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中澤さんが好き

1 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年06月28日(木)17時39分21秒
初めまして、初カキコです。まぁ、HNや題なんか見てわかるように(わざわざ紫だし)、中澤姐さん
にベタボレ(死語)な人です(^^; とゆーわけで、中澤さんのお話を書きます。姐さんとって言った
ら、もうこの人しかいないでしょ? ってことで・・・誰でしょうね(^^)? 今テスト期間中なん
で、もう暫くお待ちください。
2 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年06月29日(金)00時51分00秒
「・・・・んぅ・・・・今・・何時やろ・・・?」
そう言って、枕元に手を出した人物。
髪は綺麗な金髪、伸ばされた腕は細く、まだ開ききっていない瞳に、いつものカラーコンタクトはない。
ほんの少し前までは、自分よりも13才も下の子供達と、一緒になってテレビに映っていた人だ。
女性の名は、中澤裕子。まだまだ元気いっぱいの20代だ(笑)
「ふぁぁぁ・・・。ん〜? ・・なんや、まだ8時かいな。こうゆー時はぁ、2度寝しょ。」
と、元の位置に身体をもぐり込ませようとしたとき、ふと目に入ったもの。それは―――
「かわいいなぁ・・ホンマに」
裕子は本当に愛しそうに、目を細めて笑った。視線の先にあるもの、それは、一人の少女。
髪は、裕子よりは茶色に近いものの、遠目には金髪に見えてしまうだろう。布団に顎のラインを埋めて、気持ちよさそうに眠っている。
少し小柄そうな、その少女は、しっかりを裕子の手を握っている。

裕子は少女を見ていた視線そのままに、頭を逆の方向に向けた。そして、一言。
「あんたも、メッチャかわいいなぁ・・・」
と、先程の少女に向けたのと同じ位の笑顔で語りかけた。
こちらの少女は髪は茶色だが、それほど目立つものではない。小柄なのは同じだが、少し、ほんの少しだけ、さっきの少女より大人の顔をしているようだ。

とにかく、どういう訳か、裕子は二人の少女に挟まれて寝ていたのである。
そして、双方ともに、裕子にとってはかけがいのない存在であり、笑顔がもれてしまう人物である。
どうしてそんな事になっているかって? それは―――
3 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年06月29日(金)00時54分57秒
いきなり間違えがぁぁぁ!! 「しっかり『を』」になってるぅ。『と』です『と』。すみません。って、誰か読んでるんでしょうか(苦笑)
4 名前:とある板のやぐちゅー作者。 投稿日:2001年06月29日(金)01時08分13秒
んー、気になるところで終わっていますねぇ。
一人は矢口として、もう一人は誰でしょう?
続き頑張ってください。
やぐちゅーも裕ちゃんもそして矢口も、LOVEっす!
5 名前:読者の名無しさん。 投稿日:2001年06月29日(金)02時10分47秒
やぐちゅー発見!裕ちゃん大好きです♪
むむっ。やぐちゅーだけではおさまらない感じですね?
続き楽しみにしてます!
6 名前:名無しさん 投稿日:2001年06月29日(金)02時16分36秒
これは、TUNAGIですか?
更新が楽しみだ
7 名前:パク@紹介人 投稿日:2001年06月29日(金)21時14分01秒
こちらの小説を「小説紹介スレ@紫板」↓に紹介します。
http://www.ah.wakwak.com/cgi/hilight.cgi?dir=purple&thp=992180667&ls=25
8 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年06月30日(土)00時31分14秒
>とある板のやぐちゅー作者。さま。
 やぐちゅーは不滅です!! よね?? 中澤さんも好き、矢口さんも好き、そしてあの人も・・・。
>読者の名無しさん。
 三角関係なのに、甘いと言うやつをやりたいと思っています。(←むちゃですねぇ)
>大正解!! TUNAGIですよぉ? お好きですか?? 皆々様??
9 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年06月30日(土)00時45分48秒
この中澤裕子という人物が、根っからのタラシであること、眠っている二人の少女が本当に裕子を好きである事、から成り立つ不思議な関係なのだ。

「ゆぅ・・・ちゃ・・・」
裕子の手を握り締めた少女が呟く。それは、なんとも言えない甘い声だ。
「ん? なんや、矢口・・・? 寝言でも裕ちゃんの事呼んでくれんのか?」
「・・・ん・・・好きだよぉ・・・」
「・・・・かっわええなぁ〜〜・・・。そんな可愛い子には、ご褒美あげななぁ。」
とか言いながら、金髪に近い髪の少女――矢口真里――に顔をかぶせていく。その仕草は至極当然であるかのように、また、その一つ一つを大切にするかのようにゆっくりとしていた。
とその時。

「・・・ずるいよ、矢口だけ・・・」
反対の方向から、不平の声が上がった。裕子は真里の顔の上から退き、声の主の方に振り返る。その声の正体を知っている裕子は、自然と顔が緩むのをとめられなかった。
10 名前:読者の名無しさん。 投稿日:2001年06月30日(土)00時48分03秒
おー。tsunagi好きです!モーニングよりも何よりも。
活動の再開を常に願ってます・・・
甘甘なストーリー楽しみです♪
11 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年06月30日(土)01時02分43秒
声のした方に顔を向けると、明らかに『拗ねてます』って表情があった。
「なんや? なっちも『おはよう』のキス、して欲しいんか?」
本当に楽しそうに、本当に嬉しそうに少し大人な少女――安部なつみ――に問い掛ける裕子。
なつみは突然の問いに(内容が内容だしね)戸惑っている。散々あせった挙句、下を向いてこう言った。
「・・・うん・・・」
俯いているから、表情はとりあえずは見えない。しかし、真っ赤な事は誰が見てもわかる筈だ。
「ん〜〜、もう!! なっちも、かわええなぁぁ〜〜!!」
先程、真里に言ったのと同じ台詞をなつみにも使う。しかも、その真里がいるすぐ隣で。やはりこの辺は、モーニング娘。にいた時代とかわらないらしい。
「ほら、なっち? 上向かな、出来へんよ?」
「・・・」
無言で顔を上げるなつみ。そのほっぺは心なしか赤いようだで、裕子の心に何か熱いものを湧かせた。
二人の距離がぐっと近くなり、後ほんの数センチ、と言う所で待ったが掛かった。
12 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年06月30日(土)01時07分05秒
・・・またやっちまったぜ・・・(泣)
「赤いよう『だ』で」ってなんやねん・・・。「赤いようで」です。ごめんなさい。
13 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月01日(日)12時33分49秒
「約束と違うじゃんかよぉ・・・」
先程のなつみの声よりも、もっと不満をあらわにした可愛い声が、裕子の耳に届いた。
「・・・おはよ、矢口。よぉ寝れたか?」
満面の笑顔の裕子に対して、真里は
「・・・約束ぅう・・・」
「ん? 約束? なんやそれ?」
とぼけているのか、はたまた本当に忘れているのか、裕子はよくわからない人だ。その行為がどれほど真里や、なつみ、その他大勢の人間を不安にさせているのか本人は知るよしも無い。
「・・・・・」
いつまでも『???』顔な裕子に真里もいい加減、我慢の限界のようだ。口を尖らせて裕子を睨んでいる。

「・・裕ちゃん・・・本当に忘れてるの?」
そんな裕子と真里の意味不明な沈黙を破ったのは、なつみだった。
「え? や・・え〜〜と・・・」
「はぁ・・・。日常の事すぐに忘れる癖、直ってないねぇ」
呆れ顔のなつみ。裕子を挟んだ向こう側で、真里も力強く頷いている。
「ははは・・・」
そんな事を言われては、裕子としてはもう笑うしかない。
(うわっ・・・矢口もなっちも、なんちゅー目で見るねん。これじゃアタシが悪いみたいやんかぁ)
・・・・何か違うのか?! と、ついついツッコミたくなるような事を思っている裕子。
つめた〜い沈黙の中、これじゃ先に進まない! と思った裕子は勇気を出して聞いてみた。
「・・あの〜・・・」
「・・・」
『何?』と、なつみが瞳だけで問い掛けてくる。
「あ〜〜・・・約束て・・・何?」
14 名前:読者の名無しさん。 投稿日:2001年07月02日(月)00時09分49秒
最高!
やぐちゅーもなっちゅーも好きとしては
理想だな、これは。
15 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月02日(月)01時15分38秒
俺も、めっちゃツボhitです
作者様(W
16 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月02日(月)01時31分02秒
『・・・・・・・』
黙ったままの二人に、裕子は質問したことを後悔した。
(やめといた方が、よかったんやろか・・・)
「・・・あのね、裕ちゃん? 約束っていうのはね・・・」
「うん、約束ってゆーのは?」
「いいよ、なっち。矢口が言うから・・・」
もう拗ねた顔から、呆れた顔になっている真里。
「昨日の夜の事は、覚えてる?」
「へ? 昨日の夜・・・?」
真里のいきなりな質問。裕子は約束を教えてくれるものだとばかり思っていたので、すぐに反応できない。
「まさかとは思うけど、それすらも覚えてないとか?」
真里の表情が完璧に『怒り』を示している。その迫力(実はそんなに怖くない)に一瞬引いてしまう裕子。
「や、覚えてるで〜? さすがの裕ちゃんもそれくらいは覚えてるて。」
「・・・じゃ、言ってみてよ。昨日は仕事が終わってから、一体どこで、何をして、どういう経緯で矢口となっちが裕ちゃんの家に泊まってるのか。忘れてないなら、簡単だよね?」
「おっ・・おう! もちろんOKやで?」
苦笑いの裕子。もちろん昨日の夜の事なんて、頭の中には浮かんでこない。それはお気抜けで、頭がしっかり動いていないからなのか、それとも本当に忘れているのか、それは本人にしか分らぬところ。

裕子は必死に思い出していた。なにをって? 決まってるじゃないですか、『昨日の夜』のことですよ。

ヤバイ! ヤバイで!! とにかく機嫌が悪い矢口は、本気でヤバイんや。何とかせな、早いうちに!!
え〜っと? 昨日は『ハロモニ。』の収録で1週間ぶりに矢口やなっち、他のメンバーに会うたんや。で、珍しくスケジュールが空いてて、夕食をみんなで食べに行ったんや。
その後はぁ〜・・・・そや! 確か、矢口となっちがうちに泊まる事になってぇ・・・・・・なんでや?
普段は次の日に何かしら詰まってて無理やったんやけど、次の日がオフやったんや!! そやそや、そやったわ。
17 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月02日(月)02時03分33秒
せやけど・・・なんか引っかかるなぁ・・・? なんやろ? なんかちゃうねんな〜。理由があったんや、なんや、こ〜・・エライ嬉しい理由があってぇ・・・・・・・なんやろぉぉお?
「何やったかいなぁ〜・・・思い出しそうで、出てこん。くそぉ〜〜、うぅぅ〜〜〜・・・」
ひとり苦しむ中沢裕子28歳。声が出てるのもわからずに、頭を抱えて考えてます(笑)
かなり頑張っているが、なかなか出てこない様だ。そんな裕子の様子を見て、可愛い二人の恋人は複雑な表情をしている。
「ねぇ、矢口? 裕ちゃんこんなに頑張ってるんだから、教えてあげてもいいんじゃない?」
「・・・やだ」
「もう、あんまり裕ちゃんいじめちゃ可哀想だよ。人間、忘れる事はあるもんだべ?」
「・・・わかってるよぉう・・・」
「矢口は裕ちゃんが苦しんでるの見て、楽しいの?」
「楽しくなんかないよぉ・・・。でもさ、でもさぁ・・・?」
真里が下を向いて、ブツブツと抗議の声を漏らす。
「なっちだって・・・嫌じゃないの・・・?」
真里は顔を上げたかと思うと、開口一番なつみに問い掛けた。
「ん? なっち? なっちはねぇ・・・やっぱりちょっとは嫌だよ?」
「だったらさぁ・・」
「でもね? それ以上に、裕ちゃんが困るのが嫌なんだべ」
真剣な顔つきで聞き入る真里。
「矢口は? 矢口は、なっちと同じ気持ちじゃないの?」
そう聞かれては、他に選択肢なんかない事を真里はよく知っているし、なつみもよくわかってる。だから、裕子を助けたい時はこの言葉を使ってくる。そして、いつでも真里の返事はこう。
「・・・同じに決まってるじゃんか・・・。じゃなきゃこんな生活、納得してないよ」
「だね。裕ちゃんにはいつでも笑っててほしいから、うちらは人からすれば妙な関係も続くんだもんね」
「うん、そだね。困ってる裕ちゃんは出来るだけ見たくないもんね。・・・よしっ! やさし〜矢口が裕ちゃんの悩みを一つ解決してあげよう!!」
と、勇んで裕子のもとに移動する真里。嬉しそうなのは言うまでもないね? 真里の後姿を見ながらなつみはちょっとしたイタズラを思いついた。
「たまにはなっちも、強引に行くべさ」
18 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月02日(月)02時11分19秒
最悪や・・・(死)よりにもよってぇぇ! なんで、なんでぇぇ〜〜
『中澤裕子』を『中沢裕子』
って書いてんねん、自分・・・(沈) 最悪やわ、ホンマにも〜〜!!!

>こんな関係があってもよろしいんでしょうか? 多分切ないのも、苦しいのも混ざっては来ると思うんですけど、ここ三人も関係はきっと変わる事はないんじゃないか、と思ってます。
自分達が納得してるなら、周りは関係ないと思うのですが? 如何なもんでしょうか?
19 名前:とある板のやぐちゅ〜作者。 投稿日:2001年07月02日(月)17時11分15秒
裕ちゃんの大ボケがいい感じです(笑)。
ん〜、私的にもこの三人の三角関係は好きなので、
続き期待しています。
で、私もまたまた未熟者なので、こういうこと言うのもあれなのですが、
もう少しこまめに改行した方が、読みやすいかと思われます。
まぁ、参考までに、ではでは、失礼しました。
20 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月03日(火)01時25分36秒
>とある板のやぐちゅー作者。様。
 貴重なご意見ありがとうございます。頑張りますが、何せ、テスト期間中なもので。。。
21 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月03日(火)02時00分53秒
さてさてこちらはうってかわって、お悩み中の裕子さん。

「約束て、なんやったかいなぁ〜〜? わっからん・・・」
と、そこへ。
「裕ちゃ〜ん?」
「おわっ?! ・・・なんや、矢口かい」
ハイ、そんなこと言ったらどうなるの? 答え。
「『なんや』って・・・ブゥ!! もう裕ちゃんなんて知らない!!」
「げっ! わ〜、ごめんて矢口。そ〜ゆ〜意味で言うたんやないて。な? 機嫌なおしてや〜」
「ふんだっ!」
「矢口〜〜ごめんて、裕ちゃんが悪かったからぁ。機嫌なおして、『約束』教えて?」

「裕ちゃん、なっちが教えてあげようか?」
おっ、さっき『強引に行く』宣言をしていたなつみが登場。しかし、それって反則気味・・・?
「え? なっち、教えてくれんの?」
「うん、いいよ? なっちは矢口と違って、やさしいからね〜」
あらら、矢口さんの機嫌が二段階くらい下がりましたね。

「教えて、教えて!! やっぱなっちは違うわ〜、やさしい! 大好きやで、なっち」
「うん。なっちも裕ちゃん大好きだよ?」
「う〜〜なっち可愛い!!」
なつみを抱きしめる裕子。
嬉しそうななつみ、デレデレの裕子、そしてもう一人――不服そうな真里。
「・・なっち・・反則じゃないの?」
「ん? なんでだべ? なっちは裕ちゃんが可哀想だったから、助けただけだべ? なんで反則なんだべ??」
笑顔で聞いてくるなつみに、少し腹が立ってきた真里。

「なっち、はよ教えてや。裕ちゃん気になってしゃーないねん」
空気が読めてないのか、その空気を楽しんで真里をいじめているのか、裕子はなつみに甘えてきた。
・・・・きっと後者だとは思うが。
「ん、あのね、昨日の夜ね・・・」
「裕子が明日、目を覚ましたときに、矢口に最初にキスしてくれるって話だよ!!」
ついに、なつみの反則、裕子にいじめに堪えきれなくなった真里がキレてしまった。
が、なつみはいたって普通に切り返した。
「あ〜〜、矢口それ反則だよ? 今なっちが裕ちゃんに言おうとしてたのに〜」
半分本気で、半分冗談で、なつみが言った。それを聞いて真里は
「初めに反則したのはなっちだもんね〜だ。これでチャラだよ〜」
なつみに『ベー』ってしながら子供っぽく言う真里は、裕子を惹きつけて放さない魅力の一つだ。

「あぁ!! それか!!」
22 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月03日(火)02時32分25秒
 突然、裕子が叫んだ。
 ビックリして、裕子を見るなつみと真里。

「なんだよぉ、裕子ぉ。いきなり叫ぶなよぉ」
「どうしたんだべ、裕ちゃん?」 
 不満をあらわに文句を言う真里。
 裕子を心配して声をかけるなつみ。

「約束や、約束。やっと思い出したわ」
 そんな二人に同じように微笑みかける裕子。
「そやったなぁ、確かにそんな約束したわ」
 一人納得して、話を進める裕子。
「おっし、矢口。約束通り、キスしよか〜〜」
 真里に迫る裕子。
 朝から元気ですねぇ、この人おいくつでしたっけ?(苦笑)

「なっ、何でいきなりそうなるんだよ〜?!」
「何でて、『約束』やろ?」
「そうだけどぉ・・・普通『ごめん』の一言が先じゃない?」
「そうか? ほな、ごめん。これでええやろ? 
 さ、キスしょ、キス。おはようのキス〜♪」
「アッ・・アホ裕子〜〜!! 近づくなぁ!!」

「て、矢口も言ってるし、裕ちゃんなっちにしてよ?」
「へ? なっち、なんか今日はエライ積極的やな〜。
 どないしたん?」
 いつになく迫ってくるなつみに、裕子は少し違和感を覚えた。
「そう? 積極的ななっち、いや?」
 そんな可愛い顔で、しかも真近で言われれば、
 誰が『いや』なんて言えるんでしょ?
「そないな訳ないやんか〜。裕ちゃん、どんななっちも好きやで?」
 また、なつみといい雰囲気へ。
 いいのか裕子? 真里が放置だぞ??
「なっち、今日なんかひどくない?」
「そ? だって矢口、もう裕ちゃんにキスしてもらってたもん。」

    さらりと出た、重大発言。
 
 そういや、確かにそうだったような気が・・・。

「・・・・何それ?! どういう事? 
 説明してよ、裕ちゃん!!」
23 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月04日(水)00時32分39秒
真里の、余りにも大きな声に裕子は耳をふさいだ。
そして、真里に向かって意地悪そうな笑みを浮かべた。

「なんやねん、矢口。言葉そのままやないか」
「な・・! そのままって・・・。いつしたの・・?!」
「さっき」

裕子さん、逆撫でしすぎです・・・(^^;

「な・・んだよぉ・・それぇ・・・」
呆れて言葉の出ない真里。

「てことだからぁ、裕ちゃん、今度はなっちにしてよ?」
「お、そやな。矢口だけちゅーんはおかしいもんなぁ」
「・・・め・・」

真里の小さな呟きを裕子はしっかりと聞いていた。

「ん? なんて、矢口?」
「ダメ・・・そんなの納得しないからね・・・」
「は・・?」

不意に真里は裕子の腕を取り、引き寄せ、思いっきり裕子に抱きついた。
戸惑う裕子を無視して、真里は上目遣いに言った。

「裕ちゃん、もう1回してよ! 矢口、覚えてないからさっきのは無効!!」
「へ? あ、別に、構わんけど・・・」
「ホント? やったー!! じゃあ、じゃあ、してよぉ。ん〜〜♪」

(かっわいいっ・・・!! 『ん〜〜♪』やって・・・アカン、まだ朝やのに・・)

「裕ちゃ〜ん?? してくれないのぉ・・・?」
(そんな泣きそうな顔せんでも・・。しゃーないなぁ♪)
「したるよ、もちろん。ホンマ、矢口はかわええな〜!」
「へへ・・ありがと。裕ちゃんは“カッコイイ”・・・かな?」
「そか? 嬉しいな〜矢口に誉めてもらえるなんて・・・」

真剣な表情に変わる裕子。
(この顔するときの裕子は、本当にカッコイイッ!! もう矢口、裕ちゃんなしでは生きてけないね)

「矢口・・・・好きやで」
「うん・・矢口も、好きだよ・・裕ちゃん・・」

二人の影が重なる――――ことは、またしてもない。

「だからぁ、矢口はもうしてもらってるんだから、今度はなっちの番だべ?」
「・・・・なっち、今日はとことん邪魔するね」
「当然だべ!! 久しぶりに裕ちゃん家に泊まったんだべ、それなりの朝が欲しいもんだべ!!」
「そんなの・・矢口だっておんなじだい!!」
「だからぁ・・矢口はもう・・・・!!」
「納得してない・・・!!」

「はぁ・・・モテルもの一苦労やねぇ・・・」
裕子は、言葉とは裏腹に、嬉しそうに溜息をついた。

こうして、三人の朝はいつものようにやってくる。

 終了。。。
24 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月04日(水)00時40分49秒
ハイ、これにて第1篇終了です。如何でしたか?(それ以前に読者はいるのか・・??)
ここから先はどうしようか迷い中です。。。
リクエストなんかございます? あれば言って欲しいなぁ・・・。数少なそうな読者の意見、大切にさしてもらいますよ?
但し、中沢さん関係に限ります。・・・てのは嘘っす。多分ある程度は何でもいけます。痛い系はできれば避けたいけど・・・。

リクエストの方お待ちしてます♪(反応なかったら・・・どうしよう・・・?(滝汗))
25 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月04日(水)01時15分12秒
今まで読んだ中で一番激甘ですよ、この小説。
リクエストは・・・そうだなぁ、時間を戻してどうしてこんな状況になったかその馴れ初めをお願いします。
あと書き方は一人称で3人それぞれの心境なんか書いてくれるといいかなー。
26 名前:読者の名無し。 投稿日:2001年07月04日(水)01時34分02秒
もう最高!!
25の名無し読者さんと同意見で馴れ初めを希望します!
できればこのまま中澤姐さん関係で続けて欲しいです〜。
27 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月04日(水)07時51分53秒
俺もねーさん関係希望!!
あと贅沢いっちゃうと、短編でいいのでいつか
「やきもちやぐっちゃんinやぐちゅー(でもらぶらぶ)」
なんて見たいかも(w
28 名前:読んでる人 投稿日:2001年07月04日(水)08時45分08秒
姉さんを巡って矢口となっちが激しいバトル・・・痛めで・・・。

なんでもいいから次回作が早く読みたいです。
29 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月04日(水)11時06分37秒
楽しく拝見させていただきました!
ねーさん関係なら矢口でもなっちでもどっちでもいいです。
でもやぐちゅー推進派ってかいてあるくらいだから
やぐちゅーが見たいです・・・。
30 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月04日(水)12時38分17秒
やぐちゅーでもやぐなっちゅーでもいいので突っ走ってくれぇ〜。
さらにそこにゴマがまざったのもみてみたい
31 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月04日(水)16時13分18秒
おぉ!! なんかいっぱい来てる〜〜〜♪
>25・26
 初めに感想・リクありがとうございます。
 馴れ初め話っすか? いや〜、もし読者がいるならそう来るだろう、とは思ってましたけどねぇ(^^)
 今一つ書きあがったんで(馴れ初めじゃないんですけど、許してください)今日中には・・・上げたいっすね。
>27
 同じく、感想・リクありがとうございます。
 姐さん関係は貫きます!! あ、でもたまに、姐さん脇役話もいいかも・・・。
 き、基本的には、姐さん主役でいきますっ!!
>28
 感想・リクありがとうございます。
 ・・・痛い系っすかぁ・・・・。難しそうっすねぇ・・・作者的には甘いのが好きなもんで(←ガキ)
 考えてはみます。遅いかもしんないけど、いつか、必ず!!
>29
 感想・リクありがとうございます。
 ま、あくまで、基本はやぐちゅーですねvv でも、姐さん絡みならなんでもいけそうっすけど・・・。
>30
 感想・リクありがとうございます。
 ほほうっ!! ゴマさんが参戦ですか? ちょっと考えてただけに、揺れますねぇ・・・。
 どうしようかなぁ・・・?
32 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月04日(水)16時23分41秒
   語り


さてさてさて、ここは何処かと言いますと。

ただいまこの日本に、知らない人はまぁ、いないだろうと思われる人気グループ『モーニング娘。』の楽屋前です。

あれだけの人数の、しかも年頃の女の子達の集まり。
楽屋が賑っているのは仕方のないこと。

しかし・・・このうるささは、周りにかなりの迷惑をかけていること必至。
こりゃ注意の一つも受けるべきだろう。

   カツッ カツッ カツッ・・・・・

おや、それには最適の人材が登場した模様。

   カツッ カツッ カツッ・・・・・

ではでは、少しだけ、彼女達の日常を覗いてみましょう・・・
33 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月04日(水)16時42分07秒
  『わるだくみ』


  カツッ カツッ カツン・・・・・

扉の前で止まった、少し高いヒールの音。

「・・・・・・・」

無言のまま、暫く目の前の扉を見つめている女性が、一人。
実年齢よりも若く見えるその横顔は、少し引きつっているように感じる。

「・・・・・・・」

スッ・・・と、彼女の手が伸び、ドアノブを掴む。
そして、回すと同時に大きく息を吸い込んで―――――

「・・・やっかましいわいっっ!!!」

一瞬にして楽屋が静まり返る。

不思議な沈黙のあと、楽屋の中の一人が楽しそうに言った。

「裕ちゃんのその声、すっごい久しぶりに聞いた気がする♪」
「ホントだね〜、昔はよく言われてたのにね?」
「そうそう、その度に『そこまで怒んなくてもぉ』とか思ったよねぇ」

「そうれすぅ! のの、ないちゃいましたぁ〜」
「いや、それは辻がかなり悪かったんじゃ・・・」
「加護だって、泣いちゃいましたよぉ〜!」
「いや、だから、それも同じだと思うけど・・・」

「ごめんなさいっ!! そうですよね、あれだけ騒げばうるさいですよね。すみませんでした!!」

「・・・・・・石川・・・」
「はっ、はいっ!!」
「あんた、ええ子やな・・・」
「へ・・・? えっ、あ・・・ありがとう・・・ございます???」

『???』顔な石川の頭を優しく撫でて、中澤は久しぶりに説教モードに突入した。
 
34 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月04日(水)17時01分20秒
「あんたら、人の迷惑を考えられんのか? 隣に人居るのに、あんなバカ騒ぎするなや!!」

「え〜〜、隣って裕ちゃんじゃんか〜」
「そうだよ、慣れてるじゃん?」
「たまに会った『仲間』に対して、裕ちゃん冷たいよ〜〜?」

みな口々に好き勝手言い出した。どれも笑いを含んだ、楽しそうなふざけ合いなのだが、『TPO』というものは考えなければいけない。

「・・・・・あんたら!! なにムチャクチャ言うてんねんっ!!」

今日2度目の中澤の怒鳴り声。楽屋の声は、またもすぐに止む。

「圭織に圭坊、それとなっち!! あんたらが、しっかりせなアカンのやろがっ!!
 あたしは、あんたらを信頼して『娘。』を卒業したんやで?!」

しっかりと目を見据えて、正面から言葉を放つ中澤。

「ごっちん、あんたもや!! もう引っ張っていく側やろ!! 一緒に騒いどって、どないするねん?!」

後藤はなぜが嬉しそうだ・・・・・?

「吉澤、あんたもそうや! もう『新メンバー』ちゃうやろ?!」

後藤と同じ、吉澤も顔がにやけている・・・・・??

「・・・辻、加護。あんたらアタシが卒業するときに、『言われた事、ちゃんと聞きます』って言うてへんかったか??」

こちらも例に漏れず、満面の笑み・・・・・???

「石川・・・今回はあんたが一番マトモやったわ・・・・・」
「はいっ! ・・・て、え? 『今回は』ってどういう意味なんですか、中澤さん??」
「んで、一番ヘンなんが、こいつや」

中澤さん完全に無視。こんな時でもイジメを欠かさない辺り『さすが姐さん』ってかんじです(笑)
35 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月04日(水)23時54分08秒
テスト期間かえりみず、小説アップしていきたいと思います(爆)

中澤「勉強はせなアカンで・・・」
作者「はうっ! ・・・姐さんサイドに出てきて、いきなりそれですかぁ?」
中澤「そや。勉強はせなアカン。いつぞやの『アイさが』で言うたやろ?」
作者「いや、『学校へ行け』ではなかったですか?」
中澤「・・・・とにかく、勉強はせぇよ? 後々困るさかい」
作者「うっす!! てわけで、少しお待ちくださいっ!!(逃走中)」
36 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月05日(木)13時16分30秒
「ちょっ・・中澤さんっ。一体どういう―――んぐっ!!」 

突然、保田が石川の口を塞いだ。

『保田さんっ、いきなり何するんですかっっ!』(目で訴え)
『恋人同士のあま〜い一時に、無粋な邪魔するんじゃないの』(口を軽く開く)
『邪魔ってっ・・・そんなつもりは・・・』(少し涙目)
『はいはい、わかったから。言い訳なんかしなくてもいいわよ』(そっけなく目線をそらす)
『言い訳じゃないですよぉ!!』(思わず口を開けかける)
『だから、わかってるって。・・・石川のことだもんね・・・』(目線合わす・・・こと出来ず)
「えっ・・・? ・・・・保田さん・・・・」(声、出てます)
「石川・・・・・・・」(保田さんも)

「はい、そこ。地味〜にイチャつかないで」

飯田さんの鋭いツッコミです(苦笑)
37 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月05日(木)13時18分51秒
とと、かんじんの主役はどこへ?? ・・・・あっ、いたいた。

「矢口・・・」
「ん? なに、裕ちゃん?」

矢口は・・・やっぱり嬉しそうに、それでいて、懐かしそうに中澤の顔を見ている。

「・・・なんで、止めんかったんや? いつもの矢口やったら、辻・加護が暴れてるの見て、放っとかんやろ?」
「・・・・・そかな・・・?」

矢口さ〜ん? 自分、怒られてるのわかってます??

「絶対おかしいで・・・今日のみんな。なんかヘンなこと企んでへんやろなぁ・・・」

眉間にしわを寄せて、中澤は矢口から1歩遠ざかった。・・・いや、遠ざかろうとした。

「〜〜〜!! 裕ちゃ〜〜んっ!!!」
「どわっっ?! なっ、なんやねんっ、矢口?!」

飛び掛って来た矢口のせいで、中澤は後ろに倒れそうになる。必死に堪えるが、甲斐なし。
もともと、そんなに力があるわけではないので、必然と言えばそれまで。

「あ〜らら、矢口ハードだね〜〜♪」
「だべだべ、裕ちゃんそんなに若くないんだから、あんまりムチャしちゃダメだべ」
「裕ちゃんが腰痛めたら誰が医務室まで運ぶと思ってんのぉ?」
「そりゃ吉澤しかいないっしょ」
「へぇ?! あっ、あたしですかぁ?!」
「だめだよぉ、吉澤は圭織のなんだから〜〜」

こらこら、ドサクサ紛れになんて事を。・・・特になっち。
38 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月05日(木)13時29分46秒
え〜〜〜・・・・・中澤姐さんの忠告むなしく、UP再開です(死)
いいねん・・・・・・・・世の中テストが全てやないねんもん・・・・・・。

中澤「・・・よっぽど今日のテスト悪かってんなぁ・・・。」
作者「(T T)」
中澤「・・・ま、人生苦もあるわ、次頑張ったらええねん。」
作者「姐さんて、優しいんですねぇ〜〜」
中澤(他にどないフォローせぇちゅーねんっ!)
作者「・・・・続き・・・上げときます・・・」
中澤「・・・は? ちょっ、ちょー待てっ。明日もテストやろが?」
作者「はい」
中澤「今日の二の舞になるで?」
作者「だって、姐さんが次頑張ったらええて・・・」
中澤「アホかっ! 次ゆーんは、明日のことや!!」
作者「あ、そーなんすか? 
   ・・・・・ま、いいや。読者様も待っておられると思うので、上げときます♪」
中澤「・・・・・・・・・・待っとるんか?」
作者「グサッッッ!!」
39 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月05日(木)13時32分18秒
見事に倒れ込んだお二人。もとい、飛びついた矢口と、押し倒された中澤。

「っ!! たぁ〜〜・・・」
「あ・・・だ、大丈夫・・・? 裕ちゃん・・・?」

苦痛に顔が歪む中澤。
自分でやっといて心配する矢口。

「っだ・・・い、じょうぶ・・・・な、わけないやろ〜〜!!」

三回目の怒鳴り声は、前の二回とは少し心情が違うようだ。何せ、飛びついてきたのはあの矢口なのだから、中澤の機嫌は急上昇。

「わっ!! ご、ごめんっ、そんな怒んないでよぉ・・・・」

矢口の目に涙が浮かぶ。こうなっては、中澤に対抗の手段はない。

「へ?! やっ、ちゃうて矢口っ。裕ちゃん怒ってへんで?」

慌てて、俯いた矢口をなだめる中澤。

「・・・ホント・・・・?」
「ホント、ホント! 裕ちゃん、嘘なんかつかんてっ」
「・・・・・」

静かに、中澤の服の袖をにぎる矢口。

「矢口・・・・」

握られた方とは逆の腕で、矢口を引き寄せる中澤。自然と二人の視線は絡み合う。

「裕ちゃん・・・ぎゅって・・・してよ・・・・・」
「・・・ん・・・・・」
40 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月05日(木)15時44分35秒
中澤は、矢口が服の袖を放したことを確認すると、ゆっくりと矢口を抱きしめた。
そして少しずつ、その腕に力を入れていく。

「・・・矢口・・・?」

矢口が中澤に向かって目を閉じた。

これは・・・まぁ・・・いわゆる『キスして』状態。

「「・・・・・・」」

静かな楽屋で、二人の顔が重なろうとしていた。

(・・・・静かな・・・・・『楽屋』??)

と、中澤の脳裏に、疑問符が浮かんだときだった。
41 名前:19 投稿日:2001年07月05日(木)23時09分57秒
『キスして』状態・・・いいっすね(しみじみ(笑)。
重なろうとしたとか言うところで、めっちゃ想像してしまいました(笑)。
いやー、ラブラブやぐちゅーいいっすねー。
最高ですよ!
んでは、作者さんテストも小説も頑張ってください。
そういう私もテスト期間中・・・(爆)。
42 名前:読者の名無し。 投稿日:2001年07月06日(金)02時04分19秒
わ〜い♪新作だ〜♪
なんか最近の楽屋をのぞいてる感じがして良いですねー。
甘甘やぐちゅー大好き♪
テスト大変だと思いますが、がんばってくださいね。
続き楽しみにしてまーす。
43 名前:読んでる人 投稿日:2001年07月06日(金)20時45分15秒
とても良いですぅ〜♪
44 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月07日(土)00時14分42秒
「・・・・・ぇ・・くしょんっ!!」

盛大なくしゃみがそこに響いた。誰かって? そりゃあ、この人しかいないでしょう♪

「・・・辻・・・いいとこで邪魔するね〜〜」
「うんうん、今回のはタイミング悪過ぎだべ」
「えぇ〜?! ののが悪いんれすかぁ〜〜??」

「ちぇっ、もうちょっとだったのにぃ・・・」
「・・・石川、見過ぎだって・・・」
「・・・はっ!!」

「飯田さん、どこ行ってはるんですか〜〜?」
「・・・・・(宇宙の電波を受信中)」
「そんな飯田さんも綺麗ッス・・・」
45 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月07日(土)00時16分22秒
「・・・・・・・・・・・」

    バッ!!

「あっ! 何で放すんだよ、裕子!!」

矢口の抗議も聞く耳持たず、中澤は真っ赤な顔をして、傍で笑い合っているメンバーを睨んだ。

「ん? どしたの裕ちゃん? 矢口、怒ってるよ?」

意地悪そうな顔で聞いてくる保田。

「そうだべ。なっち達のことなんか気にしないで、続き、すればいいべ?」

純粋無垢な笑顔で、とんでもない事を言ってくれる安部。

「し〜げきの強いの、お望みですね♪ そ〜いつ〜はこまった! ですね×4」
「れすね♪×5」

なぜか『ちょこラブ』熱唱中の最年少コンビ。

「・・・・・・」

交信中の飯田。

「綺麗ッス・・・」

その飯田を見て、ひたすらそれしか言わない吉澤。

「・・・・矢口さん達って・・・・進んでますね・・・」

真っ赤になって下を向いている石川。

「いいな〜、後藤もいちーちゃんに会いたいよ〜〜」

おもむろにケイタイを取り出し、メールを打ち始める後藤。

(アタシ、こんなグループまとめとったんか・・・・そりゃ、スゴイ言われるわな)
46 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月07日(土)00時17分49秒
「はぁ・・・・」
「なにため息なんかついてんだよぉ。せっかく1週間ぶりに矢口に会えたのに、裕子は嬉しくないのかよぉ・・・・」

自分の世界に浸っていた中澤に、矢口が泣きそうな声で訴える。

「・・・矢口・・・そんなん、嬉しいに決まってるやんか。どこの世界に自分の一番愛しい人に会えて、うれしゅうない奴なんか居るねんな?」
「・・・じゃ・・・なんでため息なんかつくんだよぉ・・・」
「矢口、ため息はな、なにもしんどい時とかだけに出るもんやないねんで? 幸せな時も出るんや」

中澤のその言葉に矢口が上を向く。

「ホント・・・?」
「・・・さっきも言うたやろ? 裕ちゃん、嘘なんかつかへんて」

そこで中澤は矢口を、腕の中に閉じ込めた。

「・・・特に、矢口には・・・嘘なんかつけん・・・・・好きやからな・・・」

矢口の耳元で、矢口にしか聞こえない声で、中澤は自分の想いを口にした。

「!!・・・・ふぇ・・・裕ちゃ〜ん・・・・矢口も好きだよぉ・・・」

急に泣き出した矢口に、周りのメンバーはオロオロしている。

涙の意味は、2人にしかわからない・・・・。
47 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月07日(土)00時22分54秒
はいっ! ムチャな更新続けてます。テストは・・・・明日の教科は比較的らくなんで、つってもヤバイのには変わりないんですけど。
『わるだくみ』終了でっす! どうでした? お楽しみ頂けましたか??

んで、これの続編をただいま筆記中。今度はやすいしになる予定です。中澤さんの出番は減るかもです(ちょっと悲しい)

48 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月07日(土)23時53分29秒
『諸悪の根源』


「で? どーゆー事なん、圭坊」

撮影のためバラバラで楽屋を出ていくメンバー達。矢口が行ってしまい暇になった中澤は、先程の疑問を素直に聞いてみた。

「・・・・なにが?」

それに、少し引き気味で保田が答えた。

「わかっとるやろ? 今日はなんであないに聞き分けなかってん?」

逃げそうになっている保田の腕を捕まえて、中澤が再度きく。

「え〜っと・・・・・」

目線を合わさず言葉をさがすが、なかなか見つからない様子。

「圭坊・・・・・アタシ、さっき石川にな・・・・・・」
「!? な、なに?! 石川に何したのっ!!」

『石川』の言葉に過敏に反応する保田。中澤の肩がわずかに震えている。

「ちょっと、裕ちゃん! 何したの?!」
「さぁ・・・? 何したんでしょう?」

笑いを堪えながら自分のペースにはめていく。年の功ですねぇ・・・・・・。

「圭坊がなに隠してるか教えてくれたら、裕ちゃん機嫌よーなって、つい口が滑ってまうかもしれんなぁ」

ニヤニヤともせず、楽屋の時計を見ながら中澤は冷静にこの後の事を考える。

(さってと、これで圭坊は話してくれるはず♪ 問題はその後の対策や。どんな理由があるにせよ、あたしが怒りにこな静かになれんやなんて、嬉しいけど、アカンがな。)
49 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月07日(土)23時55分36秒
「・・・・・・ちに・・・のまれて・・・・・」
「・・・・は? ゴメン圭坊、なんて?」

真剣に考え過ぎて、保田が話し出している事に気付かなかったらしい。

「だから、矢口に頼まれたんだってばっ!」

「・・・・・・・・・・は?」

保田の言葉は中澤の脳に、届いたには届いた。しかし、意味は理解できていない。

(矢口が頼んだ・・・・? 『騒いでくれ』ってか・・・? ・・・・・んなアホな)

「どーゆー事? なんで矢口がそんなん頼むん??」
「えっとね、久しぶりに『怒ってる裕ちゃん』が見たかったらしいよ?」

口を開けたまま、固まってしまった中澤裕子28歳。はたから見れば少し情けない。

「怒ってる・・・アタシ???」
「そう。だってさ、最近はもうあんまり一緒にお仕事しなくなったじゃん? そうすると、自然と『リーダー』中澤裕子が消えるじゃんか」

呆然としている中澤の前で、保田が経緯を話してくれた。

「そら・・・・・そやろ・・・・」
「だから、たまには元でもいいから『リーダー』の裕ちゃんが見たかったんだって」
「・・・・・・そか・・・。せやけど、それじゃ・・・・」

口を開きかけた中澤に、保田の声が割って入る。

「わかってるよ。いつまでも裕ちゃんに頼っちゃいけないのは、辻・加護だってわかってる」
「それやったら、なんで・・・・」
「・・・・・・裕ちゃん、矢口と二人の時は絶対に怒らないらしいね・・・?」
50 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月08日(日)00時00分07秒
ほっほっほっほっほー♪ ついにテストが終わったーっ!! これで好きにアップできる♪
と思ったのですが、なんか反応がイマイチよくないみたいですねぇ・・・・。
とりあえず続きを上げたんですけど、あんま楽しくなかったりとかします??
51 名前:19 投稿日:2001年07月08日(日)00時46分11秒
テスト終了、おめでとうございます。
やぐちゅー期待しています。
もっともっと、ラブラブが見たいっす。
52 名前:読者の名無し。 投稿日:2001年07月08日(日)00時51分02秒
テストお疲れさまでした。
めっちゃ楽しませていただいておりますよー♪
こちらのやぐちゅー大好きです!
他のカップルのお話も楽しみですよー。
新作♪新作♪
53 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月08日(日)02時48分01秒
楽しみ、続き期待!?
とは、test期間中の作者さんには言いづらい…
いらぬ気使いでも(w
54 名前:やぐちゅー推進派@矢口大好き! 投稿日:2001年07月08日(日)09時07分41秒
テストお疲れさまでした。
オレもここのやぐちゅー好きです♪
55 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月08日(日)12時12分24秒
この小説を書き始めたことによりテストにどのような影響があったのでしょうか?
考えると怖いですね、作者さん、とりあえずお疲れ様でした。

濃縮カルピスにも勝る甘々小説をこれからもお願いします。
56 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月09日(月)01時54分50秒
うおっ!? なんか・・・嬉しいっすねぇ〜〜〜(T T)
皆さん、ありがとうございます!! がんがん上げていきますよぉ〜〜〜!!! 
って言いたいのに・・・・・またテスト・・・しかも全国模試。。。。。
ふっざけんじゃねぇぞっ! 何でこんなにテストが多いねんっっっ!!?!?!

