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フィフティー×フィフティー

1 名前:遊び人。 投稿日:2001年07月10日(火)21時36分51秒
遊ばせて頂きます。
2 名前:遊び人。 投稿日:2001年07月10日(火)21時49分47秒
初めに、このスレッドに関してのお約束事を、書かせて頂きます。

1・これは、基本的に放置し気味のスレしますので、
もし書き込みをしていただけるとすれば、sageでお願いします。

2・おな趣味系が嫌いな方は、読まないほうがよろしいかと思われます。
ある意味これが、sageの一番の理由ですね。
(といっても、そんなに激しいエロは、無いと思いますが(笑)

と、この2点だけを守っていただきたいと思います。
よろしくお願いします。
因みに、登場人物の名前を、実際とは多少変えて使っております。
例えば、『中澤裕子』→『中澤裕』と言う感じです。
まぁ、話し進んでいく中で、また改めてと言うことで。
では、本編にいかせて頂きます。
3 名前:遊び人。 投稿日:2001年07月10日(火)21時51分02秒
1・Nakazawa’s Story


この世は、あほくさい奴等ばっかやな。
全く疲れてしまうわ。
でも、そう言ってる自分が、ホントは一番、アホなんやろな。
はっ、笑っちゃうくらいになぁ。

4 名前:遊び人。 投稿日:2001年07月10日(火)21時53分02秒

パンッ!と、良過ぎるだろうと言う位、響く音がした。
「いったぁ〜、何すんねや〜。」
それは、まさに付き合っていた二人の別れの瞬間であった。
彼女のほうは、目に涙をいっぱいに溜めて。
彼は、どこかひょうひょうとした表情で、痛そうに頬をおさえ彼女を見ていた。
「ばかぁ・・・大っ嫌い!!」
「・・・・・・・。」
そのまま、彼女は、走り去っていった。
一人残された中澤は、通り過ぎていく人々に、じろじろと見られていた。
「オレは、見世物ちゃうってーの。」
ふーっと、息を吐き捨てて、ビルのショーウインドウの横にある柱に、
寄り掛かり、タバコを咥え火をつけた。
「って、ちょっと口ん中切れてるかも・・・。」
興味本位で、見ていた人々も、いつの間にかいなくなって居た。

5 名前:遊び人。 投稿日:2001年07月10日(火)21時53分54秒

「・・・・・・・。」
タバコの先から、煙が上り、風にかき消されていった。
「さよーなら。」
おこちゃまな恋人さん。
中澤は、咥えタバコで、彼女の去っていった方向とは、別の方向に歩き出した。
「はぁー。それにしても痛いわぁ。あんな強く叩かんでもいいやろぅ。」
タバコの煙が、空気を汚した。
「しっかしなんで、長続きしないやろな・・・。」
まぁ、いっかぁ。
そう思い、中澤は、路上に備え付けられている、
ゴミ箱のタバコを入れるところに、それを捨てた。
ざぁっと、むさ苦しい風が頬を撫でていった。

6 名前:遊び人。 投稿日:2001年07月10日(火)21時54分44秒

「あー、もう帰ろ〜。」
んーっと、大きく伸びをした。
中澤 裕。只今27歳。
まだまだ、現役バリバリ(ナニが?(笑)の、
自由奔放な不良教師。
でも根は真面目(どっちやねん)。
が、この物語の主人公です。


−続く
7 名前:遊び人。 投稿日:2001年07月10日(火)21時56分06秒
と、こんな感じで。
次は、下がりきったとこで、更新します。
ではでは、失礼します。
8 名前:岡っ引重五郎 投稿日:2001年07月10日(火)23時00分47秒
期待(笑)して待ちます。
9 名前:名無しさん 投稿日:2001年07月11日(水)04時17分18秒
面白そうですね(w
待ってます!
10 名前:名無し読者 投稿日:2001年07月11日(水)12時03分03秒
下がりきるまで、待ってます。
11 名前:1‐2 投稿日:2001年07月18日(水)00時38分07秒

