インデックス / 過去ログ倉庫 / 掲示板
桜・・
- 1 名前:風香。 投稿日:2001年08月17日(金)09時58分04秒
- 辻の初恋モノを書こうと思います。
前回はまだまだ未熟で本題から反れた終わり方をしてしまったので納得がいかないものになってしまい、自分なりにイヤだったので今度は頑張ります。
完璧に風香の趣味に走った少女漫画系のありきたりなものになりそうです・・;
ちなみにフィクションです。(当然ですね・・。)
今日はまだ書き初められませんが近いうちに書き初めたいです。
今回は報告でした。
- 2 名前:風香。 投稿日:2001年08月17日(金)11時21分21秒
- 〜プロローグ〜
今年も桜が綺麗に咲き誇り初めた○○小の体育館裏。
主人公、辻希美は今年で小学6年生だ。
辻はみんなから「のの」と呼ばれ、非常に人気があった。ののは美少女だった。
彼女はいまだ「恋」というものをしたことがなかった。
しかしあの少年と出会って彼女は大きく女性として成長してゆくこととなるのであった・・・
- 3 名前:風香。 投稿日:2001年08月18日(土)00時35分10秒
- 第1話「少年少女と転校生(1)」
はあっ・・・はあっ・・
学校へと続く坂道を1人の少女がかけてゆく。背中にはピンク色のランドセル。
「遅刻だぁ〜!!新学期から遅刻じゃ先生にしかられるぅ〜!!」
ビュッ・・・・・・・・
春風が少女のスカートを静かにすくいあげていった。
「水色のチェック模様かぁ。」「・・・!」
上をふり向くと坂の上の土手に少年が座っている。
「勇輝っ!!」「待ってたぜ、希美っ。」
紅凪 勇輝。こいつは唯一6年間同じクラスで(クラス変えは3年と5年だけ。)唯一私のことを望み身と呼ぶ変なやつ。
「こっち来いよ!いい近道があるんだぜ!」「ちょっとゆっ・・・・」
初めてつないだ手。ののは照れた。
そして2人は学校へと着いた。これから大変な事が起こるとも知らずに。
(2)に続く。
あとがき。
報告の時の「あの少年」とは転校生の事なんです。その2人の間でののは成長してくんです。
最終的にどっちとくっつくかはもう見えちゃいますね。単純な設定なんで;
これからもがんばるぞぉ〜〜〜♪
- 4 名前:風香。 投稿日:2001年08月18日(土)00時37分25秒
- あ〜!!!間違え発覚。
「唯一私のことを望み身と呼ぶ・・・」は「唯一私のことを希美と呼ぶ・・」です。
- 5 名前:名無し読者 投稿日:2001年08月18日(土)00時40分09秒
- 風香さん!ガンバ!!
- 6 名前:風香。 投稿日:2001年08月21日(火)16時28分04秒
- 第一話(その2)
「古沢 翼です。よろしくお願いします。」声が響いた。
ここは6年1組の教室。女子の歓声が聞こえる中で2つ、無人の席が。
ののと勇輝の席だ。
いつもならこのくらいの時間に「ごっ・・・ごめんなさい!遅刻しましたぁ」と言って入ってくるのだが。
「のの遅いね。」親友のさつきやあずみが心配そうに言った。
「ねぇ・・・勇輝ぃ・・本当にこの道が近道なの?」
「・・・・・・・」無言の勇輝。
「まさか・・・迷ったんじゃないでしょうねぇ(怒)」
「や、違う・・そんなんじゃないぜ。こっからが本番だ。」
「ぇ・・・?」
{ガッ!と希美の腰をつかんで}
「希美っ、つかまれ!」
「はぁ?」
・・・・・・・バッ・・・・・・・・・
土手から原っぱに着地した二人はころげた。
ちょうど、勇輝が希美を押し倒すように・・。
勇輝は少し変なことを妄想したようだが希美はそういったことを知らないようだ。
勇輝は妄想のせいで立ってしまったモノが希美に見えないように、そっと体を傾けた。
「あ、学校が見えてきたねvはら、勇輝、走るよ!」
先立って走り出す希美にほのかな恋心を抱く勇輝は、いつか、希美を抱く日を待ち望んでいた。
「待てよ!希美!」勇輝もあとに続いて走り出した。
それはまるで・・勇輝の気持ちに気づかず走ってゆく希美を、追いかける勇輝の気持ちのようだった・・
その3に続く。
あとがき。
う〜ん。話がふくらまないですね。次はとうとう、2人と転校生の出会い?です。
2人の男の子がののを求めて一生懸命になる姿は必見v(そんなわけないでしょ;)
はやく書きたいです☆ 風香。
