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ずっと忘れない
- 1 名前:ピコ 投稿日:2001年09月04日(火)13時07分54秒
- 飯田圭織中心で小説が書きたくなったので、書かせてもらいます。
文章も表現もめちゃくちゃですけど、
よろしくお願いします。
- 2 名前:ピコ 投稿日:2001年09月04日(火)13時18分41秒
- あの日は、久しぶりのオフだった。
その日、圭織は圭ちゃんの誘いで買い物に出かけていた。
目的もなく、ただぶらぶらといろいろな店で洋服を見たり、圭ちゃんの
リクエストで電気屋に付き合ったり、まぁ久々のオフを楽しんでいた。
私たちモーニング娘。の忙しさといったら、ハンパなものじゃなくって
驚きを通り越してあきれてしまうぐらい。
- 3 名前:ピコ 投稿日:2001年09月04日(火)13時26分41秒
- 今までは裕ちゃんという大黒柱がいて圭織もある程度自分のことに集中して
仕事ができた。
だけど、その裕ちゃんがいなくなって新リーダーとしてみんなをまとめて
いかなくちゃいけない立場となって、精神的な疲労も格段に増えた。
まぁ、好きでやってるからいいんだけど・・・
でも今日は、良い気分転換になったよ。
ありがとね・・・さすがサブちゃんだよ。
- 4 名前:ピコ 投稿日:2001年09月04日(火)13時40分02秒
- そんなことを考えていると、圭ちゃんが圭織のことを呼んでいた。
「・・織、圭織!ったく、また交信してたでしょ!!」
「あ、ごめん、ごめん・・・何?」
「ほらあそこ、何か事故があったみたい。」
「ほんとだ」
そこには、救急車やらパトカー、その周りに大勢のやじ馬の人が取り囲んでいた。
その中に、血だらけで身動きひとつとらない少女、そのすぐ横に泣き崩れている
母親らしき人が救急車に乗せられ、けたたましいサイレンを鳴り響かせて走り去
っていった。
- 5 名前:ピコ 投稿日:2001年09月04日(火)13時58分09秒
- 周りのやじ馬の人たちは、自分には全く無関係の出来事で
ただ、好奇心に満ちたまなざしでその光景を見ていたが、
何事もなかったように動き出していた。
圭織も同じような目でその光景を見ていたと思う。
それから圭ちゃんとこれからどうしようか話しながら歩き始めたが、
背中に何かの視線を感じ振り返ったがもちろん何もなかった。
しかし、それから圭織の周りで不思議なことが起こり始めた。
- 6 名前:ピコ 投稿日:2001年09月04日(火)14時39分51秒
- 圭織はいつも交信してるって言われるけどべつに霊感の強いほうじゃない。
だから最初は気づかなかったんだ、あの子に・・・・
おかしいなと思ったのは・・・そうだなぁ、あの事故を見てから2週間ぐらいたって
からかなぁ。
あの日は仕事が終わって11時頃に家に帰ったら宅急便が届いてた。
玄関のドアを開けてその段ボール箱を見た途端、
「あれ?」って思ったの。
その日は午後からレコーディングでずっとスタジオにいて、
宅急便はその留守の間にきたと思うんだけど、いったい誰が
うけとったんだろうって。
- 7 名前:Gripen 投稿日:2001年09月11日(火)23時48分02秒
- 圭織が主人公っすかあ。
しかも、幽霊系???。
この先が楽しみですねえ。
ということで、期待sage
- 8 名前:ピコ 投稿日:2001年09月12日(水)13時13分55秒
- 圭織のマンションには管理人がいるんだけど、部屋のカギももちろん
管理人が持っている。
「もしかしたら管理人さんが受け取ったのかな?」
明日聞いてみようと思い、今日はあまり考えないで寝た。
次の日、早速管理人室に向かい昨日のことをたずねてみた。
「おはようございます。あの飯田圭織ですけど」
「あ・・おはようございます。どうかしましたか?」
「あのですね・・・昨日仕事が終わって帰ってきたら部屋の中に宅急便が
届いてたんですよ。圭織は仕事で留守だったんですけど、もしかしたら
管理人さんが荷物を受け取って部屋に運んでくれたのかなぁって思ったんですけど・・」
「いや、私じゃないですよ。いくらなんでも勝手に部屋に入ったりできないですし」
「あ!そうですよね。どうもすみませんでした」
・・・管理人さんじゃない。
- 9 名前:ピコ 投稿日:2001年09月12日(水)13時17分11秒
- 部屋に戻って圭織はある紙に気づいた。
それは配達票なんだけどそこに飯田というハンコが押されている。
このハンコは預金通帳と一緒に大切にしまい込んでいる銀行印だった。
もしかして圭織の留守中に泥棒が入っていて、通帳と銀行印を持ち去ろう
とした時に宅急便が来たもんだから、思わず受け取っちゃったとか?
まさかね、それじゃマンガだよ・・・・
バカバカしいとは思いながらも、通帳と銀行印を確認してみたけど両方とも
あった。もちろん泥棒に入られた形跡もない。
「まじで誰なんだよ」
- 10 名前:ピコ 投稿日:2001年09月12日(水)13時19分37秒
- 「やばい!遅刻しちゃうよ」
あわてて支度をしてマンションをでた。
楽屋につくと圭ちゃんが真剣な表情で圭織のところに来た。
ってゆうか、ちょっと怖いよ・・・圭ちゃん
「どうしたの?圭ちゃん」
「圭織、今日携帯忘れたでしょ」
「あっ、ほんとだ」
「さっきさぁ、圭織の携帯にかけたんだけど・・・女の子が出たんだけど誰?」
「はぁ?何で?」
「ちょっと私が聞いてるんだから質問で返さないでよ。知り合いの子とかじゃないの?」
「全然知らないよ。圭ちゃんちょっと携帯貸して?圭織がかけてみる」
圭ちゃんから携帯を借りて自分の携帯にかけてみた。
そしたら本当に出たんだ・・・女の子。
- 11 名前:ピコ 投稿日:2001年09月12日(水)13時21分24秒
- 『もしもし・・・』
「もしもしってあんた誰?何で圭織の携帯に出るの?ってゆうかさぁ、何で
圭織の部屋にいるわけ?」
『・・・・』
何も答えてこない。
「ちょっと、何か言いなよ!!警察呼ぶよ?」
圭織の様子を見て他のメンバーが圭織を見ている。
『辻 希美れす・・・』
「辻 希美?圭織、全然知らないんだけど」
『ガチャ・・・ツーツーツー』
切られちゃった。
- 12 名前:ピコ 投稿日:2001年09月12日(水)13時27分08秒
- 更新しました。
>>Gripenさん
レスありがとうございます。
かわいい幽霊が出てきちゃいました(笑
これからどうなっていくのか温かい目で見てやってください
- 13 名前:Gripen 投稿日:2001年09月12日(水)22時35分46秒
- ののかおっすかあ。何を隠そうののかおヲタなので、嬉しいですねえ。
ののかおって、小説にし難いのかなかなか無いんですよね。
ののが幽霊とは、なかなか・・・。
この先が楽しみです。
- 14 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月13日(木)13時45分26秒
- これからの展開が楽しみです。
ののかお好きです。
がんばってください。
- 15 名前:ピコ 投稿日:2001年09月13日(木)18時24分08秒
- はっきり言って、今日一日仕事に身が入らなかった。
リーダーなんだからしっかりしなくちゃとは思うんだけど、頭の中は
あの辻ってゆう子のこと。
途中、矢口が心配して話し掛けてきた。
「今日の圭織なんかおかしいよ。朝も電話で変なこと言ってたし。何?悩み事?
