インデックス / 過去ログ倉庫 / 掲示板
リクエスト受け付けます。
- 1 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月04日(水)13時22分50秒
- はじめまして。自分は小説は全く書いた事が無いです。
なので、文法とかイロイロ変かもしれませんが宜しくです。
基本的に全員書けるかも?ですが、自分はヤスヲタです。(w
- 2 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月04日(水)13時25分15秒
- いちごま希望。アンハッピーは嫌。
- 3 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月04日(水)13時25分23秒
- いしよしがいいです
- 4 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月04日(水)13時27分01秒
- やぐのの書いてください!
- 5 名前:どっかの作者。 投稿日:2001年04月04日(水)14時23分57秒
- やすかご希望です。
- 6 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月04日(水)15時04分39秒
- さやまりが見たいっす。
- 7 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月04日(水)15時33分51秒
- もうこんなにレスが!嬉しい反面ご期待に添えるかどうか・・・。(汗
じゃあいちごま(甘め)から書きたいと思います。
あ。つか細かいリク(シュチュエーション)を頂けたら助かります。
なるべくそれに答えたいと思うので。
>>3−6の人も何か希望が有ったらお願いします。
- 8 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月04日(水)15時36分50秒
- やすやぐ・・・
つれない保田に一生懸命な矢口を希望・・・
- 9 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月04日(水)15時50分31秒
- 4です。
辻が矢口を好きで矢口は、みんな(特に加護)と仲がいいので
悩む辻。切ない痛いのがいいです。長編ののやぐかな?
- 10 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月04日(水)16時39分40秒
- いしよし希望
- 11 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月04日(水)16時41分15秒
- >>8
解りました。やすネタならイイ感じに仕上がると思います。(w
先着順にしたいので6番目す。宜しくです。
>>9
長編は書けるかどうか・・・あまり自信が無いですが、頑張ります。
切なくて痛いののやぐ。了解です。
- 12 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月04日(水)16時54分12秒
- 黒ごまいし
- 13 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月04日(水)17時32分30秒
- <いちごま>
「市井ちゃんの馬鹿ぁ!もう絶対口聞いてあげないもんっ!!」
本当に口を聞かないまま一週間が経った。
(市井ちゃんが謝るまでぜ〜〜〜ったい喋んないから!むぅ・・・。)
「・・・寝よ。」
今日は久し振りのオフ。
午前中ずっと寝ていたあたしはまた布団に潜ろうとした。
その時、携帯が鳴った。
(市井ちゃんだっ♪)
本当は久し振りに話せる事が嬉しくて仕方ないけど、
それがばれたら悔しいから、あたしはワザとそっけなく出る。
「もしもし」
「今、前に後藤と遊んだあの公園に居るから。」
市井ちゃんはそれだけ言うと電話を切ってしまった。
「もしもし?市井ちゃん?そんな事言われても後藤は行かないからね!」
切れてしまった電話に、話し掛けても仕方無い。
(絶対。絶対行かないんだからー・・・)
クローゼットを漁る。
(自転車で1時間くらい掛かっちゃうのにさー・・・)
お気に入りのスカートを探し当てる。
(・・・市井ちゃんに会うのに綺麗にして行く事なんか無いもんねー)
急いでお風呂入って・着替えて・メイクして・・・。
「よしっ!じゃあ行ってきま〜す!!」
あたしはぐんぐん風を切って自転車をこいだ。
スカートの裾がガンガンめくれたけど、抑えてなんか居られない。
(一方通行?そんなの知るか〜♪)
いまの後藤に敵無し!あたしは勢い良くこぎ出した。
キキーーーーーッ!!!!というブレーキの音と、クラクションの音が鳴り響く。
(えっ?)
<続く>
- 14 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月04日(水)17時53分28秒
- ごまに冷たいりかっちを見てみたいです。
最後は甘めで…
- 15 名前:ぷち 投稿日:2001年04月05日(木)09時07分47秒
- 甘〜〜い
さやまり希望です。
あと、そんな二人をひきさこうとする なっち ってのも見てみたいかも・・・。
- 16 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月07日(土)18時55分56秒
- 「あぶねーなーっ!飛び出してんじゃねーよ!!」
(怒鳴られちゃった…。まっ しょうがないやーねー♪)
ゴキゲンナあたしにそんな声が届く訳も無いやい!
その後あたしは2台車を止め、立ちこぎをして超急な坂を登りきった。
「はぁっ はぁっ け、結構きついカモ…
でもっ これぐらい!市井ちゃんに会えるんだもん!へへ〜っ♪」
ふと口をついて出た独り言。
(何言ってるんだよぅ!後藤!違うでしょ!
市井ちゃんに謝ってもらうんだからね!浮かれてる場合じゃないんだぞ!)
そう心の中で繰り返す。
(そうは言ってもさー やっぱ一週間振りだしー あ゛はぁ゛〜♪)
喧嘩した事よりも、怒ってるよりも、市井ちゃんに会える事の方が嬉しくて。
やっぱ…大好きな人だから…。
ダッシュで公園の角を曲がって、入り口に自転車を止めた。
(そ〜っと・そ〜〜っと…あ!居た居たぁ♪)
「いっ 市井ちゃあん!」(ヤバッ!声が裏返った!!)
その人はゆっくり振り返った。
「はっ 早く来てあげたよ!本当は1時間ぐらいかかっちゃうんだけどね!
いっ 市井さんにこの前の事謝って貰おうと思ってー」
わざと「市井さん」なんて使ったりして…。そのまま顔をあげる。
「ん?そっか〜 ご苦労さん!」
そう言った市井ちゃんの目がすっごく優しくて。
目はいつもの10倍ぐらい笑ってて。
自転車を押しながら移動すると駅前に鏡があった。
「あ゛ぁっ!!」
髪の毛ぐちゃぐちゃ・おでこ全開。鏡に映った「後藤真希」だった…。
(超まぬけだよぉ〜〜!!完全にばれてたんだぁ〜!)
- 17 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月07日(土)18時56分56秒
「後藤?」
「あはっ も〜〜っ 市井ちゃんってばさー!なぁんだよぉ〜!」
あたしは市井ちゃんの背中をバンバン叩いた。
「はぁ?なっ お前こそなんだよー!」
市井ちゃんなんか思いっきり叩き返したりして。何か…こういうのって。
「イター… もう駄目だ!自転車押せない!罰として後藤を乗せて下さい!」
「後藤からやってきたくせにぃ!!」
そう言って笑いながらあたしの頭をわしゃわしゃーってした。
「あっ やーめーてーよー!」
あはははっ って2人して笑った。もう喧嘩の事なんかどーでもいーや!
自転車はぐんぐんぐんぐん風を切って進んだ。
あたしは市井ちゃんの背中にしがみついている。
「こういうのって恋人同士みたいじゃない?」
「はぁ〜!?何ぃ?聞こえなーい!腹から声出せよー 後藤!」
「恋人同士みたいだねーーーっ!!!」
「………」
市井ちゃん無言になっちゃった…嫌だったかな?やっぱ…。
「市井ちゃん?」
「ばーか!みたい。じゃないでしょーが!」
「へ?」
「あたしは…後藤が…その…えっと…好きだぞ!」
照れながらゴニョゴニョ言ったその背中があまりにも可愛くて。
「市井ちゃん…」
「何?」
「だーーーーい好きぃーーーっ!!!」
背中をぎゅうってする。自転車はフラフラするけど関係無い!
だって大好きなんだも〜ん♪
「あぶないって!コラァッ!!ごとーーー!!」
<おしまい>
- 18 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月07日(土)19時09分36秒
- いちごまありがとうございます。
- 19 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月07日(土)21時00分04秒
- 同じくありがとうございました。
ラブいちごま。。
- 20 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月08日(日)04時02分56秒
- うお〜〜〜!!いちごまやぱサイコ〜〜!!