- 7 名前:風香。 投稿日:2001年08月22日(水)00時00分31秒
- なんか数字のトコロでクリックしとかないとプロローグと第一話その1が見れません;
ご了承くださいv
- 8 名前:名無しさん 投稿日:2001年09月02日(日)15時27分42秒
- sage
- 9 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月02日(日)15時29分33秒
- sage
- 10 名前:名無しさん 投稿日:2001年09月02日(日)18時46分28秒
- sage
- 11 名前:名無しさん 投稿日:2001年09月02日(日)18時48分36秒
- sage
- 12 名前:風香。 投稿日:2001年09月16日(日)00時03分20秒
- 第1話その3
「すいませ〜ん遅れましたっ☆」「俺もです。すんません。」
2人が入ってきた。先生とクラスメートは一気に2人のほうを向く。
「また辻と紅凪か。いい加減にしろよ。」
先生も慣れっこなのか大して怒らない。
「早く席に着け。転校生が来たんだぞっ」「は〜いv」
席についた勇輝に1人の男子が言い寄る。
「なぁなぁ・・・勇輝と辻、いつも遅れてくるけど何やってるんだ?」
「は・・・・?」
「わかった、ヤってたんだろ〜勇輝、ど〜だった?痛かった?」
「な・・・何言ってるんだよ!」
大声で否定した勇気ははっとした。
みんなが見ていた。もちろん希美も。
「なにが〜〜〜〜〜?」声をそろえて聞いてくる。
「だからさ〜勇輝と辻がいつも遅れてくる理由はやってるからなのかって聞いたんだよ。」
「だから違うって言ってるだろ!」
「・・・・・何をやるの?私と勇輝が?」
案の定、希美がきいてきた。
「ねぇ勇輝、やってるってなんのこと?」
「えっ!希美ったらやるって知らないの!?」
「教えてあげようか?あのね・・・・」
「・・・・やめろよ!」
そういったのは転校生だった。
- 13 名前:風香。 投稿日:2001年09月18日(火)16時55分31秒
- え〜っと・・・・。
この間は忙しくてあとがきができなかったんですけど♪
風香ですv久しぶりに来ました。
まあ・・・明日から試験なんですよ〜;
なんか「勉強に身が入らない時は好きなことをすればいいよ」って友達にアドバイスされたんで。
それではあとがきです〜v
な〜んか・・・・話しがどんどん怪しい方に運ばれていってしまいますね〜。
私が書くといっつもこうなるな〜 煤i>///<)
最後に近い方で怪しくしようと思ってたんですけど・・
ま、いいですよねvんでは☆
- 14 名前:風香。 投稿日:2001年09月21日(金)19時56分01秒
- 第一話その4
「え・・・・?」希美は声のする方へ静かに振り返った。
「誰?」そっと一声。
近くに座っていた少女がささやく。
「転校生の古沢 翼君っていうの。」
「転校生なのか〜。」そういった希美の目はいつもとは違っていた。
そう・・・・少し見惚れていたような・・。
「ど〜でもいいが始業式始まるから体育館に行くぞ!」先生が青筋を浮かべてつぶやいた。
「は〜〜〜〜〜〜い!!」
「6年生のみなさんは今年でこの学校ともお別れですから勉強も遊びもくいの残らぬように精一杯生活してくださいね。」
校長先生の話しがやけに現実じみて聞こえた勇輝。
彼の思うことはひとつだった。
(希美はあいつに惚れたのか?・・・いや!そうはさせない!希美は俺がもらうんだ!)
小6ながらませた事を考える勇輝だった。
帰り道。勇輝は希美に問い掛けた。
「希美はあの転校生に惚れたのか?」
「え・・・・・//////」
とまどっている。やはりそうなのか?
「あっさり認めるなよっ!俺は希美が答える前に言わなくちゃいけないことが・・」
勇輝の心臓が高鳴る。
「なに?」
「俺は・・・・俺はずっと・・」
- 15 名前:風香 投稿日:2001年09月23日(日)21時19分47秒
- ちょこっとおしゃべり。 by風香♪
みなさん、なんか私ただの変人中学生に見られてるだけなのか?
と思ったのでもっと親近感を持っていただこうと思い(いいってば;)
詳しいプロフィールを・・・・・☆
誕生日 昭和63年6月27日
H・N 夏芽風香(名字初公開!)
