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交響曲第3番
- 1 名前:Tristan 投稿日:2001年05月09日(水)01時48分09秒
- はじめて書かせていただきます
この物語はある有名な小説がモチーフです
(ほとんどパクリですけど)
登場人物の多い小説なのでハロプロメンバーが
ほぼ全員登場予定です
それではよろしくお願いします
- 2 名前:Tristan 投稿日:2001年05月09日(水)01時49分52秒
- プロローグ 星空の誓い
「宇宙をこの手に掴むまで・・・」
鮮やかな光り輝く金髪の少女が星空を見ながら力強く語っている
「・・・様以外に誰が成し遂げなれますでしょう」
金髪の少女よりやや背が高めな赤みがかった髪を持つ
同じ年ぐらいの少女がこう答える
後に英雄と呼ばれることになる金髪の少女とその傍を共に
歩んでいくことになる少女の戦いは星空の誓いからはじまった
- 3 名前:Tristan 投稿日:2001年05月09日(水)01時51分33秒
- もう一つのプロローグ 小さな訪問者
pipipipipipipi・・・・・
突然オンライン通信のモニターが光る
年齢のわりには落ち着いた感じの女性が写し出て
「おーいこんな時間でもまだ寝ているの?」
が 返事はかえってこない
「本当は起きてるんでしょう?」
まるでいつものことのように続ける
「昨日まで歓迎式典やらなんやらで疲れてるんですよ」
だるそうな声でやっと返事する
短めの髪がボサボサになっているボーイッシュな少女が
ベッドから起きあがる
モニターから
「この前伝えたこと忘れているの?今日だよ」
何のことだろうと考えていると部屋のインターホンが鳴る
これまただるそうに玄関の扉を開けるとそこには
「今日からこちらでお世話になります・・・・・です」
八重歯のかわいい笑顔の少女が立っていた
こうしてもう一人の英雄と呼ばれる少女と家族として共に歩んで
いく少女の新たな生活がはじまった
- 4 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月09日(水)02時39分46秒
- おおっ
あれですな、誰かやると思ってたけど。
俺ファンだから採点厳しいよ。
とりあえず、はっきりしてるのは一人だけか(w
あの二人は、もしかして、敵味方?
- 5 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月09日(水)03時03分09秒
- ついに、この作品がきましたか〜!!
自分もファンなんでかなり期待してます。
登場人物が非常に多いんで、ハロプロメンバーの配役も楽しみです。
もし、あの二人が主人公なら非常にうれしいですな〜。(w
- 6 名前:Tristan 投稿日:2001年05月09日(水)05時25分09秒
- 1−1新たなる出会い
「星を見ておいでですか閣下」
と吉澤ひとみが聞く
「ああ、星はいい・・・いつの時代どこの社会でも人は幼い頃には夜空の
星を見上げてそれを掴もうと手を伸ばす・・・そしてやがて自分の腕では
それが不可能であることを悟りそれが大人に成ることだという・・・
だが私はそうは思わない必ずあの星ぼしをこの手に・・・・」
金髪の少女後藤真希が答えるとなりでひとみも星を見ている
真希は表情を変えて
「で、?なにか報告ではないのか」
ひとみが答える
「やはり敵は我が艦隊の2倍の兵力で3方から接近しつつあります。
それについて5人の提督がたが閣下に緊急にお会いしたいと
申し込んでこられました・・・お会いになりませんか?」
真希はシートから腰を上げながら
「いや、会ってやるさ・・・やつらの門をひらいてやらねばならんからな」
そう言うと2人はブリッジを後にした
- 7 名前:Tristan 投稿日:2001年05月09日(水)05時28分51秒
- 後藤 真希・・・ モーニング帝国軍上級大将
帝国士官学校時代より各分野において類まれな才能を発揮し
当然のごとく主席で卒業する
弱冠17歳にして帝国軍将官となりその後の幾多の戦いに
おいて多大な武勲を上げ現在に至る その艦隊運動や戦術は
見事なまでに華麗で今まで艦隊戦において負けたことはない
帝国内では彼女の容姿とその言動から「生意気な金髪の小娘」
と呼ばれている
旗艦 レッドスコルピオン
吉澤 ひとみ・・・ 帝国軍准将
後藤真希とは士官学校時代からの仲であり彼女が唯一
心を開く存在。現在旗艦レッドスコルピオンに真希の
参謀長として同席。 士官学校時代は真希同様さまざま
な分野において優秀な成績を残す。しかし格闘戦や射撃
などでは真希をも上回る才能を発揮しその行動力と冷静な
判断は真希から絶大の信頼を受けている。
- 8 名前:Tristan 投稿日:2001年05月09日(水)05時39分13秒
- >>4
名無し読者さん
やっぱり有名ですからね少し書くか悩んでたんですけど
厳しい意見が出てもなんとか頑張ってみます
まずは帝国側から話しが進みます
>>5名無し読者さん
たぶんご想像しているとおりだと思いますが
登場人物の割り振りが結構大変なんですけどね
なるべく早くに主役級は登場させようと思います
- 9 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月10日(木)02時42分00秒
- この作品を最後まで書き上げるのは大変な労力を必要とすると思いますが、
頑張って下さいね!!
- 10 名前:Tristan 投稿日:2001年05月10日(木)03時58分16秒
- 旗艦レッドスコルピオン内のミーティングルームに各提督が集まって総司令
後藤真希の到着を待っていた。今回、真希の艦隊の陣営は帝国軍の上層部の
策略により今まで真希が行動を共にしてきたメンバーではなく、それぞれ
特徴的で非常に扱いにくい提督ばかりを集めていた。5人の提督の中でも
1番若く女性の提督はかなりの問題児ということであった。
ミーティングルームに集められた提督たちは待たされているのに
しびれを切らしているのか各々が語り始めていた。
「あんな小娘に戦いなどできるものか・・・」
「上層部もいったい何を考えているのかわからん・・・」
「まったくあの金髪の小娘はいつまで待たせるつもりだ・・・」
こう言って30代後半ぐらいの提督が席を立とうとしたとき真希がひとみと
共に現れ5人の各提督は起立して敬礼する。その様子を見たときひとみは
その中の女性でしかも真希やひとみよりも若い人物に注目していた
- 11 名前:Tristan 投稿日:2001年05月10日(木)04時03分16秒
- 「司令官閣下、意見具申を許可していただきありがとうございます」
5人の提督の内、最上位階級で女性の提督が代表で発言して続けようと
したとき真希が制止してさきに答える
「卿らの言いたいことはわかっている・・・現在の戦況が不利な条件にある
そのことに私の注意を勘気したいと言うのであろう」
さきほど毒づいていた30代後半の提督が前に出て戦況が映り出されている
テーブルモニターに近づいて返答する。
「左様です閣下、我が軍の正面に敵の第4艦隊が位置しその兵力は
12000左方向に敵、第2艦隊15000右に第6艦隊13000
合わせれば我が方の2倍の40000隻となり我が軍は圧倒的に不利な
態勢に置かれたと言えるでしょう。ここは残念ですが名誉ある撤退を
なさるべきではないかと愚考するしだいです」
「撤退など思いもよらぬことだ」
30代後半の提督がテーブルモニターを叩きながら聞く
「何故です理由をお聞かせ願いたい」
「我が軍が敵より圧倒的有利な態勢にあるからだ」
真希の口からは提督たちが思いもしない一言が発せられた
- 12 名前:Tristan 投稿日:2001年05月10日(木)04時06分32秒
提督は驚いた様子で再び聞く
「なんですと・・・どうも小官のように不憫なものには理解しがたい
展開を有しておいでのようですな・・・もう少し詳しく説明していただくと
ありがたいのですが」
「敵は我が方の2倍と卿は言うがそれはあくまでも全体を
合計すればの話だ・・・敵は現在その兵力が3方に分散されている・・・
1箇所に集中した我が軍がその個々の艦隊に対すれば数の上で我が方が
有利である上、包囲しようとする敵の中央に位置しているため敵がそれぞれ
合流しようとするより早く敵を捕らえることができる」
しばらく沈黙が続き各提督はそれぞれ驚きながら首をかしげている
この状況の中ひとみは注目した人物を真希の後方で見つづけていた
その人物は真希の話しに興味があるのか少し微笑みながら聞いている
ようだった。
- 13 名前:Tristan 投稿日:2001年05月10日(木)04時09分27秒
真希は周りを威嚇するかのように再び口を開く
「すなわち我が軍は敵に対し兵力の集中と機動性の両点において優位に
立っている・・・これを勝利の条件と呼ばずしてなんと呼ぶか・・・
我が軍は包囲の危機にあるのではない、敵を各個撃破する好機にあるのだ」
一人の提督が大声をあげ叫ぶ
「軌条の空論です・・・うまくいくわけありません」
他の提督たちも硬い表情のままで話しを聞きつづける
真希は声のトーンを変えることなく
「軌条の空論か・・・しかしやってみなければわかるまい・・・卿たちは私の元で
働いてもらうだけだ・・・意見があるなら戦いが終わった後、軍法会議にでも
掛ければよかろう・・・それぞれ各艦に戻り所定の位置についてもらう 以上だ」
そう言って真希とひとみは5人の提督に対し敬礼してミーティングルーム
から出て行った。
- 14 名前:Tristan 投稿日:2001年05月10日(木)04時12分25秒
残された提督達はそれぞれ戸惑いながら自分の艦に戻って行く途中
「各個撃破などできるはずない」
「軌条の空論だ・・・金髪の小娘め生意気なことぬかしおって」
ほとんどの提督が不満を漏らすなかひとみが注目していた
若い女性だけはその反対であった
「どうでしょうか・・・今回の作戦」
若い女性の部下と見えるものが聞く
「年寄りども・・・軌条の空論か・・・フフフ・・・マイナスのマイナス
はプラスかもしれんしな・・・発想の転換か・・・ええ感じやな・・・
今日の戦いすごくおもろなりそうやで 心配せんでも大丈夫や」
なぜか楽しそうにこう答えた
また最上位階級の女性提督も少し感じが違っていた
「夏、閣下はどうお思いですか・・・総司令の作戦案を」
「うーん・・・・」
俯きながら夏まゆみは何かを考え始めた
- 15 名前:Tristan 投稿日:2001年05月10日(木)04時19分10秒
今日はここまでです・・・
登場人物4人目までだしたのかな?
お疲れモードです
>>9
名無し読者さん
確かにすごく長い話ですもんね
できるだけがんばってみます
- 16 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月11日(金)02時48分56秒
- なるほど、最年少関西娘をこの役に持ってきますか〜!!(w
この先も、どうハロプロメンバーを当てはめていくのか楽しみです。
しかし、夏先生まで出てくるとは・・・(w
- 17 名前:Tristan 投稿日:2001年05月11日(金)04時50分49秒
真希とひとみがレッドスコルピオンのブリッジに戻ると各提督がそれぞれの艦に
戻っていくところであった。その様子を見ながらひとみが真希に問いただす
「閣下、よろしいのですか?皆、不平不満のある顔で帰っていきましたが」
真希は腰掛けたシートからひとみを見上げ
「放っておけ・・・やつらに上位者に逆らうだけの度胸があるものか・・・
ひとみは今回の作戦どう思う?なにか考えがあるようだが」
「作戦に関しては問題ないと思います・・・ですが、今回の艦隊はいつもの
閣下の艦隊ではなく上層部によって決められた艦隊ですのであまりきつい事を
おっしゃっては反抗をしないまでも、それだけ陰に篭もってサボタージュを
決め込まれては厄介なことになります・・・」
真希はひとみの髪をさわりながら
「相変わらずひとみは心配性だな・・・では、どうする?」
「5人の提督の中で一人だけ閣下の意見に好意的な様子の提督がいました」
- 18 名前:Tristan 投稿日:2001年05月11日(金)04時53分46秒
真希が考えているとひとみがファイルを開き続ける
「彼女の名前は加護亜依 貴族の出身のようですがあまり高家のようでは
ないようです・・・いままで特定の艦隊には属しておらずゲリラ戦や奇襲攻撃が
得意のようですので彼女を先方に使ってはいかがでしょう?」
「そうだなすぐ手配してくれ・・・それから2人きりのとき閣下はよせといつも
言ってるだろ」と言いながら微笑む
「わかってはいるのですが」
ひとみは少し苦笑しながら答える
その様子を見て真希は少し怒りながら
「わかっているなら実行しろ・・・この戦いが終わればひとみ自身が閣下になるの
だからな・・・中将に昇進だ・・・そして我が艦隊の半分は指揮してもらうつもり
だから楽しみにしておくのだな」
「わかりました真希様」
とひとみは短く答えた
こうして真希とひとみにとってある意味大きな出会いが生じる
トゥギャザー星域会戦は目前に迫っていた
- 19 名前:Tristan 投稿日:2001年05月11日(金)04時56分48秒
加護 亜依 ・・・ 帝国軍准将
士官学校において優秀な成績を残すが主席にはなれなかった。
原因は唯一つその性格である。人との馴れ合いを嫌い、どのようなとき
においても単独で動く事が多い為であった。それゆえ特定の艦隊には
属せずゲリラ戦や奇襲攻撃に登用されることが多いがその作戦行動は
大胆かつ豪快でさまざまな戦果を挙げており真希より1歳遅れ
ではあるが18歳にして准将となる。今回帝国軍上層部の策略により
真希の艦隊へと配属される。帝国一の問題児と評判で特定の艦隊に
属していないので1匹狼的な存在である
旗艦 ・・・ シルバーアロー
夏 まゆみ ・・・ 帝国軍大将
真希たちが帝国軍に入る前から数々の軍歴を重ねている女性提督
その艦隊運動はなかなか堅実であり、今までの功績から言えばすでに
元帥に昇進していてもおかしくないのだが、融通の利かない性格が
災いして出世が遅れている。加護亜依と共にトゥギャザー星域会戦に
真希の艦隊へ配属される。
- 20 名前:Tristan 投稿日:2001年05月11日(金)05時09分16秒
>>16
名無し読者さん
>>最年少関西娘をこの役に持ってきますか〜
最初は別の役に考えていたんですけど(いけいけの役で・・・)
なんとなくこっちかなと(どちらにせよ攻撃的・・・)
早めに登場させたかったもんで
>>夏先生まで出てくるとは・・・
他にいないんですよね年齢が離れた人(出しとかないと後々困るし・・・)
次の更新では同盟側に話しが移ります
- 21 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月12日(土)03時16分03秒
- 同盟派の自分としては次回更新が楽しみです。
- 22 名前:Tristan 投稿日:2001年05月12日(土)04時02分47秒
1−2同盟軍第2艦隊
「閣下、今回の作戦案を今1度提出したいのですが」
ボーイッシュな女性が艦隊司令官に懇願している
「市井参謀長、今回の作戦はすでに決定しておる・・・それに我が軍は
敵を3方から包囲し第2、第4、第6の合わせて40000隻
それに対して敵は20000隻なのだぞ・・・何を心配することがある
それなのに何故負けない算段を考えなければならんのだ
たしかに興味深い作戦案であるがいささか消極的ではないだろうか」
少し投げやりぎみに司令官が答える
「ですがまだ包囲網が完成されたわけではありません」
「とにかく作戦案は却下する・・・言っておくが君に含むところが
あるわけではないぞ」そう言って司令官はブリッジに戻って行った
- 23 名前:Tristan 投稿日:2001年05月12日(土)04時04分19秒
紗耶香は頭を掻きながら休憩ルームに戻った。
休憩ルームには紗耶香を待っていたのか同じ年ぐらいの女性が問いただす
「紗耶香、まただめだったの?でも今回の戦いは
楽勝だって艦隊司令も言っていたんじゃなかったっけ?」
紗耶香は少し考えてから答える
「うーん、確かに明日香の言うとおりなんだけどね・・・
ちょっと引っかかることが有るってゆうか・・・なんとなくだけど」
明日香は紗耶香が持っている作戦案に興味があるのか
「見せてもらっていいかな?」といい手を出している
それを見て紗耶香は資料を渡す
「えーと、敵に積極性があるならば我が軍の3個艦隊を各個撃破
出来る好機と判断し戦いを仕掛けてくるだろう・・・その際の対策として・・・・」
明日香が続けて読もうとすると
「無駄だよ・・・何回言っても聞いてもらえないもんあの人達は
それに敵の中に私と同じ考えを持つ人間がいるとは思えないし」
あきれ気味に紗耶香が答える
そのとき艦内放送が流れ作戦開始の準備がはじまろうとしていた
紗耶香は少し不安を覚えつつ休憩ルームを明日香と出ていった
- 24 名前:Tristan 投稿日:2001年05月12日(土)04時05分59秒
市井 紗耶香 ・・・ 同盟軍准将
同盟軍とはモーニング帝国から独立し自由な生活を目的として
設立された新国家の軍隊である。その同盟軍において史上最年少で
将官となり現在帝国軍とトゥギャザー星域において対峙している
第2艦隊の参謀長として参加している。もともと軍人になるつもりは
なかったのだが両親が早くに他界したため奨学制度のある軍事学校に
仕方なく進学し戦争の歴史学を勉強するつもりだったのだが、3年生の
とき歴史学科が廃止となった為、戦略研究学科に籍を移したことから
彼女の運命が変わっていった。戦略シュミレーションにおいて学年主席を
破ることをやってのけ周囲に驚きを与えたり、同盟軍に入隊後も昨年
恒星ダンスサイトにおいて民間人250万人を帝国軍の侵攻から無事救出
して同盟内では「ダンスサイトの奇跡」と称され、同盟の人々からは
「ダンスサイトの英雄」と呼ばれている。
福田 明日香 ・・・ 同盟軍中佐
市井紗耶香とは軍事学校の先輩、後輩の仲で今回の作戦において
紗耶香の補佐役として参加している。公私共に紗耶香とはよく
行動を共にしておりどちらかとゆうと親友関係に近いものがある。
彼女も軍事学校の戦略学科において優秀な成績を残しており紗耶香
ほどではないが19歳にして中佐となっているのは同盟軍においては
異例の速さの出世であろう。
- 25 名前:Tristan 投稿日:2001年05月12日(土)04時08分51秒
1−3同盟軍首都星にて
同盟軍首都星アップフロンティアの士官宿舎に紗耶香の住まいがある
家の主はいないのだかそこには一人の明るい少女が掃除に励んでいた
オンライン通信モニターが光り大人っぽい女性が写し出され話す
「希美ちゃん、今日は学校休みだしどこか行こうって言っていたけど
どうやら紗耶香たちの艦隊が戦いに入るようで私も補給部として
後方待機になるみたいなの・・・だから今日ダメみたいごめんね・・・」
申し訳なさそうに手を合わせて頭を下げている
希美は掃除の手を休めモニターの前に行き返答する
「別に彩さんが悪いわけじゃないですよ・・・それに今日は掃除とか
洗濯とかやることたくさんあるので心配ないです。」
希美の笑顔を見て安心したのか彩は顔を上げ
「紗耶香のお世話も大変だね・・・あの娘ったら希美ちゃんが来るまでは
ろくに掃除とかしなくてすごかったんだから・・・ほんと希美ちゃんは
いい子だよね・・・紗耶香にはもったいないくらいだよ」
- 26 名前:Tristan 投稿日:2001年05月12日(土)04時12分37秒
希美は少し照れながら話題を変えて聞いた
「そういえば今回の戦いはどうなんですか?なんかニュースでは
楽勝とか言っているみたいですけど・・・紗耶香さん大丈夫ですかね?」
「確かに相手の数は半分ぐらいだからそんなに心配しなくても
いいと思うよ・・・それに紗耶香だったら絶対大丈夫だって!!
