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『愛』を追い求めて…

1 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月02日(水)23時12分47秒
とりあえずスレを立てておくので、更新するまでお待ちください。
近いうちにはあげる予定なので。
2 名前:前書き 投稿日:2001年05月03日(木)11時52分56秒
『愛』、人によって解釈の仕方は異なるだろう。
はっきりとした答えはまだ見つかっていない。
いや、『愛』というもの自体に答えなどないのだろう。



しかし、2人は、『愛』をよく知らないまま求め、
求めすぎるがゆえに……




人生に溺れてゆく…。

3 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月03日(木)14時47分53秒
モーニング娘。のメンバーが
いつも通り、楽屋入りしていく。


「おはよーございます!」
「今日も元気がいいねー。」
「はい!」

この元気がいいのは吉澤。
このごろ元気が言い理由は…

「おっはよー!みんな!」
「矢口ぃ、その声頭にひびくんだよぅ…。」
「圭ちゃん、もう少しお酒減らしたら?キャハッ!」

もう1人元気のいいメンバー。矢口。
吉澤と矢口は付き合い始めてから、絶好調だった。
4 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月03日(木)14時49分10秒
しかし、モテる吉澤を放っておくメンバーがいないわけもなく、
吉澤は今日もまた、争いの嵐に巻き込まれていた。

「よっすぃ〜!愛してるぅ〜。」
まず後藤が抱き着いてくる。
「こら!矢口のよっすぃ〜に抱きつくな!」
引き剥がしにかかる矢口だが、そんな抵抗は
後藤に叶うはずもない。
「ま、まぁ、矢口さん押さえてください。」
「…よっすぃ〜は矢口の事が好きじゃなくなっちゃったの?」
矢口が吉澤を上目で見て言う。吉澤はこの上目に弱かった。
「ご、ごっちん……もうそろそ……」
「矢口ー!辻加護がー!」
「あぁー!!なんだよもー!」

そのうちにチビッコ2人が
なんやらしでかすので、そっちに行かなければならない。

「オラァ!辻!加護!いい加減にしろ!」
「「ひぃ、ご、ごめんなさい!」」
「わかればよろしい!」

一言で2人を鎮圧した矢口は急いでと吉澤の元へ駆け寄る。
5 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月03日(木)14時50分13秒
「だめです!よっすぃ〜はチャーミーと結ばれるんですぅ!」

戻ってみると、嵐に石川が追加されていた。
矢口はもう我慢の限界で、ヤケクソで嵐の中に突っ込んでいった。

「やぐっつぁんはあっち行ってて!」
「うるさい!よっすぃ〜と付き合ってるのは矢口なんだぞ!」
「チャーミーがよっすぃ〜と付き合うんです!」

吉澤が大きく息を吸い込んだ。
「いい加減にしてよ!」
びくっと3人の肩が動く。

「…ったく、人をなんだと思ってるんだか……」

3人は危険を悟った。普段温厚な吉澤だが、
キレると止められないことは十分にわかっていたからだ。
「じ、じゃあ後藤もう行くね。」
「ま、まってよぉ。チャーミーを置いていかないでぇ。」

(せ、せこい……)
矢口は逃げるタイミングを失い、吉澤をチラッと覗った。
6 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月03日(木)14時50分47秒
「……ごめんなさい………」
突然の謝罪の言葉に矢口は驚く。
「わたしが短気でした。」
「や、矢口たちが悪かったよ。よっすぃ〜、ホントゴメン。」
「いや、いいですよ。」
「よっすぃ〜……」
「じゃあ、収録するからー!」
矢口が何か言いかけたものはマネージャーの声によってかき消された。

「行きましょう、矢口さん。」
「う、うん。」
手を繋いで歩き出す。
途中、安倍と保田に声をかけられた。

「2人とも熱いね。」
「ま、まぁね。」
「よっすぃ〜は大変そうだね。」
「はぁ…毎日毎日……」
「ま、まぁ元気だそうよ。」
「はい。」

吉澤は機嫌がまだ直っていなかった。
が、収録が始まるので2、3度笑顔を作りなおすと
元気にスタジオ入りした。
7 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月03日(木)14時51分59秒
収録が終わり、楽屋に戻っていくメンバー。
矢口と吉澤は手を繋いでいた。
しかし吉澤は……まだ笑顔ではなかった。

