片付いていない。
「よし、決めた。帰るのやめる。」
「なんで?お母さんに顔見せてきたら?」
「やだ。だって家出してきたんだよ?
 いまさらのこのこ帰って来たって、絶対怒るよ。」
「でも、怒ってないかもしれないよ?」
「いや、絶対怒ってる。」
「怒ってないよ。」
「怒ってる。」
「怒ってない!」
「怒ってる!」
「もう、帰らなかったらひとみちゃんと口聞いてあげない。」
「ええ!?なんでそうなるの!?」
と聞いても、石川はそっぽを向いたままだ。吉澤は観念して、
「・・・わかったよ。帰ればいいんでしょ、帰れば!」
と半ば切れ気味に言うと、石川は笑顔になった。
「うむ、よろしい。」
石川が偉そうに言う。
吉澤はふてくされたまま、鞄に無理矢理服を詰め込む。
127 名前:ジュン 投稿日:2001年05月14日(月)20時20分07秒
次はまたまた矢口と保田の部屋。
ようやく矢口が戻った。
「圭ちゃん・・・」
「あ、矢口、戻ったの?」
矢口は保田を怨念のこもった目でじっと見つめている。
保田は身の危険を感じ、部屋を出ようとした。
しかし、だんだん扉が大きくなっていった。
保田は肩を落として矢口を見た。
矢口は保田を見下ろしている。
「死んでみる?」
矢口が保田を捕まえた。
ぐっと手に力を入れる。
「や、矢口ぃ、やめて・・・死ぬ・・・。」
「何ならこのまま握りつぶしても良いんだよ?」
「そ、それだけは・・・」
「じゃあ謝って。」
「ご、ごめん、矢口・・・ぐはっ」
矢口が手に力をこめた。
「矢口様、すみませんでした、でしょ。」
「や、矢口様、すみませんでした!」
「よし。」
矢口が保田を床に置く。
保田は大の字になって倒れた。白目をむいている。
矢口はミニマムを解いた。
保田の体が大きくなっていく。
突然ドアが開いて、中澤が出てきた。
「矢口〜!ちゃんと準備・・・うわっ!」
倒れている保田を見て、中澤は悲鳴を上げる。
「矢口・・・まさか・・・。」
「ちょっとお仕置きしてあげただけだから。」
妖しく笑う矢口。引き攣り笑いの中澤。
福田と石黒は、黙々と準備をしている。
あまり喋りそうにないので、ノーコメント。
128 名前:ジュン 投稿日:2001年05月14日(月)20時27分55秒
更新。
>>123
こてこてて言われましても、あんまり喋らんし。
この頃の大阪の小学生はちょっとしか喋らへんねんな。
129 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月14日(月)21時01分00秒
組み合わせによって、話の流れと空気が違っていて、おもしろかったです。
特に最後の一文が、グンバツ(笑
*ほんまに大阪か、ぱちもんちゃ〜うん?
130 名前:ジュン 投稿日:2001年05月15日(火)22時17分27秒
「一週間後にまた会おな。じゃ、解散。」
中澤が言うと、娘。達は全員自分の家の方向に向かって走り出した。
しかし、吉澤だけは肩を落としてゆっくりと歩いていく。
「なんや、吉澤。元気ないな。」
中澤が声をかける。吉澤は暗い顔をして振り向いた。
「どないしたんや、久しぶりに親に会えるのに嬉しないんか?」
「いや・・・ちょっと親が怖くて・・・。」
「何で怖いんや?」
「それは・・・言えません。」
「人に言われへんような事なんか?」
「裕ちゃん、もういいじゃんか。」
矢口が入ってくる。中澤は矢口を無視し、更に質問をした。
「言うてみぃ、吉澤。」
「裕ちゃん!」
矢口が大声で叫び、ようやく中澤が吉澤から目を離した。
「なんやねん、矢口。」
「裕ちゃん、プライバシーの侵害だよ?」
「んなこと知るか。吉澤のためを思ってやな・・・」
「ミニマム!」
矢口がミニマムを唱えると、中澤はどんどん小さくなっていった。
131 名前:ジュン 投稿日:2001年05月15日(火)22時21分24秒
「こら!何しよんじゃ!戻せ!」
「行こ、よっすぃ〜。」
「や、矢口ぃぃ〜〜〜!」
中澤が悲鳴を上げる。
矢口は中澤をそのままにしたまま、吉澤を連れていった。
しばらく一人で騒いでいたが、諦めたのか騒ぐのをやめた。
「あかん、こんな姿で家帰られへん・・・ん?」
音がしたほうを見ると、蟻が近寄ってきた。
「なんや、慰めてくれるんか?」
その蟻の後ろから、たくさんの蟻が寄ってきた。
「・・・まさか。」
蟻は中澤にすぐ近くまで寄り、中澤に噛み付こうとした。
「ちょっ!やめ、やめろや!」
中澤はバリアを張り、蟻の牙を受け止めた。
132 名前:ジュン 投稿日:2001年05月15日(火)22時26分26秒
「くそっ・・・そうや!」
中澤はバリアを解くと、右に向かって飛んでいった。
蟻は必死に中澤を探している。
「蟻には目がないて誰かが言うとったな。」
中澤が一息着くと、矢口が戻ってきた。
「矢口!蟻に食われそうやってんからな!」
「そっか、ご苦労さん。」
矢口はそれだけ言うと、ミニマムを解除してまた飛んでいった。
中澤は大きくなると、地面を思いきり踏みつけて飛んでいった。
「ウチを食おうとした罰や。」
133 名前:ジュン 投稿日:2001年05月15日(火)22時47分42秒
更新。裕ちゃん死にかけ。
>>129
ぐんばつですか。(笑 ですか。フウ。
ぱちもんちゃいますで。ちゃんとした大阪弁ですから。
134 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月16日(水)00時23分17秒
矢口さんてば、さりげな〜く凶悪ですね。(w
ここんとこ更新量が多くてうれし〜
*大阪ではじゃりんこチエが、エンドレスで再放送してるってほんと?
135 名前:ジュン 投稿日:2001年05月16日(水)22時17分48秒
「はぁ・・・嫌だなぁ・・・。」
とぼとぼと歩きながら呟く。
矢口と石川は家が同じ方向なので、一人で帰ることになった。
別れるとき、矢口がこちらを心配そうに見つめていた。
心配させないように笑顔を返すと、矢口は手を振り前を向いた。
「あ〜、疲れた〜。」
道端にあった切り株に腰掛けて、空を見上げた。
「きれいだな〜。」
空は雲一つなく、鳥が上空を駆け巡る。
ずっと見ていると、鳥がだんだん大きくなっていく。
「・・・何、あれ?」
よく見てみると、人間のようだ。
しかも、どこかで見たことがある。何か叫んでいるようだ。
とうとう地上に着地した。しかし、下を向いていて顔が見えない。
「よっすぃ〜・・・。」
聞き覚えのあるアニメ声。この声は・・・
「・・・梨華ちゃん?」
「こんな所で何してるの?」
「あ、ちょっと休憩を・・・。」
「飛べ!その方が楽!」
「はぁ?ちょ、梨華ちゃん!」
「ほら!早く!」
石川が吉澤を蹴り飛ばすと、吉澤は逃げ出した。
吉澤の家の方向ではない。石川は慌てて追いかける。
「ちょっと、どこ行くの!?」
吉澤は後ろを振り返らず走っていった。
136 名前:ジュン 投稿日:2001年05月16日(水)22時19分12秒
更新。おいかけっこ開始♪
>>134
いや、今日は少なかったです、はい。
じゃりんこチエ?あんま見まへんけど?
137 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月17日(木)02時23分15秒
おっかけっこたのしみ〜
そういえば、ここの娘。って羽が生えてる設定だったっけ…(汗
すっかり、忘れてた。
138 名前:ジュン 投稿日:2001年05月17日(木)21時10分37秒
「よっすぃ〜、どこ〜?」
石川はまだ吉澤を探して飛びつづける。
その甲高い声に一人の黒尽くめの男が気付いた。
「おい!娘。だ!」
男が叫ぶと、同じ黒尽くめの男達が集まってきた。
「あいつは新人だ!民間人と間違えるな!」
男達はバイクに乗り、石川を追いかけた。
男達が去った後、吉澤が木から降りてきた。
「面倒なことになった・・・。」
吉澤はそう呟くと、羽を出して石川を追いかけた。
「あ〜、疲れた〜。」
石川は黒尽くめの男達が追ってきているとも知らず、
地面に寝転んで空を見上げた。
「よっすぃ〜、どこ行ったんだろ・・・。」
男達が石川に追いついた。一人の男が石川に麻酔銃を撃った。
すると、石川はすぐに眠りについた。
そこに吉澤が飛んできて、石川を見つける。
「おい、仲間が来たぞ。麻酔はあるか?」
「もうありません。」
「そうか。なら・・・殺れ。」
男達は銃を構え、吉澤と石川に向けて撃った。
139 名前:ジュン 投稿日:2001年05月17日(木)21時12分06秒
吉澤は石川を庇ったので、ほとんど弾が当たった。
吉澤は崩れ落ちた。
男達はそれを見て、吉澤の居るほうに駆け寄った。
吉澤は石川を覆い隠すようにして倒れていた。
一人の男が吉澤の脈を測ろうと、吉澤の手を取る。
「危ない、離れろ!」
リーダーらしき男が叫び、男達が離れる。
途端に、吉澤の手を持っていた男の頭がはじけ飛ぶ。
「ちぇ、もうちょっとだったのになぁ。」
吉澤が起き上がり、男達に向けて手を伸ばす。
吉澤の手から閃光が放たれた。
男達は閃光に当たると、次の瞬間姿が消えてなくなった。
あとはリーダーだけが残っている。
「まだまだだな、未熟者め。」
「うるさい・・・。」
「父親に久しぶりに会ってそれはないだろう。」
「お前の事は父親だと思ってない!」
と叫ぶと、吉澤は男に向かって走り出した。
140 名前:ジュン 投稿日:2001年05月17日(木)21時12分40秒
しかし男は吉澤の突きを軽くかわして言った。
「ガードがなっていない。」
と言うと吉澤の鳩尾に膝蹴りを入れた。
吉澤は気を失い、男は吉澤を投げ捨てた。
男はバイクに乗ると、そのまま走り去った。
しばらくすると、石川が目を覚ました。
「ふぁ〜・・・よく寝た〜。ん?・・・ひとみちゃん?」
見ると、吉澤が血を流して倒れている。
「え・・・ひとみちゃん!」
石川は吉澤に駆け寄り、吉澤の手当てをする。
「ちょっとだけ我慢してて・・・。」
石川は吉澤の傷口から弾を取り出した。
「・・・うぅ・・・梨華、ちゃん・・・?」
吉澤が目を覚ます。石川はケアルガをかけている。
「よっすぃ〜、大丈夫?」
「うん、もう大丈夫。ありがと。」
「そう、よかった・・・。」
石川は吉澤に倒れこんだ。吉澤は石川を抱きとめる。
「休んでいいよ、そばにいるから。」
「ごめん・・・ありがと・・・。」
石川はまた眠りについた。吉澤は辺りを見まわす。
辺りはもう夜だ。吉澤は石川を抱えたまま歩き出した。
141 名前:ジュン 投稿日:2001年05月17日(木)22時24分23秒
更新。
>>137
( `◇´)<おっかけっこ終了やで。続かんでごめんな。
从#~∀~#从<代りに落ち武者とウチが登場やで。
( `◇´)<誰が落ち武者や!
