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恋をしちゃいました2

1 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年08月16日(木)14時34分47秒
移転らしいので移って来ました。

−後藤相談室2−

ひとみは、そのまま真希の部屋に来ていた。
浮かない顔のひとみを見て、真希はわざとおどけて言った。

「あらー、よっすぃー。お疲れ?」
(今日は石川先輩だの入れ替わりに来るなー。後藤は二人の相談所かい!)

「今、梨華ちゃんと会って来た…」
カバンを置くと、真希の横に座った。
「会って来たんだ。何か言ってた?」
「うぅん。私が一方的に喋って帰って来た」
「そうなんだ」
「仲良くしないで、優しくしないでって言って来た。
 そんなの無理って分かってるけど言っちゃったよ、私」
「石川先輩なんて?」
「黙ってた」
(そんな事言われたら、石川先輩何も言えないよなぁ)
2 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年08月16日(木)15時39分24秒
「でも、そんな事言ったって仕方ないじゃん?あの子の出方次第なんだし」
「そうなんだけどね」
「よっすぃーは、どーんとかまえてれば、いいのに。何が不安なの?」
「あの子の強い目。私も梨華ちゃんの事好きだから分かるんだけどさ、
 絶対梨華ちゃんをもっと好きになると思うんだ。だからそれが恐い」
「恐いって、やぐっつぁんが朝言ってたみたいに、よっすぃーから
 奪われるかも知れないって事?」
「それは分からないけど、あの子が本気出したら結構恐いかもしれないって思ったんだ」
「なに弱気になってんのよ、よっすぃーらしくもない!松浦なんかに負けるな!」
真希はひとみを励ました。
「ありがと。もう帰るわ」
「あれ?もう帰っちゃうの?」
「うん。おやすみ」
がっくり肩を落として部屋を出ていくひとみの後ろ姿を見て真希は不安になった。
(あんなよっすぃー見た事ない。そぉとぉ落ち込んでるなー。大丈夫なのかな・・・)
真希は、なんとかひとみを励ます方法を考えていた。
3 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月16日(木)15時46分41秒
ほとんどリアルタイム〜!!
移転しても読みますよー。あたりまえだけど。
4 名前:恋をしちゃいました−2nd 投稿日:2001年08月16日(木)16時15分46秒
−自転車通学−

翌朝、いつものようにひとみは梨華の自転車で梨華を乗せて学校まで走っていた。

会話が弾まない二人。沈黙が続く。

梨華はひとみの背中を見つめながらため息をついた。
(なんか、気が重いなー・・・。こんな事なら亜弥ちゃんにハッキリことわれば良かった)
と、急にひとみがブレーキをかけて止まった。
まだ学校までは距離がある。

「どうしたの?」
「梨華ちゃん、私あれから考えたんだけど・・・」
「うん」
「昨日言った事忘れて。気持ちの整理がつかなくて無理な事ばっかり言っちゃった
 気がする。梨華ちゃんにとって、松浦さんは前の中学の後輩だった訳だし
 冷たくなんて出来る訳ないよね。私のわがままだったと思って許してね。
 気にしなくていいから」
そういうと、またひとみはペダルをこぎ始めた。

(気にしなくていいって言われたって気にするよー!)
5 名前:恋をしちゃいました−2nd 投稿日:2001年08月16日(木)16時16分17秒
「よっすぃー!石川先輩!」
後ろから真希の声がして、またひとみはブレーキをかけた。
「なんで、ごっちんここにいるの?」
ひとみは不思議そうな顔をして真希を見た。

「私もさー、チャリ通学にしようと思ってー」
ひとみの横に並ぶと真希が言った。
「許可取ってるの?」
「よっすぃーだって勝手に二人乗りで来てんじゃん」
中澤には、注意されるが、殆ど黙認状態であった。
見ると後ろには、矢口がちょこんと座っていた。
「おはよー!吉澤、石川」
「おはようございます。矢口先輩が、こぐのが普通じゃないんですか?」
「うるさい!どうせ矢口は小さいよ!」
「何も言ってないじゃないですか!墓穴っすね」
矢口も入ると、途端ににぎやかになる。
6 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月16日(木)16時16分57秒
「石川先輩、帰りも一緒に帰りましょうね」
「う、うん」
「帰りもって、行きもこれからは一緒って事?」
ひとみと真希は併走しながら話していた。
「よっすぃーも、その方が安心でしょ?」
「安心って。。朝は二人っきりがいいけど…」
ひとみは、ぼそっと呟く。
「え?何聞こえないんだけど?」
わざと真希は聞き返した。
「なんでもないよ。部活ない日は一緒になんて帰らないからね!」
ひとみは、思い切りペダルを漕ぐと真希たちより先に行ってしまった。
7 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月16日(木)16時17分51秒
ひとみたちの自転車と少し距離が出来ると矢口が言う。
「案外元気そうじゃん」
「そうみたい。昨日の夜はかなり凹んでたんだけど」
「まぁ、あの女が出て来たら、おいらが邪魔してやるからな」
「あんまり刺激与えちゃダメだよ」
「そん時は、ごっつぁんはフォローに回れよな」
「なんかやぐっつぁん嬉しそうね」
「あたり前田のクラッカー」
「・・・なんスか?それ。寒いっすよ」
「うるさい!今日はギャグが冴えないかもな」

真希と矢口たちも中澤に見付かる事なく学校に辿り着いた。
8 名前:チャーミーブルー 投稿日:2001年08月16日(木)16時19分10秒
>>3さん
ありがとうございます。更新が少なかったのでもう1つ
アップしておきました。
9 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月17日(金)15時42分48秒
−口げんか−

昼休み、珍しくあゆみも入って5人で弁当を食べていた。

正直、梨華はほっとしていた。
休み時間にまで顔を出されたら、どうしようかと思って
いたのだが、そこまでは松浦は来なかった。

「ねぇ、あゆみちゃんもさー、今日から私と石川先輩と3人で帰らない?」
「なに?それ。方向違うじゃない」
あゆみは何気なく返事をした。
「いいからさ、ね?イヤなの?あゆみちゃん」
妙な威圧感を真希から感じて、あゆみは口ごもった。
「そんなことないけどさ。たまに帰ったりしてるじゃない…よ」
「私、今日からチャリ通学にしたから、あゆみちゃん後ろに乗せてあげるよ」
「ごっちんの家って歩いて行ける距離じゃん。私もだけど」
「いいの!よっすぃーだってしてるんだし」
「そんなの理由にならないじゃん」
「なんか文句あるの?あゆみちゃん!」
「なに、ごっちんムキになってんの?」
10 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月17日(金)15時43分38秒
「別に無理にしなくていいよ」
黙っていた梨華が申し訳なさそうに言った。
「なに言ってんの!石川先輩のために言ってるのに」
「ためってなに?」
梨華の隣りにいたひとみが尋ねた。
「松浦さんと二人で帰らないようにするため!」
「二人で帰った事あるの?」
あゆみが聞く。
「だから絶対、松浦の事だから、石川を誘って帰るに決まってるだろ?
 吉澤は部活なんだから。それを邪魔するためにごっつぁんと柴田も一緒に
 石川と帰るって事だろ?」
今まで黙って聞いていた矢口が説明した。
11 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月17日(金)15時44分45秒
「なんかさっきから聞いてると、松浦さん悪者みたいな言い方してるけど…」
ひとみが口を開く。
「みんなで一緒に帰ればいいんじゃないのかな?」
「吉澤、お前何言ってんだよ!」
「だって、可哀想じゃないですか。松浦さんは転入して来たばっかで
 友達もいないだろうし・・・」
「同じクラスの子と友達になればいいだけの話だろ」
「なんで矢口先輩は、そんなに松浦さんに対してムキになるんですか!」
「どうして、お前は松浦の肩持つんだよ!ライバルなのに!」
「ライバルだけど、同士だし・・・」
ひとみの声が落ちた。
「同士?何キレイごと言ってんだよ。不安だとかなんとか言ってた
 くせに。そんな優しいだけじゃダメなんだよ。もうちょっと敵対心をもてよ」
「敵対心って・・・」
12 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月17日(金)15時45分41秒
「みんなの気持ちは嬉しいです。ありがとう。私一人で帰るから平気ですよ」
なんとも弱々しい声で梨華は答えた。
「平気な訳ないだろ?松浦に、誘われたら断れるのか?石川?」
「やぐっつぁんも、そんなに絡まないでさー、落ち着いてよ」
真希が見かねて口を挟んだ。
「私とあゆみちゃんも一緒に帰るからさ。石川先輩は普段通りにしてればいいんだよ。
 それでいいでしょ?」
「う、うん」
あゆみは矢口に圧倒されて、真希の言葉に頷くしかなかった。
13 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月17日(金)15時46分28秒
「梨華ちゃん、朝も言ったけど気にしなくていいからさ、
 松浦さんと一緒に帰ってあげてよ」
ひとみは立ち上がると梨華に言った。

「吉澤!話を蒸し返すなよ!せっかくまとまったのに」
「この件は、梨華ちゃんに任せてあげてください。
 矢口先輩とかごっちんが口を挟む事じゃないですから」
そう言うと、ひとみは先に教室に戻ってしまった。
「アイツ、我慢しちゃって・・・」
後ろ姿を見ながら矢口が呟いた。
14 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月17日(金)18時58分48秒
梨華ちゃん…
15 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月18日(土)11時46分11秒
−一緒に帰ろう−

「結局、なに?一緒に帰ればいいの?
 なんか昼の話、ごちゃごちゃしちゃって良くわかんないよ」
あゆみが、真希が来るのを待って、梨華に話していた。
「ごめんね。柴ちゃんも巻き込んじゃって」
「そんなことないけど」
「私がハッキリしないからいけないんだよね…」
梨華が俯いてしまうのを見て、あゆみは慌ててフォローした。
「そんなことないよー。梨華ちゃん悪くないじゃん全然」
「うん」
「それにしても、ごっちん遅いね」
16 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月18日(土)11時46分57秒
「こんにちは」
一番来て欲しくない噂の人物、松浦が立っていた。
「「こんにちは」」
松浦はあゆみに気付くと軽く会釈をした。
「この間は、ありがとうございました」
「全然。ちゃんと梨華ちゃんに会えて良かったね」
(ちゃんとって変な日本語・・・)
あゆみは自分で突っ込みを入れながら、松浦が喋る前に先手を打った。
「これから、梨華ちゃんと一緒に帰るんだけど・・・」
(あ、けどって言わなきゃ良かった。まずった私!)
「はい・・・」
梨華の目を見る。梨華は何も言わない。
「一緒に帰る?」
(あー・・・私ってば、自ら誘ってしまった!!!バカ!)
「いいんですか?」
こっちから誘っておいて「ダメです」とは今更言えずにあゆみは頷いた。
「梨華ちゃんもOKだよね?」
「うん」
丁度その時、真希がやって来た。
(遅いよ、ごっちん!(涙))
17 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月18日(土)11時47分43秒
「みんな、もう揃ってたんだ。じゃぁ帰ろ!」
松浦を無視して、あゆみと梨華に声をかけると、松浦が挨拶をしてきた。
「後藤先輩でしたよね?こんにちは」
「こんにちは・・・」
真希はつられて挨拶を返した。
あゆみの腕を取ると2人から少し離れたところまで来て、小声で囁いた。
「なに?どうなってんの?」
「それが・・・」
あゆみは困った顔をして呟いた。
「一緒に帰る事になりました」
「なにそれ?なんでー?」
「それは怒られるのを覚悟で後で話すから」
「はぁ?」
18 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月18日(土)11時48分27秒
真希とあゆみが、こそこそ話しているのを見ていた梨華だったが松浦に腕を掴まれた。
「帰りましょ 梨華先輩」
「うん」
曖昧な笑みを浮かべながら梨華も、そのままで真希とあゆみを待っていた。

「「あ」」
松浦と梨華が腕を組んでいるのを見た2人。
(松浦、意外にやるな〜)
真希は一瞬ためらったが自分も、もう片方空いている梨華の腕を取ると自分の腕に絡めた。
「私も、石川先輩と腕組んじゃお〜」
「ごっちん!?」
真希の思わぬ行動に梨華もびっくりしていた。

「さ〜帰りましょ」
「うっうん」
(凄い歩きにくいんだけど…言えないな〜)
梨華はされるがままになっていた。
一人あぶれた、あゆみは、後ろからついてくるしかなかった。
(廊下に3列って、凄い邪魔だよ〜ごっちん…)
19 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月18日(土)11時49分49秒
「梨華ちゃんモテモテやないかぁ〜。両手に華やね〜」
(その声は!)
真希が気づいた瞬間には、真希の空いている片腕には、すでに中澤の腕が
しっかり絡みついていた。
「せ、先生・・・」
(まぁ〜た、出てきやがった…)
「廊下に3列。通行の邪魔や!それと、後藤、言われなくても分かっとるやろな」
「なにがですか?」
異様に顔を近づけてくる中澤に顔をそむけながら真希は答えた。
「何がって、自転車のコトや」
「見てたんですか?」
(見てたんなら、その場で注意しろよ〜!今頃になって)
「見てなくても、後藤と吉澤の情報は入るようになっとるんや」
「なんですか?ソレはー!」
「まぁ、ゆっくり職員室で話そうや」
中澤は真希を梨華から引き離すと、代わりにあゆみの腕を梨華に絡ませて
「そんじゃ3人仲良く、お帰り下さいマセ」
中澤はいきなり敬語になると、いやがる真希を連れていってしまった。
20 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月18日(土)11時51分15秒
残された3人のうち、最初に口を開いたのはあゆみだった。
「相変わらず中澤先生って、突然いつも出てくるよね」
「そうですね」
今まで黙っていた松浦が答えた。
「あれ?松浦さんも知ってるの?」
「昨日、いきなり声をかけられたんです。すぐ逃げちゃいましたけど」
「それは正解かも。中澤先生って、ごっちんとよっすぃーの担任なの。
 何かと他のコトでも首突っ込んでくるんだけど、気にしないでね」
あゆみが説明すると、松浦は「はい」と答えた。

「ところで、どうする?梨華ちゃん」
この中では主導権を握る(ハズだった)真希が不在なので、あゆみは梨華に話を振った。
「どうしよっか・・・」
(これじゃー昼休みに話したコト無駄だったみたい。大体私帰る方向逆だし)
あゆみが内心ぼやいていると、梨華が
「亜弥ちゃんどうしたい?」
梨華は松浦に尋ねる。
「私は梨華先輩に合わせますよ」
(うわー、堂々巡り。困ったナー)
いつまでも決まらず、グダグダしていると"取りあえず自転車置き場まで行こう"
と言う事になり、駐輪場まで来た。
21 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月18日(土)11時52分17秒
(梨華ちゃんも松浦さんも大人しいなー。ってもしかして私ジャマ?)
急にあゆみは、そう感じて、自分が場違いなのかと思い始めてしまった。
(でも元々2人にしないための邪魔者要員だったっけ。邪魔者要員って言い方ヤだなー)
あゆみが、また1人で考えていると
「柴ちゃん?」
梨華がさっきから呼んでいるらしいのに気づいた。
「ハイ?」
「大丈夫?さっきから1人でぶつぶつ言ってるみたいだけど」
「大丈夫だよー!」
(口に出してたか、マズイよー)
「それより、お茶でも飲まない?」
また、良く考えずに発言してしまって、あゆみは口を押さえた。

真っ先に賛成したのは、当然?松浦だった。
「いいですね!柴田先輩のお話も聞きたかったんです」
「話って?」
言った事を後悔しながら、あゆみは聞いた。
「柴田先輩って、梨華先輩が、この学園に転入して来た頃から知ってるんですよね」
「そうだけど」
「梨華先輩の話、色々お聞きしたいです」
「私の話なんて、聞いたってつまらないよ〜」
先ほどから黙っていた梨華がやっと会話に入って来た。
22 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月18日(土)11時53分06秒
「梨華ちゃん時間大丈夫なの?」
「あ、先輩時間ないんですか?だったら……」
松浦が言いかけるのを梨華が遮る。
「大丈夫。バイトまでは、結構時間あるよ」
本当はひとみのBDプレゼントを見に出かけたかったのだが言い出せずに
梨華はOKしてしまった。
(目前に迫ってるのに、どーしよー(涙))

バイトの話は初耳だった松浦が問い返して来た。
「梨華先輩、バイトしてるんですか?」
「しーーーーっ」
あゆみが人差し指を立てた。
一応アルバイトは全面禁止されている。殆どが黙認されてはいるのだが。

「ごめんなさい…」
松浦が慌てて謝る。
「コンビニでバイトしてるの」
「コンビニですか〜。先輩のコンビニの制服姿も似合うでしょうね」
梨華の制服姿を想像しているのか、松浦は妙に嬉しそうな顔をしている。
(なんだか亜弥ちゃん、ひとみちゃんと同じリアクションしてる…)

「今度、先輩の勤めるコンビニ行ってもいいですか?」
「え?う、うん」
"ダメ"と言う理由がないので、梨華はそう答えるしかなかった。
「嬉しい〜♪」
喜ぶ松浦を見ながら、あゆみは大丈夫なのかしら?と不安になっていた。
23 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月18日(土)12時52分40秒
あぁ…石川…
なんかよっすぃーが哀れですね。(w
24 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月19日(日)14時56分41秒
−セクハラ教師−

「くそー・・・あのセクハラ教師!(怒)」
自転車置き場に向かいながら、真希は怒っていた。
自転車の事はものの数分で終わり、後はひとみ梨華松浦の話や
自分と矢口の話ばっかりだった。
それで約1時間も拘束され、やっと帰らせてもらえた。と言うか、自分から帰って来た。

「後藤、お前結構成長したなぁ?」
ニヤりながら中澤が言うので、なんの事かと思ったら
胸が成長した事を言いたかったらしかった。
そう言えば、腕を取られた時、執拗以上に中澤の腕が胸に当たってた気がした。
「前に触った時より、感触良かったで」
それを聞いて真希は忌々しい過去を思い出す事になる。
中澤は色々な生徒にふざけ半分だが手を出している事は有名だった。
スキンシップのつもりで中澤は真希の胸を触って来た事があったのだが
その頃の真希はまだうぶで、泣き出してしまった。
くちびるは、なんとか難を逃れたが、胸は思い切り掴まれてしまった。
(やぐっつぁんにだって、まだ触らせてないってのに。イヤな事思い出しちゃったよ)
25 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月19日(日)15時05分09秒
「矢口が羨ましいなぁ。まぁウチは矢口の方が好みやけど」
いやらしい顔で言う中澤に、真希は哀しくなったものだ。
「それでも教師ですか?」
本当に腹が立った真希が抗議をする。
しかし中澤は気にしない様子で
「でもなぁ、石川の方がえぇ乳しとるなぁ、あれは。吉澤もウハウハやろな」
「なに考えてんですか!一体!」
「えぇやんか。減るもんでもなし。松浦も結構えぇなぁ。
 石川に失恋した話聞いて、思わずお持ち帰りしたくなったわ」
「まったく誰でもいいんですか!」
これ以上会話をしても無駄だと思った真希は、自ら切り上げて帰って来てしまった。

「後藤、まだキスから進んでないんやろ?」
すでに職員室から出ようとする真希に、中澤はまだ話を続けていた。
「矢口から迫るって事はなさそうやしな。後藤から挑発するなりして誘ったらどうなん?」
「余計なお世話ですよっ!(怒)」
26 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月19日(日)15時06分06秒
「ほんと腹立つなぁ」
「ごっちーん!」
真希は自転車に乗ろうとしたところを、ひとみに呼び止められた。

「あれ?よっすぃーなんで?」
時間的には中途半端だし、まだ部活の真っ最中であろう。
「今日は帰っていいって、矢口先輩に言われちゃった。なんか身が入らなくて」
ひとみは、真希の自転車のカゴに自分のカバンを無理矢理乗せた。
「そっか・・・」
「ごっちんこそ、こんな時間になんで、ここにいるの?」
「中澤に呼び出されちゃってさー・・・」
「一緒に帰ったんじゃなかったんだ」
「え?」
真希はひとみの言葉で、松浦の事を思い出した。
中澤の事で、すっかり忘れていた。
「あゆみちゃんも一緒だから、多分、もう帰ってると思うよ?」
さすがに、あれから1時間も経ってるのだから帰っているだろう。
「電話してみる?」

「いや、これから梨華ちゃんち行ってくる」
「行くって、だって先輩バイトでしょ?」
「うん、ちょっとね。ごっちんチャリ貸してね」
ひとみは真希から自転車を奪うと、颯爽と走り去ってしまった。
「ちょっと、よっすぃー!…私のカバン・・・」
既にひとみの声には届いていなかった。
27 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月19日(日)15時07分04秒
>>23さん
哀れっすか。この後も、ちょっと哀れかも知れません。
28 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月19日(日)16時27分45秒
でも、邪険に扱えない梨華ちゃんに共感。
29 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月19日(日)20時13分26秒
いしよし、まきまりに進展を。
30 名前:レイン 投稿日:2001年08月19日(日)21時43分15秒
すれ違ってく二人(?)
期待です
31 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年08月20日(月)23時15分34秒
「それじゃぁ、私は帰るね」
ファーストフードの前で、あゆみは2人に言うと逆の方向へと帰って行った。
松浦を駅の改札まで送り届けなかったのは、あゆみのミスであろう。

「じゃぁ私も帰るね」
梨華も帰ろうとすると、松浦が、梨華の腕を取る。
「もう少しいいですか?」
さすがに、もうバイトの時間も迫って来てるので、梨華はことわろうとした。
「ごめんね。もう時間ないから…」
しかし、松浦は引き下がらなかった。
「私も、梨華先輩の家に行っていいですか?」
「え?だ、だめだよ、ダメダメ!」
昨日言ってた"松浦に迫られるとか、押し倒される"とか言った
真希の言葉を思い出した梨華はすぐさま拒否をした。
32 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月20日(月)23時17分06秒
(そんなにすぐに否定しなくても・・・(涙))
あまりに早く梨華が否定したので、松浦は少し面食らったようだった。
「そ、そうですよね。図々しくてごめんなさい」
「あ。ごめんね。部屋散らかってるしさ、狭いから」
(も〜。ごっちんがヘンな事言うから、即反応しちゃったじゃない)
「いえ、私の方こそ。調子に乗っちゃいました」
松浦は少し俯き加減に答えた。
「そんな事ないけどね」
「じゃぁ、今度、日を改めて行ってもいいですか?」
「え?・・・ぅ、うん…」
松浦の顔が、パーっと明るくなる。
「嬉しいです!先輩!!」
松浦は梨華に抱き付いた。
(亜弥ちゃん・・・)
今日の松浦の態度に、梨華は戸惑っていた。
(こんなに積極的だったっけ・・・亜弥ちゃん・・・。
 なんか、彼女のペースにすっかり呑まれてるような気がする)
33 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月20日(月)23時18分05秒
更に松浦は、こう続けた。
「今日は先輩の家見るだけにしますね」
(なに?亜弥ちゃんもついて来るの???)
黙っている梨華を見て、松浦は哀しげな顔をした。
「やっぱりダメですか?」
そんな事をしてるうちに、時間は、どんどん過ぎて行く。
「来ても、すぐ私出かけちゃうんだけど・・・」
「そうしたら、私も先輩と一緒にバイト先まで行きますよ」
あまりに強引な松浦の態度に、少し呆れながらも、
どうせ今度家に入れる約束をしてしまったので、梨華も諦めて承諾した。
34 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月20日(月)23時19分10秒
「時間ないから、ちょっと急ぐよ。しっかり掴まっててね」
松浦を自転車の後ろに乗せると、梨華は多少ふらつきながらペダルをこぎ出した。
二人乗り、後ろに人を乗せる事は初めてだった。
松浦がしっかりと梨華の腰に手を回して来る。そして松浦の胸の感触も
しっかりと感じていた。
(ひとみちゃんも、こんな感じなのかな。私の胸・・・)
はっとして、梨華は自転車を走らせながら真っ赤になってしまった。
(ヤダ、何考えてるんだろ・・・)

(嬉しい。こんなに梨華先輩と密着♪)
更に松浦は胸を押しつけるような感じで梨華に密着してきた。
35 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月20日(月)23時23分16秒
あやゃにも些細な幸せを少しだけ(w

>>28san
共感してもらえて嬉しいです。
>>29san
すみません。なかなか話事態が進まなくて(苦笑)。
もうすぐ連載から1ヶ月近くたつのに、まだ小説の中では数日しか経ってないし(爆)。
>>30レインさん
いしよしは最強なので平気っすよ。多分。
36 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月21日(火)00時56分55秒
松浦はどこいってもお邪魔虫ですね。(w
強引な松浦もいいですが、そろそろ吉澤くんの動きが欲しい!!(w
続きに期待してます。
37 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月21日(火)19時46分08秒
−鉢合わせ−

ひとみが梨華の家に着いた時には、まだ梨華の自転車はなかった。
「まだ帰って来てないんだ…」
(じゃぁ、まだ一緒って事なのかな。)
なんだかイヤな予感がしたのだが、あまり考えない事にした。
ひとみは急いで来たので、まだ息を切らしていた。
喉が乾いたので、自販機でジュースでも買おうと思いカバンから
財布を出そうとして、真希のカバンがあるのに気づく。
(あ、ごっちんのカバンも一緒に持って来ちゃった。まぁいいか)
財布を取り出し、ひとみは梨華の家の近くにある自販機へと歩いて行った。

丁度その時、梨華たちが、家に着くところだった。
梨華は自転車を降りると、カバンを持って足早に入って行く。
梨華は急いでいたので、ひとみの乗っていた自転車がある事に気づかなかった。

ひとみは缶ジュースを片手に、戻ろうとした時に、梨華の自転車を見つけた。
そして、松浦らしき人物が、梨華の家に入って行くのを見かけた気がした。
(え?・・・まさか・・・)
ひとみは、急いで梨華の家に近づいて行った。
38 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月21日(火)19時47分01秒
「梨華先輩・・・」
松浦は、鍵を開けようとしている梨華の手を取ると、自分の方に向かせて抱きしめた。
「きゃ!」
梨華は、まさか近くに松浦が来てたとは思わなかったので何の抵抗もなく
抱きしめられてしまった。

「亜弥ちゃん?」
「梨華先輩・・・少し、このままでいさせて下さい...」
「あ、あの…」
「少しの間でいいんです…」
梨華は仕方なく、そのままされるままになっていた。

そして、ふと視線をアパートの入り口に目を移した時だった。
・・・ひとみと目が合う。
(・・ひとみ・・・ちゃん!?どうして、ここに・・・)
梨華は目を見開いて、ひとみを松浦の肩越しから見つめていた…。

ひとみの哀しそうな目。ひとみは黙って、視線から消えて行く。
そして、自転車に乱暴に乗ると、そのまま走り去ってしまった。

「ひとみちゃん!」
梨華は我に返ると、松浦をはねのけて、ひとみを追った。
「待って!ひとみちゃん!!」
既に何メートルも先のひとみには、梨華の声は届かなかった。

梨華も慌てて自転車に乗ると、ひとみを追いかけていった。
39 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月21日(火)19時48分31秒
>>36san
自分で書いてて松浦が可哀相になってきました(w。
もう暫く、松浦中心の話になります。スマソ。
40 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月22日(水)00時18分42秒
頑張れ!梨華ちゃん!!
41 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年08月22日(水)03時38分19秒
今日(21日火曜)に見つけ一気に読んじゃいました!
すっごくおもしろいっすね♪
なんか「やぐ×ごま」新鮮でいいっす!
続き待ってます!
42 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月22日(水)21時37分52秒
−言い訳−

梨華は、ひとみを追いかけながら(と言っても見失っていたが)
自分の行動の浅はかさを責めていた。あれでは誤解を受けても仕方がないかも知れない。
しかし、ひとみが何も言わずに立ち去ってしまった事もショックであった。


真希は、ベッドで雑誌を読んでいた。しかし頭には全然入っていない。
『後藤から挑発するなりして誘ったらどうなん?』中澤が言った言葉を繰り返していた。
「付き合って半年でキス止まりって遅いのかなー。でも、よっすぃーの
 とこも、まだみたいだしなぁ…」
(挑発、挑発ねぇ・・・。)

自転車だって後ろに乗ればわざと胸を押しつけるとかも出来るけど
後ろに乗ってるのは、やぐっつぁんだしなぁ。後ろから抱き付くとか…。
そういう風にならないしなぁ・・・。
真希の頭は、今、その事でいっぱいであった。
思わず、クッションを矢口代わりに抱きしめてみる。
43 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月22日(水)21時38分36秒
そこへ、勢い良く階段を駆け上がってくる音がして、ノックをするなり、
ひとみが駆け込んで来た。
「ん?」
顔を見上げると、ひとみが凄い形相で、真希に向かって抱き付いて来た。

「ごっち〜ん!」
「ちょ、ちょっと、どうしたの?よっすぃー?」
「梨華ちゃんが、梨華ちゃんが・・・」
ひとみは、真希の胸で、泣き出した。

真希は、ひとみの髪を撫でながら、余程の事があったのだろうと思っていた。
ひとみが人前で泣くのを見るのは、これが初めてだったから。
梨華と何があったのか?松浦絡みである事は確かだったが、ひとみが
自分からしゃべり出すまでは、このままそっとしておくことにした。
(大体予想はつくけれど・・・)
ひとみは、梨華の家に行くと言っていたから、おおかた、そこで運悪く
梨華と松浦を見かけたのだろう。
44 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月22日(水)21時39分20秒
と、そこへ、また階段を駆け上がる音がする。そしてノックされた。
「はい・・・」
「石川ですけど…ひと…みちゃ…ん、います…か?」
余程早く走って来たのであろう、梨華の声は息切れしていた。
「どうぞ、先輩・・・」

ドアを開け、真希の胸で泣いているひとみの姿を見て、梨華はその場に
立ち尽くしていた。
「ひとみちゃん・・・・。あ、あの・・・」
追いかけて来たものの、なんと言っていいか適当な言葉が見つからずに
梨華も言葉に詰まってしまう。

「石川先輩、昨日あれほど言ったのに。家に連れて行くなんて!」
真希が少し非難の目で、梨華を見つめた。
「ち、違うの!ごっちん。私はちゃんと ことわったんだけど、
 亜弥ちゃんが勝手についてきて」
梨華は言い返して来たが、声に力がなかった。
「ついてくるって先輩の家知らないハズじゃないですか。結局、連れて来たような
 もんでしょ?まだよっすぃーから詳しい話聞いてませんけど、何があったんですか?
 一体・・・」
「時間がないってことわったんだけど、家が見たいって言うから、それで…」
「それで?」
「私がドアを開けようとしたら、急に亜弥ちゃんに呼ばれて…」
少し間をおいて、梨華は言った。
「抱きしめられちゃった…の。それをひとみちゃんが見て…」
段々と声が小さくなる。
45 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月22日(水)21時40分07秒
真希は梨華を見つめていたが、
「それで、先輩はどうしたんですか?」
「どうって、そのまま・・・」
「そのままって?」
「あの、亜弥ちゃんが、少しこのままでいてって言うから…」
「はぁ〜?」
さすがに真希も呆れてしまった。
「なんで、そんなのOKすんですか?すぐに拒否すれば出来たと思いますよ?
 イヤだったら突き飛ばすとか。石川先輩も満更じゃなかったって事じゃないですか!」
「そ、そんな事ないよっ!何言うのよ、ごっちん!」
梨華も心外だと言う感じで言い返して来た。
「結果は一緒じゃないですか!松浦の言い分を受け入れたって事は!!」
真希はいつになく、力を込めて叫んでしまった。
「そ、それは・・・」
そう言われると、梨華は何も言えなくなってしまう。

「大体、石川先輩は優しすぎるんですよっ!そりゃ、後輩だから冷たく出来ない
 のかも知れないですけど、松浦の気持ちも知ってて優しくすれば、松浦だって
 自分にも脈があるのかも知れないって思うんじゃないですか?
 冷たくするのも、時には必要なんじゃないんですか?」
「・・・」

真希に言われっぱなしで、悔しいが、事実なので何も言えなかった。
46 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月22日(水)21時40分48秒
しかし、先ほどから気になるのは、ひとみが何も言わない事だった。

「大体、よっすぃーも、松浦に抱かれたのを見て、動揺してるようじゃダメだよ。
 もっとしっかりしなよー!よっすぃー!」
ひとみは、目を真っ赤にさせながら、やっと真希から顔を上げた。
「う、うん」
「よっすぃー、昨日も言ったじゃん。弱気になっちゃダメだって。
 よっすぃーと先輩は付き合ってるんだから、松浦が現れたからって
 アイツに振り回されてちゃダメだよ。アイツの思うツボじゃん」
「ごめん。梨華ちゃんが、松浦さんに抱きしめられてるの見て気が動転しちゃって・・・」
「ひとみちゃん、ごめんね…」
「梨華ちゃん、私も悪かった。ごめん…」
(なんで、よっすぃーも謝るんだよっ!でもまぁ、ひとまずこれで収まったかな)

「ねぇ、そう言えばさぁ、石川先輩バイトはいいの?」
そう言われて梨華はハッとした。
「そうだった!忘れてた!」
梨華は慌てて、真希の家から出て行った。
47 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月22日(水)21時44分56秒
>>40san
梨華ちゃんぼこぼこでした。

>>41真里っぺ♪san
初めて読んでくださったんですね。嬉しいです。
ありがとうございます。今後も宜しくです〜
48 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年08月22日(水)22時51分05秒
うわ〜〜〜メチャ×2気になる〜〜〜
(^▽^)<続き待ってます♪
49 名前:レイン 投稿日:2001年08月22日(水)23時19分54秒
後藤のおかげで一応二人(石川)は
無事誤解されずにすんだ。
ごっちんが神のような存在です
50 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月23日(木)12時16分30秒
ごまかっこええ〜!!!
51 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月24日(金)00時45分55秒
梨華は保田に電話を入れると、自転車に乗った。
「あ・・・」
見ると松浦のカバンがカゴに入っているのに気づいた。
「亜弥ちゃんのカバン持って来ちゃったんだ…」

もしかしたら、まだ家の前にいるかも?と言う考えも浮かんだが
取りあえず、松浦に電話を入れてみる。


『石川ですけど』
【梨華先輩…】
松浦の声は沈んで聞こえた。
『亜弥ちゃんのカバン持って来ちゃって…。今何処にいるの?』
【先輩の家の前です。カバンにお財布も定期も入ってたもんで。】
『ごめんねっ。これからすぐ戻るから…』

梨華は電話を切ると、どうせバイト先と家は近いので、戻っても一緒なので
梨華は、急いで自転車を走らせた。
52 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月24日(金)00時46分40秒
松浦は、梨華のドアの前で俯いて待っていた。

「ずっと待ってたの?連絡くれれば良かったのに…」
梨華の声がして、松浦は顔を上げた。梨華はカバンを渡そうとする。
しかし、松浦はカバンを受け取らずに、梨華の両腕を掴んだ。

「先輩っ。怒ってますよね?ごめんなさい。本当にごめんなさい。
 私、どうかしてたんです」
涙目になりながら、松浦は謝った。
「いや、別に怒ってないよ」
(怒ってると言うより、困ってるよ・・・。こんなことになっちゃって)

「私、自転車に乗ってる時、梨華先輩の背中の温もり感じてて
 そしたら、急に先輩の事、抱きしめたくなって…。それで…」
松浦の顔が、梨華の顔にくっつきそうになるくらいに近づいている。
「あ、あの、もぅ…今日は帰った方がいい…よ」
梨華は顔をひき気味にしながら、松浦の目を見ずに言った。
53 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月24日(金)00時47分28秒
松浦は、まだ何か言おうと口を開きかけたが、ふっと掴んでいる手の力を
緩めると、梨華から離れた。

「そうします。これ以上先輩に迷惑かけたくないんで」
そう言って、梨華からカバンを受け取った。

『だったら、最初から、そういう事しないで』と思う梨華だったが言えなかった。

「帰り方分かる?駅までは、そんなにかからないし、分かるよね?」
「はぃ」
松浦はペコっと梨華にお辞儀をすると帰って行った。

「私も早く支度して行かなくちゃ!」
梨華は急いで支度をすると、バイト先へと向かった。
54 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月24日(金)00時50分54秒
>>48 真里っぺ♪さん
強気な松浦はこれで終了です(w

>>49 レインさん
だめ押しで、矢口の存在も大きいです。

>>50さん
ちょっと、後藤も矢口入って来てるかも。
55 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月24日(金)00時54分07秒
幸運なことにリアルタイム〜。
今日は更新がないかとちょっとブルーだったけど。
寝る前に読めて、今日は最後にイイコトあったなぁ(笑)
56 名前:レイン 投稿日:2001年08月24日(金)00時57分08秒
俺もリアルタイム♪
矢口の役も確かに大きいですね。
でも、やっぱり梨華ちゃんだね
57 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月24日(金)01時50分11秒
>>55
同じく。
これでぐっすり眠れます…(w
58 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年08月24日(金)23時50分20秒
>Charmy Blueさん
そうなんですか?強烈なって事はほかのあややはでるわけですね(w
これからも頑張って下さい♪
59 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月25日(土)00時19分41秒
翌朝 

ひとみはいつも通り、梨華を乗せて学校に向かっていた。
中澤に注意された真希と矢口は来ていなかった。
(3日坊主にもならないじゃない。まぁ中澤に注意されたんじゃ仕方ないか。
 いない方がいいけど・・・)

相変わらず、会話がない二人。
(最初の挨拶で、明るく出れば良かったな。失敗しちゃった)
ひとみは、まずったと舌打ちした。

梨華は溜息をつく。
明日は、ひとみの誕生日なのだ。こんな気まずいままひとみの誕生日を祝いたくなかった。
それに、まだ梨華はプレゼントも用意していなかったし、
今日1日で、ひとみの仲が修復するとは到底考えられなかった。
(私と迎える初めてのハッピィーバースディなのに…)

松浦が現れてから、二人の仲は妙にギクシャクしてしまった。
(私とひとみちゃんの関係って、そんなに脆いものだったのかな…。
 でも、私のハッキリしない態度が原因なんだ。今日は、ハッキリ亜弥ちゃんに言おう。
 これ以上、ひとみちゃんの哀しむ顔見たくないし…)
梨華はひとみの背中に回している腕の力を強めた。
60 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月25日(土)00時20分12秒
(梨華ちゃん・・・?)
沈んでいる梨華の姿を見て、ひとみは、なかなか話し出すきっかけがつかめなかった。