あ、でもご心配なく(^^) 宣言通りテスト勉強なんかしませんから(爆)
実力テストですしね(死)
57 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月09日(月)01時58分18秒
「!!!」 

突然の爆弾発言に、中澤は目を見開く。

「・・・・・・矢口が・・・・言うたんか・・・・」
「そ。あたしが思うに、矢口は『リーダー』の裕ちゃんが見たかったんじゃなくて、『怒ってくれる』裕ちゃんが見たかったんじゃない?」

その言葉に少し考え込む中澤。そして、考えがまとまったのだろう、ゆっくりと口を開く。

「なんでや? なんで『怒ってくれる』裕ちゃんなんや?」
「え? う〜〜ん・・・・・・・・・・多分それ限定じゃないと思うけど?」
「どーゆー意味?」
「あのね、好きな人の事って全部見たいじゃない? それがどんな顔でも、見たいと思うでしょ?」

まるで小さな子供に言い聞かすみたいに、保田が語りかける。

「普段見せてる顔と、好きな人の前でしか見せない顔、きっとあると思うんだけど?」
「まぁ・・・・そらな、あるにはあるけど」
「それと同じで、友達にしか見せない顔もあるわけでしょ?」
「・・・・・・・・・」

やっと保田の話の真意を理解したのか、中澤が反論をやめた。

「・・・・そーゆーことかい」
「そーゆーことだよ♪」
「なんや、えらい可愛いな〜〜」

矢口がしたかった事がわかった中澤は、急に一人で笑い出してしまった。

「裕ちゃん、怖いからやめて」
「〜〜〜〜♪」

保田の静止も無視して鼻歌なんか歌いながら、愛しい恋人の帰りを待つ。

そんな時間もきっと幸せなんだろう。
58 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月09日(月)01時59分54秒
「・・・・っと、そうだっ、裕ちゃんっ!! 石川に何したの?!」

中澤の疑問を解決して、いい気分になっていた保田だが、自分の不安は解消されていない事に気付いたようだ。

「ん? あ、それか。別になんも? 『イイコ、イイコ』したっただけやで?」

と、人の頭を撫でるマネをする中澤。ここで保田は、やっと自分がはめられた事に気付いた。

「・・・・・やられた」

実に悔しそうな顔でその場をはなれる保田。が、出来なかった。保田にとって今日は厄日のようだ。

59 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月10日(火)01時02分48秒
ほいっ、よくよく原稿を見てみたらこれで第二話に当たるものが終了してるかありませんか(汗)
『諸悪の根源』終了です(爆汗)どんどん続きをいきますよぉ〜〜!!!
60 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月10日(火)01時03分47秒
   『相談しなさい』

「ちょい待ち、圭坊。まだ話は終わってへんで」

中澤の顔はパワーに満ち溢れていた。そう、例えるならば“獲物を見つけたガキ大将”。

「何、まだなんか聞きたいの?」
「ん、今度は圭坊たちのことや」
「は? たちって・・・・・・メンバーについて?」

それを聞いて、中澤は保田の耳元に唇を寄せる。

「決まっとるやんか・・・・・・・石川と、どこまでいってんの?」
「!!!!!」

先程とは形成逆転。真っ赤になった保田に、中澤はなおも質問を続ける。

「さっき石川がな、アタシと矢口がチューしようとした時に、『進んでますね』って言うたやろ? せやから、まだそこまでいってないんかなぁと思て」
「・・・・・・・・・・・・」
「で? ホンマはどうなん? もうチューくらいはしたんやろ?」
「・・・・・たよ」
「は? なんて? 裕ちゃん耳悪いから聞こえんわぁ〜〜♪」

実に楽しそうに聞き返してくる中澤に、どうも対抗できない保田。
61 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月10日(火)01時06分39秒
「したよっ! それがどうしたのさっ?!」

あまりの意地悪さにキレかける保田。

「・・・そないおっきな声で言わんでもええやんか」

それほど大きくはなかったのだが、耳のすぐ傍だったため、中澤は耳をふさいだ。

「ふ〜〜ん、ちゃんとやる事はしてんねんな♪」
「・・・・・そんなことないよ・・・・・」
「へ? なん? どないしたんよ、圭坊」

小さくため息をついた保田。何か気にかかる事でもあるのだろうか?

「はぁ・・・・」
「なんやねんな? どないしてん、裕ちゃんで話になるんやったら、なんでも聞くで?」
「・・・・・じゃあさ、ちょっと質問に答えてよ」
「おうっ! そんなんお安いご用やで? なんや? 何ききたいんや?」

少し言いにくそうに言葉を飲み込んだ後、小さく『よしっ!』と呟いて、保田は言った。

「裕ちゃんてさ・・・・・・・・初めて矢口と寝たの、いつ?」
「はっ?! ね、寝るて・・・・・・普通の?」

無言で、首を横に振る保田。

「・・・・・てことは・・・・・そーゆー意味やねんなぁ・・・・」
「そうなんだけど・・・・・いつ? 付き合いだしてどのくらい?」
「そんなん聞いて、どないするんや? まさか、参考までに、とか言わんやろな? あんたら付き合いだしてもうすぐ一年やろ?」
「うん」
「そしたら、もう終わってるんちゃうの? 20と17やろ? お互いそんな雰囲気くらい知っとるんちゃう?」
62 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月10日(火)01時08分58秒
冗談半分でからかう中澤とは対照的に、どんどん小さくなっていく保田。この様子では―――――

「・・・・・うっそ、まだなん?!」
「うん・・・・・」
「信じられんわ。・・・・・正直な話、圭坊よく我慢できるなぁ〜」
「あんま、出来てないよ。コンサートで部屋が一緒とかだと、へんに意識しちゃって・・・・・全然話になんないし」

徐々に保田の悩みが明らかになってきた。

一度話し出すと止まらないのは、普段はため込んでいる人の性だと聞いたことがある。
63 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月10日(火)01時15分50秒
ふぅ、ちょっと頑張ったぞ☆

この後も暫くはやすいしが続くと思われます。
所々にやぐちゅーが入ってるのはもちろんの事、リクを頂いた『やぐっちゃんヤキモチ編』も上げたいです。
それに絡ませて(絡むかなぁ?)『なっちの切ない恋』も入れていきたいっす。

是非、今後ともごひいきにm(_ _)m 今日はこれにて失礼。
64 名前:どこかの書き手。 投稿日:2001年07月10日(火)01時31分48秒
いつも楽しく読ませてもらってます。
甘くって、楽しいお話し大好きです。
裕ちゃんに振り回されてる圭坊にメロメロ〜。
65 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月10日(火)07時50分36秒
ほんとになんて言うか・・・保田さんほど振り回され役が
似合う人もいないなぁ。
続き楽しみにしてます。
66 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月10日(火)23時28分42秒
「そうか、で? 圭坊はどうしたいんや?」
「え・・・・・・?」
「せやから、圭坊はどっちなんや? 抱きたいんか、抱かれたいんか?」
「なっっ!?!」

中澤のあからさまな質問に、戸惑う保田。・・・・・・・・・当たり前だよ。

「ほら、言いたい事は全部はく。どっちなんや?」

「・抱きたい」

「それでええねん。その想いを、ちゃんと石川にぶつけてみ? きっとわかってくれるから」

こんな時の中澤の笑顔と言葉は、不思議とみんなを安心させるものだった。だからみんな、『裕ちゃんて訳わかんない』と言うのだそうだ。

「・・・・・・そうだね、今度部屋が一緒になる事があれば、ちょっと頑張ってみるよ」
「そうそう、何事も最初の一歩が大切やで! 自分の気持ちに素直になる事、それと、相手に包み隠さず自分を見てもらうこと。そうすれば何とかなるもんやっ!!」
「うん!!」
67 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月10日(火)23時31分52秒
  ガチャ

楽屋の扉が急に開いた。入ってきたのは、さっきからコソコソ×2 話している二人の・・・・・・大切な人達。

「おっ♪ おっかえりぃ、矢口!!」
「わっ!! こらぁ〜〜、離れろっ、アホ裕子っっ!!!」

「お疲れ様、石川」
「はい」

(しっかし、圭坊にもあんな悩みがあったとは・・・・・・人間考える事はおんなじなんやね)

そんな事を考えながら矢口に抱きついている中澤と、言葉は少ないが、ちゃんと通じている保田・石川。

『静』と『動』全く違うこの二組のカップルだが、行く末はきっと同じような『幸せ』なんだろう。


『聞いたべ?』
『聞いた聞いた♪』×2
『あんなこと聞いちゃったら、もう一肌脱ぐしかないでしょう!!』
『加護が一肌でも、二肌でも脱ぐのです!!』
『れすれす!! ののもがんばるのれすぅ!!』
68 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月10日(火)23時35分53秒
はいはいはいはいはい。。。。
UPです。でもって、『相談しなさい』終了です。
次はぁ〜〜〜〜、保田さんが頑張ります!! って言えば・・・・わかりますよねぇ?
あぁ・・・・どんな展開にしたものでしょう・・・・・・(笑)
69 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月10日(火)23時36分39秒
    『出来事』

「じゃあ、各自連絡があるまで部屋で待機しててください」

マネージャーの声がホールに響く。

ここは某ホテルのロビー。ちょっとしたコンサートなのだが、何せかなり地方という事もありホテル泊まりを余儀なくされたグループ。

『モーニング娘。』だ。

そんな事は今までもよくあった事なのだが、今回はわけが違う。少なくとも、一人(二人?)には。
70 名前:読者の名無し。 投稿日:2001年07月12日(木)14時54分49秒
続き楽しみです♪
がんばれ圭ちゃん(笑)
71 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月13日(金)00時07分32秒
「うそでしょ・・・いきなりなんて・・・・・」

愕然としているこのお人、『モーニング娘。』のサブリーダーにして、最年長。保田圭である。

「よかったやん、圭坊。神様はちゃんと見てくれてるんやね〜♪」
「!! 裕ちゃん、まさかとは思うけど」
「?! ちゃ、ちゃうでっ! あたしは何もしてへんからな?」

二人のこんな会話が静かに交される。その理由は前回の作品にて公開中。

「う〜〜〜、ちょっと、後藤〜〜?」
「こら、圭坊。何するつもりやねん?!」
「後藤とかわってもらおうと思って・・・・・」
「アホかい?! ついさっき、アタシと約束したばっかりやろ?」

「だって・・・・」といいわけを続けようとする保田に、中澤のお灸がすえられる。

「圭坊! 『初めの1歩』はどないしてん?! そんな情けない子に育てた覚えないで!!」
「いや、育てられた覚えないし」

そりゃそうでしょうとも。

「・・・そんな素で突っ込まんとってや。長い付き合いやのに、まだ『ボケとツッコミ』がわからんかなぁ」
「わかるとなんか得あるの?」
「裕ちゃんと漫才ができる!!」
「・・・・・得?」
「・・・・・・・・圭坊、相変わらず辛口やな」

くだらない会話も、今となっては数少ないスキンシップ。二人とも自然と笑みがこぼれてしまう様だ。
72 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月13日(金)00時11分08秒
「でも、約束は約束や。それに、これは圭坊の悩みやろ? はよ解決する方がええんちゃうの?」
「そうなんだけどさぁ・・・・いくらなんでも、急すぎない?」
「そないな事ないやろ。むしろ、あんたらの付き合ってる時間を考えると、遅いくらいとちゃうの?」
「そんなの人それぞれじゃないの?」

どこまでも『逃げ』の体制の保田に、中澤も強行手段に出ざるをえない。

「ま、なんだかんだ言うたかて、もう決まってもうたんやし諦めて、石川を『大人』にしたりや♪」
「ちょっ、裕ちゃん! なんてこと言うんだよっ!!」

保田が反論しようと中澤に向き直ったときだ。ホールの向こう、エレベーターのあたりからそれぞれ中澤・保田を呼ぶ声がした。

「裕ちゃ〜ん? 来ないなら置いてくよぉ〜〜!!」
「保田さーん、エレベーター来ましたよー!」

矢口・石川が、何か真剣な話をしている二人に気を利かせて、ギリギリになるまで待っていてくれたようだ。

「おう、今いくで〜! て訳で、アタシ矢口が呼んでるみたいやから、もう行くわ」
「うえっ?! ほ、他のみんなはっ?? もしかしてもう部屋行っちゃった?」
「多分な。圭坊も、はよ彼女のところに行っといでや〜? 待っとってくれたみたいやから、お礼くらい言っといても罰は当たらんで?」

小声で「ホンマ、矢口はええ子やわ〜」とか言いながら足早にエレベーターに向かう中澤。

「ちょっと待ってよ! あたしはどうすればいいのよーっ?!」
「せやから、『自分の気持ちを素直に相手に伝える』やろ? 簡単やんか」

背中から聞こえる悲痛な叫びに軽く答える。実は早く矢口の顔が見たいだけだったりする・・・・・・・かもです。
73 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月14日(土)01時33分41秒
「簡単って・・・・・全然簡単じゃないよぉ・・・・・」

沈み気分が治らない保田の、力ない呟きが人の少ないロビーに木霊する。

「圭坊、乗らんのか? そやったらアタシと矢口の貸切やな♪ さ、いこか矢口♪」
「はぁ?! なに言ってんだよ、アホ裕子!! 圭ちゃーん、石川も待ってるんだし、一緒に行こうよぉ」
「そうですよ、保田さん。早く部屋に行かないと、連絡が来ても準備ができてないって事になっちゃいますよ!!」
「・・・・・・はぁ・・・・・・前途多難、って言うんだっけ? こんな状態のこと」

  ガチャンッ!

少し大きめの音がして、4人を乗せたエレベーターは上に向かった。おかしな雰囲気を持ったまま。

『ねぇ、裕ちゃん』
『ん? なに、圭坊。同じこと何回も言わすなや?』
『う・・・だってさぁ・・・・・』

この期に及んでも覚悟を決めかねている保田。どうしてこんなに奥手なんでしょ?

『圭坊は、石川の事どう思ってるんよ?』
『え? どうって・・・・決まってるじゃんか』
『言うてみ? はっきりと自分の気持ちを確認してみ。そしたら、自分が何をしたらええかわかる筈や』
『・・・・・・・好き、だよ。好きでもない奴となんか、付き合ったりしないもん』

最後の方は聞き取れないくらいに小さくなってしまった保田の声。でも、ちゃんと自分の気持ちは決まっている。

『ええか、圭坊? なにも、“大切にする=抱かん”やないねんで?』
『なんで? 大事にするってそういう事じゃないの?』  
『大切やからこそ、どれだけ大切に思ってるか、どれだけ愛してるかを示す“なにか”が必要やねん』
『それなら、言葉とか、態度とか、他にも色々あるじゃんか。なんで“抱く”なの?』

大人の会話なんだか、なんなんだか、よくわからない話が続く。
74 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月14日(土)01時34分43秒
『抱くっちゅーことはな、お互いの全部を見せるってことやろ? そんなん、“特別”な奴にしかでけん。そやろ?』
『まぁ、そうだろうね』
『てことは、愛情の度合い、つまり自分がどんだけ好きかって事を示すのに最適なんは“抱く”ちゅー行為やと思わんか?』
『・・・・・・そうなのかなぁ・・・・?』
『そうなんやっ! 別にヤッタから言うて子供ができる訳やあらへんねんから、かる〜く考えたらええんちゃう?』
『う〜〜〜ん・・・・・そういう問題でもないと思うんだけどなぁ』
『圭坊は何でもかんでも悩みすぎなんや。恋愛なんて、所詮はお互いの感情のぶつけ合いや。素直になったもん勝ちやで?』

なんだか意味のわからない理論に、納得しそうになってしまっているサブリーダー。それでいいのか?!

  チンッ

「おっ、着いたみたいやな。矢口、アタシら部屋どこや?」
「裕ちゃんは9160、矢口はなっちと一緒で9155だよ?」
「なにっ?! 部屋違うんかい?!!」
「あったり前じゃんかよぉ。裕子と矢口たちは『別物』なんだぞー、一緒なわけないじゃんか!!」

残念そうに矢口から部屋のカギを受け取ると、なにか耳打ちした。・・・内容はまた後程。

「・・・・・石川、あたし達は部屋・・・・・・」
「はい、え〜と。中澤さんのお隣で9159です」
「一緒、なんだよねぇ・・・・・」
「へ? 今なにか言いましたか?」
「・・・・別に」

そっぽを向くと、矢口に抱きついてる中澤と目が合った。

『頑張りや、“初めの1歩”やで、圭坊』

と、目で言ってきた。こんな時だけは、アイコンタクトだけで言いたいことがわかってしまう自分が悲しい。
75 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月14日(土)01時37分09秒
『出来事』終了です♪
次は保田さんが頑張る話か、ヤキモチやぐっちゃん IN やぐちゅーか。
どっちがいいのだろう?
76 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月14日(土)02時22分04秒
まちがいなくやすいしで。おねがいします。
77 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月14日(土)03時02分52秒
おなじくやすいしに一票
78 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月14日(土)03時16分53秒
私も同じくやすいしで。
79 名前:27 投稿日:2001年07月14日(土)03時19分58秒
俺も実はやすいしが気になってます。(w
ここはとりあえずやすいしで、あとあとじっくりやぐちゅーを……
80 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月14日(土)04時36分58秒
ヤキモチやぐっちゃん IN やぐちゅー
希望に1票
81 名前:読んでる人 投稿日:2001年07月14日(土)12時42分24秒
オレも「ヤキモチやぐっちゃん IN やぐちゅー」に一票
82 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月14日(土)13時38分34秒
つーかもちろん両方やってくれるんですよね?
83 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月14日(土)14時02分33秒
とりあえず・・・まずやすいしを。
84 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月15日(日)00時08分57秒
どっちでもいいが
やぐちゅ−が看板なのでやぐちゅ−に一票
85 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月15日(日)02時25分43秒
お楽しみは後にとっておくってことで、
先にやすいし。
86 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月15日(日)03時17分47秒
なんか今んとこ、やすいしがかなり優性?
OKっすよっ! ただ、少し待ってくださいねぇ(w 
なんせここはやぐちゅーだから、思いつくのもやぐちゅーが多いわけです。
でも、大丈夫ッス。確実に両方UPしますから。

しばらくお待ちください。
87 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月15日(日)03時26分07秒
な〜んか、ちょっと、時間的にやぐちゅーのヤキモチがが先になりそうです(汗)
ちょっとだけやぐちゅーのヤキモチで、その後すぐに、やすいしの圭ちゃん視点『師匠の勇気』をあげたいと思います。
やすいし期待のみなさん、ここはやぐちゅー板なので、仕方がない、と諦めてください。
その代わり、やすいしは少し長めにする予定なので。m(_ _)m
88 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月15日(日)14時07分29秒
     『ヤキモチやぐっちゃん in 矢口の気持ち』

「やっぐちぃ〜〜♪」

また人の名前を軽々しく呼ぶんだからぁ。バカみたいにはしゃいじゃってさっ、今年でいくつだよ、アホッ!

「なに?」
「うっわ、そっけないなぁ〜。せっかく二人っきりやのに、そんな冷たぁせんといてや」
「・・・・・・・・・・ホテルの廊下で、二人っきりって言える?」

そりゃあさ、こんな時間じゃ誰も通らない事くらい、矢口にだってわかるよ。
でもさ、今の矢口は機嫌が悪いんだぞっ。

「言える♪言える♪ せやからチューしよ」
「するかっ!! 矢口、部屋あっちだから!! バイバイ、アホ裕子♪」
「んな?! ちょ、ちょー待ってぇな! 部屋入るくらいええやん? ちょっと話しようや?」

甘えた顔してもダメ。矢口ホントに機嫌が最悪になりつつあるから、裕ちゃんと一緒にいるとなに言うかわかんない。

だって・・・・原因は裕ちゃんだから。

「しないよぉ〜だ!! なっちが待ってるんだも〜ん、早く行かなきゃかわいそうじゃん」
「そら、わかるけどやな・・・・・。せっかく久しぶりに会うたのに・・・・・・」

そんなこと言うなよぉ・・・・・つい、助けたくなっちゃうじゃないかぁ〜〜〜!! でも、我慢してやるっ!!

「それに、この後打ち合わせとかあって眠れなくなっちゃうもん。今のうちに寝ときたいからね」
「そうか・・・・・ほなら、ええわ。はよなっちの所、行ったり」

やっぱり裕ちゃんてコウだ。仕事が絡むとすぐに納得しちゃう。良い所でもあるんだけどね、たまには強引に、って思うじゃない?

「せやから、変わりに・・・・・・・」

そう裕ちゃんが呟いたかと思うと、矢口の身体はもう腕の中だった。

こんな所で強引になんなくてもいいのに、アホ。

「さっき言うた事、『今夜は裕ちゃんの部屋に来る』ってやつ。今日は一緒がいいねん。 一緒に寝よ?」
89 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月15日(日)14時09分31秒
なんで・・・疑問系なんだよ。もっとはっきり言えばいいのに。メンバーに言ってるみたいに、自信持って頼れるような言い方、すればいいのにっ。

やっぱり裕子はアホだ。人の気持ちが全然わかってない。矢口がどうして機嫌が悪いのかも、本当は部屋に引き込んでほしい事も、何もわかってない。

「・・・・・・・考えとく」
「ん、ありがとう。矢口は優しいなぁ〜vvv」
「こらっ! 調子に乗るな!! もう、矢口行くからね。ちゃんと睡眠とっとけよぉ、アホ裕子!」
「アホは余計やっ」

裕ちゃんが苦笑いで言った最後の言葉。

「なんか、最近聞いてなかった様な気がする・・・・・・かな? はは、変な気分だなぁ」

裕ちゃんから離れて、自分の部屋に向かう途中、『やっぱり矢口は裕ちゃんには勝てない』なんて考えてた。
さっきの所で『やだ!』ってちゃんと意地悪が完成してたら、こんな事、思わなかったのに。

裕ちゃんの顔みちゃうとすぐに本音が出ちゃうよ。情けないくらいに、子供にしかなれない自分がいる。
その自分が大して嫌いじゃない、ううん、裕ちゃんの前だけならむしろ好き。

「はぁ・・・・・これじゃテレビと逆だよ・・・・・って、言うの何回目だっけ?」
90 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月15日(日)14時11分19秒
やぐっちゃんヤキモチ偏。スタートしました。

この後すぐにやすいし始まる予定です。お楽しみにぃ☆★☆★☆★
91 名前:読者の名無し。 投稿日:2001年07月15日(日)14時17分33秒
おー。タイムリーに読んでしまった。
ここのやぐちゅー大好きです!
続き楽しみです♪
92 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月15日(日)21時48分48秒
やぐちゅー最高!
93 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月16日(月)00時21分04秒
むなしい独り言も、裕ちゃんの事考えてるとなんか楽しい。

テレビでは結構そっけなくやってるけど、本当は裕ちゃんが抱きついてきたら矢口も返したい。 

裕ちゃんが『好きやで』って言ってくれたら『矢口も』って言いたい。

圭ちゃんにからかわれたって、圭織にヘンって言われたって、本当は宣言したい。日本と言わず、世界にだって構わない。

『矢口と裕ちゃんは愛し合ってます』

って。で、みんながビックリしてんのをメンバーとかと一緒に笑ってみたい。

でも、それは結して出来ない事で、絶対にやっちゃいけない事で、矢口が勝手に思い描いてるだけ。
それでも、いつかは・・・・・・・そんな日が来るといいって、本気で思ってる。来るかな? 裕ちゃん・・・・・・・?
94 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月16日(月)00時21分50秒
    「ヤキモチやぐっちゃん in 中澤視点」

なんやってんやろ、あの矢口の態度は? なんかヘンによそよそしいちゅうか、なんか隠してるみたいやったなぁ。

「アタシ、なんかしたっけ?」

矢口に『寝ろっ』とか言われたけど、こんな状態で寝れるほどあたしは強くないねんで? 

       〜〜〜♪

「ん? 誰やねん、人が真剣に悩んどるのにっ」

声を荒げながら、電話をとる。出る前には1つせき払いを。

「はい、どなたですか?」
「・・・・・・どなたですかって・・・・・裕ちゃん、あたしの番号入れてくれてないの?」
「なんや、圭坊かいな。」
「・・・・・・・・・・」
「ん? 番号? あぁ、ちゃうて、今ちょっと考え事しとってな、見んと出たんよ」
「・・・・・・・・・・」

いや〜な沈黙の後、一呼吸あって。先に口を開いたのは保田だった。

「裕ちゃん、連絡きいた?」
「連絡? て、『今日のうち合わせは中止になった』ってやつか?」
「そう、それ。ちゃんと回ってるみたいだね。で―――――」
「・・・・・・・・圭坊、相変わらず嘘がへたやな。そんなに気まずいか? 石川と二人っきりやと」
「!!!」

ふふん♪ 圭坊、アタシの反応みようなんて百年早いわ。電話口で固まってるのが想像できるわ♪♪

「・・・気まずいっていうかさ、いま石川お風呂入ってるんだよね。でさ・・・・・・」
「でさ? なんやねん??」
「・・・・・・・・・・・チャンス、だと思う?」

おっ、やっとその気になったかっ!! ほな話は早いわ、こんなもんチャンス以外のなんやねん!!

「思う!! おっし、いけ圭坊。これを逃したら自分ごっつ後悔しよるで!!」
「・・・・・・多分、そうだよねぇ・・・。でもさ、なんて切り出せばいいのよ? いきなり『抱きたい』じゃ、ヘンな奴じゃん?」
「それは、自分の好きなムードとかあるやん? そこは腕の見せ所や!」
「難しそうぅ・・・・・・」
95 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月16日(月)00時25分56秒
こら、さっきまではイケイケモードやったのに何でいきなり沈むねんな?!

「圭坊、アタシから最後の忠告や」
「え・・・? な、なに?」
「絶対に中途半端な気持ちでやるな。態度にも出るし、下手したら途中で止めるなんちゅう事にもなりかねん。そしたら、まぁ大概は気まずくなってオジャンや」
「オジャン、って? もしかして・・・・・・・」
「そうや、別れなあかん事になるやろな。や・け・ど! ちゃんと石川の気持ちも汲んだれや? 嫌がってんのに、無理矢理なんてーのは最低な奴のする事や」 

アタシはちょっとした忠告まがいの事を圭坊に言って、とっとと電話を切ろうとしていた。なぜって? そんなん、きまっとるやんか。

    ピーンポーン・・・・・

あっちゃ、もう来てしもたがな。圭坊の話は一息もついてないけど、あいつが来たんやったら無条件であたしはフリーにならなアカンねん。いつでも好きに行動できるようにな♪

「ワルイ、圭坊。ちょっと客来たみたいやから、切るわ。またなんかあったら電話してきぃ」
「あ、うん、ゴメンね、長々と話し込んじゃって。お客さん大丈夫?」
「あ? いや、そんな心配するような人ちゃうし。・・・・ちゅーても、そろそろ出んとまずいか」

あたしは圭坊の話しもそこそこに電話を切った。
96 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月16日(月)00時29分14秒
おっし、やっとヤキモチやぐっちゃんが一時終了しました。

さぁ、やすいしのあま〜く、大人〜、な世界にダイブしてください(w
97 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月17日(火)00時20分14秒
『師匠の勇気』


  ツー ツー ツー・・・・・・・

「・・・・・・・・・」

裕ちゃんに切られてしまった電話を、目の前にかざしたまま、あたしは情けない顔をしていたと思う。

だって、これでもう、逃げるものがなくなってしまった。
98 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月17日(火)00時20分57秒
「くっそ〜〜、元はといえば、カオリ達が余計な事してくれるから・・・・!!」


楽屋での会話を残りのメンバーが聞き逃すはずはなく、しっかりと聞かれてしまった。


それだけならまだマシだった。


こともあろうか、メンバー達はあたしの

「今度部屋が一緒になったら、少し頑張ってみる」

と言う宣言を、実行させるための舞台を用意してくれたのだ。
99 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月17日(火)00時26分08秒
ちょっと、改行を多くして、書き方を変えてみました。こっちの方が見やすいですかね?

ついに『師匠の勇気』(やすいし)がスタートしました。
皆様の期待に添える作品になるのかどうか、かなり心配ですが、始まっちゃったもんは仕方ない。
なるようにしかなりません。

予告通り、少し長めな話にしますので、やすいし好きな方は是非とも、見ていってください。
100 名前:読者の名無し。 投稿日:2001年07月17日(火)01時11分38秒
圭ちゃんガンバレ!
101 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月17日(火)06時53分25秒
見ていきますとも。
作者さんもがんばって!
102 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月18日(水)00時17分47秒
「な〜にが、『今日はなっち、矢口と一緒がいいから』よっ」


ケイタイに1つずつ、悪ガキどもの名前を出していく。


「な〜〜にが、『カオリは辻と加護の保護者だから』よっ!」


その度に、1つずつ、文句を言ってやる。


「な〜〜〜〜にが、『吉澤とごっちんは同じ部屋になることが決まっているのです。』よっ!!」


大体、なんで吉澤と後藤が同じ部屋なのよ? 普通はカオリじゃないの?

あ、でもそうすると、辻・加護と同じ部屋になる人が後藤かなっちになるわけだ。そりゃマズイ。


え? なんで矢口が入ってないかって? だって、矢口は裕ちゃんとこ行っちゃうじゃん。保護者がいないと、同じ部屋になる意味があんまりなくなっちゃうんだよね。


「とりあえず、考えてはいるみたいなんだよねぇ。カオリ、リーダーになってしっかりして来たのはいいんだけどなぁ」

なんでその計画性を普段の生活とか、仕事とかに活かせないんだろう? 
103 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月18日(水)00時19分32秒
「・・・・・・・今からでも遅くない、誰かのとこにお邪魔しよう」


あたしが散々悩んで、出した結果は、裕ちゃんに言ったらきっと怒られる。でも、あたしには出来ない。

「かと言って、普通に同じ部屋で寝る、なんて、器用な事も出来なし」

そう自分に言い聞かせて、あたしが立ちあがろうとした時だった。


「保田さーーん。ちょっと来てもらってもいいですかーーーー?」


バスルームの方から、あたしを呼ぶ声。頭によく残る、アニメ声。


「・・・・・・・・・どしたーー? 何かあったのーー?」

あたしは飛び出しそうになった心臓を抑えて、なんとか声を絞り出した。少し変になったのは仕方がない。

「すいません、そこに置いてあるシャンプーを取ってもらえますか?」

「シャンプー? 何、ちゃんと中になかったの?」

「いえ、あるにはあるんですけど、自分で持ってきてるんで」


そんなの初めて聞いた。そうだったんだ、なんか、ちょっと、新しい一面ってかんじで、嬉しい、かも。


「ふ〜ん、で、どこ? 見当たらないんだけど」

石川が入ってるバスルームの前まで来て、あたしは言われた物を探したんだけど、なかなか見つからない。



・・・・・・・・・・『石川が入ってる、バスルーム』・・・・・??
104 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月18日(水)00時22分20秒
「保田さ〜ん? ありましたか〜〜??」

「・・・・・・えっ? あっ、ちょ、ちょっと待ってっ! もうすぐ見つかりそうだからっ」


しまった〜〜、自分で妙な方向へ意識を持っていってしまったっ!! 返事もおかしなこと言っちゃったし〜〜〜!!

でも・・・そっか、いま石川とあたしを隔ててるものって、目の前にある薄い扉一枚なんだよね。

それも、簡単に開く、カギのない扉。


「こっ、こら。なに考えてんだ、あたし! 石川はそんな気は全然ないんだから、落ち着け、自分っ」


ヤッバイよぉ〜〜!! 裕ちゃんとそんな話したから、変に意識しだしてるぅ!! 

石川はただ純粋に、あたしを頼ってくれてるだけなんだから、その気持ちに不純に答えちゃいけないんだ!!
105 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月18日(水)00時26分01秒
なんとまぁ、気がつけば100をこえてますねぇ・・・・・・。
これも皆様のおかげです(?)

今日は少しがんばってUPします。
この後にはやぐっちゃんのヤキモチとか、別のお話とかつまってるんで。
106 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月18日(水)00時28分29秒
「・・・・・あった、あった。石川ー、シャンプーあったよ」


なんとか自分の衝動を抑えて、石川の注文に答えた。でも、そこで1つ問題が。



「・・・・・・・・どうすればいいの??」


あたしが持ってるって事は、あたしが入れてあげなきゃいけないの? 

それとも、石川が自分で取りに出てくる??

それって・・・・あたしを呼んだ意味ないじゃん。てことはぁ・・・・・・



「それ、中に放り込んでもらえますか? 今ちょっと出られないんです」


うっそーーー?! 今のあたしにそんな事できるわけないじゃん!! 

そんな事したら、絶対、間違いなく、ヤバイ。


だって、部屋にはあたしと石川しかいなくて、もう夜もかなり更けてて、石川は全裸で・・・・・・・・。

要するに、ムードとしてはまずまずなわけじゃん? 


そりゃさ、お風呂に入ってる人間を襲うような趣味はないよ。

でも、この条件で、我慢なんて、一体何人が出来るわけ? 


あたしには、きっと無理。



「石川、あんた無防備すぎるのよ・・・・・・・」


だから、いいムードになっても、今までなにも出来なかった。

そこまで心を許してくれてるのに、純粋にあたしを想ってくれてるのに、こんな考えになってしまっている自分が、情けなかった。


107 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月18日(水)00時28分42秒
微妙にリアルタイム!(w
期待してるんで頑張ってください!
108 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月18日(水)00時30分58秒
「保田さーん? どうかしましたかぁ??」

「悪い、石川。ここに置いとくから、自分で取って」


あたしはそう言い残し、バスルームに背を向け、ベットルームに入っていった。


「はぁーーーー。さっきのは、絶対へんに思われたな〜〜」


自分のベットにうつ伏せに寝転がって、深いため息を1つ。


これから、どうすればいいのだろう?


多分、石川の事だから、あたしの行動に疑問を抱いたはず。

結構カンが鋭い子だから、気付いたかもしれない。



    私のこの、邪な想いに。



それならば、それでいい。石川の反応を見て、それから行動すればいいことだから。


「・・・・・・・今日が『大切な日』? あたしと、石川の、運命の日?」


あたしは、自分にそう問いかけた。そして、自分の気持ちを確認した。


「それでいい。結果がどうであれ、このままは、辛すぎる」
109 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月18日(水)00時34分38秒
それから少しして、まだ少しだけ髪の濡れた石川が、姿を見せた。


初めの一言は予想していたものだった。



「保田さん、どうしたんですか? 何かあったんですか?」


本当にこの子は、純粋すぎて、ダメだ。そんな顔して見られたら、もう、止まらない。


「石川、隣、座りな? ちょっと、話があるから」

「え・・・? は、はい。失礼します」
110 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月18日(水)00時35分54秒
本当に、真面目一直線なんだよねぇ。ただの『先輩』と『後輩』の関係からかわって、もうすぐ1年。

話し方とかが、そのままなのは、やっぱりあたしの努力のなさ? 

もう少し大胆になった方がよかったのかな? 


石川があたしの隣に座った。

あたしの目を覗き込むようにして、こちらを向いたのを合図に、あたしは自分の『想い』を語り始めた。
111 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月19日(木)01時27分53秒
続きに期待!!
112 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月19日(木)02時01分38秒
「石川・・・・・落ち着いて聞いてね?」

「はいっ!!」

「まず初めに言っときたいのは、あたしは石川が好きだってこと」

「!!! ・・・・・・・は、はい」


石川はビックリして、そのまま下を向いてしまった。

言ってるあたしだって、そうしたいよ。



「それでね、2つ目は、石川が嫌なら、絶対に何もしないってこと。これは約束できる」

「・・・・・・え?? 保田さん、それって・・・・・・・・?」

「・・・・・・あたしは、石川が・・・・・・・・・・・・抱きたい」
113 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月19日(木)02時02分40秒


今度はあたしが下を向いてしまった。

こんな台詞、目を見て言えるほど、あたしはキザじゃない。



この後、どうしたらいいんだろう? 

自分の気持ちを伝えたら、どうするんだろう? 


裕ちゃん、なんか、中途半端に無責任だよ。



と、次の言葉が出ないあたしに、石川が抱きついてきた。

お風呂上がりで、適度に温かい石川の身体は、あたしの理性を吹きとばすには、十分だった。


「石川・・・・・嫌なら、言って? 止めるから」

「絶対・・・・・・嫌じゃ、ないです・・・・。保田さんなら、石川は――――」


先は出なかった。あたしが唇を塞いでしまったから。



「ん・・・・・・。保田さん、大好きです」

「ありがと。あたしも、好きだよ。大好き」


そう言って、あたしは石川をベットに倒していった。ゆっくりと、いつ断られてもいい様に。

114 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月19日(木)02時03分40秒


でも、あたしの心配は無駄だった。石川の身体は1度も抵抗することなく、ベットに沈んだ。




『・・・・・・・・・・・・・』




しばらく、無言で見つめ合った後、あたしからキスした。


石川は、しっかりとあたしの気持ちに答えてくれた。

ここからはあたしがしっかりしないと、裕ちゃんが言ってた通りにもなりかねない。



「・・・・・・石川、ゴメン、ちょっと腰、浮かして?」


石川が着ていたパジャマは、人が上に乗った体制では脱がしにくいものだった。


とくに、初心者のあたしには無理に近い。


仕方なく石川に協力を求めたわけだが、なかなか腰を浮かせてくれない。



(どうしたんだろう? やっぱり、嫌だったかな・・・?)

「いし――――」

「保田さんっ!」


『止めようか?』って聞こうと思ったあたしの声に、石川の、小さいんだけど、しっかりとした声が重なった。


「は、はいっ。なんでしょう?!」

あ・・・・つい、敬語に・・・・・・・。
115 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月19日(木)02時09分02秒
>111
 あんまり期待しない方がよろしいかも、です(汗)
 長編にはなってるんですけど、なんか、あんまり、大人な世界じゃなくなってきてるんで。
 どうもアダルトなのは書けないらしいです(爆汗)

 少しでもご期待頂いた皆様、本当に申し訳ありません。(ペコ)

 ここからは、シリアスなんだか、ギャグなんだか、訳がわからない状態になります(?!)
 作者のバカっぷりを、とくとご覧あれ★☆
116 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月19日(木)02時11分26秒
「ふふ、どうして敬語なんですかー?」

そこに突っ込むな! あんたのせいだっ!!


「・・・・・・・なに? 用がないなら、続き、しちゃうよ?」

「なんだか、開き直ってません? さっきまでの保田さんじゃないみたい」


小声でくすくす笑っている石川。


うっさいぞっ、いつまでも人のアゲアシを取るなっっ!!



「で? 何の用なの? やっぱり止めたい?」


いつまでも笑いの収まらない石川に、半ば半ギレになって聞いた。

これじゃ、先に進めないしね。


・・・・・・・石川に言う通り、ちょっと人が変わってるかも。



「えっとぉ・・・・・・しいです・・・・・」

「は? なんて?」


こんなに近くにいるのに、聞き取れないような声で、話す石川。


本気で、なんて言ったの?
117 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月19日(木)02時14分16秒
「ですから・・・・・・・・なんか、やらしいです・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・」



何を言いだすんだ、この子は?? 

服を脱がすために腰を浮かすのが、『やらしい』? 

じゃあ、これからしようとしてる事は、どうなるんだ???



「あんた・・・・・へんよ」

「え〜〜〜?! 何でいきなりそうなるんですかーーー?!」

「なによ、変なものを変って言って、何が悪いのよ?」

「石川が変って、どう言うことなんですかーー?」


組み敷かれてるのに、なぜかこんな会話をしている二人。

しかも、一応『恋人』。


あたしも、変かも・・・・・・・。



「保田さーん?! どうして、石川が変なんですかーー?」
118 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月19日(木)02時15分15秒
いい加減、この体制で、こんなバカみたいな言い合いは出来なくなってきた。

下から見上げられる視線に、あたしの理性はほとんど無くなりかけている。

ほぼ、限界。



「石川、今日はもう、こういう話はやめよう。これからは、大人の時間。わかった?」

「・・・・・・・・はい・・・・・・・・」


あたしの一言で、場の雰囲気が一転した。


(な〜るほど、ムードって、こうやって作るものなのか。

 裕ちゃんに教わらなくても、やれば出来るじゃん、あたし!)



「ほら、腰、浮かして? あたし一人じゃ、どうも出来ないんだからさ」

「は、はい・・・・・!」


ダンスレッスンじゃないんだよ? そんな力入れなくても、いいんじゃないかなぁ。

119 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月19日(木)23時47分32秒
ゆっくりと、石川が腰をあげる。

それに合わせて、あたしの手が上へ上っていく。


(な、なんか、変に緊張する〜〜〜!!)


「・・・っし、石川、もういいよ。ありがと」

「あ、はい。・・・・・よいっしょっ、と」


石川の上半身が目の前に出た途端、あたしの心臓は早鐘を打ち始めた。

それと平行して、頭がパニックになっていく。


(し、しまった。先に脱がすんじゃなくて、徐々に脱がしていく方がいいんだった。

 これじゃ、目がいっちゃうよ〜〜)



「保田さん・・・・・あんまり見つめられると、恥ずかしいです・・・・・」

「あ・・・・・?! あ、ごめん、ごめん。そうだよね、うん、ごめん・・・・・」

「そんな、謝ってくれなくてもいいですよぉ。ただ・・・・・」

「え? ただ、なに?」


目線を逸らして、顔を真っ赤にする石川。先の言葉が出て来ないようだ。
120 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月19日(木)23時48分27秒
あたしはそんな石川を、じっと見つめた。

次に出てくる言葉を、一言でも聞き逃さないように、神経を研ぎ澄ます。



「・・・・・・・・見つめてるだけじゃ、嫌です・・・」

「!!!」



聞こえてきた大胆な台詞に、あたしはしばし沈黙。

思考回路が復活して、初めに思ったことは、自分の不甲斐なさに対する自己嫌悪だった。


(こんな事、本当なら石川に言わす事じゃない。しっかりしろっ! 裕ちゃんの忠告を思いだせ!!)



   『中途半端な気持ちですると、オジャンや』



それは、絶対にいやだ。

ならどうする? 


簡単だ、自分の気持ちを素直に出せばいい。今なら、それが出来る。



「ごめんね、こんなダメダメな奴で」

「保田さん・・・・・・。石川は、どんな保田さんも好きです。だから、自信を持ってください」

「わかったよ、わかったから、それ以上は言わないで? あたしが情けなくなっちゃうからさ」


ここからは、本当に、恋人達の時間。

昼間の二人とは、同じなんだけど、なにかが違う。そんな関係。


唇が重なったあとは、本能に身をまかせるだけだった。
121 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月19日(木)23時49分43秒
「・・・・・・あっ、保田さん。少し待ってくださいっ」


あたしの唇が、石川の首筋に移動したところで、待ったがかかった。


正直、フユカイだ。


「・・・なに?」

「そ、そんなに、睨まなくてもいいじゃないですかぁ・・・・・・」


石川が、思わず一歩引いた。



あたし、そんなに怖い顔してたのか・・・・・・?



