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夢の中に

1 名前:夢追人 投稿日:2001年05月06日(日)12時33分04秒
初めまして♪
思いつくままに何か書こうと思ってます。
拙い文だと思いますがどうぞよろしく。

2 名前:夢追人 投稿日:2001年05月06日(日)12時36分57秒
あの人と、一緒にいる夢を見た。とても楽しい時間だった。私に、とても
優しくしてくれる。あの笑顔は、私を幸せな気持ちにさせる、魔法みたいな笑顔。温かくて、ほのぼのしてて、そして、心地よい。

3 名前:夢追人 投稿日:2001年05月06日(日)12時39分09秒
あの人が、私の唇に指で触れた。ドキドキして、嬉しくて、ちょっと怖かった。
そして、あの人の顔がどんどん大きくなって・・・・・・
4 名前:夢追人 投稿日:2001年05月06日(日)12時44分40秒
そこで、目が覚めた。・・・・・自己嫌悪。あんな夢を見るなんて、私は何を考えているんだろう?
今日あの人の顔をまともに見ることができるのかな?ただでさえ恥ずかしくて見れないのに・・・・

ベッドから起き上がって、机の上においてある写真立てに手を伸ばす。あの人と、ツーショットの写真が入れてある。
あの時は顔が熱くて、舞い上がっていたなぁ。嬉しくて嬉しくてしょうがなかった。その写真に写っているあの人の顔に〜正確には唇に〜自分の唇を持っていく。
それが私の毎朝の習慣になっていた。
5 名前:夢追人 投稿日:2001年05月06日(日)23時04分10秒
今日はTVの収録だ。予定時間より30分も早く楽屋に着いた。
さすがに誰も居なかった。当然あの人も居なかった。まああの人はいつも遅刻するんだけど。
何をして時間をつぶそうかと思っていたら急にドアが開いた。
保田さんだった。開口一番、こう言った。
「あれ、石川早いね。」
6 名前:夢追人 投稿日:2001年05月06日(日)23時13分45秒
「あ、おはようございます。何か、早く起きちゃったんで。」
「ちぇ、一番だと思ってたんだけどなぁ。」
「エヘへ、すいませ〜ん。」
「ねぇねぇ、誰が一番遅いと思う?」
急な質問に正直私は戸惑った。あの人の名前を出そうか、出すまいかで。
考えたあげくそあの人の名前を出そうと思った時、保田さんが言った。
「私は、なっちだと思うなぁ。ごっちんも捨てがたいけどね。石川は?」
「え、え〜っと・・・あ、安倍さんかな・・・」
胸がドキドキしていた。名前を呼ぶだけでもドキドキする程、好きなんだ・・・・

7 名前:夢追人 投稿日:2001年05月06日(日)23時30分40秒
「な〜んだ、石川も?やっぱなっちだよねぇ。アハハハ・・」
「は、はい・・」

予想通り、予定時間より10分遅れでなっちはやってきた。
私は一人の時とかは「安倍さん」ではなく「なっち」と呼ぶ事にしている。
いつかそう呼べる日のために・・・・
ちなみにごっちんは5分遅れだった。まあそれはどうでもいい。
「お、おはようございます。」
「おはよ〜、ごめんね、ま〜た遅れちゃったよ。」
「い、いえ、ぜんぜん構いませんよ。」
「ほんとぉ?ありがと〜梨華ちゃん!」
そう言ってなっちは私に抱きついてきた。か、可愛い。もう死んでもいいかもしれない。
そんな事を思っていると保田さんが入ってきた。もう邪魔しないでくださいよぉ・・・
「ちょっと、なっちぃ、石川は気にしてないかもしれないけどさぁ、私らは気にしてるよぉ。」
「う・・・・ご、ごめんってばぁ・・・」
「ま、まぁいいじゃないですかもう。」
「石川甘いよぉ。」
「そ〜だぁ〜」
「ごっちんも遅れたでしょ、全く・・・」
「あはは、そうだった。」
そう言ってごっちんはケラケラ笑った。う〜ん、何てマイペース・・・


8 名前:夢追人 投稿日:2001年05月07日(月)01時03分55秒
収録も無事終わり、私は帰る準備をしていた。その時、誰かに肩を叩かれ私は振り向いた。
プ二ッ。誰かの指が私の頬に突き刺さる。こんな事するのは加護だな。
「もう、あいぼんでしょ?全く何してんのよ・・・・・へ?」
よく見ると、私の頬に指を突き刺しているのはなっちだった。
「ブ〜、ハズレ〜、なっちでした〜。」
「あ、安倍さん?す、すいません、てっきりあいぼんかと思って・・・」
「・・・?何で謝んのさ?」
「え、いや、その・・・」
「へ〜んな梨華ちゃん。あ、そうそう忘れるとこだった。ねぇ、これから時間ある?」
「あ、はいありますけど・・・?」
「じゃあさ、ご飯食べようよ。」
「え?安倍さんとですか?」
「んっとね、矢口と、よっすぃ〜も。」
二人っきりじゃないのはちょっと残念だけどなっちと一緒にいられるから私は勿論オッケーの返事をした。

「え〜、よっすぃ〜かっこいい〜!」
食事後の席でなっちはよっすぃ〜の話を聞いて騒いでいる。
私はちょっと・・・・いやすごくジェラシーを感じていた。
どうにかしてなっちと話をしたい。でもできない。
私はその場の雰囲気に耐えられなくなってトイレにたった。
「ねぇねぇ矢口、梨華ちゃん気分悪そうだったね?」
「うん、ちょっとね。」
「私、ちょっと様子見てきます。」

鏡を見た。自分が映っていた。悲しくて、腹が立った。
親友で、仲間のよっすぃ〜に嫉妬している自分に。
そんな事を思っていると、ドアからよっすぃ〜が入ってきた。
「梨華ちゃん、大丈夫?」
「え、ああ、うん、大丈夫だよ・・・」
「みんな心配してたよ、矢口さんも、安倍さんも。」
「うん、ごめん・・・・」
「梨、梨華ちゃん?どうしたの?」
私の頬には、知らないうちに涙が流れていた。