「梨華ちゃん。あのさ…」
ひとみは、自転車を脇に寄せると、梨華の方に向いて言った。
「昨日はゴメン。私、どうかしてたね。もう気にしないで。また宜しくね!梨華ちゃん」
ひとみはニコニコして、手を差し出している。
「う、うん…」
梨華はしっくり来なかったが、自分も手を出して握手した。
(ひとみちゃん無理してる?)
しかし、ひとみの表情は決して作ったものではなく、晴れやかだった。
戸惑っている梨華を見て、ひとみは明るく言った。
「どうしたの?梨華ちゃん。梨華ちゃんも笑ってよ?」
ひとみは梨華の頭を撫でた。
61 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月25日(土)00時21分19秒
「だって、ひとみちゃんが元気だから…」
「ん?私はいつでも元気だよ〜。さ、学校行こう♪」
「そうだね…」
ひとみは松浦の話には触れなかった。
そして暫くすると、ひとみからまた話しかけて来た。

「ねぇ、今日一緒に帰らない?」
「でも、今日も部活でしょ?」
「そうだけど、休んじゃえば平気だよ」
「だめだヨ、ひとみちゃん。部活はちゃんと出なきゃ」
「でも…」
「昨日だって途中で帰って来ちゃったんでしょ?」
「うん」
「明日も休むんだから、今日はちゃんと出てね。お願いだから…」
「仕方ないかー。じゃぁ出るべ」

梨華のお願いを断る訳にもいかず、ひとみは渋々OKした。
尤も矢口に休むと言っても却下されるのは目に見えていたが。

「ひとみちゃん!部活の前に講堂の裏に来てくれる?」
梨華が別れ間際に、ひとみに言った。
「うん」
ひとみは快く承諾した。
62 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月25日(土)00時21分54秒
ひとみが、すぐに立ち直れたのは、真希のおかげも勿論だが、矢口のおかげでもあった。

真希と別れてから、ひとみは更に自分の部屋でも
まだ落ち込んでいたのだが、夜遅くに、矢口が訪ねて来た。
真希から話を聞いた帰りだと言う矢口は、黙って、ひとみを抱き締めた。

「吉澤が、一番しっかりしなきゃダメだろ。石川の事
 一番分かってるお前が信じてやらなくてどうするんだよ」
「矢口先輩…」
ひとみは矢口の肩を借りて泣いた。
自分より一回り小さい矢口の身体は温かかった。
「先輩、いつも優しいですね」
「ずっと吉澤の事見て来たからな。放っておけないんだよ」
「嬉しいです」
「あ、勘違いするなよ。もぅ吉澤には恋愛感情はないからな。
 お前には、石川と仲良くやって欲しいからよ」
「分かってますよ」
ひとみは笑った。
「でも、これからも吉澤の事は見守ってるから、安心しろ」
そう言って、矢口はひとみの頭をポンポンと叩いた。
「幸せっす」
「おぅよ」
ひとみは、この時ほど、矢口がいてくれた事に感謝した事はなかったのだった。
63 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月25日(土)00時27分16秒
昨日今日と、なかなかPCに時間取れず更新遅れてすみません。

>>55.57san
凄い嬉しいレスありがとうございます♪寝る前にPC立ち上げて良かった。
出来るだけ毎日更新する事にしてるので、これからも宜しくお願いします。

>>56レインさん
ちょっと矢口かっこつけすぎかな。まぁ、いいか。自己満足^^;

>>58真里っぺ♪さん
あやゃは、この後も出てきます。


64 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月25日(土)00時50分57秒
やぐっつぁんかっこい〜!!(w
65 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年08月25日(土)02時44分55秒
真里っぺ最高!
いいねかっこいいよ!
66 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月25日(土)07時13分53秒
矢口、男前だなあ…これからも頑張って下さい
67 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月25日(土)10時40分43秒
梨華が教室に入ると、あゆみが手を合わせて開口一番に謝って来た。
昨日の様子を真希から聞かされたらしい。
「柴ちゃんが謝る事じゃないよ」
梨華は鞄を置いて席に着くと、あゆみに微笑んだ。
「だって、私があそこで2人にしなければ良かったのにって
 ごっちんに言われちゃったし」
あゆみが泣きそうになる。
「そんなことないよ。気にしないで」
いずれ一緒に帰っていれば、あぁいう結果になることは予想できた。
それが、たまたま昨日になってしまっただけだ。

「そう言ってもらえると助かるけど、ホントごめんね。
 でも、よっすぃ〜が泣くなんてビックリしちゃった。人前で泣いた事って
 多分ないんじゃないかなぁ…」
それを聞いて梨華の心は痛んだ。
(私、ひとみちゃん傷つけちゃったんだよね…)
68 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月25日(土)10時41分25秒
梨華が黙っているのを見て、あゆみはハっと気づき付け足した。
「別に、梨華ちゃん責めてる訳じゃないよっ。誤解しないでね。
 でも松浦さんって結構したたかだよね」
あゆみは慌てて話題を変えた。
「大人しそうに見えたけど…。中学ん時も、あんなだったの?」
「中学の時は、殆ど喋らなかったんだ。大人しそうなのは変わらないけど。
 でもハッキリしてる子だった」
「ふぅん。変わるもんだね。募った想いが爆発して梨華ちゃんに対して
 積極的になったのかなぁ〜。それとも矢口先輩の言葉に挑発されて…」
梨華が困惑した表情をしていたので、あゆみは言いかけて口をつぐんだ。
「ごめんね。梨華ちゃん。私、余計な事ばっかり言ってるね。昨日も私が
余計な事言ったから一緒に帰ってお茶する事になっちゃったし」
あゆみはシュンとしている。
「もうその事については謝らないで。済んだ事だし」
「うん」
「私、亜弥ちゃんにハッキリ言おうと思ってる。ひとみちゃんに
 誤解生むようなマネしたくないし」
「そうだね。その方がいいね」

ここで担任の平家が来たので話は終わった。
69 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月25日(土)10時42分12秒
−敗北−

1限目が終わってから梨華は松浦に話をしようと考えていたが
松浦の方から話があると言うメールが来て、梨華は廊下で待っていた。
暫くして、教科書とノート等を持った松浦が走って来た。
2限目は化学で移動のためだと言う。

「梨華先輩、ごめんなさい。気になったものですから」
昨夜、松浦から謝りのメールが届いていたのだが、梨華はそれには返信していなかった。
「私も話があったの」
「私から先に言わせて下さい!」
言いにくい事は先に言おうと思ったのに、松浦に先を越されてしまった。
70 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月25日(土)10時42分46秒
「梨華先輩が言おうとしてる事は大体分かります。昨日の事は
 私もかなり出しゃばり過ぎたと思って反省しています。
 でも誤解しないで欲しいんです。私、梨華先輩と吉澤さんの仲を
 悪くしようなんて思ってないんです。ただ自分の気持ちにウソつけ
 なくて。先輩言ってくれましたよね?"好きでいていい"って」
「う、うん」
教室を見ると、あゆみがチラチラとこちらを見ていた。

「すっごく嬉しかったんです」
「亜弥ちゃん勘違いしないでね」
このまま松浦に喋らせておくと、ますます言いづらくなるので
梨華は松浦の話を遮った。
「亜弥ちゃんの気持ちは嬉しいんだけど、私は亜弥ちゃんの気持ち
 には応えられない。それと、もう一緒には帰れない…」
松浦の顔がみるみる曇っていく。
「先輩、一緒に帰ってくれるって言ったじゃないですか。
 あれはウソだったんですか?」
「…いや、そういう訳じゃないけど…」
哀しげに訴える松浦の瞳に負けそうになるが、梨華はそれを
こらえて、更に付け加えた。
「ひとみちゃんに誤解されるようなマネは、もうしたくないの」
「誤解って、家の前で先輩を抱き締めた事ですか?」
梨華はそれには答えずに
「とにかく、ひとみちゃんを泣かせるような事したくないから。
 私が亜弥ちゃんに最初からハッキリ言えば良かったのに。
 ごめんね、亜弥ちゃん…」
梨華は頭を下げた。
71 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月25日(土)10時43分29秒
「その必要はないよ」
いつからいたのか、いつの間にかひとみが立っていた。
「ひとみちゃん…」
「吉澤さん…」

「ごめん。立ち聞きしてた訳じゃないけど、梨華ちゃんの事だから
 きっと松浦さんと話をしてると思って来てみたんだ」
ひとみは梨華と松浦の間に立つ。
「これからも一緒に帰ればいいよ」
「でも…」
「昨日は取り乱しちゃったけど、もう大丈夫。
 梨華ちゃんは梨華ちゃんだから」
ひとみは梨華の手を取ると、優しく微笑んだ。
「松浦さんも遠慮しなくていいから」
「はぃ…」
そう言われると逆に出来なくなる。
居場所を失った松浦は所帯なげにその場に立っていた。
矢口に挑発された時の松浦の姿は既にそこにはなかった。
72 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月25日(土)10時44分07秒
「なんなら、3人で一緒に帰ろうか?」
「え?」
これには梨華がビックリした。
「中学時代の梨華ちゃんの話も聞きたいしさ」
「やめてよ、恥ずかしぃ」
「梨華ちゃんの事、もっともっと好きになりたいから」
「いいよ、そんなの。ひとみちゃんとは現在(いま)を大切にしたいの」
すっかり二人の世界に入っている梨華とひとみを目の前に
松浦は完全に居場所を失くしていた。
(やっぱり、吉澤さんにはかなわないんだ…。
 梨華先輩の瞳には、吉澤さんしか映っていない…)
「あの、私、次移動なんで、もう行きますね。失礼しました」
松浦は二人にお辞儀をすると、走って行った。

「私も戻らなきゃ。じゃ、梨華ちゃんまたあとで」
ひとみも手を挙げると、自分の教室に戻って行った。

松浦は自分の行動を恥じていた。
結局、自己満足に過ぎなかった訳だ。
自分の気持ちをぶつけるだけで、梨華の気持ちなど、まるで
考えてなかった。
(こんな事なら、遠くからそっと見てるだけの片想いの方が
 良かったカモ。却って切なくなっちゃった)
松浦は、梨華と再会して3日目で失恋したのだった。
73 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月25日(土)10時50分58秒
早めに更新。明日も夕方までにはアップします。
今日も気が向いたら夜更新するかも知れません。出かけるので何とも言えませんが。

>>64>>65>>66san
矢口先輩は吉澤の前ではかっこつけてますが、後藤の前では(w。
このあと、いしよし、やぐごまシーンもありますので、お楽しみに。
74 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月25日(土)12時14分40秒
おお!!いしよしついに復活ですね!!
75 名前:名無し男 投稿日:2001年08月25日(土)14時51分51秒
案外あっさり決まったね。
76 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年08月25日(土)22時10分05秒
やぐごまめちゃ楽しみ♪
77 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月26日(日)00時48分24秒
よっすぃー、かっけー。
そして、やっぱりいしよしはよいね(笑)
78 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年08月26日(日)12時31分33秒
−2nd Kiss−

放課後、ひとみは朝の約束通り、講堂裏で梨華と会っていた。
ひとみが梨華に告白した記念の場所でもある。
既にユニフォームに着替えていて、あとは部活に行くだけだった。

梨華は松浦と二人で帰った時の事や、昨日の話を一部始終話したのだった。
ひとみは耳を傾けながら、時折哀しい顔になったりしたが
梨華が話し終えると、笑顔になった。
「ありがとう梨華ちゃん。話してくれて」
「うぅん。隠し事したくなかったから。ごめんね、ひとみちゃん」
「でも、悔しいなぁ」
「?」
梨華が不思議そうな顔をする。
「私も梨華ちゃんの自転車の後ろに乗りたい!」
「なんだ、そんなこと」
そう言って二人は笑った。
79 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月26日(日)12時32分12秒
「そうだっ、ひとみちゃん。目つぶってくれる?」
「ん...?」
「いいから!」
「ハイハイ」
梨華に言われるまま、ひとみは目を閉じた。

元々梨華は、ひとみにお詫びも込めてキスするために、呼び出したのだが、
いざ目の前にすると緊張してしまう。
(何回もキスしてるけど、自分からだと照れちゃうな…)

春の風が吹いてメッシュの入ったひとみの髪がサラサラと揺れている。
(ひとみちゃんまつげも長いしキレイだなー。肌も白いし…)
梨華は、キスするのを忘れて、しばしひとみに見とれていた。

「梨華ちゃーん。まだぁ?」
ひとみの声に我に返った梨華は、少し背伸びをすると、あごを少し上げて、
ひとみのシャツの袖をキュッと掴み、自分の口唇をひとみの口唇に、そっと近づけていく。
梨華の吐息がひとみに、かかると柔らかい梨華の口唇がひとみの口唇に触れた。
80 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月26日(日)12時33分01秒
ひとみは、すぐに目を開けたのだが、その時にはすでに
梨華の口唇はひとみから離れていた。
(ハァ〜、やっぱり恥ずかしいよぉ…)
「梨華ちゃん!?」
「ひとみちゃんを泣かせたお詫びのキスだよ
梨華は両手を後ろに組みながら照れくさそうに言った。
ひとみの顔がほころんでいく。

「嬉しーーーー!梨華ちゃん!!」
思わず梨華を思いきり抱き締めると、更に続けて
「梨華ちゃんからキスしてくれるのってコレで2度目だね♪最初は…」
梨華が慌てて遮る。
「あれは二人だけの秘密!」
「梨華ちゃんってけっこう大胆…」
「ダメだったら!」
梨華は手でひとみの口を押さえた。
「コレ以上言ったら怒るよぉー!」
ひとみの腕の中で梨華は真っ赤になっている。
「怒ってる梨華ちゃんもカワイイよ」
更にひとみは梨華を抱き寄せると
「じゃぁ私からも、梨華ちゃんを怒らせたお詫びのキス」
そう言って梨華のあごを指で軽く上げると、キスをした。
「これで、おあいこ
そして、ひとみは軽やかな足取りで、部活へと行ってしまった。

「はぁ、ひとみちゃんカッコいい…」
梨華は、暫くその場で余韻に浸っていた。
81 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月26日(日)12時38分02秒
>>74san
ひさぶりに、いしよしシーン書けて実は私が満足してます^^

>>75san
あんまり引っ張るのもアレなんで、ほんとは松浦は悪キャラにしようと
思ってたんですけど、やめちゃいました。

>>76 真里っぺ♪san
やぐごまは、もうちょい先です。今書いてるところなんですが。

>>77san
私もいしよし大好っきです^^
82 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年08月26日(日)16時16分27秒
やっぱいしよしもいいっすね〜
83 名前:レイン 投稿日:2001年08月26日(日)20時17分39秒
いいじゃないですか〜。
松浦にやっと本当の事をいった梨華っち。
それにやさしく接する吉澤。
いいです。次回期待
84 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月27日(月)23時39分55秒
−失恋記念日−

松浦が一人でとぼとぼと歩いていると、後ろから声をかけられた。
「松浦さん!」
「柴田先輩...」
振り返ると、あゆみが追いかけて来ていた。

「一緒に帰らない?」
「でも…」
一緒に帰る理由が見あたらないので松浦は返答に困った。
「別に、同情とか、そういうのじゃないから。私も帰るの一人だし」
「いぃんですか?」
「なんか食べに行こうか」
休み時間での光景を見て、酷く落胆している松浦を見て、あゆみは
何故だか放っておけなくて、最初から一緒に帰るつもりで声をかけたのだった。

松浦は邪魔者扱いにされているが、昨日一緒に話した限りでは、
松浦は悪い子には思えなかった。むしろ、あゆみは好感さえ持った。
(たまたま好きになった人に、恋人がいただけじゃない)
あゆみが、ひとみのファンだと言う事は周知だが、逆にあゆみから見ると
松浦が羨ましく見えた。
あゆみは、ファンと言うだけで、何も行動もしていないし、特にコレと言って
ひとみと、どうこうしたいと言うわけでもなく、松浦のストレートな気持ちが
何故だか羨ましく映ったのだった。
85 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月27日(月)23時40分33秒
「告白して、たった3日で振られちゃいました。今日は失恋記念日ですよ。
 こんな事なら告白しなければ良かったですよね」
そう言って、松浦は自嘲するように笑った。
「そんなことないよ」
「どうしてですか?」
「だって気持ち伝えなきゃ、相手には分からないじゃない。
 私には、そういう経験まだないからね」
「柴田先輩は…好きな人いるんですか?」
「わたし?好きって言うかさ、ずっとよっすぃーの事好きだったよ」
「吉澤さん、素敵ですよね」
「うん」
「人気があるの分かる気がしました。梨華先輩には振られましたけど
 相手が吉澤さんで良かったです。諦めもつくってもんですよ。
 振られちゃったけど、私は梨華先輩の事、ずっと好きです。
 梨華先輩を好きになって良かったって思ってます。そんな自分が好きです」
「そっか」
今の言葉を聞いて、あゆみは安心した。
(これなら案外早く立ち直ってくれそうだね。あれ?私、なんでこの子の
 心配なんかしてるんだろう?まぁ、いいか…)
86 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月27日(月)23時45分50秒
>>82 真里っぺ♪さん
なかなか、やぐごまの甘いシーンが書けないっす。
やぐごまシーンは週末か週明けくらいになっちゃいます。

>>83 レインさん
とりあえず、しばあやのシーンを。
この二人は今後どうなるのかは、分かりません。

86 名前:名無しさん 投稿日:2001年08月28日(火)00時01分38秒
前スレはどこにあるんですか?
87 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月28日(火)00時06分21秒
>>86さん
赤にありますよー。

私がさっき書いたレス消えてる(>_<)

真里っぺ♪さん、やぐごまシーンは先になりそうです。ごめんなさい。

レインさん、しばあや、この後、どうなるかはまだ未定なのです。
88 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年08月28日(火)01時20分55秒
>Charmy Blueさん
いいですよ〜♪
面白いから気長に待ってます♪
89 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月28日(火)06時02分19秒
いしよし派としては、主役の二人がまだまだ気になる(笑)
90 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年08月28日(火)22時57分46秒
−梨華と真希−

梨華が玄関から出ようとすると、真希が待っていた。
「石川先輩」
「ごっちん…」
「昨日は言い過ぎちゃいましたね。ごめんなさい」
真希は謝った。
昼休みは、真希は矢口と二人で取っていたので、今日、梨華と会うのは初めてである。

「うぅん、いいの。それに、ひとみちゃんとは仲直り出来たし」
「良かった。よっすぃーが落ち込んでるとこっちまで調子狂っちゃうし」
「ごっちん、ありがとう。感謝してるよ」
「どういたしまして」
エッヘンと言うポーズを取って、真希は笑った。
「で、松浦とは、どうすんですか?」
すっかり真希も矢口同様 松浦の事を呼び捨てにしていた。
「どうって言われても…。普通に接する事しか出来ないよ」
「そうっすよね。余計な事聞いちゃいましたね」
真希は、聞きたい事を聞けずに、違う事を話してしまう。
91 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月28日(火)22時58分29秒
「これからどうすんですか?」
「今日は、ひとみちゃんの誕生日プレゼント買わないと…」
「それなんですけど、私、今まで毎年よっすぃーの誕生日には
 ケーキを作ってあげてたんです。今年はどうすんのかなと思って」
真希は見かけによらず(失礼!)、家でも料理を良くする。
今年は梨華と過ごすであろう誕生日に、真希はどうしようかと迷っていた。

「そうなの?だったら、私はケーキ買うのやめようかなー」
「ケーキレスで、祝うの?」
「レス?」
「だって、先輩の家で、祝うんでしょ?私のケーキ持参ってのもおかしいしね。
 私は適当に、よっすぃーの家にでも預けておくよ。気にしないでいいから」
「じゃぁ小さいケーキでも買う事にする」
「そうしてください」
「うん、じゃぁ…」
と梨華が言いかけると、真希が引き留める。
「あ、あのー」
「まだなにか?」
「い、いや。やっぱいいです。また明日〜」
真希は、そそくさと帰ってしまった。
「変な、ごっちん」
梨華は真希の後ろ姿を見送っていた。
92 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月28日(火)22時59分02秒
真希は一人歩きながら、ぶつぶつ独り言を言っていた。
「"石川先輩は、よっすぃーに挑発した事ありますか?"
 なんてやっぱ聞けないよなー。明日以降聞く方が状況
 変わってるかも知れないし…って何期待してんだ私は!」
中澤に言われてから、どうも真希の頭の中は、その事でいっぱいだった。
昼休み、矢口にも不審がられる始末。
(中澤のせいだ、くそっ!あの変態教師!)
真希は、石を思い切り蹴飛ばした。
93 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月28日(火)23時02分03秒
>>88 真里っぺ♪さん
このあと、やぐよし、よしあや、いしよしのシーンが入って、
やぐごまになる予定です。

>>89さん
この二人もあんまり進展しないかも?
94 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月29日(水)08時15分46秒
ごま、そぉとぉに欲求不満??(笑)
95 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月29日(水)21時50分25秒
−矢口とひとみ−

今日のひとみは昨日とは違って上機嫌だった。
矢口も内心安心していた。
(どうなる事かと思ったけど、無事仲直りしたようだな。良かったよ、ホントに)

ダンスの休憩時間になると、ひとみは矢口に話しかけて来た。
「矢口先輩、昨日は本当にありがとうございました!」
深々と頭を下げる。
「よせよー。照れるじゃんか。当然の事をしたまでよ」
矢口は親指をひとみに突き出した。

ひとみは、矢口の肩に腕を回すと
「本気で、矢口先輩の事惚れそうになりましたよ」
「マジかよ」
一瞬矢口は真面目な顔になる。
「梨華ちゃんと出会っていなければ、確実に堕ちてたかも」
しかし、ひとみの言葉には騙されず
「石川に会ってなければ、あんな風に泣いたりもしなかっただろ?」
「ま、そうですけどね」
へへへとひとみは笑う。
「でもアレですねー。キスはするより、される方が嬉しいもんすね」
「今度はのろけかよっ。お前らは、ホント仲良いよな」
勝手にしてくれと言わんばかりに、矢口は言った。
96 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月29日(水)21時50分58秒
「矢口先輩、昨日、ごっちんと、どうだったんですか?」
「どうって?」
ひとみが、ひひひと笑う。
「私がごっちんちに行った時に、クッション抱き締めてたから
 あー、ごっちん結構先輩の事想って・・・」
と言いかけてやめる。
随分と取り乱して、真希の部屋に駆け込んだ割には、しっかりと真希の事は見ていた。
「また変な想像してんだろー。何もしてねぇよ!
 お前と石川の事で、そんな雰囲気になる訳ないだろって」
「あぁ、すみません」
ひとみは素直に謝った。
「私たちの事がなかったら、そんな雰囲気にもなったんですよね。
 ほんと邪魔してすみません」
「吉澤さぁ、ごっつぁんと、そういう話良くすんの?」
「え?たまには・・・」
「あんまり刺激するような話しないでくれよなー。ウチらはウチらで
 仲良くやってんだからさー」
「それは分かってますよー」
「なんか、あったんすか?」
「今日の昼休みの様子がおかしかったからさー」

そんな光景を見ていた、辻と加護は、仲良さげな二人を見て
「これは、ごっちん先輩に言った方がいいかも知れないれすねー」
と余計な事を考えていた。
97 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月29日(水)21時52分52秒
>>94san
このあと、後藤が頑張るんですが(謎)。
それは、まだ少し先かな。
98 名前:七資産 投稿日:2001年08月29日(水)22時21分10秒
今日一気に前スレから読みましたがおもしろいですね!!

ではごまに一言。
やっちゃえ、まずやっちゃえ(わら
99 名前:ヤグッスィー。 投稿日:2001年08月29日(水)23時38分48秒
始まったときからずっと読んでいました。とても面白いです。
いしよし大好きです。がんばってください!
自分もヨッスィーに一言
「ヨッスィー。松浦に負けるな!」
100 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月30日(木)07時22分18秒
−フェミニスト−

ひとみが部活から帰って来て、食事も済ませ、部屋で
くつろいでいると、親から呼ばれた。
「ひとみー!お客さんよ!!降りて来なさい」
誰だろうと思い、出てみると、制服を来た松浦の姿があった。

「どうしたの?」
取りあえず、松浦を自分の部屋に通した。
「良く家が分かったね」
「柴田先輩に教えてもらったんです」
松浦は妙にかしこまっている。
あのあと、ずっと松浦はあゆみと過ごしていた。

「あ。足崩していいから。そんなに緊張しないで」
「はぃ」

「吉澤さん、本当にごめんなさい」
松浦は頭を深々と下げた。
「もう気にしてないよ。だから、松浦さんも、そんなに考え込まないでよ」
ひとみは松浦の肩に手を置くと、優しく言った。
「でも、なんか勝手な事ばかりして…」
松浦は涙目になっていた。
「梨華ちゃんを好きな者同士じゃん。これからも仲良くしよう」
ひとみは手を差し出した。
ひとみの優しさに、松浦は泣きだしてしまう。
一瞬、ひとみはためらったが、松浦を抱き寄せた。
「(吉澤さん!?)…」
「ごめんね。私がいなかったら、梨華ちゃんは松浦さんのものに
 なってたのかも知れないのに…。なんて自惚れかな」
101 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月30日(木)07時22分51秒
(どうして、吉澤さんは恋敵でもあった私に対してもこんなに優しいのだろう?)
松浦は、ひとみの肩で、泣きながら考えていた。
(きっと梨華先輩も、吉澤さんの優しいところに惹かれたんだろうな)
松浦は、暫くひとみに身体を預けていた。
(なんだか心地よい。このまま眠ってしまいそうなくらい…)
「ごめんなさい。なんか、いつまでも…」
松浦は身体を起こすと、ひとみから離れた。
「梨華先輩に嫉妬されちゃいますね」
松浦は笑うと、「帰ります」と言って帰って行った。

「家まで送るよ?」
ひとみは後から自転車で追いかけて来た。
「あんまり吉澤さんに迷惑かけられないですから」
「夜道を、カワイイ女の子一人で返す訳にはいかないじゃない」
あくまでも紳士的な姿勢を崩さないひとみに、松浦は甘える事にした。
ひとみの後ろに座ると
「駅まででいいですよ?ここからだと、叔父の家まではかなりあるし」
「ダメだよ!ちゃんと送り届けるから!」
「でも・・・」
「言う事を聞きなさい!」
「はぃ」
「素直でよろしい」
ひとみは笑うとペダルをこぎ出した。
102 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月30日(木)07時23分28秒
あんまり優しくされると好きになってしまいそうだ。
勿論、松浦が好きなのは梨華に変わりないのだが、梨華がいなかったら
確実に、ひとみに恋をしてしまいそうだった。
ひとみが学園内で一番人気があるのも、今日の出来事で分かった気がした。

「吉澤さん」
「ん?」
「あんまり他の子に優しくすると、梨華先輩嫉妬しませんか?」
「私は優しくしてるつもりないよー。これが普通なの」
本心で言ってるのか、ひとみは真面目に答える。
何故かひとみが言うと嫌味に聞こえないから不思議だ。
「私が梨華先輩だったら、妬いちゃいますよー!」
「私も昨日の松浦さんに、妬けたけどね」
「え?なんですか?」
「あー。なんでもないよ。ちょっとスピードあげるよー!」
ひとみは、緩いスロープを一気に走り上げると更にスピードを上げて行った。
103 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月30日(木)07時27分41秒
今日は朝に更新です。誰にでも優しいよっすぃーです。

>>98七資産さん
一気ですか。ありがとうございます。嬉しいです。
ごまは、頑張るんだけど、やぐが・・・(苦笑)。

>>99ヤグッスィー。さん
松浦に負けるな!って言われて、よしまつシーン(w。
104 名前:とみこ 投稿日:2001年08月30日(木)10時32分51秒
松浦、ヨッスィーに惚れるとヤケドするぜ!(死
105 名前:レイン 投稿日:2001年08月30日(木)14時04分49秒
誰にでも優しくそれが普通と言っている
ヨッスィー。萌えです
106 名前:ヤグッスィー。 投稿日:2001年08月30日(木)21時26分55秒
ヨッスィー、誰にでも優しくしてもいいけどほどほどにね
愛情は「梨華ちゃん」だけにそそぐんだ〜YO!
107 名前:ヤグッスィー。 投稿日:2001年08月30日(木)22時21分11秒
すいません。再びヤグッスィーですが
またこの作品を初めから読ませていただきました。
やっぱ最高です!
自分はこの作品を見て「自分も書こう」っておもっていました
そしてついに今日から赤板のほうで書かせていただいています
題は「永遠の愛なんて」です
長ったらしくてスイマセン。Charmy Blueさんに読んでもらいたくて・・・
できれば評価もしていただけたら・・・・・
108 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月31日(金)00時01分34秒
>>104とみこさん
小説読ませていただいてますよ〜。松浦は一応、違う人と…。
って、分からないんですけどね。

>>105レインさん
よっすぃーかっこつけすぎ?

>>106>>107ヤグッスィー。さん
赤にスレ立てたの今朝気づきましたよ。時間がないので週末にでも
ゆっくり読ませていただきますね♪
私の小説なんて…照れますね。嬉しいですけど初めの方は恥ずかしくて
読む気になれません。

明日は更新出来たらします。朝起きれたらね(ぉぃ
やっと4/12よっすぃーの誕生日(遅っ)。
109 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年08月31日(金)07時48分21秒
−初めてのハッピ−バ−スディ!−

4月12日。今日はひとみの16歳の誕生日。
ひとみと梨華はそれぞれ、部活とバイトの休みを取り梨華の家に来ていた。
既に学校で、ひとみはたくさんのプレゼントを受け取っていた。

テーブルには、2つのケーキと紅茶が置かれている。
「ひとみちゃん、おめでとー!」
梨華は、ひとみにプレゼントを差し出す。
「ありがとう」
ひとみは、その場で小さな箱を開けてみる。
二人のイニシャルが入ったネックレスだった。
「嬉しいよ。梨華ちゃん」
ひとみも早速つけてみる。
プレゼントはいらないとは言っていたひとみだったが
やはり実際に、梨華からもらうと嬉しかった。

「私も同じモノ買ったんだ。オソロだよ」
「サンキュ。大事にする」
「あとね、まだあるんだ。手を出して」
梨華はひとみの手のひらに、スペアキーを乗せて握らせた。
「開いてみて」
「えぇー?」
ひとみは声を上げる。
「ここのカギ。ひとみちゃんにもあげる」
「梨華ちゃん…」
ひとみが、ぼーっとしていると、梨華が慌てて付け加えた。
「あの、変な意味に取らないでね。時々ほら、ひとみちゃん
 私がバイトから終わるの待っててくれたりするじゃない?
 外で待たすの悪いからさ、それでだよ」
(変な意味って言う方が却ってやらしいかな…)
110 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月31日(金)07時49分05秒
「・・・」
「ひとみちゃん?」
「う、うれしいよ。梨華ちゃん。でも、こんな大事なモノ。私なんかに・・・」
「ひとみちゃんだから、渡したの…」
梨華は恥ずかしそうに俯いた。
「ありがとう。大切にするね」
ひとみは梨華の手を握った。そして、梨華は目を閉じる。
(これって、キスを待ってるポーズ!?
 うぅ、梨華ちゃんめちゃくちゃカワイイんですけど!)
ひとみはドキドキしながら、テーブル越しに身を乗り出し自分も梨華の顔に近づけていった。
111 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月31日(金)07時49分37秒
と、そこへ二人のキスを邪魔するかのようにひとみの携帯が鳴った。
二人はパッと目を開けると、慌てて、ひとみは携帯へ、梨華は残念そうに椅子に座り直した。
(ったく、誰だよ!邪魔するヤツは!!)
ひとみは電源を切っておけば良かったと、今更後悔しながら携帯を取り出した。

しかし、ひとみが携帯に出ると、すぐに切れた。
着信を見ると見慣れない携帯番号。
(なんだよ、まったく良いトコだったのに!)
ひとみはぶつぶつ言いながら憎らしげに電源を切った。

「誰からだったの?」
梨華はなんとなく聞いてみた。
「分かんない。間違いかも。電源切っておいたよ。また邪魔されたら困るからね」

折角盛り上がってたのに、なんだか気分がそがれてしまった。

「ケーキ食べようか…」
「そうだね」

ひとみはカギを大事にしまうと、ケーキを食べ始めた。

112 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月31日(金)07時59分30秒
明日は、矢口が後藤のご機嫌取りのシーンです(w。
辻加護のせいで(苦笑)。

ヤグッスィー。さん評価するほど偉くないのですが
レスつけさせていただきました。頑張ってくださいね!!

113 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月31日(金)08時04分08秒
ついに合鍵ですか!!
いしよし万歳!!
114 名前:とみこ 投稿日:2001年08月31日(金)08時50分01秒
合鍵なんて梨華ちゃん大胆っすね〜。
ヨッスィーファイト!
115 名前:ヤグッスィー。 投稿日:2001年08月31日(金)11時54分05秒
誰からだったんだろう?あの電話は・・・
気になりますねぇ・・ヨッスィー残念!!
p;s/レス大変ありがとうございました
  あと、うざかったらいってください
116 名前:名無し男 投稿日:2001年08月31日(金)15時50分22秒
俺の場合携帯ブン投げてただろうな・・・
117 名前:レイン 投稿日:2001年08月31日(金)17時07分38秒
梨華の家でいいフインキ♪(by三人祭)
萌えますねぇ〜
118 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年08月31日(金)21時52分36秒
−呼び出し−

「なに、怒ってんだよ???」
珍しく真希が、矢口に対して怒りをあらわにしていた。

「やっぱり、よっすぃーと!!」
「やっぱりってなんだよ?」

矢口は部活の休憩時間に、体育館の裏で真希に呼び出されていた。

「さっき、辻ちゃんと加護ちゃんから話聞いたの!」
「はぁ?」
なんのことか、分からずに、矢口は間抜けな返事をした。

昨日の矢口とひとみの様子を随分と脚色して、真希に話をしたらしい。

「お前、そんなの信じてんの?」
(ったく、辻と加護のヤツ、あとでシメてやらないと!)
矢口が急に冷めた言い方をしたので、真希は言葉に詰まってしまった。
「だって・・・」
真希はむくれる。
「だからさー、吉澤とは何にもないに決まってるじゃん」
「じゃぁ、なんでよっすぃーが肩に手を回したりするのよ!」
「それは、おいらがやったわけじゃないだろー」
「幸せそうに話してたって…」
「幸せって・・・」
矢口は絶句した。
「アイツらの話、鵜呑みにすんなよ」
「なんか面白くない!」
まだ真希は納得しない様子だった。
119 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月31日(金)21時53分19秒
「あんまり、よっすぃーと仲良くして欲しくないの」
矢口がひとみの事をずっと好きだったのを見てきているので特にそう感じるのだろう。
「分かったよ」
しかし、真希はそっぽを向いている。
「機嫌直してくれよー。なぁ?」
こういう時は、顔を覗き込んでキスの1つでもすれば機嫌が直るのだろうが
ご存じの通り、矢口は真希より15cmくらい身長が低い。
かっこよく決めたくても、それが出来ない事が悔しかった。
(立ってキスすると、おいらがされてるみたいだしな)
今さらそんな事を言っても仕方ないのだが、矢口は気にしていた。
今、悔やんでも仕方ないので、座ってキス出来る場所を探そうとしていた。
何とか、目の前にいる真希の機嫌を取るのが先決だった。
休み時間も、そろそろ終わろうとしている。
(やべぇー。もう時間がねぇよ…)

矢口は真希の手を取ると、座れる場所を探した。
が、体育館の裏に、何かあるわけでもなく、矢口も困ってしまった。
場所を移したのは、辻と加護の視線も感じたからだった。
(アイツら、タダじゃすまさねぇー!(怒))
120 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年08月31日(金)21時53分59秒
「やぐっつぁん!どこいくのよ!」
真希は矢口の手をふりほどいた。ますます怒らせてしまったようだ。
結局、元にいた場所に戻ってきてしまった。

「ちょっと、ごっつぁん しゃがんでくんない?」
「はぁ?」
我ながらマヌケだと思うが、真希を無理矢理しゃがませた。
「なに!?」
そして、真希が矢口を見上げたところで、片手を真希の頬に
そっと触れると、矢口は少し屈んで素早くキスをした。
「ゴメンな。続きは、またあとで。あと1時間くらいだから
 悪いけど、待ってて!」
矢口は早口に言うと、体育館に戻っていった。

真希は突然のことで、ポカンとしていた。
「続きって…」
真希は呟くと赤くなった。
勿論、"続き"とは、話の続きの事なのだが、真希は違う解釈をしたようだった。
121 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年08月31日(金)21時55分58秒
週末に、いしよし、やぐごまシーンを載せたかったので
気が変わって、もう一度更新しました。

>>113san
でも、よっすぃーは、勿体なくて使えないらしいです(w。

>>114san
合鍵を使う時が来るのか、どうか…。

>>115 ヤグッスィー。san
電話の主は…。
全然うざくないので、構わずやって下さい。

>>116san
私も投げてるかも。でも壊れちゃう(w

>>117 レインsan
>梨華の家でいいフインキ♪(by三人祭)
「フンイキ」では?
二人の仲は、甘いんだけどカワイイものですよ。
122 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年08月31日(金)23時51分12秒
う〜んやぐごまいい!
続きまってます!
123 名前:ラック 投稿日:2001年09月01日(土)00時53分30秒
お久しぶりです、チャーミーブルーさん。
自分がスランプなんであんまり名作に来てなかったんですが・・・
チャーミーブルーさんはスランプ知らずですね(w
今までの全部読ませてもらいました。かなり、面白いです
この調子でガンガッテください!!
124 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月01日(土)11時54分49秒
−永遠のうたたね−

「梨華ちゃん、これからどうしようか?」
ケーキも食べ終えて、居間でくつろぎながら、ひとみが言った。
まだ、二人でいる時間はたくさん残っている。

「今日は、ひとみちゃんの誕生日だし、ひとみちゃんの好きにしていいよ」

(好きにしていいよと言われると逆に困っちゃうなぁ。
 でも、ほんとは、梨華ちゃんとしたい事があるんだけどね。言いにくいな)