ああ見えても戦いのことだったらあの娘に勝てる奴いないしさ」
「そうですよね、帰ってきたらおいしいご飯作ってあげなくちゃ
(彩の後ろが慌しく騒ぎはじめたのを見て)
それじゃまだ洗濯とか残っているので失礼しますね」
「私も準備とかあるしそろそろ戻るわね・・・今日のことは今度にでも
絶対埋め合わせするから・・・ほんとごめんねじゃあまた希美ちゃん」
お互い挨拶して通信モニターが切れた。
「彩さんすごく忙しそうだな・・・ちょっと楽しみにしてたんだけど
仕事なら仕方ないし、それに紗耶香さんもがんばっているんだもん
我慢しなくちゃ」と言いながら希美は再び掃除をはじめた
「希美ちゃんたらほんとよく気の効く子なんだから・・・・
まだ若いのにね・・・フフ・・紗耶香とどっちが年上なんだか、まったく」
そう言いながら彩は補給の準備に向かって行った。
- 27 名前:Tristan 投稿日:2001年05月12日(土)04時15分05秒
辻 希美 ・・・ 同盟軍軍事学校最上級生
両親が戦争において他界し戦争孤児となった為、
石黒彩の紹介で市井紗耶香の元に同居することになる。
紗耶香の家に来てから軍事学校に入学し紗耶香と同じく
戦略研究学科を選択している。もうすぐ卒業となるのだが
成績は優秀で卒業したら最も信頼し尊敬している紗耶香の力に
少しでもなれるよう日々がんばっている少女
石黒 彩 ・・・ 同盟軍准将 同盟軍後方補給主任
紗耶香たちが同盟軍の中で最も信頼できる軍事学校の先輩
希美を紗耶香に紹介し、少しでも紗耶香の普段の生活スタイル
を変えようとした張本人。同盟軍の戦場での補給物資の調達
を一手に引き受ける。また職業柄、膨大な資料や書類に追われる
毎日なのだが苦にすることもなくすばやくこなしていく
ためにデスクワークの達人と呼ばれている
ちなみに彼女は既婚者で夫と子供1人の3人暮らし
- 28 名前:Tristan 投稿日:2001年05月12日(土)04時22分11秒
本日もなんとか更新・・・
>>21
名無し読者さん
同盟編、一気にいってしまいました(ちょっと短めですが)
だんだん登場人物が増えて行く・・・
次回は戦いに入る前にどうしても帝国側で出しておきたいキャラが
いるので登場させようかと・・・(そのキャラ好きなもんで)
- 29 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月12日(土)04時41分32秒
- 断然絶対の帝国派なのでよしごまかごが帝国側で
うれしいのですが・・・原作どうりだとすると中盤で悲劇が・・・
ぜひ、よっすぃ〜に明るい未来を。だめ?
- 30 名前:Tristan 投稿日:2001年05月13日(日)04時24分12秒
1−4帝国軍首都星にて
真希たちが戦場にて開戦間近の頃モーニング帝国首都星ゼティマの将官専用高級酒場
にて2人の女性が酒を酌み交わしながら酒場内モニターのニュースで戦況を見ていた
アナウンサーの声が
「現在我が帝国軍はトゥギャザー星域にて同盟軍と開戦となりそうです・・・
我が軍20000に対し同盟軍は40000とゆうことですので苦戦が予想されます・・・戦いの詳細は随時・・・・」
話の途中かなり背の低めで茶髪に近い金髪の女性が口を開く
「あのお方は今回大丈夫かな?なんせ上層部の滅茶苦茶な
人事のせいでウチらこんなとこにいるし・・・本来なら今ごろ戦場で
同盟軍と相対してるはずなんだけど・・・」
問いかけに対し金髪の女性より少し背が高くどこか清楚の感じで
おとなしめの女性が答える
「あのお方なら大丈夫っしょ・・・確かに上層部の策略が露骨な人事だけどね・・・
私達は今回、同行できていないけど幸い赤毛のあの娘だけは参謀長として
同行しているわけだし・・・戦えないのは残念だけど・・・」
「そうだね、あのお方なら心配ないよね・・・」
そういったやり取りをしていると後方から突然声が聞こえた
- 31 名前:Tristan 投稿日:2001年05月13日(日)04時25分53秒
「帝国軍中将の安倍なつみさんと矢口真里さんですよね」
2人が同時に振り向くとそこには冷たそうな大きな瞳を持つ女性が立っていた
「私はラブマシーン要塞にて防衛司令副官をしている保田圭です・・・
お2人の後藤真希閣下の元での戦果は数え切れないほど聞いております
そのうち何かの縁があるかもしれないのでご挨拶でもと声を掛けさせていただきました」
その口調はどこか冷たそうな感じがしたが、2人とも快く返事し
「そうですか、わざわざどうも、安倍なつみです」
「矢口真里です・・・それより保田さんは要塞勤務なのになぜゼティマのこんな場所に?」
圭は冷たそうな表情を変えずに
「要塞防衛の定例会議の同行で来ていたのですがトゥギャザー星域の戦いで
予定が変わって時間を潰す必要があったので・・・・そろそろ開戦のようなので
司令長官の元に戻ります突然失礼しました」
と言って酒場から出て行った
真里となつみはお互い顔を見て
「なんだったんだろうね」 「なんだったんだべ」
2人とも不思議に思っていた
- 32 名前:Tristan 投稿日:2001年05月13日(日)04時29分21秒
安倍 なつみ ・・・ 帝国軍中将
普段は後藤真希の艦隊所属なのだが今回の軍部の人事で首都星ゼティマにて
待機行動を命じられている。後藤真希艦隊において数々の戦果を挙げその
艦隊運動の速さは帝国軍一と言われており人々は彼女のことを
「疾風なつみ」と呼ぶ
後藤真希が吉澤ひとみ以外で信頼できる数少ない存在であり戦場での功績は
計り知れないものがある。その性格は温厚で誰に対してもやさしい態度で接し
部下からも厚く信頼されている。矢口真里とは6年前戦場を共にしてから
親友関係である。
旗艦 ・・・ イエローシュトロム
矢口 真里 ・・・ 帝国軍中将
安倍なつみと共に首都星ゼティマにて待機行動を命じられている。
後藤真希艦隊にて数々の戦果を挙げそのほとんどがなつみと行動しており
なつみのすばやさほどではないが彼女の艦隊運動は正確かつ冷静でその作戦行動に
おいては後藤真希をも凌ぐと言われている。普段は活発でさばさばした性格であるが
いざ戦場に出ると冷静な判断と先の展開を読むことに長けておりその際着用している
青色コンタクトの容姿から「ブルーアイの矢口真里」と呼ばれる
安倍なつみとは親友関係であり彼女と共に後藤真希から信頼を得ていてこれから
真希にとって重要な存在となる
旗艦 ・・・ ディープパープル
保田 圭 ・・・ 帝国軍准将 ラブマシーン要塞防衛司令副官
15年前に帝国軍が同盟軍との戦いにおいて最重要星域となる
ラブマシーン星域に巨大要塞を建設しその要塞の防衛司令副官を務める。
その大きな瞳はどことなく冷たいようで会話をするときも表情を崩すこと
はない。なぜなつみ達に話し掛けてきたのかはこの時点では不明である。
ただ後藤真希やその艦隊については興味を持っており真希が現在侵攻中の
トゥギャザー星域の戦いに注目している。
- 33 名前:Tristan 投稿日:2001年05月13日(日)04時35分54秒
更新です・・・
>>29
名無し読者さん
今回の更新で帝国側がさらに登場しました
>>よっすぃ〜に明るい未来を。だめ?
こればっかりは先の事なのでまだなんとも・・・
ノーコメントとゆうことで・・・
- 34 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月14日(月)04時10分56秒
- 娘。のほとんどが帝国側か〜。
ってゆうか現メンバーと脱退メンバーで分けてるんですね!?(例外もあるようだけど)
同盟派としては少し寂しい。
- 35 名前:Tristan 投稿日:2001年05月14日(月)12時54分05秒
1−5 トゥギャザー星域会戦その1
数時間後、レッドスコルピオンのブリッジにて真希は通信を開き
各艦隊に作戦の詳細を伝えはじめる
「敵は左右中央に3個艦隊を配置している・・・まず最初にこのまま
我が軍は最高速にて直進し正面の敵第4艦隊から攻撃を仕掛ける
各艦隊所定の位置につき次第ただちに作戦を開始する 以上だ」
作戦を伝え終えると真希はひとみに
「いまごろ老いぼれどもがまた騒いでいるだろうな」
「作戦が終われば誰も文句をいえなくなるでしょう」
そのとき通信が入り
「全艦隊所定の位置につきました」
「作戦を開始する、全艦隊発進」
真希の合図と共にトゥギャザー星域会戦が始まろうとしていた
- 36 名前:Tristan 投稿日:2001年05月14日(月)12時55分43秒
同時刻、真希率いる帝国軍が艦隊行動を開始したとき
同盟軍第2艦隊に緊急通信が入る
「偵察艇より入電・・・帝国軍は予定の中域にあらず・・・
急進して第4艦隊と接触するならん」
司令官は驚き声を上げる
「なんだと!!そんな非常識な!ありえんことだ」
その会話を横で聞いていた紗耶香は自分のシートのコンピューター
に作戦資料を見ながら次々とプログラムを打ち込んでいた
再び戦場・・・
帝国軍が同盟軍第4艦隊に接近した時にはその行動を読むことが
出来ず、第4艦隊司令官をはじめ皆がただひたすら混乱していた
「帝国軍艦隊急速に接近!!」
「これはどうゆうことだ?帝国軍はどうゆうつもりだ・・・何を考えている
なんとゆうことだ、敵の司令官は用兵をしらん・・・こんな戦い方があるか!!」
「司令官閣下どうなさいます」
「どうするもあるか・・・とにかく第2、第6艦隊に緊急通信・・・
×××××中域にて敵と遭遇、至急来援を請うと」
「だめです・・・妨害電波が・・・閣下・・・敵が・・・」
時すでに遅く帝国軍は第4艦隊の目前に迫っていた
- 37 名前:Tristan 投稿日:2001年05月14日(月)13時00分08秒
「全艦、砲撃開始!!」
帝国軍の先方である亜依の艦隊は第4艦隊に向けて一斉に主砲を放つ
その砲撃は寸分も狂うことなく先頭集団を的確に捕らえていた
第4艦隊も遅れて態勢を整え反撃しようとするが隊列はバラバラである
その様子を真希が見てつぶやく
「無能者め反応が遅い・・・」
同盟軍は過去の戦いの例から今回の作戦を立案し倍の戦力を持って3方から
帝国軍を包囲し殲滅するつもりであった。しかし真希の戦術は同盟軍を見事に
裏切る形となり完全に主導権は帝国軍が握っていた。先方に位置する亜依の艦隊は
すばやく尚且つ忠実に作戦を起こし次の行動に移って行く。
亜依がシートから立ちあがり命令を下す
「よーし戦闘艇発進や・・・近接戦闘に移るで・・・気合入れていかんかい!!」
彼女の艦隊から次々と戦闘艇が飛び出ていく
亜依は楽しそうに話しを続ける
「誰の手柄になろうが、とにかくは勝つことやで・・・今回の戦いで我が
艦隊のすごさを見せ付けてやるんや・・・1艦たりとも逃がしたらあかん・・・
遠慮することないで・・・ドンドンいてまえー」
- 38 名前:Tristan 投稿日:2001年05月14日(月)13時02分14秒
亜依の艦隊の戦闘艇はすばやく第4艦隊に近づき攻撃を加えて行く
第4艦隊も戦闘艇を出撃させようとするが反応が遅れたため戦闘艇が
出撃することなく打ち落とされ、第4艦隊のほとんどが帝国軍に砲火を
浴びせることなく無残にも散っていった。
「雷撃艇発進!!」
亜依の艦隊の後方である夏の艦隊は、その無謀さをカバーするように
待機して逃げようとする敵艦を確実に捕らえていた
次々に繰り出される亜依の艦隊の攻撃と堅実に作戦をこなしていく夏の艦隊に
よって第4艦隊は連携できることなく、逃げようとする艦や態勢を無理に
立て直そうする艦が挙句の果てに味方艦同士でぶつかる始末であった
それを見て亜依は呆れながらつぶやく
「同盟は何やっとんのや・・・張り合いがないのう・・・」
もはや勝敗は決していた
- 39 名前:Tristan 投稿日:2001年05月14日(月)13時17分38秒
今回の更新から戦闘に突入です(やっとです``r(^^;)
>>34
名無し読書さん
>>ってゆうか現メンバーと脱退メンバーで分けてるんですね
うぉ!!ほんとだ!!意識したつもりはなったんですけど
見事にその図式ができあがってますね〜(いまのところ)
(ひそかに残りのキャスティングを見直すと(^^;; )
戦闘長いですけどがんばって更新したいと思いますe(^。^)g
- 40 名前:34 投稿日:2001年05月15日(火)04時18分15秒
- 偶然でしたか〜(w
勘繰り過ぎでしたね。
そういえば第六艦隊に市井参謀長の親友は乗っているのかな?
