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ラストステージ

1 名前:はじめて君 投稿日:2001年06月01日(金)12時49分12秒
はじめて、娘。小説を書きます。 娘。の最後の日の話です。
矢口のボヤキが延々続く感じになると思います。
あと、電波なネタが出てきます、その手の話が嫌いな人は読まないほうがいいです。
その前につまらん話だと読まない人が多いかもしれません(w
ひっそりと目立たないようにやっていきます。
2 名前:控え室(1)にて  投稿日:2001年06月01日(金)12時58分10秒
「お先に失礼します。」と言って、あのコ達は出て行った。
相変わらずの形だけの挨拶。
「はい、お疲れ様」
あたしも形だけの挨拶。
最後の最後まであのコ達別もんだったなあ。
「やぐっつあん、たべに行こう」ヨッスィーが聞いてきた。
「うん、明日がラスだし、焼肉食いに行こっか」
「ののも行きます!」焼肉だろうが揚げパンだろうが、食い物の話ならのってくるのは今も昔も変らない。

あたしはモーニング娘。三代目リーダー矢口真里。
娘。史上一番ちっちゃいリーダー。そして最後のリーダー。
モーニング娘。は明日のコンサートを最後に解散する。

3 名前:焼肉を食べながら 1 投稿日:2001年06月01日(金)13時03分21秒
「カンパイベイベー」
3人で恋レボ乾杯をした。
あたしは酒を飲んでもいい年になったが、ヨッスィーとののがいるのでジュースにした。
今のメンバーで恋レボ乾杯するのは私達3人だけ。3人の結束の証になってる。

「恋愛レボリューション21」──
楽しかったなあ、あの頃。
娘。はレギュラー番組いっぱいになって大変だったな。いろんなCMも出たし。
ユニットばっかりシングルだして、本体全然出してなかったっけ。あはは。
あたしはミニモニ、タンポポ、そして裕ちゃんの後釜としてのラジオのDJ。
めちゃくちゃ忙しかった。
5月にミュージカル、7月には2回目のシャッフル、それから──
4 名前:焼肉を食べながら 2 投稿日:2001年06月01日(金)13時06分17秒
「のの、焼肉おいしい?」
「ウン、おいしいです」
元気なののを見るのは久しぶりだ。
「のの、たくさん食べな。あたしみたいにカッケー女になるんだよ」
 「えー、また太るのはいやなのです」
 「何だって!」
ヨッスィーも今日は楽しそうだ。
ここ1年で2人ともおとなしくなったな。
のののつまらなそうな顔。ヨッスィーのやる気なさ。でもあたしには怒れない。気持ちわかるから。

5 名前:焼肉を食べながら 3 投稿日:2001年06月01日(金)13時07分54秒
始まりはあの年の8月の事務所の発表だった。
ごっつあんの脱退と、梨華ちゃんのカントリー娘。への完全移籍。
ごっつあんの脱退はみんな納得していた。
ごっつあんの特別扱いにみんな反感持ってたな。でもごっちんのうしろにあたし達の知らない大きな力があって、ごっつあんを動かしてることに気づいちゃった。それからみんなごっつあんのこと理解したんだ。
だから3月にソロが出たとき、9月脱退の事聞かされても驚かなかった。それよりもごっつあんの残された娘。の時間を大事にしようと思った。
6 名前:焼肉を食べながら 4 投稿日:2001年06月01日(金)15時57分09秒
梨華ちゃんの完全移籍は誰も聞いてなかった。かおりと圭ちゃんが事務所に何度も何度も「石川はレンタルだけですよね?」と何度も念押ししていた。つんくさんも、マネージャーさんも「大丈夫だよ」言ってたのをみんな、信じてた。
いきなりの発表に圭ちゃんが切れちゃった。
事務所と大ゲンカ。そしてクビ。
そっから、娘。はおかしくなっちゃった。
裕ちゃんいなくなって9人になったばかりなのに3人減るんだから。

マスコミは「後藤真希ソロ独立」「石川梨華カントリー娘。へ完全移籍」ばかり取り上げ、圭ちゃんのことぜんぜん取り上げなかった。
ただ「20歳を過ぎて、アイドルとしてやっていける自信がなくなった」というコメントを残して圭ちゃんは去っていった。
圭ちゃん、「どこにもいないような歌手になりたい」て言葉、あたしは覚えてるよ。
7 名前:焼肉を食べながら 5 投稿日:2001年06月01日(金)16時00分21秒
「やぐっつあん、なにボケーとしてるんだよ。」ヨッスィーに言われた。
「うーん」
「肉なくなるぞ」
「肉追加するぞ」とのの。
「ハラミ3人前食べたじゃない」
「ごっつあん明日くるかなあ」あたしは言った。
「うーん。こないだメールしたら『事務所がまた、無理やり娘。のコンサートの時に仕事入れられたー。』て来た。これなさそうだね」
「梨華ちゃんは?」
「絶対行くっていってた。『花畑牧場ではじめて鶏捕まえた』って喜んでたよ」
梨華ちゃんよかったね。カントリーは結局売れなかったけど、りんねとあさみと仲良くやってるみたいだな。

ヨッスィーが続けた。
「ごっつあん、泣いてた。みんなとの最後の日さあ、『こんな時にごめん』て....。梨華ちゃんは梨華ちゃんで『私のために保田さんが....』
って泣くし。あの日は本当に.....」
ヨッスィーの大きな瞳がうるうるしてきた。「プッチは出来ないのかなあ」
ヨッスィーの大好きな「プチモビクス」も「ダイバー」ももうやれない。
「圭ちゃんは?」
「今、千葉に帰ってるみたい。さやか とたまにあってるって。『ラストコンサートに来てね』ってメール入れたけどまだ返事がない」
8 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月01日(金)21時15分20秒
さびしげな雰囲気が好きです。
最後まで見たいと思うので頑張ってください。
9 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月04日(月)00時25分11秒
やばいね。
またメンバー追加するみたいだし、ちょっと現実っぽいじゃないか。
10 名前:はじめて君 投稿日:2001年06月04日(月)01時17分53秒
レスありがとう。読んだ人がいるだけでも嬉しいものですね。
頑張って書きつつけます。
何とか6月中、最低でも7月には終わらせます。
8月過ぎると現実と違うことが判っちゃいますから(w
追加オーディションも始まりましたからね。

11 名前:かおりとなっち 1 投稿日:2001年06月07日(木)00時53分08秒
「飯田さん、どうしてるかな」ののが、ぽつりと、言った。

新人が2人入ってきた、
2人ともすごい歌のうまい子だったな。なっちが、「あすかとさやかが帰ってきたみたい。」と言ってたっけ。
ほんと、あすかのような歌唱力と、さやかのようなみんなの心をつかむ笑顔を持ってたな、あの2人。
入ってたとき、みんな2人に期待してた。
9月のシングルは、もともとごっつあんと梨華ちゃんがレコーディングのみ参加で進んでいて、もう歌入れが始まっていた。
メインはなっちとあいぼんでやるって話だった、それが...
12 名前:かおりとなっち 2 投稿日:2001年06月07日(木)00時55分15秒
つんくさんがいきなり「メインを今度の新人に変えます」といった。
つんくさんはそれ以上何も言わなかった。
つんくさんのこわばった表情だけ、覚えてる。
この2人は元々、うちでないおおきな事務所のものだったんだ。
事務所の目玉の新人としてデビュー寸前のデュオだったんだって。
娘。のピンチに、うちの事務所はそのおおきなところに「あの2人を娘。のメンバーとしてもらえないでしょうか?」と頼み込んだんだよ。

「ラブマ」ほどは売れなかったけど、久々のミリオンになった。
新人2人は、ごっつあんのときのように、人気が上がっていった。
あたしもこんなに売れるとは思わなかったよ。
でも、この2人が......かおりを壊してしまった。

13 名前:かおりとなっち 2 投稿日:2001年06月07日(木)00時57分58秒
その2人は何もかも特別扱いだった。
楽屋も2人は別の部屋。控え室(1)、控え室(2)が必ず出来るようになったよ。
楽屋で、なんかの撮影や、インタビューがあるときなんかは、2人はあたし達のところへやってきて、いかにも最初からいるように振舞った。
移動するときも、別バス、別便。仕事以外は別行動。
全部、そのおおきな事務所の意向だと知った。
あたし達は、表向き2人を新メンと呼んだが、裏では別メンと呼んでいた。

かおりは別メンとなかよく振舞うことに耐えられなかった。圭ちゃんがいなくなり、リーダーとしての仕事が増えちゃって。
かおりはあたしのようにちゃらんぽらんに出来ないから、真面目に全部向き合ってしまうから。
すべてをしょいこんでひとりで苦しんでた。
夜、ホテルで一人、泣きながら電話してるのを見てしまったことがある。
『裕ちゃん、かおりね、もう耐えられないよ....』

12月、ついにかおりが倒れた。
事務所の発表は内臓の病気で長期の療養ということになってたが、本当は心の病気だった。
それを見計らうように、娘。に2人入ってきた。
かおりの事も圭ちゃんの時と同じく、マスコミは大きく取り上げず、新たな2人のことを大きく取り上げた。
あたし達はあのおおきな事務所がとんでもない力を持ってることに気が付いた。
そして別メンは4人となった。

14 名前:かおりとなっち 4 投稿日:2001年06月07日(木)00時59分16秒
「飯田さんがいないから....」
かおりのパートは、ヨッスィーが今、引き継いで歌ってる。「ディアー!」も「ねえ笑って」もヨッスィーがやっている。
「最後まで飯田さんのように歌えなったなあ。飯田さんにも市井さんにもなれなかったな」
「そんなことないですよ。ヨッスィーのプッチはプッチでよかったんだから」ののは慌ててフォローした。
「そういえば、安倍さんどうしているかな?」

なっちがリーダー代行となった。
事務所は3代目リーダーにさせたかったが、なっちは「かおりがモーニング娘。のリーダーです」と言い張った。
去年の1月のシングルもまたミリオンだった。
あたし達はしらけていたけど、なっちだけは「よかったねー、よかったねー」とホントに喜んでいた。
娘。がヘンな方向に行き始めても、なっちだけは、変らない笑顔のなっちだった。
別メンに、なるべく声をかけようとしたのもなっちだったし、あたし達にも「まだまだ昔からのファンがいるんだし、こんなことで負けちゃ、裕ちゃんに怒られるよ」と励ましてた。
なっちはまた春コンでたくさんの人の前で歌うのを楽しみにしていたんだ。
15 名前:かおりとなっち 5 投稿日:2001年06月07日(木)01時02分51秒
でも、事務所からの一言がなっちを変えてしまった。
「安倍のパートを新しい4人に振り分ける。」
メインでないなっちはただのハモリ要員。
なっちから笑顔が消えた。
3月の春コン、なっちは「ふるさと」だけ歌った。
そして療養中のかおりとともに脱退した。

「なっちはね」あたしが答えた。「今北海道のローカル局でレポーターとかやってるって。かおりもずいぶん元気になったって」
「来るって言ってました?」
「なっちは行きたいと言ってたけれど、別メンがいるとかおりがねって言うんだ」
「そうか....」
かおりは北海道へ戻って、元気になるまで静養していたんだ。
なっちはかおりに付き添っていた。
生まれたときに同じ病院にいた2人は、一緒にいる運命なのかな。
16 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月10日(日)01時38分54秒
なっちいいやつだなぁ(泣)
17 名前:名無しさん 投稿日:2001年06月11日(月)03時02分52秒
>>10
現実にならないことを祈るよ・・・
18 名前:3代目リーダー 1 投稿日:2001年06月11日(月)16時47分49秒
「飯田さんと、安倍さんが卒業してから、一気に変っちゃった」
「そうだね。ライブに来るお客さんも変ったし。別メンのファンが増えて、昔からのファンどんどん離れていくのがわかった」