「あのさぁ・・・」
ひとみは言いにくそうに言葉を濁らせた。

「なに?遠慮しなくていいよ?」
梨華がニコニコしている。
「あのね…」
ひとみは、梨華に耳打ちした。
「うん、分かった」
梨華は一瞬とまどったが、素直に頷くと、ベッドに入ろうとしたが
「このままだと制服が皺になっちゃうから、Tシャツに着替えるね」
「うん」
ひとみは、暫く梨華を見つめていたが、梨華が着替えをためらっているのに
気づき、慌てて後ろを向いた。
「ゴメン!梨華ちゃん…」
125 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月01日(土)11時55分31秒
「うぅん。ひとみちゃんも着替えた方がいいんじゃない?私のTシャツ貸すよ」
「そうだね。そうする」
ひとみは急にドキドキしてきた。女同士の着替えなんか見慣れているのだが
梨華のは別だった。今、後ろで着替えてる梨華を想像したら、ひとみの心臓は
爆発寸前だった。
(バカだなぁ、私って。でも、ちょっとだけ見ちゃおうかな…)

ちょっとだけ振り向いて見るが、すぐに梨華は視線を感じたのか
慌てて前を隠されてしまった。
「もぅ、ひとみちゃん!!」
恥ずかしそうに俯く梨華がたまらなく可愛くて、ひとみは思わず謝るのも
忘れて逆に梨華を見つめてしまった。
梨華のブラ姿を一瞬でも見た、ひとみは感動していた。
(やっぱり、梨華ちゃんのって大きい…。ひとみバストに感動だよ)

しばらくボーっとしていたのか、気が付くと梨華はとっくに着替え終わっていて
ひとみを少し怒った目をして見ていた。
「ひとみちゃん、えっちなコト想像してたんでしょ!?」
「べっべつに…」
きっとニヤけた顔でもしていたのであろう ひとみは慌てて梨華から視線を外した。
126 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月01日(土)11時57分14秒
「ひとみちゃんも早く脱いでよ」
「そうだった。私も着替えなきゃ」
「なんなら、手伝ってあげようか?」
梨華が冗談まじりに言うと、ひとみは真っ赤になった。
「自分でするから!」
ひとみは後ろを向くと、ネクタイを緩め、ワイシャツのボタンを外した。
しかし、梨華の視線を感じたので振り返ると、梨華がいたずらっぽい目をして見ていた。
「な、なに見てんの?梨華ちゃん…」
「ひとみちゃんだって、さっき見てたよ」
「そうだけど…」
ひとみはTシャツを掴むと、キッチンの方へ行ってしまった。
(フフ、ひとみちゃん照れちゃってカワイイ♪)
127 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月01日(土)11時58分06秒
(あーヤバイヤバイ。超ドキドキしちゃったよ…)
ひとみは手早く服を脱いでTシャツを着て、スカートを脱いだ。
そう言えば下がない。パンティ1枚…(汗)。
困っていると急に背後から腰に手を回されひとみは、びっくりした。
「ひゃぁ〜!」
梨華も、その声にびっくりしたらしく、慌てて手を離した。
「びっくりさせないでよ〜」
振り返りながら、ひとみは言ったが、手を離されて残念そうだった。
(くそー。今日はタイミング悪すぎだな…(涙))

「ひとみちゃん、そんなにびっくりするとは思わなくて」
「心臓ドキドキしちゃったよー」
勿論、このドキドキは、驚きのせいだけではないのだが。
128 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月01日(土)12時00分16秒
二人は手を繋ぐと仲良くベッドの中に入った。

「でも、ひとみちゃん一緒に寝るだけでいいの?」
梨華は、この日はかなり覚悟を決めていたのだが、ひとみのお願いは
『一緒に寝たい』と言うものだった。いやらしい意味ではなく純粋に
一緒に寝たいらしかった。

「うん。梨華ちゃんの温もり感じて、イチャイチャしたいんだー。
 そのまま眠くなったら寝ちゃえばいいんだし。ヘンかな?」
子どもっぽいひとみの言葉に、梨華は首を振った。
「ひとみちゃん、学校じゃカッコいいのに、案外子どもなんだね」
クスクス笑う。
「梨華ちゃんの前でだけだよ」
ひとみは、梨華の指に自分の指を絡めて、おデコにそっとキスをした。
「梨華ちゃんのコト大切だから、大事にしたいんだ…」
「嬉しい、ひとみちゃん」
梨華は自分から、ひとみの口唇にキスをした。
129 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月01日(土)12時00分59秒
普通なら、ここで盛り上がって先に進みそうなものだが、ひとみはキスだけで
身体が触れ合ってるだけで幸せで心も身体も満たされていた。
口では、あれこれ言っているが、実際のひとみは案外純情なのだ。
(梨華ちゃんの脚って、スベスベしてるなー♪それに梨華ちゃんいいにおいだし。
 このまま寝ちゃうのが勿体ないくらい…)

ひとみは既に心地よい睡魔に誘われていた。
暫く、喋っていたが、そのうちひとみの反応が徐々に悪くなり、ついに眠ってしまった
ようだった。
130 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月01日(土)12時01分49秒
(ひとみちゃん、ほんとに眠っちゃったんだ…。寝顔もカワイイ)
梨華は、暫くひとみの寝顔を見ていたが、独り言を呟いた。
「私は眠れないよ」
梨華はひとみには内緒にしていたが、寝癖が変わっていると言うか
布団を股に挟んで寝るクセがあるのだった。
今は、まだ、そこまでの関係になっていないが、いずれ旅行に行ったり
一夜を共にすれば絶対にバレてしまう、この寝癖を今から心配していた。
(さすがに、こんなクセ見たら、ひとみちゃんも幻滅しちゃうよね…)
しかし、そんな心配をよそに、梨華も眠気が襲って来てしまう。
ベッドから抜け出そうにも、しっかりひとみの腕の中に収まっている
梨華は、到底それは出来なかった。

(寝たらダメ、寝たらダメ……)
そう自分に言い聞かせながら、梨華も眠りについてしまった。
131 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月01日(土)12時09分30秒
ここの二人には実は一線を越えて欲しくなかったりするので、こんな感じに
してしまいました。

>>122 真里っぺ♪san
明日は、やぐごまなんですけど、ちょっとどうかな〜(苦笑)。
やぐっつぁんは、真面目なんですけどね。

>>133 ラックsan
ひさぶりですね〜。スランプ知らずって言うか、この週末で
一気に書き溜めないと来週からの更新はなかったりします。
もうストックがないので(苦笑)。今まではたまたま順調に
書けただけです。まぁ1ヶ月はほとんど毎日更新出来たので
自分では満足してるんですけど。今週は風の方に力入れてたんで
(苦笑)。ラックさんもがんがって下さい。
132 名前:レイン 投稿日:2001年09月01日(土)14時47分39秒
間違えてましたね(;^^)
梨華ちゃんとヨッスィーの
カップルが羨ましい
133 名前:ヤグッスィー。 投稿日:2001年09月01日(土)15時05分04秒
いいなぁ〜。梨華ちゃん。
ヨッスィーと寝れるなんて・・それに・・
あ〜、考えただけでたおれそ〜
134 名前:名無し男 投稿日:2001年09月01日(土)15時15分02秒
はい。今ヒジョーに興奮しております。
135 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年09月02日(日)02時52分24秒
いしよしのまたーりもいいっすよね〜
やっぱうまいっすね。
136 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月02日(日)11時32分51秒
−キスの続きは夢の中−

辻と加護を締め上げるのは、次回にする事にして、時間がないので
矢口は部活が終わると、すぐに控え室から出て行った。
真希の機嫌が多少直ってる事を期待しつつ、真希が待つ校庭玄関まで走って行く。

「お〜ぃ。ごっつぁ〜ん!」
「やぐっつぁん」
真希が振り返ると、嬉しそうな顔をして腕を絡めて来た。
「どっか食べに行こうか?」
先ほどの真希の様子と打って変わって機嫌が良くなってるのはいいのだが
随分と上機嫌なのが気になった。
(まぁ、いいか…)

ファミレスに入り、4人掛けのテーブルに案内されると、矢口は
大きいカバンを、どさっと奥に置いて、腰掛けた。
当然真希は向かいの席に座ると思いきや、矢口の隣りに当然のように座って来た。
それも、矢口にピッタリくっつくようにして。
「あのさ〜…」
「なに?」
嬉しそうに、真希がすり寄って来る。
「いや、取りあえず、何食うか決めようか」
矢口は真希から隠れるようにしてメニューを立てて、眺めた。
(なんなんだよー、ごっつぁん。いきなり積極的になってよー)
137 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月02日(日)11時34分42秒
「これからやぐっつぁんちに行ってもいいでしょ?」
「あぁ」
ファミレスを後にしながら、二人は矢口の家に向かった。
真希が気になって殆ど、ご飯の味が分からないくらいだった。
(食った気がしなかったな。なんか損した気分)
矢口の家に着き、自分の部屋に入ると、矢口は着替えを持って
「シャワー浴びてくる」と言って部屋を出ていった。
部屋を出る時、真希をチラっと見たら、真希が真っ赤になっていた。

138 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月02日(日)11時35分17秒
シャワーを浴びながら、今日の真希の行動を思い返してみた。
(キスした後から、様子がおかしかったよなぁ…。おいら何か言ったっけなぁ)
暫く考えて、矢口は気づいてしまう。
(まさか"続き"をキスの続きと取り違えてないだろうな?)
そう考えると辻褄がつく。気づいた途端に今度は矢口が赤くなってしまった。
(おいおい、マジかよ…)
自分の置かれている状況を考えたら、この後の事が恐ろしく感じた。
(しかも、おいらシャワー浴びてるし)
これは部活から帰ったらいつも汗を流す為の日課なのだが、違う意味に
取られてたらどうしようかと、矢口は不安になった。
(ごっつぁんがヘンに期待してたら、どうすんだよ!)
Tシャツ(ノーブラ)に短パンに着替えて、首からタオルをぶら下げて
浴室から出てくると、矢口は自分の部屋の前で、暫く立ち止まっていた。
(なんか、入りにくいなー・・・)

「お姉ちゃん何してんの?」
急に声をかけられて、矢口はビックリしてしまう。
振り向くと、妹が怪訝そうな顔で見ていた。
「なんでも、ないよ…」
矢口は自分の部屋に入っていった。

139 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月02日(日)11時35分56秒
見ると真希は制服のジャケットとベストとネクタイを脱いで
ワイシャツも第二ボタンまで外して、ベッドに腰掛けていた。
(あぁ・・・)
矢口は心の中で呟くと、真希の隣りに座った。
(おいらの勘違いかも知れないし。どうしようか…)

「あのさ・・・」
「は、はい」
「いや、なんでもない」
「うん」
矢口が意識し出した途端に急に会話がぎこちなくなってしまった。
『焦らず仲良くやろう』と言ってから、まだ3日くらいしか経っていないのに
もう、こんな機会が訪れようとは、矢口は考えてもみなかった。
勿論、真希の事は好きだし、そういう気持ちがない訳ではないが、まだ
自分の中では早いのでは?と思っていた。と言うより、どうすればいいのかも
分からない方が先立っていたのだが。
(やっぱ、おいらがリードしないといけないんだろうなぁ…)
140 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月02日(日)11時37分10秒
しかし、矢口が今尤も心配している事は、それではなかった。
昨夜ひとみを介抱したのが夜遅かったため、夜型ではない矢口は今日は特に眠気が凄かった。
このまま横になったら、即爆睡しそうな程であった。
まさか、このまま事に及んで、そのまま眠ってしまったら、その後の真希の反応は…。
しかし隣りの部屋には、妹がいる。出来るハズがない。
かと言って、何もしなくても、真希に何か言われそうだし。
(取りあえず、外に出て眠気でも覚ますかな…)
と思っていたら、真希が矢口にしなだれかかってきた。

「ごっつぁん…」
「やぐっつぁん…」
潤んだ瞳で見る真希に、矢口はドキっとした。
(やっぱり・・・)
141 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月02日(日)11時38分54秒
ひとみの前では、強い自分を見せる矢口だが、真希の前では弱かった。
心臓の鼓動が激しくなる。真希に気づかれそうなくらいだ。
(成り行きに任せるしかないかな…)

矢口は真希の腰に手を回すと、真希にキスをした。
そして、真希は自ら矢口を抱き寄せてベッドに横になった。
真希の上になった矢口は、かなり自分が動揺しているのが自分で分かった。

「やぐっつぁんもドキドキしてるね。私もだよ…」
そう言って、真希は矢口の手を自分の胸元に持っていく。
柔らかい感触がワイシャツの上からも伝わって来て、思わず矢口は手を引っ込めそうになった。
こういう時は、真希の方が度胸があるのだろうか、落ち着いた様子で矢口を見つめていた。
矢口は恐る恐る、自分の耳を真希の胸元に寄せて見る。真希の鼓動が直に伝わって来た。
「ホントだ。ドキドキしてる」
そのまま、矢口は真希の鼓動を聞きながら、心地よい睡魔に襲われてしまう。
これから!と言う時に、矢口は、そのまま夢の中へと吸い込まれて行った。
142 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月02日(日)11時42分25秒
>>132 レインsan >>133 ヤグッスィー。san
>>134san >>135 真里っぺ♪san

ありがとうございます。いしよしは、あまあまがいいですねぇ。
今回の「やぐごま」は前フリが長い割に大した事なかったかも。
明日以降は、更新遅れるかも知れません。
143 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年09月02日(日)20時15分31秒
う〜んやっぱりやぐごま最高!
更新気長に待ってます。
144 名前:レイン 投稿日:2001年09月02日(日)23時01分48秒
マイペースマイペース主義ですよ
マイペースでどうぞ
145 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月03日(月)13時19分50秒
−梨華の寝癖−

ひとみは、妙にお腹の辺りに重みを感じて目を覚ました。
(あ〜、気持ちよくて本当に寝ちゃった…)
横を見ると、梨華も気持ちよさそうに眠っていた。
そして、ひとみは目を疑った。
(な、なに?梨華ちゃん!!)
ひとみの身体を挟むように梨華の脚が布団からはみ出して、絡みついていた。
(いつも、こんな格好で、梨華ちゃん寝てるのかな…)
ひとみは上半身を起こすと、梨華の右脚を持ち上げて、布団の中に入れようとした。
が、再びひとみの方に足を絡ませる。何度やっても同じ結果なので
これは梨華の寝癖なのだと判断した。
(なんか、カワイイな〜…)
146 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月03日(月)13時20分26秒
ひとみが梨華の寝顔を見ていると、梨華も目が覚めたようだった。
「梨華ちゃん、おはよ〜。おはよ〜って時間じゃないね。夜の8時くらいだし」
梨華はハッとして、慌てて起きあがった!
「私、寝ちゃったの!!?」
「うん、そうだけど?」
ひとみが不思議そうな顔をする。
「はぁぁぁあ…(涙)」
梨華が頭を抱え込むようにして下を向いたので、ひとみはびっくりした。
「どうしたの???」
「じゃぁ・・・見ちゃったんだよね。アレを…」
「アレって???」
「わたしの・・・」
「梨華ちゃんの胸なら見てないよ!」
(威張って言える事じゃないけどね!)
「違うよ…」
「!!」
(違うのか!余計な事を!!(汗))
147 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月03日(月)13時21分02秒
「わたしの寝癖と言うか、足癖と言うか…」
そう言って梨華はションボリしている。
「あぁ、それのこと???」
ひとみは笑い出した。
「へ?」
「そんなの気にしてたの?そりゃビックリしたけど梨華ちゃんカワイイよ!
 まぁ他の人に絡んだらイヤだけどさー」
「でも…」
まだ恥ずかしそうにしている梨華を見て、ひとみは梨華を抱き寄せた。
「別にいいじゃない。誰にでもクセはあるよ〜」
「そうかな」
「私がいいって言ってるんだから、いいじゃん。どんな梨華ちゃんでも大好きだよ」
ひとみは梨華の鼻に鼻をくっつけて笑った。
「ありがとぅ…」

「ねぇ、お腹空かない?出かけるの面倒だから、ピザでも頼もうか…」
「そうだね」
「やっぱサイズはLかMで悩む?」
「私、一人じゃ頼まないから分かんないよ」
「うちは、いつもLだね〜。弟もいるからね」
そんな会話をしつつ、ひとみと梨華は甘いひとときを過ごしていた。
148 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月03日(月)13時22分43秒
「じゃぁ、帰るね…」
梨華の玄関前で靴を履くと、梨華の方に向いて、ひとみが挨拶をした。
「うん…」
二人とも、なかなか自分から言い出せなくて沈黙が続く。
(まだ一緒にいたい)
二人は同じ気持ちだったが、明日も学校はあるし、これで別れなければいけない。
名残惜しいけど、今日はこれで、さよなら…。
149 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月03日(月)13時23分25秒
「じゃぁ、また明日ね」
ひとみは、やっと言うと、片手を挙げてバイバイをした。
「うん」
ひとみがドアのノブに手をかけたところで梨華が後ろから抱き付いた。
「なんか、さみしいなぁ…」
「梨華ちゃん……」
「ごめんね。わがまま言って」
ひとみは梨華の腕を取り、梨華に向き直ると
「また明日会えるよ?私も、まだ一緒にいたいけど、もう遅いし」
ひとみはもう一度梨華を抱きしめると
「じゃぁ、明日!」
梨華は、こくんと頷くと
「おやすみなさい」
「おやすみ!梨華ちゃん!!」
ひとみがドアを閉めようとしたところで、梨華が最後に呼び止める。
「ひとみちゃん!」
「なに?」
「今度さ、泊まりに来て…。また一緒に寝よ…」
「うん。分かった」
ひとみは照れくさそうに頷くと、手を振ってドアを閉めた。

吉澤ひとみ16歳の初日は、あまあまな日を過ごしたのだった。
150 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月03日(月)13時25分42秒
>>143 真里っぺ♪san
明日は、やぐごまシーンです。

>>144 レインsan
そう言っていただけると、ほっとします。
なるべく更新するようにはしますけど。
151 名前:とみこ 投稿日:2001年09月03日(月)16時58分06秒
>>149
あまあまダイスキング!charmy blueさんがんがれ。
152 名前:ヤグッスィー。 投稿日:2001年09月03日(月)20時52分07秒
いいなぁ〜。ヨッスィー。
誕生日がこんなに幸せそうで・・・
自分なんて・・・
P;S/Charmy Blueさん。
  頑張ってください。なんせ
  自分が惚れた?作品ですから
153 名前:レイン 投稿日:2001年09月03日(月)22時23分27秒
梨華ちゃんの癖、萌える〜
154 名前:名無し男 投稿日:2001年09月04日(火)18時46分54秒
蟹挟みじゃ〜!!

って昔はやったよね。
155 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月04日(火)19時24分01秒
−朝から−

矢口が目を覚ますと、当然?真希の姿はなく…外は明るくて…。
「え???」
矢口は慌てて飛び起きた。
「朝・・・」
呆然とする矢口は、ベッドから慌てて下りると、階段を駆け下りた。

「おか〜さん!!!!!!ごっつぁんは!!!!!!!!」
「朝からうるさい子ねぇ。真希ちゃんなら、とっくに帰ったわよ。
 何寝ぼけた事言ってるの!」
「それは知ってるけど、いつ???」
「真里がお風呂から上がって、30分もしないウチに帰ったと思ったけど」
「マジかよ〜!!!帰る時、なんか言ってた?」
「"良く寝てるから起こさないで下さい"って言ってたわよ〜。
 真希ちゃんが折角来てるのに、寝るなんて、真里!寝る子は育つって言うけど、
 真里は育たなかったわねぇ」
「一言余計だよ!」
矢口は再び階段を駆け上がると、制服に着替えて、真希の家へと向かう。
156 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月04日(火)19時24分49秒
(あぁ、絶対怒ってるだろうなぁ…)
真希の怒っている姿を想像したら、矢口は恐ろしくなった。
(はぁ。そのまま、すぐ寝ちゃったもんなぁ…)
矢口は真希の家に着くと、まだ早いので玄関の前で待っていた。
と、そこへゴミを出しに、真希の母が出て来た。

「あら、真里ちゃん、おはよう」
「あ、おはようございます…」
矢口は頭を下げる。
「真希、呼んでこようか?」
「いえ、まだ早いのでいいです」
しかし、真希の母は、大声で真希を呼ぶ。
「真希ぃ〜!真里ちゃんが来たわよ〜!下りて来なさい!」
(ひぃ〜、マジ〜…。呼ばなくていいのに…)
暫くすると眠い目をこすりながら、まだパジャマ姿のままで真希が出て来た。
「お、おはよぅ…」
真希の顔色を窺いながら言う。
「おはよ〜」
まだ寝ぼけてるらしい真希はボーっとしたままだった。
「まだ早いから、中に入ってもらいなさい」
真希の母は、そう言ってゴミを出しに行った。
矢口は言われるまま、中に入った。
(ごっつぁん、朝は機嫌悪いんだよな〜……)
真希は何も言わずに、自分の部屋に戻ってしまった。その後に続く矢口。
157 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月04日(火)19時25分45秒
真希は、またそのままベッドに入って寝てしまう。
矢口はカバンを置くと、真希の顔を覗き込んだ。
「ごっつぁん、ごめんなー。昨日はさー、おいら疲れて寝ちゃって…」
矢口はドアが閉まってる事を確認すると、真希のくちびるに、そっとキスをした。

と、急に真希の手が伸びて来て、矢口は引き寄せられた。
目の前に、真希の顔がある。
(げ!起きてたんだ……)
「寝てる隙に、キスするなんて…」
「ね、寝てないじゃん…か…」
「そんなすぐに眠れるか〜!」
「だって寝ぼけた顔してたじゃん」
「昨日は、すぐ寝ちゃったクセに」
さみしそうに真希は言う。
「ご、ごめん…」
「あの時の、私の気持ち分かる?」
「……」
(何も言えません・・・)
「まぁ、いいや。でも、今度寝たら承知しないからね!」
ネクタイを引っ張られた。
「は、はい」
(う、苦しぃ…)
158 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月04日(火)19時26分21秒
「じゃぁ、もう1回キスして」
真希は目を閉じた。
矢口はベッドのふちに手をつくと、真希にキスをした。
舌を入れようかと思ったが、朝から濃厚なのは…と思い引っ込めたが
真希の舌が矢口の舌に入ってくる。
お互い舌を絡ませながら、矢口の手は、真希の胸の方へ持っていく。

バシ!っといい音がして、矢口は手を叩かれ慌てて引っ込めた。
「なんで…」
「やぐっつぁんのえっち!朝から、そこまでするか〜!」
「だって、昨日……」
真希は矢口を再び抱き寄せると耳元で
「時間ないじゃん…」
と囁いた。
「ごっつぁんの方がえっちだよ…。でも…」
手の平をさすりながら、矢口は口を尖らせた。
「でも、なに?」
「ごっつぁんの胸、やわらけーなぁ。ノーブラ?」
バシ!
また、叩かれたのは言うまでもない。

159 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月04日(火)19時29分56秒
朝から(w。後藤の前では弱い矢口でした。

>>151とみこさん
ありがとうございます。とみこさんもがんがれ!(w

>>152ヤグッスィー。さん
ヤグッスィーさん。も頑張って下さい!

>>153レインさん
私も挟まれたい(木亥火暴)。

>>154さん
>蟹挟みじゃ〜!!
結構流行ったんですかね。
160 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年09月04日(火)23時35分09秒
いや〜朝から面白いですね〜
真里母とごっつぁん最高ですね。
これからも頑張って下さいね〜
161 名前:レイン 投稿日:2001年09月05日(水)00時05分38秒
もしかすると、矢口後藤のシーンがいつか
見られるの?
162 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月05日(水)19時08分11秒
−贅沢な悩み−

「梨華先輩、吉澤さん、おはようございます!」
梨華とひとみが仲良く登校していると松浦が声をかけた。
「おはよー。亜弥ちゃん」
「松浦さん、おはよう」

「吉澤さん、この間は送ってくださってありがとうございました」
松浦が吉澤にペコっと頭を下げる。
「夜遅くなると危ないからね。また、いつでも遊びに来なよ」
ひとみは、松浦の頭を撫でると微笑んだ。
何のことか分からない梨華は二人を見ていた。
(送るって何?遊びに来るって何?それになんで頭撫でるの?)

「ハイ!ありがとうございます。でも…」
と言って梨華の方を見る。
「ん?なに?」
ひとみは首を傾げる。
「あんまり、他の女の子にも優しくすると、梨華先輩がヤキモチ妬きますよ〜」
「そんな事ないよ。ねぇ〜梨華ちゃん?」
梨華の方に振り向く。梨華はちょっと拗ねた顔をしていた。
「あ…」
固まるひとみを、よそに松浦は「お先にー」と先に行ってしまった。
163 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月05日(水)19時08分49秒
「そんな話聞いてなかったよ?」
梨華が少し口調を強めにして、ひとみに聞いた。
「この前、松浦さんが謝りに来たんだよ。それでもう夜遅かったから
家まで送ったんだけど、言わないとマズかった?」
悪気もなく逆に聞き返すひとみに梨華は言葉に詰まった。
「そんなこと、ないけど…」
「だって夜遅いと女の子1人じゃ危ないでしょ?」
「そうだよね…」
梨華はため息をついた。
別に松浦に嫉妬をしているわけではないと思うが
ひとみの誰にでも優しいというのが、良いところでもあり悪いところ
でもあると梨華は思っていた。
(こんなだから、ひとみちゃんの人気って衰えないんだよね…)
贅沢な悩みであるのは分かっているのだが、それが唯一の不満であった。
しかし、当人は、それが普通だと思っているので、梨華としては何も言えないのだ。
164 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月05日(水)19時09分30秒
「梨華ちゃん元気ないね?」
まさか、梨華がそんなことを思っているとも知らずに
気がつくと、心配そうなひとみの顔。
「うぅん。なんでもない」
梨華は無理に笑顔を作った。
ひとみはニコっと笑うと
「良かった。梨華ちゃんは笑顔が一番だよ♪」
「ありがと…」
「あっそうだ。今度、松浦さんも梨華ちゃんちに呼んでさ、遊ばない?
松浦さんと約束したんでしょ?家遊びに行ってもいいかって」
「うん」
「だったら約束は守らないとね。そんじゃ、また後でね!梨華ちゃん」
そう言って、ひとみは階段を先に駆け上がって行ってしまった。
(二人っきりで過ごしたいのに、ひとみちゃんへんなとこで律義なんだから)
梨華はとっくにひとみの姿が見えなくなった階段をじっと見つめていた。

165 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月05日(水)19時13分48秒
>>160真里っぺ♪さん
いつもありがとうございます。まぁたまには朝からね。

>>161レインさん
やぐごまシーンですか、未定です。と言うか先の事まだ考えてないので。

166 名前:レイン 投稿日:2001年09月05日(水)21時15分02秒
ひとみ〜。ほら〜ヤキモチやいちゃったじゃん
167 名前:とみこ 投稿日:2001年09月06日(木)21時10分11秒
矢口と後藤ってやぐごまっていうのかな?ごまやぐ?
168 名前:ヤグッスィー。 投稿日:2001年09月06日(木)21時46分18秒
ヨッスィー。
あんまり梨華ちゃんを怒らせちゃだめだよ
169 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月06日(木)23時22分03秒
ちょっとこちらの更新は遅れそうです。スマソ。

>>166 レインsan
更に更に!何かあるかも。

>>167とみこsan
>矢口と後藤ってやぐごまっていうのかな?ごまやぐ?
まきまり でもいいかも。自分でも良く分かってません。
当初は、この二人くっつける予定じゃなかったんですけどね。いつの間にか。

>>168 ヤグッスィー。san
ごっちんも安心してる場合じゃないかも(苦笑)。
170 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月07日(金)19時57分08秒
風板の息抜きに、こちらも少し時間が出来たので書いてみました。
171 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月07日(金)19時57分49秒
−再び−

「石川先輩、お待たせ〜」
そう言って、小走りに真希が屋上に走って来た。
昼休みに、梨華は梨華は相談があるからと真希と一緒に落ち合う事になっていた。
相談とは、ひとみの例の「誰にでも優しい」と言う不満の事である。
梨華は、朝の松浦の話などを一通り、真希に話すと、真希は苦笑いした。

「贅沢な悩みですよね〜」
「そうなんだけど、ひとみちゃんには言えないし…」
「昔っからそうだから無理だよ。って言うかよっすぃー自覚してないしね。
 あれで何人もの女生徒のハートを射止めちゃうんだよ」
「いちいち聞くのも何かイヤだし、ひとみちゃん何も言わないし。
 結構そういう事って多いのかな」
「まぁー、なくはない…かな」
「やっぱり…」
前ほど多くはないが、今でも、たまに告られたり手紙をもらったりしているらしい。
172 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月07日(金)19時58分50秒
「ところでさー、松浦って最近どうしてるの?」
「どうって別に…。最近は柴ちゃんと仲良いみたい」
「え?意外。いつの間に…」
「別に何かあるって訳じゃないみたいだけど…」
「ふぅん。珍しい組み合わせだね。あゆみちゃんにも春到来かな〜?」
「何ソレ?」
「あぁ、別に。でも、松浦は梨華先輩ラブラブだもんね。そう簡単にはいかないか」
「もう、やめてよー」
あゆみの話によると、松浦はテニス部に入部するらしかった。
松浦の実力を買っていた梨華は安心した。
173 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月07日(金)19時59分38秒
そして話は、また矢口とひとみの話しに戻っていた。
「そう言えばさ、ダンス部に何人か新しく入ったじゃない」
その話は詳しくは知らないが矢口から聞いていた。
「結構入ったらしいね。それが?」
「その内の一人が矢口先輩のファンらしくて…」
当然、真希の耳にも入ってると思った梨華は話を続けようとしたのだが
真希は初耳だったらしく、聞き返した。
「なに、それ?そんな話聞いてないよ?」
真希の顔色が変わった。
「知らなかったの?ごっちん…。ひとみちゃんが言ってたんだけど…」
「それで、何???」
「いや、その"矢口さん 会えて感激です。恥ずかしい"って言ったとか…」
「マジ???(怒)一体それ誰だよ!!」
「ごっちん??」
梨華が名前を呼んだ時には、既に真希の姿はなかった。
梨華も慌てて真希の後を追った。
174 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月07日(金)20時00分20秒
体育館の扉が勢い良く開いて真希が飛びこんで来る。
当然、部活の真っ最中の矢口たちは、振り返った。
矢口はギョッとして真希を見た。つかつかと歩いてくる真希に矢口は
部活を中断させて真希の方に近づいていった。
「部活の最中には来るなって言っただろ!」
しかし、真希はムっとしながら矢口の腕を掴むと引きずるようにして
外へと連れ出してしまった。
残されたひとみ含む部員は、二人の様子を眺めていた。

『今の人誰ですか?』『矢口部長の彼女』『あの人が後藤先輩?』
ヒソヒソ声が響いた。

175 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月07日(金)20時01分02秒
「まぁた矢口は後藤を怒らせるような事でもしたんか?」
丁度この日は、運の悪い?ことに顧問の中澤も来ていたのだった。
「吉澤、思い当たる事はあらへんのか?」
「ないですよ。プライベートの事までは知りませんから」
「まぁ吉澤もな、二の舞にならんように気ィつけんといかんな」
「私は大丈夫です!」
ひとみはキッパリと言った。
「吉澤が一番アヤしいんやけどな」
「ヘンな事言わないで下さいよぉ、もう…」
中澤が顔を上げるとニヤっと笑った。
「お〜、噂をすれば石川やないか」
「へ?」
振り返ると、梨華が息を切らせて扉の前に立っていた。

「矢口もおらんしな。少し早いけど休憩にしたるわ」
そう言って中澤は、ひとみの背中を押した。
(中澤、たまには良いトコあんじゃん♪)
梨華の方へと嬉しそうに駆け寄って行くひとみを見て加護は呟いた。
「羨ましいねんなぁ。よっすぃー先輩は。矢口先輩はわからへんけど」
「矢口先輩、今度いつおごってくれるんだろう?」
辻は、この後、矢口に昨日の事で怒られるより、食べ物の事しか頭にないようだった。
176 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年09月07日(金)21時24分44秒
リアルタイムっすか?(w
いや〜真里っぺにあこがれてるのはだれなんでしょ〜
つぎも楽しみにしてます♪
177 名前:レイン 投稿日:2001年09月07日(金)22時21分14秒
更に波瀾万丈っすか?いいですね〜
178 名前:名無し男 投稿日:2001年09月07日(金)22時27分32秒
>>171
梨華は梨華は
ってスクラッチかましてますえ。随分ファンキーやねえ(w
179 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月09日(日)22時03分55秒
>>176 真里っぺ♪ san
>いや〜真里っぺにあこがれてるのはだれなんでしょ〜
今売りのザ・テレビジョンからセリフごと引用したんですけど。
新メンですよ。分かりましたか?

>>177 レイン san
今回は思いつきで、すぐ書いたもので(汗)。

>>178san
>>171梨華は梨華は
あ〜、全然気づきませんでした(w。ご指摘どうもでしたm(_ _)m。
やはり、ちゃんと読み返してからにしないとダメだなぁ。

来週中には、こちらは1回は更新します。
風は毎日更新出来そうですけど。
180 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月11日(火)22時27分45秒
「休憩でもないのに突然くんなよ!」
矢口は掴まれていた腕をふりほどくとムッとして言った。
今日は中澤も来ているので、後で何を言われるか分かったものではなかった。
(あーぁ、このところ何も言われてなかったのになぁ…)
身に覚えのない矢口は強く出たのだが…。

「さっき石川先輩から聞いたんだけどさぁ。新しく入った部員で
 やぐっつぁん目当てのコがいるんだって?」
後藤は責めるような目をして言った。
「目当てって、イヤらしい言い方すんなー。たまたまだろ?」
(石川も余計なコトを…)

「誰なの?そのコは〜!」
矢口に詰め寄る。
「中2の小川ってコだけど…」
「何で私に言わないのよー!!」
「そんなコトまでいちいち言わなきゃいけないのかよ!」
矢口も逆キレする。
「隠すコトないでしょー!」
「人聞きの悪いコト言うなよなー!」
「大体、昨日のコト、完全に許した訳じゃないんだからね!」
「う……」
それを言われると何も言えない。
181 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月11日(火)22時28分21秒
「と、とにかく、部活の最中には来ないでくれ。頼むから」
それだけ言うと、矢口は戻ろうとしたが、再び真希に腕を掴まれてしまう。
「待ってよ…」
「…後藤が心配するようなコトはないから安心しろよ。矢口はモテないんだからさー」
まだ疑いの目で見ている。
「じゃぁ、証拠見せてよ」
「証拠って???」
真希は少し前屈みになると目を閉じた。
「………」
(またキスかよ…。ここんとこ頻繁にしてる気がすんだけど…。
 まぁいいか。減るもんじゃなし。たまには舌入れちゃおっかな…)
矢口は一人照れると、真希にくちづけた。
182 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月11日(火)22時28分53秒
そこへ、ひとみと梨華が丁度歩いて来る。
その足音に気付いた矢口はビックリして、くちびるを離した。
しかし、二人が来た事に気付かない真希は
「いぢわるなんだから…」
そう言って、自分からキスをした。
「・・・!!(吉澤たちが…!!)」
ひとみと梨華は照れながらも、しっかりキスシーンを見ていた。
(ごっちん、やるなー)
(矢口先輩、カワイー!)