9 名前:夢追人 投稿日:2001年05月07日(月)01時08分11秒
こんなもんで、どうでしょう?
何か感想とかほしいです・・・
10 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月07日(月)01時29分49秒
めずらしい、組み合わせで新鮮です。
実際のキャラの絡みがあまり見られないので、
作者さんが、どうリアリティを出していくのか興味津々。
ちょっと、プレッシャーになっちゃいました?(w
楽しみにしています。
11 名前:夢追人 投稿日:2001年05月07日(月)23時22分53秒
>10さん
どうもありがとうです。
頑張って書きます。
12 名前:夢追人 投稿日:2001年05月07日(月)23時23分59秒
「べ、別になんでもないよ。」
「嘘、泣いてるじゃん、梨華ちゃん。」
「・・・の・・」
「え?」
「よっすぃ〜の、せいだよ・・・」
「え?私・・・何かした?」
「な・・・安倍さんと話してる。」
「はぇ?」
「よっすぃ〜、ずっと安倍さんと話してる。私も話したいのに、二人でずっと話したいのに・・・」
「り、梨華ちゃん・・・」
よっすぃ〜は私の言葉に戸惑いを隠せない様子みたいだった。
無理も無い。誰だってそうなるだろう。

13 名前:夢追人 投稿日:2001年05月07日(月)23時31分29秒
「ごめんね、梨華ちゃん。」
「え?」
「よし、わかった。私が協力してあげるよ!」
「え?・・・え?」
「そうと決まったら行動開始ね、行こ、梨華ちゃん!」
いつの間にか行動方針を決定していたよっすぃ〜は私の手を引いて出口へ向かっていった。
「う、うん・・・ねえ、よっすぃ〜。」
「何?」
「変と思わないの?」
「全然、だってね、私も好きな人いるもん。」
「そうなの・・・誰なの?」
好奇心から聞いてしまった。でもよっすぃ〜は笑うだけで教えてくれなかった。

14 名前:夢追人 投稿日:2001年05月07日(月)23時47分16秒
出口では、矢口さんとなっちが待っていた。
「す、すいません、ご心配かけて・・・」
「大丈夫なの?梨華ちゃん?」
「は、はい、なんとか大丈夫・・・」
「じゃなくて、結構ヤバイですよ、梨華ちゃん。」
「ホント?」
「安倍さんの家ってここから近いですよね?しばらく梨華ちゃんを休ませてあげてくれませんか?」
「うん、いいよ」
「え、ええ、め、迷惑じゃ・・・?」
「全然。なんなら泊まっていきなよ。」
「は、はぁ!?」
「じゃ、矢口さん私たちは帰りましょうか。」
「う、うん、そだね。」
そして、矢口さんとよっすぃ〜は帰っていった。
すれ違いざまによっすぃ〜が「頑張って」って言ってくれた。
私となっちは、なっちの家へ向かった。
15 名前:夢追人 投稿日:2001年05月08日(火)00時10分20秒
なっちの家に着くまで、なっちは常に私の事を気遣ってくれた。すごく嬉しかった。
「大丈夫?」
こう言われるたびに体が震えているような気がした。

五分くらい歩いて、なっちの家に着いた。
ドアを開けて入ると、そこはなっちの匂いで一杯だった。
ここに居るだけで元気になれそうな気がした。
「とりあえず、横になったら?なっちのベッド使っていいよ。」
「え、えええぇ?」
あまりの事に、私は大声をあげてしまった。
だって、なっちのベッドに私が寝るんだもん。
な、何か緊張してきた・・・
16 名前:夢追人 投稿日:2001年05月08日(火)00時20分26秒
「はい、この部屋だよぉ〜。」
「あ、ありがとうございます。」
私はなっちの寝室に通された。
「風邪かなぁ?熱はある?」
そう言ってなっちは私の額に自分の額を付けた。
古典的少女漫画にありがちなシュチュエーションだけど、滅茶苦茶顔が熱くなった。
間近に、なっちの顔がある。すごく可愛い・・・・
「ちょっと、すごい熱だべさ!」
って、それはなっちのせいなんですけど・・・
「早く寝る!」
「は、はい!」
なっちの剣幕に圧倒されてベッドに飛び込んだ。
いい匂いがする・・・。なっちの、匂いだ・・・・
17 名前:夢追人 投稿日:2001年05月08日(火)00時22分50秒
今日は、ここまでです〜
感想お願いします〜

付けたし
外伝やぐよし編も書くつもりです。
18 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月08日(火)00時40分34秒
言葉に出すときは「安倍さん」心の中では「なっち」に
石川さんのいじらしさを感じてしまいました。(萌え〜〜!
さてお泊りするのだろうか?
19 名前:夢追人 投稿日:2001年05月08日(火)22時57分02秒
>18さん
どうもです〜^^
お泊りは・・・・続きをご覧下さい♪
20 名前:夢追人 投稿日:2001年05月08日(火)23時00分01秒
「今日は、泊まっていきなよ。」
「え、いえ、そこまで迷惑は・・・」
「迷惑じゃないから、泊まっていきなさい。」
「は、はい・・・」
妙に迫力のあるなっちに押されてそう答えてしまった。
21 名前:夢追人 投稿日:2001年05月08日(火)23時09分03秒
お風呂、入りたいんだけどなぁ。言ってみよう。
「あの、お風呂とか入りたいんですけど・・・」
「お風呂?熱あるんだし、止めといたら?」
いえ、熱はなっちのせいなんですけど。
「でも今日は汗もかいたし・・・」
「う〜ん、そだね、まあ大丈夫かな。ちょっと待ってね、今お湯はるから。」
「すいません。」
「な〜に謝ってんさ?なっちは嬉しいのに。」
「え?」
今、『嬉しい』って言った?何で?もしかしてなっちも私のことを・・・
「なっちさぁ、ひとりって好きじゃないんだよね。だから、梨華ちゃんがいてくれて嬉しいんだ。」
あ、そういう事ですか・・・。ちょっと悲しいな。
「ねぇ、今日一緒に寝ようね。」
「あ、はい・・・・ってえぇ!?」
な、なっちと一緒に寝る?そ、そんなことしたらどうなるんですか〜?
「何?なっちとじゃ嫌?」
全くそんな事ないです。もう死んでもいいくらい幸せを感じています。
「そういうわけじゃなくて、その、うつったら・・・」
「そ〜んなの気にしない、気にしない。うつったら早く治るっしょ?」
いやそれは間違ってると思います。何にしても幸せだなぁ・・・・
22 名前:夢追人 投稿日:2001年05月08日(火)23時13分56秒
お風呂に入ってすっきりした。できればお風呂も一緒に入りたかったなぁ、って何考えてるの?私は・・・
なっちのパジャマを着る時、緊張で手が震えていた。もう後は、寝るだけだ・・・・・