矢口でよかったら話してみろよぉ」
「ん?あぁ、大丈夫、大丈夫ありがと」
矢口の気持ちはうれしいけど、圭織の部屋に幽霊がいるかもしれないなんて
いえないよね。
- 16 名前:ピコ 投稿日:2001年09月13日(木)18時54分45秒
- 今日一人で帰るのがいやだった。圭ちゃんに圭織の部屋に泊まりに来ないか
聞いてみた。
「ごめん圭織。今日どうしても見たいテレビがあるんだ」
「何?」
「あいのり」
「今日やってないじゃん」
「あの・・・ほらビデオにとってあるのがさぁ、たまっちゃってるんだよねぇ
だからまとめて見ようと思って。ごめん圭織今度行くよ」
・・・・圭ちゃんそれ嘘っぽいよ
- 17 名前:ピコ 投稿日:2001年09月13日(木)19時08分56秒
- もういいよ、圭織一人で確かめてやるから。
マンションに着き玄関のドアの前にいるが、いざとなるとやっぱり怖い。
時間はもうすぐ日付が変わろうとしている。
覚悟を決め、玄関のドアに手を掛けゆっくりとドアを開けてみたが、何の気配も
感じられない。
とりあえず、すべての電気をつけリビングに入り一呼吸してから声をかけてみた。
「いるんでしょ?出てきなよ」
反応は全くなかった。
- 18 名前:ピコ 投稿日:2001年09月13日(木)19時27分43秒
- 「あっ!そうだ、携帯、携帯」
携帯はベッドの脇に落ちていた。
携帯を拾い上げて着信履歴を確認してみる。
圭ちゃんからの携帯から2回着信があった。
ひとつは圭ちゃんがかけてきたもの、もうひとつは圭織がかけたもの
間違いなかった。
「やっぱり辻って子が出たんだ」
- 19 名前:ピコ 投稿日:2001年09月13日(木)19時37分06秒
- 圭織は辻って子がいつ出てきてもいいように全体が見渡せる部屋の隅に毛布を
かぶり座った。
2時間、3時間と時間だけが過ぎていく。徐々に外が明るくなり始め、結局何も
起こらないまま夜が明けてしまった。
「何だよ!ずっと起きてたのに」
そうぶつぶつと文句を言っていたその時、ついにあの子が圭織の目の前に姿を
現した。圭織にはその姿がはっきりと見えている。普通の人みたいに・・・
ツインテールのヘアスタイル、八重歯がとてもかわいらしい、見た感じまだ小学生
ぐらいの少女。
- 20 名前:ピコ 投稿日:2001年09月13日(木)19時44分48秒
- 「あんたが辻?」「へい」
「辻って・・・幽霊なの?」「へい、死んじゃいました」
「圭織ずっと起きてたんだよ!!あんたが出てくると思ったから」
「すみませんれした」
辻はちょっと怯えている感じだった。
自分でも訳がわからないが、全く根拠のない理由でいきなり幽霊の辻に説教した。
たぶん寝てないからだと思う。
「辻はれすね、夜になるとすぐ眠くなるんれす」
え?幽霊って普通夜に活動するもんじゃん。
ってゆうか幽霊って寝るの?
そんなことを考えているとまた辻が、
「それにれすね、夜は怖いんれす」
はぁ?
「何が怖いの?」
「お化けれす、テヘテヘ」
お化けって・・・・辻は幽霊なんだよね?
- 21 名前:ピコ 投稿日:2001年09月13日(木)19時51分11秒
- ちょこっと更新
>>13 Gripenさん
最近自分の中でののかお大ヒットなんです(笑
二人のほのぼのな感じが出せればいいです。
>>14 名無し読者
ありがとうございます。
どんな展開になるか自分も楽しみです(笑
- 22 名前:ピコ 投稿日:2001年09月13日(木)19時53分22秒
- >>14 名無し読者さん
すみません、さんを入れるの忘れました。
- 23 名前:Gripen 投稿日:2001年09月13日(木)22時35分26秒
- >>16に、うたばんネタが(w
やっぱ、ののかおはいいっすよお。
二人併せて癒し系っつう感じ。
- 24 名前:名無しさん 投稿日:2001年09月14日(金)23時29分29秒
- お化けを怖がるののたん萌え〜(w
面白いっす!
続き期待っす!!
- 25 名前:ピコ 投稿日:2001年09月16日(日)01時59分37秒
- 「辻ってさぁ、何才なの?」
「14才れした」
そっかぁ、14歳で死んじゃったんだ・・・・
14年間しか生きられなかったんだ・・・・
圭織はかわいそうだとは思ったけど、思い切って聞いてみた。
「あの・・さ、何で死んじゃったの?」
「交通事故れす」
交通事故って・・・もしかしてあの時の?
「それで何で圭織のところにいるの?」
「あのれすね、辻が車にひかれた時に辻の体が救急車に乗せられて運ばれるのが見えたんれす。
体らけ運ばれて辻はそこにいたんれす。そしたらいいらさんがいてびっくりしました。
辻はモーニング娘。が大好きらったんれすよ。らから・・・」
- 26 名前:ピコ 投稿日:2001年09月16日(日)02時00分42秒
- あの時後ろに視線を感じたのは辻だったんだ。
それで圭織の後をついてきちゃったんだね?
「でも圭ちゃんも一緒にいたじゃん」
「あのれすね・・・辻はやすらさんよりいいらさんのほうがすきなんれすよ」
辻は照れてるのかずっと下を向いている。
圭織はそんな辻がすごいかわいいと思った。
幽霊だけど・・・
「いいらさんは辻のこと怖くないんれすか?」
「全然怖くないよぉ。何か辻ってっすごいかわいいんだもん」
辻は照れ笑いをうかべながら圭織を見ていた。
- 27 名前:ピコ 投稿日:2001年09月16日(日)02時01分45秒
- 「でもさぁ、こんなところにいて大丈夫?天国とかに行かなきゃいけないんじゃないの?」
「わからないれす」
「じゃあさ、圭織でよかったら好きなだけここにいればいいよ」
「いいんれすか?」
辻はすごいうれしそうな顔をしていた。そんな辻の笑顔を見ていると圭織も新しい妹ができた
みたいでうれしかった。
ずっとそんな辻の笑顔を見ていたい・・・そんなことを思っていた。
こうして圭織と辻の奇妙な同居(?)生活が始まった。
- 28 名前:ピコ 投稿日:2001年09月16日(日)02時02分36秒
- 「飯田圭織の今夜も交信中〜」
「こんばんわ、モーニング娘。のリーダー飯田圭織です」
「波出してくぞぉ」
一人でラジオやるのもだいぶなれてきたかなぁ。
ほんとは圭織も生放送でやってみたいんだよね。
圭織がしゃべったことにリアルタイムでリスナーから反応がくるのっていいよね。
ライブとは違ったファンの人との時間の共有っていうの?
矢口がうらやましいよ。
- 29 名前:ピコ 投稿日:2001年09月16日(日)02時03分59秒
- 「それではメールを紹介したいと思います。え〜、千葉県船橋市の癒し系のカオリンさんから
『僕は最近犬を飼い始めました。いつも僕の後ろをちょこちょことついてきて本当にかわいいんです。
どんなにいやなことがあっても、犬と遊んでいると忘れられるんです。癒されてるなぁって感じが
するんです。カオリンはどんなときに癒されてるなぁって思いますか?』
っていうメールなんですけど
そうだなぁ、圭織に最近妹が出来たんですよ。実際は全くの他人なんですけど、いつも圭織のひざの
うえに乗ってきたりしてほんとかわいいんですよ。
だから仕事とかで疲れててもその子といると癒されてるなぁって思いますね」
いつもの矢口への交信記録
『やぐちぃ、今度圭織の新しい妹に会わせてやるよぉ〜』
「おつかれさまでしたぁ」
辻はもう寝ちゃったかな?
部屋に着き玄関を開けると眠そうな顔をした辻が出迎えてくれた。
最近、自分の部屋に帰るのがすごい楽しい。
圭織のことを待っててくれる人がいるから。
辻の笑顔を見るために帰っているようなもんだ。
- 30 名前:ピコ 投稿日:2001年09月16日(日)02時14分32秒
- ちょこっと更新です。
>>23Gripenさん
いつもレスありがとうございます。
同じ人からレスをいただくと本当にうれしいです。
ほんとに二人併せて癒し系ですね。
そんな雰囲気を出したいんですけどね。
>>24名無しさん
ありがとうございます。
喜んでいただけてなによりです(笑
これからもよろしくお願いします。
- 31 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月16日(日)08時11分12秒
- 辻と飯田さんが一緒に住んでるなんて、なんていいんだ!
ほのぼのしますねー。
続きを楽しみにしてます。頑張って下さい。
- 32 名前:ピコ 投稿日:2001年09月20日(木)16時59分49秒
- 辻は暇さえあれば、ずっとモーニング娘。のCDを聞いている。
しかも踊りながら・・・結構うまいんだ。
本当にモーニング娘。が好きなんだね、辻。
「いいらさんちょっと見ててくらさい」
辻は恋愛レボリュウション21を踊り始めた。
「うまいじゃん辻、完璧だよ」
「テレビとかずっと見てて覚えたんれす」
- 33 名前:ピコ 投稿日:2001年09月20日(木)17時00分43秒
- 「辻はさぁ、メンバーで誰が一番好き?」
圭織は期待を込めて聞いてみた。
「あいぼんれす、テヘテヘ」
ちょっとショックだった。
全然考えもせずに答えられた。
本当は『圭織』って言って欲しかったけど、加護なら仕方ないか。
同い年だし、気が合いそうだもんね。
でも、やっぱり「いいらさん」って言ってほしかったなぁ・・・
- 34 名前:ピコ 投稿日:2001年09月20日(木)17時01分45秒
- 次に日、圭織は辻に渡したいものがあった。
だから、仕事が終わるとすぐに帰り支度を始めた。
なっちや矢口はソファに座ってぐったりしている。
「今日、圭織早いね。どうしたの?」
圭ちゃんが聞いてきた。
「ん?ちょっとね」
「何?何?もしかしてデートとか?」
「全然そんなんじゃないから」
「何それ?矢口そんなこと全然聞いてないんだけども」
ダウンしているはずの矢口まで入ってきた。
「だから、違うって言ってるっしょ。じゃ、おつかれさまでしたぁ」
もう相手にしてられない。
さっさと楽屋を後にした。
辻、喜ぶかなぁ?