矢口は真希から慌てて離れると真っ赤になった。
「み、み、み、み見てんじゃねーよっっ!!」
その声に気付いた真希も、ひとみと梨華を見つけて真っ赤になった。
「ごっちーん。キスするために、わざわざ乗り込んだのぉー?」
ひとみがニヤニヤしながら言った。
「覗き見するなんて!!」
真希は更に赤くなっていた。
「歩いてたら、目に入っただけだよ」
「まだ休憩じゃないだろ!」
「矢口先輩が、いなくなったから休憩になったんですよ。
 大体人目のつくところでキスするのが、いけないんですよ!」
183 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月11日(火)22時30分00秒
「お、お前らだって、屋上でキスしてたじゃん」
矢口は言い返したつもりだったが、慌てて口を押さえた。
「見てたんですか!」
梨華も顔が赤くなる。
「いつのだろー?」
ひとみは人差し指を顎に当てて考えるフリをした。
「そんなに、やってんのかよ!お前らは!!」
「お互いサマじゃないですかー!」
ひとみがやり返しながら、真希の肩を抱く。
「そんなにガマンできんかったんか?裕ちゃんが今晩、お相手したるで〜」
ふざけて中澤のマネをする。
真希はこの前の事を思い出してゾっとした。
「やめろよ〜!ほんとに中澤出てくるだろ!」
矢口は、ひとみから真希を引きはがすと不愉快な顔をした。
「出て来なくて良かったですね!」
ひとみは、ニヤっと笑った。
(ほんとに、コイツら・・・)

その後、矢口とひとみは部活に戻っていった。
ひとみと梨華にキスを見られたが、真希は満足そうだった。
「雨降りそうだし、もう帰らない?」
「そうだね…」
(あーぁ、私の相談も、うやむやになっちゃったなー。
 殆どひとみちゃんとお話出来なかったし。まぁいいか…)
梨華は一人納得すると、真希の後をついていった。
184 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月11日(火)22時30分51秒
注意:視点が変わります。

部活が終わった頃、丁度雨が降り出していた。
「うわー最悪。傘持ってないのに…」
元々泣きそうな顔をしているのに、更に泣きそうになりながら
玄関から雨を眺めていた。

「傘持ってないの?なんなら入っていく?」
そう言って傘を差し出してくれたのは、私の憧れの吉澤先輩だった。

185 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月11日(火)22時31分51秒
取りあえず週末までは毎日更新出来そうです。
今日一気に書き溜めました(w。
186 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月11日(火)23時24分28秒
早速新メンバー登場(名前だけ)っすね。
てことはよっすぃ〜にあこがれる『私』も…
187 名前:名無しさん 投稿日:2001年09月12日(水)00時35分56秒
き、危険な展開だ。ただでさえ、よっすぃ〜はかっけーから危険なのに・・・。
188 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年09月12日(水)00時40分24秒
う〜ん積極的な真里・・・
舌での入れよかなって・・・う〜ん最高!
毎日の更新楽しみにしてます!
189 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月12日(水)18時48分20秒
−47−

まさか、吉澤先輩から声をかけられるとは夢にも思ってなかった私は、
思わず聞き返してしまった。
「私ですか?」
「あなたの他に誰かいる?」
吉澤先輩はちょっと苦笑いしながら言った。
私は、辺りを見渡してみるが、私と吉澤先輩以外誰もいなかった。
「でも・・・」
「この雨じゃ、濡れちゃうし。家どこなの?」
「私は電車通学なんです。吉澤先輩は歩きですよね」
「良く知ってるね…」
「あ、いえ」
私は思わず口を押さえた。
吉澤先輩の家には行った事はないけど、大体どの辺かは知っていた。
「今日は私も電車乗るから、大丈夫。一緒に歩こうよ。イヤでなければ」
決して無理ではなく、スマートに言うところに、私はますます吉澤先輩の
事を好きになってしまいそうだった。
「ありがとうございます!じゃぁお願いします」
私は頭を下げると、吉澤先輩もニッコリと笑ってくれた。
(はぁぁぁ。カッコいい!私だけに微笑んでくれた♪)
私は暫く見とれてしまっていたらしく、吉澤先輩に呼ばれるまで
気付かなかったらしい。
「大丈夫?帰るよ?」
吉澤先輩は、「面白いね」と一言言うと駅に向かって歩き出した。
190 名前:恋をしちゃいました−2nd 投稿日:2001年09月12日(水)18時49分10秒
「うわっ、なんだよ、雨降ってんじゃんかよ!」
中澤に注意を受けて、辻と加護を怒るタイミングを逃した矢口は
外を見て、更に腹を立てた。
「吉澤は?」
辻と加護に聞くと
「もう、とっくに帰っていきましたよー」
「こういう時に限って先に帰るんだよなー。薄情なヤツめ」
矢口は勝手な事を言っている。
辻と加護は傘を持っているらしく、先に帰ろうとした。
「辻、傘1本貸してくんない?」
「えー。イヤれすよー…」
「お前ら1本で帰れ!」
矢口は強引に辻から傘を奪うと、さして帰って行ってしまった。
「矢口先輩!今度焼きそばおごってくらさいねー!」
背後から辻の声が飛んだ。
「ったく、くいもんばっかなんだから、辻は!」
ふと、校門に目をやると、ひとみと女生徒が並んで帰って行くのが目に入った。
「…吉澤のヤツ、また別の女生徒と…。石川にチクるぞ。ほんとに。
 でも、アイツ誰だろ?ウチに新しく入った部員だったような気が…。
 まぁいいか。いつもの事だしな…」
矢口は、大して気にも止めずに、ひとみ達とは反対方向の自分の家の方に帰って行った。
191 名前:恋をしちゃいました−2nd stage− 投稿日:2001年09月12日(水)18時53分03秒
−48−

「そう言えば、名前……」
ふいに、吉澤先輩が私の方に振り向いた。
私が言おうとすると、吉澤先輩は制した。
「んーとね。覚えてるよ・・・。えーと、3年の紺野さんだっけ?」
「は、はい!」
私は感激のあまりに、また泣きそうになった。
覚えててくれたんだ。吉澤先輩とは挨拶くらいしか言葉を交わした事ないのに。

「紺野あさ美さんだったよね。こうやって話すのも初めてだよね」
「は、はい」
夢のようで、緊張して思うように話せない自分がはがゆかった。
それに、フルネームで覚えてくれてる・・・。
「そんなに緊張しなくていいんだよ」
吉澤先輩は、優しく微笑んだ。
「で、でも、吉澤先輩だし…」
私はなんだか訳の分からない返答をしてしまった。恥ずかしぃ。
「紺野さんって、面白いね。それにカワイイし…」
(ひゃぁ〜。い、今、カワイイって言われちゃったよ。カワイイって。憧れの吉澤先輩に!!)
私は顔が真っ赤になって俯いてしまった。
192 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月12日(水)18時55分15秒
そんな私の気持ちも知らずに、吉澤先輩は急に私の肩を抱き寄せた。
「・・・!?」
「そんなに離れると、肩が濡れちゃうよ?」
(どうして、そんなに優しいんですか!吉澤先輩!)
私は思わず倒れそうになりながらも、縮こまってしまった。
心臓がドキドキしてる・・・。

「昨日って、吉澤先輩の誕生日だったんですよね。おめでとうございます」
どさくさに紛れて、私は言ってしまった。
(誕生日まで知ってるなんて、気持ち悪がられるかも…)
言ってから、私は後悔した。でも、吉澤先輩は素直に喜んでくれた。
「ありがとう。直接言ってもらえるのって嬉しいね…」
吉澤先輩は、また私に微笑み返してくれた。嬉しすぎます!
193 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月12日(水)18時56分14秒
そして、あっと言う間に駅に着いてしまった。
吉澤先輩にとっては、どうでもいい話ばかりで退屈だったかも知れないけど
私にとっては、凄く幸せな時間だった。

「駅からも遠いの?」
「ちょっとだけ歩くんですけど…」
そう言うと、吉澤先輩は、傘を私に持たせてくれた。
「それ使っていいよ…」
「でも、吉澤先輩が!」
「私はまだ家に帰らないし、いいから使ってよ」
そう言って、吉澤先輩は私とは逆方向のホームへと行ってしまった。
私は、吉澤先輩の姿が見えなくなっても、いつまでも見送っていた。
ただでさえ、ボーっとしているのに、暫くそのまま吉澤先輩から
借りた傘を握りしめて立っていた…。
こんなに優しくされたら、私、本気になっちゃいます……。
194 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月12日(水)18時59分40秒
更新です。今回は番外編にしても良かったかも。
でも、まぁ一応話は続くので、いいですかね。
あと今回から番号振っててすみません。最初から付けておけば
良かったんですけど。
明日の分と2回分更新してしまった・・・。金曜までしかない…。

>>186san
新メンバー特に出すつもりなかったんですけど、もう登場するキャラが
なくなってきたので、何となく出しました。別に思い入れもないし(ぉぃ
まだキャラクターも分かってないので、勝手に作ってますが。

>>187san
吉澤は何とも思ってないけど、紺野は…。そして石川は、それでまた…。
でもって二人の仲も危うくなりそうな気配・・・。
紺野のキャラは松浦ほど強くないので、危険ではないんですけどね。

>>188真里っぺ♪san
やぐごまシーン気に入ってもらえましたか?
最近は、登場シーンが多かったかな。そろそろ落ち着くかも。
195 名前:とみこ 投稿日:2001年09月12日(水)19時16分46秒
紺野ちゃん、本気になっちゃダメよー!!
でも期待!(w
196 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月12日(水)19時24分57秒
よっすぃ〜は振る舞いが紳士ですね〜。
こんな所、梨華ちゃんが見たら・・・あわわわわ・・・
よっすぃ〜にキス以外手を出して貰ってないぶん余計に不安になるのでは?
197 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月12日(水)19時27分54秒
訂正です。

>>191
「3年の紺野さん」→「2年の紺野さん」
直したつもりが、直ってませんでした。スマソ。

>>195 とみこsan
紺ちゃんは本気になっても吉澤が相手にしないから。ぉぃ
でも、紺ちゃんと、まこっちゃん(小川麻琴)は今後出そうと
思っている今日この頃。
198 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月12日(水)19時31分47秒
何故か番号が1つずれてるみたいですね。なんでだか…。

>>196san
石川に傘貸した事はすぐバレてしまうんですけどね(苦笑)。
自分で話しちゃうから。自覚がないのが玉にキズ。
199 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年09月12日(水)22時09分43秒
暴走紺野って感じですね〜
やっぱりよっすぃ〜やさしいんだね〜
200 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月13日(木)20時12分13秒
199真里っぺ♪さん
よっすぃ〜は優しいキャラなんで。

うぅ、また波乱が・・・
201 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月13日(木)20時12分52秒
−49−

ひとみは、電車に揺られながら、2年になって初めて入部して来た、
紺野と言う子は面白いコだなと思っていた。
(殆ど聞きたい事聞けなかったなぁ。まぁいいかー。歓迎会の時にでも聞くか)
ひとみは、梨華のバイト先のコンビニへ向かうと、気持ちはもう梨華だけになっていた。


「ひとみちゃん!」
ひとみが、多少濡れながらコンビニに入って行くと、梨華が少し驚いたような声をした。
今日は特に約束はしていなかったハズだが来てくれた事に素直に嬉しかった。
「傘、持ってなかったっけ?」
確か、ひとみは、いつも置き傘を持っていたハズだった。
「後輩に貸したんだよ。さっき小降りになったと思ったら、また降って来ちゃった。
 帰りは、梨華ちゃんに入れてもらうから、いいね…」
ひとみはいつもの調子で言ったのだが、梨華はひっかかった。
(後輩って・・・)
梨華は今朝の、松浦の話を聞いた時の事を思い出して、また顔が曇った。
「どうしたの?」
ひとみはタオルで制服を拭きながら聞き返した。
「ひとみちゃん、その後輩って?」
「あぁ。新しく入った部のコなんだけど、傘持ってないから一緒に駅まで
 帰ったんだよ。それがなにか?」
202 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月13日(木)20時13分38秒
そこへ、店長の保田がひとみの腕を引っ張り店の外へと出された。
「鈍感!」
「へ?」
ひとみは何の事か分からずに、保田を見た。
「あんたねぇ、石川と付き合ってんでしょ?」
「もちろん!」
「それなのに、他の子と仲良くしたら、そりゃ面白くないでしょーが!」
「別に仲良くしてるつもりは…」
「吉澤は誰にでも優しいから、それが悪いとこでもあるって裕ちゃんが言ってたよ」
「なんで悪いんですかー!それは普通じゃないですかー!」
ひとみは反論した。
「逆だったら、どうなの?大体、あんた石川と松浦が仲良さげだった時の
 自分は、なんなのよ!よく考えなさいね!」
保田は、ひとみの背中をバシっと叩くと店の中に戻っていった。
ひとみは背中をさすりながら文句を言っていた。
「なんで保田さんに、そんな事言われなきゃいけないのよー」
でも、考えてみれば、そうなのかも知れない。
朝、松浦の話をした時も、梨華は哀しげな顔をしていた。
(梨華ちゃんオンリーなのになぁ。これからは気を付けるか…。
 でも、やっぱり普通だよなぁ…)
ひとみも再び店の中に入ると、適当に飲物などを買い込んだ。
しかし、そこへ、またもや問題となる人物が・・・。
203 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月14日(金)19時24分14秒
−50−

「Oh!!Hitomi!!」
大げさに大きい声をあげて、その女性はひとみに抱きついた。
その声や抱きつくクセで、ひとみは誰だか見なくても分かっていた。
(帰って来たんだ…。でも、なんで、ここに……)

「アヤカ・・・」
「ひとみ〜!電話したのに〜!」
途端に日本語になると、アヤカはペラペラと喋りだした。
「もしかして、昨日、電話して、すぐ切ったのってアヤカだったの?」
「切ったんじゃないよ、あれは。切れちゃったの!
 すぐかけ直したのに、つながらないし…」
204 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月14日(金)19時25分10秒
「あんたたち、知り合いだったの?」
保田が意外と言う顔で二人を交互に見ていた。
「え?保田さんも?」
保田とアヤカは、元々仲が良かったらしかった。
アヤカは、『ココナッツ英会話スクール』で知り合ったのだが
ひとみの親が勝手に決めてしまったので、ひとみは1ヶ月もしないうちに
やめてしまい、アヤカも、そのままハワイの方の大学へと進んでしまった。
アヤカが抱きついたり、呼び捨てで呼ぶのは、誰にでもそうなのでアヤカに
取っては普通の事なのだが、なにぶんタイミングが悪かった。
梨華を見ると、またもや、哀しげな表情・・・。
(もぅ、ひとみちゃん、次から次と違う女の人が……(涙))
205 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月14日(金)19時25分48秒
ひとみが、あたふたとしていると、アヤカはお構いなしに、ひとみに話しかけて来た。
「携帯教えてくれないから、ひとみの家に電話して、聞いたんだよー」
「家に電話すればいいじゃない…」
ひとみは梨華をチラチラと見ながら、気が気でない様子。
「なに、さっきから見てんの?」
「あ、いや、その…」
保田は時計を見ると、梨華に「もう上がっていいよ」と言って梨華を帰そうとした。
「アヤカ、今度さー時間作るから、またね!」
ひとみは、それだけ言うと、コンビニを出ていった。

「ひとみ、どうかしたの?」
アヤカは、不思議そうな顔をしていた。
「あんたタイミング悪すぎ!」
保田も苦笑混じりに言った。
206 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月14日(金)19時26分41秒
ひとみにとって、今日は最悪だった。昨日は最高に甘い日々を
過ごしていたのに、1日たったら、雲行きは暗転…。
尤も、ひとみ自身も悪いのだが・・・。

暫くすると、梨華が出て来た。
「梨華ちゃん……」
しかし、梨華は無言で歩いて行ってしまう。
(ガーン。また怒らせちゃったかなー・・・)
「アヤカはさぁ、英会話で一緒だっただけなんだよ…」
「呼び捨てなんだ、お互い……」
「別に、深い意味はないよ…。それに、アヤカとは何もないし」
「でも、アヤカさん、ひとみちゃんに抱きついてた…」
「いや、ハワイの方じゃ普通らしくて……」
それがイヤな事もあって、すぐにやめたのに、梨華に見られてしまっては元も子もない。

「私は、ひとみちゃんのなんなの?」
梨華はひとみを見つめると、涙を浮かべていた。
「なにって・・・」
「ひとみちゃんの優しいところ大好きだけど…。誰にでも優しいところは嫌い!」
「誰にでもって…」
それが普通だと思っているひとみには、心外だった。
(保田さんといい、中澤といい何が悪いの?)
「優しい訳じゃないよ。困ってる人がいたら、助けたりするのが普通じゃないの?」
納得出来ないひとみは反論する。
207 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月14日(金)19時27分28秒
「……分かってくれないならいいよ、もう。知らない!」
梨華はひとみに怒ったような素振りで言うと走っていってしまった。

「梨華ちゃん……」
呆然とするひとみに、また激しい雨が降って来た・・・。
(なんで梨華ちゃん、そんなに怒るの?訳わかんないよ…)
ひとみは、ずぶぬれになりながら駅まで行こうとした。

そこへ、梨華が戻ってくる。
「そのまま帰ったら風邪ひくでしょ。私のせいで風邪ひいたらイヤだから…」
そう言うと、梨華は、ひとみの手を握った。
梨華の手もひどく冷たかった。
「梨華ちゃんだって、手冷たいじゃん…」
顔を上げると、梨華もずぶぬれになっていた。
雨で濡れているのか、涙で濡れているのか、梨華の顔はぐしゃぐしゃだった。
(梨華ちゃん…泣いてるの???)
梨華は、ひとみから顔をそむけると、歩き出した。

208 名前:JZA−70 投稿日:2001年09月14日(金)22時07分28秒
初レスです。微笑ましいストーリー、楽しませて頂いてます。
このまま痛くなるのでしょうか?風板の方がかなり痛いのできついです…(涙)
ヤッスーの大人な感情、良い感じ〜♪ 早速の新メンも楽しみです。
209 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月14日(金)22時34分28秒
吉澤くん!君はもう梨華ちゃんを抱いてしまいなさい。
雨の中ずぶ濡れ…もう、これしかない!
210 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月14日(金)22時51分46秒
おがわっちはでてくるんですかね?
211 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月15日(土)11時46分39秒

−51−

梨華は家に着くと、バスタオルを持って来て、ひとみに押しつけた。
「お湯入れてくるから…」
そう言って、浴室へと行ってしまった。

(はぁぁ。梨華ちゃん、そぉ〜とぉ〜怒ってるなぁ…)
ひとみは取りあえず、靴下を脱ぐと足を拭いて部屋に入った。

(まだ新しい制服になってから1週間くらいしか経ってないのに(涙))
ひとみは哀しくなりながら、制服のジャケットを脱いだ。

梨華が戻ってくる。
「ひとみちゃん、先に入っていいから…」
「いいよ、梨華ちゃん先に入りなよ。私は平気だから」
「私のTシャツとか適当に使っていいからね。お湯沸かしてくる」
そう言って、梨華はキッチンに行ってしまう。
212 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月15日(土)11時47分37秒
(適当にって言われてもなぁ。とりあえず気持ち悪いから制服脱いじゃお)
全身が濡れてしまって、服がまとわりついて気持ち悪かった。
しかし、お風呂に入ってからでないと着替えられない。
ひとみはネクタイを外すと、ワイシャツ1枚でバスタオルにくるまった。
(明日までに制服乾くかなぁ。イヤだな、なんか…。でも、どうやって帰ろうかな・・・)

ひとみが、ぼんやりと考えていると、
「ミルクティだけど、飲んでて。少しはあったまるでしょ」
梨華がマグカップを差し出す。
「ありがとう」
ひとみは受け取ると素直に喜んだ。
(優しいよね、やっぱり梨華ちゃんは…)

ひとみが飲み終えた頃、梨華の声がした。
「じゃぁ、私 先に入るね」
「うん・・・」

梨華が浴室へ行ったので、ひとみはワイシャツを脱いだ。
(やっぱ、まとわりついて気持ち悪いや。梨華ちゃんもお風呂に入った事だし、いいよね)
一人納得すると下着まで、濡れていたので、ひとみは思い切ってブラも取った。
(さすがに、下はちょっとねぇ…)
ひとみは苦笑いすると、スカートを脱ぐ。
(それにしても、マヌケな姿だなぁ)
鏡に映った自分の姿を見てひとみは笑った。
213 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月15日(土)11時48分33秒
丁度その時、雷が光った。
ひとみは、思わず窓を見る。外は激しい雨が降り出していた。
(あ〜ぁ、これじゃぁ桜も散っちゃうなぁ…。可哀相に。
 私、まだお花見してなかったよ。梨華ちゃんと見たかったなぁ…)
と呑気に思っていた時だった。
ゴロゴロと雷が凄い音をたてて鳴り響くと同時に、梨華が悲鳴をあげて
後ろから抱き付いてきた。
「ひとみちゃぁん!」
「・・・・・・!!!!?」
驚いたのは、ひとみの方だった。
梨華の手の感触・・・。

(梨華ちゃん・・・・そ、そこは・・・)
梨華の回した手の先は、ひとみの胸だったのだった・・・。

今度は、ひとみが悲鳴を上げる番だった。
「きゃぁ〜」
我に返った、梨華は慌ててひとみから離れた。
「ごめんなさいっ…」
(わたし、もしかして・・・!)
ひとみは前屈みになって座り込んでしまった。
214 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月15日(土)11時49分13秒
「り、梨華ちゃん、お風呂に入ったんじゃなかったの?」
ひとみはバスタオルを掴むと前を押さえて尋ねた。
「入ろうとしたら、雷が鳴ったから・・・。私、雷ダメなの」
梨華は、まだ服を着たままだった。
ひとみは恥ずかしさをこらえながらも"梨華ちゃんズルイ"と思っていた。
「い、いいから、早く入りなよ!」
「う、うん」
梨華もバツが悪いのか、素直に従った。
しかし、そこへ、また雷が鳴り響く。梨華は、またひとみに抱き付いた。
不意に、梨華が抱き付くので、ひとみはバランスを失ってベッドへと
梨華もろとも倒れ込んでしまう。
普段の、ひとみなら大歓迎な展開なのだが、ひとみは全裸に近い状態な訳で、
そっちの方に気を取られていた。
(もぅ、やだよぉ〜…ほんとに、今日は最悪な日だ・・・)
215 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月15日(土)11時52分24秒
逆でも面白かったかも知れませんが、雷に怯える吉澤って想像出来ない(w。

>>208 JZA−70san
初レスありがとうございます。微笑ましいですか、嬉しいです。
微妙に痛くなるかも知れませんが、風ほど痛くはさせません!
新メンあんまり出す予定ないですが、出て来た以上は
少しは出す予定です。(って自分で出して来たし)
保田は、ここでも良い人ですね。いしよしの次に好きなメンバーなんですが。

>>209san
やっぱり、そういう展開になりますよねぇ(w。
でも、お約束通りすると面白くないので、少し変えてみる。

>>210san
辻加護と同じく、こちらも中2コンビですね。<小川と紺野
ちょこっとは出す予定desu。
216 名前:名無しさん 投稿日:2001年09月15日(土)16時35分32秒
(#^▽^)<よっすぃ〜可愛すぎ〜犯しちゃうぞ!>犯しちまえチャーミー
217 名前:JZA−70 投稿日:2001年09月15日(土)21時42分17秒
丁寧なレス、ありがとうございます。
梨華ちゃん、可愛いですね。容姿はもちろん泣き虫で、意地っ張りで、少々我侭
だったりで、萌える要素全開!(しまった!興奮気味…)
対極にあるヤッスーは、可愛い娘は多々いれど、「いい女」はそうそういない。
って感じで期待大です。各スレ同時進行、大変だと思います。頑張って下さい。

218 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年09月16日(日)00時45分37秒
いや〜梨華っちって大胆?(w
よっすぃ〜が怯えてもおもしろいですよね
219 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月16日(日)03時03分38秒

−52−

「ごめんなさいっ」
梨華は、再び謝ると、ひとみから離れようとしたが、梨華もバランスを崩して、
ひとみの上に乗っかるようなカタチで覆い被さった。
「ぅ………」
「ひとみちゃん…」
梨華は、ひとみの顔をまじまじと見た。
「梨華ちゃん、あんまり見ないでよ。恥ずかしいんだから…」
ひとみは、顔を赤くさせながら、横を向いた。
見れば、バスタオルは はだけてひとみの胸が露わになっていた。
そっちに目をやると、梨華も顔を赤らめた。

「ごめんね。ひとみちゃん……」
「・・・いいけどさぁ。なんか全然ムードないから…」
ひとみは、もうヤケになっていた。
ひとみとて、真希と一緒にお風呂に入った事もあるので、別に裸を見せる事に
抵抗はないのだが(いや、梨華にはある!)こういうカタチだと裸を見せる云々
よりも、なんだか情けなくなってきた。勿論、恥ずかしさもあるのだが。
220 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月16日(日)03時05分44秒
「も、もういいからさ〜。梨華ちゃん早く入ってよ・・・。
 それとも・・・雷が鳴り終わるまで、こうしてる?」
ひとみは照れ隠しで言った。
それでも、まだ梨華が、ひとみの事を見つめているので
「私、身体に自信ないんだから、あんまり見ないの!」
「そんなコトないよ。ひとみちゃんの身体キレイだよ…」
梨華はポツリと言うと、部屋を出ていった。

(キレイって・・・恥ずかしいなぁ…。でも、私見られ損!梨華ちゃんのも…
 って何考えてんだ!しかも、最初に胸まで触られてしまって・・・。はぁ)
ひとみはバスタオルにくるまると、溜息をついた。
221 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月16日(日)03時06分41秒
梨華は湯船に浸かりながら、ひとみの胸の感触や、裸の事を思い出していた。
(なんか、モヤモヤする。なんだろう。私って、えっちぃのかな……)

付き合い始めて早や半年。まだキス止まりの二人だが、なかなかキスから先に進まない
関係に、梨華は、時々もどかしく思う時がある。
(昨日だって・・・)
もしかしたら!と思い、心の準備までした梨華だったが、ひとみは梨華を抱かなかった。
(私に魅力ないのかな。それとも・・・)
梨華の不安は、話は戻るが、やはり「誰にでも優しいひとみちゃん」にも原因があった。
(私が裸だったら、ひとみちゃん迫ってくるのかな…)
そんな事を考えながら、梨華はお風呂からあがった。
222 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月16日(日)03時08分50秒
珍しい時間に更新(w。寝ろよ自分。

>>216san
たまには、逆パターンな感じもいいかな〜っと。

>>217 JZA−70san
感想はめちゃ嬉しいので、大歓迎です〜。
結構、感想からヒントもらったりしてるので。要所要所に混ぜて書いたりしています。
>梨華ちゃん、可愛いですね。容姿はもちろん泣き虫で、意地っ張りで、少々我侭
>だったりで、萌える要素全開!(しまった!興奮気味…)
激しく同意です!可愛い梨華ちゃん、また出てきますので期待して下さいな。

保田は名脇役になりそうですね。ほんとはもっと出したいんですけど。
暫くは、主役のいしよしシーンになりますが。

>各スレ同時進行、大変だと思います。頑張って下さい。
ちょっとあっちは休むかも(苦笑)。1部終了になるし。

>>218 真里っぺ♪san
吉澤は、雷かっけーとか言ってそうですな(w。なんか喜びそうだし。
223 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月17日(月)07時21分38秒
−53−

「ひとみちゃん、お待たせー。ごめんね」
風呂場で、考えていたら、すっかりのぼせてしまった梨華は慌てて出て来た。
「じゃぁ、私も入ってくるね」
ひとみは、この時点で寒気を感じていたが、気にせずに浴室に入っていった。

湯船に浸かると、氷が溶けるように、ひとみの身体にも温かさが戻って来た。
「お風呂は、やっぱり気持ち良いね〜」
独り言を言うと、ひとみは肩まで浸かって目を閉じた。
(この後、どうしようかなー。やっぱ帰らないとなー)
気恥ずかしさもあり、ひとみは、お風呂からあがったらすぐに帰ろうと思っていた。
(そう言えば、私たち喧嘩してなかったっけ)
雷騒動があって、すっかり忘れていたが。
(梨華ちゃん、まだ怒ってるのかなぁ。謝っておけばいいかな…)
ひとみが、呑気にそんな事を考えている合間に、梨華は一大決心をしていた。
224 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月17日(月)07時22分33秒
お風呂から出て梨華から借りたTシャツを着たひとみだったが・・・。
(制服は置かせてもらって、ジャージでも借りて帰ろうかなー。明日の朝、くればいいもんね)

「梨華ちゃん、私、帰るねー」
ひとみは既に帰る事しか頭になく、梨華の事は全然注意をしていなかった。
既にベッドに潜り込んでいた梨華は、
「今日は、ひとみちゃんを返さないよ…」
「え〜?なんで??」
当然帰るつもりの、ひとみは聞き返した。
「ひとみちゃんちにも、今日はお預かりしますって電話で言っちゃったし」
「どうしてよ〜?」
そろそろ家に電話しないといけないと思っていた、ひとみは思わず聞いてしまった。

「イヤなの?」
途端に梨華が哀しそうに沈んだので、ひとみは慌てて否定した。
「違うけどさぁ、だって悪いじゃん・・・」
ひとみは梨華に近づくと
「イヤな訳ないじゃん。梨華ちゃんのコト、大好きだしさ」
照れながら言うひとみに、梨華は、ひとみの腕を掴んで引き寄せた。
「だったら、一緒に寝ようよ…」
(ひとみちゃんの鈍感!ここまで言っても分からないの?…哀しいよ…もぅ)
225 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月17日(月)07時23分44秒
しかし、ひとみは
「あぁ、私はいいよ。どっかその辺で寝るから」
あくまでも、一緒に寝る事を拒むひとみに梨華は苛立ちを覚えていた。
「私と一緒に寝れないの!」
その声に、ひとみは驚いた。
「梨華ちゃん?何怒ってるの??」
梨華はハッとすると
「別にそうじゃないけど・・・」
「あのね・・・」
ひとみは恥ずかしそうに、梨華に耳打ちをした。
「下着付けてないから・・・」
さすがのひとみも、下着までは借りられないので、Tシャツだけの姿だった。
(下着なんて、いらないじゃん)
とは、梨華もあまりに露骨で言えなかったので
「そんなの気にしないよ」
「でも・・・」
(私が気にするって!今日の梨華ちゃんおかしいよ・・・)
しかし、ひとみもあんまり拒否ばかりして、梨華をますます怒らせるのも
イヤだったので、梨華の言葉に従った。
「お邪魔しま〜す」
ひとみもベッドに潜り込んだ。

(よぉ〜っし!これからが、本番よ!!)
妙に意気込む梨華の心とは裏腹に、全くその気のないひとみは
「梨華ちゃん、おやすみぃ〜。明日さぁ、早く起きるけど許してね」
そう言って、梨華に背中を向けて寝の体勢に入ってしまった。
226 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月17日(月)07時43分08秒
やりたいあまりに怒り口調のリカちゃん超ウケる。
227 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月17日(月)19時49分25秒
据え膳食わぬは男の恥だぞ!よしこ
梨華ちゃんに恥かかしちゃダメだよ。
食っちゃえ食っちゃえ(優しくネ)
228 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年09月17日(月)22時30分40秒
(〜^◇^〜)<よっすぃ〜いつもはそのこと考えてるのに・・・
( ´ Д ` )<梨華先輩も大胆だね〜・・・わ、私も頑張ろうかな・・・

>Charmy Blue
勝手にそんなこと(後藤の台詞)書いてすいません
229 名前:名無し男 投稿日:2001年09月18日(火)01時10分19秒
吉澤土管。気付け(w
230 名前:レイン 投稿日:2001年09月18日(火)01時28分56秒
も〜ヨッスィーの鈍感!
231 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月18日(火)07時10分43秒

−54−

(ちょっと、ひとみちゃん!それはないんじゃないのぉ?)
さすがの梨華も、キレ気味になっていた。

梨華は、ひとみの方に向き直ると、わざと身体を背中に密着させた。
(ん〜?梨華ちゃん???)
寝付きの良いひとみは、既に寝かかっていたのだが、梨華の柔らかい感触に
寝ぼけながらも振り返り、ひとみも梨華の身体に手を回した。
(梨華ちゃんって、柔らかいんだよね〜・・・ん???んー???)
ひとみは、梨華の身体を撫で回した。
直接肌に触っている感じが・・・。
さすがの、ひとみも、この時点で気づいたのだが・・・。

(梨華ちゃん、もしかして、裸?)
ひとみはいっぺんで目が覚めてしまい、逆に意識し始めていた。
(梨華ちゃんって、いつも寝る時、裸なの???)
ひとみは目を開けるのを拒みつつ(きっと不自然な顔をしているのであろう)
自分に、落ち着けーと言い聞かせていた。
きっと、今、梨華は自分を見つめているハズだ。
それが分かるので、ひとみは余計目を開ける事が出来なかった。
(どうしよう・・・)
ひとみが、まごまごしていると、梨華の息がかかり、くちびるが触れた。
232 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月18日(火)07時13分31秒
(梨華ちゃん、もしかして、それって・・・)
さすがに鈍感なひとみも、やっと気づいたのだが・・・。
「ひとみちゃん・・・」
ひとみは呼ばれて、恐る恐る目を開けた。梨華の目が潤んでいる。
「ねぇ、ひとみちゃん、私を抱こうとしないのは何故?」
いきなりストレートに聞いてくる梨華にひとみは戸惑いを隠せなかった。
「そういうんじゃないよ・・・」
「私は、ひとみちゃんが欲しいよ・・・」
「梨華ちゃん・・・」
「私って、魅力ないの?」
「梨華ちゃんのコト、大事に思ってるから、抱けないんだよ・・・」
「私はひとみちゃんに愛して欲しい」
「どうしたの?そんなに不安?」
ひとみは、梨華を見つめた。

233 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月18日(火)07時15分02秒
「ひとみちゃんモてるし、優しいから…」
(やっぱり気にしてるんだ・・・)
「私が愛してるのは、梨華ちゃんだけなのに・・・」
「ひとみちゃんに、その気がなくても、ひとみちゃんの行為が
 その相手を、その気にさせてるんだよ?それに気づいてる?」
梨華は、話しながら、なんで今、この話をしているんだろう?と思っていた。
「優しさが、時には人を傷つけるコトも分かってね。それで哀しむ人いるんだから」
梨華は、それだけ言うと、ひとみに背中を向けてしまった。

(梨華ちゃん・・・)
ひとみは声をかける事が出来ずに、梨華の背中を見つめていた。
(優しさが相手を傷つけてる・・・か・・・)
234 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月18日(火)07時16分15秒
梨華も決心して、ここまでしてくれたのに無にしてしまった・・・。
それに気づかなかったひとみは、自己嫌悪に陥った。
しかし、それにつけ込んでしてしまうのは、もっとイヤだった。

「梨華ちゃん、私、まだ梨華ちゃんとは、このままでいいと思ってたの。
 なんか関係持っちゃったら、それだけの関係になりそうで、それがイヤだった。
 梨華ちゃんの気持ちに気づかなくてゴメンね」
ひとみは、そっと梨華の背中に触れると、抱きしめた。
梨華は黙って聞いていた。

「ひとみちゃん。分かったから、もういいよ。私も先急いじゃったね。おやすみ」
梨華は、そのままの体勢で答えた。
ひとみも、そのまま抱きしめていたが……
(すっごい気まずいよ、これじゃぁ。このまま朝迎えるのはイヤだな…)
しかし、このまま二人は眠ってしまった。
235 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月18日(火)07時19分07秒
もうそろそろ甘甘シーンが、また出てきまっす。

>>226san
梨華ちゃんすっかり萎えたらしいです(w。あぁ可哀相。

>>227san
(0T〜T0) <食えませんでしたT_T ごめん梨華ちゃん

>>228 真里っぺ♪san
>(〜^◇^〜)<よっすぃ〜いつもはそのこと考えてるのに・・・
(0^〜^0)<いつもじゃないですよぉ〜
>( ´ Д ` )<梨華先輩も大胆だね〜・・・わ、私も頑張ろうかな・・・
( T ▽T )<ごっちんは未遂だったんだよね〜。でも気づいてもらえただけいいよぉT_T

君らカップルも、ガンガレ!
こっちのごっちんにも頑張ってもらいたいです(w。

>>229>>レインsan
肝心な時に気づかないダメ男でした。
236 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月18日(火)10時23分03秒
またもや…焦らしますね〜
ここまでくると読んでるこっちがムラムラしてくる。
よしこが抱かないならオイラが梨華ちゃんを…(以下自粛)
237 名前:名無し男 投稿日:2001年09月18日(火)19時04分09秒
神様・・・
238 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月19日(水)22時34分44秒
仏様・・・
239 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月19日(水)22時48分29秒

−55−

翌朝、ひとみは激しい悪寒で目が覚めた。
見ると布団は、梨華が股に挟んでいて完全に持っていかれていた。
ひとみはTシャツ1枚の状態であった。
頭も喉も痛いし、何より熱っぽかった。
(あちゃ〜、マジで風邪ひいたみたい・・・)
ひとみは、ふらふらと立ち上がると、梨華には気づかれないように
下着を身につけた。完全には乾いていなかったが、昨日の夜よりはマシだった。

(よし!これでOKと・・・)
ひとみは一旦家に戻ろうと思い、こっそり帰ろうとしたのだが・・・
「はっくしょん……」
やたらデカイくしゃみをしてしまった。
「ひとみちゃん?」
梨華の声がする。どうやら、起きてしまったらしい。
(やばっ。早く出なくちゃ・・・)
しかし目眩がして、ひとみは、よろよろと倒れそうになってしまった。
240 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月19日(水)22時49分27秒
「大丈夫!???」
驚いた梨華は、そのままベッドから抜け出すと、ひとみを抱きかかえようとしたが、
ひとみの体重を梨華が支えられるハズもなく(失礼!)梨華を下にしてベッドに
倒れ込んでしまった。
(昨日から、こんなのばっかり・・・)
しかし、ひとみの身体が異様に熱いのに気づいた梨華は、慌ててひとみの額に手を当てた。
(凄い熱・・・)
「ひとみちゃん、熱が・・・」
「大丈夫だよ…」
ひとみは梨華の手を、おろさせ、改めて梨華を見て、ひとみは目を見開いた。
みるみる、ひとみの顔は真っ赤になり、目を逸らせた。
梨華は、この時、気づいた。自分が何も身につけていなかったことを。
「きゃぁ…!」

(梨華ちゃん、ますます熱が・・・)
そのまま、ひとみが色々な意味で倒れたのは言うまでもない。
241 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月19日(水)22時52分03秒
っつうわけでお約束通り風邪をひきました。
なんか話が相変わらずなかなか進まない(w

>236san
すみません。ヨシコに、その気がなかったばっかりに
242 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月19日(水)22時56分40秒
マッパに気付かない梨華ちゃんに萌え
243 名前:JZA−70 投稿日:2001年09月20日(木)03時25分00秒
今回は布団が餌食というか、風邪を頂いたよっすぃーが餌食というか…
しかし、裸で挟まれたりしたら… くう〜!た、た、たまら(自粛
この風邪以降、比較的対等だった二人の力関係に影響が!?
なんかこの寝癖が、最後まで二人のえっち成立に影響しそうな気がします。
244 名前:パスカル 投稿日:2001年09月20日(木)09時52分40秒
初めて感想書きます。

風邪…お約束なんだけど…笑った。

続きにも期待!
245 名前:名無し男 投稿日:2001年09月20日(木)17時57分26秒
今日は日中ずっと外にいたので照り返しはきついわ蚊に刺されるわで大変でした。

吉澤、ホント石川に振りまわされてるって感じだ(w大丈夫か?
246 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月20日(木)20時16分34秒

−56−

(私のせいで、ひとみちゃん風邪ひいちゃった…)
梨華は、ベッドで寝ているひとみを見つめながら、自責の念にかられていた。

「梨華ちゃん・・・」
ひとみは、うっすらと目を開けると梨華の名前を呼んだ。
「なに?」
「学校行ってね。もうそろそろ時間でしょ・・・」
ひとみは時計を気にしながら言った。
「何言ってるの?私も休むよ」
当然と言った顔で梨華は答える。
「梨華ちゃんは、行って。お願いだから…」
「私のせいだもん。ひとみちゃんのそばにいる!」
梨華は、ひとみの手をギュっと握った。
「梨華ちゃんのせいじゃないよ。だから・・・」
気持ちは嬉しかったが、梨華まで休んだら、きっとヘンな噂を立てられるに決まっている。
迷惑をかけたくなかった。
「ダメ!ひとみちゃんのコト、放っておけないよ」
「そういうトコ、意地っ張りなんだから…」
何を言っても無駄だと思ったひとみは、諦めた。
247 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月20日(木)20時17分26秒
「だって、ひとみちゃんも言ったじゃない。
 "困ってる人がいたら、助けたりするのが普通だ"って」
「私は別に、困ってないもん・・・」
(こういう時にズルイな、梨華ちゃんは)
「ひとみちゃんだって、意地っ張りだよ…」
「そうかな・・・」
「そうだよ」
梨華は顔を近づけると、ひとみのくちびるに軽く触れた。
熱のせいで、ひとみのくちびるは、いつもよりも熱かった。
「ダメだよ。風邪移っちゃうよ」
(ホントは、もっとしていたいけど・・・)
248 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月20日(木)20時17分59秒
「キスで、ひとみちゃんの熱が下がればいいのに…。
 そうしたら、私、何回でも、ひとみちゃんにキスしちゃうのにな」
梨華が真面目な顔で言うので、ひとみは笑ってしまった。
「なんで、笑うのよぉ」
梨華の顔が少し膨れた。
「梨華ちゃんの発想ってカワイイね。でも、そんな事されたら
 ますます熱上がっちゃうよ。さっきみたいに・・・」
梨華の顔が、サーっと赤くなった。
「イヤだぁ。言わないでよ。必死だったんだからアレでも…」
全裸だったのかと思うと、今考えても赤面してしまう。
「アレで、確実に1℃は熱上がったね」
「もぅ、ひとみちゃんの意地悪ぅ…」
「梨華ちゃんとだったら、熱が下がらなくたって構わないよ」
熱があるせいか、ひとみの目は更に潤んでいた。
(ひとみちゃん、そんな目で見つめられたら、またキスしたくなっちゃうじゃない)
梨華は、ひとみの手を握りしめると、さっきよりも長めにキスをした。
249 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年09月20日(木)20時20分06秒
梨華はくちびるを離すと
「そろそろ家に電話した方がいいね…」
そう言って、ひとみから離れようとした。
「いや。もっと梨華ちゃんのくちびるが欲しい…」
ひとみは、梨華の袖を掴むと梨華を見つめた。
「ひとみちゃん…」
病気をすると人間気弱になるものだが、甘えてくるひとみを見て
梨華は、愛おしくなってしまう。
不謹慎ながら、昨日の夜のひとみが、そうであれば更に良かったなどと、
梨華は思っていた。

