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止まない雨
1
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)00時21分07秒
とりあえず、小説を書きたいと思います。
工学部で文章とは程遠い(笑)
のですが、温かく見守ってください。
それでは スタート
2
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)00時22分08秒
(眩しい光が私の体を包む。)
◇
◇
◇
ん?・・・・・オーディション
そうだ。今考えてみたらあの日が始まりだったんだ。
アサヤンの告知を見て、夢中で応募して、、、、
そうそう、無理かな?と思いながらも
暴走する妄想を止められず、毎日うきうきして、
私の心はまるで、雨の中でピッカピカの傘に、真新しい長靴を履いて
きゃあきゃあはしゃぐ子供のようにいきいきしてた、、、、。
3
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)00時23分24秒
人。人。人。
オーディション会場につくと人の多さにびっくりしてたっけなぁー。
ま、予想はしてたけどさー、やっぱその光景を目の当たりにすると
圧倒される、っていうか―――
なっちが住んでた室蘭は人が少なかったのもあるけど
それだけじゃなくて、何か会場全体がピリピリしたカンジで・・・・
そう、急になんか今までの自分が子供っぽく見えちゃってさー
『やばいよー。何か世界が違うよー。』
とかって思ってたっけ、、、。
オーディションといえばやっぱあの整理番号も思い出すなー。
『1111』
を手にしたときこれは絶対運命に違いない、って思ったし、、
だから焦らずにオーディション受けれたのかもしれないなー。
あっ!たしか裕ちゃんもすごかったなー。「偶然が重なった」って感じで。
あれもやっぱり運命だったんだろうな。
でもあの頃の裕ちゃんはおっかなくてさー
モーニングやることになったときも
『怒られないようにしないと』てな感じでもうビビリまくってたんだよねー。
4
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)00時25分17秒
・・・・・・・・・・・愛の種。
愛の種。愛の種のおかげで娘。ができたんだよねー。
5万枚売れてデビューが決まったからじゃなくて、
やっぱりその前まではなっちはなっちだったし、みんなも単に自分でしかなかった。
けどそれからは、なっちは「モーニング娘。のなっち」になって、
みんなもモーニング娘。になった。
うーん、なんかなっちもよく分かんない。ふふ、、、
・・・・モーニングコーヒー
そうモーニングコーヒー。決定した瞬間は嬉しかったけど
そのすぐ後に「メインは飯田」という一言で
一瞬体が動かなかった。
うーん金縛りのような「動かそうとしても動かない」とかじゃなくて、
動こうとしなかったっていうか、その瞬間
『安倍なつみは死んでいた。』とか『血の流れが止まっていた。』ような感覚?
はは、縁起でもないね。
◇
◇
(地球が揺れる)
◇
5
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)00時26分52秒
・明日香
そう明日香が急にやめるって言いだしてさー
なっち まさか明日香がやめるなんて
夢にも思ってなかったんだよねー。
『一緒にラジオやった仲なのにー。』て感じで。
・・・・ラジオ。
そう決まったときはすごい嬉しくて、、
今まで憧れだったから いやーどうしょう って感じで
明日香はそんな私を見てやさしく微笑んでて―――
6
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)00時30分23秒
そうだ。あの頃って
矢口、圭ちゃん、紗耶香が入ったばっかの頃だっけ。
あの頃は三人とも頼りなかったなー。
今ではこんなにしっかりしているのに――
なんかおばさん臭いね。まだこんなに若いのに、、、
そう、まだこんなに若いのに。
あー、別に失恋したわけじゃないけど「ふるさと」―北海道に帰りたいな。
はは、、は、、、。
あれ、私泣いてるの?
そんなわけないか。そんなすぐに涙が出るわけないよ。
◇
◇
(もっと、、、もっと、、、、、、)
◇
◇
7
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)00時31分32秒
・・・・・・ごっちん。
最初はホントにすごい幼くて、可愛かったなー。
だけどすぐに娘。でも中心的なポジションになっちゃて、、、
そうそう、世間じゃ「安倍なつみは後藤真希を恨んでいる。」
とかって言われてるけど 本当はぜんぜん逆。
明日香がいなくなって、なっち一人でメインやってたとき 嬉しかった。
けどそれ以上につらかったんだよね。
なんか、売上はお前にかかっているって言われてるみたいで、、、。
そう、ごっちんが入って私は救われた。
機械になってしまった私を人間に戻してくれた。
彩っぺ。
彩っぺがやめたときも悲しかったなー。
ううん。別に彩っぺがやめるのが絶対に許せなかったとかじゃない。
彩っぺに他の夢があるなら、それはそれでいいと思うし――
だけど彩っぺから直接聞きたかった。
◇
◇
(何だろう。私は空を飛んでいるの?)