- 41 名前:Tristan 投稿日:2001年05月16日(水)03時21分32秒
その頃第2艦隊では第4艦隊との通信を試みていたが当然通じるはずもなく
ただ司令官をはじめみな動揺していたが、そのなかで紗耶香だけは冷静に
自分の席に着きながら状況を考察していた。
その様子を見て司令官が問いただす
「市井准将・・・貴官はこの事態をどう見る?意見を言ってみたまえ」
紗耶香は席から立ちあがり答える
「やはり敵は、各個撃破に出てきたということでしょう・・・まず正面の
第4艦隊を処理にかかったのは当然の選択です・・・第4艦隊は最も数も
少なく、残る第6艦隊と我が艦隊の距離は最も遠いので、敵とすれば
第4艦隊を打ち破った後でも我々が合流するより早くどちらかと対する
ことができますから」
「だが第4艦隊もそう簡単にはやられはしまい」
紗耶香は冷静に戦況を表すモニターを指差し続ける
「両軍は正面から衝突したと推測されます・・・敵の20000隻に対して
第4艦隊は12000隻・・・勝敗はおのずから明らかです」
「ならば尚のこと戦場に急行して第4艦隊を救援しなくてはならん・・・
うまくいけば帝国軍の後背を突くこともできる」
「おそらく無理です・・・我々が到着するより前に戦闘は終わっているでしょう
敵は1早く戦場を離脱して我々と第6艦隊が合流する前に、いずれかの背後に
廻って攻撃を掛けてくるはずです」
- 42 名前:Tristan 投稿日:2001年05月16日(水)03時23分59秒
司令官は手元を叩きながら声を荒げる
「では、どうしろと言うのだ・・・」
紗耶香はコンピューターを操作しながら説明する
「第2、第6艦隊は最短距離を通って合流し、その中域に新戦場を設定する
のです・・・両艦隊を合わせれば28000隻、20000の敵と互角以上の
戦いができます」
「でわ、君は第4艦隊を見殺しにしろと言うのか・・・しかし友軍の危機を
放置してはおけん」
「今からではどうせ間に合いません・・・このままでは3艦隊いずれもが敵の
各個撃破戦法の餌食になってしまいます」
「もういい准将・・・ともかく我が艦隊は第4艦隊の救援に向かう・・・」
紗耶香はまだ何か言いたそうだったが諦めて席に戻りコンピューターを
見つめながら再び戦況について考え始めた。
- 43 名前:Tristan 投稿日:2001年05月16日(水)03時33分30秒
第4艦隊は紗耶香の予想したとおりすでに帝国軍に敗れていた
その戦闘は第4艦隊がほぼ全滅に対し帝国軍はほとんど犠牲を出して
いなかった。亜依の艦隊を筆頭にすさまじい攻撃を掛けて一気に勝敗が
決してしまったのである。
レッドスコルピオンに夏まゆみから通信が入る
「組織的な抵抗は終わりました・・・以後、掃討戦に移ることになりますが?」
「無用だ・・・戦いはまだ3分の1が終わったばかりだ・・・逃げ散った敵など
放置しておいてよい・・・それより次の戦闘に備えることだ」
「わかりました、総司令官閣下」
夏まゆみは真希に対して考え方が変わったのか丁寧に返事して敬礼した
通信が切れると真希は隣にいるひとみに聞く
「少しは態度が変わったな・・・彼女も」
「ええ・・・変わらざろうえないでしょう」
「次に、左右どちらの艦隊を攻撃すべきだと思う・・・ひとみ」
「どちらの側背に廻ることも可能ですが・・・お考えは決まって
おられでしょう・・・」
「まあな・・・」
真希がひとみを見て微笑む
ひとみはブリッジ内のモニター指差しながら続ける
「右方向に位置する第6艦隊のほうが兵力が少のうございますね」
「その通りだ・・・このまま右方向に進路を変更しつつ進み、敵第6艦隊の
右舷側背に廻って攻撃を掛ける・・・所要時間はどれくらいだ?」
「4時間弱です」
「こいつ・・・もう計算していたな・・・その旨を全艦隊に伝達しろ」
すでに真希とひとみの間では次の作戦行動について意志の疎通が出来ており
着実に同盟軍を破る算段は完成していた。
- 44 名前:Tristan 投稿日:2001年05月16日(水)03時57分50秒
遅くなりながらも更新です
>>40
34さん
いつもレスありがとうございます m(__)m
>>そういえば第六艦隊に市井参謀長の親友は乗っているのかな?
次回の更新で明らかに?・・・サヤカ・アスカとくれば・・・
(うーん誰でしょう・・・)
- 45 名前:金銀妖瞳 投稿日:2001年05月16日(水)21時48分30秒
- おおーっ。
すごいのがはじまっとる。
思わず、しまいこんでた原作を取り出してしまいました(w
めっちゃ、大変そうだけど…。
がんばってください。
配役が楽しみ。
- 46 名前:34 投稿日:2001年05月17日(木)02時21分30秒
- 次回を楽しみにお待ちしております。
誰かな〜!!
- 47 名前:Tristan 投稿日:2001年05月17日(木)05時54分56秒
1−6 トゥギャザー星域会戦その2
軍上層部の策略によって集められた提督たちは真希の戦術が
いかに正しかったのかを思い知らされる結果となったのだがその反応は
さまざまで、亜依と夏まゆみを除く他の3人は不満でいっぱいであった。
第6艦隊への接触時間までの間、時間的余裕があり各艦1時間半づつ
交代で休息をとる途中に3提督たちは集まり各々が語っていた
「まぐれだ・・・初戦の勝利などまぐれに過ぎない」
「そうだとも・・・あのような敵が相手なら誰にでも勝てる・・・
なにもあのような小娘の言いなりにならずとも」
「こうなったら小娘ひとりの功績にされてたまるか必ず出し抜いてくれる」
提督たちが熱い口論をしている中、他の下級兵士達は真希の鮮やかな戦い
を目の当たりして感心するばかりであった。そのほとんどが真希に対しての
考え方を変えていくばかりでなく、真希の今までの功績を認め今回の戦いに
おいて余裕すら感じられるようになっていた。
束の間の休息が終わると共に第6艦隊との接触時間は近づいていく
- 48 名前:Tristan 投稿日:2001年05月17日(木)05時58分27秒
第2艦隊が第4艦隊の救援に向かっている最中、紗耶香は何か考えて
いるのか休憩ルームで外を見ていた。明日香が持っている紅茶を
紗耶香に渡しながら聞く。
「どうなってるのかな?戦場は・・・」
紅茶を受け取り紗耶香が答える
「まさか敵に私と同じ考えを持つ人間がいるとは思っていなかったしね・・・
それにまったく無駄なく戦場を移動している・・・一体、敵の司令官は
どんな人物なんだろ・・・」
紗耶香は第4艦隊の戦況の事も心配であったが、それ以上に敵の艦隊司令官が
どのような人物であるかの方が気になっていた。あれだけの戦術で同盟軍の
作戦を見事なまでに看破してきたのである。確かに紗耶香の頭の中でも想像
できた事態だったのだが、それをいざ戦場で実践できる人物が帝国軍に
いるとは思っていなかった。
- 49 名前:Tristan 投稿日:2001年05月17日(木)06時01分25秒
そんな紗耶香の様子を見て明日香はため息をつきながら
「だめなのかな?第4艦隊は・・・」
「戦う以上、犠牲が出るのは仕方がないよ・・・でも・・・いや、だからこそ
最小の犠牲で、最大の効果を得ることに用兵と言うものの存在意義が
あるはずだよ・・・冷酷な言い方だけど用兵とは如何に効率良く味方を
死なせるかと言うことになるんだよね・・・うちの司令官はそのへんの
ことをわかっているのかな?」
「無駄死には一番やだもんね・・・でもこのままでは第6艦隊も・・・
そういえば第6艦隊にはアヤカが配属されてたよね・・・」
「うん・・・でもアヤカは優秀な娘だし・・・きっと私と同じ考えに違い
ないよ・・・彼女の司令官がよく聞く人物であればいいけど・・・」
第6艦隊の事はもちろんだが、いずれ第2艦隊も帝国軍に相対する
ことになる。その時自分はどのような対応ができるのだろう
そう考えている時間が長く感じ紗耶香の不安が取り除かれることはなかった
アヤカ キムラ ・・・ 同盟軍大佐
紗耶香とは軍事学校の同級生で現在第6艦隊の参謀長として
配属されている。彼女は軍事学校時代から紗耶香とよく行動し
紗耶香にとって1番の親友と言えるだろう。戦略研究学科では
優秀な成績を収め、入隊後は紗耶香より早く左官に昇進しその
戦略や戦術は誰もが認めるところであった。昨年1年間、病気
療養していて紗耶香に出世が遅れることになったが、今回の
作戦から前線に復帰している。
- 50 名前:Tristan 投稿日:2001年05月17日(木)06時41分21秒
更新です・・・久々に新しいキャラ登場
次回で第6艦隊との戦闘へ・・・
やっぱり避けては通れない道なのか・・・
>>45
金銀妖瞳さん
はじめまして・・・レスありがとうございますm(__)m
始めて約一週間ですがなんとか頑張って書いてます
>>配役が楽しみ
今回の戦いではもう少しだけ登場の予定です(もう少し後ですが)
>>46
34さん
サヤカ・アスカとくれば・・・アヤカ(2人の名前が混ざっただけやん!!)
けっして狙ったわけではございませんm(__)m
夏先生の他では娘。以外で初のご登場です!!
- 51 名前:34 投稿日:2001年05月18日(金)05時01分11秒
- 残念、はずれか〜(w
てっきり、脱退つながりかと思った。
それにしても、
>>サヤカ・アスカとくれば・・・アヤカ
これはヒドイ!!(w
- 52 名前:Tristan 投稿日:2001年05月18日(金)20時58分01秒
第6艦隊ではアヤカが司令官に意見を述べていた
司令官が食事をしながら答える
「では、貴官はこの作戦に異議があると言うのか?」
「敵に倍する兵力をわざわざ分散させる必要はないはずです・・・むしろ
兵力を集中させて正面から迎え撃ったほうが数の有利を生かせるのでは
ないでしょうか?」
アヤカは必死に訴える
しかし司令官はアヤカの意見に耳を傾けることはなく、逆に過去の戦いを
例に出し嘲笑していた。その時緊急通信が入る。
「閣下、後衛部隊の駆逐艦より入電・・・4時半の方角に艦影あり・・・識別不能」
「4時半だと?」
「は、はい・・・4時半の方角です・・・敵か味方かまだわかりません」
司令官は怒りながら食堂を後にしブリッジに向かう途中
「うろたえおって・・・敵が4時半の方角にいるはずがないではないか・・・
我々は戦場に急行しておる・・・つまり敵は我々の行く手にいるのだ」
アヤカは再び必死に訴える
「ですが閣下・・・敵は戦場を移動したのではないでしょうか・・・
どうもそう思われます」
「第4艦隊を放置してか?」
「申し上げにくい事ですが、第4艦隊はすでに敗退したと小官は予測します」
「大胆でしかも不愉快な予想だな、少佐・・・」
「現実はもっと不愉快です・・・」
- 53 名前:Tristan 投稿日:2001年05月18日(金)20時59分54秒
アヤカたちがブリッジに戻ると皆が混乱していた
「右舷後方より敵襲・・・」
「敵が・・・敵が後ろにいる・・・」
「敵の別働隊でしょうか?」
「それともやはり第4艦隊はすでに敗れたと言う事か」
帝国軍の攻撃はすでにはじまっていた。司令官は遅れながらも迎撃の指示をだす
しかし帝国軍はすばやく戦場を移動し第6艦隊の死角をついて攻撃を仕掛けていき
その作戦行動の正確さを見て夏まゆみがつぶやく
「もはや、我々のような昔のやり方は通用せんかもしれんな・・・」
その時熾烈な帝国軍の攻撃によって第6艦隊の艦列が崩れ始めた
すかさず様子をみて夏が指示を出す
「敵陣に突入しつつ、近接戦闘に移る・・・」
夏の艦隊をはじめ帝国軍は第6艦隊との距離を縮めていく
それでも第6艦隊司令官は無謀にも反撃を試みる
「全艦隊、反転せよ!!」
アヤカはこのままではと思い異議を唱える
「閣下、反転させても混乱が生じるだけです・・・時計回りに進路を変えながら
全艦前進し、逆に敵の後背に着くべきです・・・」
「敵の後背に着くまでに味方の大半がやられてしまう・・・反転攻勢だ・・・」
アヤカの必死の訴えも聞くことなく司令官は反転攻勢へと打って出る
- 54 名前:Tristan 投稿日:2001年05月18日(金)21時01分56秒
アヤカの言うとおり第6艦隊が反転する前に帝国軍はさらに距離を
詰めていき目前に迫っていた。
真希は第6艦隊の行動を見てつぶやく
「愚か者め・・・」
次の瞬間、夏や亜依から指示が出る
「撃てー!!」
「全艦撃って撃って撃ちまくるんや!!」
夏や亜依の砲撃は第6艦隊が反転しようとしている側面を突き
次々に敵艦を打ち落としながら前進して行く。敵の中心部に近づくと
戦闘艇を発進させ確実に敵艦を捕らえていく。
真希は戦況を見守りつつひとみに声をかける
「夏もなかなかやるではないか・・・」
「閣下がお生まれになる前から軍歴を重ねていらっしゃる方です・・・」
「それに加護を先鋒に使ったのは正解だったな・・・ひとみ」
ひとみはやさしい笑顔を見せながら
「ありがとうございます・・・間もなく勝敗は決しますが、降伏勧告なさっては・・・」
真希は少し考えてからゆっくり頷き笑顔を返して答える
「ひとみはやさしいな・・・」
すでに帝国軍は第6艦隊旗艦を完全に包囲していた
- 55 名前:Tristan 投稿日:2001年05月18日(金)21時04分03秒
ひとみの提案により帝国軍より発光信号が送られる
皆が呆然とする中、アヤカが通信兵に口を開く
「解読してみろ・・・」
「はい・・・貴官は完全に包囲せられたり・・・脱出の道なし・・・降伏せよ・・・
寛大なる処遇を約束す・・・」
第6艦隊司令官は怒りで声を荒げる
「降伏だと・・・馬鹿にしおって・・・いまさら生きて恥を晒せと言うのか・・・」
アヤカは司令官に近づき抑えるように説得を試みる
「しかし閣下、一時の汚辱にまみれても生きてさえいれば再戦の機会も得られます」
「貴様、命を惜しむか・・・こうなったら玉砕あるのみだ・・・死して武人の魂を
敵に見せつけてくれるわ」
「それでは無駄死になってしまいます・・・あなたは自己満足のためだけに多くの
兵士を道連れにしようとしている・・・それは間違っています」
「反抗するか・・・キムラ少佐を拘束しろ上官反抗罪だ・・・」
周りの部下たちがアヤカを拘束する
「よしなさい!!みんな無駄死にしたいの・・・目を覚まして!!」
アヤカの説得も虚しく、もはや司令官の精神は破綻していた
司令官は狂ったように帝国軍に突入するよう指示を出す
次の瞬間、帝国軍は容赦なく一斉に砲撃を開始する
第6艦隊旗艦はこなごなに打ち砕かれていく
アヤカは燃え盛る炎の中、薄れゆく意識を振り絞り最期の声を上げる
「紗耶香・・・あんたはこんなざまになっちゃダメだよ・・・先に逝くけど許してね・・・」
こうして第6艦隊の機能は完全に停止し戦いの第2幕は閉じられた
- 56 名前:Tristan 投稿日:2001年05月18日(金)21時14分36秒
更新です・・・
書き貯めておいた分がなくなってしまった・・・
何とか時間作って頑張らねば (;^_^A
>>51
34さん
>>これはヒドイ!!(w
申し訳ないです・・・書いていて途中で気がついたんですけど・・・
次回はいよいよ直接対決になります!!