23 名前:夢追人 投稿日:2001年05月08日(火)23時30分26秒
「お邪魔しま〜す。」
「ど、どうぞ・・・」
「何かドキドキするね?」
「は、はいそうですね(私は別のイミでドキドキしてますよぉ)」
「梨華ちゃん体どう?」
「あ、もうすっかり大丈夫です。(そ、そんな可愛い顔しないでぇ)」
「よかったぁ、エヘへ、なっち心配してたんだよ?」
「あ、ありがとうござます・・・(何か、幸せすぎて頭がボ〜ッとしてきた)」
「梨華ちゃんさぁ、もっと気を抜いていいんだよ?」
「え?」
「梨華ちゃんはさぁ、『しっかりやらなきゃ』って考えすぎなんだよ。手を抜けって事じゃないけどもっと楽にやろうよ。そしたら体壊す事もあんま無いと思う・・・梨華ちゃん?」
なっちの優しい言葉に、思わず涙がこぼれていた。
「ご、ごめんね、なっち何か言った?」
「違います、嬉しくて・・・」
「梨華ちゃん、可愛い・・・」
なっちがそっと抱きしめてくれた。温かかった。
「梨華ちゃん、あったかい・・・」
「なっちも・・・・・・あっ」
頭がボ〜ッとしているせいか、私は『なっち』と言ってしまった。

24 名前:夢追人 投稿日:2001年05月08日(火)23時42分20秒
「『なっち』って言ってくれたね・・・」
「ご、ごめんなさい・・・・」
「何で謝るのさ?もう、梨華ちゃん謝ってばっかだよ?嬉しいのに・・・」
「え?今なんて?」
「だぁかぁらぁ、『なっち』って呼んでくれて嬉しいって言ったの。何度も言わせないでよ、恥ずかしいっしょ。」
「あ、あの・・・・」
気持ちを、言ってしまおうか・・・?でも、断られたらどうしよう?
変に思われたらどうしよう?受け止めてくれなかったら・・・・・
「梨華ちゃんはさぁ、よっすぃ〜と仲いいよね?」
「え・・・?」
急に話題が変わったので少し戸惑った。
「だって、いつも一緒に居るっしょ?仲いいなぁ〜って思ってたんだ。今日もよっすぃ〜が」
「は、はぁ・・・」
「それでね、その、二人はさ、その、付き合うとか、そういう関係なの・・・?」
「ええ!?」
「あ、いや、何言ってんだろね、なっちは。アハハハ、気にしないで、・・・」
こ、これって・・・・?もしかして、もしかするの・・・?
25 名前:夢追人 投稿日:2001年05月09日(水)01時30分53秒
とりあえずここまでです。
明日で終わらせます。
26 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月09日(水)02時06分03秒
読んでるわたしが照れてしまう〜〜
もう終わらせちゃうの?なんかさびしいな……
27 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月11日(金)22時36分58秒
続きが気になる〜
それにしてもこの組み合わせ面白い!!!!
終わらせないでもっと続けてください!!!
28 名前:夢追人 投稿日:2001年05月12日(土)20時35分47秒
PC不調で続きかけませんでした。すいません。

>26さん
う・・・そうですか?では、リクエストにお答えして、もちょっと続けます。

>27さん
ありがとうございます!嬉しいです〜!じゃあ、もちょっと続けます。

続きは、今夜書きますね、でわでわ。
29 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月12日(土)21時26分29秒
うれしい。待ってます。
30 名前:夢追人 投稿日:2001年05月12日(土)23時11分44秒
>29さん
どうも、お待たせしました^^でわでわ続きを・・・
31 名前:夢追人 投稿日:2001年05月12日(土)23時13分27秒
「あ、あの、私別によっすぃ〜とは・・・」
「い、いーの、気にしないで、別に梨華ちゃんとよっすぃ〜が付き合ってても、その、・・」
「なっち!」
「は、はぃぃ!」
「話を聞いてください。」
「う、うん・・」
32 名前:夢追人 投稿日:2001年05月12日(土)23時21分51秒
「私は、よっすぃ〜とは友達です。それ以上でもそれ以下でもありません。」
「え?な、な〜んだ、そうなんだ、・・・・よかった。」
最後にボソっと『よかった』と言ったのを、私は聞き逃さなかった。
「でも、好きな人は・・・・います。」
「え!?・・・・そ、そうなんだ・・・あはは、そうだよね、そりゃいるよね・・・」
「その人は、おっちょこちょいで、いつもポ〜っとしてて、でも優しくて、可愛くて、そばにいたらギュ―って抱きしめたくなるんです。」
「ふ、ふ〜ん、そうなんだ・・・」
なっちはどんどん暗くなっていく。でも普通わかるでしょ?って、そこがいいんだけどね。
私は、なっちをギュ―っと抱きしめた。
「り、梨華ちゃん、それはその好きな人にやってよ・・・。なっちにしたらその人に悪いよ・・・」
「だから、好きな人にやってます。」
「・・・・・え?・・・・えええ!?」
33 名前:夢追人 投稿日:2001年05月12日(土)23時26分56秒
「もう、普通わかるでしょう?」
「あ、あの、それって、ええ!?」
「私は、なっちが好き!大好き!」
一度言ったらもう止まらなかった。
「なっちが好き。・・・・なっちは?」
「え・・・・」
一瞬の沈黙の後、なっちははにかみながら答えた。
「私も・・・好きだよ、梨華ちゃん。」
なっちの顔がどんどん大きくなってきて、そう、今朝の夢みたい。
私は、夢の中へ入っていく・・・・・
34 名前:夢追人 投稿日:2001年05月12日(土)23時29分53秒
キスも、その後の行為も、なっちは優しかった。
優しさが、伝わってきた。
でも、キスからの記憶はあまり残っていなかった。
35 名前:夢追人 投稿日:2001年05月12日(土)23時34分40秒
朝起きたら、私はベッドに一人で寝ていた。
隣になっちの姿は無かった。昨日のは・・・夢?
まさか、ね。服も着てはいるけど乱れてるし・・・・あ、ボタン掛け違えてる。
やっぱり、昨日、なっちと・・・