142 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月17日(木)23時19分56秒
吉澤くんちも、ずいぶんハードな家庭環境ですな。
次は居酒屋コンビですか、どーなることか。ハッハッハッ
143 名前:ジュン 投稿日:2001年05月18日(金)16時16分31秒
今日は更新できませんねん。
ちゅーか金曜日は無理があんねんな。
ということで、更新は明日です。
( `.∀´)<キリキリ行くわよ!
144 名前:てうにち新聞新入社員 投稿日:2001年05月18日(金)19時04分42秒
久しぶり元気だった?
やぐよし更新しないと思ってたら、活動してたんだ?
読んだよ。二重人格好きだね(w
くノ一あるホームページに投稿しようと思うから、更新分はそこに送ってくれない?
それではまた
145 名前:ジュン 投稿日:2001年05月19日(土)17時37分02秒
「・・・あれ?ここは・・・」
「気がついた?」
声のした方を見ると、吉澤がこちらを見ていた。
「おはよう。なんか食べる?」
「あ・・・うん。」
吉澤が立ち上がり、部屋を出た。
ベッドから出ると、石川は机に近づいた。
机を漁る。あまり面白そうなものはない。
ふと目をやると、一人の顔の部分だけ破れた写真があった。
手にとって見ようとすると、吉澤が入ってきた。
「はい、どうぞ。」
「あ、ありがと。」
いったんベッドに座ると、吉澤も横に座った。
吉澤が持ってきたパンを頬張りながら、
机の上においてある写真を見ていた。
「・・・気になる?あの写真。」
「あっ・・・」
写真を見ているのが吉澤にばれた。
146 名前:ジュン 投稿日:2001年05月19日(土)17時37分45秒
「いや〜、久しぶりだな〜、北海道に帰るの。」
「そうだね〜。彩っぺ、ヘイストして!」
「ん。」
石黒が目を閉じると、手が赤く光った。
その手で安倍に触ると、手の光が全身に広がっていった。
飯田と自分にも同じようにする。
「そういえばこれも久しぶりだよね〜。」
「そうだね〜。懐かし〜。」
「もう、いいから早く行くよ。」
「は〜い。」
石黒を先頭に、三人は北海道まで飛んでいく。
「早〜い!彩っぺレベルアップしてない?」
「さあね。どうなのかな?」
147 名前:ジュン 投稿日:2001年05月19日(土)17時40分08秒
更新です。
>>てうにちさん
はい、わかりました。というか、全然書いてません。
ごめんなさい。がんばって書きます。
148 名前:ジュン 投稿日:2001年05月20日(日)20時56分38秒
「家族全員で撮ったの、これが最初で最後なんだ。」
吉澤が写真を手に取り、石川に渡す。
石川は写真を見ながら、吉澤に尋ねる。
「ここ、何で破れてるの?」
石川が破れている所を指す。
吉澤は破れている所を見ながら言う。
「ああ、これ?お父さんが死んだから破ったんだ。」
「・・・何で破ったの?」
石川が聞くと、吉澤は写真を石川の手から奪い取った。
「お父さんが、嫌いだから。」
と呟くと、写真を破ってしまった。
「あ・・・」
「お茶いる?持ってくる。」
吉澤は破れた写真をごみ箱に捨て、扉を開けて階段を降りていった。
扉が閉まると、石川は写真の一部をごみ箱から取り出した。
写真に触れて、ケアルガをすると、写真が光に包まれた。
その光がだんだん大きくなっていったかと思うと、突然消えた。
写真は吉澤と吉澤の家族を写している。父親の顔もある。
石川は吉澤の父親の顔の部分を破り、ポケットに入れると、
他の部分も吉澤が破ったのと同じように破り、ごみ箱に捨てた。
ベッドに座ったのと同時に、吉澤が入ってきた。
149 名前:ジュン 投稿日:2001年05月20日(日)20時58分59秒
今日はこれだけっす。すんまへん。
150 名前:ジュン 投稿日:2001年05月21日(月)19時00分46秒
「お、見えてきた!お〜い!」
飯田が手を振る。しかし、誰も見ていないようなので返事はない。
「圭織〜、そんな事してもわかんないって。」
安倍がつっこむ。が、飯田は気にせず、大きく手を振る。
すごく嬉しそうに手を振るので、少し気になり飯田の視線の先を見る。
「圭織ー!」
そこには、飯田と石黒の家族の姿があった。
しかも、少し離れた所に、安倍の家族もいる。
「なっ!なしているのさ!」
安倍は顔を真っ赤にしながら叫ぶと、家族のほうへ一直線。
目の前で止まると、羽をしまって、地上に降りた。
安倍の息が荒い。かなり疲れている様だ。
「こんなに、動いたの、久しぶり、だべ・・・。」
「おかえり、なつみ。」
151 名前:ジュン 投稿日:2001年05月21日(月)19時02分12秒
更新。新しいネタ思いついてもうた。
152 名前:ジュン 投稿日:2001年05月22日(火)21時48分46秒
期末テスト一週間前なので、更新できません・・・。
その後修学旅行、実力テストもあるので、放置する事になります。
楽しみにしてくださってる方は、ゴメンナサイ。
153 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月22日(火)22時32分44秒
「修学旅行」青春の思い出をつくってきてください。
のんびり待ってますから、再開したら上げてください。
154 名前:てうにち新聞新入社員 投稿日:2001年05月23日(水)13時18分05秒
修学旅行楽しんできてね。
もう期末なの?(w
155 名前:ジュン 投稿日:2001年06月03日(日)16時56分17秒
「はい、お茶。」
「あ、ありがと。」
吉澤から渡されたお茶を飲み干すと、石川は立ち上がった。
「もう行くの?」
「うん・・・ごめんね、また基地で会おう。」
「・・・うん、わかった。」
吉澤がドアを開け、先に階段を降りる。
後ろを振り返って石川がついて来ているのを確かめると、
一気に階段を駆け下りた。
吉澤は玄関のドアを開けて、石川を見送った。
「気をつけてね、怪しい人が近寄ってきたら・・・」
「わかってるって、それくらい。じゃ、またね。」
石川が羽を出し、空へ舞い上がった。
吉澤はしばらく石川が飛んでいったほうに手を振っていた。
石川が見えなくなると、吉澤はゆっくりと手を下ろして家に入った。
156 名前:ジュン 投稿日:2001年06月03日(日)16時57分10秒
「のの、ここなん?」
「へい、ここれす。」
大きな洞窟を目の前にして、加護が辻に尋ねる。
「どうぞ、入ってくらさい。」
「はぁ・・・?」
加護が辻の手を引いて、洞窟の中に入っていく。
洞窟の中には、小さな冷蔵庫と布団、それからソファーがある。
「亜衣ちゃん、今日は泊まるんれすか?」
「へ?あ、う、うん・・・。」
「じゃあ、ご馳走するのれす!」
「えっ?ののちゃん、料理出来んの?」
「へい!まかせてくらさい!」
と言うと、つじは早速冷蔵庫を漁り始めた。
加護はちょっと不安になりながら、ソファーで座って待つことにした。
157 名前:ジュン 投稿日:2001年06月03日(日)17時00分38秒
久しぶりに更新。
>>153
修学旅行は来週の火曜からなので、
それまでは頑張って更新したいと思います。
>>てうにちさん
すいません、期末じゃなくて中間でした。
158 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月03日(日)23時33分09秒
ん〜、ののちゃんの料理……
159 名前:ジュン 投稿日:2001年06月04日(月)16時32分04秒
辻は冷蔵庫からある程度の食材(?)を取り出すと奥へ向かった。
手には蛙の死体や蠍が丸ごとなど、グロテスクな物がたくさん。
(あれをどう調理するんやろ・・・。)
加護は自分が娘。の基地まで無事に帰れるか心配になった。
「・・・見に行ってみよ。」
辻にばれないように、ゆっくりと後をつけた。
(抜き足、差し足、忍び足・・・。)
突然辻が歩を止め、後ろを振り返った。
しかし、誰も居ない。
辻は首を傾げ、また前を向き直り歩き出した。
加護は天井に引っ付いていた。
加護が天井から降りると、辻が振り向いた。
「亜衣ちゃん、関係者以外立ち入り禁止なのれす。」
「な、何でばれたんや!?」
「ののの耳を甘く見ちゃいけないのれす。」
妖しく笑う辻。そして、また歩き出す。
加護は仕方なく、さっき居た所に向かって歩き出した。
160 名前:ジュン 投稿日:2001年06月04日(月)16時32分58秒
「おっそいなぁ・・・」
あれから一時間は経っている。
しかし、まだ辻は帰ってこない。
辻は何をしているのか。
あのグロテスクな物をどう料理するのか。
謎は深まるばかり。
加護は立ち上がり、辻の様子を見に行こうとした。
「あ、亜衣ちゃ〜ん、できました〜。」
辻の声とともに、辻の姿が見えてきた。
「辻ちゃん!どないしたん、それ!?」
辻は生傷を作ってきたらしく、所々に包帯が巻かれている。