あたしがリーダーになってしまった。と言ってもタダのお飾り。
すべては別メン中心に動くようになっちゃった。
ライブでは「I Wish」の前の曲は「抱いてHold On Me」と「LOVEマシーン」だけ。
あとは別メン中心の娘。の曲と、あのコ達のユニットやソロの曲ばかり。
ユニット──
19 名前:3代目リーダー 2 投稿日:2001年06月11日(月)16時50分23秒
去年の1月にあいぼんと最初に入ってきた別メンの2人でユニットをつくり、曲を出した。
プッチも、たんぽぽも、解散し、あいぼんとののの身長が伸びて自然消滅したミニモニ。
娘。に久々のユニット。
売れたんだ、これが。プッチの「ちょこラブ」よりもね。
3人は一気に人気者となった。

だから春コンはライブ会場が大荒れだった。旧メンファンと別メンファンの衝突。
「客席でケンカしていてこわかったです」とのの。
「どこのホールでも、『娘。は死んだ。』のプラカードを見たな」とヨッスィー。
「ファンサイドのサイトでも荒れてたらしいよ。結局、別メンファンが旧メンファンを追い出したらしい」
そんなことを圭ちゃん言ってたっけ。
「あいぼんのユニットは相変わらずの人気だね。TVで元気なあいを見てると、頑張らなきゃって思うよ」
1人プッチのヨッスィーの悔しい気持ちわかる。1人タンポポのあたしだから。
「でも、あいはつまんないはずなんです。ののがいないから....」ののが言う。
「ののがあいの面倒をみないとだめだから」
「あいは『ののの面倒は疲れる』といってたけどなあ」とヨッスィー。
「まあやっぱり『辻加護』なんだよな」とあたし。

20 名前:3代目リーダー 3 投稿日:2001年06月11日(月)16時51分57秒

7月に別メン4人が入ってきた。12人のモーニング娘。
新人の4人は顔もスタイルも揃ってかわいくて、人気が出るのはすぐわかった。
でも娘。じゃない。ばらばらで、いい所もあれば悪い所もあるのが娘。だから。
娘。のシングルは4ヶ月に1枚のペースでリリースしてる。
あたし達にはメインのソロなんかは歌わせてくれず、裏メロやハモリだけ。
シングルの2曲目やアルバムの曲でソロパートを歌わしてくれるだけだった。
つんくさんは「俺に出来ることはこれぐらいしかない。堪忍や」と言ってくれた。
あたし達はそれだけでもうれしかった。

別メン達のユニットやソロ活動は次々と当たっていった。これも事務所の力ってやつだろう。
そんな中、10月にあいぼんたち3人のユニットが娘。を脱退、独立して活動することとなった。

「あいぼん、つらかっただろうな」
「旧メンのファンから裏切り者扱いされてたし。別メンファンからはおまえは要らないっていわれるし」
「でも、あいぼんは泣かなかったです。絶対泣かないって言ってたです。『うちには師匠との約束があるんや』って言ってたです」
「え、ごっつあんとあいぼんの約束って?」
ののの話によると──
21 名前:パク@紹介人 投稿日:2001年06月11日(月)17時14分53秒
スレ汚し御免。
こちらの小説を「小説紹介スレ@紫板」に紹介します。
http://www.ah.wakwak.com/cgi/hilight.cgi?dir=purple&thp=992180667&ls=25
22 名前:てうにち新聞新入社員 投稿日:2001年06月11日(月)20時34分54秒
毎日楽しく覗かせて頂いています。
現実にありそうですね…。
頑張ってください
23 名前:はじめて君 投稿日:2001年06月12日(火)17時18分00秒
>>16,17,22
レスありがとう。
これは近未来シュミレーション小説のつもりじゃなかったんですが....
3人娘。になるまでようやくたどり着きました。もうちょっと焼肉屋で(忘れてる人もいると思いますが)
解散に至る経緯を書いて次のシチュエーションに進みます。

>>21
ありがとう。説明文もうまく出来てましたよ。
しかし、m-seekなんていう娘。小説の総本山に私のへぼ小説をなぜ乗っけたんだろう。
ちょっと後悔(^^;)。他の人の小説に比べるとまだまだって感じです。
なんとかラストまで頑張ります。
”こんな小説好きですか?〜好きですか〜♪”
24 名前:ごまとあいぼん 1 投稿日:2001年06月14日(木)16時11分04秒
「まき姉ちゃん、いかんといて....」
「あたしだってあいと別れるのつらいよ...」
「....」
「あいはみんなのこと好き?」
「ウン、みんなうちにとって姉ちゃんや」
「あいはなっつあんのことが凄く好きだよねえ」
「ウン、なっちさんは一番の姉ちゃんや」

「あたし、最初、入った頃なっつあんのことバカにしてたなー」
「え?」
「あたしさー、あんまり娘。のこと知らなくて入っちゃったけど、オリコンで一位を取ったグループだと聞いてたから、
すごいプロ意識の高いグループなんだろうと思っててたんだ。
ところがさー、娘。っていつも、わいわいやってて、なんかこう、緊張感がなくてダラーってしてんのよねー。
特にさあー、なっつあんなんかいつも遅刻ばかりしていてさあー、笑ったり、泣いたり、怒ったり、忙しい人でさあー
平気で自分の弱いとこさらけ出しちゃってさあー、それでボーカル張る人なのかなーて、軽蔑してたんだよねー」
「そうなんか」
「娘。が、なっつあん中心からあたし中心になってきても、なっつあんはバクバク食べてるばかりだし。危機感がない
やつだと思ってたんだ。
だけどね、『ちょこラブ』や『赤い日記帳』が売れてたりして、他のメンバーがいいことがあると、一緒になって本気で喜ぶ
なっつあんを見てたら、なんかいいなあと思えてきちゃってねー。
市井ちゃんに『後藤、もっと肩の力抜けよ』とか裕ちゃんに『うちらのグループは裸でぶつかって、本気でケンカして
本気で一緒に泣くグループなんや』って言われたことがやっとわかったんだ。
そしたら、どんどん、みんなのいい所も悪い所もひっくるめて好きになっちゃって、あたしにとって娘。が
家族のように思えちゃって。あたしのほうが年上だなーと感じたらお姉さんになったり、年下だなーと感じたら
妹として甘えようと思ったんだなー」
「ふーん」
25 名前:ごまとあいぼん 2 投稿日:2001年06月14日(木)16時15分13秒
デビューさせられたんだと思うんだー。
娘。のこと知らないでデビューしてたら、たぶんわがままで高慢ちきな歌手になってたンじゃないかなー。
娘、にいたって事がすごい、いいことなんだよねー。」
「.....」「あたしのことをなんか引っ張っていく人たちがいて、娘。に入れたんだけどさあー、娘。に入れなくても

「あい見てるとさー、あたしと同じで引っ張っていく人たちがいるみたいだね。あいもあたしと同じでいつか娘。を
辞めるときが来る」
「ほんと?どうして?...やだよ!みんなとさよならしたくないんや」
「あたしやあいみたいな人はそれが運命なのよ。踏み台にしたり、敵を作るのが運命なんだよ」
「やだよう」
「だから、あいも娘。にいるあいだは精一杯娘。として頑張るの。あいは笑顔でおどけてるのが一番だから。
娘。を明るく、楽しくさせていて。あたしはどこへいてもあいやみんなのこと見てるから」
「まき姉ちゃん....」
「泣くのは今日で最後にしよう...あたしも、悲しいんだ....あたしとの最後の約束だよ...」


26 名前:はじめて君 投稿日:2001年06月14日(木)16時20分17秒
すいません、25のレス文章がぐちゃになった。正しくは27で
27 名前:ごまとあいぼん 2 投稿日:2001年06月14日(木)16時21分50秒
「ほんと?どうし「あたしのことをなんか引っ張っていく人たちがいて、娘。に入れたんだけどさあー、娘。に入れなくても
デビューさせられたんだと思うんだー。
娘。のこと知らないでデビューしてたら、たぶんわがままで高慢ちきな歌手になってたンじゃないかなー。
娘、にいたって事がすごい、いいことなんだよねー。」
「.....」
「あい見てるとさー、あたしと同じで引っ張っていく人たちがいるみたいだね。あいもあたしと同じでいつか娘。を
辞めるときが来る」
て?...やだよ!みんなとさよならしたくないんや」
「あたしやあいみたいな人はそれが運命なのよ。踏み台にしたり、敵を作るのが運命なんだよ」
「やだよう」
「だから、あいも娘。にいるあいだは精一杯娘。として頑張るの。あいは笑顔でおどけてるのが一番だから。
娘。を明るく、楽しくさせていて。あたしはどこへいてもあいやみんなのこと見てるから」
「まき姉ちゃん....」
「泣くのは今日で最後にしよう...あたしも、悲しいんだ....あたしとの最後の約束だよ...」

28 名前:ごまとあいぼん 2 投稿日:2001年06月14日(木)16時24分18秒
「あたしのことをなんか引っ張っていく人たちがいて、娘。に入れたんだけどさあー、娘。に入れなくても
デビューさせられたんだと思うんだー。
娘。のこと知らないでデビューしてたら、たぶんわがままで高慢ちきな歌手になってたンじゃないかなー。
娘、にいたって事がすごい、いいことなんだよねー。」
「.....」
「あい見てるとさー、あたしと同じで引っ張っていく人たちがいるみたいだね。あいもあたしと同じでいつか娘。を
辞めるときが来る」
「ほんと?どうして?...やだよ!みんなとさよならしたくないんや」
「あたしやあいみたいな人はそれが運命なのよ。踏み台にしたり、敵を作るのが運命なんだよ」
「やだよう」
「だから、あいも娘。にいるあいだは精一杯娘。として頑張るの。あいは笑顔でおどけてるのが一番だから。
娘。を明るく、楽しくさせていて。あたしはどこへいてもあいやみんなのこと見てるから」
「まき姉ちゃん....」
「泣くのは今日で最後にしよう...あたしも、悲しいんだ....あたしとの最後の約束だよ...」
29 名前:ごまとあいぼん 3 投稿日:2001年06月14日(木)16時26分09秒
そんなことごっつあん考えてたんだー。
「ごっつあん無関心なようで、みんなのこと見てるんだよな」
ヨッスィーが思い出したようにつぶやいた。
「ゴキブリ事件をおもいだすんです」
「ゴキブリ」の言葉に回りの客が反応してる。
「のの、声をちっちゃくね」
「楽屋でゴキブリが出てきてさあ、大パニックになって」
「特に道産子コンビがぎゃあぎゃあ逃げまわって」
「そのとき、寝てたごっつあんが突然起きて、そばにあった週刊誌を丸めて」
「一撃!パシッ!」
「するとごっつあんまたグーグー寝ちゃった」
「あとでごっつあんに聞いたら『いやあ後藤の家、お店やってるからさー、確実にやっつけないとねー』だって」
「あのあと死骸片付けたのあたしだったんだから....」とヨッスィー。
「やっぱ後藤真希、大物だね」
その大物タレントは今、大物プロヂューサーの大ヒットドラマの主演女優だ。
ねえごっつあん、どうして突然別メンと競演したいと言い出したの?
矢口、やっぱりあんたのことわかんないよー。
30 名前:宴の終わり 投稿日:2001年06月14日(木)16時28分28秒
「あいも来れるかどうかわからんといってたです」
「福田さんや石黒さんも来ますかねー」
「もう娘。じゃないからな、あたし達のグループ」
「つんくさんとあの人は絶対来ますよね」
「あの人は、絶対くるよ。キスしに」