そんなことを思っていたらいい匂いがしてきた。
パンの匂い。なっちが作ってるのかな?
起き上がって、キッチンに向かった。
36 名前:夢追人 投稿日:2001年05月12日(土)23時47分18秒
キッチンでは、なっちが朝食の用意をしていた。
裸にエプロン・・・のはずはなかった。何を考えてるんだろう、私は。
これでは中澤さんだ。・・・これは秘密。
「あ、起きた?朝ご飯できるまでもうちょっと待ってね。」
「あ、はい。」
・・・・?なっちの様子が変だ。いつもと変わらない。だから、変だ。
昨日の事が、無かったかのように思えてきた。私の、夢だったのかな?
不安だ。なっちには、そんな事聞けない。
『昨日私とキスして、それ以上の事もしましたよね?』
なんて、聞けるわけ無い。・・・・どうしよう?
37 名前:夢追人 投稿日:2001年05月12日(土)23時57分09秒
悩んでいると、朝食ができたらしい。なっちが私を呼ぶ声がする。
ちょっと鬱な気分でテーブルについた。
「あんま美味しくないかもしれないけど、我慢してね。」
「そ、そんな事無いです。ありがたく、いただきます・・・・」
「そ、そんなにかしこまられてもなっち困るべさ。」
食事中、ずっと考えていて味はわからなかった。きっと美味しかったんだろうけど。
会話は、普通のものだった。怖かったので、『なっち』とも、『安倍さん』とも言わないようにしていた。
しかし、気が緩んでしまったのか、
「安倍さん、今何時ですか?」
と、言ってしまった。後悔した事は、言うまでも無い。
38 名前:夢追人 投稿日:2001年05月12日(土)23時58分45秒
こんなもんです〜
深夜にこっそり更新するかも・・・
とりあえずここまでです。
39 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月13日(日)02時22分38秒
おお〜
萌える〜〜〜!!!!
Hシーンがないのに何でこんなに萌えるんだ。
「もちょっと」と言わずに、ボチボチでいいから長期連載希望。
40 名前:夢追人 投稿日:2001年05月14日(月)17時54分12秒
>39さん
どうもです〜。何かうれしいですね、感想ついてさらに喜んでくれると。
頑張って長期にしてみますね。

PCが不調なんで更新は不定期になります。勘弁してください。
41 名前:夢追人 投稿日:2001年05月14日(月)17時59分33秒
あと、黄板でも書くことになったのでそちらも暇があればよろしくです。
まだ予告だけですが(汗)

くそう、バカPCめ・・・・
42 名前:夢追人 投稿日:2001年05月17日(木)20時41分28秒
やっとつながりました!

それでわ、続きです。
43 名前:夢追人 投稿日:2001年05月17日(木)20時42分00秒
沈黙が続いた。それは数十秒間だったかもしれないけど、私には数時間にも感じられた。
「・・・・八時だよ。」
・・・・普通。なっちには何の変化も無かった。
やっぱり、夢だったんだ。あれは、私の夢・・・・
「そう、ですか・・・・」
今日は幸いにもオフの日。もう、帰ろっかな・・・
これ以上ここにいると、辛くなってくる。
「あ、あの、私そろそろ・・・!?」
なっちが、泣いていた。
44 名前:夢追人 投稿日:2001年05月17日(木)20時43分11秒
「ど、どうしたんですか?」
「梨華ちゃん、何で・・・何で『なっち』って呼んでくれないの?」
「!」
「昨日はあんなに呼んでくれたのに、何で・・・・?」
「あ、あの・・・」
「いっぱいキスもしたのに、いっぱい抱きしめあったのに、何で?」
「・・・・」
「ひどいよ、なっちに飽きたの?ねぇ、梨・・・!?」
私はそれ以上の言葉をなっちに言わせなかった。
なっちの顔を両手で包んで、こっちに向かせた。
「え・・・な・・!?」
有無を言わさずキスをした。
最初のうちはなっちも驚いていたけど、すぐ目を閉じた。
深く、長いキスだった。
45 名前:夢追人 投稿日:2001年05月17日(木)20時44分03秒
唇を離して目を開けると、なっちは名残惜しそうな顔をしていた。
もっとキスしていたかったみたい。か、可愛い。
「ごめんね、なっち。」
「梨華ちゃん・・・」
「昨日の事がね、夢じゃなのかなって思ってたの。」
「何で?」
「ずっと思ってた事が実現したんだもん。ずっと、『なっち』って呼びたかったし、キスもしたかった。」
「私も・・・」
「昨日さ、私、なっちとキスしたよね?」
「・・・・キスだけじゃないよ。」
「え?」
「キスだけじゃないって言ったの!もう、何言わせるべさ〜、梨華ちゃんのエッチ!」
いやなっちが勝手に言ってるだけなんだけど。
「ねぇ、梨華ちゃん。」
「何です?」
「もっかい、キスして。」
断る理由は無かった。
46 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月17日(木)23時32分41秒
前回最後に暗雲が立ち込めていたので心配していたのですが。
積極派梨華ちゃんのおかげで、甘い甘いモードに戻れてひと安心。(w
PCは直ったんですか?ちょっと心配しちゃいました。
47 名前:夢追人 投稿日:2001年05月18日(金)23時11分03秒
>名無し読者さん
ありがとうございます!
いつの間にやら梨華っちの方がイニシアティヴをとってますね(笑)
書いてる自分もびっくり!
48 名前:夢追人 投稿日:2001年05月22日(火)23時08分52秒
朝ご飯の後片付けを一緒にして、私達は今日一日何しようか相談していた。
「梨華ちゃん、どこいきたい?」
「え〜っと、う〜っと、・・・・・なっちは?」
「梨華ちゃんが行きたいとこならどこでも〜」
「・・・・・・」
その時、私の顔が赤く染まった事は言うまでも無い。
おそらくタコよりも赤かったに違いない。
端から見たら『バカップル』かもしれない。
でも、私はシアワセ。
「でも、やっぱりなっちは・・・」
「え?」
「なっちは、二人でずっと一緒にいたいな・・・ここで。」
顔面から火が出るかと思った。可愛すぎます、なっちさん。
49 名前:夢追人 投稿日:2001年05月22日(火)23時09分37秒
それから私達は一日中、イチャイチャした。
これでもか!ってくらい、イチャイチャした。
なっちがそばに居る事だけで、幸せ。
そういったらなっちはすごく嬉しそうな顔をして、『私も』と言った。
幸せをまた感じた。
50 名前:夢追人 投稿日:2001年05月22日(火)23時10分46秒
幸せな時間ほど過ぎるのは早い。
もう帰らなければいけない時間になった。
「じゃあ、帰るね。寂しいけど。」
「うん、また明日から仕事だもんね。帰んなきゃね。」
なっちは今にも泣きそうな顔をしている。
ダメだ、あの顔を見ると何かいじめてるような気がしてくる。
「なっち・・・・」
そっと抱きしめた。
「寂しいよぉ・・・・」
「何ですか、いつもチャ―ミーをいじめてるくせに。急に甘えん坊になって。」
「だってぇ・・・・」
なっちは頬を膨らませた。リスみたいだった。
至近距離でその顔をみたもんだから、理性が吹き飛んで唇が勝手に動いた。
「ん・・・・」
瞬間が永遠に引き伸ばされたような感覚。
この感覚に溺れていたい・・・・
51 名前:夢追人 投稿日:2001年05月22日(火)23時11分35秒
唇を離すと、なっちは物足りないような顔をしていた。
「もっとしたい?」
「そ、そんなんじゃないべ、別に、その・・・・・」
「したくない?」
「・・・・・したい。」
反則でしょ、こんなの。どうやったらこの誘惑から逃れる事ができるのか教えて欲しい。
そして私はまたなっちの家に泊まった。
夢の中に、入るために。
52 名前:夢追人 投稿日:2001年05月22日(火)23時12分38秒
ん〜っと、ほんとはここらで終わらすつもりだったんですけど・・・・
どんなもんでしょう?
53 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月23日(水)00時12分37秒
続いたらうれしいけど……
作者さんにおまかせ。(w
54 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月25日(金)19時48分02秒
作者さんがいいのなら是非とも続きを。
55 名前:夢追人 投稿日:2001年05月28日(月)00時23分07秒
>53さん、54さん