「ガチャピンとムックの闘いを止めてきたのれす・・・。」
「は?」
「その後、爆チュー問題に料理を作ってもらおうとしたら、
 『おまえも手伝えよ!』って小さいほうに言われたのれす・・・
 それで、台布巾を燃やしながらもののは・・・」
「もうええ、もうわかったから。とりあえず、そこで休んどき。」
辻はテーブルに料理らしき物を置くと、そのまま倒れかけた。
加護は辻を受け止め、布団に寝かせた。
161 名前:ジュン 投稿日:2001年06月04日(月)16時34分25秒
「こういう時に梨華ちゃんがおれば・・・」
「呼んだ?」
「うわっ!熊や熊!皆!死んだふりし!」
というと、加護は倒れて死んだ振りをした。
「えっ!熊?どこ?・・・って、なんでやねん!」
偶然通りかかった石川がつっこむ。
「あかん!そんなんやったら芸能界で生きて行かれへんで!」
加護が石川に注意する。
「ねぇ、やすえ姉さん?」
「おまえ吉本なめとったらあかんぞ!?」
「す、すいませ〜ん!」
突然出現した未知やすえ(ブチ切れモード)に必死に謝る石川。
「頭かち割って脳みそチューて吸うたろか!?」
「そ、それだけは〜!」
「内場兄さんも大変やなぁ。」
「せやねん、これがまた・・・。」
「・・・怖かった♪」
「あんたが怖いわ!」
「「お〜。」」
こうしてミニ吉本新喜劇は大成功のうちに幕を閉じた。
162 名前:ジュン 投稿日:2001年06月04日(月)16時38分22秒
更新。ありがとう、やすえ姉さん。ありがとう、内場兄さん。
そしてありがとう、吉本。
>>158
それはまた土曜日に・・・。
明日から修学旅行なんで・・・。
163 名前:ジュン 投稿日:2001年06月09日(土)13時09分27秒
その後、内場夫婦は吉本新喜劇があるので帰っていった。
「いや〜、やっぱり本物は違うな〜。」
加護は生の吉本を見れたおかげか、やけにニヤニヤしている。
そのため、石川の事なんか放置だった。
「あの〜・・・」
「あの内場兄さんの突っ込みがなんとも言えんな〜。」
石川が話しかけてもまったくもって無視である。
「放置か・・・。ん?」
ふと見ると、テーブルの上に見た目はおいしそうなものが。
「・・・おいしそう。」
石川はその物体を、ゆっくりと口に近づけていった。
164 名前:ジュン 投稿日:2001年06月09日(土)13時10分10秒
加護が気付いたときには、すでに手遅れだった。
「!梨、梨華ちゃん!」
「・・・うえぇぇぇぇぇ!!!」
石川は涙目になりながら走っていった。
「・・・ご臨終やな。」
石川は口を押さえながらどんどん森の奥へ走っていく。
しばらく走って、湖の近くに座ると、湖の水を飲んだ。
そこで、木の上に居た黒尽くめの男が石川に銃を向ける。
石川は肩で息をしている。
照準を会わせ、静かに引鉄を引いた。
石川の体がびくんと跳ね、湖に落ちそうになった。
男は石川の体を受け止め、どこかへ走り去った。
165 名前:ジュン 投稿日:2001年06月09日(土)13時12分42秒
更新。
石川さん、誘拐されちゃった。
さあ、キリキリシリアスに走っていくぞ!
166 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月09日(土)14時04分28秒
おっ、シリアス宣言が出ましたね。(w
167 名前:ジュン 投稿日:2001年06月12日(火)22時33分37秒
1週間が経った。
他の娘。達は全員基地に集合しているが、石川だけが来ていない。
「どないしてん、アイツ・・・。」
中澤は痺れを切らし、石川の携帯に電話する。
「石川!何しとんねん!はよ来んかい!」
『久しぶりだな、中澤。』
石川の声ではないが、聞き覚えのある声が聞こえた。
中澤の怒声に驚き、娘。達が中澤を囲む。
「な、何でお前が石川の携帯持っとるんや!」
『ああ、石川って言うのか?こいつ。』
「な、なんやと!?」
『石川を返して欲しかったら、今から○○に来い。』
と言うと、すぐに電話が切れた。
中澤は手を降ろし、娘。達を見た。
「石川が・・・TKに、誘拐された。」
「えぇ!?」
168 名前:ジュン 投稿日:2001年06月12日(火)22時36分45秒
吉澤が後の方で激しく咳き込み、口を押さえたままトイレへ入った。
中澤はそれを気に留めながら、話を進めた。
「今すぐ○○に来いって。どうする?」
と聞くと、安倍が口を開いた。
「もちろん行くべ。だって、仲間っしょ?」
安倍の言葉に皆がうなずいた。
「よし、みんな、心の準備しとき。矢口、ちょっとええか。」
「なに、裕ちゃん。」
「さっきのこと、吉澤に伝えといてくれ。トイレにおるから。」
「わかった。」
矢口は吉澤のいるトイレに入った。
169 名前:ジュン 投稿日:2001年06月12日(火)22時42分17秒
更新です。
すいません、昨日は母に書いたのを消されてしまいまして・・・。
その前は友達の発表会でして・・・。
( ´D`)<言い訳はもういいのれす。
>>166
はい、頑張ってシリアスにしていくつもりです。
170 名前:ジュン 投稿日:2001年06月14日(木)22時11分23秒
(う〜ん、なんて言ったらいいのかなぁ…?)
吉澤は個室に入っているようで、矢口の前に姿を現さない。
(…よし。)
「よっすぃ〜。居る〜?」
矢口は勇気を振り絞り、吉澤の名前を呼ぶと、
ドアの閉まっている個室の前へ歩み寄った。
なぜか返事は返ってこない。
矢口は疑問に思いながらも、話しを続けた。
「えっとぉ、なんて言えばいいのかな…。
 あの、梨華ちゃんが、TKに誘拐されて…
 それで、皆で梨華ちゃんを助けに行くんだけど…
 よっすぃ〜、もちろん来るよね?」
しかし、吉澤からの返事はない。
矢口は吉澤がちゃんと話を聞いているのか心配になった。
ドアをノックしてみる。やはり返事はない。
今度は吉澤が居るかどうかが気になった。
ドアに耳を当ててみると、荒い息遣いが聞こえてきた。
と思うと、ゴホ、ゴホと大きな咳が聞こえてきた。
心の中で吉澤に謝りながら、ドアの小さな隙間から覗き込む。
171 名前:ジュン 投稿日:2001年06月14日(木)22時12分12秒
吉澤は背凭れに体を任せ、目を閉じて荒く息を吐いている。
だらんと垂らされた手には、赤い液体がべっとりと付着している。
口の周りにも同じ赤い液体が。
「よっすぃ〜!開けて!」
矢口はドアをどんどんと叩き、吉澤にドアを開けてくれと頼んだ。
しかし吉澤は虚ろな目をしたまままったく動こうとしない。
「よっすぃ〜!開けろ〜!」
吉澤はゆっくりと手を伸ばし、震える手で何とかドアを開けた。
ドアが開いた途端、矢口は個室に入り、ドアを閉めた。
「よっすぃ〜…なんで、なんで黙ってたんだよ!」
矢口は目に涙を溜めながら吉澤を怒鳴った。
吉澤は苦しそうに息をしながら、
「皆に…心配…かけたく…なかったから…」
と、蚊が鳴くような声で言った。
矢口はその一言で涙を流し、吉澤を抱きしめた。
「…バカヤロー。いいんだよぉ、矢口は教育係なんだから。」
172 名前:ジュン 投稿日:2001年06月14日(木)22時13分51秒
更新っす。きのうはさぼりました。すんません。
173 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月14日(木)22時39分56秒
矢口いいお姉さんだ。
174 名前:ジュン 投稿日:2001年06月16日(土)18時29分17秒
「矢口〜?吉澤〜?もう行くで〜?」
遠くから中澤の声が聞こえる。
矢口は吉澤を見て、中澤に言った。
「ごめん、先行っといて。」
中澤は近くに居た保田や飯田に意見を聞いてから、
「わかった。ちゃんと来や?」
と、矢口に返事を出した。
「わかってるって。ありがと、裕ちゃん。」
少しして、がんばっていきまっしょい!と言う声が聞こえた。
娘。達がドアを開け、元気に走り出した。
矢口はトイレから出て、娘。達が出ていったのを確認した。
「よっすぃ〜、大丈夫…じゃないか。」
吉澤の居る個室へ戻り、吉澤の手を肩に掛け、ロビーへ向かった。
「すいません、重くないですか?」
と、心配そうに聞いてきたので、
「大丈夫だよ、軽い軽い。」
と、元気に返事をした。
175 名前:ジュン 投稿日:2001年06月16日(土)18時30分04秒
ソファーに吉澤を座らせると、その横に座った。
「気分はどう?なにか飲み物持ってこようか?」
「いえ、いいです…」
と言うと、吉澤は口を押さえて血を吐いた。
「寝る?いいよ、ほら。」
ソファーから離れ、吉澤を寝かせると、
「ちょっと裕ちゃんに電話してくるから。」
と言って、基地の外へ出ていった。
『なんでそこまでして俺を庇うんだ?』
吉澤の頭の中に誰かの声が響いた。
(同じ匂いがするから。)
『…まあいい。それより、矢口の話は聞いたのか?』
(矢口さん、何か言ってたっけ?)