「ちょっと話があるんでロビーに行きましょう?」

矢口はとりあえず頭を縦に振った。

ロビーまでの間、矢口は不安に押しつぶされそうだった。
(終わりを告げられるのかも……)
繋いでいる手にぎゅっと力をこめる。

ロビーに着いた2人は、それぞれ飲み物を買ってソファーに座った。
8 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月03日(木)14時53分37秒
「話っていうのは……あの、話というよりはお願いなんですけど…」
「…うん。」
「もう少し…わたしを信じてもらえませんか?」
「えっ?」
「いや、あの…わたしはごっちんや梨華ちゃんに抱き着かれたりしても
 矢口さんが好きなのには変わりがないですから。」
「よっすぃ〜……」

矢口は、吉澤に信じていないと思われていた自分に苛立った。

「わたしだって、付き合い始めたころ、矢口さんが
 中澤さんと仲良くしているのを見ているの、つらかった…。」
「…そうだったんだ……」
「でも、矢口さんを信じてたから、それに矢口さんも応えてくれたから、
 わたしは耐えられました。」
「…うん、わかったよ。よっすぃ〜のこと信じる。」

確かに矢口と中澤がじゃれているのを、吉澤は悲しそうな目で見ていた。
そんな吉澤を見て、
「心配しないで。」
と言っていたのは矢口自身だった。
それなのに、自分は吉澤を信じていなかった。
そんな自分がとても愚かに思えて、矢口は泣き出してしまった。

「や、矢口さん……」
吉澤は矢口を泣かせてしまったことに罪悪感を感じ、
感じながらも矢口の頭を撫でてやった。
9 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月03日(木)14時54分27秒
しばらくして落ち着きを取り戻した矢口が吉澤に言った。
「よっすぃ〜、これからもよろしくね。」
吉澤は照れくさそうに頭を掻きながら、
「はい。こちらこそ。」
と返事をした。





2人は、今日のことがいっそう絆を深めたと思っていた。









この時までは……








10 名前:バービー 投稿日:2001年05月03日(木)22時21分18秒
おー、今ねえ。自分も緑板でやぐよし書き始めてるんですよ。
この二人って、結構はまりますよねえ。心があったか〜くなる。
いずれにしても、いい感じですよお、かなり!!期待してます。
お互い、頑張りましょう!!
11 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月04日(金)08時14分07秒
次の日から、吉澤を取り巻く嵐の中に矢口の姿はなかった。

「どうしたの〜?よっすぃ〜もらっちゃうよぉ〜。」
いくら後藤に挑発されても、
「矢口さんもネガティブになっちゃったんですかぁ?あっ、
 『も』っていうのに深い意味はなくってぇ……」
いくら石川にヘンな事を言われても、矢口はただ
「矢口はよっすぃ〜のこと信じてるからね。」
と答えた。
吉澤も笑顔で頷く。
そんな2人を見て、後藤と石川は身をひいた。




少なくとも、矢口と吉澤にはそう見えた。

12 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月04日(金)08時14分55秒
次の日からは、今までの嵐が嘘だったかのように楽屋が静かだ。
聞こえてくるのは……矢口と吉澤の甘い会話。
それと……

「梨華ちゃーん、明日オフだよねー?遊びに行ってもいい?」
「うん、いいよ。」

後藤と石川の声。かなりいい感じの雰囲気だ。

「ねぇよっすぃ〜。」
「なんですか?」
「あの2人、付き合ってるのかなぁ。」
「ごっちんと梨華ちゃんですか?」
「うん、なんか仲良さげだから……。」
「どうなんでしょうね?なんとも言えませんけど。」
「よし!矢口が確かめてこよう。」
「ちょっと、矢口さん……」

吉澤の声も聞かずに、矢口は2人の元へ駆け寄った。
13 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月04日(金)08時16分43秒
「ねぇねぇ、2人とも付き合ってるの?」

矢口の問いかけに、2人は顔を見合わせて、にへーと笑った。

「どう思う?」
「うーん…付き合ってるでしょ?」
「…まぁ、そのうちわかると思うよ。」
「ケチー、教えてくれたっていいじゃんかよー。」
「はは、まぁ楽しみにしててよ。」