そのまま家に帰るのもなんだから、中澤は、ぷらぷらと遠回りをして、
自分の家にと向かっていた。
「なぁ、いいじゃん。一緒に遊ぼうぜぇ〜。」
と、歩いていく先で、二人組みのナンパ男を発見した。
「やだよ。そこどけよ!」
女の子は、一人のようだ。
背が小さくて、顔が見れないが、制服に中澤は見覚えがあった。
「ちょっとだけ、ちょっとだけ、遊ぼうよぅ。」
全く、男の風上にも置けない奴等やなぁ・・・。
中澤は、タバコを一本出して、火をつけた。
「やっ、離せ!」
男どもの、ニヤニヤ笑いが、煙の奥で見えた。
同時にすごく勝気そうな、いい目をもった少女の顔が見えた。
制服は、今度自分の勤める高校のものだ。

12 名前:1‐2 投稿日:2001年07月18日(水)00時41分18秒

制服は、今度自分の勤める高校のものだ。
「ばかやろう。離せよ。」
掴まれている細い腕・・・、何故か、ムカついた。
引っ張られよろけた身体。
その二人をうまく避けるように、その肩を抱いていた。
あまりの小ささに、息を呑んでいた・・・。
「え?」
彼女の驚いた表情に、大丈夫やと視線を送った。
「にーちゃん等、人の彼女に手ぇ出すのは、どうかと思うで?」
そうして、彼女の腕を掴んでいる手首を捻り上げ、外させた。
「って、なんだよ。男つれかよ。」
「ちっ、行こうぜ。」
二人組みの男は、早々に去っていった。
「あ〜、なんや、つまらん。」
掴みかかってくるかと、少しばかり期待していた中澤だったが、
あまりにもあっさりし過ぎていたため、拍子抜けしてしまった。
・・・と、まぁ、それもそうであろう。
この金髪。しかも、青いカラコン入りで、目つき悪し。
貧弱な、ナンパ男では、しり込みしてしまうだろうに・・・。

13 名前:1‐2 投稿日:2001年07月18日(水)00時42分01秒

「ちょっと・・・、離してくれない?」
可愛らしい声が、下から聞こえてきた。
ぱっと見ると、二人組みに絡まれていた彼女が、
こっちを大きな瞳で、見ていた。
(お〜、かわいいやん。ちょっとガキっぽいけど。)
なんて、そんなことを頭の中で巡らせた。
「ねぇ!矢口急いでるんだよ!」
そんな中澤に、矢口と名乗った少女は、あからさまに嫌そうな声を上げた。
「ん?なんや。助けてやったのに、そんな言い草ないやろ。」
あまりの言い草に、中澤もムッとした。
「別に助けてくれなんて言ってない!」
そう言って、中澤の腕を振り払った。
「お、おい。」
そうして、走って行ってしまった。
(ムッカァ〜、可愛くないやつぅ〜。)
中澤は、短くなったタバコを、地面に投げ捨てた。
ますます小さくなる彼女の後姿を、中澤は見送った。

14 名前:1‐2 投稿日:2001年07月18日(水)00時43分22秒

「ちっ、助けてやるんやなかった・・・。」
ポケットから、また新しいタバコ出して、火をつけた。
そして、顔を上げると、
「・・・・・・・・・・。」
いつの間にか、彼女がこちらを振り向いていた。
「ありがとう!」
彼女のちょっと甲高い声が、風に乗り、中澤の耳に届いた。
ぷはぁっと息を吐き出した、白い煙が宙を舞った。
にっと、中澤は笑った。
そうして、手を軽く上げた。
それを確認したのだろう。
彼女は、人ごみに紛れ、去っていった。
「・・・・・・なんや。」
ええやん。
しばし中澤は、そこに立ち尽くしていた。
すはーっと、また白い煙が舞って消えた。
太陽は、すでに西を目差し傾き始めていた。
そんな、午後のワンシーン。

4月上旬。

オレは、ヤグチという名前しか知らない少女に、出逢ったのだった。


−続く
15 名前:遊び人。 投稿日:2001年07月18日(水)00時53分12秒
ということで、まぁまぁ下がったので、ここで更新しました。
金髪カラコン入りの、先生を私は是非見てみたいっす・・・(笑)。