- 57 名前:34 投稿日:2001年05月19日(土)03時35分56秒
- ついに二人が出会うのですね!!
これはある意味いちごまですね・・・(w
- 58 名前:Tristan 投稿日:2001年05月20日(日)02時22分57秒
1−7 トゥギャザー星域会戦その3
第2艦隊は妨害電波のため正確な戦況の把握は出来ずにいたが
紗耶香は自分の中で厳しい判断を下していた
それを聞いた明日香は現状を我慢できないのか
「なんてこと・・・それじゃあ第6艦隊は・・・それにアヤカは・・・」
「それはわからないよ・・・.全滅と言っても一隻残らず沈む事なんてありえないから・・・」
「後は祈る事しかできないの?」
紗耶香は明日香をなだめるように
「わたしたちが今しなくちゃいけないことはミスの再発を防ぎ、犠牲の拡大を
防ぐことだよ」
「どうするの?」
「手は打ってあるよ・・・でもそれを生かす機会が与えられるかどうかだけど・・・」
「じれったいな・・・紗耶香にもっと権限があれば余分な犠牲を出さずにすむのに・・・」
2人はそれぞれ自分の持ち場へ戻って紗耶香がブリッジに帰ると通信が入る
「第6艦隊は全滅のもよう!!」
「敵艦発見!!急速接近中!!」
紗耶香は次の通信より早くつぶやく
「方角は1時から2時・・・」
先程、明日香に対して言葉にできなかったことを心の中で思う・・・
(お願いアヤカ無事でいて・・・)
通信兵が続ける
「方角は1時20分俯角11度!!」
トゥギャザー星域会戦の最終幕は開かれた
- 59 名前:Tristan 投稿日:2001年05月20日(日)02時26分17秒
「全艦隊、近接戦闘準備」
真希は静かな口調で各艦隊に命令する
帝国軍は第4、第6艦隊を立て続けに打ち破ることにより連戦の疲れを
見せることなく逆に艦隊の士気は高まっていて攻撃を仕掛けてきた
第2艦隊司令官は立ち上がり指示を出す
「戦闘準備!!全砲門開け!!応戦しろ!!」
紗耶香は冷静に判断しつぶやく
「もう遅いね・・・しかし見事なタイミングで仕掛けてくる・・・」
次の瞬間、帝国軍の砲火が紗耶香たちのいる旗艦に被弾して
紗耶香をはじめブリッジにいた面々は吹き飛ばされる
しばらくして紗耶香が気がつくと司令官が破壊された鉄屑の下敷きに
なっていた。すぐに近づき助け出し通信を開く
「司令官が負傷された・・・軍医および看護兵は艦橋にすぐきてほしい・・・
各部署は被害状況を調べて修復すること・・・報告はその後でいい・・・」
通信を終えると周りを確認しながら
「誰か士官で無事な者は・・・」
明日香が足を引きずりながらブリッジに入ってきて報告する
「わたしは無事だよ・・・でも・・・」
「他にはいないの・・・」
明日香は無言でただ首を横に振る
しばらくして軍医と看護兵が到着し司令官を運び出そうとする時
司令官が苦しみながらも紗耶香を呼び指示を出す
「市井准将・・・うぅ、君が艦隊の指揮を執れ・・・」
紗耶香は近づき返答する
「わたしがですか?」
「健在な士官の中で、どうやら君が最高位のようだ・・・用兵家としての
君の手腕を期待している・・・うぅ・・・」
そう言いながら司令官は気絶し医務室へ連れて行かれた
- 60 名前:Tristan 投稿日:2001年05月20日(日)02時29分44秒
紗耶香は髪を掻きながら司令官が去っていくのを見送ると深いため息をつく
そんな様子を冷やかすように明日香がウインクして
「高く評価されてるね紗耶香・・・みんな期待してるよ・・・」
紗耶香は落ち着きを取り戻すように深呼吸しながら再び通信を開く
「全艦隊に告げる・・・わたしは総司令官の次席幕僚市井准将だ・・・旗艦が被弾し
総司令官は重傷を負われた・・・総司令官の命令により私が全艦隊の指揮を引き継ぐ・・・
心配するな!!私の命令に従えば助かる!生還したいものは落ち着いて私の指示に
したがってほしい・・・我々は今のところ負けてはいるが、要は最後の瞬間に
勝っていればいいのだから・・・負けはしない!新たな指示を伝えるまで各艦は
各個撃破に専念してほしい・・・以上だ」
紗耶香は心の中で強く思っていた
(アヤカ・・・わたしはただではやられないよ・・・みんなを助けてみせる・・・)
その頃先手をとることに成功した帝国軍旗艦レッドスコルピオンのブリッジにも
第2艦隊の通信が傍受され聞こえていた
「負けはしない!新たな指示を伝えるまで各艦は各個撃破に専念してほしい」
紗耶香の通信が終わると真希が微笑みながらひとみに話しかける
「フフ・・・負けはしないか・・・何者かわからんが、この後におよんでどう劣勢を
挽回するつもりだ・・・フン・・・まぁいい・・・お手並み拝見といこうか・・・
ひとみ・・・隊列を組み直す、全艦隊紡錘陣形をとるように伝達しれくれ・・・
理由はわかるな・・・」
ひとみはすかさず答える
「中央突破をなさるおつもりですか?」
「そうだ・・・さすがだな・・・」
すでに真希の中では作戦のフィナーレへと向かっていたのだが戦いは
真希の思惑とは違う展開へと向かっていく
- 61 名前:Tristan 投稿日:2001年05月20日(日)02時42分40秒
なんとか更新です
いよいよ市井准将の出番がきました
もう少しで1章が終われそうですがそれまでに
誰か登場させたいです
>>57
34さん
>>これはある意味いちごまですね・・・(w
その通りっす!!主役2人は最初から決めてたもんで・・・
これからもよろしくですm(__)m
- 62 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月22日(火)03時29分06秒
- 俺も原作好きだったので楽しみにしてるよ。
個人的には加護が黒色槍騎兵なのがツボ。
アンネローゼとフレデリカは誰が演ずるのだろうか。
中澤&平家はあれかな。いや、中澤があれで、平家&稲葉があれかな。
なんて妄想が広がりまくるね(苦笑
大長編になるんだろうけど、ずっと読みつづけるんで作者さんも頑張ってね。
- 63 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月22日(火)16時07分08秒
- >>62 個人的には加護が黒色槍騎兵なのがツボ。
ずっと、加護はファーレンハイトだと思ってた。。
(キャラ的にはビッテンだけど。)
ちょっと本読み直してみよう。
作者さん、続き期待しています。
あとのメンバーはどう出てくるのだろう。
- 64 名前:Tristan 投稿日:2001年05月22日(火)20時28分02秒
第2艦隊ではブリッジが被弾し混乱した中を紗耶香が中心となってその機能を
回復させていた。司令官となった紗耶香の替わりに明日香が参謀に付き
戦況を伝える
「敵が紡錘陣形をとりつつあるけど・・・」
「やっぱりね・・・中央突破を謀るつもりだよ」
明日香は驚いていたが紗耶香は冷静に続ける
「帝国軍は第4、第6艦隊を撃滅して士気が高まっている・・・敵としては
当然の戦法だと思うよ・・・」
「どう対処するの・・・」
「対策は考えてあるよ・・・」
明日香は考えつく疑問を紗耶香に聞く
「でも、味方にどうやって伝えるの?通信では敵に傍受されちゃうし・・・」
「心配ないよ・・・各艦に戦術コンピューターのC4回路を開くよう伝えればいい・・・
それだけなら敵に傍受されても何の事かわからないでしょ・・・」
「すると、事態がこうなる事を予測して作戦を事前にコンピューターにインプット
していたってこと?」
「うーん・・・無用になっていればよかったんだけどね・・・」
紗耶香は明日香に指示を伝えるよう頼むと心の中でつぶやいていた
(これでうまくいかないときは、頭を掻いてごまかそう・・・)
- 65 名前:Tristan 投稿日:2001年05月22日(火)20時32分21秒
同盟軍では司令官が替わったことで他の兵士の間でも混乱していたが、それぞれが
各任務につき戦いに備えている中、戦闘艇の収容されているドッグでも紗耶香のことが
話題になっていた。
「なあ・・・ねえさん、ほんまに大丈夫なんか?あんな若い奴が司令官やなんて・・・
それに何考えてるか、いまいちようわからんらしいやん・・・」
金髪(どちらかと言えば白に近い)の女性が答える
「大丈夫なんちゃうか・・・頭のお堅い年寄り連中よりはマシやろ・・
それにああ見えても≪ダンスサイトの英雄≫って呼ばれてるそうやからな・・・
そんな奴やからこそ、何かしでかしてくれるのとちゃうやろか・・・」
金髪の女性は淡々と語った後、真剣になり再び口を開く
「それよりあっちゃん・・・わたしらにも出番があるかもしれへんし準備だけは
怠ったらあかんで!!司令官がああ言っとるんや・・・出撃したらなんとしても
生きて還えらなゆるさんで・・・」
「わかってますがなねえさん・・・それはお互い様でっせ・・・ほんならまた
勝負といきましょか・・・どっちが多く撃ち落すかいつものごとく・・・まさか、
【撃墜王】の裕子さんがお断りなんてことないやんな・・・」
「当たり前やっちゅうねん・・・もちろん受けて立つで・・・あとで吠え面かいても
しらんしな・・・へへんーだ」
中澤は後ろ向きにVサインしながら愛機の整備に向かった
- 66 名前:Tristan 投稿日:2001年05月22日(火)20時33分10秒
中澤 裕子 ・・・ 同盟軍少佐
同盟軍の戦闘艇「レヴォリューション」のパイロットであり
レッドチームの編隊長を務める
パイロットなのだがその容姿はかなりの派手である。金髪で瞳は青く
手の先の爪はきれいに手入れされている。他人になんと言われようと
これだけは譲れないらしい。自分の愛機を「レッドダイアリー」と名付け
過去の戦いで敵の戦闘艇をドッグファイトで数々撃ち落しており同盟では
「撃墜王」の異名をとる。ただし酒を飲むと豹変しだれかれかまわずキスを
したり、「夜は1人で寝れないの・・・」と言っては毎晩誰かれかまわず自分の
ベッドに連れ込んでいる。(噂では女子の方が多いらしい・・・あくまで噂だが)
稲葉 貴子 ・・・ 同盟軍少佐
中澤裕子と同じく「レヴォリューション」のパイロットでこちらは
ブルーチームの編隊長を務めている
中澤裕子とは同期でしかも同郷とゆうこともあり入隊当初から仲が良く
お互いライバルであり親友でもある。こちらも中澤に負けず劣らず高度な
操縦技術を持っており第2艦隊では重要な戦力と言えよう。私生活での
中澤の暴挙を押さえる役でもありこちらでも貴重な存在である。
- 67 名前:Tristan 投稿日:2001年05月22日(火)21時00分25秒
更新です・・・
中澤ねえさん登場です!!稲葉のあっちゃんもですけど
戦闘に入る前に出しておきたかったんで・・・
>>62
名無しさん
レスありがとうございます
>>中澤&平家はあれかな。いや、中澤があれで、平家&稲葉があれかな
なんか予言みたいでしたね(^^;;(中澤&稲葉でしたが・・・)
長くなりそうですが頑張ります
>>63
名無し読者さん
>>ずっと、加護はファーレンハイトだと思ってた。。
原作だとその通りです間違いじゃないですよ
たしかに加護は意識的にアレンジしてますけど・・・
まだ序盤ですからわかりにくいと思いますが次の章に
たくさん登場予定ですのでご了承を・・・
- 68 名前:ま〜 投稿日:2001年05月22日(火)22時04分42秒
- おお!!久しぶりに名作集に来て見れば、「超名作」が始まってるじゃないでスカイ!!
先の話がめちゃくちゃ長くなるでしょうけど頑張ってください!!
個人的には、「中澤=ビッ○ンフェルト」がよかったんだけどな〜・・。
もしくは脱退つながりで「中澤=ビュ○ック」とか・・。
それにしてもいきなり夏まゆみ登場にはビクーリしましたよ。(藁
俺も小説復活しようかな・・。
- 69 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月23日(水)06時54分51秒
- 元ネタの読者以外はいないのかな?
鉄壁の彼が好きなんだけど彼は当分先になるんだろうなぁ…
メロン記念日の面々の配役が気になる
- 70 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月23日(水)20時55分44秒
- 作者さんはロイエンタール好きですか?これからも頑張って下さい。
原作もう一度読み返してます(w
- 71 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月24日(木)03時13分30秒
- やっぱり帝国側が好きってゆう人の方が多いのかな?
帝国軍のキャラはみんなカッコイイもんな〜(w
一応同盟好きとしては、ローゼンリッターのシェーンコップを誰にするのか楽しみです!!