つーか上手いすね〜作者さん。後藤がめちゃめちゃ可愛かったです。
そのうちまた書いて下さいね
- 21 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月08日(日)20時50分27秒
- >>18-19
ういっす!こんなので宜しかったら…。どーいたしまして!
>>20
そんな事無いですよっ!(照)自分、初心者なんで…。
そう言って頂けたらマジ嬉しいです。ゴマは市井ちゃんにメロメロす。(w
へーい!またいずれ…。
今回の<いちごま>は「市井ちゃんと言えばドリカム」という事で、
ドリカムの曲が元です。暇があったら探してみて下さい。
まるっきり一緒なんで笑えると思います。(w
次は<いしよし>です。細かいリクが無かったんで、勝手に決めました。(w
切なめでちょい甘め?のいしよしです。
時期は新メンが入ったばかりの頃と考えて貰えると、読み易いかもしんないす。
- 22 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月09日(月)19時31分54秒
- <いしよし>
今日は地方ライブの日。
あたし達モーニング娘。のメンバーは、ホテルに宿泊する事になっている。
初日のライブを終え、新メン4人は梨華ちゃんの部屋に集合した。
明日の2日目のライブに向けて、今日の反省会だった。
反省会を終え、それぞれ部屋に戻る事にする。
あいぼんなんかもう半分寝てるけど。
「じゃーウチラは部屋もどんね」
梨華ちゃんに言う。
「うん…」
梨華ちゃんは元気が無い。疲れてるのかな?
「ほらっ 帰るよ〜」
あたしはあいぼんを起こし、辻の腕をつかんで部屋を出ようとした。
「あの…ひとみちゃん…」
梨華ちゃんが呼び止めた。
「何?」
「あの…ううん。やっぱりいいわ。ごめんね」
何だろうと思いつつも、あたし達は梨華ちゃんの部屋を出た。
<続く>
- 23 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月10日(火)00時16分58秒
- >>22
ヤバ…。(汗
加護の事はあいぼんって呼んでるのに、辻と呼び捨て…。
すみません。「のの」の間違いです。初期よっすぃーという事で。
- 24 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月10日(火)00時48分53秒
- 「ふーーっ!つ・か・れ・たーーっ!!」
部屋に戻るとすぐ、あたしはベッドに倒れこんだ。
(明日もあるし…)
シャワーを浴びてベッドに横になる。…が、なかなか眠りにつけない。
ガラにも無く興奮してるんだろうか?自分がちょっと可愛く思えた。
時計を見る…。23時40分。あたしはもう一度溜息をつく。
「ふーーっ……ん?」
どこからか声が聞こえて来た。かすかな、すすり泣くような声。
(ま・まさか…「すすり泣く幽霊」?怖っ どーしよう…汗)
あたしは身動きがとれず、じっとしていた。
(ん?隣の部屋??梨華ちゃんか……どうしよっかな…)
もう一度溜息をつき、髪をかきあげた。梨華ちゃんの携帯に電話する。
『はい…』
力なく出る梨華ちゃんの声。
「あの…さ…梨華ちゃん泣いてた…?」
『えっ!?私の声聞こえてた?」
梨華ちゃんは涙声で答える。
「ちょっとだけね」
『ごめんなさいっ!うるさくて眠れなかった!?』
「ううんっ そんな事無いよっ」
あたしは慌てて言う。梨華ちゃんって、すごく気にする子だから…。
『本当にごめんねっ』
「…梨華ちゃん…今からそっち行ってもいい?」
『えっ?』
(あれ?あたし今なんて言ったんだろう?)
『今から?』
梨華ちゃんが聞き返す。
「あっ!ウソウソっ!!こんな時間だし、迷惑だよね」
『…ううん。来て…くれたら嬉しいな…」
梨華ちゃんは恥ずかしそうにそう言った。
「じゃー 行くね」
電話を切り、ベッドから降りて鏡を見る。
手ぐしで髪を整え、もう一度鏡を見る。
(あたし…何してんだろ?梨華ちゃんを慰めに行くだけなのに…)
乱暴に髪をかきあげため息をつく。
- 25 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月10日(火)01時31分19秒
- 梨華ちゃんの部屋の前(といっても隣なんだけど)に立ち、ノックする。
「はい。開いてるよ」
力なく帰って来る返事。あたしは部屋に入りながら言った。
「駄目だよ 梨華ちゃん!あたしじゃなかったらどーすんの?」
「足音で解ったから。ひとみちゃんって」
部屋の奥からの返事。さっきよりはいくらか元気か…。
「えーっ!?あたしってそんなにどすどす歩いてる?」
そう笑いながら言って梨華ちゃんと目を合わす。
「そうじゃないんだけど…なんていうかひとみちゃんだけは解るの」
少し微笑みながら話す彼女。TVとかできっといつも見せてる笑顔。
「あたしだけは特別なんだ?嬉しいなぁ〜」
ふざけた感じでそう言うとあたしはソファーに座った。
梨華ちゃんはベッドに座っている。
- 26 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月10日(火)01時33分12秒
- しばらくの間、あたし達は口を聞かなかった。
しっとりとした静寂が心地よかった。
「ごめんね。心配…かけちゃったかな?」
梨華ちゃんが静寂を破る。
「ううん。いいよ。別に」
沈黙。
(あたしから聞いてあげるべきだよな…)
「ライブ終わった後…怒られたのが…ショックだった?」
まっすぐと、それでいて出来るだけ優しい目で梨華ちゃんを見た。
「ううん。それはいつもの事だから…」
「まぁね〜 ウチラ注意されてばっかだしねぇ。じゃあホームシックとか?」
「んー…それもあるかな…」
「そっか…」
そしてまた沈黙。
やがて梨華ちゃんは何かが吹っ切れたような目をして、ゆっくり話し出した。
「今日のライブにね…すごく沢山の人達が来てくれたでしょ?」
「うん」
「普通は…きっと中澤さんや保田さん達なら、
沢山の人が自分達を見に来てくれたって喜ぶと思うの」
「うん」
「でも私は怖かった。ミスをする事に対してだけじゃなくて、
私はここに居て良いのかな?って考えて…」
「………」
「沢山の女の子がモーニング娘。を目指して…私も一生懸命頑張って…
やっと娘。になれたら今度はそれがすごく怖くて…」
「うん…」
「保田さんにもいつも言われるの。いつまでも素人じゃいけないよって。
やっぱり…私には向いてないのかなぁ?」
そこまで話終えると梨華ちゃんからまた涙が溢れ出した。
「なっにがっ…怖いっ…のか解らなっけ…ど…すごく…怖くてっ…」
しゃくりあげながらやっとの事で言い終わる。
あたしは梨華ちゃんをそっと抱きしめた。
「……今日は一緒に寝ようか?」
(まただ。何であたしは…こんな事を言うんだろう?)
<続く>
- 27 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月10日(火)01時53分20秒
- いしよし嬉しいです。
実際にかわされた会話のようだ。うまいっす。
- 28 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月10日(火)19時34分36秒
- よっすぃー梨華ちゃんを慰めてあげて・・・・
- 29 名前:遠藤@石川娘。 投稿日:2001年04月10日(火)22時33分29秒
- よっすぃー頑張れー。
- 30 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月11日(水)00時05分42秒
- >>27
うい〜っす♪やっぱ人気なんですねぇ。いしよし。
マジっすか?いやぁ〜っ!そう言って貰えるとホント嬉しいす!どうもぉ。
>>28-29
さて…よっすぃーは頑張って慰められるのか…。レスどうもっす!