>岡っ引十五郎さん
期待(笑)して待っていて下さい。
今は、まだまだつまらないと思いますが・・・(笑)。

>9・名無しさん
面白そうですか?
期待を裏切らないよう頑張ります。

>10・名無し読者さん
きっと、あなた様の期待に添えられるものと思います(笑)。
今後の展開を期待しててください(笑)。

次の更新は、全くの未定ですが、
ひっそりこっそり、お待ちください。
では、失礼します。
16 名前:1‐3 投稿日:2001年07月19日(木)01時17分00秒

『ホントあんたは、自由な人ね。』
お前は笑ったな。
『お前だって、そうやろ?』
オレは、タバコをふかしていたっけかな?
背中に当たる胸の感触がした。
『ねぇ・・・しよ?』
『また?』
『まだ、足りないよ・・・裕。』
『・・・ん・・・彩・・・。』
そうしてオレらは、無茶苦茶に愛し合った。
あいつ・・・彩は、大学二年の時コンパで知り合って、
お互いの大学卒業と同時に別れた女だ。
二年も続いたのは、オレにとって快挙だった。
だけど、今思うと不思議な関係で・・・、なんか幻のような恋愛だったと思う。
二人には、それぞれ夢があって、二人で同じ夢を見たことが無かった。
きっと、俺らの関係は、脆いガラス細工だったんだろうなぁ。

17 名前:1‐3 投稿日:2001年07月19日(木)01時17分45秒

・・・て、何でこんなこと書いてるかって言うと、手紙が届いたんや。
【結婚しました。】ってな。
なんや、不思議な感じやろ?
そしてオレは、ホントにあいつを愛していたのかが、分からなくなった・・・。

18 名前:1‐3 投稿日:2001年07月19日(木)01時18分34秒

「ふーん。あいつがねぇ〜。」
中澤は、整理中の手紙をほったらかし、それを棚の引き出しにとしまった。
「あ、そろそろ時間やなぁ。」
ふと、時計が目に入った。
おろしたてのスーツに袖を通し、ざっとムースで髪形をきめる。
「行って来ます。」
そして、鞄を持って部屋を出て行った。
ぴちゃんと、蛇口から水滴が滴り落ちた。
バッドに溜められた水に、水紋がはしった。


4月10日。
私立 朝比奈学園。
通常より、少し遅い入学式。
そして、新任教師、中澤裕の新たな生活の始まりだった。


−続く
19 名前:遊び人。 投稿日:2001年07月19日(木)01時29分58秒
ちと、アダルトちっくにしてみたり(笑)。
20 名前:10 投稿日:2001年07月19日(木)21時46分21秒
ふむ、やぐちゅーですか。
いいねぇ。
21 名前:名無し 投稿日:2001年07月19日(木)22時24分03秒
てか、今更だけど中澤は「男」なのね……
22 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月05日(日)00時23分09秒
まだかなぁ……
23 名前:1‐4 投稿日:2001年08月14日(火)00時21分03秒

「今日から、皆さんと一緒に働くことになった。
中澤裕先生です。」
校長の寺田さんが、独特の関西弁なまりで言った。
今は、横浜に住んでいるようだが、元は、大阪の人らしい。
「中澤裕です。前は、東京の私立高校に勤めてました。
まぁ・・・どうぞよろしく。」
黒に近い藍色のスーツに身を包んだ中澤が、軽くお辞儀をした。
24 名前:1‐4 投稿日:2001年08月14日(火)00時21分47秒

ココは、不思議な学校だ。
そう思った。
普通なら、オレのようなヤツは、まず最初にこの髪について、
あーだこーだ言われる。
しかし、それは全くなかった。
当たり前といえば当たり前なのだろう。
なぜなら校長も、金髪のなりかけの茶髪と言ったところだ。
ココの教訓は、自由。
しかし、一般的モラルとして、制服とかはしっかり着させているようだ。
まぁ、そう言っても、乱れた着方をしていなければ何も言わないらしい。
髪の色、ゴムの色、ソックスの長さ等・・・。
そんな細かい制約は無い。
ココは、そんな学校だ。
25 名前:1‐4 投稿日:2001年08月14日(火)00時22分23秒