「あ〜〜、もう、ごめんて。・・・で? なに?」

「もうっ! そんなに急がなくてもいいじゃないですか〜! 夜は長いんですよ?」


言いながら、顔がだんだんと赤くなっていく。


恥ずかしいなら言わなきゃいいのに。・・・・・・・・カワイイんだから。


「はいはい、どこで覚えたか知らないけど、全く似合ってないから」

「あ、ヒドイですぅ!! これでも石川はですねぇ・・・・・・・」

「だーっ、わかったからっ!! さっきは、何を言おうとしてたの?!」
122 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月19日(木)23時50分37秒
何をどう説明するつもりだったのかは知らないけど、今、話さなきゃいけないことじゃない。


悪いけど、本気で我慢できなくなってきた。

理性がカンペキに飛ぶと、どんな事するかわからない。

それは絶対に阻止しなきゃいけない。


そのためには、今、石川の話を聞くわけにはいかない。


「えっと、ですね・・・・・・キスマーク・・なんですけどぉ・・・・・・・・」

「・・・・キスマーク?? が、なに???」

「で・・・・・ですからぁ・・・・・・・。
  
 明日もお仕事で、みんなと一緒に着替えることがあるので・・・・・」


あっ、わかった。そーゆーことか。


「大丈夫、大丈夫。見えるとこにはつけないから」

「あ、ありがとうございますっ」


何でお礼なんか言うのかな〜?? しかも敬語で。
123 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月19日(木)23時51分21秒
よっし、1つ提案。


「圭ちゃんて、呼んでみて?」

「え?! ど、どうしてですか?!」

「だって、一応、恋人同士なわけじゃん? 氏名の『さん』付けってへんじゃない?」

「それは・・・そうですけど・・・・」
 
「ほい、決定。呼んでみてよ」


実は、ちょっとやってみたかったのよね〜、『名前呼び』。


石川は生真面目だから、今まで一度も呼んでもらった記憶がない。

あたしも、呼んでない。


しばらくの沈黙の後、石川が小さな、小さな声で言った。


「・・・・・・圭・・・・ちゃん・・・・」

「・・・・梨華・・・・・」

124 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月19日(木)23時57分06秒
あげました。今日から夏休みに入ります(嬉) でも、更新スピードはかわりません。

後二日くらいで、このやすいしが完結する予定です。その後はやぐちゅーの続きと他の話をあげます。
カップリングは・・・・・・・・まだ、未定です。

もう少しだけ、お付き合いください。
125 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月20日(金)17時09分27秒
待ってました!!
あんたが大将!!(w
126 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月21日(土)00時26分27秒
どうもです。(←なにがやねん?!)

みなさん、sageった方が書きこみなんかしやすいんですかね?
試しに今日はやってみましょう。
127 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月21日(土)01時01分14秒
率直な感想。


「へんだわ、これ。やめよう」

「え?! なんでですかぁ?? せっかく、がんばって言ったのにー」

「んなこと言われても、へんなんだから仕方ないでしょうが」

「へんって・・・・・・もぅ・・・・・!!」

「文句言わないの。いいじゃん、あたし達はあたし達らしく、今まで通りで」


周りがやってるから、ってのがヘンだったんだね、元から。

『石川』って呼ぶほうが、なんか、自分達らしいような気がするしね。



「石川・・・・・ここなら、いいよね?」

「え? なにがですか??」


あたしは石川の返答を待たないで、石川の露になった胸の、少し下に顔を寄せた。

なぜって? 

決まってるじゃない?
128 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月21日(土)01時02分25秒
「ん・・・っ!! やっ、保田・・さんっ・・・・!!」

「・・・・・ん」


あたしが顔を離すと、そこにはいままでなかったものが、1つ。


真っ白な雪の上に咲く、一輪の華。

あたしだけが許された、あたしだけの場所。

ほかの誰にも、譲れない証。


そこからゆっくりと、胸の頂上を目指す。


きっと裕ちゃんなんかから言わせれば、『焦らし』になるくらいに、ゆっくりと。


相手は、どんなにスタイルがよくても、まだ17歳。子供の部類だ。

気を遣ってそんはない。


「んぁ・・・・! ふっ・・・ぅん・・・・・っ!!」


頂上の華を口で弄びだすと、石川の声がかわってきた。


普段とは、まったく違う。

頭を痺れさせる、大人の声。


「石川・・・声、だしな? 辛いよ?」

「や・・・・で、す・・っ!」

「なんで? いいじゃん、出てくるもの、わざわざ押さえなくても」

129 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月21日(土)01時03分33秒
ごめんなさい、間違えて上に持ってきてしまいました。
以後、気をつけます。
130 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月21日(土)01時15分38秒
意地悪なのは、十分わかってる。

でも、石川の声が、聞きたい・・・・・・・。


「どうせ、あたしと石川しかいないんだよ?」

「・・・・・・や、保田・・・さっん・・・っ、だから・・・・恥ずかしいん・・・ですっ!」

「・・・・・・・・・・」


微妙に、嬉しいんだけどね。それってさ、取りかたによっては・・・・・・・


「あたし以外に、こんな声、聞かす奴なんかいるんだ?」

「!!! いっ、いませんっ!! それは誤解です!!」


石川は思いっきり状態を起して、あたしの眼前で叫んだ。


「あ〜〜、わかったから、そんな大声で叫ばないで。隣に迷惑」

「あ・・・・すみません・・・・・」


別に、隣の人(裕ちゃんと矢口(?))はどうでもいいんだけどね。
 


「と、もう1つ。石川、あんたしばらく喋んないで」

「なんでですかー?!」


さっきから、いいムードになっては石川の一言で潰れてるような気がするんだよね。


「なんでも。一言でも喋ったら、明日から口きかないからね」

「へぇ?! 待ってくださいよっ、ちゃんとわけを――――」

「はい、スタート」


石川の抗議を無視して、あたしはもう一度、石川の胸に顔を寄せた。

思った通り、石川は口を閉ざした。


真面目すぎるのも、たまにはいいじゃん♪
131 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月21日(土)01時16分55秒
「!! っ・・・・んぅ!!」


必至に声をこらえる石川に、少し腹が立ってきた。


こうなりゃ、年上の名にかけて、叫ばしてやるっ!!


少しずつ、唇を、胸から鎖骨、首筋、顎へと移動させる。

行きつく先は、まだ数える程しか重ねたことのない、やわらかい場所。


「石川・・・・・好きだよ・・・・・・」


石川の返答はなし。約束があるからだ。


戸惑いがちに開かれた唇の間から、下を挿し入れていく。

舌を絡ませると、まだまだ慣れていないもうひとつが、遠慮しながら動き出す。


いつもなら、ここでストップ。

でも、今日は違うから・・・・・・・。


そうして、石川の意識を上の方に集中させて、あたしは他の行為に移っている。



下半身に伸ばした、手。



身体のラインをなぞりながら、徐々に目的地へと近づいていく。


「!! ・・・・・ふっ! やっ・・・やすだ、さん・・・・!!」


あたしの手がたどり着いたとき、初めて石川が抵抗した。

でも、その抵抗は、けっして本気の拒絶ではなかった。反射的にしてしまったもの。


「石川、あんた、初めてだったりとか、する?」


そうだ、これはすごく大切なことだった。あやうく忘れるとこだ、イカンイカン。

返答次第で、この先のルートが変わるかもしれないから。
132 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月21日(土)01時17分46秒
「・・・・・・・・・はぃ」

目線を逸らして、石川が答えた。


そうか、初めてだったか・・・・・。どうするかなぁ・・・・・・。



あたしはこのときの自分の迷走を、すぐに後悔することになる。

このとき少しでも、迷わずに、石川を抱きにいっていたら、気にならなかったに違いない。


   『恋の記憶』


裕ちゃん専用の、着メロ。

いつもの癖ですぐに手を伸ばしてしまったあたしも、バカだった。


「はい? なに、裕ちゃん?」

『お、圭坊。どうや? 上手いこといっとるか?』

「・・・・・いいとこだったんだけどね、誰かさんがぶち壊してくれたよ」

『なに?! 誰や、そんなアホなことする奴は!!』


完全に自分じゃないと思ってるね、この人は。


『で、誰やねん? その“アホ”は? 裕ちゃんが怒りに行ったんで♪』

「・・・・・無理だと思うけど?」

『なんでやねん? もうリーダーちゃうけど、プライベートでは関係ないやん?』

「・・・じゃあさ、裕ちゃん。自分で鏡見て怒る?」

『へ・・・・?』


その一言を残して、電話の向こうの裕ちゃんは黙り込んでしまった。

きっと思考が追いついてこないんだろう。


『あの〜、もしかして・・・・・、邪魔した?』

「うん、すっごくいいタイミングで」

『あ・・・・・悪い、圭坊! すぐに切るから!! ホンマにごめんっ!!』

 
謝るだけ謝って、裕ちゃんは一方的に電話を切った。


・・・・・・・・・・・・・・この後、あたしにどうしろってのよ?!


石川に迫るだけでも、かなり勇気を使ったのに。

ムードを作るだけでも、かなり時間を使ったのに。

133 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月21日(土)02時38分50秒
最高です!!
石川とヤスのやりとりが凄い面白い。
肝心なところで邪魔が入る苦労人ヤスがいいです。
134 名前:ななし。 投稿日:2001年07月21日(土)13時43分58秒
やぐちゅう、やすいしどちらも良いですね。
でも、それと同じくらい漫才のような会話をする
裕ちゃんと圭ちゃんがおもろいっす。
135 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月22日(日)00時17分10秒
>133 
 保田さんてどうしても苦労してるように見えて仕方がないんですが・・・。
 みなさんはどうなんでしょう?同意見の方、いらっしゃいます??

>134
 漫才っすか・・・・・(w 
 なんかこの二人って、こんな会話してそうじゃありません?(勝手な妄想です)
 
さ、ついに長かった(?)やすいしが終結です。
お付き合いありがとうございました。でも、次のやつも付き合ってもらって、いいすか?
136 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月22日(日)00時18分47秒
一気に勢いが逸れてしまったあたしは、もうどうすることも出来なかった。

石川と見つめあったまま、5分ほどした時。あたしから言葉をかけた。


「・・・もう、寝よっか。明日はコンサートだしね」

「―――――――――」


顔に『なんでですか?!』って書いてある石川が、あたしを睨んでくる。


んな顔されても、無理なもんは無理。

これ以上、神経使ったら、明日のコンサート中に倒れるって。いや、マジで。


石川はあいかわらずあたしを睨んだまま、黙りこくっている。


本当にこのままじゃ、埒があかないと思ったあたしは、策士になってみた。


「・・・・いいじゃん、別に。また今度にすれば」

「・・・・・・・・・今度って、いつですか?」

「いつでも? 石川がしたい時に言ってくれれば、いいけど?」

「石川は・・・今が、いいです」


――――――こんなこと、普通に言う子だっけ? 
137 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月22日(日)00時19分53秒
うまく策に引っ掛かってくれない石川に、あたしは少し悩んだ。


どうしたもんか、と、頭を抱えたあげく、出て来たのは、歯の浮くような作戦だった。

出来ることならずっと使いたくはない。でも、今はもう、手段を選んでいる場合ではない。



時計を見れば、もうすぐ、AM 3:45。これ以上はヤバイ。

睡眠不足で倒れたら、みんなに迷惑がかかるし、石川もかわいそうだ。


(仕方ないか。保田圭、がんばってみます)


「石川」

「はい・・・・・・」

「急がなくてもよくない?」

「でも、これから忙しくなって、また会える日が少なくなっていっちゃうんじゃないですか?」

「いいじゃん、それでも。もし、そういう機会がなくて、近い内に石川を抱けなくても・・・・・・」



意味ありげに間をおく。

ただ単に、自分が恥ずかしかっただけなんだけどね。


「ずっと、待ってるからさ。・・・あたしは、ずっと、石川だけを待ってるから」

「―――――――!!」


石川が自分の下で、顔を崩していく。泣き笑いみたいなカンジ。


「・・・・・はい。ずっと待っててください、石川だけを」

「うん、もちろん!」
138 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月22日(日)00時20分44秒
満足して、石川の上から退こうとしたときだった。

不意に、腕を掴まれ、もとの体制まで戻された。


「保田さん。ひとつだけ、付け足しがあります」

「は? 付け足し??」

「そうです。石川はただの石川ではありません」


ただじゃないって・・・・・実は宇宙人だったんですっ、てか?



・・・・・・・・・・何考えてんのよ、自分。


「どういう意味なんですか、石川さん」

「あ、なんで敬語なんですかぁ」

「うっさいわね。いいから、とっとと言いなさいよ」

「んっふっふ〜♪ 石川はぁ・・・・・・・・・“保田さんの”石川なんです♪♪」





そんな事言われたら・・・・・あたしが今あきらめた意味がないじゃん・・・・・・・・・・・。
139 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月22日(日)00時21分38秒
あたしは石川を抱きしめて、ベットに横たわった。石川もあたしの背中に手を回して、答えてくれた。

それだけで行為に移行してしまいそうな自分を、長年培ってきた精神力でむりやり抑えた。

あたしから言い出したことなのに、先に破るのもあたしだなんて、情けなさすぎるから。


その日は、なにもしないでただ普通に、一緒に寝た。



翌日起きたのはあたしの方が早くて、少しの間だったけど、石川の寝顔を見学させてもらった。

起きた石川が、あたしに気付いてそっぽを向いてしまったけど、気にせず後ろから抱きしめた。


前にまわした腕に、ゆっくりと触れた石川の手が、二人の距離が縮まったことを伝えていた。


昨日の夜は、いろんな意味で二人の運命の日になった。と、あたしは勝手に思っている。



この関係が、いつまでも続くことを願って、今日もあたし達は舞台に立つ。

一人じゃない。いつでも傍に、“あいつ”の存在を感じながら。




 後日談になるが、あたしと石川がちゃんと、まぁ、そのぉ・・・・・・“大人”な関係になったのは、運命の日から1ヶ月後だった。


あたしってば、我慢強いわね(苦笑) 
140 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月22日(日)00時24分05秒
すみません。sageするとか言いながら、ソッコウ上げてしまいました。
下にあると更新にくいんです。本当にごめんなさい、作者の勝手です(ペコペコ)
141 名前:mo-na 投稿日:2001年07月22日(日)00時57分37秒
ゆゆたん&やぐやぐ は、どうなったのかなぁ〜〜
保石を邪魔したまんまで…(笑)
裕ちゃんが何もしないなんて有るのかな?<同室(爆)
142 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月22日(日)02時06分45秒
>141
 >>裕ちゃんが何もしないなんて有るのかな?
 なにもしないわきゃーないっす!!(強く言いきり)

 そして、それがもとでおお騒動に発展っす!!
143 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月23日(月)00時34分56秒
中澤さん・やぐっちゃん・なっちが登場します。
かなり前にリクエストを頂いた三角関係モノ。初めの作品の馴れ初め話。を、織り交ぜていく予定です。
切ないなっちゅー、甘いやぐちゅーなど、三人の微妙な関係を描きます。

中澤さんてタラシに見えません? 可愛いのにね・・・(作者は中澤さんよりも10以上年下です)
144 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月23日(月)00時36分15秒
さってと、お待ちかねの、あ・い・つ♪ やっと来よったわ。


あたしは、意気ヨウヨウと扉をあけた。―――――誰だかも、見ずに。


「・・・・・・・・・・・・・なんで・・・アンタがおんねん・・・・??」

「・・・・なんでって・・・・。裕ちゃんに会いに来たからに決まってるべ?」
145 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月23日(月)00時37分29秒
アタシは、てっきり矢口が『約束』を守ってきたんやと思ってた。

でも、そこにいたんは、矢口と身長は変わらんねんけど、矢口やない人。



―――――――安部 なつみ


「裕ちゃん? どうしたんだべ??」

「へ・・・・? あ・・・・・いや、別に? なんでもないで」


扉をあけたところで止まっていたアタシは、なっちの声で現実に引き戻された。


「・・・こんな所で、立ち話もなんやから、入るか?」

「当然だべ。裕ちゃん、もっと早く言うもんだべさ?」

「わるぅございました、気のきかん大人でっ」


懐かしいなっちとのじゃれあい。

ホンマに、最近は少なかったなぁ。やっぱり矢口と一緒にいることが多くなったからやろか?



「あれれ、いつも通り片付いてるね〜。さっすが、大人!」

「アンタなぁ、人の部屋に入って来て、一番に言うことがそれかいな」


ホンマ、なっちは変わらず、どっか抜けてるわ。昔のまんまや・・・・・・。
146 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月23日(月)00時43分53秒
「裕ちゃん、飲み物もらうね。って、どうせ、ミネラルウォーターか、ビールしかないんだろうけど」

「よーわかってるやん。文句があるなら飲むな」

「あ〜、ケチだべ裕ちゃん。いいべさ、勝手にだすべ」

「こら、人のもんやろが。もらう前にちゃんと『ください』て言わなアカンやろ」


そう言ってなっちを軽く叩く。笑顔のなっち。

なんや、ホンマに、昔に戻ったみたいやわ。




―――――――アタシとなっちが、今のアタシと矢口の関係やったとき、ちょっと思い出してまうわ。


あの頃と、なっちは全然かわってへん。あの頃みたいに、アタシに甘えてきてくれる。

正直、初めはどうしてええか悩んだけど、簡単やった。

なっちは以外と大人やった。せやから、ちゃんとケジメがつけれたんや。アタシも大人として、それに合わせた。

ただそれだけで、前以上に信頼し合える関係になった。

ある意味、矢口よりも、なっちの方が近いときもある。それは仕方ないと思うし、矢口に同じものを求めるつもりはない。


人にはそれぞれ、自分の役割があるんや。自分にないものは、人に補ってもらえばええ。

147 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月23日(月)00時45分56秒
「・・・・・・・裕ちゃ〜ん??」

「・・・・・あ?」


すまんなっち、今は君がいたんやったわ。つい、自分の世界にはいってしもたわ。ホンマ、ごめん。


「かんにんや、なっち。裕ちゃん、ちょっと疲れてんねん」

「あ、そっか、裕ちゃんはなっち達と違って、直前まで別のお仕事してたんだったね」

「そや。せやからな、わるいねんけど・・・・・・」


『寝かせてくれんか?』って、言うつもりやってんけどなぁ・・・・・。


「・・・なっち、膝枕してくれんか?」
148 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月23日(月)00時47分48秒


アホやな、アタシって。こんなとこで、いつものオヤジぶりを発揮せんでもええのに。

ほれみぃ、なっち笑っとるやないか。この後『裕ちゃんてオヤジだね〜』って、からかわれるに決まっとる。


――――――ホンマ、今日は予想がはずれる日やわ。

      ま、予想通りにいかんから、人生おもしろいんやけどな。


「いいよ? なっちの膝枕、裕ちゃんに貸したげる」


なっちはそう言って、部屋にあるソファーの端に座った。

ちょうど人一人分のスペースを作って、『はい』って膝を叩いてる。


「ほら、裕ちゃんが言ったんだべ? 言ったことには責任持たなきゃ、だべ?」

「・・・・・お・・おう・・」


あたしはぎこちない動きで、なっちのもとへ向かっていった。


何でこないに緊張せなアカンねん?! 今日の裕ちゃん、おかしいわ、絶対に。
149 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月23日(月)00時50分37秒
「くすくす・・・・。どうしたんだべ? 裕ちゃん、なんかへんだべさ」

「・・・・・アタシもそう思うわ」


膝に乗ったまま、何一つ話し出そうとしないアタシに、なっちは小さく笑った。

こんな会話、前にもしたことあるよな? 確か・・・・付き合い始めて間もない頃やったっけ。


「久々に裕ちゃんに膝枕なんかしたから、なっちもちょっと緊張気味だべ」

「みたいやな・・・。手、震えてる・・・・・・」


アタシはなっちの手を取った。


150 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月23日(月)03時18分48秒
なちゅー久々に見た気が(w
めっちゃいいスね!
△関係も面白そうだし(w
作者さんめっちゃ期待してます!
151 名前:読んでる人 投稿日:2001年07月23日(月)16時29分37秒
やぐなっちゅー、超期待です!
152 名前:読者の名無し。 投稿日:2001年07月23日(月)20時37分10秒
やぐなっちゅー♪わーいわーい♪
馴れ初め話も織り交ぜていかれるのですね。
楽しみです!
153 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月24日(火)01時05分05秒
どもどもです。

>150
 期待してくださいっ!! って、言えねーんすよ(泣)理由は後程。
>151
 この三人の三角関係って、多いっすよね? え? そんなことないすか?
>152
 切ないカンジも入ってきます。初挑戦なのでムズイっす・・・・。

ごめんなさい!! 25日から学校の行事で家をはなれます。よって更新は無理なのです(号泣)
明日の夜も来れるかわかんないし・・・・・。ほんとーに、すんません。
154 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月24日(火)01時06分05秒



なっちの手が震えるのは怖いからやないって、いつ気がついたんやっけ?

緊張してるときは、手をきつく握るんが癖なんやって、わかったんはいつや?





両方、少なくとも矢口と知り合う前や。アタシが、なっちしか見てへんかったときのことや。




・・・・・なんや、今日はえらい、昔のこと思い出すなぁ。久しぶりになっちと二人っきりやからか?


「なんか・・・懐かしいな。こうやって、昔はよく裕ちゃんにしてたのにね?」

「・・・・・・せやったかな・・・」


なっちの問いかけに、アタシはあいまいに答える事しかできんかった。


アカンわ、なんや、ヘンな気分や・・・・・。はよ来い、矢口。



  ―――アタシがおかしくなってまわんうちに・・・・・
155 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月24日(火)01時06分55秒

「・・・裕ちゃん・・・・・・」


あたしの名前を呟いたなっちの顔は、昔のなっちやった。

アタシが一番愛しいて、思ってた頃のなっちやった。


だんだんと近づいてくるなっちの顔・・・・・いや、唇に、あたしは動けんかった。

・・・・・これもちゃうわ。動かんかった。自分の意思で、止めようとせんかったんや。




『・』




重なった唇は、もうずっと前に失った大切なものから、なにもかわってなかった。

アタシの事を、『一番好き』って言ってくれた、あの頃のままやった。



156 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月24日(火)01時08分25秒
れ? れれれ???
『・』になってる・・・。
本当は『・・・・・・・・・・・』くらいにいっぱいあるはずやのに。

そう読んで下さい。ごめんなさい。
157 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月24日(火)01時09分16秒



「裕ちゃん、いいの? 矢口に怒られるよ」

「わかってるんやったら、何で、こんなことしたんや? 自分も共犯やで?」

「うん、知ってるよ? 裕ちゃんとなら、全然平気」


上から見下ろすなっちの視線に、アタシの中に在って、ずっと閉じ込めてたなにかが、再活動しだした。


矢口、すまんな・・・・・・。アタシの浮気性、全然治ってなかったみたいやわ。



そう心の中で矢口に謝罪して、アタシはなっちを抱きしめた。なっちも、それに答えた。


忘れかけていた、甘く、優しい香り。前は、好きなときに感じることの出来た、腕の中の存在。

どんなに辛くても、いつでも傍にいてくれた、一時期はアタシの半身だとも思った、大切な人。


数年前にはごく自然に出来た、些細なことなのに、アタシの心臓は早鐘をうち続けている。


「裕ちゃん・・・・・なっちのこと、好き?」

「好きやで。好きなやつにしか、こんなことはせん」
158 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月24日(火)01時11分02秒


アタシとなっちの体制は、さっきと入れ代わっていた。

ソファーになっちを押し倒し、覆い被さっていく。目を閉じたなっちに、もう一度口付けて、下にさがる。


「ん・・・っ!!」


なっちの服のボタンをはずし、露になった首に、キスマークをつけた。

刺激への反応の仕方も、昔とかわってない。と、いうことは、もしかすると、もしかするかも?


「なっち、もしかして、アタシと別れてから、誰ともつきおーてへんの?」

「・・・・うん・・・。ずっと、裕ちゃんが忘れられなかった、から・・・」

「・・・・・・・・・・・」

「ずっと、なっちは、裕ちゃんしか好きじゃなかったんだよ? 裕ちゃんだけを、想い続けてたんだよ?」


どうしてこの子は、こんなにも素直に自分の気持ちを言えるのだろうか? 

そんななっちは、本当に可愛かったし、好きやとも思った。


けどな、アタシの中には、もう一人居るんや。なっちと同じくらい、大切で愛しいやつ。


――――――――――・・・矢口



    コンコンコン・・・・・

159 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月24日(火)01時12分11秒


あたしの声が届いたんか知らんけど、良くも悪くもあるタイミングで、部屋の戸がノックされた。

ノックしたんが誰なんかなんて、思い当たるのは一人しか居らん。・・・・・なっちも、気付いてる。


「・・・裕ちゃん、矢口だよ。開けてあげなくちゃ」

「・・・・・・・・・・」


開けてどないしたらええねん? この状況で、なんて矢口に説明するんや・・・?


「裕ちゃん」

「わかってる・・・・。でもな、何て言うたら・・・・・・・・」

「いいから、矢口、中に入れて? なっちがちゃんと、説明するよ」

「・・・・・・・わかった」


眼を見たまま、なっちが言った。どこか、自信がありそうなモノ言いに、アタシは折れた。
160 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月24日(火)23時53分09秒


ゆっくりと扉を開けると、そこには、アタシの大切な人。嬉しいのに、素直に笑えん自分が悲しい。


「こら、裕子っ! せっかく矢口が来てやってんのに、ノックしてからどれだけ待たせんだよ!!」

「・・・・ゴメンな、ちょっと寝とったから、すぐに起きれんかったんや」


無理やり作った笑顔。案の定、矢口にはすぐにバレてしもた。


「裕ちゃん・・・? 何かあったの? ・・・疲れてるなら矢口、帰るよ?」


最後の一文はアタシにでもわかるくらいに、無理をして言ってた。

ホンマはずっと一緒に居りたいねんな、矢口も。

アタシかて、こんな状態やなかったら、迷わず中に連れ込んで、抱きしめたるわ。


「・・・・・・大丈夫やから、入り」

161 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月24日(火)23時54分08秒


アタシはなっちの言葉を信用して、なっちに任せることにした。このまま黙ってても、なんや、気分が悪い。

それに、矢口の好きってこの程度で崩れてまうもんなんか、試してみたかった。


・・・・・・アタシは、最低な大人や・・・・ゴメンな、矢口、なっち・・・・・・。



  パタン

矢口はそれ以上何も言わずに、素直にアタシの言葉にしたがって、部屋に入った。

廊下やと、いつ人にきかれるかわからんしな。矢口なりに気を配ってくれたんやと思う。


「裕ちゃんっ!! なに?? ねえ、どうしたの?!」


ちょっと奥まで部屋に入ると、矢口は我慢していたものを一気に吐き出した。

声を荒げて、あたしの腕を掴んでくる。矢口の心配そうな視線が、イタイ・・・・・。


「・・・矢口・・・・・。あっちで、ゆっくり話しよ?」


矢口とは一度も視線を合わせることなく、アタシは矢口をなっちのいる所まで促した。

が、矢口はあたしの言うことをきかなかった。


「やだっ! 今すぐ、ここで言ってよ!!」

「なんでや? どこで言うたかて、同じやろ?」

「だったらいいじゃんか、ここで言って!!」


矢口は本能的に、向こうにいったら嫌なことがあるのを知っていたのかもしれない。


でもな、矢口? 要らんことほど、簡単に出会えるもんなんやで?




「・・・・・矢口・・・・、裕ちゃん、放してあげなよ」
162 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月24日(火)23時57分02秒

あたしと矢口の言い合いを聞いていたんだろうなっちが、真剣な顔で叫び続ける矢口を制した。

訳がわからなくて停止する矢口。アタシはなっちの出方を待った。

情けない話やけど。もう、この先はなっちに任せるしか、あたしには出来へん。


「・・・・・・・なんで・・・・なっちが、ここに・・・??」

「なっちが、裕ちゃんに会いたくて、ここに来たからだべ」

「・・・!? なに、言ってるのよ、なっち??」



「矢口、なっちはずっと裕ちゃんが好きだったべ」




なっちの言葉は、ついさっき、アタシに向けられたものと同じやった。

―――――――――中に含んだ意味は違ごうたけど。


「そして・・・・・今も、なっちは裕ちゃんが好き。他の誰にも譲れないくらい、裕ちゃんが好き」

「!!!」

「もちろん、矢口にだって譲りたくない」


矢口の顔がかわっていく。目の前のライバルに対して、敵意を剥き出しにしていく。


「だから、なに? 裕ちゃんは今、矢口の恋人なんだよ? なっちはもうフラれたんじゃんかっ」

「わかってるよ? でもね、矢口、恋人がいるからって、付き合っちゃいけないなんてことないんだよ?」

「・・・・・いけないんだよ、そんなことしちゃ」

「そんなことないよ。大人の世界では、それもひとつの恋愛の形なんだよ?」


目には見えない火花が散ってる。いつもは仲のええこの二人が、真剣にケンカしてる。

原因が自分なんやっ、て思うと、胸のあたりがキリキリと痛んだ。
163 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月25日(水)00時01分33秒


「・・・あっそ、だから? 少なくとも裕ちゃんはそんな事しないよ。

矢口を悲しませるようなこと、絶対にしない」

「そっかな? 矢口、これ、見て?」


なっちはおもむろに自分のシャツの襟をめくり、首のあたりを指した。


あ・・・あそこって、確か・・・・・・・・。



アタシの予想通り、そこにあったのは真新しいキスマーク。

数分以内につけたモノだって、よくわかるくらいに、はっきりと付いてる。


「!!!!! ・・・・・・裕ちゃんっ?! どういうことっ!! 説明してよ!!!」


矢口はあたしの肩を掴んで、壁に押し付けた。瞳は涙で潤んでいる。


「・・・・・・・すまん、矢口・・・」

「・・・っ! すまんじゃ・・・わかんなよ・・・っ!! ちゃんと、説明、してよぉ・・・・・!!」



泣き出してしまった矢口に、あたしは手が伸びなかった。

何て言葉をかけていいかわからんかったし、そんな資格すら、ないような気がしたから。


「矢口・・・・、なっちが説明するから、裕ちゃんを責めないで」


どうも動く事の出来ないアタシに、なっちが手を貸してくれた。でも、今の矢口には逆効果だった。
164 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月25日(水)00時05分08秒


「なっちになんか聞いてないっ!! あたしは裕ちゃんに聞いてるのっ!!」

「矢口・・・!! それは言い過ぎや、なっちに謝るんや」


つい、反射的に、リーダーの口調になってしまったアタシ。修羅場に口なんか挟むもんやなかったわ。


「うるさい!! もういいよっ!! 裕ちゃんなんか大嫌いだっ! なっちんとこに帰っちゃえっ!!」

「え? いいの、裕ちゃん、なっちがもらっても?」



なっちのこの一言で、アタシのコンサート4日間は、地獄と化した。


「・・・・・・絶対、なっちになんか、渡さないっ・・・」


165 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月25日(水)09時04分55秒
す、すごい・・・女同士の修羅場・・・。
でもなんかこの3角関係は普通の気がするのは
気のせいですかね(^-^;

では、頑張って下さい!続ききたいしてます。
166 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月26日(木)01時30分27秒
やぐなちゅー最高!!
めちゃくちゃ先が気になるよー
長編希望(w
167 名前:読んでる人 投稿日:2001年07月27日(金)20時11分36秒
こーゆー展開のやぐなっちゅーを待ってました!!
続き激期待!!
168 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月28日(土)00時21分42秒
まず初めに、ただいまです。やっと帰って来れたです、はい。

>165
 普通な気、しますよね? 期待に添えるように頑張ります。
>166
 長編にしますとも!! ただし、次があるので(まだあるんかい?!)頑張って更新していかないといけないですが(苦笑)
>167
 『激』期待っすか(w 頑張りますので、どんどん感想なんか書いてください。あると嬉しいんです(w

さぁ、今日の更新スタートだ☆
169 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月28日(土)00時23分19秒

「なんだべ、それ。矢口、さっきと言ってることが違うべさ?」

「いいんだよ! 女の子が言うことには矛盾がつきものなのっ!!」


会話だけなら、それほど真剣に聞こえないんやけどなぁ・・・。


なっちと矢口はその後もお互い一歩も引かずに、睨み合いが続いた。

アタシはその間、黙ってることしかできんかった。・・・・・アホ裕子。



「・・・わかったべ。矢口が裕ちゃんをどれだけ大切に想ってるか、よっく、わかったべ」

「じゃ・・!!」

「で・もっ!! 矢口の気持ちとなっちの気持ちは、同じくらいなんだべ。それは、わかってくれるべさ?」


なっちが矢口につめよってる。なんかちびジャイア○とちびの○たくんみたいや(笑)

・・・・・こら自分、なに現実逃避ア〜ンド責任放棄してんねん。誰のせいやと思っとるねん?!
170 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月28日(土)00時27分45秒



「・・・わかんないよ〜だっ!! 裕ちゃんの事、世界で一番好きなのは矢口だもん! 

 一番は二人もいないよっ!」


ごっつ、嬉しいねんけどな・・・・・。

矢口・・・自分、いくつやねん・・・? 

はぁ・・・・・嬉しいねんけど、なっちの前やと素直に喜べんわ・・・・。



「じゃあ、一番は矢口でいいべ。で、『紙一重』の差で、二番がなっちだべ」


おお、なっち、なんか大人っぽいなぁ? 


・・・・・ちゃうわ、矢口が子供っぽすぎるんや・・・。



「『紙一重』でも、矢口が一番なのには変わりないじゃんっ。

 お互いの一番と一緒にいるのが最高なんだもん!」


「矢口、『紙一重』ってことは、すぐに入れ代われるってことなんだべ。

 だから、まだなっちにもチャンスはあるんだべ!」


「ないよ! 裕ちゃんはずっと、矢口だけの裕ちゃんなんだもんっ!!」

「そんなのわかんないべ? 現に裕ちゃん、浮気しちゃったべさ?」


そう言って、なっちが再度アタシのつけたキスマークを見せる。強気ななっちに怖いものはないらしい。


「――してないもん。未遂じゃんか・・・・・」

「あのまま矢口が来なかったら、絶対にしてたべ。ね、裕ちゃん」



・はぁ?!


なっち、そこでアタシに話を振るのは間違いやと思わんかったんか?! 




そんなもん・・・・・答えなんか決まっとるよ。

でもな? 矢口がすっごい顔して睨んでるなか、小心者のアタシに言えってか? 

なっち・・・結構、ヒドイで、自分。
171 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月28日(土)00時31分58秒


「してないよね、裕ちゃん!! 
 
 裕ちゃんはいつでも、矢口だけを想ってくれてるんだよねっ?!」


「裕ちゃん、正直に言ってくれていいべさ。

 なっちは矢口と違って、割り切った浮気はいいと思ってるべ」


「浮気はダメなの!! そんなの当然じゃんかっ!!」



なっちの一言に、すかさず矢口が突っ込む。

そない、ムキにならんでもええんちゃうの・・・・・?



「それは矢口がお子様だから、そう思うんだべ。さっきも言ったべ・・・・・・!」

「だってさ・・・・・・・!!」



二人の熱弁はだんだん大きくなっていく。

アカン、これ以上は周りに迷惑や。


止めなアカンねんけど・・・何て言うて止めるんや???



「だいだいなっちのは、1年以上も前の話じゃんかよぉ!!」

「そうだべ? 1年以上もずっと、裕ちゃんだけを思ってるんだべ。愛がフカイ証拠だべさ」

「そんなの矢口だって同じだいっ! 片思い期間なんか半年以上あったんだからなー!!」



アタシが悩んでる間にも、二人のボリュームは上がる一方や。


人が真剣に考えてるのに・・・・・!!


172 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月28日(土)00時33分16秒



「・・・・・アンタらっ・・・やっかましいわっ!! 人の迷惑も考えぇ!!」

『!!!!!』



怒鳴ってしまったアタシに驚いた二人は、ケンカしてたにも関わらず、

お互いの手を握り締めて後ずさった。





『ご・・・っ、ごめんなさいっ!!』

「?! ・・・・あ! ・・ちゃうねん、ゴメン、謝らなアカンのはアタシやのに・・・ゴメンな」



二人の泣きそうな顔で、アタシは理性を取り戻したようだ。

フカブカと頭は下げてみたものの、上げれない・・・・・。どうしよう・・・?



「・・・・・矢口、今日はもうやめるべ? 明日からの予定にもヒビクべさ」

「・・・・・・・・・・わかったよ・・・。部屋にかえるよ・・・・・・」




「矢口・・・なっち・・・」



ゆっくりと部屋を出て行こうとするなっちと矢口。


アタシは見てることしかできんかった。




「裕ちゃん、ちょっとだけ、話していい?」
173 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月28日(土)02時04分20秒
作者様
お帰りなさい!
更新待っておりました(w
頑張ってください
174 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月29日(日)00時03分02秒
>173
 ただいまです!! 待っていてくれる方がお一人でも居られて、作者は嬉しいです(泣)
 頑張りますともっ、あなたの為に!(読んで下さってる読者の為に、です)
175 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月29日(日)00時04分42秒


部屋の扉を開けようとしていたアタシに、なっちが言った。

ちょっと迷ったけど、ええよ、って笑いかけた。矢口の視線はメッチャ痛かったけどな・・・・・。



「なんや、なっち。明日の事とかか?」

「裕ちゃんてすぐにお仕事の話するよね〜。堅過ぎだべ」

「あ? そないなこと言う為によんだんか?」

「なわけないっしょ? ちょっと耳かして」



アタシはなっちの言うまま、横を向いてなっちに近づいた。


・・・・・・・・はぁ・・・失敗やったわ。



ある程度まで近づくと、いきなりなっちがアタシの首に手を回してきた。

焦ってるアタシにはお構いなしで、なっちはアタシの頬に『チュッ』ってキスした。



なっちへの愛が戻ったアタシとしては、メッチャ嬉しいねんで? 







   ・・・・・二人っきりやったらな・・・・・・





176 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月29日(日)00時06分30秒



『!!!!!!!!!!』




なっち以外の二人の感情は、そのとき見事に重なった。

驚きの意味は違うし、片方には怒りがすぐに芽生えたけど。





「なっち・・・・!!」

「なっちがキスしてあげたんだから、きっと今日はぐっすり眠れるべ。じゃあね、また明日〜〜」

「・」





なっちは怒ってる矢口を無視して、自分の部屋に帰って行った。


なっち・・・爆弾の後始末は、ちゃんとしていって欲しいわ、・・・ホンマに。





「・・・・・・・裕ちゃん・・・・・・」

「はいっ!!」



急に目の前の矢口に呼ばれて、アタシは久々に緊張してしまった。

矢口はどこか悲しそうな、それでいて、怒りに満ちたオーラをかもし出していた。

――――――――今にも泣き出しそうや。

177 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月29日(日)00時07分52秒



「浮気、しないって、約束したよね?」

「は・・ぃ・・・・。ごめんなさい」

「・・・・・・・・謝るんだったら、初めからしなきゃいいのに・・・!!」





それからアタシは矢口の機嫌が回復するまで、ずっと頭を下げつづけた。



途中、矢口がお風呂に入ると言い出したから部屋の風呂に入れたった。




その間に相談しようと思うて、みっちゃんに電話した。

・・・・・・みっちゃん、電源切ったらアカンわ。


じゃあ、って考えたら、次に浮かんできたのは圭坊やった。

ちょっとお邪魔かな?って思うたけど、こっちもせっぱつまっとるから、ってことでかけた。






―・・・・・・・・・・




やってもーた・・・。すまん圭坊、ジャストミートするとは思わんかったんや。


この埋め合わせは、いつかどこかで・・・! 

って、心の中で懺悔して、次にいこうとした時・・・・・。





「・・・・・ありがと、裕ちゃん、ちょっとスッキリしたよ」
178 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月29日(日)00時22分43秒
あぁ・・・こういう風につながるのか・・・。
こっちはこっちで修羅場だったんだ・・・。

あっ!ちゃんと見てますからね(笑)
頑張って下さいね!
179 名前:読者の名無し。 投稿日:2001年07月29日(日)01時38分54秒
なるほど。圭ちゃんへの電話はあの電話だったわけですね(笑)
三角関係、すごいことになってますね〜。
先がとっても気になります!
180 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月30日(月)00時12分32秒
>178
 見てるんすか?! ありがとうございます・・・(号泣)
>179
 かんなり、長くなる予定なんで、なが〜〜くお付き合いしてくださいね(w
181 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月30日(月)01時04分42秒




矢口、風呂早いな・・・・・。もっとゆっくり浸かってきたらよかったのに。



「そらよかったわ。こっち来て座り」


心とは裏腹な台詞が、口を割って出て来た。





「うん・・・・・・」



自分で持ってきたハーフパンツとTシャツを着た矢口が、

当たり前のようにアタシの膝に乗る。


アタシと向かい合わせになるみたいにして矢口が座り、アタシの首に手を回す。





「裕ちゃん・・・・・大好き・・だよぉ・・・・・・・!!」

「!! ・・・矢口・・・・・・」



目を合わせた瞬間に、矢口が泣き出してしまった。


アタシは凭れ掛かってくる矢口を支えながら、背中を優しくさすった。

矢口が泣き止むまで、ずっと。


182 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月30日(月)23時37分00秒



それは時間にしたら、かなり長かったと思う。

だって気がついた頃には、朝日が昇ってたんやもん。






「裕ちゃん・・・矢口のこと・・・・・好き、だよね・・・?」




なんとか落ち着いた矢口が言った、最初の言葉は、アタシを憂鬱にさせた。



素直な気持ちで、全部答える。そう決めたんや。




「もちろんやんか。好きやで?」

「・・・じゃあ、なっちは? 矢口となっち、どっちが好き・・・・・?」



矢口は、少し涙の後が残った頬をアタシにすり寄せて、耳元できいてきた。





183 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年07月30日(月)23時38分43秒





「・・・・・あたしは・・・なっちも好きや。矢口と同じくらい、好きなんや」

「・・・・・・・・・・・・」



アタシの背中にある矢口の手に、いっそう強い力が入る。

肩口の顔も、これでもかってくらいに、押し付けられてる。



―――――――――身体のいろんな所が、痛い。でも、そんなん、関係ない




「矢口、落ち着いてきいてや? なっちが言うとったように、

 今、アタシの中の矢口となっちは『紙一重』なんや。
 
 でもな、意味は違うねん。簡単に入れ代わる『紙一重』やない。それは確かや」


「・・・うん」

「ただな・・・・・両方、『本気』で好きになってしもたみたいや・・・」

「・・・うん・・・・・」







矢口の手は、緩まることなく、アタシの身体を締め付けてくる。


184 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月01日(水)00時08分52秒



「矢口・・・アタシは、最低な人間や。ずっと、矢口を傷つけてる・・・・・」

「・・・・・・・」

「大切な矢口が、ずっと近くにいてくれてるのに、周りを見てまう」

「・・・・・・・」

「・・・浮気かて、ホンマは今まで何回かしてる。・・・・・ごめん」




そのとき、矢口の腕から力が抜けた。アタシの告白に愛想がつきたんやろか・・・?






「・・・知ってたよ・・。圭ちゃんにみっちゃん、あと後藤とかでしょ?」

「!! ―――知ってたんや・・・・・なんで・・・?」


「みんな、すっごく気を遣ってくれたりしてたから。絶対矢口の前じゃ、そんなそぶり見せなかった」


「・・・・そら・・そやろな・・」


「それが『いつもと違う』って、矢口には見えたの。

 何でかわかったのは、たまたま見ちゃったから」

185 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月01日(水)00時10分02秒



見た? って、何を?? ちゃう、誰との時を??? 

バレへんようにしとったはずやねんけどな・・・?





「あ〜〜・・・・・誰との?」

「カオリ・・・・と、石川」

「あ・・その二人な・・・・・最近とちゃう?」


「・・・そこで笑顔になんないでよ、気分悪くなるから」



あ、や、別に、楽しかったからとかちゃうねんで? これはいわゆる、苦笑いとゆーやつで・・・。


どんな顔してええのかわらんのよ。自分の浮気現場を恋人に見られたわけやしな・・・・。




「でも、矢口は・・・なんでアタシに言わへんかったんや? 怒って当然やのに」

「・・だって・・・・裕ちゃんは浮気癖があって苦労する、って、聞いてたんだもん・・・」




186 名前:読者の名無し。 投稿日:2001年08月01日(水)00時22分53秒
裕ちゃんの浮気癖すごいですね。
メンバーのほとんどと。。。(笑)
つづき楽しみです〜
187 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月01日(水)00時40分07秒
いくらなんでもやりすぎだろ、ねーさん(T T
188 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月01日(水)03時19分15秒
姐さん・・・それはさすがにちょっと・・・
でも、姐さんのキャラなら・・・
吉澤とも・・・
189 名前:mo-na 投稿日:2001年08月01日(水)03時36分08秒
姐さんは前科何犯なんでしょう?(笑)
さて、どうする姐さん…
190 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月02日(木)00時48分51秒
>186
 浮気性について、なんか賛否両論出てますね(w
 続き待っててくださ〜い。
>187
 (T T)っすか。やり過ぎですね、確かに。
 でも、こんな過去があってこそ、今やぐっちゃんを大切にする事の意味を知ってる、
 と、作者は勝手に思ってます(爆)。
>188
 吉澤さんっすか?! か、考えときます・・・。
 姐さんの浮気に反対意見が出てるみたいなんで(?)。
>189
 さぁ?(w 何犯なんでしょうね??
191 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月02日(木)00時52分08秒





それは・・・・間違いなく、なっちやな。

なっちが見て見ぬフリしてくれてんのをいいことに、かなり派手にしとったからな〜・・・。


紗耶香に、あやっぺ、明日香もやったかな・・・・?