所在地 千葉県
性格 明るい!元気!!(ダメじゃん;)
長所 立ち直りが早過ぎること。
短所 キレっぽい;;
趣味 マンガを描くコト。パソコン。
特技 バトン(チアリーディングの)
好きなモー娘。 辻v加護v
最近お気に入りの曲 ハピサマv
結婚したい有名人 プロ野球の巨人軍の高橋由伸vvvv
などなどでっすv他にも質問があればど〜ぞ!
あと、私より(中1)年上なら呼び捨てしてくださってOKです。んではv
- 16 名前:名無しさん 投稿日:2001年09月23日(日)21時27分16秒
- 第一話その5
「・・だっだから・・・俺は・・その・・・」
「も〜っ!早くしてよ〜!なぁ〜に〜?」
「な・・・なんでもない!!」
結局何も言わなかった。でもバレたことは確かだった。
これからも2人でいられることは無理なのだろうか?
「なんか勇輝変だよ。熱でもあるの?」
「・・・・え?」
なんだ?希美のやつ、こんなにわかりやすいコトしてんのにわかってないのか?
そう思ったら安心した。
「ほ〜らっ!いくぞ〜っ!」
「ちょっと〜!!仮病!?」
そういってかけだした2人はいつもと変わらぬ2人だった・・・
- 17 名前:風香 投稿日:2001年09月24日(月)12時38分05秒
- 第一話その6
その日の夜。希美はずっと勇輝のことを考えていた。
(帰りの時の勇輝・・・なに言おうとしてたんだろう。)
そこでふっと浮かんできたのは「告白」という言葉だった。
お隣さんで小さい時からずっと一緒だったけれどあの勇輝に限ってそんなことは・・・・・・
かぁぁぁぁぁぁぁ・・・//////
「勇輝に限ってそんなわけないよね!!」
風呂からあがった希美は鏡を見た。まだまだ小さい胸が写っていた。
「う〜ん・・・・・・;もうちょっと大きければな〜・・」
その時だった。___がらっ!___
「え?」
ふりかえった希美は信じられない光景を目にした。
そこに立っていたのは転校生の翼だった。
「翼君!?」「あ・・・・・」
「なんでここにいるの?」「・・・・・・・/////」
はっと我に帰った希美。翼も自分も裸なのだ。
「うきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
バタバタと走って今でテレビを見ているお母さんに問い詰めた。
「おかあさぁ〜ん!」「なによのぞみ。」
「な・・・なんで翼君がここにいるの?」
「あら?知ってるの?」「希美の学校の転校生だよう!!」
「あらよかったじゃない。覚えてないの?お母さんの高校時代の友達のお子さん。知り合いよ?」
「は・・・・?」そういえば見覚えのアル顔だった。だからずっと学校にいる時に見ていたのだ。
「まあ覚えてないのも無理ないわね。最後にあったのは3歳の時だったから。」
「だから・・・なんでうちにいるの??」
「ちょっと友達が転勤でアメリカに行くことになって卒業するまで預かることになったのよ。」
「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!」
- 18 名前:風香 投稿日:2001年09月24日(月)22時23分43秒
- 第一話その7
(翼君が・・・・うちに居候〜!?)
混乱していた希美は部屋にこもった。
ふと窓を見ればその向こうに映る窓は勇輝の部屋だ。
(電気・・ついてる・・部屋にいるのかな・・)
なぜかそう思えばそう思うほど窓から身を乗り出してノックしてみたくなる。
それがいつもの二人のスタイルだった。こうして二人の関係は近くなっていったのだ。
「よ・・・・っと!」身を乗り出し窓に手をのばす。
コンコン・・・・コンコン・・・・
「なんだ?希美か!?」「うん・・・・」
「な〜に悩んだ顔してるんだよ!」
「あのね・・・転校生の翼君が・・」
ドキッ・・・勇輝の鼓動が鳴り響く。
(まさか・・・・好きとか言うんじゃ・・・)
「翼君が・・家に居候することになったの。」
「な・・・・なんだと〜!!!!」
さて、勇輝の熱い戦いはこれから始まる予感だった。
第一話完。
- 19 名前:風香 投稿日:2001年09月25日(火)19時38分24秒
- 第二話「恋の迷宮(ラブ☆ラビリンス)」その1
次の日。コンコンと窓をたたく音で目を覚ました勇輝はカーテンを開けた。
(のぞみ・・・・?)そう期待してあけた窓の向こうには・・
「なっ・・・・・・・!!!」
「おや!?君は・・・紅凪とかいったな?」
「ふ・・・古沢翼!!!」
(チョット待てよ!なんでコイツが希美の部屋に!?それって・・・)
「悪いけど・・・希美は僕がもらうよ。」「なんだって??」
「この年頃で一緒に寝るなんてまさに恋人同士のする事だろ!?」
「こっ・・・・・・ /////このやろ〜!!」
「ん?なにがよ!!」
希美が起きてしまった。
「希美!・・・これは・・・むぐっ!」
(翼の野郎口抑えやがって!!こんなことしても希美がダマされるわけ・・)
「勇輝!!なんで翼君いじめるの!?なんにもしてないでしょっ!!」
「そうなんだよ」希美ちゃん!コイツが窓をたたくから起きてしまってね!」
(こっこのやろ〜!!!!)
