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cool wind

1 名前:ポン太 投稿日:2001年09月01日(土)06時32分23秒
初めまして。
いきなりお願いがあるんですけど、小説の主人公の
名前を考えてくれませんか?(男のですけど)
希望があればそれにしたいと思います。

初小説なので何らかの迷惑をかけてしまうかも
知れませんが、そこはきつく指摘して下さい。
2 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)01時57分30秒
リクエストが無いので適当に決めます(寂)
更新も激遅ですが宜しくです
3 名前:名無し男 投稿日:2001年09月02日(日)02時05分25秒
頑張って趙。
4 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)02時40分21秒
ぐーたらした一郎生活の末
この春から東京の大学に通うことになった

大学の寮には入らずに、親父の友人が経営している
マンションに住まわせてもらうことになった
(家賃もかなり下げてくれているようだ、ありがとう知らないおじさん)

もう荷物も送った
地元の友人との挨拶も済んだ

世間が春休みに入った頃に、僕は長年親しんだ
大阪をあとにして、単身上京した
5 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)02時41分34秒
ぐーたらした一郎生活の末
この春から東京の大学に通うことになった

大学の寮には入らずに、親父の友人が経営している
マンションに住まわせてもらうことになった
(家賃もかなり下げてくれているようだ、ありがとう知らないおじさん)

もう荷物も送った
地元の友人との挨拶も済んだ

世間が春休みに入った頃に、僕は長年親しんだ
大阪をあとにして、単身上京した
6 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)02時53分13秒
電車をおりてマンションに向かうがてら
これから自分の地元になるんだから、と
あちこち道を覚えながら(覚えてるつもりになりながら)歩いた

そうこうしていると目的の場所に着いた
「駅から徒歩20分ぐらいか」

僕は誰に言うでもなくそう呟いた

管理人室に向かうと、初老の男性がひとり
ぽつんと新聞を読んでいた
まるでこちらに気付く素振りを見せないので
自分から声をかけた

7 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)03時03分02秒
「あのぉ〜、この春からココに住ませてもらう
佐々木恵佑なんですけど・・・」

管理人さんは僕の声に驚いた様子も見せず、一瞥すると
急に顔がやさしくなり

「あぁ〜待ってたよ、恵佑君、だったよね?
部屋にもう荷物とどいてるからね、えーと
君の部屋は・・・3階の306だね、はいこれが鍵だよ」

と、言われおじさんの優しさに多少感謝しつつ
さっさと自分の部屋に向かった
8 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)03時15分43秒
「3階だったよな・・・」
自分で確認しながら階段を上る
エレベーターは何となく使いたくなかった

きょろきょろしながら歩いてると、ドアの前に
ダンボール箱が積まれている・・・
(おいおい、家の中に入れててくれよ〜)
と、思いながらも内心ではかなりどうでもよかった

部屋の鍵を開け中に入ると、驚く程広かった・・・
「おぉ〜!?いいのか、こんなトコにすんで・・・」

しばらく室内を物色(自分の家なのに)していたが、
外に荷物があるのを思い出し、それを取りに向かった
9 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)03時32分14秒
ドアを開け外に出ると、その荷物が邪魔で通りにくそうにしている
女の人がいた。いや、女の人と言うより女の子だ

てな事を考えている場合でもないので取り敢えず声をかけた

「すいませ〜ん、今日ココに越してきた佐々木っていいます
すぐ荷物片付けますんで」
やや声が上ずったが気にしない♪
するとその子が、

「あ、はじめまして。隣の307に住んでる矢口です」
と言うと、
「あのちょっと急いでるんで・・・また今度挨拶しに来ます、それじゃ」
と言い小走りで行ってしまった
僕はと言うと
「金髪だぁ、都会人だぁ」
などとほざいていた・・・
10 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)03時50分28秒
荷物も片付け、部屋で荷解きをしながら
あらためてこの部屋の広さを実感した

「こんなに部屋いらんやろ〜」
と、にやけながらこてこての大阪弁で呟いた

親父の友人(管理人のおじさん)のコネにより、だいぶサービスしてもらってるようだ
一通り荷物を片し、ベッドの上に転がると、疲れからかすぐ眠ってしまった

目が覚めた時にはあたりは暗く、時刻も7時をまわっていた
そのとき、聞きなれないチャイムが鳴った
誰か来たんだと思い、ドアに向かって歩く
(うわっ、鍵閉めてなかったやん・・・こわ〜)
とか思いながらドアを開けると、矢口さんが立っていた
11 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)03時59分54秒
「矢口さん、でしたよね?」
はっきり覚えていたが、何となく聞いてみた

「そうです、昼間はすいませんでした。あわただしくて・・・
だからちゃんと挨拶した方がいいかなぁ〜なんて」
そういうとペコリとおじぎした
おじぎされたので下を向くと、矢口さんの靴が見えた
かなりの厚底だ・・・それで目線が僕より下なので、かなり小さいんだな
と、全く関係の無い事を考えていた
12 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)04時10分55秒
すると

「あのぉ〜・・・どうかしました?」
と、彼女は僕を見上げながら言った

「あややや、何でもないです」
初対面の女の人の足(靴)を見てたなんていえる筈がない

「じゃあ何か困った事があったらいつでも言ってください」
そこで帰ろうとしたが、自分はお腹が減っていることに気付いたので

「いきなり困ってるんですけどいいですか?」
と言うと、目をぱちくりさせて

「いいですけど、何ですか?」
「お腹すいてるんでこの辺のコンビニまで連れてってくれません?」
今日歩いた道には無かった(気がする)ので案内を頼むと
快く引き受けてくれた
13 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)04時30分01秒
部屋から財布と上着を持ってき、コンビニに向かった

行く道中色々な話をした

「佐々木君は何で引っ越してきたんですか?」
「あぁ、この春から○○大学に通うことになったから・・・」
「えっ、ホントですかぁ?矢口もこの春からそこいくんですよ!」
何つー偶然・・・
「一人暮らしは3年前からなんですけどね」
どおりでこの辺に詳しいわけだ、またもや何となく聞いてみた
「という事は18歳ですよね?」
「はいそうです、中高大で一貫教育なんで大した事ないんですけどね」
と言い、恥ずかしそうに笑っている

・・・おいおい、僕19歳だよ・・・
14 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)04時43分04秒
一浪した事を言うと苦笑いされた・・・なぜか悔しい

「それより、僕そんな偉い人じゃないから
敬語なんかじゃなくていいよ全然」
「ホントに?いやーっ、実は矢口そういうの苦手だったんだよね
だからそっちも全然気使わなくてもいいよ」

・・・こっちのが年上やろー、と思ったのは口には出すまい

コンビニで買い物も済ませマンションに着くまで
ずっと他愛もない事を話した

「じゃあここで」
僕の部屋の前で言った

「うん、じゃあまた何かあったら言ってね?
あと〜学校頑張ろうね」
「うん、じゃバイバイ」
引越し初日の出来事だった
15 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)04時50分10秒
更新です

しょっぱなミスです
>>4 一郎⇒一浪
しかも二重投稿・・・以後気を付けます

辛口の感想やら何やら、待ってます
16 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)11時34分06秒
大学の入学式までの日はあっという間に過ぎ、その当日になった

「なぁなぁ、どうだった?かわいい子とか見つけた?」
こいつは高校の時からの友人で、僕と同じように一浪し
そして上京してきた仲間で、藍田翔太って名前だ

「そんなん見てねーよ」
「何や、しょうも無いな〜」
「初めからそんな事してっとろくな事なんねーぞ」
「まぁまぁ、そいやメチャクチャちっこい奴いたぞ!しかも金髪
結構可愛かったしな」
「(あぁ、多分矢口さんだろうな・・・実際可愛かったし)ふ〜ん、で
翔はどこに住んでるん?飯とか食いにいかへん?」

などと雑談しながら歩いていた
17 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)11時45分19秒
話しながら門を出ようとしたその時、
誰かに呼び止められた気がして振り向いた

「佐々木く〜ん」
あぁやっぱり矢口さんだったんだ・・・でもできれば今は
話し掛けてくれないほうが・・・と思いながら翔を見ると
明らかに不信な顔をしてこっちを見ている

「佐々木君久しぶり〜と、あれ?そっちの人は?」
と言われると、今まで僕に睨みをきかせていたのが嘘のように
営業スマイルになり

「恵の友達の藍田翔太です〜」
と、勝手に自己紹介をした
18 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)11時58分06秒
「宜しく〜矢口真里です〜」
・・・真里って言うんだ・・・とか考えながらも言葉を発した

「久しぶりだね、ところでどうしたの?」
「あのぉ、矢口の先輩たちとご飯食べに行くんだけど
一緒にどうかな〜って」
先輩かぁ・・・って事は少なくとも僕より年上の人で・・・ブツブツ
などと考えてる内に

「俺も行かしてもらってもいいかな?」
「ぜ〜んぜんO.Kですよ、みんな女だから
そっちの方が楽しいだろうし」
「やたっ、おい恵、行くぞほら」

・・・いつの間にか話が進んでる・・・
19 名前:名無し男 投稿日:2001年09月02日(日)13時17分59秒
ウム。無難な経ちあがり。
20 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)14時59分43秒
矢口さんに導かれるままに、レストランに着いた
テーブルまで案内されるともう2人の女の人が座っていた

「ねぇ矢口の隣に住んでる人ってこの人?」
と僕をまじまじと見ながら言った
翔の視線は敢えて無視した(w

「そうだよ、そっちが佐々木君
んでこっちがその友達の、あいばしょうた君」
あ・・・名前間違えられてら(w

隣にはそんな事を気にする素振りも見せずに、
目を輝かす翔がいた
21 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)15時18分36秒
僕らも座り、2人に自己紹介してもらった

背が高く、目が大きい人が<飯田圭織>さん
少し丸いが笑顔が可愛い<安倍なつみ>さん
2人とも20歳の3年だそうだ

「へぇ〜大阪から来たんだ〜一人暮らし楽しい?」
飯田さんがどちらとも無く聞いてきた

「まだわかんないけど気楽っつったら気楽かな」
翔がそう答えたので、僕も頷いていた

色々な話をしたが、まず敬語は禁止された

「だって何か堅苦しいじゃん?」
「だべさ、普通に話すべ」

矢口さんも笑っていた
22 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)15時32分40秒
ご飯も食べ終わり、しばらく話していた

「ゴメン、圭織たちこれから用事あるんだ
だから今日はこれでゴメンね」
いつの間にか3時をまわっていた

3人が席を立とうとしたその時、翔が

「良かったら携帯の番号教えてくれませんか?」
と言った・・・
そういやこいつは高校の頃から手が早かったな〜
ルックスもいいし、かなりの手練だ(自称)
「(もう落としにかかってんのかこいつは・・・)」

そんな思考が読まれるはずも無く、割とあっさり教えてもらっていた

「佐々木君は?」
といわれたので一応教えてもらってレストランを後にした
23 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)16時17分45秒
帰り道での話

「いやぁ今日は恵さまさまだよ〜
まさか隣に住んでるとはな」
「ほんまにすげぇ偶然やな」
「声かけられたときは(コイツ手ぇはえーな)って思ったわ、マジで」
「んなお前じゃあるまいし・・・
ところでお前、いきなり手出す気じゃないよな??」
「ばっ・・おま・・いくら俺でもそれわせんわ!
東京で知り合った最初の人たちだから仲良くしたいなぁって」

そう言い終えた後、翔が不適な笑みを浮かべたのは見なかった事にしよう・・・

「だいたい恵こそ、隣に住んでるんやからそんな事あるんやないんか?」
「アホめが、僕はそんな事いたしません」

しばらく沈黙・・・

「そうだよな・・・いまだに自分の事を'僕'っつってるようじゃな・・・
顔はいいんだからもっと頑張れよ!?」
「僕っつってるのは関係ないやろ・・・?」

高校の時から事あるごとにからかわれてきたから慣れてしまった

「じゃ俺(多分)こっちだから、また明日な」
そう言い帰っていった

晩飯でも調達しよっかな〜と思い、昨日のコンビニに向かった
24 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)17時40分17秒
一浪してる割には記憶力はいい方で
あっさりコンビニに着き晩飯を買い家に向かった

家に着き、ご飯を食べていると携帯が鳴った
翔からだった

「もしもし?どうしたん?」
なぜか一呼吸置いてから

「ワリィ・・・迷った・・・」

何よりもまず先にとにかく笑った

「おい、マジなんやって、助けてくれよ」
「あぁ、ヒーヒー、悪い悪い、でも・・・面白すぎ・・・ヒハハハ」
「ちょー、いきなり警察とか頼りたくねぇんだって、頼むわ」
「わかったわかった、んで今どこ?」
「××っていうパチンコ屋があるな・・・あと△△って居酒屋がある」
「わからん・・・よー考えたら僕が知ってる筈も・・・」
「いいから〜早くきてくれ〜」
「しゃーねーなー、とにかく待ってろ」
「ホンマ頼むわ、じゃ」

世話の妬ける・・・でも・・・どうしよっか?
25 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)20時17分04秒
まず気付いたのは電話だ

(矢口さんに電話したら・・・でも用事があるっつってたからなぁ)

少し考えたが結局電話することにした
(今日番号聞いててよかったな、翔)
などと考えながら<矢口さん>をコールした
2回ぐらいの呼び出しの末、取られたようだ

「もしもし?」
「もしもし、佐々木だけど」
「そりゃ分かってるってば(w、どうしたの?」
「昼間の藍田って男いたっしょ?あいつ迷子になったみたいだから
暇だったら助けて欲しいな〜・・・みたいな」
「え!?迷子?キャハハハハ」
(ほら、やっぱり笑われるっしょ翔)
「キャハハ、ゴメンゴメン、今ちょうど帰りだから別にいいよ」
「ホント?いやぁ悪いね〜じゃあ家から近いコンビニで
待ってるけどいい?」
「うん、わかった。10分ぐらいで着くから、じゃあね」

電話を切ると身支度をして家を出た
26 名前:ポン太 投稿日:2001年09月02日(日)20時25分34秒
だらだらと更新です

飯食いに行ったのからけ帰ってすぐ
ご飯食べてるけどきにしないでください(カンペキミスです)

紹介みたいな部分でこんなに長くなるとは・・・
頑張りまっす

>>19さん、これを機にもっと評して下さい(w
勉強させて頂きまっす
27 名前:名無し男 投稿日:2001年09月03日(月)00時13分25秒
藍田君、近くの人に聞いたらよろしいがな(w
世話の焼けるやっちゃな〜
28 名前:ポン太 投稿日:2001年09月03日(月)07時04分51秒
レスありがとうです
藍田君は所詮サブキャラなのでいいように扱われるキャラです(w

でも女たくさんに男1人は不自然かなって思ったので
いてもらわないと困ります(w

もっと多くの人に読んでもらえるように頑張ります
学校行ってから更新します、多分
29 名前:ポン太 投稿日:2001年09月03日(月)16時06分28秒
きっかり10分後、矢口さんが現れた

「ゴメーン、待った?」
「いや、今来たとこだよ(何や付き合ってるみたいやんw)」
「で、あいば君どこにいるって?」
「・・・あいつ藍田なんだけど・・・?」
「えっ!?うそー?おもいっきり勘違いしてたよーニャハハ」
「ま、いいんだけどね。場所は○○ってパチンコ屋と△△って居酒屋が
あるって言ってたんだけど・・・?」
「う〜ん、多分あそこかな?とりあえず行ってみよ」