『ああ、石川が誘拐されたらしい。』
(梨華ちゃんが?ふ〜ん。)
『ふ〜んって…何もないのか?』
(だって、私が騒いでもどうしようもないでしょ?)
『大人だな。…誰か来たぞ!』
頭の中の声は消えると同時にドアが開いた。
176 名前:ジュン 投稿日:2001年06月16日(土)18時32分52秒
更新です。明日は更新できません。ごめんなさい。
>>173
ですな。フフフ…
177 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月17日(日)12時53分04秒
クールな吉澤に謎の設定…
う〜ん気になる。
178 名前:ジュン 投稿日:2001年06月18日(月)22時10分47秒
「全員…居るな。ほな行くで、皆。」
先頭の中澤が草むらから飛び出すと、娘。達が続いて出てきた。
「ほう、ほぼ全員来たな。」
上方から声が聞こえて、娘。達は空を見た。
なぜかTKは上から紐で吊られている。
「アイツ…格好つけとるつもりなんか?」
「ほっといてあげようよ、それぐらい…。」
なんて突っ込みを居れている間に、TKは着地した。
「お前らそんなに殺してほしいのか…?」
(マイクON)どうやら全部聞こえていたらしい。
「TKって、地獄耳れすか?」
「うわ〜、怖〜。」
「こらそこ!聞こえてるぞ!」
辻加護がひそひそ話をしていてもこのとおり。
「作者!お前もだ!」
おっと、今度から口には気をつけよう。
179 名前:ジュン 投稿日:2001年06月18日(月)22時11分26秒
「そんなことはどうでもええから、TK!石川はどこや!」
流石リーダー、話を持っていくのがうまい。
「いや、そんなことで褒めんといて〜や。」
そしておだてに弱い。あっ、つい口が…
「こらっ!聞こえとるぞ!」
(マイクOFF)
「なっ!逃げよった、アイツ…」
「裕ちゃん、あそこ!」
飯田が指を指した先には、石川の入った檻があった。
檻の中の石川は、生気が抜けたようにボ〜っとしていた。
「圭坊!石川んとこ行ったって!」
「わかった!」
180 名前:ジュン 投稿日:2001年06月18日(月)22時25分46秒
更新。…やっぱりこの方が書きやすいかもしれない。
ああ、もう期末か…。
>>177
>>31
みたいな奴ですよ。
181 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月18日(月)23時06分39秒
もう、ギブアップですか?(w
182 名前:ジュン 投稿日:2001年06月19日(火)21時12分18秒
期末1週間前アンド英語の発表会につき、
来週の日曜日まで更新できません。
楽しみにしてくれていた方には、ゴメンナサイ。
>>181
あ、その通りです。すいません。(w
183 名前:パク@紹介人 投稿日:2001年06月19日(火)21時43分31秒
こちらの小説を「小説紹介スレ@銀板」に紹介します。
http://www.ah.wakwak.com/cgi/hilight.cgi?dir=silver&thp=992877438&ls=25
184 名前:ジュン 投稿日:2001年07月02日(月)22時01分18秒
「石川!」
保田が駆け寄ると同時に、檻が開いた。
石川を檻から出し、肩を揺さぶる。
しかし、石川はなにも反応を示さない。
「・・・?」
「無駄だ。こいつは洗脳してある。」
「なんやと!?」
「それより、基地の心配はしなくて良いのか?
 俺が基地の方に手を出さないとでも思ったか?」
「…矢口さん?なんだ、脅かさないでくださいよ。」
吉澤が近づこうとすると、矢口がドアを閉めて叫んだ。
「…よっすぃ〜、逃げて!」
「へ?」
矢口が叫んだ瞬間、矢口の体から血が吹き出した。
矢口が倒れるとドアが開き、男が数人入ってきた。
「勝手なことしやがって…。」
先頭の男が矢口を踏みつけた。
185 名前:ジュン 投稿日:2001年07月02日(月)22時02分50秒
吉澤はその男を睨みつけ、アルテマを放とうとした。
しかし、すぐに一人の男に羽交い締めにされた。
「ほう、そんなにこのちびが好きか。」
男は矢口を踏んでいる足に力を入れた。
「矢口さんを踏むなぁぁ!」
「おっと、これは失礼。」
男はようやく矢口から足を離した。
矢口は吉澤を捕まえている男にミニマムを使った。
男はどんどん小さくなっていき、吉澤に踏み潰された。
矢口はそれを見ると、首をうなだれた。
吉澤はアルテマを放ち、残りの男たちを殺した。
「矢口さん!大丈夫ですか!?」
「うん、まあ、ね…。」
「よかった…!」
銃声が響いて、吉澤はアルテマを放ち、生きていた男を殺した。
「じゃ、行ってきます。」
吉澤はドアを開け、意気揚揚と歩き出した。
186 名前:ジュン 投稿日:2001年07月02日(月)22時03分57秒
更新です。
187 名前:ジュン 投稿日:2001年07月02日(月)22時04分43秒
あげ。
188 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月02日(月)22時21分47秒
イッツハード!!なにか辛いことでも……
(焼きそば食べられなかったとか……ハロモニって関西は遅れるんだっけ?)
189 名前:ジュン 投稿日:2001年07月03日(火)23時22分20秒
TKが石川を背負った保田に手を向ける。
保田は石川を中澤の方に投げ、反対側に跳んだ。
TKが手から繰り出した光線は、保田の今居た所に当たった。
そこに生えていた雑草が次第に大きくなっていき、
その雑草のツルが保田の体に巻きついた。
「締めろ。」
TKが命令すると、植物が保田の体を締め付けた。
「ぐっ・・・」
「圭坊!」
「ははは、俺にかなう奴は居ない。なぜなら…」
「うるさい!」
保田はTKを睨んでTKを石にしてしまった。
「弱っ!」
「なっち、お願い!」
「わかった!」
安倍は手から炎を出し、保田に巻き付いている植物を焼いた。
植物が完全に焼けると、保田は飯田の体に倒れこんだ。
「圭ちゃん!」
「ごめん、ちょっと、休ませて…。」
と言うと、保田は目を閉じ、飯田に身を任せた。
飯田は保田を地面に寝かせ、TKを睨みつけた。
190 名前:ジュン 投稿日:2001年07月03日(火)23時25分37秒
更新です。
>>188
焼きそば…?
ハロモニは遅れてますねぇ。
191 名前:ジュン 投稿日:2001年07月04日(水)22時10分06秒
「くくく…はっはっはっは!」
どこからか大きな馬鹿笑いが聞こえる。
どうやら笑い声は石になったTKから聞こえているようだ。
「なんや、石になってもむかつく奴やな…」
「あれ〜、石になったら喋れないんじゃないの?」
後藤が言った。中澤はやっとそのことに気付く。
「せや、なんで喋れんねん?」
「それはなぁ…こんな物が効かないからだぁ!」
石になったTKは、自分を覆っている石を吹き飛ばした。
「はっはっは!」
「キャー!セクハラー!」
「は!?」
TKがわけがわからない様子でいると、
中澤が目を隠しながらTKの下半身を指した。
自分の体を見てみると、なぜか全裸だった。
192 名前:ジュン 投稿日:2001年07月04日(水)22時10分45秒
更新です。
193 名前:ジュン 投稿日:2001年07月05日(木)21時55分00秒
「気合いれすぎや、それ。」
中澤が目を覆いながら言う。
TKはすぐに手下に服を持ってこさせようとした。
しかし、突然そんなことを言われても、服なんかどこにもない。
とりあえず、たまたま手下が持っていたタオルで隠した。
さてと、気を取り直して。
「…殺れ!」
手下達が一斉に襲い掛かる。
飯田が前に出て、ほとんどの手下達を氷付けにした。
「ごめんね〜、ホントすぐ溶けるから。」
残った手下達はそれを見ると一目散に逃げていった。
「お前の負けや、TK。」
中澤がTKに言い、TKに歩み寄る。
TKは下を向いていて表情が見えない。
中澤がTKの近くまで来たとき、TKが笑っているのが見えた。
194 名前:ジュン 投稿日:2001年07月05日(木)21時55分46秒
眩暈がして、転びそうになった。
持ちこたえてまた走り出した。
頭ががんがんする。
また転びそうになった。
踏ん張ったけど、今度は転んでしまった。
すぐに起き上がって走り出した。
気を抜いたらそのまま倒れて死んでしまう。
それぐらい苦しい。
人影が見えてきた。
もうすぐだと思って、スピードを上げた。
草むらを抜け、森を抜けた。
どっと疲れが襲ってきて、膝に手をついた瞬間。
娘。達が倒れた。
一人だけ、立っていた。
TKの傍に、血に染まったナイフを持って立っていた。
目がぼやけてよく見えなかった。
TKの声が、はっきりと聞こえた。
「殺れ、石川。」
195 名前:ジュン 投稿日:2001年07月05日(木)21時57分28秒
更新です。
こんなもんでいいんすか?