そんなことを考えていると、寺田校長は、いつの間にかオレの前に立って、
隣に居るやつの紹介にと入った。
まぁ、いわゆるオレにとっては、同期の同僚である。
「はい、次にこちらは、保田圭先生です。
大学を卒業したばかり・・・まぁ、新米教師ですね。
いろいろと、面倒見てやってください。」
「保田圭です。千葉大学教育学部学部を、今年卒業してきました。
あの、いろいろと分からない事ばかりですが、よろしくお願いします!!」
がちがちに緊張しているのだろう。
声が、少し裏返っていた。
(熱血やなぁ〜・・・、あ、そういえば、あいつこの学校の生徒やったなぁ。
・・・・まぁ、そのうち会えるかな・・・って、別に会わんでもいいんやけど。)
などと、また関係ないことに、思いを巡らせていた中澤。
そうしているうちに、同僚となる先生方の紹介が、ざっと行われた。
まぁ、それはゆくゆく紹介していくことにする。

26 名前:1‐4 投稿日:2001年08月14日(火)00時23分35秒

「中澤先生!頑張りましょうね。」
「あ?あぁ・・・。」
ぼうっとしていたら、隣の保田圭に、話しかけられていた。
何をそんなに、頑張るのかと思えば・・・
「中澤さんには、3年G組みを受け持ってもらいます。
そして、保田さんは、副担任となってもらいます。
よろしくお願いしますね。」
と、言うことなのである・・・。
「はぁ。いきなり3年ですか?」
その呟きは、小声で誰にも届くことは無かった。
「はい!!」
隣では、やけに張り切った声。
「はい・・・。」
とりあえず、オレも返事を返しておいた。
27 名前:1‐4 投稿日:2001年08月14日(火)00時25分30秒

何は共われ、なんとなくココに居れば、退屈することは、無いだろう。
中澤は、そんなことを考えていた。

入学式が終わり、明日は始業式。
喫煙室でタバコをふかす。
窓から覗く、桜がとてもキレイだった・・・。


−続く
28 名前:読んでる人 投稿日:2001年08月15日(水)10時01分49秒
中澤が男っておもしろい設定ですね♪
続き期待♪
29 名前:名無し読者。 投稿日:2001年08月21日(火)15時35分49秒
男中澤かっこいい〜
続き楽しみに待ってます。
30 名前:遊び人。 投稿日:2001年08月22日(水)10時45分40秒
次回予告。


「必ず、迎えに来るから・・・待っててくれる?」
彼女は、いっぱいの笑顔で、頷いた。

−それは、運命的な出会い

「圭、I love you・・・」

−いつの間にか恋に落ちてた。

「アヤカーーーー!!!!」

−愛してた・・・。


フィフティー×フィフティー second story


Yasda's story


・・・ボクらは、コイしてた。


こうご期待あれ!!
31 名前:遊び人。 投稿日:2001年08月22日(水)10時58分55秒
と、そんな感じで、実質同じ話ですが、
second storyを絡ませていきます。
予定としては、five storyまである予定。

主人公紹介。でもしますか。

1は、ご存知の通り、中澤 裕先生です。
新しく始める2は、保田 圭(先生)です。
3、4、5は、一応誰を主人公にするか、大体決まっていますが、
ここでは、伏せておきます。

まぁ、そんな感じで、楽しみにしててください。
くれぐれも、ここはおな趣味系だということを忘れずに!!(笑)
つまり、何でもありってこと(爆)

ではでは。
32 名前:遊び人。 投稿日:2001年08月22日(水)11時05分44秒
>28、29さんへ

中澤先生を気に入っていただけたようで、嬉しい限りです。
次から少し、中澤先生出てきませんが、
まだまだこれからなので、楽しみにしててください。

最後に、読んでくれている全ての皆さんに、有難うございます。
予告通り、放置気味ですが、懲りずに月1程度に覗いてやってください(笑)

では、失礼します。
33 名前:始まり始まり。 投稿日:2001年08月28日(火)23時20分38秒
2・Yasuda’s Story


夢を見た。
「ん〜。」
今でも、昨日のように思い出す・・・、それは思い出。


『Kei,Kei!!・・・・I love you・・・.
Good buy see you.』


僕たちは、恋をしていた。

34 名前:読んでる人 投稿日:2001年09月09日(日)10時38分11秒
続きまだですか?
35 名前:‐1‐ 投稿日:2001年09月09日(日)11時03分37秒
あれは、大学に入り、一年目のこと。
僕は、英語の勉強がしたくて、とにかく大好きで、
大学に入ったら、留学するって決めていたんだ。
九月に入り、アメリカでは丁度、入学式を迎える。