ありがとうございます〜!
とりあえず今度外伝を書くんで、その後ネタが浮かんだら続けますね。
56 名前:外伝―待ってます― 投稿日:2001年06月26日(火)23時09分57秒
レストランでなっちと梨華ちゃんと別れてから、私とよっすぃ〜は一緒に帰った。
よっすぃ〜は、悲しそうな顔をして歩いていた。
多分、梨華ちゃんの事が忘れられないんだと思った。
そしてそれは多分、当たっていた。
胸が、痛かった。
57 名前:夢追人 投稿日:2001年06月26日(火)23時10分38秒
「よっすぃ〜、これからどうする?まっすぐ帰る?」
「え?・・・・どうしましょうか?遊んでいきます?」
無理に笑顔を作っているのが、バレバレだった。
嘘つくのが下手なタイプだよねぇ、よっすぃ〜は。
そういうとこも、好き。
「ん、どうしよっか?」
「矢口さんに、おまかせします」
何も考えたくはない。そんな言い方だった。
私の目にあるものがうつった。
「よっすぃ〜、あれやろ」
「え?」
私が指さした先には、ゲームセンターの店先に置いてあるプリクラ機があった。
「プリクラ・・・・ですか?」
「そ、行くよ」
「あ、ちょ、矢口さん!?」
無理やりよっすぃ〜をプリクラ機までひっぱって行った。
58 名前:夢追人 投稿日:2001年06月26日(火)23時12分44秒
「フレームは、これでよし、っと」
「・・・・・・」
「準備完了!さ、よっすぃ〜笑って」
「はい・・・」
ひきつった笑顔が画面に映る。
「サァ、イクヨ。サン、ニィ・・・・」
無機質な機械音が聞こえてきた。
「イチ」
「っ!」
私は、よっすぃ〜にキスをした。
撮影が終わるまで、ずっと。
よっすぃ〜は、無抵抗だった。
59 名前:夢追人 投稿日:2001年06月26日(火)23時14分05秒
出てきたプリクラは、バッチリ私とよっすぃ〜のキスシーンが写っていた。
「な、何するんですか!矢口さん!急に、キ・・・・キスするなんて」
「したかったんだもん」
「・・・・」
「よっすぃ〜の悲しい顔なんてみたくなくて、そしてさ、そしたら何かキスしたくなったんだよぉ」
「矢口さん・・・・・」
「よっすぃ〜だって、抵抗しなかったじゃんか」
「それは・・・・・・」
「・・・・・!」
よっすぃ〜は、泣いていた。下を向いて、肩を震わせていた。
私が、泣かせたんだ。
60 名前:夢追人 投稿日:2001年06月27日(水)00時11分54秒
約一ヶ月ぶりの更新(汗

やぐよし外伝です。
61 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月05日(木)12時47分55秒
初めて読みますが、いいっすね、これ。
先程からひたすら萌えまっくております(w
作者さん、頑張ってくださいね。
62 名前:夢追人 投稿日:2001年07月06日(金)01時07分54秒
>61さん
ありがとうございます!
感想もらえて嬉しい限りです。
期末が終わればバンバン更新しようと思ってるので、少しお待ちを(謝
63 名前:パク@紹介人 投稿日:2001年07月07日(土)22時54分45秒
こちらの小説を「小説紹介スレ@金板」↓に紹介します。
http://www.ah.wakwak.com/cgi/hilight.cgi?dir=gold&thp=994402589&ls=25
64 名前:夢追人 投稿日:2001年07月16日(月)21時33分12秒
「ごめん。ごめんね、よっすい〜」
よっすぃ〜はただ黙って首を振るだけだった。
私達は、黙って歩きつづけた。
何度も沈黙に耐え切れなくなりそうになった。
でも我慢した。よっすぃ〜から話しかけてくるのをまった。
65 名前:夢追人 投稿日:2001年07月16日(月)21時34分14秒
「私・・・・梨華ちゃんが好きなんです」
急によっすぃ〜が話しだした。
「ずっと、ずっと好きで、いつも見ていたんです。そしたら、梨華ちゃんが誰が好きか、なんてことはすぐにわかりました。それでも、忘れられなかった・・・・」
「・・・・・・・」
「そしたら、今日・・・・・・フラれたっていうか、梨華ちゃんの心の中には入れないなぁ、って事を思い知らされて・・・・」
「・・・・・」
「あ・・・・・ごめんなさい、矢口さん」
「・・・・・・矢口だって、そうだよ」
「え?」
「よっすぃ〜の事をずっと見てた。でもよっすぃ〜は梨華ちゃんを見てた。それでもよかったんだ。矢口は、梨華ちゃんが好きなよっすぃ〜が好きだったんだ」
「・・・・・」
「ごめんね。私、私・・・・」
「ごめんなさい、矢口さん」
「え?」
「私まだ、梨華ちゃんの事が・・・・好きです」
「・・・・・」
「でも、でも・・・・がんばって梨華ちゃんの事を忘れるようにしますから」
「よっすぃ〜・・・」
「だから、だから」
「待ってる」
「え?」
「ずっと、待ってる。今まで待ったんだもん、待つ事には慣れてるよ。いつまでも、よっすぃ〜が振り返ってくれるまで待ってるから」