196 名前:ジュン 投稿日:2001年07月06日(金)22時01分53秒
石川がナイフを構えて走ってきた。
無表情で、怖いくらいだ。
走ってくる途中、倒れている辻を踏んだ。
石川は気にせず走ってくる。
辻が起きて、顔を上げた。
ちょうどその時、腹部に衝撃が走った。
ゆっくりと痛みが沸いてくる。
辻が叫んだ。
「よっすぃ〜〜〜!!!」
その声で、他の娘。達全員が起きた。
197 名前:ジュン 投稿日:2001年07月06日(金)22時02分25秒
「吉澤!」
「よっすぃ〜!」
娘。達が立とうとする。
しかし、傷が痛むのか、すぐに倒れてしまう。
石川はまだ腹部に刺さったナイフを持ったまま動かない。
「もういいぞ、戻って来い。」
TKが石川に命令する。
しかし、石川はまったく動かない。
「どうした。早く戻って来い。」
石川の肩が震えている。
「…梨…華…?」
石川の顔をのぞいた。
石川は無表情のまま、涙を流していた。
198 名前:ジュン 投稿日:2001年07月06日(金)22時06分24秒
更新。そしてあげ。
199 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月07日(土)16時23分41秒
おお〜、もりあがっちょる。
200 名前:ジュン 投稿日:2001年07月07日(土)23時12分59秒
「ちっ…殺せ。」
TKはヘリから出てきた手下達に命令を下すとヘリに乗り込んだ。
「おい!TK!どこ行くんや!」
「…これ以上は時間の無駄だ。行くぞ。」
TKの乗ったヘリが宙に浮き、ある方向へ飛んでいった。
中澤はヘリの行く方向をしっかりと頭にいれておいた。
残された手下達は銃を構えた。
一人が誤って引鉄を引いた。
それが石川の背中に当たった。
石川はそのまま崩れ落ちた。
「石川!」
「梨華ちゃん!」
娘。達は石川と吉澤の傍に寄った。
吉澤はしばらく石川の顔を眺めていたが、
腹部に刺さったナイフを抜いて、石川を撃った男に投げつけた。
ナイフは男の頭に刺さった。
「…コロス!」
201 名前:ジュン 投稿日:2001年07月07日(土)23時14分12秒
顔を上げた吉澤の目は赤かった。
目を閉じ、ゆっくり両手を前に出した。
かっと目を開くと、指の先から光が放たれた。
光は男達の体を突き抜けた。
光が消えると、男達の体が破裂した。
肉片が飛び散り、吉澤の顔にもついた。
娘。達は恐怖に慄き、吉澤から離れた。
吉澤は娘。達の脅えきった表情を見ると目の色を戻し逃げていった。
202 名前:ジュン 投稿日:2001年07月07日(土)23時15分05秒
どこまで走ったかわからなくなって足を止めた。
すごく疲れたので地面に座り込んだ。
気持ち悪くなって咳をした。
口を押さえた手を見たら血がべっとりとついていた。
余計気持ち悪くなって嘔吐した。
それも血で真っ赤に染まっていた。
口の端についている血を拭うと、水の音がする方へ向かった。
少し歩くと、小さな川にたどり着いた。
吉澤は水を飲んで顔を洗い、地面に寝転んだ。
服を見ると、所々に血がついている。
石川に刺された事を思い出す。
刺された所を見ると、血が吹き出している。
しかし、まったく痛みはない。
疑問に思いながら、羽を出すと基地へ向かって飛んでいった。
203 名前:ジュン 投稿日:2001年07月07日(土)23時20分40秒
更新。
>>199
頑張ってみました。
204 名前:ジュン 投稿日:2001年07月08日(日)22時16分49秒
基地のドアを開けると、矢口がソファに座っていた。
「あ、おかえり、よっすぃ〜。」
傷は完全に治っていた。
吉澤は石川がもうすでに帰っていることを悟った。
ケアルガが使えるということは、ほぼ回復しているのだろう。
階段を駆け上がり、自分の部屋へと向かった。
扉を開けると、石川が目に入った。
石川はベッドの中でぐっすり眠っていた。
「梨華ちゃ」
「待って。」
近寄ろうとすると、突然声を掛けられた。
声のした方を見ると、そこには福田が立っていた。
「梨華ちゃんは…」
「大丈夫。ちょっと疲れて寝てるだけ。
 皆を回復した後だもん、当たり前だよね。
 だから、ちょっと静かにしてて。それだけ。バイバイ。」
福田はそれだけ言うと、逃げるようにして部屋を出ていった。
扉の向こうから「どうやった?」と言う中澤の声が聞こえる。
扉に耳を当てると、福田の声がうるさいぐらい耳に響いた。
「だって、あんなに出血してるのに、何ともないんだよ!?」
すぐに扉から耳を離し、ベッドに座った。
しばらく石川の寝顔を見つめていたが、突然立ちあがった。
何をするのかと思うと、荷物の整理をし始めた。
205 名前:ジュン 投稿日:2001年07月08日(日)22時18分16秒
更新です。
206 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月08日(日)23時44分45秒
旅に出るのか……
207 名前:ジュン 投稿日:2001年07月09日(月)22時17分22秒
石川が目を覚ました時には吉澤の姿はなかった。
代りにベッドに書置きが置いてあった。
「…ひとみちゃん?」
書置きにはこう記されていた。
『もうここには居られません。さよなら』
石川は初め嘘だと思った。
しかし、この字は確かに吉澤のものである。
それに、吉澤の荷物もなくなっている。
石川はすぐに中澤に知らせに行った。
部屋をノックすると、すぐに中澤が出てきた。
「中澤さん!これ、見てください!」
そう言って中澤に書置きを見せると、中澤は難しい顔をした。
「これ…ホンマに吉澤が書いたんか?」
「はい!本当です!だって…とにかく、部屋に来てください!」
石川は中澤の手を引いて、自分の部屋へと向かった。
208 名前:ジュン 投稿日:2001年07月09日(月)22時17分55秒
中澤は吉澤の部屋を見ると、思わず自分の目を疑った。
吉澤の荷物がきれいさっぱりなくなっているではないか。
中澤は吉澤への自分の態度を思い出し、後悔した。
きっと部屋の前での会話も聞かれていたのだろう。
「…石川、ロビーに全員集合させてくれ。」
「はい!」
石川が部屋を出て行くと、中澤はゆっくりとロビーに向かった。
ロビーではソファに矢口が座っていた。
「裕ちゃん、どうしたの?急に集合かけちゃって…。」
「…皆揃ったら話すわ。とりあえず座っとき。」
そう言って、中澤も矢口の隣に腰掛けた。
「……なあ。」
「何?裕ちゃん。」
「…最近、吉澤、変な所なかったか?」
突然吉澤の話を振られ、矢口は少し驚いた。
「…なかったけど。それがどうしたの?」
トイレの中の出来事は黙っておいた。
「まさか、話って、よっすぃ〜の事?」
「…。」
娘。達が集まり始めた中、一人気になった人物がいた。
石川が青白い顔をしている。
絶対、吉澤の事だ。矢口はそう確信した。
などと思っていると、中澤が話をはじめた。
「実はな、吉澤が…失踪した。」
「…はあ?」
209 名前:ジュン 投稿日:2001年07月09日(月)22時22分46秒
更新です。
>>206
旅じゃないんだな、これが。
210 名前:ジュン 投稿日:2001年07月10日(火)20時43分34秒
吉澤の失踪が知らされて、1週間が過ぎた。
あれから石川は毎日窓から外を見ている。
中澤の怒声もまったく耳に入っていないようだ。
あきれた中澤は、矢口にこの事を相談してみた。
「なぁ矢口、どうすればええ?」
「どうすればって言われても…そうだ!辻に頼めばいいんだ!
 なんでこんな簡単なこと気付かなかったんだろう…。」
「…矢口。それはもう試したで。」
「え」
中澤は頭を抱えた。なんでこんな奴に相談したんやろ…、と。
矢口に目をやると、矢口は頭を項垂れていた。
その姿が可愛くて、中澤は矢口を抱きしめた。
「うわっ!も〜、何すんだよ、裕ちゃん!」
「やっぱ矢口は可愛いな〜!」
遠くから見ていた保田と石黒は、二人揃ってため息を吐いた。
211 名前:ジュン 投稿日:2001年07月10日(火)20時44分54秒
更新です。
212 名前:ジュン 投稿日:2001年07月11日(水)21時22分00秒
その時、基地の上空にヘリの飛んでくる音が聞こえた。
娘。達が慌てて外に出てみると、ヘリがゆっくりと下りてきた。
そこにはまた『TK』と記されていた。
「なんや、またかいな…なっち、やったり。」
「はいはい。」
やる気のない返事をすると、安倍はファイガを唱えた。
ヘリは炎に包まれ、そのまま基地の裏側に落ちた。
娘。達がヘリの落ちた場所に近づくと、
突然細い腕が出てきてヘリの大きな破片を持ち上げた。
娘。達は驚いて後ずさった。一人を除いて。
石川が一人、細い腕のあるもとへと走っていった。
細い腕は手に持っている破片を投げ、立ちあがって姿を現した。
そこに立っていたのは、1週間前に姿をくらました吉澤だった。
213 名前:ジュン 投稿日:2001年07月11日(水)21時23分22秒
更新です。
214 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月11日(水)21時53分50秒
さて?ど〜なる??