と言い僕は辺りを見回しながらついていった

しばらく歩くと○○というパチンコ屋があり
△△という居酒屋もあった

この辺か?と思い辺りを見回すと、ショボンと座っている男がいた
仕事帰りで沸いてる街中には不似合いな空気なのですぐわかった
30 名前:ポン太 投稿日:2001年09月03日(月)16時07分12秒
2人で近づいていくと、こちらに気付いて何とも言えない顔をした
多分矢口さんが来るとは思ってなかったんだろう
この時の翔はさすがにおとなしかった

矢口さんはこの辺も知り尽くしているらしく、翔に家の場所を聞くと
「ほら、行くよ?」
と言い歩き出した。翔は僕の顔を見て苦笑いしていた

細い道に入り5分ぐらい歩くと翔が暮らしている(らしい)アパートに着いた
ホントに恥ずかしそうにお礼を言いながら翔は帰っていった
31 名前:ポン太 投稿日:2001年09月03日(月)16時08分16秒
「世話やけるなぁマジで」
「ホントにね〜ま、最初だから仕方ないよ
って言ってるけど、ここで矢口がいなくなったら佐々木君も迷子になっちゃうんじゃないのぉ?」
「ハハ・・・そりゃ困るわ。頼みまっすよ矢口さん(w」
「ニャハハ、さすがの矢口でもそれはしないよ〜。ところでお願いがあるんだけど・・・?」
「(さ、さすがのやぐちでも?何か怖いぞ) ん?何ですか?
言っとくけど金はあんまりないで〜?」
「もーっ、そんな事じゃないよー!あの・・・さ・・・」

珍しくもじもじしている・・・?何なんだ?
32 名前:ポン太 投稿日:2001年09月03日(月)16時08分58秒
「あのぉ〜下の名前で呼んでいい?」
「へ?あ、あぁ別に構わんけど・・・」
「じゃ・・・恵・・君って呼ぶね?」
「おう」

たかがこんな事にもじもじする矢口さんが可愛く見えた

「じゃーさ、じゃーさ?矢口さんってのは変じゃない?
矢口は恵君ってよんでんのに、他人行儀すぎない?」
「・・・女の人を呼び捨てにするの苦手なんだよね・・・(×。×)」
「う〜ん、珍しい人だねぇ・・・」
「(自分の事苗字で呼ぶあんたのが珍しいぞ!?)」
「矢口、さん付けで呼ばれるの嫌いなんだよね〜」
「(敬語も苦手でさん付けも苦手てどないやねん!?)
他の人たちはなんてよんでんの?」
「えぇー?みんなヤグチって呼び捨てだよ〜?」
「・・・真里ちゃん・・・でどう?」
「え?真里ちゃん??」

矢口さんの声が裏返った気がした
33 名前:ポン太 投稿日:2001年09月03日(月)16時09分56秒
「いい・・・けど・・・」

またもじもじしてる・・・何じゃこの子は(w

「どうしたの?気に入らんの?」
「え・・・違うよ、ちゃん付けとか初めてだから・・・なんか恥ずかしーっ!!」

僕は公立の高校に通い、女の子ともそれなりに仲良かったので
ちゃん付けでも違和感無いのだが・・・
ここまで恥ずかしそうにしてるのを見るのは新鮮だ(輝
34 名前:ポン太 投稿日:2001年09月03日(月)16時10分35秒
「真里ちゃん?どうしたの、くねくねして?
真里ちゃんってのが気に入らないの??ねぇ真里ちゃん??」

わざといっぱい呼んでみた(w

「もーっ、やめてよーっ!!ホントに恥ずかしいじゃん」

顔を隠しちゃった・・・耳まで真っ赤、そしてくねくね・・・
ちっこい体でこんな事されるとたまらなくカワイイ

「ゴメンゴメン、冗談だよ」
「もー」

今度は膨れている・・・
わかりやすい性格だなぁ(笑
35 名前:ポン太 投稿日:2001年09月03日(月)16時11分52秒
「でも・・・いいよ」
「え?」

何の事かわかってなかったのは事実だ

「いいよ・・・真里ちゃんでも」
と言い恥ずかしそうにうつむいてしまった

「ありがとね」
僕はそう言うと、矢口さんの頭をポンポンと叩いた
(会った時からやってみたかったんだぁ〜)

「もーっ!何すんだよー!!ちょっとおっきいからって・・・ブツブツ」

(ちゃうがな、矢口さん・・・あんたが小さすぎるんやで・・・?)

そんなこんなでマンションに着き、部屋の前まで来た

「じゃここで」
「うん、またね恵・・君?」
「うん、じゃね真里ちゃん」

その日はそこで別れた
36 名前:ポン太 投稿日:2001年09月03日(月)16時21分15秒
更新でございます

小説って大変だなって今更ながらに思っております(汗
でも頑張ります!

批評、おかしな所などの指摘、お願いしますm(_ _)m
37 名前:名無し男 投稿日:2001年09月03日(月)18時32分12秒
新潟に時代錯誤な侍が現れた模様。
斬りつけられた方に一分間の黙祷―――――
38 名前:名無し男 投稿日:2001年09月03日(月)18時39分16秒
―――――
誰か一緒に読もうよ。面白いぞ、マジ。
39 名前:ポン太 投稿日:2001年09月03日(月)20時46分31秒
名無し男様、いやはや・・・面白いって言ってくれる人がいるなんて・・・
感涙モノですね(涙

今日は多分もう更新できないんでまた明日になります
一人でも多くの人に読んでもらえたらと思います

ageたりsageたり適当でしたが、読者様に決めてもらおうと思います
見るに絶えない作品だったならズンズン下げてって下さい
40 名前:名無しさん 投稿日:2001年09月03日(月)22時25分46秒
面白い。っていうかカップリングが全盛の娘。小説の中で
ある意味真っ当なものって稀少。
頑張って下さい。

市井登場希望!(爆
41 名前:無名 投稿日:2001年09月04日(火)03時49分40秒
おもしろかったから、↑
作者さん更新がんばってね
42 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時24分45秒
それから大したことも無く1ヶ月が過ぎ、肌寒さも無くなった

「明日明後日って連休やし久しぶりに酒でものもっかな〜♪」
タバコは吸わないが酒は飲む(未成年だろ!)

近くの酒屋まで行こうと家を後にした
時刻は6時をまわっていたが、そんなに暗くはなかった

「(何か春って感じやわ〜)」
とか考えながら玄関に向かうと女の子が3人こちらに歩いてくる

「(矢口さんと・・・あとの2人は誰やろ?)」
そんな事をしている内に向こうもこっちに気付いたようだ

「あれっ恵君、どっかいくの?」
あとの2人は何かに気付いたように笑っている
43 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時25分22秒
「(何やこの子ら?)あ、うん。(正直に言うべきなのかなぁ・・・)
明日と明後日休みっしょ?だから久しぶりにお酒でものもっかなって・・・
それの買出しに行くところ」
「え何?お酒って一人で飲むの?」
「え、そうだけど?」
「よしっ、じゃあ矢口たちも付き合ってあげる!」
「えぇ!?いいよそんなの、真里ちゃんまだ未成年やん(あ・・関西弁)」
「あんただって未成年だろ〜!!せっかく一緒に飲んであげるって言ってんだからさ〜?」
「まぁ・・・いいけどね・・・じゃ後ろの2人も飲むの?」
その子らの方をちらりと見る

「あ、そっか!まだ紹介してなかったよね?ほら挨拶して」
そう言われて2人の子が顔を見合わせて背の高い子がまず喋った
44 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時26分29秒
「○○大付属の高等部1年の吉澤ひとみです」
「私も○○大付属の1年、後藤真希です。よろしくね」

・・・あぁ高等部か、あぁナルホド・・・ってどこが高校生なんや!?
メチャクチャ大人びてるがな!!おかしい・・・おかしいって!!
矢口さんの方がよっぽど子供やんか・・・
と思い矢口さんをチラッと見た

まるで子供だ(w っと、いつまでもバカな事考えてる場合じゃないや

「高校生!?その歳でお酒はやめた方が・・・」
「えぇ〜大丈夫ですよぉ?ごとぉとか結構飲んでるし」
後藤というかなり大人っぽい子がそう言った

「(ま、僕もそんぐらいん時は飲んでたし・・・いっか)
えと、吉澤・・・さん?も飲むの?」
「はぁい、ごっちん程じゃないけどそれなりに」
「じゃ決まりだね!矢口たち先に家に行ってるからヨロシクね?」
「(もーここまできたら何を行っても無駄かな・・・)
はいはい、わかりました」
「じゃ待ってるよ〜ん」
と言うとさっさと上がって行ってしまった

「(はぁ・・・せっかくの休日が(T_T)」
45 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時27分06秒
自転車で5分ぐらい、酒屋に着いた

「(あの人たちはどんなん飲むんやろなぁ・・・まさか日本酒とかはないやろな?(w
チューハイでいっか・・・そんなに酔われても困るし)」
そして自分が飲む分には
ビール3本、ウィスキー1本、ワイン2本に梅酒を買った
(学生にあるまじき金の使い方かな・・・笑)

あとおつまみも適当に買い漁った
会計の時に店のおじさんに

「兄ちゃん、よく飲むねぇ」

とか冷やかされもしたが適当に受け流して店を出た

帰りにあの大人びて背も高い2人の事と
矢口さんとのギャップに笑いそうになりながらも
重い荷物をかごに入れ、家に向かった
46 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時27分47秒
〜そのころ矢口家では〜

「ねぇねぇやぐっつあーん、ごとぉお腹空いたよ」
「はぁ?今からお酒飲むんでしょ?それまで待ちなよ」
「う〜ん、ガマンガマン・・・お腹空いたよ〜」
「もー後藤はうるっさいなー・・・ゴソゴソ、ほらじゃがりこあげるから大人しくしろ!」
「あ、やったぁ♪ありがと、やぐっつあーん」

お菓子を食べ初めて大人しくなった後藤が再び喋りだした

「恵君・・・だっけ?やぐっつあんの行ってた通りに結構カッコよかったじゃん」
「あ、そうそう私もそう思った〜」
吉澤も同調する

「でしょでしょ?あの友達の翔って人もカッコいいんだよぉ?」
なぜか自慢気に話す矢口

「えぇ!?見てみた〜い!よっすぃーも見てみたくない?」
「うん、見たい見たい!!」
「へへ〜また機会があったら、ね」
「ずっこーい、やぐっつあんだけ〜」
「矢口だけ〜って何だ!?別に矢口だけが見てるわけじゃないだろ〜?」
「でもずるい〜」

なぜかここには居ない翔の話で盛り上がっていた(w
47 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時28分28秒
やっとのことでマンションに戻り荷物を持って階段を上った

「(クソ重い〜・・・大半が僕の酒だからしゃーないわな・・・)」
やっと3階まであがり、家の鍵を出した

・・・そうだ・・・矢口さん家なんだ
と思い鍵をしまい、チャイムを押した

ピンポ〜ン♪
「はい」
「あ、僕だけど」
「よっ、待ってました〜いま開けるからね」

カチャンと音が鳴りドアが開いた
そこにはいつもより小さな矢口さんがいた

「(ちっこっ!いつもは靴でごまかされてたのか・・・)」
「さ、入って入って〜」
48 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時29分07秒
ぺたぺたと足をならしながら奥へ行く矢口さんに付いてった
可愛らしい、いかにも女の子らしいリビングに案内され、矢口さんはどこかに行った
そこでは後藤さんと吉澤さんが何やら楽しそうに話していたが
僕に気付くと

「おっご苦労様です」
「何かすんませんねぇ〜」

・・・初対面の初会話でも全く物怖じしない・・・大物だ

「いやいや、いいよ別に・・・」
そこに矢口さんが登場した

「じゃ飲も飲も」
「さ〜んせ〜い」

その一言を皮切りにみんな1m四方の机の周りに座った
49 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時29分52秒
「みんなはチューハイでいい?」
まさかそんな酒豪がいるとは思わなかったので8本ぐらい買った

「ま最初はそんなもんでしょ」
後藤さんのその一言に心底驚いた

「(最初って何や〜!?どれぐらい飲む気やねん・・・)」

その思考は矢口さんの声でストップした

「すっごいねぇ恵君、こんなに飲むの?」
「あぁ、それは買い溜めしとこうと思って・・・」

みんなはチューハイ、僕はビールを持って乾杯した

「「「「かんぱ〜い」」」」
みんな適当に飲み食いしながら話している

「(僕いらねぇんじゃないですかい?)」
と思わないでもなかった・・・
50 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時30分32秒
すると突然僕に話がふられた

「恵佑さんてぇ、高校の時ってモテてましたぁ?」
そう聞いてきたのは吉澤さんだ
お酒も2本目に入っていて多少ロレツがまわってないところを見ると
少し酔っているみたいだ

「(普通はこんな感じだよなぁ女の子って・・・)」
ちらりと後藤さんを見たがそんな様子は全く無く僕の返事を待っているみたいだ

「ねぇ〜どうだったのぉ?」
後藤さんが催促した

「そんなモテる方じゃなかったかなぁ・・・
普通の高校生だったよ」
「じゃあ〜今彼女はいるんですかぁ?」
またも吉澤さんが聞いてきた
51 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時31分18秒
「まだ越してきてちょっとだからそんなのいないよ」
そう言ってビールを少し飲んだ
が、次の吉澤さんの一言にビールを吐き出しそうになった

「じゃあ〜私彼女候補に立候補してもいいですかぁ〜?」
残りの2人もビックリしたのか同時に吉澤を見る

とりあえず冷静さを取り戻し、

「吉澤さん酔っ払いすぎ・・・」
と言い笑ってごまかした、ホントに酔ってるならそれでもいいし

「え〜私酔ってます〜?」
「カ・ナ・リ、ね」
「む〜」
と言い机に突っ伏してしまった
52 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時31分56秒
ふぅ、ホントに酔ってただけみたいだ・・・
チラッと2人を見ると

「も〜よっすぃー弱いんだから〜」
「でもイキナリ焦ったよ、もー後藤!
よっすぃー弱いんだったらそんなに飲ませるなよ〜」
「もうちょっと強かったと思ってたんだけどなぁ・・・?
ま、潰れちゃったみたいだし再開ってことで♪」

そして夜は深くなっていった

見境無く酒を飲んでいた後藤さんがついにダウンした
53 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時32分33秒
あとあと考えれば、チューハイ4本にウィスキー(半分ぐらい飲まれた・・・)、
梅酒にワインと、これだけ飲んで酔わない奴はいないだろう

「う〜ん、ごとぉ眠くなってきたよ」
「あれ、ごっちん寝ちゃうの?だったらベッド使っていいよ」
「あそう?悪いねやぐっつぁん、じゃお休み〜」

この勝負はゆっくりしたペースで飲んでいた矢口さんが勝ったみたいだ
しかし矢口さんの目もトローンとしている、眠くなってきたんだろう

「真里ちゃん眠いんだったら寝なよ?僕もう帰るからさ」
「えっ!?帰っちゃうの?いいじゃん、泊まってきなよ?」
「泊まるってか家隣だし・・・」
「ほ、ほら、酔った女の子ばっかしだったら危ないでしょ?」
「(危ないもクソも、ここ家ん中やろ・・・
それに後藤さんは全然酔ってないぞ!!)」
「ね?いーじゃん」
「そこまで言うんなら泊まっていきますけどね・・・」
「そう?じゃもっかい乾杯しよ」
と言い2本目のワインを出してきた
54 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時33分29秒
「もう止めたほうがいいって、ほら真里ちゃん眠そうだし・・・」
「いーの、2人で乾杯したいの」
「(あぁ〜この子まで酔っ払ってる(泣)
わかったよ、ほら、かんぱ〜い」
「かんぱ〜い」
と言いグラスに口を近づけ一口だけ飲むと、
ばったりと倒れ込んだ