◇
8
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)00時32分22秒
紗耶香。
紗耶香もすぐに彩っぺの後を追うかのようにやめちゃったんだよね。
そうだ。そういえば、紗耶香がやめる前に
あの四人が入ってきたんだっけ。
人は生まれかわったりするとか言うし、何かまるで、、、
あ、違うか。紗耶香がやめる前だから
「生まれかわり」という例だと逆になるか。
ちょっとぼけてきたかな。ははは、、、、、
さすがにもう自分をごまかせないね。
私はやっぱし泣いてる。
そうだよね。私死んじゃうもんね。
やっぱり悲しいよ。
あー。やっぱり信号のある所まで歩いてけば良かった。
50メートル位先だったのに、、、
こんなところで、、、、死にたくないよ、、、
地面にぶつかるよ。やだよ。お母さん、みんなたすけてよ、、、。
9
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)00時32分58秒
紗耶香。
紗耶香もすぐに彩っぺの後を追うかのようにやめちゃったんだよね。
そうだ。そういえば、紗耶香がやめる前に
あの四人が入ってきたんだっけ。
人は生まれかわったりするとか言うし、何かまるで、、、
あ、違うか。紗耶香がやめる前だから
「生まれかわり」という例だと逆になるか。
ちょっとぼけてきたかな。ははは、、、、、
さすがにもう自分をごまかせないね。
私はやっぱし泣いてる。
そうだよね。私死んじゃうもんね。
やっぱり悲しいよ。
あー。やっぱり信号のある所まで歩いてけば良かった。
50メートル位先だったのに、、、
こんなところで、、、、死にたくないよ、、、
地面にぶつかるよ。やだよ。お母さん、みんなたすけてよ、、、。
10
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)00時34分56秒
紗耶香。
紗耶香もすぐに彩っぺの後を追うかのようにやめちゃったんだよね。
そうだ。そういえば、紗耶香がやめる前に
あの四人が入ってきたんだっけ。
人は生まれかわったりするとか言うし、何かまるで、、、
あ、違うか。紗耶香がやめる前だから
「生まれかわり」という例だと逆になるか。
ちょっとぼけてきたかな。ははは、、、、、
さすがにもう自分をごまかせないね。
私はやっぱし泣いてる。
そうだよね。私死んじゃうもんね。
やっぱり悲しいよ。
あー。やっぱり信号のある所まで歩いてけば良かった。
50メートル位先だったのに、、、
こんなところで、、、、死にたくないよ、、、
地面にぶつかるよ。やだよ。お母さん、みんなたすけてよ、、、。
11
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)00時37分57秒
8・9・10
ダブってもーた。
読みづらくてしまった。
鬱だ、、氏のう・・・・!?
12
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)00時39分43秒
頭を冷やすためにここでいったん止めます。
苦情お待ちしております。
13
名前:
名無し読者
投稿日:2001年06月17日(日)01時44分07秒
気になるところで切りますな。
終わるまで氏なんどいてください。(w
14
名前:
パク@紹介人
投稿日:2001年06月17日(日)02時20分31秒
連載開始おめでとうございます。
早速ですが「小説紹介スレ@紫板 」にこちら↓の小説を紹介致します。
http://www.ah.wakwak.com/cgi/hilight.cgi?dir=purple&thp=992180667&ls=25
15
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)16時37分09秒
>>13
まだまだ氏にませんよ。
「生きる」(藁
>>14
そんなのあったんですね。
ありがとうございます。
それでは続き逝きます。
16
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)16時38分35秒
◇
モーニング娘。はそのまま続ける事になった。
けど何かつまんない。
おもしろくない。
いやだ。
無造作に置かれた一つの弁当。
なんか食べたくない。
――ののちゃん食べへんの?
口いっぱいにごはんを頬張って、あいぼんがきいてくる。
『うん。』
――あんたホントに私の知ってるののちゃん?
ここんとこずっとやん。信じられへんわ。
楽屋はいつものように騒がしさを取り戻した。
けどやっぱ私はいやだ。
こんなの耐えられないよ。
17
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)16時40分13秒
――――本番です。
またお仕事、、、だけど
『辻ちゃん!今日もがんばろうね。!!』
という声が今日も聞こえない。
本番が始まってもそう。
ここんところテレビでも、楽屋でも
安倍さんの話を聞く事がない。
『みんな安倍さんの事忘れちゃったの?』
――きく勇気がない。
楽屋に戻る。
『はぁーー。』
この後もお仕事だ。もーーー。
休みだって二日間だけって何なのよ。
18
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)16時41分00秒
――辻なんかあったの?
――だめですよ 飯田さん。
ののちゃん、ここんとこずっとこーやもん。
『何でもないです。』
声がちょっと震える。
――何でもないって事ないでしょ?
どんな事でもいいから圭織に相談して。
『何でもですか?』
「うん。」
『それじゃ、一つ質問してもいいですか?』
「いいよ。」
『・・・みんなは安倍さんの事忘れちゃったんですか?』
19
名前:
rauling
投稿日:2001年06月17日(日)16時42分50秒
今日はここまでです。
近いうちに続きを書きます。
20
名前:
名無し読者
投稿日:2001年06月17日(日)22時33分56秒
また気になる所で切る。(w
次待ってます。
21
名前:
rauling
投稿日:2001年06月18日(月)13時30分29秒
>>20
場面を変えて
もっと引っ張りたいと思います。(麦
とは言っても今はピッチ走法ですので、
更新は早いはずです。(笑
では続きいきます。
22
名前:
rauling
投稿日:2001年06月18日(月)13時35分45秒
ところ変わって都内某所
◇
◇
――あの日はとても静かで、とても荒れた日だった。
タクシーがゆっくりと人の海をかき分け、私はそこについた。
波が荒れるのを耳で感じながら、中に入って行く。
しっとりとしていて、落ち着いた感のある (・・さみしいと感じ始めたのは)
木目調の建物。――中の様子を確かめてみる。 (いつからか 勇気と同じ分だけ)
・・・・・・・ (さみしいと思う)
天井は割と高く、奥行きもかなりある。
視野を狭めてみる。 (泣きそうになったら泣く事にするわ)
長い間見なかったような大きなカメラが数台。 (その方がよく眠れる)
それを囲むようにして、数人がなにやら慌しい様子で話している。
視線を下げると、、 (それでも どうしても)
コンサート会場のように、椅子がずらーっと並んでいる。 (ガマン出来ない日は)
(ちょっと甘えてもいいのかな)
真正面には無邪気に笑う大きななっちがいた。
ふと気づく。 (誰も悩み事を持っているのかな)
えーと。『さみしい日』 (Ah 私だけかな・・・)
一番前の席――
とても懐かしい後ろ姿が目に止まった。
私は何も言わず、裕ちゃんの隣に座ると、
裕ちゃんは顔を上げ、のそりとこちらを見てまた突っ伏した。
次の瞬間、突然私の体が重くなったかと思うと、
「ぁすかぁ、、」
と裕ちゃんが泣きついてきた。
23
名前:
rauling
投稿日:2001年06月18日(月)13時36分41秒
みんなが一様に目を赤くしていた。
私は、、、まだ混乱していた。
実際、ここに来るまでは
私はだまされてるんじゃないか、とさえ思っていた。
私が着いたらなっちがいて、そして
みんなして私のことを笑う。――そんな事を考えていた。
ところが来てみると、
私の予想とは裏腹の異様な深刻さで、
事実を代弁しているかのようだった。
混乱の中時間が過ぎていき、
気が付くと、娘。一人一人がなっちと話していた。
みんなはなっちの前へ行き、、、そして泣いていた。
急に焦ってきた。
私はまだなっちにかける言葉を見つけていない。
・・とりあえず歩く。重い足取りで一歩一歩近づいていく。
――そう、そのときに思ったことを言おう。
なっちと向かい合う。
なっちは笑っている。
『なっち。ありがとう。』
私はそういうと、今までの事が思い出されてきた。
そして泣いた。
先ほどまであんなに冷静だった私は
突然、事の重大さを理解し、泣き崩れた。
24
名前:
rauling
投稿日:2001年06月18日(月)13時44分19秒
>>22
うわ。こんなにずれるなんて、、
このスレを消して、書き直したい気分だ。
・・・\(T▽T)/<どうなるんですか~?