215 名前:ジュン 投稿日:2001年07月12日(木)23時13分40秒
吉澤はヘリの破片を娘。達に向かって投げた。
「うわっ!なにすんだよ、よっすぃ〜!」
矢口はそれをうまくよけながら言った。
「ひとみちゃん!」
石川が駆け寄ってもヘリの破片を投げつづけている。
近づいてくる石川に向かって大きな破片を投げつけた。
石川はそれをよけて、吉澤に飛びついた。
「ひとみちゃん!」
吉澤は石川を乱暴に引き剥がすと、石川の顔をじっと見た。
石川は目に涙を浮かべて吉澤の顔を見ている。
無表情で石川の顔を見つめていると、石川を押し退けた。
「きゃっ!」
「石川!」
娘。達が駆け寄る。吉澤はそれを無表情で見下ろす。
中澤が吉澤をじろりと睨む。吉澤は相変わらず無表情だ。
中澤が口を開いた。
「吉澤…お前石川に何しとんねん。」
吉澤はしばらく中澤の顔を見つめると、ヘリの破片を手に取った。
大きく振りかぶって、思いきり振り下ろした。
216 名前:ジュン 投稿日:2001年07月12日(木)23時14分13秒
すかさず中澤はバリアを張り、それを防ぐ。
「な、何しよんねん吉澤ぁ!」
吉澤は答えることもなく、もう一度大きく振りかぶった。
「よっすぃ〜!やめて!」
「や、矢口!あかん!」
矢口が飛び出したと同時に吉澤がヘリの破片を振り下ろす。
吉澤を押し倒したので、手からヘリの破片が離れた。
吉澤の目を見つめる。吉澤はやはり無表情だ。
髪が逆立ってきて、目の色が赤く染まっていく。
その様子に気付いた中澤が、矢口を抱き起こした。
「やばい、アルテマやる気や!逃げろ!」
娘。達はその声に驚き、即座に駆け出した。
石川が戸惑っているので、石川の腕を引っ張った。
後ろから眩い閃光が放たれた。
中澤は即座に振り向いてバリアを張った。
バリアを張っている向こうから、吉澤の顔が見えた。
吉澤の顔は髪が逆立ち目も赤いが相変わらず無表情だった。
217 名前:ジュン 投稿日:2001年07月12日(木)23時16分24秒
更新でし。
>>214
こ〜なった。
218 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月13日(金)00時35分52秒
おお〜ガンガンいく〜
219 名前:ジュン 投稿日:2001年07月14日(土)22時53分44秒
逆立った髪の毛と目の色が戻った。
吉澤はポケットからケータイを取り出し、誰かにかけている。
「辻、吉澤が何考えてるか、わかるか?」
「やってみるれす。」
辻は吉澤をじっと見つめている。
吉澤がこっちを向き、辻を睨みつけた。
辻はびくっと跳ね上がり、中澤の後ろに隠れた。
「どないしたんや、辻?」
中澤が尋ねると、辻は首を激しく横に振った。
「嘘れす…よっすぃ〜、嘘れすよね?」
遠くに居る吉澤に話しかけると、吉澤はケータイを降ろした。
辻を見つめると、俯いてしまった。
「そんな…嘘れす、嘘れす!」
辻は飯田に抱きついた。飯田は辻の頭を優しく撫でてやった。
220 名前:ジュン 投稿日:2001年07月14日(土)22時54分18秒
吉澤が不意に顔を上げた。
その視線の先には、『TK』と記されたヘリがあった。
「裕ちゃん、やろうか?」
「いや、やめとき。」
中澤はヘリをじっと見据えてそう言った。
ヘリが着地し、TKが降りてきた。
「吉澤、お前の能力だったらこれぐらい簡単に殺せるだろ。」
「・・・。」
「…無口な奴だ。まあいい、すぐに殺してやろう。」
と言うと、吉澤の左手が突然切り落とされた。
「!」
吉澤は痛みに顔を歪め、その場にしゃがみこんだ。
「そうだ、その顔だ。お前のそういう顔が見たかった。」
TKは吉澤の目の前にしゃがみこみ、吉澤の顔を上げさせた。
吉澤は落ちた左手を右手に持ち、TKを睨んだ。
「…生意気だな、殺れ。」
TKはゆっくりと立ち上がると、吉澤から離れた。
後ろに控えていた男達が前に出て、吉澤に銃を向けた。
221 名前:ジュン 投稿日:2001年07月14日(土)22時56分21秒
更新です。
>>218
ガンガン行きます。
222 名前:ジュン 投稿日:2001年07月14日(土)22時57分18秒
あげ。
223 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月15日(日)00時05分03秒
げげっ、やばい……
224 名前:ジュン 投稿日:2001年07月15日(日)20時11分17秒
吉澤の髪が逆立ってきた。
一人の男が引鉄を引いた。
背中に一つ小さな穴が開き、吉澤は体を仰け反らせた。
「う…ぁっ!」
別の男が吉澤の体に穴を開けた。
一つ、また一つ、吉澤の体に穴が開いていく。
七個開いた所で、吉澤が大量に血を吐いた。
娘。達には男が死角になって様子がよくわからなかった。
吉澤が血を吐いたのが見えると、石川は反射的に走り出した。
中澤・辻・飯田以外の娘。達は石川について行った。
「…辻、吉澤はどうなの?」
飯田がやさしい口調で言う。
辻はぶるぶる震えながらぽつりぽつりと呟く。
「よっすぃ〜…何も、覚えてないれす…」
飯田と中澤は目を見合わせた。辻は続けた。
「TKに、記憶を…消されたのれす…。」
中澤は吉澤が苦しんでいるのを楽しんでいるTKを睨んだ。
TKは楽しそうに笑っているが、保田に石にされた。
娘。達は男達を殺し、吉澤を背負って戻ってきた。
「吉澤!」
と、中澤が名前を呼んでも反応を示さなかった。
「無理れす、自分の名前も忘れてるれす…」
225 名前:ジュン 投稿日:2001年07月15日(日)20時11分57秒
「…ぉぉぉおおおおお!!!」
突然吉澤が大声を上げたので、娘。達は驚いて吉澤から飛びのいた。
髪が逆立ち、目が赤く染まっている。
吉澤は羽を出し、基地の屋根へ飛びあがった。
呆気にとられていると、石川が羽を出し、吉澤を追った。
「あかん!石川!」
中澤の制止も聞かず、石川は吉澤の居る屋根へ飛んだ。
吉澤は苦しそうに息をしている。
「ひとみちゃん!」
石川は吉澤に駆け寄り、傷口から銃弾を取り出そうとした。
吉澤は目を赤くしたまま、石川を睨んだ。
アルテマを出そうとすると、激しい頭痛がした。
「あああああ!!!」
「ひとみちゃん!」
石川は吉澤をきつく抱きしめた。
吉澤は石川の背中に爪をたてて引っ掻いた。
石川はそれに耐え、背中の傷から銃弾を抜き出した。
銃弾には少し細工が施してあった。
銃弾をすべて取り出すと、吉澤は爪をたてるのをやめた。
かなり体力を消耗しているようで、息が荒い。
石川はケアルガを使い、吉澤の傷を治してやった。
226 名前:ジュン 投稿日:2001年07月15日(日)20時15分49秒
更新です。
>>223
どうなんでしょう。
227 名前:ジュン 投稿日:2001年07月17日(火)21時31分42秒
「腕…なおすから…こっち、向いて?」
吉澤を離そうとするが、まったく動こうとしない。
「もう、離れてよ、ひとみちゃん。」
少し怒り気味に言ってみると、吉澤の手から力が抜けた。
血まみれになった吉澤の腕を左腕につけ、ケアルガで元に戻した。
吉澤はその異常な現象にただただ驚いているようだった。
石川は強烈な眠気と戦いながら吉澤の様子に疑問を抱いた。
(自分の名前も忘れてるれす…)
不意に辻の言葉を思い出し、吉澤に詰め寄った。
「…ひとみちゃん?」
「…誰のこと?私は…私は、誰?」
「わからない…わからないよぉ!」
「落ち着いて、ひとみちゃん!」
石川が吉澤の肩を掴むと、吉澤はそれを弾いて石川から離れた。
「痛っ!…大丈夫?」
吉澤は石川から離れてがたがたと震えていた。
228 名前:ジュン 投稿日:2001年07月17日(火)21時35分27秒
更新です。
昨日は三者面談がありまして、勉強しろと親がうるさいもんですから
勉強してたらいつのまにか寝る時間に…。
ごめんなさい、言い訳です。
229 名前:ジュン 投稿日:2001年07月18日(水)19時20分52秒
ネタ詰まりっす。よって今日は休みっす。
230 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月19日(木)01時14分33秒
勉強したり、ネタ考えたり大変だ・・・
がんばってください。気長に待ってますんで。
231 名前:ジュン 投稿日:2001年07月19日(木)21時36分39秒
「…来る!」
吉澤が呟いた途端、黒くて大きな塊が姿を現した。
黒い塊は少し透けていて、中でどろどろした物が流れている。
それには赤くて丸い物が並んで二つついており、
目の役割をしているようにぎょろぎょろと動いていた。
「…何、これ…。」
石川はその自分よりも大きな怪物を見て驚くことしか出来なかった。
目は吉澤を見つけると触手のような物を出し吉澤を捕まえようとした。
吉澤は高く飛びあがり、その触手をかわす。
が、再び触手が出てきて吉澤を追う。
羽を出してそれをかわしても、怪物は何本も触手を出してくる。
吉澤の髪の毛が逆立ってきた。
怪物は触手を一気に出し、とうとう吉澤は捕まってしまった。
しかし、吉澤はそのままアルテマを放とうとした。
そのとき、銃声が聞こえた。
弾は吉澤の体を突き抜け、怪物の体の中に留まった。
銃声がした方を見ると、TKが銃を持って立っていた。
その周りには娘。達が倒れていた。
232 名前:ジュン 投稿日:2001年07月19日(木)21時39分39秒
更新です。
>>230
更新も夏休みの宿題も頑張ります。
233 名前:ジュン 投稿日:2001年07月20日(金)19時23分22秒
吉澤が怪物の触手の中で暴れる度に、怪物は吉澤を締めつける。
吉澤は羽を出してばたばたと羽ばたき始めた。
怪物は触手で片方の羽を掴むと触手を引っ込めようとした。
ぶちぶちと音がして、片方の羽だけが怪物の体の中に入った。