あいぼんたちが抜けた10月、あたしのラジオ番組のパーソナリティーが別メンの1人に交代した。
「ハロー・モーニング」は「ハロー・プロジェクト」とそのまんまの名前になって、別メンのユニット中心の
番組になった。
12月に娘。のシングル発売、同時に娘。内の3つのユニット、ソロが連続リリース。
一番売れなかったのが、あたしたち娘。のシングルだった。
あたし達はいらない存在になった。

年明け早々、事務所は「モーニング娘。9月に解散」を発表。
あっけない幕切れだった。
別メンたちはそのままユニットを継続して行く。
あたし達3人はどこからもオファーがなかった。
遅すぎる、けど長い長い夏休みが待ってるだけだった。

「とにかく、明日で全部終わる。最後まで娘。としてしっかりやろう」
「久々にあれやりましょう」とヨッスィーが言う。
「そうだね。.....頑張って.....」
「いきまっしょい!」
31 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月18日(月)02時47分17秒
現実にありえそうな話だから
なんかすごく悲しい・・・
32 名前:名無しさん 投稿日:2001年06月18日(月)22時55分13秒
あの人は、絶対くるよ。キスしに(w
って何か当たり前のフレーズなのに・・・きますね
33 名前:最終日ライブ、アンコール前の控え室(1)にて 1 投稿日:2001年06月22日(金)16時57分44秒
3 最終日ライブ、アンコール前の控え室(1)にて

メイクさんや衣装係、コンサートスタッフが慌しく動いている。
モーニング娘。の最後の日というのに、こんなにひどいライブになるとは。
ライブ直前にライトが1つ点かなくなって、30分の遅れて始まった。
途中、別メンのソロのときマイクのラインが生きてなくて気づかないまま
1コーラス。
舞台正面のスクリーンで流れる娘。の過去のビデオが写らなくなった。
散々なライブ。客のノリは最悪だった。
アンコール前の「恋レボ」が終わって控え室に戻った時、1時間以上押していた。

アンコール用の衣装を着替えながら、思わずあたしはため息をついた。
「何なんですかー、今日のライブ。これでお別れなんて」
メイクを直してもらってるヨッスィーがやってられんと言う顔してる。
「なんか、スタッフの人が昨日と違うような気がするんです」
ののは不思議そうな顔をしている。
「そうだねー、それにしてもつんくさんしか控え室に来ないし」
あたしもヘンだなあと思っていた。

最終ライブが始まる前に、つんくさんがここに来て
『ようやったなあ。ご苦労さん。ほんとにご苦労さんやったなあ』
と、あたし達3人をねぎらってくれた。
『もう明日からいやな思いしなくてもええんからな』
この2年のことを思うと悔しくて涙が出る。

それにしても、来るって言ってた梨華ちゃんや「あの人」も来ない。
「客席のどっかでみんなで見ていると思うけど。アンコール3曲歌って
全部終わってから来るんじゃないんすかね」

34 名前:最終日ライブ、アンコール前の控え室(1)にて 2 投稿日:2001年06月22日(金)17時03分30秒
この1年間は、娘のライブは「抱いて〜」と「ラブマ」の二曲のアンコールで
終わりにしている。
今日だけは、ラストステージと言うことで最後に「モーコー」を歌わしてくれるよう、
お願いした。
リーダーとして最後の仕事だった。
「いいだろう。だが、矢口、吉澤、辻の3人だけでやってくれ」
3人モーコーはキツイ。あたしは(最後までこいつら....)と怒りが込み上げてきた。
しかし、別メンに歌わされるよりは、あたし達追加メントリオで歌ったほうがいい。
オリメン5人も許してくれるだろうから。
会場の客はどうせ聞いてないと思う。別メンの歌じゃないから。
でもいいんだ。歌わないと気が治まらないんだ。
10人の卒業した娘。のために歌ってやる。

その時、マネージャーがここに入ってきた。
「矢口、ちょっと話がある」せかせかした口調。
「悪いんだけど、矢口、アンコールは、『モーコー』1曲だけにしてくれ」
「え?」
なんだって。
「矢口、おまえら以外のメンバー、6人が、このあとドラマの撮影があるって知ってるよな」
「ごっつあんのドラマ」
まさか?
「そうだ。今ここを出ないと間に合わないんだ。6人と事務所の連中はもうスタジオに向かっている。
ライブのスタッフとサブマネ1人残すから後をよろしく頼む」ひどい。ひどすぎる。
「今日はモーニング娘。の最後の日なんです。そんなことは....」
ヨッスィーもののもマネージャーの顔をにらみつけている。
「このドラマには6人の未来がかかっているんだ。娘。は過去のものだ」
「あたしたちはどうなってもいいんですか!」
ヨッスィーがたまらず口を挟む。
「おまえらにはもう明日はないだろ」
何も言えなかった。
「あれこれ言ってる暇はない。じゃあ頼む」
そう言ってマネージャーは出て行った。
35 名前:悔し涙ポロリ 1  投稿日:2001年06月22日(金)17時09分22秒
しばらくは誰も言葉が出なかった。
最初に聞こえたのはのののすすり泣く声だった。
口を開いたのはヨッスィーだった。
「どこまで、どこまで、人を馬鹿にしたら気が済むのー」
あたしは俯いたまま言い出せない。

(あたし達のモーニング娘。がこんな形で終わってしまう)
(あたしの今までは何だったの)
(みんなの努力はなんだったの)
(汗と涙と頑張りは何だったのよー)

「もうやめよう。ライブはここで終わりにしよう」
小さい声で言うのが精一杯だった。
「やぐっつあんそれじゃあ...」
「別メン目当ての客の前で『モーコー』歌ってもしょうがない」
「でも歌いたいです」ののが言う。
「そんなこと前からわかってたんじゃないですか」とヨッスィー。
「もう、いいのよ。もうー」あたしはどうでもよくなった。

(裕ちゃんごめん、あたしにリーダーなんて重荷だったよ)
(なっち、かおり、あすか、あやっぺ、さやか、圭ちゃん、ごっつあん、りかっち、あいぼん、
みんなごめん、こんな終わり方にして)

ドアをノックする音がした。
「はい」と言ってヨッスィーがドアを開けた。

そこにはあやっぺとあすかが立っていた。

36 名前:名無しさん 投稿日:2001年06月23日(土)01時05分40秒
涙。ただ涙。
37 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月23日(土)01時23分09秒

架空の話だとわかっていても……。
38 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月23日(土)03時00分14秒
あぁ・・・
最後ぐらい3人にいい思いさせてやりたい・・・(泣
39 名前:悔し涙ポロリ 2 投稿日:2001年06月25日(月)16時54分41秒
突然のオリメン2人の登場に、あたしの顔は、さっきまでの落ち込みが
うそのように、明るくなってゆく。
「あやっぺ、あすか、来てくれたんだ!」
あたしは、うれしさに、2人に駆け寄った。が、あやっぺの怒っている顔に
気がついて、自分の笑顔がだんだん固まっていく。
「まりっぺ、あんた、客を見捨てるの!」
「3代目リーダーってこんなもんなの!」
あすかまで....
「まりっぺ、あんたプロででしょ!、まだお客さんがいるでしょ!」
「いやだ!詣でたくない。歌いたくない」
何だよー、人の気も知らないで。
「所詮、あなたは追加メンバーだったのね」
あやっぺのつめたい言い方。
「そうだよ!ここにいる3人は、手売りも知らない追加メンバーさ!」
すねた口調で言い返す。
「いいかげんにしなさい!」
ぱしん。
あやっぺの平手打ち。
久々に会ったあやっぺに久々に食らった平手打ち。
「なにすんのよー」
「止めてください!」ヨッスィーが慌てて止めに入る。
40 名前:悔し涙ポロリ 3 投稿日:2001年06月25日(月)16時58分06秒
「....ねえ、まりっぺ」
やわらかい声のあすかの問いかけに、私の左のほほをさすりながら、振り向いた。
「ステージへ行こう。私も、あやっぺも、一緒に歌うからさ」
「ほんとに?....いいの?」
「いいよ。まりっぺが歌うんだったら。辻さんも、吉澤さんもね」
ごめん、あすか、あやっぺ。まだ、あたし「娘。」だったんだ。

あやっぺとあすかに引っ張られるようにして、ステージまでの通路を5人が歩く。
「こう歩いてるとさあ、デビューしたときの5人みたいだね」
「何言ってるのよ、あすか」
「ケバイまりっぺが裕ちゃんで、辻さんがなっち、吉澤さんがかおり。そしてわたしとあやっぺ」
「あすかはあいかわらず、変なこと考えるなあ」と笑いながらあやっぺ。

客席の歓声が聞こえる。ステージに近づくにつれて歓声は大きく聞こえてくる。
「矢口、矢口、矢口、・・・・・・」
あたしを呼んでる。何で?
舞台袖についた。
ステージは真っ暗。
歓声だけが最高に盛り上がってる。「娘、娘、娘・・・・」
(何故なの?何故こんなに盛り上がってんだ?あたし達なんて待ってるはずないのに)
あやっぺがにこっと笑うと、舞台スタッフに合図した。

41 名前:ミラクルナイトの始まり 1 投稿日:2001年06月25日(月)17時01分22秒
ピンスポットのライトが点き、人影を一人、照らし出す。
♪ひとりぼっちですこし退屈な夜 
(あいぼん!)

ピンスポットライトがまた一人、照らし出す。
♪私だけがさびしいの? Ah−Uh−
(なっち!)

ピンスポットライトが次々と、人影を照らす。
♪くだらなくて笑える メール届いた
(梨華ちゃん!)
♪なぜか涙止まらない Ah−ありがとう
(かおり!)
♪誰よりも私が私を知ってるから 誰よりも信じてあげなくっちゃー!
(裕ちゃん!)