ずっと、待ってます。

―了―
66 名前:夢追人 投稿日:2001年07月16日(月)21時36分19秒
>パクさん
紹介ありがとうございました

やっと外伝完結であります。
次から、本編第二章に突入したいかと思ってます。
黄板の方もそろそろ再開かと。
暇があれば読んでみてください。
67 名前:54 投稿日:2001年07月16日(月)23時27分33秒
よかったです。
最近の矢口はちょっと・・・って感じですけど、
ココのはイイ感じでした。
本編楽しみにしてます。
68 名前:夢追人 投稿日:2001年07月17日(火)01時58分33秒
>54さん
ありがとうです。
本編はりかなちに何かの波乱を与えようかと。
お付き合いいただければ嬉しいです。
69 名前:削除済み 投稿日:削除済み
削除済み
70 名前:削除済み 投稿日:削除済み
削除済み
71 名前:夢追人 投稿日:2001年09月17日(月)20時32分49秒
金のが倉庫逝きになって鬱(w

だもんで、こっち頑張ろうかと。
72 名前:夢追人 投稿日:2001年09月17日(月)20時44分10秒
『夢の中に』

第二章

私と梨華ちゃんは付き合っている。
今では、梨華ちゃんが私の家に泊まりに来るのは当たり前だし、私が梨華ちゃんの家に泊まりに行くのも、当たり前だ。

・・・・・でも最近、梨華ちゃんが冷たい。
73 名前:夢追人 投稿日:2001年09月17日(月)20時48分54秒
普通に話してくれるし、「スキだよ」とも言ってくれるけど

梨華ちゃんにキスをねだっても、してくれないし。
泊まりにいきたい、って言っても許してくれないし。

何か、拒否されてる、って感じ。

何よりも、梨華ちゃんは

最近、妙によっすぃ〜と仲がいい。

私は、梨華ちゃんとよっすぃ〜が仲良く話しながら帰るのを見て、心が痛む毎日を過ごしていた。
74 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月18日(火)03時01分27秒
再開ですか?なちりかってめったに無いので楽しみです。
75 名前:夢追人 投稿日:2001年09月19日(水)22時34分36秒
「梨華ちゃん、一緒に帰ろ」

勇気を出して、言ってみた。

「あ・・・ごめん、なっち。今日はよっすぃ〜と買える約束しちゃったんだ」
「・・・そうなんだ。うん、わかった。じゃ、また明日ね」
「うん・・・」

まただ。
『今日は』じゃない。『今日も』だ。
ここ一週間、梨華ちゃんとは、仕事上でしか話をしていない。
泊まったり、なんてもってのほかだ。
76 名前:夢追人 投稿日:2001年09月19日(水)22時39分53秒
何で・・・?梨華ちゃん・・・・

・・・・ダメだ・・・・涙が・・・・・出そうに・・・・

急いでトイレに駆け込んだ。
ここなら、誰にも見られることなく泣けるから。

幸い、人はいなかった。

ひとしきり泣いた後、鏡で自分の顔を見た。
少し腫れたかな・・・?

その時。

ドアが開き、人が入ってきた。
77 名前:夢追人 投稿日:2001年09月19日(水)22時46分12秒
「どうしたの?」

ごっちんだった。

「なっち・・・・泣いてる」

そう言って私の涙を指でぬぐう。
その優しさに、また涙があふれてきた。

「ありがと・・・ごっちん」
「うん・・・・別に、いいけど。何かあったの?」
「・・・・・」
「話したくなかったら、いいけどさ。でもね、なっち。話すだけで、気が楽になる事もあるよ」
「ごっちん・・・・」
「後藤じゃ、頼りないかもしれないけど、なっちがいいなら、話聞くよ?」
「ありがと・・・・ごっちん」

ごっちんの優しさが、今の私の心に染みた。
私は、梨華ちゃんとの事をごっちんに言った。
78 名前:夢追人 投稿日:2001年09月19日(水)22時48分15秒
>>74さん

再開です。
交信はこまめに・・・・できるかなぁ(w
79 名前:夢追人 投稿日:2001年10月03日(水)22時47分44秒
「そうなんだ」
「・・・・うん」

ごっちんはイヤな顔ひとつせずに私の話を聞いてくれた。
嬉しかった。何だか救われた気がした。

「なっち、今日なっちの家に泊まってもいい?」
「へ?なんで?」
「なっち、まだ何か隠してるでしょ?」

驚いた。ごっちんは、たまに人の心を読んでいるかのような事を言う。

今のも、そうだった。
80 名前:10 投稿日:2001年10月03日(水)23時25分36秒
コテハン公開したんで見に来れば…
おひさです。(w
刺激になって再開されたのなら短編企画も良いもんですね。
81 名前:夢追人 投稿日:2001年10月26日(金)00時24分26秒
ごっちんが一人で家に来るのは、初めてかもしれない。

紅茶を淹れている間、ごっちんはソファに座って部屋を眺めていた。

「あんまジロジロ見ないでよ〜、恥ずかしいっしょ」
「別にいいじゃん。キレイだしさ。後藤の部屋に比べたら天と地だよ」
「はい、紅茶」
「あ、ありがと〜・・・・ん〜美味しい」

ホントに美味しそうに紅茶を飲むごっちんは、とってもカワイイ。
純粋、っていうか、無邪気っていうか。

こくん、と喉を鳴らして一口紅茶を飲んだ。
体が温まる感じがする。

気が付くと、ごっちんはじっと私の事を見ていた。
82 名前:夢追人 投稿日:2001年10月26日(金)00時33分08秒
「・・・・?何?」
「なっちさぁ・・・さっきも言ったけど、何か隠してるでしょ?」
「・・・・」
「何か、無理してる、って感じ」
「・・・・ごっちん」
「後藤さぁ・・・・頼りないかもしれないけど、話くらいは聞けるよ?」
「・・・・」
「なっちの悲しそうな顔はあんま見たくないんだよね・・・ってちょっとクサかったかな?へへへ」
「・・・全然、そんな事ないよ。カッコいい」
「なんだよう、それぇ」
「ふふ、なんだろうね」
「やったぁ」
「え?」
「やっと笑ったなぁ、って。やっぱり笑顔のなっちがイチバン好きだな」