- 31 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月11日(水)00時43分38秒
- 梨華ちゃんは泣きながらあたしの背中に手を回し、ゆっくりつぶやいた。
「ありがっとっ…」
あたしはぎゅっと胸を締めつけられる思いがした。
さっきもそうだった。
梨華ちゃんがごめんねって言うたびに胸がチクっと痛んだ。
梨華ちゃんは体を離すと、困ったような笑顔で言う。
「ひとみちゃんにはいつも励まして貰っちゃってるね。私の方が年上なのに」
その言葉を聞いた瞬間、あたしは全て解ったような気がした。
溜息が多いワケも…。胸が痛むワケも…。
本当に寂しがって、怖がっていたのはあたしの方だった。
いつも梨華ちゃんの話を聞き、慰めていたのは全部あたしがツラかったから。
モーニング娘。のメンバーとしてのプレッシャーが怖くて、苦しくて……。
苦しいのに素直になれない自分を、
健気に一生懸命頑張ってる梨華ちゃんに当てはめて、
それを親身になって慰めていただけ。
あたしはいつも梨華ちゃんのツラさを取り除いてあげてるような気分でいた。
でも本当の所は素直で優しい梨華ちゃんの心に逆に励まされていたんだ。
弱い自分を見て見ないふりをしながら…。
- 32 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月11日(水)01時11分42秒
- 「ひとみ…ちゃん?」
あたしはきっとボーっと突っ立っていたんだろう。
梨華ちゃんがベッドの中からいぶかしげに尋ねている。
「あっ ごめん……」
あたしはそう言ってベッドに横になった。セミダブルだから2人は寝れる。
「でもひとみちゃんって本当にしっかりしてるよね〜」
梨華ちゃんが天井を見ながら話す。もう涙はすっかり引いているようだった。
「そんなこと無いよ…」
そんな事無い。あたしはしっかり者をクールに演じているだけ。
本当は寂しいくせに。すがりついて、泣いて甘えたいくせに…。
梨華ちゃんと話せないと眠れなくて。なんだかイライラして……。
本当の自分をさらけ出すのが怖くて、それを隠してるうちに、
自分でも「吉澤ひとみ」がどんな人間か解らなくなっていた。
『今から言ってもいい?』も『一緒に寝ようか?』も全部自分の要求だった。
それを恩着せがましく梨華ちゃんに言って……。
素直になれない変なプライドが。言い訳ばかりしてる自分が大っ嫌い……。
「私も、ひとみちゃんみたいに強くなって、しっかり出来たらなぁ〜」
「強くなんかないよ!ホントに偉いのは梨華ちゃんの方じゃん!!」
あたしは思わず声を荒げてしまった。
「ひと…みちゃん?」
梨華ちゃんが微かにこっちを向く。
あたしの目は梨華ちゃんを見る事が出来ない。
ここまで来ても素直になれない自分が本当に情けなくなった。
後から後から涙が出た。
口から出る嗚咽も止められず、震える体も抑えられず、あたしは泣いた。
………初めて、素直になれた気がした。
- 33 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月11日(水)01時26分55秒
- 梨華ちゃんはすっと手を伸ばし、あたしの手に重ねた。
その手はとても優しくて…。そして暖かかった。
「ひとみちゃん。明日も……がんばろーねっ」
あたしは、涙で梨華ちゃんの顔は解らなかったけど、
ぎゅうってその手を握り返した。
(梨華ちゃん…ずっと一緒に居てね)
梨華ちゃんも握り返した。
(ひとみちゃん…ずっと一緒にいようね)
- 34 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月11日(水)01時36分22秒
- ――――あたし達は1人じゃとっても小さくてか弱い存在だから。
今はこの手のぬくもりと共に生きていく。互いが互いを支えあって。
いつか…その手を離す事が出来るくらい強くなって、自分を好きになれるその時まで…。―――――
<おしまい>
- 35 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月11日(水)01時51分24秒
- 一気に更新しました〜。暇人ですな。(w
最後の文がイマイチ納得行かず、初期型よっすぃーは超ネガティブ。
ひとり語りは長すぎでくどい。はぁ… 鬱だ。まだまだっす…。
またいつかいしよしに挑戦する時はもっと良いものを書きたいと思います。
リクくれた人!すいませんでしたっ!!
次は<切ないののやぐ>のリクですな。
これ…一応アイディア浮かんだんすけど……。
「バナナに滑ってすってんころりん!」ぐらいの古典的&超がいしゅつっぽい、
「つーか今時そんなネタ誰も書かねーよっ!」って感じなんです。(汗
それでも良かったらサクサク更新出来ますけど…。どうしましょ?
別ネタ考えますか?
- 36 名前:遠藤@石川娘。 投稿日:2001年04月11日(水)21時14分00秒
- 梨華ちゃん可愛いわあ。
最後の三行が良いし。
・・ののやぐ・・やらへんの?
- 37 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月12日(木)01時06分43秒
- いしよし編、マターリしててよかったです。
個人的に≪いちいし≫(市井に激惚れな石川が不器用ながらもいじらしく頑張る、みたいな)リクしたいとこですが、気が向いた時にでもいつか書いて下されば良いです。
- 38 名前:林檎 投稿日:2001年04月12日(木)17時32分12秒
- ふふふ・・・牛乳嫌い。(笑)さん・・・。
見つけてしまいましたよ!
リク、聞かなくてもわかりますね?(爆)
やすいし!何がなんでもやすいし!!
あ〜、ヤスヲタでよかった(爆)
- 39 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月12日(木)18時20分39秒
- 4です。ののやぐが読めるんですね?作者さんにお任せします。
期待してます。
- 40 名前:バービー 投稿日:2001年04月12日(木)18時23分41秒
- かおののかよしごま、お願いできませんでしょうか?
- 41 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月13日(金)00時30分19秒
- なちよしかなちいちお願いします!!!!!
あと頑張れ!!!!!
- 42 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月13日(金)01時47分53秒
- >>36
梨華っち可愛いすか?どもども♪最後の文は自信が無かったので、
そう言って貰えるとマジ嬉しいです!書きまっせ!
>>37
どもども♪マターリしてましたか?自分的に嬉しい反応です。
いしいちですね。了解しました。
控え目な人…もっとガンガン言って良いっすよ?(w
>>38
これはこれは!林檎師匠!師匠じゃないっすか!
リクどうも!やすいし!書いてみたかったんです♪(嬉)
あ。自分は牛乳好きなんですけどー。やすさん牛乳嫌いなんで、これす。(w
がっ 頑張りま…げっげほっげほっ!!(爆)
>>39
あ!リクくれた人っすね。精一杯頑張ってみます。
切ない・痛いかどうかは…自信無いんです!自分甘めの方が得意なんで。(泣
>>40
ういっす!どっちかっつーとよしごまが得意かな?って感じすね。
でもかおののにも挑戦してみましょう!
>>41
なちよし・なちいち…。了解です。びみょーすね。(w
がっ 頑張ります!!!!!ども!でも反応あるとやっぱ嬉しいですね♪
- 43 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月13日(金)01時59分10秒
- 一応リクの確認しときますね。
ののやぐ・やすかご・さやまり・やすやぐ・(いしよし)・黒ごまいし
(黒いしごま)・(さやまり)・いちいし・やすいし・よしごま・かおのの
なちよし・なちいち。
以上ですよね?ちなみに()付いてるのは前に書いてあるカップリングなので、
さやまりは甘く、なっちの邪魔が入るやつ。
いしよし・黒いしごまは上に書いてあるリクが全部終わってから。
という事で良いすか?すいません!色んな組み合わせに挑戦したいんで…。
- 44 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月13日(金)03時24分44秒
- 吉澤と石川の初々しい感じがいいね〜
やすかご楽しみにしてますv
- 45 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月15日(日)00時40分41秒
- >>44
初々しいですか?良かったー。そう言って貰えると嬉しいす♪
初期いしよしのつもりだったので。
やすかごっすね…。やす…。頑張ります!