「(ほら言わんこっちゃない、
まさかアルコール中毒じゃないだろうな???)」
と思い顔を覗き込むと、スヤスヤと寝息を立てている

「(一安心かな)」

静かになったリビングを見渡すと長いソファーがあった

「(机じゃかわいそうか)」
最初から今までずっと寝ている吉澤さんを抱き起こす
55 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時34分14秒
「(うわ、すげー筋肉質な体・・・)」
肩をもっただけでもすぐわかるほどだった

ソファーまで運び、寝かした
後藤さんが寝ている部屋の押し入れを漁り布団を二枚引っ張り出した
隣の僕の家と構造は同じなのでやり易かった

吉澤さんに布団をかけてやり、フローリングで寝ている矢口さんに目をやった

「(この人はどうしょう?)」
と考えた結果、ベッドまで運んでやる事にした

さっきみた限りではセミダブルのベッドだったし、
後藤さんも隅っこに寄っていたので大丈夫だろう、と思ったのだ

それより何より、吉澤さんは運べなくても
小さな矢口さんなら運べるだろうと思ったのだ
56 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時34分54秒
上体を起こし背中を支え、膝の下に手を入れ持ち上げた

「(軽すぎ・・・)」
人間はある程度の予想をして物事に臨むので、
あまりに予想から外れると拍子抜けしてしまうものだ
この時もそうだった

すいすい運んで、寝室に入った時に
いきなり!!矢口さんが首に手を回してきた

「(!?)」
ビックリした僕は倒れそうになりながらもベッドの上に矢口さんを置いた(正確にはほったw)
ベッドの上に下ろしてもまだ手を離さなかったので
矢口さんのなが〜い爪で首を引っ掻かれた

「(これだから酔っ払いは困る・・・)」
リビングに戻りある程度のゴミを片し、トイレに行って壁を背にして座った

「(しんど〜もう後藤さんとは酒飲むのやめよ・・・
恐いわマジに)」

そんな事を考えてる内に座ったまま寝てしまったようだ
57 名前:ポン太 投稿日:2001年09月04日(火)17時41分33秒
頑張って更新です(w

いやぁ・・・この辺は難しかったです、何せ酒飲んでる姿なんて
想像できませんしねぇ
カンペキなイメージですのでどうか大目に見(略

>>40さん、41さん、
これからも頑張りますんで長い目で見てあげてください
agesageは例によってご自由に
58 名前:名無し男 投稿日:2001年09月04日(火)18時33分46秒
俺ビール飲めない。苦いんだもん。
59 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)14時20分38秒
不自然な体勢で寝ていたから夜中の三時ごろに目が覚めた

「(あぁ・・・寝てたんか・・・腰イタ)」
起きたのをちょうどいい事にトイレに行こうと立ち上がった

「(さすがに夜はまださむ・・・いいっ!?)」 
足元の光景を見てかなり驚いた

矢口さんが寝ていたのだ

「(ベッドまで連れてったはず・・・何でここにおるねん!?)」

そんな事を考えてる内に僕が起きた気配を察知して矢口さんが目を覚ました
60 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)14時21分39秒
「ん〜?何してんの〜?」
「何って・・・真里ちゃんの方こそ何してんよ?
ベッドまで運んだ筈やのに」
「やっぱ恵君が運んでくれたんだ・・・ありがとね」
「どういたしまして・・・ってちゃうがな!布団で寝な風邪ひくで?」
「いいもん、今日はここで寝るもん」

そう言って僕を見上げた矢口さんはまだ眠そうだった
眠気をガマンしてる姿はなぜか色っぽい・・・

「ほら、お酒も入ってるんやし、ベッドに戻りって」
「今起こされたから眠くなくなっちゃったよ!・・・じゃー何か話しようよ」
「む〜・・・眠いんやけど・・・ま、いいけどね・・・」
61 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)14時22分16秒
「眠いんだったら矢口が起こしてあげよっか?」
「ほんと?何やんの?痛いのとかなしで」
「やって欲しい?」
「ん〜恐ぇな・・・まじで何やるん?」
「よし、やってあげる。ちょっとの間目閉じてて」

言われるままに目を閉じた

「(やっぱ恐ぇー!)」
パッと薄目を開けると唇を突き出してこっちに近づいてきている

「(うえぇぇ!?もしかしてキスしようとしてんか?)」
とっさに出した手で矢口さんの頭を抑えた
62 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)14時22分55秒
「ちょ、真里ちゃん何してんよ!?」
「ちぇーばれたかー目覚めるかな〜って思ってね」
「だいぶ酔ってるみたいやな・・・だから寝ーって」
「う〜ん、酔ってる・・・(のかな?)」
「そうそう、酔ってる酔ってる」
「キャハハ、大丈夫大丈夫、元気元気〜」
「こんな夜中にそんな元気やったら困るって
ほら吉澤さんも寝てるし」
「あ、ほんとだ・・・じゃあさ、寝るからさ・・・」

何かを言いたそうにもごもごしてる

「何さ?寝るんやったら寝にいきな」
「・・・また運んでくれない?ベッドまで」
「・・・いや、歩けるやろ?自分で行きーや」
「運んでくれないんだったらここで寝るからいいもん」
「(意味わかんねー・・・)よっし、しゃーなしで運んじゃいましょう」
座っている矢口さんの膝裏と首に手をかけて一気に持ち上げた
63 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)14時23分37秒
「キャーさっきもこうやって運んだの?」
「そうです」
「はずかしー」
「運んでっていったんあんたやで・・・」
「アハハ、その通ーり、ほら連れてって」
「アイアイサー」

寝室に入りベッドの上で矢口さんを離そうと前屈みになった
ちょっと顔が近づいた隙に矢口さんの顔が近づいてきてキスしてしまった

「ちょ、何すんね・・・」
「今日のお礼だよ・・・じゃオヤスミ」
矢口さんはむこうを向いてしまった

「おやすみ」
そう言って部屋を出た

「(キスなんてあの時以来か・・・)」
久しぶりのキスに色んな思いを馳せながら
リビングで横になって眠った
64 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)14時28分58秒
チマチマ更新です

>>名無し男さん、レスをくれるって事は少なくとも読んでいただいてるって事に
なるのでとても嬉しいです

だんだん下がってきてるのでageてもらえるよう頑張るです
多分今日もっかい更新します
65 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)20時23分20秒
朝起きた時は九時だった

「(まだ誰も起きてないんか・・・どうしよかな)」
辺りをキョロキョロ見回すと、床の上でコロンと吉澤さんが転がっていた

「(おーおー寝相の悪いこった)」
もう起こしても悪いことはないだろうと近づくと、何だか呼吸が荒い気がする
変だと思いおでこに手をやると、少し熱っぽい感じだ

「吉澤さん?大丈夫?」
「あ、佐々木さん・・・おはようございます」
「じゃなくて、ちょっと熱っぽい感じなんやけど・・・」
「ほんとですか?だからなんか体だるいんだ・・・」
「多分風邪だと思うけど・・・ちょっと薬探してくるから待ってて」
「あ、すんません」

矢口さんを起こしに寝室に向かった
66 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)20時24分18秒
「真里ちゃ〜ん、起きて〜」
「やだぁアト5分〜・・・zzz」
「起きてってば、風邪薬ってどこにあるの?」
「ん〜知らな〜い」
「(コイツ・・・)」

矢口さんは諦めて自宅に薬を取りに行くことにした

「(おっ、1日ぶり(w っと薬、薬〜・・・
あった、半分は優しさで出来てるバファ○ン、これでいいやろ)」

矢口宅に戻り吉澤さんに薬を飲ませた
67 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)20時24分57秒
「何も食べてないけど多分これでよくなるやろ」
「わざわざ悪いです・・・すいません」
「しんどかったら呼んでな?と・・・熱計ってた方がいっかな?えと体温計体温計・・・」

意外にも簡単に見つかり、吉澤さんに渡した

「じゃ僕ちょっと外行ってくるから」
「はい、すんません」
「さっきから、すんません、ばっか言ってるなぁ(w 別に大した事してないんやからいいって」
「あ、はぁ・・・」
「じゃちゃんと熱計っときな?」

別にどこ行くあても無かったがとりあえず外に出た

「(酔ったあげくに風邪かぁ・・・世話かかるなぁ)」
そんな事を考えながら結局いつものコンビニに来ていた
68 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)20時25分32秒
「(朝飯でも買ってくか・・・)」
適当にサンドイッチやら何やらを買った

帰り道で考えるのは昨日の矢口さんの事

「(偶然・・・じゃないよな?お礼、とか言ってたし・・・
あ〜も〜わからん!酔ってただけ、って事でいいや)」
自分を強引に納得させた

矢口宅に帰ると吉澤さんは座りながらボーっとしていた

「ただいま〜熱あった?」
「37、6℃でした。微熱ですね」
「そう、よかった。ご飯買ってきたけど食べる?順番逆だけど(w」
「ちょっとだけ・・・食べます」

さっき買ってきたサンドイッチとジュースを渡した
69 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)20時26分03秒
「しかしあれやね、酒なんかいい事ないね」
「そうですか?楽しかったですよ」
「でも風邪ひいたやんか」
「あぁ〜昨日からちょっとしんどかったんですけどね(w」
「しんどいのに酒飲んでたの?ふえぇ〜よーやるねー」
「いつもはもうちょい強いんですけどね〜昨日なんかもう全然記憶ないし」

「(昨日僕に言った事も覚えてないんやよな?)へぇ〜
でも後藤さんの酒の強さには焦ったでマジ」
「確かに・・・メチャクチャ飲んでも次の日には普通なんですよ」
「それメチャ羨ましいって!今もちょい頭痛いんよ〜」
「アハハ、ごっちんの特技ですから(未成年だけど)」

「それよりしんどくない?普通に喋ってるけど・・・」
「あ、結構だいじょぶですよ。薬のおかげですね」
「ならいいけど、ちょっと寝てた方がいいよ。だから寝てな」
「うーん、じゃそうします。佐々木さんはどうするんですか?」
「そーさねぇ・・・ネボスケさん達でも起こしにいきますかな」
「そですか、じゃしばらく横になってます」
「はいよ、お大事に〜」

ネボスケ達を起こすために寝室へ向かった
70 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)20時26分38秒
「もー10時ですよー?そろそろ起きましょーよー」
「うーん・・・あ、恵君じゃん、おはよー」
「やっと起きた?あのさ、吉澤さんが風邪ひいたみたいでさ」
「えぇっ?大変じゃん!?薬とか飲ませたの?」
「あ、うん。僕が家から持ってきて飲ませたよ」
「え?矢口に聞いてくれたら家にあったのにー」
「(いや、聞いたんやけどね・・・?)そだったね・・・ハハハ」

引きつった笑いは気にもされずに

「じゃ今よっすぃー寝てるんだ?」
「うん、横になるって言ってた」
「いや悪いね〜何から何まで」
「そんなことないけど(照 後藤さんは起こさなくてもいいの?」
「あ、ごっちん起こしても絶っっ対に起きないからほっといて」

起こしても起きない・・・強い
71 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)20時27分12秒
「じゃよっすいーどうしよっか?ずっと矢口ん家でいるのもよくないっしょ?」
確かに自宅の方が落ち着くだろうし、僕もこのままじゃ帰り辛い

「よっすぃーの家まで連れてってあげよっか?」
「そっちのがいいやろね、でもどうやって連れてく?」
「恵君バイク持ってたじゃん?それでいいんじゃない?」

確かに高校の時に単車の免許を取り、バイクも持ってる
東京に来て一段落ついてから家から送ってもらったのだ

「いいっ!?危なくないか?しかも家わからんし・・・」
「だ〜いじょうぶ、よっすぃーの家分かり易い場所にあるし」
「む〜いいけど・・・」
「じゃ決まり!よっすぃー呼んできてあげて」
「いや、バイクの準備とかしてくるから呼んで下まで連れてきて」
「あ、そっか(w じゃよろしくね」
72 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)20時27分46秒
バイクなんて久しぶりだ・・・しかも2人乗り・・・大丈夫だよな
メットを二つ持ち、駐輪所にシートを被せたバイクがあった
それを外してキーを挿し、エンジンをいれた

「おおっ!?元気やったか。うるうる(w」

なんて事をしてる内に矢口さんと吉澤さんが降りてきた

「じゃ恵君、よろしくね?安全に(w」
「わざわざ悪いですね・・・場所は〜〜〜〜です、細かい位置はその時言います」
「あいあい〜じゃいこっか」

エンジンを入れ、走り出した
久しぶりの感覚にくらくらする

「あ、そこ右です」
「そこの信号左で」

吉澤さんからの指示が出て、バイクを傾け曲がる
曲がるたびに僕の腰に手を回す吉澤さんの力が強くなった
73 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)20時28分18秒
「あ、もうそこ左に曲がった所です」

閑静な住宅街にバイクの音が響く
吉澤さんの家のちょっと手前で止めた

「バイクって恐いんですね〜あんなに傾くなんて思ってなかったです」
「ハハ、確かに恐いわな」
「じゃーここで・・・ありがとうございました」
「うん、お大事にね?じゃね」

バイクにまたがり、走り去った後も吉澤さんがずっとこっちを見ていた事に気付く筈も無かった

一応矢口宅に行った方がいいかと思い、チャイムを押した

ピンポーン♪
「はい?」
「あ、僕やけど・・・ちゃんと送ったからね」
「ありがとー今開けるね?」
「あいや、もう家に戻るわ。ごめんね」
「・・・あ、そう・・・片付けとかしてくれてありがとね」
「いいよいいよ、んじゃまたね。後藤さんにもよろしくね」
「うんわかった、じゃ」

「(やっぱ自宅が一番や)」
自宅に戻り水を飲み、ベッドの上で眠った
74 名前:ポン太 投稿日:2001年09月09日(日)20時33分24秒
再度更新です

一回自分の小説読んでみたんですけど・・・
読みにきーっス(w
今度からはその辺考えようと思います

ま、読んでくれてる人がいないんじゃ一緒ですけどね(爆
agesageは任意です

あと、恵君の関西弁が丸出しになってるのはミスじゃないです
これからもあれぐらいでいきたいです
75 名前:名無し男 投稿日:2001年09月10日(月)01時05分10秒
そう自虐的になりなさんなって。
ROMラーだっている筈やし少なくとも俺は読んjから。
76 名前:ポン太 投稿日:2001年09月11日(火)23時15分47秒
>名無し男さん、いつも真っ先にレスありがとうございます(涙
やる気出ます、頑張ります、でも更新はもうちょっとかかるかも・・・

次から新展開なので楽しみです(謎
どんな事でも(批判、リク、など)いいのでレスくれると
飛び回るくらい嬉しいんで宜しくです・・・
更新もしないのに長々とすんません、では
77 名前:名無し男 投稿日:2001年09月12日(水)13時21分17秒
>>76
そーかそーか。
スウィン展開楽しみです。
我々オーディエンス一同は神風テロにも屈さず更新を待ちつづけます。

ってか、誰か他にレスつけ〜や!!
78 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月12日(水)19時51分56秒
男絡む話は最後まで読まんと怖くてレスつけられんから勘弁してや。
自分の思った通りに最後まで書いてナ。
おもろかったら最後にレスするさけ堪忍ナー。
>>77 作者謙虚やから好感もっとるのに読者刺激せんほうがええで。
79 名前:名無し男 投稿日:2001年09月12日(水)23時58分39秒
>>78
スマソ。でも俺はただ純粋に盛り上げたいだけや。
80 名前:ポン太 投稿日:2001年09月13日(木)03時19分12秒
それは梅雨時に久々に晴れた日の事だった
大学の授業も午前中で終わり、午後からは暇だったので
すこぶる機嫌が良かった

「け〜い〜君?」
矢口さんが甘い声で話し掛けてきた

「恵君この後もう授業ないよね?」
「うん、今日の分は終わりよ。この後何かするの?」
「あのね、今から買い物付き合ってくんない?」
何で僕なのか?とも思ったが、ちょうど夏服も欲しかったし
何より家に帰ってグデーっとする気分ではなかった
81 名前:ポン太 投稿日:2001年09月13日(木)03時20分01秒
「いいねぇ〜、買い物。行こう行こう」
「ホント?やったぁ!じゃあどこ行く?」
ホントに幸せそうな顔で笑う
ん?待てよ・・・

「え?行きたいトコ決めてたから買い物行きたいんじゃないん!?」
買い物に行きたいんなら予め目当てぐらいはある筈だ

「あ・・はは、あったりまえじゃん!一応聞いた方がいいかな〜なんて」
「なんや、僕は大して行きたいトコないから真里ちゃん決め〜」
「じゃとりあえず・・・渋谷行こっか?」

電車を乗り継ぎ、渋谷に到着した
82 名前:ポン太 投稿日:2001年09月13日(木)03時20分42秒
「うわ〜人だらけや〜」
そう言えば渋谷なんて初めてである

「ちょっとぉ、あんまりキョロキョロしないでよ〜恥ずかしいじゃん」
つまりは田舎者だって事か・・・?