- 72 名前:Tristan 投稿日:2001年05月24日(木)18時13分19秒
帝国軍の各艦隊が紡錘陣形になり準備が整う
真希は立ちあがり命令を下す
「全艦、突入!!」
各艦の司令官である亜依や夏もそれに続く
「完勝や!!全艦突入して敵を蹴散らせ!!」
「全艦突入せよ!!」
帝国軍は激しい砲火を浴びせながら突入してきた。第2艦隊も各艦主砲を放って
応戦していたのだが両軍の距離は一気に接近し、帝国軍の戦艦が紗耶香たちの乗る
旗艦に攻撃を仕掛けてくる
明日香がすかさず指示を出す
「主砲、正射目標至近!!」
帝国軍戦艦は紗耶香たちの目前でこなごなにされるが次々に別の戦艦が
突入してくる。明日香は第2射を放つよう指示を出すががあまりにも接近して
いたため主砲が間に合わず回避運動へと移行し接触しながらすれ違う。
紗耶香は冷静に戦況を見ていたが、明日香は少し熱くなっているようだった。
明日香は少し落ち着きを取り戻しながら話す
「敵の戦意が高いね・・・こっちも負けてられないけど・・・」
「わたし達は名将の誕生する瞬間に立ち会っているのかもしれないね・・・」
明日香は首を傾げていたが紗耶香は腕を組みながら続ける
「部下に不敗の信仰を抱かせる指揮官を名将と呼ぶんじゃないかな・・・
敵の戦意が高いのは司令官が信頼を手に入れつつある事の証明なんだろうね・・・」
- 73 名前:Tristan 投稿日:2001年05月24日(木)18時14分57秒
帝国軍の突入は続いており真希は戦況が映し出されているモニターで
第2艦隊が分断されつつあることを見ながら
「どうやら、勝ったな・・・」
同じ頃、紗耶香もつぶやく
「どうやらうまくいきそうだね・・・」
真希はしばらくモニターを見つづけていたのだが、突然何かに気がついたのか
シートから立ちあがり声を上げる
「あれが我が艦隊に引き千切られたものではなかったら・・・しまった!!」
次の瞬間紗耶香が命令を下す
「今だ!!エンジン全開!!」
真希がとった戦法である中央突破は成功したように見えた
しかし紗耶香の指示で第2艦隊は敵の攻勢に乗じて自ら左右に分かれ
瞬く間に帝国軍の両側を高速で逆進して行ったのである
真希は奥歯を噛みながらひとみを呼ぶ
「ひとみ・・・してやられた・・・敵は二手に分かれて我が軍の後背に廻るつもりだ・・・
中央突破戦法を逆手にとられてしまった・・・」
- 74 名前:Tristan 投稿日:2001年05月24日(木)18時16分40秒
真希は拳を叩いて悔しがっている
ひとみはその様子を見て真希をなだめるように聞く
「どうなさいます・・・反転迎撃なさいますか?」
真希はそう言われて再びシートに腰掛け答える
「冗談ではない・・・わたしに愚か者になれと言うのか・・・第6艦隊司令官以上の・・・」
「では、前進するしかありませんね・・・」
「その通りだ・・・」 真希は新たな命令を下す
「全艦隊全速前進!!このまま時計回りに敵の後背につけ!!急げ!!」
第2艦隊では紗耶香の指示とはいえ、戦況がどうなっているのかはっきりと
理解できる人物は少なかったのだが、すでに戦闘艇で出撃しているこの
2人も例外ではなかった
稲葉が中澤に戦闘中にもかかわらず気軽に通信する
「あれ〜ねえさん・・・なんか、めずらしいんちゃうの・・・うちらがこんな有利に
なってるやなんて・・・」
「ほんまや・・・このままでは勝ってまうんちゃうやろか?これもあの司令官の
仕業なんかな・・・まあ、生きて帰れるにこしたことないんやけどな・・・」
- 75 名前:Tristan 投稿日:2001年05月24日(木)18時19分23秒
ブリッジでは明日香が紗耶香に向かって大声を上げていた
「よし!!後ろをとれた・・・このままいけるよね・・・」
「いや、まだわからないよ・・・このまま素直に勝たせてもらえるとは思えないし・・・
さて、敵の司令官はどう出てくるかな・・・」
その時帝国軍は真希の命令により全速で前進し始めていた
しかし真希の命令に納得できないのか一人の提督が命令を無視して
反転攻勢に出ようとしたのだが一舜にして同盟の砲火によって宇宙の
チリとなっていった。真希はその様を見て怒りを露にする
「なんたる近視眼か・・・自業自得だ・・・しかし・・・」
ひとみが頷き答える
「我が艦隊での高級指揮官の初めての戦死です・・・」
真希は二度と同じようなことが起きぬよう指令を徹底させ帝国軍は
前進する速度を高めていった。それに対し後背を突くことに成功した
第2艦隊であったが、紗耶香は帝国軍の行動を予想していたのか
小さな声でつぶやく
「やはりあの手でくるのか・・・まあこっちも負けはしないだろうけど・・・」
紗耶香は帝国軍の戦法に対して1番の安全策を実行したにすぎなかった。
第4、第6艦隊が看破された今となってはこの戦いに勝利する事は二の次にし
味方をより多く助ける事を最優先に考えたのであった
- 76 名前:Tristan 投稿日:2001年05月24日(木)18時21分41秒
更新です・・・
みなさんレスありがとうございますm(__)m
>>68
まーさん
>>俺も小説復活しようかな・・
青板でごまゆう書いていた作者さんですよね(ちがってたらごめんなさい・・・)
あの作品すごく好きなんで(とくに梨華ちゃんの登場の仕方が・・・)
ぜひ復活して欲しいです 俺も頑張って書いていきますので
>>69
名無しさん
>>鉄壁の彼が好きなんだけど彼は当分先になるんだろうなぁ…
そうなんですよね・・・もうしばらくのお待ちを(結構かかるかも・・・)
なるべく早く他のみんなも登場させたいです
>>70名無し読者さん
>>ロイエンタール好きですか?
はい!大好きです(1番のお気に入り)
ですのでHNは彼の旗艦の名前を使わせてもらいました
>>71
名無し読者さん
>>ローゼンリッターのシェーンコップを誰にするのか楽しみです!!
もうすぐ第1章が終了できるので・・・次の章では同盟を中心に話しが進みます
そこで登場予定ですので誰になるかはお楽しみを・・・
- 77 名前:名無しさん 投稿日:2001年05月25日(金)05時32分42秒
- うーん…トリューニヒトとか誰になるのかなぁ…
妄想が膨らんで楽しいです
- 78 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月25日(金)22時03分08秒
- いいです!最高です!頑張ってください!
- 79 名前:ま〜 投稿日:2001年05月25日(金)23時01分55秒
- どうも、おっしゃる通り青板でごまゆう書いていた「ま〜」です。
今後の配役の妙を楽しみにしてます。
頑張ってください!
- 80 名前:Tristan 投稿日:2001年05月27日(日)06時11分40秒
数時間後、陣形はリング状になっていた。
第2艦隊では明日香が今の状況を見て紗耶香に聞く
「こんな陣形、今まで見たことないよ・・・」
「そうだろうね・・・要するに、二匹の蛇がお互いの尾に食らいついて
お互いを飲みこもうって感じかな・・・」
「じゃあ、そのうち両方の蛇がって・・・どうなるの?」
「お互いのお腹の中で消化されて消えちゃうってこと・・・これは消耗戦だからね・・・
このまま続けたらどちらも勝ちはない・・・敵もそれに気づけばすぐに引き始めるよ」
一方レッドスコルピオンのブリッジでも真希が憮然としていた
「なんたる不様な陣形だ・・・これでは消耗戦ではないか・・・」
亜依や夏も自分の旗艦で思いもよらない展開におどろいていた
「どないなっとんのや・・・途中までうまくいっとたやないか・・・なんで
こないな陣形にならなあかんねん・・・くそっ!!」
「敵にうまくしてやられたな・・・敵ながら見事な戦法だ・・・あれだけの
用兵ができるとは・・・」
- 81 名前:Tristan 投稿日:2001年05月27日(日)06時14分52秒
しばらくして真希がひとみに意見を促す
「ひとみはこの状況をどう思う・・・」
「そろそろ潮時ではないでしょうか・・・」 「お前もそう思うか・・・」
ひとみは真希の心中を察するかのように提言する
「これ以上戦っても双方ともに損害が増すばかりです・・・戦略的になんの
意味もありません・・・悔しいとお思いですか」
真希は数回頷いたあと少し残念そうに口を開く
「そんなこともないが、もう少し勝ちたかったな・・・」
「2倍の敵に包囲されながら2個艦隊を全滅させ、最後の敵には背後に
廻りこまれながら互角に戦ったのです・・・十分ではありませんか・・・
これ以上お望みになるのはいささか欲が深いと言うことでしょう・・・」
「わかっている・・・後日の楽しみはとっておかないとな・・・それにしても
途中から指揮官が代わったようだが、一体何者なんだ・・・」
真希の焦点は戦いの事よりも敵の指揮官へと移っていった
しばらくしてひとみがある情報を報告してきた
「敵の指揮官の名前がわかりました・・・市井紗耶香准将・・・同盟では
【ダンスサイトの英雄】と呼ばれているそうです・・・」
「【ダンスサイトの英雄】市井紗耶香か・・・どうやらわたしたちにとって
無視できない存在になりそうだな・・・しかし次に戦場で会ったときは必ず・・・
ひとみ、市井紗耶香にわたしに名で電文を送ってくれ・・・」
「どのような文章を・・・」
ひとみに電文の内容を伝え終えると真希は全艦隊に撤退の旨を指示した
- 82 名前:Tristan 投稿日:2001年05月27日(日)06時19分54秒
帝国軍の撤退により第2艦隊でも傷ついた兵士の治療や機器のチェックが
行われていた。明日香が紗耶香に帝国軍より電文が来た事を告げると
紗耶香は少し驚きながら答える
「電文・・・どうゆうことだろ?とにかく読んでみて明日香・・・」
「え、いいの、じゃあ・・・【貴官の勇戦に敬意を評す・・・再戦の日まで壮健あれ・・・
帝国軍上級大将 後藤真希】以上だけど・・・」
「そうかあの赤い艦の司令官が後藤真希だったのか・・・わたしや明日香より
若いらしいんだけど・・・それにしても噂の帝国軍上級大将が勇戦と評して
くれるとはね・・・でもこの電文だと今度会ったら叩き潰してやるぞってことかな・・・
やれやれだよ・・・」
「どうするの・・・返信する?」
紗耶香は少し照れながら
「いいよ放っておいて・・・先方もそんなものは期待してないんじゃないかな・・・
それより残兵の収容を急いで・・・助けられるだけ助けたいしね・・・それから
アヤカ、いや第6艦隊の詳細について至急調べてきて・・・」
数時間後、紗耶香と明日香にとって悲しく残酷なしらせが届いた
アヤカの戦死である。紗耶香にとって決して忘れる事のできない戦いとなり
そして後に英雄と呼ばれる事となる二人が初めて相対したトゥギャザー星域会戦は
こうして幕を閉じた
二人の戦いはまだ始まったばかりである・・・
1st Stage Fin
- 83 名前:Tristan 投稿日:2001年05月27日(日)06時23分38秒
今日の更新で第1章が終了です
書き始めて2週間・・・(長いような短いような)
次回から第2章に入りますのでよろしくですm(__)m
>>77
名無しさん
レスありがとうございます
>>トリューニヒトとか誰になるのかなぁ…
一応考えてはあるんですが・・・今はまだなんとも・・・
>>78
名無し読者さん
>>いいです!最高です!
お褒めのお言葉ありがとうございます 嬉しいっす
応えられるよう努力します
>>79
ま〜 さん
お返事どうもです・・・やっぱりそうでしたか(間違いじゃなくてよかった)
次回から第2章ですので他のメンバーも早く出したいので
気持ちを新たにがんばります・・・
- 84 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月28日(月)03時49分41秒
- ひとまず第1章が終了したということでお疲れ様でした。
第2章以降も期待してますんで頑張って下さい。
- 85 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月28日(月)07時38分52秒
- どうして圭ちゃんがメックリンガーたんじゃないの?
- 86 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月28日(月)15時37分32秒
- >>85 どうして圭ちゃんがメックリンガーたんじゃないの?
圭ちゃんは、メックリンガーよりナルサス(作品違い)かも。。
作者さま、まずは第1章おつかれさまでした。
またこの後も楽しみにしています。
- 87 名前:名無し読者 投稿日:2001年05月28日(月)19時38分56秒
- >>86
を、アルスラーンヲタ発見(w
ここのレス以外の登場人物で重要な役割な奴いたっけ。
昔読んだきりだからもう忘れたよ。
俺的にはミッターが矢口のイメージだが。
娘。で出てないのは飯田と石川か。ふむ、いしよしになるのかな(w
- 88 名前:ま〜 投稿日:2001年05月28日(月)22時55分56秒
- >>86
お!?( `.∀´)画伯=ナルサスか?それもおもしろいな。
絵の下手さは同レベルか?
作者さん、第2章頑張ってくらさい。期待しとります。
- 89 名前:Tristan 投稿日:2001年05月30日(水)08時43分20秒
2nd Stage
「帝国軍が勝った・・・ただし勝ちすぎもしなかったと・・・そうゆうわけだな・・・」
「さようです、自治領主閣下・・・」
「帝国の総司令官は例の後藤真希か・・・理想的な各個撃破だな・・・見事なものだが」
「はい・・・同盟は敗れはしましたが全軍崩壊は免れています」
「第2艦隊で途中から指揮権を受け継いだ奴がいたな・・・」
「市井紗耶香准将・・・【ダンスサイトの英雄】と呼ばれるそうです」
「あぁ、あのときの・・・しかしなかなかおもしろい魔術を見せてもらった・・・
市井紗耶香について至急データを集めるよう、アップフロンティアの高等弁務官
事務所に指令を出すように・・・それと引き続き帝国の後藤真希から目を離すなと
ゼティマの方にも伝えておけ」
「かしこまりました」
「同盟にあれほどの戦術を駆使する奴がいるとはな・・・市井紗耶香と後藤真希・・・
二人とも興味深い人物だ・・・楽しみが増えたがいずれは・・・フフフ」
自治領主と呼ばれた男は一人静かに笑っていた
- 90 名前:Tristan 投稿日:2001年05月30日(水)08時45分08秒
2−1 第13艦隊誕生
紗耶香たち第2艦隊が同盟首都星アップフロンティアに帰還すると同盟軍が
勝利したかのような歓迎ぶりだった。帝国軍を撤退させたことだけを大きく
取り上げていることが紗耶香にとって心中穏やかではなかった。事実は第4、
第6艦隊が全滅させられ親友であったアヤカを失ったのである。
帰還してすぐに上層部に報告し、さらにマスコミに対応していたため
自宅に着く頃には日付けが替わっていてすでに希美は寝床についていた。
紗耶香は希美の寝顔をみてからやっと休息を取ることができたのであった
数日たった早朝、希美の声で紗耶香は起こされる
「紗耶香さん、起きてください・・・」
「うーん・・・もうちょっとだけ寝かせて・・・のの・・・」
紗耶香は相変わらず家ではこうなのか、だるそうに手を挙げている
それでも希美は起こすのをやめようとしない
「昨日も遅くに帰ってきて疲れているのはわかりますけど石黒准将から
オンライン通信が入ってきているので早く起きてください!!」
「ふぁー・・・石黒先輩から・・・うーん・・・なんでまた・・・」
やっとのこと起きあがりモニターの前に座り答える
髪はボサボサのままである
「なんでしょうか、先輩こんな朝早くから」
「おやおや、トゥギャザー会戦の英雄がだらしない事・・・こんな姿見たら
みんながっかりするでしょうに・・・」
「誰が英雄ですって・・・」
- 91 名前:Tristan 投稿日:2001年05月30日(水)08時47分23秒
彩はモニターの向こうで両手を広げながら
「今、私の目の前にいる人でしょ・・・なんだ紗耶香、ニュースも見てないの・・・
ジャーナリズムはみんなそう言ってるよ・・・」
「知ってますよ・・・いやほどインタビューされましたから・・・でも、敗軍の将ですよ
わたしは・・・あの戦いで何人死んだと思います・・・」
「だからこそ英雄が必要なんじゃないの・・・民衆の視線を逸らす為にね・・・」
紗耶香はただ黙って聞いている
しばらくして彩が再び口を開く
「そうそう、統合作戦本部長が至急本部まで来て欲しいそうだよ」
「疲れているのになぁ・・・1時間後でもいいですかね・・・」
「英雄さんだからしょうがないか・・・本部長にはそのように伝えとくよ・・・
あと服装と髪ぐらいはきちんとしなさいね・・・それじゃまたあとで・・・」
通信が切れると紗耶香はため息をつきながら
「こんなに朝早くから呼び出しなんて・・・悪いけどのの、目覚めの
紅茶入れてくれないかな・・・ブランデー入りで・・・」
希美が持ってきた紅茶を口に含むと紗耶香が
「うーん・・・やっぱり、ののが入れる紅茶は最高だね・・・そういえばもうすぐ
学校卒業なんだよね・・・やっぱり軍人になろうとする決心は変わらないの」
「ええ・・・死んじゃった父も軍人でしたし・・・なによりも紗耶香さんの傍で
お手伝いしたいんです・・・ダメですか?」
「父親が軍人だからって必ずしも軍人になる必要はないんだけどなぁ・・・
まぁ、でも私の手伝いをしたいと言ってくれるのは嬉しいんだけど・・・
なんでまた軍人なのかな・・・」
「紗耶香さんはそんなに軍人が嫌いなんですか?」
「嫌いだね・・・今度の戦いでますます嫌いになったよ・・・できることならこんな
商売から1日でも早く足を洗って、歴史の研究に没頭したいくらいだよ・・・
(pipipipi・・・)あぁ・・・もう時間だね・・・行くとしますか・・・」
- 92 名前:Tristan 投稿日:2001年05月30日(水)08時51分01秒
紗耶香が統合作戦本部長の元へ訪れソファーに腰掛けようとすると
本部長の口からいきなり考えもしなかった言葉が発せられた
「ところでだね、市井少将・・・」
「昇進ですか?」
「そうだ・・・そして、新たに編成される第13艦隊の司令官に就任してもらう」
「艦隊司令は中将をあてるのではないのでしょうか・・・」
「トゥギャザー星域での戦いで生き残った兵力に新兵を補充した艦隊だ・・・
艦艇6400隻、人員およそ70万人、通常の約半数なのでね・・・
そして、その最初の任務はラブマシーン要塞の攻略だ・・・」
紗耶香はやっとソファーに腰掛け答える
「寄せ集めの半個艦隊であのラブマシーン要塞を落とせと・・・本部長閣下は
可能だとお考えですか?」
「君に出来ねば誰にも出来ないだろうな・・・」
紗耶香が俯いて考えていると本部長が聞く
「勝算が無いかね・・・これに成功すれば国防委員長や他の政治家たちの
君に対する感情はどうあれ、才能を認めざろうえんだろう・・・」
「微力をつくします・・・」
かなりの時間をおいて紗耶香は短くこう答えると敬礼して本部長の元を後にした
- 93 名前:Tristan 投稿日:2001年05月30日(水)08時57分19秒
更新です・・・
第2章に入りました
しばらくは同盟側が中心に進んで行く事となります
(あの作戦ですので当然出てくる人が・・・)
>>84
名無し読者さん
レスありがとうございます
まだまだこれからですけどがんばります
>>85
名無し読者さん
>>どうして圭ちゃんがメックリンガーたんじゃないの?