余談ですが。昨日、一昨日とこの時間の金板が全く開けなかったんすけど…。
自分のPCが原因なんですかね?昼間は開けるのに…。
他の板も同様に開かなくなったりするんですよ。それが鬱で……。
- 46 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月15日(日)01時29分16秒
- <ののやぐ>
最近メンバーみんなオカシイのです。
ののが話し掛けても聞いてるのかいないのか。ボーっとしてるのです。
いつもお仕事の時は辻って呼んでるけど、2人だけの時はのぞみって呼んでくれます。
いい子いい子とかぎゅっとか沢山してくれたり。矢口さんはスッゴク優しいのれす。
ののと矢口さんは実はらぶらぶなのです♪辻は矢口さんがだ〜い好きれす!
みんなにはナイショれすよ?
モーニング娘。控え室の前。中からは楽しそうな声が聞こえている。
(ん〜…。どしよっかな〜 ……ウジウジしてたらいけないもんね!よしっ!)
辻は思い切ってドアを開けた。
メンバーは辻の顔をみるなり急に会話を止めた。
「皆さんどうしたんれすかぁ?辻のお顔になにかついてますか?」
「ううんー 別にぃー」
矢口は目も合わさず素っ気無く答えた。
(む〜〜〜ぅ……)
ココでひるまず今度は加護に切り出す。
「亜依ちゃん。何のお話してたのぉ?」
「ううんー 何でも無いよぉ〜」
(むむむむむぅ〜〜〜……。)
他のメンバーは急に空々しく昼食の弁当の話をし始めた。
(そうれすか!ののだけノケモノなんれすね!いいですよぉ〜〜っだ!ぷんぷん)
辻は怒った顔を精一杯に作るとテーブルの上にあった弁当を無言で食べ始めた。
しばらく食べてチラリと矢口を見る。矢口は雑誌に目を落としていた。
(気付いてますかぁ〜?矢口さぁ〜〜ん…)
「あーーーっ!!そうだった!」
(んっ 何れすか?やっとお話してくれるんれすか?わくわく♪)
期待を込めた目で見つめる。矢口すっと顔を上げ…目が合った。
(前に矢口さんが超可愛い〜〜っ!!って言ってくれた顔で笑うのれす!
必殺!ののスマイルなのれす♪えいっ!)
すっ……。思いっきり辻を交わす矢口。
(あぁ〜〜〜っ!ひどいれすっ!!)
矢口はののスマイルに無反応で中澤を見た。
「ゆーちゃーん!買い物連れてってくれるって言ってたじゃんかー!いついつ!?」
「なかなか忙しくてなー ごめん!しばらく無理!」
「え゛ー!なんだよぉ〜〜」
(今のは…完全にシカトでした…泣いたら…泣いたら駄目です…我慢・我慢…)
無言でうつむく。
「ちょと…お散……歩に…っく行って来まっす」
辻は辛うじて笑顔で言うと楽屋を飛び出した。
- 47 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月15日(日)02時47分22秒
- やぐちゅーも見てみたいっす!!
- 48 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月15日(日)15時38分52秒
- 辻かわいいですね。相手が矢口なんて最高です。続き待ってます。
- 49 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月17日(火)14時57分56秒
- 同じく辻かわいいっすね
- 50 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月18日(水)00時24分38秒
- >>47
やぐちゅーっすね。了解しました!ただ沢山リクが溜まってるので、(汗
時間掛かると思います。すみません。
>>48
辻ですか?ありがとうございますっ。自分はお子様コンビはイマイチ苦手で…。
そう言って貰えると嬉しいす!
>>49
( ´D`)<そうれすか?てへてへ うれしいのれす。
にするとあまりにも酷いので(w 辻にしては珍しく?漢字を使ってます。
話し方の癖とかよく解らないので、何かおかしかったらご指摘下さい。
あ。すいません。1つ宣伝を…。
紫板の「テスト」というスレにも執筆してます。何故テストに…。(w
くだらない感じの童話パロディーです。駄文ですが読んで頂けたら嬉しいす!
- 51 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月18日(水)01時11分07秒
- ロビーにやって来た辻。ちょこんとソファーに座った。
「ちーーんっ!……あんな事で泣いたら駄目なのです…。矢口さんと約束したんだから……矢口さん…」
辻は矢口が冷たくなった理由をゆっくりと考え始めた。
(矢口さんがお話してる時に亜依ちゃんと沢山おしゃべりしちゃったからかなぁ?)
(よそ見しててダンスの振り間違えちゃった事かなぁ?)
(矢口さん大人のくせに辻より小さいですね♪って言った事かなぁ?)
(……矢口さんが取って置いたヨーグルト勝手に食べちゃったからかなぁ?)
「ん〜〜むむぅ…どれも違う気がするなぁ〜…」
(矢口さんはそんな事で怒ったりしないもんっ)
辻は本当の矢口を知っていた。
TVやラジオで見せる破天荒な、大きな声で笑ったり怒ったりする矢口ではない。
「なにしてんだよぉ〜〜っ!!」
叫んだ後には必ず優しく笑って辻の頭をぽんってして言う。
「全く辻はぁ〜 しょうがないなっ 今度はちゃんとやるんだぞ?」
(解ったかぁ?のぞみぃ)
小声で付け足し、いたずらっ子っぽく笑うあの目が好きだった。
辻は矢口のふと見せる優しい笑顔が大好きだった。
怒られても嬉しかった。
矢口と一言でも話が出来たら楽しかった。
辻のパワーの源は矢口そのものだった。
(だからっ だからっ もっとちゃんとした何かがあるはずなのです……矢口さんが変わった何かが…)
何か理由が。辻はもう一度考えてみる事にした。
<続く>
もっと他に理由が。
- 52 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月18日(水)20時56分16秒
- 矢口理由はなんなんだ?
- 53 名前:林檎 投稿日:2001年04月20日(金)20時38分53秒
- ファイトォ!
ののたんかわいい!!(><*)
やぐっちゃんの心理は一体!?
- 54 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月21日(土)16時59分03秒
- 辻かわいいです!
- 55 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月21日(土)17時33分39秒
- >>52
( TDT)<そうれすよ…やぐちさん…おしえてくらさーい
>>53
ういっす!!激励のお言葉どうもっす!師匠!(w
(〜^◇^〜)<やーだよーっだ!キャハハハハ
>>54
( *´D`)<そうれすか?やぐちさんも「かわいいよ」って、
いつもたくさんいってくれるれす。てへてへ。
こんなネタを書いてる暇があったら更新しろ!って感じすよね…。スンマソン。
超スランプでして…。初心者の自分には小説なんて無理なんすかねぇ……。
更新遅くてイライラすると思いますが。ヨロシクですっ!
- 56 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月21日(土)18時12分06秒
- 泣きながら楽屋入りした辻。
集合時間10分前に来るのは2人だけのいつもの決まりだった。
雑誌に目を落としていた矢口。
「おはよー のぞみでしょ?…って!どしたぁ!?何かあった?」
顔を上げた矢口の目に映る涙。
「やぐっち…さぁ〜ん……ふぇっ ふぇ〜〜〜えぇ〜〜んっ!」
矢口を見てほっとしたのか、またせきを切ったかのように泣き出した。
「どしたぁ?ちょっ えと…何泣いてんのぉ?のぞみぃ〜」
うろたえる矢口の胸に泣きながら飛び込んだ辻はゆっくり話した。
「お前なんか学校に来るな」「芸能人だからって調子に乗るなよ」「ムカツク」
「明日からシカトするからー」「ちゃんと喋れもしないくせに!」
数人の女の子に呼び出され口々に言われた言葉。
スゴク悲しかったけど、それ以上に怖くて何も言い返せなかった事。
仕返しが怖くて友達にも、親にも相談できなかった事。
ずっと心に秘めていた思いがついに爆発してしまった。
「そっか……そんな事あったんだ…」
辻の背中を優しく撫でつつ、静かに言った。
「ひっく……うっく…いっ はぃ…こわかっ……」
「のぞみ」
矢口は正面に座り目をまっすぐ見た。
「今度いじめられたら矢口にすぐ言う事!そんな変な奴らやっつけてやる!