「梨華ちゃんのキスで熱が下がるんでしょ?……だったら、もっと欲しいな」
普段のクールなひとみからは、およそ想像出来ない甘えた声で言う。
「じゃぁ、私が病気の時は、倍にして返してね」
ひとみは、こくんと頷いた。
(ひとみちゃん、可愛すぎ〜♪)
梨華は、思わず顔を胸に抱き寄せた。
むぎゅ〜…。
「梨華ちゃん、苦しぃ…よ」
「ごめんね」
(ひとみちゃん病人だったんだ。いけないいけない)
梨華は、ひとみを再び寝かすと、ひとみにキスをした。
ひとみは満足気な顔をして、眠ってしまった。
250 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月20日(木)20時25分28秒
更新です。

>242san
吉澤の事しか頭になかったから(w

>243 JZA−70san
二人はえっちまで行くのかどうか・・・
ここのいしよしは、そう簡単には(苦笑)

>244 パスカルsan
たまにはお約束もいいでしょうってことで。

>245san
今日は寒かったです(東京)。
二人の仲はイイ感じになりましたよー。
実は今回のシーンがお気に入り。
251 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月20日(木)23時08分49秒
いつも読んでます。
更新がんばってください。
252 名前:レイン 投稿日:2001年09月21日(金)00時36分12秒
いいですぅ〜
この甘くとろける様な
二人のシーン。萌えます
253 名前:名無し男 投稿日:2001年09月21日(金)03時03分28秒
(*゜o゜*) ポッ
254 名前:パスカル 投稿日:2001年09月21日(金)12時34分22秒
もうとろけちゃいそうです。
さっきからよだれが止まりません。僕も病気かな…
255 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月21日(金)19時24分47秒

−57−

ひとみの家に電話を入れると、ほどなくして、ひとみの母が迎えに来た。
「梨華ちゃん、ウチのひとみが迷惑をかけて」
ひとみの母が頭を下げる。
「全然そんな事ないんですよ」
「今まで病気した事なかったのにねぇ」
「今、眠ってるんですけど、お医者さんには連れて行った方がいいと思うんで」
「ありがとうね、梨華ちゃん。梨華ちゃんにも迷惑かけちゃったわね」
「ほんとに、そんな事ないんですよ」
(だって、私のせいで……)
ひとみの母に支えられながら、ひとみは帰って行った。

「私も、これから学校行かなくちゃ…」
梨華も制服に着替えると、学校へと急いだ。
256 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月21日(金)19時27分24秒
当然?ひとみが学校を休んだ事は、学園中に知れ渡っていた。
そして、紺野の耳にも当然入っている訳で、紺野は自分のせいで
ひとみが熱を出したのではないか?と心配していた。

「そんなに気にする事ないよ、紺ちゃん」
紺野と一緒にダンス部に入部した、同じクラスの小川麻琴が言った。
小川は、紺野とは違ってダンスもうまいし、勉強も出来るいわゆる優等生タイプ。
紺野は逆で、ダンスも下手だし、勉強も人並み程度。どちらかと言うと落ちこぼれ。
しかし、二人は仲が良かった。
そして小川は、真希がキレた相手の矢口のファンでもあった。

257 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月21日(金)19時28分23秒
「でも、私が傘借りなかったら、吉澤先輩、雨に濡れる事なかったのかも知れないし」
紺野の目はまた泣きそうになっていた。
「泣いたってしょうがないじゃん。紺ちゃんの悪い癖だよ」
小川は慰めたつもりだったが・・・。
紺野はひとみから傘を借りたので、また返す時に話すきっかけが出来て、非常に舞い
上がっていたのだが、ひとみが風邪で休んだと言う話を聞き、一転して落ち込んでしまった。
「私が部活の時に、矢口部長に聞いてみるから…」
(よし!私も、矢口さんと話すきっかけが出来た!)
「まこっちゃん、ありがとう」
(やっぱり、まこっちゃんは頼れるね)
小川が、そんな事を考えているとは知らずに、紺野は素直に喜んだ。
258 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月21日(金)19時29分26秒
「珍しいよな、アイツが休むなんて」
矢口と真希が、校庭で昼食を取っていた。
「よっすぃー、いつも皆勤賞だったのにねぇ」
「なんかあったのかな…石川も休んでるし」
詳しい話は聞いてないが、中澤から朝聞いて、真希もびっくりしたのだった。
「吉澤が、ダンス部の生徒と一緒に帰って行くのは見たんだけどな」
「そうなの?」
真希は初耳だったので、思わず聞き返した。
「まぁ、それとこれが関係あるか、どうかは分かんないけど」
「石川先輩も休んでるんでしょ?二人の間に何かあったのかも」
意味深な事を真希が言う。
「何かってなんだよ?」
「風邪をひくような行為を・・・」
「ぶほっ」
矢口は、むせかえった。
「お前、何考えてんの?昼間から、やらしいなぁ…」
矢口はハンカチを出すと、口を拭いた。
「朝から、胸触ろうとする人に、そんな事言われたくないんですけど」
真希もやり返した。
「それは、もう言わないでくれよ・・・」
矢口は勘弁してくれと言う顔をした。
「学校終わったら、よっすぃーの家にお見舞いに行ってくるよ」
「おいらも部活終わったら行こうと思ってる」
259 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月21日(金)19時30分38秒
結局梨華が学校に着いた時は、既に午後の授業が始まる寸前であった。

席に着くと、隣りのあゆみが声をかけてきた。
「どうしたの〜?よっすぃーと何かあった?」
「なんで知ってるの?」
正直、梨華は驚いた。噂が広まるのは早いものだが、もう話は通じているのか…。
「よっすぃー熱出しちゃって・・・」
「熱って…」
「あとで、話すね」
「うん」
そしてチャイムが鳴った。
260 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月21日(金)19時32分47秒
過激なシーンのない方が安心する(w。
こちらも、また暫くはオフシーンですね。
新メン出してしまいました。あんまり良くないかなぁ。
自分のイメージで書いてるので、まぁ別にいいんですけど。

>251 san
ありがとうございます。やっぱ、こっちの方がホッとする(w。

>252 レインsan
>253san
いしよしの激甘シーンは、恥ずかしくなりますね(苦笑)。
でも萌えちゃうんですけど。

>254 パスカルsan
病気ではありません。作者の方が病気です(w。
261 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月21日(金)23時43分33秒
新メンのアタックがあってまた波乱っていう展開を希望!
いしよし、やぐごま両カップルに。
262 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月22日(土)11時01分29秒

−58−

放課後、梨華が帰ろうとすると、松浦が待っていた。
「梨華先輩!」
「亜弥ちゃん」
「吉澤さん、大丈夫なんですか?」
「うん。これからお見舞いに行こうと思ってるんだけど…」
「私も心配しましたよ。梨華先輩がお見舞いに行くなら私は行くのやめます。
 二人の邪魔したら悪いから」
「なに余計な心配してんの?亜弥ちゃん」
へへっと松浦は笑うと『吉澤さんによろしく言っておいて下さい』と言って
部活へと行こうとした。
「亜弥ちゃん、テニス部入ったんだよね」
「はい」
「頑張ってね!」
「ありがとうございます。梨華先輩も、吉澤さんと頑張って下さいね!」
「うん」
亜弥を見送りながら、何を頑張るのか、首を傾げていた。
263 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月22日(土)11時02分50秒
「石川ー」
「中澤先生・・・」
朝、中澤に電話したのは、梨華だった。
多分、何か言われるとは思っていたが・・・。
「あの、中澤先生は、誤解されてるかも知れませんが、私たちの間には何もありませんから」
「おぅ?」
中澤がニヤリとする。
「ウチ、まだ何も言うとらんで?まぁ、何してもかまへんけどな、ほどほどにしときや」
梨華は真っ赤になる。
「ほんとに何もなかったんですよ」
(いろいろとハプニングあったし…何もなくはなかったけど…)
「あんまり強調すると却ってぁゃιぃで?ま、吉澤に宜しく言っておいてや。
 頑張るのも、えぇけど、違うとこも頑張れってな」
中澤は笑いながら、行ってしまった。
(はぁー。平家先生にも、同じ話してるんだろうなぁ…)
梨華は、また溜息をついた。
264 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月22日(土)11時03分53秒

「石川先輩!」
今日は良く呼ばれる日だと思いながら、梨華は振り返った。
「ごっちん」
「今、中澤の姿見えたけど、またなんかヘンな事言われたんでしょ?」
「あたり」
梨華は苦笑まじりに答えた。
「ほんとはどうなの?」
「えぇ?」
梨華は真っ赤になる。
「ごっちんまで・・・」
「冗談だって!よっすぃーとの仲が壊れなければ仲良し良い事じゃん!」
そう言えば、忘れていたが、ひとみと些細な事で喧嘩していたのだった。
ひとみが熱を出したおかげで、うやむやになっていたが。

「これからお見舞いに行くんでしょ?」
「うん」
「じゃぁ、邪魔しちゃ悪いから、私は石川先輩が帰ってから行こうかなー」
「そんな気遣わなくていいって」
265 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月22日(土)11時04分51秒
「でも、結構病気の時ってさ〜、甘えたくなっちゃったりするじゃない。
 ウチら、私もやぐっつぁんも病気一つしないからそういうの憧れるんだよねー。
 あんなよっすぃーでも、やっぱり石川先輩に、甘えたりするのかなと思うと…」
"あんな"が気になったが、確かに、今朝のひとみを見て、梨華は、ひとみを愛おしく
思ったのは事実だった。
「今度、ごっちんも風邪ひいて、矢口先輩を誘惑すればいいじゃない」
"誘惑"と自分で言って、昨夜、ひとみをモノに出来なかった事を思い出し梨華は赤面した。
「わ〜ぉ、石川先輩の口から、そんな大胆な発言聞くとは〜」
いささか、真希は興奮気味で言った。
「誘惑ねぇ、一回未遂に終わってるからな…」
真希はぼそっと言ったが、梨華には聞こえなかったらしい。
「何か言った?」
「うぅん。やっぱり、何かあったんでしょ〜!」
「何もないってば〜!私、先に帰るね」
梨華は、早口で言うと、急いでその場から去って行った。
(何かあっても、なくても、色々想像されちゃうんだもん。だったら
 何かあったほうが良かったよ・・・。なんてね・・・)

梨華は自転車に乗ると、お見舞いには、やっぱりお花とベーグルかな?と思っていた。
266 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月22日(土)11時07分10秒
早めの更新です。

>261san
新メンのアタックっすかぁ。まだ先の展開考えていないので
一応取り入れる方向で考えてみますね。どうなるか分かりませんけど。
ていうか、明日以降の分、まだ書いてないし。
267 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月22日(土)11時55分27秒
甘えるよしこに期待。
つーか、よしこは病気になっても異様な早さで回復しそうなイメージがある。
268 名前:名無し男 投稿日:2001年09月22日(土)13時29分10秒
!!!
ぁゃιぃにワラタ!!

さて、サッカーしに行くかな。

269 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月22日(土)14時50分12秒
新メンは登場させないの希望
270 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月23日(日)12時04分18秒

−59−

部活が終わった後、小川は、矢口を掴まえて、ひとみの事を聞き出そうとした。
「ん?吉澤?熱出して休んでるけど、それは小川も知ってるんだろ?」
「はぃ。もう少し詳しく聞きたいんですが……」
矢口は小川の隣りにいる紺野を見ると、昨日の帰りの事を思い出したようだった。

「あ、お前、昨日吉澤と一緒に帰らなかったか?」
「ぇ?」
紺野は、小川の後ろに隠れた。
「違うんならいいんだけどさ、似てたような気がしたから」
「いえ、私です・・・」
「あ、そう」
「私のせいで、吉澤先輩風邪ひいたのかも知れなくて…」
「なんだよ、それ?」
紺野が説明すると、矢口は笑った。
「まぁ、気にする事ないだろ。紺野と別れてから、かなり時間経ってるしな。
 多分、石川のバイト先まで行ったと思うから違うと思うし。全然責任感じる事ないよ」
「はぃ、ならいいんですが」
「今日、吉澤の見舞いに行くから、紺野が心配してた事言っておくよ」
そう言って、矢口は紺野の肩を叩いた。
(結局、紺ちゃんが美味しいトコ持ってくんだもん。ズルイなぁ…)
小川は横目で、紺野を羨ましそうに見ていた。
尤も、紺野の目当ては矢口ではなく、ひとみなので、別に本人は美味しいとは
思ってもいないのだろうが。
271 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月23日(日)12時05分10秒
「矢口部長」
控え室に戻ろうとする矢口を呼び止める。
「ん?」
「さっき言った歓迎会延期の話ですけど・・・」
休憩の後に言われた、明日の新人歓迎会は、ひとみが病欠の為延びたのだったが
日程が決まっていなかった。
「その話も、今日吉澤に聞いておくよ。どうせ、お前ら吉澤がいなけりゃ
 来ないんだろ?」
「はい」
紺野が即答する。
「私は違いますよ!私は、矢口部長がいれば・・・」
小川が慌てて付け加える。
「はいはい、分かった分かった。紺野の事は良く吉澤に言っておくよ」
「あ〜。やめて下さい。そんな事言われたら、私泣いちゃいます…」
「なんじゃ、そりゃ?まぁ、いいや。じゃぁな」
「「お疲れさまでしたっ」」
二人は深々と頭を下げた。
272 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月23日(日)12時07分18秒
更新です。
明日以降更新は未定です。

>267san
甘えるよしこ良いですねぇ。使おう(w。
>よしこは病気になっても異様な早さで回復しそうなイメージがある。
ほんとそうですね。

>268san
「あやしい」の「し」がイマイチ出なかったなぁ(w

>269san
すんません。話の流れ上、ちょっと新メン出さないと話が繋がらないので。
やっぱり良く思われてないようなので(苦笑)考えます。
273 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月23日(日)14時03分48秒
新メンの二人はいいキャラしてると思うんですけどね。
もう出ないのですか?残念ですね。
274 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月23日(日)15時11分03秒
ごめんなさい、新メンが出てくる回は読み飛ばしてます
275 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月23日(日)19時13分59秒
こだわってるなあ。
出す出さないを決めるのは作者の権利。
読む読まないを決めるのは読者の権利。
どっちも強制できないし、して欲しくないし。
276 名前:名無しさん 投稿日:2001年09月23日(日)23時45分09秒
気にせず我道をいってください。楽しみにしています。
277 名前:JZA−70 投稿日:2001年09月24日(月)00時50分04秒
あは!新メンバー、皆むちゃ可愛いですね。(リアルでですよ!)←好みはともかくね。
可愛さ請負人の作者さん(勝手にスマソ)には、存分に新メンバーを楽しんで
頂きたいと…(逆に負担が増大しそうな気が…)→代わりに読者が楽しむ!(理不尽だ?)
既存2カップルにどう影響するか楽しみです。なにげに新メン、強そう…
なんか「恋しちゃ2」→「3」→「4」と行きそうでワクワク。(長編ですよね?)
と、楽しんでおります。ご自身に合わない部分は、お任せです〜(ワラ

278 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月24日(月)14時59分45秒
>273-277san
ご意見ありがとうございます。読み飛ばしてるとハッキリ書かれると
凹みますが、それは読み手の自由なので(苦笑)哀しいけど。
最初の予定通り書きたいと思います。あんまり出す気はもともとなかった
んですけど。とりあえず、今週中には更新出来ると思います。
全くこちらは手を付けてない状態でして…。空板はガンガン逝きますけどね(w。
279 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月24日(月)15時01分57秒
>278
間違えた、風の△の方だった。
280 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月24日(月)19時37分36秒

−60−

梨華はひとみの部屋に入ると、そっとひとみに近づき手を握った。

ひとみの母の話だと、熱はもう下がっているらしい。
明日は日曜なので、ゆっくり休めば月曜から学校には行けそうだとの事だった。

眠っているらしいひとみは、嬉しそうな顔をしている。
(楽しい夢でも見てるのかな?ひとみちゃん)

「んんぅ、ダメだよ、そんなとこ…。梨華ちゃん…」
(ひとみちゃん、どんな夢見てるんだよ、ほんとにもぅ…)
梨華は、ひとみを見ながら、顔を赤らめた。

「梨華ちゃん・・・」
ひとみは急にくちびるを突き出した。
「えぇ?・・」
(これって寝ぼけてるのかな?それとも・・・)
半信半疑で、梨華はひとみの顔にそっと近寄った。
急に、ひとみの白い腕が伸びると、梨華の腕を引き寄せた。
(ひとみちゃん!)
そして、二人のくちびるはぶつかって・・・
281 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月24日(月)19時49分54秒
「お見舞い、ありがとうね。梨華ちゃん」
ひとみは嬉しそうに微笑んだ。
「もぅ!最初から起きてたんだ!!」
梨華はひとみから離れると、ふくれた。
「ゴメンゴメン。膨れる梨華ちゃんも可愛いなぁ」
「からかってるの?ひとみちゃん!」
「冷たいなぁ。梨華ちゃん。病人には優しくしてよぉ」
わざと甘えた声を出す。そして、両手を広げて、またキスを待つポーズ。
(まったくひとみちゃんったら。でも、カワイイからいっか・・・)
梨華は、ひとみに近づくとまたキスをした。
282 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage 投稿日:2001年09月24日(月)20時01分49秒
「う〜ん。スウィ〜ト!これで、私の熱も下がったみたいだよ?」
「からかってるでしょ、さっきから」
「そんな事ないよ。今日はホントにありがとうね。梨華ちゃん。
 梨華ちゃんのおかげだよ」
そう言って、また目を閉じる。
「・・・」
(もぅ何回キスしてるんだろ、、、)
そう思いつつも、キスをしてしまう梨華。
「もっと欲しいって言ったら怒る?」
ひとみはくちびるを離すと、梨華に囁いた。
梨華は真っ赤になると
「さっきから欲しがりすぎだよ、ひとみちゃん…」
急に梨華は恥ずかしくなって俯いた。
ひとみは起きあがると、梨華を抱きしめた。
「ゴメンね。つい‥」
「つい?」
「梨華ちゃんのくちびる気持ち良いから...」
「ヤダぁ、もぅ…」
283 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月24日(月)20時10分01秒
そこへノックする音がして、二人は慌てて離れた。
ひとみの母が、先ほど梨華が買って来てくれた花を花瓶に挿して持ってきた。
「梨華ちゃんからよ」
ひとみのベッドのそばに置くと、ひとみの顔色を見て
「あら、顔赤いけど、また熱出て来たんじゃないの?ひとみ」
「そんなんじゃないよっ。いいから早く出てって!」
「はいはい。梨華ちゃんは、紅茶がいいんでしたっけ?」
「気にしないでください。すぐに帰りますから…」
梨華はお辞儀をした。
(すぐ帰っちゃヤダよ、梨華ちゃん)
「アイスレモンティーがいいんだったわよね?」
まだ、ひとみの母は聞いている。
「もう、いいから出てってよ〜!」
(折角の甘い時間を!!(怒))
「そんな怖い顔しないでよ、ヘンな子ねぇ。じゃぁ、梨華ちゃんごゆっくりね」
284 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月24日(月)20時16分30秒
ドアが閉まると、ひとみは溜息をついた。
「ひとみちゃん、そんなに怒らなくてもいいじゃない」
「だってさぁ、せっかく、また二人きりになれたのに・・・」
「今、二人きりだよ?」
「もぅいいや」
ひとみは機嫌を損ねたらしい。
梨華は、ひとみの前に、ベーグルの入った袋を差し出した。
「これで機嫌直してよ?ひとみちゃん!」
「ん?…これは!!」
ひとみの目の色が急に変わった。
「嬉しいよぉ〜♪ありがとっ。梨華ちゃん」
ひとみは心底嬉しそうな顔で、ベーグルを見つめている。
(ほんとに好きなんだね、ひとみちゃん)
嬉しそうに、早速食べているひとみを眺めながら梨華はベーグルに嫉妬しそうになる。
(すぐ機嫌良くなるなんて、私よりもベーグルの方がいいのかな…)
今度は梨華が機嫌を損ねた。
285 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月24日(月)20時34分19秒
急に黙り込んだ梨華を見て、ひとみは
「あれ?どうしたの?梨華ちゃん。梨華ちゃんも食べたい?」
そう言って、ひとみはベーグルを梨華に1つ取り出して差し出した。
「そうじゃないよっ。私、もう帰るね」
「えー?もう帰っちゃうの?今、来たばっかりじゃない」
「ひとみちゃん、ベーグルに夢中みたいだから」
カバンを持って立ち上がろうとする梨華に、ひとみは梨華の制服の袖を引っ張った。
「もしかして、ベーグルに妬いてる?」
図星の梨華はドキっとしたが
「ま、まさかっ。何言ってんの?ひとみちゃん」
「梨華ちゃんが一番に決まってるじゃないかぁ!」
そう言って食べかけのベーグルを置くと、梨華を抱きしめた。
「そんなんで騙されないんだから」
「そんなに怒らないで?梨華ちゃん。私が一番好きなのは、梨華ちゃんのくちびるだよ」
ひとみは梨華にキスをすると、きつく抱きしめた。
ひとみのくちびるは、まだ少し熱かった。
(熱、まだあるのかな・・・。あんまり無理しちゃ・・・)
「今日は、いっぱいキスしたから、満足だなぁ。これだったら毎日病人もいいかもね」
そう言って、ひとみは笑う。
「ダメだよ。ひとみちゃんは元気じゃないと。それに・・・」
「なに?」
「キスだったら、いつでもしてあげるから」
ぽそっと言って梨華は俯いた。
286 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月24日(月)20時36分39秒
と言う訳で思いつくまま、甘えるヨシコを書いてみました。
これで終了です。
287 名前:R 投稿日:2001年09月24日(月)20時48分36秒
夕方、丁度連載中の三作品を1から読み返してました。
どれもタイプがちがって良い!!!

甘えるよしこ最高です。
もう、この作品はCharmy Blueさんのライフワークとして
ずっと続けて欲しいくらい安定して満足できる作品です。
288 名前:式神 投稿日:2001年09月24日(月)20時57分04秒
CharmyBlueさんの小説を前から読んでいたのですが、
感想を書くのは初めてです。緊張しますね(^^ゞ

Charmyさんの小説は本当におもしろく、安心して読めます。
自分の心の中で、「師匠」と呼ばせてもらっていいでしょうか?(w

これからも、頑張って下さい!!
289 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月24日(月)21時12分08秒
明日の更新はないから(決めつけてる)先にレスしちゃいます。
あったらラッキーと言う事で(w。

>287 Rsan
Rさんって○ー○ーさんですよね?
あまり誉めると調子に乗りますので(w ほどほどに。
しかし、なんか毎日の学園生活を書いてる風で、一向に話が進まなくて
実は困ってたりします。いつ終わるんだよ?みたいな。はぁ(苦笑)。

>288 式神san
嬉しいっす!あの式神さんからレスが付くとは!(感涙
私の方こそ、えっちシーンの師匠として是非(苦笑)。尊敬してます。
あんな風に綺麗にエロく書きたいです。って私は専門じゃないですけど(爆)。
式神さんも頑張って下さいね!!!
290 名前:R 投稿日:2001年09月24日(月)22時30分59秒
違いますよ○ー○ーさんではありません。
○ー○ーさんの作品で投稿者欄に「R」が入ってる作品を今日見つけて
紛らわしいかな?と、思っていたところです。
291 名前:パスカル 投稿日:2001年09月25日(火)00時32分24秒
よだれは何とか止まりましたが…
相変わらず甘いですね〜あんな恋愛してみた〜い!
292 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月25日(火)22時40分26秒

−61−

梨華が帰ってから、1時間ほどして真希と矢口がやって来た。
「もうだいぶ良くなってんじゃん」
真希がひとみの顔色を見ながら言った。
「石川のおかげかな〜?」
矢口は少しからかい半分に言う。
「そうかも知れないっス」
ひとみは頬をゆるませた。
「あ〜、いきなりノロケかよっ。熱いね、君らは」
そう言いながらも羨ましい矢口。
「でも、よっすぃーが学校休むなんて超珍しいからビックリしたよー」
「私だって風邪ぐらいひくさー」
真希はコンビニで買って来た袋を置くと缶ジュースを取り出し
ひとみにも渡した。
「サンキュー。矢口先輩、部活休んで申し訳ないッス」
293 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月25日(火)22時41分09秒
「あー。気にするな。それより、アイツ何だっけ名前…紺野か、お前のコト心配してたぞ」
「紺野...」
一瞬ひとみは首を傾げた。
「ほら、吉澤が傘貸した後輩だよ」
そう言われて、すぐ思い出した。
「あ〜、あのコね。なんで?」
「傘借りたから、吉澤が濡れて帰ったんじゃないかって、自分のせいだと
 思って泣きそうなツラしてたよ」
「あー、そうか」
(あのコ、いつも泣きそうだもんなー)
294 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月25日(火)22時41分52秒
二人の会話を聞いていた真希が首を突っ込んでくる。
「ねぇ、その紺野ってコ、誰?」
「新しく入って来た部活の後輩」
「あぁ、例のコね」
真希は頷く。
小川と同じクラスと言う事は黙っていた矢口だったが、ひとみが補足する。
「ごっちんに分かりやすく言うと、矢口先輩ファンの小川さんと同じクラスのコ
 だよ確か。一緒に入って来たんだ。ねぇ、先輩?」
「う、うん」
(吉澤、また余計な事を…(汗))
「そうなんだ」
真希の目が厳しくなる。
「で、でもアレだな。小川と紺野って性格は正反対だけど仲良いよな」
「私は、2人のコト、良く知らないッスよ」
実際、吉澤は2人の事は、まだ良く知らない。
「そうか。まぁホラ、新人歓迎会もあるしさ、そこで分かるだろ。
 その日程なんだけど、いつにする?」
何もやましい事はないのに矢口は変な汗をかいていた。
「私のせいで延びちゃったんスよねぇ。来週中でもいいんじゃないッスか?
 調整すれば」
295 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月25日(火)22時42分23秒
「何か楽しそうだね。二人とも」
真希が会話に入る。
「そんなことねーよ」
「私も行っていい?」
突然、参加表明をする。
「部員でもないのに来る奴がいるかよ」
「来て欲しくないんだ。邪魔?」
真希が矢口を睨む。
「そーいうんじゃないけど、この前もそうだけど、あんまり顔出して欲しくない
 んだよなぁ………」
矢口は強く言えないので、段々声が小さくなる。

「矢口先輩、照れ屋だからホントは嬉しいんだけど、部長の手前、言えないんでしょ?
 ごっちんもワガママ言っちゃダメだよ」
ひとみがフォローしてくれて矢口もほっとした。
(吉澤、たまには良いコト言うなー)
「でも、よっすぃーだって石川先輩がいたら嬉しいでしょ?」
「そりゃ、もちろん!!」
ひとみは即答する。
(石川のコト出すと、途端にコレだもんな…)
「でも、やっぱ部員の団結を深めるためにも梨華ちゃんには来て欲しくないな」
(おっ、やっぱ吉澤、良いコト言うね)
「中澤も来るんだから、茶化されるのがオチだぞ」
「納得行かないけど、まぁいーや」
真希は渋々引き下がった。
296 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月25日(火)22時42分59秒
「ごっちんてさぁ、そんなにヤキモチ妬くほうだったっけ?」
「そりゃ、やぐっつぁんファンの後輩が現れれば彼女としては気になるじゃん」
「だから、おいらはそんなにモテないんだってば。その話はやめよーぜ」
しかし、ひとみは続ける。
「そんなコトないッスよ。結構先輩男っぽくてサッパリしてるから
 後輩にも人気ありますよ?」
「もう、その話はいいからさー、吉澤はどうなんだよ?」
矢口も嬉しくない訳ではないが、真希がいる手前、喜ぶ事も出来ず
話をひとみの方に向ける。
「私も梨華ちゃんと喧嘩しちゃいましたけど、熱出したおかげで
 うやむやになりました♪」
「あっそ」
矢口は時計を見ると
「んじゃ、おいら、もう帰るわ」
と言った。
ひとみには個人的に話したい事もあったのだが、何だか今ので疲れてしまったので
この辺で帰る事にした。
297 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月25日(火)22時43分38秒
「もう帰るの?肝心なコト聞いてないのに…」
「なに?」
「よっすぃーが熱出した理由と、石川先輩の家でナニがあったのか?」
ひとみは一瞬顔を赤らめたが
「ナニもないから熱出したの!二人が想像してるようなコトはなかったからねっ」
キッパリと言う。
「「想像って??」」
二人が声を揃える。
「今、思い浮かべたコトだよっ」
そう言って、ひとみは布団を被った。


「矢口先輩...」
帰り間際、真希が先に階段を降りて行くのを確認して、ひとみは呼び止めた。
「ん?」
「ごっちんのコト、お願いしますね」
「...あぁ…」
「自信持って下さい。いざとなったら…」
「いざとなったら?」
「押し倒す勢いで!!」
何だか良く分からなかったが、矢口は頷いた。
(押し倒す勇気、矢口には、まだないな…)

「やぐっつぁ〜ん!帰るよ〜!」
真希に呼ばれ、矢口も帰って行った。

(私もなぁ、今度チャンスあるかな、梨華ちゃんと…)
ひとみは、天井を見ながら、呟いたのだった。
298 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月25日(火)22時44分45秒
時間があったので、仕事そっちのけでぉぃ小説書いてしまった。
しかし、エラーで書き込めないのであったT_T復活するかな。
しましたね。良かったです。どうもです。○ゃ○○さん。

>290 Rsan
違っていましたか。どうもすみませんm(_ _)m
お詫びも兼ねて更新(じゃないけど(苦笑))

>291 パスカルsan
甘過ぎですね。まぁいつもの事なので(w。
299 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年09月26日(水)00時53分06秒
いいね〜さっぱり矢口は大人気(?&w
ごっちんを押し倒す矢口・・・最高です♪
これからも期待してますね〜
300 名前:名無しさん 投稿日:2001年09月26日(水)02時02分33秒
ここの「やぐごま」なんか良いっす。
なんか2人とも可愛いよ。
301 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月26日(水)18時30分39秒
−62−

「なぁ、おいらのコト信用出来ない?」
ひとみの家を後にして、矢口は真希に聞いた。
「…そんなコトないけど。やっぱ気になるヨ。色々...」
真希は俯いている。そこの角を曲がれば真希の家だ。
「…これから後藤の家に行ってもいいかナ?」
この時の矢口は何をどうしたいと言う気持ちはなく、ただ
真希のソバにいたかったのだが…。
「ダメ!」
「え?」
「見たいTVがあるから」
予想に反して答えは『No!』と言うか自分よりTVの方が大事なんて…。
矢口は言い返す気力もなく、ガックリ肩を落とした。
真希は冗談のつもりで言ったのに、真に受けた矢口を見て慌てた。
「ヤダ。本気にしたの?ウソに決まってんじゃん!
 なにブルー入ってんの?」
真希は矢口に抱きつく。
「積極的なやぐっつぁんって好きだヨ
「・・・」
(そう言うつもりで言ったんじゃないんだけどな…)
矢口は照れながら、そのまま真希に手を引かれるまま真希の家に入っていった。
302 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月26日(水)18時32分46秒
「この際だから、先に言っておくけど」
真希の部屋のベッドに2人並んで座っていた。
「うん」
「後藤とは、すぐに、どーこーなりたいとか、そーいうのはなくて…。
 そういう気持ちがない訳じゃないけど。何て言うか、今の関係でも、
 おいらは満足してるんだ。ごっつぁんは?」
横を向くと、真希の泣きそうな目。
(!!おいら、何かマズイ事言ったか???)

「やぐっつぁんは、後藤のコト、抱きたくないの?」
言葉を濁しながら言う矢口に対し、真希はストレートに聞き返す。
「なんつーか、そういう関係になると、ソレばっかりになっちゃいそうなのがイヤなんだ」
「そんなのしてみなきゃ、分かんないじゃん?」
「そっそうだけど、おいら初めてだし…」
「私だって同じだよ。テクニックがどうこうじゃなくて
 2人の気持ちが大事じゃん?」
テクニックは別として、真希の言う事はもっともである。
「そうなんだけどさー」
「別にやぐっつぁんにリードして欲しいとかないんだから
 気にしないでよ。むしろ・・・」
「うん?」
「そんなコトで弱気になってる、やぐっつぁんがイヤ」
弱気と言ったって、コレは一大事な事である。
303 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月26日(水)18時34分50秒
「だって、矢口は後藤のコト、愛してるから、そう簡単に、そんな関係に
 なりたくないんだ」
そう言って、真希を抱き寄せる。
「…やぐっつぁん…」
真希は、また泣き出しそうだ。しかし、さっきと違って今度は嬉し泣きに近い。
矢口は、言った後に、良くこんな臭いセリフを言えたもんだと我ながら感心した。

−本心は……"やっぱ初めてってキンチョーするから"なのだが…。

矢口は真希のくちびるに、くちづけると・・・
「でも、後藤がその気なら、この先まで進んでもいいヨ...」
ちょっぴり背伸びをして言ってみた。
−この先の定義が、どこまでなのか定かでないが。
「本当に?」
真希の目は嬉しいと言うより、好奇心に満ちていた。
「そう言えばさ…」
真希は思い出したように言う。
「なに?」
「この前、やぐっつぁん、先に進もうとしてたもんね」
「・・・(照)」
矢口も思い出して急に恥ずかしくなってきた。
アハハっと真希が笑い出す。
「やぐっつぁん。カワイかったよ〜ぉ。
 後藤、けっこう母性本能くすぐられたよ」
「あれでも、矢口はいっぱいいっぱいだったんだヨ!思い出させんなよっ」
304 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月26日(水)18時37分43秒
―結局、この2人の甘い空気は、いつも、いつの間にか笑いの空気に変わって
そんな雰囲気は、どこか飛んでいってしまう。
この2人が、結ばれる日は、そう遠くなさそうな気がするが?
作者のこだわりがあって、一筋縄では、いかなそうでアル。
ただ言えるのは、この物語の主役カップル「ひとみ&梨華」よりは
先になるであろう???「まきまり」マンセー!!…なんてね(w
305 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月26日(水)18時39分17秒
この2人にも、実は結ばれて欲しくない気が(苦笑)。
作者のワガママですけど…。(あぁ書いたけど)

>299 真里っぺ♪san
逆にゴマに押し倒されそうな、やぐ(苦笑)。

>300san
嬉しいっす。準主役?のカップルですけど、読者さんは
どう思ってるのか、結構興味あったので。
306 名前:○ゃ○○ 投稿日:2001年09月26日(水)21時06分15秒
|.∀´)チラッ

がんがってね。
307 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年09月26日(水)22時53分08秒
>まきまりマンセー!
大賛成!!あの2人はメチャいい♪
あまあま(?)な2人は読んでて気持ちがいいですよ。
308 名前:1J 投稿日:2001年09月26日(水)23時27分29秒
これ読むと、どうしても口元が緩みます。(あは!可愛いっ)って感じに。
若く多感な女性心理(隠したいけど隠しきれない!)がとても良く伝わります。
読めば読む程、リアルの「娘。」が更に可愛く見える様に思えます。
このまま、可愛さ請負人でお願いします>作者さん。新メンも楽しみですよ〜
309 名前:名無し男 投稿日:2001年09月27日(木)01時15分27秒
うんうんうんうんう
310 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年09月27日(木)20時10分01秒
こちらの小説には初レスです。
いやぁ、こちらはめっちゃ甘々でいいですね〜!
なんか、なんとも言えないなぁ〜!
読んでるこっちが嬉しくなっちゃいますよ!(自分だけか?)
これからも頑張って下さいね!応援してます!
311 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月27日(木)21時33分39秒
−63−

4月15日

驚く程の回復力で、ひとみの熱もすっかり下がっていた。
今日は、既に起きあがれる状態だったのだが、梨華に甘えたいひとみは
今日も寝たフリをして、梨華にお見舞いに来させようとしていた。
この機会を逃したら、ひとみは、また当分風邪をひく事もない。
(今日は、何回梨華ちゃんからキスをもらえるかな〜?)
ひとみは、そんな事を考えながら、日曜の昼下がりワクワクして
梨華が来るのを待っていた。

下の玄関のチャイムが鳴り、階段を上がってくる音がする。
少し早いかナ?と思ったが、ひとみはわざと目を瞑って寝たフリをして
待っていた。ノックをする音がして、ドアが開かれる。
312 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月27日(木)21時34分45秒
何度となく、数え切れないくらい、梨華とはキスをしているが、
このキスをする瞬間のドキドキ感が、たまらなく好きだった。

―しかし、待てども待てども、ひとみのくちびるに梨華のくちびるが
落ちてくる気配がない・・・。
(梨華ちゃん、この光景を見て楽しんでいるんじゃ…?)
そう思って、ひとみが目を開けた時、視界に入って来たのは、
愛しの梨華ではなくアヤカだった。
(あ。アヤカの存在、すっかり忘れてた)

「ひとみ大丈夫?ひとみって変な眠り方するんだね。
 くちびる突き出したりして。キスでもして欲しいのかと思ったよ」
そう言って、アヤカはワハハと豪快に笑った。
今まで梨華だと思って待っていたのに、アヤカだった事を知り、恥ずかしくなると
同時に、落ち込んだ。
これが、真希だったら『きしょっ』とか言われてたに違いない。
「わざわざ来てくれたんだ…」
ひとみはガッカリしながら言った。
「うん。今日の夕方の便でハワイに帰るから、その前にね」
「そっかー。気をつけてね」
社交辞令のように言って、ひとみはハっと気付く。
313 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月27日(木)21時35分21秒
アヤカと梨華が、鉢合わせになったら、またややこしくなりそうだ。
ひとみは慌てて携帯を取ると、梨華に電話した。
『ひとみちゃん?』
先に梨華は答える。
『もう、ひとみちゃんちの前だから、待っててね。
 今日はケーキにしたよ。じゃぁね』
ひとみに一言も話すスキを与えずに梨華は、そう言うと電話が切れた。

「遅かった・・・」
ひとみは携帯を置くと、ベッドに倒れた。
「ひとみ、大丈夫なの〜?」
事情を知らないアヤカは心配そうだった。

そして玄関のチャイムが鳴る。
(あー、来ちゃったよ。もう、この際だからキチンと言おう)
しかし、なかなか上がってこない。
(お母さんと話してるのかも。くそっ)
ひとみは、しびれを切らすと、ベッドから抜けだし、部屋から出て階段を降りていく。
「お母さん、話長いよ…」
ひとみの母は振り返ると
「梨華ちゃん独占しちゃってゴメンね」
と言って笑った。梨華の方が真っ赤になる。
ひとみの母は、自由主義で、特に干渉はしない。
梨華と付き合っている事も知っているが、特に何も言わなかった。
314 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月27日(木)21時36分14秒
「ひとみちゃん、起きてて大丈夫なの?」
そこへアヤカも降りてきて、梨華を見るとお互いに
「「あーーーっ」」と言った。
(おととい、コンビニでひとみちゃんに抱きついた人だ)
(そーいえば、ひとみ、この子とコンビニで…)
「お母さん、梨華ちゃんに説明してよ」
しかし、ひとみの母は
「ひとみ、人に頼るんじゃありません。私は知りませんヨ」
そう言って、梨華からもらったケーキを持って台所へ行ってしまった。
(頼るとか、また違うと思うんだけど…)
315 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月27日(木)21時36分52秒
アヤカを送り出し、梨華を納得させるのに30分かかりひとみは再びベッドの中にいた。
(良くなるものも、また悪くなっちゃうよ…)
「ひとみちゃんがモテまくるのも、善し悪しだね」
梨華は苦笑まじりに言う。
「誤解だって〜!」
ひとみは必死だった。
「私だけ見ててって言っても、ひとみちゃんはなぁ〜…」
「なっなに?」
「誰にでも優しいからさぁー。だから、紺野さんもひとみちゃんに惚れちゃうんだよね」
珍しく梨華が意地悪く言う。それに、初めて梨華から聞く、紺野の名前。
(なんで、梨華ちゃんが紺野さんのこと・・・?)
「おととい傘貸したのって、紺野さんって言う部の後輩のコなんでしょ?」
「そうだけど…。惚れてるとか誤解だって…」
(多分、ごっちんが話したんだ。お喋りぃぃ〜!(怒))
ひとみは真希を呪った。
「ひとみちゃんは鈍感だから気付いてないのよ」
「・・・・」
(鈍感って……(涙))
「前も言ったじゃない。その優しさが人を傷つけるって。
 優しいひとみちゃん好きだけど、考えた方がいいよ」
そう言い残して梨華は帰っていった。
316 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月27日(木)21時37分30秒
紺野に傘を貸したのは、間違った行為なのか?
紺野が自分を好きなのか、どーかはともかくとして、あの状況で1人だけで
帰せるか?相手が例え苦手な中澤だったとしても同じ事をしていたと思う。
―私は間違っていない。
ひとみは納得すると、梨華に電話をかけようとした。
―が、一応真希に相談した方がいいと思い、先に電話をして、その事を話した。

「どう思う?」
「どう思う?じゃないよー。ホント、よっすぃーそういうとこバカなんだから。
 紺野さんに限ったコトじゃないんだよ。その辺分かってる?
 今までの積み重ねが石川先輩を不安にさせてんだよ」
元はと言えば、真希が紺野の事を喋るからじゃないかと言いたかったが
それだけの問題でもないような気がして、それは言わなかった。
「まっ、よっすぃーの自覚の問題だよ。今後の接し方次第。
 じゃーねっ。よっすぃー」
そう言って電話は切れた。
―やっぱり間違ってるのか…。
ハッキリしろよ!自分!!ひとみは自分に突っ込んだ。

結局梨華には電話をしなかった。
317 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月27日(木)21時38分40秒
そろそろ、この話も完結させる方向で考えてます。
500行くまでに終わるかな。やたら長くなっちゃってすみません。

>306○ゃ○○san
お〜、いつもお世話になってます〜(w
>|.∀´)チラッ
保田店長に見られてちゃ、がんがらないとね(^^;

>307 真里っぺ♪san
>あまあま(?)な2人は読んでて気持ちがいいですよ。
気持ちいいですか。嬉しいです!