圭ちゃんは冷徹なあの人です 第2章でも登場しますので・・・
>>86
名無し読者さん
>>圭ちゃんは、メックリンガーよりナルサス(作品違い)かも
俺も読んでるんですけどね・・・あまり考えた事無かったけど想像してしまった
(゜o゜)!いかん・・・こっちに集中しなくては
>>87
名無し読者さん
>>ここのレス以外の登場人物で重要な役割な奴いたっけ
戦闘の場面を多くして行くつもりですのでそれ以外での登場人物は
少なくなると思います。(あと元が女性のキャラも多分・・・)
>>娘。で出てないのは飯田と石川か
その通りです・・・もうしばらくのお待ちを・・・
>>88
ま〜さん
>>絵の下手さは同レベルか?
あ〜また想像してしまった・・・しばらく頭から離れないかも・・・
再度集中!!集中!!第2章がんばります
- 94 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月03日(日)06時04分18秒
- 同盟好きなんで誰が出てくるか楽しみです
期待してます 頑張ってください
- 95 名前:Tristan 投稿日:2001年06月03日(日)09時11分38秒
pipipipipipipipi・・・
ベットの中から手だけが出てその音を止める
止めた人物は再び体を丸め毛布に絡まり起きる気配はない
その直後、辻希美が部屋に入ってきて呆れたように話しかける
「あぁ・・・やっぱりまだ寝てる・・・起きてください紗耶香さん・・・」
「うーん・・・のの・・・もしもわたしが最高評議会に当選したらまず、朝のうたた寝を
邪魔する奴を重罪にする法律を作る事にする・・・」
市井紗耶香は毛布から出ることもなく訳がわからないことを返事する
希美はベッドの前に仁王立ちになりながら
「何を言ってるんですか?急がないと大事な行事に遅れちゃいますよ・・・」
「大事な行事?」
「忘れちゃったんですか?第13艦隊の結成式です!!」
紗耶香はほんとに忘れていたのか驚いてベッドから飛び起きる
いつものごとく髪はボサボサのままである・・・
急いで準備をし紗耶香が出ていったあとオンライン通信が入る
そこには焦った表情の石黒彩准将が映し出されていた
- 96 名前:Tristan 投稿日:2001年06月03日(日)09時14分27秒
「希美ちゃん紗耶香はもう出たの?もう式が始まってるんだけど・・・」
「はい・・・たった今ですけどそちらに向かいました・・・」
「まったく紗耶香は何考えているんだか・・・相変わらずなんだから・・
ところでこないだ頼まれたことなんだけど本当にいいの?それにまだ紗耶香にも
話していないんでしょ・・・やっぱり話しておいたほうがいいと思うけど・・・」
希美は自分の意志の堅さを示すようにしっかりした口調で
「お願いします!!軍人になるとゆう決心が変わらない気持ちは伝えました・・・
やっぱり紗耶香さんのすぐ傍でお手伝いしたいんです・・・紗耶香さんには直前まで
内緒にしてもらえますか・・・たぶん素直には許してもらえないと思うので・・・」
「そうだろうね・・・あの娘は基本的には戦いが嫌いなんだし・・・でもそこまで
決心が堅いのなら私もバックアップさせてもらうよ・・・だって戦場では紗耶香の
傍にいれば1番安全だと思うしね・・・じゃあ、後は任せてもらえるかな・・・」
「はい!!本当に無理言ってごめんなさい・・・よろしくお願いします・・・」
そう言って希美はモニターの彩に向かって頭を下げた
彩は少し苦笑いしながら
「はいはい、もう頭上げていいよ・・その件についてはまた改めて連絡するね・・・
それじゃ私は紗耶香の到着を待つことにしますか・・・」
そう言われて希美はようやく頭を上げると通信が切れた
心の中で希美は彩に御礼を言う
(彩さんありがとうございます・・・)
- 97 名前:Tristan 投稿日:2001年06月03日(日)09時16分15秒
その頃結成式の会場である統合作戦本部では同盟政府国防委員長である和田薫氏の
演説が行われていた
「諸君ら、第13艦隊は我が軍の精鋭部隊である・・・トゥギャザー星域会戦を
生きぬいた古強者と新進気鋭の若者とが共に手を取り合ってモーニング帝国の
侵略から祖国を守り抜くのだ!!」
和田の熱い演説が続いていたのだが、集められた若い兵士たちは彼の演説に
対し冷めた感想を口にしていた
「何が、精鋭だ・・・今のを翻訳すると敗残兵と新兵の寄せ集めってことじゃないか・・・」
「噂じゃこの艦隊でラブマシーン要塞を攻略するんだそうだ・・・」
「トゥギャザー会戦で、死にかけた俺たちにもう一度死んでこいってことかな・・・」
「おい、私語は禁止だぞ!」
「構わねえよ・・・だいたい司令官が姿を見せない結成式なんてあるかよ・・・」
「ダンスサイトの英雄だそうだが怖くなって逃げ出しちまったんじゃないの・・・」
そんな噂をされていた張本人である紗耶香が統合作戦本部に到着したのは
和田の演説が終了する直前だった
控え室に慌てて入ってきた紗耶香にそこで到着を待っていた彩が声をかける
「も〜やっと来た・・・遅いよ紗耶香・・・ほらすぐ出番だよ・・・」
「どうも、すいません・・・」
紗耶香は走ってきたため息を切らしていたのだが休む暇もなく演説が終了した
和田からステージに招かれる
「では、第13艦隊初代司令官市井紗耶香少将を紹介しよう・・・」
- 98 名前:Tristan 投稿日:2001年06月03日(日)09時23分06秒
紗耶香は拍手で迎えられステージにあがると少し照れながら
「えーと・・・どうもこうゆうのは・・・つまり祖国のためとか、
命をかけてとかじゃなくて・・・うまい紅茶を飲めるのは生きている間だけだから、
みんな死なないように戦い抜こう・・・」
短いながらも演説が終わると会場は紗耶香が迎えられたとき以上の拍手が鳴り響く
さきほどの国防委員長である和田の演説とは正反対の言葉を紗耶香は知らずに
言ってのけたのである。軍幹部たちは驚いていたが、会場の若い兵士たちは
紗耶香に対し好印象を持ったようだった。しかし自分の演説を真っ向から否定された
和田だけは紗耶香に冷たい視線を送っていた。
和田 薫 ・・・ 同盟政府国防委員長
行動力に富んだ次期国家元首を狙っている40前の若き政治家。ジャーナリストの
間でも次期指導者として脚光を浴びる存在である。しかし国民の彼に対する評価は
半数は雄弁家とたたえ、もう半数は詭弁家として忌み嫌われている。制服軍人の
ほとんどが彼に対して頭があがらない現状なのだが、最近の帝国との戦いにおいて
目覚しい活躍を見せ彼の意見を聞き入れない紗耶香に対してあまりいい感情を
抱いていない。一方、紗耶香も同様に彼のことを嫌っているのである
- 99 名前:Tristan 投稿日:2001年06月03日(日)09時38分03秒
更新です・・・
国防委員長閣下ご登場っす
次回、同盟側注目のあの人登場予定です
>>94
名無し読者さん
レスありがとうございます
>>同盟好きなんで誰が出てくるか楽しみです
上にも書きましたが次ぎの更新で同盟側で新しい人出ますんで・・・
もう少しお待ちをm(__)m
- 100 名前:ま〜 投稿日:2001年06月03日(日)13時24分32秒
- お疲れっす。
まさか和田マネ=トリュー○ヒトとは・・・。(藁
次は誰が出てくるんでしょう?
同盟はビュコックとウランフあたりかな。
両方とも好きなんで期待してマ〜ス。
- 101 名前:63 投稿日:2001年06月03日(日)22時40分07秒
- 更新お待ちしておりました。
いやー、トリュー○ヒトは和田さんできましたか。
次回、ラブマシーン攻略ってことはいよいよ、「不良中年」
登場でしょうか。
楽しみにしています。
- 102 名前:Tristan 投稿日:2001年06月06日(水)11時14分29秒
2−2 【奇蹟の騎士】
結成式が無事終了し、紗耶香と彩は統合作戦本部内の喫茶ルームに移動していた
彩はコーヒーを口にしながら
「紗耶香らしいと言えばそれまでだけど……前代未聞のことだよね……
司令官が結成式に遅刻したのも、あの演説の内容も……特に国防委員長殿は
お怒りのようだったけど…」
「いやーすごく慌てちゃって……おまけに頭の中は真っ白でしたもん…」
「ほんとヒヤヒヤさせるんだから……ところでどうなの?ラブマシーン要塞の攻略は……
勝算はあるの?通常の半分の艦隊で…」
紗耶香は言葉を濁すように答える
「まあ、あるような……ないような…」
「なに、私にも秘密なの…」
「こうゆうことは後でわかったほうがありがたみが増しますしね…」
「まあ、いいわ……用意する物資があったら遠慮無く言ってね……袖の下なしで
相談にのるから…」
彩がそう言い終えると突然、喫茶ルーム内に大きな音がした
喫茶ルームの女性店員が運ぼうとしていたコーヒーカップを落とした音だった
「我が軍服を汚すとは、我が軍を汚したも同じことだぞ…」
そのせいで足元を汚された士官が立ちあがり女性店員の胸倉をつかむ
苦しんでいる女性店員の後ろから女性の声がする
「少女を相手に喧嘩を売るなんて情けないかぎりだね…」
- 103 名前:Tristan 投稿日:2001年06月06日(水)11時22分42秒
そう発した長身の女性士官とその後ろに2人の女性が近づいてくる
軍服を汚された士官が店員の胸倉をつかむのをやめ長身の女性士官を指差しながら
「なんだ、貴様は…」
長身の女性士官は歩みを止め答える
「飯田圭織……ミラクルナイト【奇蹟の騎士】連隊の隊長と言ったら少しは
聞き覚えがあるかしら…」
それを聞いた士官の仲間の一人が小声で何かを話している
飯田はテーブルの上に置いてあったコーヒーメーカーを手に取り
「どうやら貴方はそのシミが気になるようね!!」
と言いながら中身のコーヒーを士官の顔面に浴びせた
士官の仲間たちは声を荒げて威嚇する
「貴様、我々を侮辱する気か……我々は国防委員長和田薫閣下の直属の将校だぞ…」
「いいのか、こんなことして軍法会議にかけるぞ…」
飯田はまったく動じることなく言い放つ
「どうぞ、お好きなように……その軍法会議で民間人に暴行を働いた士官がいたことも
報告されたらいかがかしら……フフフ…」
その直後コーヒーを浴びせられた士官が怒りながら飯田に殴りかかるが
飯田は難なく左手だけで軽くそれを受け止め、威嚇する
「貴方がお望みならいつでもお相手になってさしあげますよ…」
片手で往なされた士官はかなわないと思ったのか仲間たちを引き連れ
逃げるように喫茶ルームから出ていった
飯田はその様子を見て呆れたようにつぶやく
「軍の腐敗は帝国も同盟も同じようなものね…」
女性店員に礼を言われると軽く手を挙げそれに応え飯田たちも喫茶ルームを後にした
- 104 名前:Tristan 投稿日:2001年06月06日(水)11時32分29秒
その一部始終を見ていた紗耶香と彩だったが騒然とした現場が落ち着くと
彩が2杯目のコーヒーを啜りながら紗耶香に説明する
「【奇蹟の騎士】か……帝国からの亡命者の子弟で編成された白兵戦部隊で、
類稀なる戦闘能力を持つ連中らしいけど、どの艦隊も扱いかねているみたいね…」
紗耶香は何かを考えているのか少し間を開けてから
「さっきの物資の話しですけど……帝国軍の軍艦を一隻調達してください……以前の
戦いで鹵獲したものがあるはずです……それと軍服を200着ほど……そして…」
「そして?」
「あの、ミラクルナイトを我が艦隊に…」
「ミラクルナイトを?」
彩は驚きのあまりメモを取っていた手を休め聞きなおす
紗耶香はさも当然のように紅茶を啜っている。艦隊結成からわずか数週間で
ラブマシーン要塞攻略の準備をしなくてはならなかったのが、思いもしなかった
この出会いが、その要塞攻略において大きな意味を持つ事になるのである
飯田 圭織 ・・・ 同盟軍大佐
【奇蹟の騎士】通称ミラクルナイトの第13代目連隊長を務める
どの艦隊も扱いきれないミラクルナイトだが同盟内ではこんな噂が流れていた
歴代の12名の連隊長のうち4名は帝国との戦いにて死亡。2名は将官に出世した
後に退役。残り6名は再び帝国に寝返り同盟軍から去って行った。飯田圭織が7人目の
裏切り者になるのではないか……そう主張する者が多数いた…
噂はどうあれ彼女の洗練された容姿と特徴のある長髪からは想像できないほど白兵戦に
おいては豪傑ぶりを発揮する。射撃、トマホークと呼ばれる斧、ナイフ、そして格闘術
すべてにおいて彼女に敵うものはいないと言われている。
- 105 名前:Tristan 投稿日:2001年06月06日(水)11時41分32秒
更新です……
新リーダーご登場です!!(2章のある意味主役かな?)
次回は少しだけですが帝国側のお話を予定しております……
>>100
ま〜さん
>>次は誰が出てくるんでしょう?
13艦隊のメンバーを中心になんとか登場させたいんですけど……
今回は飯田さんのみ登場でしたけど次次回ぐらいには何人か同盟側で
出せそうなんでお楽しみを……
>>101
63さん
>>「不良中年」登場でしょうか
登場しちゃいました……これから存分に活躍していただくつもりです
要塞攻略までしばしのお待ちをm(__)m
- 106 名前:63 投稿日:2001年06月06日(水)16時51分26秒
- 更新お疲れ様です。
【奇蹟の騎士】ミラクルナイト、思わず「うまい!」と叫んでしまいました。
実は私、彼女はシェーン○ップの娘さんにイメージが合うなと思ってたんです。
名前もカリンとカオリンで似てるし…
次回更新を楽しみにしています。
- 107 名前:ま〜 投稿日:2001年06月06日(水)23時52分05秒
- お疲れ様です!
ミラクルナイトには笑わせていただきました!
思わず「うまい!」と叫びたくなっちゃいましたよ。
恥ずかしながらシェーン○ップの存在を忘れてました。
ところで原作にしてるのはビデオ版(アニメ版)ですね。
続きの人事を期待してます!