- 35 名前:ピコ 投稿日:2001年09月20日(木)17時03分29秒
- 「ただいまぁ、辻?」
返事がない。
どうしたんだろ?
「辻?どこにいるの?」
どこにも辻がいない。
「出かけたのかな?」
出かけたといっても辻はこの辺のことはあまり知らないはず。
もしかしたら、どこかで迷子になってるのかも・・・
圭織は外に出て、辻を探した。
周りを見渡しても辻はいない。
辻、どこに行ったの?
圭織がいない間に天国に行っちゃったとか?
そんなはずはない。
もしそうだったら、まず辻は圭織にお別れを言いに来てくれるはず。
そう確信している。
しかし、圭織は辻の姿をこの目で確認したかった。
「バカヤロォ!どこ見て歩いてるんだ、死にてぇのか!!」
そんなことを考えていたら、危なく車にひかれそうになった。
圭織はハッと思った。
辻は絶対そこにいる。
- 36 名前:ピコ 投稿日:2001年09月20日(木)17時04分34秒
- 圭織はある場所に向かった。
辻が事故にあったところだ。
辻はそこにいる。
圭織は走り出した。
「辻!!」
辻がいた。
一人でその場にたたずんでいる。
圭織は辻のところに駆け寄った。
肩で息をしている。
心臓がバクバクいってる。
話そうとするが声がなかなかでない。
- 37 名前:ピコ 投稿日:2001年09月20日(木)17時05分26秒
- 「いいらさん」
「辻・・ハァハァ、どうしたの?心配・・・したじゃんハァハァ」
ふと辺りを見ると、花が置いてある。
けど、もう枯れ始めている。
「いいらさん・・・ごめんなさい・・・」
辻は今にも泣きそうな顔で圭織を見ている。
圭織は辻の手を握り、
「もう遅いから変えろっか?」
「うん」
辻は小さくうなずいた。
明日、新しい花を持ってこよう。
- 38 名前:ピコ 投稿日:2001年09月20日(木)17時06分09秒
- 圭織と辻はマンションに着くまで会話らしい会話はしていない。
辻は怒られると思っているのかずっと下を向いている。
圭織も何て言ってあげたらいいかわからなかった。
けど、しっかりと二人の手はつながれている。
圭織はそれだけで安心した。
辻はちゃんと圭織のそばにいるから・・・
- 39 名前:ピコ 投稿日:2001年09月20日(木)17時06分55秒
- 「辻にさぁ、今日渡したいものがあったんだよ?」
「何れすか?」
「何だと思う?たぶん辻、すっごい喜ぶよ。知りたい?」
「うん」
辻は大きくうなずいた。
「でもその前に約束して欲しいんだけど」
「?」
辻はキョトンとしている。
「ひとつは、圭織に何も言わないでどこかに行ったりしないこと。
もうひとつは、圭織のところからいなくなったりしないこと。
この二つ約束できる?」
「わかりましたぁ」
「それじゃこれ辻にプレゼント」
圭織は辻に1枚のMDを渡した。
- 40 名前:ピコ 投稿日:2001年09月20日(木)17時11分18秒
- 更新しました。
>>31名無し読者さん
レスありがとうございます。
ほのぼのしてますか?
そう言ってもらえるとうれしいです。
最後まで付き合ってもらえればうれしいです。
- 41 名前:Gripen 投稿日:2001年09月20日(木)22時22分36秒
- 久々の更新だったので、嬉しいっすね。
辻が部屋にいなかった時には、どうしようかと思いました(w
たたずむ辻が気になりますねえ。
今後の展開に期待sage
- 42 名前:ピコ 投稿日:2001年09月27日(木)13時05分02秒
- 辻は早速MDをコンポに差込み、再生ボタンを押した。
かかってきた曲は、辻が始めて耳にする曲。
『ザ☆ピース』
「この曲はねぇ、うちらの新曲なんだよ。まだ出来たばっかり。すごいっしょ?
今回の振りもすごい面白いんだよ。圭織が教えるから辻も早く覚えないとね」
「すごいれす。いいらさんありがとうございます」
どうやら辻は気に入ってくれたようだ。
普段は猫背なのに背筋を伸ばし正座して聞いている。
リズムをとっているのか辻の頭が動くたびにピョコピョコと左右にゆれる
ツインテールがたまらなく可笑しかった。
- 43 名前:ピコ 投稿日:2001年09月27日(木)13時05分37秒
- 今日辻がいなかったとき、自分でもなんであんなに慌てていたのかわからなかった。
辻と出会ってまだそんなに長くないけど、知らないうちに圭織にとって辻はかけがえ
のない存在になっていたんだ。辻には不思議な力がある。
圭織は辻のあの無邪気な笑顔が好き。
あの舌っ足らずなしゃべり方が好き。
何より、すごくやさしい子なんだ。
毎日、殺人、誘拐などがニュースで流れると心から悲しんでいる。
人の心の痛みがわかるんだ。
そんなやさしい心をもっている辻がたまらなく好きだ。
男性を好きになるのとは違うもの。
これが母性愛なんだ。
辻が彼氏なんか連れてきたら、圭織大変だろうなぁ・・・
- 44 名前:ピコ 投稿日:2001年09月27日(木)13時06分11秒
- どれくらいたったのだろうか・・
辻はまだ『ザ☆ピース』を聞いている。
もう覚えたのか一緒に口ずさんでいる。
特に石川のセリフのところが気に入ったのか、
「梨華ちゃんへんれす〜」
などといいながら、まねしてた。似てないけど・・・
よかった、いつもの辻に戻っていた。
今日のことは圭織の方からは聞かないことにした。
辻が話したくないのだったら圭織はそれで良いと思ったから。
- 45 名前:ピコ 投稿日:2001年09月27日(木)13時06分58秒
- やっと聞き終えた辻は、圭織とベッドに入った。
「いいらさん・・・今日はすみませんれした。つじはれすねぇ、すごく
うれしかったれすよ。いいらさんが辻を探してくれて」
「当たり前じゃん、必死で探したよ。けど、圭織のあわてぶりは辻に見
せられないなぁ、恥ずかしくて」
「本当はれすね、辻、死にたくなかったんれす。辻はモーニング娘。に
入りたかったんれす。次のオーディションは絶対に受けようって思って
たんれす。モーニング娘。に入っていいらさんやあいぼんたちと一緒に
歌いたかったんれす。そんなこと考えてて気がついたらあの場所にいた
んれす」
圭織は辻になんて言葉をかけて良いかわからなかった。ただ、無言で辻を
抱き寄せた。
辻がオーディション受けてたら、絶対合格してるよ。つんくさんが気に入る
タイプだもん。
- 46 名前:ピコ 投稿日:2001年09月27日(木)13時12分44秒
- ほんのちょっとだけ更新です。
>>41Gripenさん
定期的に更新できなくてすみません(汗
これから少しペースをあげていきたいと思います。
今後の展開・・・実はいくつかの結末を考えてあるんですけど
これからの展開でどれがいいか決めたいと思います。
- 47 名前:ピコ 投稿日:2001年09月28日(金)11時00分01秒
- 「いいらさんにあるんれすけど・・・」
「何?」
「あのれすね〜、辻の宝物が家にあるんれすけど、それをとってきてほしいんれす」
「圭織は別にかまわないけど急に圭織が行って辻のお母さんビックリしないかな?
辻も一緒に行こうよ。久しぶりにお母さんにも会いたいでしょ?」
「うーん、辻は・・・行かないれす」
圭織、変なこと聞いちゃったかな?