「でもさぁ・・・あんなにヒドイとは思わなかったよ・・・。

 あれじゃ、誰が恋人なんだかわかんないじゃん」


「・・・・・ホンマに、すんません」

「だからぁ、謝るんだったら・・・って、もういいけど」


影の落ちた顔をしたアタシに、矢口はその先を言うのをやめた。



「でね、矢口が怒らなかったわけだけどね。本当はその場で怒鳴りたかったよ?」

「やろなぁ・・・アタシやったら、ぜったい怒鳴ってるわ」



キッ! って、矢口が睨んできた。ごめんなさい、黙ってきいてます。


192 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月02日(木)00時53分34秒



「でもさ、それって大人気ないじゃん。

 独占欲が強すぎる人って、裕ちゃん嫌いだって言ってたじゃんか?」


「あぁ・・・・どっかの番組のアンケートでな」


でも、オンエアーされてないんちゃうかったっけ、それ。



「だから、矢口は我慢したの。・・・それに、裕ちゃんにとって、
 
 あれは『遊び』なんだって、わかってたから」


「はぁ・・・・・」

「『本気』なのは、矢口一人なんだって、なんでか信じれたから。だから怒んなかったの」





193 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月02日(木)00時54分35秒





要は、矢口はアタシに愛されてる、って自信があったわけなんや。

だから、くだらんメクジラ立てんかったんや。




―――――もしかして、なっちも同じやったんやろか・・・?






「裕ちゃん・・・今、なっちのこと考えてたでしょ」

「へっ!?」

「やっぱり・・・。矢口と話してるのに、他の誰かのことなんか頭に浮かべないでよ!!」

「ご、ごめん、矢口!! つい思い出してしもたんや。ホンマ、ごめん!!」 




また泣きそうな矢口の顔。不謹慎やけど、やっぱり矢口はどんな顔してても可愛いわぁ・・・。



194 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月02日(木)01時29分15秒
やぐなっちゅー!
またの名はTUNAGI!!
195 名前:mo-na 投稿日:2001年08月02日(木)04時06分29秒
tsunagi
    ですよ!
役名
たにし=なっち
ねぎし=ゆうちゃん
こにし=まりっぺ  (コネタでした。)
196 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月03日(金)15時46分19秒
>194
 『TSUNAGI』『モーニング娘。』ファンになってから日が浅いので、彼女達の活動などを知らないのです(泣)
 誰か教えてくださ〜い!! この三人(裕ちゃん一番)マジで好きなんです!!
>195
 コネタがわからーん!! アホな作者ですんません(ペコ)
 よければ教えてください。
197 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月03日(金)17時29分59秒
  『真昼のモーニングコール』




はいっ、初めまして、モーニング娘。の加護亜依です。

今日は加護のじまん話を聞いて下さ〜い。



加護はですね〜、最近『モーニングコール』って言うのをしてるんですよ〜〜。

でも、朝じゃなくて、お昼頃にかけるんです。


え? なんで『モーニングコール』って言うのかって? それは後になればわかります!!



『向こうの人』が『起こして』って言うんですけどぉ、加護より早く起きてるんで、

朝かけてもあんまり意味がないんです。だからお昼にかけるんです。


加護達はまだお子様で、夜にお仕事とかは出来ないんです。

でも、『向こうの人』は大人だから、夜遅くまでお仕事があるんです。

それに夜は、加護が早く寝ちゃうんで、お話が出来ません。


朝とお昼がダメなんだから、残ってるのはお昼ですよ。

お昼なら加護達はお仕事があって寝てるヒマなんてありません。

少ない休憩の時間をぬって、今日も『モーニングコール』します。



198 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月03日(金)17時32分18秒




「おはようございますっ!」

『・・・・・おはよう・・・。今日も起こしてくれたん?』

「はいっ! お仕事に遅れないように、加護が“モーニングコール”しましたっ!!」

『そうか・・・・。ありがとうな、毎日毎日』

「いいのです! いつもお世話になってるお返しです!!」



一日ぶりに聞いた声です。加護のテンションは上がっていきます。


やわらかい関西弁のイントネーション。加護と同じです。

加護が自然と関西弁を話せる場所なんです。加護が大好きな場所なんです。

199 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月03日(金)17時32分55秒


「加護〜〜〜? そろそろ休憩おわるよ〜〜〜〜〜」


ム、保田さんなのです。加護の楽しい時間を邪魔する声なのです。

もうちょっとお話がしたいのです。もう次は明日のお昼まで聞けないのです。


―――――それは嫌なのです。


「加護? 後ろで圭坊の声しとるで、はよ行きや」


『向こうの人』は加護の気持ちを読めるエスパーではないのです。だから、仕方ない事なのです。

でも、『もうちょっと話したいなぁ?』くらいは、言ってくれてもいいと思うのです。


「加護〜〜? どないしたんやぁ? みんな待たせたらアカンで〜」


それはわかってます。でも、やっぱりお話がしたいです。まだ5分くらいしかお話してないです。


加護は無意識にセットの陰に隠れました。保田さんから見えない位置です。


「休憩が伸びたんです。もうちょっとお話できます」


ちょっと嘘もついてみました。今日の加護は悪い娘です。

200 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月03日(金)17時34分45秒


「・・・・・加護・・・ホンマなんやな?」

「・・・・・・」

「加護? 嘘やったら、今のうちに謝りや。で、ちゃんと収録行きなさい」


さっきからグサッってなにかが突き刺さってます。

全然会ってないのに、お話だって1日5分くらいだけなのに、どうしてこの人はこんなにも冷たいのですか?

加護の言った『好き』と違う『好き』なんですか? だから、平気なんですか?


加護がなにも喋らなくなったのを心配してくれたんでしょうか。

向こうから、いつもは聞けない一言が出ました。




「加護・・・、アタシかて、もうちょっと加護と話したいよ?」

「!!」


今・・今、『話したい』って、『加護と話したい』って言いはった・・・!!


今まで一度も聞けなかった・・・、聞きたくていろんな努力とかもした・・・。

やっと、聞けた・・・。ムッチャ嬉しい・・・!!

201 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月03日(金)17時35分28秒


加護の興奮とは関係なく、ちょっとお説教が始まりました。加護が悪いんです、ごめんなさい。


「でもな、みんなに迷惑かかるやろ? それはしたらアカン。わかるな?」

「・・・・・わかります・・・」

「・・・なんや、嬉しそうな声してへんか?」

「!! してないですっ、勘違いなのですっっ!」


ついつい声が笑ってたんですね。

だって、嬉しいんだもん。抑えきれないくらいに。


「加護、今日な、アタシ早いねんけど、加護は? 今日の夜、ちょっと電話で話できへんか?」

「・・・・・・・・」

「加護? 無理にとは言わんからな、明日の仕事とかもあると思うし―――――」

「早いです!! 空いてます!! 電話します!!」

 
加護は相手の声をさえぎって叫びました! こんなチャンス二度とないです!!


「プッ・・・!! あはははははーー!! なんやその言い方?! 単語で喋るなやーー!!」


電話口ですごい笑い声がしてます。

加護・・・・・そんなに面白いこと言いましたか?

202 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月03日(金)17時36分22秒


加護の興奮とは関係なく、ちょっとお説教が始まりました。加護が悪いんです、ごめんなさい。


「でもな、みんなに迷惑かかるやろ? それはしたらアカン。わかるな?」

「・・・・・わかります・・・」

「・・・なんや、嬉しそうな声してへんか?」

「!! してないですっ、勘違いなのですっっ!」


ついつい声が笑ってたんですね。

だって、嬉しいんだもん。抑えきれないくらいに。


「加護、今日な、アタシ早いねんけど、加護は? 今日の夜、ちょっと電話で話できへんか?」

「・・・・・・・・」

「加護? 無理にとは言わんからな、明日の仕事とかもあると思うし―――――」

「早いです!! 空いてます!! 電話します!!」

 
加護は相手の声をさえぎって叫びました! こんなチャンス二度とないです!!


「プッ・・・!! あはははははーー!! なんやその言い方?! 単語で喋るなやーー!!」


電話口ですごい笑い声がしてます。

加護・・・・・そんなに面白いこと言いましたか?

203 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月03日(金)17時37分28秒
あれ? なんか二回入ってますね(汗)
気にしないでください。
204 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月03日(金)17時37分59秒


「くっくっく・・・。加護ぉ、やっぱりアンタおもろいな〜〜。一緒にいて飽きんはずやわ」

「?! なっ、なんて言いましたかっ?! 今、なんて言ったんですか??」

「あぁ〜? さぁ、なんて言ったんでしょう?」


うぅ・・・、なんとなくしか聞き取れませんでした〜〜〜。

すっごく嬉しくて、飛び上がりそうになる、くらいのこと、言われた気がするんですけどぉ?

もう一回言ってください、って言っても、どうせ言ってくれないんだろうけど・・・・。


『加護、圭坊が呼んでたやろ? はよ行かなアカンで』

「・・・はい・・・。それじゃ、お仕事、頑張ってください・・・」


と、一気にテンションが下がって、しない方がよかったのかな?

って、後悔しながら電話を切ろうとしたとき・・・。



『・・・はよ行かな、はよ終わらんやんか・・・』
205 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月03日(金)17時39分02秒


機械で変換された聞き取りにくい音が、かろうじて加護の耳にとどきました。

やっぱり気になるので、質問しておきます。


「今、なにか言いましたか?」

『ん? ふふふ・・、別になんも言うとらんで? 空耳ちゃうか?』


・・・なにか言いましたね。声がイジワルになってます。


「なんなんですかぁ?? 教えてください!!」

『ん〜〜、せやな〜〜・・・、今日の夜なら、言うたってもええで?』

「!! 本当ですか? 絶対ですよ! 約束ですからね!?」

『・・・知らんよ? 約束なんかしとらんもん』


またそうやって、加護をいじめるんです! 



でも加護は知ってるんですよ? そんなことを言うときは、絶対に優しい顔になってるってことを。

それで、絶対に教えてくれるんです。イジワルだけど、優しい人なんです。


206 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月03日(金)17時39分44秒


『ほら、いい加減、行かなアカンのとちゃうか? 

 圭坊も怖いけど、アンタにとっては新リーダーも恐怖なんやろ?』


「はいっ! 飯田さんも保田さんも怖いです!!」

『“怖いです”てアンタ・・・・・。ホンマ、面白いなぁ』


加護は面白いですか? 笑ってもらえるならいいです!! ずっと笑顔でいて欲しいのです!!

ちょっと幸せ気分にひたれたと思ったのです。・・・神様もイジワルなのです。




「加護ー!! 本気でヤバイから帰ってきなさーい!!」

「わっ、保田さんが怒ってるのです・・・!」

『本気みたいやから、行きや。アタシとは今日の夜、いっぱい話したらええねんからな』

「はい! お仕事、頑張ってきます!! ・・・あ・・、夜、寝ちゃわないでくださいよ!!」

『はいはい。ちゃんとお仕事してくんねんでー』

「中澤さんもですよーー」


―――――えへへ♪ 今日はいつもの100倍頑張れそうです!!

207 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月03日(金)17時40分56秒


  オマケ of 『真昼のモーニングコール』


「は〜〜〜」


ケイタイを切って、ため息ひとつ。ため息の形容詞『幸せそうな』。


「“モーニングコール”・・・ね・・。はは、ありがたいことやわ、ホンマに」



ドラマだ、新曲のPRだ、歌番組の収録だ、という過密スケジュールの合間で、やっと手に入れた睡眠時間。

ほとんど寝ていない者にとって、これほど至福のときはないのだ。


なのに・・・・。眠りに落ちれそうになった頃、無常にも響き渡った着信音。

これが他の誰から、けっして取りはしないのだが・・・。



「あの娘じゃ、しゃーないやん?」


苦笑いのもれる中澤。


「今日の夜もきっと徹夜に近いんやろうし? ホンマ、元気な彼女を持つと、苦労するわ」


208 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月03日(金)17時48分05秒
ついに始めてしまいました。『サイドでお話♪』(勝手に命名)です。
ここでは、短編・本編の番外編・作者の気まぐれによる中編なんかを上げていきます。
手始めに、姐さんを現モーニング娘。のメンバー全員と絡ませてみます(自殺行為)

トップバッターはゆうかごでした。主役のお二人にインタビューを。

中澤「・・・犯罪やん・・?」
加護「いいのです! 愛があれば法律の壁なんてっ!!」
中澤「そーゆー問題・・・?」

以上でした。リク待ってます。あくまで姐さん関係ですけど。
209 名前:名無し読者! 投稿日:2001年08月04日(土)03時47分01秒
やぐなちゅー最高です。
ゆうかごもめっちゃHITでした。
メンバー全員ですか(w
めちゃめちゃ楽しみに待っています。(出来たら皆中編以上の長さ希望
210 名前:195です。 投稿日:2001年08月04日(土)05時26分07秒
『tsunagi』ご要望が有ったのでチト説明します。
グループ名はサザンのTSNAMIから拝借してtsunagiです。
悪く言えば「パクリ」なので、謙虚に小文字の名前になったそうです
tsunagiとは「なっち」が『リーダー』の非公式トリオです。
役目も有り「ポイントは」なまりながら言うそうです。
早く言うと、裕ちゃんの元彼女と現彼女って事ですかね(笑)
tsunagiのステージ衣装は「つなぎ」「軍手」「ヘルメット」「リュック」っぽかったですよ。(爆)
デビューを夢みていた3人・…
(特に裕ちゃんはラジオでも言っていたらしいっす。マネージャーに止められるとの発言も有り)
それも今は、昔の話となり裕ちゃんは娘。を卒業してしまいました。
全部が絵空事に終わってしまったけど…(泣)
裕ちゃんが卒業SPで矢口に向かって<確かBS (なっちにだったかな?)
中:「又、なっちと3人で楽屋で遊ぼうなぁ〜」
中:「やだ!って言っても行くからなぁ(泣笑)」
矢:「うん(泣)」
って言ってるのはこの件でしょうね。
211 名前:195です。 投稿日:2001年08月04日(土)05時29分02秒
作者さん分かりましたかな?↑
説明不足ですみません。
良かったら、これで新作なんてはいかがですか?(期待)

以上、何か違ってる所が有ったら訂正して下さい。
オイラはここまでしか分からないです.

PS:本日文字数制限あり2回に分かれたレスで、本文に迷惑が掛かっていたら申し訳有りません。
212 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月05日(日)00時17分07秒
>209 
 HITですか? 嬉しいですね(w 期待に添えるかは・・作者の気まぐれ次第です(死)
 頑張りますけどね(爆汗)
>210・211
 ありがとうございます。よっくっっわかりました(ホントかよ?)
 やぐっちゃんと裕ちゃんの会話、多分BSであってます。この会話にはこんな裏があったんですね・・・。

 新作ですか・・・(汗)今本編の方がtsunagiなんで、これが終わってから、作者の頭が回転してれば書きます!

 感謝はしても、迷惑だなんて死んでも思いませんから。本当にありがとうございます。
 これからもごひいきに。
213 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月05日(日)00時20分59秒




「これだから、なっちはダメなんだよぉ・・・」

「え・・・? なっち『は』って、どーゆー意味なん?」

「・・・裕ちゃん、なっちとだけは浮気しなかったでしょ・・・? なんで?」

「なんでて・・・・・、なっちにワルイから、かな・・・」


「でしょ? 裕ちゃんの中で、なっちだけはいつも特別な所にいた。

 矢口とは違うけど、大切な人だった。違う?」




・・・・・・・矢口・・・。あんた、ホンマによう見てんねんな。



214 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月05日(日)00時22分04秒





アタシの中にいたなっちは、もう他とは違う、完全に『別格』やった。これは認めるしかない。

それが『昔の恋人』やからなんか、それとも別の理由があるんかは、今のアタシにはわからん。

ひとつだけ言えるのは、『なっちと矢口は、アタシにとって一番大切や』ってこと。


矢口はさっき、『一番は二人もいない』って言うとったけど、そんな非常識は、あるみたいや。

きっと、一生かかっても説明なんかできんけどな。




215 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月05日(日)00時24分43秒



「矢口はね、『モーニング娘。』に入る前から、テレビに出てた裕ちゃんが好きだった」



矢口はまた、アタシの肩に顔を埋めて話しだした。アタシの知らん、昔の矢口のことを。




「オーディション受けたのも、本当は裕ちゃんの傍にいたかったから。

 歌は好きだったけどね、それ以上に裕ちゃんに会いたかった。本当の裕ちゃんを見てみたかった」


「・・・・・・」


「こんな不純な動機で応募したのに、結局受かっちゃって・・・。本当に嬉しかったんだよ?

 これで一緒にいれるって。いろんな裕ちゃんが見れるって。一人はしゃいでたんだ。バカみたいにさ」


「・・・・・・」


「でもさ、裕ちゃんにはもう、矢口なんかよりずっと大切な人がいてさ。

 すっごく楽しそうにしててさ。矢口、ムチャクチャ悔しかったんだよ? 

 なんでもっと早く、なっちより早く、裕ちゃんに出会わなかったんだろうって、

 沈みまくってたんだよ?」


「・・・・・・」


216 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月05日(日)00時31分25秒



そんなん、初めてきいたわ・・・・・・・・。

その頃、確かに矢口は大人しかったし、沈んでる時もあったと思うけど、

入ったばっかりで不安なんやと思うてたわ。

まさか、自分のせいやなんて、夢にも思うてなかったわ・・・。



あの時は、なっちと気持ちを確かめ合えて、やっと付き合い出せた、ってところやな。

ホンマになっちしか見えとらんで、他のオリジナルメンバーにバカにされたこともあった。

そしたら、なっちと二人で『なっちと裕ちゃんのラブラブぶりにヒガンでるんだべ』とか言うて、笑い合った。





「・・・・・そしたらさ、裕ちゃん、浮気してたんだもん」

「え・・・?」


しもたっ!! 矢口の話、聞いてなかった・・・!!


217 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月06日(月)13時12分26秒
あ、いつの間にやら、こんな下まで来てましたか。
上にあげましょうね。短編もつけて。
218 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月06日(月)17時12分31秒
   『待ち人』



「辻ぃ、アンタ今日の“ハロモニ。”、一人で食べ過ぎやろ」


ガクヤのまえでののにはなしかけてきた人がいるのれす。

いきなりちゅういされてしまったのれす・・・・・。ののがワルイのれすか??


「おすぎさんの話、全然きいてなかったやろ?」

「きいてたのれす!」

「ほな、どんな話してたか言うてみぃや」



・・・・・こまったのれす。・・・わからないのれす・・・(汗)


おすぎさんは、たしか“エイガヒョウロンカ”とかいう人なのれす!

ということは、“エイガ”についておはなしをしたのれすね!!



「辻、おすぎさんオススメの、今年の映画はなんや?」



219 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月06日(月)17時15分00秒
HN間違えた(汗)サイドのときは違うんだった。
220 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月06日(月)17時15分55秒




「・・・・・“じゅらしっくぱーく”・・・なのれす・・・・・」




「・・・・・辻・・・好きなんか? “ジュラシックパーク”」

「みたことないれす」

「・・・・・・・・・・」



あうっ、かたまってしまったのれす・・・。のの、なにかへんなこといったのれすか?

なっかざっわさ〜ん!! なにかいってほしいのれすぅ!!





―――――!!

なかざわさんのかたがふるえてるのれす・・・!!

メチャクチャおこってるのれす!! 


221 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月06日(月)17時16分38秒



「辻・・・・・」


おっ・・・おこられるのれすっっ・・・・・!!





    ナデナデ



 ? なんだかきもちがいいのれす?? だれかがほめてくれてるのれす??

 
めをあけると、そこにはなかざわさんなのれす。

やさしいえがおなのれす。あたまをなでてくれてるのれす。


ののはおこられるのかとおもってたのれす。からだにちからがはいってしまったのれす。



「・・・辻。今度、見にいこか? まぁ、“ジュラシックパーク”でよかったらやけどな」

「?? ・・・ののとなかざわさんでいくのれすか???」

「そうやで。なんや、嫌そうな顔しとるな? 無理に、とは言わへんで」


ののには、どうしてこうなったのかわからないのれす。

でも、なかざわさんとあそびにいけるのれすっ。それはうれしいのれすっ!

222 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月06日(月)17時17分38秒


「辻、ちょっと大人の言葉、教えたるわ」

「おとなのことば、れすか?」

「そうや。アタシは、辻のことが好きやねん。知ってるよな?」



しってるのれす。なかざわさんがそつぎょうするときにいってくれたのれす。

ずっとあたまにのこってるのれす。わすれられないのれす。


ののも、おへんじをしたのれす。いいたくていえなかったことをいったのれす。


「辻は、なんて言うてくれたんやった?」







―――――――ののは・・・なかざわさんがすきれす・・・・・

223 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月06日(月)17時18分23秒


「やったな。ということは、アタシと辻は“両想い”や。わかるな?」


わかるのれすっ! まんがでよくかいてあるのれすっ!!


「じゃあ、“両想い”な二人が遊びに行くことを、何て言うか知ってるか?」


 ??? 


なんていうのれすか? みたことあるようなきもするのれす。でもわすれたのれすっ!!

なかざわさん、おしえてほしいのれす。


「もちろん教えたるよ。それはな、“デート”て言うんや」


“でーと”・・・れすか・・・??


「そう、“デート”や。ちゃんと覚えときや?」


おぼえるのれす!! ・・・・・・・・おぼえたのれす!!


「お、もう覚えたんか? ええ子やなぁ〜〜(ナデナデ)」



えへへ♪ なかざわさんにほめてもらったのれす♪♪





224 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月06日(月)17時21分52秒






でも“でーと”って、あそびにいくのとどこがちがうのれすか?


「ん? 違う所か? それはやな、“デート”は辻としかできんけど、遊ぶはみんなとできるねん」


 ??? よくわからないのれす。


「つまりやな、辻は“一番好き”ってことや♪」


いちばんれすか!? なかざわさんはのののこといちばんすきなんれすか?!?!


「好きやで。一番以外とは、“デート”には行ったらアカンねん」

225 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月06日(月)17時22分43秒


じゃあ、ののはなかざわさんとだけしかだめなんれすね?

ほかのひとといっしょにいったらばつげーむなのれすね??


「ん〜〜、罰ゲームってことはないねんけど・・・。そやな、裕ちゃんは怒るで」


それはいやなのれす!! なかざわさんにおこられるのだけは、ぜっっったいにいやなのれすっ!!


「怒られんのが嫌やったら、他の人と“デート”せんかったらええねん」


しないのれす! なにがあってもしないのれす!! 

のののいちばんは、ずっとなかざわさんなのれす!!!


「お〜〜〜、可愛いこと言うてくれるやんか〜〜〜♪ いこな、“ジュラシックパーク”見に」


いくのれす! ”でーと”するのれす!! いますぐいくのれす!!!


「アホ、今から歌番組の収録やろ。ちゃんと仕事が終わってからや。ええな?」


はいなのれす・・・・。



「いつでも裕ちゃんの一番は辻やから。焦らんとゆっくり待ってるから」


はいなのれす!! ずっとまっててほしいのれす!! 



・・・・・ずっとののだけを、まっててほしいのれす・・・・・。


 
226 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月06日(月)17時23分48秒

 

    『オマケ in 待ち人』




待ってるよ。ずっと、辻だけを、待ちつづけたるから。ゆっくり大人になってや?



――――――可愛いアタシの“一番”さん・・・




227 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月06日(月)17時36分29秒
2作目の『サイドでお話♪』でした。
年齢の小さい方からいってます。てことで、辻ちゃんでした。
インタビューへ LET‘S GO!!

中澤「えらい辻にハマッてんねんな、今回のアタシは(汗) な、辻?」
辻 「なかざわさん♪ おしごとおわったのれす♪ “でーと”にいくのれす♪♪」
中澤「(聞いてないしな・・・) わっ、こら! 服の袖、引っ張るなやっ!」
辻 「・・・・・(涙目)ごめんなさいなのれす・・・(泣)」
中澤「?! わーーっ、何で泣くんよぉ(焦) いこいこ、デート行こう!!」
辻 「はいなのれすっ!!(激笑顔)」
中澤「(トホホ・・・・なんでこないな子供に・・・・・・(泣)」

次は誕生日企画かな〜〜〜♪
228 名前: 投稿日:2001年08月08日(水)02時14分22秒
いつも楽しく読ませてもらってます。(^^
>ゆっくり大人になってや?
すごく『じぃ〜ん』としました。
229 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月08日(水)10時48分05秒
 お、久しぶりの感想が入ってますね♪ 
>228
 >いつも楽しく読ませてもらってます。(^^
 ありがとうございます。最近、感想やリクエストのレスがないもんで・・・(汗)
 ちょっと『ここで続けてもいいのか?』とか思い始めてたんです(汗汗)

 あなたがいる限り、続けていきたいと思うので、できればいろいろ書いてくださいね(^^
230 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月08日(水)11時04分38秒
『サイドでお話♪』のコーナーで、誰か痛い系の話を書こうと思うんですけど、誰がいいですかね?
残ってるのは。圭ちゃん・なっち・カオリ・矢口・石川・吉澤・後藤、なんですけど。リクエスト、ございますか? 

あ、ひとつよろしくて?(w
ごっちんとなっち、あとカオリはもう話の内容が決まりつつあるので、他のメンバーだとありがたいです(^^;
231 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月08日(水)11時53分17秒
『新旧リーダー』



「こら、辻・加護、人の話はちゃんと聞く!」

「はいれす!!」

「きいてますよーー!!」



聞いてないから言ってるんでしょうが。

まったく、この二人は加入当時の方が言うこと聞いてたよ・・・。


「はぁ・・・」



やっぱり、リーダーって大変だ。

これを毎日やってた裕ちゃんは、なかなかの凄腕だよ。

232 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月08日(水)11時55分04秒

「飯田さーん? 加護たち、もう行ってもいいですかーー??」



そうかぁ・・・裕ちゃんてば、縁の下の力持ちだったのね。

カオリ達の知らないところで、いろいろ頑張ってたんだなぁ・・・。



「行こうののちゃん。飯田さんはまた交信中や」

「れすね。あ、あいぼん。さっきごとうさんがビスタチオたべてたのれす」

「おお、それは見逃せまへんな〜〜♪ つまみ食いにいくでーーー!」

「おーーー!! なのれす」



嫌なときとかもあったんだろうなぁ・・・。

カオリたちに怒ってるときって、どんな気分だったんだろう?

辻とか加護とは違うと思うんだけどな・・・。


あ、カオリが圭ちゃんやなっちに注意するのと同じかな? 

ていうことは、ヘンに気が重いってことか・・・? 

でも、裕ちゃんけっこう怒ってたんだよね。自分からわざわざそんな役かってたの?

そんな物好きいるのかな? ・・・・・・いないよね。

233 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月08日(水)11時55分43秒

だけど、誰かがやらなきゃいけなかったんだもんね。

それには、やっぱり“リーダー”の裕ちゃんが適任だったんだよね。

嫌でも、やらなきゃいけなかったんだよね・・・。





今度はカオリがその役なんだ。裕ちゃんから引き継いだ“リーダー”の肩書き。

それに恥じないように、カオリ、頑張るよ。

裕ちゃんに『なにやってんねん?!』て言われないように、頑張るよ。


いつだって傍にいてくれた裕ちゃん。いつだって先頭にたってくれた裕ちゃん。

カオリは裕ちゃんと同じ役にはなれないけど、絶対一歩でも近づくからね。

裕ちゃんが『カオリでよかった』って言えるように、頑張るからね。




もう同じ楽屋じゃないけど。もう同じ椅子には座れないけど。

『娘。』のリーダーは、いつまでも裕ちゃんだからね。

少なくとも、カオリの心の中では、ずっと、そうだからね。







これからも、絶対にカオリたちを見ててね。たった一人の“裕ちゃん”・・・。
234 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月08日(水)12時37分04秒

    『新旧リーダー』のカタワレ



『飯田は新リーダーとして、なんかやってんのーー?』

『やってますよー。メンバーのお説教とか、マネージャーさんとの打ち合わせとか』

『打ち合わせは誰でもやるだろ?』

『だから、カオリが一番長くやってるんですよ』

『それって、お前が一番呑み込み遅いてことじゃないの?』

『ひっどーい! ていうかみんなも笑わないでよーー?!』

『(娘。ツボに入ったらしい)』





「あははは!! くぅ・・・おもろいやんけ、カオリ・・・・・!!」



やっぱ、カオリ、喋ったらおもろい!

アタシが居った頃じゃ、この役はアタシやったやろからなぁ。こんなカオリ、見れんかったわ。

235 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月08日(水)12時37分59秒

『でもカオリ、最近しっかりしてきたんですよ』

『最近って、ヒドイよ圭ちゃん!』



うん、ええやんか。ちゃんと頑張ってんねんなぁ、リーダー。

圭坊とどっちにしようか迷ったけど、カオリで正解やったな。

 


 
リーダーは『娘。』を引っ張っていかなアカン。そうして『娘。』は育っていく。

でも、リーダーかて、成長せなアカンねん。一人の人間として。

その意味で、圭坊はしっかりしてた。一人でも、安心して見れる。



けどな、それやったらアカンねん。一番しっかりしてるやつは、先頭に立って歩くもんやない。

隣でナビをしてやるのが、一番ええねん。

先頭に立つんは、次に頑張れるやつ。ちゃんとサポートしてやれば、大きくなる見込みのあるやつ。

別に圭坊に犠牲になれ、言うてんのとちゃうで? サポートすることで、圭坊はべつの部分が育つ。

今まで見つからんかったもんが、見つかるかもしれん。そう思うたんや。







カオリも圭坊も、そしてみんなも、アタシの期待にこたえてくれてる。



「うん、やっぱりカオリでよかったわ」

236 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月08日(水)12時47分52秒
誕生日企画・第一弾☆『新旧リーダー』終了です。
今回、裕ちゃん出番少なかったね(汗) ま、いいや。インタビューとかあるし。

中澤「アタシ、ホンマに出てないやん」
飯田「ホントだね。いいんじゃない? 毎回登場してるんだからさ」
中澤「そうやけどね。これでゆうかおってのはなぁ・・・」
飯田「あのさ、少ないよね、カオリと裕ちゃんの話って」
中澤「あ? そう言われてみれば、そうやなぁ・・・」
飯田「なんでなんだろ?」
中澤「(やっぱ、絡みにくいからやろか・・・?)」
飯田「う〜〜〜ん???」

次は、第二段☆
237 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月08日(水)12時49分17秒
誕生日企画・第一弾☆『新旧リーダー』終了です。
今回、裕ちゃん出番少なかったね(汗) ま、いいや。インタビューとかあるし。

中澤「アタシ、ホンマに出てないやん」
飯田「ホントだね。いいんじゃない? 毎回登場してるんだからさ」
中澤「そうやけどね。これでゆうかおってのはなぁ・・・」
飯田「あのさ、少ないよね、カオリと裕ちゃんの話って」
中澤「あ? そう言われてみれば、そうやなぁ・・・」
飯田「なんでなんだろ? う〜〜〜ん???」
中澤「(やっぱ、絡みにくいからやろか・・・?)」

次は、第二段☆
238 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月08日(水)12時51分16秒
あり? 二つ入ってる(汗汗) びみゅ〜〜に違うし(汗汗汗)
下が正解です。
239 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月08日(水)13時35分14秒
次は10日ですか?
姐さん推しなのでとても期待しています。

『2人暮し』が13位か・・・。
いい歌なんだけどな・・・。
240 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月08日(水)17時10分14秒
>239
 >いい歌なんだけどな・・・。
  いい歌なんですけどね・・・。あの良さがわからないのがお子様なんですね<ヲイ
  
  なにか、リクエストとありますか?
241 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月08日(水)21時02分49秒
239じゃないけど・・・
痛めならなかよしを読んでみたいのですが・・・
なかよしに1票!
いつも読ませてもらっています(w
やぐなっちゅー最高!
KUも待ってます(w
こっちの板ではUKかな?
242 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)00時07分58秒
>241
 なかよしですね。メモっとこ・・・(真剣)
 え? あとKUも? ん? UK?? どっちだろ・・・??
 >いつも読ませてもらっています 
 ありがとうございます。今後ともごひいきに。 
 >やぐなっちゅー最高!
 最高ですか? これまたありがとうございます(w 
243 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)00時14分53秒


思うた通り、矢口はアタシを睨みつけてきた。見上げる視線やのに、ごっつい怖かったで。





「・・・アホ裕子、人の忠告くらい、ちゃんと聞けっ」

「いっ・・・たっっ!!」




矢口がアタシの身体を力一杯、抱きしめた。さっきよりも、かなり強めに。


「イタイ、イタイて、矢口っ。悪かった、裕ちゃんが悪かったから、お願いやからっ・・・」

「・・・今度、矢口の話ムシしたら、もう絶対許してやんないからな」

「はい、もうしません!」



244 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)00時15分41秒


腕を解いた矢口が、今度はアタシの膝の上に横向きに座った。


アタシの腕はいつものように、片方は矢口の手を、もう片方は矢口の身体を包み込む。

矢口の好きな座り方。なんでも、こうしていると落ち着くんだそうだ。


アタシは気持ちええから、かまへんけどな。





「で、矢口、続きは・・・?」

「・・・・・・・・反省してるぅ?」

「してる! してる!! つんくさんに怒られたときよりもしてるて!!」



あっ・・・! この状況で他の人の名前出したんは、もしかすると間違いやったんとちゃう?!

うっわ、ごめん矢口! そして、アホか自分!! 自分の首絞めてどないすんねん!!




「・・・はぁ・・・・・もういいよ。続き話すから、そんな泣きそうな顔しないでよ。
 
 裕ちゃんがそんな顔したら、矢口まで泣きたくなってくるじゃん」





情けない顔をしてるだろアタシに、矢口はため息をひとつついて、頭を撫でた。


・・・・・・立場、逆やん。

245 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)00時18分11秒


「裕ちゃん、あの頃、明日香となっち、二股かけてたでしょ?」

「え?! なんで矢口がそんなん知って・・・!!」

「だからぁ、さっきから言ってんじゃんかよぉ。浮気現場を目撃した、って」



えぇ?! それって、アタシと矢口が『特別』な関係になってからやないの?


さっき確かに、目撃したんは『カオリと石川』って言うてたやんか? 

なんなん? どれがホンマなんや?





「矢口が、初めて裕ちゃんの浮気を見たのはそれだったの」

「せやかて自分、さっきは・・・・・」

「あれは、矢口が裕ちゃんと『恋人』になれたあとの事! あれとこれとは全然別なの」

「はぁ・・・・。なにが、どう、ちゃうねん・・・?」


246 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)00時19分11秒



素直にそう思った。



だって、なぁ? 『浮気現場』に種類なんかないやろ? 





「浮気は同じ浮気でも、矢口の『気持ち』が違うから、違うの」

「矢口の『気持ち』・・・?」

「そう。今は浮気なんかされると、すっごいムカツクけど、その時は違ったの・・・」




ん? なんや、話が変な方向に行ってないか? 

さっきまでの『お怒りモード』からえらいしんみりしてしもたで? 


矢口の『気持ち』て、なんやねん・・・?


247 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)00時19分55秒


「どんな風に思ってたん? アタシの浮気に対して、矢口はどーゆー『気持ち』やったん?」

「・・・・・・」

「矢口? なんやねんな、黙っとったらわからんやんか」

「・・・・だって・・・矢口、すっごい嫌なやつだったんだもん・・・・・」

「???」




嫌なやつ? なんでやねんな? 


別に、矢口はアタシの浮気をネタに脅してきたわけやあらへんし、

なんの邪魔も冷やかしも言っとらんかったやろ?



少しの沈黙のあと、矢口が顔を上げずに、聞き取りにくい声で言った。

248 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)00時22分27秒
やっと本編が帰ってきた(w

書き溜まってる本編を早く進めなければ・・・なんだけど、明日はなっちの誕生日。
てわけで、明日はまた『サイドでお話♪』になりますね。

ははは(汗)いいのか? これで・・・。
249 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)13時37分47秒



「矢口ね・・・そのとき初めて、浮気っていいな、て思っちゃったの」

「浮気が・・いい・・??」


「うん。だってさ、浮気なら、彼女とかがいてもいいわけじゃん?

 裕ちゃんからしたら遊びで、軽い恋愛が出来るわけじゃん? 

 それだとさ、矢口もちょっとは候補に入れるかな、って思ってたの」





250 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)13時39分17秒


・・・・・矢口・・・あんたホンマにアタシのこと、好きやってんな。







こんな優柔不断で情けなくて、頼りにならんアタシなんかの事・・・

真剣に好きなってくれてたんやな・・・・・。



浮気はアカンて、ホンマはようわかってるはずやのに。


自分の方を見て欲しいから、自分を気にかけて欲しいから、ただそれだけの為に、

自分の中にあった常識、崩してしもたんか? 

そんな事の為に、周りからの反感に耐えてたんか??







アタシは・・・・・そないに、愛される価値のある人間なんか・・・?

    一人の人間を、ここまで汚してしまうほど、魅力のある人物なんか・・・??


251 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)13時41分01秒

「裕ちゃん? どうかした?」

「ん・・・? や、ちょっとな、色々一気に言われてな、消化不良やねん」


「・・・・・矢口の言ってること、理解しきれないかもしんないけど、本音だよ。

 矢口は、裕ちゃんと一緒にいられるなら、常識だって、世間体だって、なんだって捨てられる。

 矢口には、もう裕ちゃん以外の人は考えられないんだよ・・・・・・?

 ずっと、そばにいてよ。裕ちゃん・・・」


「矢口・・・。なんで、アンタはそないに、頑張れるんや? 
 
 アタシみたいな、移り気の多い人間のせいで、アンタがどんなこと言われてるかわからんのやで?」


「いいよ。言いたい人には言わせとく、前に、裕ちゃんが矢口に

言ってくれたことじゃんか」

252 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)13時42分06秒

ごめん、矢口。それ、アタシの口説き文句やわ・・・・。





そんなに真に受けてると思わんかった。もっと普通に聞き流してるか、

とっくの昔に忘れてるか、やと思ってた。





「・・・・・矢口ね、今のなっちの気持ちは、イタイほどよくわかるんだよ?

 ・・・昔の矢口、そのままだからさ」


「あ・・・そうか、今の状況て、昔の矢口となっちが入れ代わってるんや。

 そうか、そうか。どうりで、前にも似たようなことがあったと思うたわ」


「裕ちゃん、もうちょっと緊張感、持てないの? 矢口、今すごく真面目な話してるのにっ」

「え? あ、ああ。そうやったな、ごめんごめん。」



矢口のさっきとは違う怒り方に、アタシは平謝りでごまかした。

どうも、真剣に人の話を聞くことに『飽き』を感じてくる時期になったらしい。


矢口はアタシの『その時期』がいつ頃なのかを知っている。

だからアタシが少々話を聞いていなくても、許してくれるのだ。


253 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)13時44分25秒

「だけどね、だからって、なっちに裕ちゃんを返すつもりなんか、これっぽっちもないよ」


アタシが話を聞いている事を確認してから、矢口は眼を見て言った。

言葉と同時に、自分の人差し指と親指で見えないくらいの隙間を作った。




「矢口だって、ずっと裕ちゃんだけを見つづけて、やっと振り向いてもらったんだからね。

 初めは浮気からだったから、ずっと周りには『なっちが可愛そう』とか言われつづけてたし、
 
 実際、圭ちゃんとかには注意なんかもされたよ?」






知ってるよ。



圭坊がなっちとアタシの仲を、一番心配してくれてたこと。

紗耶香と一緒に矢口を説得してたこと。


全部、知ってたよ? 知ってて、アタシは知らん振りをしてた。

なんでって? 簡単やろ。





――――その頃のアタシにとって、矢口はただの『遊び』やったからや―――――



254 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)13時45分40秒

「だけど、矢口は裕ちゃんをあきらめなかった。絶対に振り向かす、って決めてた」

「なんでや? いい男なんかこの芸能界、腐るほど居ったやろが?」


「『いい男』とか、『優しい人』なんかは、いっぱいいたはずだよ。

 それこそ、裕ちゃんよりお金持ちで、矢口のこと悲しませたりしない人は、きっとたくさんいた」


「・・・・・・・ストレートに来るな」

「裕ちゃんが悪いの。本当のことでしょう?」



アホがっ、それは言うなや!

アタシは・・・黙るしかあらへんやんか・・・・・。って、やってられるかっ!!

言い返してやる。もう開き直ったる!



「その通りですぅ。アタシは自分勝手やし、浮気性やし、優柔不断やし?」

「そうそう。お金持ってないし、優しくないし、小心者だし」




こいつ・・・一発どついたろか。 仮にも自分の恋人やろが? 

そこまでムチャクチャ言わんでもいいんとちゃうの? なんや、気分悪いわ。



255 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)13時47分23秒


「もう・・・」


不機嫌が顔に出たらしいアタシに、矢口はあきれ顔でフォローいれた。



「・・・一個うそ。裕ちゃんは優しい。それは確か」

「それ以外はホンマなんかいなっ!!」

「ホンマ、ホンマ」


なんやと、コラァ!!