25
名前:
名無し読者
投稿日:2001年06月18日(月)22時48分26秒
ずらし方に何か意味があるのかと思ってた…
なっちありがとう( ● ´ ー ` ● )
これだけは、勘弁してほしかった…
26
名前:
rauling
投稿日:2001年06月19日(火)17時26分29秒
>>25
これだけって何でしょうか?
森を隠すならジャングルという事で
更新。
27
名前:
rauling
投稿日:2001年06月19日(火)17時39分15秒
・・・・・・・・・・・・
「はぁ。」
また同じ夢だ。
何度見てもあの悲しみは、、、、
私を奈落の底へ突き落とすような悲しみは慣れることがない。
事実、私の頬は濡れている。
――なっち
なっちを思い出し、ふとコルクボードを、、
―写真が一枚だけ貼ってあるコルクボードを、、、
―なっちがくれたコルクボードを見遣る。
・・・・・あすかぁ。これあげる――
―ほら、ここにモーニングの写真とか貼ればさぁ。
明日香も寂しくないっしょ?(笑)――
―いいから いいから、
プレゼントは素直にもらうもんだよ――
『写真とか貼るの恥ずかしいからいらない』
って言う私に無理矢理持たせたん、、、だっけ。
写真を手にとって見る。
何笑ってんだよ。と、思わずつっこむ。
何ともいえない、不思議な力が湧いてくるのが分かる。
こういう時なっちから電話があったらいいのになー、って思う。
そう、今まで何回も電話で話した
いつもなっちが一方的に話して、、、
なっち、いろんな話してたなぁ。
私がモーニングにいた時も
―ねぇ ここんとこさぁ。こういう風に歌った方がいいかな―
―ねぇ、明日Mステだよ。どうしよう。超緊張するんだけど――
―ラジオだって。ねぇ明日香はどんなラジオにしたい?なっちはねぇ―――
―明日香そんな事言わないでよ。悲しくなるっしょう?――
―銀杏コンビは永遠に不滅だからね―
モーニングをやめても、なっちは何度も電話をかけてきて、、、
―今度の新曲、なっち一人でメインだよ―
―いや、なんかちょっと怖くない?――
―超やばいって。もう、全部なっちのせいだよ。―――
―ラジオ。始まったよ――
―今度入ってきた子ね、すごいの。茶髪なの―
―今度ねぇ。連ドラに出演するんだ――
―そう。ラジオ終わっちゃうんだよね―
―だけどまたやると思うよ。よく分かんないけど。(笑)―
―ほら 明日香も言ってたでしょ?
「モーニング娘。は私の青春だ」って、、
そう、裕ちゃん。私少し大人になったのかな?
青春の重みが分かったっていうか、、、
うん。だから―――
だから、、、か。
28
名前:
rauling
投稿日:2001年06月19日(火)17時43分30秒
◇
◇
『・・・みんなは安倍さんの事忘れちゃったんですか?』
「辻、、、」
『だって、、だってみんな安倍さんがいないのに何で、そんな、、』
辻。あんた、ちょっと――
「いいの。圭ちゃんいいの。ここは私が、、、ね。」
小さく深呼吸をする。
「辻。あのね、みんななっちの事忘れてなんかないよ。
忘れるわけないじゃない。
私たちはみーんなでモーニング娘。なんだから。
だけどね、うーん。そうだなー。
ほら、例えば9個入りのまんじゅうを辻が買ってきたとするでしょう?
そして辻はそれを開けて、
1個を“おいしい~”って言って食べたとするのね。
そうしたら、まんじゅうは残り8個なわけでしょう?
でもね、その8個のまんじゅうは
“おいしい~”って言われたまんじゅうを常に気にしていて、
私も食べられる時には“おいしい~”って言われたい!!