「そっか・・・田舎者か・・・エヘヘ、そうだよどっちかってーと田舎者だよ・・・」
「ちょ、矢口そんな事言ってないじゃない!」

・・・今思うとバカみたいな会話(w

矢口さんが入るのは主にギャル系の店、今日のカッコもそれだ
慣れているのだろう、欲しい服を的確に選び買う
一緒について来た僕の意見なんか全く必要ない

「自分が自分に似合ってるとおもうだけでいいじゃん?」
が彼女の持論だ・・・っておい!
じゃあ何で僕を誘うんだ!?いらんやないか(半泣き
83 名前:ポン太 投稿日:2001年09月13日(木)03時21分42秒
矢口さんの買い物が済み、僕も服を選ぶ事にした
しかし矢口さんとは一転して、店すら選ぶことが出来ない

「あそこの店とかいいんじゃない?」
矢口さんも助け舟を出す。が

「なんか雰囲気が暗いからいい気せーへん・・・」
「じゃああっちは?」
「ディスプレイの服が派手っぽくない?」
「むー・・・じゃああそこは?」
「あそこも・・・・・・・・・やからなぁ」
何かと難癖をつけ、ことごとく拒否していった
するとだんだん矢口さんの表情も曇ってくる
しかし店選びに真剣な僕は

「あれ?真里ちゃんどしたの?」
「も〜!そんなに嫌なんだったら買わなきゃいいじゃんか」

買い物で男を振り回す女はよくいるが、女を振り回す男も珍しいだろう(何じゃそりゃw
84 名前:ポン太 投稿日:2001年09月13日(木)03時22分25秒
そんな事をしてても結局は買い物も済ませた

「ふぃ〜疲れた〜渋谷って必要以上に疲れるな〜」
ホントに珍しくヘトヘトになった

「疲れたんなら喫茶店でも入る?矢口もちょっと話があったから・・・」
ちゃんと心配りしてくれてんだ・・・話って何でしょ?

しばらく歩き駅前の喫茶店に入った

その喫茶店は道に面していて、外から中が丸見え、という店だった
そんな店であってもなくても、窓側(道路側)に座るのが好きだった僕は
迷わず窓際に座った
しばらくすると気だるそうなウエイトレスが注文を取りに来た

「じゃ僕レモンティーで」
「アイスコーヒーで」
かしこまりました、と言いウエイトレスが奥に引っ込む

ほとんど間をおかず、2人が注文した物が来た

「疲れた〜何か3日分ぐらい疲れた気がするわ〜」
レモンティーを飲みつつ言った

「キャハハ、何それ!?矢口はもう結構慣れちゃったかな(w」
同じくコーヒーを飲みながら言った
しばらくは他愛もない事を話した
85 名前:ポン太 投稿日:2001年09月13日(木)03時23分10秒
「ところでさ、さっき話があるって言うてなかったっけ?何なん?」
ちょうど会話の途切れた時に切り出す

「うん、あのね・・・前彼女いないって言ってたじゃん?モゴモゴ」
語尾が全然聞こえない・・・

「ごめん、よー聞こえんかったんやけど・・・」
「だからさー前よっすぃーに『彼女いるのか?』聞かれた時に居ない言って言ったじゃん?
あれってほんとなの?」
さっきの反動からかやたらと声がデカイ

「あぁ、ホンマよ?嘘ついてもしゃーないっしょ(w」

そのとき窓の外から視線を感じた
しかし窓の外にはむこうを向いた女の子が2人居るだけだ

「(気のせいか?)」
また矢口さんが話し始めた
86 名前:ポン太 投稿日:2001年09月13日(木)03時24分47秒
「じゃーさ、好きな人は?」
質問の趣旨が分からなかった

「全っ然いません・・・それがどしたんよ?」

まただ・・・窓の外から視線が・・・今度は気のせいでない
多分ではなくあの女の子2人組だ
そのとき矢口さんが話し出す
87 名前:ポン太 投稿日:2001年09月13日(木)03時25分21秒
「あのさ、実はやぐ」
そこで話の腰を折る

「あのさ?あそこの2人の子らに見られてんけど・・・誰か知ってるん?」
話の腰を折られた矢口さんは、文字通り腰を折られたような顔をし(どんな顔だ!?

「あそこの?2人〜?って・・・・・ゲ!?」
明らかに矢口さんの表情が変わった
って事は知り合いか
矢口さんと目が合ったのか喫茶店に入って来た
88 名前:ポン太 投稿日:2001年09月13日(木)03時26分12秒
「あぁーやっぱり矢口さんだぁ」
「矢口さんだぁ〜」
2人とも似たような背格好で喋るもんだからどっちが言ったのかわからない

「なんであんたらがここにいんのよ!?」
その2人に強い口調で問う

「今日はあいぼんと買い物に来たんです」
あいぼんと呼ばれた女の子と腕を組みながらそう言った

「矢口さんこそこんなところで何やってんですかぁ?」
<あいぼん>が僕の方をちらりと見ながら言った

「矢口も買い物だよっ!」
その口調は明らかに厳しく怒っているようにも取れる
あまりにも2人がかわいそうなのでなだめる事にした
89 名前:ポン太 投稿日:2001年09月13日(木)03時27分13秒
「まぁまぁ真里ちゃん、そんなツンツンしなくて・・も・・・(うっ!?怒りの矛先は僕?)」
するどく睨まれた・・・何かしたんか僕!?

「矢口さぁん、何で怒ってるんですかぁ?」
あいぼんの口調は可愛らしいと言うとそうだが、
怒ってる人の神経を逆撫でする効果も持ち合わせてるようだ

「うるさい、怒ってないよ!」
・・・どう見ても怒ってらっしゃるんですが・・・?
いつまでもそのままではダメだと思い切り口をつかんだ

「なぁ真里ちゃ〜ん?何か結構知り合いみたいやけど、どーゆー事?」
冷たかった視線が多少和らいだ

「こいつらは矢口達が通ってる大学の中等部の生徒なんだ」
口調も和らいだ・・・ひとまず安心
90 名前:ポン太 投稿日:2001年09月13日(木)03時27分58秒
「へぇ〜中等部ねぇ〜小学生ぐらいに見えたんやけどなぁ(w」
場を和ませるため冗談交じりに言った(本心でもあるが)

「ひどいですよー?加護たちこれでも2年なんですよぉ?」
冗談ぽく2人そろって膨れっ面をしている
矢口さんもその様子を見て笑っていた

「(よっしゃー作戦大成功〜)」

「ほら、あんたら自己紹介しなよ。恵君も」
あっ、そっかと思っていると<あいぼん>がまず口を開いた

「○○大付属中学2年の加護亜依で〜す」
少しおどけた感じで紹介した。続いて後ろの子が紹介した

「私も同じ中学の2年で辻希美れす、ろろしくおねがいします」
噛んだのか、舌足らずなのかは分からないが、俯いて恥ずかしそうにしている
91 名前:ポン太 投稿日:2001年09月13日(木)03時28分50秒
2人の紹介を聞いて一呼吸おいてから紹介した

「○○大に通ってる19歳の佐々木恵佑です。よろしく〜」
何だか改まって自己紹介するのは恥ずかしいもんだ(照

「というわけでほら、2人とも座りよ?パフェぐらいやったら食べさせたるで」
子供にはこれが一番、子供じゃないみたいだけどね

「「ほんとですかぁ?」」
案の定2人とも目を輝かせて食いついてきた
2人はちょこんと席に座り、メニューを読み始めた

チラッと矢口さんの方を見るとため息混じりに笑っていた
92 名前:ポン太 投稿日:2001年09月13日(木)03時42分12秒
3日ぶりに更新です

これぐらいのペースだと遅いと自分では思うのですが
巧く話がまとまらなかったり、時間がなかったり、と
思うように更新できません。申し訳ないです

>>名無し男さん、そうです!神風テロなんかに負けるわけには
いきません。頑張って更新速度あげる(努力をするw)んでこれからも宜しくです

>>名無し読者さん、そうですね!あんまりレスくればっかり言ってたら
いい気しませんもんね。そういう人が読んでくれているとわかったので、
それを励みに頑張ります!

今度の更新は明日か明後日になると思います(自分を奮い立たすのデスw
agesageは任意でお願いします、では
93 名前:とみこ 投稿日:2001年09月13日(木)09時48分13秒
気合入れてもっと更新しちゃえ!(w
94 名前:名無し男 投稿日:2001年09月13日(木)10時35分03秒
マイペースでGO!
95 名前:ポン太 投稿日:2001年09月14日(金)23時19分48秒
すいません・・・今日までに更新しようと思ってたのですが
いかんせん時間がなくて・・・(言い訳に過ぎないです)
明日!必ず!更新します!例え深夜になってでも!
期待しないでお待ちください。では
96 名前:とみこ 投稿日:2001年09月16日(日)15時46分52秒
ポン太さんの作品大好きです!期待せずに密かに期待してます!(w
97 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時32分26秒
中2コンビはパフェを頼みそれを待っていたが、待っている様子にも
落ち着きといったものは感じられずにソワソワしている

(ほんまに中2なんかなぁ?)
2人が話しながら笑いあってるのをまじまじと見ながらそう思った

そりゃじっと見られてたら気付くはずだ
2人ともこちらに気付いて不思議そうな顔でこっちを見る

「(あいぼんが聞いてよ〜)」
「(何で私やねん!?ののが聞いてーな)」

2人の間にどんな会話があったのかは分からなかったが僕の顔を見て何か言ったのは確かだ
そんな内にどちらともなく口を開いてきた
98 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時33分13秒
「あのぉ・・・佐々木さん?一つ質問があるんですけどいいですかぁ?」
そう言ったのは多少関西訛りのある<あいぼん>だった

「はいはい?何でしょう?」
まるで子供と話すように答えた

「今日矢口さんと2人でしたよね〜?2人は付き合ってるんですかぁ?」

・・・まさかこんな質問されるとは思わなんだ・・・
でも僕と矢口さんが付き合っている事実はない

ちらりと矢口さんの方に目をやると彼女も驚いてたようだ
睨み気味に2人を見ているが顔は赤っぽかった

「いんや、付き合ってないよ。今日は一緒に買い物にきただけやし・・・」
『正直に言った方が誤解も少ない』困った時の僕のモットーだ(困ってるのか!?)

「えぇ〜?でも2人っきりですよね?おかしくないですかぁ?」

まだ食い付いてくるか・・・でもこの年頃ってそんな事に興味あったなぁ・・・
99 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時34分45秒
「おかしくないない(w おっきくなったらみんなそんなもんよ」
ほんまかよ・・・(苦汗

「え〜・・・じゃあぁどっちが誘ったんですかぁ?」
どうも納得いかないようで・・・困ります

「そりゃ真里ちゃんの方から誘ってくれたんだけど・・・」
また矢口さんの方を見る
なぜかあたふたしてる

「じゃあ矢口さんがぁ佐」
と言いかけたとこで矢口さんが声をあげた

「あーーっ、もういいじゃんか加護ぉ!付き合ってないって言ってんだからさぁ」
またもや怒り気味である

「そうそう、嘘なんかつかんよわざわざ!あ、パフェきたみたいやで?」
ナイスフォロー僕(w

「(あんたら後でひどいからね)」
矢口さんがこう言ったのは僕には聞こえず聞こえたのは2人の

「「ひえぇ〜」」
という声だけだったので不思議な感じがしたが、この2人のことなので大して気にしなかった
100 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時35分39秒
2人はおいしそうにパフェを食べていた(ホントに嬉しそうにまぁ)

10分ほどすると2人とも食べ終えたのでこのあとどうするかを考えた

「恵君はどうする?矢口達はこのあとちょっとあるんだけど・・・ね?辻加護?」
「ひ〜ん」
最後の部分で矢口さんはにやりと笑った・・・辻さんが言った「ひ〜ん」てのも気になるけどいっか

「疲れたし帰ろっかな?駅すぐやし僕はお邪魔みたいやし?」
そういってまず矢口さんを見て続いて2人を見た

矢口さんは相変わらず不思議な笑みを浮かべている

2人は「邪魔じゃない邪魔じゃない」と言いたげに首をフルフル横に振っていた
がそんな事に気付く筈もなく・・・

「じゃ今日はおつかれさんやね真里ちゃん?じゃまた明日ね」
「うん、ごめんねぇ?じゃまたね」

僕はお金を置いてそこを出た
101 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時36分29秒
――それからその喫茶店では――

「あんたたちねぇ、ちょっとは考えてしゃべりなさいよ!」
少し呆れた感じでそう言う矢口さんがいた

「でもののは言ってな」「でも矢口さんあの人好きなんでしょ?気付かせたろかな〜って」
辻の言葉に加護が重なって言った

「あのねぇ・・・あんたらが来なかったら・・・・・クソーっ!」

「(なんやこの人も切羽つまってんなぁ・・・)」
そんな事は言えるはずもなく胸の内にそっとしまっておくことにした

「あのぉ好きなんやったらちゃんと言った方がいいですよぉ?
2人で買い物とか行ってるんだったら多分大丈夫ですよ」
子供らしく素直な意見を言った
102 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時37分19秒
「だーかーらー!あんたたちが来たからブツブツ」

「えっ?矢口さん言うつもりやったんですか?そりゃすいません・・・
・・・・・だから怒ってたんですね?」

(矢口さん顔真っ赤・・・)

「うるさいうるさーい!!とにかく余計な事は言わなくていいのー!」

「でもののは言」「わかりました、ごめんなさい矢口さん」
またもや辻の言葉にかぶさって加護が・・・辻かわいそう(w

「よし、じゃあ帰ろっか?」
「はぁい」
加護はぴょんと立ち上がり矢口についていった
辻はというとまだ不満があるようで唇を尖らせながら渋々立ち上がった
103 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時38分13秒
――帰り道での出来事――