勇輝と翼の、希美をかけた戦いは始まったばかり。
果たしてどっちが希美のハートをつかむのだろうか・・・・・
第二話その2に続く。
- 20 名前:風香 投稿日:2001年09月28日(金)15時43分16秒
- 第2話その2
ピンポー−−−−−−ン・・・・・・
「の・・・希美〜!!」期待と不安を抱きつつ辻家のインターホンを押す勇輝。
いつもなら真っ先に希美が窓から顔を出し「あ?勇輝?ちょっと待ってて!」と笑って言うところなのだが・・・
「あら?勇輝君じゃない?」「あ・・希美の・・」
窓から顔を出したのはお目当ての希美ではなく希美のお姉さんだった。
「希美呼ぶの??」「あ、はい。学校に行くんで。」
「母さ〜ん希美は?・・・・・え?えっ!?」
「どうしたんですか?」「いや・・・もう出ちゃったって・・。」
どきっとした勇輝は再度尋ねた。
「一人でですか?」「・・・・・ううん。なんか預かってる翼くんと・・」
「ありがとうございました!」
言い終わる前に猛ダッシュでかけていってしまった勇輝。
その姿を見送りながら妹のことを思う姉。
「はぁ、、、希美も罪な女ね;;あの天然が・・;;」
「佐々岡(あずみ)と葉山(さつき)!希美見なかったか?」
学校に着いた勇輝は真っ先に希美の親友、さつきとあずみに問い詰めた。
「知らないよ。あ!飼育当番じゃない?」
「そっか。サンキュ!」
「あ、そうだ!紅凪!あんたね〜!!!」
「なんだよ・・・・」
「希美に何したの!?希美がね、あんたのことすっごい怒ってたよ!」
「なんでだよ?俺知らねーぞ。んなこと。」
「とにかくすぐ行って謝りなさいよ!もし希美を泣かしたら許さないからね!」
「な・・・泣く!?俺泣かしてないぜ!?」
「違う!もしもの話。泣かしたら意地でも別れさせてやるんだから!」
「は!?付き合ってなんかいない・・・/////」
第2話その3に続く。
- 21 名前:風香 投稿日:2001年09月29日(土)23時40分28秒
- 第2話その3
「はあ・・・・。。。。」飼育小屋に向かう勇輝。
飼育小屋は正面玄関へと続く坂道を少し横にそれたところにある。
本当は学校のものではないのだが近所の捨て猫を3匹飼っている。
そこで6年生が交代で当番をしているのだ。
坂道を降りかけた勇輝の耳に響く声。さっきの言葉が気にかかっていた。
「”意地でも別れさせてやるんだから!!!”」
「・・・・・意地でも・・か・・・そりゃ無理だ。。」
コンッ!っと石をけって前を向くと飼育小屋が見えた。
希美が一人で掃除をしている。
「付き合ってないのに別れさせられるかっての!」
坂道から4mほど下へと・・・・トンっと!飛び降りた勇輝。
「あの・・・のぞみ・・・」
「・・・・・へ?」
「あ・・・・・あのさ・・俺のこと怒ってたって佐々岡と葉山が・・・」
「・・・・・は?なんのこと??」
「だから・・・ごめん・・悪かったよ・・だからこれからは俺をおいていくなよな。」
「・・・・ごめ・・・・・違うのぉ!」
そういうと希美は勇輝の胸に飛び込み泣きついてきた。
「な・・・なにがどうしたんだよ〜!?」
その4に続く。
- 22 名前:風香 投稿日:2001年10月02日(火)10時32分32秒
- 第2話その4
勇輝に泣きついてきた希美。勇輝は訳がわからないまま時間が過ぎてゆくのを感じた。
「なあ・・・希美。何が違うんだよ?」
「・・っく・・ひっく・・」
「言えよ・・どんなことでも怒らねーからさ。」
「あのね・・・翼君がね、勇輝のコトを悪く言うから希美も一緒になっちゃって・・」
「古沢が・・・・んじゃ、お前は悪くないじゃないかよ。」
「でも・・同居とかのコトとかで嫌われちゃったかと思ったの〜。」
「んなことで嫌ったりしねーよ;」
「いやなの〜嫌われたくないの〜」
・・・・その言葉を聞いて一瞬我を失った。
もう我慢は要らないと思った。今なら迫ることも怖くなかった。
ずっと怖かったのだ。純粋な希美に迫るなど嫌われるに決まっていたからだ。