- 108 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月07日(木)00時18分18秒
- ふむふむ。飯田は確かにイメージに合うなー。
娘の中でも一番軍服が似合いそうだ。
あとは石川か。
あ、へーけたんは出番あるの? 個人的にはやられキャラ希望(ワラ
- 109 名前:Tristan 投稿日:2001年06月10日(日)09時20分30秒
2−3 帝国元帥 後藤真希
モーニング帝国首都星ゼティマではトゥギャザー星域会戦で同盟軍を撃破し、
帝国軍に圧倒的勝利をもたらした後藤真希上級大将は帝国元帥に昇進し、
宇宙艦隊副司令官に任命され宇宙艦隊の半数が真希の指揮下に置かれる事となった
それから新たに元帥府を開き陣営の強化に着手していた
真希は平民や下級貴族から7人の艦隊司令官を登用して自らの陣営を固め
さらに吉澤ひとみに勅命として地方領土の反乱を制圧させ、その功績により
ひとみは中将に昇進し提督の列に加わっていた。
初めて全員が会したとき真希が発した第一声はこうであった
「これからわたしの艦隊は同盟との戦いで最前線に赴くことになるだろう……
そこで卿らの力を存分に発揮してもらう……卿らの働きに期待している…」
安倍なつみ・矢口真里両中将は以前より真希の指揮下で数々の戦果を挙げており
当然のごとく元帥府に召集されている。2人はこのたびの陣営について元帥府内の
庭園で語っていた。なつみが真里に対して
「この間の地方反乱の際に、私たちにもお声が掛かると思っていたんだけどね…」
「うちらも今は、一個艦隊を預かる身だからね……たかだか地方反乱ぐらいで気楽には
出て行けなくなったってことじゃないの…」
「うーん……なんか窮屈なことだべ…それにしても吉澤に対する勅命だとはね…」
「まあ、見え透いていたけど…」 「え?」
なつみは真里の方を見て考えていたのだが真里はすかさず続ける
「勅命によって吉澤は見事に短期間で反乱を制圧したよね……当然その功績で
彼女は中将に昇進した…あのお方は最初からうちらだけじゃなく帝国全体に
後藤真希艦隊のNO.2は吉澤ひとみであることをみんなに認めさせることが
目的だったんじゃないかなと……まあそれに応える吉澤もさすがなんだけどね…」
- 110 名前:Tristan 投稿日:2001年06月10日(日)09時22分52秒
真里が言う通り帝国では新たな英雄が現れたとひとみは称賛されていた
無血での占領も見事だったのだが、実に制圧に要した日数はわずか2日であった
この動乱でひとみが示した用兵に真希は十分満足し、なつみや真里をはじめとする
元帥府に所属する提督たちはうなずいていた。
真希の元に集められた若くて有能な提督たちは以下の通りである
吉澤ひとみ中将 ・・・ 昇進し艦隊司令官となる
旗艦 ・・・ ホワイトウインド
安倍なつみ中将 ・・・ 1−4にて登場済み
矢口真里中将 ・・・ 1−4にて登場済み
柴田 あゆみ ・・・ 帝国軍中将
トゥギャザー星域会戦の直前まで真希の艦隊で参謀長として務めていた
その才幹は真希も認めており再び真希の元に召集された
提督でありながら絵画や彫刻などでも才能を発揮しており軍人の間では
【芸術提督】と呼ばれている
旗艦 ・・・ モダンタイム
大谷 雅恵 ・・・ 帝国軍中将
これまでに真希の元で戦いに参加してはいなかったのだが真希が彼女と
出会ったのはかなり以前にさかのぼる。真希がかつて決闘と称した貴族間の
争いで代理人を務めた際に真希に射撃の指導をしたのが彼女だった。その腕前は
真希やひとみはもちろん誰もが認めるところである。
旗艦 ・・・ デザートイーグル
- 111 名前:Tristan 投稿日:2001年06月10日(日)09時27分08秒
村田 めぐみ ・・・ 帝国軍中将
大谷雅恵同様、真希の元でこれまで戦いに参加してはいないのだが、過去に
真希が中佐当時、巡航艦艦長を務めていたときの副長が彼女であった
真希とひとみがお互い以外で信頼できる存在となったのがある意味、彼女が
初めてだったと言えよう。
旗艦 ・・・ サラマンダー
斎藤 瞳 ・・・ 帝国軍中将
真希が初めて艦隊司令官として赴いた戦いの際に戦闘艇の編隊長として参加しており
帝国のエースパイロットとして活躍していた。パイロットとしては大柄な体格であったが
出撃しては敵を数十機撃ち落ちしてきた歴戦の勇者である。その勇猛さは艦隊司令官と
なった今でも健在である
旗艦 ・・・ サイドワインダー
平家 みちよ ・・・ 帝国軍中将
斎藤瞳と同じく真希がはじめて艦隊司令官の際に指揮下で戦いに参加していた
召集された提督のなかで最も攻撃的な艦隊司令官と言われている
前進することがすべて・・・後退することは一切考えない・・・彼女の艦隊は
その凌黒の機体と猪突猛進の艦隊運動から彼女の艦隊は【ブラックジェットランサー】と
呼ばれその名を知らしめている
旗艦 ・・・ マッドタイガー
- 112 名前:Tristan 投稿日:2001年06月10日(日)09時30分06秒
数日後のある夜、ひとみが真希の元にある情報を報告する
「同盟軍の新たに結成された第13艦隊の艦隊司令官にあの市井紗耶香が
就任したそうです…」
「ほう……同盟も少しは考えるようになったものだな…」
「軍務省では取るに足らぬ情報として処理されていますが…」
「たった一つの恒星の出現で宇宙全体の星図を変えてしまう事もあるが
“市井紗耶香”…お前はただの惑星か…それとも新たな光を放つ恒星か…
いずれにせよ次に戦場で会うのが楽しみだな…」
真希とひとみが頭上に輝く星空を見上げながら、市井紗耶香がいったいどのような
人物であるかを考えていたその頃、同盟軍では紗耶香によるラブマシーン要塞攻略の
準備が着々と進められていた
- 113 名前:Tristan 投稿日:2001年06月10日(日)09時33分38秒
更新です……
今回は帝国側だったんですけどメンバーだけですがご登場です
各提督たちの活躍は残念ですがもうしばらく先になります……
次回は同盟に戻ります(要塞攻略までいけたらいいんですが)
>>106
>>63さん
いつもレスありがとうございます
>>【奇蹟の騎士】ミラクルナイト、思わず「うまい!」と叫んでしまいました
気に入っていただけたでしょうか 結構悩んでいたんですけどね(^^;)
ほんとだ「カリンとカオリン」一文字加えただけですね
>>107
>>ま〜さん
いつもレスありがとうございます
こちらもミラクルナイト気に入っていただけたようで
>>ところで原作にしてるのはビデオ版(アニメ版)ですね。
その通りっす!!登場の仕方がこちらの方がカッコイイかなと……
お気に入りのシーンだったんで絶対これでと思ってました
>>108
>>名無し読者さん
レスありがとうございます
>>娘の中でも一番軍服が似合いそうだ
同感でした……俺も彼女が1番に浮かんでしまい連隊長にと決めました
みっちゃん登場してもらいました(石川さんはまだですが……)
- 114 名前:ま〜 投稿日:2001年06月10日(日)21時51分15秒
- 平家=ビッテ○フェルトだぁ〜!!!
ばんざ〜い!!
やっぱりこの役は、中澤か平家のどちらかでないと!!
- 115 名前:63 投稿日:2001年06月10日(日)23時17分18秒
- 私は、斉藤さんの○スラーがいい感じです!
渋い仕事をしてくれそうですね。
平家さんの活躍にも期待!
- 116 名前:ま〜 投稿日:2001年06月11日(月)22時50分08秒
- >>115
「○スラー」って見て、「デスラー」を想像しちゃったよ・・・。
- 117 名前:63 投稿日:2001年06月12日(火)05時04分23秒
- はっ!いま見なおして気づいた!!
>>115 は、○スラーじゃなくて、○ンプだった。
スレ汚しでごめんなさい、作者様。
- 118 名前:108 投稿日:2001年06月13日(水)00時57分04秒
- ふむふむ。砂漠の虎が漆黒の狂虎か。
へーけたんをいっぱい活躍させてあげてね。
みっちゃんいい子だから。
- 119 名前:Tristan 投稿日:2001年06月14日(木)06時43分29秒
2−4 第13艦隊出動
難攻不落のラブマシーン要塞……それは同盟領域とモーニング帝国と結ぶ
唯一通行可能な航路【ラブマシーン回廊】に帝国軍が築いた巨大な人工天体である
この要塞があるかぎり同盟軍は帝国の領域に進入できず、同盟軍は過去15年の間
要塞攻略に全力を注ぎ6度に渡って大規模な攻略作戦を展開したのだが、
そのほとんどが撃退され数知れない犠牲を出してきた
ラブマシーン要塞には要塞司令官と要塞駐留艦隊司令官の2人の司令官がいる
この2人は階級も同格の大将であるため、事あるごとに対立していたが要塞司令が守備を、
駐留艦隊司令官が攻撃をそれぞれ受け持ち、同盟の攻撃がある都度、功を競って譲らず
多大な戦果を挙げていた。そしてその最大の武器は【雷神の槌】トウールハンマーと
呼ばれる巨砲だった。この難攻不落なラブマシーン要塞を、市井紗耶香率いる新設された
第13艦隊が通算7度目の攻略に挑もうとしていた
第13艦隊司令官に任命されてから紗耶香はいそがしい日々が続いていた
ほぼ毎日、統合作戦本部で生活しほとんど宿舎には帰っていない。人事や物資の確保
など出動までの時間があまりに短く、後輩で親友でもある福田明日香が気を使って
昇進祝いでもと言ってくれたのだがそれさえも断るぐらいだった
紗耶香は用意された統合作戦本部内の自室に入ると通信モニターの留守メッセージを
確認すべくボタンを押した。そこには石黒彩准将が映し出されていた
「どう?紗耶香、艦隊司令官の椅子の座りごこちは……ところで頼まれていた副官
の人事なんだけど、優秀な若い人材をよこせとゆう贅沢な注文にぴったりな人材を
見つけたよ…今年度、軍事学校次席卒業……中の下だった誰かさんとは大違いね…
後でそちらに顔を出すと思うからよろしくね…」
メッセージが終わると同時に部屋のインターホンが鳴り「どうぞ」と紗耶香が
答えると部屋の扉が開き真新しい軍服を身に纏った少女が入室してきた
- 120 名前:Tristan 投稿日:2001年06月14日(木)06時45分34秒
その少女を見て紗耶香は驚き声を上げる
「ののがどうしてここに?……先輩が後でここに来るって言ってたけどまさか…」
希美はにっこりと笑顔を作り敬礼して
「申告します……このたび市井少将の副官を拝命しました辻希美少尉であります…」
「ちょっと待ってよ……確かに若くて優秀な人材を頼んだけど…さては彩っぺの奴」
紗耶香は石黒彩のことを普段は軍に属している事もあり「先輩」と呼んでいるのだが
ごく稀に「彩っぺ」と呼ぶことがある…….まさに今がそうであった
希美はそんな紗耶香の様子を見て慌てて話す
「違うんです…私が無理にお願いしたんです…石黒准将から13艦隊で
副官を探していると聞いて…どうしても紗耶香さんのお手伝いしたかったから…
それに直前まで秘密にしてもらったのも私がお願いしたからなんです…」
「だからっていきなり戦場に出ることないじゃない…まだ卒業したばかりなんだし…
彩っぺも何考えているのかわかんないよ…」
「.最初は石黒准将も反対だったんです…でも、どうせ戦場に出るのだったら
紗耶香さんのそばにいるほうが安全だろうって最後は納得してくれました…」
「…………」
「ダメですか?」
紗耶香は希美のお願いするような目に弱かった。しかも正式な人事によって
すでに決定したことなので断ることが出来るはずもなかったのである
紗耶香はしばらく考えた後、ようやく答える
「わかったよ…もう作戦まで時間もないことだしね……では、改めて副官として
これからよろしく頼む、辻希美少尉」
「はい!!こちらこそよろしくおねがいします市井提督」
希美は最高の笑顔で敬礼した
3ヶ月後、同盟軍第13艦隊は市井紗耶香少将指揮の元、初の作戦行動となる
帝国軍ラブマシーン要塞の攻略に旅立つこととなった
- 121 名前:Tristan 投稿日:2001年06月14日(木)06時47分18秒
第13艦隊旗艦【ブルーエンブレム】のブリッジに紗耶香を筆頭に全スタッフが
乗りこみ準備が整うと希美が報告してきた
「閣下、全艦発進態勢整いました…」
紗耶香は頷き指示を出す
「第13艦隊出動する!!」
同盟軍にとって通算7回目となるラブマシーン要塞攻略がスタートした
行動開始の直後、参謀長である小湊美和准将がブリッジ内のモニターを使い
今回の作戦の航路を説明する
「今回の出動は対外的には訓練とゆうことになっておりますので、はじめに
ラブマシーン要塞とは逆の星系に向かい、しかる後にこの航路でラブマシーン要塞
に向かいます…」
艦隊副司令官である前田有紀准将が補足する
「回廊までおよそ2週間の航程ですが…….」
すべてを言い終えるまえに紗耶香が話す
「前田准将……そのあたりのことは貴官にまかせる…」
紗耶香は艦隊運用の名人と呼ばれる前田准将に航程についてはすべてをまかせ
自分の頭脳はラブマシーン要塞攻略法だけに集中していた。
同盟首都星アップフロンティアを出発してから24日後、第13艦隊は目的地点で
あるラブマシーン回廊に到着しえたのは前田准将の熟練した手腕も見事だが、それを
見抜きすべてをまかせた紗耶香の寛大さが成せることでもあったと言える
紗耶香率いる第13艦隊によるラブマシーン攻略作戦は目前に迫っていた
- 122 名前:Tristan 投稿日:2001年06月14日(木)06時49分03秒
市井紗耶香 ・・・ 同盟軍少将に昇進し第13艦隊司令官に就任
旗艦 ・・・ ブルーエンブレム
辻 希美 ・・・ 同盟軍少尉
同盟軍軍事学校を次席で卒業し、彩の計らいで紗耶香の副官に任命される
小湊 美和 ・・・ 同盟軍准将
第13艦隊において首席幕僚で参謀長を務める
紗耶香とは昨年のダンスサイトでの事件においてすでに面識があった
独創性はないが緻密で整理された頭脳を持つ彼女に紗耶香は艦隊において常識論を
提示してもらえる事を期待していた。このせいでのちに市井艦隊のあいだで
「小言ババア」などと影でささやかれることになるのだが……
前田 有紀 ・・・ 同盟軍准将
第13艦隊の副司令官を務める
トゥギャザー星域会戦において彼女は第4艦隊で善戦していた
彼女の艦隊運用は名人芸と謳われその手腕は見事なものである。艦隊運用はすべて
彼女にまかせ、なにか言えば紗耶香はそれにただうなずくだけであった。
それだけ紗耶香は彼女の艦隊運用を信頼しているのである
- 123 名前:Tristan 投稿日:2001年06月14日(木)06時52分55秒
更新です……
予定より一日遅れてしまった……
13艦隊要塞に向かって出動です
新メンバーもすこしですが登場しました
次回はいよいよ要塞攻略へと突入です
>>114
>>116
>>ま〜さん
いつもレスありがとうございます
>>平家=ビッテ○フェルトだぁ〜!!!
