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初恋
- 1 名前:レイコ 投稿日:2001年04月29日(日)23時28分06秒
- 赤版で書いてるものです。学園モノやります。年齢設定は現実と違ってきますが、ご了承下さい。
- 2 名前:レイコ 投稿日:2001年04月29日(日)23時29分02秒
- 都内にある某女子学園。今日はその入学式。
とはいっても、ここには中学高校があり、ほとんどがエスカレーターで上がってきているため、実際の新入生は中学1年生とごくわずかの編入の高校1年生なのである。
ここは高等部1−Aの教室
「よっすぃー!」
それまでだるそうに机に伏していた茶髪の子が、背の高い色白のショートカットの子が入ってきた途端、笑顔で呼びかけた。
「やっとまた同じクラスになれたねっ!」
「うん、うれすぃーね」
茶髪の後藤真希とショートカットの吉澤ひとみは、中学1年のときに同じクラスになって以来仲良しだったが、2年3年では違うクラスで3年ぶりにクラスメートになったのである。
「今日も市井さんと来たの?」
「えへへー、もちろーん。いちーちゃんが迎えにきてくれるからー」
- 3 名前:レイコ 投稿日:2001年04月29日(日)23時29分57秒
- いちーちゃんこと市井紗耶香は2人より2つ上の高等部3年。
真希とは家が近所で幼馴染である。まるで姉妹のような関係であるが、実は真希の初恋の相手は紗耶香であり、その思いはまだ…
「どうなの、その後は?なんか進展あった?」
「うーん、あった…かな?」
「マジで!?でも、その『かな?』って!気になるじゃーん」
「実はねー、春休み始まってすぐ、いちーちゃんの親が旅行に行っちゃったから、家に泊まりに行ったんだー。そんとき、しちゃった・・・」
「えぇー!!あの市井さんが浮気するなんて!あ、もしかして矢口さんと別れちゃったとか?」
「ううん、ちょっとうまくいってないみたいだけど、別れてはないよ」
「へえ、詳しく聞かせてよー」
- 4 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月30日(月)00時22分11秒
- おおお、さやまりごまっすか?
期待。。。
- 5 名前:レイコ 投稿日:2001年04月30日(月)02時29分32秒
- 紗耶香の家。
「なんかさー、こうやって、後藤が泊まりに来るのって、久しぶりだよね」
「うん、2年ぶりくらいだねー」
昔は下の名前で呼び合っていたが、中学に入ってからというもの、なんとなく苗字で呼び合うようになっていた。
2人は外で夕飯を済ませてきて帰ってきたところである。
しばらくテレビを見ながら、くだらない話をしていた。
「あ、もうお風呂、大丈夫だな。前みたいにいっしょに入ろっか?」
「えっ!?う、うん。あ、いちーちゃんの背中流してあげるねっ」
真希は一瞬ドキッとしたが、それに気づかれないように普通に振舞った。
「お、うれしいねえ。いちーも後藤の背中流してやっからさ」
「うん!ありがと!」
真希は立ち上がって、自分の荷物から着替えなどを出した。
(そうだよー、前に来たときだって、っていっても2年も前だけど、いっしょにお風呂入ってるじゃん。今までと変わんないんだから、フツーにフツーに)
- 6 名前:レイコ 投稿日:2001年04月30日(月)02時32分04秒
- お風呂場の脱衣所。
真希はやっぱり恥ずかしくて、背中を向けてもたもたと服を脱いでいたが、
紗耶香はさっさと自分の服を脱ぎ、すぐにお風呂場のドアを開けた。
「先、入ってるぞー」
「あ、うん」
(いちーちゃん、スタイルいいよなぁ。色白いし、痩せてるしなぁ。アタシなんかー・・・)
真希は服は脱いだものの、やはり恥ずかしいのでタオルを前にあてて、入っていった。
紗耶香はすでに湯船につかっていた。真希はとりあえず、軽くシャワーを浴びて、
紗耶香と並んでお湯につかった。小さな浴槽なので、ちょっと肩が触れたりして、
真希はドキドキしていた。
- 7 名前:レイコ 投稿日:2001年04月30日(月)02時34分19秒
- 「後藤はさ、好きな人いるの?」
「な、なに突然?」
「いやー、後藤さ、結構モテてんのに、なんで誰とも付き合わないのかなって」
(・・・だって、いちーちゃん一筋なんだもん!)
「そーゆーのに興味がないのか、誰か好きな人がいるのかどっちかなんだろうなって思ってさー」
「・・・興味ないことはないけどぉ」
「あ!わかった!あの吉澤って子でしょ?」
「はぁ?」
「あの子、いろんな人と付き合ってやりまくってるって聞いたけど、
そんなんだから自分の気持ち言えないとか?」
「よっすぃーは友達だよぉ」
真希は口を尖らせて言った。
「でも、あの子、本当にすごいらしいねー、うちのクラスの子も2人付き合ってたみたいだし。
何人くらいと付き合ったのかなあ」
「30人くらいかな・・・」
「えっ?マジっすか!?すげーな、いちーなんて、やぐっちゃん1人だけなのに・・・
やぐっちゃん―矢口真里は高等部から編入してきて、紗耶香と同じクラスになった。
真里の小柄でギャルっぽいルックスも好きだったが、底抜けに明るいところと、
周りへのさりげない気の遣い方が紗耶香はすごく気に入ってしまった。
それまで、いろいろな人に告白されても断ってきたが、真里にははじめて自分で告白した。
それからの付き合いで、かれこれ1年半くらいになる。
- 8 名前:レイコ 投稿日:2001年04月30日(月)02時39分41秒
- 「よっすぃーは、告白された人とか自分がいいなって思う人とはとりあえず付き合うんだよねー。
でも、本気で好きになれなくて、すぐ別れちゃうみたい。
そんなんだから、二股はしたことないんだよ。
付き合うときはちゃんと前の人と別れてからなんだよー」
「それにしても、30人はすげーなぁ。
いちー、コクられた人全員でもそんなにならないよ」
紗耶香もかなりモテているが、真里と付き合いだしてからというもの、
そのアツアツぶりから公認のカップルとなっていたので、
誰もあえて、真里から奪おうとする人はいなかったのである。
真希自身が紗耶香に恋をしたのは小学校3年のとき。
同じクラスの男の子にいじめられていた真希を、どこからともなく現れ、
いつも助けてくれたのが紗耶香だった。
だから、かれこれ7年間も思い続けているのだが、
もし気持ちを伝えたところでぎこちなくなってしまうよりは、
今の関係で充分満足なので、真希は何も言えずにいた
「最近、やぐっちゃん、なんかつれないんだよなあ」
ここのところ、紗耶香は確かにあまり元気がなかった。真希も気にはなっていた。
「今日もさ、後藤には悪いんだけど、最初、やぐっちゃんのこと家に誘ったんだよねー。
でもバイトがどうこうって、断られちゃってさー」
真希が紗耶香のところに泊まりに来たのが、2年も前になるのはこういう理由でもあった。
「別に好きな人でもできたのかもなあ・・・」
「そんなことないよ、大丈夫!いちーちゃん、元気出してよ!
今度、アタシもやぐっつあんと話してみるから。
いちーちゃんのこと、大切にしないと誰かにとられちゃうよって」
「ははは、そーだな。そのときは、吉澤じゃないけど、誰か別の人と付き合ってみるか」
力なく笑う紗耶香を、真希は複雑な気持ちで見つめた。
(いちーちゃんが悲しむ姿は見たくないけど、
もし、もしフリーになったらアタシにもチャンスがあるのかなぁ。でも、ムリだろうな・・・)
- 9 名前:レイコ 投稿日:2001年04月30日(月)02時41分09秒
- 「で、後藤の好きな人は誰なの?」
「へっ?べ、別にいいじゃん、誰でも!」
「コクったりしてないの?」
「してないよっ!」
「なにムキになってんだよー。いや、後藤にコクられたら、誰でもOKするでしょー。
なんでしないのさー、もったいないなあ」
「・・・そんなことないもん、ふられちゃうもん」
「大丈夫だって、後藤、めちゃめちゃ魅力あるよ!
アタシだって、やぐっちゃんがいなかったら、後藤にコクられたら、いっちゃうだろうなあ」
「・・・えっ?」
「こんなふうに、後藤みたいな子といっしょにお風呂なんか入ってたら、
フツー押し倒しちゃうだろうしねー。よく、いちー、ガマンしてるよなあ、あははは・・・」
「・・・ガマンしなくても、いいよ」
「えっ?」
「・・・アタシとHしたいと思う?」
「な、なに言ってんだよ?」
「いいから、答えてっ!」
- 10 名前:レイコ 投稿日:2001年04月30日(月)02時43分38秒
- >4さん
一応、メンバー全員+ハロプロメンバー登場する予定です。
他の組み合わせもありますので、ご期待下さい
- 11 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月30日(月)02時55分34秒
- ひそかにやぐよしを期待してるんですが。
- 12 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月30日(月)12時16分12秒
- 矢口の気持ちが分からない…
メンバー全員登場期待
- 13 名前:ガンツ 投稿日:2001年04月30日(月)12時16分55秒
- お!おひさしぶりです!
新連載ですか。これからの展開に期待!
よっすぃ〜はもちろん・・・・
- 14 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月30日(月)23時51分38秒
- いちごまに期待しちゃったりしています。
- 15 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月01日(火)03時27分38秒
- 全員登場の学園もの・・・いいっすね!!
めちゃめちゃ期待してますんで頑張って下さい!!
個人的には、いちごまに期待。
- 16 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月01日(火)05時24分44秒
- よっすぃー、30人って(w
- 17 名前:レイコ 投稿日:2001年05月01日(火)22時08分07秒
- 真希の真剣な眼差しに、紗耶香は少し戸惑っていた。
(後藤、なんでこんな自信ないんだろう?よし、自信持たせてやっか!)
「・・・前にさ、お風呂いっしょに入ったときはさ、まだ後藤も子供だったしさ、
アタシもやぐっちゃんと付き合ってなかったからさ、
そういうことしたこともなかったし」
紗耶香は真希の方に体を向き直した。
「今じゃ後藤もすっかり女っぽい体になっちゃってるしさ、
そーゆー目で見ちゃうところもあるかな。
アタシ自身のことでいえばさ、やぐっちゃんと最近してないから、
その、なんつーか、欲求不満?っていうのもあるしね」
- 18 名前:レイコ 投稿日:2001年05月01日(火)22時09分12秒
- 「・・・いいよ」
「はい?」
「Hしよ」
「へっ?」
(な、なんでそっちにいくんだよー!後藤!)
「欲求不満なんでしょ?やぐっつあんには、絶対言わないから」
「あ、あのさ、そういう意味で言ったんじゃなくてさぁ・・・
だいたい、後藤、はじめてなんじゃないの?ダメだよ、そういうのは大切にしないと」
「はじめてだから、いちーちゃんがいいの」
紗耶香はどうしていいかわからずに視線を泳がせていたが、
真希のふくよかな胸が視界に入ってしまった。
(うぅー、だから欲求不満なんだってば!後藤の胸、触ってみたくなってきた・・・)
「・・・本当にいいの?」
- 19 名前:レイコ 投稿日:2001年05月01日(火)22時18分01秒
- 更新しました。
次回はちょこっとエロかな?(笑)
>11さん
やぐよしっすかー?ココでは考えてなかったです(笑)
うーん、難しいですね、ごめんなさいです
>12さん
じょじょに矢口の気持ちも判明してくる予定です。
全員登場には少し時間がかかるかも?
>ガンツさん
どーもご無沙汰です!
もちろん、よっすぃーの相手は・・・(笑)
ガンツさんの作品も楽しみにしてますよー
>14さん、15さん
とりあえず、いちごまの絡みから入りますねー(笑)
2人がうまくいくのかは、まだ自分も決めてませんので・・・
>16さん
よっすぃーならありえるかなって(笑)
- 20 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月02日(水)01時57分07秒
- あぅ・・・
ものすごくいいところで切られている。
市井ちゃんの気持ちは揺らぐのだろうか。
- 21 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月02日(水)02時56分52秒
- 後藤の胸に市井はKO寸前ですな(w
- 22 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月02日(水)18時33分43秒
- いちごまになって、やぐちゅ〜になることを密かに期待(笑)。
それよりも、よっすぃに期待(爆)。
- 23 名前:レイコ 投稿日:2001年05月02日(水)23時23分56秒
- 真希はニッコリとしてうなづいた。
紗耶香は、ゆっくりと唇を近づけていった。
軽く重ねた後、唇で真希の下唇をはさみ、そして上唇を。
真希の口が少し開いたところに、舌を入れていく。
一瞬戸惑いがあったが、すぐに真希の方からも絡めてくる。
しばらくお互いの唇、舌の感触を堪能しあっていた。
紗耶香は真希を抱きしめ、立ち上がらせて、大き目のカタチのよい胸を見つめた。
優しく、そのカタチをじっくり味わうように揉んでいく。
そして、その先端にあるものをしばらく指でつまんでかわいがった後、
口に含んで吸ったり、舌で転がすようにして舐めていく。
「・・・あ…ん・・・」
真希は目を閉じているが、口が半開きになって、
立っているのが耐えられなくなったのか、壁に寄りかかった。
- 24 名前:レイコ 投稿日:2001年05月02日(水)23時25分24秒
- 紗耶香は、左手で真希を支えながら、首筋に唇を這わせる。
右手でしばらく胸を愛撫した後、下腹部へと伸びていく。
茂みを軽く撫でた後、その下にあるものを中指と人差し指でかるくなぞるようにしてもてあそぶ。
「・・・ん・・・い・・ちー・・ちゃ・ん・・・」
名前を呼ばれて、紗耶香の気持ちもますます高ぶっていった。
「ん・・・ごとー」
耳にキスをしながら、つぶやく。
そして、紗耶香の右手は、真希の一番感じやすいものを捕らえていた。
つついてみたり、つまんでみたりと。
「・・・あ・・いちー・・・」
紗耶香の中指が真希の中にすんなりと入っていった。
ゆっくりと上下に動かしていく。
「・・ち・・・あ・・・ふ・・・ん・・・」
薬指も追加して、動きを早めていく。
「・・あん・・あ・・・あ・・・」
動きに合わせて声を出して、真希の腰が自然に動いていく。
「・・・あ、も、もう・・・」
紗耶香はさらに、中指と薬指が入っているところの上にある突起物を親指で攻めてみた。
「・・あぁん!いちーちゃんっ!」
ガクッと真希の力が抜けた。紗耶香は真希を抱えるようにして、
真希が落ち着くまで優しくキスを繰り返しながら、髪を撫でていた。
- 25 名前:レイコ 投稿日:2001年05月02日(水)23時26分34秒
- 「・・・後藤、ありがとう、ね」
「えっ?」
「アタシに同情して、ここまでしてくれたんでしょ?」
(違うよ、アタシはいちーちゃんのことが好きだから!)
真希はそう思っても口には出せずにいた。
「うん、ちょっと元気出たよ。たしかに自分に自信がなくなってたからなあ。それに・・・」
「?」
「欲求不満の解消にもなったしな」
照れたように、真希の髪をグシャグシャに撫でて、浴槽から出る。
「ホラ、背中流してやるから座って」
「うん!」
真希は自分の気持ちは伝えられなくても、やっぱりこうしていられるだけで幸せだなあと感じていた。
- 26 名前:レイコ 投稿日:2001年05月02日(水)23時31分35秒
- 更新しちゃいました♪
しかもあげちゃってるしー(笑)いいやー、こっちはあげていきますね。
>20さん、21さん
とりあえず、この状況では後藤に行かざるを得ないでしょ(笑)
>22さん
とりあえずはいちごまを(笑)やぐちゅーは???まだ不明っす。
自分もよっすぃーに期待(爆)
- 27 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月03日(木)02時58分27秒
- いちごまエッチシーンたまらないっす
市井ちゃんの気持ちが揺らぎそう?なのかな。
つづきが楽しみ。
- 28 名前:レイコ 投稿日:2001年05月04日(金)00時50分11秒
- 真希はひとみにその日の出来事を大まかに説明した。
「・・・やっぱり、いちーちゃん、アタシの気持ちには全然気が付いてないみたい」
「そっかぁ。でも、もし、矢口さんが本当に別に好きな人が出来て市井さんと別れたら、
ごっちんと付き合う可能性高そうじゃん」
「だって、いちーちゃん、やぐっつあんのこと大好きだもん、そう簡単に別れないよ」
「よし!じゃウチが協力する?ちょっと、矢口さん、興味あるんだよねー」
「だからー、いちーちゃんのこと悲しませるようなことしたら、
よっすぃーでも許さないからねー」
「ごめん、ごめん。冗談だよぉ」
ひとみは手を合わせて、頭を下げた。
- 29 名前:レイコ 投稿日:2001年05月04日(金)00時51分06秒
- 入学式も終わり、真希とひとみは廊下を歩いて教室に向かっていた。
「どう、今年の中1は?よっすぃー好みのカワイイ子はいた?」
「あー、さすがに3つも下だとちょっと子供すぎてダメかなぁ」
「とかいって、コクられたらOKなんでしょ?」
「たぶんねー」
「とりあえず、今はいないんだっけ?」
「春休み中にさ、小学校のときの同級生に偶然会って、付き合ったけどねー、
5日で別れた」
「ははは、相変わらずだねえ。よっすぃーは、本気で人を好きになれないのかねえ」
「自分では燃えるような恋がしたい!って願望はあるんだけどなあ」
「よっすぃーの『燃える恋』って、全然想像できなーい、おかしいよー」
「そんなことないよー、なんかこう運命的な出会いとかないもんかなあ・・・」
- 30 名前:レイコ 投稿日:2001年05月04日(金)00時51分50秒
- ある教室の前にさしかかったとき、完全に開いてなかったドアにぶつかったらしく、
出てきた人が転んで、持っていたかばんの中身をぶちまけていた。
ひとみは当然のように、しゃがみこみ、その人の荷物をいっしょに拾ってやる。
「相変わらず、よっすぃーはジェントルマンだねえ」
真希が呟く。ああいうひとみの振る舞いに、コロッといってしまう女の子は多い。
「はい、これ。大丈夫だった?」
ひとみは拾ったものを渡してあげて、はじめてその転んだ子の顔を見る。
(カ、カワイイじゃん!はじめて見るなぁ、編入の子か)
「あ、ありがとうございます!」
その黒髪の清楚な雰囲気のする子は立ち上がって、深々と頭を下げ慌てて行ってしまった。
(声もかわいいなあ・・・)
「よっすぃー、今の子かわいかったねー」
「・・・あ、うん」
真希はさっき彼女が出てきた教室を見る。
「1−Cかあ、見たことない子だったから編入の子だよねー」
「・・・そうだよね」
「??よっすぃー、いつまでしゃがんでんの?早く行こうよぉ」
「あ、あぁ、ごめん」
のろのろと立ち上がり、ひとみは真希の後についていった。
(今の子、なんて名前なんだろう?)
- 31 名前:レイコ 投稿日:2001年05月04日(金)00時54分06秒
- 更新です。自分のイチオシの組み合わせが登場?(笑)
>27さん
ありがとうございまーす。
いろんなカップル登場するんでご期待下さい。
- 32 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月04日(金)01時03分37秒
- あの人だったら狂気乱舞なんですが……
続きに期待しとります。
- 33 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月04日(金)01時10分47秒
- 後藤抱いたこと、矢口にバレたらどうすんだ市井…
それこそ簡単に別れられるぞ(w
- 34 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月04日(金)03時28分47秒
- 吉澤は「燃えるような恋」に突入か!?
ところで、なかなか出てこない矢口の動向が気になる〜!!
- 35 名前:レイコ 投稿日:2001年05月05日(土)00時26分21秒
- それからというもの、ひとみは1−Cの前を通る度にこっそり中を覗いていた。
あの彼女は窓際の列の前から3番目に座っていた。
周りの子と楽しそうに話しているのを見て、編入だけどうまくやっていけてるんだなと
安心したり、自分も彼女と話しをしたいとうらやましく思ったりしていた。
いつもならば、自分の気に入った子がいたら、そのクラスの知り合いのところに頻繁に出入りして、
自分の存在をアピールして、その子の気持ちを掴むようにしていたのだが、
今回はそうしようと思わない、いや、何故かできなかった。
もう入学式の日から3日もたつが、まだ名前さえ知らない状態なのである。
「あ、よっすぃー!」
1−Cの教室の中から、運良くか悪くか声をかけられた。
中2のとき同じクラスだったあさみだ。実は彼女ともちょっと付き合ったことがある。
「・・・よっ!」
軽く手を上げて、立ち去ろうとしたが、あさみにひっぱっられて教室に連れ込まれた。
教室中の視線がひとみに向けられ、少しざわついている。
あさみの席の前の席に座らされる。そこの席の子をうらやましがる声が聞こえた。
「どうなの、最近は?彼女できた?」
「あー、最近は全然いないよー、誰かいい人いないかなぁ」
と、いつもの調子でぐるっと教室を見渡す。ほとんどの視線がひとみに注がれていた。
窓際にも目をやると、例の彼女もこちらを見ていた。
思わずドキッとしてしまい、すぐに目をそらした。
いつもなら、ココでニッコリでもして好印象を与えるのに、それすらできなかった。
(・・・ウチのこと見てたよなあ、やっぱりいろいろ噂とか聞いてんだろうなあ・・・)
「じゃ、行くね、また今度ね」
「うん、ゴメンね、引き止めて」
ひとみは首を振って、教室を後にする。最後にチラリと窓際を見たが、
彼女は友達とおしゃべりしているようだった。
(はぁ、なんか調子狂うなあ・・・)
- 36 名前:レイコ 投稿日:2001年05月05日(土)00時28分17秒
- その日は、バレー部がある日で、ユニフォームに着替えて部室を出ると、
隣のテニス部の部室から高等部3年の安倍なつみが出てきた。
「安倍さーん!」
「おー、よっすぃー!久しぶりだねえ、元気してた?」
なつみとは、学校の近くの喫茶店の常連どうしで、紗耶香や真里を通じて知り合った。
なつみには、長く続いている恋人がいるので、ひとみとは付き合うことはなかったが、
たぶんいなかったら、ひとみはアプローチをしていただろう。
「はい、元気っす。先輩、大会近いんですよね?」
「うん、1年生もたくさん入りそうだし、がんばんないとね。
よっすぃーもバレー続けるんだね?」
「はい、せっかく中学3年間やってきたんで、もう3年がんばりますよー」
「おお、いい心がけだねえ」
と、そのとき、テニス部の部室から、例の1−Cの編入の子が出てきた。
「!!」
ひとみは、彼女のスコート姿にクギ付けになっていた。
「あ、梨華ちゃん、行こうか。じゃ、よっすぃー、またねー!」
「は、はい、また」
その梨華ちゃんは、ひとみの方を見て笑顔で軽く頭を下げて、なつみと行ってしまった。
梨華の姿が見えなくなるまで、ひとみは目で追っていた。
(はぁ、梨華ちゃんっていうんだぁ。テニス部かぁ、スコート姿かわいかったなぁ)
- 37 名前:レイコ 投稿日:2001年05月05日(土)00時29分31秒
- 「よしざわー!何、1人でニヤついてんねん!」
ひとみにとっては、あまり聞きたくない声が聞こえてきた。
「な、中澤先生こそ、こんなとこで何してるんですか?」
中澤裕子はこの学校の高等部の英語の教師である。
なつみと同様、学校近くの喫茶店の常連であるが、そんなことで怒ったりはしないし
生徒に理解ある先生として、みんなから慕われていた。
「何言うてんねん!私はテニス部の顧問ですぅ。
ちゃんとな、新学期初日の練習くらいは見ておかないとな!」
「とかいって、カワイイ新入生をチェックしにきたんじゃないですかぁ?」
「そうやねん、なんか編入で石川っていうカワイイ子が来たって聞いたから
見に来たんやー!って、そんなワケあらへんやんか!」
一人でボケツッコミをしている裕子にひとみは苦笑していた。
「はいはい、よくわかりましたぁ。
・・・あっ、もしかして、石川さんって1−Cの梨華ちゃん?」
「そうやー、さすがカワイイ子のチェックは早いなぁ、このこの」
裕子は肘でひとみのことを突付いた。
今時やるかよっていうカンジで、ひとみはあきれていた。
「なんかなあ、中学のときもテニスやってて全国大会とか行くくらいの
腕前らしいからなあ、ちゃんと見ておかんとな。じゃ、行くで、吉澤もがんばりやー」
「はい、ありがとうございまーす」
梨華の情報もくれたし、ちょっと裕子を見直したひとみであった。
- 38 名前:レイコ 投稿日:2001年05月05日(土)00時33分18秒
- 更新です。
>32さん
どうでしたか?期待してた人でしたでしょうか?
>33さん
自分も、矢口にばれたらどうなるかなんて考えてなかったです!(笑)
>34さん
矢口の登場は次回です!お待たせしてます!
- 39 名前:32 投稿日:2001年05月05日(土)02時41分15秒
- っしゃ!(ガッツポーズ)
プレイボーイだけど石川には消極的なヨシコに萌え〜(w
- 40 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月05日(土)04時32分15秒
- 矢口登場でさやまりに期待!!
- 41 名前:ぷち 投稿日:2001年05月05日(土)20時44分59秒
- よ〜し・・
矢口登場かぁ・・・
さやまり好きとしては嬉しい限りです。
- 42 名前:ガンツ 投稿日:2001年05月06日(日)00時27分18秒
- き、きたあぁぁぁぁぁぁーーーー!!
ひさびさの委員会活動ですね。がんばってください。
- 43 名前:レイコ 投稿日:2001年05月06日(日)18時24分20秒
- その数日後。
「よっすぃー、今日、部活ないよねー」
「うん、ないよ」
「じゃ久しぶりに寄ってこうよ」
「そーだね、春休み中、行ってなかったもんね」
真希とひとみが寄って行くと言っているのは、例の学校近くの喫茶店。
店の名前はちゃんとあるはずだが、みんな覚えていない。
2人は校庭を通り、校門の方に向かっていた。
ひとみは校門の前に立っている梨華を見つけた。
(あっ!梨華ちゃんだっ!!)
「でさ、いちーちゃんがさあ・・・?・・・よっすぃー、聞いてる?」
「へ?あ、ごめんごめん」
「なんかさー、最近よっすぃー、ボーっとしてること多くない?
って、後藤に言われたくないだろうけど」
「そ、そうかな、そんなことないけど」
「あ、やぐっつあん!」
猛スピードで走っていく真里に、真希が声をかけた。
「あっ、ごっちん、よっすぃー、またねー!」
軽く振り向いて、ニッコリして手を振って行ってしまう。
真里は校門のところで止まると、梨華に声をかけて並んで歩き出した。
- 44 名前:レイコ 投稿日:2001年05月06日(日)18時25分02秒
- 「あの子、C組の編入の子だよねえ。
あっ!!もしかして、やぐっつあんの新しい好きな人って、あの子!?」
「えぇー!?」
「でも、いちーちゃんとタイプが違い過ぎるよなあ、でもそれだからかなあ・・・
ってゆーか、よっすぃー、驚きすぎ」
たしかに、ひとみはそのまま固まっていた。
「・・・よっすぃー、よっすぃーってば!」
「・・・あ、はい」
「なんか、よっすぃー最近絶対おかしいよー。ま、早く行こうよっ」
真希はひとみの手をとって、歩きはじめた。
- 45 名前:レイコ 投稿日:2001年05月06日(日)18時25分41秒
- 「お、ごっちん、よっすぃー、いらっしゃーい」
みちよが笑顔で迎える。2人はカウンターの席に座った。
「いつものヤツ下さい!」
「アタシもー」
「はいはい、圭ちゃん、よろしくー」
「もう、あんたたちはー、『こんにちは』とか『久しぶり』とかいう挨拶はないわけ?」
圭はキツイことを言っているが、顔は笑顔であり、怒っているというよりは、
愛情を持って注意しているのだというのがうかがえる。
「こんにちは」
「ご無沙汰してます」
「まったくー、最近の高校生はー・・・」
圭は真希とひとみの頭をポンポンというように叩いていった。
この喫茶店、いとこどうしの若い女性2人―平家みちよと保田圭で経営している店で、
飲み物はもちろん、食事の方も安くておいしいと評判である。
また2人はみんなと同じ学園の出身で、年も近いということで
生徒たちのよき相談相手となっていた。
- 46 名前:レイコ 投稿日:2001年05月06日(日)18時27分58秒
- 「あ、ごっちん、よっすぃー!」
店の奥のテーブル席の方から声がした。
「あ、やぐっつあーん!」
(り、梨華ちゃんだぁ)
ひとみは、真里ではなく梨華を見ていた。
「なんだ、2人もココに来るんだったんだぁ。あ、こっち来てよ、紹介するからさ」
真里は梨華の方を見た。
ひとみは平静を装って、真希といっしょにテーブルの方に行く。
「えっとね、1年C組の石川梨華ちゃん。編入生だから、2人とも仲良くしてあげてね」
「はい、石川梨華です。よろしくお願いします」
梨華は立ち上がって、頭を下げた。
「1Aの後藤真希でーす。『ごっちん』でいいよー。よろしくね」
「うん、よろしくね」
梨華はニッコリと微笑んだ。
ひとみは自分の挨拶も忘れて、梨華の笑顔に見とれていた。
梨華の方もひとみが何か言ってくれるだろうと見つめていた。
「ん?よっすぃー、どしたの?」
真里に突っ込まれて、我に返った。
「あ、あのー・・・」
「あ、知ってるよ、吉澤さんだよね?
すごくかっこいい人がいるって、うちのクラスで聞いてたから」
「あー、やっぱり、よっすぃー、有名人だねえ」
真里がニヤニヤしながら言う。
「梨華ちゃん、よっすぃー、やっぱりカッコイイと思う?」
ひとみがちらりと真希のことをにらむ。真希はニヤッとした。
「うん!この前、部活してるとこ見かけたんだけど、すごくかっこよかったよー」
ひとみの顔が一瞬にして真っ赤になる。
「あ、ありがと・・・」
「うん、よろしくね」
「あ、よろしくー」
梨華に微笑まれて、ひとみは余計恥ずかしくなって思わず目を伏せてしまった。
- 47 名前:レイコ 投稿日:2001年05月06日(日)18時32分51秒
- 更新です。矢口に圭ちゃん、みっちゃんも登場です。
>39(32)さん
プレイボーイ(ガール?)ぶりは、梨華ちゃんの登場で落ち着くといいのですが・・・
>40さん、ぷちさん
さやまりの絡みは近いうちでてきますんで、よろしくです。
>ガンツさん
お互い、委員会活動がんばりましょう(笑)
- 48 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月06日(日)19時24分56秒
- よっすぃ〜カワイイ
- 49 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月07日(月)02時43分00秒
- 矢口と石川はどういう関係なんだ〜!!
気になるっす。
- 50 名前:レイコ 投稿日:2001年05月08日(火)01時34分54秒
- そのまま4人でテーブルで、話し込んでいた。
なぜ真里と梨華は知り合いかというと近所に住んでいたからであった。
さらに、梨華のお姉ちゃんが真里と小学校からの同級生で、
よく梨華の家に遊びにいっていて、昔から仲良しなのである。
「なーんだ、てっきり、やぐっつあんの新しい恋人かと思ったー」
「そんなワケないよー、オイラには紗耶香がいるんだからー」
「あ、いちーちゃんのこと、ちゃんとかまってあげてよー。最近冷たいって落ち込んでたよ」
「あいつー、そんなこと言ってたのー?ま、ヤグチにもいろいろあるからさぁ・・・」
「何それー?気になるじゃん」
「いいの、いいの。あ、梨華ちゃんは付き合ってる人いるの?」
真里はその質問をサラリとかわして、より興味深い質問に持っていった。
ひとみは、梨華の恋愛話は聞きたいけど答えによっては聞きたくない、と思っていたので、
その場を逃げ出したい気持ちになっていた。
- 51 名前:レイコ 投稿日:2001年05月08日(火)01時36分00秒
- 「えー、いませんよぉ」
ひとみの体の力が抜ける。やっと梨華の顔を見られる。
「ホントにー?梨華ちゃん、かわいいから、いっぱいコクられてるでしょ?」
真希が驚いてたずねる。
「ゼンゼン!だって、私、今まで付き合ったことないよー」
「えっ、マジで!?」
それまで、一言もしゃべってなかったひとみがいきなり大声をあげた。
「うん、私の仲いい友達も付き合ってる人いなかったから、気にならなかったし」
「へー、そうなんだぁ。でも彼氏欲しいとは思うよねえ?」
真希がチラリとひとみを見ながら聞いた。
「うん、もちろん!デートとかしてみたいしー」
真希がテーブルの下で、隣に座っているひとみの足を叩く。
(よっすぃー、絶対、梨華ちゃんのこと気に入ってるはずだよなあ、
今行かないでどうすんだよぉ)
こんな状況で、いつものひとみなら、周りに人がいようがいまいが構わずに
『じゃ、アタシと付き合おう!』って言うのに、今回は黙ってしまっている。
「あ、あの・・・」
ひとみが、なんとか声をふりしぼった。
- 52 名前:レイコ 投稿日:2001年05月08日(火)01時36分42秒
- 「あ、梨華ちゃん、そろそろ行こうか。電車の時間、丁度いいし」
ひとみの声は聞こえなかったのか、真里が言い出した。
「えー、もう行っちゃうの?」
真希が感情のこもってるのかどうかわからない声を出した。
「うん、今日、梨華ちゃん家で晩ゴハン食べるんだー、じゃーね」
ひとみは、うらめしそうに真里を見る。
「じゃ、またね!」
梨華が真希とひとみに笑顔で手を振って出て行く。
「うん、またねー」
真希は元気よく手を振る。ひとみはぎこちなく手を振り返す。
- 53 名前:レイコ 投稿日:2001年05月08日(火)01時37分53秒
- 真里と梨華が店から完全に出て行ったのを見届けてから、真希が怒ったように言う。
「ちょっと、よっすぃー、梨華ちゃんのことタイプじゃないの?」
「えっ!?そ、そんなことないよ、かわいいと思うし」
「いつもだったら、もっと攻めて攻めて攻めまくるのに、全然しゃべんないしー、
なんかボーっとしてるしさあ」
「いや、それはぁ・・・」
ひとみが答えに困ってると、圭が声をかけてきた。
「よっすぃー、本気で恋しちゃったんじゃないの?」
「え!?そ、そんなこと・・・」
「ほー、なるほど、それなら納得できるねー。
最近のよっすぃーってそういえば恋愛してる人ってカンジだもんなあ」
「・・・そうなのかなあ、自分じゃよくわかんないんだけど・・・」
「そっかー、よっすぃー、本気で人を好きになったことないんだよねー。
いつも梨華ちゃんのこと考えちゃったりしてない?」
「うん、そうかも・・・気が付くと考えてるし、梨華ちゃんのことを思うと、
なんかこう胸の奥が締め付けられるようなカンジがする」
「あーもうそれは恋!!今日はラッキーだったね、やぐっつあんに感謝だね」
「でもさー、緊張して全然話せなかったしなあ。カンジ悪くなかった?」
「そんなことないけどさー、今までみたく『付き合おう』とかなんで言えないのー?