のぞみにはこの矢口様が付いてるんだぞぉ?」
そこまで言うとにって笑った。
「だから…だいじょうぶいっ♪」
その顔があまりにも優しくて、辻はつられて涙でくしゃくしゃの顔で微笑んだ。
「へいっ」
「おっ!可愛い〜!やっぱのぞみは笑顔が1番可愛いじゃん♪」
「そう…れすか?」
「うん!日本一!……世界一!宇宙一可愛いよ!」
そう言われて頭を撫でられた辻は心に決めたのだった。
『もう絶対泣かないのれす!もっともっと可愛いって言って貰うんです!』
(だから矢口さん……辻を嫌いにならないでくらさいね。
辻は矢口さんが大好きれすから…。矢口さんの為に…「がんばりま〜すっ」)
「むにゃむにゃ…やぐちさぁ〜ん♪……ほぇ?」
しばらく考え込んでいた辻はそのまま眠ってしまっていたようだ。
遠くの方から自分を呼ぶ声がする。
- 57 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月22日(日)10時33分22秒
- 矢口のお姉さんぶりが好きです。冷たかったのはなぜ?
- 58 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月23日(月)18時34分28秒
- この矢口めっちゃ好きです。続き期待してます。
- 59 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月24日(火)19時11分13秒
- >>57
(〜^◇^〜)<そぉかなぁー!?ありがとーっ
じゃあソロソロ教えちゃおっかな♪
>>58
(;´D`)<つじのやぐちさんれすよぉ!つじもめっちゃすきなんれすからぁ!!
↑必死。
頑張りますっ!レスどうもっす!
- 60 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月24日(火)19時40分53秒
- 「矢口さん!?ですかぁ?」
慌てて飛び起きる辻。
「……なぁ〜んだぁっ 保田さんじゃないれすか…。」
「『なぁ〜んだ?』だと〜?悪かったね!保田さんで!」
保田はちょっとムッとしながらも笑いながら言った。
「そういう意味で言ったんじゃないれすよぉ〜 …矢口さんかなぁ?って思ったから」
「ん……。まぁ良いや。ソロソロ楽屋戻んないと!着替えもまだでしょう?」
「はーい…ワザワザどうもれす」
「あたしはちょっと寄るトコあるから。先に戻ってて良いよ」
「へーい……」
「辻ぃ〜 ボーっとしてっとすっ転ぶよ〜!」
しょんぼりと歩いて行く背中に呼びかける。
「はい…」
なおも元気の無い返事に苦笑せざるを得ない保田だった。
楽屋前に戻って来た辻はドアの前でウロウロしていた。
(またさっきみたいに矢口さんに無視されちゃったら…。
……今度は我慢出来そうにないれす。どうしよぅ……。)
ふと、中の声が聞こえた。
――――――
「辻は?」
「まだ戻って来てないみたいですよ」
(飯田さんと梨華ちゃん?)
「ったく 矢口もヒドイよねぇ〜 見た?辻のあの顔?」
「ののは矢口さんが全てですからね」
(ちゃっかり全部ばれてるのれす……)
思わず苦笑いの辻。
「加護は?」
「矢口さんと一緒じゃないんですか?やっぱり……
「あーーーっ!だれかココにあったあたしのせんべい食べたでしょお!?」
ですし…」
(!!!後藤さん………思いっきり邪魔なのれす…)
石川の言葉は後藤の叫びにかき消されてしまった。
(亜依ちゃんと矢口さんが……?ん〜〜〜〜〜〜)
何か引っかかる物を感じた辻はそのまま立ち尽くして考えた。
(そいえば……矢口さんが辻とお話ししてくれなくなったのって……)
- 61 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月25日(水)13時40分29秒
- 今から1週間ほど前。辻は矢口と2人で渋谷に来ていた。
「次はマルキュー行くぞぉ!」
「ちょっと待ってくらさいよぉ〜 やっ矢口さん歩くの早すぎですぅ」
満面の笑みの矢口の後を辛うじてついて行く辻はふと足を止めた。
(あ!ベイビーミッキーだぁ♪可愛い〜〜っ)
「のぞみぃ〜?どうしたぁ??」
10m程先で矢口がいぶかしげに呼ぶ。
「ふぁ〜〜いっ 今行きますよぉ〜」
トテトテと走る辻。と、今度は矢口が立ち止まった。
「アイタタタ……どうしましたぁ??」
勢いあまって圧底矢口の背中に顔がぶつかる。
「ん〜。加護からメールだぁ……あ」
「亜依ちゃん?何のご用ですかぁ??」
ディスプレイを覗き込もうとした辻を突き飛ばし、スゴイ形相で睨んだ。
「見ないでっ!」
「へぇ?どうしてれすかぁ?」
矢口のあまりの変化に辻はショックと言うより呆気に取られた。
「何でも無い…。ごめん!のぞみ。今日はもう帰ろう」
「え?え?帰る?109は行かないですか?」
「ちょっと大事な用事が出来ちゃったからさー ごめんっ!
ここからなら1人で帰れるよね?」
「だってせっかくのオフだから夜ご飯も一緒に食べ……ようって…」
俯きながら辛うじて呟かれた言葉は震え、泣き出しそうになるのを堪えている。
「だからごめんって言ってるじゃん!」
矢口は最後まで言葉を待たず苛立たしげに遮った。
思わずびくっとした辻の頭を優しく撫でる。
「電車が無理でもタクシーでなら帰れるでしょ?」
「……はい」
矢口の優しいけど有無を言わさない目に、仕方なく従う辻。
「じゃね〜 気を付けて帰るんだよ!」
「さよ〜なら……」
(はぁ……)
- 62 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月25日(水)14時05分36秒
- トボトボと帰路についたのを今でも鮮明に思い出す。
(そうれす!あの日から矢口さん……と亜依ちゃんもお話してくれなくなって)
幼いながらもやはりこういう事は「女」であって。直感という物が働く。
(…矢口さんは亜依ちゃんに会いに行ったんじゃないかなぁ………)
重苦しい・嫌な予感が、悪い空気がどんどん大きくなっていく。
「何やってんの?入らないの?」
「ひえっ!!」
突然後ろから声を掛けられて思わず叫ぶ。
「ひえって……そんなにあたしが怖い?」
「あぁ…保田さん」
またしても苦笑交じりの保田の登場に、辻は脱力した。
楽屋に入るに入れないままで居て、いつの間にか追いつかれたようだ。
「あ!あんたまだ着替えてないんじゃん!ほらっ!とっとと入りなよ」
躊躇する間もなく無理矢理連れ込まれてしまった。
「あ…」
一瞬しんとなる部屋。中には後藤・飯田・石川・吉澤が居た。
「ん?裕ちゃん達は?」
「裕ちゃんは打ち合わせ〜なっちはジュース買いに。矢口は加護とトイレかな?」
「ふーん」
保田と飯田の会話を尻目に、辻は黙って着替え始めた。
(はぁ……やっぱり…)
零れ落ちそうな涙を必死に堪えた。
- 63 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月27日(金)01時18分00秒
- 着替え終わり、ボーっとしていたが、相変わらず辻に話し掛ける者は居なかった。
(どーして誰も口聞いてくれないのかなぁ……)
ただでさえ矢口の事で重苦しい気持ちと暗い空気に拍車が掛かる。
「あの…辻何か悪い事しちゃいましたか?」
「別に〜…」
後藤は素っ気無く答える。
「……どうして誰もお話してくれないですかっ!?」
思わず裏返る声。虐められた事を思い出す。
見かねたのか、石川が辻の方を向いた。
「ののっ そうじゃな…」
「石川っ!余計な事言うんじゃない!」
保田がそれを厳しい口調で遮る。
「はい…」
申し訳無さそうに俯く石川。
(…保田さんまで……)
さっきまでの砕けた姿勢の保田では無かった。
急に人が変わったようにキツイ表情になり、何かにイライラしてる様でもあった。
マネージャーと中澤が戻って来て、収録の時間となる。
矢口と加護はそのままスタジオに向かったと聞いた。
スタジオに着いても矢口は目も合わせてくれない。
矢口のちょっとした仕草や癖は見なくても真似できて。
優しく撫でてくれるあの手が大好きで。
のぞみぃって呼んでくれるあの声が大好きで。
自分よりちょっと低い視線で、でもまっすぐ見つめてくれるあの目が大好きで。
矢口真里という人物が大好きで。
……辻の全てが矢口で。矢口の全てが辻だった。
- 64 名前:かんかん 投稿日:2001年04月27日(金)01時29分07秒
- いちよしが読みたいっすなー。
男前コンビ何気に好きです。べた惚れよっすぃーなんかサイコーです。
- 65 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月27日(金)01時34分16秒
- 収録の間も、辻はずっと上の空だった。
普段の辻に輪をかけて気持ちが浮ついていた。仕事どころじゃない。
(矢口さん…やっつけてくれるって言ってたじゃないですか……。
大好きだよって…言ってくれたじゃないれすか……)
考えれば考えるほど目に涙が溜まって、零れるのを堪えるのがやっとだった。
(矢口さんとお話出来なかったら…辻はもとの弱虫になっちゃいますよぉ〜……)
結局呼び出されて説教を受ける羽目になった。
中澤の叱咤が飛ぶ中、他のメンバーは無情にも早々と帰っている。
「お疲れ様でしたーっ!っしたー!」
30分ほどの説教の後、「先に戻ってな」と言う中澤の言いつけ通り楽屋に戻る。
結局いくら怒られても右から左で。
(モーニング娘。辞めちゃおうかなぁ……)
という気持ちと共にトボトボと歩いた。
- 66 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月28日(土)01時12分40秒
- 矢口。辻をかわいがってあげてくれー!