「…!」
羽がついていた部分から鮮血が迸る。
吉澤は怪物の体の中にある羽を呆然として見つめていた。
石川は震えながらゆっくりと立ちあがり、羽を出した。
羽もがたがたと震えている。
しかし、吉澤を見ると震えが止まり、一直線に飛び出した。
石川は吉澤に一言囁いた。
「羽、取ってくるから。我慢してて。」
234 名前:ジュン 投稿日:2001年07月20日(金)19時24分07秒
少し躊躇ったが、怪物の体に一気に飛びこんで行った。
怪物の中はどろどろとしていて、前に進むことが難しい。
クロールをするように進んで行くと、何かが手に当たった。
しかし、目を開けるのは少し難しい。
手にとって確認すると、丸い形をした物だった。
それを手放すと、またクロールで進んで行った。
今度は細長い物を掴んだ。
また手にとって確認する。端は五本に別れている。
羽ではないとわかり、また泳いで行った。
しばらくはそれの繰り返しで、ようやくそれらしい物を掴んだ。
うっすらと目を開けて、それが羽であることを確認する。
怪物の体内から出ると、吉澤に向かって飛んでいこうとした。
「来ないで!」
突然吉澤が叫んだ。しかし、石川はかまわず飛んでいった。
近くまで来ると、石川は自分の目を疑った。
235 名前:ジュン 投稿日:2001年07月20日(金)19時28分04秒
更新です。
宿題は数学が終わりました。
236 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月21日(土)00時48分12秒
お、作者さんは宿題早めにやる派ですか。
更新も楽しみにしてるのでがんばってくださいね。
237 名前:ジュン 投稿日:2001年07月21日(土)23時40分16秒
吉澤の背中には、天使の形をした羽が生えている。
しかし、何かが違う。
違和感の原因は、羽の色にあった。
普通、天使の羽は白い色をしている。
さっきまでの吉澤の羽もそうだった。
しかし、今の吉澤の羽は黒い。
他の天使の羽を持った娘。達が天使なら、吉澤は堕天使だ。
堕天使になった吉澤は、石川に羽を見られると顔を項垂れた。
突然怪物が触手を戻し、吉澤は石川から離れるように落ちて行った。
吉澤はじっとしながら地面が近づいてくるのを眺めていた。
地面がある程度近づいてくると、恐怖感に襲われて目を閉じた。
「ぐぇっ!」
いきなり首根っこを掴まれて、蛙がつぶれたような声が出た。
「おいおい、お前に成仏されちゃあ困るんだよ。」
吉澤の首根っこを掴んでいるのは翼を出したTKだった。
翼の型は天使の物だが、色は漆黒の如く黒かった。
238 名前:ジュン 投稿日:2001年07月21日(土)23時55分27秒
更新です。
>>236
はい、今年は頑張ろうと思いまして。
受験生ですから。
239 名前:ジュン 投稿日:2001年07月22日(日)23時23分08秒
今日は更新できません。
240 名前:ジュン 投稿日:2001年07月23日(月)20時43分23秒
TKは怪物に手を差し伸べて、怪物を吸収した。
吉澤を掴んでいる手が、徐々に黒くなっていく。
TKは吉澤を反対の手に持ち替え、後を向かせた。
羽をもがれた所に黒い手を近づけていくと、吉澤が唸り出した。
黒い手が傷に触れると石川の持っている羽から黒い炎が出てきた。
石川は炎に驚いて羽を手放してしまった。
黒い手を羽に向けると、黒い手から黒い霧が出て羽を包み込んだ。
黒い霧が黒い手に吸いこまれると、黒い手が黒い羽を掴んでいた。
だんだんTKの手の中にある羽が黒くなっていった。
黒い霧が羽に吸い込まれていき、羽の黒さが増していく。
241 名前:ジュン 投稿日:2001年07月23日(月)20時44分06秒
しばらくしてその羽は、TKの羽より黒くなってしまった。
TKは息も切らさず、今度は吉澤の傷口に黒い手をつけた。
黒い霧が、今度は吉澤の体内に入っていく。
その霧が吉澤に一つだけついている羽を黒くしていく。
同じ位の黒さになった所で、蓋をするように羽を刺した。
作業を終えたところで、TKは羽を羽ばたかせ、飛んでいった。
「どこ行くんや、TK!」
声のした方を振り返ると、中澤が肩を押さえて立っていた。
TKは中澤を見ると、またゆっくりと飛んでいった。
娘。達はなんとか立ち上がり、羽を出して全力で追いかけた。
石川は吉澤に近づいて様子を見ることにした。
吉澤は目を閉じて仰向けに眠っていた。
242 名前:ジュン 投稿日:2001年07月23日(月)20時45分13秒
更新です。
243 名前:ジュン 投稿日:2001年07月24日(火)23時32分02秒
後を振り返ると、石川達が点に見えた。
辻はこんなに高く飛んだことはなかったので、加護にしがみついた。
「どないしたん、ののちゃん。」
「こ、こんな高いとこまで来たの、初めてなのれす…」
「大丈夫やって、ウチがついてるから。」
と言うと、加護は辻の頭を撫で、辻の手を引いて昇っていった。
辻は、加護の手をしっかり握り、娘。達に続いて行った。
TKが止まり、娘。達の方を見た。
娘。達も止まり、身構えた。
TKはかまいたちを繰り出した。
中澤はバリアを張り、それを防いだ。
安倍がファイガを唱える。
TKはそれを避け、黒い霧を出してきた。
中澤はさっきより大きなバリアを張り、それを防ごうとした。
しかし、黒い霧は中澤のバリアを通り抜けていった。
244 名前:ジュン 投稿日:2001年07月24日(火)23時32分47秒
「あかん、逃げろ!」
中澤は娘。達に言った。
娘。達は散り散りに逃げた。
しかし、加護だけは逃げていなかった。
「加護、あかん!はよ逃げ!」
中澤が必死に叫ぶが、加護は黒い霧から逃げようとしない。
黒い霧はどんどん加護に近づいていく。
加護は手を黒い霧にむけ、ゆっくりと息を吐いて目を閉じた。
かっと目を開くと、黒い霧が加護の手に吸い込まれていった。
反対の手を何もない方へ向けると、黒い霧が出てきた。
加護の手から出てくる霧は、少しTKとは色が違う。
「飯田さん!早くやったって下さい!」
「おっけー!まかせて!」
飯田はブリザガをコントロールし、うまくTKに当てた。
245 名前:ジュン 投稿日:2001年07月24日(火)23時34分38秒
更新です。
246 名前:ジュン 投稿日:2001年07月26日(木)22時01分24秒
黒い霧で人を寄せ付けないようにしながら、吉澤は静かに眠っている。
石川が近づこうとすると、黒い霧が石川を襲う。
空を見ると娘。達がTKと戦っている。
加勢したいが、吉澤も気になる。
それに、今の所は娘。が圧している。
大丈夫だろうと思い、吉澤の様子を見ていることにした。
ふと娘。の方を見ると、TKが氷づけになって落ちてきた。
TKはすぐに氷を吹き飛ばし、また娘。達の方へ昇っていった。
眠っているはずの吉澤に視線を戻すと、そこには何もなかった。
吉澤が寝ていた所には、少し黒いもやが残っているだけだった。
247 名前:ジュン 投稿日:2001年07月26日(木)22時02分04秒
「…来たか。」
TKが小さく呟き、下を見た。
娘。達もつられて下を見た。
黒い靄が猛スピードでやってくる。
「待っていたぞ、吉澤!」
「吉澤ァ!?」
中澤が素っ頓狂な声を出して黒い靄を見る。
うっすらと、その靄の中に人の姿が見えた。
こっちに近づいてくるにつれ、靄が次第に晴れてくる。
靄が完全に晴れたとき、そこにあったのは吉澤の顔だった。
「…裕ちゃん、羽が黒いよ!」
安倍が叫ぶ。中澤は慌てて自分の羽を見る。
「違う!吉澤!」
保田が訂正する。中澤は恥ずかしがりながら吉澤の羽を見た。
確かに、吉澤の羽は黒かった。
しかし、いつもの吉澤のような雰囲気がある。
吉澤と目が合った。
吉澤は悪戯っ子のように笑い、合図をした。
TKはまだ馬鹿笑いをしている。
吉澤はぐんぐんスピードを上げ、TKに衝突した。
TKは驚きを隠せないまま、大気圏に突入した。
娘。達は一瞬何が起こったのかわからなかった。
ただ、吉澤と中澤だけはTKに手を振っていた。
石川がすぐに飛んできた。
吉澤は娘。達に囲まれていた。
石川にはさっぱりわけがわからない。
吉澤は石川に気付くと、ゆっくりと近づいてきた。
石川の目の前まで来ると、はにかみながら言った。
「…ただいま。」
248 名前:ジュン 投稿日:2001年07月26日(木)22時03分34秒
更新です。
もうすぐ終わりかも、と書いてて今気付いた。
249 名前:ジュン 投稿日:2001年07月28日(土)21時56分13秒
「…って、梨華ちゃん!?」
石川は猛スピードで地上へ落ちて行く。
吉澤は石川を捕まえようとするが、石川が落ちて行く速度の方が速い。
「彩っぺ!ヘイスト!」
保田が叫ぶ。次の瞬間、吉澤がオレンジ色の光に包まれる。
すると、吉澤のスピードが速くなる。
「おお、かっけー!」
吉澤は大喜びで石川を捕まえると、ゆっくりと降りていく。
すやすやと寝息を立てながら、石川は深い眠りについている。
基地の屋根に石川を置くと、娘。達が降りてくるのを待った。
250 名前:ジュン 投稿日:2001年07月28日(土)22時00分11秒
更新です。
昨日は英語でした。
251 名前:ジュン 投稿日:2001年07月29日(日)21時01分48秒
すいません、サボります。
252 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月29日(日)23時20分10秒
吉澤復活でうれしいよ。黒い羽でかっけーな。
でももうすぐ終わっちゃうのか。最後までがんばってください。
253 名前:ジュン 投稿日:2001年07月30日(月)22時06分40秒
ネタが浮かびません。また今日もサボります。
何てこと言ってる間にキャンプの日が近づいてくる…。
って、もう明後日じゃん!