彼氏欲しいみたいだし、よっすぃーのことかっこいいって言ってたし、大丈夫じゃない?」
「でも、断られるかもしれないし・・・」
「えっ?よっすぃー、『断られる』なんて考えたことないんじゃないの?
実際、断られたことないだろうけど」
「それがさ、梨華ちゃんに対してはなんかダメなんだよ。積極的になれなくてさー」
「あはははっ!ソレが本気の証拠だよー」
また圭が入ってきた。
「そ、そうなのかな?」
「よっすぃーの初恋の相手は梨華ちゃんかぁ・・・がんばってね、応援するから!」
「あ、うん、ありがと・・・」
ひとみは弱気ながらも、どうしたら梨華とつきあえるのかと考え始めていた。
- 54 名前:レイコ 投稿日:2001年05月08日(火)01時41分04秒
- 更新でーす。次回はあるカップルが登場しますので。
>48さん
よっすぃーの純な部分を思いっきり出していきます(笑)
>49さん
ごめんなさい、結構フツーの関係でしたぁ(笑)
- 55 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月08日(火)03時16分29秒
- 純なよっすぃー、めちゃかわいい〜♪
頑張れ、よっすぃー!!
問題は矢口。いろいろってなんやねん!!
紗耶香を寂しがらせるなよ〜(w
- 56 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月09日(水)01時57分17秒
本命には奥手なヨシコ萌え〜(w
石川の今後の対応が気になりますな。
- 57 名前:レイコ 投稿日:2001年05月09日(水)02時22分44秒
- 「あれー?よっすぃーにごっちんだあ」
今度は、なつみが1人で入ってきた。
「あー、なっちだぁ!久しぶりぃ!1人?あ、待ち合わせかぁ」
「安倍さん、こんちはぁ」
ひとみは、体育会系ということもあって先輩のことはキチンと『先輩』or『さん』付けで呼ぶが、
真希は部活というものに所属したことがないので、みんな友達感覚であだ名で呼ぶ。
「へへーん、ジャマしないでね」
なつみは笑顔で答えて、カウンターの奥の席に座った。
しばらく圭やみちよと雑談を交わしていた。
- 58 名前:レイコ 投稿日:2001年05月09日(水)02時23分46秒
- 「しっかし、姐さん遅いんとちゃうのー?」
みちよが呟くと同時に、店のドアが開いた。
「なっち、ごめーん!お待たせっ!」
裕子が走って、なつみの元へ行き、肩を抱きしめる。
「もう、ゆうちゃん、はずかしいからやめてよー」
「そんな照れることないやんかー、私たちの間柄でー」
「バカバカバカー!」
なつみは言葉とは裏腹に顔は満面の笑みである。
そう、なつみの付き合っている相手というのは中澤先生なのである。
なつみは中等部1年のとき、いじめにあっていた。
それを、担任の先生から相談された裕子は、実際なつみと話してみることにした。
そして頻繁に会うようになって、裕子のおかげでなつみの気持ちも明るくなっていき、
いじめも自然となくなっていった。
なつみはそのときにすでに裕子に恋をしていて、そのことを伝えると、
「高等部になるまで気持ちが変わらなければ付き合おう」
という返事が裕子から返ってきた。
そして晴れて、高等部1年になったなつみは裕子と付き合うことになり、
テニス部にも入ることにしたのである。もう丸2年の付き合いになった。
「しっかし、中学3年間、なっちの気持ちが変わらんでよかったわー」
「なに昔の話してんの!」
「私もさぁ、なっちのこと好きやったけど、さすがに中学生には手出されへんからなあ。
付き合ってるのに何もせえへんっていうのはちょっとなぁ」
「な、なに、もういいよぉ、ゆうちゃん」
「そのなっちももう高校3年かあ、あと1年で卒業してしまうんやな・・・うっうっ」
裕子はハンカチを出して涙を拭いた。
「もう、まだ3年になったばっかりなのに、卒業の話なんかしないでよー。
ゆうちゃんがいいっていうなら、留年しようか?」
「ホンマ?うれしいわ!」
「姐さん、アンタ、仮にも教師なんやから、生徒に留年勧めてどないすんねん!」
みちよのツッコミが素早く入る。
「そうや、留年せえへんでも、卒業したらいっしょに住もか?」
「って、いきなり同棲に持ち込むんかい!」
「もー、ゆうちゃんってばー」
なつみはその言葉はうれしかったが、どこまで本気かわからないし、
裕子とみちよのやりとりをただ楽しんでいた。
- 59 名前:レイコ 投稿日:2001年05月09日(水)02時25分08秒
- 「しっかし、ゆうちゃん、なっちにベタ惚れだねえ」
2人のやりとりを見ていた真希がひとみに言う。
「ねー、うらやますぃーねえ」
「よっすぃーも、梨華ちゃんとあんな風になれるといいねー」
「うーん、なれるのかなあ???」
「あ!でも、梨華ちゃん、あんなにカワイイんだから、絶対ライバルいるよ!
よっすぃー、モタモタしてたら先越されちゃうよ」
「そ、そっか・・・ヤバイよねー」
「じゃさ、やぐっつあんもいっしょにみんなで出かけるのってどう?
いちーちゃんも誘っちゃおうっと!」
「つーか、ごっちんの目的そっちじゃないの・・・?」
「遊園地とかどう?ちゃんと2人っきりになれるようにしてあげるから」
「えぇ!?でも心の準備が・・・」
「ってゆーか、まだ遊園地じゃないから大丈夫だから(笑)」
今までにないひとみの態度がおかしくてしょうがない真希であった。
- 60 名前:レイコ 投稿日:2001年05月09日(水)02時28分48秒
- 順調に更新です。なっちゅーで登場です(笑)
>55さん
矢口の『いろいろ』がわかるのはかなり先になってしまいそうですが、
ホントにいろいろみたいです(笑)
>56さん
この先、いしよし中心になりそうですが、そう簡単にはいかないみたいです(笑)
- 61 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月09日(水)03時50分51秒
- まさかこのカップルが出てくるとは・・・めずらしいですな〜!!
あいかわらずヨッスィーの純情ぶりもいいですね。
- 62 名前:レイコ 投稿日:2001年05月10日(木)00時21分24秒
- かくして、その次の日曜日の遊園地。晴天にも恵まれいいデート日和である。
「さ、最初は何から行こか」
裕子がみんなの先頭を歩いて行く。真希の腕をひっぱるひとみ。
「なんで、中澤先生がいるの?しかも仕切ってるし」
「やぐっつあん、誘ってるときにたまたま近くにいて『保護者同伴』とか言っちゃってー。
どうやら、なっちが家の用事でデートできないから、ヒマだったみたい」
「それにしてもさー・・・」
詳しい事情を知らない裕子は、梨華はもちろん真里にまでちょっかいを出している。
もちろん、紗耶香とひとみは面白くない。
ジェットコースターに並ぶ一同。
「私は矢口と乗ろうかな!」
真里に抱きつく裕子。紗耶香の顔が引きつる。真希が慌てて裕子を引っ張る。
「ゆうちゃんは後藤と乗るよ!」
「なんや、ごっちん、先生のことが好きなんか?
でもな、私にはなっちがおるからな、ごっちんの気持ちはありがたいけど・・・」
「もう、だったらおとなしくしててよ!なっちに言いつけるよ!」
「・・・はい、えらいすんません・・・」
なっちのことを言われるとおとなしくなる裕子であった。
- 63 名前:レイコ 投稿日:2001年05月10日(木)00時22分34秒
- とりあえず、紗耶香と真里、ひとみと梨華、真希と裕子というペアで確定させて、
いくつか乗り物に乗っていった。
「次はコレ行こうよ!」
真希が指を差したのは、お化け屋敷であった。
「いやーん、ゆうちゃん、こわーい!」
「そういうアンタが恐いわ!」
真里とのことで腹を立ててるのもあり、紗耶香のツッコミも鋭かった。
ひとみはかなり緊張していた。
今までのは、ペアを組んでいてもみんなと乗るのはいっしょだったからよかったけど、
お化け屋敷だと完全に2人っきりになってしまう。
「よっすぃー、がんばって」
真希がひとみの耳元で囁いた。ひとみは力なく笑うことしかできなかった。
- 64 名前:レイコ 投稿日:2001年05月10日(木)00時23分17秒
- まずは、ひとみ&梨華のペアから出発。
梨華はひとみの腕を掴んできた。硬直してしまうひとみ。
「私、こういうのホント苦手なんだよね・・・」
「だ、大丈夫だよ!アタシがいるし!」
梨華はクスッと笑って、腕をしっかりと絡ませてきた。
「うん、よろしくね」
ぎこちなく微笑み返すひとみであった。
お化け屋敷に入ってすぐに、突然お化けが飛び出してきて驚かせる趣向になっていた。
「きゃあ!!」
梨華がひとみに抱きついてきた。
(うわっ!ど、どうしよう!)
ひとみはもちろん、お化けではなく梨華の行動に驚いていた。
おそるおそる抱きしめ返してみる。
「・・・もう大丈夫だよ、行こう」
梨華は顔を上げた。涙目になっている。
ひとみとの顔の距離はキスできそうなくらいである。
ひとみは梨華の顔を見つめたまま固まってしまった。
「うん、ごめんね、ありがと・・・」
再び、梨華はひとみの腕にしがみついたカタチで進んでいく。
- 65 名前:レイコ 投稿日:2001年05月10日(木)00時24分22秒
- ひとみは心ここにあらずというカンジで、お化けが出てきても驚くことなく、
梨華につかまれている腕の方が気になっていた。
(はぁ、さっきから胸があたってるんだよな・・・梨華ちゃん痩せてるのに大きいかも・・・)
「きゃっ!」
今度は足元がスポンジ状のところだ。うまく歩けずよろけてしまう。
また梨華がひとみに抱きつくカタチになった。
ひとみは、がんばってまた梨華のことを抱きしめ返そうとしたら、足がとられてしまった。
「あっ!」
ひとみはなんとか背中から転んで、梨華をかばう。
「あはは・・・ごめん、大丈夫だった?」
ひとみは梨華の肩を掴んで立ち上がる。
「・・・うん、ありがとう・・・」
(よっすぃーって中身も本当にかっこいいかも・・・)
梨華は恥ずかしそうにうつむいた。
ひとみは梨華を抱きかかえた姿勢のまま、鼓動がさらに高まっていった。
(・・・今だ!今言うしかないよな!)
「り、梨華ちゃん!」
「は、はい!」
ひとみの大声に驚いた梨華が思わず、丁寧に答えてしまった。
「あの、えっとー、その、なんというか・・・」
(あー!もうなんでうまく言えないんだよー!!
『好き』とか『付き合って』とか一言で済むのに!)
- 66 名前:レイコ 投稿日:2001年05月10日(木)00時26分29秒
- 更新です。遊園地ネタしばらく続くかもしれません・・・
>61さん
さやまりにしちゃうと、どうしてもなっちゅーになっちゃうんですよねー(笑)
なっちとゆうちゃんの相手が矢口のイメージが強いもので・・・
- 67 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月10日(木)03時15分49秒
- もう、じれったいぞ!!よっすぃー
あと一押しで、チャーミーは落ちるぞ!!(w
- 68 名前:レイコ 投稿日:2001年05月11日(金)09時55分33秒
- 「おっ!ラブラブなとこ、お邪魔してしもたわー」
次に入ってきた真希&裕子ペアが追いついてしまった。
ひとみと梨華は慌てて離れた。
「よっすぃー、ごめんねぇ」
「ち、違うんです!今、ココで転んじゃってー」
「そ、そう!で、立ち上がったところだったんだよ」
ひとみと梨華は、床などを指差し説明し始めた。
「ま、若いモンはいいわなー、どこでも出来てー。先行くでー」
「じゃ続きがんばってねー」
足元など関係ないように、颯爽と行ってしまう真希と裕子であった。
(ちっくしょー!もうちょっとで言えたかもしれないのに!中澤のヤロー!)
「・・・ごめん、なんか勘違いされちゃったね」
「ううん、私こそゴメンなさい。よっすぃーに頼ってばっかで」
「何言ってんの!それはうれしいよ!もっと頼っていいからね!」
なんだかムキになっているひとみを見て、梨華はニッコリとした。
「ありがとう・・・」
歩き出そうとすると、2人ともよろけてしまい、支え合って進もうとしていた。
- 69 名前:レイコ 投稿日:2001年05月11日(金)09時56分11秒
- もう一方、紗耶香&真里はというと、やっと二人っきりになれたので、
完全にいちゃついていた。
「でもよかったー、今日はやぐっちゃんも楽しそうだし」
「何言ってんのー、元気なかったのは紗耶香でしょ?」
紗耶香の頭を撫でる真里。
「だってさー、やぐっちゃん、最近冷たいんだもん」
「そんなことないよ、ホントに忙しかったんだよ、いろいろと・・・きゃあ!」
最後の悲鳴はお化けが出てきたためである。
紗耶香はしっかりと真里を抱きしめてやる。
「ごめんね、余計な心配かけて・・・」
「ううん、こっちこそ疑ったみたいでゴメン。いちーの勘違いってわかって安心したよ」
紗耶香は真里の頬に軽くキスをした。
- 70 名前:レイコ 投稿日:2001年05月11日(金)09時56分44秒
- そのまま、順調に進んでいく紗耶香と真里。
例のスポンジ床の部屋に入る。
「あれー?なんで吉澤と石川がいるんだー?」
紗耶香が2人に向かって言う。
「あ、矢口さん、市井さん」
「ゆうちゃんとごっちんの方が後じゃなかったっけ?」
「追い抜かれちゃいましたー」
梨華が笑って答える。
「ふーん、いちゃついてたりとかしてたんじゃないのー?」
真里が疑いの目を向ける。
「ち、違いますよ!ココでうまく歩けなくって、転んだりしちゃってたから・・・」
ひとみが、ムキになって反論する。
「ま、いいじゃん。じゃうちらも先行っちゃうよー」
紗耶香が真里の手をつかんで、先に行く。
「あはは、また抜かされちゃったー」
「私たちも急がないとね」
梨華がひとみの腕をとって、よろよろしながらも、進んでいった。
- 71 名前:レイコ 投稿日:2001年05月11日(金)09時57分21秒
- そのあとも、梨華がお化けの登場の度に驚いて、抱きついてくれる(?)ので、
最初は緊張していただけのひとみもやっと顔がゆるんできた。
(はぁ、めちゃくちゃ幸せだなぁ・・・このお化け屋敷、永遠に続かないかなぁ)
何もない廊下があり、先の道が直角に曲がっている。
たぶん、ソコを曲がったら何かあるか、次の部屋に仕掛けがあるのだろう。
そう思いながら、おそるおそる、ひとみと梨華は角の先をのぞきこんだ。
- 72 名前:レイコ 投稿日:2001年05月11日(金)09時57分56秒
- 「・・・あ・・・ん・・・」
「「!!」」
紗耶香と真里がキス―それもディープ―していた。
「・・・ダメ・・・だよ、よっすぃーと梨華ちゃん、来ちゃうよ・・・」
「・・・まだ、大丈夫だよ・・・」
ひとみと梨華は、2人の行為にクギ付けになってしまっていた。
「・・・で、でも、そろそろ、行かないと・・・」
「・・・そっか・・・」
ひとみと梨華はさっと隠れた。紗耶香と真里の気配がなくなったのを確認してから、
進んでいった。
「・・・すごかったね・・・」
「・・・うん・・・」
梨華は真っ赤になってうつむいたまま、そのまま1人で歩き出した。
ひとみはさりげなく梨華の肩に腕をやってみた。梨華はビクッとした。
「・・・あ、ごめん・・・」
ひとみは慌てて腕を離した。
「・・・ううん、大丈夫」
(あーもう!市井さんと矢口さんのせいで警戒されちゃってるじゃん!もうダメかも・・・)
(別に私に何かしようとしてるワケじゃないのに・・・何、過剰に反応してるんだろう?
私ってイヤな女だな・・・)
- 73 名前:レイコ 投稿日:2001年05月11日(金)10時00分12秒
- 更新でーす。さやまり入れてみました(笑)
>67さん
ごめんなさい、ますますじれったくなっちゃいました(笑)
もっと早い展開の方がいいですかねえ?
- 74 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月11日(金)12時19分58秒
- さやまり最高!(w
別に展開はゆっくりでもいいと思いますけどねぇ。
67さんじゃないけど。
- 75 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月11日(金)16時07分59秒
- 市井と矢口、続けてればよかったのに・・・(笑
- 76 名前:67 投稿日:2001年05月12日(土)03時05分39秒
- 何か急かしたみたいになってすいません。
作者さんのペースで全然OKです!!
ゆっくり行きましょうよ。
- 77 名前:レイコ 投稿日:2001年05月12日(土)11時06分38秒
- 2人は沈んだ気持ちのまま、お化け屋敷を出た。
「あんたら時間かけすぎやでー。ゆうちゃんもごっちんと何かしときゃよかったわー」
抱きつこうとする裕子を交わして、真希が叫ぶ。
「間違っても、ゆうちゃんとは何もしない!!」
「ごっちーん、それ、なっちに失礼だよー」
「あははは、いちーも今だになっちの気持ちがわからない」
真里と紗耶香は手をつないだままで、笑っている。
「アンタら、ホンマに失礼やな!うぅ、私にはなっちがいてくれればそれで・・・
って、なんで今日はおらんのやぁ!」
裕子が落ち込んでいるうちに、他のメンバーは歩き出していた。
真希がひとみの腕をとり、ひそひそ話しをはじめる。
「よかったね、梨華ちゃんとうまくいきそうじゃん!」
ひとみが、ゆっくり首を横に振る。
「もうダメだよ・・・」
「なんでー?あんなにいちゃついてたのに?」
「こらぁ!ごっちん、置いてくなぁ!!」
真希の背中に裕子に抱きついてくる。
「もう!ホントに置いていきたいくらいだよ!!」
- 78 名前:レイコ 投稿日:2001年05月12日(土)11時07分36秒
- すっかり夕日も落ちてきたので、最後に観覧車に乗ろうということになった。
「ダメなんて思わないで、最後までがんばってよ!」
真希がひとみにささやく。ひとみはあきらめた表情ながらもなんとか頷く。
「はい、ゆうちゃん、乗るよー」
「えー、最後まで、ごっちーん?一度くらいは矢口といっしょにさせてやー」
「絶対ダメ!」
紗耶香が本気で怒ってる。
「ごっちーん、紗耶香に怒られたよー・・・」
しくしくと泣くフリをして、真希に寄っていった。
「はいはい、素直に私と乗ればいいから」
真希は裕子の頭を撫でてやる。
「ぐすん、わかったよぉ・・・」
真希と裕子を乗せた観覧車の扉が閉まる。
「じゃ、次うちら行くねっ」
「お先にー」
真里と紗耶香が観覧車に乗った。
(どうせまたキスするんだろーな・・・うらやましいなぁ)
ひとみはため息まじりで2人を見送った。
- 79 名前:レイコ 投稿日:2001年05月12日(土)11時08分18秒
- さっきのお化け屋敷の気まずい雰囲気のまま、
ひとみと梨華はまた2人っきりになってしまった。
観覧車が進んでいってもなかなか2人は口を開かない。
ひとみはどう切り出していこうか悩みながら、梨華をチラチラと見ていた。
梨華はうつむいたままである。
「・・・よっすぃー?」
「は、はいっ!」
「さっきはゴメンね・・・」
「え・・・な、何のこと?」
ひとみはとりあえずトボけておこうと思った。
「あ、お化け屋敷で、なんかよっすぃーのこと、イヤがったみたいになっちゃって・・・」
「そ、そんなの気にしてないよー!ウチもちょっと調子に乗ってたかなってー・・・
こっちこそごめんね」
梨華はぶんぶんと、首を思いっきり横に振る。
「あはは、それにしてもさー、あの2人、あんなところでするとはねぇ」
「・・・うん、すごくびっくりした」
もうすぐ、頂上というところまで来ていた。
「絶対、今ごろまたしてるよー、いいなぁ・・・」
ひとみは、無意識に本音を呟いていた。
- 80 名前:レイコ 投稿日:2001年05月12日(土)11時09分14秒
- 「よっすぃーは今付き合ってる人はいるの?」
梨華がつぶやくようにたずねる。
「えっ!?いないよ!!ゼンゼン!」
「・・・でも、今まで付き合ってきた人とああいうことしてたんだよね?」
「う、うん、ま、そ、そりゃあ、ね」
ひとみは梨華の質問に動揺して、思わず正直に答えてしまった。
「と、当然だよね、ごめん、変なこと聞いちゃって・・・」
梨華は真っ赤になって両手で頬を隠す。
「いや!そ、そうだ!梨華ちゃんが付き合いたいってと思う人ってどんな人?」
ひとみは、あせった勢いで聞きたいことを口に出せた。
「えっ!?・・・優しくて、かっこよくて、私より背が高い人かな・・・」
(よっすぃーも結構タイプなんだけどなぁ・・・)
梨華は、ひとみをチラリと見た。目が合ってしまったので、慌てて伏せた。
「・・・ふーん、なるほどねー」
(それって、ウチも条件的には当てはまってる、かなぁ)
ひとみは、梨華に対しては他の人と違って、全く自分に自信が持てないでいた。
- 81 名前:レイコ 投稿日:2001年05月12日(土)11時10分25秒
- 「よっすぃーはどんな人がいいの?」
「えっ!?ア、アタシ?そ、そうだなー、かわいくて、女の子らしくて、
あ、スポーツとかやってたらもっといいかな!」
(梨華ちゃんみたいな子!ってゆーか、梨華ちゃん!!)
ひとみはアピールするように梨華を見つめながら言う。
「そうなんだー・・・」
(よっすぃー、モテるんだから、私なんか相手にしないよね・・・)
梨華はうつむいていて、ひとみの方は見てなかった。
「で、で、で、梨華ちゃんにはそういう人はいるの?」
「うーん、気になってる人はいるんだけどね・・・」
(よっすぃーのことだよ・・・)
「あはは、もうコクられちゃったりとかしてたりしてー」
「え?・・・あ、実はそういうのもあった」
(ガーン!!)
ひとみは、なんとか冷静を装い聞いた。
「あははは、梨華ちゃん、かわいいもんねー。・・・同じクラスの子とか?」
「ううん、テニス部の先輩、3年生の人なんだけどね」
「だ、誰それ?」
- 82 名前:レイコ 投稿日:2001年05月12日(土)11時15分15秒
- 更新です。かなり中途半端なとこで止めちゃいましたが、誰でしょう?
って、登場人物がそろそろ限られてきてますかね(笑)
>74さん、76(67)さん
はい、まったりいかせてもらいます(笑)
>75さん
観覧車の中でのことも想像でガマンして下さい(笑)
感想いただけるとはげみになります。ありがとうございます。
- 83 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年05月12日(土)13時55分47秒
- レイコさん楽しみにしてます。
頑張って下さいね。
- 84 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月12日(土)15時24分00秒
- めちゃおもしろいです!!
がんばってください。
- 85 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月12日(土)16時01分39秒
- 後藤、健気で可愛い。
>テニス部の先輩、3年生の人
誰?背が高い人?今年に入ってから茶髪にした人?
- 86 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月12日(土)17時47分48秒
- ああっ!誰だろう?
このドキドキのカンジ好きです。
- 87 名前:レイコ 投稿日:2001年05月13日(日)07時20分25秒
- 「よっすぃー知ってるかなあ?飯田さんって人。部長なんだけど」
飯田圭織は、モデルのようなルックスでかなり目立つ存在である。
性格は少々変わっているようだが・・・
(飯田さん!?ってあのキレイな人だよな・・・背高いよな・・・梨華ちゃんのタイプかぁ・・・)
ひとみはショックで黙り込んでしまった。
「まだ返事してないんだけど、どうしようかなって」
「・・・迷ってるの?」
「うん、まだ飯田さんのこと全然知らないし、いきなり付き合うっていうのはどうかなって」
ひとみは安心して、いつもの調子を取り戻してきた。
「そうだよねー、ちゃんと時間かけてわかりあってからの方がいいよね」
「そうそう、向こうも私のことよく知らないわけだし、
どこがよくて付き合いたいなんて思われたのか不思議でしょうがないの」
(そんな控えめなところもいいんだよ、梨華ちゃん)
ひとみはニッコリしてと梨華を見つめていた。
「もちろん、飯田さんがイヤなわけじゃないから、どうやって返事しようかなって」
「うん、今ウチに話したこと全部言ったらいいよ。たぶん、飯田さんもわかってくれるから」
ひとみは、本当はすぐにでも断って欲しいのだが、
とりあえずは梨華に理解のあるところをみせてみた。
「そうかぁ、うん飯田さんと話してみるね!よっすぃー、ありがとう」
梨華がひとみの手を握る。やはりひとみはドキッとしてしまった。
「・・・ううん、こちらこそありがとう・・・」
呟くように言ったので梨華には聞こえてなかったようだ。
そこで、観覧車が終わってしまった。
ひとみと梨華が降りると、4人が待ちかまえていた。
- 88 名前:レイコ 投稿日:2001年05月13日(日)07時21分04秒
- 「アレ?なんか今手ぇ握ってたんとちゃう?」
裕子がニヤニヤしながら聞いてきた。
「な、何言ってるんですか!違いますよっ!」
ひとみはついムキになってしまった。
紗耶香と真里はもうすっかりラブラブモードでみんなの前だろうと気にせず、
抱き合ったりしてる。
「ゆうちゃん、淋しいわぁ・・・」
裕子は梨華の背後から抱きついていった。
「きゃっ!」
「中澤先生!何するんですか!!」
ひとみは思わず裕子の頭を叩いていた。
「あいたー!吉澤っ!それが先生に対する態度か!だいたい何でアンタが怒るんやぁ!
あ、わかった、吉澤もしてほしいんかぁ、全く素直になれへん子やなあ」
裕子はそのままひとみに抱きついた。
「あほかーっ!!」
もう一発、裕子の頭を叩いたひとみであった。
- 89 名前:レイコ 投稿日:2001年05月13日(日)07時22分09秒
- 次の日のお昼休み、1−Aの教室。真希とひとみがいっしょにお弁当を食べている。
「で、梨華ちゃんとはどうだったのー?うまくいきそう?」
「うーん、とりあえず、今コクっても付き合えないことはわかったよー」
「えー?なんで?」
ひとみは、梨華の話を飯田の名前は出さずに説明した。
「やっぱ梨華ちゃんモテるんだねぇ」
「うん、とりあえずは友達として仲良くして、
ウチのことをわかってもらってからコクることにするよ」
「そっかー、アタシも仲良くなって、よっすぃーのことどう思ってるとか、
他のライバルの様子を探ってあげるよ」
真希もいつになく真面目に考えているひとみを、心から応援しようと思った。
- 90 名前:レイコ 投稿日:2001年05月13日(日)07時23分23秒
- 「ありがとね。実はね、昨日梨華ちゃんに携帯番号聞いて、メール送ったんだー」
携帯をいじりながら、ニヤニヤするひとみ。
「どんなの?」
「『今日は楽しかったねー!また遊ぼうねっ!』って」
「うんうん、返事来た?」
「『ホント楽しかったよ!今度はどこに行きたいかなぁ・・・またメールするね!』だってー」
携帯のディスプレイを見ながらうっとりしているひとみ。
「なんだー、うまくいきそうなんじゃーん。心配することなさそー」
「この週末誘ってもいいと思う?ちょっと早すぎかな?」
「のんびりしてたら、他の人にとられちゃうよー!すぐ誘いなよっ」
「うーん、どこがいいかな?映画とかが無難かなぁ?どうしよー?」
いつになくモジモジ気味のひとみ。
(よっすぃー、梨華ちゃんのこととなるとホント弱気でかわいいんだよなあ)
「そうだねえ、ま、2人で相談して決めたら?それを口実にいっしょに帰るとかもできるよ」
「おっ!そういう技もあったねえ!明日、ウチも部活あるし、
たしかテニス部もあるなぁ。帰り誘ってみよーっと!さんきゅー、ごっちん」
早速メールを打つひとみ。
『明日、部活だよね?帰りにいっしょに例の喫茶店に行かない?』
返事を待っている間に、真希はお弁当をすっかりたいらげたが、
ひとみは携帯とはしを握りしめているだけあった。
ブルルルル・・・携帯が震える。
「来たッ!」
『うん、いいよ!校門で待ち合わせにしようか?じゃ明日ね!』
ひとみはもうとろけそうな笑顔になっている。
真希が、携帯を覗き込んで、その返事を見る。
「はい、ごちそうさまぁ」
真希は、お弁当の箱を片付けながら、2人のうまくいきそうなラブラブぶりに安心した。
- 91 名前:レイコ 投稿日:2001年05月13日(日)07時30分51秒
- 更新でーす。
ゆうちゃんのキャラ立たせすぎたかな?
>チャーミーブルーさん、84さん
どうもありがとうございますぅ。ひきつづきがんばります!
>85さん
予想通り、圭織でしたー(笑)
ごっちんのいいヤツぶりも今後も発揮されますので。
>86さん
「ドキドキのカンジ」ってなんかうれしい表現ですねー。
ありがとうございます。
あ、もしかして、松浦亜弥ファンですか?(笑)
- 92 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月13日(日)12時04分09秒
- 更新最高です!!
- 93 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年05月13日(日)12時22分13秒
- 順調に更新されてて嬉しいです。
かおりんとの絡みも気になります。
- 94 名前:86 投稿日:2001年05月13日(日)22時49分11秒
- ええ、実は松浦ファン(笑)じゃなくて、いしよしが好きです(ポソ
携帯とはしを握りしめるよっすぃー、かわいいなぁ。
- 95 名前:レイコ 投稿日:2001年05月14日(月)03時01分58秒
- そして、次の日。
テニス部が終わり、みんなが更衣室に向かうとき、梨華が圭織に声をかけた。
「飯田さん、あとでちょっとお話があるんですけど」
「うん?私に?いいよー」
「すぐ済みますんで、部室に残っていただけますか?」
「わかったー。じゃあとでね」
テニス部部室。梨華と圭織以外、もう全員いない。
「じゃ、話聞こうか。座って」
「はい」
テーブルを挟んで、向かい合わせに座る梨華と圭織。
「ごめんなさい、この前のお話なんですが・・・」
梨華は、お互いをまだよく知らないのに付き合うことはできないという話をした。
「・・・じゃ、今後お互いをわかっていって、カオリのことがいいと思ったら、
付き合ってくれることもあるんだよね?」
圭織はその大きな瞳でしっかりと梨華を見据えた。
「はい、もちろん。でも逆に、飯田さん、私のことを知っていったらイヤになるかもしれないし。
だから、今回のお話はとりあえずなかったことにして下さい」
梨華も真剣な眼差しで圭織のことを見つめていた。
「・・・うん、わかった。でも、石川のことイヤにはならないと思うんだ。
1ヵ月後とかにまた告白するかもしれないけど、
そのときにはちゃんとした返事、聞かせてもらえるかな?」
「はい、わかりました。ありがとうございました」
梨華は立ち上がって、頭を下げた。
- 96 名前:レイコ 投稿日:2001年05月14日(月)03時03分39秒
- 「あ、いっしょに帰ろうか」
「ごめんなさい、今日、校門のところで待ち合わせしてるんです」
「じゃ、門までいっしょに行くよ」
「はい、ありがとうございます」
2人は部室を後にした。
廊下を歩きながら、梨華と圭織が話している。
「待ち合わせってテニス部の子?」
「いやバレー部なんですけど」
「同じクラスなんだ?」
「いえ、違うんです。知り合いに紹介してもらった人なんですけど」
「何て子?」
「A組の吉澤さんです」
「よしざわっー!?ってあのタラシの吉澤だよね!?」
圭織は驚いて、大声をあげてしまった。
「タラシかどうかは知りませんけど、すごくモテてるみたいです」
「石川!アイツにはマジで近づかない方がいいよ!
