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夢を抱きしめて
- 1 名前:ブルボン 投稿日:2001年06月15日(金)06時33分53秒
- 処女作です。よろしくお願いします。この物語は記憶喪失となった石川と
一人の学生との3日間の物語を描いていきます。更新はかなり不定期になると
思いますが、ご了承ください。
- 2 名前:ブルボン 投稿日:2001年06月15日(金)07時06分53秒
- 今年もまた夏がやってくる。東京で夏を迎えるのは初めてである。
東京に夢を抱いてやってきた彼の名は景虎。何も無い片田舎でずっといた
景虎にとって、東京はまさに夢をかなえる場所のはずだった。
しかし現実はそう甘くは無い。上京からわずか2,3ヶ月で景虎は挫折に陥り、
今はただ毎日をいたずらに過ごしていた。
ある晴れた日、景虎は家の近くの公園に来ていた。この場所は上京してからの
景虎のお気に入りの場所であった。大きな樹の近くにある長椅子に座ると、不思議と
気持ちが安らいだ。今はすっかりお気に入りの場所である。今日もまたあの長椅子に座りに向かった景虎の目に、
いつもとは違う光景が映った。
- 3 名前:ブルボン 投稿日:2001年06月15日(金)07時41分51秒
- あの大きな樹の下に、人が倒れていた。景虎は驚いた。どうしてこんなところに
人が倒れているんだ?まさか殺人事件とかじゃないよな・・・そんな思いが頭の
中をしばらくよぎり、とりあえず助けに行かなければと、樹に向かった。
倒れていたのは少女だった。とりあえず外傷はなさそうだ。声をかけようとして
少女の体を起こした時、景虎はこの少女の顔を見て思わず見とれてしまった。
『かわいいな・・・』
しかしこの少女の顔、どこかで見たような気がする。たしかテレビで・・・
そう考えてきた時、少女の意識が戻った。
『ぅん・・・』
『だいじょ・・・』
景虎が言葉を言い終わる前に、少女から悲鳴が発せられた。
『きゃあああああ!!』
それと同時に景虎の顔面に大きな衝撃が走った。
- 4 名前:ブルボン 投稿日:2001年06月15日(金)08時21分06秒
- 『いってぇ・・・』
『ご、ごめんなさい!大丈夫ですか?』
『大丈夫じゃないよ!普通顔面にケリ入れられて平気な奴がいるかよ・・・』
『本当にゴメンナサイ。私、ビックリして・・・』
最初は腹が立っていたが、少女の心配そうな表情を見ているうちに、景虎の
気持ちはおさまっていった。
(不思議だな・・・この子を見ているとなんか、気持ちが安らぐってゆうか・・・)
『どうしました?私の顔、何かついてます?』
『い、いや、別に・・・』
思わず景虎は目をそらした。そして思い出したかのように少女に話し掛けた。
- 5 名前:ブルボン 投稿日:2001年06月15日(金)08時37分39秒
- 『ねえ、どうして君はこんなとこに倒れていたの?』
『はぁ、なぜでしょうか?』
『えぇ!?』
『覚えてないんです。どうしてここに倒れていたのかが・・・』
『じゃあその前はどこにいたの?』
『わからないです。』
『・・・君の名前は?』
『う〜ん・・・わからないです。』
景虎は驚いた。今まで体験した事の無いことが自分の前で展開されていたのである。
(まさかこの子、記憶喪失なんじゃあ・・・)
どうすればいいんだろうと思っていた時、ふいに景虎の携帯が鳴った。
- 6 名前:ブルボン 投稿日:2001年06月15日(金)10時05分18秒
- 電話をかけてきたのはバイト先の上司であった。
『もしもし』
『おいっ何やってるんだ!もう時間だぞ!!』
『あ・・・(ヤバッ)すいません、すぐ行きます。』
電話ではそういったものの、少女をこのままほうっておく訳にもいかない。
景虎はしばらく考えたが、結局バイトに行く事にした。
『ゴメン、俺もう行かなくちゃならないんだ・・・力になれなくて、ゴメン・・・
けど、バイトが終わったらすぐにここに帰ってくるから。』
『いえ、助けていただいてありがとうございました。私はもう大丈夫ですから・・・』
景虎はそのままバイト先に向かおうとしたが、やはり少女の事が気にかかる。
『そうだ!!』
景虎はとっさにポケットから紙キレを取り出し、自分の携帯番号を書き込んで少女に手渡した。
『これ、俺の携帯番号だから。何かあったらここに電話して来てよ。』
そしていったん家においてあるバイクを取りに行くために走って帰る時にもう一度少女の方を振り返り、
『君!そこにいるんだよ!!』
と言って走っていった。景虎が走り去った後、一陣の風が吹き、少女は一言つぶやいた。
『私・・・一体誰なんだろう?』
- 7 名前:ブルボン 投稿日:2001年06月16日(土)00時54分04秒
- すいません。登場人物が少なすぎですね。これから増やします。全員だしたいですけど。
まず誰からだそうかなあ・・・
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