「・・・そういえば何であんたたちがここにいるのよ!?矢口達は今日学校半日だからきたんだけど・・・」
「(ぎくぅっ!!)や、いややなぁ矢口さん!今日は私らも半日授業なんです(汗」
「ほんとかぁ?辻ぃほんとかよ?」
辻を見やる

その後ろでは加護が目配せをして話をあわせようとしている

「(のの、話合わせて)」
「はい、本当ぇすよ!今日は半日れした」
相変わらず舌は回ってない

「(のの、ナイス!)」
そんな風に目配せしてたらそりゃ矢口さんも不振に思うだろう
104 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時38分53秒
「んで、辻?何で学校さぼってんの?」
「あはい、あいぼんが休もうって言」「のの!あほ・・・」
「・・・辻・・・あんたバカだね・・・(苦笑」
「違うんです矢口さん!ののがどうしても休みたいって言うから・・・(バレたのはのののせいやしいっか)」
秘技、責任転嫁!関西人強し

「ええっ!?矢口さん、違・・・ののじゃな」「いやぁ〜ののは悪い子やからなぁ」
今日辻いいとこなしです

「(・・・どう見ても加護が悪いだろ・・・ま、いいや)
あんまサボりすぎてっと矢口みたいになんぞ〜?いいのか〜?」
実際矢口も中、高と上がってきたのだが
必要以上にサボるのでブラックリスト(?)に載ってたぐらいだ
105 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時39分26秒
子供は正直なもんだ・・・
さっきの矢口の問いかけに2人揃って首を横に振っている

それを見た矢口は多少なりともショックだった
自分の今までを否定されたような気がして無性に腹が立った

「むきー!じゃあ休むなーっ!」
「(のののアホ〜(泣)」
「(ののは言ってないのに・・・(泣)」

みんな子供だなぁ(w
106 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時40分25秒
それから2日目の事だった

その日は朝から雨が降っていた。嫌な感じの雨だ
雨の日は何故か早く目覚める、あの時からの習慣だ

(雨・・・か)
あの日もちょうどこんな雨だった・・・忘れようとしても忘れられない思い出
思い出すだけでも胸が苦しくなる

そんな過去の痛みを振り払うかのように早めの朝食をとり支度をした

普段なら電車で30分の道のりを今日は歩いてみようと思った
全く馬鹿げた事だがそうでもしないと変になりそうだった

(あれからしばらく落ち着いてたのに・・・何でまた?)
(大学に通うようになったから?違う、1人暮らし始めたから?それも違う・・・)
(じゃあ何で?・・・・・・矢口さんに出会ったからか?・・・)
(・・・あれ以来人を好きになった事ないのに・・・惹かれてるんか?)
(いや・・・そんな資格僕にはない)
107 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時40分55秒
考えを巡らせながら途方もなく歩いた
雨など気にもならなかった

(翔ん家・・・行くか)
こんな気分になった時は全てを知ってる翔に話すのが一番だった

翔の家に向かおうとした時、小さな影が前を横切った

(あれ・・・?もしかして・・・加護って子かな?)
もう一度見てみるとそうだった、加護だった

でもおかしい・・・時間も早いのに何してんやろ?
そう思ったので声をかけてみた
108 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時41分33秒
「ねぇねぇ、加護・・・亜依ちゃんやよね?」
いきなり声をかけられたからかビクッとなってこちらを見る

「あ・・・佐々木さん?」
覚えていた、でも表情は暗いままで少し俯きかげんだ

「こんな時間にこんなところで何してんのさ?」
「ちょっと・・・なんでもないです・・・」

明らかに前あった時のような元気はない。嫌われたのか?

「なんでもなくないよ、すごい暗いやんか。僕で良かったら聞いたるけど・・・?」
いきなりこれは変だったか?でも人の悩みを聞いてでも気を紛らわせたかった

「・・・あの・・・昨日ののと喧嘩したんです」
話し始めてくれた

「あ、ちょっと待って、雨も降ってるしどっか別のとこ行って話そ?」
「・・・はい」
今日のこの子は本当に元気がないなぁ
109 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時42分08秒
ちょっと歩いたら喫茶店があったのでそこに入り飲み物を注文した

「さ、話聞こっか?ののちゃんと喧嘩したんやって?」
「はい・・・あのですね」

そういって話し始めた

聞くところによると一昨日行った渋谷の帰りに一悶着あったそうだ
矢口さんとも別れた後の話だそうだ(そういや昨日矢口さん見てないや)

とにかくその時のゴチャゴチャで昨日も口を利いてもらえなかったらしい

そして朝は早くにののの家に行くって日課があったので今日も家に行った
が、呼び出す勇気がなくて帰ろうと思った時に僕に捕まったのだ、と話してくれた

「私どうしたらいいんやろ・・・?」
今にも泣き出しそうだ。よっぽどののちゃんの事が好きなんだろう
110 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時44分11秒
「ホンマに悪い事したなぁって思うんやったら謝り、
向こうも悪かったら向こうも謝りたいと思ってるはずやから」
自分の情緒が不安定な時は他人の悩みが小さく見えるってホンマやなぁ・・・

それを聞いた亜依ちゃんはコクコクと頷きながら涙を流した

(友達の事にこんなに真剣になれる・・・いい子やなぁ)

それからちょっとの間泣いていたが、やがて泣き止み話し掛けてきた

「あのぉ、佐々木さんはどうしてあんな所にいたんですか?しかもこんな時間に」
まだ泣き気味の声でそう言った

その質問をされてまたあの胸の痛みがぶり返して来た
とにかく話を聞いてもらいたかった
自分の悩みを臆面もなく話してくれた加護亜依ちゃんに
話して楽になりたい、という気持ちと話さなければ失礼だ、という気持ちが交錯した
やがて自分の過去を語り始めた
111 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時45分03秒
5分ぐらいで話は終わった

「とまぁ、こんな事があってね・・・雨の日は辛いんよ、この事が思い出されるから」
亜依ちゃんは絶句している、確かに中学生には重い話だったかも知れない

「だから朝ふらふらしてたってワケ、情けない・・・」
自分より子供にそんな話をしてる自分を情けないと思った

「・・・なくないです」
「え?」
「情けなくなんかないですよ!そんな事があったら誰でもそうなると思います!」
そう言いながらまた泣いている、僕もつられそうになったが我慢した

「そっか・・・ありがとね亜依ちゃん」
112 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時45分33秒
話して良かった、この子は本当にいい子だった
だいぶ気も楽になったので喫茶店を後にした

去り際に

「じゃあちゃんと仲直りするんやで?今度また2人で遊びに来ーな」
「はい、・・・佐々木さんも矢口さんと仲良くしてくださいねぇ?」
「(?)おぉ、わかってるよ、んじゃね」
「ありがとうございました、じゃあ・・・」

そういって逆方向に歩き出した
まだ雨は降っていたけれども、心の雨はいくらか上がったみたいだ
113 名前:ポン太 投稿日:2001年09月17日(月)03時58分40秒
約束破ったので大量に(?)更新です

過去の出来事はいずれ明かされるので今は聞かないで下さい
始めの方との矛盾点も勘弁してください(謎

>>とみこさん、更新がない時とかはそうやって後押しして下さい
尻に火がついて更新するやも知れません(w
 読んでもらえて嬉しいです、
ましてや僕なんかの文章を好きって言ってくれるなんて(感涙
 初レスありがとうです、もっと頑張ります

>>名無し男さん、いっつもレスくれてありがとうです
それが原動力となります(w
 
予定してた日と更新がずれてしまいましたが勘弁ですm(_ _)m
次回はちょっと更新があくかもしれませんが多分3日以内で・・・
今度こそ約束守ります
いつも通りagesageは任意です、では
114 名前:名無し男 投稿日:2001年09月18日(火)00時56分25秒
う〜む 実に気になる。まあ、楽しみは後に取っとくほうがいいよね。

(私事)
いやあ、明日テストってのに呑気やのー俺。(w
115 名前:ポン太 投稿日:2001年09月18日(火)02時02分36秒
テスト・・・それは実に嫌な響き・・・w
名無し男さんがテストだってsilentsuzukaさん所の板で知ってましたけどね
だからまさかレスくれるとは思ってもなかったです、感謝です

過去の出来事はありきたりな事かも知れないですが待っててください
ではテスト頑張って下さい(激励の為だけのレスw・・・失礼しました
116 名前:名無し男 投稿日:2001年09月18日(火)18時52分45秒
見事失敗して来ました。

前半ボーロボロ。これもテロのせーじゃ!!
まあ、後半追い上げたけどちょっと遅かった。予想では45〜55点ぐらいか(T▽T)
追試頑張るぞー!!

以上、結果報告でした〜   &同じ事しか言われんけど頑張って。
117 名前:とみこ 投稿日:2001年09月22日(土)20時10分37秒
作者さん、更新かなり期待しています!この作品大好きです!!!

>>116
♪もーすぐこの赤い日記帳も二冊目を〜。
買いに行かなきゃい〜け〜ない(テロ)迷っていまぁす♪
って感じなくらいテロむかつきますね!!(謎
118 名前:ポン太 投稿日:2001年09月23日(日)04時27分45秒
朝のうち降り続いた雨は嘘のようにやみ、少し晴れ間も見えてきた

(雨やんでくれて良かった・・・)
1人で帰り道を急いだ

いつも通り階段を使って自宅に向かって3階についた
が、いつもと景色が違っていた、僕の部屋の前に人が居たのだ

「あ・・・お帰り〜早いね」
こちらに気がつくと間髪入れずに声をかけてきた

「うん・・・ちょっとね、でもこんな所でどうしたん?」
僕の家の前にいる理由が見当たらなかった

「ちょっと恵君に話があるんだけど・・・今からいいかな?」

この人の行動は突発的なものが多かったので慣れてしまった

「あぁ、別に構わんよ、どうしたん?」

せっかく雨も上がったのだから、との案で近くの公園に移る事にした
119 名前:ポン太 投稿日:2001年09月23日(日)04時28分30秒
「ジュースでも買ってこよっか?何がいい?」
何やら深刻な面持ちなので雰囲気を和ます為に言った

「ん、じゃあコーヒーお願い」

わかった、とだけ言い近くの自販機に向かった

(何か今日は暗いなぁ・・・悩み事かな?男関係とか・・・?)
(今日はみんな落ち込む日なんかなぁ?僕も含めて)

コーヒーと紅茶を買って公園に戻った

「で、話ってなんですか?」
少し茶化す感じで言った

「・・・・・あのさ前に恵君、彼女居ない、って言ってたじゃん?」
確かに何回か聞かれたなぁ
120 名前:ポン太 投稿日:2001年09月23日(日)04時29分30秒
「でさ、矢口実はね・・・恵君の事好きなんだ・・・!!ちょっと前から
だからさ・・・矢口と付き合ってくれたらな〜なんて・・・」

(・・・・・・・はい?今付き合ってくれとか何とか?ホンマにか?)
(矢口さんがか?僕と?・・・・・)

「恵・・・君?どうしたの?」
しばらく放心状態だった(に見えた)らしい、矢口さんが声をかけてきた

僕はまだ理解できていなかった、まさか自分が告白されるなんて思ってもなかったからだ
それと同時に朝の胸の痛みがじわりと響いた

「あぁ、うん、ごめんね?ちょいびっくりして・・・」

(正直に嬉しい・・・でも・・・僕にそんな資格あるんか?)
話さなければいけないだろうか・・・
迷ったが、亜依ちゃんにも話した事だしいいだろうと思った

何より理解して欲しいという自我の方が強かった
そんな考えを巡らしてると矢口さんが沈黙に耐え切れず口を開いた

「ねぇ・・・?矢口じゃ・・・ダメかな?・・・」
その一言が胸に突き刺さる

「ちょっと・・・僕の話聞いてくれる?」
暗い雰囲気を察したのかこくんと頷いてくれた
121 名前:ポン太 投稿日:2001年09月23日(日)04時30分33秒
――追憶――

122 名前:ポン太 投稿日:2001年09月23日(日)04時31分27秒

高校2年の6月、ちょうど今ぐらいの気候だった
その頃僕には付き合ってる女の子がいた

―市井紗耶香―
その年に千葉から親の都合で越してきた
同じクラスで関西人との相性もよく、だんだん彼女に惹かれていった

付き合い始めたのは越してきて1ヶ月たった頃、こちらから告白し成功した
その時は本当に嬉しかったのを今でも覚えている

最初の頃は何もかもが新鮮だった
紗耶香の素っ気無い仕草や返事、髪のかきあげ方の何から何までが嬉しかった

「ベタベタすんのってあんまし得意じゃないし好きじゃないんだよね〜」
紗耶香がいつも言ってた事だ
123 名前:ポン太 投稿日:2001年09月23日(日)04時32分20秒
素っ気無くてもそういう性格だったから理解したつもりになってた
最初の内はそれで良かった・・・最初の内は・・・

仲が深まるにつれ僕の欲求も高まっていった

(もっと一緒にいたい、もっと話してたい、もっとキスしたい・・・)
でもそんな僕の気持ちを知ってか知らずか紗耶香は相変わらずだった

学校でもあまり話さなくなってきていた
ほかの男と話してるだけで嫉妬した

付き合い始めてちょうどひと月、別れを決心した
もちろんまだ好きだった、でもこのままじゃ自分が変になってしまう
そう考えた末での苦渋の決断だった

そして6月の雨が降ってる日、別れを告げようと校庭の裏に呼び出した
124 名前:ポン太 投稿日:2001年09月23日(日)04時33分00秒
「も〜雨降ってるのに〜んで何よ恵佑?」
傘を差し、ブツブツ言いながら紗耶香が来た
気持ちが鈍る・・・だから早く言いたかった

「・・・・・僕と別れて欲しい・・・・・」
言った

紗耶香の反応は微妙だった
驚いているようでそうでもないような・・・

「そっか・・・仕方ないね・・・今まで・・・ありがとね?」
別れを嘆いてくれたりしたらまだ良かったのかも知れない
その言葉で完璧に紗耶香との関係が断ち切られた気がした

「うん・・・こっちこそありがとな」
ほんとは今でも好きだって言いたかった
でも言ってはいけない、ここまできてしまったんだから
125 名前:ポン太 投稿日:2001年09月23日(日)04時33分34秒
「じゃあ・・・私からの最後のお願い聞いてくれる?」
そういうと沙耶香は傘を地面に落とした

「最後に・・・キスして」
胸が裂けそうだった、気付けば僕も傘を落としていた

「わかった」
そう言い互いに雨で濡れた唇を重ねあった
それはとても永く永く感じられた

「じゃあ・・・ありがとね・・・」
紗耶香が去ろうと背中を向けて歩きかけた足が止まった

「私じゃ・・・駄目だったんだね・・・?」
そう言うと濡れたまま走って行ってしまった

その言葉を理解できずにただそこに立っている事しか出来なかった
126 名前:ポン太 投稿日:2001年09月23日(日)04時34分46秒
紗耶香が交通事故で死んだ、と聞いたのは次の日の学校でだった