- 67 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月28日(土)13時33分04秒
- ドアの前に立つと、何か違和感を覚えた。
(あれ?さっきと同じ部屋かなぁ??
さっきはこのお隣の部屋だった気がするけど。……まぁいいか〜)
気持ちが沈んでいる辻にとってはさして関係無かった。
ドアを開けると中は暗闇に包まれている。
「みんな……帰っちゃったんですね…」
誰ともなしに呟く。
やっぱり自分だけ仲間ハズレなんだ。という気持ちに押し潰されそうになる。
と、ピカッという光と共に何かが弾ける音が響いた。
「なっ 何ですかぁ!?」
思わず声を上げる辻。
- 68 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月28日(土)14時11分52秒
- 「ハッピーバーースデーーー!じーつぅーっ!!」
(ほぇ!??)
「イエェ〜〜イッ」
という声と共に電気がつく。
中には中澤を除くメンバーが揃っていた。
(やっ 矢口さぁん!!)
モチロン矢口も居て、優しい笑顔で辻を見ていた。
部屋の中には小学校の学芸会のノリの飾りが施され、
テーブルの上には手作りと思われるケーキと某ファーストフードのチキン。
床には先ほど打ったと思われるクラッカーの色鮮やかな紙片。
本来スケジュールを記すはずのホワイトボードには「Happy Birthday!!」と
妙なネズミと思しき絵。
「これって…?」
辻は呆然と呟く。
「はぁ〜あ!疲れた疲れた!もー!辻に内緒で進めるの大変だったんだからね〜!」
開口一番愚痴を漏らしたのは飯田だった。
「なっちと圭織でお花と輪っか飾り作ったんだぁ♪いい感じっしょ?」
ニコニコと話す安倍。
「あたしはー ごっちんと買出し係かな!」
「それだけじゃないじゃ〜ん!けーちゃん♪
あんな一生懸命、絵〜書いたのにぃ?カワウソの絵だっけ??」
ニヤニヤと話す後藤にふてくされる保田。
「後藤…喧嘩売ってる?悪かったね!ヘタクソで!ミッキーだよ!ミッキー!!」
「ケーキはあたしと梨華ちゃんの超自信作!マジ美味そうでしょ?」
「多分美味しいと思うんだけど……」
自信満々に話す吉澤とは対照的に不安げな表情の石川。
「おぉおぉ!やっとるね〜♪」
戻って来た中澤は上機嫌で、さっきまで怒ってたのが嘘みたいだった。
「はいっ 辻ちゃんにフォーユー♪やで!」
そう笑顔で何かを手渡す加護。呆然としつつも何とか受け取る。
「あ……開けても良いですか??」
「うんっ 開けてみぃ!」
「これって……」
以前から欲しがっていたベイビーミッキーのぬいぐるみだった。
「前から欲しいって言うてたでしょ!だからね♪」
「……ありがとぉ」
辛うじて、呟くように言った。嬉しいのとほっとしたのとびっくりしたのと。
色んな気持ちが入り混じっていたから……。
- 69 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月28日(土)14時42分23秒
- ふと矢口を見る。
今まで一言も発していなかったから、何だか不安になった。
矢口は相変わらず優しい笑顔だった。
「矢口……さん?」
「つか、本当は矢口忘れてたんだけどさ。加護が誕生日の事教えてくれてね!
のぞ…辻前に言ってたじゃん?『1回で良いからお誕生日会をやってみたい』って
だから加護と2人で企画して…」と、中澤が割り込む。
「矢口なぁ!メンバーに無理矢理手伝わせてな!もうメッチャ大変だったで!」
冷かすように言う中澤に安倍がすかさず突っ込む。
「とか言って裕ちゃんは何か手伝ったっけかい?」
「何言うてんの!場所確保したのは裕ちゃんやん?!」
なだめるように保田が割って入った。
「矢口はすぅ〜ぐ顔に出るから。しばらく辻と距離置くようにしてさー」
「えへへへ〜 矢口は正直者なんだよぉ!っと……」
また辻の方に向き直る。
「ハッピーバースデー…のぞみぃ」
最後の『のぞみ』は囁くように、周りに聞こえないように、最高の笑顔で言った。
「矢口…さぁん……」
涙がぽろぽろ零れた。今までずっと我慢してたものがせきを切って溢れ出す。
「くっ ひっく……うぅ…やぐ…」
「どした?そんなに嬉しかったぁ?」
「…ひっ うっく……あ…」
声にならない。涙が止まらない。
メンバーは優しい目で辻を見ていた。
「あ…りがと……ござ…ますっ」
それしか言えなかった。胸がいっぱいで、それ以上何も言えなかった。
(ののは馬鹿だったのです…メンバー皆。こんなにもののの事思ってくれてました)
- 70 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月28日(土)15時11分00秒
- 「み〜んな、辻の事好きだからね!モチロン矢口は……特別だけども」
これ以上ないくらいの優しい声と、対照的なイタズラっ子のような目で言う。
「へいっ!」
(矢口さん…ののは矢口さん達と一緒に居れて……
モーニング娘。に居れて本当に良かったです!)