ズキン。

胸が痛んだ。

『笑顔のなっちが一番好き』

何度も、梨華ちゃんに言われた言葉。
私が、一番好きな言葉。
83 名前:夢追人 投稿日:2001年10月26日(金)00時34分54秒
>>80
第四回もやっちゃうかも(w

こっそり交信(w
84 名前:夢追人 投稿日:2001年10月28日(日)13時39分10秒
「なっち・・・?」
「・・・・・」
「ねぇ、なっ・・・!」
「・・・・何でもないから」
「そんな事あるわけないじゃん!なっち泣いてるよ。また、泣いてる」
「・・・ごめんね」
「どうしたの?後藤、何かヤな事言った?ゴメンね、ゴメン」
「・・じゃない」
「え?」
「そうじゃなくて、・・・何でもない。気にしないで」
「気にするよ!」

急に声を張り上げたので、驚いてごっちんを見た。
少しぼやけて見えた。

85 名前:夢追人 投稿日:2001年10月28日(日)13時39分45秒
「なっちはいっつもそう!一人で悩んで、悲しんで・・・」
「ごっちん・・・」
「後藤、そんなに頼りにならない?ねぇ、後藤はなっちの力になれない?後藤は、梨華ちゃんよりなっちが好きなんだよ!少しは後藤の事も見てよ!」
「え・・・・?」
「なっちが梨華ちゃんの事好きだって事知ってたよ。だって後藤はずっとなっちを見てたんだから。梨華ちゃんと付き合うようになった時、すごくショックだったんだよ。でもね、なっちがスゴク幸せそうだったから、それでもよかったんだ」
「・・・・」
「後藤は、なっちが全部好きなんだよ。笑ってるなっちも、泣いてるなっちも、怒ってるなっちも。そして・・・・梨華ちゃんが好きななっちも」
「ごっち・・・・」

言葉は続かなかった。
テーブル越しに、唇を奪われたからだった。
不思議と、嫌じゃなかった。
86 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月28日(日)17時27分57秒
そう来たか!
87 名前:夢追人 投稿日:2001年10月29日(月)01時16分35秒
>>86さん
そうきちゃいました!(w
なちごまっぽくなるかな〜って自分でもわかんないんですが(w
88 名前:夢追人 投稿日:2001年10月30日(火)00時08分32秒
実際、唇が触れ合っていた時間はそう長くはなかったと思うけど、ずいぶん長いように感じた。

唇が離れた時、ごっちんは名残惜しそうだった。
可愛かった。

「ご・・・ごめん!急に、あの、その・・・」
「え?」
「その、冗談じゃないから!」
「・・・うん」
「私はなっちを泣かせたりしないよ!絶対!」
「ごっちん・・・」
「急に言われたってなっちも、その、あれだと思うし」
「・・・え?」
「今日は、帰るね。このままいると、なっちを襲いそうだし。最初はホント、その、言うつもりなんてなくて、なっちの話に付き合ってあげようと思ってたんだけどね」
「ごっちん・・・」
「えへへ、なんか・・・・言っちゃった。あは」

素直に可愛いと思った。
抱きしめたかった。
でもできなかった。


ココロのどこかで、梨華ちゃんがこっちを見ていた気がした。

89 名前:夢追人 投稿日:2001年10月30日(火)00時15分09秒
結局、ごっちんは帰った。

悩みを聞いてもらうつもりだったのに、余計に悩んでしまう羽目になった。

私は、なんだかよくわからなかった。
自分が、誰を好きなのか。


『ゆっくりでいいから、私のことも見て』
『返事は、なっちの決めた時に聞く』
『でもこれだけは言えるよ。私はなっちがスキだって』

帰り際にごっちんが言った言葉が頭の中で響いてる。

私は、ごっちんが『私』と言っていたな、と思った。
90 名前:( `.∀´)ダメよ 投稿日:( `.∀´)ダメよ
( `.∀´)ダメよ
91 名前:夢追人 投稿日:2001年11月08日(木)21時23分30秒
「な〜っち!」

振り返ると、そこには梨華ちゃんがいた。
満面の笑みを浮かべている。

でも、私はぎこちなく笑うだけ。

「ねえ、今日泊まりにいってもいい?」
「え?」
「ダメかなぁ?久しぶりなのに」
「あ、今日ね、うん、ちょっと・・・ダメなの」
「そう・・・・」

嘘をついた。梨華ちゃんの悲しそうな顔が、心に響いた。

何で?せっかく梨華ちゃんといちゃいちゃできるのに。
何で?やっぱりごっちんの事が頭にあるんだろうか。

「それじゃあ、また今度ね」
「うん・・・・ゴメンね」
「ううん、いいよ。なっちにも事情があるんだろうし。ちょっと寂しいけどね」

92 名前:夢追人 投稿日:2001年11月08日(木)21時27分06秒
ココロの声が言う。

よっすぃ〜とはどんな関係?
何で最近冷たいの?
何で急に優しくなったの?
よっすぃ〜が関係してるの?

考えれば考えるほど、ココロが痛い。

こんなことを考える自分が、すごく嫌だ。
少しでも、梨華ちゃんを疑っている自分が。




そして

少しずつ、ごっちんに惹かれている自分が。
93 名前:夢追人 投稿日:2001年11月08日(木)21時31分09秒
付き合い始めたあの頃は、こんな風になるなんて、少しも思わなかった。

私達を邪魔するモノなんて何ひとつないって信じられた。



でも現実は、イロイロあるわけで。
今私は、かなり悩んでいるわけで。


ココロが、壊れそう・・・・・・
94 名前:夢追人 投稿日:2001年11月08日(木)21時32分03秒
何だかイタイ方向に進んできたなぁ(w


ごま、なっちを奪わないで!(w
95 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月20日(火)02時00分10秒
どうなるんでしょ????
ごっちんは???なっちはどうするんだ???
96 名前:夢追人 投稿日:2002年01月07日(月)17時10分57秒
数週間が経った。

事情は変わらない。

そろそろ私にも限界が来る。
ひしひしとソレを感じる。

もう一人の私が囁く。


よっすぃ〜が悪いんだ


そうだ。
よっすぃ〜が、悪いんだ・・・・・
97 名前:夢追人 投稿日:2002年01月07日(月)17時16分46秒
ある仕事の帰り。


よっすぃ〜と一緒に夜道を歩いていた。
私から誘った。よっすぃ〜は一瞬戸惑っていたが、「安倍さんから誘ってくれるなんて嬉しい」と言ってすぐに了承した。


嘘。
梨華ちゃんの方が良かったんでしょ?