と思うから『私もおいしくなろう』って頑張るの。
う~ん。こう、8個なんだけど、
その8個にはもう1つのまんじゅうがちゃんと見えてるの。
だからぁ私たちも、なっちはいないんだけど、
なっちに負けちゃいけないんだよ。
わかるかなー?」
『、、、うん。』
「だけどね、辻。それだけじゃないの。
私もそうだし、みんなもそうだと思うけど、、
やっぱりみんな怖いんだよ。
いきなりなっちのことを話すの。
みんな、心の傷を隠そうと一生懸命なんだよ。」
沈黙。
「あ~。辻泣かないでよ。ほら、ねぇ 笑って。
笑わないとこうだぞー。」
『いや。はは、、い、いいらさん。はは、や、やめ、はは、、
く、くすぐるのは反則れすよ。やぁーーーー。』
29
名前:
rauling
投稿日:2001年06月19日(火)17時46分17秒
ただいまー。
―おかえり。夕飯出来てるわよ。
うん、今行くー。
とりあえず荷物を部屋に置いて、というより放り投げて
だーっしゅ。
最近あんまり食べてなかったから、
今日は3日分食べるぞー!
―今日はいっぱい食べるのね。
うん。お腹すいたからねー。おかわりっ!
―お腹すいたって、今まではお腹すかなかったの?
多分そう。おかわりっ!
―ちょっとあんた食べすぎじゃないの?太るよ。
お姉ちゃんはだまってて。(怒) おかわりっ!
―黙っててってあんた、それお姉ちゃんに向かって言う言葉?
ヤマンバには言ってもいいの。おかわりっ!
・・・・・・・・・・・・・・
『もうおなかいっぱいなのれす。動けないれすよ。』
ぼふん。
ベッドに倒れこむ。
そっか。安倍さんに負けないようにかー。
よし、明日も頑張ろう!!!
Zzzzzzzz.......
30
名前:
rauling
投稿日:2001年06月19日(火)17時50分41秒
「・・安倍さんに負けへんように、、か。」
楽屋のフンイキが悪くなんのいややから
がんばって明るくしてたねんけど、
安倍さんに悪い事してるんちゃうんかなーておもうてた。
「んじゃぁ、うちは間違ってへんかった事になるんかなー。」
あー もー わからん。
ちょっとののちゃんに電話かけてみようかな。
話す事特にないねんけどな。
プルルルルル・・・・・・・・・
おっそいな。何やってんねん。
プルルル。
―はい、もしもしののれっす。
「ののちゃん出るの遅いよ。」
―あっ、あいぼん。ごめんののはもうごはん食べられないれすよ。
「はぁ?何ゆうてんねん。ののちゃんもしかして寝てた?」
―夢の中でごはん食べてたらけれすよ。
「らけ、、って。まぁいいや。ののちゃんおやすみー。」
―ん?おやすみれすょ。
ピッ。
・・・ののちゃん元に戻ってたなー。
なーんも話してへんけど電話してよかったわ、
なんか元気んなってきた。
そやな。他の人には見えへんけど、
私―モーニング娘。ならきっと安倍さんを見ることが出来る。
そやから明日も、元気に、はりきって、パワフルに、
そしてちっちゃくいこうか。
31
名前:
rauling
投稿日:2001年06月19日(火)17時54分15秒
今日はここまでです。
ラストだけしか決めていないので、
どうやってつなげるのか苦戦中です。(笑
32
名前:
25
投稿日:2001年06月19日(火)19時39分51秒
続き期待しています。
33
名前:
rauling
投稿日:2001年06月21日(木)17時57分24秒
更新です。
いきまーす。
34
名前:
rauling
投稿日:2001年06月21日(木)18時04分15秒
確か、その次の日だった。
・・・・・・
やばっ。ちょっと遅くなっちゃったかなー。
リーダーなのに、これじゃ示しがつかないよ。
・・あっ!あったあそこだ。
騒がしいな。やっぱモーニング娘。だよね。(笑)
ガチャ。
―だから保田さんはっ、、、
「おはよーございまーす。」
みんなの視線が一気に注がれ、身動きが取れなくなった。
――えっ?何?
「、、すいません。遅れました。」
金縛りが解かれる。
?
さっき耳に入ってきたのは一体、、、
「、、、圭ちゃん、何があったの?」
「何でもないよ。かおりは気にしないで。」
「気にしないで、って。あっ!ちょっと待っ、、、」
圭ちゃんはかおりの言う事に耳を貸さず、楽屋を出てってしまった。
楽屋の空気が明らかにおかしい。
「吉澤何があったの?」
「いや。たいした事じゃないですから
気にしないで下さい。」
とだけ言うと、吉澤は椅子に座り込み、仮眠の体制に入った。
もうー。この二人に何があったっていうのよ。
やばい、、キレそう。
!人の気配。
「かおり。本当に気にすることないよ。
あんなの、、!。はーい。」
止める間もなく、矢口はスタッフに呼ばれて、
楽屋を後にした。
私は結局、納得いかないまま
本番を迎える事になったのだが、
その本番で、あんな事が起きるなんて
私に予想できる由がなかった――─
◇
◇
◇
「ただいま。」
はぁー。今日はもう本当に疲れた。
精神的にも、、肉体的にも、、
あれっ。ファックスが来てる。
『時間が空いたら電話下さい。
明日香』
35
名前:
rauling
投稿日:2001年06月21日(木)18時10分22秒
すみません。
今日はこれだけ。
レポート提出とかあるから
明日更新できる可能性は、
(0^~^0)<そ~と~低いです。
36
名前:
名無し読者
投稿日:2001年06月24日(日)04時40分47秒
飯田さんがいい味だしてますね。
まんじゅうの話が特に。カオリの声が聞こえてくるようでした。