>308 1J san
そう言えばHN変えましたね。
誉めすぎると良くないので(苦笑)ほどほどにして下さいね。
>新メンも楽しみですよ〜
メイン?で出て来るのは、紺野だけになりそう。
読み飛ばす方には、説明つけますので。

>309san
うんう?(w

>310 吉胡麻系san
お〜、初レスありがとうです。
>読んでるこっちが嬉しくなっちゃいますよ!(自分だけか?)
恥ずかしくなるの間違いでは?(w
ありがとうございます。ラストスパートに向けて頑張ります。
318 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年09月28日(金)00時38分55秒
終わっちゃうんですか?めちゃくちゃ面白かったのに・・・
どういうふうに終わるか期待してますね♪(ってなんか言葉がおかしいですけど)
319 名前:名無し男 投稿日:2001年09月28日(金)01時46分11秒
NO!終わっちゃ僕ちゃん泣いちゃうのね〜
320 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月28日(金)20時42分28秒
−64−

ひとみの体調も回復して、いつも通り梨華を迎えに行く。
ひとみは決心していた。もう梨華を不安にさせないと。

「おはよう!梨華…ちゃん」
「おはよう、ひとみちゃん」
あまりに元気なひとみに梨華はビックリする。
「梨華ちゃんのおかげで、すっかり良くなったよ。
 ありがとうね……梨華...」
ひとみは爽やかに言うと、自転車に乗った。
(ついに、梨華って言っちゃったよ。やっぱ慣れないから照れるなぁ〜)
ひとみはニヤける。しかし梨華は・・・
(急に呼び捨てにしたりして、アヤしい)
内心嬉しいのだが、素直に喜んでいなかった。
「私、変わるから。り、梨華だけに優しい私になる」
「え?」
とは言ったものの、冷たく接した事がないひとみには自信がなかった。
321 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月28日(金)20時43分08秒
あと少しで学校に着く手前で、梨華がさすがに気になるようで聞いて来た。
「ひとみちゃんさぁ、さっきから無理して"梨華、梨華"って言ってるけど
 なんかあったの?」
(ガーンっ。もしかして不審がられてる?(汗;))
確かに、先ほどから、ひとみは喋るごとに、どもりながら「りっ梨華」と
言っているので気持ち悪がられても無理はなかった。
「何もないけど・・・私も16になったし、梨華って呼んでもいいかなと…」
全然理由になってない理由だった。
「・・・今まで通りでいいヨ...」
(ガガーーンッ!こんなコトなら言うんじゃなかった…(涙))
梨華も素直になれなくて照れ隠しで言ったのだが・・・。
―最悪ぅ・・・(泣)。
でも、ここで落ち込んではいけない。
「分かったよ。梨華ちゃんに気味悪がられちゃ私も哀しいから。ゴメン」
ひとみの声が酷く落胆したように聞こえたので、梨華は慌てて否定した。
「そういうつもりで言ったんじゃないよ、ひとみちゃん。
 なんか恥ずかしいし急に言うからさ、びっくりしただけ」
ひとみは振り返ると、少し安心した顔をした。
「私だって、梨華ちゃんには"ひとみ"って実は呼んでもらいたいから…」
ポソっと言うと、ひとみは再び向き直ってペダルをこぎ始めた。
(ひとみちゃんって、時々可愛いコト言うんだよね)
梨華はなんだか嬉しくなって、ひとみの腰に回している腕を更にギュっと抱き締めた。
322 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月28日(金)20時43分47秒
玄関のところで梨華と別れると、紺野が待っていた。
「吉澤先輩・・・」
少し消え入りそうな声で紺野が呼ぶ。
「あー・・・」
紺野のせいで梨華と…と思ったひとみだったが、自分が紺野に接触しなければ
こんな事にもならなかったのでひとみは言葉を飲み込んだ。
(そうだ、冷たくしなくては・・・)

紺野は綺麗に畳まれた折り畳み傘を差し出すと
「ありがとうございました」と言って深々と頭を下げた。
いつものひとみなら、ここで一言二言優しい言葉をかけるのだが・・・。
「う、うん」
素っ気なく言って傘を受け取ると、さっさと自分の下駄箱へと向かう。
履き替えて階段を登りながら、ひとみの心はブルーになっていた。
梨華も二人のやりとりを見ていたハズだ。
(これで、いいんだよね…)
しかし気になったのは、紺野がずっと下を向いたまま、その場にいた事だった。

凄い罪悪感がひとみに残る。
ひとみは部活の休憩にでも、やはり紺野に謝ろうと思っていた。
(やっぱ、難しいよ私には・・・)
323 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月28日(金)20時46分08秒
>318 真里っぺ♪san 319san
一応、自分の中では既に完結してしまいました。
あとは、パソコンに打ち込むだけです〜。
そろそろ締めないといけないとは思ってたのに
なんだか長くなってしまって。

多分、少ししたら、また戻って来ますよ〜。
と言うか、また赤にスレ立てて続編書きたいです。
(って、結局続くのかよっ!)
324 名前: 投稿日:2001年09月28日(金)21時34分28秒
終わるのか・・・と今日一日凹みぎみだったのに
続編と聞いて上機嫌です。
応援してます
325 名前:1J 投稿日:2001年09月28日(金)23時49分53秒
よっすぃー良いヤツ過ぎて… やりきれないですね。
このまま皆の想いは何処へ?報われず涙有り、伝わって笑顔有り……
ふわふわと不安定な内面は、多々の出会いや別れを通じ何に本当を見出すのか。
やがて卒業を迎え、新たな場所があり人はどう成長していくのか……
あ゛!「卒業」とか、「新たな」の様ないけないキーワードを…しまった!
作者さん、決して、決して、決して!…わざとです。m(_ _)m 失礼しました。
続編とても楽しみです。頑張って下さい。
326 名前:名無し男 投稿日:2001年09月29日(土)00時22分13秒
なんか、こみ上げてきた・・・
327 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年09月29日(土)00時45分45秒
やった〜続編あるんだ〜
楽しみにしてます♪
328 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月29日(土)12時22分15秒
更新します。
-65-は、吉澤と紺野なので、読みたくない方は飛ばして下さい。
あと-67-も紺野と小川しか出て来ないので同様です。

>324 Rsan >327 真里っぺ♪san
ありがとうございます〜。
完結と言うよりは、一旦切る感じなんですけどね。

>325 1Jsan
そんな凄い事書かれても、作者は何も考えてないので(爆)。
それと、まだ卒業まで行かないですよ〜。
何ヶ月かスキップするだけです(苦笑)。

終わるって言っても、今日含めてあと8回更新ありますので
まだお付き合い下さい。
329 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月29日(土)12時23分33秒
−65−

「紺野ー!ボケーっとしてんな!!(怒)」
紺野が注意されるのは、いつもの事だが、それに増して今日は
更に矢口から注意を受けていた。
そんな様子を見ていて、ひとみは心が痛む。
(私のせいかな・・・)

休憩に入ったと同時に、ひとみは紺野に駆け寄っていた。
「こ、紺野さん・・・」
「吉澤先輩・・・」
今にも泣きだしそうな瞳で見つめられて、ひとみは一瞬うろたえた。
(そんな目で見なくても・・・)
隣りにいた小川が何か言いたげな目をしていたが、ひとみは紺野の手を引くと
"ちょっと…"と言って、体育館の裏へと連れ出した。
紺野は今朝の一件で、かなり落ち込んでいたのだが、ひとみに手を引かれた
時点で、また舞い上がっていた。
(吉澤先輩の手が・・・嬉しい…)
330 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月29日(土)12時24分04秒
「あのさー、落ち込んでる風に見えるけど、私のせいかな?」
例え、そうであっても聞かれて「ハイ」と答えるヤツはいないだろう。
「今朝、吉澤先輩の態度が、なんかいつもと違って冷たかったので…
 私、嫌われるような事したのかなって気になって・・・」
紺野は俯いてしまう。ひとみは紺野の肩に手を置くと
「ゴメンね。悪気はなかったんだ。気にしないで。紺野さんは何も悪くないヨ」
「でも・・」
「落ち込ませるようなマネをしちゃってゴメンね」
ひとみは、紺野を見つめると、そっと涙を拭ってやった。
(せっ先輩、そんな事されたら、わっわたし・・・)
「こっ紺野さーーーーーーーーーん!???」
そのまま紺野は気絶してしまったのだった。
ひとみがすぐに抱きかかえたので、倒れずにすんだが、ひとみも慌ててしまった。
(大丈夫かな〜…)
ひとみは、そのまま紺野を保健室まで抱っこして運んで行った。
この時の、ひとみは必死で、後で波紋を呼ぶとは思ってもみなかった。
331 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月29日(土)12時25分53秒
「誰もいないのかな?」
ひとみは無造作に足で扉を開けると、紺野をベッドへと運び、寝かせてやった。
(でも、なんで急に倒れたんだろう?気分悪かったのかな…。
 私が気分悪くさせたとか?はぁ・・・)
ひとみは眠ってる紺野を見つめながら溜息をついた。

本当は、ひとみに優しくされて、嬉しくて気絶しただけなのだが・・・。
そんな罪作りな事をしている事を、ひとみ自身は気付いていない。

(やっぱ私は人に冷たく出来る人間じゃないんだよなぁ〜…)
また、後で見に来ればいいと思い、ひとみは、ベッドから離れると、
体育館に戻ろうとした。

「吉澤先…パ……イ」
ひとみは振り返り、また紺野の方に近寄る。
(なんだ、寝言か・・)
寝言に自分が出てくるなんて、なんだか照れくさい感じがした。
そう言えば、梨華が言っていた、紺野はひとみに惚れてるって。
まさかね・・・。紺野は、ただの後輩・・・。
「好き・・・です・・」
「!?」
ひとみはドキっとする。
何度も、好きと言われて来たひとみだが、寝言で言われたのは初めてだった。
「私のどこが、いいんだろうねぇ?」
ひとみは冗談混じりに言うと、紺野を見つめた。
332 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月29日(土)12時26分41秒
そこへ、保健室当番の生徒が入って来て・・・
「きゃぁ〜」
「は?」
その生徒は見てはいけないモノを見たような顔をして、また出ていってしまった。
「なんだアレは?」
その声に、紺野は目を覚まし・・・
「きゃぁ〜〜!」
「えぇ?」
更に、ひとみはビックリした。
「どうして、吉澤先輩が、ここに?」
「どうしてって、紺野さん倒れちゃったから運んで来たんだけど…」
(私が倒れた!?…先輩が運んでくれた?…)
それだけで、また紺野は逝ってしまいそうだった。

そして、その頃、ダンス部では、ひとみと紺野が居なくなった事で大騒ぎに
なっていたのだった。

「あ、あのっ。私、変な事言ってませんでしたか?」
「変な事って???」
「いえ、なんでもありません…」
(まさか、私・・・。何も言ってなければいいけど…)
最近の紺野は、ひとみの夢ばかり見るので、それを危惧していた。
もしかしたら、本人の目の前で…なんて事になっていたら目も当てられない。
「もう少し休んだ方がいいね。私はそのまま戻るから。終わったら、迎えに行くから、
 それまで眠ってて。矢口先輩には私から言っておく」
そう言って、ひとみは保健室を後にした。

一人残された紺野は・・・
「吉澤先輩って、やっぱり優しいナ・・・」
嬉しそうに呟いた紺野だった。
333 名前:名無し男 投稿日:2001年09月29日(土)12時52分13秒
この後大変そうやね(w
334 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月29日(土)13時34分32秒
てーへんだ!てーへんだ!ワクワク!!
335 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年09月29日(土)16時31分32秒
すげぇ気になるっす!
つぅか、紺野ちゃんかわいいなぁ〜!
336 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月30日(日)11時42分43秒
−66−

ひとみが体育館に戻ってくると、一斉にひとみに視線が集中した。
(うわっ、そんなに遅刻したかな?)
ひとみは呑気に思っていたが・・・

「吉澤!どこ行ってたんだよ」
矢口の表情が険しいのが気になったが、ひとみは素直に答えた。
「紺野さんが倒れたので、保健室に連れてったんスけど何か?」
言った途端、部員のざわめきが起こる。
キョトンとして答えるひとみに、矢口はひとみの腕を掴むと
隅へ連れていき、小声で話した。
「さっき、保健当番の生徒が、ここに来てさ」
「そう言えば、保健室に来てすぐどっか行っちゃいましたけど、それが?」
矢口は言いにくそうに言う。
「お前と紺野が…」
「なんスか?」
「ベッドで抱き合ってたとか…」
「ハァ?」
ひとみは笑い出した。
「何言ってんスか。寝かせただけですよ?」
337 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月30日(日)11時43分33秒
しかし矢口は笑っていない。それに一斉に部員の耳がこちらに注がれて
シーンと静まり返っていた。
「キスしてたとか…」
「そんなコトするハズないじゃないですか!怒りますよ!!
大体、なんでそんなコトしなきゃいけないんですか?」
さすがのひとみも腹を立て、矢口に言い返した。
「そんなに怒るなよ。その生徒が言ってたんだから」
「その子の言ったコト信じるんですか?先輩は!」
ひとみは一際大声を張り上げた。丸聞こえである。
「わーった、分かったから落ち着けよ。取りあえず吉澤はこれから中澤のとこへ行け」
「紺野さんは?」
「あいつは小川に任せる。小川!」
矢口は小川を呼びつけると
「今日はこのまま帰っていいから、紺野の後を頼む」
そう言って、小川を帰らせた。
「なんで中澤のとこに・・・」
「話があるって。その件で」
「だから何で運んだだけで大ごとになるんスか?
訳わかんないっスよ」
「その辺は中澤に言ってくれよ。おいらもよくわかんねーんだから。
吉澤お疲れさん!」
そう言って、ひとみの肩を叩いた。
338 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月30日(日)11時44分15秒
「お疲れさんじゃないよ、まったく(怒)」
体育館を後にして、そのまま職員室へ向かうひとみは
納得できずに文句を言っていた。
(なんでいつも当たり前の事しただけで、大騒ぎされなきゃいけないんだよ!)

それは、ひとみが目立つ事、注目される人物であるから故の悲しい理由なのだが。

ひとみは職員室を乱暴にドンドンと大きくノックし、ガラっと開けた。
「お〜、吉澤。待っとったで」
中澤に呼ばれる時は決まってロクな事ではない。
ひとみは中澤の前の椅子に座ると
「私がやった事は、悪い事ではありません」
キッパリと言った。
「よく言った吉澤!たとえ愛しの梨華ちゃんがおったとしても
人間魔が差すっちゅーことはあるからな〜」
(ちょっと待て。何を言ってるんだ?)
「魔が差すって何ですか?」
「へ?吉澤、紺野に手ぇ出したんとちゃうんか?その話だとばっかり」
「なっ何言うんですか!私が言ったのは保健室に運んだ話ですよ!
勝手に話作らないでください!」
(何、誤解してんだよ!中澤ぁ…)
断固抗議をする。
339 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月30日(日)11時44分49秒
「えぇねん。裕ちゃんの前では本当の事話してや」
「だから何もしてないですよ!」
「最近、石川さんと喧嘩してるそうじゃないの」
梨華の担任の平家が口を挟んでくる。
なんでそんな事を知ってるのだろう?侮れない先生だ。
「吉澤と石川もくっついたり、離れたり忙しいカップルやなぁ。
矢口と後藤の方がよっぽど安心して見てられるわ。まぁ矢口が
いまいち勇気がないねんから、今一歩先に進まれへん感じやけど」
なんでウチの担任は生徒のそんな内情まで知ってるのかと
ひとみは半ば呆れながら聞いていたのだが。
「別に離れたりしてませんよ。仲良くやってますよ!」
宣言するのも、おかしいがひとみは答えておいた。
「そー言えば、裕ちゃん、最近柴田さん、松浦さんと仲良いらしいねん」
平家が中澤に報告する。
(どっからの情報だよ)
「松浦って、石川にゾッコンだったコやろ?ふぅん。おもろいもんやね。
みっちゃんも勘が鋭くなったなぁ」
ヘンなところで感心している。
340 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月30日(日)11時45分26秒
ひとみの存在を無視して、中澤と平家は、話に盛り上がっているので
ひとみはたまりかねて叫んだ。
「先生!結局、話って何ですか?」
「あー話なぁ。保健室で吉澤は紺野に何をしていたか?ということや」
「だから何もないって言ってるじゃないですか!何回も言わせないで下さい」
「そーやなぁ、ウチは吉澤の事信じるで。ただ…噂はあっという間に
広がるからなぁ。明日から大変やな吉澤。今のうちに石川と愛を深めておき」
そう言って肩を叩いた。
「お疲れさん!」
「……」
(他人事だと思って…)

ひとみは職員室を出ると控え室へと戻った。
(紺野さん大丈夫かな…。私は騒がれるのはある程度しょうがないと思ってるけど)
しかし、ひとみが気がかりなのは、やはり梨華の事だった。
また誤解を受けるような噂を勝手に立てられ、さすがのひとみも何と言っていいのか
考えあぐねていた。
『全然変わってないじゃない!ひとみちゃんのバカ!』
今から梨華の哀しむ顔が目に浮かぶ。

大体、保健当番の生徒が勝手に、ベッドに一緒にいたからと言って
話を作り上げるからいけないのだ。

―イヤだけど、これから梨華ちゃんに会ってこよ。
ひとみは着替えると、梨華の家に向かった。
341 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月30日(日)11時46分11秒

−67−

保健室のドアをノックして小川が中に入ると、寝ていた紺野は明らかに
ガッカリした目をしていた。
「吉澤先輩じゃなくて悪かったね」
小川は紺野の荷物を側に置くと椅子に腰掛けた。
「先輩は?」
「中澤先生に呼ばれて、そのまま帰ったよ」
「帰った?」
「ねぇ、何があったの?」
小川は興味津々の目をして紺野に尋ねた。
「吉澤先輩に呼ばれて、話してたら急に私倒れて…。気づいたら保健室で寝てたの」
「それだけ?」
342 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月30日(日)11時46分43秒
「…うん。なんでそんなコト訊くの?」
「吉澤先輩と紺ちゃんが噂になってるんだけど…」
「噂ってぇ〜〜??」
紺野自身が驚いてしまった。
「抱き合ってたとかキスしてたとか、保健当番の子が来てさー。
 興奮しながら話して来たんだよ」
「キ、キス…」
紺野は絶句した。
紺野はひとみの夢を見ていたので現実と夢の境が区別つかなかった。
何もなかったとは言い切れないが、ひとみが自分なんかに手を出すハズがないので
そんなコトを言われ、想像しただけで、また気絶しそうだった。
(そう言えば、私、先輩に涙拭かれて倒れたんだった。恥ずかしい...)
343 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月30日(日)11時47分29秒
「吉澤先輩が紺ちゃんに手、出すわけないもんねー」
小川にも同じ事を言われ、紺野は少々傷ついてしまう。
(どうせ私なんか・・・)
「でも、なんで倒れたの?私みたいに計算して目の前で倒れる程、紺ちゃんは賢くなさそうだし」
その言い方に、さすがの紺野もムっとしたが、ひとみに触れられただけで倒れたなどと
本当の事を言ったら、更に笑われそうだったので、適当に誤魔化した。
「急に具合悪くなって。矢口部長に、怒鳴られるし落ち込んでたのも重なってね」
「そっか」
小川はあっさり納得し、紺野の額にスっと自分の手を伸ばし、自分の額にも手を当てて
熱を計っていた。
「熱はなさそうだね」
「うん」
344 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年09月30日(日)11時48分17秒
小川に触れられても何ともないのに、これがひとみだったら…と思うと、紺野の胸は
急に鼓動が早くなる。
(吉澤先輩は、私に魔法をかけてくれるんだ。きっと…)
夢見がちな紺野を見ながら小川は、溜息をついた。
「紺ちゃんは、重大さが分かってないね」
「ん?何が?」
視線を小川に移す。
「明日から紺ちゃんも一躍スターの仲間入りだよ。せいぜい石川先輩から恨まれないようにね。
 優しそうで大人しそうな人ほど、怒らせると怖そうだもん」
「ヤダ、まこっちゃんヘンなコト言わないでよ」
紺野は急に現実に戻され、青ざめた。

「私も矢口部長と噂になりたいな〜。でも後藤先輩、超怖そうだから
 私には無理な話だけど。矢口部長、後藤先輩の尻に敷かれてるっぽいし…」
小川は敢えて、危険な事に首を突っ込む程バカではない。
紺野は小川の話は既に聞いていなく、明日の事を思うと急に胃が痛くなってきた。
と同時に、ひとみに申し訳ない事をした後悔していた。
345 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年09月30日(日)11時49分16秒
もうラストに向かってスパートかけます(w。
今日は2回分更新しました。

>333.334san
大変なんだけど、詳しくは、省略。

>335 吉胡麻系san
実は、結構(小説の)紺野気に入ってしまいました(w。
でも、出演数は減らしましたけど(苦笑)。

-72-が最終回です。
346 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月30日(日)12時10分24秒
うおおおおお!!!!
興奮しすぎて更新分あっという間に読み終わってしまう
347 名前:ラブッスィー。 投稿日:2001年09月30日(日)23時07分14秒
こんにちわ、お久しぶりです。
「名前」変えたのでわかるでしょうか
ついにこの作品も完結ですか・・・
Charmy Blueさん最後まで頑張ってください
応援しています
348 名前:名無し男 投稿日:2001年10月01日(月)15時07分16秒
走れ〜走れ〜コ〜タロオ〜(古っ)
349 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年10月01日(月)23時11分54秒
−68−

自ら、自分の立てられた噂話をするのは、ひとみ自身が一番イヤであったが
黙っている方がもっとイヤなので、バイトに行く前の梨華に会って
ひとみは正直に話したのだった。
梨華は、やはり哀しそうな目をしたが…

「私は、ひとみちゃんのコト信じてるけど...」
「けど?」
「やっぱり、ひとみちゃんは優しい...。そんなに紺野さんに対して
 深く考えるコトないんじゃない?」
「え?」
「ひとみちゃんが原因で落ち込んでた訳じゃないと思うし」
「そんなの紺野さん自身じゃないと分からないじゃない」
「別にひとみちゃんが謝るコトじゃないと思う」
「梨華ちゃん、いつから、そんなに冷たくなったの?」
「?」
「そりゃ私は、みんなが言うように優しすぎんのかもしんないけど
 冷たい人間より、よっぽど良いと思うよ。さっきから聞いてれば紺野さんに
 否があるみたいな言い方してさー。梨華ちゃんらしくないよ」
350 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年10月01日(月)23時12分32秒
"冷たい人間"とひとみに指摘されて、梨華もムっとした。
「なによ、ひとみちゃんだって、紺野さんの味方ばっかりしちゃって。
 そんなに紺野さんがいいなら、そっちに行けばいいでしょ!」
急に喧嘩腰で言う梨華に、ひとみも少々切れた。
「ばっかりって何だよ!いつ味方したのよ〜!!」
「もうバイト行く時間だから帰ってよ!明日から朝、来なくていいから!」
梨華は、まくし立てて言うと、ひとみの顔も見ずにバイト先へと行ってしまった。
「なんなんだよ、一体。何でこーなっちゃうんだよ!」
ひとみは梨華の家のドアを蹴ると、自分もムカつきながら、今度は真希の家へと向かった。
351 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年10月01日(月)23時13分11秒
ところ変わって真希の部屋―
― 一通り、ひとみの話を聞くと・・・

「で、何が原因で喧嘩したの?」
それを問われると、ひとみも良く分からない。
「まぁ些細な口喧嘩が大きくなっちゃったんだね。
 石川先輩も、そんなコトで妬くなんてカワイーじゃん」
「どこが!」
珍しくひとみが梨華に対して否定的だった。そぉ〜とぉ〜腹を立てているらしい。
「よっすぃー許せないんだ」
「人として許せないんだよ。梨華ちゃんがあんなコト言う人だと思わなかった」
「でも、分からなくもないよ。よっすぃーもそんなに怒んないでさ、
 石川先輩の気持ちも考えてあげなよ」
「分かってるけどさー」
(分かってないよ、よっすぃーは…。石川先輩にフォローしておくかな)
ひとみが帰った後、真希は梨華にメールをした。

<<仲直りしてね。よっすぃーと。 後藤>>
(なんで、ごっちんが言うのよ)
バイトが終わって、帰る途中、真希からのメールを見た梨華は余計腹を立てたのだった。
 
352 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月01日(月)23時24分17秒
更新しました。

>346san
ついに喧嘩をしてしまいました。
>347 ラブッスィー。san
長編も頑張って下さいね。ちゃんと読んでますよ。
2部は終わるけど次作に続きます。

353 名前:式神 投稿日:2001年10月01日(月)23時49分08秒
いつも楽しみに読んでます。
CharmyBlueさんの作品は、カワイイですね
読み進むうちに少女漫画を読んでるような、甘酸っぱい
気持ちになってしまいます(野郎のクセに・・・
これからも頑張って下さい!!
354 名前:レイン 投稿日:2001年10月02日(火)01時22分07秒
がんばってくださいね。もう二人のこれからに
ドキドキです
355 名前:1J 投稿日:2001年10月02日(火)01時42分12秒
うわ!ごっちんにまで飛び火?。更にどろどろと…
梨華ちゃんもあさ美ちゃんも、どことなく「みにくいあひるの子」的なイメージ
が浮かびます。(容姿が醜いでは無くね) 一生懸命で、献身的で、けなげで、
でも回りが良く見えてなく、いまいち噛み合わない……
思わず抱き締めたくなる様な、愛すべきキャラだな〜などと萌え萌え♪
ところで、>それと、まだ卒業まで行かないですよ〜。
は、卒業まで書いて頂けるのですね?ですね?ですね!その先も(ドサクサ
頑張って下さい。期待してます。…ってある意味、脅迫?(ワラ


356 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年10月02日(火)08時27分15秒
−69−

翌朝・・・

「おはよ〜、梨華ちゃん」
「……来なくていいって言ったでしょ?」
まさか来てるとは思わなかった梨華は、カバンを自転車のカゴに放り込むと
自転車に乗り込んで、ひとみを無視して通り過ぎようとした。
「待ってよ…」
ひとみだって本当は来る気はなかったのだが、いつもの習慣で来てしまっていた。
それに、梨華に言われて来なくなるのも癪だったからだ。
それに噂を立てられた日から、一緒に登校しないのも、また格好の餌食になってしまう。
ひとみはハンドルを掴んで、邪魔をした。
357 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年10月02日(火)08時27分49秒
「私の自転車なんだから、ひとみちゃんには関係ないでしょう?」
「後ろに乗せてよ」
そう言って、ひとみは勝手に後ろに乗った。
「降りてよ」
「私だって遅刻しちゃうもん。早く行ってよ、梨華ちゃん」
梨華もムカっと来たが、ここで言い争っても時間の無駄なので、フラフラしながらも
ペダルを漕ぎ始めた。
こんな状況とは言え、梨華の運転で二人乗り出来るのは、ひとみは嬉しかった。
梨華の腰に腕をしっかりと巻き付けて身体を密着させる。
こうして自分が運転する側になると、毎日乗せてくれるひとみに感謝する気持ちも
起こるのだが、素直になれない梨華は、それが言えない。
学校に着く頃には、梨華はヘトヘトで汗をかいていた。
そんな様子を見て、ひとみは
「明日からも宜しくね。梨華ちゃん!」
ニヤッと笑ってひとみは、カバンを取ると、玄関へと歩いていってしまう。
「なんかムカつくー!」
梨華は、くちびるを噛み締めていた。
358 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年10月02日(火)08時28分25秒
学校に着くと、お約束通り、噂は広まっていて、構内のひとみを見る目が明らかに違っていた。
その日の放課後までには、えっちしていたと言う話にまで発展していた。
呆れてモノが言えないとは、このことだ。
ひとみに関しては、既に慣れているので、本人は至って普通なのだが、
やはり梨華と紺野の事が気になった。
特に紺野は、今まで目立たなかった存在だっただけに、このようなカタチで
脚光を浴びるのも、耐え難いものがあるだろう。
かと言って、ここでひとみがフォローしては却って逆効果になりそうだ。
ほとぼりが冷めるまで、ひとみは紺野と接触する事をやめようと思っていた。
359 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月02日(火)08時29分29秒
>353: 式神san
嬉しいお言葉ありがとうございます。
目指せ!コバルト文庫の学園ドラマですから(w。
ここの2人は、純愛を貫いて欲しいです(爆)。

>354 レインsan
ここは波乱がありつつ、ハッピーエンドなので〜(w。

>355 1Jsan
あんまり期待されると、この後の更新がしにくかったり…。
>卒業まで書いて頂けるのですね?ですね?ですね!その先も(ドサクサ
卒業まで書くとなると、一体恋しちゃは幾つまで続くのでしょう?(w
大体、この2は、1ヶ月しか話的になかったんだし(爆)。
360 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年10月02日(火)11時19分39秒
これから紺野ちゃんはどうなる!
って、紺野ちゃんの心配ばっか自分。(w
361 名前:名無し男 投稿日:2001年10月02日(火)14時33分29秒
噂話って怖いよね
自分の知らんうちに話が勝手に大きくなってくんだもんな

行進頑張って

362 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年10月02日(火)20時19分09秒
−70−

そして、約2週間が経ち、ようやく噂も落ち着いた頃の事だった。
その前に、ひとみと梨華の仲だが、あの口げんかを境に、二人の間には
微妙な溝が入っていた。
特に離れる訳でもないが、妙によそよそしい空気がいつも漂っていた。
そして、紺野とは、さすがのひとみもコレ以上紺野に近づく事もなく
紺野もまた、遠くから見つめる一ファンに戻っていた。

そんなひとみと梨華の仲を一番気にしていたのは、矢口だった。

GWの谷間、矢口は休み時間に梨華に会いに行った。
個別で会いに行くのは初めてだった。

「コレ…」
と言って、矢口が差し出したのは、今流行りの恋愛映画のチケットだった。
梨華に2枚持たせると
「それ、吉澤誘って見に行けよ。お前ら、最近デートらしいデートもしてないんだろ?」
「えぇ…まぁ…」
梨華は、それでも悪いと思ったのか遠慮してるのか、そのチケットを矢口に返した。
「でも、いいです。ごっちん誘って矢口先輩が行ってあげて下さい」
「いいから受け取ってくれヨ。おいら、恋愛モノは苦手なんだヨ」
矢口は、どちらかと言うとアクションやアニメの方がジャンルとしては好きだったので
その映画は、見るつもりは、元からなかったのだが。
363 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年10月02日(火)20時20分08秒
「あれ〜〜??石川先輩、良いモン持ってるね〜」
(げっ。後藤に吉澤。なんとタイミングの悪い…)
矢口は舌打ちした。
真希は梨華の持っているチケットを覗き込むと
「私、その映画、すっごく見たかったんだ〜♪」
「矢口先輩がくれたの」
「やぐっつぁん、私も行きたいなぁ〜」
真希はわざと矢口に甘えるように言う。
『行きたくないんだけど』とも言えずにいると梨華が
「じゃぁ、このチケット、やっぱり2人で見れば?」
と言って、また返そうとする。
「いいよ、いいよ。それ、よっすぃーと見るんでしょ?
 じゃぁあと2枚やぐっつぁんが買って4人で見に行こうよ。ねっ決まり!」
「決まりって、なんで、おいらが…」
矢口は勝手に決めた真希を恨みたかったが、話は4人で行く事になり
チケットも矢口が4人分出すハメになり、しかも自分は見たくないと言う
最悪の状態であった。
364 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年10月02日(火)20時21分56秒
−71−

そして当日――

話題の映画とあって満員だったが、何とか4人並んで座る事が出来た。
見渡せばカップルばかり。
(ウチらも、一応カップルに見えるのかな…)
矢口は、もともと映画を見るつもりはなく、帽子を被って既に寝の態勢入っていた。
矢口は始まる前から、帽子を深々と被り、腕を組んで目を閉じていたのだが…。
真希が肘をつついてきた。
「ん?」
真希が矢口の組んでいる腕をほどいて、手を握って来た。
「折角来たんだからさぁー。ねっはあとはあと
「あぁ...」
"ねっ"の言い方が可愛くて、矢口の心をくすぐる。
(カワイーなぁ。ごとーはあとはあと
365 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年10月02日(火)20時22分49秒
そんな光景を見て羨ましがっていたのは、矢口の左隣りにいたひとみだった。
(い〜な〜)
あの喧嘩以来、梨華とはキスはおろか、手さえも繋いでいなかった。
仲むつまじい矢口と真希を見て、ひとみは更に落ち込んでしまう。
こんなに近くにいるのに、梨華が遠く感じる。
梨華と仲直りをしたいのだが、キッカケが掴めずに、早くも2週間が過ぎ去ろうとしていた。

ふと斜め前を見て、ひとみは意外な2人を発見した。
そう言えば、保健室騒動で、すっかり自分の事で頭がいっぱいだったが
職員室に呼ばれた時、平家が言っていた事を思い出す。

「あの2人って付き合ってんの?」
いつもの調子で梨華に訊いてしまった、ひとみは梨華の怪訝そうな顔に
慌てて口をつぐんだ。
「なんでもない。ゴメン」
別に謝る事もないのに…と梨華は思ったが、場内は暗くなり、映画が始まろうとしていた。
と言っても本編に入るまでは、予告が延々と続くのだが。
(ひとみちゃん、どの2人の事言ってんだろう?)
ひとみを横目で見たが、すでにひとみは、スクリーンを見ていた。
366 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年10月02日(火)20時23分49秒
映画も中盤にさしかかった頃、最初は仕方なく見ていた矢口も、あまりに
ベタベタな内容に、結局、眠くなってしまい、再び寝の態勢へ。
真希を見ると、目をキラキラさせて見ていた。
(こーいう映画って面白いんかなぁ)
しかし、目を瞑ろうとした時、ラブシーンが始まり、思わず矢口も見入ってしまう。
やはり、ラブシーンには興味がある年頃である。
真希と繋いでいる手は、しっかり握られているのだが、急に真希が指と指を1本づつ
絡めるように握り返して来た。
そして、矢口の肩に真希は自分の頭を預けて来た。
こうなると、スクリーンのラブシーンどころではない。
(ちょっちょちょちょちょっ………)
矢口は急に焦りだし、周囲を見回すが、矢口の周りのカップルも、かなりイイ雰囲気に
なっているようだった。きっと中にはキスしたりしてる奴もいるのだろう。
367 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年10月02日(火)20時24分43秒
矢口は少し経って、ようやく落ち着くと、すっかり忘れていたひとみ達をチェックした。
運の悪い事に、ひとみと目が遭ってしまい、矢口はバツが悪そうに目を伏せた。
(べっ別にやましいコトしてねーぞ!)