いろんな女の子と付き合ってて、ヤルだけヤッたらすぐ捨てられちゃうんだよ。
この学校の中だけでそういう子が30人以上いるらしいし、
カオリの友達も何人か実際いてその子たちから聞いた話だからホントだよ!」
圭織は梨華の肩を掴んで、力説する。
「・・・そうなんですか・・・でも、吉澤さんとは単なる友達ですから」
梨華は今の話にかなりショックを受けたが、『友達』と自分にも言い聞かせてみるように呟いた。
- 97 名前:レイコ 投稿日:2001年05月14日(月)03時04分17秒
- 校庭まで出ると門のところに、ひとみが中等部の女の子の頭を撫でてるのが見えた。
「ホラ、きっとまたカワイイ子だと思って、ちょっかい出してるんだよ。
ちょっと、カオリ、一言言ってやるね!」
「あ、飯田さん、私、ホントによっすぃーとは友達なんですからね・・・」
急ぎ足になった圭織を梨華が慌てて追いかける。
- 98 名前:レイコ 投稿日:2001年05月14日(月)03時07分07秒
- 少し時間を戻して―
ひとみは部活が終わると猛ダッシュで、校門に向かった。
まだ梨華は来ていなかったので、安心して門に寄りかかっていた。
「よっすぃー先輩!」
中等部の制服を着た、髪を二つに結っている八重歯の小柄な子がひとみに声をかけた。
「お、辻じゃーん!元気かぁ?」
辻希美は現在中等部2年。ひとみとはバレー部の先輩後輩で仲良くしていた。
「はい、元気です。先輩、高校でもバレー続けてるんですね」
「うん、やってるよー」
ひとみは、アタックをする手つきをした。
「あ、先輩ってー、後藤真希さんと仲いいんですよね?」
「え?ごっちん?うん、中1のときからの親友だよー」
希美はちょっと、言いにくそうに、切り出した。
「・・・実はぁ、辻と同じクラスの子がぁ、後藤さんのファンでー、
一度お話したいって言ってるんですぅ」
「あはは、そうなんだー。いいよー、ごっちんに言っておくよ」
「はい!お願いしますっ!よっすぃー先輩に相談してよかったぁ」
希美は、満面の笑顔で言った。ひとみはよしよしというように希美の頭を撫でた。
「辻は、好きな人とかいないの?」
「えー、憧れの人はいるんですけどー、まだしゃべったこともないしー」
希美はモジモジというように体を横に振りながら答えた。
「うーん、そっかぁ、私の知ってる人だったら、話くらいはしてもらえるけどー。
部活やってんの?」
「あ、テニス部ですぅ」
「テニス!?・・・何年生?」
ひとみはちょっとあせって聞いた。
「高3です」
ひとみがホッとしたところに、梨華が申し訳なさそうにやってきた。
「よっすぃー!ごめんね、お待たせー」
梨華の隣にはなぜか圭織がいて、ひとみのことをにらみつけている。
- 99 名前:レイコ 投稿日:2001年05月14日(月)03時08分26秒
- 「吉澤さん、石川のこと泣かすようなことしたら、カオリが許さないからね!」
いきなり怒鳴られたひとみはワケがわからない。
希美はさっきからひとみの背中に隠れていた。
「そこのちっちゃい子も、こんなヤツ相手にしない方がいいよ!ほら、行くよっ」
圭織は希美の手を取ってズンズンと歩き出した。
希美はなぜか真っ赤になっていて、笑顔でひとみに手を振った。
(・・・あ、辻の憧れの人って、飯田さんなのかな)
「よっすぃー、ごめんね、飯田さん、怒っちゃって」
「いやー、突然すぎてワケわかんないんだけどー」
「さっきね、早い方がいいと思って飯田さんに話したんだ、お付き合いできませんって」
(よしっ!!梨華ちゃんえらい!!)
「ふーん、そうなんだ。で、どうだった?」
ひとみは冷静に聞いていたが、顔は少しニヤけていた。
「とりあえず、わかってくれたからよかったんだけど、
お互いをもう少し知って、1ヵ月後くらいにまた告白するって言われちゃった」
(なぬっ!?)
「そ、そうなんだー。
もしかしたら、その頃には梨華ちゃんも飯田さんのこと好きになってるかもしれないしね」
(ウチ、何言ってんの!?そんなの絶対イヤじゃん!)
「うーん、そればっかりはわかんないけどねー」
ひとみは梨華の横顔を見て、小さくため息をついた。
- 100 名前:レイコ 投稿日:2001年05月14日(月)03時10分27秒
- その頃、圭織の手は離されていたものの希美と並んで駅まで向かっていた。
「アンタ、名前何ていうの?」
「は、はい。中等部2Aの辻希美です!よろしくお願いしますっ」
希美はちょこんと頭を下げた。
「あ、私は高3の飯田圭織ね。辻も吉澤のことが好きなの?」
希美は思いっきり首を振った。
「いえ、バレー部でいっしょだったんで、仲良くさせてもらってるんです」
「そうなんだ、それならいいんだけど」
しばらく沈黙が続いた。希美が圭織の顔を覗き込むと目が涙で溢れていた。
「飯田さん、どうしたんですか?」
「ごめん、ちょっとね」
希美がポケットからハンカチを出して、圭織に渡す。
「ありがと・・・」
圭織が涙を拭う。
「辻はさぁ、運命って感じたことある?」
「・・・うーん、よくわかんないですけどー」
圭織は1人言のように続ける。
「初めて会ったときにさぁ、この人だ!って思ったんだよねー。
で、絶対向こうもそう感じてると思ったら、違ったんだー。
圭織、1人でバカみたいじゃない?」
「そんなことないです!辻は飯田さんのことバカだなんて思いません!」
圭織はクスッと笑った。
「ありがとう。なんか少し元気出た」
「と、とんでもないです」
希美は真っ赤になってうつむいた。
「辻は、好きな人とかいるの?」
「え!?あ、あの、い、います!・・・まだあんまり話したこともないんですけど」
希美は恥ずかしくなって、うつむいて、最後の方はかなり小声になっていた。
「そうなんだ。うまくいくといいね」
「は、はい!がんばります!」
ガッツポーズをとる希美の頭を、圭織が笑顔で撫でてやった。
希美は真っ赤になりつつも、圭織を見つめていた。
- 101 名前:レイコ 投稿日:2001年05月14日(月)03時16分44秒
- 更新です。
>92さん、チャーミーブルーさん
ありがとうございます。
かおりはののとも絡めてみました(笑)どうでしょう?
>94(86)さん
自分もいしよし派です!
あと、ごっちんも好きなので、この3人メインになりがちなんですが(笑)
感想本当にありがとうございます。
時間はまちまちですが、なるべく毎日更新しますので、読んでいただけるとうれしいです。
- 102 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月14日(月)03時42分48秒
- たらしがばれた吉澤ピーンチ!!
どうなってしまうのでしょうか・・・?
それにしても、ここのごっちんはなんていい子なんでしょうか!!
そんなごっちんには、ぜひ市井ちゃんをゲットしてもらいたいものです。
- 103 名前:紅餓唯 朧 投稿日:2001年05月14日(月)08時21分31秒
- 毎回、更新が楽しみです。
いしよしも気になるんですが辻ちゃんのこれからの恋も気になります。
これからも頑張って下さい。
- 104 名前:キラ 投稿日:2001年05月14日(月)16時24分19秒
- このお話好きですよ。
よっすぃーがいい感じです。
これからも頑張ってくださいね。
- 105 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月14日(月)18時39分52秒
- 後藤のファンってまさかあの子ですか?
- 106 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年05月14日(月)19時01分58秒
- かおりん、タラシの吉澤って…(苦笑)。
ののちゃん真っ赤になっちゃって可愛いぃ〜♪
でも、やっぱり早く、よっすぃ〜と梨華ちゃんに
くっついて欲しいです。まだ前途多難なのかな?
- 107 名前:86 投稿日:2001年05月14日(月)23時03分57秒
- まっすぐなカオリが素敵!
いしよしごまの3人だけじゃなく、カオリやののも光ってますよ。
- 108 名前:レイコ 投稿日:2001年05月15日(火)01時46分48秒
- ひとみと梨華が喫茶店へ入ると、店内で赤ちゃんの鳴き声が響いていた。
カウンターに座っている茶髪で髪の長い、鼻にピアスをしている女性があやしている。
「あっ、石黒さん!」
その女性が振り向いて、笑顔になった。
「おっー、よっすぃーじゃない!久しぶりー!」
石黒彩は2年前、この学園を卒業してすぐに結婚し、
今では服飾の専門学校に行きながら、子育てをしている。
裕子が担任を持ったこともあり、この喫茶店の常連とは仲がいいのである。
「ご無沙汰です!わー、カワイイですねぇ」
ひとみが彩の側に行き、抱いている赤ちゃんのほっぺをつつく。
彩が、梨華のことをチラリと見た。梨華は軽く頭を下げる。彩はニッコリとする。
「アンタ、相変わらず、カワイイ子連れてるんだねえ。
ゆうちゃんから、よっすぃーの女遊びっぷりは聞いてるよー!」
梨華が聞いていたので、ひとみはあせった。
「な、なに言ってるんですか!そんな遊んでないですよ。今はそんな相手もいないしっ!」
「ふーん、あの子とはこれからなんだー?気をつけてね、この子、手早いから」
彩の言葉の後半は梨華に向かって言われていた。梨華は戸惑ったように苦笑いをしていた。
「そんなことないですっ!もうやめて下さい!そういうこと言うの!」
ひとみはかなりマジで怒っていた。
圭が水の入ったグラスを二つ持ってきて、間に入ってきた。
「あははは、あやっぺ、あの子、編入生だから、よっすぃーのことまだよく知らないんだよ。
はじめからそんな印象与えちゃったらダメじゃん。ホラ、こっちにでも座りな」
奥の方のテーブルに、圭がグラスを置く。ひとみと梨華がそこに座る。
「ごめーん、よっすぃー。あ、この子、恋人としてはどうかと思うけど、
友達としてなら、優しいし、頭もいいし、すごくいいと思うからさー」
梨華はぎこちなく微笑んだ。
(そんなん全然フォローにならないよぉ・・・)
ひとみは梨華の顔がまともに見れなかった。
そのとき、店の扉が思いっきり開いた。
「おー!あやっぺーっ!!」
「ゆうちゃーん!!」
(げっ!会いたくないヤツが来たよぉ・・・はぁ、今日はツイてないかも)
ひとみは肩を落とした。
裕子が彩の後ろから抱きつく。
「元気でちたかー?」
その言葉はもちろん、赤ちゃんに向けて発せられていた。
そして、裕子、みちよ、圭、そしてひとみと梨華も巻き込まれて、
彩の結婚生活&子供話でしばらく盛り上っていた。
- 109 名前:レイコ 投稿日:2001年05月15日(火)01時47分44秒
- 「あ、私、そろそろ帰らないと」
梨華が立ち上がった。
「あ!じゃ、アタシも帰る」
ひとみもいっしょに店を出る。
ひとみと梨華は駅まで歩いていた。
(梨華ちゃんと全然話できなかったなあ・・・週末デートに誘いたかったのになぁ。
石黒さんにあんな話されちゃったら、警戒されるよなあ・・・)
ひとみは何も言い出せずにいた。
「ね、よっすぃーって、そんなにたくさんの人と付き合ってたの?」
梨華が歩きながら、ひとみの方を見ないで、たずねる。
「へっ?」
そんなストレートに聞かれると思わなかったので、ひとみは間の抜けた声を出した。
「噂で、30人くらいって聞いたんだけど」
「そ、そうだったかな?」
「・・・人数わからないなんて、じゃ全員の名前も思い出せないんでしょ?」
「・・・」
その通りなので、ひとみは返す言葉がなかった。
「ごめん、私、急ぐから・・・」
梨華は怒ったような口調になって、走っていってしまった。
ひとみはその場にしばらくたたずんでいた。
- 110 名前:レイコ 投稿日:2001年05月15日(火)02時04分36秒
- 更新です。あやっぺまで出しちゃいました(笑)
>102さん
よっすぃー、かなりのピンチです!
でも、きっといいヤツのごっちんが救ってくれる・・・はず(笑)
>紅餓唯 朧さん、チャーミーブルーさん、107(86)さん
いしよし派としては、なんとか2人の仲が戻したいものなのですが・・・
ののも圭織も今後も登場させたいとは思ってます。
どんな展開になるかは???
>104さん
どうもありがとうございます。
やっぱり押してる娘だと、よく書いてしまうんですよねえ。
がんばりますので今後もよろしくです。
>105さん
まだ、登場してないメンバーといえば・・・誰だかわくぁるかい?♪(笑)
感想ありがとうございます。引き続きがんばります!
- 111 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月15日(火)21時18分38秒
- 続き期待しています!!
- 112 名前:レイコ 投稿日:2001年05月16日(水)00時34分05秒
- 次の日の朝。1Aの教室。真希が入ってくる。
「おはよー、よっすぃー!あれ、どうしたの?その顔?」
ひとみは、梨華にあきれられたことと、自分が情けないのとで、
昨日一晩中泣いていたので、目が腫れていた。
「おはよー・・・ごっちん、アタシ、もうダメだ・・・」
ひとみの弱々しい声に、真希はひとみの頭を撫でた。
「梨華ちゃんのこと?」
ひとみが泣き出しそうな顔になったので、真希は慌てた。
「わ、わ、わかった。話は昼休みにゆっくり聞くから。
そのときまで、何も考えちゃダメだよ。授業に集中しよっ!」
全く真希らしくない言葉で説得力はなかったが、ひとみはなんとかこらえてうなづいたので、
真希は安心して自分の席についた。
(よっすぃー、恋愛のことで泣くのってはじめてじゃないかなぁ。
やっぱりそれだけ本気なんだね)
- 113 名前:レイコ 投稿日:2001年05月16日(水)00時35分38秒
- 昼休み、真希とひとみはお弁当を持って、校舎の裏の人があまり来ないところに向かい、
そこにあるベンチに腰掛けた。
「ふぇーん、ごっちーん・・・」
ひとみが泣き出して、真希に抱きついてきた。
(こんなとこ、よっすぃーファンに見られたらヤバイよなあ。
つーか、こんな風に泣いてるよっすぃーの姿見たら、ファン減るだろうなあ)
真希はひとみの意外な行動に、かなり驚いたが、頭を撫でて慰めてあげた。
ひとみがだいぶ落ち着いてきたのを見計らって、真希が口を開く。
「梨華ちゃんと何があったの?」
真希から体を離し、しゃくりあげながらもひとみは昨日の出来事をなんとか説明した。
「そっかー、うーん、たしかによっすぃーの今までのことは普通に考えたら、
ただ単にたくさんの人と遊びまくってたって思われてもしょうがないかなぁ」
ひとみは、うつむいたまま涙を拭いていた。
「・・・うん、アタシってひどいよね・・・」
「よっすぃーは優しすぎるからさ、『付き合って』って言われたら断れないんだろうし、
本当の恋愛を求めてたから、とりあえずいろんな人と付き合ってみたんだろうしさ。
Hをしたら気持ちが盛り上るかと思ってするんだろうけど、結局今までダメだったわけじゃない?」
ひとみは、真希がそこまでわかってくれてたことに感謝しつつうなづいた。
「でもね、それはね、人を好きになるってことが、どんな気持ちなのかわからなかったから、
簡単にしちゃってたことであって、相手の人の傷つき方もわからなかったんだよ」
真希はひとみの目を見て話を続けた。
「でも、今は違うよね。本気で人を好きになってるし、こうやってそのことで、
自分自身が傷ついたりしちゃってるし」
ひとみは真希の顔を見た。真希がニッコリと微笑む。
「うーん、そのことをいかに梨華ちゃんにわかってもらうかだよなあ。
たぶん、これからもよっすぃーの噂いろいろ聞くだろうしねえ。
あの子、真面目そうだし、そういうの許せないんだろうね」
「・・・どうしたらいいのかなぁ」
「とりあえず、アタシが梨華ちゃんと仲良くなって、よっすぃーのことわかってもらうから」
「・・・ありがと、ごっちん」
ひとみがまた真希に抱きついてきた。
「あー!なんかこんなよっすぃー、変だよぉ!
いつものよっすぃーに戻ってもらえるように、アタシがんばるよー!」
「うん、よろしくね」
やっと笑顔になったひとみに、真希はホッとした。
- 114 名前:レイコ 投稿日:2001年05月16日(水)00時40分01秒
- 更新です。ごっちんのいい人ぶりが炸裂します(笑)
>111さん
ありがとうございますぅ。よろしくお願いしますねー。
- 115 名前:レイコ 投稿日:2001年05月17日(木)01時18分38秒
- その日の帰り、部活のなかったひとみは真希といっしょに帰っていた。
真希に慰められて、ひとみは少しだけだけど元気を取り戻していた。
校門を過ぎたところで、
「よっすぃーせんぱーい!」
辻が声をかけてきた。辻の隣には、辻とよく似たカンジの子がいた。
「おー、辻ぃ。今日は部活なかったっけ?」
「はい!先輩、ちょっと・・・」
希美がひとみの腕をとって、ちょっと真希から離れる。
「昨日の話、覚えてます?」
小声で希美がたずねる。
「え?なんだっけ?・・・あ、ごっちんのことか!」
ひとみは、自分自身がそれどころではなかったので、すっかり忘れていた。
「うん、実は今いっしょにいる子がその子なんですよぉ」
ひとみが、その子を見るとたしかに真希のことをチラチラと恥ずかしそうに見ている。
「じゃ、紹介してあげるよ」
「ありがとうございますぅ」
辻は走ってその友達のところに戻り、耳打ちをした。
- 116 名前:レイコ 投稿日:2001年05月17日(木)01時19分31秒
- ひとみは真希のところに、戻りとりあえず辻のことを紹介した。
「へー、バレー部なんだ。頑張ってねー」
「へい、がんばりますっ!」
真希がゲラゲラと笑った。
「『へい』だってー、辻ちゃん、かわいいねぇ」
真希が希美の頭を撫でた。隣にいる子がすねてるように見る。
「えっと、そっちの子は?」
ひとみがさりげなく聞く。
「は、はい!中等部2年A組の加護亜依です!奈良県出身13才です!よろしくお願いします!」
また、真希が大笑いをした。
「なんかのオーディションじゃないんだからー、そんなかしこまんなくていいよー」
ひとみがクスクス笑いながら言う。
「・・・あいぼん、やり過ぎだよぉ」
希美もちょっとあきれて、亜依の手を軽く叩く。
「『あいぼん』って呼ばれてるの?」
真希が優しい口調で聞く。
「は、はい!『あいぼん』です!」
「かわいいあだ名だねえ、よろしくね、あいぼん!」
真希が、亜依の頭を撫でる。亜依の顔がみるみる間に真っ赤になる。
「あ、あのぉ、握手してもらっていいですかー?」
亜依が恥ずかしそうに、上目遣いに真希を見て言う。
「うん、いーよ、はい」
真希が亜依の左手をとり、両手で包む。亜依も右手を添える。
「あ、ありがとございます」
早口で亜依はお礼を言った。
真希とひとみは、希美と亜依に軽く手を振って行ってしまった。
「ののっ!」
「何?あいぼん?」
「ありがとな、ほんまにぃ!今、めっちゃ幸せやー!!」
自分の手を見つめながら、叫ぶ亜依。
「でも、ホントに後藤さんってきれいだねー、なんかつい見つめちゃうねぇ」
「な、なに言うてん!ののは飯田さんやろっ!後藤さんはあかん!」
「そーゆーんじゃなくてさぁ・・・」
「でも、吉澤さんもやっぱ男前やな、モテるんようわかるわ」
「って、自分こそ、後藤さんだけじゃないの?」
「それとこれとは別やって!」
「だから、アタシも・・・」
希美と亜依の会話はなかなか先へは進まなかった。
- 117 名前:レイコ 投稿日:2001年05月17日(木)01時21分46秒
- とりあえず、更新できる日はしますー。
加護ちゃん登場です。
でも、感想がないとレスもできないのでさみしいですね(笑)
感想のありがたみをつくづく感じております。
- 118 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月17日(木)01時26分54秒
石川ヲタなもんで、石川の登場が待ち遠しいっす。
こんなんで感想になるかしら?
- 119 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月17日(木)01時30分08秒
- 最近割と心のオアシスです。初RESですけど、楽しみにしてますんでマターリ
と続けてってください
(個人的に一番ツボなのは、なっちゅーっす。いつのまにかマイナーカップリン
グになってたんですね・・・)
- 120 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月17日(木)03時16分10秒
- この小説、キャラがみんな生き生きしてるんで大好きです。
この先、いしよしの事も気になりますが、さやまりにごまがどう絡むのかも気になります。
- 121 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月17日(木)11時43分46秒
- 加護がすごくかわいい!
何気にかごまにも期待
- 122 名前:レイコ 投稿日:2001年05月18日(金)00時13分00秒
- 数日後、真希はその日テニス部がないことを知り、真里経由で梨華を放課後喫茶店に誘った。
真希が店に入るとまだ梨華は来ていなかった。、
「いらっしゃーい、ごっちん」
「圭ちゃーん、この前、よっすぃー、梨華ちゃんの前で彩さんにひどいこと言われたんでしょ?」
真希が店の奥の方のテーブルに座りながら、水を持ってきた圭に声をかける。
「ひどいことっていうか、事実じゃん」
圭はニヤッとしながら答える。
「ま、でも、アレはかわいそうだったな。一応、石川に対してはマジなんだもんねえ」
「うん、今日ね、梨華ちゃんと待ち合わせしてて、そのフォローするからさ、
圭ちゃんも協力してねー」
「OK!わかったよー」
間もなく、梨華が店に入ってきて、真希を見つけると手を振って、小走りに席に来た。
とりあえずは、部活の話、クラスの話などたわいもない話をしていた。
「へぇ、梨華ちゃん、あゆみちゃんと仲いいんだぁ」
「うん、今、クラスで一番仲いいよー」
1Cの柴田あゆみは、中2のときに真希と同じクラスで仲良くしていた。
実はあゆみはひとみが好きで、今だに思っているだろうが、告白はしたことはない。
好きというかファンというカンジできゃあきゃあ言ってるだけでいいようだ。
(よーし!じゃあ、よっすぃーのこともいいように言ってくれてるよな。
今度、あゆみちゃんに根回ししとこっと)
- 123 名前:レイコ 投稿日:2001年05月18日(金)00時14分09秒
- 「あゆみちゃんに、よっすぃーの話聞かされてない?」
ひとみの名前が出て一瞬、梨華の表情がこわばった。
「・・・うん、かっこいいとか優しいとか、いろいろと」
「梨華ちゃんはよっすぃーみたいなタイプってどう?」
真希は単刀直入にたずねた。
「え、まあ、かっこいいとは思うよ、優しいし、背も高いし・・・」
「梨華ちゃんの好きなタイプではないんだ?」
「う・・・ん、私は自分だけのことを思ってくれる人がいいから」
(今まさにそうなんだけどなあ・・・)
「やっぱりよっすぃーの噂なんか聞いてるんだ」
「あ、うん、いろんな人と付き合っては、その、あの、することしたら、すぐ別れちゃうとか」
梨華は恥ずかしそうに顔を赤らめながら、話した。
「あはっ、たしかにねえ、よっすぃーって優しすぎるんだよねー。
『付き合って』って言われちゃうと、断れないみたい。
で、付き合ってて、そういう雰囲気ってゆーか、相手が望んでたらHもしちゃうのよ」
梨華は真希の目を見ながら、黙って聞いてる。
「よっすぃーってね、今まで本気で好きになったことがなかったの。
でも、そういう願望は持ってるから、もしかしたら本気で好きになれる人がいるかもって、
いろんな人と付き合ってたんだー」
「そう、なんだ・・・」
「だからね、本気で好きになったら、逆にすごく一途な子だと思う。
今までそれだけの子と付き合ってもダメだったんだから、
自分が『この人!』って選んだ子は絶対大切にすると思うなあ」
梨華は目の前にあるアイスティーをストローでくるくるかき回している。
- 124 名前:レイコ 投稿日:2001年05月18日(金)00時15分03秒
- 「よっすぃーとはもう丸3年の付き合いだけど、すごく魅力あるんだー。
なんか、普段はクールなカンジがするけど、ときたま熱くなったりさぁ、
男前なところだけじゃなくて、すごくかわいいところもあったりしてさぁ。
なんかいっしょにいて落ち着くし、あきないんだー」
「・・・私もいっしょにいて落ち着く、かな・・・」
梨華が目を伏せたまま答える。
(よしよし、梨華ちゃんのってきたかー!)
「アタシはさー、ずっと友達として付き合ってきただけだけどそう思うから、
恋人として付き合ったら、もっといろんなよっすぃーの魅力が見れるんだろうなあ」
梨華は『恋人』という言葉に反応して、目線を真希に戻した。、
「っていってもさー、よっすぃーはアタシみたいな子はタイプじゃないからねー」
「そうかなぁ、ごっちんもすごく魅力あると思うよ」
「あはっ、ありがと!でもアタシには好きな人がいるしさー。
たぶん、よっすぃーは梨華ちゃんみたいな子がタイプだと思うよ」
「えっ!?わ、私なんか、よっすぃーが相手にするわけないよ・・・」
(あれっ?梨華ちゃんもよっすぃーのこと気にはなってるっぽいな)
「ううん、だって、梨華ちゃんといるときのよっすぃーって、他の女の子といるときと違うもん。
緊張して、おとなしくなってるっていうカンジだよねー」
「ううん、それは、私のことがイヤで、気遣ってるだけだよ」
「そんなことないよー、イヤだったらとりあえず一緒にはいないだろうし」
「でも・・・」
梨華はうつむいて黙ってしまった。
「梨華ちゃんは、よっすぃーのことイヤなの?」
梨華は首を横にふった。
「今まで付き合った人の話とか聞いて、ちょっと軽蔑したけど、
今日のごっちんの話聞いて、よっすぃーの気持ちちょっとは理解できた気がする」
「じゃさ、友達としてでも仲良くしようよー。あ、もちろんアタシともね」
「うん!」
梨華はニッコリ微笑んだ。
- 125 名前:レイコ 投稿日:2001年05月18日(金)00時16分04秒
- 「そーいえば、この前、よっすぃーとなんか変な別れ方しちゃったんでしょ?
それ以来話ししてないんだよね?」
「あ、うん・・・よっすぃーに悪かったなって思ってたんだけど、謝るきっかけもなくて・・・」
「じゃさ、よっすぃーのこと遊びに誘ってあげてよー」
「えっ?」
「ほら、今、よっすぃー、恋人いないしさー、淋しいだろーし、
梨華ちゃんとどっか行けるなんて、めちゃめちゃ喜ぶと思うよー」
「そんなことないよー、私なんて・・・」
梨華は思いっきり否定の意味で手を振るが、顔は真っ赤である。
(やっぱ、よっすぃーのこと!・・・ムフフフ)
「この前のお詫びも兼ねてって意味でさ、今週末とか空いてるの?」
「えっ?別になにもないけど・・・」
「じゃ、いいじゃん。梨華ちゃん、映画とか好き?」
「うん、映画館よりもビデオで見る方が多いけど」
「よっすぃーもね、映画好きなんだー。なんか今話題のヤツとかいっしょに見に行ってきたらー?」
「えぇー!?そんないきなり2人でなんて!ごっちんもいっしょに行こうよぉ」
梨華は真希の腕を引っ張る。
「何言ってんのー!せっかくのデートなんだから!」
「デ、デート!?」
「そうじゃん!梨華ちゃんもよっすぃーのこといいと思ってるんでしょ?」
梨華はみるみるうちに真っ赤になる。
「そ、そんなこと、ないよぉ!」
「いーから、いーから。応援するからさ」
「ち、違うからねっ!たしかに、よっすぃー、かっこいいと思うけど、
好きとかいうんじゃないから」
赤面させて言う梨華にはあまり説得力がなかった。
真希はニヤニヤしながら、梨華を見ている。
「ふーん、そうなんだー。ま、とりあえず、今週末は誘ってあげて。
ほら、すぐにメールしないと、よっすぃー、別の子に誘われちゃうかもよ。
梨華ちゃんに嫌われちゃったと思ってて、ヤケおこすかもよー」
「・・・わかったよぉ。よっすぃーのこと嫌ってないしー、
この前のこともちゃんと早く謝った方がいいもんね」
梨華がひとみへの好意を見せないようにすればするほど、見えるので、真希は楽しんでいた。
(よっすぃーへの気持ちをまわりからあおった方が余計高まるのかも)
梨華はメールを打ちはじめたので、真希はトイレに立った。
そのとき、圭に何か耳打ちした。
- 126 名前:レイコ 投稿日:2001年05月18日(金)00時17分49秒
- 圭が梨華にアイスティーのおかわりを持っていく。
「はい、サービスね」
「ありがとうございますぅ」
梨華がニッコリと微笑む。圭も微笑み返す。
「石川さぁ、吉澤と初めて話したのいつだか覚えてる?」
「えっ?ココで矢口さんに紹介してもらったときじゃ・・・」
「ううん、入学式の日に、アンタ、教室の前で転んで、カバンの中身全部出しちゃったことあったでしょ?」
「えーと・・・あっ!あのときの拾ってくれた人って、よっすぃー!?」
「あー、覚えてなかったんだ」
「入学式で、みんなと会うのも初めてだったし、緊張してたし、転んで恥ずかしかったから、
拾ってくれた人の顔ちゃんと見てなくて、なんとなくかっこいいなとは思ったけど・・・」
「吉澤はちゃんと覚えてたよー、『かわいい子だな』って思ったらしいから」
「そうなんだ、覚えててくれたんだ・・・」
圭は梨華の耳元に手を持っていって言った。
「どうやら、一目惚れらしいよ」
「えっ!?」
圭はニヤッとして、カウンターの方に戻る。
(一目惚れってことはー、よっすぃーも私のことが好きってことなのかな・・・)
梨華はドキドキしてきて、メールの続きがうまく打てない。
そこに真希が戻ってきた。
「よっすぃーにメール打ったー?」
「えっ?あ、まだ。なんてメールしたらいいのかなぁ」
「『愛してるー!』とか、あはっ」
「!!も、もう!ホントに困ってるのにー!」
梨華が真っ赤になって怒る。
「ごめーん。いいじゃんフツーにさ、『日曜日空いてる?映画行こう』とかでー」
「そっか、そーだよね。友達だもんね、そんなに悩まなくてもいいよね・・・」
真希は、かなり手ごたえを感じて、梨華がメールを打つのを見ていた。
その日の晩、ひとみから真希に電話がかかってきた。
「ごっちーん、ありがとぉ!あー、早く日曜日になんないかなぁ」
「うん、梨華ちゃん、結構、よっすぃーに気がありそうだよー」
「マ、マジで!?」
「だから、日曜日さ、いっぱいしゃべって、梨華ちゃんのこと楽しませてあげて、
もっと好きになってもらおうよ。いつもみたいに緊張して無口になっちゃダメだよ」
「うん!がんばるぞぉ!!」
ひとみはガッツポーズをとっていた。
- 127 名前:レイコ 投稿日:2001年05月18日(金)00時33分48秒
- 更新です!ついに、りかちゃんもその気になってきたようです(笑)
デートはどうなるんでしょうかぁ!
>118さん
ご希望通り、りかちゃんの登場でーす。
感想でも希望でもうれしいです。どうもでっす。
>119さん
ありがとうございます。「オアシス」なんてうれしいお言葉です。
自分もなっちゅーを最近あんまりみかけてないなと思ってました。
定番のやぐちゅーももちろんスキですけどね(笑)
>120さん
ありがとうございますぅ。
自分でも思ってたんですけど、みんなイイ人過ぎるかな(笑)
さやまりにごまはちゃんと絡む予定ですので、お楽しみにー。
>121さん
加護ちゃんって実際「あのー、○○してもいいですかー?」って
よく言ってるような印象があるんで、ソレ使っちゃいました(笑)
かごまに進展はあるかなぁ???
皆さん、感想ありがとうございます。
なんか催促したみたいでスミマセン(笑)
でもホントうれしいです。感想いただけるとよりヤル気でますねー。
- 128 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月18日(金)00時40分04秒
ごっちん、なんて気がきいていいヤツなんだ……
- 129 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月18日(金)01時20分30秒
- 私も日々の楽しみにしていたり。
ごっちんやるなぁ、梨華ちゃんかわいい。
- 130 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月18日(金)04時22分07秒
- こんなに友達想いのごっちんは見た事ない!!(w
黒ごまばかり見てきた自分にはとても新鮮です。
- 131 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年05月18日(金)07時24分33秒
- ごっちん優しい♪
今度のデートで進展すると、いいね、よっすぃ〜♪
- 132 名前:86 投稿日:2001年05月18日(金)21時44分34秒
- 私もPCの前でムフフフフ。
- 133 名前:レイコ 投稿日:2001年05月19日(土)01時09分27秒
- その次の日。梨華は中澤先生の英語の授業を受けていた。
校庭を見ると、ひとみのクラス1―Aが体育の授業で、ハンドボールをやっていた。
梨華はついひとみを目で追ってしまっている。
(もう、ごっちんと保田さんがヘンなこと言うからよっすぃーのこと気になっちゃうよぉ)
ひとみはゲームでも大活躍をしていた。その長い腕できれいにゴールを決めた。
(わぁ!よっすぃー、すごい!!)
ひとみが、なぜか梨華の方を見て手を振る。
(えっ!?私が見てたの気づいてたのかな?)
梨華は真っ赤になって、目線を教室に戻す。
「ふーん、ファインプレイやったなあ」
なぜか裕子が梨華の席の横に立っていた。
「石川、憧れの君をたまに見るのはええけど、メインはゆうちゃんの授業にしてやー」
教室の中で、笑いがおこる。「誰?誰?」「吉澤さんじゃない?」という声もする。
「す、すみません!」
梨華はさらに真っ赤になって、裕子に頭を下げた。
(もう!中澤先生、何もそんな言い方しなくてもいいのにぃ!)
梨華が軽く校庭に視線を戻すと、まだひとみが見ていて、投げキッスをしてきた。
1Cの窓際の他の子も見ていて、「きゃー!!」と叫んで喜んでいる。
もちろん、裕子も見ていた。裕子が窓を開けて大声で叫ぶ。
「よしざわー!!かわいい女の子が見てると、そんなに活躍できてええなあ!