ステージが一斉に明るくなった。会場が大歓声。
「ほら、矢口、吉澤、辻。ぼやっとしないで一緒に歌わんかい!」
舞台の裕ちゃんが叫ぶ。
あやっぺとあすかも笑いながらあたし達3人の背中を押す。
あたし達はわけのわからないまま、一緒になって歌いだした。
(いったいどうなってるの?みんな昔みたいに歌って踊ってる)
曲が終わると「次はこの曲や!」と叫ぶあいぼん。

イントロが流れる。
♪体重計乗って何じゃコリャ何じゃコリャ〜
歌いながら裕ちゃんやなっちに聞いても2人とも答えない。
ののはあいぼんと楽しそうに”青春を謳歌する諸君に告ぐ”と、
舞台を走り回っている。
♪ミラクル、ミラクル、Uh−ミラクル!
42 名前:ミラクルナイトの始まり 2 投稿日:2001年06月25日(月)17時02分43秒
「みんなーモーニング娘。だよ〜」なっちが叫ぶ。
会場の歓声が途切れない。
ののは、あいぼんとなっち、かおりと一緒になって泣いている。
ヨッスィーは梨華ちゃんと抱き合ってる。
いいなあー。
「妬けるか、矢口」
{え?」
「ひさびさだな、やぐちい〜」
あ、やばい。久々の裕ちゃんのキス攻撃だ。
「うああー」
何とかかわすと「いったいどうなってるの?」
「ちょっと待て、矢口。まずは挨拶や」
43 名前:娘。の思い  1 投稿日:2001年06月29日(金)17時01分59秒
裕ちゃんが舞台のセンターに立った。
「初代リーダー中澤裕子です」
沸き立つ裕ちゃんコール。
「ほんま、悔しいなあ。娘。がこんなにぼろぼろにされて。いろいろ言いたかった
んやけど止められていたんや。めっちゃ悔しいや。
あたしのかわいいメンバーが・・・なあ・・。」
裕ちゃんの言葉が詰まる。裕ちゃんは上を向いて大きく息を吐き、気を取り直すと
「また娘。として舞台に立ててうれしいです。三十路女の意地を見せたるで〜」
と叫ぶ。場内は大爆笑。次にあいぼん。

「加護亜依です。みんな帰ってきたで〜」
あいぼんコールだ。
「みんな、許してくれるんか〜」
客席から”あいぼんも娘。だよの声が掛かる。
「有難うな。ほんと、もっともっと娘。にいたかった。あいつらといるのは
いやなんや。今日はめいっぱい歌うからな〜」

次は梨華っち。
「石川梨華です。チャーミーが帰ってきたよ〜」
今度はチャーミーコールだ。
「私はモーニング娘。が好きで好きでやっと入れたのに娘。を辞めることになって
とっても悲しかったの」
梨華っちぐらい娘。を知ってる子いなかったもんなー。
アサヤンデビューのときから見てたからね。入りたての頃、よく梨華ちゃんに
「あの時矢口さん、こんなこと言ってましたよねー」とか聞かれて返事に
困ったもんなー。
”ポジティブだよ、梨華ちゃん”の声が飛ぶ。
「これからもチャーミーをよろしくお願いします」
「結局これかい!」あたしはつい叫んじゃった。
裕ちゃんが「矢口、おまえらしくなってきたぞ」と笑ってる。

44 名前:娘。の思い  2 投稿日:2001年06月29日(金)17時08分04秒
続いてなっち。
二代目リーダー代行安倍なつみです」
なっちコールの大合唱。
「なっちはねー、歌が大好きだからみんなにねー歌を聞いてもらえるのが
うれしいんだー」
そうだよねーなっち。あたしは「サマーナイトタウン」のやせっぽっちの
女の子を思い出した。
「だけどいつのまにか歌えるのがあたりまえになってきて、歌えることに
感謝の気持ちを忘れたたみたい。だから歌えなくなってとても悲しくなった。
かおりと一緒に北海道に帰って歌辞めようと思ったんだ。もうあたしの歌
いらないのかなって」
(なっち....)
”そんなことないよ””なっちの歌をみんな待ってたんだよ”の声がかかる。
「ウン、地元でね、かおりの世話をしながら少しずつ歌を歌う機会をいろんな人から
もらってね、そのうち歌うってことがなんていい事とか思い出したんだ。
今日は日本中のみんなにあたしの歌を聴いてください。よろしくねー!」
日本中なんてなっち、やっぱり変ってないね。

最後にかおり。
「かおりです。二代目リーダー飯田圭織です」
会場が割れんばかりの凄い歓声。いままでで一番だ。
「有難うみんな。かおりは元気です。途中でリーダーを放り投げちゃって
ごめんなさい」
”あの時はしょうがないよ””かおりは頑張ったんだよ”の声が飛ぶ。
何もしてあげられなかった自分が腹ただしかった。
周りのメンバーも下を向いて、上げようとしない。
「あんな事なるんやったら、もう少しあたしもいたほうがいいんやった」
と裕ちゃんがつぶやく。
「いまだにあの娘達見ると辛いです。でもここまで立ち直れたのはなっちの
おかげです。なっち、ありがとう」
「なっち、ありがとう」のコール。なっちが照れた顔してる。
「もうかおりは大丈夫です。今日は精一杯歌います」
大きな拍手が湧き上がり、会場を包み込んだ。
45 名前:名無し読者 投稿日:2001年06月30日(土)05時08分33秒
あれ、そうくるか。
とりあえず様子見sage
46 名前:名無し 投稿日:2001年07月08日(日)01時13分38秒
楽しみにしてますぞ。頑張ってちょ
47 名前:娘。の思い  3 投稿日:2001年07月09日(月)03時07分30秒
会場の拍手が収まるのを待って、あたしはみんなに聞く。
「最後の日なのにさあー、誰も来ないからさあー、今日はライブめちゃくちゃ
なのにさー」
うまくしゃべれないよ。みんな黙ってたのが悔しくて、嬉しくて。
すると裕ちゃんが
「済まんなあ。黙っとってな。今日の娘の最後の日になんか出来んかと思ってな。
とにかく来れる元メン集めてな。ちょっと矢口達を驚かそうとしてな」
「梨華ちゃん来るって言ってのに来ないからさー」
「ごめんー、ヨッスィー」
かおりは、また泣きじゃぐるののをなだめている。
「あいぼんの仕事は?」とのの。
「明日の芸能ニュースで、加護亜依風邪でダウンとでるやろなあ。ののとまた
歌いたかった。遊びたかった。一緒にふざけたかった。あいつらのり悪くて
かなわん」
ののが嬉しそうな顔をする。
「でもみんな覚えてるよねー」
「ブランク感じさせないっすよ」
「ああ、ちょっとな....いいじゃないかみんな集まったし。というか、石川!」
「はい?」
「I WISHの衣装でやろうと決めたのに何でおまえだけピンクの衣装なんだ!」
「いや、チャーミーのイメージカラーはピンクですから」
「また、おまえだけ目立とうとして」
「おまえってやつは」
裕ちゃんとかおりが突っ込んでる。ハロモニみたいだな。
あの頃毎日毎日、お祭騒ぎで、同じことの繰り返し。飽きちゃって、
いやになってたけど今となっては懐かしく、幸せだったんだなー。

48 名前:娘。の思い  4 投稿日:2001年07月09日(月)03時12分07秒
「しかしメンツが足りないな....。おーいそこの舞台袖の二人出てこい!」
と裕ちゃんが叫んだ。
あやっぺとあすかが客席に手を振りながら出てくる。
またもや場内がざわめく。
「どうもー。あすかです」
「あやっぺです。リアルかあさんだよー」
「あすか」「あやっぺ」「焼銀杏」「鼻ピアス」のコール。
「済まんなー、二人とも。一緒にやってくれへんか」と裕ちゃん。
「ねえねえ福ちゃんー一緒に歌おーよー。またさー。」となっち。
「しょうがないなー。あやっぺはどうする?」
「うーん。1つだけお願いがあるんだけど。それをやってくれたら」
「おねがいって」
「ミニモニ」と言ってアリーナの前の方を指差した。
「え?」
そこには、真矢さんとリムちゃんが手を振っていた。
「あの子がね。ミニモニを見たいっていうんだ。あたしさあ、リムに
まりっぺたちのミニモニ見せてたからね。今日やってくれないかなって
見に来たんだ」
「どうする、矢口?」裕ちゃんが”やれよ”と言う顔をしている。
「リム、ののちゃんのファンだしね」
「ほんと?」ののが嬉しそうな笑顔。
「衣装ないしねー」
「おや、こんなところに手袋が」と言って梨華ちゃんが「ミニモニ」の衣装を
持ってきた。
何であるんだよー。「ミカもいないしなあ」
「なっちが一緒に踊るっしょ」
「なっちが?」あたしは、なっちが変なこと言い出すのでびっくりした。
「なっちは、娘。でユニット組んでくれなかったべさ。今日はののとマロンメロン
ミニモニやるべさ」
(なっち....)
「やぐっつあん、なっちも辻加護と同じって言ったっしょ」
「アーまだ覚えてる」
「と言うわけや。じゃあ、矢口もなっちも、加護辻も着替えてき。
それまで中澤裕子ヒットメドレーを聞いてください」

49 名前:辻希美の至福 投稿日:2001年07月09日(月)03時16分29秒
♪白上げて〜赤あげません〜ジャンケンぴょんのジャンケンぴょん!
♪白上げて〜赤上げて〜大阪弁じゃインジャンぴょい!

「リムちゃんも一緒に踊ろう!」とののが叫ぶ。
真矢さんとリムちゃんが舞台に上がってあやっぺと3人で踊ってる。

あたしも、ミカ、あいぼんも、うその子供のふりして、子供ととつきあってたんだ、
ミニモニで。ののだけは子供とおんなじ気持ちで、「ミニモニ」してたんだよなー。
子供、そういうことビンカンだからなー。

おっかなかったあやっぺが、うそみたいなやさしい顔をみせている。
あやっぺお母さんなんだなー。母親もいいもんだなー。
もうあやっぺ、「娘。」じゃないんだな-。

♪ミニモニです!ミニモニです!ジャンケンぴょん!
♪ジャンケンぴょん!

のの、凄い満足そうな顔。
あたし、ミニモニやってよかった。

「じゃあ何歌おうかね」あやっぺが言う。
「『未来の扉』とか『ハピナイ』やりたいね」と福ちゃん。
「石川、歌えますよー」
「よし、3次追加の連中もいることだし、福ちゃんのいた頃のシングルヒットを
やろうや」
裕ちゃんの一言で曲は決まった。
50 名前:亜tの種 1 投稿日:2001年07月09日(月)03時20分47秒
♪スマイル スマイル スマイル
♪どんな笑顔見せても 〜 心の中が読まれそう〜 大人ぶった下手な笑顔じゃ 〜
心かくせない
♪大キライ 大キライ 大キライ 大スキ!Ah〜

なっちが嬉しそうに歌ってる。
なっちにとって福ちゃんは最高のパートナー。
ごっつあん入りたての頃、なっちが「「ねえねえ福ちゃん」と呼んで
ごっつあん、きょとんとしていたっけ。

♪さようなら〜Just Breaking My Heart 二度とそんな顔なんて 見たくない
♪さようなら〜Just Breaking My Heart 愛した人

福ちゃんが辞めると聞いたときはショックだった。
娘。の中に入って、馴染めなかったとき、手を差し伸べてくれたのが
福ちゃんだったから。
あたしたち最初の追加メンバーと仲良くしてくれた。福ちゃんがオリメンとの
橋渡しをしてくれた。
福ちゃんがいなかったら、あたし、すぐ娘。を辞めてたかもしれない。

♪もう一度スキって聞かせてほしい 〜 このままずっと Oh マイダーリン 
このままもっと Oh マイダーリン
♪抱いて抱いて抱いて Oh LONELY NIGHT
♪Oh NO HOLD ON ME 〜 愛がない男ね  Ah〜

何年かぶりの福田−安倍2トップに、客席は、大騒ぎするってより、
聞き入ってる感じだった。
懐かしむように。
それにしても、別メンがいたときと違って、客席の反応がいい。
みんな昔のファンなの?