期待、不安、希望・・・。
僕は、それら全てを抱え、異国の地に足を踏み入れた。


・・・その留学先で、僕は運命的な出逢いをした。


ホントにそれは、運命だった。
36 名前:‐1‐ 投稿日:2001年09月09日(日)11時11分56秒

ホームスティ先の気のよさそうな、夫婦の娘さん。
それが、彼女だった。

「こんにちは。」
笑顔が、眩しく感じた。
「こ、こんにちは。」
僕は、少しどもってしまった。
「私は、アヤカよ。あなたは?」
「あ、けい・・・保田圭だよ。」
ぐっと顔を覗き込まれて、正直かなり焦った。
・・・つうか、恥ずかしかったんだ。・・・何となく。
「圭、いい名前ね。よろしく。」
「・・・よろしく。」

褐色の健康そうな肌に、ロングの髪が、その肩で揺れた。
にっこりと笑った。
その微笑みに僕は、恋に落ちていた。

37 名前:‐1‐ 投稿日:2001年09月09日(日)11時43分43秒

とった手の温かさをまだ覚えている。
僕らは確かにそこに居て、何も知らないまま、恋に落ちて。
ただ、ただ自然に恋は、愛にと変わっていたね。


出会いから約一年が過ぎたある日。


明後日、僕は、日本に帰ることになっていた。
最後になるかもしれない・・・二人だけで、
誰もいない浜辺を歩いた。

「アヤカ、あのさ・・・。」
と、その時、突然彼女は、僕の手を離し走り出した。
「Hey!Kei!!」

出逢った頃と、全く代わらない彼女の笑顔に、僕はとても安心した。
最後なんかじゃない。
そう強く思った。・・・強く。

『私を捕まえて』と言わんばかりに、僕を煽りながら二人だけの浜辺をかける君。
「待てよ。アヤカぁ!!」
あははははと笑う彼女に、僕は、かなり遠くに居る彼女に追いつこうと走り出した。
点々と続く二人の足跡。
このまま、消えないで、僕がいたという証拠になれば良いのにね。


アヤカ・・・アヤカ・・・愛してるよ。

38 名前:‐1‐ 投稿日:2001年09月09日(日)11時44分20秒

「きゃっ。」
「つーかまえた!!」
「あはは、捕まっちゃった。」
バランスを崩して、アヤカと僕は、縺れるように砂浜に倒れ込んだ。
長い彼女の髪が、白い砂の上に広がった。
僕は、自然にその唇にキスをしていた。
ぎゅっと、首に彼女の手が交差され、僕を抱き締めた。

「・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」

長いキスの後、ずっとその砂浜で、空を見つめた。
いつの間にやら、日も暮れ、満天の星空が輝き始めた。
「・・・キレイね・・・圭。」
「うん、そうだね。・・・でも、アヤカの方がキレイだ。」
なんて、くさい事言ってみた。
「あはは、ありがと圭。」
そうして、もう一度キスをした。
僕は、やっぱり自分で言ったくせに照れちゃって、顔が熱かった。

「大好き・・・。」
君の笑顔。
「うん。僕も好きだよ。」
大好きな笑顔。
・・・ホント、幸せだった・・・。

ホントウに・・・・・・。


−続く。

39 名前:遊び人。 投稿日:2001年09月09日(日)11時51分05秒
疲れたんだここまで。
一応、保田圭♂の大学時代の話。
ホントは、会話文を全て英語にすれば、
雰囲気出るんだろうけど、そんな語学力は私にはない感じで(笑)。
次の次くらい行けば、また、中澤先生が出てくるでしょう。
そんな感じで、待っていてくれた方、お待たせしました。
気が向いたら更新します。
気長に待ってて下さい。
40 名前:遊び人。 投稿日:2001年09月09日(日)12時50分17秒
あ、間違え発見。
名前のとこ、2−1ってするんだった。
まぁ、たいしたことじゃないからいいか・・。
41 名前:2-2 投稿日:2001年10月14日(日)01時46分59秒