よっすぃ〜は饒舌だった。
よっすぃ〜が「梨華」という単語を発するたびに、私のココロの中の黒い部分が増えていくように感じた。


「それでですねぇ、梨華ちゃんってば・・・・え?」


よっすぃ〜の体は道路に飛び出した。
向こうからトラックがかなりのスピードで走ってきた。
よっすぃ〜は何が起こってるかまだわからないという顔をしていた。

トラックがすぐそこまできていた。
私は笑っていた。
泣きながら笑っていた。


ぶつかる、と思ったその瞬間。
私の横を、何かが通りすぎた。
98 名前:夢追人 投稿日:2002年01月07日(月)17時19分45秒
「何か」がよっすぃ〜を突き飛ばした。
そして次の瞬間、「何か」は宙を舞っていた。


全てはスローモーションで見えた。


私がよっすぃ〜を突き飛ばした時から、「何か」が宙を舞うまで。





「梨華ちゃん!!!!!」


よっすぃ〜が叫んだ。










私は・・・・・・・・

私は・・・・・・・・・




そこからの記憶は、ない。
99 名前:夢追人 投稿日:2002年01月07日(月)17時23分01秒
気づくと、病院だった。


手術中のランプが点灯している部屋の前で、私はソファに座っていた。
みんないた。

よっすぃ〜もいた。

みんな黙っていた。
泣いてる人もいた。

でも。
でも誰が中で手術しているのだろう。


周りを見渡した。


一人足りない。


まさか。






そして、思い出した。
梨華ちゃんが・・・・・・地面にたたきつけられた瞬間を。






私の・せいだ
100 名前:夢追人 投稿日:2002年01月07日(月)17時28分05秒
ふらっと立ち上がり、歩き出した。


「安倍さん?」


よっすぃ〜が訝しげに聞いた。


「どこ行くんですか?」


答えなかった。
どうやらよっすぃ〜はみんなに事の詳細を話していないみたいだった。


「ん。ちょっと・・・・トイレ」



適当な事を言った。


病院を出るとタクシーを拾い、梨華ちゃんの家まで行った。


合鍵を使って部屋に入った。


梨華ちゃんの帰りを待たなきゃ。
きっと元気になって帰ってくる。



ふと見ると机の上に日記があった。
思わず手に取った。


自然とページをめくっていた。
101 名前:夢追人 投稿日:2002年01月07日(月)17時30分33秒
10月18日

よっすぃ〜に相談された。
よっすぃ〜は矢口さんが好きらしい。
あの時言っていたのは矢口さんの事だったんだ。
なんか私とダブって見えたので、すごい親身になって相談にのった。

上手く行くといいな。
102 名前:夢追人 投稿日:2002年01月07日(月)17時33分03秒
11月17日

ここのところずっとよっすぃ〜と一緒に居て、なっちと会っていない。
寂しい。

もう、さっさと告っちゃってよよっすぃ〜!
なんてね。

なっち怒ってるかな。
やだなぁ、なっちに嫌われたら。
103 名前:夢追人 投稿日:2002年01月07日(月)17時40分35秒
12月9日

なっちに一緒に帰るのを断られた。
ショック。


なっちに嫌われたかなぁ。
最近ごっちんと仲いいし。
私よっすぃ〜と浮気してるように思われてるのかなぁ。
そろそろなっちに言わないとダメかも。

よっすぃ〜と矢口さんの仲を取りもって、なっちに誉められたかっただけなんだけどなぁ。

私ってダメだな・・・・・
104 名前:夢追人 投稿日:2002年01月07日(月)17時46分36秒
それ以上は見れなかった。



はは。



ははははははは。





なんだ。
私の勘違いだったんだ。


なんてバカだったんだろう。




涙が止まらない。
止まって欲しくない。

梨華ちゃんはずっと私を思っていてくれた。



なのに、私は




私は・・・・・・・・・・・


105 名前:夢追人 投稿日:2002年01月07日(月)17時48分06秒
今日の日記のところにこう書いた。




『ごめんね。大好き。さよなら』


106 名前:夢追人 投稿日:2002年01月07日(月)17時52分47秒
家に帰り、お風呂場へ行った。


お湯は十分たまっていた。


帰る途中買ったカミソリをケースから出した。



あとは、ドラマや本で読んだとおりにすればよかった。







シュパ





その音がやけに大きく聞こえた気がした。
107 名前:夢追人 投稿日:2002年01月07日(月)17時56分21秒






だんだん眠くなってきた。





視界が霞んできた



梨華ちゃんがいるような気がする




夢の中にいるような感じ






流れる水の音も、頭に響く鼓動の音も、全てが消え去った







薄れ行く意識





夢の中で、梨華ちゃんに会えたらいい

夢の中で、梨華ちゃんと幸せになりたい





Fin
108 名前:夢追人 投稿日:2002年01月07日(月)17時59分24秒
えっと、はい、わかってます。
最後、ムチャクチャでした。

でもこうすると決めてまして。
それでも急ぎすぎで終わらせたな、と思ってます。

一度でも目を通してくれた方、ありがとうございます。


それでわ
109 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月14日(月)08時21分26秒
ガ━━(゚Д゚;)━━ン
110 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月14日(月)14時45分40秒
スゴヒ…
111 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月21日(月)12時09分53秒
続編希望!
112 名前:夢追人 投稿日:2002年01月24日(木)00時34分22秒
おおレスが(感涙

>>109さん
ええと、やっぱり急激でしたか?(汗
読んでくれてどうもです♪

>>110さん
スゴヒって何がでしょう?(w
誉め言葉ととっておきます(勝手
読んでくれてどうもです♪

>>111さん
続編と言われましてもこれで終了しちゃったわけで(汗
メインがいなくなったのでどうにも・・・・
とりあえず読んでくれてどうもです♪

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