後藤の意味深な言葉に、矢口は何も気がつかなかった。




14 名前:ポルノ 投稿日:2001年05月04日(金)18時56分27秒
やぐよしだあー!
めっちゃ楽しみ!
続き期待!
15 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月05日(土)18時48分02秒
それから何週間後のプッチモニダイバーV3の収録。
いつも通り3人の楽しいトークが聞こえてくる。
後藤は、矢口がいないのにもかかわらず、必要以上に吉澤にはくっつかなかった。

(やっぱり梨華ちゃんと付き合ってるのかなぁ……)
疑問に思う吉澤。よく考えてみれば、そんな雰囲気はなくもなかった。

「「「それでは、また来週!ダーイバーーイ!!」」」

収録が終わり、その場で3人は解散した。
吉澤も帰ろうとして、入り口のところまで行くと、
そこには後藤がいた。

「よっすぃ〜、一緒に帰ろ?」
「うん…でも、家の方向違うじゃん?」
「…今日、うちに来てよ。」

急なお誘いに、吉澤はどうしようか迷ったが、
断る理由もなく、後藤とはしばらく遊んでもいなかったので、承諾した。
「いいよ。しばらく遊んでなかったしね。」
「ホントー?ありがと!」

いつもならここで抱き着いてくるはずだったのが、
今日は抱き着いてこない。ここ最近、ずっとそうだった。
そんな後藤に物足りなさを感じた吉澤は、自分に苦笑した。
16 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月05日(土)18時50分27秒
まず、2人ともシャワーを浴びた。
そして、後藤の部屋へ場所は移る。

「久しぶりだねー。」
「最近、よっすぃ〜はやぐっつぁん、後藤は梨華ちゃんといたからね。」
「そういえば、ごっちんって梨華ちゃんと付き合ってるの?」
さりげなく疑問に思っていたことをさりげなく聞いてみる吉澤。
後藤は曖昧に微笑み、
「どうだと思う?」
と聞いた。

「うーん…付き合ってるんじゃない?」
「…正解。」
「やっぱりー、ごっちんもやるねー。」
「はは、まぁね……」

後藤は力なく笑い、寂しそうな笑顔を見せた。
吉澤にはそう見えた。

「どうしたの?」
「……よっすぃ〜を、信じて話していい?」
「もちろんだよ。力不足かもしんないけど。」
「うん、ありがと。……昨日、梨華ちゃんとケンカしたんだ。」
「えっ!」
17 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月05日(土)18時51分02秒
後藤は驚く吉澤を見て苦笑いすると、話を続けた。
「後藤、よっすぃ〜のことが好きだったんだけどね、
 梨華ちゃんに付き合って、って言われて……」
「ごっちん……」
「最初は断ったんだけどね、泣かれちゃってさ、断りきれなかったんだ。」
「そうだったんだ……」
「うん、でもやっぱりお互いによくないと思ったし、このままじゃ続かないと思って
 梨華ちゃんの家にいって別れ話をしたんだ。」
「うん……」
「そしたら、何度言っても聞いてくれなくって、後藤キレて、殴っちゃったんだ。」
「…グーで?」
「いや、ビンタだったんだけど、梨華ちゃん泣いちゃって、
 後藤、そのまま帰ってきちゃった。」
「でも、…わたしでもキレちゃうな。」
「…そうでしょ?キライにはなったわけではないんだけどさ、
 もう続かないと思ったら続かないんだから、ねー?」
「うん、そうだよね。」
「殴ったのは悪かったけどさ。」
「そうだね……」
18 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月05日(土)18時51分59秒
突然後藤の表情が暗くなった。
「……後藤の味方でいてね。」
その眼に吉澤は大きな威圧感を感じ、押しつぶされそうになった。
「あ、あったりまえじゃん!ごっちんは大親友だからね。」
「ありがとう…。」
「あと、やぐっつぁんには言わないで欲しいんだ。」
「…わかった。」
ここらへんは2人にとってはもう暗黙の了解で済むところだった。
「……ありがと。」
そういって後藤は吉澤の胸に顔を埋めた。
「すこしだけ…こういさせて。」
「うん、わかった。」