でも、ゆうちゃんの授業もってかんといてやー!!」
「アタシになんかもっていかれないような、ちゃんとした授業して下さーい!」
ひとみが叫び返すと、校庭も教室からも笑いが起こった。
「うーん、一本とられたわぁ・・」
裕子がさみしげにつぶやいて教壇に戻っていくので、
「中澤先生、ファイト!」
梨華が声をかけた。また教室から笑い声がした。
「いしかわー!ゆうちゃんのことこんな目にあわせたん、アンタやでー!
もうムカついたわー!次のページ、石川が全部読んで!」
「えーっ!?」
「『えーっ!?』やない!授業やで!」
「・・・はい、わかりましたぁ」
梨華が渋々というように読み始めた。
- 134 名前:レイコ 投稿日:2001年05月19日(土)01時10分32秒
- そして、日曜日。
ひとみは待ち合わせの場所に、一時間も早く来てしまった。
「どーしよー、ごっちん、最初の挨拶って『おはよう』かな?でももうお昼だしー」
「こんな格好でよかったかなぁ、やっぱりあっちのパンツの方がよかったかなぁ」
「映画見たら、とりあえずお茶でいいよねぇ、それとも買い物とか行っちゃおうかな」
ひとみは真希に電話をしていた。緊張して、どうでもいいことばかり言っている。
真希の方は、ひとみの電話で起こされたので、適当に相槌を打ってるだけだった。
(どうせまともに答えても、今の状態じゃ聞き入れらんないだろーし)
「き、来たー!ごっちん、ごめん、もう切るねっ!」
「・・・はい?」
すでに電話は『ツー・・・ツー・・・』となっていた。
「・・・よっすぃーの成功を祈って!・・・おやすみなさーい」
また、布団に入ってしまう真希であった。
- 135 名前:レイコ 投稿日:2001年05月19日(土)01時12分01秒
- 「り、梨華ちゃーん!」
ひとみが手を振りながら、梨華の方に近づいていく。
梨華が気づいてニッコリとして手を振り、小走りでひとみの方に向かう。
「ごめんね、待ったー?」
「ゼンゼン、ゼンゼン!だってまだ待ち合わせの時間まで30分もあるよー」
ひとみが腕時計を見ながら言う。
「あ、ホントだー。なんかつい30分前行動の癖がついててー」
「あー、運動部だとそういう習慣つくよねー、ウチもそうだもん、あとさー・・・」
梨華がニコニコとしながら、ひとみの話を聞いている。
ひとみは、がんばってテンションを上げたままにしていて、しゃべり続けていた。
映画は、ラブロマンスで感動で泣ける部分もあった。
ひとみ自身ウルウルくるシーンで、横目で梨華を見ると、
タオルハンカチで顔を包み、声を出さないようにして泣いていた。
(カ、カワイすぎるよぉ・・・抱きしめたいっす・・・)
その後、ひとみはあまり映画に集中できなかった。
「面白かったねー!内容もよかったけど、あの友達役の人、すっごくキレイだったよねー。
なんていう女優さんかなあ」
「・・・梨華ちゃんの方が、ずっとキレイだよ」
ひとみはぼんやりとしてしまっていたので、つい心で思ったことを口走ってしまった。
「えっ!?も、もうそんな冗談やめてよぉ」
梨華が真っ赤になってひとみの腕を叩く。それで、ひとみが自分が言ったことに気づいた。
「えっ!?あ、あ、あたし、なんか言ったよね?ご、ごめん、あの、気にしないで、
いや、ホントなんだけど・・・」
ひとみも真っ赤になってしまう。
「そ、そうだ、梨華ちゃん、これからどうする?」
「あ、よかったら、買い物つきあってくれないかな?友達の誕生日プレゼント買いたいんだ」
「いいよ!もちろん、アタシでよければ」
(いいなぁ、アタシも来年は梨華ちゃんから誕生日プレゼントもらえるような仲になれるかなあ)
- 136 名前:レイコ 投稿日:2001年05月19日(土)01時19分17秒
- 更新です。デート前半まで(笑)
>128さん、130さん、チャーミーブルーさん
自分がめちゃくちゃ白ごま派なんで(笑)
これで、もっとごっちんファン増えてくれるかな(笑)
>129さん、132(86)さん
ありがとうございます!引き続き、毎日がんばります。
- 137 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月19日(土)03時49分53秒
- この小説読んでれば、間違いなくごっちんファンは増えますよ。
そんなごっちんにはやっぱり幸せになって欲しい〜!!
ごっちんを幸せに出来るのはやっぱりあの人になるのかな〜!?
- 138 名前:ラヴ梨〜 投稿日:2001年05月19日(土)10時12分08秒
- なんというかドラマのような、やりとりに引き込まれます!!それにしても圭ちゃんの絶妙なフォローがイイですね。梨華ちゃんがなびいてる♪
- 139 名前:レイコ 投稿日:2001年05月20日(日)05時50分12秒
- ひとみと梨華はアクセサリー売り場に来た。
「何がいいかなぁ、あ、コレかわいくない?」
梨華がシルバーリングを指差して言う。
「うん、かわいいねえ。そのとなりのもよくない?」
こんなカンジでいろいろ指輪を2人で試していた。
(なんか、婚約指輪を選んでるカップルみたいで幸せだなぁ)
ひとみは梨華の楽しそうな横顔を見つめながら思っていた。
「あー、コレいいねえ。シンプルだけど、凝ってて」
ひとみがつけたシルバーのリングは、羽のような形になっているが、
よく見るとイニシャルがかたどられている。
「うん、いいねっ!コレにしよーっと。私も自分の欲しくなっちゃうなぁ」
梨華が会計しているとき、ひとみはその指輪を見ていた。
(梨華ちゃんの誕生日、1月だもんなぁ、ちょっと先だな)
- 140 名前:レイコ 投稿日:2001年05月20日(日)05時51分04秒
- 「お待たせー。ごめんね、つき合わせてー」
「ううん、アタシも楽しかったから。お茶でもしようか?」
「うん!あ、この前、お姉ちゃんにおいしいケーキ屋さん教えてもらったんだー。そこ行こう!」
梨華はひとみの手をとって、歩き出した。
(り、梨華ちゃんから手握ってくれた・・・はぁ、うれしいよぉ)
(あ、私、自分からよっすぃーの手握っちゃった・・・)
梨華がひとみを見て恥ずかしそうに微笑む。
(くぅぅ・・・なんでこんなにかわいいんだろ?)
ひとみは顔がゆるみっぱなしであった。
「うん、チーズケーキもおいしいよー」
「ホント?よかったー。あ、こっちも食べてみる?」
「うん、ちょうだい」
梨華は自分の食べていたショートケーキを1口分、フォークにさして、ひとみの前に出した。
(えっ?コ、コレを食べていいのかな?)
ひとみは、ドキドキしながら梨華が出してくれたケーキを食べた。
「・・・うん、おいし」
(梨華ちゃんに食べさせてもらえるなら、なんだっておいしいよぉ)
「あ、チーズケーキ食べる?」
「うん、ありがとう」
ひとみは一応自分も梨華と同じように、ケーキをさしたフォークを差し出した。
「はい、あーん」
「あーん」
梨華が少し照れながら、ケーキをパクッというように食べる。
(はぁ・・・このフォーク持って帰ろうかな・・・ってそれじゃヘンタイだよな)
「おいしー!今度は私もチーズケーキにしようっと」
梨華はニコニコとひとみとケーキを見ていた。
- 141 名前:レイコ 投稿日:2001年05月20日(日)05時51分53秒
- その後、駅の改札で。
「今日は誘ってくれてありがとうね。またどっか行こうね」
ひとみはニッコリとして梨華に言った。
「ううん、こっちこそありがとう。すごく楽しかったよぉ」
梨華も微笑んで言った。
「じゃまた明日、学校で」
ひとみは手を振って自分の帰るホームに向かおうとした。
「あ、よっすぃー!」
梨華がさっきプレゼントで買った指輪をひとみに渡した。
「・・・え?」
「よっすぃーの誕生日、4月12日だったんだよね?だいぶ遅れちゃったけど、おめでとう!」
梨華はそれだけ言うと、ひとみに手を振って走っていってしまった。
(よっすぃー、どう思ったかなぁ?最初から、よっすぃーにって選んだ方がよかったかなあ。
そういえばなんで指輪にしたんだろう?なんかやらしかったかなあ)
梨華はあれこれとネガティブに考えながら、電車を待っていた。
ひとみは、梨華にプレゼントを渡された状態のまま、ぼんやりとしていた。
(梨華ちゃん、はじめからウチにくれるつもりでいっしょに選んでって言ったんだ・・・)
「やったー!!」
ひとみは思わず大声で叫んでしまい、まわりの視線を感じ恥ずかしくなって走ってその場を去った。
- 142 名前:レイコ 投稿日:2001年05月20日(日)05時57分09秒
- 更新でーす。
>137さん
ごっちんファン増えてくれたらホントうれしいっす!
こんなにイイやつなんで幸せになれるようがんばります・・・(笑)
>ラヴ梨〜さん
「ドラマのような」って超うれしいっす!!
梨華ちゃん、結構積極的になってます(笑)
- 143 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月20日(日)15時43分06秒
- 梨華ちゃんかわいいですね。あともう少しなのに。二人とも頑張って。
- 144 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年05月20日(日)19時58分03秒
- 積極的なチャーミー萌え♪可愛いっすね!
- 145 名前:レイコ 投稿日:2001年05月20日(日)21時18分38秒
- その後も何度か、ひとみと梨華はデートをしていた。
もうお互いがお互いの気持ちに感づいているのだが、はっきりとは口に出さない。
梨華はあゆみに「ずるーい」と言われながらも、「ま、梨華ちゃんなら」とあっさり許可が出た。
もちろん真希からの根回しもあったのだが、「がんばってね」と応援までしてくれている。
テストを数日後に控えたある日、真希の部屋にひとみもいた。
真希はあまり勉強は得意でないので、成績優秀のひとみに教えてもらおうと誘ったのである。
- 146 名前:レイコ 投稿日:2001年05月20日(日)21時19分29秒
- 「えー、まだコクってないのー?絶対大丈夫なのにー」
「なんかさぁ、タイミングがつかめなくてねえ」
「今までの子のようにはいかないかぁ」
「うん、ダメなんだよぉ。でも、一緒にいれるだけでうれしいからいいんだけどー」
「なんか、よっすぃーが言う言葉じゃないみたいー」
「ウチだってそういう気持ち持ってるよー!
あーあ、ココにいるのがごっちんじゃなくて梨華ちゃんだったらなぁ・・・」
「失礼なー!アタシだってー、よっすぃーじゃなくていちーちゃんだったらなぁ」
ひとみが真面目な表情で真希を見つめる。真希も見つめ返す。
「・・・梨華ちゃん」
「いちーちゃん・・・」
ひとみが真希に抱きつく。真希もひとみの腰に腕をまわす。
「梨華ちゃん、大好きだよ。もう離さないからね」
「いちーちゃん、アタシもいちーちゃんから離れないよぉ」
ひとみが顔をあげて、真希の唇に自分のを寄せていく・・・
- 147 名前:レイコ 投稿日:2001年05月20日(日)21時21分10秒
- ひとみは直前で顔を止め、ニヤッとして呟く。
「なんてねっ」
真希もふきだす。
「あー、もう!マジでされるかと思っちゃったよー」
「あははは!その気になってた?」
「なってたよー、いちーちゃんだと思ってたらさー」
「ウチもかなりヤル気だったけどねー」
「じゃあ、もうしちゃう?」
「おっ、梨華ちゃんのときの練習させてくれる?」
「あはっ、アタシはいちーちゃんとの妄想させて」
「よーし、梨華ちゃーん!愛してるよー!!」
ひとみは真希をベットに押し倒した。
「いちーちゃんっ」
ひとみはゆっくりと真希と唇を重ねる。
はじめはただ重ねて、角度を変えたりするだけ。
そして、ひとみの舌が真希の口の中に入っていく。
真希がそれに答えて、しばらく舌を絡ませあった。
「う・・・ん・・・」
「り、かちゃん・・・」
ひとみが真希の首筋にキスをしながら、ブラウスのボタンに手をかけた・・・
- 148 名前:レイコ 投稿日:2001年05月20日(日)21時23分45秒
- 更新です。ちょこっと意外な方向へ・・・(笑)
>143さん
一応順調ということで(笑)お互いの気持ちを早く言えるといいのですが・・・
>チャーミーブルーさん
いつもありがとうございます。
梨華ちゃん、今後も積極的にいく!予定です(笑)
- 149 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月20日(日)21時47分10秒
- 続き超期待です!!
- 150 名前:86 投稿日:2001年05月20日(日)22時02分15秒
- んん〜!びっくりしてます!
まさに、どうなるですかー!?!です。
- 151 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月21日(月)06時08分13秒
- この先の展開を期待する俺はイカンですか(w
- 152 名前:ラヴ梨〜 投稿日:2001年05月22日(火)00時20分05秒
- こ・この二人が〜!そんなことしてるの梨華ちゃんにバレたら
せっかくラヴラヴなのに、また軽蔑されちゃうぞ、よっすぃ〜
- 153 名前:レイコ 投稿日:2001年05月22日(火)09時24分36秒
- 途端にひとみの携帯から「ハバネラ」が鳴り響く。
「あ!梨華ちゃんだ!・・・ごめん、ごっちん」
ひとみは携帯をとる。
「もしもし・・・あ、うん、今、ごっちんの家・・・テスト近いからねー・・・英語?うん、どのページ?」
ひとみは自分のかばんから英語の教科書を取り出し、梨華の質問に答えていた。
真希はさすがにベッドから起きて、服の乱れを直していた。
すると、真希の携帯もなった。相手は紗耶香である。
「いちーちゃん?どしたの?・・・うん、晩御飯?・・・うん、行く行く!」
どうやら、紗耶香の家では姉が急遽帰って来ないことになり、夕食が1人分余るという。
真希の母親は小料理屋をやっていて、真希は夕食はその店まで行って食べるか、姉か自分がつくる。
真希が紗耶香を誘うこともあるし、逆にこうやって、市井家に呼ばれたりすることもある。
真希が電話を切ると、ひとみも梨華との電話を終えていた。
「あははは、やっぱり、本人としないとダメだよね」
「うん、そーだよね。なんかさ、いちーちゃんと梨華ちゃんがしてるみたいだよね」
「そんなの許さん!」
「アタシだってイヤだよー!」
ひとみと真希は声をあげて笑った。
「それにしてもさぁ、やっぱ数こなしてるだけあって、よっすぃーうまいね」
「あはは、そう?ありがと」
「これなら、梨華ちゃんにも大満足してもらえるよー。早くチューできるといいねえ」
「うん、したいよー!!」
真希に抱きついて、キスをするポーズをするひとみ。
「こらー、もうダメだよー、今度は梨華ちゃんにね」
ひとみのほっぺを引っ張る真希。ひとみはえへへと笑った。
- 154 名前:レイコ 投稿日:2001年05月22日(火)09時25分46秒
- テストも無事終わり(真希はあまり無事ではなかったが)、ひとみ、真希、梨華の3人で喫茶店に来た。
「あー、いちーちゃんだぁ」
奥のテーブルに座っていた紗耶香に真希が背中から抱きつく。一緒にいるのは真里だ。
なんか真剣な話をしていたようだった。紗耶香は真希の方を向き、軽く微笑んだだけだった。
「あ、ごめーん、ジャマだったねぇ」
真希はカウンターに座ったひとみ、梨華の隣に座る。
「なんか、雰囲気悪いねえ」
小声で梨華が言う。
「もしかして別れ話とか」
ひとみがニヤッとして真希を見る。
「そんなことないよー・・・たぶん」
真希はそういえば、今朝一緒に登校したとき紗耶香があまりしゃべってなかったことを思い出し、
不安そうに紗耶香と真里を見るが、2人は黙ったままだった。
そちらを気にしてないフリをして、ひとみと真希と梨華は下らない話をしていた。
- 155 名前:レイコ 投稿日:2001年05月22日(火)09時27分18秒
- しばらくして、真里がトイレに立った。
紗耶香には笑顔がなく、目の前にあるグラスをまわしてカラカラと氷の音をさせていた。
少ししても真里が戻る気配はなかった。
「アタシ、トイレ行きたいんだけど、大丈夫かなぁ」
ひとみが言った。
「うん、やぐっつあんの様子も気になるから行っておいでよ」
真希がそう言ったので、ひとみはトイレに向かった。
この喫茶店のトイレは、ドアを開けると洗面所があり、その奥に個室が1つある。
ひとみが洗面所に入ると、個室が閉まっていた。
「矢口さん、大丈夫ですか?」
ひとみは具合でも悪くなったのかもしれないと心配になり声をかけた。
個室のドアが開いて、真里が出てきた。泣きはらしたという表情である。
「・・・よっすぃー・・・」
真里がひとみに抱きついて、また泣きはじめた。
ひとみは驚いたが、その小柄な体を抱きとめて頭を撫でてあげていた。
「・・・紗耶香に会えなくなっちゃうよぉ・・・」
「へっ?どうしてですか?」
真里はその事情をゆっくり話しはじめた。
- 156 名前:レイコ 投稿日:2001年05月22日(火)09時27分57秒
- 「・・・そうなんですか・・・さみしくなりますね・・・」
少し落ち着いてきた真里だが、表情は晴れないままである。
ひとみは突然真里をお姫様だっこした。
「ちょ、ちょっと、よっすぃー!」
「なんか元気のない矢口さんって、矢口さんじゃないですよ!元気出して下さい!」
ひとみは、真里をだっこしたまま、赤ちゃんをあやすように、横に揺らす。
「おいっ!矢口は子供じゃないぞぉ」
真里は笑って、ひとみの首に腕をまわす。
と、その瞬間に、ドアが開いて梨華が顔を出した。
「・・・あっ!ごめんなさい・・・」
微笑みあってるひとみと真里を見て、梨華はすごく淋しそうな顔をして、行ってしまった。
「あ、梨華ちゃん!」
「あららら、ごめんねぇ。矢口のことはいいから、早く梨華ちゃんのとこ行ってあげなよ」
「はい、すみません」
ひとみは真里を腕から下ろすと、頭を下げて出て行った。
ひとみが席に戻ると真希しかいなかった。
「あれ?梨華ちゃんは?」
「なんか、『用事思い出したから帰る』ってー。なんか元気なかったけど、よっすぃーなんかしたの?」
「ごめん!ちょっと行ってくる!」
ひとみが走って店を出た。
「・・・青春してていいんだけどさー、ここの代金、2人の分もアタシが払うのー?」
- 157 名前:レイコ 投稿日:2001年05月22日(火)09時33分51秒
- 更新です。矢口が紗耶香に冷たい態度をとっていた真相はそろそろ明らかになります(笑)
>149さん、151さん
どうもですー。ごめんなさい、やっぱり梨華ちゃんに悪いので、ソレ以上は・・・(笑)
>150(86)さん、ラブ梨〜さん
いつもありがとうございます。
結局、別のところで梨華ちゃんに軽蔑されちゃってますね(笑)
- 158 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月22日(火)10時09分15秒
- 矢口……
なんか、真相明らかにされたくないような…(w
ちゃむ頑張れぇ!
- 159 名前:ラヴ梨〜 投稿日:2001年05月22日(火)18時57分44秒
- よっすぃ〜反省の色ナシ(笑)
いつになったら梨華ちゃんとあんなことやこんなことをするときがくるのでしょう?
楽しみだな〜
- 160 名前:レイコ 投稿日:2001年05月22日(火)23時52分12秒
- ひとみが店を出るとかなり先の方に、梨華が走っていくのが見えた。ひとみも思いっきり走る。
梨華にもう少しで追いつくというときに、声をかけた。
「梨華ちゃん!」
梨華は、声の主がひとみだとわかるとスピードを上げて、走っていく。
駅の近くにある小さな公園に入っていった。駅の近くといっても少し裏手にあり、
いつも人気がない。今も誰もいない状況である。
ひとみは、梨華に追いつき、肩を掴む。そして、後ろから抱きすくめる。
「離して!」
「イヤ!離さない!」
「離してってば!」
梨華がひとみの腕を振り解こうとするが、ひとみの力の方が強い。
「絶対離さない!離れたくないっ!梨華ちゃんのこと好きだからっ!」
ひとみは勢いづいて告白までしてしまった。
梨華は肩を震わせて泣きはじめた。
- 161 名前:レイコ 投稿日:2001年05月22日(火)23時53分05秒
- 「梨華ちゃん・・・?」
「・・・わかってるよ、矢口さんのこと元気づけようとしてたことくらい・・・
私ね、よっすぃーの優しいところが好きだし・・・でもね、私以外の人に優しくしてるの見るのはイヤなの・・・」
ひとみは梨華の正面にまわって、両肩を優しく掴んで、顔をのぞき込んだ。
「梨華ちゃん・・・」
「コレってヤキモチなのかな?」
ひとみは、ニヤーッとした顔になった。
「・・・?よっすぃー何がおかしいの?」
「だってー、梨華ちゃんがアタシにヤキモチやいてくれるなんてうれしくてー」
ひとみは、左手を梨華の肩に、右手をひざの下に入れ、抱え上げた。
そう、さっき真里にしてあげていたお姫様だっこである。
「きゃっ!」
「アタシが見てるのは梨華ちゃんだけだから。梨華ちゃん以外の人なんて考えられないから」
梨華は顔を真っ赤にしてひとみを見つめて、ひとみの首に腕を絡ませた。
で、足を地面につけだっこからは解放された。
そのまま抱きついたような姿勢で、梨華はひとみの耳元で囁く。
「私もね、よっすぃーのこと大好きだよ・・・」
ひとみの頬に一瞬やわらかいものが触れる。梨華は恥ずかしそうに、ひとみの肩に顔をうずめる。
(!!今のってキス!?だったよね???マジっすか!!)
ひとみはうれしさのあまり、硬直したままであった。
「・・・よっすぃー、すごくドキドキしてるよ・・・顔真っ赤だし・・・」
梨華が少し顔を上げて上目遣いにひとみのことを見つめる。
「梨華ちゃんもドキドキしてる、よね?」
梨華はコクンとうなづいて、腕をひとみの背中の方に持っていって抱きつく。
ひとみも梨華の腰の方に腕を持っていって抱きしめる。
しばらくの間、2人は幸せをかみしめていた。
- 162 名前:レイコ 投稿日:2001年05月22日(火)23時56分41秒
- 更新です。やっとお互いの気持ちが通じ合いました・・・(はぁと)
>158さん
真相は次回で!いちーちゃんにはがんばってもらいます(笑)
>ラヴ梨〜さん
よっすぃー、ゼンゼン悪気はないようですねー(笑)
あんなことこんなことはまだ先かも???
- 163 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月23日(水)03時07分54秒
- おめでとう!!よっすぃー・・・よかったね
しかし、もう一組の方は・・・。(悲)
- 164 名前:86 投稿日:2001年05月23日(水)18時52分14秒
- よかった。
ほんのり幸せです。
- 165 名前:レイコ 投稿日:2001年05月24日(木)00時25分33秒
- ひとみが梨華を追いかけて出て行ったあと、真里もすぐに帰ってしまったので、
紗耶香は真希といっしょに帰っていた。
「後藤はさ、遠距離恋愛ってできる?」
「うーん、自分の気持ちしだいだからなあ、たぶんできるよ。
でも、いつもそばにいてくれないとダメだって人もいるよね」
「たしかにさみしいけど、いちーも愛があれば距離なんて関係ないと思うんだよね」
紗耶香は遠くを見つめながら、言った。
「・・・やぐっつあん、遠くにいっちゃうの?」
紗耶香は昨日の真里との話を真希に聞かせた。
- 166 名前:レイコ 投稿日:2001年05月24日(木)00時26分34秒
- 昨日の放課後、図書館で試験勉強をいっしょにした後、紗耶香と真里は、公園で缶ジュースを飲んでいた。めずらしく真里がほとんど口をきかない。
「やぐっちゃん、体調悪いの?なんか今日おとなしいじゃん」
「うーん、体は元気なんだけど・・・」
「何?なんか悩んでんの?」
真里はためらいながらも、意を決して言った。
「・・・うん、矢口ね、今度引越しするの、お父さんの仕事の関係で」
「えぇ!?どこへ?いつ?」
紗耶香は真里の両肩をつかんで揺さぶった。
「大阪。7月中、夏休み入ってから引越しなんだ。2学期からは大阪の高校に行くの」
「ずっとなの!?すぐこっちに戻って来ないの?」
真里はゆっくり首を横にふった。
「大学もね、大阪の学校受けることにしたんだ」
紗耶香は目を丸くして絶句している。
「だからね、紗耶香とも1学期でお別れなんだ・・・」
真里が言葉を飲んだと思ったら、目に涙がたまっていた。紗耶香が真里を抱きしめる。
「お別れなんて言わないで。そりゃ、今までみたいに毎日は会えないけど、
毎日電話すればいいし、毎週は無理でも月に1回くらいは会いにいくよ!」
「・・・ダメだよ・・・」
- 167 名前:レイコ 投稿日:2001年05月24日(木)00時28分29秒
- 「どうして・・・?」
紗耶香が真里の顔を覗き込む。
「この前までアタシが少し紗耶香を避けてたの気づいてたでしょ」
「・・・うん、みんなで遊園地行く前だよね」
「あのとき実は試してたの。アタシ、いつも紗耶香の側にいなくても平気かなって」
紗耶香は何も言わずに真里を見つめている。
「でもダメだったー。紗耶香の声聞くとすぐにでも会いたくなるし、
会ってないと今何してるんだろう、誰といるんだろうって、
会ってるとき以上に余計心配になってきちゃって。
アタシ好きな人はいつも側にいてくれないとダメなんだよね」
「いちーは一緒にいないときでも、ちゃんとやぐっちゃんだけを思ってるよ!
だから、側にいなくてもいつもやぐっちゃんを感じてるから」
真里は首を横に振った。
「もし遠距離したら、アタシがいつも一緒にいられない紗耶香のこと好きでいられるかどうか自信ない。
向こうで誰か側にいてくれる人がいたら、その人の方が好きになっちゃうと思う」
紗耶香はついに泣き始めた。
「そんなんイヤだよ!・・・だいたい嫌いになったワケじゃないのに別れるなんてできないよ!」
- 168 名前:レイコ 投稿日:2001年05月24日(木)00時29分31秒
- 真里は紗耶香の頭を撫でながら言った。
「だから、恋人としてじゃなくて、友達としてやってこうよ。
紗耶香とは今後もずっと付き合っていきたいんだもん。だから、思い切って友達に戻ろうよ」
「イヤだ・・・やぐっちゃんとは恋人でいたい」
「そんなこと言わないで。アタシだって別れたいワケじゃない。
でももし恋人を続けてダメになったら紗耶香に会いづらくなるけど、
友達だったら一生付き合っていけるじゃない。
紗耶香のこと好きだからこそ友達になろうって言ってるの」
紗耶香は泣きじゃくって首を横に振り続けた。
「とりあえずさ、アタシがこっちにいる間は時間あればいつもいっしょにいよう。
まだ2ヶ月以上あるんだしー」
紗耶香はまだ首を振っている。
「もぉー!紗耶香ぁ!とりあえず、明日はテストだし、もう帰るよ!
明日また一緒に帰ろう」
真里は紗耶香を立たせて、手を引っ張って、歩き出そうとした。
が、紗耶香が真里をグッと抱き寄せる。そして乱暴に唇を重ねる。真里が驚いて体を離す。
「さ、紗耶香!やめてよ!」
紗耶香は気にせず、今度は舌を真里の口に滑り込ませる。
はじめは拒んでいた真里もしだいに受け入れて、しばらく激しいキスをしていた。
唇を離して、紗耶香が呟く。
「どうしてもダメなのかな・・・こんなに好きでも」
真里が耐え切れなくなって、涙をこぼす。
「アタシだって、紗耶香が大好きだよ。でも、でも・・・」
今度は紗耶香が真里の頭を撫でていた。
- 169 名前:レイコ 投稿日:2001年05月24日(木)00時32分12秒
- 更新です。
>163さん
やはり、もう1組は・・・さやまりファンの方、ごめんなさい!
>164(86)さん
いつもありがとうございます。
やっぱり自分がいしよし押しなので、こちらはどうしてもHAPPYに(笑)
- 170 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月24日(木)00時40分49秒
- 遠距離でもいいじゃないか!(涙
市井、追いかけろ!(w
- 171 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月24日(木)02時44分54秒
- この別れ方はツライ!!
これではいちごま派の俺でも、さやまり頑張れ〜!!・・・になってしまう。(w
- 172 名前:レイコ 投稿日:2001年05月25日(金)01時00分30秒
- 「ふーん、それで、さっきもあんまりしゃべってなかったんだ」
真希は紗耶香の話を聞いて、先ほどの喫茶店での光景を思い出していた。
「なんかさ、普通の話とかしようと思うんだけど、うまくできなくてさー。
やぐっちゃんの顔見るだけで、悲しくなってきちゃってさー。
たぶん、やぐっちゃんの方もそんなカンジだったんじゃないかなぁ」
「いちーちゃんはそれでいいの?やぐっちゃんと別れちゃうなんて」
紗耶香は真希の頭を軽く叩く。
「いいワケないだろっ。でも、やぐっちゃんの言うこともすごくわかるんだ。
好きだから一生付き合っていきたいから、友達でいようっていうのね」
「うん、ごとーもそれは理解できる」
「たしかに頭ではわかってても、まだ心の方が整理できないんだよね」
「そっかー、そうだよね・・・」
- 173 名前:レイコ 投稿日:2001年05月25日(金)01時01分32秒
- 歩きながら真希が紗耶香の横顔をチラリと見る。かなりやつれているようだった。
(なんで朝学校行くときちゃんと気づかなかったかなあ。アタシ、愛の力全然出してないじゃん!)