続きも楽しみにしてます。学業と両立大変でしょうけど、頑張って下さいな。
37
名前:
rauling
投稿日:2001年06月26日(火)00時26分37秒
>>36
川 `~` )||<かおりだよ。
長い事空けてしまいました。
久しぶりに更新します。
↓続きイキマス。
38
名前:
rauling
投稿日:2001年06月26日(火)00時27分54秒
◇
◇
◇
「・・・・という事なんだけど、、、、。」
『うーん。確かにやってみたいね、それ。』
「でしょうー。かおりもそれいーなー。って思ってたんだよ。
やっぱ喜ぶと思う?」
『多分喜ぶと思うけど、、、』
「けど?」
『けど、そんな事出来るのかなーって。』
「・・・まー、明日香とも話してたんだよね、実際にやるのは大変だろうな、って。
だから、ポジテブに、『当たって砕けろ』精神で行こうって話してたんだよね。
ま、本当に砕けちゃったらつらいけど。(笑)」
『っていうかそれじゃポジティブになってないし。(笑)
そうだね、とりあえずやってみようか。』
「お!それじゃ――」
『あっ!』
「どうしたの矢口。びっくりするじゃない。」
『裕ちゃんにはもう話したの?』
「まだ話してないよ。」
『そんじゃ、すぐに言っといたほうがいいよ。
一応親分だし。(笑)』
「そうだね、それじゃちょっと裕ちゃんに電話してみるよ。
それじゃちょっと切るね。」
―――うん、じゃーねー。
ピッ。
、、、ピッピッピッピッピッ。
プルルルルルルルル
(こんな遅いし、仕事って事はないよね。
・・・飲んでる可能性はあるけど)
プルルル。
『もしもし?かおり?どうしたの?』
「うん。ちょっと話したいことがあるんだけど。」
『何?モーニングのこと?』
「ちょっと長いから落ち着いて聞いてほしいんだけど、、。」
『長いの?・・・まぁいいや。早よいいや。』
「裕ちゃんなのね、今ね、かおりたちである計画立ててんの。」
『計画?』
「そう。うんとね、前になっちがね――――」
・・・・・・・・・・
39
名前:
rauling
投稿日:2001年06月26日(火)00時28分50秒
『―で、それをやろうっちゅうの?』
「うーん。だけどそれやって、なっちは喜ぶのかよく分かんないんだよね。
裕ちゃんどう思う?」
・・・・・
『―ていうかそんなの無理やん、、、。
あんただって分かってるはずよ?そんなん出来るわけないって。
ま、確かにモーニング娘。は今、大人気やけどさー、
あくまでも使われてる身やからな。
そこんとこ分かってんの?』
「そりゃー、難しいとは思うけどさー。」
『難しいって、大体どこでそんなんやんねん。
出来ないっしょ?』
>プチン<
「あー、もー。裕ちゃんは話をそらさないでよ。
かおりは出来る・出来ないを聞いたんじゃないでしょ?
かおりはなっちが喜ぶか喜ばないかって聞いたの。分かる?
人間はね、心で生きてるの。
だから、そんな出来る・出来ないじゃなくて、気持ちが知りたいの。
なっちは果たして喜ぶのか、って。」
―――(やばっ。)
「かおりたちだってね、そんな簡単に出来る事だとは思っていないよ。
でもね、何もしないなんて出来ないよ。」
・・・・・・
―――ええよ、やっても。
「へっ?」
『だから、やってもええんちゃうか、って言ってるの。』
「本当?なっち喜ぶと思う?」
『いや、むしろ怒ると思うで。
かわいい顔で「もうー。」とかゆうてな。(笑)』
「裕ちゃん・・・。」
『大丈夫よ、少しぐらい。
私たちを悲しませた罰や。
それぐらいやって当然やわ。』
「裕ちゃん、それじゃ、、、」
『あ。誤解しないでよ。
これはあくまで出来たら、の話ね。
出来へんと思うけど、もし、もし出来るんやったら、
私も喜んでやらせてもらうわ。』
「裕ちゃん、、、」
『そうや。この話はもうみんなにしたの?』
「いや、まだ。この事知ってるのはかおりと裕ちゃんと
明日香と矢口だけだよ。」
『そうか。で、皆にはいつ話すの?』
・・・
「メンバーの皆には、明日辺り言おうかなーって。
ああ、でも圭ちゃんには今日話した方がいいかな?」
『もう遅いし、明日でええんちゃう?
私だって寝てんのに、起こされてあんま楽しないねん。(笑)』
「え!?裕ちゃん寝てたの?
ごめん起こしちゃって。今更だけど。(笑)」
『ええよ。それよりもう切るで。明日早いんやから。』
「うん。じゃぁね。」
40
名前:
rauling
投稿日:2001年06月26日(火)00時29分21秒
◇
◇
「・・・っていう事を昨日明日香と、、あ!福田明日香ね。
元モーニング娘。の。
そう、その明日香に昨日提案されたの。
それで皆はどう思うか聞きたいんだけど、、、。」
・・・・・・・・
『それ、いいかもね。面白そうだよ。』
「やっぱ圭ちゃんもそう思う?」
『市井ちゃんたちにはにはいつ知らせるの?』
「昨日裕ちゃんと電話で話したんだけど、
ほら、やっぱりこれってやるの難しいでしょ?
もしかしたら出来ないかもしれないからさー、
脱退したメンバー、と言っても
紗耶香と彩っぺだけになるけど、、
にはまだ言わない方がいいかなー、って。」
・・・・・・・・
『私それ、賛成できません。』
「吉澤、、、。」
『確かにそれは面白そうですけど、私たちがやるのは間違ってると思うんです。
だから、私は賛成できません。』
「・・・吉澤、、。」
『それじゃ、お疲れ様でした。お先に失礼します。』
バタン。
『ちょっと、よっすぃー待ってよ。』
バタン。
石川が吉澤を追いかけていった。
バタン。
ん?