はじめは何の冗談なんだろうと思った
でもいくら関西人でも他人を犠牲にする笑いは非人道的だし・・・

それが現実の事だとわかるのに時間はかからなかった
担任がその事を話し、クラスの女の子の殆どが泣いている
未だに信じられなかった

葬式に行き、遺影を見た時は不思議な感じがした
昨日までそこにあった笑顔が白黒の写真で飾られていたからだ

(現実・・・やでな?)
なぜか涙は出なかった

それからしばらくは抜け殻のように暮らした
事故の内容を聞くまでは・・・
127 名前:ポン太 投稿日:2001年09月23日(日)04時35分25秒
クラスで仲の良かった友人が事故の情報を仕入れた、とか何とかでみんな聞き入っていた
僕もそれとなく聞いていた

「えーっとな、市井が事故に遭ったのは4時ちょい過ぎで、ほらあの日雨降ってたやん?
でも傘も差さんと走ってたところを信号無視の車に跳ねられたみたいやで・・・」

「何で傘差してなかったんやろ・・・しっかり回り見てれば助かったかも知れないのになぁ・・・」

クラスの人たちの話を聞いて愕然とした

(4時過ぎって言ったら僕と別れたあとすぐやんか・・・しかも傘差してないって・・・)
確実に自分と会ったあとに跳ねられたのだ

責任を感じずにはいられなかった・・・
あの時言わなければ・・・あの時もっとしっかりしてたら傘にも気付いただろう・・・
全て自分が悪いかのような錯覚に陥る
まるで殺したのが自分かのような罪悪感に見舞われる
128 名前:ポン太 投稿日:2001年09月23日(日)04時36分08秒
教室で1人呆然としていると数人の女の子が寄って来た

「紗耶香・・・残念やったね・・・」
慰めるように話し掛けてくる

「あんなに佐々木君のこと好きやったのにね・・・」

それを聞いて再び愕然とした

「え!?紗耶香が?何で?」
聞かずにはいられなかった

「沙耶香ってすんごい恥ずかしがりやったんよ、知ってるよね?
『ベタベタすんのは好きじゃない』って言ってたの・・・
あれ照れ隠しやったみたいよ?」

「好きな人ほど恥ずかしいんやって、沙耶香が私らによー言うてたで」

「だから『よく勘違いされてふられる』って嘆いてたもん(w 
でも『恵佑だけはそんな事ないもん』っていっつも自慢してたんやで」

・・・・・・・僕はなんてバカだったんだろう・・・・・・・・
紗耶香の気持ちも理解せずに自分の欲求だけ満たそうとして・・・
結果的に殺したのは僕・・・?
129 名前:ポン太 投稿日:2001年09月23日(日)04時36分56秒
その話を聞いて学校にも関わらず泣いた
泣いても泣いても止まらなかった、自分の不甲斐なさを死ぬ程憎んだ

それから毎日紗耶香の家に行った
もちろん両親にもその事を話した

そんな責任を感じることはない、と言ってくれたが毎日行った

そしてそれ以来一度も女の子を好きにならないまま今に至る

――追憶・終――
130 名前:ポン太 投稿日:2001年09月23日(日)04時53分18秒
日本が戦争に巻き込まれないことを祈って更新です

僕が考えうる過去の辛い出来事ってこんなぐらいなんですけどどうでしょう?
期待はずれなら御免なさい

>>名無し男さん テスト残念でしたね、でも大丈夫ですよ!あし〜たがあ〜る〜さ〜♪

>>とみこさん レス感謝です。誰〜もレス付けてくれない時とかはかなり助けられます

いつかリクエストあった市井さん出してみました(死んじゃいましたけど・・・)

頑張ってるつもりなんですけど更新できないです・・・バカです
だから本当に申し訳ないんですけど不定期更新とさせていただきます
でも週に2,3回は更新したいです
夜中に半眠りで更新なので内容不鮮明、誤字脱字は勘弁して下さい(w

テロ事件の被害者のご冥福を祈ります
読者の方々、これからも宜しくお願いします
131 名前:名無し男 投稿日:2001年09月23日(日)14時22分10秒

      
        (T▽T)<この瞬間、全米が震撼した。>(T▽T)


132 名前:とみこ 投稿日:2001年09月23日(日)18時52分38秒
>>130
自分の小説なんて、レス全然ないっすよ。マジで。(w
133 名前:ポン太 投稿日:2001年09月23日(日)19時31分48秒
レス感謝です

とみこさんはどこで小説書いてるんですか?知らなくてすいません
勉強の為に読んでみたいです!(パクるためとかではございませんよw)
134 名前:名無しさん 投稿日:2001年09月23日(日)20時45分59秒
切ない…
135 名前:とみこ 投稿日:2001年09月23日(日)21時32分02秒
>>133
ここの板の「ピアス」っていう小説っす。
ヘボいんですけど、よかったら読んでください。やぐぐ
136 名前:ポン太 投稿日:2001年09月24日(月)02時02分03秒
全てを話し、矢口さんの反応を見た・・・

なんと言っていいかわからないような顔をしている、そりゃそうだよなぁ
まさか告白したのにこんな事聞かされるなんか思ってもなかったやろうし・・・

しばらくの沈黙が続いた後、矢口さんが口を開いた

「あの・・・ごめん・・・」
なんで謝るのか理解できなかった

「なんで謝るんさ?真里ちゃんは何もしてないやんか」
「嫌なこと・・・・思い出させちゃったから・・・」
そういうことか

「別にそんなん構わんよ」

また沈黙・・・この雰囲気どうにかしたい
137 名前:ポン太 投稿日:2001年09月24日(月)02時02分41秒
「真里ちゃんはどう・・・僕を・・・どう思う?」
「・・・市井さん、って人は恵君がそんなに苦しむのを望んでないと思う・・・
だって好きな人が苦しんでるのを見るのなんて誰だって・・・嫌じゃん!?
矢口も今恵君が辛そうにしてるの見てるのヤだもん!」
目にうっすら涙を浮かべながら、そうまくしたてた

「そう・・・許されるのかな?僕が誰と付き合っても・・・」
「うん!市井さんもそれを望んでるはずだよ!あ、別に矢口と付き合えって事じゃないよ?」
てへへ、と笑いながらそう言った

「そっか・・・縛られすぎやったんかな・・・紗耶香に
頑張ってみるわ、頑張って人を好きになってみる」
「うんうん」
「だから今度は僕から言うね・・・真里ちゃん、僕と付き合ってください!」

僕の事をこんなに考えてくれた矢口さんを好きになれた気がした
138 名前:ポン太 投稿日:2001年09月24日(月)02時06分40秒
「えっ!?矢口で・・・いいの?」
さっきの涙目のまま聞いてきた

「うん、嬉しかったで?告ってきてくれたの・・・だから宜しくね」
言ってて恥ずかしくなってきた、とにかく久しぶりの感情だ

矢口さんはコクコク頷いてくれた
その時から僕らは付き合うことになった

過去の呪縛から解き放たれた、と言うと言葉が悪いかもしれないがそんな感じだった
ようやくあの頃から先に進めた気もした

(許してくれるよね・・・?紗耶香・・・)
139 名前:ポン太 投稿日:2001年09月24日(月)02時13分54秒
微妙に更新です
昨日の内にここまで書きたかったんですが、何やらまとまりがなかったもんで・・・

>とみこさん、小説読みましたよ!感想はまた近いうちに書き込みます(ここでやると雑談になっちゃうんで

>134さん、切なくなるように書いたつもりだったので少しでも感じてもらえて嬉しいです

だんだんまとまりがなくなってきてますが僕の文才ではこの辺が限界かと・・・w
それでも読んでくれてる皆さん、ありがとうございます
これからも頑張ります
140 名前:名無し男 投稿日:2001年09月24日(月)13時24分50秒
はい、只今非常に涙腺がヤバくなっております。
141 名前:とみこ 投稿日:2001年09月24日(月)21時20分44秒
なんかイイ!っていうかカナリいいっすね!
142 名前:パク@紹介人 投稿日:2001年09月26日(水)15時09分26秒
こちらの小説を「小説紹介スレ@青板」に紹介します。
http://mseek.obi.ne.jp/cgi/hilight.cgi?dir=blue&thp=1001477095&ls=25
143 名前:名無し男 投稿日:2001年09月27日(木)11時32分55秒
おめでとう。これで一流の仲間入りだ。
144 名前:ポン太 投稿日:2001年09月28日(金)01時13分47秒
レス貰ったり紹介してもらってて悪いんですけど
今週中は更新できそうにないです・・・
真に申し訳ないんですが見放さないで待ってて下さい
私事レスすいません
145 名前:名無し男 投稿日:2001年09月28日(金)01時28分57秒
泣くまで待とうホトトギス

のほほん のほほん
146 名前:とみこ 投稿日:2001年10月01日(月)09時19分51秒
>>145
私もセンセイ!(ミカ)
147 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月07日(日)04時36分15秒
『今週中』からさらに一週間たってしまターヨ…
148 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月09日(火)18時43分25秒
>>147ホントダヨー
149 名前:名無し男 投稿日:2001年10月14日(日)13時34分35秒
帰ッテキテヨー

ウワァァァン!!
150 名前:ポン太 投稿日:2001年10月15日(月)00時11分40秒
いやぁ・・・放置しすぎですね・・・
体調悪くなったりパソコン出来る環境じゃなくなったりと大変でした
多分もう大丈夫っぽいです

でももう直テストが始まるのでまだ無理かもです・・・
とにかく絶対に放置という形では終わらせたくないので頑張ります
待ってくれている皆さん、レスをつけてくれている皆さん、
本当にご迷惑をおかけします
151 名前:名無し男 投稿日:2001年10月15日(月)00時57分07秒
アナタ生きてヨカタ
いつでも待ってますよ
152 名前:ポン太 投稿日:2001年10月24日(水)13時14分41秒
やっっっとテスト終わりました!すごく嬉しいです
忘れ去られてるかも知れないですがこれからはちょくちょく更新します
お気づきの際はレスでもください
多分今夜更新です、ではでは
153 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月24日(水)19時56分05秒
マテルヨ
154 名前:ポン太 投稿日:2001年10月25日(木)02時43分50秒
その次の日から、僕と真里ちゃんはどちらから言い出すでもなく
晩御飯を一緒に食べるために、どちらかの家に行くことになっていた
真里ちゃんが初めて僕の家に来た時

「ふぇ〜広い部屋だね〜、矢口の部屋と一緒の造りとは思えないよ」

実際に真里ちゃんの部屋は物だらけだ(1人暮らしのくせに
ソファー2つも置いて何する気やねん!)
他にも雑誌やらお菓子のゴミやらで、凄惨な部屋だった
だから真里ちゃんの部屋にご飯を食べにいった時は必ず掃除をしている
(正確にはさせられているw)
155 名前:ポン太 投稿日:2001年10月25日(木)03時00分48秒
付き合い始めて1週間が経って、僕の部屋でご飯を食べる日の事だった

♪ピ〜ンポ〜ン♪
「(?・・・・・真里ちゃんは今日は友達と遊んでくるって言ってたからな・・・誰やろ)」

ガチャ

「えっ!?吉澤さん?」
予想だにしてなかった客だったので不意を突かれた

「どうしたん?真里ちゃんやったら今日は遊びに行くって言ってたで?」
「いえ、今日は矢口さんに用があるんじゃないです。
この前のお礼を言いに来たんですけど・・・」
暗い表情でそう言った、
一瞬ちらりと部屋を見たので家に入れないワケにはいかないだろう

この甘さが命取りだった・・・・・
156 名前:ポン太 投稿日:2001年10月25日(木)03時28分32秒
「この前風邪ひいてた時はありがとうございました」
玄関で履いてきたサンダルをぬぎながらそう言った

「いやいや、別に構わんよあれぐらい。困った時はお互い様やしw」

それから色々痴話話をした
あれから帰って怒られたことや(無断外泊だったらしい・・・ひょえ〜
あのときより熱がひどくなった事などを何故か嬉しそうに話した

「そいえば佐々木さん前に彼女居ないっていってましたよねぇ〜?」
簡単な相槌しかうってなかった僕はイキナリの質問に驚かされた
しかもすごく甘い声で言ってきたから余計焦った

「う、うん?前はそうやったんやけど・・・・・」
「えっ?って事は今は?」
明らかに表情が曇っていくのがわかった

「実は真里ちゃんと付き合ってるんよ?自分でもビックリ」
「そう・・・・・なんですか・・・」
落胆の色が隠せてないぞ!!こうまで露骨に表されると誰でも気付くだろう

これ以上話を進めたらマズイ事になりそうなのは本能的に察知できたので帰そうとした
157 名前:ポン太 投稿日:2001年10月25日(木)03時32分15秒
「吉澤さん?僕ちょっ」
「付き合うのが無理ならいいです・・・・・一回でいいから抱いてくれませんか?」
僕の話が遮られた
帰そうとした瞬間これかよ・・・マズイなぁ

「いやいや、それは無理っしょ?よー考えてみたら変やろ?」
「変でも何でもいいです!佐々木さんのこと好きです・・・・・だから」

そういうと腕を伸ばして首に手を回して来た
その手際の良さは驚嘆に値するほどだった

「(おいおい、テクニシャン?♪)」
などとバカ極まりないことを考えているうちに目を閉じて顔を近づけてきた

「(アホか僕は!?あかん、あかんでぇ〜!)」
とっさに吉澤さんの頭を押さえて止めた
158 名前:ポン太 投稿日:2001年10月25日(木)03時46分40秒
「・・・・・駄目、なんですか?」
微妙な上目遣いでそう言う

「あかんも何も・・・変やで吉澤さん?」
「だからさっきも言ったように変でも何でもいいです・・・・・一回だけ」

そう言い終えるとさっきよりすばやい動きで首に手を絡めた来た
女の子特有の髪の毛の匂いなのか、香水の匂いなのかわからなかったが
男を惑わす匂いがそこにはあった

さっきより早い、そして正確な動きで唇を重ねようとする
腕は首に絡み付いて強い力で離そうとはしない
それに相まって髪か香水の匂い・・・・・ついにキスを許してしまった

久々に意識的にしたそれはすごく甘い感じがした
吉澤さんは本当に上手くて、こちらが何も抵抗しないのをいいことに
舌を入れてきた

「(あ〜そういや真里ちゃんとはキスもやってないんやな〜)」
そう考えた瞬間、快感に溶けかけていた頭が理性を取り戻した

「(あかんあかん!僕は何をやってんねん!?)」
そう思い、今にも倒されそうだった体をしっかり起こして体を離した
159 名前:ポン太 投稿日:2001年10月25日(木)03時52分25秒
少ないけど更新です

久しぶりなので設定変わってたりするかも知れないですが勘弁して下さい(w
相変わらず下手な文ですがこればっかりは脳内革命でも起こらない限り
変わらないので、これでも読んで頂けると幸いです

何か大きなことでも起こらない限り、あと数回の更新で終わりかも・・・です
それまでどうぞお付き合い願います〜では
160 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月26日(金)02時14分46秒
にゅあ!
あと数回で…終わっちゃうの?
正直まだまだ楽しみたい
161 名前:ポン太 投稿日:2001年10月26日(金)14時42分44秒
さすがに二度も拒否されると少し戸惑いがちになった

「どうして駄目なんですか?キスしたんなら最後までやってくださいよ」
冷めた感じでこう言った

「キスしたのは確かに悪かった・・・・・ごめん。でも僕はやっぱ真里ちゃんと付き合ってるから」
「そんなの理由になってないじゃないですか?」
冷め冷めだ・・・・・困った

「僕は真里ちゃんが好きなんよ、それは分かってくれるよね?」
「そりゃ・・・・・好きじゃなかったら付き合いはしないでしょうからね」
「だから真里ちゃんを裏切ることだけはしたくない、それが拒否の理由かな?」
実際キスまでしといて何言ってんだ?みたいな感じだが、事実はそうだ