「わかった、明日行ってきてあげる」
「本当れすか?ありがとうございます」
- 48 名前:ピコ 投稿日:2001年09月28日(金)11時00分56秒
- 今日は午後からテレビ収録がある。だから午前中に辻の家に行こうと思う。
その前に花屋に立ち寄り、何種類か花を買い、新しい花を供えてから辻の
家へ向かった。
辻の宝物って何だろう
すごい大事なものなんだろうな
少し道に迷ったが何とか辻の家の前に来ている。
閑静な住宅街にあり、のんびりとした雰囲気が漂う。
圭織はひとつ深呼吸をしてインターフォンを押した。
「はーい」
辻のお母さんの声が聞こえドアが開いた。
辻のお母さんは圭織を見た瞬間ちょっとビックリした表情を浮かべている。
無理もない、いきなりモーニング娘。の飯田圭織が目の前にいるんだから。
- 49 名前:ピコ 投稿日:2001年09月28日(金)11時01分57秒
- 「あの・・始めまして飯田圭織と言います。実は、私の知り合いに希美ちゃんの
ことを知っている人がいまして・・・あの、希美ちゃんはモーニング娘。の大ファン
だったということで、一度希美ちゃんのところにたずねたいと思っていたんですが・・」
「あー、そうだったんですか、どうぞお上がりください。希美もとても喜びます」
とてもやさしそうなお母さんだ。
本当は辛いはずなのに笑顔で圭織を迎えてくれた。
仏壇には辻の写真が立てかけられている。
圭織の大好きな笑顔の辻。
けど、本当に死んじゃっているという現実を突き付けられた感じがして悲しい。
線香をあげ、手を合わせた。
「お忙しいところわざわざ希美のためにすみませんでした」
そういいながらお茶をいれている。
「あ、どうぞお構いなく、ちょうど時間があったものですから」
正直、何を話したらいいかわからず重苦しい空気が流れていた。
お茶を一口飲み、気分を落ち着かせてから話し始めようとした時、
辻のお母さんが口を開いた。
- 50 名前:ピコ 投稿日:2001年09月28日(金)11時02分44秒
- 「希美は、モーニング娘。のことが大好きでみなさんがテレビに出るときは、
かかさず見てたんですよ。その後はきまって今日加護さんはどうだったとか、
後藤さんはどうだったとか、ずっと話すんです。もちろん飯田さんのことも
いろいろ話してました。その影響で私もみなさんのファンになったんですよ」
「そうなんですか?ありがとうございます」
「あの子・・絶対モーニング娘。に入るんだ、今度オーディション受けるんだ
ってずっと言ってたんですよ」
「私も希美ちゃん見たいな子に応援されてるって思うとすごいがんばろうって
気持ちになるんです」
最初は少ししんみりした感じがあったけど、いろいろ話をするにつれて圭織も
お母さんも時折笑顔で話すようになった。
辻の学校での成績のこと(あまり良くはなかったらしい)、メンバーのこと
(辻のお母さんは辻と同い年の加護を応援してる)など。
とても気さくな人で圭織はホッとした。
- 51 名前:ピコ 投稿日:2001年09月28日(金)11時03分26秒
- 「あの、良かったら希美ちゃんのお部屋見せてもらえますか?」
「どうぞ、こちらです」
お母さんに案内されて辻の部屋に入った。
すごい・・・部屋のあちこちにうちらのポスターが貼ってある。
ミニモ二。のポスターのほうが目立つところに貼ってあった。
やっぱり加護が一番好きなんだ・・・
しかしかわいらしい部屋だ。キティちゃんやプーさんのぬいぐるみが
数え切れないほどある。辻らしいなってちょっと可笑しかった。
辻の宝物・・・机の上に置いてあるって言ってたな。
あった、これだ。
それは封筒で中に入っているんだろう。
- 52 名前:ピコ 投稿日:2001年09月28日(金)11時03分59秒
- 「これは?」お母さんに聞いてみた。
「それは、飯田さんたちのコンサートのチケットなんです。初めてのコンサートで
すごい楽しみにしてたんですよ」
「これ、ちょっとお借りしてもいいですか?」
「別に構いませんけど」
「ありがとうございます。ちょっとお借りします」
これから仕事があるので辻の家を後にした。
辻のお母さんは圭織が見えなくなるまでずっと見送ってくれた。
途中でタクシーを拾い、スタジオに向かうことにした。
封筒の中を見た。
モーニング娘。のコンサートのチケットが2枚入っていた。
生まれて初めてのコンサート。
大好きなモーニング娘。のコンサート。
お母さんと一緒に行くはずだったんだ。
すごい楽しみにしてたはずだ。
知らないうちに圭織の目から涙が溢れ出していた。
辻のために何かしてあげたい・・・
圭織たちと同じステージに立たせてあげたい・・・
そしてその姿をお母さんに見せてあげたい・・・
- 53 名前:Gripen 投稿日:2001年09月28日(金)22時51分07秒
- いやいや、マイペースで更新してください。
こちらも、猛烈に仕事が忙しくて、PCの電源も入れられない様な
状態だったので、良いタイミングでこちらもチェック出来たなあと
いう感じですな。
タイトルから想像するに、結局辻は居なくなってしまうんでしょうね。
せめてコンサート位行かせてあげたいですね。
- 54 名前:名無し読者 投稿日:2001年09月29日(土)13時55分20秒
- う〜ん、辻ちゃん健気でいいっす!
これから新メンバーが入る時期ですよね?
そうなったら辻ちゃんを入れてもらえることはできないんでしょうか?
何かむちゃくちゃなお願いしていますね(w
- 55 名前:名無し読者 投稿日:2001年10月02日(火)04時25分10秒
- 素敵なののかおをありがとう。
なみだがとまんないれす。
- 56 名前:ピコ 投稿日:2001年10月04日(木)12時51分24秒
- 圭織だけではどうにもならない。
やっぱりメンバーに辻を会わせないといけないな。
みんな信じてくれるかなぁ…
特に矢口が心配だ。
すごい怖がりだからなぁ。
とりあえず今日の仕事の後年長組だけでも圭織のうちに来てもらって
相談しよう。
けど、辻のことが見えるのが圭織だけだったらどうしよう…
何かすごい心配になってきた。
スタジオに着き控え室に入るとなっち以外のメンバーはみんないた。
- 57 名前:ピコ 投稿日:2001年10月04日(木)12時52分39秒
- 圭織は圭ちゃんと矢口を廊下に呼んだ。
「どうしたの?圭織」
「あのさぁ、二人ともこの後なんか用事ある?」
「なっちとご飯食べに行く約束してあるけども、何で?」矢口が聞く。
「圭ちゃんは?」
「あたしは別に何もないけど」
「あのさ…悪いんだけど今日圭織のうちに来てもらえる?
ちょっとみんなに会わせたい子がいるんだ」
「まさか彼氏だったりして」
矢口が茶化しながら言う。
- 58 名前:ピコ 投稿日:2001年10月04日(木)12時53分51秒
- 「違うよ、ほらこの前のラジオで言ったじゃん圭織」
「あ、新しい妹ってやつ?」
「そう、その子をみんなに紹介したいんだ」
「そうゆうことか、いいよ、なっちも連れて行けばいいんでしょ?」
「うん、ありがと、圭ちゃんもいい?」
「しょうがないな、リーダーの頼みは断れないでしょ」
ありがと、圭ちゃん」
でも、この前はあっさり断られたけど……
- 59 名前:ピコ 投稿日:2001年10月04日(木)12時55分23秒
- なっち、圭ちゃん、矢口はOKだ。
後は裕ちゃんだ。
モーニング娘。を卒業しても、裕ちゃんはいつも適切なアドバイスを
してくれる。
「なんや、圭織。こんなところにぼけ〜っとして、何してんの?
交信なら楽屋でやりぃな」
「あっ、裕ちゃんちょうど良かった」
「なんやの」
「裕ちゃんこの後仕事は?」
「あらへんよ、どうしたん?圭織」
「ちょっとみんなに相談したいことがあって、それで裕ちゃんにも圭織の
うちに来てもらえないかな?」
「ええよ。何かうれしいわ。ここんとこ圭織、裕ちゃんにあまり相談事とか
持ってこなかったやんか、なんかホッとしたわ。まだ裕ちゃんを頼りにして
くれるんやなって」
「当たり前じゃん。裕ちゃんあっての圭織だよ」
「ほんまかいな」
- 60 名前:ピコ 投稿日:2001年10月04日(木)12時56分43秒
- 圭織達は事務所の車でマネージャーに送ってもらうことにした。
裕ちゃんは途中コンビニに寄り、ビールを大量に買い込んでいる。
圭ちゃんと飲むらしい。
「みんなで圭織のうちに行くなんて初めてじゃない?」
「うん、なっちなんか圭織と別々に住むようになってから圭織のとこ行くの
はじめてかも」
「そうなん?なんや、やっぱりいろいろあったんやなぁ?二人には」
裕ちゃんが茶化しながら聞いてくる。
「まぁね、でもあの頃はなっちも圭織も若かったからねぇ。ほとんど
会話とかもなかったよね。普通に話し掛ければいいんだけど、それが
できなくてさ…圭織はなっちとなんか別に話すことなんてないんじゃ
ないかって勝手に思っちゃってさぁ」
「圭織も同じこと思ってたよ」
圭織はそのときの事を思い返していた。なんか、懐かしくて。
- 61 名前:ピコ 投稿日:2001年10月04日(木)12時57分48秒
- 「でももう二人とも大人になったからね、ね、圭織?