「でも昨日1晩泣いて、ちょっとすっきりした。ホントちょっとだけだけどね。
おかげで今日のテストはさんざんだけどな。あ、後藤はいつもさんざんだろうけど」
紗耶香は、微笑んで真希を見る。無理してるところが、真希には痛々しかった。
「ぶーっ!今回はよっすぃーに教えてもらったりしたから、大丈夫だもん!」
真希も頬を膨らませて、大げさに怒ってみる。
「わかった、わかった。じゃ、追試は免れそうなんだ」
紗耶香は真希のほっぺをつついて言った。
「・・・今までよりは少ないと思う・・・」
「はぁ、お前もっと勉強しろよなぁ。部活してないんだからさぁ、毎日何してんだよぉ」
(毎日、いちーちゃんのこと思ってる(はぁと))
「・・・お店の手伝いとか、お姉ちゃんの子供の面倒みたりとか・・・」
「そっかそっか。後藤はえらいよなー、家族思いで」
紗耶香は真希の頭をぐしゃぐしゃと乱暴に撫でる。真希の顔が途端にくずれて笑顔になる。
その顔を見た紗耶香もつい微笑んでしまう。
「ま、もうちょっと勉強したら、家族ももっと喜ぶと思うぞ」
「いちーちゃんも喜んでくれる?」
「そりゃうれしいさ」
「やった!じゃ、もっとがんばる!」
真希は紗耶香に背中から思いっきり飛びついた。
「こらー!ごとー、重いぞ!」
「失礼なー!気にしてるのにー!」
真希はもっと体重をかけて紗耶香に抱きついていった。
「やめろってー!」
紗耶香は声をあげて笑った。真希はやっと安心してきた。
(後藤はいちーちゃんを笑顔にしてあげられるだけでもいいかぁ)
- 174 名前:レイコ 投稿日:2001年05月25日(金)01時03分48秒
- その後ある日の放課後、喫茶店の前で。希美と亜依が店の中を覗いている。
「ほら、後藤さん、よっすぃー先輩といるよ」
テーブル席で真希とひとみが談笑している。
「ほんまや!どうする?入る?」
「どうしよう、入ったことないし・・・」
「ウチもな、実はお金がないねん・・・ホラ」
亜依の財布には小銭しか入っておらず、たぶん1000円あるかないかだろう。
「私もないんだ・・・」
希美も自分の財布を取り出した。
「なんや、アンタたち、ココに入りたいんか?」
裕子が2人の背後から声をかける。
「なかざわ先生?」
裕子は高等部の担当とはいえ、学園では有名なので、もちろん希美も亜依も知っている。
財布の中身が見えたので、裕子が感づいた。
「ははあ、大丈夫やで。ほら、入った」
希美と亜依は背中を押されて、店に入った。
「いらっしゃいませー」
圭の声が響く。
「おぅ、新入りやで」
裕子が希美と亜依の肩をポンと叩く。
「あ、辻ぃ!どしたの?」
ひとみが声をかける。
「あいぼんもいるんだぁ」
真希がニッコリとして亜依の方を見る。
「は、はいっ!」
亜依は満面の笑顔で答える。
「2人ともこっちおいでよ」
ひとみの一声に助けられて、希美はひとみの、亜依は真希のとなりに、座った。
裕子はカウンターの方に座る。
- 175 名前:レイコ 投稿日:2001年05月25日(金)01時04分59秒
- 「なんや、アンタら知り合いなんか?」
「はい、辻はバレー部の後輩なんです」
ひとみが答える。
「辻希美です!よろしくお願いします」
「その友達の加護亜依です。よろしくお願いします」
2人揃って立ち上がって、ペコリと頭を下げた。
裕子も圭もみちよも笑顔になっている。
「かわいいなぁ、まだ、お子ちゃまやなー」
みちよが言う。
「おぉ、そうや、この子達、ココはじめてだから今日はサービスしてや」
「はいはい、わかりましたよー」
圭が答える。
「このお姉さん、顔は恐いけど、ホンマはめっちゃ優しいからな、大丈夫やで」
「ゆうちゃん!最初の一言余計だから!2人の分、ゆうちゃんにつけておくからね」
「うっ!このお姉さんなあ、人選ぶねん、もう卒業したからって先生だと思ってへんのやー。
ひどいわあ、今までどれだけ面倒みたと思っとるんやー」
希美と亜依がクスクスと笑っている。
「ま、とりあえず、今日の代金はゆうちゃん持ちだから。アンタたち心配しないで、高いの頼んで」
「うわっ、めっちゃラッキーや!」
亜依が叫ぶ。
「おっ?アンタ、関西の子か?」
裕子が亜依の言葉に反応する。
「はい、奈良です」
「ウチはバリバリの江戸っ子やから違うけど・・・」
「どこがやねん!」
みんながつっこみたいところを、みちよが素早くつっこんだ。
「ウチも、中澤姐さんも関西やからなー、仲良くしよなー」
「はいっ!ありがとございます」
亜依はニコニコとして頭を下げた。
- 176 名前:レイコ 投稿日:2001年05月25日(金)01時06分23秒
- 「まだ、なっち来てへんのかぁ」
「あ、今日テニス部ですよね。中澤顧問!」
「さっき、校庭見たら片付けしてたんで、そろそろかと思ったんやけどなあ。
あ、吉澤、もしかして、アンタも待ち合わせか?愛しい梨華ちゃんとー」
ひとみと梨華が付き合い始めたことはもう学園でも知れ渡っていた。
「そーですよーだ。ジャマしないで下さいよ」
店のドアが開いた。
「いらっしゃーい、お待ちかねだよ」
まずはなつみが裕子のところに行く。
「ごめん、ゆうちゃん、お待たせ!」
「ええねん、なっちが来てくれるなら何時間でも待つでー」
裕子がなつみの頭を撫でる。
「ごめんね、遅くなっちゃった」
梨華はひとみの隣に座りながら、ひとみと真希に謝る。
2人ともニッコリと首を横に振る。
そのすぐ後、なぜか圭織も入ってくる。
「おう、圭織!久しぶりじゃん。こっちおいでよ」
圭が言うと、圭織はカウンター席、なつみの隣に座った。
圭は在学中、テニス部の副部長をしていたこともあり、圭織とも仲が良いのである。
「なんで、飯田さんが来るの?」
小声でひとみが梨華に聞く。
「安倍さんとココに来る話をしてたら『行きたい』って言うから、誘ったんだ」
「ウチとのこと、もう話してるんだよね」
「うん、相手がよっすぃーって聞いて、納得してなかったみたいだけど、話はしたから」
「そっか、なんか飯田さんってコワイんだよね・・・」
ひとみが圭織の方を見ると目が合った。というか、にらまれている気がした。
- 177 名前:レイコ 投稿日:2001年05月25日(金)01時13分48秒
- 更新です。
>170さん
紗耶香、どうするかなあ???遠距離しちゃいますか!(笑)
>171さん
ちょっとつらかったっすかねー。
自分もいちごま派(笑)しかも白ごま好き(笑)
- 178 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月25日(金)03時04分47秒
- さやまりを応援したい気もするし、いちごまを見てるとこちらがベストかな〜とも思えてしまう。
どっちでもいいかな〜(w
- 179 名前:レイコ 投稿日:2001年05月25日(金)23時12分50秒
- 「のの、ラッキーやなあ」
もう一組小声で話してる2人、亜依と希美がいた。
「うん、ど、どうしよ。ちゃんと挨拶してこよっかな」
「そうしいや」
「うん!」
希美は立ち上がって、圭織の隣に座った。
「こんにちはっ!」
「おー、えっと、辻、だっけ?」
「はい、そうです」
「アンタもココよく来るの?」
「いえ、はじめてです」
「ふーん、そうなんだ」
圭織は辻と話をしながらも、後ろにいるひとみと梨華のことをチラチラと見ていた。
「やるなぁ、のの。負けてられへん!」
亜依は呟いて、真希の方に顔を向けた。
幸い、ひとみと梨華が話しているので、真希はボーッとしていた。
「後藤さん、あのー、えっとー、趣味はなんですか?」
「趣味ー?なんだろ?寝ることとか、あ、料理も結構好きだけど」
「あ、加護も料理するんですよ。今度、加護の作ったたこ焼き食べて下さい」
「いいねー、楽しみにしてるよ」
「はいっ」
亜依は一生懸命、真希にいろいろと話し掛けていた。
- 180 名前:レイコ 投稿日:2001年05月25日(金)23時13分42秒
- 「あ、そうやー!こんなにみんな集まってるんやから、相談があんねんけど」
裕子がみんなに言った。ちなみに、このメンバー以外の客はいない。
「えー、矢口が1学期でこの学校を去ることになりました・・・」
裕子が涙を流し始める。
「ゆうちゃん、本人いないし、まだ少し先の話だから」
なつみが裕子の頭を撫でながらいう。
「そうやったなぁ・・・でな、みんなでココで送別会してあげようかと思ってるんやけど」
「お、いいですねえ」
「中澤先生、さすがです」
ひとみと梨華が言う。真希もうなづいている。
「ココにいるみんな参加でいいかぁ?あ、もちろん、矢口と紗耶香も呼ぶで」
「OKでーす。って矢口呼ばないでどうするのさっ」
圭がつっこむ。
「圭織もおいでよ、まりっぺと3年間同じクラスだったんでしょ」
なつみが誘う。
「でも、アタシあんまりココに来たことないけど・・・いいのかな?」
「いいよ、もちろん。矢口も喜ぶよー」
圭も言う。
「じゃ、参加しまーす」
圭織の出席も決まった。
「そこのおチビさんたちもよかったらおいで。まりっぺはもっとおチビさんだから」
みちよが、希美と亜依に言う。
「で、でも・・・」
亜依が言う。
「矢口だったら、大丈夫やで。君らみたいな小さい仲間ができたら喜ぶと思うしな」
裕子の言葉を聞いて、希美が亜依に小声でたずねる。
「飯田さん来るんなら、私も行きたいんだけど・・・」
「ウチも後藤さん来るなら・・・」
2人はうなづく。
「「ホントにいいんですか〜?」」
「もちろんや!よし、みんなで矢口のこと、明るく楽しく送り出してやろうな」
裕子がガッツポーズをとった。
- 181 名前:レイコ 投稿日:2001年05月25日(金)23時14分22秒
- その後、紗耶香と真里は多少のぎこちなさはあったけれども、毎日仲良くやっていた。
そして、1学期の期末試験がはじまり、夏休みも目前に迫っていた。
紗耶香と真里は図書館で勉強をした後、2人で帰っていた。
「ねー、紗耶香、アタシが引越しする前に、2人で旅行に行かない?」
「うん!いいねぇ!どこがいい?」
「そうだなぁ、大阪以外で」
真里はケラケラと笑った。
「じゃあ、東京近辺がいいかなぁ・・・あ!いいこと思いついた!」
- 182 名前:レイコ 投稿日:2001年05月25日(金)23時18分22秒
- 更新です。かごつじのかわいいがんばりです(笑)
>178さん
次回はさやまり最後(?)のデートシーンになるのでお楽しみにー。
その後、いちごまもちゃんと出る予定です。
- 183 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月26日(土)17時58分53秒
- 矢口とは本当に別れちゃうのかな、、
市井ちゃんの心にごまが・・・ってことになるのかな
どちらも好きなので複雑です(w
- 184 名前:86 投稿日:2001年05月26日(土)22時10分45秒
- いつも楽しませていただいてます、作者さん。
さやまり切ないですわぁ。
183さんと同じく複雑…。
- 185 名前:レイコ 投稿日:2001年05月26日(土)23時54分32秒
- 「うぉー!!プーさんがいるぅ!紗耶香、早くぅ!!」
真里は紗耶香の手を取って走り出した。
「はいはい」
夏休みに入って間もなく、紗耶香と真里はディズニーランドに来ていた。
真里が大のプーさん好きということもあり、大阪に行ってしまったらなかなか来づらいだろうと、紗耶香はココに決めたのだ。
で、今晩は近くのホテルにお泊りという小旅行である。
「ホント、楽しかったー!」
ホテルの部屋のダブルベッド(!紗耶香がそう予約した)に腰掛けて、真里は言った。
開園から閉園までみっちり遊んでいたので、体はかなり疲れているはずだが、まだ元気である。
「紗耶香、先お風呂入っていいよ。アタシ、お土産整理するからー」
真里はプーさんグッズを大きな袋に3つになるほど買い込んでいた。
「うん、そうするね」
- 186 名前:レイコ 投稿日:2001年05月26日(土)23時56分42秒
- 紗耶香は湯船につかって、今までの真里とのことをいろいろと思い出していた。
(はじめてのデートもディズニーランドだったなー。
あんときはプーさんに会えなかったって、ちょっと残念そうにしてたっけ。
今日は会えてよかったよー)
(そういえば1回、大ゲンカしたことあったな。
アタシが部の後輩と休みの日に楽しそうに手つないで歩いてたって。
ただ単に買出しに行って、荷物をいっしょに持ってただけなのにさー。
なんか、お互い全然関係ないことまで出してきて大ゲンカになって、3日は口きなかったな。
もうダメかと思ってたけど、やぐっちゃんが家の前で待ってて
「ごめんね。紗耶香が側にいてくれないとイヤだ」って言ってくれて、
「ずっと側にいる!」って約束したのに・・・それなのに・・・)
紗耶香は涙を流していた。湯船にポタリポタリと落ちていく。
(今日が恋人としては最後の夜になるんだから、こんなんじゃダメだぞ!)
紗耶香は熱いシャワーを浴び、自分に気合を入れて、お風呂からあがった。
「やぐっちゃーん、お待たせ!」
ベッドの方を見ると、大きなプーさんのぬいぐるみを抱いたまま真里がスヤスヤと寝ていた。
(あはは、どっちがぬいぐるみかわかんないな。少しこのまま寝かしておくか)
真里の替わりにプーさんの頭を撫でて、紗耶香は洗面所でドライヤーをかけはじめた。
紗耶香がベッドの方に戻ると、真里の声がした。
「・・・紗耶香ぁ・・・」
「うん?起きたか?」
真里はまだ寝ているようだった。
「なんだ、寝言かぁ」
紗耶香は真里の寝顔をそのまま見つめていた。
すると、一筋の涙がこぼれた。
「!!」
紗耶香は自分も涙が出そうになるのをこらえて、真里の頬を撫で親指で涙を拭う。
「・・・あっ、アタシ寝ちゃってた・・・」
真里が気づいて起きる。
「・・・うん、お風呂入っておいでよ」
「ごめんね、ありがと」
真里は紗耶香の夢を見ていて、悲しかったのは覚えていたが泣いていたことには気づかなかった。
- 187 名前:レイコ 投稿日:2001年05月26日(土)23時58分34秒
- 1時間くらいして、真里がお風呂から戻ってきた。
紗耶香はベッドの上でプーさんを抱きしめていて、キスをした。
「紗耶香ぁ、何してんのぉ?」
「あ、コレ、やぐっちゃんかと思ってた」
「何それー!ヤグチはそんな小さくないですぅ!」
「えっ?変わんないよ、マジで」
「もー!!」
真里が紗耶香に飛びついたので、紗耶香が押し倒されるようなカタチになった。
真里から軽く紗耶香に唇を重ねる。
「・・・あははは!」
真里が突然大笑いしはじめた。
「・・・やぐっちゃん、どした?何がおかしいの?」
「さっきねー、お風呂の中で、いろいろ思い出しちゃっててー、はじめて紗耶香とキスしたときのこともさー」
「あー、放課後2人だけで教室に残ってたときでしょ?やぐっちゃんが、教壇の上に座っててさー」
「そうそう!夕日が差し込んでて、いい雰囲気だったんだよねー」
「で、アタシがやぐっちゃんのところに近づいてって、キスしたと思った瞬間―」
「教室のドアが開いて、圭織が入ってきたんだよね」
「圭織、何も言わないで、自分の机からカバン持ってくから、気づいてないと思ったらさー」
「教室出る直前に『あんたらさー、そういうことはさー、カギ閉まるとこでやってよ』だもんね」
「あれは笑ったなぁ、さすが圭織だよな」
「あははは!」
紗耶香は楽しそうに笑っている真里を見つめる。
(こうやってアタシの腕の中で笑ってくれるのも今日が最後なのかな・・・)
「ん?紗耶香、どした?」
真里は急に真顔になった紗耶香を心配そうに見る。
「ううん!今日は、今までで一番の思い出になるような夜にしような」
「・・・うん、そうだね」
- 188 名前:レイコ 投稿日:2001年05月27日(日)00時04分22秒
- 更新です。
>183さん
自分自身かなり複雑です(笑)
なんかいちごま派なんですけどー、自分で書いてるとさやまりもいいよなと思いはじめてる・・・
>184(86)さん
ホントにどうもありがとうございます!
今回もかなり切ないモードですみません(笑)
- 189 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月27日(日)00時29分55秒
- うーん…せつねー(><。)
俺いちごま派だけど
なんかこれはさやまりでもいいなーなんて思っちゃう。(笑)
- 190 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月27日(日)02時09分38秒
- 1番の思い出になるような夜の詳細激希望!(w
- 191 名前:レイコ 投稿日:2001年05月28日(月)00時27分20秒
- 体勢を逆転させて紗耶香が真里にキスをする。自然にお互いの舌が絡み合う。
やらしいというよりもやさしい感じの口づけであった。
2人は浴衣を脱ぎ捨て、生まれたままの姿で抱き合う。
「・・・紗耶香ぁ・・・」
「真里・・・」
紗耶香は普段と違いHのときは『真里』と呼ぶ。
こう呼ぶのも最後なのかもと思うとさみしくなってくるが、ともかく行為に集中しようと紗耶香は思った。
紗耶香は、真里の体のありとあらゆるところに口づけていった。この感触を忘れないようにと。
首筋、鎖骨、腕、脇の下、胸・・・
「・・・あん・・・」
胸をやさしく揉んで、乳首にも口づけて軽く吸う。もう片方は指でつまんでいる。
「・・・あ、紗耶香ぁ」
真里の手が紗耶香の髪を掻き乱す。
その後今度は下から上へ口づける。足の指、足の裏、かかと、ふくらはぎ、ひざ、太もも、そして・・・
「・・・ああん!・・・」
紗耶香は真里の両膝を曲げさせて、ソコを舐めはじめた。
「・・・あ、あん、さやかぁ・・・」
紗耶香は真里の膝を押さえて、腰が浮き上がっていかないようにしていた。
そのカタチに沿って舌を動かしていったり、穴に入れて舌先を動かしたり、
そして一番感じるものに口づけて、思いっきり吸ってみた。
「・・・はぁ・・・ん・・・」
真里はもうどうしようもなくなっているのか、紗耶香の頭を抱えながら、首を横に大きく振っている。
「真里・・・愛してる・・・」
紗耶香はソコを吸うだけでなく、速い舌の動きで舐め始めた。
「・・・あん!」
一瞬、真里の腰が上がったと思ったら、すぐに力が抜けた。
イッたとわかったけれど、一度蜜をすすりあげてからも、紗耶香はソコへの攻撃を続けた。
「・・・さ、さやかぁ・・・」
- 192 名前:レイコ 投稿日:2001年05月28日(月)00時29分38秒
- 紗耶香は顔を上げ、真里にキスをした。
今度は真里が紗耶香の上になり、紗耶香の胸を触り始めた。
「・・・あ・・」
真里はまるで母乳を飲む赤ちゃんのように、音をたてて紗耶香の乳首を吸っている。
もう片方の乳房をもみながら。
真里はそのまま下に下りていき、先ほど紗耶香が真里にしたように、紗耶香のソコを舐める。
「・・・う、ん・・・」
紗耶香は真里の両肩を掴んでいた。その腕に力が入ったり抜けたりしている。
真里はわざと音をたてて、じっくりと舐めていた。
「・・・あぁ・・・」
「さやかぁ・・・」
真里は舌のスピードを上げていった。
「・・・ま、りぃ!・・・」
紗耶香の手に力がグッと入ったと思ったら、一気に抜けた。
真里は紗耶香にピッタリと抱きついた。肩で息をしながら紗耶香が呟く。
「・・・真里、今日は寝かせないよ・・・」
「・・・うん、紗耶香も覚悟しといてね・・・」
2人の長い夜がはじまっていった。
- 193 名前:レイコ 投稿日:2001年05月28日(月)00時30分35秒
- 翌朝。やはり疲れのせいか寝てしまい、目覚めたのは一応セットしておいたモーニングコールでであった。
「あーもう、寝ないで一晩中がんばるつもりだったのにぃ」
紗耶香は残念そうに呟く。
「でも、寝たのってたぶん2時間くらいだよぉ、充分がんばったってー」
真里が紗耶香の頭を撫でる。
「一緒にシャワーあびようか?」
「えっ?うん!」
紗耶香が一気に笑顔になる。
「でも時間ないから、ホントにシャワー浴びるだけだよ」
「えー?でもちょっとくらいは・・・」
「もう、ホントに元気だねえ、紗耶香は」
真里は紗耶香に軽くキスをしてから、お風呂場に向かった。
「あ、待ってよぉ」
紗耶香も慌てて追いかける。
とりあえず、最後のデートとしていい思い出がつくれたようであった。
- 194 名前:レイコ 投稿日:2001年05月28日(月)00時34分18秒
- 更新です。ミュージカル終わりましたねえ。こちらの小説も終盤に近づいています。
>189さん
ありがとうございます。
さやまりもやっぱり人気なんですね。うれしいです。
>190さん
とりあえず導入部分だけで。
一晩の詳細でなくてすみません(笑)
- 195 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月28日(月)03時16分03秒
- 二人の最後の夜も終わってしまいましたね・・・。
この後どうなるのか非常に気になる〜!!
- 196 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月28日(月)05時31分51秒
- ここのごま健気ですんげ〜可愛いっすね
でもさやまりも良かった・・
- 197 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月28日(月)07時14分51秒
- 最後だと切なく思いつつも萌えてしまいました(w
市井ちゃんの気持ちはどうなってしまうんだろう
- 198 名前:レイコ 投稿日:2001年05月29日(火)01時42分39秒
- 「じゃ!まりっぺの新しい門出を祝って、カンパーイ!!」
みちよの声が店内に響くと、グラスのぶつかる音があちらこちらで聞こえる。
明日が真里の引越しという日、喫茶店での送別会が行われてた。
「やーぐーちー!ホンマに行ってしまうんか?
な?な?転校取り消しやったら、ゆうちゃんがしたるで」
裕子が真里の後ろから抱き付いて言った。
真里は紗耶香の顔を見ながら苦笑いをしている。
「ああ、もう!ゆうちゃん、早めに来てたから、もうビールかなり飲んでんのよ、気にしないで」
圭が裕子の頭をポンポンと叩きながら真里から引き剥がして言う。
「だってぇー、さみしいやんかぁ・・・」
裕子が泣き始める。
「こらぁ!ゆうちゃんが明るく楽しく送ってあげようって言ったんだよぉ、泣いてどうすんの」
なつみは裕子の頭を撫でながら、抱きしめている。
「まりっぺ、ごめんねぇ」
なつみがそう言うと、真里は首を横に振って、裕子に軽くチョップをして笑っていた。
「ちゃんと挨拶くらいはしとかんと」
「うん」
亜依と希美が真里の前に行く。
「中等部2年A組の加護亜依です」
「同じく辻希美です」
「「よろしくお願いします!」」
真里と紗耶香がそんな2人を見て笑う。
「かわいいねぇ、よろしくね!」
「あはは、でもこの2人やぐっちゃんよりは背高いよ」
「そんなことはないっ!ホラッ!」
亜依と希美の横に並んだ真里、確かに2人よりは大きく見えるが―
「矢口さん、厚底じゃないですかぁ!」
「あ、ホントだ!矢口さん、ズルイですぅ」
「何言ってんの!これをはいてなくても矢口の方が大きいって」
3人のやりとりを見ていた紗耶香が大笑いする。
「なんか、トリオで漫才かなんかしてるみたいだなぁ、絵的にも」
「よぉし、なんかグループ名つけるか!」
「3人ともちっちゃいから『ちびっこ探偵団』とかどうですかぁ?」
「なんかさー、もっとおしゃれなのにしようよー」
「じゃ、じゃですね・・・」
このちびっこトリオの会議はしばらく続いていた。
- 199 名前:レイコ 投稿日:2001年05月29日(火)01時44分15秒
- 「よっすぃー、夏休み中に梨華ちゃんとどっか行かないの?」
真希とひとみがたずねた。
梨華はカウンターで圭織といたので、ひとみは心配でしょうがなかったが、
圭が会話に入っていったので少し安心した。
「うーん、部活の合宿とかお互いあるから、そんなにしょっちゅうは会えないんだ。
たぶん映画とか買い物くらいは行くと思うけど」
「旅行はしないの?」
「旅行!?と、泊まりってことだよね?そんなの誘えないよぉ・・・」
「え?まさか、まだしてないとか?」
ひとみが恥ずかしそうにコクンとうなづく。
「だってー、キスもしてないもん・・・」
「マ、マジで!?よっすぃーが?付き合って2ヶ月もたってるのに?」
真希は心から驚いていた。
「うん、梨華ちゃんとはなんかそういうの大切にしたいっていうか・・・
ま、何もしなくてもいっしょにいれればそれでいいんだ」
「でも、したいとは思ってるんでしょ」
「まぁねー、顔近づけられて上目遣いで見られたりさぁ、
今日みたいな服とか、なんつーか、ムラムラするかなぁ、あははは」
梨華の今日の服装はピッタリとしたタンクトップにミニスカートである。
「それならそう思ったときにしちゃったらいいのにー」
「だってさー、梨華ちゃんがそういうことしたいのかわかんないし、
逆にそれで嫌われたらって思うとさ・・・」
「でも好きだったらそういうことしたいと思うのが普通じゃない?
大丈夫だよ、嫌いになんかならないって」
「うん・・・あー、でもやっぱり自信ない・・・」
「ホント、よっすぃー、梨華ちゃんに会ってから変わったよね。
ま、今までの付き合い方がひどすぎたんだろうけどさー」
真希はちょっとあきれたように言った。
- 200 名前:レイコ 投稿日:2001年05月29日(火)01時45分31秒
- 「よーし、みんなで王様ゲームしようやー!」
完全に酔っ払いになっている裕子が叫んだ。
「なに言ってんの?合コンじゃないんだからさぁ」
なつみがあきれて言う。
「あ!ソレ賛成!やろーやろー!!」
なぜか真希がのってきた。
「そうやろー?われながらいい考えやと思うわー」
他のみんなはそんなにノリ気ではないが、まあ楽しめればいいだろうと思っていた。
真希は割り箸でクジをつくり、みんなに引かせた。
最初に王様になったのは―
「あー!ウチやー!」
「ゆうちゃん、ズルしてない?」
紗耶香が言う。
「してへんって!どないしようかなあ・・・王様に全員がチューをするっ!」
「はあ?ゆうちゃん、それじゃみんなに番号ひかせてる意味ないじゃん!」
「そんなんダメだよ、却下!」
圭も真里もあきれている。
「ゆうちゃんのバカ・・・」
なつみが頬をふくらませて呟く。裕子がソレに気づく。
「なっち、何番やった?」
「ん?5番だけどー」
「じゃ、5番が王様にゲームが終わるまで膝枕をしてあげるー!」
と叫んだと同時に裕子がなつみの膝に頭をのせる。
「ちょ、ちょっと、ゆうちゃん!」
なつみが驚いている。
「姐さん、それ完璧にズルやんか!」
「あははは、もういいよ、次やろ次!」
みちよも真希もあきれていた。
- 201 名前:レイコ 投稿日:2001年05月29日(火)01時47分32秒
- 真希がみんなのところをまわってくじをひかせる。
裕子、なつみ、みちよ、圭、圭織、希美、亜依・・・
そして真里と紗耶香の前にきたときにはもうくじが2本しかなかった。
「あれっ、少なくない?」
真里が言うと、真希は唇の前に人差し指をたてて「シーッ」とやる。
紗耶香もそれに気づいた。他の人にはバレていなかったようだ。
最後にひくのは、梨華とひとみなのだが、2人で話に夢中になっていて、
真里たちのやりとりに気づいていない。
真希は自分のジーンズのポケットからこっそりと2本くじを戻し、ひとみと梨華にひかせた。
- 202 名前:レイコ 投稿日:2001年05月29日(火)01時53分38秒
- 更新です。ヤングモーニング登場(笑)
>195さん、197さん
さやまり最後の夜はあんなんでよろしかったでしょうか?
もう少しで終了しますので、いちーちゃんの心もわかってきますので(笑)
>196さん
また、ごっちんのいいヤツ度が上がってます(笑)
今後のごっちんにも期待して下さーい。
- 203 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月29日(火)05時19分06秒
- おおおっと続き楽しみっす・・
それにしても毎日ほぼ更新して下さるのってむちゃくちゃ嬉しいですね
一日の楽しみが増えるんで。
頑張って下さい
- 204 名前:86 投稿日:2001年05月29日(火)19時50分49秒
- モジモジなよっすぃーかわいいっす。
ごっちんは何をするのかな〜(笑
かなり期待してます!
- 205 名前:レイコ 投稿日:2001年05月30日(水)01時03分38秒
- 「王様だーれだ?」
「あ、アタシー!!」
真希が手をあげて叫ぶ。
「うーん、どっしよかなー・・・1番と2番がキスをするー!!」
「へっ?1番、アタシだ」
ひとみが言う。
「あっ!2番、私・・・」
梨華が真っ赤になってうつむく。
「じゃー2人、よろしくぅ!王様の言うことは絶対だかんね」
真希が後押しして、2人を立たせる。圭織はその3人をにらむようにじっと見ていた。
「え、でも、そんな・・・」
ひとみも困ったように呟く。
「そんなんいつもやってるようにしたらええやんかぁ」
裕子も叫ぶ。
「何なに?もしかしてまだしてないとか?」
真里もちゃちゃを入れてみる。
「べ、別にいーじゃないですかぁ!」
ひとみが怒ったように頬をふくらませて、真里をにらむ。
「えー!!あのよっすぃーが、付き合って2ヶ月もたってるのにしてないんだ!」
圭も思わず叫んでしまう。圭織の表情が安心したようにゆるんだ。
「そうなんか?ほー、そんなこともあるんやなあ。じゃついでにディープで、ディープ、ディープ!」
裕子は手拍子とともに言った。
「ゆうちゃん、ちっちゃい子もいるんだから、やめてよね」
なつみにそう言われてみると、希美と亜依は恥ずかしそうにしていた。
- 206 名前:レイコ 投稿日:2001年05月30日(水)01時05分29秒
- 「ま、なんでもいいんで、はやくやってくれる?王様、待ちくたびれちゃうからー」
真希がニヤニヤしながら、ひとみを見て言う。
(ごっちん、絶対なんか仕組んだんだろうなぁ。ありがとう、がんばるっす!)
ひとみが真希にウインクしてみせた。真希は軽くガッツポーズをとった。
梨華は恥ずかしそうにずっとうつむいたままだった。
「梨華ちゃん、いい?」
「え?あ、うん・・・」
「ゲームだからさ、場がしらけちゃうのもなんだし、ごめん、するよ」
ひとみは梨華の耳元で小声で言った。梨華もうなづいた。
2人とも心臓がドキドキしていた。
ひとみは梨華の唇に、ゆっくり自分のを寄せた。もちろん重ねるだけのキス。約3秒間そのままでいた。
「・・・・・」
みんなも何も言わずに見つめていた。圭織だけは目線をそらして、外を見ていたが。
ひとみは唇を離すと、みんなの前でも構わず、思わず梨華をギュッと抱きしめた。
「ヒューヒュー!おめでとさん」
裕子が言って拍手をすると圭織以外のみんなも拍手をした。
「もう、なんで、はじめてなのに、みんなの前でしなきゃいけないんですかぁ?」
ひとみが梨華のことを抱きしめたままだが、照れ隠しで言う。
梨華は真っ赤になったままだったが、安心しきったようにひとみの肩に顔をうずめていた。
圭織はそんな梨華の様子を見つめていた。
- 207 名前:レイコ 投稿日:2001年05月30日(水)01時07分22秒
- その後も王様ゲームは続き、亜依が王様になったときには、
真里が亜依お手製の謎のジュース(超マズイ)を飲まされたり、
圭織が王様では、紗耶香が腹筋50回やることになったり、
希美が王様のときは、圭がいろいろものまね(似てない)をさせられたりなどなど、
楽しいひとときを過ごしていた。
そろそろ解散という時間であったが、あまり形式ばったのはしめっぽくなるからと、
みんなのメッセージを書いた色紙を真里に渡す程度にしていた。
「矢口ー!向こう行ってもがんばるんやでー!
こっちに来たときはかならずココに寄るんやで、みんなで待ってるからなっ!
あと、ゆうちゃんが実家帰ったときは遊んでな」
裕子は真里の頭を撫でて言った。真里は目に涙を溜めたままうなづいた。
「やぐっつぁん、ひとつお願いがあるんだけど・・・」
真希がぼそぼそと言いはじめた。
「うん?何?」
- 208 名前:レイコ 投稿日:2001年05月30日(水)01時12分35秒
- 更新です。ごっちんのお願い事は次回に・・・
>203さん
どうもありがとうございますぅ。
内容にあんまり自信がないので、せめて毎日がんばろうと(笑)
>204(86)さん
王様ゲームの定番ということで・・・(笑)
- 209 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月30日(水)02時31分18秒
- お願い事・・なんだろ。
- 210 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月30日(水)03時12分35秒
- 照れてる梨華ちゃんかわいい
- 211 名前:レイコ 投稿日:2001年05月30日(水)11時14分49秒
- 「あのね、いちーちゃんのやぐっつぁんへの気持ちが少し落ち着いてからでいいんだけどね、
後藤がいちーちゃんといっしょにいさせてもらってもいいかな?」
真希は紗耶香の方を見る。紗耶香はきょとんとして、真希を見ている。
「やぐっつぁんが、もしこっち戻ってきたら、またいちーちゃんと付き合うかもしれないでしょ?
そのときまで、アタシが監視役ってゆーか、それまでアタシがいちーちゃんと付き合っておいて、
他のヘンな相手を寄せ付けないようにしておくから」
「ご、ごとー、何言い出すんだよ?」
紗耶香が驚いて口を挟む。
「でも、でもね、その間に、いちーちゃんがやぐっつぁんよりも後藤のこと好きになってたら、
そのときはアタシにゆずってくれる?」
真里は、真希の紗耶香に対する気持ちをうすうす気づいていた。
紗耶香のことを思って、自分たちのことを応援してくれていることもよくわかっていた。
真里自身も紗耶香がいないのはもちろんさみしいが、新しい場所で新しい出会いもあるかもしれない。
でも、紗耶香にとっては真里がいなくなってしまうだけで、他の環境は変わらないのだから、
誰か側で支えてくれる人がいないとどうなってしまうのか不安に感じてもいた。
「うん、ごっちんになら紗耶香を安心して任せられるよ。ちゃんと紗耶香のこと見ててあげてね」
「うん!!いちーちゃん、いいよね?」
真希は紗耶香の後ろから抱き付いて聞いた。
紗耶香は正直困ってしまい、真里の方を見ると真里はニッコリと何度もうなづいた。
「わかったよぉ、勝手にしろ」
紗耶香は後ろにくっついている真希の頭を軽く叩き、そう言った。
「やったー!!いちーちゃん、大好き!!」
より強く抱きついてくる真希を気にしつつ、笑顔ながらも複雑な表情の真里とを、紗耶香は見つめていた。
- 212 名前:レイコ 投稿日:2001年05月30日(水)11時16分47秒
- (ごっちん、よかったねー)
ひとみは真希と目が合うとVサインをした。真希もニッコリとVサインで返した。
「あいぼん、残念だったね・・・」
「いや、後藤さん、惚れ直したわー。なんか、すごいかわいらしいなあ。
ああいうとこもあるんやなあ」
希美と亜依は、真希が紗耶香にまとわりついているのを新鮮な光景だと思い、見つめていた。
「吉澤、ちょっといい?」
こっそりと圭織に呼ばれ、ひとみはみんなの輪から外れた。
圭織が突然話はじめた。
「なんか、今回は今までのアンタと違うみたいだし、石川もすごく幸せそうだし、
くやしいけど、アタシ、石川のことあきらめるようにするから」
ひとみは圭織の顔をじっと見ていた。
「でもね、前にも言ったと思うけど、石川のこと泣かせるようなことしたら、本当に許さないから。
そんなことになったら、カオリが石川のこと奪いに行くからね。」
「はい、もちろん、梨華ちゃんを悲しませるようなことはしません!」
ひとみは力強く答えた。それを聞いて圭織が微笑む。
「ムカツクんだけどー、アンタたちホントお似合いだわ」
「ふふっ、ありがとうございます」
ひとみははじめて圭織に笑顔を向けた。
- 213 名前:レイコ 投稿日:2001年05月30日(水)11時18分32秒
- とりあえず、場も落ち着き、真里が帰ろうと立ち上がった。
「うん!じゃ、みんなどうもありがとう!大阪来るときは矢口に連絡してねー!」
真里はうっすら涙を浮かべながら、みんなに言う。
みんなも口々に「がんばって」とか「元気でね」などと言っている。
もちろん紗耶香もいっしょに店を出て行った。
「じゃ、ウチらも帰ります」
「はい、お先に失礼します」
ひとみと梨華も立ち上がり、店をあとにした。
圭織がやはりまだ少し淋しそうな表情で梨華たちを目で追っていた。
「飯田さんっ」
希美が声をかける。
「ん?何?」
「よかったら、辻といっしょに帰りませんか?」
圭織は一瞬驚いたが、すぐに笑顔になり、希美の頭を撫でる。
「うん、いいよ。じゃ帰ろっか」
「はい!」
圭織は希美の手をとって店を出て行った。
「じゃ、アタシも帰ろうかなー。まだ帰んないの?」
真希がなつみの方を見てたずねる。
「ゆうちゃんの酔いが醒めたら帰るよー」
なつみは、自分の膝枕で寝てしまっている裕子の頭を撫でながら答える。
「あはは、そーだね。明日見送り行くよね?」
「うん、ゆうちゃんも行くよ」
なつみが裕子の横っ腹を叩いて言う。
「・・・うーん、なっち、好きやでぇ・・・」
「はいはい、わかってますよーだ」
なつみはこういう状況に慣れているため、顔を赤らめながらも裕子のことは適当にかわしていた。
真希がふと横を見ると亜依が見つめていた。
「ん?あいぼん、いっしょに帰ろうか?」
「はいっ!!」
亜依が立ち上がって、真希に抱きつく。
「あははは・・・なっち、じゃ、明日ね」
「うん、明日!」
真希も亜依の手をとって、店を出ていった。
- 214 名前:レイコ 投稿日:2001年05月30日(水)11時22分22秒
- ひとみと梨華は、駅の近くの公園のベンチに座っていた。相変わらず人は誰もいない。
「ココに来るのって、あのとき以来だなー」
「私もそうだよー」
『あのとき』というのは、お互いの気持ちを確かめ合ったときのことである。
「梨華ちゃん、さっきは、なんかみんなの前であんなことになっちゃってゴメン」
ひとみが恥ずかしそうに、梨華をチラリと見て言う。
「ううん、よっすぃーが謝ることじゃないよー」
梨華はひとみに寄り添ってきた。
ひとみは、梨華の肩に手をまわした。タンクトップで肩が露出されているため肌に直に触れている。
(はぁ、梨華ちゃんの肌って気持ちいい・・・他の部分も気持ちいいんだろうなぁ・・・)
ふと梨華が顔をあげて、ひとみを見つめる。お互いの顔は10cmもない。
(うぅ、キスしたいなぁ、さっきのじゃ物足りないよぉ)
梨華が目をつぶる。
(!!・・・コレってOKってことだよね!?)