「そう・・・・・ですか・・・」
「うん、ごめんねホントに」
さっきよりもひどく落胆している、自殺でもしそうな勢いだ(オイオイ!
162 名前:ポン太 投稿日:2001年10月26日(金)14時57分34秒
「じゃあ一つだけ聞いてもいいですか?」
少し立ち直ったのか、軽く聞いてくる

「ん?何」
「もし私が矢口さんより先に佐々木さんに告白してたらどうなってました?」
・・・非常に困った質問に多少ドギマギしつつも今できる最善の答えを探した

「誰が先とかは関係ないと思うけど、今回はたまたま矢口さんに気が移っただけで
もしかしたらそれは吉澤さんやったかも知れんし・・・?」
あわわ、何言ってるのかわかんなくなってきたぞ!?
でも吉澤さんはその答えで納得してくれたのか、少し笑いながら

「ありがとうございます」
と言った

色々あったが無事解決し(?)、吉澤さんを玄関まで送りだした

「じゃあまた遊びに来てや?今度は翔も呼ぶからさ、後藤さんとかも連れて来て、な?」
「はい!佐々木さんも矢口さんに捨てられたらいつでも私ん所にきてくださいねぇ?」
冗談とも思えない毒舌な冗談だ

「たはは(汗 そうならんように頑張るわ!んじゃね」
「はい、今日はすいませんでした。じゃあまた」

ふぅ〜難は過ぎた
163 名前:名無し男 投稿日:2001年10月27日(土)16時48分21秒
のわ〜!!!!!!!!!!!
迂闊やった!!
続ききぼーん!!
164 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月01日(木)02時58分33秒
しまった!面白い!!!!
石川とかはでないの?
165 名前:ポン太 投稿日:2001年11月01日(木)16時43分19秒
吉澤さんが帰ってからちょうど2時間ほどすると矢口さんが家に来た

「いやぁ〜今日も服買いに行ってたんだけどさぁ〜友達がね・・・・で」
いつものように楽しく話をしながらご飯の準備をするはずだった・・・だったのだ

「あれ?恵君これ何?」
矢口さんが拾い上げて見ていたもの、それは確かさっき見たような感じ・・・・・
・・・そうだ、吉澤さんのつけ爪だ・・・

「(やべっ・・・)」
と思うのが早いか矢口さんがこちらに気付き

「ねぇこれってつけ爪だよねぇ?矢口つけ爪なんてつけないし・・・これ誰のなの?」
かなり怪訝な顔をしている

どーするどーするこの先どうする〜?♪
166 名前:ポン太 投稿日:2001年11月01日(木)17時52分23秒
「あ、いやそれは・・・(うぅ〜どこまで話したらいいんやろ・・・)
さっき吉澤さんが前のお礼言いに来てて・・・外れたんとちがうかなぁ?」
当り障りのない部分だけを話した

「ふ〜ん、よっすぃーが?・・・でもホントにお礼言いに来ただけ?」

「(ぎくぅっ!鋭いねやぐっちゃん・・・)
う、うん何かそうみたいだったけど。なんでさ?」
「うん、矢口も一時期つけ爪してたから何となくわかるんだけど
これ剥がれる時ってすぐわかるのよ?普通にしてる時ならなおさら・・・
だから何か焦ってたりしたのかなぁ〜?ってね
例えば恵君に押し倒された、とかね?(笑」

・・・・・そりゃ僕のほうやし・・・・・
黙ってる僕を変に思ったのか不思議そうな顔でこっちを見る

「あや、やだなぁ恵君!?冗談だよ?も〜本気にしないでよね〜」
無邪気に笑う矢口さんを見てチクリと心が痛む・・・・・僕は情けない男だ
167 名前:ポン太 投稿日:2001年11月01日(木)18時05分30秒
こりゃ隠しとおす事なのか?と自問自答する

(僕の意思でやった訳じゃないんやし・・・)
(でもそれを許したのは僕やし?抵抗せなアカンかったんかなやっぱ・・・・・)
(んでこれを矢口さんに話すかっちゅーとまた別問題なわけで・・・・・)

1人で思案してると、変に思ったのか矢口さんが声をかけてくる

「ねぇ〜恵君〜?怒ったの〜?冗談だってばぁ本気にしないでよぅ」
顔を覗き込みながら猫なで声で言ってきた

(やっぱ矢口さんを信じよう・・・・・)
葛藤の末、矢口さんの猫なで声で決定する・・・・・男ってこんなもんだぁ(w
168 名前:ポン太 投稿日:2001年11月01日(木)18時37分18秒
「あのさ、さっき吉澤さんが来たって言うてたやろ?実はお礼言いに来ただけじゃなかったんよ・・・」
僕の神妙な面持ちに矢口さんの表情も強ばる

「え、うん?じゃあよっすぃー何しに来たの?」
「何か自分でこんな話するのもどうかと思うけど・・・あの子僕のこと好きやったみたいでさ?
・・・・・告白しにきたんよな」
矢口さんの表情が固まる

「まぁ当然真里ちゃんと付き合ってるんやから断ったよ?でも・・・・・」
「でも、何?」
声は静かだが覇気を帯びた声で聞く

「情けない話やけど・・・・油断してたらキスされちゃって・・・しかも深く」
矢口さんはショックを受けたようだ

「なんでそんな事するの・・・・・?あんな事があった恵君だから信じてたのに」
事態はかなり深刻のようです、まさかこんなことになろうとは・・・

「いや、確かにボーっとしてた僕も悪い。けど何つーか・・・不可抗力っつーか・・・」
「なんにしてもまだ矢口とキスしてないのに・・・酷いよ恵君・・・」

そう言うと部屋から飛び出していってしまった・・・
いつもの矢口さんなら笑って許してくれそうなのに
僕は矢口さんを追いかけることにした
169 名前:ポン太 投稿日:2001年11月01日(木)18時53分32秒
少ないけど更新です〜
しばらくは週1更新になりそうです、すいません

>>160さん そういう事を言ってもらえるとやる気が出ます、まだまだ続くとは
      言い難いですがこういうレスを励みに頑張ります

>>名無し男さん 更新遅いんですがこれからも宜しくです

>>164さん いまさら登場人物を増やすのは少し難しいので勘弁して下さい
      でもこれからも宜しくです

話も佳境(?)ですかね〜なるべく早く更新します
170 名前:名無し読者 投稿日:2001年11月02日(金)03時44分39秒
>169
仕方ないですよ。
聞いてみただけなので気にしないでください。
では、がんばってください。
171 名前:名無し男 投稿日:2001年11月03日(土)00時28分02秒
あんれまあ・・・
えらいこっですがな
172 名前:ポン太 投稿日:2001年11月30日(金)02時54分29秒
矢口さんが飛び出していってから30秒もしないうちに追いかけたのだけど、
マンションの周りには矢口さんの姿は無く、途方に暮れた

「(おぉーい、真里ちゃん・・・・・どこ行ったんや〜)」
心の中で反芻しながらキョロキョロと辺りを見回す
と、近くに広場というか公園があるのを思い出した

「(家にもおらんかったし、行くとしたらあそこぐらいかな?)」
外に出てくる前にちゃんと矢口宅もチェックしたのだ

僕は歩いて3分ぐらいの公園へ向かった
173 名前:ポン太 投稿日:2001年11月30日(金)03時07分07秒
その公園は広さ的にはそんなに大したことは無いはずだが、
鬱蒼と茂った木々と遊具によって、相当な広さであるように錯覚させる

その広く見える公園のベンチは2つ、入り口付近と水飲み場付近だ
その片一方の入り口のベンチの方に、いつも見慣れた小さな金髪の後頭部が見えた
ベンチは入り口と同じ向きに置かれてあるからだ

あとを追いかけてきたものの、いざとなると何て声をかけたらいいのかわからない
なにせ未だに真里ちゃんが飛び出していった理由があまりわかっていなかったからだ

肝心な時にはキチンと働かない自分の頭を呪いながら、一歩一歩公園のベンチに近づく

「(あー・・・とりあえず謝ろう、うん。話はそれから・・・)」
どうするかの段取りを簡単に決めてから真里ちゃんに近づいた
174 名前:ポン太 投稿日:2001年11月30日(金)03時20分09秒
「あの〜真里ちゃん・・・?」
ポソッと話し掛けると、一瞬ピクッとなったがこちらを向こうとはしない

「(完璧にキレてる・・・何でやねーん!)」
何も言わずに矢口さんの隣に座る

「今回の事は僕が完璧に悪かったよ・・・だからさぁ、話ぐらいしてよ」
「・・・知らない・・・あっち行って!」
「とりあえず話ぐらい聞いてよ・・・ってかこっち向いて?」
そーいやずっとあっち向いたまんまだ
矢口さんの肩を掴んでくるりと回す、少し抵抗されたが軽いもんだ
怒っている顔がこちらに向く事を予想しながら矢口さんの顔を見た・・・

しかしその予想は見事に、しかも最悪に外れた
矢口さんはカナリ泣いていた・・・

「真里ちゃ・・・ん?」
「・・・・・ごめん恵君・・・恵君が悪いんじゃないってわかってんのに・・・」
「じゃあ何で泣いてんのさ?おかしいやろ!?」
「うん・・・ごめんね・・・実は・・・・・」
175 名前:ポン太 投稿日:2001年11月30日(金)03時34分28秒
「矢口ね、前にも一回彼氏に捨てられた事あるんだ・・・」
僕は黙って聞いた

「その時の彼氏ね、結構好きだったんだけど今回みたいに他の女の子に取られちゃったんだ・・・
 寝取られた、って感じになったんだけど・・・・・」
相変わらず黙って、何も考えずに聞いていた

「だからね、今回も恐かったの・・・恵君はそんな人じゃないって分かってるんだけど
 前みたいになったらどうしよう、って・・・
 よっすいーって結構恋愛上手だから恵君も誘惑されたんじゃないかって・・・」
「バッカやなぁ?不可抗力やって言うたのにさぁ〜」
「うん、ごめんね・・・ごめんね」
そう言ってまたポロポロ泣き始めた

「いいよもう、勘違いされるような事を招いた僕が悪かったんやし?チャラって事で」
まだ泣き止まない・・・えーい最後の手段

うつむいて泣いてる真里ちゃんの唇にそっとキスをした
176 名前:ポン太 投稿日:2001年11月30日(金)03時47分19秒
矢口さんはかなり驚いた様子で、目をパチクリさせてる様子が手に取るようにわかった

「どう?意識しての初キスは?これで泣き止んでくれるかな(w」
まだ目をキョトンとさせているがもう泣くような素振りはない

「おっ!?泣き止んだ?じゃあ〜かえろっか」
「・・ぅ・・かぃ」
ぼそっと矢口さんが言った

「?何?帰ろうよ」
「もう一回キス・・・して」
「えぇ!?今やったやん!」
「不意打ちなんてズルイよ、今度はちゃんとするからもぅ一回〜」
「しゃーないなぁ・・・」

「んっ・・・」

2度目のキス

「・・・吉澤さんの方が上手かった、かなw」
「もーーーバカぁぁぁ!!」
そう言うと先に歩いて行ってしまった、僕は後ろを追いかける

午後7時、夏なのに何故か冷たい風の吹く日のことだった・・・
177 名前:ポン太 投稿日:2001年11月30日(金)03時48分13秒
―終わり―
178 名前:ポン太 投稿日:2001年11月30日(金)03時54分16秒
かなり放置したあとにかなり簡単なラスト・・・これでいいんでしょうか・・・鬱
とりあえず最後という事でageましたが、エピローグ的な部分をまだ一杯書きたいので
ひとまず終了てな感じにさせていただきます

少しでもこの話を読んでくれた人には感謝の限りです
特にレスを下さった方々、本当に励まされました(更新は遅かったですけど・・・)
一応完結したって事で何でもいいので感想のレスなどくださるとありがたいです

このスレでエピローグも書きますので宜しくです、ではでは
179 名前:名無し男 投稿日:2001年11月30日(金)14時23分53秒
トテモヨカタヨ!!
続き楽しみにしてるでのー!!

180 名前:とみこ 投稿日:2001年12月01日(土)21時46分30秒
恵君とやぐっつぁんの関係がよかった!

いいねぇ〜
181 名前:名無し読者 投稿日:2001年12月03日(月)09時51分28秒
とてもよい小説でした。
ポン太さんの小説楽しみにしてるよー!!
182 名前:ポン太 投稿日:2001年12月13日(木)03時59分30秒
宣伝のみですがあげさせていただきます
来週の頭を目処に小説アップできそうです、ちょっと忙しくて・・・
というわけなので期待せずに待っててください

宣伝すいませんでした、では
183 名前:名無し男 投稿日:2001年12月13日(木)18時37分35秒
ヤター
184 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時19分47秒
〜その後〜

矢口さんとのちょっとしたいざこざがあってから3日後、辻ちゃん加護ちゃんコンビが家に遊びにきた
すっかり仲直りしたようで、今日きたのはその報告の為らしい
矢口さんが呼んだって説もあるけど・・・・・

「うっわぁ〜・・・広い家に住んでるんですねぇ〜」
この加護ちゃんの言葉を皮切りに、辻加護コンビは遠慮なく暴れまわった
タンスやクローゼットを開けるわ冷蔵庫は漁るわで矢口さんもあきれ果てた様子だった

でも2人を制してる矢口さんもかわいかったが、あとになって辻加護コンビと
僕のベッドで跳ね回ってる姿もかわいかった
なんだかんだで体の小さい3人組はとてもかわいらしかった

辻ちゃんと加護ちゃんもすっかり仲直りしたみたいで
色々と息のあった悪戯を披露してくれた(こっちはほとほと困るのもあったが・・・)
2人(矢口さんもいれて3人か?)の元気な姿を見てると、なんだかお兄ちゃんになったみたいだ
僕に兄弟はいないけどいたらこんなかんじなのかなぁ〜って思ったりした

「(毎日がこれやったらさすがにキツいかw)」

でも・・・たまにはこういうのも悪くないなぁ〜と思った
185 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時20分31秒
「(ここのところそんなにはしゃいでないからなぁ・・・こんど翔でも誘って酒でも飲もう)」

そんなことを考えてる間も矢口さんは相変わらず2人と遊んでいた
本人的には叱責しているつもりだろうが、こちら的には体格の同じ3人がはしゃいでるようにしか見えない
ときおり
「もーっ!おまえらーっっ!!」
という矢口さんの声が聞こえるところからして、矢口さんも悪戯の対象になってるみたいだった


夜遅くなっても帰る気配がないのは、はじめから外泊する予定だったらしく親にも言ってある、との事だった

「(おいおい、ほんまかよ・・・)」

というわけでさすがに女の子2人と男1人じゃ変なコトになりそうなので(有り得ないけどね)
矢口さんも泊まることになった
実は矢口さん、僕の部屋に泊まるのはこれが初めて!
いつもはご飯食べてまったりしたら自分の部屋に帰ってました(手が遅い?んなこたぁーない)
186 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時21分02秒
2人とも終始あのペースでいくのか?と思いきやご飯たべてる時だけはおとなしかったなぁ(w
お風呂は3人一緒に入ってたみたいだったけど、その時も矢口さんの
「キャハハハハハ!!」
って笑い声とか、辻ちゃん加護ちゃんどっちが言ってるのかよくわからないが
「矢口さ〜ん、こんなのはドデスカ〜?」
などという、およそお風呂に入ってる時には発せられることのない声ばっかりが聞こえてくるので