しばらくすると、後藤から寝息が聞こえてきた。
「わたしも、そろそろ……。」
後藤を起こさないようにベッドに寝せ、
吉澤は床で寝ることにした。
疲れていたのか、すぐに寝つけた。
19 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月05日(土)18時52分32秒
「ねぇ、よっすぃ〜。」
名前を呼ばれて吉澤は起きた。
「…んっ……あぁごっちん。もう朝?」
「何を寝ぼけているのかしら?まだ12時よ。」
ふざけた口調で後藤が言う。
「じゃあ起こさないでよ。」
ちょっと怒った吉澤。
「だってさぁ、お客さんを床で寝せるわけにはいかないじゃん。」
「あ…いや、気つかわなくっていいよ。」
「気なんてつかってないよ。今なら特別大サービス!
 後藤の隣で寝せてあげよう!」
そういって後藤は、ベッドに人1人が入れるくらいのスペースをあけて、
ポンポンと手で叩いた。
吉澤は、断ろうとしたが、床で寝ると背中が痛い。
ここは、後藤の好意に甘えることにした。

「ひゃぁー、よっすぃ〜あったかーい!」
「寒かったの?」
「うん。」
後藤は吉澤に抱きついて、その温もりを感じていた。



「ごっちん、クルシイ…」
「あっ、ごめん。」
20 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月05日(土)18時53分20秒
プッチモニダイバーV3の収録が終わったころ、
矢口は石川とファミレスに来ていた。
なぜかというと……

OH-SO-RO!の収録が終わり、矢口は家に帰ろうとしていた。
そこを後ろから石川が呼びとめた。
「矢口さーん!!」
「なに?石川?」
「よかったら帰りにお食事でもしていきません?」
「う〜ん、いいよ。」
「ホントですかー?ありがとうございますー。」

そうして2人はファミレスに行った。

「ご注文はお決まりでしょうか?」
ウェイトレスが注文をとりに来た。
「う〜ん、矢口はハンバーグ。」
「あっ、わたしも同じでいいです。」
「それではハンバーグ2品でよろしかったでしょうか?」
「はい。」
ウェイトレスは、営業スマイルを振りまくと、また次の客のところへ向かっていった。
21 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月05日(土)18時53分57秒
「今日も結構疲れましたねー。」
「そだね。裕ちゃんいなくなってから矢口も結構動くようになったし。」
「ののとあいぼんの面倒も見なきゃいけませんからね。」
「そうなんだよ……」

と、矢口の愚痴はハンバーグが運ばれてくるまで続いた。
「おまちどうさまでーす。」
テーブルの上に2つの皿が乗っかった。
「それじゃあ、まず食べよっか。」
「はい。」

そして、2人とも食べ終わった後、食後のコーヒーを飲みながら話をしていた。
もうそろそろ帰ろうかと腰をもちあげた矢口をみて、石川は真剣な顔で言った。

「実は今日矢口さんを誘ったのには理由があるんです。」
「え?なになに?」
持ち上げた腰をまた椅子に座らせる。
22 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月05日(土)18時54分35秒
が、石川は下をむいてなかなかしゃべり出そうとしない。
「…なんにもないんだったら帰るよ。」
そうして石川の腕をひこうとした。
「…ぐすっ……ごめんなさい……」
まさか泣いてるとは思っていなかった。
「あ、いや、その……ごめん!矢口がなんでも聞くよ。」
「…ありがとうございます……」
そして、落ち着くと、石川が口を開いた。

「あの…わたし、ごっちんと付き合ってるんですけど…」
「あぁ、やっぱり付き合ってたんだ。」
「はい…でも、昨日別れようって言われたんです。」
「えー?なんで?」
「このままじゃ続かないから、終わりにしようって言われたんです。」
「うん、それで?」
「ごっちんはキライになったわけじゃないって言ってたんです。
 だからお互い好きなら大丈夫だと思いません?」
「まぁ、そうだね。」
「それで、何回断ってもごっちんは別れようとして、
 ついに殴られちゃったんです。」
「…グーで?」
「いや、ビンタだったんですけど、それでそのままごっちん帰っちゃったんです。」
「そっか…それは後藤が悪いね。」
「はい。そこで、矢口さんに味方になって欲しいなぁ、と思ったんですよ。」
「…うん、わかった。後藤を説得して欲しいってわけでしょ?」
「はい。」
「わかったよ。明日会った時にでも言っておく。」
「ありがとうございます!!」
「よし、じゃあ帰るか。」
23 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月05日(土)18時55分10秒
そして2人は駅まで来ていた。
「今日はありがとうございました。」
「いやいや、また何かあったら相談にのってよ。
 矢口はこれでも先輩なんだからさ。」
胸をはってポンと叩く。
「はい!ありがとうございます!」
「じゃあ、また明日。」
「あっ、ちょっと待ってください。」
「なに?」
「あの…このこと、よっすぃ〜には黙っててください。」
「…わかったよ。」
矢口にはなんでかよくわからなかったが、深く追求するのはやめた。
「それじゃ。」
矢口は電車に乗り、1回だけ石川に手を振ると、
そのまま奥に乗った。