「矢口、アンタの教育がちょっとなってなかったみたいやな・・・。

 今この場で叩きなおしたるわっ!!」


「わーっ! 裕子に襲われるーー!!」

「待たんかい、矢口ーー!!」




アタシと矢口は、隣の迷惑かえりみず、何週間ぶりかのじゃれあいに夢中になった。



矢口はすぐにアタシの腕におさまった。


―――――さっきまで、ここにいたのがなっちだと思うと、胸が痛んだ。

256 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)13時49分30秒

そんなアタシに気を遣ってか、矢口が甘く、囁いてきた。


「裕ちゃん、今日は矢口、部屋に帰らないからね・・・。ずっと、裕ちゃんと一緒がいい、から」

「矢口・・・・・。ええよ、ずっと、一緒に居ろ」

「うん・・・。矢口のこと、ずっと抱きしめててね? 放さないでね?」

「あったりまえやんか、絶対に放さへんよ。矢口はずっと、アタシだけの矢口や」

 

矢口を抱きしめながら、アタシはソファーに腰を下ろした。

腕の中の矢口が、アタシの肩に頭を乗せてきた。


いつになく、不安と甘えの混ざった表情でアタシを見てくる矢口。



「・・・大丈夫や、矢口。今はもう、矢口のことしか考えてへんから、そんな顔せんといて?」

「わかってるよぉ・・。裕ちゃんの事なんか、表情見ればわかるんだよぉ!」

「・・・さりげなくノロケかましたな、自分」

「・・・うん・・・」




『うん』て・・・また、えらい変わった答えだこと。


なんや、今日の矢口はいつも以上に色っぽいなぁ? 裕ちゃん、我慢できんようになりそうやわ・・・。

257 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)13時51分31秒


「裕ちゃん・・・。きて・・・、矢口のこと、いっぱい愛して」

「ん・・・。愛したるよ、矢口が嫌や言うても、ずっと愛し続けたる」


矢口をゆっくりとソファーに横たえる。

もう・・止まらんわなぁ・・・・。



「・・・裕ちゃん、明日からコンサートなんだよ? 矢口は若いからいいけど、裕ちゃんは・・・」

「こら、なんやと? 裕ちゃんかて、まだまだ若いわいっ」

「ええ? 誰が若いって??」

「アンタなぁ・・・・。ま、ええわ。今からそれを証明したる」





「・・・うん、証明して。矢口にしか出来ない証明、して・・・・・」





さってと、コンサート初日からえらいハードになりそうやわ〜〜。

今までコンサートがある時はいつでも最終日にしかしてなかったからなぁ・・・。


理由はアタシの身が持たんからやけどな。

あ、あと、矢口がコンサート中に倒れたらマネージャーとか圭坊とかに文句言われるからなぁ。


大丈夫でしょう。矢口も若いって言うとるし、

ちょっと悲しいけど、アタシは別に踊るわけやないんやし。


258 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)14時00分51秒
作者「踊るわけやないんやし・・・?」
中澤「そ、踊るわけやないんやし♪」
作者「・・・・・・・・・・」
矢口「あ、裕ちゃんっ! こんな所にいた!!」
中澤「お♪ 矢口〜〜っ! なんや、裕ちゃん捜してたんかいな?」
矢口「そうだよぉ、早く本編に変えてきてよぉ。矢口、待ってるんだからさぁ」
中澤「おうおう、可愛いなぁ・・・♪♪ はな、はよ帰ろか?」
矢口「うん!!」
中澤「こら、作者。固まってんとはよ続き書けや。みんな待ってんで♪」
作者「・・・・・・はい・・・」

中澤・矢口そそくさと退場。

作者「・・・姐さん、作者に対する扱いが悪いよ。権力の力、見せてやる」
259 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)16時22分22秒



って、心の中で苦笑して、アタシは矢口に被さっていった。

唇までもうあと1センチもない!って所で、アタシは重大なことに気がついた。






―――――さっきはもう、朝日が昇ってたはず。てことは、今は何時やねんな?

下手したら、アタシら一睡もせんとコンサート?! それはヤバイっ!!




「矢口、ちょい待ち。今、何時かわかるか?」





アタシは、腕の中でアタシの唇を待っていた矢口に聞いてみた。

案の定、矢口の口からは不満が漏れた。


「あそこまでいい雰囲気だったのにぃ・・・。なんで時間なんて聞くんだよぉ!?」

「や、だってなぁ? さっき朝日が昇ってたような気がしてやなぁ」

「そんなわけないじゃん! いくらなんでも、そんなに時間経ってないよ!!」

「そんな、怒鳴らんでもええやんか」

「裕ちゃんが悪いの!!」


260 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)16時23分17秒


納得がいかない矢口は、尚もアタシの首にしがみついてくる。

可愛いねんけど、ここはなんとかせなアカン。


『ハロプロ』のという事になってるけど、コンサートのメインは、間違いなく『モーニング娘。』や。

アタシなんかは空き時間が結構あるから、案外寝れるんやけど。矢口はそうはいかん。

心を鬼にして、矢口を寝かしつけなアカン。部屋には帰されへんやろうけどな・・・。





「ええから、裕ちゃんの言葉信じて、窓の外見てみ?」


「・・・・・夜だったら罰ゲームだからね」

「え?! えーっとぉ・・・」


『罰ゲーム』の言葉に、アタシは少し引いてしまった。

すかさず、矢口が突っ込む。


「なに? 自分で言っといて、自信ないの?」

「そ、そうやないけどやなぁ・・・」

「・・・矢口を抱きたくないから、嘘ついたの・・・?」

「?!」
261 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)16時24分30秒

はぁ・・・?! なに言うとんねん矢口っ!! 

アタシはちょっといつもの癖で、慎重になり過ぎただけやんか。なんでそんなこと言うねんな?


矢口はアタシの中から抜け出そうとしてる。

その矢口をギュッ、って抱きしめて、囁いた。





「そんなことない。絶対にないから、それだけは、絶対に・・・」



出来るだけ優しく、落ち着いて、言葉を選んだつもりや。


矢口は脱出をやめて、アタシの腕を掴んだ。服の端が皺になってまうがな。




「落ち着いて、な? とりあえず、外、見てきてくれんか?」

「・・・・・うん・・・」


内心では納得なんかしてへんのやろうけど、矢口はアタシの言うことを聞いてくれた。



ホンマにアタシの時間感覚がおかしいのやろか?

もし、本当に夜やったら、アタシはどうすればいいのやろ?

矢口の言う通り罰ゲーム? さっきのムードを呼び戻して矢口を丸め込むか?







―――――アカンなぁ・・・また逃げるための手段とか考えてるわ。
262 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)16時25分40秒

もぉ、ええやんっ! そんなん、なるようにしかならんのやからな! 


と、アタシの顔に陰がかかった。



「・・・・・・」

「おう、どうやった、矢口。 夜か? 朝か?」

「・・・いっつも、最後には裕ちゃんが正しいんだね。なんか悔しいよ」


ほう。『裕ちゃんが正しい』っということは、朝か。

よかった〜〜。矢口の言う『罰ゲーム』がどんなことにしろ、疲れる事やろうからな。

助かったわ〜♪





・・・・・ちゃうやん、自分。

朝日が見えるってことはやね、もう朝の5:30はまわってるってことやんか?!

待って〜やっ、今日の集合は確か・・・・・・・


       AM 8:30 食堂(一階右端の部屋・アタシの部屋から15分)








あと寝れて何分や・・・?


263 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)16時28分08秒


「ねぇ、裕ちゃん。今日の集合まで、まだまだ時間あるからさ。ね、ちょっとだけ〜〜vv」



アタシの計算にはお構いなく、矢口がおねだりしてくる。


アホッ! アンタが一番困るんやろが?! 

いくら若い言うたかて、睡眠時間3時間もなくてコンサートなんかしたら、倒れてまうがな。



「アホなこと言うとらんで、今からでもええから寝とき」

「やだよぉ。矢口は大丈夫だからさ?」

「アンタが大丈夫でも、アタシがアカン」

「いいじゃんか、裕ちゃん楽屋で寝てれば。リハだって、通しじゃなければ後に回してもらえるんだしさ」

「アカン。寝なさい。裕ちゃんが添い寝したるから、言うこと聞いてや? な?」



矢口の腕を引っ張って、ベットまで連れていく。

アタシは一人部屋やから、シングルベット。

二人やとちょっときついけど、矢口は小さいからまぁ、イケル。



矢口を先にベットに寝転ばして、アタシはその隣に座る。

264 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)16時29分35秒

「な、矢口。アタシのこと、大切か?」

「・・・なんでそんな事きくの?」

「ええから、答えて。大切? どうでもいい?」


矢口の顔が真っ赤になるのがわかる。かなりイジワルなことしてるのは百も承知。


「・・・大切、だよ・・・・・」

「ん、ありがとうな。ほしたら、裕ちゃんの事、もうちょっと気遣ったってくれへんか?」

「・・・だって・・・・今日はなっちの事とかあって、不安なんだもん」


うっ・・・・。それ言われると辛いなぁ・・・。

不安になるような事したんは、心の底から謝るわ。けどな、やっぱり矢口のためには、寝んとアカン。



「不安なんはわかった。やから、裕ちゃんが添い寝したる、って言うてんねやんか?」

「添い寝・・・だけでしょ? 矢口は・・・もっと、裕ちゃんの存在を感じたいんだもん・・・」

「・・・・・・・・」


え〜っと?? こーゆー時はなんて言えばええの? 

数はこなしてるし、それなりに地獄も見たことあるんやけど、こないな反応はあんまりなかったからなぁ。


なっちはこーゆーこと言わん娘やったから、どう対処してええんかわからんねん。
265 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)16時31分35秒


―――――またなっちかい・・・。ちょっとは懲りへんのかいな、アタシは。


自分で突っ込むの、今日は何回したっけ? 全部このテのことやった気がすんねんけど?



て、ちょっと待て。アタシ今、何してる??



        答え 矢口真里の唇をふさいでます(深く)





「・・・・・矢口、メッチャ嬉しいねんけどな。やっぱりアカンて、な? 今日はごめんや」




いつのまにか、矢口を組み敷いていた自分にはっとして、アタシは言葉を発した。


ヤバイ、ヤバイ。ホンマに首筋に行きかけてたがな。


アタシの事、完全に誘惑できたと思ってた矢口は、ちょっと驚いた顔をしてこっちを見た。

で、次の瞬間には膨れっ面になってる。おもろいなぁ、矢口はv



「なんだよぉ、ちゃんと効いてなかったのかよぉお・・・」

「『効いてない』? なにが?」

「魔法!」

「・・・・『魔法』って、あの『魔法』??」
 

矢口ぃ?? 裕ちゃんには君の言ってる意味も、君の考えてる事も

イマイチわからんのですけど???
266 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)16時33分50秒


「そ! 裕ちゃんにしか効かない魔法。裕ちゃんにしか使わない魔法。
 
 『裕ちゃんの矢口』にしか使えない、裕ちゃんのためだけの、魔法」



・・・・・・可愛いねぇ・・・。

適度に大人やと、メッチャクチャ可愛いねんなぁ・・・・・。


こんなん言われて、どこの誰が理性を保てるんや? 

居るんやったら会わせて欲しいわ、ホンマに。




「矢口・・・誰にこんな誘惑の仕方、教わったんや?」

「へへぇ、誰でしょう? 気になる? ねぇ、気になるよねぇ??」



そんな笑顔で詰め寄って来たらっ・・・・・・!!


可愛い矢口の顔が目の前に!! で、裕ちゃんの残り少ない理性が『プッツン』っと・・・・・





267 名前:239 投稿日:2001年08月09日(木)21時19分16秒
そこで切りますか!>作者さん

>なにか、リクエストとありますか?
裕ちゃんを作者さんが書いてくれれば十分です。
どんどん書き続けてください!
268 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)23時41分41秒
>267
 >そこで切りますか!>作者さん
  切ります(w  ご期待の展開にはならないんです(−−;
  この三人の関係に終止符が打たれたら、その時は思う存分に襲ってもらいましょう(え?
  姐さんがやぐっちゃんを? 反則でやぐっちゃんが姐さんを?

  あはっ、どっちでもいいや♪ 幸せならそれで。
269 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)23時45分05秒







・・・・・いったらアカンて。中澤裕子28歳、耐えるべき所はちゃんと我慢せな。

大人として、人として、そして・・・矢口の大切な者として。ここは頑張りどころでしょう!!



270 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)23時46分13秒
「・・・矢口・・・・・魔法の時間はもう終わりや」


首に手を回して、瞳を閉じている矢口に、アタシは少しそっけなく言った。

そうでもせんと、とてもやないけど、自分を抑える自信がなかった。


「・・・・裕ちゃんの意気地なし」

「なんとでも言うて。とにかく寝ぇ。身が持たんようになるから」

「・・・・・・・」



矢口はアタシから視線をはずして、窓の方を眺めている。


ふぅ、矢口はまだまだ子供やなぁ。ちょっとご機嫌とっとこか♪




「今は寝なアカンけど、明日は・・・・・今日の夜は、矢口がなんて言うても、

 ずっと矢口のこと愛し続けたる。これやったらアカンか?」


「!!!!!!」



言うてる自分が顔から日が出そうになったわっ。あ〜、恥ずかし。



しばらく二人ともなにも言わないで、時間だけが過ぎていった。

271 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月09日(木)23時57分54秒

先に声をを出したのは矢口やった。

耳まで真っ赤にして、先ほどの面影を一つも残していない、別人のように。


「・・・う・・うん、いいよ。約束ね・・・?」

「ん、約束な」


なんとなく、小さい時によくやった、『指きりげんまん』をしてみた。
 
二人とも、最後まで言う前にふきだしていた。






――――― ――――― ――――― ――――― ――――― ――――― ――――― 




ひとしきり笑ってから、短いキスをして、二人は眠りについた。

中澤が矢口を抱きしめた格好で、夏の暑い中、クーラーもつけずにぐっすりと眠った。



ほんの数時間後、中澤が事前にかけておいた時計の音で、二人は目を覚ました。

眠い目を擦りながらおはようのキスを交わし、矢口が先にシャワーを浴びた。次に中澤。

中澤は矢口の数分の一の早さで出て来た。


      AM 8:10 9160号室出発 (睡眠時間 1時間40分)






矢口はまだこのとき、知らなかったのだ。

この幸せな一時は、本当に一瞬でしかないことを。

約束の夜は、結して来ないということを。

272 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月10日(金)00時00分19秒
やっと一部がおわった・・・。
あぁ、後はこれの約半分あるのかぁ・・・・・(遠い目)

あ、なっちの誕生日じゃんか。短編の方を出しときましょう。
273 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月10日(金)00時03分12秒



『特別な日 8月10日』





「なっちーーー!! 誕生日ぃ・・・!!」

『おめでとーう!!!』


「ありがとうだべさ〜〜♪」



今日はなっちの誕生日〜〜♪ 娘。のみんながお祝いしてくれるんだべ♪♪

やっと二十歳になれたべさ。やっと大人になれたべさ。やっと・・・・・、追いつけたべさ。







―――――――裕ちゃんと、同じラインだべ。もう、子供扱いはさせないべ。



274 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月10日(金)00時04分19秒


「なっちも二十歳だね〜。なんかあんまり変わってないけど」

「ねっ! なっちは二十歳になっても、小さいまんまだね」

「なんだべ矢口。矢口の方がちっちゃいべさ?」

「あ、言ったな〜〜!! どーせ、矢口は小さいですよ〜だ!!」



“べーっ”て、矢口が拗ねたマネをする。なっち達は知ってるけど、ちゃんとのってあげる。

それが当然で、それが娘。で、友達ってもんだべ? 



「ははは、小さくない小さくない。矢口はまだまだ若いんだから、これから伸びるってこともあるよ」

「圭ちゃん、その言いかたって、なっちがもう伸びないみたいだべさ」

「あ・・・・・」



ちょっと楽屋が静かになったべさ。

そこにすっごい、大きな声がしたら、どうなる思うべ?




・・・・・矢口が実証してくれたんだべ。




「そうだ!!! 矢口はまだピッチピチの18才!!! これから旬だーーー!!!」


とんでもなく響くんだべな・・・・。

275 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月10日(金)00時05分09秒

「!!! 矢口っ、うるさいっっ!!」

「へ? いつもと同じように言ったんだけど?」

「静かなところに慣れた耳じゃ、いつもの倍はうるさいものなのよ」


ああ、そうなんだべか。圭ちゃんて物知りだべな〜〜〜。



「あんたらねぇ・・・。一応“声”の専門でしょ? それくらいは知っててよ、お願いだから」

「圭ちゃんが知り過ぎなの。普通は知らないと思うよ。ね、なっち」

「そうだべな〜〜。なっちも知らなかったべ」

「・・・はぁ・・・・・」



圭ちゃんが傍にあった机に突っ伏しっちゃったべ。そんなに知らないとまずかったんだべ?

だって、そんなこと知っててもいい事なんてないべさ?

静かなところなんて、図書館くらいしか知らないし、そんなところ行かないべ。

なっちが行くのはぁ・・・・・



    ♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪ 


「! 裕ちゃんだべ!!」



なっちはまだ圭ちゃんにお説教気味なこと言われてるメンバーを押しのけて、自分の鞄に手を出した。

この着メロは、裕ちゃんしかいないんだから、当然だべさっ。

276 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月10日(金)00時06分58秒


『ピッ』って音がして、なっちは思いっきり息を吸い込んだ。



「裕ちゃん!」

「?! お、おう、なっち。おはよう」

「もう“おはよう”って時間でもないべさ?」

「あ、そうか。今、起きたばっかりやからなぁ」



ふふふ、また裕ちゃんお昼まで寝るんだべ♪

あ、お昼まで裕ちゃんが寝てるってことは、今日は裕ちゃんオフなんだべ?



「ん? そうそう、今日は裕ちゃん暇人やねん」

「最近、忙しかったからねぇ・・・。やっと、のんびり出来る日がもらえたんだべな」

「そうやねんけどなぁ・・・。今日はちょっと休みになりそうもないわ」

「?? どうしてだべ? お仕事? ・・・は、ないんだべなぁ・・・??」



せっかくのオフに、裕ちゃんが休みにならないってどういうことなんだべ?

お仕事じゃないなら、一体なんなんだべ? 裕ちゃんが今日やらなくちゃいけないことって??

277 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月10日(金)00時07分38秒

「今日はな、朝から予定がきまってんねん。どうしても抜かれへん、大事な予定があんねん」

「大事な予定? なんだべ、それ??」

「・・・なっち、今日は仕事、何時に終わる?」

「・・・・・え?」

「せやから、何時に終わるんやて、きいてるねん」







・・・・・・裕ちゃんて・・・・わかんないべ・・・。


なっちのお仕事の終了時間と、さっきまでの話題と、なんの関係があるんだべさ??



「なっちの仕事で、今日の裕ちゃんの予定は変わってまうねん」

「・・・・・なんでだべさ? なっちはなっち、裕ちゃんは裕ちゃんで、お仕事があるんだべ」









―――――――あ・・・・なんだか、ちょっと、苦しいべ・・・。

       今なっち、自分で“裕ちゃんとなっち達は違うんだ”って、認めっちゃったべさ・・・。





     ――――――――― なんか、すっごく嫌な気分だべ ――――――――



278 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月10日(金)00時09分29秒

今まで通りに行かない、変化した毎日に、いつも抱いていた想い。


裕ちゃんが離れていくってわかったときに感じた、妙な壁が、なっちの目の前にあるんだ。

その壁は、今でもなっちと裕ちゃんを隔てたまま、ずっと残ってる。



それでもなっちが泣かなくてすんでるのは、裕ちゃんが毎日電話してくれるから。

もちろん、なっちからだって掛ける。・・・・・・・・毎日♪


声だけで、こんなに落ち着ける人って、初めてだった。

傍にいてくれなくても、存在を感じられるのって、こんなに素敵なことなんだって、知った。



全部、ゼンブ、ぜ〜〜〜んぶっ! 裕ちゃんがいたから、だよね。



「なっち・・・泣いたら、アカンで。これから雑誌の撮影やろ? 目、真っ赤になってまう」


何でかわからないけど、裕ちゃんにはなっちが泣きそうになってるってわかっちゃった。



「・・・・知ってるべさ・・・。わかってるべさ・・・。でも・・でも・・・!!」
279 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月10日(金)00時10分22秒


はぁ〜〜〜、なっちってダメだべなぁ・・・・。

もう裕ちゃんが傍にいる生活がなくなって、4ヶ月くらい経つのに、まだ慣れない。

ううん、きっと一生、慣れることなんかないんだべ。

なっちの生活は、イコール裕ちゃんと一緒なんだべ。本当に、そうなんだべ。



「なっち、裕ちゃんの大事な予定、教えたる」



裕ちゃんが急に言い出したから、ちょっと頭がついていかなかったべ・・・(汗)

なっちに関係あることなの? 裕ちゃんは今日がなんの日か、知ってるんだよね?


今日は、なっちの誕生日だよ。それも、いつもと違う、一生に一度の、大切な日だよ。

なっちがちゃんと、社会に認められる大人になった、記念日だよ。


裕ちゃんは、どんな風に思ってるの? 大人になったなっちに、どんな事を見つけてくれるの?

裕ちゃんのお祝いは、なに? なっちのこと、ちゃんと見てくれる証って、なに?



ねえ、裕ちゃん。なっちはもう大人だよ? ちゃんと裕ちゃんと同じ場所に立てたんだよ?

裕ちゃんはなっちに、どんなプレゼントをくれるの? 今日という特別な日に、何を与えてくれるの?

280 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月10日(金)00時11分09秒



「今日、家においで。お酒、飲もう?」



・・・・・・・期待したなっちがバカだったべさ・・・。

もう、裕ちゃんてお祝いっていうと、絶対にお酒なんだからっ!!


確かになっちは、二十歳になったべ? お酒もタバコも大丈夫になったべ?

でもさ、心はまだまだ小さな子供なのかも、だべさ。




裕ちゃんは、気の利いたキザったらしい台詞は言ってくれないけど、

ストレートで、真剣で、癖のあるイントネーションは、いつでもなっちの心の、深い所に入ってくる。


なっちはそんな裕ちゃんが大好き。

着飾ったことが言えない、“まんま”の裕ちゃんが、世界一好き。




だから、お祝いがてら、バカ騒ぎしたいなぁ、とか思ってる裕ちゃんでも許してあげる。


でも、やっぱり、ちょっとは“大人”として、なっちのこと見てほしいかな?

いつか、ちゃんと見てね。そして、ちゃんと答えてね。








―――――――今はまだ隠してる、なっちの大切な気持ちに。ね、裕ちゃん?



281 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月10日(金)00時11分58秒



     『特別な日 8月10日』・・・・・の真相






「・・・・・おっし!」


やっとなっちが二十歳になったわ♪ 今夜は騒ぎまくったんで〜〜〜!


とと、アカンやん、それじゃ。

アタシが酔いつぶれてしもても、なっちがそうなってもアカンねやんか。

今夜は、なっちだけにとっての、特別な日とちゃうねんで?

アタシにとっても、一生に一度になるかもしれん日や。



「なっちに、告白するんや・・・!!」



そうや。だいぶ前からずっと、心の中にあったことや。

でも、断られたときのことを考えると、とてもやないけど言えんかった。



なっちはあんなんやから、断った後、絶対に今まで通り話せんようになる。

そんなことになったら、メンバーに気を遣わすことになってまう。それはアカンからな。


282 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月10日(金)00時12分39秒

今なら、もしなっちと話せんようになっても、回りに迷惑はかからん。

ちゃんと、なっちに想いを伝えれる日がきたんや。






ま、“もし”はないけどな。

なんでて? あんなに態度や表情に出されたら、嫌でもわかってまうて。

やから、今日の裕ちゃん機嫌サイコーやねん♪




今夜のデザートは、『北海道の名産物』や。 待ってんで、なっち♪♪♪




283 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月10日(金)00時24分35秒
なっちのお誕生日企画もの終了。恒例のインタビュー。

安部「フンフンフン♪ 裕ちゃ〜ん、お酒も買ってきたべさ」
中澤「お、ありがとうな、なっち♪♪(可愛いやんか)」
安部「はい、裕ちゃんはビール? チュウハイ? あ、カクテルって言うのもあるみたいだべさ?」
中澤「ん? アタシか? アタシはなぁ・・・・(いただきますやで、なっち)」
安部「裕ちゃん? なに? なっちの顔、なにかついてる?」
中澤「・・・・・・なっち・・・好きやで・・・。愛してる・・・」
安部「?! ゆ、裕ちゃん?! それ、本当なんだべ?!」
中澤「もちろん、ホンマや。裕ちゃんは、なっちが好きや」
安部「裕ちゃぁん・・・うっ・・うっ・・(号泣)」
中澤「泣かんといてや、アタシの可愛いなっち? 二十歳に迎えにきたってんで?」
安部「・・・いつもの裕ちゃんじゃない・・・・」
中澤「そうやで、今夜の裕ちゃんは、いつもの裕ちゃんやない。なっち・・好きや・・・」 
安部「あ・・・っ! なっちも・・・好きだよ・・・・・裕ちゃん・・・・」

あ〜〜、ついに犠牲者が・・・・・。お祝いで食べちゃうなんて、姐さんは、もぉ・・・・。
284 名前:mo-na 投稿日:2001年08月10日(金)04時47分14秒
裕ちゃん可愛いですね!
「ゆうなち」好きなんで誕生日企画嬉しいです。 

本編の「やぐちゅう」どうなるのかな?
>約束の夜は、結して来ないということを。
(痛)ですね。
「やぐちゅう」「ゆうなち」どちらにしても被害者がでるのか・・・
上手い解決方は導き出せないのかな?
敗者が出ても、新たな幸せが登場っていかが?(謎)
更新に期待です。(切実)
285 名前:239 投稿日:2001年08月10日(金)21時43分27秒
激やぐちゅー(大甘)派の私としては痛くなるのはちょっと・・・。
でも、作者さんのやぐちゅーへの愛を信じてどんな展開にも
しっかりと付いていきたいと思います。
(お願いします!!!>作者さん)

>『特別な日 8月10日』
これこそ姐さん!って感じの話ですね。
これからの展開を期待させながら切る作者さんに【怒】
嘘です♪
これからの他のメンバーとの絡みに期待♪
286 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月10日(金)23時50分51秒
>284
 >「ゆうなち」好きなんで誕生日企画嬉しいです。
  喜んでもらえてよかったです。ありがとうございます。
 >上手い解決法は導き出せないのかな?
  これに関しては、作者なりの考え方でいきたいと思っています。
  世の中にある常識だけが正しいのではない、と思っていますので(謎)
>285
 >激やぐちゅー(大甘)派の私としては痛くなるのはちょっと・・・。
 >(お願いします!!!>作者さん)
  うちも激甘派です(爆)どうなるかはお楽しみ、ということで・・・(?)
 >これからの展開を期待させながら切る作者さんに【怒】
  怖いですぅ・・・(引) 怒らないでください・・・・。
287 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月10日(金)23時53分38秒


     コンサート1日目 『食堂のヒトコマ』



「おっは〜〜♪ みんな元気ぃ?!」

朝っぱらからとんでもないテンションで入って来た人がいる。その名は・・・・・




『おはよー、矢口ーーー』


みんなの声が重なります。中には(自分も含めて)『矢口さん』って声も聞こえます。



―――――矢口真里。モーニング娘。のおてんば娘、だそうです。




「矢口、朝から元気だね〜〜。なんかイイ事でもあったの?」

「え♪ そんな事ないよぉ? 矢口はいつも通りさぁ♪♪」


言葉の端々に『♪』をちりばめながら言っても、全然説得力ないんですけど。



「ふ〜〜ん・・・。そうなの? 裕ちゃん」

「ブッ!」

288 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月10日(金)23時54分46秒


飯田さんが問いかけたその人は、飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになって、慌てていました。

ちょっと珍しい光景かも、です。



「ゴホッ! ゴホッ!! ・・・な、なんでアタシにきく?!」

「だって、矢口が機嫌いいときって、絶対、裕ちゃんとなんかあった時だもん」

「絶対て・・・そんなん言いきれる訳ないやろ?」



中澤さんの必至の抵抗も、次の一言で一刀両断! です。



『『『言いきれるよ〜〜』』』



先ほどの挨拶よりも多く、そして、大きく飛び出した声・声・声。


食堂にいた『ハロープロジェクト』メンバーのほとんどがそう答えていました。

何故だか、偶然にも、おもいっきりハモッてました。仲がいいんですね、みなさんは♪
289 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月10日(金)23時55分28秒


「な・・・なんでやねん!!」

「イタッ!! 姐さん、何であたしに突っ込むんですかぁ?!」

「簡単や。みっちゃんが一番叩きやすい位置に居ったんや」

「なんやねん、それ・・・」



ショボンとなってしまった平家さん。ちょっと可愛そうです。



「まーたやってるよー!! 裕ちゃんとみっちゃんのドツキ漫才!!」

「もう恒例だよねー? ないと“朝”ってカンジがしなーい!!」


「『『『言えてるーー!!』』』」




またも重なる声。今度は自分も密かに、入りました。
290 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月10日(金)23時56分28秒

本当にもう恒例となってます。ないとヘンです。


朝は中澤さんの『なんでやねん!』と、平家さんの『なんであたし?!』で始まります。 

それでみんながいつものように笑い出して、ご飯片手に平家さんをからかうんです。



「みんなしてイジメんといてーなー」



とか言ってますけど、平家さんも実はかなり楽しんでます。だって、顔が笑ってますもん。





「ははは、あの二人はいつまでたってもかわんないね」

「キャッ!?」

「!! な、なによ?! 私、なにかした??」




その人は、突然の悲鳴に動揺しました。無理もありません。


平家さんと中澤さんのやり取りに見入っていて、隣に人が立ったことに気付きませんでした。

不覚にも、隣に立ったその人は、一番大切で、大切で大切で(×100)

忘れたくても忘れられない人、でした。


291 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月10日(金)23時57分27秒




そっと肩に置かれた手。ずっと、傍にいて欲しくなる、温もりを持った人。




292 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月10日(金)23時58分05秒

「えっ?! ちっ、違います! ちょっとビックリしただけです!」

「わかった、わかったよ!! ちょっと声のボリューム落としなさい!!」

「あ・・・。すいません、誤解されちゃいけないと思ったら、つい」



声を小さくしたので、少し離れた隙間が、もう一度埋まりました。



耳元に近づいて、周りに声が漏れないようにして、小さな囁きがありました。




「こんなに近くにいるんだから、そんな大きな声で言わなくたって聞こえるわよ」

「は・・・はい・・。ごめんなさい」


言葉こそキツイととられそうなんですけど、表情は笑顔だし、声は限りなく優しいものでした。



293 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月10日(金)23時59分04秒

大好きな人。声も、顔も、性格も、全部が好きです。

大好きな人。私にしか見せてくれない、そんな所が大好きです。



「石川」



大好きな人。私の名前を呼んでくれる、その時のトーンが好きです。

大好きな人。私の事を叱ってくれる、あの時の真剣なあなたが大好きです。



「石川? ちょっとぉ、どこ行ってんのよ?? カオリじゃないんだからさぁ」



大好きな人。呆れて言葉が出てこない、困ってる顔も好きです。

大好きな人。どうしようか悩んで、視線を石川からはずす、そんな所は・・・・・嫌です。



「保田さん、石川だけを見てください」


「はぁ?! ・・・あんたねぇ、人の問いかけにも答えないでどこ行ったのかと思えば、

 帰ってきて、いきなりなに言ってるのよ?」



「だって、保田さんが・・・・」




と、ここで、お邪魔虫にして、一番のライバル(勝手な思い込みかも)が登場。
294 名前:239 投稿日:2001年08月11日(土)01時06分12秒
今回はほのぼの&やすりかですね。
やすりかもいいのですが・・・やぐちゅーの展開が非常に気になります。
期待してますよ。

(ゆう&黒りかが見たかったり・・・。短編で書いていただけませんか?)
295 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月11日(土)01時30分48秒
>294
 あ、これ、やぐちゅーの続きなんです。一応。
 この後に話が、姐さん視点で展開していきます。(ちょっと痛めかも?)
 >(ゆうアンド黒りかが見たかったり・・・。)
  黒りか、黒りか、黒りか・・・・・。頑張ってみようかなぁ・・・・。
 
黒りか「ふふふ・・・」
作者 「?! な、なんだこのキャラは? 作ってないぞ、うちは(−−;」
黒りか「ふ・・・。小説っていうのは暴走していくものなのです(黒笑)」
作者 「聞いたことはあるけどね・・・・・。うちでやるの?」
黒りか「さぁ? それは作者である貴女の勝手ですよ?」
作者 「・・・・力の限り、頑張ります・・・・・・・」
296 名前:239 投稿日:2001年08月11日(土)03時32分43秒
>作者様
>あ、これ、やぐちゅーの続きなんです。一応。
わかっております。
ただ作者様の愛のある区切り方にイライラしていただけです。(w
期待してますよ。

>黒りか、黒りか、黒りか・・・・・。頑張ってみようかなぁ・・・・。
あくまで甘々やすいしと別に短編でやっていただければ幸せです。
297 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月11日(土)23時57分47秒
>239
 >愛のある区切り方にイライラしていただけです。(w
  あ、なんか怖いぞ・・・。
  今日中に・・・・はムリだから、明日には、必ずやぐちゅー復活で!!
 
 >甘甘やすいしと別に短編でやっていただければ幸せです。
  甘いのとイタイのを同時進行ですか? 難しそうですね・・・。
298 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月12日(日)00時01分51秒


「なーに? 圭ちゃん、カオリになんか用?」




―――――飯田圭織さん。モーニング娘。のリーダーにして、オリジナルメンバー。




「あ、カオリ。ごめんごめん、用とかじゃないんだけどね、石川がどっか行っててさ」

「で、カオリ? 圭ちゃ〜ん、それってどういう意味?」

「え? い、いや、別に? 深い意味はないよ、うん」



ほら、いつもそうやって保田さんにくっつき過ぎるんです!

とにかくこのお二人は接点が多いんです。
 


飯田さんがリーダーなら、保田さんはサブリーダー。歳だって一番近いし(安部さんもだけど)。

付き合いも(仲間としては)石川より長いわけですし。

だから、なんだか石川の知らない話とかもしてらっしゃいます。それは悔しいです、正直。



299 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月12日(日)00時02分35秒


脇で睨んでいる石川に気付かずに、お二人のお話は盛り上がってます。

いつの間にやら、恋のお話へ・・・・・。




「カオリ、私いつも思うんだけどね。カオリと吉澤って付き合ってるんじゃないの?」

「えぇ? そう見えてる? ふっふっふ〜♪ そうかそうか♪♪」

「なに? 違うの?」

「さ〜、どうでしょうか? わかったらいいものあげるよ〜〜♪」



て言って、飯田さんはご飯を食べに行ってしまいました。隣で保田さんが『う〜〜ん』って唸ってます。



石川が思うに、あの二人は付き合ってません。

普段はベタベタしてますけど、よっすぃ〜と同じ部屋になった時とか、全然、飯田さんの話をしないんです。


普通はしますよね? 石川だってします。

今日の保田さんはどうだったとか、何回話が出来ただとか、恋する乙女は普通します!!



と言うことで、よっすぃ〜と飯田さんは付き合ってません!!




「石川・・・なんでそんなに怖い顔してんの?」

「・・・・・はい?」

「いや、だから、どこ見てんの?」

「・・・・・・・・」



知らない間に明後日の、そのまた向こうに行ってしまってました。
300 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月12日(日)00時05分02秒


帰ってきたら、目の前には保田さんの可愛い呆れ顔!

なんて絶好のチャンスなんですか!! 

ここでしとかないと、石川の保田さんへの愛が疑われますよね?


と言うことで、石川梨華・保田さんの恋人(キャッ)朝から頑張ります!!



「ちょっ?! なっ、なにしてんのよ、石川!!」

「なにって・・・抱きしめてるんです」

「?! あんた・・・なんか拾い食いでもしたの? オカシイわよ?」




いきなり抱きついた石川に、保田さんはビックリしてました。その時の表情が・・・可愛いんです!!

その後の冷たい言葉も、今となっては慣れましたから。それに、お顔が真っ赤で、説得力0です。





あれ・・・? なんだか、周りから視線の嵐が・・・???  

そう思って石川が保田さんを一時開放しようかとしたときです。妙にやらしい声が、食堂に響きました。


301 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月12日(日)00時06分32秒


「石川〜〜、朝からアッツイね〜〜〜♪ 圭坊はエエ人をオトしたもんやなぁ?」



入って来たばっかりの頃は、嫌というほどお世話になった人です。今でもあだ名呼びなんか出来ません!



「!! ゆ、裕ちゃん! オトしたなんて言い方しないでよっ、なんか嫌じゃないの!!」



即座に保田さんが反発しました。・・・もちろん、適う訳なんかないんですけど。



「ええやんか。なんて言うても、中身は同じやねんから。な、みっちゃん?」

「へ?! 姐さん、またあたしですか? もぉ、ええっちゅうねん・・・」

「コラコラ、ちゃんとコメントせな。関西人は喋りが命やでっ」

「また勝手なこと言うて・・・。あ、コラ、辻・加護! 食堂で“命”なんかやるな、迷惑や」



って、平家さんが的確なツッコミをしてます。

あいぼんとののがやってる『命』を見て、中澤さんが『可愛い〜〜』とか言ってます。



その隣の矢口さんが怖かったりとかします。
302 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月12日(日)00時08分12秒

・・・? いつもはこんな事ぐらいであんな顔しないのに、なんででしょう?


あ・・・・・。矢口さんが中澤さんの耳を引っ張ってます。本当に痛そうですよっ。




「痛いっ! 痛いてっ、矢口っっ!!」

「うっさい・・・! 全然反省してないじゃないかよ・・・・・」

「反省て・・・。辻と加護のことやんか? そない気にせんでも・・・・・」

「・・・・・。裕ちゃん、ちょっと来て。言いたいことが“いっぱい”あるから」





矢口さんと中澤さんはそんな意味深な会話を残して消えていきました。

残されたメンバーはしばらく沈黙し、徐々に回復してきた人から、朝食に戻りました。

お二人がいなくなられた後は、石川と保田さんが標的になってしまい、大変でした。




303 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月12日(日)00時09分09秒


数十分後、矢口さんと中澤さんは仲良く帰ってきました。

矢口さんの腕はずっと中澤さんから離れなくて、見てて恥ずかしかったです・・・。


でも、何故だか、中澤さんの頬が片方だけ赤くなっていたんです。

・・・・・まるで、誰かに叩かれたみたいに・・・。



保田さんに聞いてみたんですけど『大人には色々と事情があんのよ』と、相手にされませんでした。

ヒドイです! 石川は、もう大人です!! あ、でも、まだだから、まだ『子供』なのかな??



う〜〜〜ん??? ・・・・・・わかりません。もういいです、わからなくてもいいです。

きっとすぐに、ちゃんと『大人』になれますから。気にしなくてもいいんです。





そうですよね、保田さん・・・?






それから石川が『大人』になれたのは、1ヶ月の月日が流れてからでした。

保田さんは石川にすごく気を遣ってくれてるのがわかりました。やっぱり初めてだったからなのかなぁ?



とにかく! 石川は更に保田さんが好きになりました!!


304 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月12日(日)00時12分18秒
石川視点おわったぁ・・・。

やっと・・・やっと来た・・・。姐さんたちの修羅場!!

お待ちくださっていた皆様、やっと来ました。
ここまでお付き合いいただき、真にありがとうございます。

って、違うよ。まだ終わってねえじゃん。
ここからが色々と縺れてきます。読んでくださいね〜〜。
305 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月12日(日)00時13分27秒




  1日目 『優しさ?』




「ちょと、矢口っ。ホンマに痛いねんてっ!」



裕ちゃんが矢口よりも低い位置から必死に叫んでる。でも聞いてなんかやらない。

裕ちゃんが悪いんだからな! 辻・加護相手にあんなにデレデレしなくてもいいじゃんかよ!!


裕ちゃんの浮気の話のすぐ後だから、余計に気にしちゃうのがわかんないのかよっ!!

ホンット、アホなんだから。



「矢口〜〜、裕ちゃんが悪かったんやったら、謝るから。な、耳、放してくれんか?」

「・・・・・・・・・」

「矢口〜〜〜〜。ホンマに悪いと思うてるから〜〜〜」

「・・・・・・・・・」




矢口は裕ちゃんの言い訳をムシして、廊下のちょっとした影に入った。

ここなら、よっぽどしっかりと見ない限り周りからは見えない。

306 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月12日(日)00時24分29秒

矢口がずっとなにも言わなかったのは、口を開いちゃうと、大変なことになりそうだったから。

その予想は、見事に当たったんだけどね。





「・・・デレデレしすぎ・・・!」

「は? デレデレしすぎ??」

「そう! 辻・加護なんていうお子様に、デレデレしすぎだよ、裕ちゃんは!!」

「そんなこと言われたかて・・・。小さい子は無邪気で可愛いて言うてるだけやんか」



涼しい顔して言うからなおムカツク!!

更に、自分が悪くないって思ってるとこも嫌!!

何でわかんないんだよ?! 何でわかってくれないんだよ!!



307 名前:239 投稿日:2001年08月12日(日)00時56分09秒
別にプレッシャーをかけているわけではないんです。
そういう風に思われたら済みません。>作者様

やすりかも良かったですが、やっぱり期待はやぐちゅー♪
個人的には鈍感な姐さんがイイです。
これからも、痛くても甘くても作者様に着いていきます。

(ここ何日か作者様の後をずっと追いかけてる気がする。w)
308 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月13日(月)00時20分05秒
>307
 >別にプレシャーをかけているわけではないんです。
 はい、わかってます。ちょっと遊んでみただけなんです。

 貴方様の他に読者がいない可能性が高いので、見てくれている方と交流を深めたいなと思いまして(w
 ではでは期待のやぐちゅーを書きましょうかね。
309 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月13日(月)00時21分15秒



裕ちゃんはきっと、今までヤキモチなんて妬いたことないんだ。

だから、矢口達の気持ちなんかわかんないんだ。


裕ちゃんはいっつも想われる側で、想う側にはなったことないから、

ちょっとしたことで、矢口達がどんだけ苦しんでるかとか、絶対にわかってないんだ。


裕ちゃんはいっつも、なにも言わなくていいから、相手が言ってくれるから、

冷たい言葉ばっかり選んじゃうんだ。




悩むのはいつでも矢口達で。裕ちゃんは、殴りたくなるくらい冷静に見てるだけなんだ。

傷付くのはいつも矢口達の方で。裕ちゃんは、ずっと加害者なんだ。



裕ちゃんには矢口達の痛みはわからないんだよ。きっと、一生無縁なんだよ、そんな事とは。







――――――裕ちゃんて、すごく人を惹きつけて、放さない人だから
      
            いつでも誰かに、愛を注いでもらってる人だから――――――――





310 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月13日(月)00時22分04秒

「矢口て、こないにヤキモチ妬きやったっけ?」



裕ちゃんがいつもみたいに『オヤジ笑い』で聞いてきた。

間の取り方、悪いと思わなかったの? 本気で鈍感なんだから!!




ここまで我慢してきた矢口も、もう無理。さすがに怒りが頂点を越えた。

こんなに我慢したのって、きっと『娘。』に入った時以来だと思う。

自分を抑えて抑えて、大人しくしてた、あの頃以来だよ、絶対。



それでも裕ちゃんのため、必至にこらえてる矢口に、止めが刺された。




「矢口〜? なんや、壊れてしもたんか? ほなしゃーない、他の人捜そ♪」





――――――――パーーンッ!! 



裕ちゃん、それは禁句でしょ?! って突っ込む前に、矢口は体が動いてた。

裕ちゃんが、悪いんだからね・・・・・・。


311 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月13日(月)00時23分11秒


「・・・・・・いったぁ・・・。矢口、見掛けによらず、結構力あんねんな」



て、言った裕ちゃんは、なぜだか笑ってた。




何で、裕ちゃんは、笑ってるの??? 矢口にビンタされて、何で笑ってられるの???


なんなんだよぉ・・・。もう矢口、裕ちゃんが全然わかんなくなって来ちゃったよぉ・・・!!



「ちょっとは、スッキリしたか?」


突然の裕ちゃんの問いかけに、矢口はちょっと混乱した。

スッキリって?? なんの事???



「言いたい事、溜めとくのは勝手やけどな、苦しないか? アタシは苦しいで」

 


それは、矢口だって同じだよ。

現に今、裕ちゃんに言いたいことが溜まり過ぎちゃって、苦し過ぎてキレたんだし。



「たまには爆発さしてやらんと、大噴火してまうからな。それはさすがに怖いやん?」




怖いって、何が? 大噴火って、なんの事?? 裕ちゃんは、なにがそんなに楽しいの???


どこか満足そうに、裕ちゃんは矢口の顔を見てる。

今日一番の笑顔で、矢口のこと見下ろしてる。



「矢口・・・、言いたいことあったら、言うたらええねんで?」
312 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月13日(月)00時24分55秒


そんなの・・・・・・、言えないこともあるじゃんか・・・。




「どんな小さなことでもええから、裕ちゃんに話したってや。ちゃんと聞くから。な?」


どんな小さなことでも? 嘘でしょ? だって、小さなことなんて挙げてたら、本当にキリがないもん。


「どんなくだらん事でも、アホらしい話でも、ちゃんと全部きいたるから。気持ち、ぶつけて?」





・・・・・気持ちを・・・ぶつける・・・・・? 



それって、裕ちゃんに対して文句を言ってもいいってこと?