「さぁ〜て!ケーキ食べよ!!」
「あっ!駄目ですよ!飯田さん!ケーキはロウソクふーってしてからです!」
「じゃあ先に肉食べるべ!」
「ののの誕生日なんですから…」
「これってさぁ…ハピサマの衣装をイメージしたの?」
「ちがっ これは赤ちゃんの服着てるんですぅ!ミッキーなんだよっ!」
「誰か裕ちゃんにビール買うて来てくれたぁ!?」
「じゃあ加護はー 辻ちゃんにオメデトウのダンスを考えますね!」
一気に騒々しくなる、いつものモーニングの楽屋。
……の隅。
「のぞみぃ もう絶対泣かないって言ってたんじゃなかったぁ?」
意地悪そうに笑う矢口。
「むぅ……嬉し涙は特別なんれすよ!それに…」
俯く辻。
「ん?」
「矢口さんが辻の事嫌いになって……口聞いてくれないのかと思ったですよ」
「なぁ〜にぃ〜!?そんな事考えてたの?」
「だって…だって……矢口さんヒドイですよ…」
拗ねるように呟いた辻の頭を優しく撫でる。
ゆっくり顔をあげた辻の目をまっすぐ見て囁く。
「そんな弱虫な事言ってるとぉ……矢口様がやっつけちゃうぞ?」
「………負けないれすよぉ!矢口さんパワーで返り討ちです!」
「あぁん?矢口相手に矢口パワーが通用するかっ!」
「てへへ〜♪矢口さん?」
「ん〜?」
「だーい好きれすよぉ」
「言わなくても解ってるって!」
<おしまい>
- 71 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月28日(土)15時20分07秒
- ののやぐ。やっと終了しましたっ!
結局ダラダラと長編になってしましましたが…。
更新速度も遅く、申し訳ありませんでした!!しかもこんなオチで…。(汗
>>64
いちよしっすね!自分娘。ヲタ歴浅いんで…。
いちさんを上手く書けるか自信無いんですけど、それでも良かったら了解です!
>>66
(〜^◇^〜)<おうっ!可愛がってやったよ〜!(w
ていうか!のぞみは超可愛いしー!嫌いになる訳無…(以下ノロケ
次はやすかごっすね!!いよいよヤスを書く時が!!!
マジ気合入れて頑張ろうと思います!
予定としてはやすかごというよりかごやすかな?と…。
- 72 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月28日(土)19時06分34秒
- かおりか読みたいです・・。
リクたまっていて大変でしょうが、お願いします。
- 73 名前::弦崎あるい 投稿日:2001年04月28日(土)23時54分47秒
- どうも弦崎あるいです。
いや〜、おもしろいです。
リクできるってすごいですよね、
自分にはちょっとできないです。
がんばって書いていって下さい!
- 74 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月29日(日)01時12分41秒
- >>72
「かおりか」心優しいリクっすね。ども!(w
大丈夫ですよ♪任せて下さいっす!
実は前に書き溜めてたストックにかおりかあるんですよ。だから全然平気です!
まぁ…ご期待に添えるかどうかは…解らないですけども。(ニガワラ
>>73弦崎あるいさん
弦崎さんに読んで頂けるとは!しかもそんな暖かいお言葉。マジで光栄です!
いやぁ〜…。自分はカップリングのリクは受け付けられても、
「その人が欲しいと思っていた作品の雰囲気」をちゃんと書けてないです。
キャラの個性を生かしきれて無いんですね。(ニガワライ
ありがとうございます!頑張って書いていきます!
- 75 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月29日(日)01時47分12秒
- <やすかご>
「ヨロシクお願いしまーすっ!保田さん!」
あたしの前に立ち、満面の笑みで挨拶する加護。
―――――この時からあたしは妙な予感を覚えていた。
忙しくなるような・ひと波乱起きそうな……それでいて決して嫌では無い予感が。
裕ちゃんが娘。を脱退する事を聞き、リーダーの後任の話を聞き。
いつまでもショックを受け続け呆けている訳にも行かず、
「中澤裕子の居なくなった娘。」の将来を考えなければならないと感じ始めた頃。
それは元リーダー中澤裕子の口から唐突に出た言葉だった。
「加護の事ヨロシクな!圭坊っ!!」
「はぁ?」
とある番組の収録を終えた後のいつもの反省会。メンバーだけが楽屋に居る。
裕ちゃんが改まって「話がある」と言ったトコまでは理解したけど…。
昔から理解するのにすこぅし時間が掛かる性質のあたしはもう一度聞き返した。
聞き間違いって事もあるしね。
「何?加護が何だって??」
「せやからね。チビっ子2人の面倒を見る係を分担しなさい。言うたんよ」
裕ちゃんはいたって真剣な顔で言う。
「この子等は……この裕ちゃんでも持て余す部分あったやん?だから圭織と2人で…」
「ち!ちょっと待って!それは良く解るよ!辻加護の破壊力とパワーは!
圭織と分担しなければならないのも解るけどぉ!
……でも、どうしてあたしが加護の係なの!?」
チラリと加護を見ると勝ち誇ったかのようにVサインをしてる。
『ばかっ!誉めてるんじゃない!』と突っ込みたいのをぐっと我慢する。
「どうしても何も…圭織は元々辻の教育係やん」
裕ちゃんは当然でしょ?とでも言いたげな顔で言い放った。
- 76 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月29日(日)02時16分02秒
- 「そっ そんな事言うんだったら後藤が加護の教育係じゃない!」
「まぁな。それはそうやけども……」
そこまで言って裕ちゃんはチラリと後藤を見る。
「ふぁ?ふぁに?あんか言った?」
視線の先の後藤はというと。
口いっぱいに詰めたせんべいで思うように喋れないようだった……。
(しかも今までの話なんか聞いちゃいないし…。)
後藤の姿を見て一気に疲労感が増した気がした。
「でっでも……あたしにだって石川が居るし!」
「あぁ?石川なぁ。どうなん?石川はどう思う?」
(頼むっ!石川ぁ〜!)
あたしは一縷の希望を託して無言で目線を送る。
それに気付いたのか、石川はゆっくりうなずいた。
「私は……保田さんの手を煩わせないように頑張りたいと思います!
だから心置きなくあいぼんの教育にもあたって下さい!」
熱血感の目と力強い声で言う石川。その姿はいかにも体育会系。
(ちっがぁ〜〜うっ!どーしてそうなるんだよぉっ!石川ぁ!)
「あぁ……そ」
あまりの出来事にそれ以上言葉が出ない。
「じゃあ決まりやね♪圭坊も石川も!頑張ってな!」
ニコニコ顔の裕ちゃん。
「なっちも応援してるべさ♪」……なっつぁん。
「がんばれーっ 圭ちゃん!」……矢口。
「保田さんなら絶対大丈夫!ですよぉ」……吉澤。
みんな他人事だと思ってぇ!!
「保田さん?そんなに加護の面倒見るの嫌ですか?」
加護は今にも泣き出しそうな、不安げな表情で私を見つめた。
「やっ そういう訳じゃ……」
「でも…嫌だから……すぐ引き受けてくれないのと違いますか?」
「そんな事無いって!じゃあ…頑張ろうね!加護っ」
そのあまりにも不安気な・幼い表情に思わず折れた。
―――――こうして、あたしの平和で静寂な日々は失われたのだった。
- 77 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月29日(日)09時35分42秒
- 保田ァ〜〜!!(激嬉
- 78 名前:名無し読者 投稿日:2001年04月29日(日)10時38分09秒
- うんうん、おれも、飯田保田のツートップ体制は、
この二人対策だと思ったんだよな〜
期待ワクワク!
- 79 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年04月30日(月)13時42分31秒
- >>77
( `.∀´)<何よぉ〜〜!!あたしの登場がそんなに嬉しい訳ぇ?(w
あ。レスありがとね!励みになるわ♪
>>78
やっぱそう思いました?自分もす。(w
パワー溢れる加護とそれを相手する圭坊を上手く表現で来たらなと、思ってます。
ただご期待にそえる内容になるかはちと自信無いっすけど……。(ニガワラ
でも嬉しいです!ありがとうございます!頑張ります!