ホームに残った石川は、メールを打っていた。


『作戦成功』


と。


24 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月07日(月)20時40分32秒
おもしろいです〜。
後藤と石川が組んだら最強に感じるのは
私だけでしょうか…?
25 名前:バービー 投稿日:2001年05月07日(月)22時54分16秒
>24 同感です。この二人は何かカップルというよりも
    ライバルとか、二人して黒ごま・いしとかのが似合う・・
26 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月07日(月)23時08分48秒
>24、25さん
レス、ありがとうございます。
励みになるので、気安くレスを下さるとうれしいです。
(しかし、個レスは滅多にしないわがまま)
明日から用事で4日間出かけるので、
帰ってきたら更新したいと思います。
27 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月14日(月)16時45分58秒
次の日はMUSIX!の収録で、スタジオに来てた。
楽屋ではめずらしく、矢口と吉澤は一緒にいなかった。
矢口は石川と、吉澤は後藤といた。

しばらくして、意を決したように、矢口が後藤に話しかけた。
「後藤、石川にあやまりなよ。」
「え?なに言ってるのやぐっつぁん?」
「とぼけないでよ。石川を殴ったことをあやまれって言ってるの。」
「……梨華ちゃん、言ったんだ。」
後藤が石川を睨むと、石川は矢口の後ろに隠れた。
しかし、矢口の方が小さいので頭は丸見えだった。

「で、早くあやまりなよ。」
「ちょ、ちょっと待ってよ。理由も聞かないで……」
「理由なら昨日聞いたよ。手を出した後藤が悪い。」

「そんなことないです!」
28 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月14日(月)16時46分42秒
意外な声の主に、矢口はただ驚いた。
「ごっちんは悪くないです。」
「よっすぃ〜……」
矢口は、吉澤が後藤の見方をしていることに腹を立てた。
「や、矢口さん。」
石川が矢口に催促する。
「わかってるって!…っていうか、なんで後藤の味方してるの?」
「矢口さんこそ……わたしはただ、話を聞いて
 ごっちんの方が正しいと思ったからです。」
「ふぅーん……」
「な、なんですか!!」

矢口の、ヤケに挑発的な態度に吉澤は腹を立てた。
「実はよっすぃ〜、後藤のことが好きだったりして…」
「な、なんてこと言うんですか!!」
「なんでそんなに動揺してるのかなー?
 矢口、ジョーダンで言ったつもりだったのになー。」
「冗談でも言っていいことと悪いことがあります!」
「まぁいいや、とりあえず後藤、あやまりなよ。」
「いいよごっちん、あやまらなくても。」
29 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月14日(月)16時47分37秒
お互い譲れなくなってきた。
「…ったく、うるさいよ、よっすぃ〜は。」
「もういいです!行こう!ごっちん。」
「う、うん。」
吉澤は、矢口の挑発的な言葉に対して、付き合いきれないというように
首を振って、後藤の手を引っ張っていこうとした。

「そうやって逃げるんだ、よっすぃ〜。」
矢口の、さらなる挑発によって、大ゲンカはさらに勢いを増す。

「上等じゃないですか。」
吉澤のキツイ睨みに、後藤と石川は動けなくなっていた。
30 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月14日(月)16時48分30秒
「はい!2人ともここまで!」
そこに新リーダー飯田の登場。
「もう収録始まるから、早く行くよ。」
矢口と吉澤の首根っこをつかみ、そのままひっぱっていく飯田。
場には笑いが戻り、いつも通りの仕事が始まった。


収録は最悪に終わった。
取りまとめ役の矢口が起動しないと、
娘。全体に影響が及ぶことを改めて実感した日だった。


今日のことは、矢口と吉澤にとっては深刻問題であった。


そして、石川と後藤にとっては……
31 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月14日(月)17時18分45秒
次の日も、その次の日も毎日ケンカはあった。
周りのメンバーに迷惑をかけていると知りつつも、
2人のケンカはおさまらない。