「希美・・・・・・」
抱きついている希美の肩を引いて顔をだんだんちかづけていく。
「勇輝?・・・・・・・」
朝日に映る2人の影が口にところで重なった・・・・・
その5に続く。
- 23 名前:風香 投稿日:2001年10月02日(火)12時16分17秒
- 第2話その5
「・・・っ・・んん・・ゆ・・ぅ・・」
希美は息が詰まったような声を出す。
「・・・・んんっ・・」
・・・そっと勇輝は顔を遠ざけた。
目の前には顔を赤らめた希美が不安げに勇輝をのぞきこんでいた。
「ゆう・・・き・・?」
「・・ごっ・・・ごめん・・俺・・俺・・・」
「・・・・・ほら、行こうよ。授業始まっちゃうよ?」
「・・・・・・///////」
涙をぬぐって不意にされた初めてのキスについては何も触れずに笑っていた。
その笑顔に少しだけ、安心した・・。
その様子を木の影からまじまじと見つめていたのはまぎれもない、翼だった。
その6に続く。
- 24 名前:風香 投稿日:2001年10月03日(水)11時57分56秒
- 第3話その7
教師「水溶液とは水に物を溶かした液体である。・・・では紅凪、その条件は何だ?」
勇輝は話しなどろくに聞きもしていなかった。
「紅凪ぃぃぃぃぃ!!」
「え・・?水溶液って何ですか?」
「・・・(怒)お前!話しぐらいしっかり聞いとけ!!・・まあいい。んじゃ、代わりに古沢。」
「はい先生。完全に溶けきっていることと透明なことなどが条件です。」
「よろしい。よく話しを聞いて復習予習をしている証拠だな。」
女子達から歓声がわきあがった。
「古沢君ってかっこいいのにプラスで頭も良いなんてね〜vv」
「紅凪なんてののがいるのにバカじゃない!!ね!のの!!」
「なんだなんだ?紅凪と辻は付き合ってるのか?小学生のクセに生意気な」
(先生まで・・・。もうどうしたら良いんだよ〜)
「違います!!」
希美がガタッと立ち上がった。
「なんだ辻?照れてるのか??」
「照れてなんかいません!!希美と勇輝は付き合ってなんかいません!!ただの幼なじみです!!」
ズキ・・・・勇輝の胸に鼓動が走った。
(希美、今まであんなはっきり否定したことなんて無かったのに・・やっぱりもう、俺のこと嫌いになったんだ・・)
「・・・・・だからもう付き合ってるとか言わないで下さい!!」
_____授業後の休み時間。勇輝は数人の女子に囲まれた。____
「紅凪!!あんたたちケンカしたんでしょ!!じゃなかったら希美があんなに否定するわけ無いもん!!」
「もう怒った!!あんたが希美をこれ以上傷つけないようにするために希美をあんたから徹底的に遠ざけてやる!」
第2話終わり。
- 25 名前:風香 投稿日:2001年10月03日(水)12時10分48秒
- 第3話「大騒動のドラマ」その1
希美の友達が勇輝から希美を遠ざける発言をしてから1週間がたった。
あの日以来2人で学校の登下校をしなくなっただけでなく、
希身が勇輝の部屋の窓をたたいて2人で話しをするということさえもしなくなった。
はじめはキスをしたことなどに対しての罪悪感からあえないことは別にイヤでもなかったが
3日4日も経ってくるとさすがにこたえた。
そんな状況の中希身は翼と同居しているのだ。
翼がいつ希美の寝込みを襲うかわからないのに。
しかし学校でも忙しくなっていき児童会長選挙が行われようとしていた。
勇輝は5年の終わりに希身と約束していたのだ。
必ず選挙に立候補すると。
「え〜では今年も児童会長選挙の季節になりましたね〜
今年は早いもので皆さん、6年生の中から選ばれるのです。」
「お〜すげ〜!!俺、立候補しちゃおうかな?」
「ば〜か!お前が受かるわけないだろ〜が!」
笑い声が響く中で勇輝はただ、希身と交わした約束を思い起こしていた。
「では立候補する人手をあげてください!」
(いくら嫌われてても希美との約束・・・・)
勇輝は手をあげた。クラスで立候補してよいのは2人。
「ちょうど2人だ!!」
(え・・・?)