か、圭織!?無視することないべさぁ〜」
「あ、ごめん、ごめん。あの頃のこと思い出してたよ」
「なんや、まだわだかまりがあるんとちゃうの?」
裕ちゃんはなっちと圭織の間に何の心配もないのがわかっているからそんな
冗談を言ってくれる。みんなもそれをわかっているから裕ちゃんの言葉にみ
んな笑っている。
矢口も圭ちゃんもそしてなっちと圭織も……。
- 62 名前:ピコ 投稿日:2001年10月04日(木)12時59分26秒
- そんなことを話しているうちに圭織のマンションの前に車が止まった。
すごい緊張してきた。
みんなどんな反応するかな。
ちゃんと辻を受け入れてくれるのかな。
玄関のカギを開け部屋に入る。
そしてみんなをリビングに通した。
辻は圭織たちが部屋に入るとき、矢口の声がうるさかったか裕ちゃんの
関西弁が怖かったのかわからないが姿を消しているみたいだ。
「ちょっと辻呼んでくるから」
「辻ぃ?」
「いいらさん、おかえりなさい」
辻が現れた。
「今日、辻を紹介するためにメンバー連れてきたよ」
「へい」
辻も緊張しているみたいだ。
顔が少しこわばっている。
辻をみんなのところに連れて行った。
- 63 名前:ピコ 投稿日:2001年10月04日(木)13時00分15秒
- 「ほら辻、挨拶して」
「つじのぞみれす。よろしくお願いします」
「安倍なつみです。よろしくね、辻ちゃん」
「はじめまして、保田圭です」
「矢口真里です。よろしく、辻ちゃん」
裕ちゃんは口をポカンと開けてみんなを見回しながら頭に?マークを浮かべている。
「どうしたの?裕ちゃん、早く自己紹介しなよ」
矢口が裕ちゃんをひじでつついている。
「誰に?」
「誰にって辻ちゃんにだよ」
「誰もおらんやん」
「はぁ?まじめに言ってんの?いいかげんにしないと矢口怒るよ。辻ちゃんに
失礼じゃん」
「ちょ〜待てって!ほんまに誰もおらんやんか」
どうやら裕ちゃんにはほんとに辻が見えないらしい。
- 64 名前:ピコ 投稿日:2001年10月04日(木)13時12分11秒
- 更新しました。
>>53Gripenさん
ありがたいお言葉です(笑
辻は…う〜んどうなんでしょう(笑
楽しみにしててください。
>>54名無し読者さん
ありがとうございます。
辻ちゃんを新メンバーにですか…これから期待しててください。
>>55名無し読者さん
ありがとうございますなのれす(笑
そう言ってもらえるとうれしいです。
これからもよろしくお願いしますなのれす。
- 65 名前:Gripen 投稿日:2001年10月04日(木)23時44分30秒
- うーん、姉さんには見えないのか・・・。
モー娘。じゃないもんなあ。一応。
姉さんがへそを曲げなければよいのですけど(笑
- 66 名前:ピコ 投稿日:2001年10月10日(水)17時31分51秒
- 「ほんとーに見えないの?辻ちゃんが」
「あぁ、ほんまやで。こんなこと嘘ついてどうすんの。その辻ちゃんって子が
矢口達にはほんまに見えてるんか?」
「「「見えるよ」」」
三人の声が見事にハモった。
「どうゆうことや、圭織?」
「実はね…」
「あー!わかったで。みんなで裕ちゃんのことからかおー思ってわざわざこんな
手の込んだことしたんやろ?そんなに裕ちゃんのことからかっておもろいんか?」
裕ちゃんは勘違いしている。しかもいじけちゃったのかすごい勢いでビールを
飲み始めた。
- 67 名前:ピコ 投稿日:2001年10月10日(水)17時32分59秒
- 「あのね、裕ちゃん」
「なんや?」
こ、怖いよ…目がすわってる…
圭織は辻に『言うよ』と目で合図を送った。
辻は『へい』と頷く。
辻も怯えちゃってるよ。
「ここで、わたくしモーニング娘。リーダー飯田圭織からみんなに発表しまーす」
裕ちゃんを刺激しないように明るく話し始めた。
「だから何やねん!!」
全く効果はなかった……
- 68 名前:ピコ 投稿日:2001年10月10日(水)17時33分58秒
- 「実は辻はね…幽霊なんだ」
みんなまだ意味がわからないのかボー然としている。
「今、何て言ったの?圭織」
「だからね、辻は幽霊なの」
みんななんとなく理解しはじめた感じだ。
なんで裕ちゃんには見えないのかも。
「でも辻ちゃんのことすごいはっきり見えるよ、なっちは」
「矢口も」
「うん、圭織も初めて辻と会ったときビックリしたよ。ほんとに普通に
見えたからさ。でも、矢口達怖くない?辻のこと」
「怖くないよぉ、なんか矢口が考えてる幽霊と全然ちがうからさ、辻ちゃんは」
「うん、なっちもだよ」
- 69 名前:ピコ 投稿日:2001年10月10日(水)17時35分53秒
- 「あたしはなんとなく気づいてたよ、辻ちゃんのこと」
「圭ちゃんは辻と一度電話で話したことあるもんね」
「でも何で裕ちゃんだけ辻ちゃんのこと見えないんだろ」
「幽霊なんておるわけないやんか」
裕ちゃんはまだいじけている。すでに三本目のビールを飲み干そうとしている。
「わかったぁ!矢口が思うに、辻ちゃんみたいなかわいい幽霊はやさしい心の
持ち主にしか見えないんだよ。きっと」
矢口…それ以上裕ちゃんを刺激しないでね。
「何やとぉ、矢口ぃ。裕ちゃんは十分やさしいっちゅうねん。あれ?
そういえば見えるような気がするで、辻ちゃんが」
「うそつけ!何がそういえばだよ!!思い出したように、見えないんだろ!!」
「ひどいわぁ、矢口。裕ちゃん傷ついたわ。お詫びにチューさせてぇな」
「何言ってんだよ!!バカ裕子!!」
裕ちゃん、酔ってる……
- 70 名前:ピコ 投稿日:2001年10月10日(水)17時37分33秒
- 「ねぇ辻、本当に裕ちゃんには見えないの?」
「わからないれす」
「なっち思うんだけどさぁ、辻ちゃんは裕ちゃんのことどう思ってる?
好きとか嫌いとかじゃなくて、怖いとか思ってるんじゃないかな?だから
なんて言うんだろ、警戒心って言うの?辻ちゃんが警戒してる人には見え
ないんじゃないかな」
そういえば、辻がみんなの所に来たとき裕ちゃんにはちょっと怯えたような
目で見ていた感じがする。
「辻、裕ちゃんって全然怖くないんだよ。確かに辻がテレビで見てきた裕ちゃん
っていうのは怖い人のように見えてたかもしれないけど、そういうキャラを演じ
ていただけで普段の裕ちゃんは本当に面倒見が良くてさ、いつでもメンバーの事
を考えてくれてたんだよ。確かに怒られもしたけど、それは圭織たちが間違った
ことをしたからでさ、いつでも自分のことよりメンバーのことを思ってくれるよ
うな人なの。だから、圭織は裕ちゃんが大好きだし、もちろん矢口もなっちも圭
ちゃんも他のメンバーもみんな裕ちゃんが大好きなんだよ。だから、辻にも裕ちゃん
を大好きになってほしいな」
- 71 名前:ピコ 投稿日:2001年10月10日(水)17時39分03秒
- 「圭織ぃ、裕ちゃんも辻ちゃんに会ってみたいわぁ。何でうちにだけ見えへんの
やろ」
裕ちゃん落ち込んじゃってるよ……
四本目のビールを飲み始めている。
「な、なかざわさん」
辻が裕ちゃんに向かって話し始めている。
裕ちゃんも辻を見ている。
「あんたが…辻ちゃんか?」
「へい」
辻が裕ちゃんに心を開いてくれたんだ。
「辻ちゃんかわいいやんかぁ、ちょっと裕ちゃんのとこおいで」
ちょこちょこっと辻は裕ちゃんのところに近づいた。
- 72 名前:ピコ 投稿日:2001年10月10日(水)17時40分11秒
- 「かわええなぁ、よっしゃ、裕ちゃんがはじめましてのチューをしたる」
裕ちゃんはいきなり辻にキスをしようとしている。
辻にまでセクハラするのか、この人は……
「コラー!裕子!!」
矢口の言葉も無視して辻にキスをしている。
しかし、辻も裕ちゃんのキスを喜んでいる感じだ。
何かすごいくやしいんだけど……
どうやら、辻も裕ちゃんになついてきたようだ。
裕ちゃんのひざの上に座ってくつろいでいる。
圭織はもちろんすごいうれしいんだけど、ちょっと寂しい気もする。
今までは辻は圭織だけを見てくれていた。でも今は、裕ちゃんもなっち
も圭ちゃんもそして矢口もみんなで「辻ちゃん、辻ちゃん」って……
圭織だけの辻じゃなくなっちゃったなって思った。
でも圭織がこんなこと考えてちゃダメだよね…辻?