・・・・・・
「よっすぃーちょっと待ってよ。私も一緒に帰る。」
よっすぃーがこちらの方へ振り向かずに立ち止まった。
「ね。一緒に帰ろう。」
よっすぃーの手をつかまえて私が言うと、
突然背後で声がした。
『私も一緒にいいかな?』
41
名前:
rauling
投稿日:2001年06月26日(火)00時30分47秒
今日はこんな感じです。
一応、最後までの道筋が見えたので、
うまくいけば、今週中に終わりまでいけるかも、、、。
42
名前:
rauling
投稿日:2001年06月28日(木)00時04分53秒
更新です。
続きイキマス。
43
名前:
rauling
投稿日:2001年06月28日(木)00時07分09秒
『私も一緒にいいかな?』
・
・
・
・
その後私たち3人は喫茶店に入ったのだが、
入ってから誰も口を開かない。 (注文するときは別にして)
私はその雰囲気を破る事が出来ず、
ただメロンソーダの氷をストローで
カラカラと鳴らしてるだけだった。
・・・右をちらっと見ると
よっすぃーは外に視線を向けていて、
こちらに関心がない。
・・前をちらっと見ると、
同じくごっちんが外を見て
ぼーっとしている。
「口を開く事が許されない。」
そんな空気に私は何も出来ずにいた。
!?
突然視線を感じ、はっと顔を上げる。
顔を上げた私の視線の先には
さっきまでとは別人のような、
真剣な顔つきのごっちんがいた。
その視線がよっぽど鋭かったのか、
外を見ていたよっすぃーもこちらに顔を向けた。
『ねぇ よっすぃー、なんか変だよ。何かあったの?』
『別に何でもないよ。』
『だってあの場から逃げちゃうなんて、よっすぃーらしくないよ。』
『そう?私はいたってノーマルだけど?』
『いや。絶対におかしい。
なんでそんなにムキになるの?』
『ムキになるって、、、
私が反対するのは当然でしょう?
いくらメンバーだからって
あれは安倍さんのものなんでしょう?
私たちが勝手に触っていいのものじゃないはずだよ。』
44
名前:
rauling
投稿日:2001年06月28日(木)00時11分08秒
『よっすぃー、それ違うと思う。
確かになっちのものを勝手に触るのは、
いくらメンバーでも許されないと思う、、、
それがプライベートなものならね。
でもこの場合、
なっちがファンに伝えようとしたものでしょう?
なっちが直接伝えられないなら、
私たちモーニング娘。が代わりに伝えた方が
なっちにとってもいい事だと思うんだよね。』
・・・・・・
『・・って何かわけ分かんないね。
ごめんね、なんか一方的にしゃべっちゃって。
でも後藤も知りたいんだよね。
なっちが残したもの。だからさー、
「やばい、よっすぃーを説得しなきゃ」
って思って追っかけたんだよね。ははは、、。』
『・・・梨華ちゃん。』
!!
「え、何?ごっちん」
『後は頼んだよ。
あー、喫茶店に誘ったの後藤だからこれ、払っとくね。』
『ちょっと待ってよ、ごっちん。』
私の体は一瞬びくっとした。
いきなりよっすぃーが大声を出すなんて
予測する事が出来なかった。
私は小さな声でよっすぃーに言った。
「ちょっとよっすぃー、声大きすぎるよ。バレちゃうでしょ。」
しかし、よっすぃーはそんな私の言う事なんか
全く聞いていなかった。
『確かに私も知りたいけど、
やっぱり安倍さんじゃなきゃ嫌だ、っていうか。
自分たちで勝手にやったら
その価値が薄れていくような気がするんだよ。』
「よっすぃー、、。」
『よっすぃー、あのね後藤もよく分かんないんだけど
やっぱりさ、私たちはやるべきだと思うよ。
このままじゃ、なっちは何も伝えられないよ。
なっちの想いも、まるで何もなかったかのように
忘れられちゃうような気がするんだ。
だから私たちはここで終わらせちゃいけない。
たとえ薄くなったとしても、
なっちの想いを伝えなきゃいけないと思う。』
そしてごっちんはそのまま振り返り、カウンターへと歩き出した。
45
名前:
rauling
投稿日:2001年06月28日(木)00時22分03秒
ここまでです。
46
名前:
rauling
投稿日:2001年07月01日(日)17時54分36秒
更新です。
47
名前:
rauling
投稿日:2001年07月01日(日)17時58分43秒
◇
◇
◇
あれから二日後。
・・・・・・・・・
『よっすぃー、やる気になったんだって?いやーよかったよかった。』
楽屋に入り椅子に座ると、矢口さんがそう聞いてきた。
「えー、まぁー。」
私はとりあえず応えた。
昨日プッチだけで仕事をしてた時に、
私は保田さんに伝えた。
やっぱりやってみたいっていう事を。
きっと保田さんはもう皆に話したのだろう。
『おっ、本当だったんだ。
それじゃぁ、早速準備しようよ。』
・
・
・
『それじゃさー、どうする?』
・・・
『やっぱりいろいろと回らなきゃだめじゃない?』
・・・
『事務所の許可とかもやっぱ絶対必要でしょう。』
・・・
『それじゃ こっちは明日のダイバーの収録が終わったら
ちょっとお願いしてみるわ。』
『じゃあ オソロが終わったら私たちもお願いしてみるよ。』
『・・・辻はどうすればいいんですか?』
『うーん、辻はマロンメロンの曲でも作ってて。』
『・・・はい。』
・・・・・・・・・・
こうしてモーニング娘。は動き出したのだが、
◇
◇
◇
「え?それじゃ、私たちの前にもうすでに来てたんですか?」
――そういう事。
いやー、あれにはびっくりしたね。
はっきり言うとある意味怖かったよ。
ものすごい形相で『そこを何とかお願いします。』とか言ってね。
まぁ、俺たちとしてもそんなすぐに何が出来るって訳じゃないからさ、
一応ね、今度上の方にお願いしてみるって事で
納得してもらったんだけど、、、。
48
名前:
rauling
投稿日:2001年07月01日(日)18時00分51秒
・
・
・
――え?それじゃ、そっちにも?
