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保田物語

1 名前:紫文 投稿日:2001年07月05日(木)23時51分49秒
 いずれの御時にか、娘。あまたさぶらひ給ひけるなかに、いとやむごと
なるきはにはあらぬが、すぐれてときめき給ふありけり。(保田物語序文)
2 名前:紫文 投稿日:2001年07月05日(木)23時59分20秒
 都の桜も散り去り新緑が木々を覆う春、優しい陽射しの中顔を強張らせた3人の少女が
内裏の門を叩いた。

その内裏の中では朝議が清涼殿に集っていた。
「そういえば今日、新しい朝議が来るんだよね。裕ちゃんはどう思ってるべさ。
なっちはちょっと怖いべさ」
 安倍の大臣が御簾の向こうの帝に向って問いかける。この日は歌会の衣装合わ
せの報告が行われており、清涼殿には左右の大臣である安倍、福田の両名、飯田
の大納言、黒江の中納言、先の大臣である平家などそうそうたる朝議達が揃って
いた。

「新しい娘。が来るのは今日やったか?」
「裕ちゃん本当に新しい娘。に興味ないね。」
「人見知りするからしゃあないやん。なぁみっちゃん。」
「そうやなー、裕ちゃん人見知り本当に激しいもんなぁ〜。あたし初めて会うた
時麦酒のお使いさせられたもん。」


「中澤の帝に申し上げます。上総介保田圭、下総介市井紗耶香、並びに相模介
矢口真里の3名、ただいま参内致しました。」
高らかに稲葉の中将が到着を告げ、雑談は中断した。
和田の大夫に案内された3名の少女が清涼殿の下座に立ち並ぶ。
「朝議の新メンバーです。」
「いちぃ、市井紗耶香と申します。よろしくお願いします。」
「保田圭と言います。よろしくお願いします。」
「矢口真里です。よろしくお願いします。」

しかしながら帝からの言葉がなかなかなく、そわそわする3人。
ようやく
「お水はどこにあるん?」
喉が乾いたのか、お付きの柴田の女房に冷水を望む。
ヽ^∀^ノ( `.∀´)(〜^◇^〜)<………

「今日は早かったん?」
「はい」
「今日は何時に起きたん。」
「五時おきです。」
「そう」

その後、御上と会話することなく3人の新朝議は退出した。
4月21日、この日、中澤帝の御世でもっとも激動の二年間が幕明けた。
3 名前:紫文 投稿日:2001年07月06日(金)00時02分39秒
こんばんは、作者の紫文です。
なんとなく歴史物っポイのを書いてみたくなって…
とりあえずキャストです。

中澤帝(なかざわのみかど) 
安倍の大臣   左大臣
福田の大臣   右大臣
飯田の大納言
黒江の中納言
稲葉の中将
保田の中将
市井の中将
矢口の中将

朝議…最高立法府の構成員、その位階。または朝議に帝を加えた会議を意味する。
   朝議の特権として帝に対してフランクに接する事が出来る。
   もちろん正史には無いのでテストには書かないこと。

 モーヲタとしては薄いので呼び方、関西弁(モー娘。関係無いじゃん)に
違和感を感じられた方は教えてください。また平安時代のような世界観を装っては
いますので、古代から中世に詳しい方でここはどうしても訂正させちゃるという方は
どんどん指摘してください。直せる部分は直して行きたいです。
とはいえ古文の成績は(略)だったのでどうなるやら…

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