(なんか盛り上がってていいナー。私も梨華ちゃんに手握ってみようカナ)
そう思って、ひとみは梨華を盗み見るが、梨華は腕を組んでいて、とても
手を握れる雰囲気ではなかった。
(もどかしい・・・)
これでは付き合う前の時より状況が悪い。
(梨華ちゃん、仲直りしたいよ)
当然ひとみは、全く映画が頭に入っていなかった。
矢口は真希が気になって、元から映画は殆ど見ていなかった。
梨華はひとみが気になりつつも、映画にハマっていた。
真希は矢口に甘えつつ、映画もしっかり見ていた。
この日、一番ハシャいでいたのは真希だった。
368 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage- 投稿日:2001年10月02日(火)20時25分26秒
映画が終わって外に出る4人。
ひとみは、先に見た2人を見失ってしまった。
(まぁ、いいか。今度聞いてみようっと…)
真希と梨華は映画について話をしていた。
当然?会話に入っていけない、矢口とひとみは、その隙に
「石川と少しは話したか?」
と聞いてくる。
「全然...」
「そうか・・・」
「矢口先輩が羨ましいッスよ」
「お前らも、早くバカップルに戻れ。じゃないとつまんねーよっ」
そう言って笑う。
(やっぱ、映画ぐらいじゃダメか)

「よっすぃーと石川先輩、よそよそしすぎなんだもん」
そう言って真希はひとみと梨華の手と手を取り、無理矢理握らせた。
「こうでもしないと、私とやぐっつぁんもベタベタ出来ないからね〜♪」
真希は矢口の腕を取ると、自分の腕に絡ませた。
「映画館の中でも、充分ベタベタしてたけど、ごっちん」
ひとみがボソっと言うと
「ヤーダァ。よっすぃー見てたの?」
アハッと真希は笑うと嬉しそうに矢口に絡ませた腕にわざと胸を押しつけた。
と言っても身長差から、矢口の肩に胸は当たるカタチになるのだが。
矢口は『バカ』と呟いて真っ赤になっている。

「「・・・・・」」
((うっ羨ましい…))
ひとみと梨華も同じ事を思っていた。
「もういいから、行こうぜ」
矢口は照れ隠しに、帽子を深く被ると、先頭を切って歩き出した。
(まったく後藤一人で盛り上がってどーすんだヨ...(汗))

そして4人は適当な店に入り食事をした。
369 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月02日(火)20時29分40秒
一気に更新しました。明日がラストです。

>360 吉胡麻系san
すみません。その辺のお話しはカットしちゃいました。
紺野は私的にも、結構気に入ったキャラでしたけどね。

>361san
>行進頑張って
既に書き終えてますので、アップするだけなんすよ(w。
370 名前:ラブッスィー。 投稿日:2001年10月02日(火)20時56分29秒
ついにラストですか・・・
最初からこの作品を読んでいるのでなんか
かなり悲しいです・・・
でもハッピーエンドって書いてあったんでちょっと安心です
続編も必ず最後まで読ませていただきます
期待しています
ラスト、バシっときめて下さい
371 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年10月02日(火)23時19分34秒
やぐごまのラブラブシーン(?)は何度読んでも気持ちがいい♪
それにしてもとうとう明日でラストですか・・・
必ず続編書いて下さいね。
372 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月03日(水)00時21分31秒
続編は赤ですか。今から楽しみです。
いしよし小説が3スレまで成長するなんて読者として嬉しい限りです。
373 名前:名無し男 投稿日:2001年10月03日(水)01時17分23秒
よっしゃラストォ〜!!

頑張るぞ〜!!(誰がじゃ ボケ)
374 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年10月03日(水)19時51分58秒
−72−

食事も済んで、次に訪れたのは、初めて4人がWデートをした公園であった。
ひとみが梨華に告白しようとして邪魔された例の公園である。
あれから7ヶ月近くたとうとしていた。

「懐かしいね。そう言えば4人でデートってこの時以来じゃない?」
懐かしそうに真希が話す。
学校で会う事はあっても、休みの日にわざわざ4人で会う事は滅多になかった。
当時、一番乗り気でなかった矢口と真希が今では、ひとみと梨華以上に仲良くなっている。
「またボートに乗ろうか?」
矢口が提案する。
「でも、やぐっつぁん、漕げなくて悪戦苦闘してたよね」
思い出して、真希は、またアハハと笑っている。
「ごっつぁんなんか、最初から放棄して人に押しつけてたくせに良く言うよ」
「そんなコト、ないですぅっぅう〜!」
いつもの事であるが、また始まった。それだけ仲がよい証拠でもあるが。

375 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年10月03日(水)19時52分31秒
「2人で乗ってきたら、どうですか?」
ずっと黙っていた梨華が言った。
「…私達も、乗ろうよ。梨華ちゃん」
ひとみは、梨華を見つめ、手を握った。
これだけ言うのに、ひとみは胸がドキドキしていた。
(ことわられたら、どうしよう…)
付き合う前の、弱気なひとみに戻っていた。

梨華は表情を固くしていたが、急に柔らかい表情になった。
「うん。いいよ」
「良かった」
ほっと胸をなで下ろす。

「吉澤、お前、ナニ泣きそーになってんだよ」
「オーバーだなぁ〜よっすぃー」
「泣いてないってば。嬉しかったんだよ。そういうコト言うと、梨華ちゃんが
 私泣かせたみたいに、なっちゃうじゃん」
ひとみは気にして梨華を見た。
「そんなコト思ってねぇけど、石川と付き合う前みたいなリアクションだな」
「まっいいじゃない。乗ろうよ」
「そうだな」
そう言って、真希が促した。
376 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年10月03日(水)19時53分11秒
先行して、矢口と真希が乗り、後からひとみと梨華が乗った。
そして、ゆっくりとボートを漕ぎ、ひとみは梨華に告白しようとした場所で
ボートを止めた。

「なんか緊張するね」
「どうして?」
「梨華ちゃんにも言ってなかったけど、ホントはここで最初梨華ちゃんに
 告白しようと思ってたんだ。この場所覚えてる?」
そう言って、ひとみは梨華を見つめた。
梨華は去年の事を思い返す。
「そう言えば、ひとみちゃん何か言いかけた途端に、矢口先輩たちのボートが
 突っ込んで来たんだっけ?」
懐かしそうに梨華は思い出して笑った。
「うん。私の星占いのラッキープレイスだったんだよ」
くすっと梨華は笑う。
「なんか、おかしい?」
「ひとみちゃんが星占いを信じてるって言うのが、なんか可愛くて」
「そうかナ。私だって一応女の子だからね」
377 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年10月03日(水)19時54分43秒
ひとみも照れくさそうに笑う。そして、急に真面目になると
「梨華ちゃんゴメンね。ずっと素直になれなくて…。
 もっと早く謝れば良かったんだけどさ…」
梨華はひとみの手を取った。
「うぅん。私の方こそゴメンね。つまらない意地張っちゃって」
梨華はひとみを見つめた。
「梨華ちゃん、仲直りしよう」
コクンと梨華は頷いた。ひとみは梨華の手をギュっと握り返した。
そして、二人のくちびるとくちびるが重なったのだった。
378 名前:恋をしちゃいました−2nd Stage− 投稿日:2001年10月03日(水)19時55分29秒
そんな二人を陰からコッソリ見ていた、矢口と真希は
「良かった、良かった。めでたしめでたしだな、ごっつぁん?」
真希はまだ二人の様子をじっと見ている。
「いつまで見てんだよ?」
「だってキスしてる、あの2人…」
「いーじゃん。久しぶりのキスなんだろ?そっとしといてやれよ」
真希は矢口の方に向き直ると
「ふーん、屋上で2人が熱烈なキスしてた時、食い入るように見てたのは
 どこの誰かな?」
真希はニターっとしながら言い返す。矢口はハっとすると
「なっ。お前そーいうトコばっか良く覚えてるよな。イヤらしい奴め」
そう言って、真希を小突く。
「やらしいのは、やぐっつぁんでしょ〜〜〜ぉ?」
「なんでだよ!人に胸押しつけたりしてよぉ〜!」
「喜んでたクセに!」
こんな調子で、矢口と真希の口喧嘩は続き、ひとみと梨華は、やっと仲直りをした。

5月の新緑の青さが眩しい午後、爽やかな風が吹き、ひとみと梨華の顔にも
やっと笑顔が戻った。

「これからもヨロシクね。梨華ちゃん」
「こちらこそ、ヨロシク。ひとみちゃん」
二人は額同士をくっつけて、笑った。

 ――― END ―――
379 名前:あとがき 投稿日:2001年10月03日(水)19時56分34秒

さて、この2組のカップルが更に進展する日は果たしていつ訪れるのか?
まだまだ波乱は続きそうな気配?
そして、新たにもう1組のカップルも誕生しようとしていた。
この続きは、3rd Stageで、またお会いしましょう。

 ――つづけ!――


全作同様、分かりやすい終わり方だったと思います。
本当は、4人で温泉旅行に行かせて、そこで仲直りと言う風にしたかった
んですけど、そうすると、まきまりが自然とくっつく感じになっちゃうんで
阻止したかったんで(2人には悪いんですけど(爆))まだくっつけないぞと。
と言うか、こっちの小説は、やらしくしたくないので。
3では、ついに?って感じになりそうですけどね。
380 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月03日(水)19時57分21秒
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
殆ど毎日の更新が出来て、私も満足しております。

>370 ラブッスィー。san
>ラスト、バシっときめて下さい
決まったか、どうか分かりませんが、いつもの調子ですね(w。

>371 真里っぺ♪san
本当は映画の後に、温泉旅行も考えていたのですが…。
やぐごまは、結ばれそうだったんですけどね、意地悪しちゃった。
>必ず続編書いて下さいね。
はーい。戻ってきますとも!

>372san
長編になりそうなので、同じ空で新スレ立てると思います。
>いしよし小説が3スレまで成長するなんて読者として嬉しい限りです。
私も嬉しいです。

>373san
はい、頑張りました。
381 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年10月03日(水)20時17分28秒
やった!初リアルタイム!
本当にお疲れ様でした!いい小説読ませていただきました!
続編、頑張って下さいね!応援してます!
382 名前:1J 投稿日:2001年10月03日(水)22時52分46秒
お疲れ様でした。やっぱり甘く、微笑ましく終わりましたね。(満足!)
続編、楽しみです。現在空板かなり混んでますね。適度に空いた頃によろしくです。
最後の 〉――つづけ!―― に期待を込めて、お待ち申し上げております。
本当にお疲れ様でした。
383 名前:ラブッスィー。 投稿日:2001年10月03日(水)23時07分44秒
バシっと決めてくれました
なんか感動してまた最初から読んでしまいました
ラストは号泣・・・
Charmy Blueさんには
たくさんの感動とたくさんの知識?をいただきました
続編は空の方でですか
同じ板で書けると思って楽しみにしていたんですが・・・
続編のほうも頑張ってください
本当にお疲れ様でした
384 名前:ちび 投稿日:2001年10月03日(水)23時29分16秒
お疲れ様でした。
いつもこの小説読んで一人でニヤニヤしてました(ヤバ!
続編楽しみにしてます。
いしよしの中では一番好きなんで、できればいつまでも続いて欲しい…
本当ーにお疲れ様でした。
385 名前:レイン 投稿日:2001年10月04日(木)00時43分31秒
ハッピーエンドでよかった。
何より仲直りがよかったです
386 名前:名無し男 投稿日:2001年10月04日(木)00時44分47秒
お疲れまでした〜
自分もやっと課題が終わって晴れやかな気分す。
387 名前:パスカル 投稿日:2001年10月04日(木)14時21分33秒
お疲れ様でした!
なんか心があったかくなるような終わり方ですね。

次回作あるんですかー、期待してますよ!
トライアングルブルー,ちょっとHなお買い物ともども楽しみにしてます!
388 名前:パスカル 投稿日:2001年10月04日(木)14時29分35秒
ってちょっとHなお買い物って全然違う作者さんじゃないですか!
失礼しました…(反省&自己嫌悪
何で間違えたんだろう…
チャ−ミーブルーさんの作品は、トライアングルブルーと揺れる想いでしたね。
更新,ゆっくりで良いんでがんばってください!
389 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月04日(木)19時11分17秒
レスありがとうございます。最初の頃は全然付かなくて寂しかった
んですけど、最近は毎日ついて、それにレスするのが凄く楽しかったです。
小説投票してくださってる方、嬉しいです!(私は照れくさくて自分では
投票してないけど、毎日チェックはしてます)

>381 吉胡麻系san
「いい小説」だなんて言っていただけて嬉しいです。

>382 1J san
海板に立てた方がいいでしょうか?本当は赤が良かったけど、どうせまた
長くなるだろうし(w。あんまり板を分散したくないもので。

>383 ラブッスィー。san
感動って、そこまで…。号泣って、そうですか?照れますね(w。

>384 ちびsan
一番好きだなんて、嬉しいですぅ。ここの、いしよしも喜んでる
事でしょう。作者が意地悪して、波乱ばっか起こさせてますけどね。

>385 レインsan
毎回レスつけてくださってありがとうございました。
レインsanも、自分の小説がんがって下さいね。

>386san
私も、晴れやかな気分です〜。

>387 パスカルsan
>心があったかくなるような終わり方ですね。
みんな誉めすぎ(苦笑)。ほどほどにして下さいね(w。
小説の間違い気にしませんです〜。ラックsanがんがって下さい。
(ここで言うな・・・)

桃板で、こっそり小説を名無しで書いてるんですけど、全くレスが
付かないので、よろしければ、そちらも見に来て下さいね。
って全然こそーりじゃないな(w。タイトルはメール欄にありんす。
390 名前:R 投稿日:2001年10月04日(木)19時32分52秒
桃板も読んでますよ!ちゃーみーさんだったんですね面白いです。
391 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月04日(木)22時39分07秒
>390 Rsan
どうもです。でも一気に書いてさっき終わりました(爆)。
早すぎですか(w。元々最後が決まってて始めた話だったし。
すぐに、恋しちゃ3を始めちゃおうかな(w。
392 名前:R 投稿日:2001年10月05日(金)00時22分51秒
はじめちゃってください!!
……青板の続きも読みたいっす!
393 名前:1J 投稿日:2001年10月05日(金)00時35分44秒
(;´D`)<恋しちゃ3、まちどおしいのれす。すれをいどうされるときは、
      おしえてほしいのれす。よろしくなのれす。
      さくしゃさんの、ますますのはっれれれ…ん あれ?てへ…きねんして
      がんばるのれす〜 ついれにののももっと、でたいのれす〜てへてへ
394 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年10月05日(金)00時55分01秒
3ed始めちゃって下さい♪
395 名前:ちび 投稿日:2001年10月05日(金)01時04分03秒
ぜひ3ed始めちゃってください!
すっごい楽しみにしてます!
桃板の方も読ませてもらいます!
396 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月05日(金)14時34分31秒
桃板ってどこにあるんですか?
397 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月05日(金)15時34分39秒
>396
M-seekからもリンクされてますよ
ttp://green.jbbs.net/music/866/soundchaser.html
398 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月06日(土)00時14分51秒
このあと、残った100くらいのスレは有効に使わせていただき
たいと思います。短編とか番外編とか?

>392 R san
うぃ〜っす。取りあえず新しく立てます。ここに。
青板は、新ネタが入って来たら、また書きます。
新曲は小川と絡むそうなので、そのヘンをネタに…。
って新メンはイヤかな・・・。

>393 1J san
ののたんは、脇役でしたね(w。ちょっとは考えておきます。

>394 真里っぺ♪san 395 ちびsan
いちお、プロローグだけ書きました。
更新は、ゆっくりになるかもです。

>396 374san
読んでいただけましたか?わざわざありがとうございます。
あっちの2人は、どうなんでしょう?反応がイマイチだったら
あれで終わりになりますけど。
399 名前:mo-na 投稿日:2001年10月06日(土)09時12分43秒
桃板行ったっす。
で…題は何なんだろう…?ヘルプ
400 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月06日(土)10時23分18秒
>399 mo-nasan
389の名前のとこにヒントあります。
あと今だと桃の13あたりにあるかな〜?(w
401 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月06日(土)11時56分26秒
すみません。事件発生のため、こっそり書いてた小説の続編は
ナシになりました。
402 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月06日(土)13時11分25秒
>401
更に撤回。続編書くつもりです。14に下がってます。
403 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月06日(土)14時04分02秒
無駄にスレ使ってしまったので(苦笑)、気分転換に番外編を。
と言うか補足的なものですね。。。
404 名前:恋をしちゃいました2 ―番外編―ayu&ayaya― 投稿日:2001年10月06日(土)14時05分21秒
「あゆ先輩って呼んでもいいですか?」
「うん、いいけど?」
「じゃぁ、私の事は名前で呼んで下さい」

いつの頃か、あゆみと松浦は一緒にいる時間が多くなっていた。
ただ、付き合っているとか、そういうのは、まだなくてこの前のGWの時に、
ひとみに、映画館で見つけられた時が、あゆみと松浦の初デートだった。
いや、まだデートとは言えないのかも知れない。
松浦も、まだ梨華の事は慕っていたし、あゆみもひとみの事が好きだったから。

「あゆ先輩、斜め後ろに、吉澤さんたち、いるの気づいてます?」
小声で、松浦に話しかけられて、あゆみは思わず振り返りそうになった。
「えっ」
「梨華先輩と吉澤さんと、後藤先輩と矢口先輩がいますよ」
「・・・」
(うわー。全然気づかなかった。まさか、こんなところで会うとは!)
別に会ったとしても不思議ではないのだが、最近、あんまりひとみや真希とは
会って話をしていなかったし、松浦の事も特に何も話していなかった。
405 名前:恋をしちゃいました2 ―番外編―ayu&ayaya― 投稿日:2001年10月06日(土)14時06分13秒
「気づかれてますかねぇ」
松浦は呑気に言う。
「別に悪い事してないじゃん?私たち」
(って何を言ってるんだろう?私は・・・)
あゆみは言い訳めいた事を口にして苦笑いした。
「それより、梨華先輩、吉澤さんと仲直りしたんですかね?」
やはり、梨華を追って学校まで転校してきた程なので、気になるらしい。
「まだギクシャクしてるみたいね。今日の映画だって、矢口先輩が
 わざわざ気を利かせて誘ったみたいだし」
「あの矢口先輩でも、気が利くんだ」
松浦は最初から矢口には失礼な事を言われたので、根に持ってる訳ではないがまだ苦手だった。
406 名前:恋をしちゃいました2 ―番外編―ayu&ayaya― 投稿日:2001年10月06日(土)14時07分09秒
「早く仲直りして欲しいですね。あゆ先輩も、吉澤さんのファンだからそう思いますよね?」
「う、うん」
最近は、あんまり「よっすぃーファン」を自分で自覚していないので
そう言われて、あゆみは、なんだか妙な気分だった。
「あんまり、よっすぃーのファンって思ってないけどね。亜弥ちゃんは?」
「私は、今でも梨華先輩のコト大好きですよ。でも、それは吉澤さんと一緒にいる時の
 梨華先輩が好きで・・・。でも、今は・・・」
そう言いかけた時、ブザーが鳴り、場内が暗くなった。

(また、言えなかったな・・・あゆ先輩が好きって……)

いつの頃からか、あゆ先輩の事が気になっていて・・・。
それは・・・梨華先輩とは違う気持ちなんだけど、一緒にいて安らぐって言うか
落ち着くって言うか、そんな気持ち。やっぱり、好きなのかな。私・・・。

まだ、ハッキリしたカタチにはなってないけど、この気持ちは大切にしたい。

松浦は、あゆみの横顔を見ながら、そう思ったのだった。

―― END ――
407 名前:charmy Blue 投稿日:2001年10月06日(土)14時08分46秒
うっかり、自分でageてしまった。逝ってヨシ!
408 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年10月06日(土)20時49分28秒
番外編だ〜♪
あゆ、あやややっぱりそこがくっついたんですね。
409 名前:名無しさん 投稿日:2001年10月13日(土)01時56分30秒
番外編、なんかいいですね。
410 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月13日(土)18時44分09秒
番外編その2 一部で不評なんだか好評なんだか?の新メン紺野の話です。
保健室騒動の続きの話です。>358の続きって取っていただいて結構です。
-69-で
「かと言って、ここでひとみがフォローしては却って逆効果になりそうだ。
ほとぼりが冷めるまで、ひとみは紺野と接触する事をやめようと思っていた。」って
書いてありますが、まぁこっそりと言う事で、話を続けてみました。

※って誰か見てますか?(w

>408真里っぺ♪san
くっつけてみたけど、あんまり登場する回数がなさそうです。
>409san
もうちょいスレが残っているので、補足も兼ねてちょこちょこ書いて
みようとは思っています。
411 名前:恋をしちゃいました2−番外編−紺野の憂鬱− 投稿日:2001年10月13日(土)18時46分25秒
翌朝、登校してみると、やっぱり噂は広まっていて・・・
教室に入るなり、クラスメイトがざわついた。

(あぁ、やっぱり・・・)

紺野の姿を見るなり、小川が近寄って来た。

「大丈夫?」
「う、うん・・・。私は平気だけど、吉澤先輩が……」
「何言ってんの?紺ちゃん」
「へ?」
「吉澤先輩は、こんな噂なんか慣れてるんだよ?自分の心配しなよ」
「うん」
(なんだか情けないな。また先輩に迷惑かけちゃった・・・)
そして、また紺野は落ち込んだ。

まだHRの前なので、隣りのクラスの、辻と加護も紺野の様子を見に来ていた。

「紺野ちゃぁ〜ん!」
「おはようなのれす…」

辻と加護も中等部では、かなり有名な名(迷?)コンビだった。
その2人から声をかけられて、またクラスメイトが注目する。

(なんだか、恥ずかしいな・・・)

紺野は仕方なく、廊下に出て行こうとしたが、辻と加護の方から入って来た。

「本当のところは、どうなのれすか?」
「よっすぃー先輩は何かしたん?」
興味津々の目で、次々と聞いて来る。

クラスメイトも聞きたい事を辻と加護がストレートに紺野に聞いているので
一斉に耳が、紺野達に注がれているのが分かった。

「本当に何もないんだからっ。ヘンな噂立てられて迷惑してるんだ…」
自然に声が小さくなる。
412 名前:恋をしちゃいました2−番外編−紺野の憂鬱− 投稿日:2001年10月13日(土)18時47分28秒
「やっぱり、そうれすよね」
「なんちゅーても、よっすぃー先輩は石川先輩にゾッコンやからなぁ」
辻と加護は最初から、こんな噂話は信じていなかったのだが
直接本人から、ただ聞きたいだけらしかった。

しかし、気になる加護の一言が紺野の胸に刺さる。

「でも、なんかコレが原因で、よっすぃー先輩達、なんだか仲こじれてる
 みたいやけどね〜・・・」

(うわっ、そうなんだ。どうしよぅ・・・)
また紺野は泣きそうになる。

見かねて小川が口を挟んだ。
「加護ちゃん、一体何が言いたいの?」

「いんや、別にぃ。ただ、よっすぃー先輩が気になって言っただけやん。
 気にせんといてよ」
そう言って、辻と加護は退散していった。

(気にせんといてって言われたって、紺ちゃんの性格からして気にするっちゅーに!)
小川は出て行く加護の後ろ姿を見送りながら、忌々しげに呟いた。

紺野に視線を移すと、案の定紺野は、かなーり落ち込んでいたのだった。
(やっぱりね・・・)
413 名前:恋をしちゃいました2−番外編−紺野の憂鬱− 投稿日:2001年10月13日(土)18時49分32秒

そして、部活の時間になり、紺野はひとみの様子をそっと見るが別段変わった様子はなかった。

(やっぱり、先輩は慣れてるんだなぁ……。でも謝りたいなぁ…)

チラチラとひとみを見るのだが、ひとみの視線が紺野に来る事はなかった。

(もしかして避けられてるのかな・・・。はぁ…)

ますますダンスに集中出来ない紺野は、また矢口から怒られてしまった。

休憩の時に、ひとみから肩を叩かれた。
ひとみは、この前の二の舞にならないよう今回は、わざわざ移動しないで、
その場で話を始めた。

紺野の方から謝ろうとしたのだが、先にひとみに謝られてしまった。
「紺野さん、今回の件では、ほんとゴメンね」
そう言って、ひとみは手を拝むようにして、紺野に謝った。
咄嗟の事で、紺野は「いえ…」としか言えない。

「ホントはさぁ、朝直接、紺野さんの教室に行って謝りたかったんだけど
 また話が大きくなったりすると困るからさ。私は慣れてるからいいんだけど
 紺野さんは、ビックリしてるんじゃないかと思って。ホントにゴメンね」

また謝られてしまった。迷惑かけてるのは、自分の方なのに・・・
414 名前:恋をしちゃいました2−番外編−紺野の憂鬱− 投稿日:2001年10月13日(土)18時50分45秒
「そんなに謝らないで下さい。悪いのは私なんですから…」
紺野は俯き加減に答える。
「悪いって、そんな風に思ってないよ。倒れちゃったのは不可抗力なんだし。
 悪いのは、あの保健当番の生徒でしょ?勝手に話作っちゃって。
 紺野さんもいわば被害者なんだから、落ち込まないで。ね?」

ひとみに優しく言われて、また紺野の心臓は爆発寸前だった。

「ありがとうございます!」
「うん。分かればいいよ」
そう言って、ひとみは微笑んだ。
「先輩も・・・」
「なに?」
「石川先輩と、仲直りして下さいね」
「う、うん…」
一瞬、ひとみの顔が曇った感じがした。
また余計な事を言ってしまったかと、紺野は焦ってしまったが
一瞬だけで、ひとみはすぐに笑顔になった。
「ありがと。ウチらは、大丈夫だから。紺野さんも噂に負けないで頑張ってね」
「はぃ」

ここで、ひとみは紺野の頭を撫でようとしたが、さりげなく出した手を引っ込めた。
(こういうのが、また誤解を招く元になるんだよな。気をつけないと…)

「また、ほとぼり冷めたら、話でもしよ?」

紺野は大きく「ハイ!」と返事をしたのだった。

−END−
415 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月15日(月)02時46分40秒
番外編マンセ〜!
416 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年10月24日(水)09時17分28秒
やった!番外編だ!
紺野ちゃんだ〜!
417 名前:恋をしちゃいました−番外編−First Date− 投稿日:2001年10月27日(土)13時03分08秒

今日は、梨華と初デートの日。
待ち合わせ場所は、お約束みたいだけど『原宿』―

ひとみは約束の時間よりも2時間も早く来ていた。

「幾らなんでも早すぎだよな。私・・・」
自分で苦笑する。待ってる間に、腐る程声をかけられ、それだけでも
ひとみは疲れるのに、なんと言っても人いきれで、更に疲れていた。
先ほどから、何度も時計を見るが、まだまだ梨華が来るには時間が有り余っている。

そして、やっと約束の時間に近づいた10分前に、梨華の姿を発見した。
ひとみの姿には、まだ気づいていないようだ。
と言うより、人がうじゃうじゃいて探す方が困難な感じだ。

―私は、どこに梨華ちゃんが居たって、すぐに見つけるコトが出来るけどね♪

ひとみは梨華の携帯にメールを打った。
(驚くかな?梨華ちゃん)

<< 後ろにいます >>
すぐに梨華は気づいて携帯を取り出していた。
そして、慌てて後ろを振り向く。

「ひとみちゃん!」
「梨華ちゃん」
まだ何だか照れくさくて、2人とも俯いてしまう。
418 名前:恋をしちゃいました−番外編−First Date- 投稿日:2001年10月27日(土)13時04分15秒
「なんか食べる?」
(会った途端に食べるのってヘンかな。ってか自分がお腹空いてるんだけど)
「そうだね・・・」
それにしても、本当に人が多すぎだ。
「梨華ちゃん、手・・・」
ひとみは真っ赤になりながら、梨華の手を取った。
「迷子になっちゃうと困るもん」
(人が多いのも、時には良いカモ♪梨華ちゃんの手柔らかいなぁ…)
「うん」

これまたお約束のように、クレープを食べると、何軒か雑貨屋さんや
洋服屋に入り、ショッピングを楽しんだ。

「映画でも見に行こうか?」
お互い、まだ緊張しちゃって、思うように会話が弾まない。
(意識しすぎかな、私・・・)
渋谷まで行くには1駅。でも歩いて行けない距離ではない。
それに、まだ手を繋いでいたいし・・・。

「渋谷まで歩いて行こうか?」
「ぅん」

あまりに沈黙が多いので、ひとみも不安になってしまう。

「梨華ちゃん、つまらない?」
「え?そんなコトないよ」
「さっきから黙ってばっかりだから・・・」
そう言う自分も、人の事は言えないのだが。
「なんか緊張しちゃって。ゴメンね」
「そっか。良かった。一緒にいられるだけで幸せなんだ。夢みたいだよ、まだ」
「私も・・・」
そう言って梨華は少し力を入れて、握り返して来た。
(可愛いなぁ、梨華ちゃん・・・)

そう、ひとみが告白してから、まだ日数は経っていない。
友達としての期間が長かったから、逆に"彼女"として意識しすぎなのかも知れない。
(普段と同じ通りにしてればいいんだ。よし!がんばれ!ヨシコ!)
ひとみは自分に渇を入れた。
419 名前:恋をしちゃいました−番外編−First Date- 投稿日:2001年10月27日(土)13時06分09秒
渋谷につくまで、ひとみは喋り続けた。何回か梨華も笑ってくれてひとみも一安心。
(結構、デートって疲れるなぁ。でも梨華ちゃんの笑顔最高だな・・・)
映画館に入って、梨華の横顔を見ながら、ひとみは思った。
ひとみの視線に気づき、梨華は振り向く。
「どうかした?」
「ん?あぁ、梨華ちゃんに見とれちゃってた…」
ぼーっとしてたので、ひとみは本心を言ってしまい、言ってから真っ赤になった。
「ゃだぁ、ひとみちゃん...」
梨華も俯く。
「ゴメン。でも本当だから・・・」
(あぁああ、ひかれちゃったかな。いきなり・・・)
「嬉しいよ。ありがと」
「良かった」
そして、映画が始まった。しかし、ひとみは横の梨華ばかり気になって
集中していなかった。いつ手を握ろうかとか、そんな事ばかり考えていたのだ。
結局、最後までそれは出来なかったのだが。
420 名前:恋をしちゃいました−番外編−First Date- 投稿日:2001年10月27日(土)13時07分12秒
映画が終わって出て来たところで、梨華は
「あの女優さん、綺麗だったねぇ」
「そうだね」
殆ど見ていないひとみは曖昧に答えるしかない。
「結構面白かったね。途中泣きそうになったけど。ひとみちゃんは?」
話を振られ、口ごもる。見てないんだから答えられない。
「私はー、梨華ちゃんばっかり見てたからな〜」
ウソを言っても仕方ないので正直に答える。
「そうなの?」
「梨華ちゃん、映画に夢中になってたもんね。可愛かったよ…」
さすがに、手を握ろうとしていた話はしなかったが。
「私なんか見てたって、つまらないのに」
「そうかなー。梨華ちゃんとだったら、ずっと一緒にいても飽きないけど私は」
そう言って、梨華を見つめる。
「ひとみちゃんって、ホントじょうずだね!」
照れ隠しなのか、梨華はひとみから視線を外すと、冗談めかして言った。

(本当なのになぁ・・・。まぁいっか。梨華ちゃんとは始まったばかりだもんね)
421 名前:恋をしちゃいました−番外編−First Date- 投稿日:2001年10月27日(土)13時07分58秒
そして、この後は食事。いきなり初デートで「ラーメン屋」ってのも
自分で、どうかと思ったが、ここは真希がお勧めしてくれた、そぅとぅ美味しい
ラーメン屋だった。まだ紹介されていない場所で穴場なのだ。

「ゴメンね。こんな場所で」
店の人に聞こえないように小声で言う。
「私、ラーメン好きだし。ひとみちゃんと一緒なら、どこでもいいヨ」
「ありがと。ごっちんが教えてくれたんだ」
「そうなんだ」
「滅多に出歩かないんだけど、時々行くんだよね。ココ」
「うん。かなり美味しかったよ。また連れてってね」
「うん!」

そんなこんなで初デートも終わりに近づいた。梨華の家の前まで送って行くひとみ。

「今日は、ありがとう。楽しかったよ」
「私も・・・」
「・・・また誘ってね。ひとみちゃん」
「うん・・・」
「じゃぁね。また明日・・・」
「・・・梨華ちゃん!」
「はい?」
「あ、あのさ・・・」
お別れのキスをしたいのだが、なかなか言い出せない・・・。あぁ梨華ちゃん。
「なんでもないっ。明日ね・・・」
「うん」
「おやすみ!」
ひとみはバイバイをすると、駈けていった。

(あ〜〜〜、やっぱり言えなかったなぁ〜)

暫くして、梨華からメールが入った。

<< 今日は楽しかったヨ。ありがとう。おやすみ。チュはあとはあと 梨華>>

それを見て、ひとみは微笑む。そして、ひとみも梨華にメールを打った。

<< 梨華ちゃん、君が好きです。おやすみ! ひとみ >>

― END ―
422 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月27日(土)13時15分02秒
恋しちゃ1の後の番外編と言う事で、いしよし初デート。
一応、「恋をしちゃいました!」の歌詞に合わせてみましたけど。
イマイチだったような(苦笑)。今の2人の関係に慣れてしまってるので
なかなか初々しさが出て来なかったような気がします。
時々、また番外編をコソーリ書きますので、よろしく〜。
423 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月28日(日)03時57分59秒
番外編最高!よっすぃ〜最高!
「恋しちゃ」が一番好きな曲だったりするので余計に嬉しい。。。。

何気に−1st Stage− と−2nd Stage− の間の5ヵ月にあった
クリスマス・お正月・梨華の誕生日・ヴァレンタインデー・ホワイトデー・卒業式に
ずうずうしくも期待していたりします。
424 名前:恋をしちゃいました−番外編−Merry X'mas!!- 投稿日:2001年10月28日(日)16時35分30秒
今日はクリスマス。そして冬休みも始まる。
今年の休みは、梨華と過ごす、初めての休みだ。
昨日のイブも、梨華と二人っきりで過ごした。
いつもだと、真希や矢口ら友人と集まって一緒にわいわい騒いでいたのだが
今年は違う。何もかも初めてづくし。そして寒い冬も二人でいれば寒くない。
(いや、ホントは寒いけど、でも心は梨華ちゃんを想うと全然寒くないんだ)

梨華は今日は夕方までバイトをしている。
この忙しい時期、昨日は午前中だけで午後はあがらせてもらったのだから文句は言えない。

そして、ひとみは昨日梨華以外からもらったクリスマスプレゼントのお返しに
クリスマスカードをせっせと書いているのだった。
正確に言うと、梨華からは、今日プレゼントをもらう事になってるのだが。

矢口からは「そんなの無視しときゃいいんだよ。吉澤がお返しするから
いつまでたっても減らないんだよ!」と言われてしまう。
そんな事を言われても律儀なひとみは、毎年の日課のようにカードぐらいは
返すようにしていた。そして、年賀状も。いつも知らない人からたくさん届くのだが
それでも全部に返事を書くのだ。本当にアイドル並であった。
学祭で、梨華と付き合いだした話は勿論学園内でも、有名だが、ひとみの人気は
下がるどころか上がる一方。全然気取らない性格が却って人気を上げていた。
425 名前:恋をしちゃいました−番外編−Merry 投稿日:2001年10月28日(日)16時36分27秒
「それにしてもイベントづくしだなぁ・・・。お正月が終われば、梨華ちゃんの
 誕生日も近いし・・・。そしてヴァレンタインデーにホワイトデーか。
 それが終われば、私は卒業式だもんね。ま、卒業ったって、そのまま上に上がる
 んだから、哀しい事はないんだけど・・・」
ひとみはカードの返事を書きながら、退屈そうな真希に言った。
「カードなんかさぁ、いちいち出さなきゃいいじゃん。良くこんなかったるいコト
 出来るよ、よっすぃーは。ま、それがよっすぃー人気を下げない秘訣なのかも
 知れないけど」
「何ソレ・・・。別に人気なんか、どうだっていいんだけど。やっぱ悪いじゃん」
「この事実を石川先輩が知ったらねぇ・・・」
幾らひとみの人気があるとは言え、カードを100枚近く書いてる事実を梨華は知らないだろう。
「梨華ちゃんは心の狭い人じゃないもん」
「プリントごっこかなんかで茶濁せばいいのに」
「もぅ、ごっちんうるさいよ!・・・ごっちんも、これから矢口先輩とデートなんでしょ?」
「そうだよ〜。でも全然ムードないんだよね。昨日だってさ・・・」
真希は構わず続けている。そこへ矢口が入って来た。