- 73 名前:ピコ 投稿日:2001年10月10日(水)17時41分02秒
- 辻と話しているときのみんなの顔はすごいニコニコしている。
やっぱり辻には人をひきつける不思議な力があるよね。
そんなことを考えながらみんなのことを見ていた。
「いいらさん」
「何?」
「みんなすごいやさしいれす。辻はもっともっとモーニング娘。が好きに
なりました」
辻は興奮冷めやらないって感じで圭織に話した。
- 74 名前:ピコ 投稿日:2001年10月10日(水)17時44分25秒
- 更新です
>>65Gripenさん
ありがとうございます。
姉さんへそ曲げちゃいました(笑
でもなんとか見えるようにしました(笑
- 75 名前:Gripen 投稿日:2001年10月11日(木)00時33分52秒
- すっかり、定期レスになってますが・・・。
姉さん飲み過ぎ(笑
いくら何でも4本も飲んじゃまいずいだろう。という感じがしますが。
みんなに認知されたということで、これからの展開が楽しみです。
- 76 名前:もち 投稿日:2001年10月21日(日)00時23分13秒
- 面白いです!
続き楽しみにしてます
- 77 名前:ピコ 投稿日:2001年10月23日(火)11時31分56秒
- 「圭織さぁ、相談があるから矢口達呼んだんでしょ?」
「うん、そうだけど…」
辻には内緒にしておきたいことだから。
「辻、もう遅いから辻は寝な」
「え〜、辻はまだ眠くないれすよ」
「ダメだよ、もう1時過ぎてるんだから、寝なさい」
「はぁい」
辻は納得してない感じだったけどしょうがないよね。
「あ、そうだ、これ」
辻に頼まれたもの。
モーニング娘。のコンサートチケットを辻に渡した。
「いいらさん、ありがとうございます。いいらさん、あべさん、やぐちさん、
やすらさん、なかざわさん、おやすみなさい」
「「「「はい、おやすみぃ」」」」
そう言うと辻は寝室に入っていった。
「何で裕ちゃんが一番最後やねん!」
- 78 名前:ピコ 投稿日:2001年10月23日(火)11時32分51秒
- 「ねぇ、辻ちゃんって寝るの?」
矢口が不思議そうに聞いてきた。
「うん、可笑しいでしょ?夜になると眠くなるんだって。しかも辻は
お化けも怖いんだよ」
「あ〜何かめちゃくちゃかわいいよ。矢口も一緒に寝てこようかな?」
「何言ってんねん。矢口には裕ちゃんがおるやんか」
「ヤダ、もう飽きた」
飽きたって…
矢口と祐ちゃんってやっぱり…
「そんなことより圭織相談って何?」
何事もなかったように話を進める圭ちゃん。
やっぱり頼りになるよ圭ちゃん。
- 79 名前:ピコ 投稿日:2001年10月23日(火)11時33分42秒
- 「あのね、さっき圭織が辻に渡したものなんだと思う?」
「わからん、何やの?」
「あれね、うちらのコンサートのチケットなんだ。辻に頼まれて今日辻の家まで
行って持ってきたんだ。みんなも辻見てわかったと思うんだけど、モーニング娘。
が大好きなの。初めてのコンサートでさぁ、それがうちらのなんだよ。すごい
楽しみにしてたと思うんだ」
みんな真剣な顔をして話を聞いている。
「辻の夢はね、モーニング娘。になることだったんだ。モーニング娘。に
入ってみんなと同じステージに立ちたいって言ってた。それで圭織、辻の
ために何かしてあげたいなって思ってさ」
- 80 名前:ピコ 投稿日:2001年10月23日(火)11時34分34秒
- 「それで圭織はどうしたいの?」
「あのね…辻の夢をかなえてあげたい」
「それって辻を娘。のステージに立たせるって事なんか?」
「うん」
「いいじゃん、辻ちゃんの夢かなえてやろうよ。矢口は賛成だよ」
「なっちと圭ちゃんはどう思う?」
「う〜ん、なっちはね…なんて言うにかな、一緒にステージに立つって事は
そんなに簡単なことじゃないと思うよ」
「ごめん圭織、あたしもなっちと考え同じだわ」
「圭ちゃん…」
- 81 名前:ピコ 投稿日:2001年10月23日(火)11時35分20秒
- 「何でなっちも圭ちゃんもそんなこと言えるの?辻ちゃんはこれからずっと歌った
り踊ったり出来ないんだよ?だったら出来るうちに夢かなえてあげたっていいじゃん。
なっちも圭ちゃんもそんな冷たい人だなんて矢口知らなかったよ」
「あのさ矢口、なっちと圭ちゃんの話最後まで聞こうよ、ね」
圭織は矢口をなだめながらみんなの話を聞くことにした。
やっぱりみんなが納得いく形じゃないとダメだと思うから。
「ごめん矢口、今のはなっちの言葉が足りなかったね。あのね、なっちも圭ちゃんも
辻ちゃんの夢をかなえてあげることには賛成だよ。ね、圭ちゃん?」
「うん、今日実際に辻ちゃんに会ってさ、いろいろ話もしてどんなに娘。のことが
好きなのかわかったし、歌もある程度歌ったり踊ったりできるみたいだけどさ、
コンサートってファンの人たちがお金を払って見に来てくれるわけじゃん。私たちの
感情でさ、辻ちゃんをステージに立たせたとして、それでうまく出来るかもしれない。
でも、失敗しちゃったらどうする?私たちだって今まで歌やダンス覚えるのにすごい
大変だったでしょ?見に来てくれるファンの人たちを楽しませることをまず考えない
といけないと思う」
- 82 名前:ピコ 投稿日:2001年10月23日(火)11時36分05秒
- なっちや圭ちゃんの言いたいことはすごいわかる。
ファンの人たちのことを考えると…
でも、どうしたらいいのかな?
わからなくなっちゃったよ…
「裕ちゃんはどう思う?」
「う〜ん、そうやな、圭織や矢口の気持ちは痛いほどわかるわ。でもな、
なっつぁんや圭坊が言ってる事正しいとおもうで。ファンの子の中には
そのコンサートが最初で最後って子ももちろんおるわけやし、その子らの
ためにも最高のステージを見せるのがあんたらの役目なんやから、その
ために今まで厳しいレッスンとかやってきたわけやんか?人前のステージ
に立つのがどんなに大変なことか圭織も矢口もわかってるはずやで」
なっち、圭ちゃんそして裕ちゃんの言葉が胸に突き刺さる。
やっぱり難しいことだよね……
ほんと頼りないよね、圭織は……ごめんね、辻。
- 83 名前:ピコ 投稿日:2001年10月23日(火)11時42分52秒
- 久々の更新です(汗
最近いろいろ忙しくてすみませんでした。
>>75Gripenさん
定期レスすごい励みになってます。ずっと読んでくれる人がいると
すごいうれしいです。
やっぱり4本は飲みすぎですね(笑
でも今回結構まともなことを言っているので(笑
>>76もちさん
レスありがとうございます。
今後の展開楽しみにしていてください。
ちゃんと更新できればいいですけど(汗
- 84 名前:ピコ 投稿日:2001年10月23日(火)11時52分58秒
- すみません訂正です
>>80 言うにかな→言うのかな です。
- 85 名前:Gripen 投稿日:2001年10月23日(火)23時56分31秒
- んー、矢口って良いやつだ(笑)。見直した。
それから、姉さん、ビール4本飲んでるのにまともなことを言ってますね。
やっぱ酒豪なのか・・・。
コンサート、出られると良いですね。
- 86 名前:ななし 投稿日:2001年10月29日(月)02時07分45秒
- 私もかおのの大好きなんで、この後の展開、すごく楽しみです。
がんばってください!