51 名前:愛の種 2 投稿日:2001年07月09日(月)03時26分10秒
「いや、歌ったね〜」
福ちゃん。
「やっぱり、ライブって楽しいね〜」
あやっぺ。
「福ちゃんとまた歌えて嬉しかった」
なっち。
「これが、オリメンのモーニング娘。や。見たかー」
裕ちゃん。
「ねえ、みんなに相談があるんだけど」
かおり。
「何?」「何や?」「かおり、何だよ?」みんな口々に尋ねる。
「うん、かおりね、病院にいたときね、看護婦さんから『愛の種』のシングル
見せられたんだ」
「......」
「その看護婦さんは、ずーと『アサヤン』見ていてくれて、手売り5万枚の頃から
娘。応援してくれたんだ。札幌の手売り会場にもきてくれて、かおりと握手して
くれたんだ」
「あ、ビール園。かおりの目が...」とあやっぺ。
「そう、そのとき。その人は、娘。がどんなに変っても、応援してくれたんだって。
かおりが頑張っているからって。その話聞いたら、あたし、ここで何してるんだろうって。
あたしを応援しているファンのためにも、もう一度やり直そうと思った」
「.....」
「だから、『愛の種』歌いたいんだ、みんなで」
「なっちもね、たまに『愛の種買ったよ、どうしたんだい、今の娘。?』
って聞かれた」
「あたしも」福ちゃん。
「うちも、おっちゃんから『カラスの女房』のキャンペーン、あんたから
買ったって言われたりするわ。
みんなの頑張りは、消えへんのやな」

あの時蒔いた5万粒の愛の種は、しっかりと根付いて大きく成長して、実になっていたんだ....
52 名前:愛の種 3 投稿日:2001年07月09日(月)03時27分47秒
「よし、『愛の種』歌うか。矢口、吉澤、辻、加護、石川、すまんがここは
オリメンだけで歌おう」

♪さあ 出かけよう〜 きっと 届くから〜 髪を切って、夢をみがく〜
好きな空をめざすために
♪ねえ 風にのり 〜 もっと 輝いて〜 愛の種を まきちらしたい〜

オリメンが5万枚売ってくれたから、黙って聞いてる5人は娘。になれた。
あの5人には絶対勝てないんだ。
5人の強い絆。
あたしの絆は?

♪さあ 出かけよう 〜 きっと 届くから 〜 髪を切って夢をみがく 〜
好きな空をめざしてるから

歌が終わると客席から大きな拍手。オリメン5人はお互いに顔を見合わせて
微笑んでいる。
そのとき、あいぼんが叫んだ。
「みんな、しもてはけ〜」
「え?」
「梨華ちゃん、何が起きるの?」
「ヨッスィー、いいの。とにかく下手に集まって」
53 名前:はじめて君 投稿日:2001年07月09日(月)03時38分22秒
更新が遅れてすいません。レス、ありがとうございます。
話が前半と流れが大きく変っていって、前半の雰囲気が好きな人はがっかりしてるでしょう。
まだついてってる読者の皆さん、ありがとう。
相変わらず、文章にミスがあったりするので気をつけなくては。
54 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月10日(火)01時15分10秒
“中澤裕子ヒットメドレー”ちょっと笑った。
いつのまにヒットしたんだ?(w
55 名前:名無し中澤ヲタ 投稿日:2001年07月10日(火)02時33分25秒
>>54
俺の心の中で(w
56 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月10日(火)14時57分01秒
残るは、旧プッチだが。
57 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月11日(水)17時04分00秒
>>54 激しく同意です。
58 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月14日(土)06時28分19秒
とまどっています(W
でもまあこれから納得させてくれることを期待してます。
59 名前:吉澤ひとみの至福 投稿日:2001年07月17日(火)10時56分46秒
その時、アリーナの奥が明るくなった。
ポーズをとってる3人の影。
まさか....
スカのリズムのあのイントロが流れる。
あ、ワン、あ、トゥ、あ、ワントゥ、ワントゥ,レッツゴー〜!
3人が凄い勢いでステージに向かって走ってくる。
客席がまた盛り上がってきた。歓声が上がる。”ヤッスー"”ごっちん””さやか”

「おまたせ〜プッチモニ、きりきり行くわよ〜」圭ちゃんが叫ぶ。
ステージに上がり、歓声に答え手を振る3人。

♪ほんのちょこっとなんだけど〜 髪型を変えてみた
♪ほんのちょこっとなんだけど 〜 そこに気が付いてほしいぞ
♪愛しのママママイ ダーリン〜

呆然と見ているあたし。
肩をたたかれ、振り向くと裕ちゃんが
「今日のこの企画、あの3人が考えたんや」
「ほんとなの?」
「そうだよ。あの3人が仕組んだことなの」福ちゃん。
「観客も会場スタッフもみんな矢口達3人のために集まったんだ」かおり。

「ほら〜、吉澤〜ぼやっとしないで一緒に歌いなさいよ!」
圭ちゃんの誘いに、ヨッスィーがニコニコしながら、3人の元へ行く。

間奏で圭ちゃんが叫んだ。
ヨッスィーをチラッと見て
「プッチモニは永遠に4人です!」
思わず、ヨッスィーはその場でうずくまった。
ごっつあんがヨッスィーに手を掛け、抱き起こす。

ヨッスィーが入ってきたとき、あたし、なんて綺麗なコが入ってきたんだろう
と思った。
ヨッスィーの教育係まかせてもらったときはラッキーって思ったよ。
プッチに入ってからあのコ悩んでた。”どうしても市井さんと比較される"
プッチのファンはヨッスィーにさやかを見ようとして、違うって言うんだ。
ヨッスィーもさやか と同じようにあったかいコなのに。
2つのプッチモニがあっただけなんだ。元気で明るい素敵なプッチが2つ。

「さあ、続いてはこの曲だよ〜!」ごっつあんが叫ぶ。

♪だってだってBaby〜 愛愛会いたいわ
♪Baby Baby Baby 〜 秘密のデートしたい Ah!

あーさやかがゾンビダンスしてるよ〜。
そうかみんな仕組んだことだったんだ。

さやかと圭ちゃん、あたしの絆。
ごっつあん、ほんとの事話して。みんな集まったんだから。
60 名前:娘。の思い その2 投稿日:2001年07月17日(火)11時05分22秒
曲が終わり、圭ちゃんがステージの中央に立った。
「初代....て言ってもあたししかいないか....、サブリーダー保田圭です!」
客席から”圭ちゃん””ヤッスーマンセー”の声が掛かる。
「『モーニングマスク・プロジェクト』の皆さん、こんばんわー」

え、何「モーニングマスク・プロジェクト」って?
「レバニラ炒めだよ」なっちが笑いながらささやく。

「今日はココまで、何とかうまくいってるね。ほとんどのメンバー、ステージ
久々だからどうなるか心配だったんだけど、さすが娘。だね」
裕ちゃん達がうんうんとうなずく。
「あたしも、あんなにカッとしなければと思ったよ。石川が、だめなところ
直そうって努力して『娘。』になろうと知ってたから。ヨッスィー^もごめんね。
プッチ続けられなくなっちゃって」
ヨッスィーと梨華ちゃんが、ううんと言って泣いてる。
圭ちゃんも泣きそうなるのを堪え、ごっつあんにマイクを渡す。

「後藤真希、帰ってきたよ!」
また客席から声がかかる。”ごっちん””大女優””仕事はどうしたの?”
「ユウキに女装させて仕事場に置いてきた、なんてね」
客席に笑いの渦が起こる。
「娘。から離れて一人でやってきた。随分叩かれたりしたよ....
娘。にいた頃、裕ちゃんやなっちに庇ってもらったことが懐かしいよ。
ココがあたしの家族なんだ。久々の里帰りが最後の日なんて悲しいよ...」
涙で声が出なくなったごっつあんはさやか にマイクを渡した。

しんみりした客席が一転歓声に包まれた。
「市井紗耶香です。やっとみんなとの約束果たしに来たよ!」
”さやか、さやか、さやか、さやか”みんな待ってたんだよ!
「ほんとに長いこと待たせちゃってごめん。あれから4年かあ。
あたしももうすぐ20になるしなあ。ひさびさにかあさん、娘に。なるからね!」
会場に"かあさん”コールがこだまする。
61 名前:乙女の心理学 1 投稿日:2001年07月17日(火)11時14分39秒
あたしは圭ちゃんとさやかに駈け寄った。
「なんだよ、メールとかぜんぜん連絡しないから、もうあたしのことなんかどうでも
いいのかと怒ってたよ。ごっつあんも、ドラマの件はどうなの、もう...うあ〜ん」
みんなが笑ってるよ。
「ごめんね矢口。じゃあ、矢口達3人にいままでのこと話すから。会場の人も
聞いてね!」
さやかが言った。

「あたしがさあ、インターネットよくやってるって知ってるよね?」
圭ちゃんが言う。
「インターネット....ネットって約すんだけど、娘。にいる頃からファンのサイト
とか見てたんだ。有名な所、大きい所。みんな娘。のこどう思ってるのかって」
正面のスクリーンに、いろいろなサイトのトップが次々と現れる。
そのたびに歓声が上がる。
「天才メーラー矢口はキーボード苦手だったからね。ネットやらなかったよね」
さやかに突っ込まれた。
あー確かに。
「まあ、随分、むずがゆくなるほど理想化されたり、かなり悪口言われたり
してたけどね。あたしがやめたときから、雰囲気が変わっちゃたんだよね。」

圭ちゃん、ごっつあん、梨華っちが同時に辞めた9月、あたしのラジオにも
たくさん抗議の投書やメールがきた、らしい。でもそれらはすべてなかったこと
になっちゃって、「3人の今後、頑張ってください」ぐらいのものしか
読まされなかった。

「そう、ファンサイトでも起こったの。サイトの掲示板に、事務所のやり方や
別メンへの非難、今度の脱退への疑問を書くとすぐに消されてしまう。
そのサイトを造った人がね、事務所に刃向かったりすると、サイトを潰されたり、
著作権の侵害とか言われて逮捕されるんだ。
今残ってるサイトは事務所が裏でやっているか、逆らわないようにやってるか、
なんだ」

そんなこと知らなかったよ。

62 名前:乙女の心理学 1 投稿日:2001年07月17日(火)11時25分26秒
「いろんなサイトから逃げ出した人が、集まった場所が、このサイトだった」
スクリーンに、文字でメンバーの顔を作ってるやつ....顔文字って言うの...が、
映し出された。
とたんに客席から、”なっちありがとう””ダーヤスマンセー””しないよ”、
掛け声とおおきな拍手。
「ココ、圭ちゃんに見せてもらったよー。メンバーのあることないこと書かれて、
あたし怒ったよー」
あそこヘンな所、キモいって思ったのを覚えてる。