ひとみがゆっくりと唇を重ねていく。顔の角度を変えるだけのキスを続ける。
梨華の唇は閉ざされていたので、ひとみが梨華の上唇をはさむキスをして、
口をさりげなく開けさせる。
ひとみの舌が梨華の中に入っていくとき、梨華が一瞬抵抗した。
ひとみはキスをしながら、梨華の右肩を左手でやさしく掴み、右手で梨華の髪を撫で、
もう一度舌を入れた。今度はすんなりと向かえ入れてくれた。
ひとみの舌が梨華の舌を求めて、絡みつく。
梨華の腕が自然とひとみの背中に回って、ひとみに答えるように、舌を絡ませていく・・・
しばらく熱い口づけが交わされ、ようやく唇を離した後もひとみは梨華の髪を撫でていた。
梨華もひとみの肩に顔を預け、抱きついていた。
しばらくお互い何も言わないで、肩で息をしていた。
「梨華ちゃん・・・」
「ん?」
「・・・愛してるよ・・・ちゃんと梨華ちゃんのこと大切にするから」
「うん、私もよっすぃーのこと愛してる・・・ずっと側にいさせてね・・・」
2人はまた唇を重ねていった・・・
- 215 名前:レイコ 投稿日:2001年05月30日(水)11時26分06秒
- 更新です。夜書けるかわからなかったので、こんな時間に(笑)
でも夜も書けたら書きますので。
たぶん、2、3日中には終了予定です。
>209さん
ごっちん、矢口に仁義きってます(笑)
>210さん
よっすぃーとのデートシーンでも、ちょっと積極的ですが、
やっぱりかわいいですよね?(笑)
- 216 名前:86 投稿日:2001年05月30日(水)19時37分24秒
- お昼っから、あま〜い時間ありがとうございました(笑
うぅ、2、3日で終わってしまうんですかー。
嬉しいような、悲しいような微妙な読者心理です。
頑張ってください!
- 217 名前:レイン 投稿日:2001年05月31日(木)00時16分36秒
- コンバンワ!!ここで小説を書いてる者です
いつも見てます。すごく関心します。
とくに石川&吉澤がすごく好きです。
もう少しで終わるのですか?悲しいです。
できればまたここで新しいのを書いて欲しいです
- 218 名前:ラヴ梨〜 投稿日:2001年05月31日(木)01時02分29秒
- 作者さんの、いしよしは、たまらないっす
終わっちゃうのがとても残念。
毎日の楽しみだったので・・・
いしよしを書き続けてほしいです
- 219 名前:レイコ 投稿日:2001年05月31日(木)02時10分41秒
- 新幹線の駅のホーム。真里が父親、母親、妹と4人で大きな荷物を置き、電車が来るのを待っている。
「やーぐーちー!」
「あ、ゆうちゃん!・・・なっち!よっすぃー!梨華ちゃん!ごっちん!・・・紗耶香・・・」
6人が走って真里の方に近づいてくる。
裕子は家族にしっかりと挨拶をし、他のみんなも挨拶をさせた。
梨華はもともと真里の家族のことも知っているので、とくに妹とは親しげに話をしていた。
しばらく、みんなで雑談(といっても裕子の独壇場だが)していた。
「あ、ごっちん、ちょっといい?」
真里が真希のことを連れて、みんなから少し離れる。
「紗耶香のこと、本当によろしくね」
真希が力強く首を縦に振る。
「ごっちんは、紗耶香に甘えたいだろうけど、あの子、ああ見えて、弱いところもあるから、
たまには甘えさせてあげてね」
「うん!わかった」
「ま、矢口よりごっちんの方が紗耶香とは付き合い長いんだし、ごっちんがしっかりと支えてあげてね」
「うん!」
真希がニッコリとうなづく。
「そうしてくれないと、矢口、心配で大阪からすぐに戻ってきちゃうかもよぉ」
「えっ?で、でも、やぐっちゃんいてくれた方がいちーちゃんも喜ぶしー・・・」
真希は口をとがらせながら、ブツブツ言っている。
「ダメダメ、そんな弱気なこと言ってちゃ!ホントに矢口が戻ってきても、
紗耶香の気持ちがごっちんから離れなくなってるように、がんばってよ」
「うん!がんばるよ!やぐっちゃん、ありがと!」
「よしよし、これで安心して大阪に行けるよー」
真里は背伸びをして、真希の頭を撫でながら、微笑んでいた。
- 220 名前:レイコ 投稿日:2001年05月31日(木)02時13分55秒
- 裕子の真里を誉めているような、自分を落としているような話は続いていたが、
新幹線がホームに入ってくると、真里の家族はすぐに乗り込んでいった。
「じゃ、そろそろ、ウチらは行きますか」
「えっ、まだちょっと出発までに時間あるよー、ギリギリまでいてよー、さみしーじゃん」
裕子の言葉に真里が答える。裕子が紗耶香を真里の前にひっぱっていく。
「最後のお別れは2人っきりでしいや」
「!!・・・ゆうちゃん」
驚いている紗耶香を尻目に裕子、なつみ、ひとみ、梨華、真希は真里にお別れの言葉を言いながら、
ホームの階段を下りていった。
「あ、やぐっちゃん、げ、元気でね」
紗耶香が真里の目も見ないで、素っ気無く言う。
「うん・・・」
突然、真里が涙をボロボロこぼしながら紗耶香に抱きつく。
「紗耶香ぁ・・・」
「・・・くっ・・・やぐっちゃん・・・」
紗耶香もつられて泣き出してしまった。
真里が決心したように泣くのをこらえて体を離す。
「・・・別に一生のお別れじゃないんだからさ!今まで通り電話とかメールとかするから」
紗耶香はもう涙が止まらない。
「ずっと、友達でいようね、大学生になっても、社会人になっても、お母さんになっても、
おばあちゃんになってもずっとずっと仲良くしていこうね!」
紗耶香はうつむいたまま、ヒックヒックとなっている。
「こらぁ、紗耶香が『うん』って言ってくれないと、今日がホントにお別れの日になっちゃうよ」
「・・・くっ・・・う・・・ん・・・」
紗耶香はかろうじて答えた。
真里は目に涙がたまっているもののニッコリして、紗耶香の頭を撫でた。
発車のベルの音が鳴り響く。
「・・・じゃ、紗耶香、元気でね。ごっちんと仲良くね」
真里が電車に乗り込み、ドアの前に立って、紗耶香に手を出す。
紗耶香も片手で涙を拭いながら、もう一方の手で真里の出された手を力強く握る。
「・・・や、ぐっちゃん、も・・・ひっく・・・げ、んき、でね・・・っ」
真里がうなづくと、ドアが閉まり始めたので、手を離す。
ドアの窓越しに、真里が『だ・い・す・き』と言っているのが
紗耶香にはわかった。
「アタシも大好きだよ!真里ー!!」
電車は動きはじめて、紗耶香はそれを走っておいかけながらも、手を振り続けていた。
真里も手がちぎれんばかりに手を振っていた。
そして、電車は見えなくなってしまった。
紗耶香はホームの端っこで座り込んで、しばらく泣いていた。
- 221 名前:レイコ 投稿日:2001年05月31日(木)02時23分29秒
- 夜も更新できました(笑)
さやまりのお別れ場面です。ちょっとクサイっすかねぇ(笑)
>86さん
ホントにいつもありがとうございます。
かなり甘々いしよしでしたね(笑)
ラストスパートでがんばります!
>レインさん
どうもありがとうございます。お互い作者同士がんばりましょう!
>ラヴ梨〜さん
ありがとうございます。
やっぱり自分の押しの組み合わせだと力入りますね(いしよし)
明日が最終回になりそうです。
次回作については全く考えてないのです。
とりあえず、赤板の方を完結させてからですかねー(笑)
- 222 名前:レイコ 投稿日:2001年06月01日(金)02時05分17秒
- (涙を流しすぎても脱水症状って起きるのかな)
紗耶香は泣き疲れて、関係ないことまで考えるようになってきた。
ふと、目の前にハンカチが出される。
「・・・はい、いちーちゃん」
紗耶香はハンカチを受け取り、涙を拭く。真希が紗耶香を抱きしめる。
「いちーちゃんが元気出してくれないと、やぐっつぁんも元気出ないと思うよ」
真希は紗耶香の背中をさすっている。
「あ、もちろん、ごとーも元気になれないからさぁ・・・」
紗耶香は落ち着いてはきたもののまだ完全に泣き終ってはいない。
「なんかさー、ゆうちゃんとなっちは、ゆうちゃんの部屋行くって帰っちゃったし、
よっすぃーと梨華ちゃんは買い物するとか言っていなくなっちゃって、
アタシ1人で淋しかったんだ・・・」
真希は1人ごとのように言い始める。
「いちーちゃん、戻ってくるかなって思って階段の下で待ってたんだ。
でも、新幹線出ても、全然来ないし、おかしいなって思って探しに来たの・・・」
今度は真希が泣き始めた。
「・・・もしかして、いちーちゃんも、大阪行っちゃったんじゃないかなって・・・
すっごく恐くなっちゃって・・・」
- 223 名前:レイコ 投稿日:2001年06月01日(金)02時06分16秒
- 紗耶香は真希を支えながら立ち上がり、しっかりと抱きしめてやる。
「・・・そんなことないよ、ちゃんとココにいるだろ」
真希がなんとか涙をこらえて、何度も首を縦に振る。
「あはは・・・やぐっつぁんに怒られちゃうよ・・・」
「?なんで?」
紗耶香が真希の顔をのぞき込む。
「ごとーばっかりじゃなくて、いちーちゃんにも甘えさせてあげてって言われたのに、
結局ごとーが甘えてる」
「あいつー、そんなこと言ったんだー。じゃ、お言葉に甘えて、今後は市井も後藤に甘えようっと」
「うん!いいよっ!」
「でも、後藤は甘える方が合ってるし、市井もそういう後藤の方が好きだけどなー」
真希が真っ赤になってうつむく。
「ん?どした?」
「・・・いちーちゃん、ごとーのこと『好き』って言ってくれた・・・」
紗耶香は真希の頭を撫でて言う。
「何言ってんだよー、市井はずっと後藤のこと大好きだよ。ま、恋愛感情ではないけどさ、まだ」
「『まだ』ってことはこれからは、そうなるかもしれないってことだよね?」
「うーん、後藤次第だな」
「ホント?アタシ、がんばるから、いちーちゃんにちゃんと好きになってもらえるように!」
「ははは、がんばるって言ってもなー・・・」
- 224 名前:レイコ 投稿日:2001年06月01日(金)02時06分55秒
- 「だって、ごとー、今までいちーちゃん以外の人好きになったことないんだよ!」
「へ?そ、そうだったの?」
紗耶香が本当に驚いて目を丸くしている。
「うん、いちーちゃんが初恋でー、ずっとずっといちーちゃんが好きでー、
このまま一生いちーちゃん以外好きにならない!」
「あ、あは、それはうれしいんだけどさぁ・・・」
突然、真希が紗耶香の腕を取って歩きはじめる。
「な、なんだよ、帰るのか?」
「うん!ごとーの部屋に来て!」
「へ、部屋!?そ、それって・・・?」
「いちーちゃんに、ごとーのこと好きになってもらうようにー、ごとーの魅力を見てもらうの」
「ははは、魅力って、あのなー、今日はそんな気分じゃないから・・・」
「だって、いちーちゃんに元気になってもらいたいんだもん!」
真希は腕を離し、まっすぐ紗耶香のことを見つめる。
(後藤に見つめられると、なんかダメなんだよなぁ・・・)
「ははは、大丈夫、大丈夫。ほら、もうこんなに元気だから!」
紗耶香は逃げるように、ダッシュで走り出す。
「あっ!いちーちゃーん、待ってよぉー」
「待たん!」
真希は紗耶香のことを追いかけていった。が、この日はそのまま逃げられてしまったようだ・・・
- 225 名前:レイコ 投稿日:2001年06月01日(金)02時07分57秒
- その後、2学期になり、ある日の喫茶店。
「おっ、紗耶香いらっしゃーい」
圭が言うと、カウンターに座っていた真希が振り向く。
「いちーちゃん!待ってたよぉ」
「ごめん、ごめん」
紗耶香は真希の隣に座る。
「紗耶香ー!久しぶりぃ」
「こんちわっす」
「どうも」
カウンターの奥にいたなつみとテーブルの方に座っていたひとみと梨華も声をかける。
店の扉が思いっきり開く。
「こんにちはー!」
亜依が入ってくる。すぐ後ろに希美がいて、その手が繋がれた先には圭織がいた。
「コラコラ、引っ張るなー!」
「だって、飯田さん遅いんだもん」
圭織の言葉に希美が答える。
希美と圭織はみんなに挨拶をしながら、ひとみと梨華の隣のテーブルに座った。
亜依は真希の隣に座る。
「後藤さん、こんにちはっ」
「あいぼん、相変わらず元気だねぇ」
真希が亜依の頭を軽く撫でる。
「はいっ!」
亜依が満足そうにニッコリと微笑む。
「よっ!」
紗耶香が亜依に言うと、亜依の表情が一瞬曇る。
「こんにちは・・・」
口をとがらせて言う亜依を見て紗耶香が言う。
「ははは、ヤキモチか?」
亜依は紗耶香をにらんで、そっぽを向く。
「あいぼん、かわいいねぇ」
真希が亜依の背中に抱きつく。亜依はうれしそうに振り向いて、正面から真希に抱きつく。
「あはっ、いい子だねー」
真希はまた亜依の頭を撫でてやった。
- 226 名前:レイコ 投稿日:2001年06月01日(金)02時08分53秒
- また、ドアが勢いよく開く。
「なっちー!遅れてごめん!!」
裕子が飛び込んできて、なつみの隣に座る。
「あはは、いつものことじゃないー」
店の電話が鳴ったので、みちよがとる。
「はい、プリムローズです」
「へぇ、この店、そんな名前だったんだー」
真希が言う。
「アンタ、知らなかったの?」
圭が答えると紗耶香も笑って言う。
「アタシも知らなかったよー、つーか知ってる人の方が少ないと思う」
「どういう意味なの?」
圭が窓際に置いてある鉢植えを指差す。
「さくら草。ま、さくら草にもいろいろ種類があるんだけど、
花言葉は『若い時代と苦悩』とかね。この店に来る子たちにはピッタリかなって」
「へぇ、そうなんだぁ」
真希と紗耶香は窓際のさくら草を見る。
今までなんとなく花があるのは気づいていたが、店の名前だとは知らなかった。
「あ、それと白いさくら草の花言葉はね、『初恋』なんだよー」
真希は恥ずかしそうに紗耶香のことをチラッと見て目を伏せる。
「今度は白いのにしてみようかな。ココに来る子たちにはそれもふさわしいもんね」
圭はニヤッとして、真希を見ていた。
- 227 名前:レイコ 投稿日:2001年06月01日(金)02時09分26秒
- 「おー、そうやぁ、昨日、矢口から電話きたでぇ」
裕子が全員を見て最後に紗耶香を見て言った。
紗耶香も真里とは毎日のようにやりとりをしていたが、携帯メールでなので、
あまり込み入った話はしていない。
「大学選びの相談されたわー」
「えー?なんでゆうちゃんにー?」
真希が思わず呟く。
「アホッ!私は教師やってゆーの!」
「それにね、ゆうちゃんも関西の大学だったからねー」
なつみが付け加える。
「でも、中澤先生の時代と今じゃあ、だいぶ違うんじゃないですかぁ?」
ひとみがニヤニヤしながら言う。
「『時代』って、アンタ失礼やな!たいして変わらへんって!」
「いや、変わるよ」
圭織が素で答える。
「圭織まで!ひどいわぁ・・・なっちぃ・・・」
裕子は泣き真似をして、なつみの胸に顔をうずめる。
「はいはい、みんなあんまりゆうちゃんのこといじめないでねぇ。なっちが苦労するからー」
みんなもやれやれといった表情で苦笑いをしていた。
『プリムローズ』に見守られながら、この娘たちはこれからも悲しいことも
うれしいこともいっぱいの、若い時代を過ごしていくのであろう。
fin
- 228 名前:レイコ 投稿日:2001年06月01日(金)02時11分54秒
- 更新です。なんとか終了しました・・・(汗
約1ヶ月、自分のつたない文章にお付き合いいただいた方、感謝しております。
どうもありがとうございました!
- 229 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月01日(金)03時11分35秒
- 作者さん、お疲れ様でした〜!!
いや〜、本当に面白かったです。
登場メンバーがみんな「いいひと」で心が洗われるようでした。(w
とくに後藤が凄かったですね〜!!まさに「白ごま」でした。
今度は、市井ちゃんに甘えるごまがもっと見たいです。
ぜひ、いしよし&いちごまを・・・なんてお願いしてみたりして(w
- 230 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月01日(金)18時11分46秒
- 作者さんお疲れ様でしたm(__)m
赤板の方も期待しています。
- 231 名前:クロカル 投稿日:2001年06月01日(金)18時29分58秒
- はじめまして。今までほぼ毎日読ませてもらってました。
ついに終わってしまったのですね。ちょっと悲しいです。
でもすっごくいい話でした。私もこんないい友達ほしいです。
作者さん、お疲れ様でした。
ひそかに次回作期待してます(笑
- 232 名前:86 投稿日:2001年06月01日(金)19時53分53秒
- 作者さん、お疲れさまでしたー!
読み終えて、かなりほんわかした気分になってます。
この雰囲気かなり好きです。
『赤』いのも期待してま〜す(笑
- 233 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月02日(土)01時58分56秒
- お疲れ様でした。
テンポ良くて、読み易かったですし、健気な後藤が凄く良かったです。
さやまりもかなり萌えたし(w
僕も、いちごまがどうなったのか番外編とか見てみたい気もします。
暇で気が向いたな時にでも書いて頂けたら嬉しいです。
本当に毎日の更新お疲れ様でした。
- 234 名前:レイコ 投稿日:2001年06月03日(日)03時26分08秒
- 作者です(笑)みなさん、ありがとうございます。
>229さん
どうもありがとうございます。みんなイイ人過ぎたかなと思ったんですが(笑)
>230さん
どうもです。赤版、再開しました(笑)
>クロカルさん
ありがとうございます。「すっごくいい話」なんて給食もとい恐縮です(笑)
>232(86)さん
いつも感想ありがとうございました。自分も書いててほんわかってカンジでしたぁ。
>233さん
ありがとうございます。やっぱり、白ごま評判よくてうれしいです(笑)
とりあえず、赤の方にしばらく集中させてもらいますが、
この話のその後「初恋 番外編」を書こうかなと思ってます。
このままココに書くつもりですので、皆様のご意見、ご感想を引き続きいただけたら、
今後の参考にいたしますので、ぜひよろしくお願いします。
- 235 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年06月04日(月)23時01分04秒
- 遅くなりましたが、毎日チェック入れて拝見させていただきました。
読み終えた後、爽やかな気持ちになりました。
番外編もまた、楽しみにしております。赤の方も見ていますよ。
頑張ってください!
- 236 名前:名無しさん 投稿日:2001年06月06日(水)03時06分42秒
- 番外編でいちゃこら∞のいしよしは期待していいのでしょうか?
ていうか、読みたい(ぼそり)
- 237 名前:レイコ 投稿日:2001年06月06日(水)13時07分43秒
- >チャーミーブルーさん
いつもありがとうございました。
爽やかですかぁ、うれしいですね、どうもです!
>236さん
番外編では、いしよしもいちごまももう少し進展する・・・はず(笑)
もう少し待って下さいねー。
- 238 名前:パク@紹介人 投稿日:2001年06月12日(火)16時47分17秒
- 完結お疲れさまです。
こちらの作品を「小説紹介スレ@紫板」↓で紹介します。
http://www.ah.wakwak.com/cgi/hilight.cgi?dir=purple&thp=992180667&ls=25
番外編も頑張って下さい。
- 239 名前:名無しさん 投稿日:2001年06月19日(火)03時03分06秒
- 番外編待ち……
- 240 名前:レイコ 投稿日:2001年06月25日(月)17時37分12秒
- >パク@紹介人さん
紹介どうもありがとうございます。
>239さん
もう少し、もう少し待って下さいね。たぶん来月の早いうちにははじめますので。
- 241 名前:名無しさん。 投稿日:2001年06月27日(水)14時41分47秒
もう1個のほうが忙しいようですもんね。
気長にのんびり、こちらも更新待っています。
- 242 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年06月30日(土)11時41分05秒
- 私も待ってます♪
ここのレイコさんの、いしよし見てから
自分の小説書きたくなったもので、思い出深いんですよね。
- 243 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月17日(火)00時44分40秒
- 12/30、受験生の紗耶香は夜遅くまで部屋で勉強をしていた。
そのとき、携帯のメール着信の音楽が流れる。
ふと時計をみると、もう日付が変わって12/31・大晦日になっていた。
メールを送ってきたのは、真希だ。
『いちーちゃん、お誕生日おめでとうー!!一番ノリだよね?ね?
勉強中か寝てたら悪いのでメールにしました。
「あけましておめでとう」は直接言いに行くからね(はあと)
じゃ明日!勉強がんばって!! 愛しの後藤より』
(あははは、後藤も一応気つかってんだな)
紗耶香は、ディスプレイを見ながら微笑んでいた。
『ありがと。明日、初詣行こうな!後藤もちょっとは勉強しろよ!』
(アイツは卒業したら、どうすんだろうなあ、あんなんじゃ大学行けないだろうし)
大晦日はやはりなんとなく家族と過ごす。
紗耶香は紅白を見ながら、年越しそばを食べていたところに、携帯が鳴った。
真里からだ。紗耶香はちょっとドキッとしながら、自分の部屋に向かう。
「もしもし」
「あ、さやかー!矢口だよ、元気ぃ?」
「うん、元気元気。やぐっちゃんも元気そうだね」
- 244 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月17日(火)00時45分49秒
- 真里が大阪に行ってからというもの、携帯メールでは毎日のように連絡をとっていたが、
電話じたいはあまりしていなかったので、紗耶香はちょっと緊張していた。
「うん、元気だよー!あ、紗耶香、お誕生日おめでとう!!」
「ありがと」
去年までは、昨日の真希ではないが、夜中に電話をしてきて一番に言ってくれていた。
そうでなかったのはさみしかったが、きちんと電話してくれてきたことを、
紗耶香はうれしく思っていた。
「どう?ごっちんとうまくやってる?」
「うん、まあね。あとでウチに来るよ。一緒に初詣行くつもり」
「あははは!仲いいねえ。近所だといいよねー」
たしかに、紗耶香と真希はうまくやっていた。
うまくといっても今までと全く変わらずに、朝一緒に学校に行って、たまに一緒に帰って。
休みの日は受験勉強の息抜き程度で、ちょっと遊ぶくらいだった。
実際、紗耶香はまだ真里のことを忘れられなかった。
真希のことは好きだが、妹みたいに思っているので、恋愛感情になかなかなれない。
なので、付き合うことになってもキスすらしてない。
(以前1度しているが、あのときは事故のようなもので・・・)
「んーとね、紗耶香に報告があるんだ」
- 245 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月17日(火)00時46分33秒
- 紗耶香は息を飲んだ。単なるおめでとうコールではなかったようだ。
『報告』なんて言われたら、だいたい察しがつく。
「発表します!実は矢口、今付き合ってる人がいまーす!!」
(ああ、やっぱりそうか・・・)
紗耶香は何も言えなかった。電話を持つ手が震えている。
「へへーん、驚いた?ね、ね」
「・・・うん」
なんとか、声を出したが、紗耶香はすぐにでも電話を切りたかった。
「2週間くらい前からなんだけどねー・・・」
紗耶香はショックのあまりちゃんと真里の話を聞けなかった。
ただ、その相手というのが、同じマンションに住んでて学校もいっしょ、1つ年下の成績優秀の子、
名前が明日香ということだけはなんとなく覚えていた。
「やっぱ、家近いといいよねー、毎朝いっしょに学校いけるし、ホントいつでも会えるし」
「・・・そーだよね・・・」
「うちらもこれから初詣行くんだー。あ、ごっちんによろしくねー」
「ああ、うん」
「じゃ、またメールするねっ!お互い勉強がんばろーね」
「・・・うん」
「じゃ!ハッピーバースディー&ハッピーニューイヤー!」
「・・・うん」
プチッ―真里は電話を切った。紗耶香はしばらく電話を持ったままボンヤリとしていた。
- 246 名前:レイコ 投稿日:2001年07月17日(火)00時49分35秒
- ようやく書き始めました。番外編というか、続きというカタチにしてみました。
>241さん、チャーミーブルーさん
お待たせしてすみません。おそらく順調に更新していけると思いますので、
これからもよろしくお願いします。
- 247 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月17日(火)01時04分47秒
- なんか市井ちゃん可哀想…
っつーかやぐっちゃんけっこーひどいっすね。(w
何はともあれ今後に期待してます!!
- 248 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月17日(火)01時15分07秒
- 矢口の電話、計算なしで天然でしてたら結構ひどいよな……。
なにはともあれ、続編が始まってうれしいっす!
続き期待してます〜。
- 249 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月17日(火)03時51分46秒
- 再開、お待ちしておりました!!
番外編ではなく続編ですか。
と、いうことは長くなるのかな?……もしそうだとしたら非常にうれしいっす!!
後藤、傷心した紗耶香を癒せるのはおまえだけだぞ〜!!
- 250 名前:クロカル 投稿日:2001年07月17日(火)18時02分25秒
- 祝!初恋再開!!
おかえりなさい、レイコさん。
いきなりさやまり(いちごま?)で始まりましたね。
いしよしも期待してますよ。
また日々の楽しみができました。
がんばって下さいね。
- 251 名前:レイコ 投稿日:2001年07月17日(火)20時19分50秒
- 「さやかー、まきちゃん来たわよー!」
紗耶香は母の声で我に返った。しばらく、そのままでいたようだ。
部屋のドアが開く。
「いちーちゃん!あけましておめでとー!!」
ベッドに座っていた紗耶香に真希が飛びついてきた。
「・・・あ、あー、おめでとう・・・」
「1日遅いけど、お誕生日もおめでと!」
「・・・うん、ありがとう・・・」
真希が紗耶香から体を離して顔を見つめる。かなり暗い表情をしていたことだろう。
「?・・・いちーちゃん、何かあったの?」
紗耶香は、真希の何の曇りもない子供のような顔を見て罪悪感と、失恋の痛手から、涙が出てきた。
「・・・いちーちゃん・・・」
真希は紗耶香のことを優しく抱きしめた。紗耶香も真希の肩に顔を預け、声をあげて泣いた。
しばらく、真希は紗耶香の背中や髪を撫で続けてやっていた。
- 252 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月17日(火)20時20分38秒
- 「・・・さっきね・・・やぐっちゃんからね・・・」
少し落ち着いたらしく、紗耶香の方から口を開いた。
「うん」
「・・・恋人できたって報告があった」
「・・・そう、なんだ・・・」
「・・・ごめん、アタシの今の相手は後藤なのにな・・・」
真希も、自分が好きな紗耶香がまだ真里に未練があることくらいわかっていた。
でも改めて本人の口から聞くとやはり傷つく。
真里に相手が出来たことで、紗耶香の気持ちがふっきれるのが期待できるかもしれないが、
紗耶香のこんなに落ち込んでいる姿を見ているのは真希も辛い。思わず、真希自身も泣いていた。
「ごめん、市井ってホント、サイテーだよな」
真希の涙を拭ってやりながら、紗耶香もまた涙が出てくる。
「ち、違うよ!いちいーちゃんはサイテーなんかじゃないよ!
よくわかんないけど、いちーちゃんが悲しければ後藤も悲しいんだもん・・・」
ヒックヒックしながら、子供のように真希が泣きじゃくる。
紗耶香もそんな真希を胸に抱いていっしょに泣きつづける。
- 253 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月17日(火)20時21分17秒
- おそらく1時間くらいは2人で泣いていただろう。
紗耶香はもういい加減泣き疲れて、体を離し、真希の顔を覗き込む。
「・・・んっく・・・いちーちゃん・・・」
真希の方がまだ泣いていた。
「・・・バカだなあ、後藤の方がたくさん泣いてどうすんだよ」
紗耶香は笑って、真希の頭を撫でる。
真希も紗耶香の笑顔を見て安心して笑顔を作る。
「・・・いちーちゃん、元気になった?」
「ああ、もう泣くのはいいや」
「あ、は・・・よかった・・・」
真希がまた紗耶香に抱きつく。紗耶香はすごく真希が愛しく感じてきた。
「・・・後藤・・・」
真希が『ん?』というように上目遣いで紗耶香を見つめる。
紗耶香の唇が真希のそれと重なる。軽く舌を絡ませ合う。
「・・・ん・・・」
キスをしたまま、2人はベッドに横になっていく・・・
- 254 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月17日(火)20時30分19秒
- 更新しました。
>247さん、248さん
ありがとうございます!
矢口は一応紗耶香が後藤とうまくいっていることを確認の上、報告したので(笑)
どちらにしても矢口なりの気遣いなんです。
自分がきっぱりフッてあげた方が、より後藤とうまくいくだろうということでの。
って、それは小説内に入れておくべきでしたねー、失敗失敗。
>249さん
どうもです!
そんなに長くはならないと思うんですけど、まだ書いてる途中なので・・・
そう、後藤しか救えないんです!今回も白ごま炸裂です(笑)
>クロカルさん
本当にいつもありがとうございます。
いしよしもちゃんと出てきますよー。一応メインのつもりなんで(笑)
- 255 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月18日(水)04時13分09秒
- やっぱりいいですね白ごま!!
なによりめちゃくちゃかわいいっす!!
これじゃー、いちーちゃんも癒されるわけだ。(w
- 256 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年07月18日(水)21時54分54秒
- 赤から飛んで来ました(笑)。
レイコさんの書く小説は、やっぱり好き♪
更新頑張ってくださ〜い。
- 257 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月19日(木)01時08分12秒
- 紗耶香が真希の服に手をかけたとき、枕元に置いてあった携帯が目に入る。
さっきまで真里と会話していたことを思い出す。
紗耶香は手を止めて、そのまま真希のとなりにゴロンと横になる。
「・・・いちーちゃん?・・・」
「ごめん、後藤、やっぱりいちーはサイテーだ」
「そんなことないよぉ」
「だって、さっきまでやぐっちゃんに恋人が出来たことで泣いてたのに、こうやって、後藤のこと・・・」
「ううん、後藤はうれしいよ」
「いや、前に後藤のこと抱いたときも、やぐっちゃんとうまくいってなかったときだったし、
・・・いちーは後藤のこと都合のいいときに利用してるのかもしれない」
真希が起き上がって、紗耶香の顔を見下ろす。、
「ん、後藤は別に利用でも何でもいいよ、いちーちゃんが後藤のこと必要としてくれるんならそれだけで・・・。
後藤は、いちーちゃんといっしょにいられるだけでうれしいんだもん」
- 258 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月19日(木)01時09分39秒
- 紗耶香も起き上がって、真希の顔を見つめる。
(なんで、こんな自分を真っ直ぐに好きでいてくれるんだろ?
この先もこうやって、悲しいときは2人で泣いて、楽しいときは2人で笑って・・・
ずっと後藤に隣りにいて欲しいかもな・・・)
真希の髪を撫でる。
「・・・ありがと・・・本当に市井には後藤が必要だよ・・・」
真希がニーッと笑う。
「じゃあ、も1回、チューして!」
紗耶香も思わずクスッと笑ってしまう。
「はいはい」
紗耶香が真希に軽くチュッとキスをする。
真希が本当にうれしそうな顔をする。
「あはっ!あ、いちーちゃん、早く初詣行こうよお!」
真希が立ち上がって、紗耶香の腕を引っ張る。
「わかった、わかった!引っ張るなってーの!」
「じゃ、おんぶしてー」
真希が紗耶香の背中に乗っかる。
「なんでそーなんだよ!お、重いぞ!」
「いちーちゃん、ひどいよぉ、気にしてるのに・・・」
真希が泣きそうな顔になる。
「わ、わ、わかった、家出るまでだぞ!」
「あはっ!わーい!」
真希は笑顔になり、すぐに紗耶香の背中に乗る。
「・・・ったく、お前なぁ・・・」
といいつつも、うれしそうな顔をしている紗耶香であった。
- 259 名前:レイコ 投稿日:2001年07月19日(木)01時13分10秒
- 更新しました。
>255さん
ありがとうございますー。白ごま、だいすっき!(はあと)
書いてる自分も癒されてます(笑)
>チャーミーブルーさん
いつもありがとうございます!