「そうなの。私ね、今日飯田さんから聞いたんだけど
中澤さんってあんまりこの話には乗り気じゃなかったっていうか、
理由は違うけど、よっすぃーと一緒で最初は反対してたらしいのよね。
『絶対に出来るわけがないから』って。
で結局飯田さんが説得して、
出来るとは思えないけど、万が一出来るんなら
やってもいい、って事になったんだって。
だからね、飯田さんもまさか中澤さんが先に来て、
こうして頭を下げるとは思ってもいなかったらしいの。
そりゃあそうだよね、最初は反対してたわけだし、
それに中澤さんでしょ?
やっぱりプライドとか高いからね。
だからそれを知ったとき、飯田さんすごく泣いちゃってたんだよ。」
――そうだったんだ。
なんだかんだいってもやっぱり中澤さんって
安倍さんが好きなんだろうね、、、。
でもさー、まだ決定してないよね?
どのくらいかかるんだろう?
そうだ。確か飯田さんがどうしてもやりたいって言ってた日まで
あと一ヶ月ぐらいしかない。
だけどいつやるのかっていう事よりも、
やっぱり出来るか出来ないかの方が大切だ。うん。
――梨華ちゃん?どうしたの急に静かになっちゃって。
「ごめん。ちょっと考え事、、、。
あ、もう切るよ。もう遅いし。」
――うん。じゃぁおやすみ。
「おやすみ」
◇
◇
49
名前:
rauling
投稿日:2001年07月01日(日)18時02分45秒
◇
◇
◇
「・・・うん。ありがとう。ごめんね、みんな頑張ってるのに
私だけ何も出来なくて。」
――いいよ別に。
今こういう事出来るのは、かおりたちだけなんだから。
「うん。・・・ね、ところでさー、もうそろそろ彩っぺとか紗耶香にも
教えた方がいいんじゃない?」
――えっ、でもまだ決まってないし、、、。
「大丈夫だよ。逆に出来なかった時、事後報告って形になるとちょっと、、、」
――そうだね、それじゃ二人には圭織が電話しとくよ。
「えっ、、いいよ私が電話する。こういう事しか出来ないし。」
――気にすることないって。
今かおりはすっごいしゃべりたい気分だから任せてよ。
「(笑)。それじゃ任せるよ。」
・
・
・
私の発した言葉、、、正確にいうと私が代言した言葉から、、
みんながなっちのために動いている。
そうあの時、なっちがいつものように電話をかけてきて、
・・・・・・
50
名前:
rauling
投稿日:2001年07月01日(日)18時06分55秒
◇
◇
◇
「・・・うん。ありがとう。ごめんね、みんな頑張ってるのに
私だけ何も出来なくて。」
――いいよ別に。
今こういう事出来るのは、かおりたちだけなんだから。
「うん。・・・ね、ところでさー、もうそろそろ彩っぺとか紗耶香にも
教えた方がいいんじゃない?」
――えっ、でもまだ決まってないし、、、。
「大丈夫だよ。逆に出来なかった時、事後報告って形になるとちょっと、、、」
――そうだね、それじゃ二人には圭織が電話しとくよ。
「えっ、、いいよ私が電話する。こういう事しか出来ないし。」
――気にすることないって。
今かおりはすっごいしゃべりたい気分だから任せてよ。
「(笑)。それじゃ任せるよ。」
・
・
・
私の発した言葉、、、正確にいうと私が代言した言葉から、、
みんながなっちのために動いている。
そうあの時、なっちがいつものように電話をかけてきて、
・・・・・・
51
名前:
rauling
投稿日:2001年07月01日(日)18時07分59秒
「・・・うん。終わっちゃった。
明日香もね知ってると思うんだけど、
なっちね、すごくラジオ好きだったのね。
ほら、他の仕事ってさ遊んでるように見えて、
結構縛られたりしてるから自分の好きなように
進むって事はほとんどないでしょう?
でもラジオってそれに比べると、自分の好きなように
進めたり出来るし、すごく開放感があるんだよね。
それに、毎週リスナーから葉書とか来てるの見るとさ、
何かすごくやる気出てくるし、、、。」
――そう、、、。
「あ!でもね、これで終わりじゃなくて、
今度また復活するはずだよ。」
――何でそう思うの?
「うんとね、ラジオの最終回聞いてれば分かると思うけど、、、
って明日香聞いてないの?ちゃんと聞かなきゃだめっしょ?
・・・まぁいいや。
で、その最終回で私は今度復活したときに最初に言う言葉を
手紙に書いて封印したんだよね。
これからドラマとかあるし、その後もミュージカルとかあるから、
復活するって事は、スケジュール的に当分無理だ思うけど、
いつかまたやれるって信じてるんだ。」
――ふーん。
52
名前:
rauling
投稿日:2001年07月01日(日)18時10分22秒
・・・
「今は、雨が降ってる時間。
なっちは今そう思うようにしてるんだ。
今は雨が降っていて、大っきな太陽は見えないけど、
雨が降った後ってさ、太陽とかもすっごくきれいだし、
虹とかも出たりするでしょう?
だから、私も今度復活できたら、同じように
思いっきり輝きたいな、って思ってるんだ。
え?詩人っぽいって?はは、任せてよ。」
――雨ねー。
「それでさ、今度ラジオやれる事になったら
こういう風にしたい!ってのある程度考えてるんだ。
え!?気が早いって?
気にしない気にしない。
やっぱりコーナーとかリクエスト曲とかね。
・・・コーナーは一つぐらいしか考えてないけど、、、
え!?少ないって?