- 80 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年05月01日(火)01時55分33秒
- 裕ちゃんが卒業して・あたしがサブリーダーとなって1週間経つ。
今日も仕事。雑誌のグラビア撮影だった。
「裕ちゃんが居ないモーニングって……どうなるんだろうねぇ」
彼女がまだメンバーだった頃、口癖のように言っていた。
「さぁな〜… それは圭織と圭坊次第なんやないの?」
そんな時裕ちゃんは決まってこう答えていた。
今のこの状況を言うんだよな……。
何だか自分には関係無い事のように控え室の中を見渡す。
お菓子を食べながら雑誌に没頭する後藤と矢口。
MDを聞いている石川。
なっつぁんと吉澤は撮影中。
部屋の隅でにらめっこ?をしている圭織と辻。何やらスゴク楽しそう。
あの2人はなんがかんだ言って気が合う様で。
傍から見たら「面白いかぁ?」って思うような事を延々と続けてたりする。
以前と何も変わらないようなモーニングの楽屋。
(………そんなもんなんだろうな)
あまりにも多忙な日々の連続で、別れを名残惜しむ間も私達には無かった。
何だか感傷?に浸ってしまった……。
あたしは読みかけだった本にまた目を落とした。
と、視線を感じる。
- 81 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年05月01日(火)02時11分49秒
- 「ん?何?」
目線を上げるとテーブルを挟んで真向かいに加護が座った。
「保田さん保田さん!加護ぉ新しいモノマネ考えたんです!見てくれますか?」
「……良いよ。やってみ」
あたしは軽く息を吐いて本にしおりを挟んだ。
以前のあたしなら考えられない。
「今忙しいから後にして」って言って断わるのがほとんどだった。
正直な話、あたしは辻加護が苦手だった。「嫌い」じゃなくて「苦手」
いつもテンションが異常に高くて・うるさくて落ち着きが無い。
なんていうか「肌に合わない」そんな感じだった。
前に「今度やったらただじゃ置かないよ?」ってキレた事もあったっけ。
でも今のあたしには「面倒を見なくちゃいけない」責任がある。
頼まれた以上中途半端な事はしたくない。性格なのか何なのか……。
自分の真面目さを誇らしくもあり、呆れつつもあった。
- 82 名前:書き人。@依頼人 投稿日:2001年05月02日(水)09時51分47秒
- ついに念願のやすかご!
作者さん、頑張って!
- 83 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年05月03日(木)01時44分50秒
- 「あのぉ〜 誰のモノマネしてるか当ててくれますかぁ?」
加護は上目使いにあたしを見る。
「はいはい」
恐る恐る尋ねてくる加護が何だか可愛く思えた。
「じゃあ行きますよ!……このモノマネは誰でしょーっ!?」
そう言うと目をつぶった。
「?」
「が〜 が〜…ううぅ〜ん…むにゃにゃ…あはぁ……」
寝てる?…頬をボリボリ掻いて……寝ぼけて笑う。
「後藤」
「おぉっ 正解でーすっ!!さすが保田さん!」
加護は無邪気にはしゃいでいる。
(……これってモノマネって言うのかぁ?)
「第2問!」
「何?1個で終りじゃないの?」
「はぃ〜 全部でぇ〜3問ありますっ!」
加護はクイズ番組の司会者のような口調で楽しそうに言う。
「やぁ〜〜〜〜ぐちぃ〜〜っ!もーーー…」
「裕ちゃん」
「うわ!早っ!保田さ〜ん もっと悩んで下さいよぉ」
加護はぶーってむくれた。
「ていうかさー 悩むも何も…簡単過ぎ!もっとヒネリを加えなさいよね!
もっと台詞を変えるとかさー 思いっきり裕ちゃんじゃない」
「なるほどぉ」
加護はしきりに頷いている。
なんっか……力が抜けた。
ふと、加護は顔を上げると真剣な顔になった。
「中澤さん…寂しくないですかね?」
「ん?裕ちゃんかー……どうだろね〜 加護は裕ちゃんが居なくて寂しい?」
「……はい」
加護は俯いてしまった。
寂しいに決まってるじゃん。あたしってば……何聞いてるんだか。
裕ちゃんが卒業する事を聞いた時、辻加護は号泣した。
大泣きしながら「辞めないで下さい」と駄々をこねていた。
特に加護は同じ関西出身だからかどうか知らないけど結構仲が良かった。
ひとまわり以上も離れた裕ちゃんによく遊んで貰ったりしていた。
「お母さんみたい」って言ってじゃれてたり。
裕ちゃんがモーニング娘。としての最後のライブを終えた時、
一番泣いていたのは加護だったような気もする。
- 84 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年05月03日(木)02時11分26秒
- 「あのさ……加護」
加護がゆっくりと顔を上げる。
「裕ちゃんは永遠に仲間なんだから!
例え離れていても。会えなくても……心は繋がってるんだからね?」
我ながらちょっとクサイ台詞と思ったけど、これは本心だった。
「……はいっ そですよね」
神妙な顔で聞いていた加護はニッコリと笑った。
その笑顔がすごく幼くて、儚げだった。
(……これからはあたしが加護を支えてあげなくちゃ駄目なんだよね!
裕ちゃんが居なくて心細い思いしてるんだから!)
「3問目は?誰のモノマネなの?当てるよ!」
あたしは出来る限りの優しい声を出して言った。
(これからはもっと優しく接してあげなくちゃ!)
心の中で密かに誓う。
「そやった!じゃあ次は顔真似です!いきますねぇ〜……」
………さっきの誓い全面撤回。
「これは加護の自信作なんですぅ!ホンマに似てますよねぇ?」
加護は顔の表情を崩さずそう言った。
「あんた……」
頬の筋肉が引きつるのを自分でも感じる。
「あははははははっ!!」
遠くから矢口の爆笑する声が聞こえた。
「あははっ おっお腹イタ……
圭ちゃんだぁ!圭ちゃんが2人居る〜〜〜っ!マジ似過ぎだよぉ!!」
他のメンバーも集まってくる。
「新作は保田さんのモノマネなんですよぉ〜」
得意げに話す加護を横目で見つつ、あたしは怒りというよりも不安を覚えた。
……こいつは一筋縄じゃ行かないわ。
- 85 名前:牛乳嫌い。@初心者 投稿日:2001年05月03日(木)02時21分00秒
- >>82
レスどうもっ!
書き人。さんのご期待に添えるかどうかは甚だ不安ですが……。(ニガワライ
圭坊といい自分といい、不安だらけですな!(w
ありがとうごさいます!頑張ります!
- 86 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月03日(木)07時22分02秒
- 保田さんの顔真似……
作者さんも描写しないし(笑
- 87 名前:林檎 投稿日:2001年05月26日(土)17時13分06秒
- 作者さんファイトでっす♪
応援してますよー!!
保田さんの顔真似、見たい。(笑)
- 88 名前:名無しさん 投稿日:2001年06月02日(土)21時58分03秒
- 加護のあのちっこい目で保田の顔マネ(笑
どんな技つかったんだ!
- 89 名前:no name 投稿日:2001年06月05日(火)13時14分17秒
- おもしろいーっ!!
描写も独白も、長過ぎてはいないと思います。
ぜんぜんおっけー♪
むしろ作者さんが的確だと感じた時には、もっと書いてほしーです。
期待してます
- 90 名前:名無しさん 投稿日:2001年06月30日(土)22時02分56秒
- 気になる気になる続きが気になる
- 91 名前:no name 投稿日:2001年07月01日(日)19時02分43秒
- >90
もうすぐだと思いますよ、たぶん・・・
- 92 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月07日(土)21時33分46秒
- 作者さん・・・続きをお願いします。
めっちゃ楽しみにしてます!
- 93 名前:パク@紹介人 投稿日:2001年07月08日(日)12時42分17秒
- こちらの小説を「小説紹介スレ@金板」↓に紹介します。
http://www.ah.wakwak.com/cgi/hilight.cgi?dir=gold&thp=994402589&ls=25
Converted by dat2html.pl 1.0