そんな日が1周間ほど続いたある日、
その日もケンカはおこっていた。
そんな楽屋に登場した影。

「あんたら!いいかげんにしぃ!!」

場が静寂に包まれ、声の方向を見る。
その姿はまぎれもなく中澤の姿だった。

「あんたらがどれだけ周りに迷惑かけてるかわからへんのか!!」
「「……」」
中澤のさらなる怒鳴り声で周りは静けさを増す。
「……とりあえず、話きこか。」
32 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月14日(月)17時19分17秒
周りのメンバーにはあまり知られたくないということで、
仕事の後、中澤の家に行くことにした2人。いや4人。

「おつかれさまでーす。」

その日の仕事が終わり、早速中澤の家に向かう4人。
だが、2:2に別れている。
左側は矢口と石川、右側には吉澤と後藤。

タクシーで行くことにした4人は、近いところで拾おうとした。
先に拾ったのは、吉澤たちだった。
「お先に失礼します。」
嫌味たっぷりの言い方をした吉澤を見る矢口は、
虚しさを感じていた。
そして、そのタクシーが見えなくなったころ、矢口たちもタクシーに乗った。
33 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月14日(月)17時20分01秒
タクシーの中。

(もうヤダよ。矢口さんと仲直りしたい。
 あれだけ信じて信じられて、愛して愛された関係だったのに…。)

よほど悲しそうな顔をしていたのだろう。
後藤が心配そうに話しかけた。
「よっすぃ〜…ごめんね。後藤たちのせいで…」
「い、いやぁ、気にする事はないさ。悪いのは向こうだからね。」
そ〜と〜なお人好し、吉澤ひとみ。


同じくタクシーの中。

(よっすぃ〜、最近わかったんだ。矢口がよっすぃ〜を
 信じなかったからよっすぃ〜にこんなことさせてるんだって。……ゴメンね…)

「矢口さん、着きましたよ。」
「あ、うん。」

そして中澤の家に着いた。
34 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月23日(水)23時20分57秒
つづき期待!
35 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月31日(木)00時07分20秒
「まぁ、とりあえず話しや。」
中澤はホットコーヒー2つをテーブルにおいて、ソファーに座った。
アイコンタクトの後、矢口が説明することにした。

「まずね、今後藤と石川が付き合ってるんだって。」
「あの2人が?」
「うん、それで後藤が別れ話を持ちかけたところ、石川が拒否して…。」
中澤にはそのことと2人のケンカを関連付けることができなかった。
「それがあんたらのケンカとなんの関係があるんねん?」
「話を最後まで聞いてよ。」
「あ、あぁ、スマン。」
「それで、…簡単に言えば矢口は石川、よっすぃ〜は後藤の味方をして…」
「大体のことはわかった。」

中澤は一息つくと、メンソールの煙草に火をつけた。
「じゃあ、それぞれの言い分は?…矢口から言い。」
「うん。」
コーヒーをすすって、矢口は話し始めた。
36 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月31日(木)00時08分04秒
「石川が一方的に別れようって言われたらしくて、
 拒否したら、後藤が殴ったんだよ。
 石川の気持ちも考えずに別れようとする後藤が悪いと思う。」
「なるほどな。吉澤は?」
「ごっちんはもう続かないと思ったらしいんです。
 中途半端な気持ちで付き合っても、梨華ちゃんが傷つくだけだと思ったから、 
 ごっちんは別れようとしたんです。」
「わかった。」
中澤が吸い終わった煙草を灰皿で消し終わると、
また一息ついて話を始めた。

「どっちがいいわるいはウチにはわからへん。それはあんたらが決めることや。」
拍子抜けした2人はこの時、中澤をひどく軽蔑した。
若い2人には、まだ大人のいうことが理解できなかったのだ。
「所詮、裕ちゃんはこれくらいしか矢口たちの事考えてくれないんだね。」
「…見損ないました。行きましょう矢口さん。」
「う、うん……」
吉澤に話しかけられると思っていなかった矢口は、
戸惑いを隠しながら頷いた。

今度拍子抜けしたのは中澤の方だった。
「まぁ、これでケンカが終わればいいんやけどな……」
ポツリ一言こぼすと、バスルームへ向かった。
37 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月31日(木)00時34分08秒
登場人物の心情のすれ違いが
悲しいですね。
更新待ってます。
38 名前:読んでる人 投稿日:2001年06月25日(月)01時27分31秒
更新まってます・・・

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