『愛してる。』
と、言った。
君の表情、今も脳裏に焼きついてる。
『愛してる。』
そう返した。
その笑顔、今も忘れてないよ。


あの時に・・・あの瞬間に・・・僕は、永遠というものを信じていた。


でも、幸せは長くは続かなかった・・・。


そう、別れは突然やってきた。

42 名前:2−2 投稿日:2001年10月14日(日)02時02分18秒

「May I have attention please……。」
空港内をアナウンスの声が、響く。


僕は、一緒に日本から来ていた同級生達と、
離れた場所で、彼女が来るのを待っていた。


ぱらぱらと、スクールの友達達が集まってきた。
別れを惜しむ仲間達。
僕は、その様子を口元に笑みをたたえて見ていた。
何人かが、わっと僕の周りを覆った。
『愛しのアヤカは、まだか?』
などと、冷やかしてくる。
僕は、手に持った小さな包みを、キュッと両手で握り、ニッコリ笑った。
そして、

「まだみたいだね。」

と、しれっと笑って見せてやった。
んだよっ!って頭をどつかれた。
人々のざわつき。
アハハハハと、笑い声が、天井に向かってこだました。


・・・その時。

43 名前:2-3 投稿日:2001年11月26日(月)23時59分03秒

「Keiーーーー!!!!」

高い声がした。
ざっと、視界が開かれた。
そこには、人の間をぬってやってくる小柄な少女の姿があった。

「――――ミカ?」

嫌な予感がした。
何故、彼女一人だけなのか?



アヤカは?


44 名前:2-2 投稿日:2001年11月27日(火)00時02分56秒

ミカ・・・・・なんで・・・泣いてる?


「ケイ、アヤカが・・・、アヤカが!!!!」



悲痛な彼女の叫び。



カターン・・・。
手に持っていた包みが、乾いた音を立てて落ちた。


「うそだ・・・。」

45 名前:2-3 投稿日:2001年11月27日(火)00時09分31秒

アヤカ 享年18歳

友人宅に向かっている途中、
わき見運転で、歩道に飛び込んできた車と衝突。
外傷は、少ないものの頭の強打により、
病院にて、懸命の治療の甲斐なくまもなく死亡。

「アヤカ・・・。あっ・・・あぁ・・アーーーーー!!!!!!」

残酷すぎる。
運命の悪戯。

46 名前:2-3 投稿日:2001年11月27日(火)00時13分21秒


その事故により、保田達の帰国は、三日ほど延びることとなった。


「・・・・・・・・。」
葬儀中、不思議と涙は出なかった。
ただ、胸にぽっかりと大きな穴があいて、
そこに吹き込んでくる風が、とても冷たかった。

47 名前:遊び人。 投稿日:2001年11月27日(火)00時20分30秒
久々に更新。
まぁ、誰も待っていないとは思いますが(苦笑)。
自己満足ですねホントに。
ついでに、43の2-3というのは、2-2の間違え。
まぁ、そんな感じで、次更新終わったら、
中澤センセーに戻ろうかな・・・。
48 名前:読んでる人 投稿日:2001年12月01日(土)14時54分00秒
中澤センセー編待ってます。
49 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月01日(土)21時32分24秒
中澤裕先生・・待ってました。
保田先生の過去にも驚いて・・。
続きが楽しみです。
50 名前:2-3 投稿日:2001年12月04日(火)20時38分27秒

「おかえり。」
玄関を開けるとすぐ、母が出迎えてくれた。
「ただいま。」
そのまま二人で、居間にと向かう。
「どうだった?」
居間のソファーに座ると、すぐに温かい紅茶が出される。
「・・・楽しかったよ。」
そこで一つきって、紅茶をすする。
「すごく、いい勉強になったし・・・それに―
とても、大切な人に出逢えた・・・。」
カチャっと音を立てて、テーブルに、それを置いた。
「・・・そう。」
母は、特にそれ以上何も聞かなかった。
立ち上がると、キッチンに立ち、料理を作り始めるのだった。
僕は、残った紅茶をぐっと飲み干し、
「部屋戻ってる。」
そう言って、荷物を手に、その部屋を後にしようとした。
「ご飯できたら、呼ぶから、それまでゆっくり休みなさい。」
母の優しい声がした。
「うん、わかった。」


タンタンタンタン・・・・・パタン。



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