- 87 名前:ピコ 投稿日:2001年10月31日(水)16時48分21秒
- 裕ちゃんたちの言葉で大事なことを忘れていたことに気づいた。
辻のためにってそれだけ考えていて、コンサートに来てくれるファンの人たち
一人一人のことまで正直考えていなかった。
そうだよね、みんな辻と同じくらいモーニング娘。が大好きでコンサートも
楽しみにしてるんだ――
矢口は今にも泣きそうな顔をしている。
きっと圭織と同じ気持ちでいるんだと思う。
でも、すごいうれしかったよ。
会ったばかりの辻のためにあそこまで熱くなってくれた矢口がさ――
- 88 名前:ピコ 投稿日:2001年10月31日(水)16時50分19秒
- 「圭織?さっきなっちも私も辻ちゃんの夢かなえてあげるのは賛成だよって
言ったでしょ?だからさ、他の方法を考えようよ」
「そうやな、あの辻の無邪気な笑顔見せられたら圭織じゃなくても何とか
してやりたい思うわ」
「うん、ありがと」
涙が出てきた。
みんなの気持ちがうれしかった。
「ちょ、圭織泣いてるんか?別に泣くことないやんか、なぁ圭織?」
いきなり泣いちゃったもんだから、裕ちゃんがあわてて慰めてくれた。
「違う…違うの、うれ…うれしくて…うん…ごめんね」
「もう、いきなり圭織泣くからなっちビックリしちゃったよ」
「ほんとだよ、ビックリさせるなよなぁ」
「それでさっきの話だけど、他の方法って?」
矢口が口を開いた。
「うん、そのことなんだけど、なっちにちょっといい考えがあるんだよね」
- 89 名前:ピコ 投稿日:2001年10月31日(水)16時52分07秒
- ―――
―――
「つじぃぃぃ!!」
「ん〜、いいらさん、おはようございますぅ」
「おはよう、それより辻も早く起きて準備しな」
辻はポカーンと口を開けたまま圭織を見ている。
「今日から圭織と一緒にお仕事に行くよ」
「えー!?なんれれすか?」
「詳しいことは後で話すから、早く準備しなさい」
「あーい」
今日からコンサートに向けてリハが始まる。
辻にもダンスとかフォーメーションとか覚えてもらわないと―――
- 90 名前:ピコ 投稿日:2001年10月31日(水)16時52分57秒
- レッスンスタジオに向かうためタクシーを拾い、辻と一緒に乗り込んだ。
辻はずっとそわそわしている。
視線が定まっていないみたいで、きょろきょろと周りを見回しながら
圭織の手をぎゅっと握っている。
そんな辻がすごい可笑しくて、じっと辻を見つめていた。
そんな様子を見ていたのか、タクシーの運転手が話し掛けてきた。
「お嬢ちゃん、今日はおねえちゃんとお出かけかな?」
「うん、すごい楽しみなんれす」
「いいなぁ、仲いいんだね」
おねえちゃんかぁ、周りには圭織と辻がほんとの姉妹のように見えてるのかな?
そうだったらうれしいんだけどなぁ――
- 91 名前:ピコ 投稿日:2001年10月31日(水)16時53分43秒
- そういえば、この運転手さん普通に辻のことが見えてるんだ。
でも、わかる人にはやっぱりわかっちゃうのかな?
普通の人とは違うって――
スタジオに着きタクシーを降りた。
辻は相当緊張しているみたいだ。
「いいらさん」
「何?」
「あいぼん、辻と仲良くしてくれるかな」
「当たり前じゃん、すぐに仲良くなれるよ」
「ほんとれすか?楽しみれす」
- 92 名前:ピコ 投稿日:2001年10月31日(水)16時55分12秒
- 楽屋に行くといつも通り、なっち以外のメンバーがそろっていた。
「おはようございまぁす」
「おはよう、圭織、おっ辻ちゃんもちゃんと来たね」
事情を知っている圭ちゃんと矢口はいつもと変わらないが何も知らない
他のメンバーは不思議そうに圭織と辻を見ている。
「後藤、吉澤、石川、加護ちょっとこっちに来て」
辻と後藤たちにそれぞれ自己紹介させた。
「辻はねぇ、加護と友達になりたいんだってよ」
「ほんまなん?」
「うん」
辻は加護にそうたずねられると笑顔で答えた。
「うちなぁ、おもろいもん持ってきてん、行こ?」
「いいらさん、いいれすか?」
「いいよ、加護と遊んでな」
- 93 名前:ピコ 投稿日:2001年10月31日(水)16時56分03秒
- やっぱりあの二人は気が合うみたいだね。
加護も同い年の子が来て喜んでいるみたい。
「あのさぁ、圭織」
「何?後藤」
「うん、ちょっとさぁ、辻ちゃんのことで……」
やっぱり後藤は気づいちゃったのかな?
「あ、ごめん後藤、辻のことはなっちが来てからみんな集めて詳しく
話すからさ」
「うん、わかった」
そう言って後藤は圭織の隣に腰掛けた。
- 94 名前:ピコ 投稿日:2001年10月31日(水)16時57分08秒
- 「ねぇ圭織見てよ、加護と辻ちゃん。さっき会ったばかりなのにもう
あんなに仲良くなってるよ」
辻と加護は二人で変な踊りをしながらはしゃいでいた。
辻もすごい楽しそうな顔をしている。
「ほんとだ、なんかさぁ、加護だけでも騒がしいのにさらに辻と一緒になって
さらに騒がしくなったね。どうなっちゃうんだろ、心配になってきたよ」
「あはっ、そうだよねぇ」
「あのさ、後藤?辻のことさよろしく頼むね、みんなでさいろいろ面倒見て
ほしいんだ」
「うん、まかせてよ」
後藤は笑顔で答えてくれた。
「それにしても、なっち遅いねぇ」
「あ〜、昨日さ、年長組と裕ちゃんにさうちに来てもらったんだよ。
で帰りがちょっと遅くなっちゃったからたぶん寝坊してるんだよ」
「辻ちゃんのことで?」
「うん、まぁね」
- 95 名前:ピコ 投稿日:2001年10月31日(水)17時10分07秒
- とりあえず更新はここまでです。
>>85Gripenさん
矢口を見直してもらえて良かったです(笑
やっと全メンバーと対面しました。
長かったです(笑
ここから一気にラストスパートって感じで行きたいなと…
>>86ななしさん
ありがとうございます。
かおののはいいですよね。
でも最近よっすぃーを加えたよしかおののなんていいかなぁって思っている
今日この頃です。
- 96 名前:Gripen 投稿日:2001年10月31日(水)22時58分05秒
- 後藤は霊感があるのか・・・。
なっちの企みというのが非常に気になりますねえ。
相変わらず寝坊してるし。
ラストスパートですか。ということはもうすぐ終わってしまうのですね。
これからの展開に期待sage
- 97 名前:Gripen 投稿日:2001年11月21日(水)22時14分48秒
- 放置っすか?
- 98 名前:ピコ 投稿日:2001年11月22日(木)15時03分26秒
- >>97: Gripenさん
すみませんでした。
最近忙しくてほとんどパソコン開いてませんでした。
携帯でたまにチェックするぐらいで…
一言レスすればよかったです(汗
結果的に放置みたいになっちゃいましてほんとすみません。
来週にもアップしていきたいと思うのでお願いします。
- 99 名前:Gripen 投稿日:2001年11月22日(木)23時27分56秒
- いや、マジ放置じゃなくって良かったです。
コピー騒動で書く気が無くなっちゃったんじゃないかと思って。
中には読んでいたものあって、かなり衝撃的だったのですけどね。
放置でないのならマターリ待ちます。
放置じゃなくてマジで良かった。
- 100 名前:むぁまぁ 投稿日:2001年11月24日(土)17時35分10秒
- はじめまして
お忙しそうですね。
無理なさらずゆっくりすすめて下さい。
素敵な作品なので時間をかけててもいいと思いますよ。
- 101 名前:ピコ 投稿日:2001年11月27日(火)17時44分42秒
- ―――
―――
「なっち、そのちょっといい考えって何?」
矢口が聞いてきた。
「あのね、コンサートってその日ずっとやってるわけじゃないでしょ?」
圭織たちは「うん」と頷きながらなっちの話を聞いている。
「だからさ、その空いてる時間を使えばいいと思うんだ」
つまり、なっちの話はコンサート本番が始まる前のリハーサルの時間を
使って辻をステージに立たせてやろうということだ。たしかにそれなら
本番と同じようにできる。
「そこにそのステージを見せたい人を呼べば立派なコンサートになるっしょ」
みんなもその意見に賛成みたいであっさりとなっちのアイディアが採用された。
- 102 名前:ピコ 投稿日:2001年11月27日(火)17時45分32秒
- 「じゃあ、明日からさっそく辻も連れて行くよ」
明日もあるからということで今日はこれでお開きとなった。
「なっち、圭ちゃん、矢口、裕ちゃんありがとね」
「いいよ、それにみんな仲間でしょ?誰かが困っていたら助け合うのが
娘。っしょ」
何か今日のなっちはいつもと違う。
すごく頼もしく感じるよ。
「今回うちはあまり出番がないねんけど、最高のステージ期待してるで」
「うん、まかせてよ」
―――
―――
- 103 名前:ピコ 投稿日:2001年11月27日(火)17時46分15秒
- 「あ〜間に合ったぁ、朝目覚まし鳴らなくてさぁ、なっちマジあせったよ」
なっちが集合時間ぎりぎりにやっと来た。
「鳴らなかったんじゃなくて、自分でとめたんでしょ」
圭ちゃんがつっこむ。
早速圭織はみんなを集めて、これからのことを話した。
辻は最初は呆然と話を聞いていたが、話の内容を理解したのか『ほんとれすか』