「好き」とか言われると照れます(笑)←別にコクハクじゃないって・・・
頑張りますので、よろしくです!
- 260 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月19日(木)03時49分16秒
- 読んでるうちに顔がにやけてしまいましたよ〜(w
この二人、本当にいいですねきほし
- 261 名前:260 投稿日:2001年07月19日(木)03時53分14秒
- 星が出ないとかなりマヌケだな〜(w
- 262 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年07月19日(木)21時35分38秒
- 後藤一途だなーはあとはあと
レイコさん頑張ってくらさいね〜
- 263 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年07月19日(木)21時36分43秒
- 私もはあとマークが出なかった…。すんません。
- 264 名前:レイコ 投稿日:2001年07月19日(木)22時40分25秒
- 3学期もあとは期末試験を残すのみとなった。
3年生もほとんどが進路は決まっていた。
紗耶香は第一志望だった4大の英文科、圭織は美術系の大学へ。
なつみはある短大に進路が決定したが、実家から遠いので1人暮らしをするらしい。
裕子の家がかなり近くなるので、2人暮らしのようなものなのだが・・・。
なお、真里も関西の名門女子大に合格した。
「最近、梨華ちゃんとはどーなってんの?」
「どうって?今まで通りうまくいってるよー」
昼休み、教室でお弁当を食べながら、真希とひとみが話している。
「Hした?」
「べ、別に、そ、そんなあせってするもんじゃないし・・・」
「あはっ、今まであせってしてた人がよく言うよぉ!
えー、1,2・・・もう10ヶ月?それでしてないの!?」
真希が叫んだので、ひとみは慌てて真希の口を押さえる。
「も、もう大声出さないでよ。・・・だって、なんかそういうチャンスなくって・・・」
「そっかー・・・じゃ春休み、旅行でも行ってきたら?」
「ええっ!?そ、そんなー、なんか下心見え見えで誘いづらいよぉ」
「だって、そーじゃん!大丈夫だよー、梨華ちゃんだってきっと待ってるよ」
「でも・・・」
「うーん、もう、よっすぃー、じれったいなあ!
じゃわかった、私といちーちゃんと4人で旅行しよう!」
「えっ?」
「それなら誘いやすいでしょー?あ、部屋はもちろん別々ね〜」
「う、うん・・・」
「なんや、楽しそうな計画立ててんなぁ」
- 265 名前:レイコ 投稿日:2001年07月19日(木)22時41分26秒
- 真希とひとみが声のした背後を振り向くと、裕子がニヤニヤして立っていた。
「なんで、ゆうちゃん、こんなとこにいるの?」
「アホッ、教師なんやから教室におるのがなんでおかしいんや!」
どうやら、次の授業の英語で使う教材を運んでいたようだ。
「それよりな、今の旅行の計画ええなぁ!でもな、ゆうちゃんにもっといい案あるで」
「中澤先生のいい案って・・・」
ひとみが心配そうに呟く。
「ま、心配せんと。放課後、職員室寄ってや」
裕子は真希とひとみの背中を叩いて、軽快な足取りで行ってしまった。
「なんか、イヤな予感がするんだけど・・・」
「うん、アタシもそう思う・・・」
やっぱり不安を隠せない真希とひとみであった。
- 266 名前:レイコ 投稿日:2001年07月19日(木)22時44分14秒
- 更新です。ANN、インターネットでうまく聞けない・・・
>260さん、チャーミーブルーさん
ありがとうございます!
星もはあともちゃんと伝わってきてるので大丈夫ですよ(笑)
- 267 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月20日(金)03時12分08秒
- 旅行に行くのか、楽しそう・・・と、思ったら違うのか?
何を企んでるんだ、裕子〜!!(w
- 268 名前:クロカル 投稿日:2001年07月20日(金)16時26分47秒
- めっちゃ怪しい裕ちゃんの“もっといい案”(笑)。
たのしみだなぁ〜。
- 269 名前:レイコ 投稿日:2001年07月20日(金)23時32分29秒
- 放課後、真希とひとみは渋々ながら、とりあえず職員室に向かった。
裕子は何やら、ワープロを使っていた。
「中澤センセー」「ゆーちゃーん」
「おっ!ちょうどいいとこに来たな、コレコレ」
裕子はワープロからプリントアウトされた紙を2人に渡した。
「・・・何コレ?」
その紙には『心理学研究会 春合宿のお知らせ』として、保護者向けの案内になっている。
「あんたら、バイトとかしてへんねんから、お金ないやろ?
それに泊まりでも疑われることないしな。
こういうときは、親を利用せな!あ、先生もな、アハハハ!」
たしかにその案内には日程だけでなく、参加費の徴収のことも書かれている。
「すごーい、ゆうちゃんヤルじゃん!」
「まあな!」
裕子が腰に手をあてて胸を張る。
- 270 名前:レイコ 投稿日:2001年07月20日(金)23時33分13秒
- 「・・・?でもコレ2泊になってるんですけど、1泊でいいですよ」
「あ、そっちやなくて、こっちやったわ」
裕子が出したもう1枚の紙は内容は全く同じだが、日程だけが1泊になっていた。
「コレはなっち用やったわ」
「?なっち用って?」
「あはは、ヤボなこと聞くなってー。
旅行から帰ってきてから、アタシんとこに1泊してもらうつーことや」
「へー、中澤先生、完璧ですねー・・・ん?それって・・・」
「・・・ゆうちゃん、アタシたちと一緒に行くつもり!?」
「当たり前やないか!合宿に教師同伴するのは!」
「つーか、別に合宿じゃないし、教師っていってもねー・・・」
「ん?吉澤、なんかゆうたか?イヤならいいねんで。
あー、梨華ちゃん、旅行できるほど貯金持ってるんかなあ?
それともよっすぃーが全部おごってあげるんかなあ?」
裕子がその案内をゴミ箱に入れる。慌ててひとみが拾いあげる。
「わ、わかりましたよぉ、お願いします、ぜひ来て下さい」
「よろしい。後のことは先生に任せておきなさい」
「・・・はい」
ひとみは泣く泣くうなづいた。
「じゃ、ゆうちゃん、よろしくね!」
真希は、紗耶香と一緒に行けるのがうれしいので、裕子が来ることは全然気にしてなかった。
- 271 名前:レイコ 投稿日:2001年07月20日(金)23時35分10秒
- 更新です。
>267さん、クロカルさん
旅行には行くんですけど、中澤センセー、自分のいいように利用してます(笑)
- 272 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月21日(土)03時16分02秒
- 中澤先生さすがに賢い!!
でも、教師としては失格!!(w
- 273 名前:レイコ 投稿日:2001年07月21日(土)22時41分29秒
- さて、心理学研究会?合宿当日。
都内から2時間くらいの温泉にやってきた。
宿の方も裕子が知人を通して手配したらしく、結構良いホテルであった。
昼間は近くの観光スポットなどを回り、夕方には宿に帰ってきた。
夕食を済まし、みんなで温泉に向かった。
脱衣所でみんなそれぞれ服を脱いでいた。
「うぉっ!石川!アンタ、そんな細いのになんで胸デカイねん!」
「ホントだぁ!りかちゃん、おっきーい!」
梨華が慌ててタオルで体を隠す。
「な、中澤先生!ごっちんまで・・・そんなに見ないで下さい!」
「たしかに・・・もしかしたら、後藤よりあるかも・・・」
「あ、あんまり見たら、りかちゃんかわいそうだよー・・・でもスゴイね・・・」
紗耶香となつみも思わず見てしまっていた。
- 274 名前:レイコ 投稿日:2001年07月21日(土)22時42分01秒
- ただ1人、梨華の裸を見れない人物がいた。
(そ、そんな恥ずかしくて見れないよぉ・・・みんなも見るなぁ!)
「石川、スタイルいいねぇ」
紗耶香がひとみの隣にやってきて言う。
「う、うん、そーですね」
「ホント、女らしい体してるなあ、吉澤、うらやましいかも、ハハッ」
「と、とりあえず、先入ってます!」
ひとみは急いで、浴場に向かった。
ひとみは1人で露天風呂に入ってボンヤリと梨華のことを考えていた。
(あー、こんなんだったら今晩どうなるんだろ・・・)
- 275 名前:レイコ 投稿日:2001年07月21日(土)22時43分37秒
- 更新です。
>272さん
確かに教師としてはふさわしくないところが・・・というかこんな人が教師でいいのか?(笑)
- 276 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月21日(土)23時29分04秒
- 続きメチャ期待です!!
- 277 名前:名無し 投稿日:2001年07月22日(日)00時02分09秒
- 市井の「吉澤、うらやましいかも」に
激しく同意!!(w
- 278 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月22日(日)23時46分23秒
- 「わーい、露天風呂だぁ!」
真希が紗耶香の手を取ってはしゃいでいる。その後ろに梨華もついてきている。
(梨華ちゃん!)
「よっすぃー、先行っちゃうんだもーん」
梨華が当てていたタオルを取り、ひとみのとなりに座る。
(うわっ、見ちゃった・・・ど、どうしよう・・・)
ひとみは、温泉のせいだけではなく、顔が熱くなってきたのがわかった。
「ご、ごめん」
「ううん。気持ちいいねー」
「う、うん、気持ちいいねー」
(梨華ちゃんの体、気持ちよさそう・・・や、やばい変な気分になってきた)
「な、なんかのぼせてきたっぽいから出るね」
「もういっちゃうのー?」
(『もういっちゃう』ってナンかHっぽいんっすけど・・・)
「う、うん、ごめん」
りかちゃんは、ニッコリとして首を振っていた。
- 279 名前:レイコ 投稿日:2001年07月22日(日)23時48分06秒
- その後、紗耶香はサウナに入ると言って出ていったので、梨華と真希の2人になった。
「梨華ちゃんさー、よっすぃーとまだHしてないんでしょ?」
「えっ!?・・・うん、まだだよ」
「そういうことじたいイヤ?したくない?」
「うーん、したくないっていうか、したことないからよくわかんないし、
今まで泊まりとかそういう機会がなかったし・・・」
「あはっ、じゃ今日ははじめての『そういう機会』なんだ」
梨華は恥ずかしそうに、こっくりとうなづく。
「あのねー、なんかよっすぃー、梨華ちゃんに対してはホント自信ないんだよねー。
嫌われたらどうしようとか思っててね、なんか積極的になれないみたい」
「そう、なの?」
「だからねー、梨華ちゃんがリードしてあげてー」
「・・・ムリだよぉ、だって経験ないしー」
「あ、Hじたいは、よっすぃーがちゃんとしてくれるよ、たぶん。
だから、それまでってゆーか『OK』っていうのを態度に出してあげて」
「難しいよー、私にできるのかなあ」
「もう、言葉で言っちゃった方がいいかもねー」
「どんな風に?」
「『Hしよ』とか(笑)」
「そ、そんなこと言えないよぉ!」
「あはっ、ま、それはその場の雰囲気でさー、がんばって!」
「うーん・・・」
「ごめん、ホントおせっかいで。
でも、梨華ちゃんとよっすぃーには、ホントにうまくいってほしいんだよね」
「ううん、こっちこそいろいろ心配かけてごめんね」
「いーのいーの、ちょっと楽しんでるしー」
「あ、ひどーい!」
梨華が笑って、真希に水しぶき(お湯だけど)をかけた。
「うわっ、ひどいのは梨華ちゃんじゃん!」
真希も負けずにやり返した。しばらく2人はキャッキャ言いながら、お湯のかけ合いをして遊んでいた。
- 280 名前:レイコ 投稿日:2001年07月22日(日)23時50分06秒
- 更新です。
>276さん、277さん
ありがとうございます。自分もよっすぃーうらやましいっす(笑)
- 281 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月23日(月)03時33分46秒
- 白ごま炸裂っすね!!(w
後藤の、吉澤たちの世話を焼いてる時と市井ちゃんに甘えてる時のギャップがたまらん!!(w
- 282 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月23日(月)16時11分00秒
- よっすぃーファイト!!
- 283 名前:レイコ 投稿日:2001年07月24日(火)00時16分44秒
- (はぁー、どうしよう、今晩・・・このままだと何もできないで終わるか、
ガーッといっちゃって、梨華ちゃんに嫌われるかどっちかのような気がする・・・)
一方のひとみはため息をつきながら、体を洗っていた。
「なんやー、ため息なんかついて。愛しの梨華ちゃんの裸見てムラムラしちゃって、
今すぐにでも押し倒したくなったんか?」
隣に座った裕子をひとみはチラッとにらんだ。
「そんなんじゃありません!」
「まあまあ。しっかし吉澤もええ体してんなあ。やっぱ若い子は肌が違うなあ」
ニヤニヤして、ひとみの体を見つめる裕子。
- 284 名前:レイコ 投稿日:2001年07月24日(火)00時17分31秒
- 「ゆうちゃん!よっすぃー、イヤがってるでしょ!早くこっちこないと、背中流してあげないよ!!」
ひとみが怒鳴る前に、なつみの声が響いた。
「・・・はい、すんません」
すごすごとなつみのとなりに向かう裕子。
そして、なつみは怒りながらもやさしく背中を流していた。
(いいなあ、ああいうことできて・・・)
ひとみは2人のことをぼんやりと見ていた。
と、露天風呂から梨華と真希が戻ってきた。
「あはっ、アタシもあとでいちーちゃんのやってあげよっと」
真希が裕子となつみを見て言う。
「おっ、石川!アンタもよっすぃーの背中流してあげてやー。
なんか、うらやましそうにこっち見てんねん」
「えっ!?」
梨華が驚いてひとみの方を見る。
「そ、そんなことないです!!」
ひとみは慌てて、視線を外し、自分の体を再び洗いはじめた。
- 285 名前:レイコ 投稿日:2001年07月24日(火)00時19分41秒
- 更新です。まったりまったりいきますー(笑)
>281さん
ごっちんは、ホントになんかそういうイメージあるんですよねえ。
いちーちゃんの前と他の人の前では違うような・・・(笑)
>282さん
よっすぃー(&梨華ちゃん)のガンバリ、見守って下さい(笑)
- 286 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月24日(火)22時04分00秒
- 少ししてひとみは自分の背中を、やさしくタオルで撫でられる感触をおぼえた。
(えっ?)
ひとみが振り向くと、そこにはニッコリと微笑んで、タオルを持っている梨華がいた。
(うわーっ!梨華ちゃん、結構ダイタン・・・)
「い、いいよ、悪いからー」
「悪くなんかないよー、なんか人に背中流してもらうのって気持ちよくない?」
梨華のタオルがひとみの背中を丁寧に動いていく。
(うぅ・・・そりゃ、梨華ちゃんにやってもらえたら余計気持ちいいさ!
ホントになんか手の動きもえっちぃし・・・)
「う、うん、まぁね」
「じゃ、私のもあとでやってくれる?」
「へっ?」
「イヤ?」
梨華がひとみの顔を覗き込んで言う。
(くぅぅ!カワイイ!梨華ちゃんのお願いなんて断るわけないじゃん!
こっちからお願いしてやりたいくらいだけど、みんなの前だし・・・)
ためらいながらも、ひとみは首を横に振った。
- 287 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月24日(火)22時04分45秒
- 「じゃ、ひとみちゃんの終わったらよろしくね」
「う、うん、もういいよ、じゃ交代!」
「はい、お願いしまーす」
梨華はひとみの隣に座る。
ひとみは自分の使っていたタオルを洗い流し、新たに泡立てた。
梨華も自分のタオルで体の前の方を洗い始めていた。
(あ、前は自分でやるよね・・・つーか、前なんて恥ずかしくてできないじゃん!)
ひとみはためらいながらも、梨華の方に手を伸ばし、
やりやすいように、左手で梨華の肩を軽くつかむと、梨華の体がビクッとした。
「ご、ごめん!」
ひとみが左手を離して、両手でタオルを握り梨華の背中を流し始める。
「あ、大丈夫・・・ちょっとびっくりしただけだから・・・」
(梨華ちゃんの体って、ホント華奢って感じで女の子っぽいよなあ。
肌だってきれいだし。ウエストは締まってて、おしりはちゃんと出てるし・・・はぁ)
ひとみの手はだんだんと下の方に行き、腰のあたりまで伸びる。
(よっすぃーに触れられてるって思うだけで、なんかドキドキしちゃう・・・
そ、そんな下の方までされたら・・・)
- 288 名前:レイコ 投稿日:2001年07月24日(火)22時06分07秒
- 更新でっす。
名前の部分タイトルだったり、名前だったり、しょっちゅう間違えてすみません(笑)
- 289 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月25日(水)02時52分30秒
- 吉澤〜、自分の欲求に正直になれ!!
梨華ちゃんを襲っちゃえ〜(w
- 290 名前:フジケン 投稿日:2001年07月25日(水)06時39分48秒
レイコさん、ひさぶりです。更新してたんすね!
パソコン不調だったんで見れませんでした〜!
続き楽しみにしてるっす!!
- 291 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月26日(木)01時24分48秒
- 「吉澤、ニヤつきすぎやでー!!」
裕子の声が響く。
「えっ!?そ、そんなことないです!」
ひとみが慌てて梨華の背中から手を離して、裕子の方を見る。
(全く、こっち見てるアンタの方がニヤついてんじゃんかぁ!)
「あ、よっすぃー、ありがと」
「あ、もういいの?」
ひとみが思わず残念そうな声を出す。
「うん、大丈夫、ありがとう」
(これ以上やってもらったら、ヘンな気持ちになっちゃいそうだし・・・)
(ちっくしょー、中澤のヤローが余計なこと言わなきゃもう少しできたのに!)
ひとみが裕子をにらむように見る。
「なんやー、まだやり足りないんか?
なんならセンセーのお背中流してもらおうか?」
「結構です!」
- 292 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月26日(木)01時25分21秒
- 温泉の後は、みんな裕子&なつみの部屋に集合することになった。
一旦部屋に戻ったひとみと梨華は洗面道具などをさっと片付けると、ドアの方に向かった。
「あ、よっすぃー、ちょっと待って」
ひとみが振り向くと、梨華の手が肩に置かれ、唇を重ねられた。
「!」
ひとみは、突然のことで、目を丸くしていた。梨華はそんなひとみを見てニッコリ微笑む。
(ごっちんの言うリードって、こんなカンジでいいのかなぁ?)
「早く行かないと、中澤先生に怒られちゃうね」
梨華がひとみの手をとって部屋を出ようと、ドアのノブに手をかけた。
と、その手にひとみの手が重ねられる。
「もう少しくらいは、大丈夫じゃない?」
ひとみは梨華を抱きしめ、先程のよりも激しいキスをした・・・
- 293 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月26日(木)01時27分59秒
- 更新です。
>289さん
梨華ちゃんにメロメロのよっすぃーに襲う度胸はないかもしれません(笑)
でもちゃんと展開はありますので。
>フジケンさん
ご無沙汰でっす!密かに続けてますよー(笑)
これからもよろしくお願いします。
- 294 名前:architect 投稿日:2001年07月26日(木)17時24分39秒
- ちょい、気になったのですが、この更新から、
いきなり石川が、吉澤のことをよっすぃーって、呼ぶようになってますね?
それだけ気になったもので。
いつも楽しく読ませていただいてます。
これからの進展に、かなり期待です!!
- 295 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年07月26日(木)18時02分38秒
- 「ちょっと待って」と言ってキスをする梨華ちゃん萌え〜。
早く二人だけの夜にならないかな〜(笑)。
- 296 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月27日(金)01時00分07秒
- ひとみと梨華が裕子の部屋に行くと、すでに紗耶香と真希も来ていた。
なお、裕子たちの部屋は宴会をしやすいようにと和室であった。
「遅いでー。Hなことするんやったら、宴会終わってからにしてやー」
「そ、そんなことしてません!」
「ははっ!よっさんはすぐムキになるから面白いなあ」
ひとみはムッとして、裕子とは離れた位置に腰を下ろした。
「あ、好きなものとってねー」
なつみが指差したテーブルには飲み物とおつまみがたくさんのっていた。
「全部、ゆうちゃんのおごりやからな!」
みると、飲み物は全てアルコールである。
「あの、あなたは先生で、私たちは高校生なんですけど・・・」
「ま、カタイこと言わんと!パーッといくで!」
わかってはいたが、やっぱりひとみの注意はムダであった・・・
- 297 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月27日(金)01時00分52秒
- 「いちーちゃん、すぐ眠くなるんだから、あんまり飲んじゃダメだよぉ」
「はいはい」
真希は紗耶香にワインを注いでやっていた。
真希は親がお店をやっているため、小さい頃から、お酒を飲まされていて、
かなりの酒豪である。たまに付き合わされている紗耶香はどちらかというと弱い。
ひとみも、お酒を飲んでもあまり変わらないタイプなので、強い方だ。
「私、お酒じたいあんまり飲んだことないの・・・」
「じゃ、梨華ちゃんはカクテルとかの方がいいかもね」
ひとみは自分にビールを、梨華に甘そうなカクテルをとる。
「ではー、なっちと紗耶香の合格と卒業、吉澤と石川、とくにごっちんの進級を祝ってカンパーイ!!」
「「「「「カンパーイ!!」」」」」
みんな、自分の飲み物をグッと飲む。
ビールを飲んでいる裕子は「プハーッ」とまで言っている。
「ゆうちゃん『とくにごっちん』ってどーゆーことよぉ」
真希が不満そうに言う。
「何言ってんねん!ホントにアンタ、ギリギリのとこやったんやで。
もうちょっとがんばらんとー」
「おっ、珍しく先生らしいこと言ってるじゃん」
紗耶香がニヤッとする。
裕子が真希と紗耶香の頭を軽く小突く。
「紗耶香、アンタがごっちんに勉強教えたってや」
「えっ!?いちーちゃんが教えてくれんの?」
「しょーがねーなー、後藤に留年されても困るしなあ」
紗耶香が真希の頭を撫でる。
「やったー!!後藤、がんばるよぉ!」
真希は紗耶香にエヘヘと笑って抱きつく。
「まったくぅ、やってられんわぁ。先生の言うことは聞かへんのになあ」
裕子も苦笑いである。
- 298 名前:レイコ 投稿日:2001年07月27日(金)01時08分21秒
- 更新です。
>architectさん
ご指摘ありがとうございます。
実はずっと「よっすぃー」とは呼んでるのですが、287でだけ「ひとみちゃん」と
してしまいました・・・(その回前後の更新分は他にもミスしてますが、ご了承下さい)
あとで気付いて、訂正するタイミングを逃していたのですが、丁度よかったです。
これに懲りずに引き続きよろしくお願いします。
>チャーミーブルーさん
いしよしの夜のお話しはもう少しあとのお楽しみで・・・(笑)
- 299 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月27日(金)03時25分41秒
- 甘ったれバージョンのごっちんは、反則的なかわいさですな。(w
- 300 名前:クロカル 投稿日:2001年07月27日(金)13時13分28秒
- 夏休みなので、これからは毎日見れます。
楽しみにしてますよぉ(笑)。
いしよしもいいけど、いちごまもいいですね〜。
- 301 名前:レイコ 投稿日:2001年07月27日(金)23時35分18秒
- そして、世間話から、気がついたら暴露大会になっていた。
「そーいえばさー、アタシ、見ちゃったんだよねー、修学旅行のときー」
「なにをー?」
紗耶香の言葉に真希がうれしそうに耳を傾ける。
「夜中にさぁ、旅館の裏庭みたいなとこで、ゆうちゃんとなっちがキスしてるとこー」
「!!ゆ、ゆうちゃんっ!だから、マズイっていったじゃん」
なつみが顔を真っ赤にして裕子の腕をパシパシ叩く。
「あーあ、先生自らそーゆーことしていいんですかぁ?」
ひとみがニヤニヤしながら言う。
「ええやんか!したくなったんやからっ!
だいたい、よっさんに言われたないわっ!アンタなんか、教室とか部室とか屋上とかいろんなところでいろんな人に見られてるやんか!
しかもキスだけやないやん!今度見つけたら停学にするで!・・・あ・・・」
みんなの視線が梨華に向けられる。
もちろん、今の話しの相手は梨華のことではない。
梨華は、自分の飲んでいたカクテルを一気に飲み干した。
「もう1本もらっていいですか?」
梨華はそう言うなり、テーブルに手を伸ばし、カクテルをとった。
「ま、まぁ、昔の話やからなっ!今は梨華ちゃんとプラトニックラブラブーやもんな」
裕子が慌てて付け加える。
(な、中澤のヤロー!また余計なこと言いやがって!!絶対、許さん!!)
「り、梨華ちゃん、ゆっくり飲んだ方がいいよ」
梨華がキッとひとみのことを見る。ちょっと目がすわってきている。
その言葉を無視するように、ググッと飲んだ。
(梨華ちゃん、怒ってるよぉ・・・どうしよ・・・)
- 302 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月27日(金)23時37分09秒
- 「そ、そーだ、なんかゲームでもしないー?罰ゲームつきで」
真希が慌てて提案する。
「そ、それいいなあ、何がいいかな、あ、山の手線ゲームとか」
紗耶香も言う。
「お、おぅ、ソレいこか!」
「う、うん、やろーやろー」
裕子となつみも賛成する。
「じゃ、じゃー、先生からいくでー、えーと、おニャン子クラブのメンバーの名前―!
(パン、パン)新田恵利」
「ちょ、ちょっと、待ったー!わかんないよ、時代が違うんだからー」
なつみが怒る。
「そ、そうか?みんな、知らんか、おニャン子?」
「「「知らなーい」」」
「う・・・ショッキー・・・こんなところでも年の差が・・・」
みんなで裕子を笑った。
ひとみがふと隣の梨華を見ると微笑んでいたので安心した。
そのまま山の手線ゲームはしばらく続いた。
罰ゲームはビールをグラス1杯一気飲みだった。
何気に、なつみが一番負けていたりしたが、テンションが上がっていくだけで、
いたって元気であった。
裕子、真希、紗耶香はこういうゲームは強かったりする。
ひとみは飲まされても全然平気である。
梨華の3回目の負けのとき、きちんと一気で飲み干したのだが、
隣に座っていたひとみにフラッと寄りかかるような体勢になった。
「梨華ちゃん、大丈夫?」
ひとみが、優しく梨華の肩を抱いて言う。
- 303 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月27日(金)23時38分18秒
- 「・・・ん、ちょっとお手洗い行く・・・」
梨華がフラフラしながら立ち上がったので、ひとみが支えながら、いっしょにトイレまで行く。
和室の襖戸を開けたところにトイレ、その横に洗面所があったので、
梨華がトイレに入ってる間、ひとみは洗面所のところで待っていた。
すぐに出てきたので、吐いたりとかではなかったようだ。
ひとみは、まだフラフラしてる梨華の肩を抱きながら、手を洗わせた。
「大丈夫?ムリしなくていいよ」
梨華はひとみを軽くにらむようにして見ると、そのまま抱きついた。
「・・・どうして、私とはしてくれないの?」
「・・・へっ?」
(『してくれない』って、その、Hってことだよね・・・?)
- 304 名前:レイコ 投稿日:2001年07月27日(金)23時42分09秒
- 更新です。中澤センセイだけでなく、作者の年齢層までバレてしまう(笑)
>299さん
甘えんぼさんのごっちん好きです(はあと)
今日、代々木行ってきたんですけど、ごっちん急激に痩せすぎの気がしますねえ。
役作りもあるのかも知れないけど、心配ですね・・・
>クロカルさん
夏休みですか!いいですねえ。
毎日更新できるよう、がんばります(汗)
- 305 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月28日(土)04時03分34秒
- うっぉぉぉおおお!!
またすごい気になるところで!!(w
…続きに期待しております。
- 306 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月28日(土)05時12分04秒
- 今日の梨華ちゃん、ちょっと大胆
- 307 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年07月28日(土)09時18分31秒
- 積極的な梨華ちゃん、たまらんっす。
レイコさん、私も同世代っす(w
山の手線ゲーム笑いましたよ。
- 308 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月28日(土)11時53分54秒
- この小説、大好きです!
来週から旅行で海外に行き見れなくなってしまうので、
それまでにスッキリしたいのですが・・・(笑
どうかよろしくお願いします!!
- 309 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月28日(土)14時27分19秒
- 続き期待してます!!
- 310 名前:レイコ 投稿日:2001年07月28日(土)22時51分04秒
- ひとみが戸惑っていると、梨華の規則的な呼吸が聞こえた。
「梨華ちゃん?」
梨華はひとみに抱きついたまま寝てしまっていた。
肩を揺すったりしてみたが「・・・ん・・・」と言うくらいで、目覚める気配がない。
そのまま、和室の方に顔を出し、部屋に戻ることを告げた。
「よっさん、なんかヘンなもん飲ませたんとちゃうかー?」
裕子がからかうようにして言ったので、ひとみは一睨みした。
「ま、まぁゆっくり休んでやー。ココの温泉、24時間らしいから、
目覚めたら、一緒に入ってきたらええしな」
「はい、そうさせてもらいます!おやすみなさい!!」
ちょっとキレたひとみは、そのまま部屋を出ようとした。
「うちらもそろそろ部屋帰ろうよぉ」
真希が紗耶香に甘えた声で言う。
「ん、そうだな」
「じゃ、おやすみなさーい」
紗耶香と真希も立ち上がった。
- 311 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月28日(土)22時51分56秒
- 「吉澤、手伝おうか?」
梨華をずるずると引きずっていくわけにもいかないので、部屋の入り口で手間取っていたひとみに紗耶香が声をかけた。
「あ、助かります。おぶっていきますので、背中に乗せて下さい」
「ほいほい」
ひとみは、一旦、梨華を紗耶香に預けた。
「んー・・・よっすぃー・・・」
梨華は紗耶香にギュッと抱きついた。
「あははは、間違えてんな」
さらに、紗耶香の頬に梨華の唇が触れる。
「「あー!!」」
真希とひとみが大声で叫ぶ。
「いちーちゃん、何してんの!」
「市井さん、何するんですか!」
「な、なんだよ、いちーが悪いのか???」
真希が紗耶香から梨華を引き離し、ひとみの背中に押し付ける。
「もうっ、いちーちゃん、ニヤけすぎ!」
「ホントですよ、全くぅ」
ひとみが、梨華をおぶりながら言う。
「そ、そんなことねーって!」
紗耶香は自分の頬に触れてみて、たしかにニヤけてたことに気付く。
(だって、石川、胸おっきいしー、腰も細いしー、唇もやわらかいし・・・
うっ、いちー、何考えてんだ!ヤバイヤバイ・・・)
真希の冷たい視線を感じ、紗耶香は慌てて目をそらした。
- 312 名前:レイコ 投稿日:2001年07月28日(土)23時00分43秒
- 更新でっす。いちーちゃんってば・・・(笑)
>305さん、309さん
ありがとうございます!
次回はそれぞれの部屋の展開が・・・(笑)
>306さん
梨華ちゃん、ごっちんの言葉に影響されてもいるみたい(笑)
>チャーミーブルーさん
同世代ですか!なんかうれしいですね。
細かいネタで喜んでいただいて光栄です。
ゆうちゃん、結構、おニャン子に詳しかった気がするので(笑)
>308さん
どうもどうもです!
海外だと結構長くいかれるのですね?
結構まったりすすんでいくので、そう簡単にはスッキリさせないぞ!(笑)
たぶん、ほぼ毎日更新していくので、まとめて読むの楽しみにしてて下さい。
今回は感想がいつもより多くて、本当にうれしいです!
これからもがんばりまっせ!!
>
- 313 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月28日(土)23時41分47秒
- り、梨華ちゃん起きて!!
- 314 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月29日(日)15時55分45秒
- よっすぃ〜と梨華ちゃんの部屋の展開に期待です!!
- 315 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月29日(日)16時51分14秒
- よっすぃーの過去の話になると、すねる梨華ちゃんがかわいすぎ。
でも、「どうして、私とはしてくれないの?」のドッキリ発言の後に寝るとは!
そんなトコもかわいすぎです。
その後、寝ている梨華ちゃんによっすぃーはどういう行動に…。
激しく期待。
- 316 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月29日(日)21時43分10秒
- 続きが気になり過ぎる…
- 317 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月30日(月)01時37分18秒
- 自分たちの部屋に戻ると、ひとみは梨華をベッドに寝かせた。
ちなみに、ひとみたち、真希たちの部屋は洋室である。
ひとみは梨華にふとんをかけてやり、その寝顔をしばらく見つめていた。
(全く、中澤のヤローが余計なこと言わなきゃ、こんなことにならなかったのに!)
ひとみはため息をついた。
(そもそも、ごっちんたちと4人だったら、もっとうまくいってた気がする・・・
全部、中澤が悪いんじゃないか!!)