ヤキモチでモヤモヤしてる心を、表に出してもいいってこと?

裕ちゃんに嫌われるかもって、ストップ掛けなくていいってことなの?



「そうや、気にせんと言うたらええ。どこがムカツクやとか、どんなとこが嫌いやとか、言うてええねん」



ムカツク所、嫌いな癖、止めてほしいこと、いっぱいある。

どんなに好きでも、やっぱり全部は好きになれない。それは仕方ないよね?

人間だもん、他人のことをぜ〜んぶ理解するなんて、出来ないよね?



「無理やな。アタシにかて、矢口の嫌なとことかあるもん」
313 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月13日(月)00時25分42秒


えっ・・・、それ、気になる。どこだろ?


「またそれは後や。今は矢口の番。言うてみ?」






・・・・・・本当に、言っていいんだよね? 



裕ちゃんが『ええよ』って、目で言ってくれてる。


「あ、あのね・・・・・・・・」

「うん、なに?」

「・・・・・・」



でも、やっぱり、喉で止まっちゃうよ・・・。

言った後のことを考えると、迷っちゃうよ・・・。



「・・・言うてくれん方が、嫌やけどな」



そう? 本当に、そう思ってる? 

言った後で、『矢口ってそんなこと思ってたんか?!』とか言って、離れていかない?

本当に、矢口のゼンブを受け止めてくれる?



「大丈夫や。アタシはそないに勝手やない。自分で言うたことには責任持つ」

「・・・・・持ってなかったけど?」

「・・・・・・・大丈夫や」

314 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月13日(月)00時26分44秒


今のでちょっと不安になったぞ? でも、いいや。

せっかくのチャンス、ここで言わなきゃ一生、言えない気がするしね。

裕ちゃん、信じるからね? もう、破らないでね。




「・・・・・なっち」

「なっちがどないしてん?」

「さっき食堂で、ずっと裕ちゃんのこと見てたよ?」

「・・・そやったんや?」



自分はなにも知りません、って顔して、作り笑いを浮かべる裕ちゃん。

矢口は知ってるんだぞ。裕ちゃんがわざと、なっちと視線を合わせようとしてなかったのを。

ずっと矢口やみっちゃんの方見て、必至にごまかしてるの、知ってるんだからなぁ・・・。


315 名前:読者の名無し。 投稿日:2001年08月13日(月)01時21分01秒
裕ちゃんかっこいいっすね〜。
ここを見に来るのが日課になっております。
つづき楽しみです♪
316 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月13日(月)01時43分33秒
>315
 >裕ちゃんかっこいいっすね〜。
 ははは、現物はかっこいくって、綺麗で可愛いんですけど、うちの裕ちゃんはどうかな?
 優柔不断で情けない、って設定っぽいです(w ま、たまにはカッコイイですけど?
 
オトナな裕ちゃんが好きです。つまりカッコイイ裕ちゃんが好きです。
同意見の方、いらっしゃいます??
317 名前:239 投稿日:2001年08月13日(月)03時33分02秒
>オトナな裕ちゃんが好きです。つまりカッコイイ裕ちゃんが好きです。
>同意見の方、いらっしゃいます??
私は「オトナな姐さん」よりも「ヘタレの姐さん」の方が好きなんですけどね。
本物がカッコイイので、小説では逆を見たくなるのかもしれません。
でも、姐さんならどっちでもイイです!!!

明日からしばらくROMできなくなりますが、頑張ってください。
決してこの話が嫌だとかいう訳じゃないですよ。(w
318 名前:読者の名無し。 投稿日:2001年08月13日(月)06時06分49秒
私はへたれでも格好よくても
姐さんならどっちでもいいです。
っつうか両方好き。

しかし、今日のハロモニ、石川ナイス!
あなたのおかげで久々にハロモニで
やぐちゅーっぽいのが見れた
319 名前:315 投稿日:2001年08月13日(月)12時29分56秒
私はかっこいいけど大ボケな裕ちゃんが好きです。
でも私も裕ちゃんならどっちも好き!

昨日のハロモニはほんと良かった♪
320 名前:やぐちゅーすか 投稿日:2001年08月13日(月)19時29分26秒
はじめて、ここ見ました。いいすね。うれしくなります。
はよ、続き、読みたいす。かっこいい裕ちゃん、でよろしく頼んますわ(わら
321 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月13日(月)23時46分27秒
>318
 >今日のハロモニ、石川ナイス!
 マジでナイスです、石川さん!!

>319
 >でも私も裕ちゃんならどっちも好き!
 うちもです!!裕ちゃん最高!!(爆

>320
 おお、初見ですか(w 続き、頑張ってます!! 
322 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月14日(火)00時04分17秒

「嘘つかなくていいよ。裕ちゃん知ってたじゃん?」

「・・・・・・・ごめん・・・」

「なんで謝るの? 別になにもしてないじゃんか」




そうだよ、裕ちゃんはなにもしてない。したのは、なっち。

裕ちゃんに過去の記憶を呼び戻させて、誘惑したのはなっちだ。


なっちを止めれば、裕ちゃんは元に戻る。矢口だけを見てくれてた、昔と違う裕ちゃんにもどる。



全部なっちがわるいんだよ。

なっちが未練たらしく、裕ちゃんのこと追いつづけるから、裕ちゃんが困っちゃうんだよ。




矢口が止めてあげるね? 裕ちゃんが昨日言ったことは、気の迷いだったんだよね?

矢口と同じくらいなっちも好きって言ったこと。あれは、なっちのこと庇って言ったんだよね?


裕ちゃんはいつでも、矢口だけの裕ちゃんだもんね?

323 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月14日(火)00時06分12秒




「・・・・・そうやで。アタシはいつでも、矢口だけのもんや・・・」



うん。矢口はわかってるよ。一番裕ちゃんを理解してるのは、やっぱり矢口なんだ。

なっちじゃない。裕ちゃんに必要なのは、世界に一人だけ、矢口だけなんだ。


ね、裕ちゃん。矢口、『一番』の印が欲しいよ。いいでしょ?




「・・・・・ええよ」




そう言って、裕ちゃんは矢口にキスしてくれた。昨日の夜したような、子供なものじゃない。

ちゃんとした、恋人同士のキス。とろけるような感覚に包まれるキス。

大好きな裕ちゃんが、体の中いっぱいに広がるキス。




「ん・・・・・。矢口、そろそろ帰らんと、みんなに変に思われるで?」


そんなの、気にしなくてもいいじゃんかよ・・・。どうせみんな知ってるんだから・・・・・。


324 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月14日(火)00時07分05秒

「アカン。朝ご飯食べる時間、なくなってまうやろ?」



ブーーッ!! なんだよ真面目になっちゃってさっ。

いいよーだ。裕ちゃんは矢口より、仕事の方が大切なんだ! 

矢口が病気になっても、仕事があればお見舞いにも来てくれないダメダメ亭主なんだ!!



「亭主て・・・。はぁ、これで機嫌なおしてや、アタシのお姫様?」





・・・・・・裕ちゃんが、矢口を抱きしめてくれてる。

矢口の頭を抱え込むようにして、優しく。ほっぺたがわずかに擦れて、気持ちいい。

矢口が好きな、裕ちゃんの匂い。矢口を包んでくれる、確かな感触。



機嫌なんて、あっという間に直るっての!!




「さ、ご飯、食べに行こか?」

「うん!!」




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
325 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月14日(火)00時08分25秒

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★




その日矢口は、裕ちゃんが『暑い』って言うのもお構いなしに、裕ちゃんの腕にまとわり付いてた。

そうすれば、なっちは裕ちゃんに近づけない。・・・・・・・みんな近づいてこなかったけど・・・。


矢口と裕ちゃんが離れなきゃいけない時は、娘。のメンバー(なっち除く)に付いててもらった。

今日は完全防備だったから、なっちは裕ちゃんに手も足も出なかったんだ。


この調子なら、すぐに元に戻れるね。よかったね、裕ちゃん♪







世の中うまく事は運ばないものなんだよ。波乱万丈、人生は綱渡りさ。 



326 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月14日(火)00時09分36秒





    1日目  『裕ちゃんの苦悩』



今日はずっと矢口が傍に居ったから、誰も近づいてこんかった・・・。

久しぶりに会ったメンバーばっかりやったのに・・・・。

しゃーないか、矢口のためやもんな。


って、ちゃうちゃう。アタシは今、反省をしに来たんやんか。

一人で冷静に考えるために、わざわざロビーまで出て来たんやんか。





・・・・・変わり身まで置いて・・・・・。



『中澤さーんっ。どうして石川が、中澤さんの部屋のお留守番をしなくちゃいけないんですかー?』




・・・ふっ・・・・・・。圭坊には悪いけど、適任なんや。


触るな、って言うてホンマに触らんのは、こいつくらいなもんや。

他のメンバーやったら断られるか、人の荷物かってに漁るかや。

体育会系真面目人間は楽でええわ♪

327 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月14日(火)00時10分43秒


「さってと、ゆっくり反省しますか。・・・今日の裕ちゃんの失敗を・・・・・・」



誰もいないのを確認するため、ちょっとわざとらしく声に出してみた。


・・・・・誰もおらんみたいやな。

ほな、ホンマに自分の世界に行きましょか。






今日は矢口が1日中アタシの腕にしがみついてた。お陰でいつもの2倍は暑かった。

それでもアタシが矢口を振りほどかんかったんは、矢口が何を意識してるか知ってたから。




――――――なっちやろ? 


アタシになっちが近づこうとすると、矢口は異常なまでにアタシに甘えてきた。

アタシは、複雑な気持ちと表情で、ただ矢口に微笑むことしかできんかった。

矢口が離れても、圭坊やごっちんが代わりに傍に来た。もちろん、腕組んだりとかはせんかったけど。



矢口が考えて、圭坊たちが付き合ってる。そんなもんやろ?

きっとカンペキや、とか思ってるんやろな、矢口は。


328 名前:やぐちゅーすか 投稿日:2001年08月14日(火)00時41分16秒
早速更新されていますね!やった!
作者さん、これからも楽しみにしてます。しかし矢口ぃ〜愛おしいですね。ねえさん、矢口をどうか大事にしてやって♪て気分です。
329 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月14日(火)00時53分45秒
>328
 >ねえさん、矢口をどうか大事にしてやって♪って気分です。
 
 作者「・・・・・だそうです」
 中澤「・・・・・アタシに言うな。アンタが決めることやろ?」
 作者「いやぁ、姐さん的にはどうしたいのかな?って思いまして」
 矢口+安部(じぃ〜〜〜〜〜〜〜)
 中澤「(視線がイタイ(T T))せやなぁ・・・」
 作者「―――――――」
 中澤「(助けろや!アホ作者!!)せやなぁ・・・・・・<後ずさり」
 作者「あ、逃げる」
 中澤「アホぬかすな!!・・・・・・・当たりや<逃」
 作者+矢口+安部『ああ?!逃げた!!』

て訳で、姐さん次第なのに逃げてしまったので、わかりません(w
姐さんが大切なのは矢口なのか、なっちなのか・・・。両方が正しいかも(!)
330 名前:naka 投稿日:2001年08月14日(火)02時00分20秒
なっちもやぐちも大切・・・
安倍さんも矢口さんもかわいそ〜な結果にならなきゃいいんですが...
331 名前:やぐちゅーすか 投稿日:2001年08月14日(火)02時38分59秒
ねえさんせこいで、逃げるなんて・・て、そんなとこも可愛ぇなぁ♪ねっ、作者さん(笑)
レスありがとうございます。応援しつづけまっす!
332 名前:やぐちゅーすか 投稿日:2001年08月14日(火)02時41分50秒
ねえさん、矢口の嫌いなとこてどこですか?
333 名前:読んでる人 投稿日:2001年08月14日(火)13時16分06秒
はぁ〜、ココのやぐなっちゅーは最高におもしろいなぁ・・・
334 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月14日(火)23時39分02秒
>330(おお、キリバン)
 >安部さんも矢口さんもかわいそ〜な結果にならなきゃいいんですが
 ・・・・・・・・そうですね・・・(・・・

>331・332
 >そんなとこも可愛ぇなぁ♪ねっ、作者さん(笑)
 そんなとこも可愛いでしょ♪ねっ、やぐちゅーすか さん(w
 
 >レスありがとうございます。応援しつづけまっす!
 嬉しいですね〜〜〜(泣)応援しつづけてくれるともっと嬉しいです(号泣)頑張りますよ♪
 
 >矢口の嫌いなとこてどこですか? 
 その内わかるんじゃないですか?てか、普通に返してよかったのかな?
 前みたいに会話形式の方がいいですか?え?もういいって?・・・そうですか・・・。

>333(おや、これまたキリバン)
 >はぁ〜、ここのやぐなっちゅーは最高におもしろいなぁ・・・
 あららら、最高とか言われちゃいました♪ありがとうございます♪♪
335 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月14日(火)23時41分15秒



でもな、矢口。アンタが相手してんのは、紛れもない『大人』やねんで?

経験の数は完全に相手の勝ちや。それに、根性も、ああ見えてけっこうある。

なにより、アタシの行動範囲や、異変なんかにはきっと誰よりも早く気付ける。



なっちからすれば、アタシと二人っきりになることなんか、造作もないことやってん。

その証拠に、なっちは簡単にアタシを捕まえてしもうた。





336 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月14日(火)23時43分05秒

矢口が“ミニモニ。”“7人祭り”“タンポポ”で、長いことアタシの所に居らんかったときのことや。


はじめは圭坊と話してた。というよりも、監視されてた。

次に吉澤・後藤、の順で見張りがつく予定やったらしいけど、2番目の吉澤が問題やったんや。

吉澤って石川と同じ、体育会系の出身やろ? 先輩の言うことには逆らえない、ってとこ、あるやんか?

そのええ癖が、災いしたんや・・・・。





「ねぇ、よっすぃ〜?」

「あ、はい、なんですか? 安部さん」

「ちょっとさ、席、外してもらっていい?」

「え・・・・?!」



あのときの吉澤、思いっきり焦ってたもんなぁ。

矢口先輩と安部先輩、どっちの言うこときいた方がいいのか、頭の中で必至に考えてたんやろうな・・・。


ま、目の前に先輩おるねんから、どっちかは火を見るより明らか、やったけどな。




「あ、あのっ・・・・」

「わかってるべ。矢口に言われてるんでしょ? いいべ、黙っとけば、バレないべさ」

「え・・・・・・!!」

「だから、黙っといて? って、言ってるんだべさ」




・・・・・・あれは、一種の恐喝やったで、なっち・・・。

337 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月14日(火)23時44分04秒

初めて見せるなっちの迫力に、吉澤はビビッてしもてた。

無理もないて、アタシかて恐かったもん。




その後のなっちも今までとは違ってた。
 
とんでもなく積極的。かつ、やたらと大人な雰囲気が出とった。




やから、裕ちゃんがあーなっても、仕方がないってことやってん・・・。

あんなん堪えれるほど、アタシは大人とちゃうし、強くもないねんで。



なぁ、なっち。アタシのこと、わかっててやってるってことは、本気なんやんな?

本気で、アタシのこと取り戻そうとしてんねんな? そうなんやんな?




なっちとしたキスは、やっぱり懐かしくて、アタシの心にズシッと来た。


朝、矢口には『アタシは矢口のもんや』とか言ってたけど、心からの言葉やなかった。

半分ホンマで、半分うそ。今のアタシは、矢口となっちの間で挟まれてる。

どうしても、どっちか片方のもんには、なれん。
338 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月14日(火)23時45分00秒

「なんで、アタシがこんなに悩まなアカンねやろ・・・」

「そんなん簡単ですやん。姐さんの手ぇが、早すぎるんですわ」

「?!?!?!」

「なにビックリしてはんねん。平家さんやろ? 姐さんの元浮気相手やんか?」



みっちゃん、いきなり出てきてそれはないんちゃう?

今、本気で心臓とまりそうやったわ・・・。驚かすのも、程度を見た方がええで。



「・・・・・なんやねん、みっちゃんにアタシが考えてること、わかるんかいな?」

「わかりますって。どうせ、矢口となっちのことでしょう?」

「・・・・・お見事、正解・・・」

「やったー。ほな、なんか賞品でも頂けませんか? あ、なんやったら姐さんが身体で・・・」


339 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月14日(火)23時46分00秒


     スパーーーーーーン!!




「いったー!! なんですのん?! なんで叩かれなアカンのです!!」

「あんたなぁ、これ以上ことをややこしくしてどないすんねん!!」

「ちょっとした冗談ですやん・・・。そないにマジにならんでも・・・・・」

「言っていい冗談と悪い冗談があるやろがっ!! 時と場合を考ええ!!」



ホンマにもうっ。みっちゃんは何しに出て来たんや?! あんだけ喋って帰って行きよったし。

朝はアタシに遊ばれてるのに、夜になると人格が変わるあたり、かわってへんなぁ・・・。




340 名前:やぐちゅーすか 投稿日:2001年08月15日(水)01時55分26秒
ねえさん激押しなのですが、ここに来ると矢口押しになってしまう・・。かわい〜くて切ないね。
みっちゅーコント、キラリですね(笑)
341 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月15日(水)03時21分21秒
みちゅーも意外と・・・(w
全部最高!!
342 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月15日(水)23時49分40秒
>340
 >ここに来ると矢口押しになってしまう・・。かわい〜くて切ないね。
 自分の中で矢口さんてこんなカンジなんで(w

 >みっちゅーコント、キラリですね(笑)
 ですね(爆笑)。いや〜、平家さんてなかなか強いキャラになれてないみたいだったんで(笑)

>341
 >全部最高!!
 ほい、最高2回目ですね♪う〜〜ん、何度きいてもよい言葉だ♪♪
343 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月15日(水)23時54分09秒




・・・・・・・はっ! アカンやん、また脱線しとる。


今は矢口となっちをどうするか、真剣に考えて、このコンサート中に決着つけなアカンねんで。


アタシはもう仕事が違うから、二人に挟まれながら無理に笑う必要はない。

でも、あの二人はずっと一緒や。仕事でも、移動でも、今回みたいにコンサートの部屋もや。








・・・・・・・・そうやん・・・あの二人、今、同じ部屋で泊まってるんやんか・・・・・・!!


どないしよ?! なっちはともかく、矢口はそんな状態でまともに居れるとは思えん!

ケンカなんかしてないんやろなぁ・・・。メッチャ心配になってきたでぇ・・・。


344 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月15日(水)23時55分26秒

・・・・・部屋、行ってみよかな・・・・・? ・・・・・でもなぁ・・・行ってどなすんねん?

なっちと矢口がもしケンカしてたら、どないすんねんな? 止めるんか?

アタシに、あの二人を止めれるんか? そんな事してもええんか??


もうわからんわ。こないに考え事すんのは久しぶり過ぎて、頭が回らんわ・・・。


ええやん、行ったら。行ってから考えても遅ないはずや。ケンカしてるともわからんしな。

もしがあったらあった時や、どうにかするしかないねんから。


人間、諦めが肝心やし、死ぬ気になればなんでも出来るもんや。




大丈夫、矢口となっちは、そないに子供やない。この数年でちゃんと何かを手に入れてる。

限度はわかってるはずやし、グループのこと考えたらここでケンカなんかせんやろ。

うん、大丈夫や。二人を信じて行ってみよ。結果アタシが一番、苦労してもええ。



最悪の場合はちゃんと考えてある。自業自得になるように、ちゃんとシナリオがある。

このシナリオでいけば、なっちも矢口も、そしてアタシも泣くことになるやろうけど、しゃーないわ。

これが一番の解決策なんやから・・・・。
345 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月15日(水)23時57分28秒

とは言うても・・・・、やっぱり目の前に来るとアカンな・・・。小心者の裕ちゃんには辛いわ。

木の扉が何十センチもある鉄の門に見えるとは・・・。眼科に行った方がええんやろか・・・?




『・・・!! なっちが・・・から・・・・・・!!』

『それ・・・・! やぐちも・・・・っ!!』


「???」





まさか、部屋の中の声、外まで聞こえてきてんのか?! なんちゅーホテルや・・・・・。

でも・・・・、今のアタシには地獄に仏かも。向こうに気付かれずに様子をみれるんやから。


う〜〜んと、どないしてきいとこかな? 扉に張り付いてんのもいかにも怪しいからなぁ。

扉の外で待ってるフリでもするか? あ、アカンわ。近くに吉澤たちの部屋あるから、

見つかった時に開けられでもした最悪や。第一あいつらに騒がれても困るからな。



「どないしよかな・・・・」





アタシが『う〜ん』って唸ってるときやった。扉の向こうから、とんでもない叫びが聞こえてきたんは。
346 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月15日(水)23時58分28秒


『なっちなんか矢口が消してやるっ!!』

「なっ!?」



なんやてっ!? 今の声は矢口やなっ。あいつ・・・一体何してんねん・・・!!


“消す”って言うたか? それってやっぱり・・・・・・・“殺す”って意味なんか・・・?

そこまで話はとんでんのっ?! それってもう、ケンカのレベルとちゃうやんか!!




アカン、矢口ならやりそうな気がしてきた・・・。



――――――なっちが・・・危ない・・・・・!!







そう思い、とっさにドアノブを回して、アタシは部屋に入っていった。

そこに広がっていた光景は・・・・・・アタシの予想が的を射ていた・・・。




「裕ちゃんっ?!」

「!? なんで裕ちゃんがここにいるんだよっ!!」






いたのは、なっちと矢口。この部屋の借主だった。・・・が、二人の格好はまったく違っていた。

矢口の手には、カッターナイフが握られていた・・・。

向かい合っているなっちの肩には、真新しい切り傷・・・。


現状を把握するのに、時間は要らなかった。次にとるべき行動も、もう決まっていた。
347 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月16日(木)03時06分08秒
ウ〜先が・・・気になるよー
作者の寸止め・・・いつも・・・
348 名前:やぐちゅーすか 投稿日:2001年08月16日(木)20時58分56秒
や…矢口……
あかん、矢口もなっちもねえさんも……これ以上傷ついたらイカン。
なんや、めちゃ切ない展開になってますよ、作者さん。悲しい……
つづき、楽しみに待ってます。どうか、やぐちゅーに幸あれ♪
349 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月16日(木)23時45分47秒
体調崩したので、ちょっとストップします。
お待ちいただいてるみなさま、申し訳ありません。
350 名前:やぐちゅーすか 投稿日:2001年08月17日(金)00時39分12秒
作者さん、お大事に・・・。ひたすら待ってます(^o^)
うたばん、サイコーっすね♪
351 名前:ラークマイルドソフト 投稿日:2001年08月17日(金)02時09分50秒
ズート待ってますYO!
352 名前:読んでる人 投稿日:2001年08月17日(金)06時34分59秒
いつまでも待ってます♪
353 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月17日(金)17時37分19秒
みなさん、ありがとうございます(泣)

>350
 >うたばん、サイコーっすね♪
 サイコーです!!お約束(?)で電話をかけない姐さんがいい!!

>351
 待っててください。お願いします。
 出ては来れるんですけどね、書けるほどに頭が回らないのです・・・。

>352
 ありがとうございます。嬉しいですよ〜〜〜(T T)

あう〜〜〜。明日から24時間テレビ始まりますね〜〜〜。見なきゃですね〜〜〜。
なっちがキスするらしいですね〜〜〜。姐さん複雑やん(は?!)
354 名前:やぐちゅーすか 投稿日:2001年08月17日(金)20時56分35秒
作者さん、レスありがとうございます。
ねえさんも、日曜日の朝方に登場らしいやん。わくわく♪
更新も、わくわくっす。お体に気をつけてがんばってくださ〜い!
355 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月19日(日)23時46分37秒


「矢口・・・・・、まだ間に合う・・・。それ、こっちに渡し」

「・・・・・・・・やだよ・・・」

「矢口・・・っ」

「渡したら! ・・・裕ちゃん、また、なっちと矢口の間で迷っちゃうんでしょ?」



矢口の目に浮かぶ、涙。その瞳は、悲しみと恐怖を写し出していた。







アタシが・・・ここまで・・・矢口を追い詰めたんや・・・・・。

自分勝手に気持ちおしつけて・・・・。矢口の機嫌とりばっかりして・・・・騙して・・・。

なっちと天秤にかけて・・・・・、矢口たちを弄んでたんや・・・・。



ゴメンな、矢口、なっち・・・。アタシは全然わかってあげてなかった。

上辺だけで相談に乗ってる気分になってた。なっちたちが心の奥で思ってたこと、何一つわかってなかった。

矢口の出してたメッセージ、気付いてあげられんかった・・・。

こんなやつの為に、矢口がここまでせんでええねん。こんなに頑張らんでええねんで。






もう、苦しまんでええ・・・。アタシが、ちゃんとカタつけたるから・・・・・。

最後くらい、大人になって、自分の罪を背負ったるから、子供たちは黙っとき・・・。
356 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月19日(日)23時56分35秒
という訳で、更新再開です。体調の方はまだ完全ではないのですが、かなり回復なので。
お待たせしていたので、出来るだけの量を上げたいのですが、本編はこの通り簡単には進みません。

かと言って、短編の方で頂いてるリクが『黒梨華(やすいし?)』と、『なかよし(痛め)』なもんで。
なかなか手が出ません。出してますけど進みません(ーー;

このリクをくださった方、TPOなんかでご希望がありますか?あれば、書いてください。
ほかの方も、まだ絡ませていないメンバーのリクで、TPOなど頂ければ、
比較的早めに書きあがると思います(汗)ので、どしどし書いてください。

今日のハロモニ。なっちをしきりに気にしてる姐さんがよかった(w
357 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月19日(日)23時58分36秒

「矢口・・・・・、それ、渡して? アタシの所に、持って来て?」

「・・・・・・やだよ・・・」

「やだやない。渡しなさい、今すぐに」





矢口に一歩ずつ、近づいていく。矢口はそれに合わせて後退する。


やがて、壁際にたどり着き、矢口が動けなくなった。




「矢口、裕ちゃん怒ってへんから。それ、渡して?」

「・・・・・・・・・・」

「ふぅ・・・・。わかった、矢口の言うこと、一つだけきいたるから。な?」

「・・・・・・・・本当に? 何でも聞いてくれる・・・?」

「・・・ええよ、何でもきいたる」





――――――ちょっと危ない橋かな・・・? 


矢口、なんて言うつもりやろ? まさか、『一緒に死んでくれ』とか言わんよな・・・??




・・・・・・・別にええか・・・。それならそれで、矢口の思うようにさしたれば。

アタシはもう、この世に未練なんて・・・・・死ぬほどあるけど・・・、ええわ。

アタシがしたことは、ホンマに大変な重罪や。死刑でも文句なんか言えん。
358 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月20日(月)00時02分51秒


アタシは今まで、いろんな人に愛をもらってきた。中にはいいかげんなものもあったかもしれん。

でもな、アタシはもう、本当の“愛”を知ってる。教えてもらったから。




大切な、矢口となっちに、心で教えてもらったから・・・。身体で示してもらったから・・・。


ホンマの心をもらえたからな、楽しい人生やったよ。それに関しては、悔いなんかない。

やけどな、これからの『娘。』を見れんのは、正直ざんねんや。


自分の抜けたあの娘たちが、どんな風に育ち、どんな風に生きていくのか、見てみたかった。





―――――― 十年後の矢口や、二十年後のなっち、今のアタシと同じ歳になったメンバーを、
 
       一目でいいから、見てみたかった・・・・。話してみたかったわ・・・・。





はは・・・どこまでも自分勝手やね・・・・。情けない大人やわ、アタシって・・・。


359 名前:315 投稿日:2001年08月20日(月)01時31分46秒
どうなってしまうの。。。気になる〜。

24hTVで手をつないでるやぐちゅーが見れて
なんだかうれしかった♪
360 名前:読んでる人 投稿日:2001年08月20日(月)11時16分25秒
うわぁぁぁぁぁぁっっっ!!!
続きがメッチャ気になるぅ〜〜〜〜〜!!!
361 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月21日(火)00時30分15秒
>359
 >24hTVで手をつないでるやぐちゅーが見れてなんだかうれしかった♪
 同じ気持ちでした。やぐっちゃんが思わず『裕ちゃん!』って、言ってましたね。
 あれもツボでした(w やっぱやぐちゅー最高!!

>360
 気になる続きを上げていきます。痛そうですけどね・・・。
362 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月21日(火)00時32分00秒

「矢口? ほら、ちゃんと言うてみ? ホンマになんでもきいたるから」

「・・・・・ぃに・・・な・・・で・・・・」

「ん? もう一回、言うてくれるか? 耳遠なって、聞こえにくいんやわ」



変な人やな、アタシは。もうすぐ自分の最期かもしれのに笑ってる。

なんでなんやろ・・・? どうしてアタシは、笑っていられるんやろ・・・?




「矢口、言うてんか? ちゃんと、答えたるから・・・」







「・・・嫌いに・・・ならないで・・・?」




363 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月21日(火)00時33分08秒



・・・・・わかったわ。なんでアタシが笑っていられるんか、怖くないんか。



こんなにアタシのこと愛してくれてる子が、傍にいてくれるからや。

なによりもアタシのこと考えてくれるこが、こんなに近くにいるからや。


結局アタシは、自分が生かされることを予想してたんや。出来てたんや。

だから、柄にもなく、かっこええこと言えたんやな・・・。



最後の最後まで、人に助けてもらったんか、アタシは・・・。





こんなアタシのどこが、こんなに純粋な子たちを繋ぎ止めてんねん?

どこに、この子たちは足を取られてんねん? 一体、どこに・・・・・。


それがなんなんかわかったら、今すぐにでもなくしたるのに。

今すぐ、この子たちを縛り付けるもんを、取り除いたるのに。

それすらも、アタシにはできんのか? 非力なもんやなぁ・・・人ってもんは・・・・・。


364 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月21日(火)00時35分38秒


「裕ちゃん? やっぱり、ダメなの? こんなことした矢口じゃ、裕ちゃんの傍にはいれないの?」

「・・・・ちゃうねん、矢口・・・。逆やねん・・・・・」

「逆? 逆って、何が? なんで、裕ちゃんが泣いてんの・・・?」



ホンマやなぁ・・・。何でアタシが泣いてんねんやろ? アタシは悲しくないはずやのにな?




この涙の意味は、いつかわかるんやろか? 

アタシにも、理解できる日が、来るんやろか?

アタシの黒く染まった心で、感じられる日は来るんやろか? 


365 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月22日(水)01時18分15秒
続き、すごくたのしみです!
366 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月22日(水)13時27分12秒
>365
 がんばります。

学校が始まると、イッキに更新回数が減ると思います。それでもお付き合いください。
367 名前:やぐちゅーすか 投稿日:2001年08月22日(水)19時52分13秒
復活!おめでとうごじゃいます♪
学校……ですか…。お若い……。
楽しみにしとりますんで。矢口、ねえさんに幸あれ。どうか……。
368 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月23日(木)00時25分41秒
>367
 若いのではなく未熟なのです(w
 うちはやぐちゅー推進派です!!あ、でもなぁ・・・、最近ゆうごまにも・・・。
 なっちゅーもすきだしなぁ・・・。

 はっ!?いかんです!!うちはやぐちゅー派。あくまでやぐちゅー命!!
369 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月23日(木)00時32分04秒



「・・・アタシで・・・アタシでええんか?」

「え・・・?」

「アンタみたいな人の傍に居るんが、アタシなんかでええんか?」

「裕ちゃん・・・・・」

「矢口・・・・、アタシにはもう・・・・・どないしたらええんか、わからんのよ・・・・!」

「・・・・・・・・・」






卑怯やな、とことん。一番辛いんはアタシやない。矢口となっちのはずやのに。

まだ助けてもらおうとしてる。矢口となっちが助けてくれるって、疑ってない。



出来れば、今までの関係でこれからも過ごしていきたいて、心のどこかで思うてる。

それに、矢口たちは答えてくれんか? 






――――――むりやろ、普通はな。




370 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月23日(木)00時32分58秒

「・・・・・なっち・・・」

「!! な、なに、矢口・・・?」



蚊帳の外にいたなっちに、矢口が声をかけた。ちょっと引きながら答えるなっち。

まぁ、さっきまで自分に刃物むけとった人やからな。当然か。




「ちょっと、話し合おうよ・・・。裕ちゃんのこと・・・・」

「・・・うん。なっちも、それがいいと思う」

「じゃあ・・・裕ちゃん。ちょっと待っててね、なっちと話してくるから」

「あ・・・」

「大丈夫だよ。もう、落ち着いたから。それに、これ以上裕ちゃんに嫌われたくないしね」





矢口・・・・・。アンタを嫌いになるなんて、世界が滅んでもないわ。

こんなにアタシなんかのことを愛してくれる人を、どうしたら嫌いになれんねん?


アタシは矢口を信じる。矢口がアタシのことを信じて渡してくれたカッターナイフに誓ったる。



371 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月23日(木)00時33分43秒

「裕ちゃん・・・・・。ケガ、大丈夫?」

「・・・それはアタシの台詞やと思うで?」



ちょっとだけ切った指を心配して、なっちが寄ってきた。

アンタの方がすごい傷ついてますけど?



「ちょっと見せてみ。・・・・矢口、この部屋に包帯てあるか?」

「え? あ、あると思うよ。・・・・・・そんなにヒドイ?」

「ん? いや、大したことないと思うんやけどな、一応、応急処置」




矢口が自分のバックから箱を取り出す。みんな持ってるからな、救急箱。

包帯とかも、けっこう入ってたりするし。役に立つわホンマ。


圭坊に感謝、かな?





「・・・・いたっ!! 痛いよ、裕ちゃんっ。もうちょっと優しくっ!!」

「やかましいなー。レッスンでの捻挫より痛ないやろが?」

「うーん、気持ちの問題かな?」

「わけわからんで・・・。・・・・・・・ほい、できた」

「おお、以外にうまいべさ!!」



ほぉう? 以外でわるぅございましたっ。このくらいは出来るわい、いくらなんでも・・・。

372 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月23日(木)13時03分28秒
    『訳』




「会いたいなぁ・・・・・」

「はぁ?! いきなりなに言ってるのよ?」


あまりに唐突な言葉に、隣にいた圭ちゃんがヘンな声を出した。

後藤はその声にビックリしたよ、圭ちゃん。


・・・・・次のはもっとビックリしたけど。



「あはははは、圭ちゃんヘン〜〜〜!!」


よっすぃ〜が大きな声で笑ったんだよね〜。後藤のすぐ隣で。


「ム。なによ、吉澤の笑い声の方がオカシイじゃない」

「え〜〜、そうすか?」

「そうよっ」

 
そう言いながら、笑いが止まらないよっすぃ〜。

気持ちはわかるんだけどね、お願いだから隣で大きな声ださないでくれ。

今の後藤は、噴火直前の富士山よりもヤバイのだから・・・・。



「・・・ね、ごっちんもそう思うよね?」

「え・・・? ごめんよっすぃ〜、なに? 考え事してて聞いてなかった」


後藤がそう言ったら、圭ちゃんとよっすぃ〜は顔を見合わせて、そのあと後藤にこう言った。
373 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月23日(木)13時04分35秒

「ごっちんが考え事なんかするんだ〜〜。雨でも降るんじゃないですかぁ?」

「本当、それはちょっと心配ね。これから公開ラジオ撮りなのに、雨じゃギャラリーが可愛そう」

「雨でも人来ますか? 今日の収録の場所、全然雨宿りできそうな所ないですよ?」

「大丈夫、来るよ。しかも、半端じゃない数の人がね」




よっすぃ〜の質問に、自信満万で答える圭ちゃん。


そりゃそうだ、なんてったって今から撮るラジオは人気爆発中のコーナーだもん。

『プッチモニダイバーV3』

それに、出演が今や、日本のトップアイドルグループにまで上り詰めた・・・

『モーニング娘。』

なんだから、嫌がおうにも人は集まる。



自分で言ってよかったのかな? ははは・・・、かなり自慢しちゃった。

だって、後藤も入ってるんだもんね、『モーニング娘。』に。



374 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月23日(木)13時05分18秒


後藤だって、初めっから『モーニング娘。』だったわけじゃないんだよ?

初めは一視聴者で、テレビの前で見てるだけだったんだよ?



でもね、あの瞬間から、後藤は『ただの』高校生から、『日本に二人といない』高校生になったの。

ホントに嬉しかったけど、実感のない生活もしばらく続いてた。



普通に友達と話して、普通に買い物行って、普通に遊んで、普通に恋をして、

っていうのが出来ないってわかったのは、あの人に逢ってから。

あの人に逢って、後藤は変わった、と思う。いろんなこと学んだと思う。

学校じゃ教えてくれない事とか、友達とじゃ知ることの出来なかったこととか、いっぱい、いっぱい。




目を閉じれば、ほら、いつでも瞼の裏には、あの人の顔。

もう妬き付いて離れることのない、優しい笑顔。後藤にしか見せてくれない、後藤の特権。

どんなに離れていても、いつでも一緒。そんなキザなこと言わなかったけど、心の中ではずっと思ってた。




だけどね、やっぱり会いたいよ。

後藤はまだ子供だから、ずっと傍にいて欲しいよ。

いつでも話せる場所に、いて欲しいよ。

ワガママだってわかってるけど、本心なんだもん。しょうがないじゃん?

375 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月23日(木)13時06分13秒

「ごっち〜〜ん? またどっか行っちゃってますよ〜、どうしましょうか?」

「ほっとけば? どうせ、考えてる事なんて決まってるんだから」


その圭ちゃんの言葉に、後藤はちょっと『カチン』ときた。




「何で、後藤の考えてる事が、圭ちゃんにわかるの?」

「は・・・? なに言ってるのよ?」

「何で、圭ちゃんには、後藤の頭の中がわかるの?」

「ちょっと、後藤? どうしたのよ、いつもはこんな事くらいじゃ怒らないのに・・・」



そんなの・・・・・後藤にだってわかんないよ。

何で、こんなにムカツクんだろ? 何で、圭ちゃんが言ったことが嫌だったんだろ?





ううん、圭ちゃんだけじゃない。さっきから笑ってるよっすぃ〜にも、

車を運転してくれてるマネージャーさんにも、こんなくだらないことでキレかけてる自分にも、

なんだか無償に腹が立つよ・・・。


なんで? どうして? わかんないよ・・・・。
376 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月23日(木)13時07分05秒

     ♪♪♪♪♪


「あ・・・・・、ごっちん、ケイタイ」

「・・・うん。ありがと、よっすぃ〜」


ちょっと場の空気が緊張してきたから、どうしようか迷ってたんだよね。

このままじゃ、絶対に圭ちゃんとケンカになってた。感謝ですぞぉ♪




でも・・・、誰だろ? 今は仕事中だから、かけてくるのはそれを知らない人。

娘。のメンバーは外れる。友達は気を遣って、こっちからかけない限り、かかってこない。

マネージャーの線が濃いかな? それ以外に思いつかないしね。



「はい、もしもし? 今、仕事中なんで用件なら手短にお願いできますか?」


機嫌が悪かったせいもあって、とんでもなく低いトーンで出てしまった。



・・・着信音、ちゃんと聞いてればよかった・・・・・。






「・・・ごっちん? どないしたんや、元気ないで?」
377 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月23日(木)13時08分16秒

「!? ・・・ゆっ・・裕ちゃん?!」

「なんやねん、裕ちゃんじゃアカンのかい?」

「・・・・・・・」


後藤はしばらく声が出ませんでした。だって、裕ちゃんは今・・・・・



「ねえ、裕ちゃん、ドラマの撮影って言ってなかった? 今日はもう暇がないって、言ってたよね?」

「言うたよ。ドラマの撮影やよ?」

「じゃあ、何で後藤と電話してんの??」

「ん? ・・・あんなぁ、裕ちゃんいいこと聞いてん」



なんだか楽しそうな声がする。きっと後ろでドラマの撮影やってるんだ。

裕ちゃん、サボってるの? あの裕ちゃんが?? 


・・・・・そんな訳ないよね。裕ちゃんはいつだって仕事熱心だったもん。

だから、後藤がちゃんとしないと怒ったんだしね。


「ごっちん? 大丈夫か〜? ちゃんと起きてる??」



なんにも聞き返さない後藤に、裕ちゃんは笑い半分で話しかけてきた。

こらこら、後藤真希、しっかりしろ!! やっと裕ちゃんと会話できたんだぞっ。

あの裕ちゃんが、仕事中に後藤にかけてきてくれたんだぞっ! もっと嬉しいはずだろっ!!

378 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月23日(木)13時09分30秒



―――――なんで・・・・・泣いてんのさ・・・???



「ごっちん・・・?! なに、どうしたの?? ねえ、ごっちん・・・・!!」



よっすぃ〜が心配して肩を抱いてくれてる。でも、涙は止まらない。


―――――どうして?



「吉澤・・・。大丈夫だよ、後藤が話してんのは裕ちゃんだから・・・。悲しい涙じゃない」

「何で言いきれるんですか? ごっちん、苦しそうですよ??」

「う〜ん、何でって言われると困るんだよね〜〜。ま、あえて言うなら、長年の『カン』ってやつ?」



圭ちゃんがまた言ってる。でもね、何でかわかんないけどね、圭ちゃんが言うことは当たってるんだ。


今、後藤の流してる涙は、絶対に悲しいからじゃない。相手が裕ちゃんってのもあってる。

実を言うと、さっきの『考えてる事なんて決まってるんだから』も、正解気味。

きっと裕ちゃんの事考えてるって、圭ちゃんはわかってた。どうしてわかるの? って言われると、困る。


答えは圭ちゃんと同じ。長年の『カン』だと思う。どうしてかわかんないけど、わかる。変なカンジ。
379 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月23日(木)13時11分05秒

「ごっちん? ちょっと落ち着いた?」

「うん、もう大丈夫だよ。で、なに? 裕ちゃんが聞いた『いいこと』って??」

「聞きたいかぁ? ごっちんがどうしても聞きたいんやったら、特別に教えたってもええで」



後藤は『特別』って言葉に弱い。

特に、裕ちゃんの口から出てくる『特別』には過敏に反応しちゃう。

後藤にだけ向けられてる『特別』は、ある意味、麻薬みたい。




一度聞くと、もう抜け出せなくなる。どんどん、次が欲しくなる。



「あんなぁ・・・ごっちん、今、ラジオの公開撮りなんやってな?」

「何で知ってるの? ファンクラブの人にしか流れてない情報のはずだよ?」

「ファンクラブなんかよりも、もっと情報通がおるやん?」

「???」


ファンクラブよりも情報通? そんなのあるの??

ファンクラブって、どこよりも早く好きなアーティストの情報が入るからお得なんじゃないの??

それよりも早い情報獲得なんて、一体どうやるの・・・???



「ごっちん、自分らのスケジュールって、誰が一番わかってんの?」

「え・・・? 誰って・・・・・」
380 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月23日(木)13時12分09秒

後藤は横を見ました。

本当はマネージャーが一番よくわかってるんだけど、なんか違う気がしたんだ。

これも長年の『カン』ってやつだよね?






――――――圭ちゃん?



『・・・・・・・』


後藤と圭ちゃんはしばらく見つめ合ったまま、お互いの出方を見てた。

後藤はちょっと睨み顔。圭ちゃんはちょっと引き気味の苦笑いで。


「ごっち〜〜ん? アタシが聞いてんから、情報提供者を責めたらアカンで〜〜〜」


裕ちゃんが必至に(?)圭ちゃんを庇ってる。



後藤は怒ってるのは、圭ちゃんが裕ちゃんに後藤たちのスケジュールを教えたからじゃない。

そんなことで怒っても仕方ないじゃん。

後藤が怒ってるのは、裕ちゃんのやり方だもん。
381 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月23日(木)13時13分23秒

「裕ちゃん、何で後藤じゃなくて、圭ちゃんに訊いたの?」

「は? 何でって・・・・まぁ、気分的に」



「・・・・なにそれ」


「え・・・? ごっちん、今なんて言うたん?」




382 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月23日(木)13時18分30秒
ちょっとばかし長くなります。はじめての中編、ってことになるのかな?