「よぉ〜、ごっつぁん吉澤ぁ!寒いねぇ〜」
手を擦り合わせながら矢口はストーブの前に丸くなる。
「寒がりなんだから、やぐっつぁんは。じゃぁお先にね!よっすぃー!
 メリークリスマス!」
矢口の腕を掴むと、真希はそそくさと、ひとみの部屋から出ていった。
「はぃはぃ」
適当にひとみは相槌を打つと、せっせと残りのカードを書いていた。
426 名前:恋をしちゃいました−番外編−Merry X'mas!!- 投稿日:2001年10月28日(日)16時38分07秒
「少し遅くなりそうなの。先に家で待っててくれないかな?」
そう言って、夕方バイト先から梨華に鍵を渡されたひとみは、一人梨華の家へと向かう。
途中、花屋に寄ってポインセチアを買って・・・。
ポインセチアって、なんかクリスマスと言う感じがするので、ひとみは好きだった。
ケーキは買わなくていいと梨華に言われている。って昨日も食べたんだけど。
梨華が帰って来た時は、もう1時間以上遅くなっていた。

「ただいま〜♪遅くなってごめんね」
「お帰り。梨華ちゃん」
「・・・なんか帰って来た時に迎えてくれる人がいるのって嬉しいね」
最高の笑顔で梨華は答えてくれる。
(梨華ちゃん、めっちゃカワイイんですけど!)
「寒かったでしょ」
幾ら手袋をしていても、芯から底冷えするような、こんな日は寒いに違いない。
だって、雪が降りそうな空模様。クリスマスには最高のシチュエーションだけど。

「そんなコト、ないよっ」
梨華が手袋を外すと同時に、ひとみは梨華の手を包み込んだ。
「ほらっ。こんなに冷たいじゃん」
「大丈夫だって。…ひとみちゃんの手って温かいね」
照れくさそうに梨華は俯く。そのまま、ひとみは梨華を抱き寄せた。
「少しは、あったかい??」
「うん、とっても」
427 名前:恋をしちゃいました−番外編−Merry X'mas!!- 投稿日:2001年10月28日(日)16時39分12秒
「保田さんに抗議だね。コレは!梨華ちゃんを寒空の下で売れ残りそうな
 ケーキ売りつけてるんだからさ!」
ひとみはちょっとむくれている。
いわゆる、店頭販売ってヤツに、梨華は借り出されていたのだ。
「これも仕事だもん。保田さんに罪はないよ」
(梨華ちゃんってホントに優しいなぁ)
「私がケーキ買い占めれば良かったんだね。ゴメン」
「あんなにたくさんあるケーキ買えないって。それに1つ貰って来たよ」
「それを見越して、梨華ちゃんケーキ買わなくていいって言ったの?」
「うん。勿体ないでしょ?」
そう言って梨華は笑う。
(梨華ちゃんがいれば、ケーキなんかあったってなくたって構わないのに)

「そうそう」
梨華は自分の部屋の引き出しから、紙袋を引っ張り出すと、ひとみに渡した。
「これ、ひとみちゃんに!」
「開けていい?」
「ど〜ぞ♪」
中には、マフラーが入っていた。そして、ちょっといびつな手袋・・・。
「ちょっと時間が間に合わなくてね、手袋いびつになっちゃったんだ。
 少し大きめに作ってあるから、ひとみちゃんにも合うと思うんだけど」
「・・・・」
「あれ?ひとみちゃん?気に入らなかった??」
黙り込んでいるひとみに、梨華は不安になる。
「うぅん。嬉しいよ、梨華ちゃん!最高のプレゼントだよぉぉ〜!」
再びひとみは梨華を抱きしめる。
「お、オーバーだよ、ひとみちゃん。来年はマフラーに挑戦するね?
 今年は買ってきちゃったけど・・・」
428 名前:恋をしちゃいました−番外編−Merry X'mas!!- 投稿日:2001年10月28日(日)16時40分03秒
ひとみはマフラーを取り出すと、早速巻いてポーズを取る。
「似合ってる???」
「ひとみちゃんは、何しても似合ってるよ」
にっこり微笑む梨華。
「こうしたら、どうだろう」
ひとみは少し長いマフラーを自分と梨華にも巻き付けてみる。
「あったかいね?」
「ぅ、うん」
(なんか恥ずかしいけど・・・)

「私からは、ポインセチアと手袋!なんか安くてゴメンね」
「嬉しいよっ。ひとみちゃんからなら、どんなものだって嬉しい」
梨華は最上級の笑顔でひとみを見つめ返す。

「あ、見て。雪が降って来た・・・」
梨華が窓を指差す。
「道理で寒いハズだね。でも、梨華ちゃんが居れば寒くないよ。
 メリークリスマス!!」
そう言って、ひとみは梨華のくちびるに、そっと自分のくちびるを重ねる。
「メリークリスマス、ひとみちゃん・・・」
照れたように梨華も呟いた。

――梨華ちゃんの笑顔が最高のプレゼント。ほんとは他に何もいらないんだよ。
 梨華ちゃんがいてくれれば、それが私にとって最高の贈り物なんだから・・・。

−END−
429 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月28日(日)16時47分03秒
リクエストに答えてみました。言ったもん勝ちみたいなもんですね(w。
時間もあったしって1時間くらいでぱーっと書いてしまったので、結構手抜きっぽいけど。

>423san
私も「恋しちゃ」好きなんです。最初のデートでラーメン屋ってのも
どうかと思いましたが、元ネタがある方が逆に書きやすいかな(w。
>クリスマス・お正月・梨華の誕生日・ヴァレンタインデー・ホワイトデー・卒業式
取りあえず全部書けるか分かりませんけど、クリスマスVer.を書いてみました。
番外編は、別に趣味でちょこっと書いてる短編みたいなもんなんでレスは別に
あんまり期待してないんですけど、やっぱつくと嬉しいです!ありがとうございます。

430 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月28日(日)16時55分19秒
番外編最高です。本編も楽しみにして読んでます。
まきまりの番外編なんかだめですかね。
この二人好きなんですよね。


431 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年10月28日(日)17時08分50秒
>430san
はやっ。レス早いっすね。リアルタイムで見てたのかな。
元から、まきまりで書こうと思ってたので、次はまきまりの番外編にしますね。
来週末は横浜アリーナ(生娘。!)行ったり時間あるか分かりませんけど。
勤務中に時間あれば書きますしぉぃ。
432 名前:吉胡麻系 投稿日:2001年10月28日(日)18時51分38秒
おっ?番外編が更新されてる!やりぃ!
次はまきまりですか?
まきまり〜♪まきまり〜♪
433 名前:恋をしちゃいました−番外編−矢口&真希− 投稿日:2001年11月13日(火)20時04分21秒

「私たちって、付き合ってるんだよねぇ」
「そうだよ・・・。だから一緒にいるんじゃん」

学祭の告白の翌日、振り替え休日の日に、矢口と真希は遊園地に来ていた。

「なんかさー、あんまりそういう雰囲気じゃないよね?」
「…そうか?」

手も繋いでくれない矢口に、真希は不満を隠せない。
元から、いちゃつく事が苦手な矢口なのだから仕方ないのだけれど。

「あ、なんか喰う?ソフトクリームでも買ってこようか?」
「いいよ。別に・・・」
「ヘンなヤツ・・」

こういう時、ひとみと梨華の関係が羨ましくなるのだ。
あそこまで、甘くいちゃつくのが恥ずかしいとしても
少しくらいは、自分達も・・・なんて期待してしまう。

(私がおかしいのかな?・・・)
434 名前:恋をしちゃいました−番外編−矢口&真希− 投稿日:2001年11月13日(火)20時05分29秒
さっきから黙っている真希に、矢口は口を開いた。

「なんか不満あるの?」
「別に・・」
「ウソだろ。絶対何かあるよ。言えよ」
「なんでもないったら…」

矢口は黙っていたが、真希の手を引くと立ち上がった。

「観覧車に乗ろうか???」

平日なので、どの乗り物も空いていて、あまり待たずに乗れる。
だから、殆どの乗り物を乗りつくしていたが、観覧車だけはまだだった。
2人乗り込むと、真希は矢口を見ないで、外の風景をぼんやりと眺めていた。

(あーぁ、付き合い始めって、かなり幸せなハズなんだけどなぁ…)

(ごっつぁん、何考えてんだろ?なんか機嫌悪いみたいだけど・・・)
真希の様子が気になりつつも、ハッキリと聞けないでいる自分に、
矢口は苦笑いした。
435 名前:恋をしちゃいました−番外編−矢口&真希− 投稿日:2001年11月13日(火)20時06分24秒
「そっち行っていいか?」
矢口がやっと口を開くと、無言で、真希の隣りに腰をかけた。
「・・・・・」
「ごっつぁん???こっち向けよ」
無理矢理、真希の顔を自分の方に向かせると矢口は尋ねた。

「さっきから、どうした???」
「どうもしないよ」
「ウソ・・・」
「ウソじゃないって」
(気付け!鈍感矢口!!)
矢口は心底困った顔をしている。

(おいら、なんかマズッた事したかな・・・)

そうこうしているウチに、観覧車は一番上まで行き、後は下がる一方だった。
436 名前:恋をしちゃいました−番外編−矢口&真希− 投稿日:2001年11月13日(火)20時07分04秒
矢口は恐る恐る腕を真希の肩に回した。
(まさか、何もしないのに、不満がある訳じゃ・・・)
まだ、こうした行為そのものに慣れていない矢口は腕を回すだけでも
かなり抵抗があるのだ。それだけで、いっぱいいっぱいだった。
真希を見ると、真希は目を閉じている。
(う・・・。そういうコト????やっぱり???)

矢口も、目を瞑ると、真希の顔に自分の顔を近づけた。
しかし目を閉じるのが早すぎたのか、矢口の唇は、真希の唇には到着せずに
逸れてしまう。
真希は目を開けると「バカ」と小さく呟いた。
矢口はムッとすると「バカとは、なんだ、バカとは!」照れ隠しに言う。

「キスの一つも満足に出来ないんだからぁ…」
真希は矢口の顔を両手で包み込むと、唇を突き出して、矢口にチュッとした。
「もぅ、これで許してあげるよ!っとに・・」
「っとにって、なんだよ!」
「うるさい!今度は、ちゃんとしてよね!」
「昨日したばっかじゃん!」
それも生徒のいる前でだ。かなり恥ずかしかったのを覚えている。
437 名前:恋をしちゃいました−番外編−矢口&真希− 投稿日:2001年11月13日(火)20時08分07秒
観覧車から降りると、真希は、矢口に向かって「あっかんべー」をする。

「ちっ。可愛くない女!」
矢口もこれ見よがしに言う。

「うるさいな!!」
しかし矢口は真希を掴まえると
「…でも、おいらには、最高の彼女だぜ」
最後の方は照れくさくて声が小さくなる。

「え?最後の方が聞こえなかったよ?もう一度言って?」
ホントは真希にも声は届いていたが、わざと聞き返してみる。
「もう言わない。一度しか言わないからなっ!」
矢口は、足早に歩いていく。
「ちぇっ。意地悪な、やぐっつぁん!」
真希も矢口に追いつくと、自ら腕を絡ませるのだった。

二人の恋は、まだ始まったばかりである。

――― END ―――
438 名前:Charmy Blue 投稿日:2001年11月13日(火)20時10分24秒
>432 吉胡麻系san
ほいっ。と、まきまりです。どうも、この2人は甘くないんだよなぁ
書いてても(苦笑)。
ってことで、コソーリ更新でした。
439 名前:真里っぺ♪ 投稿日:2001年11月14日(水)00時02分21秒
う〜んそれでもまりまきはいい♪
まりまきのごっつあまあまのやつも期待してますね〜♪
440 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月14日(水)21時35分51秒
>>439
作者さんがコソーリって言ってるんだから、sageようよ
441 名前:恋をしちゃいました3番外編 高橋愛のモノローグ 投稿日:2002年01月08日(火)18時23分32秒
恋しちゃ3の途中から出てくる高橋の独り言です。
これを読めば別に1〜3まで読まなくても平気(爆)。
記憶が曖昧なので間違ってるかも知れませんが支障は全くございません。
442 名前:恋しちゃ3−番外編−高橋愛のモノローグ 投稿日:2002年01月08日(火)18時24分23秒
高橋愛のモノロ−グ

 私が後藤先輩を初めて見たのは、まだ私が中学2年で後藤先輩が3年の2学期の時でした。
最初は、私の友人が吉澤先輩のファンだったから、それに付き合わされて一緒に見ていただけでした。友人は吉澤先輩に釘付けだったけど、私は別に興味もなく、勿論、吉澤先輩はカッコいいと思うけど
私にとっては、それだけでした。
 だから私は自然と吉澤先輩と一緒にいる後藤先輩の方に目がいくようになりました。
そして、気がつけば私は後藤先輩の事ばかり目で追うようになっていました。

吉澤先輩と一緒にいる時の後藤先輩はいつも楽しそうで、その笑顔にいつの間にか惹かれて
行っていました。ダンス部の矢口先輩も時々絡んで来て、この頃はまだ
矢口先輩は吉澤先輩のファン代表みたいに、良くまとわりついていたのを覚えています。
2学期になって、高等部2年に石川梨華先輩が転入して来てから、吉澤先輩の取り巻きはにわかにざわつき始めました。
石川先輩は、吉澤先輩の昔の知り合いだったと言う話があっと言う間に広がりました。
でも一目で吉澤先輩は石川先輩の事が好きなんだと言う事は私には分かりましたけど。
どこから見てもこの2人は美男美女カップルと言った感じに見えました。それでも2人はお互い好きあってるのに、友達同士の枠を越えられなかったようです。でも吉澤先輩の人気は下がるどころか
上がる一方でした。
443 名前:恋しちゃ3−番外編−高橋愛のモノローグ− 投稿日:2002年01月08日(火)18時25分07秒
 私は相変わらず隣で無邪気に笑っている後藤先輩を遠くからいつも見ていました。
どうして、みんな吉澤先輩ばっかりなんだろう? 後藤先輩の魅力に気付かないんだろう? 
って不思議に思っていましたが、そんな私にもあの学園祭の事は今でもハッキリと覚えています。
その前から、後藤先輩と矢口先輩が実は付き合ってるんじゃないか? と言う噂も何となく耳に入って来ていたし、その前の2人の素振りからして、噂は本当だったんだって気付いていました。
それでも認めたくない自分がいました。
勿論、私と後藤先輩は面識もないし、ただ遠くから見ているだけの隠れファンに過ぎません。

 そして、去年の学園祭のダンス部が終了して告白タイムになりました。
その話は皆さんご存知だと思います。
吉澤先輩と石川先輩はめでたくカップル成立。拍手喝采でした。
私も純粋に手を叩いて祝福しました。
でも、その後の、矢口先輩と後藤先輩の告白は―――。
正直私には、かなり辛かったです。
噂はやっぱり本当だった。
444 名前:恋しちゃ3−番外編−高橋愛のモノローグ− 投稿日:2002年01月08日(火)18時25分42秒
それでも月日が経てば、いつの間にか私はまた後藤先輩を目で追い掛けていました。
結局、誰と付き合おうと、本質的には変わらなく後藤先輩の事が好きだったんです。

それに矢口先輩を見つめる後藤先輩の柔らかい表情に、私は心が癒されました。
「本当に好きなんだ」って思えるから。
やっぱり恋をしている女性は綺麗です。特に後藤先輩は特別に………。

そして私も中等部3年にあがり、相変わらず後藤先輩の隠れファンをしていました。
ただ変化があったとすれば1つ先の駅前のコンビニで歳を1つ偽ってバイトを
始める事になった位でしょうか。やっぱり中学生だと雇ってくれないから。
少しは刺激のある生活になるかな…と思い、少しはお小遣いの足しになると思い
始めたバイトでしたが、慣れたらとても楽しくて、充実した生活を送っていました。
このバイトのおかげで、後に吉澤先輩、後藤先輩と一緒に仕事が出来るなんて、
そのときの私には思いもよりませんでした。
445 名前:恋しちゃ3−番外編−高橋愛のモノローグ− 投稿日:2002年01月08日(火)18時26分58秒
 4月に私のクラスに松浦亜弥ちゃんと言う転入生が入って来ました。
彼女はとにかく凄かったです。なんでも石川先輩の前の中学の後輩だったらしく
なんと石川先輩を追ってウチの学園に移って来たと言うのですから、さすがの私もビックリしました。ただ石川先輩は以前テニス部の部長を務める程の人だったのにウチの学園ではどこにも部活には所属していなく、その辺は松浦さんも計算違いだったようです。それに、憧れていた石川先輩には既に付き合ってる人がいたので松浦さんは、かなりショックを受けていたようです。
そこへ、矢口先輩が乱入したり、松浦さんも何とか石川先輩に近づこうとして
色々とガンバッていたようですが、その辺は説明しなくても分かりますよね?
あの時の吉澤先輩の狼狽ぶりは、こちらとしても見ていて痛々しかったです。
結局、松浦さんも石川先輩の事を諦めたみたいで一件落着しましたが。
ちなみに、松浦さんは石川先輩と同じクラスの柴田先輩と今は仲が良いらしいです。
446 名前:恋しちゃ3−番外編−高橋愛のモノローグ− 投稿日:2002年01月08日(火)18時27分36秒
 そして今年の夏休みに、私は吉澤先輩、後藤先輩と急接近するチャンスがやって来たのでした。
それは本当に私にとっては人生最大の出来事と言っても過言ではありませんでした。
 私の勤めるコンビニに、吉澤先輩が夏休みだけですが一緒に働く事になったのです。
勿論、私は最初、吉澤先輩が店に入って来た時はビックリしました。
何度か近くを通り過ぎた事はありましたが、こんなに近くで長い時間、しかも会話をした事が
なかったので、さすがの私も緊張してしまいました。
予想以上に吉澤先輩は優しくてきさくな人でした。
そして、吉澤先輩に誘われて駅前のコーヒースタンドに入ってお話をしていたら
後藤先輩と矢口先輩が入って来たのです。
私にとっては、初だったので、あまりその時の事は良く覚えていません。
ただ、絶対に自分の気持ちがバレないように必死だったのは覚えています。
447 名前:恋しちゃ3−番外編−高橋愛のモノローグ− 投稿日:2002年01月08日(火)18時28分10秒
そして、その後の事は、もう説明しなくても分かりますよね?
夢のように後藤先輩とは一緒にいる時間が長くなりました。
ただ、後藤先輩本人が私の気持ちに気付いていないのが嬉しくもあり哀しくもあります。
後藤先輩を想って泣いた夜もありましたが、そんな鈍感な後藤先輩も好きなんです………。

ただ、最近私は自分の気持ちが良く分からないのです。
矢口先輩に卒業後の事を頼むと言われた時、そんな大役! と思いましたが
今では、矢口先輩の事も好きな自分がいます。

と言うより、矢口先輩と後藤先輩。2人が好きなんですね。
2人の仲の良い姿は見ていて、自然に笑みがこぼれます。
矢口先輩のおかげで、後藤先輩とは、緊張しないで話せるようになったし
矢口先輩には感謝しています。
448 名前:恋しちゃ3−番外編−高橋愛のモノローグ− 投稿日:2002年01月08日(火)18時28分41秒
この前の体育祭でも、ホントは矢口先輩とでも良かった…なんて写真を撮る時
心の中で思ってしまいました。
でも、後藤先輩の「綾小路文麿」はカッコ良かったです。

体育祭も無事終わったと思ったら、吉澤先輩は中澤先生と衝突したらしく
ダンス部は、危機にさらされているらしいのです。
後藤先輩はバイト先で、ぼやいていました。
出来る事なら、早く吉澤先輩には謝って欲しいですけど。
と言うより、矢口先輩と後藤先輩を困らせないで欲しいのが本音です。

私・高橋愛は、これからも2人の先輩をずっと見つめて行きたいです。
矢口先輩が3月で卒業、そして名古屋へ旅立ってしまう。
私も泣いてしまうかも知れません。
それまでの間、私も2人の想い出を作りたいと思っています。
449 名前:Charmy Blue 投稿日:2002年01月08日(火)18時34分28秒
一人称で書くのって難しい。
ヒマがあったら、後藤のBDの話でも書きたいと思います。
すっかり忘れてたもので。って誰も気付いてなさそうだが(w。
450 名前:M.ANZAI 投稿日:2002年01月08日(火)20時27分38秒
すっ、すごいですっ!
こんなに番外編があるなんて…

高橋の独り言、視点がはっきりしてるのと
こうして振り返ってしっかりと筋が通ってるのとを見ると
Charmy Blueさんの筆力の強さを感じます。

後藤BD編も期待を大きくしてお待ちしてますね。
451 名前:名無し読者 投稿日:2002年01月08日(火)23時46分08秒
あ〜嬉しすぎる!!
作者さま、すてきなお年玉ありがとうございます。

後藤BD編期待させていただきます。
452 名前:名無し読者2 投稿日:2002年01月10日(木)02時43分59秒
にやけが止まらない・・・。
453 名前:恋しちゃ3番外編−後藤BD記念日-1- 投稿日:2002年01月12日(土)14時37分29秒
−1−

2001年9月23日(日)
今日は真希の16回目の誕生日。
矢口と付き合い始めて、初めてのハッピーバースデー。
土曜日はお泊りと化してるので今年は、そのまま2人で朝を迎えた。
と言っても、この2人が仲良いからと言って、しょっちゅうしている
訳ではないので勘違いしないで欲しい(←矢口からのお願いです)。
尤も、隣りの部屋の妹が気になるという事が最大の原因でもあるらしいのだが………?

矢口にピタッと、くっつくようにして寝ている真希は朝10時を過ぎても、まだ夢の中。
既に目が覚めている矢口は真希の寝顔を見つめていた。
『ごっつぁん誕生日オメデトウな』心の中で呟くと、矢口は
眠っている真希のくちびるに、そっとキスを落とした。
真希は、くすぐったそうに顔を少し動かすと向きを変えて
矢口に背を向けて再び眠ってしまう。
(まったく、いつまで寝てんだよ。そろそろ起こすか)
矢口はガバッと起き上がると真希を正面に向かせ自分は馬乗りになる。
454 名前:恋しちゃ3番外編−後藤BD記念日-1- 投稿日:2002年01月12日(土)14時39分14秒
「ごっつぁん! 起きろよっ! ってばよっ!!」
真希は一瞬『うーん』と唸ったが、まだ起きない。
真希の寝起きの悪さは矢口もよく知っているが、今日は真希の誕生日。
いつまでも寝ていられては予定が狂ってしまう。
矢口は逆向きになると真希の足の裏のツボを力を込めて思い切り押した。

「ぎゃぁぁぁ〜〜〜 !!」
よほど痛かったのか、はたまた驚いたのか真希は絶叫に近い声を出して
慌てて飛び起きた。
体制的に真希が矢口を後ろから抱きつく形になり、当然隣りの部屋から
妹のミキが真希の声に気づいて部屋に飛び込んできた。

「どーしたの!??」
「どーもしねぇーって」
真希は状況がよく飲み込めていないらしく、そのまま矢口に抱きついた
ままキョトンとしていた。しかし目にはうっすらと涙が。
「…やぐっつぁん。とっても痛かった」
それを聞いてミキは意味深な笑みを浮かべる。
455 名前:恋しちゃ3番外編−後藤BD記念日-1- 投稿日:2002年01月12日(土)14時40分00秒
(ハッ! イヤな予感が…)

「お姉ちゃんっ。朝から、そんなハードなコトしちゃダメだよ」
「ちょ、ちょっとヘンな想像してねーだろーなー」
矢口は頬を紅潮させながら先回りする。が―――。
「見かけによらず、お姉ちゃんってアクロバティック〜♪」
ミキはニタニタ笑っている。
「おいおい、なんなんだよ、そのイヤらしい顔は!
だから何もないっつの! 足の裏押しただけっ」
「やっぱりしてんじゃん。えっちぃー」
「何でえっちなんだよ! たかだか足の裏押したぐらいでよぉ」
矢口はムッとして言い返す。
「足だけじゃなかったりして。真希ちゃんも気をつけた方がいいよ。きゃはは」
ミキは言いたい事を言うと、矢口が物を投げ付ける前に早々に退散した。
矢口は手に持ったプーさんの縫いぐるみを怒りで震えながら再び元の位置に戻した。
(いけねっ! コレ後藤から貰ったプーさんだった。
あやうく投げるトコだったぜ。しかし、ほんとムカつくな、くそっ)
456 名前:恋しちゃ3番外編−後藤BD記念日-1- 投稿日:2002年01月12日(土)14時40分49秒
再び真希に視線を戻すとまた寝ていた。
「また寝てんのかよっ!」
「やぐっつぁん…」
真希は目を瞑りながら、くちびるを突き出した。
矢口はわざと知らん顔をして真希の様子をジッと見ていた。

「お目覚めのキスを下さいはあとはあと矢口王子様」
真希は更に口をタコチューのようにして両手まで広げて受入態勢をする。
「だからとっくに起きてんじゃねーか! 後藤、とっとと起きろよ!」
ムードもぶち壊しの矢口に真希はムッとする。
「キスぐらいしてくれたっていいじゃん。ケチ王子!」
「なっ。ケチってなんだよ、ケチとは!」
さっき真希が寝てる間にしたとも言えずに、けれど矢口は”王子”の言葉に照れていた。

「姫から、くちづけするのって何だかね〜」
『自分で姫言うな!』と突っ込もうとした時には、矢口は真希に引き寄せられ、既に腕の中。
「結構ゴトーも男っぽいから、やぐっつぁんが姫でもイイかもね〜。
ねっ? 矢口姫はあとはあと
そう言うと真希は矢口の顎をクイッと上に向かせて軽くくちびるを重ねた。

(矢口姫…って、何か可愛くねーなー)
矢口は真希とくちづけながら、そんな事を思っていた。
457 名前:恋しちゃ3番外編−後藤BD記念日-2- 投稿日:2002年01月12日(土)16時46分29秒
−2−

ご飯は外で食べるから と言う矢口の言葉も虚しく
「朝食はしっかり食べなさい」と母に言われ
「11時近くで朝食かよっ!」と矢口は文句を言いつつ真希と、しっかり朝食を摂っていた。

「後藤家では朝からカツ丼とかカレー食べたりすんですよー」
矢口の母ともすっかり打ち解けて、そんな話までしている。
ニコニコしながら食べている真希を横目に、今日は自分の誕生日って分かってるんだろうか?
と少し不安になる。

(朝からカツ丼って、おいらはヤだぜって、そんな話はよくて…)
矢口もわざと知らないフリをする事に決めた。

矢口は机の引き出しから真希へ渡すプレゼントを取り出すとそっとポケットへと忍びこませた。
小道具として使用する、ドラえもんの縫いぐるみは途中で調達しなければならない。
一応、矢口もそれなりに色々と考えていた。
458 名前:恋しちゃ3番外編−後藤BD記念日-1- 投稿日:2002年01月12日(土)16時47分15秒
世間では3連休の中日。街中は人で溢れかえっていた。
「すっごい混んでるねー」
普通に歩くのも大変なくらいで、真希はうんざりと言った声をあげる。
何もこんな、わざわざ混む日に出かけなくてもいいのだが、そこはやはり
地元で茶を濁すわけにもいかず、矢口は真希と渋谷に来ていた。

「迷子になんなよ」
ボソッと矢口は言うと、真希の手を引き寄せる。
「やぐっつぁんが迷子になんないか心配だね」
真希は、あはっと笑う。
「ちっ。言うと思ったよ」
矢口は苦笑混じりに言う。
「ウソだよっ。嬉しいヨ♪」
真希は繋いでいる手をギュッと握り返した。

矢口は、こういう些細な時に、ふと幸せを感じたりする。
真希はどうなのか分からないけれど。
矢口は自然に笑みが零れた。
それを隠すように矢口は真希から視線を逸らせた。

結局―――ディズニーストアでプーさん関係のものを真希が買ってくれて早々に予定が狂う。
(オイラが買ってもらって、どうすんだよっ!)
459 名前:恋しちゃ3番外編−後藤BD記念日-2- 投稿日:2002年01月12日(土)16時48分48秒
「やぐっつぁんの誕生日には、すっごく大っきいプーさん贈るからね♪だから待ってて。
 名前も決めてあるの『シゲル』」
「”シゲル”?何で”シゲル”なんだよ」
可笑しそうに笑う矢口に、真希もつられて一緒になって笑う。

―――本当は”ゴトー”って付けて欲しい。
そのプーさんをゴトーだと思って名古屋に連れてって欲しい。

そこまで考えている真希だが、今からそんな話をしては、湿っぽくなるので
当然、そこで話しは終わりにする。

―――やぐっつぁんの笑顔…ずっと傍で見ていたい。

「…ごっつぁん? どした? 具合でも悪い?」
ふと気づけば、矢口が心配そうに真希の顔を覗き込んでいた。
矢口の黒目がちな瞳が不安そうに真希に映る。

「え? あはっ。何でもないよ」
真希は大袈裟気味に両手を左右に振る。
「それならいいけど…」
「そろそろお茶にしようよ。ね?」
真希は矢口の腕を取ると、喫茶店に入った。
460 名前:恋しちゃ3番外編−後藤BD記念日-2- 投稿日:2002年01月12日(土)16時49分47秒
 喫茶店を出ると、矢口は真希に「連れて行きたいとこがある」と言って遊園地に行く。
その前にドラえもんの縫いぐるみを買うのも忘れなかった。
夕方近くに着いたが、まだ人も多かった。
矢口が指差したのは、観覧車。
自分でも、かなりベタだと思う。よし、準備は揃った。あとは渡すだけ。

観覧車も、かなりの人が並んでいた。
「待つけど、いいよな?」
念を押すように確認する矢口に、真希も察したのか肯いた。
(なんかバレバレかな…。ま、いいよな)
適当に雑談しながら待っていると、やっと矢口達の番になり、乗り込んだ。

ガチャンと扉が閉まると、ゆっくりと上に登って行く。
「覚えてるよな。ここ」
「勿論。やぐっつぁんと初めてデートした時に行ったとこだもん」
真希は嬉しそうに微笑んだ。
「まぁ正確に言うと、吉澤に連れてこられた動物園の方が先なんだけどな」
「でも、あの時は、まだやぐっつぁん煙たがってたじゃん。私のコト」
「ごっつぁんだって、そうだろ?」
「そりゃ、よっすぃーに人数合わせで駆り出されただけだしね」
461 名前:恋しちゃ3番外編−後藤BD記念日-2- 投稿日:2002年01月12日(土)16時51分45秒
(いかん。話がズレてきてる。軌道修正しなきゃ)

「ま、そんな話は、いいんだ」
既に観覧車は1/3まで来ていた。そろそろ………

「ごっつぁん。ちょっと目ぇ瞑ってて」
唐突に言う矢口に、真希は一瞬「え?」と言う顔をしたが素直に目を閉じた。
矢口は急いでポケットから出すと、それをドラえもんの首? にかけて真希の前に差し出した。

「ごっつぁん。誕生日おめでとう!!」
「ん?」

目の前に突き出されたドラえもんに、真希は戸惑いながら受け取る。
真希は、すぐにソレに気づくと「あ」と言う顔をして、ソレをドラえもんから外した。

「いいの?」
「もち」
「ごっつぁんの指のサイズわかんなかったからさ、適当なんだけど。
合わなければ、そのままネックレスにしてくれても、かまわ…」
と言いかけたところで真希が矢口の隣りに移って来て、抱きつく。

「ありがと…。でも、サイズぐらい聞いてくれればいいのに」
「そんなの聞いたら、ネタバレするみたいでイヤだし」
ネックレスに通された銀の指輪を外すと、真希はソレを指にはめてみる。
ピッタリと真希の指にフィットした。
「よかった」
矢口はホッとしたように言う。
「いちお、おいらとオソロ…」
矢口も首もとから、ネックレスを引っ張りだしてきて真希に見せる。
462 名前:恋しちゃ3番外編−後藤BD記念日-2- 投稿日:2002年01月12日(土)16時52分35秒
「ほら、おいらは指輪はめるってガラじゃないからさ、こうして
身につけてるほうが合ってるだろ? それにあんまりバレないし」
「じゃぁ、ゴトーもそうする! 中澤に突っ込まれるのは目に見えてるから。
 2人っきりの時は、指にしようよ。やぐっつぁんも」
「お、おいらは、いいよ」
「照れるコトないじゃん。でも…高かったんじゃない?」
「そんなの気にするなよ。それに、後藤とペアのモノ1つくらいは欲しかったしな。
 って、おいらっぽくないか」
誤魔化すように矢口は笑う。

「うぅぅん。めっちゃ嬉しい! ゴトーかなり幸せ」
真希は再び矢口に抱きつくと、外を眺めて小さく声をあげた。
「どうした?」
頂上はとっくに過ぎていて、もう終わりに近づいていた。
「この前と同じ位置で、やぐっつぁんとキスしたかったよー!」
「もう1回乗る?」
「うん!」
真希は元気よく返事をした。
463 名前:恋しちゃ3番外編−後藤BD記念日-3- 投稿日:2002年01月12日(土)16時53分28秒
−3−

2人が2回目の観覧車に並んで、再び乗って降りた頃にはすっかり外は暗くなっていた。

真希は矢口の腕を取ると、しっかりと自分の腕を巻きつけた。
−ムギュッ−
時々、真希はわざとなのか、胸を押しつけるようにして腕を絡ませて
密着してくる事がある。今日も例外ではなかった。
矢口の肩あたりに真希の胸が当たるので自然と矢口の気持ちは胸の方に気を取られる。

(けっ。バカバカしい)
別に胸が当たった位で、興奮するほど子供でもないし、ソレ以上の事をしているのだから
今更照れる事もないのに、矢口は何故か、これをされると妙に恥ずかしい気分になってしまう
のだった。
そして、そんな矢口の心を見透かすように真希はからかうのだ。

「やぐっつぁん、テレてるっしょ。カワイイ」
「テレてねーよっ!」
矢口は、そっぽを向く。
「ウッソだぁ。顔に書いてある」
「何がだよ」
「矢口は後藤が好きだって」
「バカ。よく自分で言えるよな」
「じゃぁ嫌いなの?」
「好き」
「じゃぁゴトーのどこが好き?」
「どこだっていいじゃん」
「良くない。いつもそうやって、はぐらかすんだから」
今日の真希は、あっさりと引き下がらなかった。
464 名前:恋しちゃ3番外編−後藤BD記念日-3- 投稿日:2002年01月12日(土)16時54分07秒
「じゃぁ……胸」
その答え方に真希は明らかに不服そうな顔。
「じゃぁって何よ。付け足しみたいな…」

何やらまた、雲行きが怪しくなり、いつもの喧嘩モードに突入しそうな予感。
山の天気のように、この2人は晴れたり曇ったりが激しいようだった。
折角、さっきの甘い雰囲気が、また台無しに…。
矢口は、恥ずかしさ全開で、それを回避しようとカッコつけモードに入った。

「後藤?」
「な、なによ。急に真面目になっちゃって…」
真希は急に真顔で迫って来る矢口に、少し構える風に表情を作った。
「言わなくたってさ、矢口が後藤に惚れてるコトぐらい、お前が一番良く知ってんだろ?」
矢口は自分で言いながら、心の中では『キショッ!』を連発していた。
「う、うん」
真希はすぐに納得した様子。
いいぞ! その調子!! と思いきや
「でもやっぱり、たまには口に出してほしい…」

(くっ。まだ言わす気かよっ! ま、いっか。今日は特別だからな)

「後藤の全て。全てが好きだよ。…でも特にお前の笑顔が最高だな。
以上!(我ながら恥ずかしい…)」
465 名前:恋しちゃ3番外編−後藤BD記念日-3- 投稿日:2002年01月12日(土)16時55分19秒
『笑いたければ笑えよ』なんて照れ隠しで言おうとしたら
真希は思いの外感激して、瞳を潤ませている。

(おいおい、オチがないじゃねーか!)
「後藤姫に涙は似合わないヨ。…真希には笑顔が一番。さっ帰ろっ」
矢口はさり気なく言うと、真希の手を引いた。

「後藤姫って、なんか可愛くなぁーい!」

(そっちに突っ込みかよっ! やっぱ名前で呼ぶのって気恥ずかしいや)
「後藤は充分可愛いよ」
「矢口王子も〜♪」
真希がわざと頬にキスをしようと顔を近づけるから、矢口はさりげなく
離れると先に行ってしまう。

「待ってよ、やぐっつぁ〜ん!」
矢口はその声には振り向かず無言でスタスタと歩いていく。
すぐに真希は矢口を掴まえると、耳元で囁いた。
「今夜も、泊まってもいい?」
矢口は、考えたフリをすると、少し背伸びをして
「いいけど…えっちはナシなはあとはあと
矢口は照れくさそうに真希の耳元で返したのだった。

 〜 END 〜
466 名前:Charmy Blue 投稿日:2002年01月12日(土)17時01分35秒
後藤BD記念終了です。番外と言うか「3」に挿入しても良かったかも。
矢口と後藤しか出て来ませんでしたけど。石吉の方はごめんなさい。
ちょっと長くなってしまった。

ネックレスに指輪ネタはTriangle Blue番外編でも使ったネタでした。スマソ

>450 M.ANZAIさん
高橋のは、改行がめちゃくちゃで読みにくかったですね。ごめんなさい。
今回のはどうだったでしょうか?

>451 名無し読者さん
このくらいで良ければ幾らでも差し上げます(w。但しネタがあればですが。

>452 名無し読者2さん
ありがとうございます。もう止まりましたでしょうか?(笑)
467 名前:Nami 投稿日:2002年01月13日(日)00時13分17秒
矢口王子カッコイー♪
何気に自分で言ってて『キショッ』って(w

番外編とってもおもしろかったですー!
468 名前:M.ANZAI 投稿日:2002年01月13日(日)01時12分00秒
ごっちんがメチャクチャ可愛いですね♪
それに、すこし振り回されつつも、やぐっつぁんも男前にキメてるし。
指輪のエピソードはやはりグッときますねぇ〜。

楽しそうに振る舞ってるけど、プーさんのぬいぐるみを逆にプレゼントするあたりは、
やっぱり多少の不安があるんでしょうね、卒業後の2人の関係に。
だからこそ、今のこの時をもっと思いっきり精一杯に過ごして欲しい・・・。

番外編、矢口の誕生日にも触れていただき、ありがとうございます。
本編もまた続きを楽しみにしております。
469 名前:名無し男 投稿日:2002年01月13日(日)13時59分08秒
オヨヨ
こんなに番外編があったとは・・・
迂闊じゃった

無念じゃ!(切腹)
470 名前:ももたろう 投稿日:2002年01月14日(月)04時01分11秒
まきまりサイコー!!
番外編サイコー!!
Charmy Blueさんサイコー!!
Charmy Blueさんの書くいしよしはイイッ!
某板も見に行きましたよ〜
いくつ番外編があってもイイッ
むしろ多い方が(w

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