「(風呂壊されてないやろな・・・借家なんやぞ〜・・・)」
と、本を読んでた僕は気が気でなく・・・でも決して気分は悪くなく(w

お風呂をあがってからしばらくは、みんな薄着で部屋をうろつくもんだから・・・(;´ д `)ハァハァ
187 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時22分04秒
あの最強コンビももうさすがに昼間のように騒ぐこともなく、テレビをみてまどろんでいるようだった
僕がベッドで寝ることを勧めたら、当然のように2人でベッドに入ってコロンと寝てしまった

「(この2人ほんまに仲いいんやなぁ〜)」
矢口さんはソファに寝転んで雑誌を見てるようだったが、やはり眠そうだった
僕もお風呂に入ろうと思ったので

「お風呂入ってくるけど、眠かったらそこのクローゼット開けたら布団入ってるから」
明らかに眠そうだったが体を起こして
「まだ大丈夫だってば、子供じゃないんだからね!!あの2人と違って・・・」
その言葉が何を意味するのか僕には分からなかったが
「あ、そうですか〜そりゃスイマセン」
と皮肉っぽく残してお風呂に入った

お風呂は女の子独特の匂いがした
188 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時22分49秒
お風呂からあがると矢口さんはベッドに移動して寝ていた
いくらセミダブルのベッドだからって3人で寝るのはきついだろう・・・僕にソファを空けてくれたのかな?
矢口さんのそういう細かい気遣いが僕は大好きだった

・・・しかし・・・まだ大丈夫と言っておきながらしっかりベッドに移動してまで寝てるこの人は・・・w
3人で寝ているベッドはとても滑稽にみえた
3人に布団をかけなおして少し水を飲んだ

時計は10時を回ったか、ぐらいのところだったが色々神経を使ったから疲れてたんだろう
クローゼットから布団を引っ張り出して僕も寝ることにした

次の日の朝9時に辻ちゃんと加護ちゃんは帰っていった
2人仲良く腕を組みながら・・・
189 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時23分41秒
〜そのまた一ヵ月後〜

特に変わったこともなく一月が過ぎて、今度は僕の家で鍋パーティをすることになった
提案したのは翔で

「今度お前ん家で酒でも飲もーぜ、色々積もる話もあるやろし?
 俺も彼女連れてくからお前も矢口さん連れてこいよ?」

翔に彼女ができたなんて話は聞いてなかったぞ・・・・・?
初対面なのに酒とか大丈夫なんだろうか?矢口さんと合わなかったらどうするんだ?

なので季節は早いかもしれないが鍋をすることにした、同じ釜の飯を〜ってやつだ
もちろん酒も飲むけどね

でも一体翔の目に適った女の子って誰なんだろうか?あいつかなりの面食いだし・・・
何より「東京弁はあんまり好きちゃうわ〜」とかいってたのに・・・
まぁ親友に彼女ができたってのは別に悪い報せでもないからいいんだけどもね
幸せは共有しなきゃね、MXは危ないけど・・・
190 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時24分12秒
そんなこんなで鍋パーティをする日になった
集合は5時、僕の家に鍋の具材を適当に持って来ること、ということになってあった
僕と矢口さんは一緒に買い物に行って4時半にはもう準備できていた
でも5時になっても翔達は来なかった
まぁあいつが時間に超ルーズなのは昔っからの付き合いでわかってるんだけども・・・
翔の彼女もあいつに何とか言えよなぁ?2人とも時間に適当じゃ駄目じゃん・・・・・

時間は5時半を回っていた

「おっそいなぁ翔は・・・彼女連れてくる言うからもっと真面目に来るんかと思ってたのによ〜」
「翔君って時間にルーズなの?」
「うん、だいぶ・・・でも彼女も彼女で翔に何とか言うてほしいもんやでなぁ?」
「そっかぁ〜どっちも時間にルーズだったら仕方ないかぁ」
「どっちもって・・・?真里ちゃん翔の彼女の事知ってるん!?」
「え!?恵君知らなかったの?ちょっと前から→( ´ Д `)と付き合ってんだよ?」

・・・・・ビックリ!!・・・・・

「まじかいな・・・全然聞かされてなかったっちゅーねん・・・」
「てっきり知ってるもんだと思ってたのに〜」
191 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時25分14秒
その後は翔と後藤さんがどれだけ時間にルーズか、を話し合った(w
聞くところによると、後藤さんは「夜8時に家に遊びに行く」と言って、次の日の朝8時に来た事があるそうだ・・・
本人曰く、「行こうと思ってたら寝ちゃってさぁ〜」だったらしい(真里ちゃんも電話ぐらいしろよ!
さすがの翔もそこまで強烈なのはないが1時間ぐらいの遅刻は当たり前だ
だから普段は1時間早い集合時間を翔に教えるのだが、今回は迂闊だった・・・・・
192 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時26分08秒
6時を回ったときにやっと家の呼鈴が鳴った

「おう、恵!悪いな遅れて」
「あぁ、誰かさんのおかげで待ちぼうけには慣れっこやわ」
そういった皮肉を言って翔を家に招き入れると後ろからひょっこり後藤さんが現れた

「お久しぶりです恵佑さん〜元気でしたぁ?」
「あぁ久しぶりやね?元気よ元気」
酒飲んだ時以来だったなぁそう言えば・・・

家に上げて各自が持ってきた鍋の素材を調理する
しかし翔カップルが持ってきた物には多少ビックリするものがあった

まず牡蠣・・・そりゃ鍋に入れたら美味いかも知れんが・・・牡蠣鍋なんて学生同士でやる鍋じゃねぇよ・・・
あとキャベツ・・・白菜とかは入れるけどキャベツは聞いたことないなぁ・・・
黒そば・・・ネタですね?そうですよね?
乾燥昆布・・・・・今からだしを取れと?
スジ肉・・・おでんか何かと勘違いしてらっしゃるのですか?

他にも色々とワンダフルなものを持ってきて頂いていたのですが割愛させていただきます(笑
193 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時26分52秒
「お前ほんまに鍋やる気あるんか?どう考えてもこれで鍋はできへんやろ・・・」
「とりあえずあるもん掴んでたらこんなもんばっかしやってさぁ?
 まぁ恵がしっかりしてるからいっかぁ〜ってな。具材かぶっても面白くないやろ?」
「(鍋に面白いとか必要ないやろが・・・)」


結局、翔達が持ってきた具材の中に使えるのは牡蠣ぐらいしかなく
大半は僕らの買ってきた具材で鍋を作る事になった
その間も働いてるのは僕と矢口さんだけだった・・・いくら客だからってそりゃ・・・ねぇ?

まぁ普段から料理しなれてる2人ですから早く終わったんですけどね

鍋を真ん中に置き、各々が飲みたい酒を持って鍋を囲んだ

「え〜じゃあとりあえず乾杯っちゅーことで?」
「「「「カンパ〜イ」」」」

最初の内はみんな鍋をつっつきつっつきだったが、適当に腹に詰め込むと話が弾みだした
194 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時27分31秒
「なぁ、恵と矢口さんっていつから付きあってんの?俺最近なって知ったんやけど」
まず最初に話題を提供したのは翔だった、そーいや僕も付きあってんの言ってなかったんだ(w

「ん?あぁ、もう2月ぐらい前かな?」
もうそんなになるんだ・・・

「恵、あのこと≠ヘもういいんか?」
「あぁ、真里ちゃんのおかげでな」
「そっか・・・よかったやんか恵」

やっぱどれだけ遅刻してきても、すっ飛んだ鍋の具材持ってきても、こんな一面があるから翔とやってこれたんだなぁ

「まぁ、その話はナシにしてやなぁ!お前らこそいつの間に付き合い始めたねん!?
 さっき真里ちゃんに聞かされるまで知らんかったわ」
「矢口もつい2週間ほど前によっすぃーから聞いたんだよ?2人からは直接聞いてないよ?」

話題は翔の方へ!!
195 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時28分02秒

「まぁ、気が合った?みたいな?なぁ真希」
話を振られた後藤さんはちょっと焦った様子でコクコク頷いた

聞くところによると、後藤さんと矢口さん2人で買い物してる時、偶然翔に会ってそれから進展したらしい
(矢口さんからそんな話は聞いてないんやけども・・・)

さんざん遅刻してきた翔を少しからかってやろうと思い

「翔、お前後藤さんがかわいいから付き合うことにしたんやろ?昔っからそうやもんなぁ」
と言うと、翔は別に焦った様子も見せずに

「ああ、ぶっちゃけそうやな。マジ可愛いやろ?」
「もう〜やめてよ翔君」
・・・・・のろけられてる?
196 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時28分41秒
「毎日毎日でかなりしんどいけどな」

・・・・・何がしんどいんだい翔君?

「も〜!!そーゆーのは言わなくていいでしょぉ?」
後藤さんが真っ赤になって膨れている・・・てことはやっぱ・・・?

「別にいいやんか、恵らも付き合って2ヶ月も経ってんやからやりまくりやろ?なぁ恵」

そういう話をするな・・・!

「アホか!僕はお前とは違うっちゅーねん」
「・・・そうやったな・・・お前は昔っから手が遅いっつーか」
「ほっとけ!!」

矢口さんをチラッと見てみた
矢口さんは酔っ払っているからか顔を赤らめて俯いている

「(うわぁ〜矢口さん怒ってるっぽい・・・)」

「でも2ヶ月も付き合ってんだから1回くらいはやったんだろ?どうよ恵」
「・・・まだ1回も・・・」

矢口さんもにがそうな顔をしている・・・やっぱこういう話題は苦手だぁ
197 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時29分25秒
「うぇっ!?マジか?そりゃ〜アカンやろ〜恵」
「いいんやよ、僕と真里ちゃんはそれで!お前と後藤さんは好きなようにヤってろ!!」

矢口さんは一度も口を開いてない・・・こういう話嫌いなんだな
話変えよう

「もうそんな話は置いといてやなぁ。適当に腹も膨れたし酒の追加買ってくるか?もう結構減ったやろ」
今回は鍋が主目的だったのでお酒は少なめだったのだ

「おぉ、そやな。じゃ俺と真希で行ってくるわ」
「あん?みんなで行ったらええやんか?」
「でも行きたいトコもあるし・・・な、真希?」
後藤さんは話を振られると、飲みかけていた酒を吐きかけて

「えぇ!?今日もいくのぉ?今日ぐらいいいじゃん」
「毎日、って決めたやんか(w ほらこんな日やからこそ、みたいな?」
「翔君・・・バッカじゃないの・・・?まぁいいけど」

ワケわからん・・・
198 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時30分04秒

「というワケで、恵。1時間ぐらいしたら酒もって帰って来るからな」
何をやってから来るのか今わかった

「・・・」
「そんな心配すんなや。大丈夫やって」
「やかましい!誰が心配なんかすんねん?はよ行ってまえ!!」

もう呆れを通り越して情けない、こんなヤツが親友だなんて


出支度をして2人が出ていった
部屋には重〜い空気を残して・・・

「いやぁ、・・・テレビでも見る?」
重い空気をちょっとでも紛らわすため、別の事に気を向けたかった

「(真里ちゃん酔っ払っててくれたらいいのになぁ)」

2人とも点いてるのか点いてないのかもわからないようなテレビを見つづけて10分が過ぎた
199 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時30分50秒
「矢口たちさぁ・・・」

不意に矢口さんが口を開いた

「キスから全然進んでないよね・・・?」

酔ってるのか、と思ったが口調からしていつもの矢口さんだったので普通に返答した

「うん、まぁそやけど」

お茶を濁す感じで答えた

「恵君はちっともそういう事やろうとしないからさぁ・・・矢口もそれが普通だと思い込んじゃってた感じがあるんだよね」
「ふんふん」
「だからさぁ・・・やる?」
「は!!?」

矢口さんが酔ってないものだと分かってはいたが、確認せずにはいられなかった

「酔って・・・ないよな?」
「うん、普通だよ」
「あぁごめんごめん」

少し動揺
200 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時31分44秒
「今日の翔君たちの話聞いてさぁ、さすがにあそこまではやりたくないけど
 もう付き合って2ヶ月経つんだし、1回ぐらいは・・・何言ってんだろね、矢口」
そう言って照れ笑いした後、頭をポリポリと掻く

「・・・ごめんなぁ、そんな変な気使わせたりして」
「いや、別にいいんだけどね?今のは忘れて」

ここまできてるんだし・・・やっちゃえ!

「真里ちゃん」
床に片手をついたままキスした

「恵・・・君?」
さすがに驚きの表情

「やろっか?僕でいいんやったら」
「・・・うん、ありがとう」

セミダブルのベッドまで、いつかやったお姫様抱っこで運んだ
もうあの時のような緊張感はない
201 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時32分32秒
そっとベッドにおろしてまたキスをした
深〜い深〜いキスだ

矢口さんの着ているシャツを脱がそうと裾に手をかけた
いざ、ことに及ぼうとしたその時

「あ〜〜〜!!やっぱりなぁ」

「「!!?」」
2人揃って驚いた、もうこれ以上ないくらいに

「あんな話した後やから絶対やるんちゃうか〜って思ってたんよ〜いや〜いいねぇ君ら」
僕らの驚きの元の翔は、喜々としてそう語った
後ろでは後藤さんが

「ごめんねやぐっち〜ゃん」
と舌を出している

とりあえず矢口さんのシャツの裾から手を離して落ち着いてみる
矢口さんも放心状態だ
202 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時33分23秒
・・・



・・・



・・・


・・・ドッキリ・・・ですか?
確かに家の鍵渡してた僕が悪いんですよ、ドア開けっ放しにしてた僕が悪いんですよ・・・
でもこりゃーねぇや・・・

「バッカやろーーーっ!!やっていいことと悪いことがあるやろがー!!」
「まぁまぁ、そんな怒りなさんな」
「くっそー、絶対仕返したるからなぁ!ハ○撮りとかよー!!?」
「まぁ一つ進展したやんか、次頑張れ」
「やかましい!!」
203 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時34分17秒
・・・紗耶香・・・僕の周りはこんな人たちばっかりだけど・・・
・・・・・上手くやっていけそうだよ・・・
これからも・・・ずっと・・・真里ちゃんと・・・・・・
204 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時34分47秒
〜完〜
205 名前:ポン太 投稿日:2001年12月27日(木)02時43分23秒
終了です
まず最初に・・・遅い更新や拙い文章などで迷惑をかけてしまい、申し訳ないです

最後の部分は結構頭で練ってたものがあったんですけど、文章にすると難しいもんで・・・
こんな駄作に3ヶ月もかけてしまい、小説って難しいなぁ〜って思いました
これをバネに、次の作品でも頑張って行きたいです

最後に・・・これを読んでくれてた数少ない読者の方々
レスを貰ったこと等で色々励まされました。本当にありがとうございました

PS.実は海板で新しいの書いてるんです(最近放置し気味ですが・・・)
   ちなみにコテハンではないです、見かけたら声でもかけてください(わかんないかw)

では、ありがとうございました!!
206 名前:名無し男 投稿日:2001年12月27日(木)14時23分47秒
ドッキリヨカタ!!

完結有難うございます
こちらこそ十分楽しませてモラタヨ
海版も早速探すニダ
207 名前:とみこ 投稿日:2001年12月27日(木)14時32分00秒
つづきがあったのを今日発見しました。
ってかごっつぁんと翔クンのやりまくりコンビがすごいね!(w
恵君とまりっぺもいつしかそーなるだろーね!アハ!(壊
次回作など期待してたり。

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