ゆうごまです。最近ハマってます。もちろんイチオシはやぐちゅーです。
でもゆうごま・・・・・・・・・。ツボにストライクだ。
姐さん卒業あたりからハマりましたね、ゆうごまに。
だってねぇ・・・、ごっちん、キミは本気で姐さん好きだろ?!ってねぇ・・・。
いいたくなっちゃいますもん(−−)

可愛いごまが書ければいいなぁ・・・。
383 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月24日(金)00時01分24秒

裕ちゃんがなんか言ってるけど、後藤はそんなの聞いてられるほど冷静じゃいれないよ。


何で後藤に聞いてくれなかったの? 何で後藤じゃダメだったの??

後藤ってそんなに頼りない? 裕ちゃんの役に立てない??



そりゃあさ、後藤は裕ちゃんから見れば、いつだって子供かもしれないよ?

でもさ、後藤は後藤なりに頑張って、裕ちゃんと同じ場所に立とうと努力してるんだよ?

どんなだけ努力しても、歳の差なんて埋まらないのは知ってるけど、

大人っぽくなろうとしてるんだよ?


せめて、裕ちゃんと一緒にいて、『恋人』って周りが認めてくれるくらいにはなろうって、

裕ちゃんと一緒にいても、不自然じゃなくらいの『女』にはなろうって、今も昔も、

精一杯、背伸びしてきてるんだよ。


こんなに頑張ってるのに、それでもダメなの? それでも裕ちゃんは、後藤よりも圭ちゃんに頼るの?





それってなんか、ズルイよ・・・。


384 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月24日(金)00時03分40秒

「後藤・・・」

「・・・・・・・」

「別にさ、裕ちゃんは、後藤のこと嫌いになったとかじゃないんだよ?」


そんなの、わかってるよ。後藤は裕ちゃんに愛されてるって、わかるもん。

ちょっとした声の変化でも、裕ちゃんは感じ取ってくれる。それってやっぱ、愛されてるから、でしょ?



「たださ、裕ちゃんにも、色々とあるわけよ。それは、わかってあげて欲しい」

「・・・色々ってなに?」

「それは・・・あたしの口から言うことじゃない」

「じゃあなんで、圭ちゃんにはわかって、後藤にはわかんないの?」

「それは、さっきから言ってるように長年の『カン』。ただし、あたしにも、確信はないよ」




・・・やっぱり、ズルイよ・・。

385 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月24日(金)00時06分12秒

後藤と圭ちゃんはさ、裕ちゃんといた時間が違う。

なんだかんだ言っても、やっぱり時間はものを言う。


後藤がわかんなかった裕ちゃんの体調の変化とかを、

圭ちゃんとかやぐっつぁんは見つけてる。


楽屋なんかで交わされる何気ないなっち達“オリジナルメンバー”の会話。

後藤にはわからないこともある。


そんな時はいつも思う。

どうして後藤は、裕ちゃんと同じ時間を過ごせないんだろうって。


みんなは後藤が裕ちゃんに一番近いって、よく言うけど、後藤は思わない。

後藤が裕ちゃんの事、一番わかってないんじゃないかって、いつも思ってた。





後藤から切ったケイタイ。ツーツーって、悲しい音がしてる。

あんな会話だったのに、なんでか気持ちはスッとしてる。

裕ちゃんの声聞いて、回復してる自分がいる。

さっきまであったムカツキが全部消えてるのがわかる。


何であんなにイライラしてたのか、やっとわかったよ。

でも、そのくらいでストレスが溜まっちゃう後藤って、やっぱり子供?

その子供を癒してくれる裕ちゃんは、やっぱり大人?
386 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月24日(金)00時08分43秒

「おぉい、もうちょっとで着くから、準備してくれよぉ」



後藤が悩むのはそんなにいけないことなの? マネージャーさんまで邪魔するの?

なんだよ・・・・。みんなして後藤のこといじめてさ、楽しいわけ?

なんだよ、なんだよ。圭ちゃんもよっすぃ〜もダイッキライだ!!


裕ちゃんもだよ!! 今は一番ムカツク!!

急に電話してきて、後藤を喜ばすだけ喜ばしたら、訳わかんないこと言って後藤を混乱させるし。

圭ちゃんとの仲のよさを見せつけてくれるし。ダイッキライだ!!!





―――――――『特別に教えたってもええで』


ムカツクのに、一番腹が立ってる人のはずなのに、それでも裕ちゃんの言った言葉が気になる。

後藤にだけ教えてくれようとした、裕ちゃんの『特別』。気になるよ。


なんだったんだろう? 後藤に、何を伝えようとしたんだろう?





・・・・・電話・・・してもいいかな・・・・・?
387 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月24日(金)00時10分15秒


「はい到着。後藤、悩むのもいいけど、これからは仕事の事を考えてね」




・・・・・・・・・一番イジワルなのはやっぱり圭ちゃんだったか・・・。



「あら失礼な。私は自分のやるべきことを教えただけでしょ?」

「?! なっ、なんで?! なんで後藤の考えてることがわかるの!!?」

「はいはい、何回も同じこと言わせないの。『カン』、でしょ?」




はぁ〜〜〜、後藤の完敗です。やっぱり圭ちゃんはすごいです。



「別に? 後藤だって、わかる人のはわかるでしょ?」


まただ・・・。


・・・・ん? 後藤でもわかる人がいるの? いたっけ、そんな人??

誰だ誰だ?? 後藤がエスパーになれる相手って??

388 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月24日(金)00時12分01秒

「裕ちゃんじゃん。後藤、『裕ちゃんのことなら声聞いただけでもわかる』って言ってたじゃん?」

「あぁ・・・・・。そうだね、そう言えば」

「なんだ、その気のない返事は? 裕ちゃん可哀想だね〜、こんなやつに好かれちゃって」



ム・・・。その言い方は納得いかないぞ。裕ちゃんは可哀想なんかじゃないぞーー。

こんなに後藤に愛されて、なんで可哀想なんだーー?! 圭ちゃん訂正してよーーーー!!!




「ん? なに、後藤? 言いたいことがあるなら、ちゃんと口で言わなきゃ。わかんないよ?」


あ、わかってるくせに・・・! こんな時だけわかんないフリするなんてずるいぞぉ!!

そんな悪い子にはお仕置きが必要だーーー!! 



「わぁ?! こ、こら! やめろ後藤!! はははっ!! くすぐったいじゃんかーー!!」


ふっふっふ♪ 天下の後藤真希をバカにした圭ちゃんがワルイ♪ 地獄の体裁、受けてみろっ!






「はい、ごっちんストップ」


ふえ?! 誰だぁ、圭ちゃんの死刑執行を邪魔するのはぁあ??
389 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月24日(金)00時13分19秒

「よっすぃ〜こと、吉澤ひとみです」


あ、よっすぃ〜か・・・。って、あら? 後藤、今、声に出してた??




「出てたよ。今の一言だけだけどね」


あぁ、そうかそうか。・・・・・・・・よっすぃ〜、しつも〜ん。後藤は今、喋りましたか?




「ううん、何にも言ってないけど?」


・・・・・何でわかったの? よっすぃ〜は圭ちゃんじゃないのに・・・・??




「ごっちんが“声出てた?”って顔で見てくるんだもん。誰でもわかるって」


あう・・・。後藤って単純なの? 誰か教えて〜〜〜!!





「はい、プッチモニのみなさん、スタジオ入りしてください」

『は〜い』

「・・・・・・・」



うぅ・・・。ここでスタジオに入っちゃったら、裕ちゃんに電話できるの夜になっちゃう・・・。

それって後藤的にいやだ。どうしようかな? やっぱり後藤からかけるのがいいのかな?
390 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月24日(金)00時14分32秒

   ベシッ!


「あうっ!?」

「いい加減にしなさい。これからは仕事だって言ってんでしょ?」



う〜〜〜、圭ちゃん・・・・。手加減は?



「ちゃんとしないやつには、本気でやるしかない」


けどぉ・・・。いたいけな少女の頭を思いっきり叩かなくてもいいんじゃない?



「うっさい。とっとと支度する」

「は〜〜い」

「返事はキチッと、元気よく」

「・・・はい!」

「よろしい」



なんだよぉ・・・。後藤が悩んじゃいけないのかぁ?

後藤だって年頃の乙女なんだぞっ。好きな人のことで悩んだり、戸惑ったりするんだぞぉ。


とか言ってる間にもうスタジオだしね・・・。後藤は考え事をする暇もないのか・・・・?
391 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月24日(金)00時15分43秒

  ♪♪♪


「!!!」

「・・・・後藤、本番中は切っときなさいよ」


じゃ、今はいいってこと?! いいよね? ダメって言われてもとるからね!!



「ごっちんメール? 誰から? ・・・・中澤さんだね」

 
あ、わかった? 顔が緩んでるの、自分でもわかるもんね。



「で、裕ちゃんなんて?」


んっとね。



『ごっちん。さっきはゴメン。

 なんやようわからんけど、裕ちゃんが悪かったみたいやから、ゴメン。

 ラジオの収録、忙しいと思うけど、暇があったら窓の外見てみて? 

 きっと笑顔になれるから。     裕ちゃんでした』



「窓の外?? 何があるんだろ?」


圭ちゃんが覗こうとしてるけど、それより早く後藤が窓に飛びついた。



「・・・・・!!!」

「なに? なんかあったの、後藤?」

392 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月24日(金)00時17分54秒

あったよ、ありすぎだよ、圭ちゃん。後藤の視線の先にはいっぱいの人。

後藤も今ドラマやってるからわかる。あの集まり方はドラマの撮影現場だ。


その中にいる、ひときは目立つ金髪。

白いシャツに、黒のスカート。とっても地味だけど、よく似合ってる。


後藤の大好きな人。後藤の大切な人。あれは間違いなく、裕ちゃんだ。

『ビューティーセブン』の収録を、あそこでやってるんだ!




「あれ? あれって、裕ちゃんの出てるドラマの収録じゃん?」

「あ、本当ですね。中澤さんいないのかな? ねぇ、ごっちん?」

「・・・・・・・いるよ。いるじゃんか、あそのこに」



後藤は一点を見つめたまま、よっすぃ〜と圭ちゃんが探してるのを

“なんでわかんないかな”って気持ちで感じてた。後藤には、あそこだけアップになってるよ。


あっ! 裕ちゃんがこっち向いた!!
393 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月24日(金)00時20分03秒

「あ、いた。あそこでなんかやってますよ」

「どこ? ・・・・・あぁ、ホントだ。何やってるんだろ、ドラマの収録中に・・・」



圭ちゃんとよっすぃ〜には見えなかったみたいだけど、後藤にはハッキリ見えた。



裕ちゃんは後藤に、ウインクしてくれたんだ。その後すぐにメールが入った。



『ごっちん、仕事頑張りや。今度の火曜日は仕事休みやから、どっかいこか?

 終わったらメールいれて。   愛しの真希へ 裕ちゃんから愛を込めて』




その日のダイバーで後藤が超ハイテンションだったのは言うまでもないだろう・・・。




394 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月24日(金)00時21分53秒



      『訳』のその後で



『裕ちゃ〜〜ん! やっとお仕事おわったよーーー!!

 今度の火曜日、娘。も久々のオフ!! デートしようね、デート☆』



「んふふ・・・かっわいいぃ〜〜〜




デートしよな。絶対に。

ごっちんと過ごすための火曜日、今から色々考えてしもて、お仕事手につかんかも。


まずはどこ行こ? 10時くらいから待ち合わせして、それからちょっと街ぶらついてぇ、

12時ちょっと過ぎくらいにお昼かなぁ? あ、でもごっちんすぐにお腹空くかならなぁ。

ええか、なんなか食べたいていうたら適当にクレープでも買うて食べたら。

クレープ・・・。アタシはパスやな。ごっちんが食べてんの見てよ♪


かっわいいねんなぁ・・・何かに夢中になってるごっちんて。

で、その後、絶対にアタシに向かって笑いかけてくれんねん。かぁ〜〜、嬉しいねぇ。




アカンアカン。今からこんなこと考えとったら、本気で台詞が頭に入らんがな。

ごっちん、楽しみに待ってるで。火曜日まで後何日や?






・・・・・・真希、好きやで・・・。いつか一緒に、暮らせたらええな・・・・・。



395 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月24日(金)00時33分45秒
お〜わった♪初めてハートマークを使ってしまった・・・!

後藤「・・・“いつか一緒に―――”?」
中澤「・・・・・・・」
後藤「裕ちゃん?本心だよね?」
中澤「・・・・・・・」
後藤「裕ちゃん!?後藤の話、聞いてる!!?」
中澤「・・・・・・聞いてるよ」
後藤「本心、だよね?いつかは、一緒に暮らせるんだよね?」
中澤「・・・いつかは・・・な・・・」
後藤「いつ?ねぇ、いつならいいの!?」
中澤「・・・ごっちんが・・・二十歳こえるくらい?」
後藤「遅いっ!!もっと早くがいいよっっ!」
中澤「・・・・・18くらい?」
後藤「それも遅いっ!!やっぱり来月くらいからがいい」
中澤「来月・・・?!ちょっと待って。それはムリやって」
後藤「よし決定!!来月から後藤は裕ちゃんと二人暮し!!」
中澤「や、あの、ごっちん・・・」

あ〜サイドの姐さんてなんか弱いですね(w
いいじゃん、ごっちんと二人暮し。・・・・・ごめんやぐっちゃん、取り消します(汗)

次は本編が返り咲く!!
396 名前:239@二人暮氏 投稿日:2001年08月24日(金)01時23分31秒
良かったっす。>短編
本編も期待です。
頑張ってください。

黒りかVSゆゆたんが見たいんですけど・・・。
どうですかね?
397 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月24日(金)06時05分59秒
今まで、ずっとROMってばっかりだったんですが、
ボクのだいすっきな‘ゆうごま’(ごまゆうもめちゃめちゃ好きvvv)が
短編で上がっていて、ヤバイぐらい嬉しかったのでレスしちゃいました♪
遅れました;、初めまして〜。これからもヨロシクお願いします!!

もちろんやぐちゅーも好きですよ!!!
・・・でも、また今度はごまゆうも読んでみたいです〜vvv
いつも楽しみにしてますので、がんばって下さいねっ!!!
398 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月24日(金)10時29分18秒
>396
 ありがとうございます。
 >黒りかVSゆゆたんが見たんですけど・・・。
 ほほう☆どう言った状況で、ですか?書いていただけると嬉しいのですが・・・。

>397
 ゆうごま好きですか!!よろしいですねぇ、実に(w
 あうっ!ごめんなさいやぐっちゃん!!お願いだから殴らないで!!(w
 こちらこそ、これからもよろしくお願いします。
 >もちろんやぐちゅーも好きですよ!!!
 >・・・でも、また今度はごまゆうも読んでみたいです〜vvv
 あぁ・・・、どっちなんだろう・・・?てか、うちも同じ状況っぽいです(滝汗)
 続けてって訳いかないから、今度はごまゆうで新シリーズはじめるかなぁ・・・。

作者「なんか他の娘からヒナンの声が・・・(汗)」
娘@「・・・<蹴」
作者「おぉ!!」
娘A「・・・<殴」
作者「ギャウ!!」
娘B「・・・<投」
作者「だぁぁぁぁーーーー!!!<飛」

後藤「♪♪♪♪♪あ、裕ちゃ〜〜ん
中澤「ん?なんや、ごっちんか。どないしたん?」
後藤「新シリーズでごまゆうだって嬉しいね
中澤「ごまゆう・・・?ゆうごまやのうて?」
後藤「そう!ごまゆう!!」
中澤「・・・・・・・・<逃」
後藤「あ、ちょっと!!逃げても後藤の方が速いのに・・・」
399 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月24日(金)10時53分33秒
ごまゆうめちゃくちゃ楽しみっす!!
400 名前:kikyo 投稿日:2001年08月24日(金)19時20分24秒
スレ立った当初から、ほぼ毎日楽しみに開かせていただいて
たんですが、今ごろ初レスで失礼します。
本編もサイドも、作者さんのお話すっげー好きです。
自分も裕ちゃんベタボレ(死語ワラ)で、やぐちゅー大好きで
それでいてあらゆるカップリング(勿論裕ちゃん絡み)を
考えたことのある人間(爆)なんで、今後も期待しておりますです♪
最近シリアス気味な本編にも、ややドタバタ気味なサイドにも。
ところで…サイドでみっちゅーの予定ってのは皆無でしょーか?(w
401 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月24日(金)19時21分36秒
俺もごまゆう楽しみにしてます!!
402 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月25日(土)12時34分29秒
>399
 ちょっと後になるとは思います。本編が今tsunagiの話なんで。
 これが終わってから、他の板に移るか、この板で新しくたてるかしてやりたいです。

>400
 ほぼ毎日ですか?!それはスゴイです!!ありがとうございます。
 >自分も裕ちゃんベタボレ(死語ワラ)で、・・・
 ベタボレ!いい表現ですな(w 
 >ところで・・・サイドでみっちゅーの予定ってのは皆無でしょーか?
 いやいや、そんなことはありません(w あなた様は400レスを踏んでらっしゃるので、
 400番キリリクってことでOKです☆出来るだけ早めにあげます。

>401
 楽しみにしておいてください!!ご期待に添えるよう頑張ります!!!
403 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月25日(土)12時37分59秒

「なっち、こっちの部屋でいい?」

「ん? いいべさ、矢口の好きなところで」




矢口の問いに、いつもの調子で答えるなっち。この辺やっぱり大人やなぁ、って思うわ。

切り替えがちゃんと出来てるけど、出来すぎで怖いわ。アタシより冷静やん?




「裕ちゃん・・・。一個だけ、矢口のお願いきいて?」



なっちと一緒に部屋に入ろうとしてた矢口が、アタシの方に帰ってきて、いきなり言った。

お願い? さっきのやつの代わりか? あのお願いは無効やったからな。




「ええで? なんや? 裕ちゃんに出来ることやったら、なんでもええで?」

「・・・・・キス・・して?」

「は・・・? キス? なんで、いきなり?」

「いいから、してよ!」

「なんやねんな・・・。はいはい、わかりました」





アタシは訳がわからないまま、首にまとわり付いてきた矢口に口付けた。 

軽いキスやったのに、やたらと長かった。


原因は矢口や。



なんでか知らんけど、矢口はなかなか離れようとせんかった。

一回離れては角度をかえて口付けてきた。何度も何度も、繰り返し同じ事をした。


十何回かやってから、矢口はやっと離れた。息が続かんて、矢口・・・。
404 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月25日(土)12時38分36秒



「裕ちゃん、矢口のこと、嫌いにならないでね・・・」

「??? もちろんやで。絶対に嫌いになったりせえへん」

「ありがと。・・・・・なっち、行こう」

「うん」




部屋に入って行くなっちと矢口の背中を見ながら、アタシの頭には『???』が浮いていた。

最後まで“嫌いにならないで”を言い続けた矢口。なんでなんやろ?



・・・・・ま、ええわ。




とりあえず、これで裕ちゃんの出番は終わったんやな? 出来ることは全部したな?

後は、なっちと矢口の話し合いの結果を待つだけや。




ちょっと仮眠とれるかな? 実は昨日も今日も全然寝てへんのよね。

休憩中は絶対に誰かがいて話し相手にされとったし、終わってからは矢口がべったりやった。

とてもやないけど、睡眠の時間なんかなかった。


まだ夜中や、全然大丈夫。

話し合いが終わったら、起してくれるはずやからな。ちょっと悪いけど、寝さしてもらうわ。




おやすみ、矢口。大好きやで・・・。・・・・・・・・・・なっちも・・・・。



405 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月25日(土)12時39分34秒


    『オトナの提案 コドモの混乱』



「なっち、どっか座ろう」

「だべな。部屋の中にいるのに立ち話ってヘンだべ」




なっちは笑う。さっきまでの出来事はなかったかのように、笑っている。

矢口には、わからない感覚。『なんで』って思う。


でも、その笑顔に救われてる矢口がいる。

なっちはいつもの笑顔で『矢口は悪くない』って言ってくれてる。






――――どうすれば、そんなにオトナになれるの? 矢口にはわかんないよ・・・。



なっちと矢口って確か、本当は一年しか違わないはず。なのに、なに? この差は?

どうしてなっちはオトナで、どうして矢口はコドモなの?





「矢口? どうしたんだべ?」

「・・・・・なんでもないよ。大丈夫! 大丈夫!」

「???」

「さ、本題に入る前に、矢口は一つしなきゃいけないことがある」

「なんだべ?」





なっち、本気で言ってる? 今までの過程でわかんないかな? なっちって不思議だぁ・・・。

矢口がしなきゃいけないこと。そんなの誰だってわかる。・・・・・・なっち以外は・・・。
406 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月25日(土)12時40分37秒

謝るんだよね、なっちに。矢口がやったことは、絶対に許されることじゃないもん。

たとえどんな理由があったにしろ、矢口はやっちゃいけないことをした。

人として、最低なことをしちゃったんだ。ここにいるのが恥ずかしいくらいのこと。



いくらなっちが許してくれても。いくら裕ちゃんが庇ってくれても。

矢口のしたことは許されることじゃない。



いくら謝ったって、自分の罪が消えることなんかないんけど・・・、それでも、謝りたい。

矢口には、それくらいしかできないから。それくらいしか知らないから。


一言だけ、言わせて。なっち・・・・・





「ごめんね・・・」

「??? ・・・あぁ、さっきのことだべ? 矢口、気にしてるんだべさ?」




――――気にすんなって方がむりだと思うけど? 





「確かに、怖かったべ・・・。でも、それは矢口が裕ちゃんを想ってやったことなんだべ?」 

「そうだけどさぁ・・・・・」

「ならいいべさ。その気持ちはなっちだって同じなんだから」





いや〜〜〜、そう言われましても・・・・・。


407 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月25日(土)12時41分23秒


それで許されていいもんなの?? そんな簡単に許していいの、なっち?

矢口がやったことは・・・・・・・『殺人未遂』なんだよ?なっちを、殺そうとしたんだよ?



あのときの矢口は、確かにいつもと違ってたけど、それでも矢口だ。

『わかりませんでした』じゃ、誰も情けすらかけてくれない。

矢口には、責任ってもんがある。自分の起したことくらい、自分で責任を取らなくちゃいけない。




矢口がなっちから奪おうとしたのは、たった一つしかない、なっちの『命』。

その代償はやっぱりたった一つしかないもので補うべきだ。そうでしょ?




だから矢口は、一番大切なものをなっちに譲ることにしたんだ・・・・・。

今の矢口にとって、これ以上、大切なものはないから。矢口の『一番』をなっちにあげる・・・。






「なっち・・・。矢口ね、いいこと考えたんだ・・・・・」

「いいこと? なんだべ? なっちに関係あることだべ??」

「うん、関係あり過ぎで困っちゃうくらいのこと」

「・・・・・・裕ちゃん・・・?」




正解だよ、なっち・・・。


なっちにとっての吉報。矢口にとっての地獄絵図。

大丈夫、なっちはそんな不安な顔しなくていいんだよ?

全部、矢口が頑張るからね? なっちは、今まで通り、裕ちゃんの傍にいてあげて。




「あのね、なっち・・・・。矢口ね・・・・・・」
408 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月25日(土)12時42分30秒






『裕ちゃんを譲ることにしたよ』






「え・・・・?」

「そんなことだろうと思ったべさ」




なんでなっちまで同じこと言ってんの?

裕ちゃんのこと譲るのは矢口だよ? なっちは受けとってくれればいいんだよ?



「さっき矢口、裕ちゃんに“キスして”って言ってたべ?」

「・・・うん・・・言ったよ?」

「“これが最後だ”って、矢口の顔に書いてあったべさ」

「・・・・・・・・」





そんなに顔に出てた? 裕ちゃんはなんにも気付いてなかったんだけどな・・・・・。

あ・・・・裕ちゃんて鈍感なんだっけ? 比べる相手を間違えてたか。




「そっか、なっちにはバレてたか。ならいいじゃん? 裕ちゃんと幸せになりなよ」

「・・・いいんだべ? 矢口は、それで納得してるんだべ? 諦めきれるんだべな?」
409 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月25日(土)12時43分14秒


―――――――――なわけないじゃん・・・。ムリだよ、裕ちゃんのこと諦めるなんて・・・。



矢口は、裕ちゃんのことが好き。裕ちゃんが、誰よりも好きだよ。

でもさ、矢口にはもう、裕ちゃんを好きになる資格なんてないんだよ。



“前科持ちの恋人”・・・・・最悪じゃん? 自慢にもなりやしない・・・。



こんな矢口なんかより、ずっと・・・一年以上、裕ちゃんだけを見てきたなっちの方が、

絶対、裕ちゃんのためになる。裕ちゃんのこと、大切にできる。





「矢口は、裕ちゃんを幸せにする自信がないんだ?」

「・・・・・ないよ・・・」

「ふ〜〜ん・・・・。矢口って、そんなに弱かった?」





・・・・・・弱いよ? 


矢口だっていろんな悩みとか、いっぱい抱えてて、潰れそうになってることもある。

それを表に出さないのが強さ? それなら矢口は、“強かった”よ?



そう、“強かった”・・・・。今は、強くなんかない・・・・・。


410 名前:やぐちゅーすか 投稿日:2001年08月25日(土)14時22分40秒
おぉ!更新ですね♪
なっちの言動、なんだか矢口がいかにねえさんを愛してるかって証明してやってるみたいやん。

矢口ぃ、がんばり!
作者さんも♪楽しみにしとります。
411 名前:kikyo 投稿日:2001年08月25日(土)16時41分45秒
一連の騒動の中心にもかかわらず解決には全く役に立たない
ヘタレ全開な姐さんがいーですな(w
てか、一度は奪われた立場から奪い返す覚悟を固めていたアベさんと
守りに入るしかないヤグチさんでは精神的余裕がやっぱ違いますねぇ。
でもでも一生懸命考えて精一杯の行動をとるやぐっさん。健気だ。。

っていうか先日のラジオで‘保石2人っきりの温泉旅行’の話を
聞いたとき、不覚にも萌えてしまった自分が可笑しひ(爆)
あ〜ぁ、早く裕ちゃんの写真集が見たいっす…。
412 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月26日(日)00時03分44秒
>410
 自分がやぐちゅー派なもんで・・・。どうしてもやぐちゅーに寄ってしまう。

>411
 >てか、一度は奪われた・・・精神的余裕がやっぱ違いますねぇ。
 ですね。一回取られてる側からすれば、取り返す方法ってのは簡単に見つかるかなぁ、
 とか思ったので。なっちはちょっと黒いのかな?あ、でも、あんまり黒くないか・・・。
 
 >“保石2人っきり温泉旅行
 えぇ?!そんな話がどこで?!てか、地方だから聞けないやつかも・・・。
 やすいしも好きなんで聞いてればうちも萌えた(w

 >早く裕ちゃんの写真集が見たいっす・・・。
 同じ気持ちですねぇ・・・。明日には買いに行けるはずなんですけど・・・。
 
姐さん、ミュージカルとか忙しいのはわかるんだけど、お願いだからテレビに出て!!
姐さんを見ないと生きていけないの!!(爆)可愛い姐さんが見たい・・・・。
413 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月26日(日)00時06分20秒



      『伝わらない想い』



「はぁ・・・」



 あたしの名前は吉澤ひとみです。16才です。元気な年頃です。



 ・・・・・恋に、悩む年頃です。




「今日もなにもお話できなかった・・・・」



 吉澤は今、恋をしています。

 うまくいく確率は、0に近いですが、希望を持って頑張ってます。

 お相手は、今やなかなか逢うこともままならないお人。



「・・・・・・・中澤さん・・・」



 そうです。吉澤は中澤さんに恋をしてしまっています。

 でも、中澤さんにはもう別にお相手が・・・。




「よっすぃ〜〜〜。どうしたの?元気ないよ?」


 このお人。吉澤の教育係にして、娘。のムードメーカー。矢口真里さん。
414 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月26日(日)00時07分11秒

「吉澤はいつでも元気です!!」

「そうかぁ〜?なんか最近、元気なくない?」

「気のせいですって。心配してくれて、ありがとうございます」

「いいよ、そんなの。全然気にしなくて」



 とってもいい人なんです。先輩としても、一人の人としても、友達としても。

 でも、たったひとつ、矢口さんを恨んじゃいそうになることがあるんです。




「あ、そうだ。裕ちゃんがね、『よっすぃ〜最近可愛くなった』とか言ってたよ」

「え・・・?あ、ありがとうございます」

「いやぁ、矢口に言われてもなぁ。裕ちゃんに言ってあげれば?喜ぶよ、きっと」



 これだ。中澤さんの名前が出たとき。この瞬間だけは、矢口さんが憎くなりそうになる。

 矢口さんを恨むって言うのは、見当違いだって、ちゃんとわかってる。

 でも、もし、矢口さんよりも自分が早く出逢っていたら?って考えると、ダメだ。


 かと言って、今から矢口さんと前面対決するのは気が引ける。

 同じメンバー同志の間でそんな問題が浮上するのはよくない。

 ましてや、自分たちは今をトキメクトップアイドルなのだから。
415 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月26日(日)00時07分55秒





「よっすぃ〜、大丈夫?顔色やばいよ?」

「大丈夫ですって。吉澤はいつもこんなもんです」

「そう?・・・じゃぁ、矢口はこれで帰るね」

「あ、はい。お疲れ様でした」

「よっすぃ〜、あんまりムリしちゃダメだよ」




 自分では笑ったつもり。ホントはどうかしらないけど。

 だってさ、矢口さんはこれから中澤さんと帰るんだもん。

 笑顔でなんか見送れないよ。うそでも笑ってる自分が嫌いだよ。


 どれだけ好きでも伝わらない想い。世の中には色々な恋がある。

 こんな経験を乗り越えて、人はオトナになっていくものなのかな?


 でも、自分にはまだムリです。まだ乗り越えられない。
 
 ずっと気付いてもらえなくても、0パーセントに近い確率でも、それでも好き。

 友達として、仲間として、声をかけてもらえるだけでも、幸せだから。

 この立場を大切にしていくことに決めたんだ。



 
 美化された想い出になる、その日まで、吉澤は中澤さんを見つづけます。


 

 となりにいる矢口さんに、密かに嫉妬しながら、それでも中澤さんを見ています。
 





 ――――― いつか現れる、吉澤の大切な人。あなたは中澤さんよりも、素敵な人ですか?
 



416 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月26日(日)00時08分43秒


      『伝わらない想い』に気づかない人




「遅かったやん、矢口」

「ごっめーん。ちょっとよっすぃ〜がさ・・・」

「吉澤?が、どないしてん?」

「うん。なんかさぁ、最近元気ないんだよね」


 ふんふん。で、教育係の矢口としては気になるわけなんか。



「最近元気ないんだよねぇ・・・」

「そうか?可愛いけどな・・・」

「裕ちゃん、可愛いと元気って違うよ?」

「ん?や、あんな笑顔やのに元気ないってのがな」


 テレビやとムリしてるんやろか?それはアカンで、吉澤。

 テレビと普段が違うんはわかってるけど、吉澤はあんまり変わらんかったのに。

 なんや、心配になってきてしもたやんか。明日にでも電話するかなぁ。



「裕ちゃん、今日はこれからどうするの?」

「ん?これから?・・・矢口、ごはん食べたか?」

「まだ!!だからお腹空いてるの!!」

「よっしゃ。近くにいい店あるからいこか」

「うん!!」


 
 いや〜〜、矢口は可愛いなぁ


 吉澤、好きな人とかおらんのかな?おったら、アタシみたいに毎日が楽しいのになぁ。
417 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月26日(日)00時28分09秒
>241・名無し読者 様からのリクエスト。痛めのなかよしをあげようと思ったんですけど。
 なんか読み直すと切ない系になってます(汗)これでもよろしいですか?
 本気で短編だし・・・。
418 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月26日(日)00時38分52秒
主役の出てこないインタビュー・・・?

中澤『もしもし〜〜?久しぶりやなぁ。元気してるか?』
吉澤「元気ですよぉ。中澤さんこそ、最近忙しくて疲れてるんじゃないですか?」
中澤『そやねんけどなぁ・・・。って、ちゃうがな』
吉澤「?なんですか?吉澤になにか?」
中澤『おう。矢口がな、最近よっすぃ〜元気ないって言いよんねん』
吉澤「・・・はぁ・・・。で、わざわざ電話を?」
中澤『そ。で、どうなん?テレビで見てる限りでは元気そうやけど?』
吉澤「・・・元気ですよ。心配なんか要りません」
中澤『そうか?ムリしたらアカンで?なんでも適度が一番や』
吉澤「はい!中澤さん、お仕事頑張ってください!」
中澤『もちろんや。そっちも頑張りや』
吉澤「オフコースです!・・・今度のハロモニ。楽しみにしてます」
中澤『??おう、裕ちゃんも楽しみにしてるで。ほな、またな』
吉澤「はいっ!!失礼します!!」

痛い系って難しいなぁ・・・。黒りかなんてどうやって書くんだろ・・・?
419 名前: ごまゆう♪ 投稿日:2001年08月27日(月)01時50分55秒
ごまゆう、新シリーズ化ですかっ!!!!
いやぁ〜言ってみるもんですねぇ〜♪
めちゃめちゃ楽しみにしてますよーーーーっ!!!!
もし板を移る場合は言って下さいね!でもまずはこのやぐちゅーがどうなるか?!

あっ、裕ちゃんの写真集ゲット致しました♪
確実に壊れること間違いなしかと・・・・(笑)。
420 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)00時23分53秒
>419
 ごまゆう、新シリーズ化ですよ♪
 てぇ、それどころじゃない(ひどい)!!
 >裕ちゃんの写真集ゲット致しました♪
 マジですかっ!?うちはまだなんです!!本屋を巡ること5件ほど・・・。
 人気があるのはわかるんだけど、一冊くらいは残ってないかねぇ、普通。
 >確実に壊れること間違いなしかと・・・・・(笑)
 早く壊れたい・・・・。
421 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)00時26分58秒

「矢口。矢口の裕ちゃんに対する想いって、その程度だったんだべ?」

「・・・・・その程度って?」

「すぐに諦めがつく、簡単で軽いもの」

「!!!!」




いくら矢口が悪いからって、言い過ぎじゃない?!

矢口は一生懸命、自分の気持ちを押しとどめて、裕ちゃんをなっちに託そうとしてるのに!

なんでこんなにキツイ言い方するの?! そんなに矢口が憎い?!






「それにね、矢口。裕ちゃんはモノじゃない。“譲る”なんて言い方、失礼だべ?」

「なっ・・・・!! じゃあ、他になんて言えばいいのっ?!」

「それはなっちにはわかんないべ。でも、裕ちゃんは自分で考えることが出来る」



そんなの当然じゃんか・・・。裕ちゃんは人間なんだから。




「何で矢口は、裕ちゃんを譲ろうとしてるんだべ?」

「はぁ?! 何、いきなり変わるね。矢口に答えはくれないの?」

「いいから、なっちの質問に答えるべ」




ムカッ・・・・。なっちちょっと強引すぎない?

それに・・・その質問って、今の矢口にはキツよ・・・・・。
422 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)00時28分05秒

「何で矢口は、裕ちゃんをなっちに、譲ろうとしてるんだべ?」

「・・・・・・・・・・矢口は・・・裕ちゃんにふさわしくないから・・・」




なっちの方がふさわしいから。



「そんなの誰が決めたんだべ? 裕ちゃんがいつ“矢口はふさわしくない”って言ったんだべ?」

「そんなこと・・・言ってないけど・・・・・・」

「だったら、それは矢口の“思い込み”だべ?」




なっちは何が言いたいの? 

その言い方って、まるで矢口に“裕ちゃんを諦めるな”って言ってるみたい。

て言うか、他になんてとればいいの? なっち訳わかってる?




「じゃあ、矢口はどうすればいいの? これじゃまた、前と同じだよ?」

「そこで、なっちに一つ提案があるんだべさ♪」




・・・は? 提案?? なんかヘンななっちのペースにのってるぞ・・・・。






「なっちと矢口、どっちも裕ちゃんの彼女になればいいんだべ♪」






―――――――――・・・・・・・・・・・・・・なっち・・・壊れた・・・・・?



423 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)00時29分11秒


そんなの出来るわけなんじゃんっ! それが出来たら、今までもめてたのはなんなの?!

なんのために、矢口となっちはあんな争いをしたの?! 


矢口は刃物まで持ち出したんだよ? そこまでしたのに解決策がこれ?




あぁ・・・・なっちってわかんない・・・。


矢口ってバカなの?? それともなっちがバカ?

どっちでもいいや。今はなっちをなんとかして止めなきゃ。明日までに直さなくちゃいけない。 



え〜〜と、なんて切り出せばいいんだろ?


『そんなこと出来るわけないじゃん』・・・・・冷たいなぁ。

『なっち、落ち着こう?』・・・・・・・・・・落ち着いてはいるんだよねぇ。

『それいいね! それ最高だよ!!』・・・・・矢口が壊れちゃダメじゃん・・・。





“天才”の頭を持ってしても、出て来たのは・・・


「・・・それってどうやるの?」




どっちつかずの答え。否定でも肯定でもない、曖昧で無責任な言葉。

わかんないんだもん、他にどうしろっての? 

矢口はオトナじゃないんだから、上手い逃げの手段なんか知らないの。

裕ちゃんみたいに上手く避けれないの。・・・上手く避けてないか・・・・・。

424 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)00時30分08秒

「言葉のままだべ? 両方、彼女になるんだべさ」 



だから・・・それってどうすることなの? って聞いたつもりだったんだけどなぁ・・・。

“両方彼女”って、意味わかんないじゃん? 聞いたことないんだからさぁ?



一人に対して、本来、居ていい恋人の数は、一人。

それ以外は浮気や不倫って言われて、みんなから非難される。

それって当然なことでしょ? 矢口だってそうだったんだしさ・・・。



一人に対して二人の恋人。そんなの空想小説にも出てこないよ。

それって浮気とどう違うの? ただ単に、呼び方が変わっただけじゃないの?





「違うべさ。“恋人”と“浮気相手”じゃ、コインの裏と表くらい違うべさ?」

「はぁ・・・・・」



なっち、例えがヘンだよ。余計わかりにくい。



「でね、どこが違うかって言うと・・・・・ここ!!」



なっちが指した“ここ”って、左の胸のあたり。・・・・・・・心臓・・・?

425 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)00時31分07秒


「違うべさ。“ここ”には他に、もっと大切なモノがあるんだべさ」




あるんだべか・・・・。

おっし、ちょっと考えてみよ。なっちにわかって矢口にわからないことなんかない!!


・・・・・ごめんなっち。失礼だったね。




“ここ”にあるのは、どう考えても心臓だけ。じゃあ、なっちが言うモノって?


心臓・・・心臓・・・。英語でハート。ハートのべつの意味・・・・・心。

心? なっちが言うモノって、心のこと? 心が違うって?



それってさ、昔の矢口と今の矢口から見た浮気が違うのと同じようなモノ?





「矢口、心じゃないべ。なっちが言ってるのは、もっと大切なモノ」



あらら、矢口、間違ってるってさ。

これで振り出しと同じじゃんか・・・。心じゃないなら、なんだって言うの?




「わからないべさ? んふふ、教えてあげてもいいんだべな〜〜♪」

「・・・なんか腹立つんですけど・・・・・」

「あ、そんなこと言ったら、もう教えてあげな〜い」




矢口はのらなきゃいけないの・・・?

他に手段はないのか・・・? 


なっちのわけわかんない問題に、矢口は折れるしかないの?




――――――ないのね・・・。

426 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)00時32分10秒

「オネガイシマス、オシエテクダサイ」

「・・・なんだべ、その気持ちの入ってない言葉は」




矢口のささやかな反抗です。他意はありません、本気で。



「・・・・・わかったべ、教えてあげる」

「アリガトウゴザイマス」

「矢口・・・なっちが腹立つからやめて」

「いいよ。やめるから、早く教えてよ」




ふっふ〜ん、形成逆転だもんね〜〜〜♪


大体なっちが矢口にイジワルで勝てるわけないじゃんか。

わかってないなぁ、なっちは♪♪




「もう・・・。いいべ、なっちが教えてあげましょう!」

「なっち、もういいから、早く教えて」


「ぶぅ! ・・・・・・・あのね、なっちが言ってるのは、“気持ち”」

「“気持ち”? 心とどう違うの??」

「それはだべなぁ・・・・・・・・」






それから延々と、約10分ほどなっちが熱く語ってくれたけど、矢口にはよくわからなかった。

てか、矢口以外でもわかんないと思う。なっちの他には、理解できる人なんかいないよ、きっと。



427 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)00時33分04秒

「・・・というわけなんだべ! わかった? 矢口??」

「うん、わかった。わかったけど、本題の方がわかんない」

「本題? ・・・・・・あぁ!! “両方彼女”の意味だべな?」




それを聞くために、矢口は長い間なっちの講習会を受けてたんだけど?

当の本人は完全に忘れてたの? それってひどくない?



「なっちが言った意味は、“気持ち”が違うってことだべ」

「うんうん、それは聞いたよ。だから、“気持ち”ってなんなの?」

「矢口からはなっち。なっちからは矢口。への気持ち」

「???」




428 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)00時35分18秒


――― 矢口となっちは人から見ても、自分たちから見ても、ライバル。

    ライバルってなに? って考えたら、前に圭ちゃんと紗耶香が言ってたけど、



       お互いで競い合って、上に育っていくモノ


――― 今の矢口となっちはそう? 違うよね。お互いに競い合って、落ちていってる。

    それってライバルでもなんでもない、そう思わない? なっちは思うよ。


――― それに、お互いの一番大切な人、裕ちゃんを苦しめてる。

    まぁ、裕ちゃんが悪いんだけど。それじゃダメだよ。

    誰も上になんて伸びていかない。地の底まで落ちていっちゃうよ。




――― もう一つ、ライバルの条件。お互いが同等の位置にいること。

    これも違うでしょ? どっちかが恋人で、どっちかが浮気相手。

    そんな風に、二人の位置関係が整ってないと、ライバルとは言えない。


――― 矢口からなっち。なっちから矢口。への気持ち。

    お互いをライバルだって認め合って、ちゃんと裕ちゃんに選べる場を

    与えようとする。同じ位置に立って、同じ肩書きをもらって、

    裕ちゃんに同じ目で見てもらおうとする。



―――    そういう気持ちのことを、なっちは言ったの。

       わかったかな? 矢口真里さん?

429 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)00時36分34秒

「・・・・・・つまり・・・矢口となっちは、

どっちも平等に裕ちゃんを狙っていいんだね?」


「う〜〜〜ん。ま、そういう風にとれなくもないべな?」

「でも、圭ちゃんやごっちんなんかとは違う。一段上の存在として、なんだよね?」

「そうそう。圭ちゃんたちとは違って、なっちと矢口は特別なんだべ」





・・・・・なんとなく・・・わかったような・・・わからなかったような・・・・。


なんか、もっといい言い回しってないかな?

なんか、もっと、こう、シックリくるやつ。知ってるような気がするんだけどな・・・?