周りを見渡すと手をあげていたのは勇輝と・・・そして翼だった・・・
- 26 名前:風香 投稿日:2001年10月04日(木)13時45分19秒
- 第3話その2v
「ではこのクラスからの候補者は紅凪と古沢だな。2人ともがんばれよ。」
(オイオイ〜;なんでよりによって翼と争わなきゃいけないんだよ;)
休み時間。普段は外で元気にサッカーでもしている勇輝が机につっぷしていた。
「なあなあ勇輝。翼と戦うんだろ?勝ったら辻に告ればいいじゃん。協力するぜ。」
勇輝の親友、久志が言い寄る。
「・・・久志、それは無理みたいだぜ。」
「あ?なんでだよ。お前らのくされ縁だろ?」
「もう・・・ダメなんだ・・。」
「勇輝!?なんでだよ!!勇輝!?」
「・・・・・・・」
「大体状況がわかった。今日俺の家に来いよ。」
「・・・・・うん。」
普段強気で感情を顔に出さない勇輝が初めて、不安げな顔でそっとうなずいた。
一方希美はというと、こちらもやはり悩んでいた。
「最近あんたと古沢君が同居しているって噂があるんだけどどうなの?」
「そうそう、それで紅凪君とライバルだとかいう噂も・・。」
「本当なの・・・同居しているの。」
2人は無言だった。
「それでね、ライバルがどうっていうのはわからなくって、でも・・・・」
「今日の朝ね、希美、不安になって泣いちゃってて、そしたら・・・」
「そしたら?」
「勇輝に・・・・・キスされたの・・・。」
その3に続く。
- 27 名前:風香 投稿日:2001年10月04日(木)13時46分27秒
- なんか最近レスが少なくてさびしいです〜;;
だれかレス下さい〜!!
荒らし以外でお願いします〜!!
- 28 名前:風香 投稿日:2001年10月04日(木)14時36分35秒
- 第3話その3
「・・・・紅凪に・・キス?」
「ののはいやだったの?そのキ・・・キス」
「・・・わかんない。でも戸惑ったのは確かなんだ。」
「そっか。だから理科の時間にあんなに強く否定したんだね。」
「なんか希美、わかんなくなってきた。いつも一緒だったのにあんなことされるなんて。」
「ののは経験が無いだけ。そのうちそのキスの意味がわかるよ。」
「意・・・味?」
「そう。意味が。んでさ、ののは翼君のことどう思ってるの?それをはっきりさせないとだめだよ。」
「翼君のこと・・?」
「・・・・希美は・・・翼君のことは・・」
「好きなの?嫌いなの?」
「翼君は優しくてかっこよくてとってもいい人だと思うよ。・・・だから・・」
__________ガタッ!!
「!?・・・ゆ・・・勇輝!?」
「やっぱりそうだったんだな。希身は翼が好きなんだな。もういいよ。」
かけだそうとする勇輝。
「紅凪君!盗み聞きなんて卑怯じゃない!!」
「偶然聞いたんだよ!・・・もういい!希美にはキスの意味なんて一生わからなくていい!!」
とうとうかけ出してしまった。
「待って!!!」希美が廊下を見たときはもうその姿は無かった。
「勇輝!!!!」
桜の花はもう散って葉桜へと代わっていく新緑の5月だった。
その4へ続く。
- 29 名前:風香 投稿日:2001年10月04日(木)14時44分25秒
- 第3話その4
勇輝はその時屋上にいた。
(ああ・・バカだ俺は。まだどう思ってるか聞いてないじゃないかよ。
もうだめだ。完全に嫌われた・・・・。)
「勇輝!!」
「・・・・・・!」
「なんで・・・希美・・?」
「なんで行っちゃうの!?まだ先を言ってない!」
「先なんてどうせ『だから翼君が好きなの。』だろ?」
気持ちとはうらはらなことばかり行ってしまう勇輝。素直になれない。
(俺は何をいってるんだ?)