ビッテ○フェルトはロイエ○タールについでお気に入りのキャラです
彼の役はどちらかで考えていたのは当たりです
>>「デスラー」を想像しちゃったよ・・・
ヤマト世代ですなうんうん ヤマトまたゆっくり見たいです
>>115
>>117
>>63さん
いつもレスありがとうございます
>>○スラーじゃなくて、○ンプだった
正解です…スレ汚しなんてとんでもないです
まだ序盤で名前だけの登場ですから判断しにくいですので
次回は帝国側あの人登場してもらうつもりです
>>118
>>108さん
いつもレスありがとうございます
>>へーけたんをいっぱい活躍させてあげてね
過激に活躍していていただくつもりです
それまでもうしばらく掛かりますがお待ちください
- 124 名前:ま〜 投稿日:2001年06月14日(木)21時56分31秒
- そうですか。フレ○リカの役は無いんですか・・。
- 125 名前:Tristan 投稿日:2001年06月18日(月)19時22分28秒
2−5 ラブマシーン攻略その1
ラブマシーン回廊に到着したとき、旗艦ブルーエンブレムのブリッジでは幹部たちが
集められ、紗耶香からラブマシーン攻略作戦の詳細がはじめて説明されていた
「以上が私の考えた作戦だ…難攻不落のラブマシーン要塞を落とすには外からだけでは
不可能だ…内部に潜入し、中枢部を制圧してしまうしかない…」
代表して参謀長である小湊准将が質問する
「潜入ですか…市井提督、するとその重要な任務をこのミラクルナイトの指揮官に
まかせると…堅牢な要塞ほど人は油断するもの、成功の可能性は大いにあります
しかし…提督はミラクルナイトに関する風聞をご存知ですか?」
そう言われたミラクルナイト連隊長飯田圭織は横を向き沈黙している
紗耶香は希美からミラクルナイトに関する資料を受け取り答える
「過去12人の連隊長のうち6名が我が軍を裏切り帝国に寝返った。今回の出兵でも
13代目の連隊長が裏切るかもしれぬ…とゆう噂が流れている…」
そこでやっと飯田が紗耶香の方に向かって口を開く
「フフフ……提督、もし噂どおりに私が7人目の裏切り者になったらどうします?」
「困る……」
「当然、お困りでしょうね…でも困ってばかりでしょうか?何か他の手を考えて
いらっしゃるんじゃないですか?」
「特に考えてないけど…」
「それでは私を全面的にお信じになると?」
紗耶香が「そうだよ」と軽く答えると他の幹部たちは不安そうにしていた
そう言われた飯田自身も府に落ちないのか再び紗耶香に聞く
「そこまで私を信じている理由をぜひお聞きしたいですね…」
「先日、私は貴官が国防委員長派の将校と衝突する場に居合わせた…貴官に
シャンパンの一杯でもおごりたくなった……それが理由かな…」
その発言を聞き小湊が声を上げる
「たったそれだけの理由で…無茶ですこの重要な任務を…」
「裏切られればそれだけ私に人を見る目がなかったとゆうことでしょう…
作られた一人の英雄がこの世から消える…それだけのことだよ…」
- 126 名前:Tristan 投稿日:2001年06月18日(月)19時23分30秒
小湊は紗耶香の考えに納得できないようだったが、いままでただ黙って話しを
聞いていた副司令官の前田が小湊を抑えるように
「市井提督は私に艦隊運用をすべてまかせてくださいました…今度は私たちが
提督を信頼する番ではないでしょうか…」
その言葉で幹部たちは納得したが、さらに飯田が紗耶香に質問する
「この戦いであなたの目的がどのあたりにあるのか知りたいですね…
名誉ですか?それとも出世ですか?」
「うーん……出世ではないと思うね…もうすでに閣下呼ばわりされているし…
基本的に私は戦いが嫌いなんでね…ラブマシーン攻略に成功すればわが国は
軍事的に優位に立てる…そこで帝国との間になんとか満足のいく和平条約を
結ぶことも可能になる…そうすれば無駄な戦いもなくなって短いながらも
安心して暮らせる平和がやってくる…それが私の望みかな……」
「フフ…変わった人だとは聞いていましたけど……まあ期待以上のお答えは
頂けました。この上は私も微力をつくすとしましょう。永遠ならざる平和ために」
飯田はそう言うと立ちあがり先ほど説明された作戦の準備のためブリッジを後にし
数時間後、同盟軍第13艦隊はラブマシーン回廊に突入した
ラブマシーン要塞ではこの2日に渡って要塞周辺の通信が撹乱されている
同盟軍が接近しているのは疑問の余地がなかったのだが、いっこうに攻撃らしき
ものはないのだ。この状況にしびれを切らした駐留艦隊司令官が
「もう我慢ならん!!この通信妨害は同盟軍が近づいている証拠だ」
「だからといって出撃するにも敵の位置すらわからんではないか…」
要塞司令がこう答えた直後、通信兵が報告する
「奇妙な通信が入っております…首都星ゼティマより派遣された軽巡航艦が
敵の攻撃を受け現在交戦中……救援を求めています」
それを聞いた艦隊司令官はすぐにでも出撃すると言ったのだが後方から彼の
幕僚の一人が前に出て発言する
「閣下、お待ちください……」
「保田准将か……何だ」
- 127 名前:Tristan 投稿日:2001年06月18日(月)19時24分30秒
保田圭准将はラブマシーン要塞に赴任した当初は要塞司令の幕僚だったのだが
要塞司令は彼女の冷たく放つ瞳が気に入らなかったのか、それとも逆に期待して
いたのか分からないが艦隊司令の参謀にと薦め現在は駐留艦隊の参謀長を務めて
いた。圭は艦隊司令に向かい発言を続ける
「警戒したほうがよろしいでしょう…敵の陽動作戦とも思われます……
ここは動かずもう少し様子を見るべきではないでしょうか」
「出れば敵が待っている…戦えば負けるとでも言いたいのか貴官は…」
「そんなつもりではありません…」
「では、どんなつもりだ…我々は軍人であり戦うのが本分だ。まして窮地に
ある味方を救わないでどうする!!」
そんなやり取りを見かねた要塞司令が提案する
「どうかな提督……卿の幕僚の言にも一理ある。敵にせよ味方にせよ、確実な
位置が知れんし、もう少し待ってみてはいかがかな」
「艦隊司令官は私だ!!私が決める!!全艦隊直ちに出撃する」
1時間後、15000隻の艦艇からなるラブマシーン駐留艦隊が出撃した
その様子をみていた要塞司令が一言漏らす
「せいぜい痛い目に遇って戻って来るがいい……」
一方、紗耶香たちのいる旗艦ブルーエンブレムでも敵の出撃がみえていた
「敵は、とうとうしびれを切らしてでてきましたな」
「艦数約15000!!」
「駐留艦隊のほぼ全艦にあたります」
希美がそう報告し終えるとブリッジ内のモニターに通信が入り
帝国軍の軍服を身に纏った飯田が映し出された
「提督、準備は完了しています…いつでも出撃のご命令を……」
紗耶香は飯田の様子を見てつぶやく
「やれやれ…しびれを切らしていたのは敵だけじゃなかったみたいだよ」
- 128 名前:Tristan 投稿日:2001年06月18日(月)19時25分37秒
駐留艦隊が出撃したラブマシーン要塞に再び通信が入る
「閣下、また先刻の軽巡航艦より連絡です…要塞近くまで辿りついたものの
なお同盟軍の追撃を受けているので援護を頼むとゆうことです」
「駐留艦隊は何をしておるのだ!!仕方がない…砲撃の用意だ。味方が
いるので主砲は使えんぞ…」
その命令によりラブマシーン要塞は迎撃の準備を整える。主砲が使えないため
浮遊砲台と呼ばれる移動式の砲台が多数要塞の表面に浮かび上がる
数分後、要塞司令室のモニターに敵らしき艦影が映し出され拡大投影してみると
帝国軍の軽巡航艦が背後から攻撃されているように見えていた
一方、駐留艦隊では敵の艦影は見つけ出す事ができなかったのだが、レーダーに
敵の反応らしきものが見つかりその位置に向かっているところであった
要塞が同盟軍に対し砲撃を開始すると紗耶香の艦隊は砲撃の有効射程距離に入る
ことなく後退していく。それを見た要塞司令は
「フン…奴らは過去6度の敗北でこの要塞の力を知りすぎているからな…」
その直後、軽巡航から3回目の通信が入る
「救援を感謝する…我が艦の損傷は甚だしく、緊急入港を要請する」
要塞司令が入港の許可を出すと要塞表面に誘導灯が点火され軽巡航艦は
それに従い要塞に下りていく。その様子がブルーエンブレムのモニターでは
はっきりと確認でき希美が声を上げる
「どうやらうまく入り込めそうですね…」
「問題はこれからです」
小湊はいまだ安心できていないのか厳しい意見を言う
紗耶香はその心配を取り払うように
「やっくれるさ…あの【奇蹟の騎士】ならね…」
今、難攻不落のラブマシーン要塞をわずか半個艦隊で攻略すべく
紗耶香の作戦はこうして開始された
- 129 名前:Tristan 投稿日:2001年06月18日(月)19時38分14秒
更新です……
ラブマシーン要塞攻略はじまりました
そして圭ちゃん久々にご登場です!!
次回も要塞攻略となります
>>124
ま〜さん
いつもレスありがとうございます
>>そうですか。フレ○リカの役は無いんですか・・。
申し訳ないです・・・悩んだんですけど・・・ののにがんばってもらいたいです
- 130 名前:ま〜 投稿日:2001年06月19日(火)01時11分30秒
- 保田=ドライアイスの剣!!
( `.∀´)<なによ!あたしあんなに陰湿じゃないわよ!!
- 131 名前:Tristan 投稿日:2001年06月21日(木)04時59分40秒
2−6 ラブマシーン攻略その2
ラブマシーン要塞に入港してきた軽巡航艦は十数カ所に及ぶ破損が認められた
繋留されハッチが開くと頭部に包帯を巻いた長身の女性士官が現れた
美しい顔立ちの女性だったのだがその表情は青白く頭部の包帯は血に染まっていた
部下と見える女性に支えられながら話す
「艦長のセンドウ少佐だ…緊急事態だ。要塞司令官に至急お目にかかりたい…」
警備隊の一人が外の状況を聞くと女性士官を支えていた部下が答える
「敵の大艦隊が迫っているのだ…敵はこの要塞を無力化する手段を備え、一気に
回廊突破を謀るつもりらしい…詳しい事は少佐殿しか知らされていないが…」
「これは極秘事項だ。司令官閣下に直接申しあげないと…」
そう言うと同時に女性士官は口から血を吐き気を失ってしまった
その様子を見て警備隊の兵士は慌てて司令官の元へ案内する
同時刻、同盟軍を迎え撃とうとレーダーの反応した空域にむかった駐留艦隊が
その場所で見たものは紗耶香が用意したオトリだった。参謀長である保田は
心の中で(やはりオトリだったか…今ごろ要塞では…)考えていた
13艦隊旗艦ブルーエンブレムでは紗耶香が状況を見守り説明する
「ミラクルナイトは進入に成功したようだし、ここまでは予定通りだね…オトリに
気がついた敵艦隊があの空域から引き返して来るのにおよそ2時間かかるはずだ…」
「我が艦隊が入港し終えるのに1時間半を要しますから、あと30分で軍港が
開かないと挟み撃ちに危機に直面します…」
小湊はやはりまだ心配しているようだったのだが、紗耶香に焦りはまったくと
言っていいほど無かった。
「それじゃあ、そろそろ行くとしますか…」
そう言うと同時に紗耶香は全艦隊に前進の指示を出した
- 132 名前:Tristan 投稿日:2001年06月21日(木)05時01分49秒
13艦隊が前進するとラブマシーン要塞でも艦影を確認できていた
そのとき警備隊が女性士官を連れて到着する
「センドウ艦長をお連れしました」
警備主任が近寄り軍籍証明を見ようとするが、女性士官の部下の女性が説明する
「それどころではありません!!1秒の遅れが取り返しのつかない事になります!!」
警備主任は渋っていたのだが突然後方から声がする
「敵が妙な動きをしています!主砲の射程ぎりぎりに展開しながら1隻ずつ
突出しては下がるのを繰り返しています!!」
それを見て女性士官の部下が叫ぶ
「ああ…始まってしまった!!」
その一言に要塞司令部にいる全員が注目する。要塞司令官は敵の意図が分からず
助けになるはずの駐留艦隊も連絡が取れなかったので平静ではいられなかった
この現状を知っているのはこの者たちだけではないのだろうかと……
要塞司令官が運ばれてきた女性士官に近づき大声で聞く
「私が要塞司令だ…説明しろ、あの艦隊運動は何だ…この要塞を無力化するとは
どういうことなのか…」
かすかに声がして聞きなおそうと要塞司令が顔を近づけた瞬間
「それはこういうことです。司令官閣下!!」
女性士官が胸倉を掴みすばやく後ろに廻りこむと司令官の側頭部には
金属探知機に反応しない拳銃が突きつけられていた
要塞司令がたまらず声を出す
「きさま……叛乱軍の一味か…」
女性士官は態勢を崩さないまま答える
「ミラクルナイト連隊長の飯田大佐だよ…お見知りおき願いたいけど、あいにく
両手が塞がっているのでメイク落としてのご挨拶とはいかないけどね…」
- 133 名前:Tristan 投稿日:2001年06月21日(木)05時03分03秒
飯田がそう言うと正面にいた警備主任が銃を構え
「人質をとったつもりだろうがそうはいかんぞ!!司令官閣下は死よりも不名誉を
恐れる方だ…貴様の命を守る盾などない!!」
飯田は微笑を浮かべながら答える
「フフフ……司令官閣下は過大評価されるのが迷惑そうだけど…」
飯田が再度拳銃を突きつけると司令官は屈服したように
「降伏するお前たちの勝ちだ……命令だ全員銃を捨てろ!!」
要塞司令部は飯田圭織率いるミラクルナイトによって制圧されたのだが
司令部全員を拘束し次の行動に移ろうとしたとき、警備主任が隙を突いて要塞司令部
のコンピューターをロックしてしまう。それによりラブマシーン要塞は全機能を
停止し凍結することとなる。ミラクルナイト副連隊長の戸田鈴音中佐が飯田に聞く
「大佐……このままでは駐留艦隊が戻ってきたらやばいんじゃ…」
「大丈夫だよ鈴音…その前にここの中枢コンピューター乗っ取っちゃえばぜんぜん
問題なし…それに守備隊はほんの50人だそうだから…」
「ほんのですか…けど外は大丈夫ですかね?要塞は落としたとしても廻りが
敵しか残っていなかったりするのはご免ですよ…」
ミラクルナイトの一員である木村麻美少佐が今度は聞く
飯田は隠し持ってきた武器を各自に手渡しながら答える
「要塞からの砲撃は封じたんだよ。駐留艦隊だけならせいぜい我が方の2倍…
市井紗耶香なら何とかするでしょ……帝国の後藤真希はやってのけたけどね…
ま、圭織たちはやることをやるだけだよ!!」
飯田は他の2名に司令部の見張りを命じると鈴音と麻美を連れて要塞の
中枢コンピューターのある場所へ向かった
- 134 名前:Tristan 投稿日:2001年06月21日(木)05時04分41秒
戸田鈴音 ・・・ 同盟軍中佐
飯田圭織率いる【奇蹟の騎士】通称ミラクルナイトの副連隊長を務める
帝国での故郷は飯田と同郷で、副連隊長として飯田からは絶大の信頼を受けており
連隊の中で飯田とほぼ互角に戦えるのは彼女しかいないのではないかと言われている
飯田が作戦に参加しないときは彼女が連隊の指揮をとることも多い
木村麻美 ・・・ 同盟軍少佐
同じく【奇蹟の騎士】通称ミラクルナイト連隊の一員
彼女も飯田たちと同郷で、日々この2人からしごかれてメキメキと実力をつけており
重要な作戦では必ずと言っていいほど共に参加している。連隊の中では小柄なほうなの
だがスピードにおいては連隊内では右に出るものはいないであろう
- 135 名前:Tristan 投稿日:2001年06月21日(木)05時06分57秒
更新です……
カントリーの2人連隊の一員でご登場です
何人出せたんだろう?
要塞攻略もう少しだけ続きます…
>>130
ま〜さん
圭ちゃんの出番今回は少なかったです
次回は多く登場していただくつもりっす
- 136 名前:パク@紹介人 投稿日:2001年07月07日(土)09時10分47秒
- こちらの小説を「小説紹介スレ@金板」↓に紹介します。
http://www.ah.wakwak.com/cgi/hilight.cgi?dir=gold&thp=994402589&ls=25
- 137 名前:このスレッドに 投稿日:2001年08月18日(土)06時04分01秒
- お悔やみを申し上げます
- 138 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月17日(月)16時34分56秒
- 更新のペースは人それぞれだから、遅くったってかまわないけど、これだけ
期間が空くと、さすがに、作者さんのコメントがなんかほしいですね。
更新じゃなくてもいいから、放置にはしないで、作者さんからの書き込みが
時々あると、待ってる方としてはうれしいんですが...
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