という顔をしながら圭織を見ている。
その後、後藤、吉澤、石川、加護、そして辻を再び集めて辻のことを話した。
後藤以外は初めは信じられないような顔をしていたけど、辻の想い、圭織の
想い、昨日のなっち、圭ちゃん、矢口、そして裕ちゃんたちの想い、全て話
した。
- 104 名前:ピコ 投稿日:2001年11月27日(火)17時47分23秒
- 「みんな協力してくれる?」
圭織は4人の顔をそれぞれ見回した。
「いいじゃないですか、やりましょうよ」
吉澤がそう言うと後藤、石川も「「うん」」と頷いている。
「加護は?」
圭織は加護に声をかけた。
加護は顔を下に向けたまま黙っている。
辻も心配そうな顔で加護を見つめている。
加護は本当のことを知ってやっぱりショックを受けちゃったみたいだ。
- 105 名前:ピコ 投稿日:2001年11月27日(火)17時48分34秒
- 「ののは…ののは…ほんまなん?」
「うん…あいちゃん…ごめんね」
「加護……」
辻は今にも泣きそうな顔をしている。
加護はそんな辻を見て話し始めた。
「ののが…ののがあやまることなんてないよ…ののはののやもん」
「あいちゃん…」
「加護もがんばりますよ、だからののもがんばろうな」
「うん」
圭織は辻と加護を抱き寄せた。
「ありがとう加護、がんばろうね辻」
「「うん」」
- 106 名前:ピコ 投稿日:2001年11月27日(火)17時49分18秒
- 今回のライブは曲数が多い。
何回も歌っているものだけど、やっぱり大変。
何度も音楽を止められては先生の怒声がスタジオ中に響いた。
辻はスタジオの隅のほうで座って見ている。
辻にはそれぞれ空いている時間がある人がそれぞれ教えることになった。
休憩時間には、誰かが辻のところに行って教えている。
正直言って時間はいくらあっても足りない。でも、みんな細かい動きまで
教えてくれている。辻もみんなの真剣さに答えようと必死にがんばっている。
- 107 名前:ピコ 投稿日:2001年11月27日(火)17時49分57秒
- 辻と出会ってから、あんなに必死になってがんばっている辻の姿を初めて見た。
ううん、辻だけじゃない。
メンバーみんな今までにない顔をしている。
今度のステージが終わった時にはみんな今以上に最高の顔をして笑い会っている。
そんな気がした―――
- 108 名前:ピコ 投稿日:2001年11月27日(火)17時50分47秒
- コンサートリハが始まって数日がたった。
その合間に今日はレギュラー番組の収録がある。
楽屋にはメンバー全員ともちろん辻もいる。
そのためかいつも以上ににぎやかな感じがする。
「こらー、つじ、かごぉぉぉ!!!」
矢口の怒鳴り声が部屋中に響き渡る。
「どうしたのさ、矢口」
「ちょっと、圭織からも何か言ってよ」
矢口はそう言うと携帯電話を差し出した。
「うわぁ、どうしたの?」
矢口の携帯の画面いっぱいにキティちゃんやプーさんのシールが
ぎっしりと貼られている。
- 109 名前:ピコ 投稿日:2001年11月27日(火)17時51分37秒
- 「どうしたもこうしたもないよ!これ辻と加護にやられたんだよ」
矢口は相当怒っているのか顔を真っ赤にしている。
「矢口、少し落ち着きなよ、ちょっとしたいたずらじゃんか」
「もう!圭織に聞いた矢口がばかだったよ。圭織はあの二人に甘すぎるよ、
本当に」
「そっかなぁ、圭織はあまり意識してないけど」
「もう、いいよ」
矢口はそういいながら再び辻と加護を捕まえて怒っている。
辻、加護は矢口に怒られてちょっとは反省しているのか少しの間は
静かにしてるけど、また騒ぎ出している。
あの二人は誰にも止められないと思うよ…たぶん。
「ちょっとあんたたち、少し静かにしなさいよ!!!」
―――圭ちゃんがいたんだ
- 110 名前:ピコ 投稿日:2001年11月27日(火)18時02分16秒
- >>99Gripenさん
ほんとに待たせちゃって申し訳ないです(汗
これからはもうちょと早めに更新していきますので
がんばります。
>>100むぁまぁさん
はじめましてレスありがとうございます。
ありがたいお言葉です(泣
でもこれからはあまり待たせすぎないようにしたいです。
- 111 名前:Gripen 投稿日:2001年11月27日(火)22時50分45秒
- このご時世、仕事が忙しいというのは良いことなんでしょうね、お互い。
自分も昨日はめられて、朝帰りになったし。
この間のカキコは、3週間更新されてなかったので、どうしたのかなと。
あの騒動で、書く気が失せたという作者さんも見受けられてので、もしか
したら嫌になっちゃったのかなあなんて思ったもんで。
マイペースの更新でやっちゃってください。仕事に支障が出るとまずいし。
とりあえず、続きが読めて非常に嬉しい限りです。
- 112 名前:むぁまぁ 投稿日:2001年11月28日(水)08時29分21秒
- 私も続きが拝見出来て嬉しいです。
- 113 名前:ピコ 投稿日:2001年12月12日(水)17時50分03秒
- 更新したかったんですけど体調崩してしまいました(汗
出来れば今週中に更新しようとは思います。
>>111Gripenさん
いやいや楽しみに待っててもらえるのはこちらとしても非常にうれしいです。
あまりにも更新遅すぎるときはどんどんレスしちゃってください(笑
そのほうが自分もがんばっちゃうと思うので
>>112むぁまぁさん
本当にありがとうございます。
自分でも早く更新しろよって思うんですけど(笑
読んでくださってる方には申し訳ないです(汗
- 114 名前:Gripen 投稿日:2001年12月16日(日)23時05分11秒
- 無理しちゃいけませんよー。
お大事に。
- 115 名前:むぁまぁ 投稿日:2001年12月18日(火)08時25分47秒
- まぁマターリ、マイペースで行きましょ
- 116 名前:Gripen 投稿日:2001年12月26日(水)23時31分47秒
- ちょっと遅くなりましたがメリークリスマス!。
その後調子は如何ですか?。年末だから、マターリと待ってます。
- 117 名前:Gripen 投稿日:2002年01月04日(金)18時57分28秒
- 明けましておめでとうございます。
なんか猛烈に風邪気味です。
新年になったことですし、マターリと待つことにしましょう。
- 118 名前:ピコ 投稿日:2002年01月05日(土)09時11分02秒
- >>115むぁまぁさん
>>117Gripenさん
明けましておめでとうございます。
ついに更新しないまま年が明けてしまいました(汗
ごめんなさい。
今月は少し暇になると思うので…
本当に待たせてしまってすみません。
- 119 名前:Gripen 投稿日:2002年01月20日(日)21時03分32秒
- ♪どおしてどおして僕たちは、仕事にはまってるのだろ〜。
いい加減下がっていたはずなのに、随分上がってますね。
白板でのゴタゴタに関係して、顎タンがいじったのかな?。
倉庫行き阻止sage
- 120 名前:むぁまぁ 投稿日:2002年01月30日(水)12時31分00秒
- マターリ行くべさ
- 121 名前:名無し読者 投稿日:2002年02月12日(火)00時26分15秒
- ちょとマターリ
- 122 名前:Gripen 投稿日:2002年02月12日(火)23時32分55秒
- 復活?
- 123 名前:むぁまぁ 投稿日:2002年02月14日(木)11時48分57秒
- みたいだね
- 124 名前:むぁまぁ 投稿日:2002年02月26日(火)08時22分47秒
- マターリマターリ
- 125 名前:むぁまぁ 投稿日:2002年03月18日(月)21時16分59秒
- 保全だべさ
- 126 名前:むぁまぁ 投稿日:2002年03月30日(土)14時15分13秒
- 。。。
- 127 名前:ROM 投稿日:2002年04月01日(月)10時13分14秒
- 待てば増える楽しみにも、限界が・・・
- 128 名前:Gripen 投稿日:2002年04月05日(金)00時47分49秒
- そのうち、王大人が現れるかも・・・。
- 129 名前:むぁまぁ 投稿日:2002年04月09日(火)12時31分54秒
- ふむ
- 130 名前:むぁまぁ 投稿日:2002年04月19日(金)08時16分37秒
- 無念・・・にならないことを願ってます
- 131 名前:ROM 投稿日:2002年05月01日(水)22時10分06秒
- 保全・・
- 132 名前:むぁまぁ 投稿日:2002年05月03日(金)15時08分54秒
- ほぜむ
- 133 名前:名無し読者 投稿日:2002年05月26日(日)22時36分51秒
- ののたん・・・
>>むぁまぁさん
ほぜん乙
- 134 名前:むぁまぁ 投稿日:2002年06月03日(月)17時57分31秒
- 1ヶ月ぶりの保全
>>133
乙
- 135 名前:ROM 投稿日:2002年07月02日(火)22時53分57秒
- 保全だけでスレが終わりませんように・・・。
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