「うん、あたしも最初怒った。だけどね、あたしたち娘。をおちょくってるうちに
マジなファンになった人がたくさんいてねー」
「ミイラ取りがミイラになった、って事ね」とさやか。
「あたしたちのこと本当に心配してる人がいて、掲示板でチャットで話すように
なったんだ。
最初は本物の保田圭と信用されなくて、偽者扱いされたんだけどね、
メールの交換とかしてやっと信用してくれた。
そんなあたしの仲間がどんどん増えて、メールだけじゃ収拾がつかなくなって、
自分のホームページを立ち上げたの」
圭ちゃん凄い!
「一人だと、大変だから、あたしのよく知ってる暇なシンガー・ソング・ライター
を誘って始めたんだ」
「暇じゃない!」
さやかが口をとんがらせて言う。
「圭ちゃんから誘われた時、最初は心配だった。いまさらあたしがって言うのも
あるし....あたしも脱退のときいろいろあって、”力"の凄さ知ってるし」
そうだねーさやかも脱退がらみのことでもうあすかと同じぐらいこの世界に
嫌気を感じてるのかもね。
「でね、ホームページの名前を『乙女の心理学』としたんだ」と圭ちゃん。
スクリーンにホームページのトップが写った。
客席では"千葉県好きですか"と叫んでる人がいる。
「あーベタな名前を付けてーばればれだよー」
「いや、意外とね、アルバムの中の曲って、よほどのファンじゃないとわからない
ものよ。それに表向き心理学のサイトのふりしていたから。ある質問にキーワード
を入れるとほんとのサイトに入れる。いまだにあいつら気づいてない」
「キーワードって」
「それは秘密」
圭ちゃんがウインクした。
63 名前:乙女の心理学 3 投稿日:2001年07月17日(火)11時28分44秒
「うん、ここで本当のこと、かおりの病気や、なっちのことを洗いざらい
ぶちまけたんだ。ここに来る人もね、本当のファンだから、ヘタにココを
他人に話さない」
「そう、秘密の組織が出来たんだ」さやかが得意気に言う。
「カッケー」とヨッスィー。
「ファンだけじゃなくてさー、業界の人も来るようになった。
ライブ関係や、スタジオ関係の人。マスコミの人。娘。のこと気に掛けていたんだ」
「そうなんだよね。一般じゃない人まで娘。を応援してたんだね。
あの事務所嫌いな人とかも集まって凄いネットワークが出来ちゃった」
すごーい。あたしの知らないところでそんなことがあったんだ。
64 名前:モーニングマスク参上! 1 投稿日:2001年07月17日(火)11時35分10秒
「びっくりしたでしょ、矢口」
さやかが微笑む。
「ウン、今日はもうびっくりさせられっぱなしだよ。結局みんな来ちゃうしさー」
「ごめんねー」
「ところで今日のライブって何なの?モーニングマスクプロジェクトって?」
「今年になって、娘。の解散の話を聞いたとき、何か出来ないかなって思ったの。
それで、『心理学』でアンケートを取ってみた。矢口達残った3人に
してあげたいこと」
圭ちゃんが続けて
「一番多かったのが昔みたいなライブをさせてあげてだった。最初は矢口達を
呼んでどこかで元メンとやろうかという話だったんだ。ところが『どうせなら、
今の娘。のライブを元メンで乗っ取れないか』て言う意見が出てね。
このままやつらのやりたい放題にさせるのも悔しいし」
「ウン、そうなの。娘がピンチの時はモーニングマスクがやってくるって」
とさやか。
会場がいきなりマスクコール。

ピンと来ないよ。

「そうだよね。矢口。あたしもよくわからなかった。圭ちゃんに説明して
もらってわかったんだ」
「そう、あの顔文字のあるサイトの中でね、裕ちゃんが脱退したとき出来た話
なんだ。
娘。を辞めた裕ちゃんが、頼りないあたしたちを気にしてね、娘。がピンチの時、
モーニングマスクに変身して助けに来るの。いろんなエピソードがあって
これがまた泣けるんだ」
裕ちゃんが口を挟む。
「うちも笑いながら、泣いとったわ。圭坊にすすめられてな、読んだんやけど、
うちが感じていたこと書いてもろうて、ありがたいなと思っとった」
モーニングマスクか。裕ちゃんどんな格好してるんだろう。
想像するだけで笑っちゃう。
さやかが言う。
「『モーニングマスクプロジェクト』という名前付けて娘。のラストステージ
乗っ取り計画が始まったんだ」
65 名前:モーニングマスク参上! 2 投稿日:2001年07月17日(火)11時41分35秒
「裕ちゃんと石川はすぐこの話に乗ってくれた。2人ともスケジュールに
余裕あるからって」
圭ちゃん含み笑い。
「元メンとして当然だよな、石川」
「はい、どうせ2人とも暇なんだし」
あー、梨華ちゃんまた裕ちゃんにボコられてるよー。
「『”マスク”もライブに備えて、練習しないといけない』って言って圭ちゃん
燃えてるんだもん」
とさやか。
「まさか、ゾンビダンスを覚える羽目になるとは」
「あたりまえでしょ!ヘタなものお客さんの前に見せられないでしょ!
ライブは血が騒ぐのよ!
練習しに、北海道のスタジオへみんなで行ったんだ」
「北海道へ新曲のキャンペーンや」裕ちゃん。
「花畑牧場に行くって言えば、事務所ガ許してくれた」梨華っち。

「そう、なっちと、かおりと、練習するために」なっちが言う。
「圭ちゃんから話を聞いたときはびっくりしたけど、なっち、もう一度娘。
やりたかったし、かおりが一番乗り気だったしね」
「かおりも、病院の人とか応援してくれた人のためにも、立ち直ったとこ
見せてあげたいしね。やるなら元メン全員呼べばーって言ったの」

「なっちとかおりが福ちゃんと彩っぺを説得してくれた」とさやか。
「あたしもだいぶ娘。から経っちゃったけど、苦労してるまりっぺ見てたら
最後の娘。をやってあげようかなと思ってさ」
「そうね、子育ても落ち着いたし、まりっぺのために一肌脱ぐかってね」
「じゃあ、最初っから歌う気だったんだ。
ミニモニやらなくてもよかったってこと?」
おもわず文句がでた。
「まあまあそれは愛嬌ということで。時間稼ぎということもあってね。
辻さんたのしそうだったじゃない?」
ののがにっこりとする。
「時間稼ぎ?」
あたしはまたわからなくなった。
「それもあとでわかるよ。ごっつあんとあいぼんはスケジュールの合間をぬって
練習に来てくれた。
それでも、今日きちんとやってんだから、さすがだね」
「そりゃ、うちは天才やからな」
「だって市井ちゃんとまた歌えるから」
まったくこの姉弟は2人揃って市井ちゃんなんだから。
66 名前:モーニングマスク参上! 3 投稿日:2001年07月17日(火)11時46分44秒
「"心理学”で知り合ったいろいろな人が”マスク"に協力してくれているのよ」
と圭ちゃん。
「実を言うと、今日のライブスタッフ、みんな”心理学"メンバーなんだ」
えーっ。
あちこちのスタッフの人があたしに向けて手を振ってる。
「娘。ラストツアークルーのチーフが”心理学"メンバーだったのがラッキー
だったのよ。
チーフがスタッフすべて”心理学”の人を使ってくれた。警備アルバイトは
”心理学”で募集した。
ここの公演が始まる前の日に、通しのリハを1回やらしてもらったの」
あ!
「そういえば、サブマネは?あの人も”心理学”?そうにはみえないけど」
「”心理学”じゃないよ。でも変な連絡しないよう、つんくさんと和田さんが
見張ってる」
「え、和田さんも来てるの?」
ステージ裏から特徴のある笑い声が聞こえてきた。

「お客さんも、みんな”心理学"メンバーなんだよ」
とさやか。
わーと歓声が上がる。
「え、どうやって?別メンファンだってチケット買ったでしょ」
「そうだよ。それでも最終公演、7割ぐらい”心理学”のメンバーが買った。
でも残り3割が別メンフアンだ」
「そこで、ある作戦を思いついたの」と圭ちゃん。
「別メンたちがいなくなったあと、会場に”本日のライブは終了ししました”
ってアナウンスしたの。
もう別メンファンが好きな曲は全部やった後だし、別メンファンは帰っていったわ。
怪しまれるといけないから、"心理学"メンバーの客も帰るふりをしたよ。
空いた席には会場近くにいたメンバーがそっと会場に入って来たんだ」
「じゃあ、きょうのライブが、ノリ悪かったのも...アクシデントのせいでなく」
"別メンファンの振りするの疲れたよー””だってみんな知らない曲ばかり
なんだもん”との声がかかる。
「信じられない、凄いよ、凄すぎるよ」ヨッスィーが大きな瞳をさらに丸く
させている。
「本当なんだよヨッスィー。あたしも今日ライブが始まってココまでうまくいく
とは思わなかった。
しかも、”心理学"メンバーのおかげで、このマスクプロジェクト、ネットで
中継されているんだ」
「じゃあ、なっちの言ってた『日本中のみんな』って」
「ココに来れなかった人達が、今、日本中でこっそりと見てるっしょ」となっち。
67 名前:モーニングマスク参上! 4 投稿日:2001年07月17日(火)11時52分49秒
「ここまで準備を重ねて行って、1つ大きな問題にぶつかっちゃった」
さやかが話し始めた。
「別メンのステージにいきなり乱入しても、事務所のやつらに止めさせられる。
どのタイミングで入るかってね」
「やつら、別メンの曲....ソロとかユニットの曲さえやれば、昔の娘。の曲
やらなくてもどうでもいいと考えるはず」と圭ちゃん。
「今日の最終公演でアンコールが『抱いて』『ラブマ』『モーコー』」を
やるって聞いたとき、ココしかないと思ったんだ。アンコール前に別メンや
事務所の人間を帰らせばいい」
「ところがなかなかいい方法が見つからない。
2人で悩んでるときにごっつあんがね」
「『最後の日の別メンのスケジュールってどうなってんの』って聞いたんだ」
ごっつあんがニヤニヤしてる。
「別メンのスケジュールは把握してたからね。
『最終公演のあと何も入っててないよ』って答えた。
そしたらごっつあんが『あたしに任せて』って言ったの」
「すると『後藤真希、解散するモーニング娘。と最後の競演』のニュースが
飛び込んだわけ」

68 名前:モーニングマスク参上! 5 投稿日:2001年07月17日(火)11時58分03秒
ごっつあんが話し始めた。
「いやあ、今やってるドラマの収録がラストステージの日に重なっていることに
気づいたんだ。
それでね、ドラマのプロデューサーに『娘。のみんなと最後に競演したい』
と言ったのね。
プロデューサーは『わかった、後藤の希望をかなえてやろう。その代わり.....』
て言うの」
「その代わり....って」
「それも秘密。ふふん、いざとなったら何とかなるわ」
ごっつあん、あんた大物だよ。
「でね、脚本変えてもらって....あたし、月島のもんじゃ焼きの店長の役だから...
最終公演の終わったモーニング娘。があたしの店にぶらり立ち寄る場面を
作ってもらったんだ。
2、3言葉を交わすぐらいの場面。1時間足らずで撮れちゃった」
「でも、娘。なら矢口達もいないと」
「そこが狙いだったのよ。プロデューサーの出演依頼に別メン6人しか出せませんと
事務所が言ったんだって。矢口、吉澤、辻は最終公演の後、仕事がありますのでだとさ」
「えー仕事なんてないよー」
ののが怒ってる。
「ほんとろくでもないな、この事務所。あたしのドラマの人気を利用として
6人を売り込もうとしてるのがみえみえ」
「じゃあ、ごっつあんは、あたし達のために」
「まあね、だってさ、みんな仲間だもの。あ、かおりの口癖、移っちゃった」
かおりがごっつあんに手を回し、肩組んでる。
「別メンたちを確実に追い出すために、わざとアクシデントを、スタッフに
起こして遅らせた。
スタジオもね”別メン待ち”だったしあたしも、プロデューサーにお願いして、
何度も電話いれさせた」