「・・・好きなんかじゃない・・」
「・・・・じゃぁ、なんなんだよ!」
「希美は・・・希美は勇輝が好きなの!!」
その5に続く。
- 30 名前:風香 投稿日:2001年10月05日(金)17時56分28秒
- 第3話その5☆
「・・・・・好きなの・・・」
希美は自分の気持ちを確かめるかのようにもう一度言った。
「え・・・・・/////」
「だからそんなこと言わないで。。キスの意味ぐらいわかるもん!」
「じゃあなんで翼とひっついてるんだよ!!」
「ひっついてるんじゃない!一緒に行ってるだけなの!・・それにね・・」
「それに・・・?」
「翼君は本当に優しいんだよ?」
「じゃあやっぱり好きなんじゃないか!」
「違うもん!優しいって言ってどうしてそーゆー方向に行っちゃうの!?」
「・・・本当か?」
「・・・・本当だよ?」
・・・・・・・・・・・・・勇輝は前より強く希美を抱きしめた。
そしてそのまま押し倒してキスをした。
「待って勇輝;;ちょっと/////・・・・なにするの?」
「もう我慢できねーよ。ずっと好きだったぜ。」
「ん・・・・・・」
その6に続く。
- 31 名前:風香 投稿日:2001年10月06日(土)20時52分13秒
- 第3話その6
「希美・・・・」
「ん・・・・?」
「怖い?俺が何するか。」
希美は少し不安げな顔で言った。
「ううん。勇輝だもん。怖くなんかないよ?」
明らかにおびえるその顔を見て少しせつなく、そしていとおしくもなった。
勇輝は不安にさせないように笑いかけながら言った。
「本当か?」
「・・・・」
「怖いんだろう?」
「希美は・・他の子みたいに変なこととか全然知らないから勇輝がなに考えてるかわからなくなっちゃうの」
「希美は俺が何するかわかってるのか?」
「大体・・・ね。」
「いいか?それをココでしても。」
「え・・・・//////」
「いいかよ?かぎは閉めた。」
「もっと奥の方に行くなら」
「・・・・希美」
「ん?」
「2人で少し経験して大人になろうか・・」
「うん・・・・・」
その7に続く。
- 32 名前:風香 投稿日:2001年10月07日(日)11時31分04秒
- 第3話その7
希美を押し倒した勇輝は優しく希美の着ているTシャツを脱がせた。
その下にはもう一枚下着があった。これを脱がせば希美は上半身裸になってしまう。
以前にも何度となく一緒に風呂へ入ってきたものだが最近はそんな事などしなくなった。
「勇輝・・・」
「なに?」
「それって痛いの?」
「・・・・わかんない。でも小6でするやつって普通いないんだよ。」
「それってすごいんだね!」
勇輝は下着も脱がせた。
「下は自分で脱げよな////」
全裸になった二人はまだ成長しきらないお互いの体を見つめ合っていた。
「なぁ・・・希美・・変なこと聞いていいか?」
「なに?変なことって」
「あのさ・・生理・・とか・・・なってる?」
「・・・まだだけど・・・」
「よかった。だってもし妊娠しちゃったら困るじゃん。」
「そっか。でも希美は勇輝の赤ちゃん産んでも良いよ?」
「本当か?」
「うん。」
「じゃあもっと大人になったらプロポーズしていいか?」
「もちろん!勇輝とならね!」
勇輝はどうやればいいのかわからないこともあるが好きだという気持ちを素直に表せば大丈夫だと感じた。
桜の葉が一枚二人の間にカサッという音とともに落ちた。
第3話終わり
- 33 名前:風香 投稿日:2001年10月10日(水)19時51分18秒
- 第4話「迷える恋人達・・」
「はぁ・・はぁ・・・・・希美・・入れていいか・・・?」
「勇輝・・・いいよ。」
ずぶっ・・・・っという気持ちの悪い音を立てて勇輝のモノが希美の中に入る。
「いた・・・痛い・・いたぁぃ!」
「ちょっと我慢しろよ;;すぐ終わるぜ。」
「んん・・・・v」
「どうか?気持ちい〜かよ?」
「うん・・・・・」
「そろそろ帰ろうか。」
この時から2人とそれから翼との関係は微妙に変わり始めてきた・・・
- 34 名前:風香 投稿日:2001年10月13日(土)18時19分18秒
- 第4話その2
「なぁ希美、一度だけ、アソコを見せてくれないか?」
「・・・・いや・・・」
「なんでだよ!?」
「もういや!勇輝なんて大嫌い!!」
「は!?待てよ!待ってくれ!!希美!!!!!!」
____目覚めたのは保健室のベッドの上だった。____
「ん・・・・・」
希美が心配そうにのぞきこんだ。
「大丈夫?勇輝。」
「俺はなんでこんなところに寝ているんだよ??」
それを聞き希美はしばらく黙った。