後はスタッフに任せるって言うことで。(笑)
・・・まぁ、リクエスト曲ぐらいは自分で決められるよ。
なっちもかけたい曲の一つや二つぐらいはあるからね。」
「・・・そうだね。とりあえず今は前向きに頑張っていくよ。
なんかまたなっちだけしゃべっちゃてたね。ごめんね。(笑)」
――いいよ。(笑)
「ホント、ゴーメンナサイヨー ゴーメンナサイヨー。」
――なっち、それ古い。(笑)
・
・
・
・・・なっちはもうラジオ番組を作る事はない。
だからせめて、私たちモーニング娘。が
なっちの代わりにラジオをやる。
そして、永遠に止まなくなった雨に
一筋でもいいから光をさす。
そう、まるで天気雨のように、、、。
今の私にはこれ以外、なっちにしてあげられる事が
思い浮かばない
53
名前:
rauling
投稿日:2001年07月01日(日)18時13分51秒
それからしばらくたってOKが出た。
圭織の話によると、時間がある度
裕ちゃんがお願いしに行ってたらしい。
普段は自分を強く見せる裕ちゃんも、
なっちの事になると必死になるんだな、と改めて思い出した。
今日は8月5日 日曜日。
ラジオの放送は8月10日 午前3時5分ごろから。
そう、なっちの誕生日に、なっちが前にやってたラジオの時間帯に、、、
私たちはFM TOKYOから電波を飛ばすのだ。
裕ちゃんとプッチモニの3人のおかげで、ラジオの枠がもらえた。
裕ちゃんとタンポポののおかげで、
もう二度とFMではしゃべらないと言ってたオフサイド大西さんも
特別に一夜限りの出演を承諾してくれた。
今その時間でラジオをやっている下川みくにちゃんにも
裕ちゃんとかおりが断っておいたらしい。
こうして改めて考えてみると、みんなも頑張ってくれたし、
やっぱりなっちはみんなに好かれてたんだな、と思い知らされる。
はっきり言って、この放送は特別おもしろい訳ではなく、
はっきり言うと、本来なら番組としては成り立たないものだ。
そう、この放送はなっちが残したラストレターをみんなで読む。
ただそれだけの番組だ。
だけど、それでもみんなはやる気だ。
極端な話、誰も聞いてくれなくていい。
私が一番聞かせたい人、、、なっちだけは必ず聞いてくれると信じてるから。
54
名前:
rauling
投稿日:2001年07月01日(日)18時17分19秒
◇
◇
「それじゃ、本番やで。打ち合わせどおり
私が封を切ったら手紙をみんなに回す。
そしてみんながひととおり読み終わった後に、
皆で一緒に声を出して読む。分かった?」
みんなは声を出さず、それぞれにうなづく。
「それじゃ、がんばっていきまっ」
「「「しょい!!」」」
本番が始まる。
『安倍なつみのスーパーモーニングライダー・・・』
なっちが前の番組で使ってたもの。
そして、ゆうちゃんが封を切り、便箋が回ってくる。
!!
一巡したところで裕ちゃんが
言い出すタイミングを合わせようと、皆の顔を見る。
皆はもうすでに泣き出しそうだ。
そして遂に裕ちゃんが合図を出した。
3・2・1
『「わぁーーーー。」』
55
名前:
rauling
投稿日:2001年07月01日(日)18時19分08秒
◇
◇
◇
8月10日。時刻は午前の2時55分。
私は今自分の家にいる。
正確に言うと、マンションにいる。
今日はラジオが流れる日だ。
例え、内容がわかっていたとしても、
酒なんか飲んでられない。
「今日はなっちと一緒に聞くんや。」
『ピッピッピー 3時です。』
ラジオは始まり、オフサイド大西さんがしゃべる。
全てがあの時のように進んでいく。
唯一つ違うのは・・・・・・
『安倍なつみのスーパーモーニングライダー』
・・・・・・
「わーーーーーーーっ!!!」
56
名前:
rauling
投稿日:2001年07月01日(日)18時21分32秒
・・・
私は一瞬びっくりした。固まった。
そして次の瞬間、私は溢れ出る涙を止める事が出来なかった。
なぜって、私は今、この大切な時間を一生忘れまいと、
全神経を集中させて聞いていた。
にもかかわらず、おかしなことが起きたのだ。
そう、私はラジオから自分の声を聞くことが出来なかったのだ。
それは、私の声ではなく、だからと言って圭織や矢口、
紗耶香でもましてや石川の声でもない。
聞き間違えるはずがない。
そう、あの声は間違いなく、、、
<<一瞬だけど雨が止んだ。>>
~~~~~~fin~~~~~~
悩みのない様な顔をして
そこそこの格好で
はみ出すのが恥ずかしいから
知らん顔して
中学時代の思い出と
ちょっと恋をしたり
サッカー部もいい野球部もいい
ブランドがいい
ダディドゥデドダディ!
Everybody Everybody!
それでいいのかい?青春
一回きりの青春
Oh Yeah! Oh Yeah! Oh Yeah!
だからいいじゃん
一回きりの青春
Oh Yeah! Oh Yeah! Oh Yeah!
だからいいじゃん
Na Na Na Na Na
57
名前:
名無し読者
投稿日:2001年07月26日(木)03時29分26秒
えー、もはや作者さんがこのスレを見ることがあるのかどうか分からないけど、
偶然見つけて読んだので感想をば。
まずは、自分も最後の放送聞いてたので、思い出したよ。
まあ、こういっちゃ何だけどありがちなストーリーではあるけど、素直に感動したし、
一人称の文章に独特の雰囲気があっていいと思った。ただ、これは自分の読解力の問題
かもしれないけど、これだけ視点が変わると分かりづらいところもあった。
あと、もうちょっとそれぞれのメンバーの心情を書き込んでほしいとも思ったけど、
それだと全体の雰囲気が変わっちゃうかな。
とにかく、雰囲気のある文章だと思うんで、次回策にも期待だけど……
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