69 名前:モーニングマスク参上! 6 投稿日:2001年07月17日(火)12時09分24秒
「やつらがいなくなったのを見計らって、彩っぺと福ちゃんに控え室(1)で
矢口達をひきつけておくよう頼んでた」
と圭ちゃんが話す。
「控え室(2)で、裕ちゃん達がこっそり着替えるためにね。お客の入れ替えも
あったし」
「じゃあ、あたしはひっぱたかれ損じゃない!」
「あはは。だけど、あのときの矢口は情けなかったよ。絶対に歌わないって
言ったら圭ちゃん達のココまでの苦労が水の泡だったから」
と彩っぺ。
あたし、ちょっと反省。
「あとはごっつあんの収録が終わってプッチになって戻るまで、
うまくライブを持たせたんだよ」
とかおり。
「さてそろそろ歌おうよ。プッチが終わったから、タンポポだね。
矢口、彩っぺ、歌おう」
「石川もタンポポだから一緒に歌います」
「石川、後生だから3人だけにさせておき」
あいぼんが梨華ちゃんを後ろから羽交い絞めにしてる。


70 名前:はじめて君 投稿日:2001年07月17日(火)12時18分01秒
皆さん納得していただけたでしょうか(w
2時間推理ドラマのエンディングで犯人が長々とセリフ言うみたいに
なってしまった。
圭ちゃんもさやかもこれだけ長いセリフを言えれば楠田ファミリーには入れるかも。
それでもえなりかずきは「吉澤さんのほうがいいです」というのか(w

次回の更新でラストまで行くつもりです。
71 名前:矢口真里の至福 1 投稿日:2001年07月25日(水)15時09分51秒
"大・中・小”の声援を受けながら、3人タンポポがステージに立つ。

♪くちびるにだけ〜 やめてよあなたの温もりが
♪くちびるにだけ 〜 ずっと残ってるやさしいあなた

いつもいつも彩っぺに怒られていた。
彩っぺ、一次追加のメンバー、嫌いだったもの。
5人でやってきた娘。に突然現れた3人は
彩ッぺにとって、「別メン」だったんだよね。
認めてくれたのかな?

♪どこにだって ある花だけど 〜 風が吹いても負けないのよ〜
♪どこにだって 咲く花みたく 〜 強い雨が降っても 大丈夫〜
♪ちょっぴり弱気だって 〜 あるかもしれないけれど〜 たんぽぽの様に 光れ〜

大人っぽい歌を歌いこなせば、認められるのかな?
セクシー隊長は彩っぺに認めれたかったんだよ。

「たんぽぽ」が終わった。
「20歳のまりっぺと歌えてよかったな....バトンタッチだね」
と言ってマイクをおいて、舞台の角へ。
(彩っぺ....)
「今度は私達の番よ!」
梨華ちゃんが帽子を4つ、あいぼんが傘を4つ持ってやってきた。
72 名前:矢口真里の至福 2 投稿日:2001年07月25日(水)15時11分41秒
♪お昼休み スープパスタに感動 〜火曜日だけ いつもランチは売り切れ
♪もうすぐバーゲンの季節だわ 

彩っぺが抜けて、梨華っちとあいぼんの入ったたんぽぽは乙女チックな
曲になった。
それでも、かおりはたんぽぽを大事にしてた。
だから、梨華っちが抜けたあと、たんぽぽに別メンを入れるって言われたときも
かおりは絶対首を縦に振らなかった。

あいぼんたちのユニットのデビュー曲が、タンポポ用の曲だった事を知った日、
かおりは倒れたんだ。

♪ラーメンを食べました  映画にも行きました  緊張で覚えてないよ
♪恋をしちゃいました  恋をしちゃいました 
♪デートの最後メール来た 〜  「君が好きです」

会場の「タンポポ」コールが鳴り止まない。
かおりと彩っぺのタンポポは終わったんだね。
「ううん、5人のタンポポがが終わったんだよ。満足だったよ」
(かおり....ありがとう)
強くなったね、かおり。
あたしとかおりの身長差はかわらないね。

73 名前:ダンスするのだ! 1 投稿日:2001年07月25日(水)15時17分00秒
こんな楽しいコンサートはいつ振りなんだろう?
振り向けば大好きな仲間がいる。

「かおり、タンポポが4曲で、どうしてプッチが2曲なのよ!」
と圭ちゃん。
そういや、かおりライブでプッチのほうが曲が多いっていつも文句言ってたけ。
なんだか何もかにもが懐かしいや。
「タンポポ組、もう思い残すことないな?」
裕ちゃんが、尋ねる。
「ウン、もう十分だよ」かおり。
「そんじゃ、娘。本体の曲いくでえ〜」
「最後の、最後の娘。いくからねー」
なっちが叫んでる。
「踊るわよ!歌うわよ!」
圭ちゃん。
盛り上がる客席。サイノリウム振る人。踊ってる人。娘。とおなじカッコしてる人。
あの頃のまんまだ。
キモイ人たちと思ってたけど、ほんとに娘。を愛してくれた人たちだったんだ。

♪HO〜ほら行こうぜ!そうだ みんな行こうぜ!
♪さ〜ほら歌おうぜ!そうだ みんな歌おうぜ!
♪HO〜ほら誓おうぜ!そうだ みんな誓おうぜ!
♪ さ〜ほら愛そうぜ!最高級で愛そうぜ!YEAH!!
♪Oh〜PEACE! WA Fu〜 HO〜ほら行こうぜ!

(矢口さん、ダンス間違えてますよ〜)
(しっかりせーや、ミニモニりーダー)
(梨華ちゃん、あいぼんおまえらに言われたくない! 2人とも今日はありがとう)
(私もこの曲で最後なんて知らなかったから)
(まき姉ちゃんの卒業のためにみんなで頑張ったんや)
(娘。だけで歌った最後の曲だったもの)

♪超超超 いい感じ 超超超超いい感じ   超超超 いい感じ 超超超超いい感じ
♪超超超 いい感じ 超超超超いい感じ   超超超 いい感じ 超超超超いい感じ

(ごっつあん、ありがとう)
(やっぱり、みんなで歌うの楽しいね)
(ごっつあんのこと誤解してた)
(あたしみたいなコを受け入れてくれたみんなにあたしのほうから感謝だよ)

♪まだ 長い長い人生を少し   駆けだしたばかり イエーイ! AH〜 青春は 
 上り坂もあるさ
♪でも 長い長い人生をきっと  自分色に染めて イエーイ!
♪絶対に ゴールするのだ  この汗を 拭きながら〜

(なっち、いろいろありがとう)
(歌って、やっぱ楽しいね)
(また、どっかで歌えればいいな)
(北海道に来てよ。かおりと3人でなんかやろう)

74 名前:ダンスするのだ! 2 投稿日:2001年07月25日(水)15時18分44秒
♪アー 父さん母さん ヤイヤイヤー  アー 感謝してます ハイ!ハイ!
♪アー たくさん心配 ヤイヤイヤー  アー かけてゴメンねハイ!ハイ!
♪一生懸命 恋しました Fuwa Fuwa Fu-!  Thank You

(圭ちゃん、最高のプレゼントだったよ)
(ありがとう。プッチもかっこよく決めれたし、文句なしさ)
(やっぱり同期っていいね)
(見るに耐えられなかったから。矢口が辛そうだったもん)
(圭ちゃん、大好き!)

そうね 人生のホームページ〜 更新するわ セクシービームで
”セクシービーム!!”

あたしの手に戻ってきたセクシービーム 力いっぱい放ったよ。
(まりっぺ、最高だったよ、やっぱりセクシービームは矢口じゃなきゃ)
(さやか、いつの間に歌に入ってきてるよ)
(あたりまえだよ....あたしも娘。に残ってたら)
(辞めて欲しくなかったよ)
(辞めるしかなかったんだ....やっと戻ってきたのに)
(帰ってきてくれただけでも嬉しいさ。こんな素敵な贈り物 ありがとう)
75 名前:ダンスするのだ! 3 投稿日:2001年07月25日(水)15時20分21秒
♪日本の未来は〜Wow Wow Wow Wow!  世界がうらやむ〜Yeah Yeah Yeah Yeah!
♪恋をしようじゃないか!Wow Wow Wow Wow!  Dance! Dancin' all of the night!

かおりとヨッスィーのダブルの”ディアー”から始まって
彩っぺもいつの間にか入ってきて”明るゥい!”をやってるし、
さやかも”じゃない!”をののや梨華っちと楽しそうにやってる。
やっぱり"み・だ・ら”は裕ちゃんだね。

(福ちゃんも歌おうよ)
(あたしには歌う資格がないから)
(福ちゃん!)

会場中、みんな狂ったように踊り、叫び、泣いている。
最後の娘。の瞬間を惜しむかのように。

{さあ、リーダー、最後の決めや!)
”ラブマシーン.....”
終わった。
涙が出てきた。

会場の余韻がまったく抜けきれない。拍手、歓声が鳴り止まない。
日本中で見てる人もそうなんだろう、きっと。
76 名前:Never Forget〜娘。至福 1 投稿日:2001年07月25日(水)15時23分14秒

「じゃあ、最後に、みんなで、会場のみんなで、モーコー歌おうか」
なっちが言う。
「ちょっと待って!」
突然、あすかが叫んだ。
みんな、あすかのほうを振り向いた。
「ネバフォゲ歌っていいかな」
「え、今日の予定には入ってないけど」圭ちゃん。
裕ちゃんが出てきて
「いいや、福田が歌いたいって言うんやで。おーい、カラオケあるか?
ある、ほんまか。じゃあ、福田頼むで」

なっちからマイクを受け取ると、福ちゃんは客席に向かって
語りかけた。

77 名前:: Never Forget〜娘。至福 2 投稿日:2001年07月25日(水)15時25分31秒
「今日は、マイクオンで話すね」
客席で小さな笑いが起こった。
「今日は楽しかった。また娘。として戻るとは思わなかったよ。
....うん」あすかは一呼吸おいた。
「あたしにとってのモーニング娘。は”8人”だった。真希ちゃんや
そのあとの4人を知らないまま、卒業してしまった。
”ラブマシーン”からあとの曲に参加出来ないでいるあたしに気付いた」
会場が静かになる。
「圭ちゃんのように、辞めたあともネットを見たりして、いつまでもあたしが
戻ってくるのを待っている人がいるのが辛かった。
何べんもあたしの働いてる場所に来る人がいるのが辛かった。
多分、さやかも同じだと思うよね」
さやかが微笑みながら、こくり、首を小さく縦に振った。

「あたしは、辞めたことは後悔してないけど、辞めてなければ、5人の
仲間もいたのかもって思ったの。
裕ちゃんや、なっちには13人の娘。まりっぺたちはもしかしたら
別メンさんたちにも”娘。”として呼べる人がいたかもね」
そうかな....もしかしたら出来たかも。
「見ててうらやましかったな。それが辞めたものの罰なのかな。はは。
でも、今日歌ったことで、やっと本当に”娘。”から卒業できると思う。
さやかもそう?」
「そうだよ。あたしもすっきりした」
さやかは元気よく答えた。
「じゃあ、最後の罪滅ぼしとして” Never Forget”聞いてください。
娘。のこと忘れないで、もう思い出さないで」
78 名前::Never Forget〜娘。至福 3 投稿日:2001年07月25日(水)15時27分21秒
♪I'll Never Forget You 忘れないわ〜 あなたの事
♪ずっとそばにいたいけど 〜 ねえ仕方ないのね〜 ああ 泣き出しそう