同じことを目的とする、同じ条件下にあるモノ同志。

同じ情報を分かち合い、お互いにヌケガケ禁止なモノたち。






「・・・・・・・・・・・あっ!」


430 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)00時41分35秒
またしても、気になるところで止めます(苦笑)

なんとかほのぼのなカンジに戻ってきたかな?
昨日ができなかったので、今日は奮発してます。

長かったやぐなっちゅーも今週中に終わります。なんか悲しいなぁ・・・。
ま、いいか。どこかの板でごまゆうの学園モノ(予定)はじめるし♪

夏休み、終わりますねぇ。って、関係ない人の方が多いかな・・・?
終わったら更新できねぇ。それも悲しいぃ。メンバー増員、どうでもいい。
うちは永遠にやぐちゅーだから(笑?)
431 名前:kikyo 投稿日:2001年08月28日(火)03時29分20秒
なっち…さすがに姐さんとの付き合いには1日の長が。
てか、なっちらしいと納得してしまう提案で。姐さんは驚くかな?
サイドよっすぃ〜は切ないっすねぇ。
もぉ、鈍すぎだよぉ〜裕ちゃん!と、その恋人…は鈍くていいのか(笑
作者さんの裕ちゃんは優しいけど、あるイミ残酷ですね。罪な人だ(^^;
でも、よっすぃ〜意外に前向きで。頑張れー!って感じで良いです。

>えぇ?!そんな話がどこで?!
文化放送の平家さんラジオでのひとコマです。
平家タクシーにゲストが乗ってお話するという設定なんですが
行き先を聞かれた梨華ちゃんの答えは「温泉♪」
曰く「保田さんが待ってくれてる約束なんです」と(w
さらに「この間も2人で行ったんですよ〜」「ゲームセンターの
カーレースで勝負したり」なんてことを言って、みっちゃんに
「さっぶぃすぃー!年頃の娘が…」と呆れられて(?)ました。
だけどみっちゃんだって正月に、オフがもらえたらしたいことは?って
訊かれて「姐さんと温泉行きたい!」って言ってたべさ?(爆)

裕ちゃんの写真集、今は旅行中なんで買えません…。
帰ったら即行で買う…かな?本屋で平積みされてるのは見たんですが。。
432 名前: 投稿日:2001年08月28日(火)04時48分42秒
ゆうごま すっごく好きです。 かなりツボです。(^^; 
ゆうごまに出てくる圭ちゃんが大人で素敵で大好きですっ!

>やぐなっちゅーも今週中に終わります。
自分の楽しみがひとつ減っていく・・・。(寂
433 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)12時33分11秒
>431 
 >てか、なっちらしいと納得してしまう提案で。
 なっちなら言いそうですよね?姐さんの思考に汚染されてるカンジ・・・。

 >サイドよっすぃ〜は切ないっすねぇ。
 ちゃんと切ない感じになってました?時間がない中書き上げたんで、ちょっと不安だったんです。

 >やすいしラジオ話
 圭ちゃん以外に大胆(違 そっかー、やっぱり二人は仲よしなのね♪
 仲良きことは美しきかな・・・。姐さんとやぐっちゃんみたいにね。

>432
 >ゆうごま、すっごく好きです。かなりツボです。(^^;
 >ゆうごまに出てくる圭ちゃんが大人で素敵で大好きですっ!
 うちの圭ちゃんはイイトコどりの名人らしいのです・・・。

 >自分の楽しみがひとつ減っていく・・・。(寂
 やぐちゅー派ですか?なっちゅーはですか?今度はごまゆうのなんですけど・・・。お嫌いですか?
 新シリーズの方でも『サイドでお話♪』のコーナーは続けていこうかと思ってるんで、
 そっちの方でいろんなカップリングを書いていきます。これからもお付き合いください。
434 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)23時52分47秒



わかった!! “同盟”だっ!!

そうだそうだ、こういうのを“同盟”って言うんだ。

確か昔、日本とイギリスが結んでたんだよね。え〜っと、日英同盟? だっけ?



こらこら、脱線してどうする。目の前の“同盟”相手は訳わかってないじゃんか。


ちゃんと説明しないとね。






「なっち、あのね。なっちが言ってるのって、同盟ってのに近いと思わない?」

「同盟? ってあの同盟? 国と国が手を繋ぐって、あれ?」

「国と国とが・・・・。うん、なんかそんなカンジのやつ。で、似てるよね?」



て言うか、そのままだよね?



「―――――だべな? じゃあ矢口となっちで同盟、組むべ?」

「いいね〜〜♪ じゃあさ、じゃあさ、なんて名前にする??」

「う〜〜〜ん、なにがいいべさ? やっぱりなっちと矢口の頭文字とかでいくべ?」



頭文字・・・・。Y・Mと、A・N? どうやってモジったらかっこよくなる?

それよりは、同盟を組む人同志の共通点のモノとかでいったら?

なんかその方が簡単にまとまりそうだしね。どうよ、なっち?




「なっちと矢口の共通点? って、なんだべさ? 小さいズ同盟?」


それ、やだ。激しく反対。絶対抗議する。




「じゃあ何だべ? 矢口となっちが共通してることって、何があるべさ?」

「なっち、違うよ。矢口となっちだけじゃない。この同盟に必要な人は、もう一人いる」

「もうひとり・・・? ・・・・・・・・・ああ、裕ちゃん?」



大正解♪ 裕ちゃんなくして、この同盟はない。問題の発端だからね・・・。





矢口となっち、それに裕ちゃん。これってなんだかわかる? わかるよね?

今まで全然活動らしい活動をしてこなかったけど、やっと役に立つ日がやって来たよ。

つんくさん非公認ユニット。







―――――――――― tsunagi ――――――――――



435 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)23時56分34秒

「ああ!! それがあったべな!!」

「そうさ!! これがあったべよ!!」




あぁ、なぜ矢口まで北海道弁に・・・・? ま、まぁ、いいや♪

矢口となっちの、裕ちゃんを・・・守る? 監視する? ・・・どっちでもいいや。


とにかく、今日ここに、同盟『tsunagi』誕生☆



OK? なっち、わかったね?




「OK OK! 同盟『tsunagi』だべな? なんか、かっこいいべな?」

「当然じゃん! この“天才”矢口真里がつけたんだから、どっからどう見てもカンペキさ!!」

「おぉ〜〜、矢口、ハイテンショーーン♪」

「おうよ!! 今夜の矢口は一味違うぜぇ!!」





そのまま矢口となっちは、はしゃぎだした。いつもと同じ、楽屋でのムードで・・・。



キャアキャアなっちと騒ぎ続けて、一体何分くらい経っただろう?

隣の部屋から、とんでもない怒鳴り声が聞こえてきたのは?






「うるさーーい!! あんたら今、何時やと思ってんねん?!」

『――――――――――――あ、裕ちゃん』
436 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)23時58分50秒

「ああ!! それがあったべな!!」

「そうさ!! これがあったべよ!!」




あぁ、なぜ矢口まで北海道弁に・・・・? ま、まぁ、いいや♪

矢口となっちの、裕ちゃんを・・・守る? 監視する? ・・・どっちでもいいや。


とにかく、今日ここに、同盟『tsunagi』誕生☆



OK? なっち、わかったね?




「OK OK! 同盟『tsunagi』だべな? なんか、かっこいいべな?」

「当然じゃん! この“天才”矢口真里がつけたんだから、どっからどう見てもカンペキさ!!」

「おぉ〜〜、矢口、ハイテンショーーン♪」

「おうよ!! 今夜の矢口は一味違うぜぇ!!」





そのまま矢口となっちは、はしゃぎだした。いつもと同じ、楽屋でのムードで・・・。



キャアキャアなっちと騒ぎ続けて、一体何分くらい経っただろう?

隣の部屋から、とんでもない怒鳴り声が聞こえてきたのは?






「うるさーーい!! あんたら今、何時やと思ってんねん?!」

『――――――――――――あ、裕ちゃん』

437 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月28日(火)23時59分47秒

おお、さっそく同盟効果か? 矢口となっち、見事にハモッてんじゃん♪

うんうん、なんかいいカンジだぞ。なっちと前みたいに喋れるし、同盟っていいじゃん。





「・・・・なんや、二人とも、もう仲直りしたんか?」


 あ、そっか。裕ちゃんから見たら、大喧嘩してた二人がいきなり一緒になって笑ってるんだもんね。

 それは奇妙な光景だね。一応、仲直りだよね・・・? なっち??




「ん? 仲直りって言うんだべかな? あのね、なっちと矢口は、同盟を結んだんだべ♪」

「は? 同盟? って、あれか? 日本とアメリカが結んでるやつ?」

「アホ裕子。それは条約。日米安全保障条約でしょう? 矢口たちのは“同盟”」

「はぁ・・・・・。で? それで、なんでこないなってんの??」




 こないって、どない? ・・・・・いかん、今度は関西弁になってる。

 今日の矢口、ちょっとヘンだねぇ。悩みが解決すると、それに伴って気持ちがハイになるみたい。

 ま、ま、ま。そんなのどうでもいいんだけどね♪♪




 いつまでも、矢口となっちを見たまま固まってる裕ちゃんに、二人でゆっくり説明した。


 その話って、『ライバルってなにか』から始まって、『両方彼女の意味』、で、その後いくつか回って、

 やぁ〜〜っと『同盟“tsunagi”』の結成に扱ぎつけた。




 その間の裕ちゃんは、ただ聞いているだけ。じゃなかった。ちゃんと気になるところは訊いてきたし、

 『両方彼女』は、さすがに驚いてた。『そんなん無理にきまっとるやんか!?』とまで言ったしね。


 それでも矢口となっちは自分達の(ほぼ矢口が原案の)考えを崩さず、裕ちゃんに伝えた。
438 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月29日(水)00時01分20秒

 初めは『ムリムリ』を連発していた裕ちゃんだったけど、

 矢口となっちが真剣なんだってわかったら、

 すっごく真面目に聞いてくれた。そんな裕ちゃんが、二人は好きなんだよね。


 話し終わった矢口となっちは、なぜか泣いていた。

 一つのことをやり遂げた後って、なんだか泣けてくる。

 コンサートがいい例だよね。気持ちよくって、充実してる。


 今は、そんなカンジ。後悔なんかしてない。一欠けらの不安もない。




 だってさ、裕ちゃんからすれば、これ以上いい条件の同盟参加なんかないでしょ?


 本気で好きな人が二人とも自分の傍にいることを約束してるし、互いの気持ちを尊重し合う。

 だから、奪い合いなんてことは起こらないし、二人がケンカすることもない。

 裕ちゃんも矢口もなっちも、誰一人として苦しむ人がいない。最高の同盟だと思うけどな?






 ―――――なんでなんだろ? なんで裕ちゃんは、いつも矢口の期待を裏切るんだろ・・・?



439 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月29日(水)00時03分06秒

「それは・・・・できんな・・・・・・・」

「なんでだべさ?!」

「そうだよ!! なんでだよ?!」


 絶対、大丈夫だって、矢口もなっちも思ってたのに。

 なんの問題があるっていうの?



「矢口、なっち。アンタらが一生懸命考えたんは、よーわかる」


 うん。で? 何がダメなの?



「あんな、それやと、裕ちゃんはどないしたらええねん?」


 ・・・・・はぁ? どないって・・・・、そりゃあ・・・・・




「今まで通りだべ」


 だよねぇ・・・。



「今まで通り? って、なにか。今まで通り裕ちゃんは、

 なっちと矢口の間でウロウロしとけ、ってことか?」



 え・・・? ちょ、ちょっと待ってっ。何で裕ちゃん怒ってんの?!

 なに? なに? 矢口たちなんか悪いことした??




「裕ちゃん・・・?」

「それは絶対にイヤや。こんな身分で文句言うのもなんやけどな、これでも人やで?」


 なんで? なんでさ? 裕ちゃんの悩みが解決するように考えたのに。

 何で苦しそうな顔すんの?!



「今までやってきといてこんなこと言うのもヘンやけど・・・、そんな最低なことはできん」

「え・・・? 最低って・・・・・?」


「なっちの言う“両方彼女”ってな、その彼氏が地の底まで落ちたサイアク野郎ならともかく、

 普通の人にはキツイで。自分がイヤになってくると思うわ」
440 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月29日(水)00時07分16秒

 ・・・・・・そっか・・・、そうだよね。

 恋人と仲むつまじくいる所を、もう一人の恋人には、なかなか見せれないよね。

 もう一人が苦しんでるのに、それを知らん顔して楽しめるほど裕ちゃんはカッコわるくない。


 裕ちゃんからすれば、今まで通りが一番きついんだったね。ごめん。


 何で気付かなかったんだろ? 簡単なことじゃん?
 
 矢口もなっちも、バカだったね・・・。




「でも裕ちゃん。そうしないと裕ちゃんはずっと悩み続けることになるんだべ?」

「・・・・・・・そんなこと、ない」

「言いきれるんだべか? なっちと矢口。どっちか片方のことだけを想い続けるって」


 なっち・・・。もういいよ。もうやめよう? これ以上やっても、裕ちゃんが傷つくだけだよ。




「いいんだべ矢口。なっちたちは今までイヤってほど、裕ちゃんに傷つけられてきたんだべ」

「・・・・せやな。なんも言い訳できんぐらい二人のこと・・・いや、皆のこと傷つけた」

「だべさ。だから、裕ちゃんにはこの同盟に参加する義務があるんだべ」



 義務って、なっち・・・。そこまで徹底しなきゃいけないの?
 
 別にいいじゃん、矢口となっちがわかってれば。

 二人で密かに裕ちゃんの取合いすればいいことじゃん?

 裕ちゃんの同意なんか要らないじゃんか? 二人で頑張っていこうよ?

441 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月29日(水)00時08分50秒

「ダメだべ矢口。それじゃなんの解決にもなってないべ」

「解決? 裕ちゃんがそれに同意すると、なんか変わるんか?」


 いや、別になんにも変わらないと思うけど?・・・多分。



「かわるべ。裕ちゃんのその浮気癖。それをなっちと矢口で治すことが出来るんだべ」

「・・・・・だけ? 他にはなし?」

「ないべ!!」


 あぁ、なっち。一瞬でもキミに期待した矢口がバカだったよ・・・。



「アホらし・・・。それじゃ話にならんわ。悪いけど、今のはきかんかったことにする」

「裕ちゃん・・・。いいよ、今のはなしで」

「よくないべ!! 矢口、ちゃんと言いたいこと言わなきゃダメだべ!?」



 はは、その台詞。今朝、裕ちゃんにも言われたっけ?

 そんなに矢口は溜め込んでる? そんな風に見える? 


 ま、溜め込んでるのは本当だけどね。



 あ、裕ちゃん帰るんだ。いいよ、なっちは適当に説得しとくから。

 ん? 大丈夫?って? まっかせなさい!!

 これでもいつもは辻・加護のお姉さんなんだから!!


 ・・・・・・・・・・・ごめんなっち、ちょー失礼だった。

442 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月29日(水)00時10分32秒

「矢口、なっち。今日は帰るわ。ほな、また明日な・・・」

「あ、裕ちゃん! 話はまだ終わってないんだべさ!?」

「・・・・なっち、裕ちゃん疲れてるんだよ? 休ませてあげようよ? ね?」

「でも矢口・・・!」



 でもじゃないよ、なっち。裕ちゃんを悩ませないための同盟で、

 裕ちゃんを苦しめてどうすんのさ?



「う・・・・・・・。だけど・・・、このままじゃ・・・!!」

「大丈夫だよ。明日、ちゃんと話すれば、きっとわかってくれるから。ね、裕ちゃん?」

「・・・・・・せやなぁ・・・」


 おいおい、話くらい合わせろよっ。誰のためだと思ってんだよ?



「裕ちゃん・・・!」

「ん? とりあえず今日はゴメンや。明日なら、もしかしたら聞くかもわからん」


 で、自分は安全な部屋へ、かよ? 本当にズルイ人だね、裕ちゃんは。



443 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月29日(水)00時11分48秒

 あーもう。なんでなっちが泣いてんの? 泣きたいのは矢口だってのっ。



「なっち・・・。裕ちゃんの気持ち、わかってあげよう?」

「ムリだべ・・・」

「ムリって・・・。そんなことないよ。頑張っていこう?」

「・・・・・・・何で矢口は・・・、そんなに頑張れるんだべ?」



 なんでって・・・? 

 やっぱ、裕ちゃんが困ったり、悩んだり、苦しんだりしてるのを見たくないから?

 その原因を矢口が作りたくないから? 裕ちゃんのお荷物にはなりたくないから?




 違うよね。きっと、もっと簡単なこと。裕ちゃんのためじゃなくて、矢口自身のため。

 聞き分けのいい“女”を演じて、ちょっとでも裕ちゃんの気を惹こうとしてる。

 そんなカンジ?もしかして、それが裕ちゃんの心に届くかもしれないから、かな?


 あ〜〜ぁ、矢口も、十分ズルイじゃん。

 

 なっちのこと、利用してるって言われるのかな? 

 いいや別に。それが本当の矢口なんだよ、きっと。




 でもさ、なっち。どこまでも純粋なだけじゃ、裕ちゃんは捕まらないよ。

 裕ちゃんはずるいオトナだから、そのズルサについて行けるコドモじゃなきゃ、いけないんだよ。

 
 知ってる矢口と、知らないなっち。二人は対照的なんだね。
 
 裕ちゃんの中にいる二人は、こんな風に正反対なの?

 まったく違う二人だから、裕ちゃんはどっちも欲しくなっちゃったの?


 裕ちゃんて・・・ズルイうえに強欲じゃん・・・・・。
444 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月29日(水)00時12分42秒

「矢口? ちゃんとなっちの話きいてる?!」

「・・・へ? えっ、あ・・・、ごめん」

「・・・へ? って・・・、もうっ・・・!!」


 あはは、ごめんなっち。ついつい考え込んじゃったよ。



「だからね、裕ちゃんをなんとか説得して同盟に参加させるんだべ」

「・・・・・それは、ムリなんじゃないかなぁ?」

「ムリじゃないべ! やれば出来るもんだべさ!!」


 うーーーーーん、でもなぁ・・・・。裕ちゃんに約束しちゃったしなぁ・・・。



「矢口、今までのことを考えてみるんだべ。どれだけ裕ちゃんのことで苦しんだ?」

「どれだけって・・・。いっぱい。とにかく、数がわかんないくらいにいっぱい」

「だべさ。なっちだって同じくらいだべ」


 だろうなぁ・・・。その中に矢口も入ってたりするんだよねぇ。



「今度は裕ちゃんが苦しむ番だべ。矢口となっちの板挟み、すんごく苦しいべ?」


 あぁ、なんだ。なっちはわかってて言ってたのか。

 裕ちゃんへのやり返しなの? この同盟ってそっちの意味で同盟だったの?


 裕ちゃんを守る、じゃなくて。裕ちゃんに仕返しをする、ってこと?




 ―――――― いいじゃん、のった。楽しそうだし、裕ちゃんの本音も探れそうだしね。
445 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月29日(水)00時14分56秒

「同盟『tsunagi』、明日から活動開始、ね」

「OK。なにする? 二人で裕ちゃんにベッタリひっつく?」

「うんうん、そんなカンジで裕ちゃんを困らせるべ」



 へぇ〜〜、わるい方向への会議って早いね。ポンポン決まってくよ。

 なんと所要時間わずかに20分。娘。のミーティングより万倍、はえ〜じゃん。




 同盟『tsunagi』の決まりごと


 @とにかく裕ちゃんを困らせること。

 A@を達成するために協力を惜しまないこと。

 Bぬけがけ禁止。及び、外部からの協力も禁止。

 C結果的にどちらかに裕ちゃんがついた場合、この同盟は破棄される。



 以上に納得できない場合、同盟『tsunagi』への参加資格が剥奪されます。

 これに異議申立てのない場合、本人の署名、現同盟参加人員の承認により、参加可能となる。




「こんなもんかな?」

「OKだべさ。どんどん増やしていくべ」

「増えるかな?」

「増えるべさ。裕ちゃんのもと浮気相手さんとかがいるべ」



 あぁ、圭ちゃんとか? でもなぁ、圭ちゃん石川いるしなぁ。誤解をうんでまで参加するかな?

 後、心当たりがあるとすれば・・・・、ごっちん? うーん、けっこうノッテくるかも・・・。

 ごっちんがノッテくれば、よっすぃ〜もきっとついてくるよね。おお、もう倍じゃん。スゴイ×2

 んで、みっちゃんに稲葉のあっちゃん? はは、3倍だぁ。案外イケルんじゃない? 
 

 ま、最終的には裕ちゃんが矢口となっち、どっちを選ぶか、ってことになるんだろうけどさ。
 
 裕ちゃんが決心できるまで、今までのカリとか返すのもおもしろそうだもん。




 ふっふっふ〜♪ 存分に遊んでやる♪♪
446 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月29日(水)01時17分48秒
かなり楽しい展開になってきましたね〜♪
これからの裕ちゃんの困り果てる顔がすっごく楽しみです〜vv
作者さん、今度のごまゆう学園モノ、激しく期待してます!!
447 名前:やぐちゅーすか 投稿日:2001年08月29日(水)18時34分50秒
!で、冒頭のやぐなっちゅーになるわけですか?
なるほど…もてもてねえさん、いいですね。
ねえさんと直接面識のない新メン絡みも期待したいものです(特に、福井弁の高橋愛ちゃん)。
いかがでしょう?作者さん。
448 名前:名無し読者@やぐちゅー最高!! 投稿日:2001年08月30日(木)07時15分00秒
今から、苦しみの姐さんですか。
浮気し過ぎたから、お仕置きが必要でしょう。(w
切なめの姐さんも萌えです。
どんどんお仕置きしてやってください。
449 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月31日(金)01時03分19秒
>446
 >これからの裕ちゃんの困り果てる顔がすっごく楽しみです〜vv
 困り果てる顔・・・。あ〜〜、スイマセン、困り果てる姐さんは次回作で、ってことで(汗)

 >今度のごまゆう学園モノ、激しく期待してます!!
 頑張ります!!困り果てる姐さんも出していきます!!

>447
 >!で、冒頭のやぐなっちゅーになるわけですか?
 そうです。これでお話は残す所あとわずかです。

 >ねえさんと直接面識のない新メン絡みも期待したいものです。
 新メンですか?うちははっきり言って、今回の増員は反対意見なんで、難しいかもです。
 姐さんが居たころの(正しくは吉澤たちの時点までの)モーニング娘。が好きなんで。
 新メンで書こうと思うと観察しなきゃだし。考えときます。

>448
 >今から、苦しみの姐さんですか。
 >浮気し過ぎたから、お仕置きが必要でしょう。(w
 苦しまないんですねぇ・・・。作者の都合と、姐さんへの愛のせいで(爆)
 浮気はし過ぎですが、いつでもなっちが本命だったってことで勘弁してください。
 
さてさて、物語もかなり佳境になってきました。姐さんはいつでも楽な役なんですねぇ。
それはきっとこれからもあまり変わらないです。

新シリーズではちょっと切ない姐さんにするかもですけど・・・。
450 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月31日(金)01時05分51秒



      『二日目 食堂』





「おはようございます」

「ん?あ、おはよう。元気やね」

「そうですか?」


 そうそう。鬱陶しいくらいに元気で明るいわ。

 アタシには分けてもらえん元気やけどな。



「石川ー!先に行くよーー?!」

「え?!待ってくださいよ、保田さん!!」


 あ〜ほら、はよ行け。圭坊は時間に厳しいからなぁ。



「裕ちゃんも!何やってんのよ?朝食、食べないつもり?」

「そうですよ、中澤さん!朝はちゃんと食べないと、一日の元気が出ないんですよ!!」


 大丈夫やって。アンタらかて、ご飯なんか食わんでも元気出るやん?



「出るわけないでしょう?リハで倒れちゃうよ」

「そうですよ、倒れちゃいます」


 大丈夫、大丈夫。裕ちゃんには元気の素がおるからな、朝食なんか要らんねん。



「それとこれとは話が別。心の元気と身体の元気は違うの」

「そうですよ、別なん――――」

「うるさい!私の木霊をしてどうすんのよ?!」

「あ・・・。スイマセン・・・・・」


 こらこら圭坊。朝から愛しい彼女、泣かしたらアカンのとちゃう?

 もっと大切にせな。石川でも、まぁ、可愛いねんから。



「“まぁ”ってなんですか?!石川は“まぁ”ですか?!?!」

「はいはい、あんたは黙ってて」
451 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月31日(金)01時07分04秒

 ん?なんや圭坊?真剣な顔しても、裕ちゃんはどうしようもないで?



「別に、どうこうしてほしい訳じゃないんだけどさ。この雰囲気はなんなのよ?」


 この雰囲気って?朝の清々しい光が入って来てる、ええ食堂やんか。

 文句なんかつけたらアカンで。



「誰が食堂の話をしてるのよ?今朝の雰囲気でおかしいのは、完全にあの二人でしょうが」


 ・・・・・・・・そやな。でもな、アタシにはどうすることもできへんねん。



「別に裕ちゃんに期待なんかしてないから。ただ単に、これはどうしてなの?ってきいてるのよ」


 ヒドッ!!いつからこんな娘になったんや?!圭坊はもっとええ娘やったのに・・・。



「どうでもいいから、この雰囲気はなんなの?どうして矢口となっちがあんなに仲いいの?」


 その言い方って誤解されるで。普段はよくないみたいやんか。



「誰がどう見たって、よすぎるでしょ。暗黙の了解で、二人はライバルなのよ?」


 ライバルなぁ・・・。なぁ、圭坊。ライバルって、同盟なんか結ぶんか?



「・・・・・裕ちゃん。本気で何があったの?壊れてるわよ?裕ちゃん」



 ・・・・・・・別に?な〜んもないで。ええやんか、仲良き事は美しきかな。ってな。

 でやな、圭坊。今日は朝食いらんわ。せっかくやけど、喉を通らんみたいやから。



「・・・・・OK。言いたくなったら言ってね。ちゃんと相談にのるから」
452 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月31日(金)01時08分14秒

 ん、考えとくわ。



「・・・たくもうっ。裕ちゃんて絶対に弱みとか見せてくれないよね。ちょっとは頼りにしてよ」


 一応してんねんけどな。伝わってないか?それは残念。



「頼りにしてるのは仕事のことでしょ?プライベートでは、ほとんどないじゃん」


 だってなぁ、あんまり圭坊にひっつくと、アタシが睨まれるんやから。



「??? 誰に?あ、矢口?」


 さぁ?自分が一番よく知ってるんとちゃう?後ろからの視線が正解や。



「後ろ??って、いるのは・・・・・・石川???」

「です。・・・・・・・・顔に出てましたか?中澤さん」


 ほっほっほ♪裕ちゃんをなめたらアカンで。だてにリーダーやっとらんわ。


 お、ええとこに来たやん♪ちょーどええ相談相手が登場や。
453 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月31日(金)01時09分28秒

「あっちゃ〜〜〜ん♪」

「どわっ?!なっ、なんやねん裕ちゃん?!」

「なんやの?その反応は?愛しの裕ちゃんやんかぁ??」

「・・・・・・・・・」


 あっちゃん、関西人がボケにつっこめんでどないすんねん。



「裕ちゃん、あたしは朝ごはん食べてくるから、ここで大人しいしとき」

「なんでやねん?!」

「今の裕ちゃんは誰にとっても迷惑や」

「ひどっ!ヒドイであっちゃん!!」

「ホンマのことやん?」


 アカンであっちゃん。傷心の裕ちゃんを更に傷つけた罪は重いねんで。



「ちょと、ちょと、裕ちゃん。アンタ何してますのん?」

「なにて、見たらわかるやん?」

「見たら・・・。あたしを拉致・監禁?」


 そこまで物騒なことするかいな。ちょっと身柄拘束するだけや。安心しぃ。



「できへんわい!!」


 ま。ま。そないなこと言わんと、ちょっと裕ちゃんの悩みを聞いたってや〜〜〜。



「そんなん圭ちゃんにでも言いなはれ。仲よろしいですやん」


 アカンねん。圭坊じゃ話にならんねん。あっちゃんやないとアカンねん。



「みっちゃんは?あの娘ならなんで言えますやろ?」

「せやからぁ、あっちゃんやないとアカンねんて」

「何でですのん?あたしとみっちゃんの違いて何よ?」

「歳」
454 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月31日(金)01時11分38秒

 あ〜〜ぁ、あっちゃん怒ってしもたわ。せやかてホンマのことやんか。


 う〜〜〜。自分の問題は自分で解決せぇっちゅーことなんか?

 解決なぁ・・・・・。出来るんやろか?このアタシに。



 てかなぁ・・・。解決ってどうやるん?

 矢口となっち、あの状態じゃ人の言うことなんかきかんやろ。

 それに、同盟ってわけわからんし。アタシに参加しろってのはムリやんか?絶対に。


 矢口となっち、両方がアタシの彼女になる。

 
 そないに都合のええことなんか、出来るわけないやん。

 それって世間の常識とかを、完全にムシしてるやんか。

 


 ――― ま、アタシには一番、都合がええねんけど・・・。


 さすがにねぇ・・・、そこまで落ちるのはいややからなぁ・・・・・。



 最近はずっと矢口ヒトスジできてたのに、いきなりなっちに移り気してしもたんは悪かったよ。

 でもな、あんなムチャせんでもええと思うねん?矢口もなっちも仲ようしすぎやねん。

 まわりが道を開けてまうくらいに“邪魔しないでね”ってオーラが出てるもんなぁ・・・。
455 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月31日(金)01時16分20秒



       『酒は飲んでも・・・』





なんであたしはこんな所に居るねん・・・?

ここはどこや?見た目からしたら、居酒屋?

一人で居酒屋?それっておかしいやん。

あたしがこんな所来るときはいつでも、あの人が一緒やのに・・・。



うるさいくらいに愚痴をとばすあの人。

苦労してんのはわかるけど、あたしに当たらんでほしい・・・。

でも、いないといないで寂しいってのは、自分勝手やなぁ。


酒飲んだら可愛くなってまうとことか、ちょっと前まであたししか知らんかったのに。

ちょっと酔い気味なあの人が、一番可愛いって知ってるのはあたし一人やったのに。

今では圭ちゃんとかカオリ、果てはなっちまで知ってる。悲しいなぁ・・・・。



456 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月31日(金)01時16分57秒



でもな、一つだけあたししか知らんあの人の姿があんねん。

圭ちゃんなら、一緒に泊まったことはあるかもしれん。

なっちなら、抱きつかれてキスされたこともあるかもしれん。


せやけどな、あたしやったら違うねん。

『一緒に泊まる』やのうて、『一緒に泊める』。

『キスされる』やのうて、『キスする』。


いつもは強気で引っ張ってくれるあの人やけど、あたしの前では違う。

まぁ、正確には、酔うて安心しきったあの人は、やけどな。




あの人と来るときは、いつでも気を張ってなアカン。

あの人よりも飲んだらアカンけど、機嫌をそこねん程度に飲まなアカン。

その境界線を自分で見つけて、適度に酔うていく。


それで、あの人が潰れそうになったら、店を出るんや。

タイミングはだいぶ掴めるようになったけど、それでも油断してると寝てる。

連れて帰るのがメッチャしんどいから、タクシーに頼らなアカンようになる。

家は目と鼻の先にあんのに・・・。それが嫌やねん。


457 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月31日(金)01時17分27秒

家に連れて帰ったら帰ったで、玄関からなかなか抜け出せへんし。

やっとリビングに着いたと思ったら、また酒って言うし。




そんな生活がなくなって、もうそろそろ1ヶ月か・・・。

仕事が忙しいのはわかるねんけどな。夜くらいなんとかならんのかな?

あたしと飲みに行くくらいの時間、ないんかな?


あ〜〜あ、今度潰れかけたあの人、お持ち帰りできるんはいつなんやろ・・・?





「みっちゃ〜〜ん。こないな所で一人寂しく飲みなや。裕ちゃんが晩酌したろ!」



―――――― な、姐さん・・・?



458 名前:短編・番外編・気まぐれ作品達 投稿日:2001年08月31日(金)01時18分04秒

    『酒は飲んでも・・・』飲まれたら・・・?




「・・・裕ちゃん・・・・・」

「ん?なんや、みっちゃん・・・」

「・・・可愛かった・・・でぇ・・・・・・」

「!!!!!」



なんちゅーことを言いよんねん、この娘は・・・!しかも寝言で!!



久しぶりに行き付けの居酒屋に行ったら、みっちゃんが居った。

せやから、何週間ぶりかで一緒に飲んだんや。

で、みっちゃんが潰れたと。そこまではええねん。でもな、


なんでみっちゃんが“頂きます”やねん・・・・・。





「みっちゃんの方が、年下のはずやねんけどなぁ」

「・・・・・・」



寝顔かて、こんなに可愛いのに。何でアタシはこの娘にやと弱いんやろ?




「・・・・好きやで・・・。裕ちゃん・・・・・・」

「・・・・・・・・ま、ええか」



459 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月31日(金)01時28分53秒
>400キリリク kikyo 様からのリクエスト。みっちゅーでした。
こんなカンジでよろしかったですか?ほとんどみっちゃんしか出てませんけど・・・。
最後でセコクなってますけど・・・・(汗)ごめんなさいっ!!裏は書きにくいのです!!
今度の新作の方では頑張りますんでお許しください!!

中澤「みっちゃんやね・・・」
平家「あたしですね・・・」
中澤「みっちゅー・・・?」
平家「そうですね・・・」
二人『・・・・・』
中澤「・・・普通、逆やんね?」
平家「そうですか?これもありですよ」
中澤「(ヤバイなぁ・・・。味を占めよったでぇ)」
平家「(なんかこっちって面白いなぁ。あたしも攻めがええわ)」
中澤「みっちゃん?なんかヘンな想像してへん?」
平家「・・・・・・<妄想中」
中澤「1週間くらいみっちゃんには会えんな。可哀想やけど」

以上です。感想ください。一応リクエスト頂いたものなんで、お願いします。
460 名前:kikyo 投稿日:2001年08月31日(金)18時25分11秒
おぉっ!旅から帰ってきてみたら、サイドでみっちゅーがっ!!
あんなワガママきいてくださってホンマありがとうですぅ〜!
直行でココ来てよかったぁー。めっちゃ幸せになれました
とにかく裕ちゃん大好きらしい(笑)酔っ払いみっちゃんも
ワケもわからずみっちゃんに主導権握られてる裕ちゃんも
すっげ可愛いっす♪てか裕ちゃん、どこまで流されやすいねん(w
本編でも押されっぱなしだし。なんか壊れ気味に逃避しかけてるし(爆)
でも、悩んでるようで結局はおいしいとこ総取りちっくな姐さん…あるイミ
生まれ持った才能ですかねぇ?こんな人に惚れたら苦労しますな(^^;

にしても。ついにみっちゃんもゼティマへ移籍かぁ…。
はー…良いのか悪いのかよくわかんないけど、なんとな〜く溜息。。
ま、秋コンでは漸く新曲聴けそやね…娘。も9人体制やったらええなー(願
461 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月31日(金)23時41分18秒
>460
 お気に召したようで、嬉しいです。
 なんか長々(笑)と嬉しい感想をありがとうございます!!
 うちの姐さんは攻と受どっちなんだかよくわかりません。

 >こんな人に惚れたら苦労しますな(^^;
 苦労してます(w  でもいい。姐さんだからいい。
462 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月31日(金)23時44分46秒



 でやな、もっと困ったことがあんねん。ホンマはこっちがメインなんやけどな。

 二人が仲ようなったんはええよ。あないに仲のええ二人を見るのは久しぶりやからな。

 色々もめだす前の二人に戻ったみたいで、正直嬉しいよ。


 でもな、その二人がやな、アタシに絡みついてくるってのはどうや?

 取合いムードやなくて、二人で共同って接し方やねんで?どう思う?

 アタシは理解不能やわ。昨日までは二人は敵やったのに、日が変わったら運命共同体?


 『昨日の敵は今日の友』。そんなことってあるんか?





『ゆ・う・ちゃ・ん

 
 これが現実か・・・・。
463 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月31日(金)23時45分36秒

「なんだべなんだべ。朝から元気ないべなーー?」

「そうだよぉ、ちゃんと朝ごはん食べたかーーー?」

「・・・・・・・・・」

「あれぇ?あれぇ??なんで黙っちゃうんだべさ?」

「こら裕子!返事はちゃんとしなさい!」


 人の両脇で朝っぱらからうるさいねん!腕に絡みつくなっ!!



「あ、なんか怒ってるべ?ね、矢口」

「ね、怒ってるね。どうしたんだろうねぇ?」

「・・・・・・・・・・」

「裕ちゃ〜〜ん。なっちは裕ちゃんの声が聞きたいべ」

「うーん。矢口も聞きたいかな」


 矢口・・・、中途半端に嬉しないで。だぁーーもうっ!!動けんやろが!!

464 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月31日(金)23時47分32秒


『裕ちゃーーん 大好き!!』

「!!?あっ、あほっっ!!何してんねん二人とも!!」

「何ってぇ?いっや〜〜ん。そんなことなっちに言わせるんじゃないべさ」

「矢口が言ってあげましょう!・・・キ・ス。やん!なんか恥ずかしいぞーー」


 何が“やん”やっ。二人とも頬っぺたやんか。・・・・そういう問題ちゃうて。



「さぁなっち、朝ご飯もちゃんと食べたし」

「だべな矢口、裕ちゃんのデザートもおいしかったし」

『今日は最高の1日になりそうだねーーー』


 アタシは最悪の1日になりそうやわ・・・・・。

 助けて、みっちゃん、圭坊、あっちゃん・・・。



「ま、自業自得ってことで。諦めて流れに身を任せといたら?」


 圭坊、くぅる・・・。それが一番ええんかもな・・・・。

 人間、諦めが肝心っちゅーことで。

 矢口のなっちの暴走をずっと見ていくのもええか・・・・・。




『裕ちゃんっ!リハ、一緒に行こうよ!!』

「・・・・・おう。一緒に行こか」
465 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月31日(金)23時49分34秒





 ―――――― 出来ればずっと、三人で一緒に行きたいな・・・。

        アタシのわがまま、神様は聞いてくれんやろか?




 アタシは情けないオトナやから、純粋な二人のコドモから、

 たった一人を選ぶなんて、そんな器用なことはできんみたいや。


 あっちゃんに呆れられて、みっちゃんにため息つかれて、圭坊に鼻で笑われた。

 でも、それでも、アタシは矢口となっち、どっちかを選ぶことなんかできん。

 同じくらい好きになってる。どっちも放したくない。アカンのやろか?


 周りになんて言われてもかまへん。アタシが傷つくのは全然ええねん。

 矢口となっちが、この気持ちを受け入れてくれるか、ただそれだけやねん。






466 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年08月31日(金)23時50分31秒







 神様が居ったんかは知らん。アタシの願いが届いたんかは知らん。
 
 でも、これが現実や。これがアタシの現在や。

 誰がなんと言うても、これが事実なんや。




「・・・・んぅ・・・・今・・何時やろ・・・?」







 ―――――――― こうして、三人の朝はいつものようにやってくる。







 fin.
467 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年09月01日(土)00時16分00秒
あぁぁぁぁ〜〜、ついに終わってしまったぁ(寂)
長かったけど、短かった(意味不明)終わり方は納得いかない方もいらっしゃるかもです(汗)
でも、これが今の作者の精一杯なんです!!ごめんなさい!!

ここまでお付き合い頂いた読者の皆さん、ありがとうございます。
で、ここで新シリーズの方の宣伝をば・・・。

後藤「終わったねぇ〜〜」
中澤「終わったなぁ・・・」
後藤「今度は後藤と裕ちゃんの話だよ♪」
中澤「そやなぁ・・・。なんか機嫌ええな?」
後藤「あはっ。嬉しいんだも〜〜ん♪♪」
中澤「・・・・ごっちん、いきなり首に飛びつかんといて。折れる」
後藤「大丈夫だよ。後藤の裕ちゃんだから♪」
中澤「(意味わからんし・・・)」
後藤「なんか二人くらいイタイ視線があるけど、もう裕ちゃんは後藤のだからね」
中澤「え?あ、いや、それはちょっと・・・」
後藤「裕ちゃん・・・、逃げないで・・・」
中澤「!!<固」

てな、カンジです。ではでは、また会うその日まで〜〜。
468 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年09月01日(土)00時47分56秒
インタビュー。

中澤「なんか言いたい事ある?」
二人『裕ちゃんの浮気者』
中澤「なんでやねん?!同盟は・・・」
矢口「同盟じゃないの」
中澤「?ほな、なに?」
二人『新シリーズ』

後藤「裕ちゃん、そろそろ行こう?」
二人『(睨)』
後藤「?!な、なに?後藤、なんか悪い事した?」
二人『・・・別に。ヤキモチだよ、どうせ・・・』
後藤「妬いてもいいけど、意味ないよ?裕ちゃんは後藤のだから<引きずり」
中澤「え?あ、ちょっと、ごっち〜〜〜ん??<引きずられ」
二人『・・・チッ!』

この4人は確実に出ます。あとは未定。よろしくぅ。
469 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月01日(土)01時46分11秒
続編は
やぐなち同盟vsゴマキ なんすか?
それだったら嬉しいな。もちろん普通のごまゆうでもOKっす。
ツナギ、面白かったです。また違うつなぎ(続編でもいいです)
書いてください
470 名前:ごまゆうだーーーっ!! 投稿日:2001年09月01日(土)03時12分33秒
やぁったぁーーーーっ!!!!ついに念願のごまゆうだーーーっ(感涙)!!
作者さん期待してますーーー(興奮)!!!
この板で続くんですよね??

tunagiもかなり良かったです♪やっぱり裕ちゃんは一番おいしいところを
持っていっちゃうんですよね(笑)!!
471 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年09月01日(土)23時55分11秒
>469
 続編は今回の話とはまったく関係のないごまゆうです(w

 >ツナギ、面白かったです。また違うつなぎ(続編でもいいです)書いてください
 頑張りますけど、今度はごまゆうに決定してるんで・・・。また短編の方ででも・・・(汗)

>470
 >この板で続くんですよね??
 わからないです(汗汗)新しいの立ててもいいでしょうか?
 さすがに、ここではキツイので(苦笑)

 >tsunagiもかなり良かったです♪
 >やっぱり裕ちゃんは一番おいしいところを持っていっちゃうんでっよね(笑)!!
 ありがとうございます。裕ちゃんはいつでもうちの中では一番です!!

読んでくださった皆様、できれば一言でもいいので感想をください。お願いします(切実)
472 名前:名無し読者。 投稿日:2001年09月02日(日)18時14分30秒
tsunagi最高!
かなり楽しませていただきました〜。
自分も永遠にやぐちゅー派なのですが
裕ちゃんの卒業のあたりからごまゆうも
気になりはじめました。
ごまゆう楽しみにしてます!
そして短編でぜひやぐちゅーも書いてください♪
473 名前:kikyo 投稿日:2001年09月03日(月)19時16分09秒
いつのまにか400KB近くいってましたね、このスレも。
2ヶ月、ほんとに楽しませていただきました。ありがとうございます。
本音いえばかなり寂しいんですけど…新シリーズも期待してます♪

っていうか裕ちゃん。
一人を選ぶより、よっぽど器用なことしてる気がするのは私だけですか?(^^;
ともかく、tsunagiは毎日楽しく暮らせてるようで、何よりです。
474 名前:やぐちゅー推進派@中澤姐さんLOVE! 投稿日:2001年09月05日(水)00時24分08秒
>472
 短編やぐちゅーは頑張りますよ。何せ本職ですから(w

>473
 >400KB近くいってましたね、このスレも。
 本当にビックリです。夏休みだったてのも一つの要因ですかね。

 >一人を選ぶより、よっぽど器用なことしてる気がするのは私だけですか?(^^;
 いえ、きっと他にもいらっしゃるはず(−−; こんなこと本当はやっちゃダメですよ。
 あくまでうちの妄想なんで。

夏休みが終わり、課題考査が終わり、次は文化祭です。死にそうな毎日を送っております。
こんな訳で、9月半ばくらいまでは新シリーズの開始はできそうにありません。
学生って不便ですねぇ・・・。勉強しないと落第だからなぁ。

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