梨華の髪を撫でながら、考えていた。
(ま、こうして、梨華ちゃんと一晩一緒にいれるだけでいいか)
ひとみは、そのまま梨華の隣に入った。
梨華は布団と間違えてるのか、ひとみに抱きつき、足ではさんできた。
(うぉっ!これじゃあ、寝れないっす・・・)
ひとみはドキドキしつつも、梨華にキスをしたり、腰を抱きしめているうちに自然と眠りにつけた。
- 318 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年07月30日(月)01時38分01秒
- その頃、真希と紗耶香の部屋では―
真希が頬を膨らませたまま、1人でベッドに入って紗耶香の方に背を向ける。
「なんだよ、後藤、どうしたんだよー」
紗耶香は真希の体を揺さぶるが、真希は見ようともしない。
「・・・たしかに、後藤は梨華ちゃんみたいにスタイルよくないしー、女の子っぽくないよぉ・・・」
紗耶香はあはははと大声で笑った。真希が起き上がり紗耶香の方を向く。
「何がおかしいの!」
「後藤、そんなこと気にしてんのかよー」
「だって、だって、さっき、いちーちゃんホントにうれしそうだったんだもん!」
紗耶香は真希の隣に座り、肩を抱く。
「さっきは悪かったよ・・・でも、今、市井が好きなのは後藤だけだからさ、安心しろ」
真希が一瞬驚くが、すぐに目がウルウルとしてくる。
「・・・いちーちゃーん・・・後藤もいちーちゃんだけだよ・・・グズッ」
紗耶香に抱きついて、真希は泣き始めた。
「おい、おい、泣くなよぉ。カワイイ顔が台無しだぞ」
紗耶香は両手で真希の頬を包み、涙を唇で拭う。
真希はフニャーとした笑顔になったとたん、紗耶香のことをベッドに押し倒す。
「いちーちゃん、今日は朝までがんばろー!」
「はいはい、わかりました」
紗耶香は真希の髪をクシャクシャと撫でる。
その髪から甘い爽やかな香りがした。
- 319 名前:レイコ 投稿日:2001年07月30日(月)01時41分51秒
- 更新です。代々木、今日も行っちゃいました(笑)
>313さん、314さん、316さん
とりあえずは、梨華ちゃん、熟睡中です(笑)
でも目覚めたときには・・・
>315さん
梨華ちゃん、酔っ払った勢いで言っちゃったようですな(笑)
とりあえずはいちごまをお楽しみ下さい・・・
- 320 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月30日(月)02時12分33秒
- 目覚めた時…
てことはまさかこのまま朝なんて事はないっすよね。(w
激しく続きに期待しております。
- 321 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月30日(月)02時54分08秒
- いちごま、いしよしの頑張ってるところが見たいぞ〜!!(w
- 322 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月30日(月)13時44分34秒
- 眠ってる石川にキスしたり抱きしめたりする吉澤萌え
- 323 名前:レイコ 投稿日:2001年07月31日(火)00時10分57秒
- 体勢を逆転させ、紗耶香が上になり、真希に口付ける。
最初から舌をお互いに絡ませ合う、濃厚なものだった。
紗耶香と真希が、Hをするのは実は3回目である。
1回目は付き合う以前の、紗耶香が真里とうまくいってなかったとき、
2回目は紗耶香の合格が決まったとき、真希の母親の店で両家族でお祝いをした帰り。
真希と紗耶香は、先にその場を抜け出し、誰もいない真希の部屋で、
付き合ってから初めてのHをしたのである。
紗耶香の真里に対する気持ちは、真希のおかげで、完全といってもいいほどふっきれていた。
着ていた浴衣をそれぞれ自分で素早く脱ぐ。生まれたままの姿で抱き合うと、
もう1度、激しいキスをして、そのまま紗耶香の唇は真希の首筋に・・・
「・・・ん・・・」
- 324 名前:レイコ 投稿日:2001年07月31日(火)00時11分40秒
- 紗耶香の右手は真希の胸に置かれていた。優しく揉んだ後、とがった部分を人差し指と親指でつまむ。
「・・・あん・・・」
もう片方は、首筋から降りてきた唇が、舌が包み込む。
「・・・ん、ん、いちー、ちゃん・・・」
真希は紗耶香の背中に腕を回していたが、ただ回しているだけの状態である。
しばらくそうした後、紗耶香は空いている手を下腹部の方にやった。
ソコはもう充分すぎるほど、潤っていた。
「・・・あぁん・・・」
紗耶香は、真希の腰をつかみ、自然と四つんばいになるようにした。
そして、真希の大事なトコロに顔をうずめ、舌を駆使して攻めまくる。
「・・・うっ、あん・・・」
真希はすでに体に力が入れられないようで、紗耶香がつかんでいるからなんとか腰を立たせていられる状態だ。
紗耶香が中指をゆっくり挿入する。
「ああん!!」
少し動きをつけると、真希も自分から腰を振ってくる。
紗耶香は人差し指も追加して、さらに動きを早める。
「あ、あん、いちーちゃん!!いちーちゃん!!・・・」
何度も名前を呼んでから、真希はイッた。
紗耶香は、ぐったりとした真希を優しく抱きしめた。
「後藤、お前、サイコーだよ」
「・・・えへへ、いちーちゃんも、だよ」
真希は紗耶香の頬にキスをした。
- 325 名前:レイコ 投稿日:2001年07月31日(火)00時15分40秒
- 更新です。どうもタイトル変え忘れてばっかり・・・
Hシーン、すごく書きづらいんですけど、ちょっと夜のシーンなので、
この先も別カップルのが続きます、すみませんがお付き合い下さい。
>320さん、321さん、322さん
どうもです。
いしよしは次の次くらいに進展の予定ですよ〜。
とりあえず、なっちゅーも軽く書きたいので(笑)
- 326 名前:いしよし万歳! 投稿日:2001年07月31日(火)00時23分15秒
- 進展!!
その言葉に期待して…
次のなっちゅーも楽しみに待たせていただきたいと思います。(w
- 327 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月31日(火)01時04分09秒
- なっちゅー軽くじゃ無くて・・・あくまで希望ですけど
- 328 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月31日(火)03時11分33秒
- いちごまのHシーン最高に良かったっす!!(w
これは他の2組も期待できますぞ!!
- 329 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月01日(水)01時14分36秒
- 一方、裕子となつみの部屋では―
「アタシはやっぱ、教師に向いてないんちゃうんかなぁ」
裕子はビール片手になつみに愚痴をこぼしていた。
「何言ってんのー!なっちはゆうちゃんが先生じゃなかったら、今頃、こうしてないよ。
もしかして自殺とかしちゃってたかもしれないし」
「そっか、ありがとうな。でもな、よっさんとかにはなんか迷惑かけてる気すんねん。
おせっかいすぎるんやろか」
なつみは、優しく裕子の肩を抱く。
「そんなことないよ。それはゆうちゃんの優しさだもん。よっすぃーだってわかってるよ」
「そうやとええけどな・・・」
裕子はしばらく飲みつづけて、なつみもそのお酌をしてあげていた。
「・・・うーん、なんか眠くなってきたわー。布団入ろっか?」
「うん、もう遅いしね」
なつみが布団に入ると、その隣に裕子はもぐりこんだ。
- 330 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月01日(水)01時15分07秒
- 「おやすみのチューは?」
「はいはい」
なつみと裕子の唇が重なる。
裕子の舌がなつみの舌を求めて、滑り込んでいく。
しばらく、お互いの舌を絡ませあった後、裕子の右手はなつみの胸まで、伸びていった。
「・・・あ・・・」
ところが、しばらくその体勢のままで裕子が動かない。
「・・・?ゆうちゃん?」
なつみが、裕子の顔を覗き込むと、寝息をたてていた。
「もうっ!ゆうちゃんのバカッ!」
なつみは、隣の空いてる布団に入ってふてくされたまま眠りについた。
- 331 名前:レイコ 投稿日:2001年08月01日(水)01時18分49秒
- 更新です。只今のBGMは「人間ってシャララ」(笑)
>いしよし万歳!さん、327さん、328さん
どうもありがとうございます!
とりあえず、ホントに軽くのなっちゅーですみません(笑)
次回はいしよしでっす。なっちゅーはまた出しますので、今回はコレでご勘弁!
- 332 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月01日(水)01時29分56秒
- なっちは二泊ですもんね。
いしよしめちゃめちゃ期待です!!
- 333 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月01日(水)09時12分17秒
- ついにいしよしですね!!
めちゃくちゃ期待してます!!
- 334 名前:クロカル 投稿日:2001年08月01日(水)11時47分01秒
- あ、裕ちゃん寝ちゃいましたね・・・。
軽くても全然OK!
むしろ、そっちのが良いという場合もありますしね。
そしてついにいしよし。メインディッシュ(笑)。
- 335 名前:mo-na 投稿日:2001年08月02日(木)03時59分05秒
- 裕ちゃんの朝起きた時の顔が浮かぶ(笑)
「ゆうなち」のリベンジに期待。
- 336 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月02日(木)11時54分53秒
- 明け方―
梨華はなんとなく目が覚めて、自分の隣のぬくもりに気付いた。
「あ・・・」
梨華は昨日の出来事を思い出そうとしたが、裕子たちの部屋で山手線ゲームをしたところまではわかるのだが、その先の記憶がない。
(私、よっすぃーとしちゃったのかな?・・・)
それにしては、自分の浴衣や下着の乱れ、体の不調などが全く感じられない。
(なんかちょっと頭痛いのは、お酒のせいだよね・・・)
梨華は隣で眠っているひとみの肩に触れ、キスをした。
「・・・ん?・・・あ、梨華ちゃん、おはよー」
ひとみはまだ目が完全に開ききらない状態でも、やさしい眼差しを梨華に向ける。
「あ、ごめん、起こしちゃった」
「ううん、ダイジョーブ」
ひとみは、うーんと伸びをする。梨華はずっとひとみのことを何か言いた気に見つめている。
「ん?ナニ?」
梨華が言いづらそうに切り出す。
「・・・あのね、昨日の夜のこと、途中から覚えてないの・・・私、よっすぃーと、その、なんていうか・・・」
ひとみはニッコリとして、モジモジしている梨華の頭を撫でる。
- 337 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月02日(木)11時56分29秒
- 「梨華ちゃん、熟睡しちゃうんだもーん、何にもしてないよぉ。
する気マンマンだったのにさぁ・・・あ、チューはしたよ。でもさっき梨華ちゃんもしてたからおあいこだよね、あははは」
ひとみは、本心だったが、冗談っぽく言ってごまかした。
梨華は、そんなひとみの優しさがまたうれしかった。
「よっすぃー、ごめんね・・・付き合ってから、もう10ヶ月もたつのに、
ずっとガマンさせてるんだよね」
「ううん、梨華ちゃんとはいっしょにいられるで幸せだからいいんだよぉ」
ひとみは、梨華をギュッと抱きしめる。
「ホントにいっしょにいるだけでいいの?何もしたくないの?」
「うーん、したくないってことはないよぉ、好きなんだもん、そりゃしたいよ。
でも、梨華ちゃんがしたくないんだったら、しなくてもいいよ。
梨華ちゃんの気持ちを大切にしたいんだ」
梨華が顔を上げて、ひとみを見つめる。
「・・・私、よっすぃーとだったらしたいかな・・・」
ひとみは一瞬目を丸くしたが、その言葉がきっかけになり梨華と唇を重ねる。
(梨華ちゃん、ホントはずっとこうしたかったんだよ・・・)
舌を激しく絡ませながら、ひとみの右手は梨華の背中や腰の辺りを撫でまわしていた。
その間に、ひとみは梨華のと自分の浴衣、下着をとっていた。
その巧みな手の動きだけで、梨華をトロトロな気分にさせていた。
(よっすぃー・・・すごいよぉ・・・)
- 338 名前:レイコ 投稿日:2001年08月02日(木)12時03分23秒
- 更新です。昨日の夜はできずにこんな時間になってしまいましたぁ(笑)
>332さん
2泊っておぼえていてくれてうれしいです!
でも、朝でも・・・(笑)
>333さん
はい、いしよしはじめました(笑)←冷やし中華かよ!
期待に答えられるかは・・・
>クロカルさん
メインディッシュなので、ちょっと時間をかけて何回かにわたるかもしれません(笑)
>mo-naさん
なっちゅー派ですか?(笑)
もうちょっと後に再び出てきますので・・・まさにリベンジかな???
- 339 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月02日(木)16時59分10秒
- とうとういしよしですね!!
続き楽しみに待ってます。
- 340 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月02日(木)23時21分15秒
- 続きが気になりすぎる・・・
めちゃ期待です
- 341 名前:名無し。 投稿日:2001年08月02日(木)23時58分30秒
- 期待通りの展開だぁ〜(w
- 342 名前:mo-na 投稿日:2001年08月03日(金)01時03分08秒
- 了解です!<ゆうなち
夜中に裕ちゃん起きないかな?やや期待
「いしよし」よっしー長いこと待ったね〜頑張れよ〜(笑)
- 343 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月03日(金)09時51分55秒
- ひとみの唇が梨華の耳へと移動した。
口付けたあと、軽く噛んだりして、さらに、舌を使ってきた。
「あん・・・」
その間も、ひとみの手は梨華の体を這っていて、胸にまで伸びて来た。
やさしく整った形をした乳房を包み込むように揉む。
(はぁ、梨華ちゃん、柔らかくて気持ちいいよぉ・・・)
その先のきれいなピンク色をした部分を親指と人差し指でつまむ。
「ん!」
もう片方の空いている方に、唇を持ってきて、ゆっくり舐めまわして、
先端部分を吸う。
「・・・あぁん」
しばらく、梨華の胸を堪能した後、ひとみはゆっくりと右手を下の方まで下ろしていく。
茂みを軽くさすったあと、その奥まで指をすすめる。
ソコはもう充分すぎるくらい、濡れていた。
「・・・やん・・・」
- 344 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月03日(金)09時52分30秒
- ひとみは、梨華に唇を重ねながら、ソコを指でじっくりとなぞっていった。
「・・・んん・・・」
ひとみは、梨華の恍惚とした表情に喜びをおぼえていた。
ひとみは、そのままずり下がっていき、脚の間に顔をうずめ、舌を使う。
「・・・や!きたないよぉ・・・」
梨華はそういって、ひとみの頭をつかむが、全然力が入らない。
「・・・ん・・・すごくきれいだよ、梨華ちゃんの・・・」
ひとみは、梨華の溢れ出る泉を丁寧に舐めまわした。
梨華も気持ちよさに、自分の腰が自然と持ち上がっていくのがわかった。
ひとみは、梨華の腰に手を添えて、なるべく辛くならないようにしていた。
「・・・う、ん・・・」
ひとみが少し舌のスピードを上げ、先端の部分を唇で挟みつつ、舌でつつく。
「・・・あ!・・・」
そして、その部分を吸い上げる。
「・・・あ、よっすぃー!・・・あん!!・・・」
梨華の腰がかなり高いところまで上がったと同時に、力が抜けたのを確認すると、
ひとみは、息が荒くなっている梨華を優しく抱きしめる。
「・・・梨華ちゃん、ダイスキだよ・・・」
「・・・ん・・・わたしも・・・ダイスキ・・・」
梨華は息を切らしながら、つぶやいた。
- 345 名前:レイコ 投稿日:2001年08月03日(金)09時59分07秒
- 更新です。梨華ちゃんの写真集、超GOODですね〜
>339さん、340さん、341さん、mo-naさん
ありがとうございます。レスいただけるとホントやる気でますんで!
こんな続き方でよろしかったですかね〜?(笑)
なんか、この先もこういうシーンが多くなりそうで、
ちょっとマンネリ化しそうです。すみません・・・
- 346 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月03日(金)15時48分51秒
- 全然OKですよ
続き期待してます。
- 347 名前:mo-na 投稿日:2001年08月04日(土)04時40分44秒
- 心配無い。問題無い。GO!(笑)
- 348 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月04日(土)17時28分40秒
- つか、むしろ希望?(w
- 349 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月06日(月)11時12分32秒
- しばらく抱き合っていると、梨華は落ち着いてきて、呼吸も普通になってきた。
(かわいいなぁ・・・もっとしたいけど・・・梨華ちゃん、はじめてだしね。
あんまりムリさせちゃうのもね)
ひとみは、梨華の頬にキスをする。
「梨華ちゃん、お風呂行こうかー、24時間やってるらしいから」
「・・・うん・・・」
ひとみが立ち上がろうとすると、梨華は抱きついたまま離れようとしない。
「ん?どしたの?」
「・・・なんか、恥ずかしいの・・・」
ひとみはクスクスと笑って、梨華をギューっと抱きしめる。
「ホント、梨華ちゃんってかわいい!」
そう言って、梨華にキスをする。梨華は改めて真っ赤になっていた。
ひとみと梨華が風呂に向かうと、まだ朝早い時間のせいか誰もいなかった。
「やったぁ、貸切じゃん!」
ひとみがすばやく浴衣を脱ぐと、モタモタしている梨華の浴衣も脱がせ、
タオルを持って露天風呂に向かう。
丁度、あたりがうっすらと明るくなってきて、日の出がはじまっていた。
- 350 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月06日(月)11時13分26秒
- 「うわーっ、キレイ!」
梨華が湯につかりながら言う。ひとみは、梨華の後ろに回り抱きしめながら、自分の脚の上に座らせた。
梨華の肩にあごを乗せて、日の出を見つめていた。
「ホント、きれいだね。梨華ちゃんと一緒に見れてよかった」
「うん、私もよっすぃーといっしょでよかった」
梨華は自分を抱きしめているひとみの腕に手を添えて言った。
朝日に照らされながら、日が完全に昇るまで、2人はずっとそうしていた。
「なぁ、なっち!ごめんって!」
突然、露天風呂の扉が開いたかと思ったら、騒がしい声が聞こえた。
ひとみは驚いて、梨華から離れようとした瞬間に足を滑らせて、思わず、湯船に沈んでしまった。
「よっすぃー!大丈夫!?」
梨華がひとみを助け起こす。
「・・・はぁ、はぁ。ちょっとお湯飲んじゃったよぉ・・・」
ゲホゲホ言っているひとみの背中を梨華が撫でる。
- 351 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月06日(月)11時14分03秒
- 「あ、よっすぃー、梨華ちゃん、おはよっ!」
なつみが、湯船の奥の方に座る。
「「おはようございます」」
「なっちー、なんでそんな怒ってんねん?あ、おはようさん」
なつみを追いかけるように、裕子が入ってきて、ひとみと梨華に気付く。
「「おはようございます」」
「なんやー、昨日がんばりすぎて、朝から温泉かい」
「ち、違います!」
ひとみは梨華の手を取って、露天風呂を出た。
「なぁ、昨日のこと覚えてへんねん。ゆうちゃん、そんなひどいことしたか?」
なつみはそっぽを向いてつぶやく。
「・・・何もしてくれなかったんじゃんかぁ・・・」
裕子はその言葉を聞き逃さなかった。
- 352 名前:レイコ 投稿日:2001年08月06日(月)11時17分16秒
- 更新です。週末全くできなくてスミマセン・・・
>346さん、mo-naさん、348さん
ありがとうございます。
と、いいつつ今回はちょっとブレイク!
ま、次回はゆうちゃんががんばるようです(笑)
- 353 名前:クロカル 投稿日:2001年08月06日(月)12時59分46秒
- やっぱいいなぁ、レイコさんのいしよし。
露天風呂でのほのぼのした感じが大好きです!
さあ裕ちゃん、がんばれー(笑)。
- 354 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月06日(月)13時32分35秒
- 聞き逃さなかった。ってのがなんかもーねーさんだよね。(w
期待してます。
- 355 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月09日(木)00時24分02秒
- 裕子はなつみの隣に座ると同時に抱きつき、キスをする、しかもかなり濃厚な。
「・・・ん・・・ゆうちゃん・・・」
裕子の手はなつみの胸に伸びていく。乳房、乳首とじっくり撫でまわし、
そのまま腰、腿、そして・・・
「・・・あん・・・」
その間、ずっとキスをしていたのだが、裕子がクスッと笑った。
「お湯の中やから、濡れてるかどうか、わからへんなあ」
なつみが恥ずかしそうに上目遣いで、裕子を見る。
「ばかぁ・・・ちゃんと・・・大丈夫だよ・・・」
- 356 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月09日(木)00時24分59秒
- 裕子の人差し指がなつみの中にスムーズに入っていく。
ちなみに裕子は普段つけ爪をしているが、こういうことになりそうなときはちゃんととっている。
ゆっくりと、なつみをかき回していく。
「・・・ん・・・ゆう、ちゃ・・・」
中指も追加して、奥の方まで上下運動で突き上げる。
単調な動きだが、そのスピードを速めていった。
「・・・あ、ん、も、もう!・・・」
なつみの力がガクンと抜けたので、裕子は指を抜き、キスをして抱きしめる。
「お湯の中やからなあ、舌を使えないもんなあ。
どうや、ゆうちゃんのフィンガーテクニックだけっちゅーのは?」
裕子が照れ隠しぎみに、なつみにたずねる。
「・・・ん、よかったよ、すごく・・・」
「そかそか、ま、今晩もまたウチでしよな」
なつみの頭を撫で、満足そうに微笑む裕子だった。
- 357 名前:レイコ 投稿日:2001年08月09日(木)00時28分16秒
- 更新でっす。ちょっと毎日ではなくなるかもしれません・・・
>クロカルさん
ありがとうございます!うれしいお言葉です!
まだまだいしよし絡ませますので、よろしくです。
>354さん
ありがとうございます。
一応、本人たちのそのままのキャラを生かしてるつもりなんです(笑)
- 358 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年08月09日(木)21時56分05秒
- レイコさんの描く、梨華ちゃんってめちゃくちゃカワイイっすよねー。
- 359 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月10日(金)20時38分40秒
- ひとみと梨華は部屋に戻っていた。
「中澤先生と安倍さん、ケンカしちゃったのかなあ」
「あ、うん、そーだね」
ひとみは、さっきから梨華の浴衣からのぞく胸元や脚が気になって仕方がない。
(やっぱり、もっとしたい・・・)
「まだ、朝ゴハンまで時間あるよね?」
「うん、そうだねー、ちょっと早起きしすぎちゃったね」
「梨華ちゃん・・・」
ベッドに腰掛けていた梨華の隣にひとみは座り、口付け、舌を絡ませ合う。
「・・・ん・・・」
ひとみは、梨華のトロンという表情を確認すると、ゆっくりとベッドに押し倒す。
「・・・いいよね?」
梨華は恥ずかしそうに、コクンとうなづいた。
- 360 名前:レイコ 投稿日:2001年08月10日(金)20時40分51秒
- 更新です。次の展開が中途半端になりそうなんで、ちょこっとだけ。
>チャーミーブルーさん
ありがとうございます。やっぱり愛情があるから(笑)
自分もチャーミーブルーさんの書くいしよし好きですよー
- 361 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月10日(金)21時35分33秒
- おーいしよし再び(笑)
続き期待してます!!
- 362 名前:クロカル 投稿日:2001年08月11日(土)11時38分28秒
- よっすぃー朝から元気ですねぇ(笑)。
梨華ちゃんも大変だ。
よっすぃーもレイコさんもガンバって!
- 363 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月12日(日)03時00分21秒
- 長い長いキスの後、ひとみは指と舌を使って梨華の胸も愉しんだ。
「・・・あん・・・」
ひとみの手が梨華の大切なところに着く。
軽く指で撫でまわすと、より一層濡れてきた。
梨華はひとみの首へ腕をまわし、ギュッと抱きついた。
「・・・梨華ちゃん・・・いくよ・・・」
ひとみは、指を入れやすくするため、梨華の両膝を曲げさせ、
赤ちゃんのオムツ換えのような姿勢をとらせ、ゆっくりと中指を梨華の中へ入れていく。
「ん!・・・」
梨華が膝を閉じようとしたので、ひとみの体を挟むカタチになった。
「・・・痛かったら、言って、ね?」
ゆっくりと指を動かしていく。
「・・・だ、だいじょ、うぶ・・・んん!・・・」
ひとみは、中指を動かしながら、親指で一番感じるところを攻めた。
(うわぁ、梨華ちゃん、すごく締まってる…あ、はじめてだから当たり前かな。
色もキレイだし、中もなんかすごく気持ちいいし、濡れ具合もいいし…」
「・・・はぁ、ん、よっすぃー・・・」
考え事をして一瞬、指の動きを止めてしまっていたので、梨華が求めるように、ひとみの名を呼んだ。
ひとみは、リクエストに答えるように、指をまた動かし始め、少しスピードを速めてみた。
- 364 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月12日(日)03時00分56秒
- 「・・・あん!・・・」
梨華の膝がきつくひとみの体を締め付けたが、それも一瞬で、膝の力は抜け、
腰を自分から動かしはじめていた。
「・・・もう、痛くなくなった?」
梨華は軽くうなずいた。
ひとみはより奥の方まで、突くように激しく中指を動かした。
親指と人差し指で、その先端部分をやさしくつまみながら。
「・・・ん、ん!・・・あん!!」
梨華は、それまでよりも大きな声を出して、達した。
うっすら汗をかいていたため、額についていた前髪をひとみはなでてやった。
梨華ははぁはぁと息をしながら、ひとみを見つめてニッコリと微笑む。
先程まで、梨華の中に入っていた指先に血がついていた。
ひとみは、顔を梨華の出血したところにもっていく。
「ごめんね、やっぱり痛かったよね・・・」
ひとみは優しく、傷口を舐める。梨華の体がビクッとする。
「・・・いやん・・・もう、いい、よぉ・・・」
ひとみは、血を舐め取った後、その部分にチュッと口付けた。
「えへへ、応急処置だよぉ」
今度は梨華の唇にキスして、ギュッと抱きしめる。
「もぉ・・・」
梨華は照れながらも、ひとみの胸に顔をうずめた。
- 365 名前:レイコ 投稿日:2001年08月12日(日)03時04分35秒
- 更新です。三重行ってきました。やっぱり梨華ちゃんサイコーでした(笑)
>361さん
ありがとうございます!このあと、いしよしにもちょっと波乱があるかもしれません…
>クロカルさん
はい、がんばります!
梨華ちゃんも充分愉しんだようなので、よしとして下さい(笑)
- 366 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年08月12日(日)16時05分04秒
- 梨華ちゃん、満足そうで良かったですね(笑)。
この後、波乱が?気になります。
- 367 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月13日(月)03時34分35秒
- そのまま眠ってしまった2人が目覚めたのは、部屋の電話が鳴ったときだった。
ひとみが起きあがって、電話を取る。
「もしもし?」
「よっすぃー?おはよー」
「あ、ごっちん?おはよ…あっ!!」
ひとみの視界に時計が入った瞬間、声をあげてしまった。
朝食のためのみんなの集合時間をとっくに過ぎていた。
「ごめんっ!先に食事行ってて!」
「あはっ、わかったよー、じゃあとでね」
ひとみと梨華が急いで準備をして、食事会場に向かった。
窓際のテーブルにいた真希やなつみが手を振っている。
「遅れてごめんなさい!」
「すみませんでした!」
ひとみと梨華が頭を下げる。
- 368 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月13日(月)03時35分20秒
- 「あっれー?君ら早起きしとったやんか?朝から何してたん?」
裕子がニヤニヤしながら言うと、紗耶香も真希もニヤついていた。
ひとみと梨華が答えに困って戸惑っていた。
「もう、いいっしょー。ほら、ゴハン取ってきなよ」
なつみが助け舟を出してくれたので、ひとみと梨華はその場を離れられた。
食事はバイキング形式だったので、お互いに取り分けてあげたりして、席に戻った。
「ホンマ、仲ええなぁ」
裕子がまだニヤついていた。なつみは「もう!」という顔をして裕子をにらむ。
「朝からがんばってたねぇ!」
紗耶香が隣りに座ったひとみの背中を叩く。
「えっ!?な、なんで?」
真希の方を見ると、恥ずかしそうにうつむきながら、紅茶を飲んでいた。
「あのね、結構、壁が薄いみたい…」
- 369 名前:レイコ 投稿日:2001年08月13日(月)03時37分22秒
- 更新です。
>チャーミーブルーさん
ありがとうございます。
こんな平和ないしよしにも少し障害をつくってしまおうと思ってます(笑)
- 370 名前:クロカル 投稿日:2001年08月13日(月)15時04分37秒
- 私も行きたかったなぁ。ってゆーか、三重県民なんですけどね(笑)。
苦難を乗り越えてより一層の愛が・・・。
期待してます。
- 371 名前:科学実験 投稿日:2001年08月14日(火)04時38分50秒
レイコさん、初めまして。ず〜っと
この作品読んでたのですが、カキコは
初です♪私も青坂で書いてるんですが
凄い参考にしてまっす♪頑張って下さい。
- 372 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月14日(火)12時55分39秒
- 真希たちと部屋とひとみたちの部屋は隣り同士で、たしかに、真希たちの部屋側の壁にベッドがあった。
夜はひとみたちは早く寝てしまっていて、真希たちのことに気付くことはなかった。
「石川、声高いから、余計響いて聞こえるんだよねー。それで目覚めちゃったよ」
あははと紗耶香が笑いながら言った。
ひとみは、目を大きく開いたまま固まっていた。梨華は真っ赤になってうつむいたまま、隣のひとみのももに触れた。
「…よっすぃー…」
「ご、ごめん!」
ひとみはやっと我に返って、梨華に頭を下げた。
「ま、うまくいったみたいで、一安心だけど」
真希がひとみと梨華を見て微笑む。ひとみは照れながらも、微笑み返す。
梨華はもう顔が上げられない状態であった。
「ま、2人がめでたく結ばれたっちゅーことで、カンパイでもしますかぁ?ビール頼もうや」
裕子が言うと、なつみがあきれたように言う。
「ゆうちゃんは、ただ単に飲みたいだけでしょ!
部屋に昨日のビールまだ残ってるから、ソレ飲めばいいじゃない!」
「はい、すんません…そうします…」
それを聞いたひとみが思わず笑ってしまう。
- 373 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月14日(火)12時56分09秒
- 「なんやぁ、アンタらのためにカンパイ言うてんのに!
ほら、はよ食事済まして、ゆうちゃんに付き合わんかい!」
「朝から飲むんですか!?」
「まあまあ、朝から何してもええやんかぁ」
裕子はひとみと梨華の頭を小突く。
「はい…わかりましたよぉ」
「先戻ってんで」
もう食事を済ませていた4人は立ち上がって、部屋に戻っていった。
2人っきりになったので、梨華が口を開いた。
「よっすぃー、ごめんね…私が声出しちゃったから」
「な、なに言ってんの!アタシの方からしたんだし…
それにさぁ、声出してくれた方がうれしいよ」
ひとみは恥ずかしさで泣きそうになっている梨華の頭を撫でた。
「今回はー、みんな一緒だったからこんなことになっちゃったけどー、
今度は2人で旅行しようね!そんときはもっとおっきい声出してもいいよ」
ひとみがニッコリとしているのを見て、落ち着いたのか、やっと梨華も笑顔になった。
「よっすぃーのエッチ…」
「あー!そういうこと言うんだ。梨華ちゃんだって充分エッチだよぉ」
「そんなことないもん!」
2人はじゃれ合いっていたため、なかなか朝食が進まず、また後で裕子から「遅い!」と怒られたのであった。
- 374 名前:レイコ 投稿日:2001年08月14日(火)13時01分25秒
- 更新です。
>クロカルさん
ありがとうございます!
せっかく地元なのに行かないなんて、もったいない!
只今どんな苦難か検討中です(笑)
>科学実験さん
はじめまして〜カキコありがとうございます!
参考になんてなってますか???
でも、そう言っていただけると非常にうれしいです。
ちなみに違うHNで書かれてますよね?よろしければ作品名教えて下さいな
- 375 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月15日(水)02時23分18秒
- いちごまのシーンもまたあったりするのかな…(ワクワク
市井に甘える白ごま、サイコーです。
- 376 名前:科学実験 投稿日:2001年08月15日(水)18時48分23秒
そんな…恥ずかしくて、教えられないですよ…。
でもホント、レイコさんの作品は素晴らしいです。
読んでてドキドキしますもん♪
- 377 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月15日(水)23時14分14秒
- 無事心理学研究会の合宿は終わったが、試合が近いため、
春休みとはいえ、ひとみと梨華は部活のため、ほぼ毎日学校に行っていた。
結局、それ以来デートはできずに、春休みの最終日になった。
もちろん、バレー部もテニス部も活動していた。
テニス部が終わり、みんな部室に戻って着替え終わった頃、バレー部も終わったようで、隣の部室もにぎわっていた。
梨華が廊下に顔を出したとき、たまたまクラスメートがバレー部室に入るところだった。
「あ、お疲れ様ー。よっすぃーいる?」
「おつかれー!まだ体育館じゃないかな?」
「ありがとう!」
梨華は小走りに体育館に向かった。
ここのところ、夜のメールと電話だけ。学校でも見かける程度で、会って話しすらしていなかった。
今日は春休み最後だし、もしできるのならひとみと一緒に帰りたいと梨華は思ったのだ。
- 378 名前:初恋のつづき 投稿日:2001年08月15日(水)23時15分05秒
- 体育館の扉は開け放たれていて、体育館の真中あたりにユニフォーム姿のひとみがいた。
(あ、よっすぃーだ!)
梨華はそのまま体育館に入ろうとしたが、ひとみは真剣な眼差しで1人の人物と向き合っていたので、そのまま様子を見ていた。
(誰だろ?あの制服は中等部だよなあ。うーん、結構カワイイかも…アレ?泣いてるの?)
梨華がぼんやりと考えてると、その女の子は突然ひとみに抱きついた。
(えっ!?)
ひとみは戸惑った表情ながらも、彼女の背中を軽く叩いてやっている。
何かしきりにひとみに言っているようだが、梨華にはその声は聞こえない。
しばらく2人はその状態で、梨華もそのまま動けなかった。
やがて、ひとみが彼女の肩をつかんで、体を離したと思ったら、頬にキスをした。
(えぇっ!!!)
ほんの一瞬だったので、彼女はまたひとみに抱きついた。
梨華は、その場をダッシュで離れた。
- 379 名前:レイコ 投稿日:2001年08月15日(水)23時19分51秒
- 更新です。
とくに名前は出てこないのですが、中等部の子はあややを想像してもらって結構です(笑)
>375さん
いちごまファンですか〜?(笑)
まだしばらくはないんですけど、必ずどこかで出しますので、お待ち下さいませ!
>科学実験さん
教えていただけなくてザンネンです…でも、お互いがんばりましょうね!
ドキドキするなんて言っていただけて、光栄ですっ!!
- 380 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月17日(金)21時57分55秒
- そ、そろそろ続きを…
- 381 名前:レイコ 投稿日:2001年08月18日(土)02時47分51秒
- >380さん
すみません、空板の方へ移転致しました。ありがとうございます。
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