そして口を開いた。
「もう心配させないでよぉぉぉぉ・・・」
瞳にはしずくが光っている。
ぼろぼろとこぼれ落ちる涙が勇輝の顔に滴り落ちる。
- 35 名前:風香 投稿日:2001年10月14日(日)23時15分18秒
- 第4話その3
勇輝は屋上での話しが全て夢だった事に半分ほっとした。
希美はあ〜ゆ〜ことをしてはいけないのだ。
目の前で泣きじゃくる希美を眩しそうに見上げて勇輝は起き上がった。
「悪かったな。心配かけて。」
そっと抱きしめた。髪から洗髪料のいい香りがした。
もっと強く抱きしめたい・・・
想いはひとつだった。
- 36 名前:風香 投稿日:2001年10月20日(土)18時54分36秒
- 第4話その4
希美の態度に驚いたあずみ達は勇輝に対して「希美禁止令」をといた;
久しぶりに2人で行く帰り道の坂道。
気まずい雰囲気が流れる。
希美・勇輝「あ・・あのさ・・」
同時に喋りだして笑った。
しかししばらくするとまた静かに気まずい空気が漂った。
勇輝が重々しく感じながらも口を開いた。
「あのさ・・・」
希美は少しおびえたような顔で勇輝を見つめた。
「なに・・?」
勇輝は一回ぎゅっと口を結んだがもう一度開いた。
「悪かったな。」
「・・ううん。希美がはっきりしなかったkら」
打ち解ける事が出来た二人はまたいつものように笑って帰り道を進んでいった。
その5に続く。
- 37 名前:風香 投稿日:2001年10月21日(日)11時32分13秒
- 第4話その5
「ただいま〜」
家に着いた希美は、部屋に駆け込んでドアを閉めるとへなへなと座り込んだ。
「ふ〜・・・・」
ぽ〜っとしてもうドアの支えなしには倒れこんでしまう状況だった。
そこに姉が勢いよくドアを開けたものだからドアノブが希美の頭に直撃した。
「あ…。」
「いったぁ〜い;お姉ちゃんのばかぁ〜!」
「希美がそこでぼけ〜っとしてるからでしょ。姉妹で共有してるんだから気をつけなさい!」
「ふぁ〜い;」
「ところで希美。なんか顔赤いよ!?」
「え・・・////」
「はっは〜ん。さては好きな人でも出来たかな〜!?」
「ちっ・・・違うってば!!」
「そうだよね!あんたには生まれた時から勇輝君というかっこいい彼氏がいるモンね〜v」
「なにいってんのよ〜ぅ!」
「いいわよね〜。あたしなんてずっと勇輝君の兄ちゃんと一緒にいて小6の時にあたしから告るまでずっと無視されてたのにあんたらなんていっしょに学校に行く始末じゃなぁ〜い?」
「それとは関係ないでしょ!?お姉ちゃんは正輝くん(勇輝の兄。)と付き合ってるんだからいいじゃん!」
「ほらほら〜むきになっちゃって〜希美かわいい〜♪」
「・・・っも〜ぉ!」
「んじゃあたしは正輝と出かけてくるから♪」
そういい残すと希美の姉、明美は部屋を出た。
「もう!お姉ちゃんったらいっつもあんなことばかり言ってるんだから〜来週から期末テストじゃなかったの!?」
そういいつつも希美は確かに顔が火照っているのを感じていた。
しかしそれがなんのせいなのか、どんな意味を持っているのか知りはしなかった。
まだ知らない方がいいと思っていた。 その6に続く。
- 38 名前:風香 投稿日:2001年10月28日(日)00時23分12秒
- 第4話その6
まぶしい太陽に葉桜が映える夏。
もうすぐ夏休み。
「のぉ〜のっ!」
がばっとさつきが希美に抱きつく。
「きゃっ!・・・さつきちゃん!なに?」
「なにぼ〜っとしてるのよ!?」
「え?なんで?」
「最近ぼ〜っとしてるじゃん夏ばて?」
「う〜ん;まだバテるには早くないかな?」
「でも夏休みまであと10日!夏休みになったらいつもみたいにお泊り会しようね!」
「うん!あずみちゃんもね!」
「・・・そういえばあずみは?」
「トイレじゃないのかな?」
そこへあせりながら急いで教室に入ってきたのはあずみだった。
「あ!あずみちゃん!」
「ちょ・・ちょっとさつき!・・・持ってない?」
「なに?なったの?ちゃんと持ってなきゃダメじゃん!チョット待ってて。」
女子の間でよくある会話だったが希美はよくわかっていなかった。
「え?なにになったって?」
「ちょ…のの!ばかじゃないの!?…はい、あずみ!普通のでいい?」
「うん。ど〜しよう;今日3・4時間目プールでしょ?」
「風邪とでも言っとけば?」
・・ここまで言ってやっと話しがわかってきた希美。
なんだか自分だけ子供のような気がしてしょうがなかった。
それはなにかに気づいてないためだという事にも思えた・・・
Converted by dat2html.pl 1.0