みんな泣きながら、あすかを見つめてる。
やさしい眼差しで見つめてる。
「ヨッスィー、のの、いままでありがとう」
「やぐつっあんもね。
娘。を辞めなくてよかった。娘でいてよかったと思うよ」
ヨッスィーは大事なメンバーなんだよ。
「ののは大人になろうと思います。飯田さん、中澤さん、みんな
素敵な大人です」
そうだよのの、あたしも素敵な大人になってみせる。

♪記憶なんて単純だね 〜 だから悲しみさえも思い出だね
♪きっとまた逢えるよね 〜 きっと笑い合えるね  今度出会うときは必然
 Na Na Na Na…

「裕ちゃん、ごめん、結局、娘。守れなかったよ」
「もうええんや、矢口。どっちにしろ事務所の連中のやったことだからな。
それに見てみい、こんなすばらしい卒業コンサート最高じゃないか」
「娘。のラストステージ」
「そうや、これで終わりなんや。なあ、矢口」
「何、裕ちゃん」
「あたしの代わりに、みんなの卒業を見送ってくれて、ありがとう、な」
(裕ちゃん....)
あたしは裕ちゃんの体に身を寄せた。
少し丸くなった裕ちゃんの体はとてもあたたかった。
祐ちゃんは顔をあたしの顔に近づけると、そっとキスをした。
79 名前::Never Forget〜娘。至福 4 投稿日:2001年07月25日(水)15時30分34秒
あすかの歌は終わった。
明日香の目に光るものがあった。
客席は静まり返り、あちこちですすり泣く声が聞こえる。

「福ちゃん、最高だったよ....じゃあ、ほんとに最後にみんなでモーコー歌おう」
なっちが、泣きながら言っている。

♪ねえ はずかしいわ〜ドキドキ〜 ねえ うれしいのよ〜してる〜 あなたの言葉〜
♪モーニングコーヒー飲もうよ〜 二人で〜

会場全体の大合唱の中、あたし達は精一杯歌った。娘。として最後まで。

  2003年9月 モーニング娘。
          矢口真里
          吉澤ひとみ
          辻希美     卒業。        
 END
         
80 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月26日(木)07時06分20秒
感動しましたけど、現実にはなって欲しくないですね。
ほんと良かったです。
81 名前:はじめて君( あとがきです) 投稿日:2001年08月01日(水)22時52分50秒

今年も、娘。のいない何度目かの夏がやってきた。
あの年の年末に出た、「なかよし」娘。物語〜最終章〜では、
舞台袖で、別メンたちが矢口達3人にマイクを渡し、
「私達にモーコーを歌う資格はありません」と言って
出て行くシーンで終わっている。
しかし、あの日の真実を知ってる者は、ただひっそりと
笑ってるばかりだった。

あのサイトは今でもあるのだろうか?
もし見つけ出したら、ある質問に”145”と答えてみよう。
すると、変らない矢口の身長と同じぐらい、変わらない娘。への
熱い思いが蘇ってくるはずだから・・・

今年の夏も、祭シャッフルの曲が、どこかで流れている・・・



8月になりました。
事務所の発表は「石川梨華カントリーへ完全移籍」でなく
「石川梨華ソロ写真集発売」でした。
どうやら圭ちゃんもキレることなく、済みそうです。

”娘。ワンダーランド”2ちゃんねるでは、もはや
脱退ネタレギュラーとなった後藤と辻の脱退ネタが
飛び交ってます。
辻が辞めたら、私の小説が成り立たなくなってしまう(W
今年も変らない2ちゃんねるの夏がやってくる。

>>80さん
ありがとうございます。
自分の小説で人を感動させることが出来てうれしいですね。
別冊BUBKAに5年後のモーニング娘。という予測記事が
ありました。それはこの小説と逆で、「ポジティブ」な未来。
各メンバーがそれぞれの個性に合った成功を収めている。
それでも、矢口、吉澤、辻の三人は、まだ娘。のメンバー。
(記者はこの小説読んでいたりしてw)
BUBKAのほうがほんとになればいいことだ。
私の小説はノストラダムスの予言であって欲しい。
82 名前:はじめて君(あとがき2) 投稿日:2001年08月01日(水)22時54分17秒
裕ちゃんの脱退が決まったとき、このまま抜けていったら
誰か残るのだろうと考えました。
そこで自分なりに考えた結果が、この三人でした。
そして矢口だけが裕ちゃんの遣り残したことを
達成できるかなと思い付きました。
あの最後の裕ちゃんのせりふを書きたいために書いたような
ものです。
矢口がリーダーになった頃には、人気も落ち、コンサート会場も
7割ぐらい入らず、(末期のナンノや、低迷期のアキナ、セイコ
のように)絶体絶命のピンチ。そこで・・・
ここから話を広げていきました。

ほんとはラストはバッドエンドにする予定でした。
自分の好きなあるSF映画を真似て、その映画のストーリーの
流れでやるつもりでした。
しかし、ミュージカルに行って、9人の娘。がさらに
いとおしくなり、この9人を失いたくないという気持ちから、
ハッピーエンドにしました。
小説的完成度より、娘。の安全かな(w

現実の娘。の新曲のリリースがはやくなったことと
市井ちゃん×ユウキの写真には、戸惑いましたけどね。

まあ何とか最後まで書けました。
今まで読んでくれてありがとうございました。




83 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月01日(水)23時35分43秒
80の感想書いたモノです。
BUBKAの記事は自分も読みました。最初はBUBKAの事だからまたくだらない
事書いているだろうな〜、とは思いましたけど、予想と違い妙にポジティブで良かった
です(笑)ほんとにこうなったら良いですね〜。

脱退するなら全員裕ちゃんの年齢になってからにして欲しい人です(w
84 名前:はじめて君 投稿日:2001年08月09日(木)11時25分09秒
>>83さん
そうですね。モーニング娘は27歳定年制で、途中退社認めずを制度化して欲しいな。
27歳までぎらぎらと燃えてる圭ちゃん、27歳でミニモニやってるののちゃんを
見たいです(W

とあるファンサイトに書いたものをアップします。
ファンサイトなので変なこと書けないからかなり甘口。
そこのサイト、皆さんいい人で、大事にしたいところですし、
優良サイトということで娘。メンバーも見ているという話です。
85 名前:みにくいあひるの子  1 投稿日:2001年08月09日(木)11時30分35秒
どうして私は太ってるのだろう。
どうして私は色が黒いんだろう。
どうして私は声が変なんだろう。

石川梨華、小学生の彼女にとって切実な悩みが三つ、ありました。
それは、彼女を内向的にさせ、本を読んだり、テレビを見たりして
クラスメイトとも遊ばず、家で過ごすほうが多い子供にさせました。

ある日、梨華ちゃんは、新体操とテニスというものを知りました。
知ったきっかけは、再放送のアニメ「タッチ」や「エースを狙え!」
だったのかもしれません。
それは、梨華ちゃんにとって、新体操とテニスに興味を持つことになり、
しかも”努力をすれば夢は叶うんだ”ことを教わりました。

新体操とテニスは彼女のスタイルを激変させました。それは努力する
彼女のことだから、手を抜かず、体をイジメ抜きました。
すっかり細くなって綺麗になった梨華ちゃんは、悩みを1つ、
克服しました。

86 名前:みにくいあひるの子  2 投稿日:2001年08月09日(木)11時32分45秒
相変わらず、テレビがすきな梨華ちゃん。お気に入りは「ウリナリ」と
「ASAYAN」です。
「ウリナリ」には、彼女の好きなビビアン・スーが出てました。
ビビアンは梨華ちゃんと同じ色黒で、かわいい人。ビビアンの
泣いたり笑ったりすることが、多くの人を感動させるのを見て、
梨華ちゃんは、あんな人になりたいなと思いました。
"色黒なんて怖くない!"
梨華ちゃんはまた1つ、悩みを克服していきました。

梨華ちゃんは「ポケビ」「ブラビ」を一生懸命応援します。
「ASAYAN」の「モーニング娘。」の物語も大好きでした。
テレビを見てるみんなの力で、夢を達成させる。
”努力をすれば夢は叶うんだ”
いつのまにか、モーニング娘。になりたいと思う、梨華ちゃんでした。
87 名前:みにくいあひるの子  2 投稿日:2001年08月09日(木)11時35分54秒
モーニング娘。になってしまったのです。
気後れしている梨華ちゃんでした。
一緒にはいったひとみちゃん、色白のとっても綺麗な女の子。
あの子には勝てそうもないな。
もう後藤さんと親しげに話している。
後藤さん、年下だけど、ごっちんなんて呼べないし。
とにかく頑張ろうっと。
”努力をすれば夢は叶うんだ”

梨華ちゃんは新人の中でも年上です。
だから、他の子よりも、前に出なきゃとトークに頑張る
梨華ちゃん。
しかし、すべてが空回り・・・
寒いといわれてしまいます。
関西人の亜依ちゃんが、持ち前の物まね上手を生かして
いつのまにか会話の中心です。
「梨華ちゃんの声って、アニメの声みたいだね」
先輩の矢口さんにまで言われる始末。
88 名前:みにくいあひるの子  4 投稿日:2001年08月09日(木)11時37分36秒
歌がだめなら、ダンスで頑張る梨華ちゃん。
梨華ちゃんにとってラッキーだったのは、
新体操で養った体の柔らかさと、テニスで鍛えたスタミナが
ありました。
しかも教育係が、ライブでパフォーマンスに定評のある
保田さん。
ダンスはめきめきうまくなって行く梨華ちゃんでした。

しかし、歌は、彼女自身が声に自信がないのかなかなか
うまくなりません。
つんくさんも彼女の努力を認めるものの、生かし方に困ってます。
そこで思いついたのは"ホイ"でした。

”ホイ”の梨華ちゃんは評判は上々でした。
でもそこは"歌”ではありません。
あたしは歌はだめなのかな・・・
また落ち込む梨華ちゃん。
そんな時、先輩の飯田さんが言います。
「石川はすぐネガテブになるんだから、ポジテブにならなきゃ」
「ポジティブ?」
「そうポジテブ。その声だって個性にしちゃいいんだから。
石川はかわいいんだから、いっそのことアニメのキャラに徹してみれば」
「アニメキャラ?」
「うーん。そうだな、チャーミー石川っていうのはどお?」
89 名前:みにくいあひるの子  4 投稿日:2001年08月09日(木)11時41分50秒
「挑戦、それは〜」で始まる「チャレモニ」のコーナーが始まりました。
娘。のお姉さんチームのコーナーでありながら、実は梨華ちゃんの
コーナーだったのです。
頑張る人が大好きな中澤さんは、梨華ちゃんのキャラを立てるために
チャーミー石川をいじくり回しました。
梨華ちゃんのセリフが多いのはもっと自分の声に自信をつけさせるためでした。
「チャーミー石川」はすっかり人気者です。
”私の声は個性なんだ”

彼女が三つの悩みを克服したとき、ポジティブな梨華ちゃんがそこにいました。

梨華ちゃんのアニメ声は、カントリーのレンタルや、三人祭に生かされました。
「ザ☆ピ〜ス」のメインにはなれませんでしたが、ダンスパフォーマンスの
センターとなりました。しかも「語り」という技を持ったのです。
そして、梨華ちゃんのソロ写真集発売。

いま彼女は、石川梨華のできることを懸命にやっています。
醜いアヒルの子は白鳥になりました・・・
と書きたかったのですが、まだまだです。
梨華ちゃんの歌声がみんなに認められたときに、
彼女は「白鳥」になれるのでしょう。

”努力をすれば夢は叶うんだ”

梨華ちゃんソロ写真集発売、おめでとう!

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