254 名前:ジュン 投稿日:2001年07月31日(火)22時53分29秒
空から娘。達が落ちてきた。
降りてきたではなく、落ちてきた。
ふと上を見ると、中澤が暴れている。
どうしたものか。
気になって落ちてきた矢口を捕まえ尋ねる。
「矢口さん、なんで中澤さんあんなに荒れてるんですか?」
「うぅ…ちょっとババァって言っただけなのに…。」
「そんなこと言ったんですかぁ!?それはやばいですよ!」
「お願いよっすぃ〜、裕ちゃん止めてきてくれない?」
「…はぁ。わかりましたよ、梨華ちゃん見といてくださいね。」
話をしている間にも辻加護が落ちてきて、矢口と同じように捕まえた。
飛んで行ってもまだまだ娘。達が落ちてくる。
受け止めては進んで、受け止めては進んで。
中澤の近くに行くだけですっかり疲れてしまった。
255 名前:ジュン 投稿日:2001年07月31日(火)22時57分38秒
更新です。少量ですいません。
>>252
いつもレスありがとうございます。
明日から四日休みます。すいません。
256 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月31日(火)23時55分27秒
ん?中澤どしたの?
もうすぐ終わりらしいけど、なんか話がわかんなくなってきた(^^;
帰ってくるまで謎のまま待ってま〜す。
257 名前:ジュン 投稿日:2001年08月06日(月)23時34分09秒
お久しぶりです。本当は四日だけ休むつもりだったのに…。
昨日も今日もサボってしまいました。
明日こそは必ず更新しますので、もうちょっとだけお待ち下さい…。
258 名前:ジュン 投稿日:2001年08月07日(火)23時00分15秒
中澤は吉澤が近くに来ているのも気付かずに暴れている。
「誰がババァや〜!矢口〜!出て来〜い!」
生き残った(?)娘。達は、周りから止めようとはしている。
しかし、27とは思えない程の動きの激しさに、全く手が出せない。
近くに居た保田に、能力は使わないのか、と聞いてみた。
「あのね、裕ちゃんの能力なんだかわかって言ってるの?」
と言われて、気がついた。中澤の能力はバリアだ。
今の中澤に石化を使っても、バリアで無効にしてしまうだろう。
吉澤は考えた。考えて、考えて、考えた。
…何も思いつかない。
なんだかむなしくなってきて、考えるのをやめて中澤を見た。
中澤はまた新しく誰かを殴っていた。
259 名前:ジュン 投稿日:2001年08月07日(火)23時01分33秒
よ〜く見てみると、それはなぜかTKだった。
「え!?なんで!?」
「降って来たのが裕ちゃんの目に止まったんだよ。」
安倍が呆れた口調で答えると、首を項垂れた。
保田も同じような格好をしている…かと思えば、突然顔を上げた。
「吉澤!今のうちに裕ちゃん気絶させな!」
「えぇ!?なんで私が!?」
「この中じゃあんたが一番スピードが速いのよ!早く行きなさい!」
「…わかりましたよ、行けばいいんでしょ、行けば!」
逆切れ気味の吉澤は素早く中澤の背後に回り、中澤を気絶させた。
260 名前:ジュン 投稿日:2001年08月07日(火)23時04分16秒
久しぶりに更新です。
>>256
帰ってきました。
本人でもいつ終わるかわかりません。いやマジで。
261 名前:ジュン 投稿日:2001年08月08日(水)23時51分13秒
@  @
( ´д`)<で、なんで今日は更新せえへんねん!
( ´D`)<サボりれすって。

…という事で、サボります。すいません。
262 名前:ジュン 投稿日:2001年08月09日(木)23時13分35秒
ふと空を見ると、何かが空から降ってきた。
また娘。の誰かが中澤にやられたのかと思った。
しかし、誰もやられていなかった。
しかも中澤は安倍に抱えられている。
目をこらしてよく見てみると、それはTKだった。
「…あれ?なんでTKが気絶してんの?」
TKはそのまま、森のどこかへ落ちて行った。
「なんれすか、さっきの音は…。」
辻が目を覚まして矢口に聞いた。
「あれは、多分…TKかな。」
「そうれすか、おやすみなさい…。」
と言って眠りにつく辻。
眠っている娘。達をミニマムで小さくすると、掌に乗せて基地に入った。
263 名前:ジュン 投稿日:2001年08月09日(木)23時16分15秒
サボった上にこれだけとは申し訳ない…。
とりあえず更新です…。
264 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月10日(金)15時04分22秒
大丈夫ですよ〜。
マイペースで頑張ってください。
じっくり待ってますんで。
265 名前:ジュン 投稿日:2001年08月10日(金)21時25分43秒
…ネタ詰まりっす。かなりピンチっす。
>>264
マイペース、マイペース…了解!
266 名前:ジュン 投稿日:2001年08月11日(土)22時40分15秒
が〜〜〜〜っっっ!!!!!
ネタが、ネタがぁぁぁっっ!!!
…という事でサボります。
267 名前:ジュン 投稿日:2001年08月24日(金)15時09分04秒
保田さんと安倍さんが抱きついている。
やっと、一段落着いたと思えた。
戦ってた最中は何が何かわからなくて。
安心したら気が抜けて。
もう一人の自分の異変にも気付かなかった。

――このカラダ、欲しくなってきた。

――こいつの意思を食べれば、このカラダは俺のもの。

――いま、こいつはすごく弱ってる。

――となったらやることはひとつ。

――・・・いっただっきま〜す。
268 名前:ジュン 投稿日:2001年08月24日(金)15時10分53秒
屋根の上に戻ると、突然血の雨が降ってきた。
それと同時に、ものすごい悲鳴が聞こえた。
思いきり床を蹴って飛びあがった。
ばさ、ばさ、と大きな音を立てて飛ぶ。
こんなに焦ったのって、久しぶりだ。
悲鳴がだんだん大きくなってきた。
また血の雨が降ってきた。
顔にかかったけど、拭うことが出来ないくらいスピード出してる。
…警察に捕まらなきゃ良いけど。
上から何か大きな物が降ってきた。
それはご丁寧にヤグチにむけて一直線。
やばい、調子に乗ってスピード上げすぎた。
止まらない。ぶつかる。
ヤグチはきっとつぶされる。
さよなら、裕ちゃん…。
ぎゅっと目を閉じた。
しかし、予想していた衝撃はいつまでたってもやってこない。
恐る恐る目を開けると、目の前に黒い影。
びくっとして目を閉じた。でも、まだ落ちてこない。
269 名前:ジュン 投稿日:2001年08月24日(金)15時12分09秒
「矢口!はやく、こっち!」
圭ちゃんの声がして、手を引っ張られた。
びっくりして思わず目を見開いた。
目の前の黒い影は、肩で大きく息をしていた。
逆光で見えたのは血走ってぎらぎらした目。
そこから離れても、それは目に焼き付いて離れない。
振り返ると、スイッチが入ったかのようにそれが動き出した。
「なんなんだよ、あいつ・・・わけわかんない。」
圭ちゃんはもうすべて放棄したい、といった顔で吐き出した。
「・・・ねえ、圭ちゃん。」
「何?」
「・・・よっすぃ〜は、どこ?」
「・・・あれだよ。」
圭ちゃんが親指で変な悲鳴を上げながら暴れている物を指す。
苦しそうに喉を押さえ、胸を押さえ、血を吐いては喉を押さえた。
あれが、よっすぃ〜?
嘘だ。こんな所でドッキリ?
「圭ちゃん、何かの間違いじゃ」
「本当よ。突然、狂ったように叫び出して…」
圭ちゃんは、脅えたようにぶるぶると震え出した。
なんだか申し訳なくなって、圭ちゃんに謝った。
「ごめん。」
「なんで矢口が誤るのよ…」
「だって、よっすぃ〜の教育係だし…。」
270 名前:ジュン 投稿日:2001年08月24日(金)15時13分10秒
「…そんなことより、まずはあれをどうやってとめるかよ。」
圭ちゃんがよっすぃ〜に目をやる。よっすぃ〜はまだ暴れてる。
ヤグチは圭ちゃんに敬礼のポーズを取ると、言った。
「…責任とって、とめさせていただきます。」
圭ちゃんが驚きの表情を見せたとき、ヤグチはもう飛び出していた。
よっすぃ〜は血をたくさん吐いていたから、少しやつれていた。
『こいつはもうダメだな。』
「いいや、ダメじゃない。ヤグチが何とかする。」
『そ。じゃ、頑張って。』
「おう、頑張る。・・・って、あれ?」
矢口誰と話してたんだろ。ま、いいか。
近づいて正面に立ってみる。よっすぃ〜は泣いている。
口を押さえてヤグチに血がかからないようにしてくれた。
271 名前:ジュン 投稿日:2001年08月24日(金)15時13分54秒
「いいよ、手離しても。矢口もう血かかってるし。」
それでも手を離そうとしない。
いらいらしてきて、強引に手をはずした。
よっすぃ〜がゴボ、と言って今までで一番大きな血の雨を降らせた。
それから、バランスを崩して落ちて行った。
羽が折れていた。これでは飛べない。
ミニマムで出来るだけ小さくすると、よっすぃ〜を追いかけた。
よっすぃ〜を捕まえると、ゆっくりと地面に近づいていった。
小人になったよっすぃ〜は、まだ苦しそうに息をしていた。
「早く…石川に見てもらわなきゃ。」
272 名前:ジュン 投稿日:2001年08月24日(金)15時17分55秒
久ぶり更新です。
なんでこんなに長いこと休んだんだと理由を聞かれても、
ただサボってたとしか言えません。本当にゴメンナサイ。
でも、ネタはたまったんで、ありがとうございます。

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