060
名無し娘。 投稿日: 2001/04/30(月) 16:59 ID:MaLpCnY.
何もない、いつまでたっても変わる事のないつまらない日常。
俺はいつもそう思っていた。
あの日までは・・・学校から帰って、いつものように2chの羊板で
くだらない書き込みをしてたら、
久しぶりに親父が俺の部屋に入ってきた。「なぁ、今ちょっといいか?」
多少はウザかったが、まぁいい。たまには親父と話するのも悪くない。
「父さん、再婚しようと思うんだ」
俺が小6の時にお袋が死んで、もう3年が経つ。
まぁ反対する理由も別にない。
俺は彼女もいないけど、愛する女がいるって事はすばらしい事だろう。「あー、良かったよ。おまえがそう言ってくれて
今度、相手と会ってくれるか。飯でも一緒に食べよう」親父の再婚相手か。どんなやつだろ?
ヒステリー婆ァじゃなきゃいいんだけどね。「じゃ、よろしく頼むよ」
親父は俺の部屋を一通り見回すとニヤニヤしながら
俺の部屋から出て行った。ちっ、浮かれてやがる(ワラ
つーか、そろそろ寝るか。「おやすみ。梨華ちゃん」
俺は部屋の壁に貼っている大きな石川梨華のポスターに
そう呟いてベットにもぐりこんだ。「彼女がな、ちょっと外では会いにくいそうだ
我が家で会う事になったよ」親父の嫁さん(予定)と会う当日、親父がこんな事を言いやがった。
なんだよ、久しぶりに上手い飯食える予定だったのに。
外で会えないって何様だよ、全く。
ぶつぶつ呟きながら彼女を待つ事1時間。「まだ来ねーのか、嫁さん?」
「んー、仕事が押してるみたいだなー」
「『押してる』って、芸能人かよ(ワラ」ピンポーン
「お、来たみたいだな。じゃ、よろしく頼むぞ」
「あぁ、わかってるよ」親父が玄関まで彼女を迎えに行く。
「すいませーん、遅くなっちゃいました」
「いや、いーんですよ。
こっちこそお忙しいのにわざわざこんなとこまで
来てもらってすいません。さ、こちらへどうぞ」なんだあの変な声(ワラ アニメの声優みたいだな
・・・・・・・・・、ん?
ちょっと待て、あの妙に甲高いアニメ声。
どっかで聞いた事あるな・・・、まさか・・・親父がリビングに戻ってきた。
「紹介するよ。こちらが俺の嫁さんになってくれる・・・、」
「はじめましてー、石川梨華でーす」え?????????????
ちょっと待て、・・・・・・・・、石川?、梨華?
モーニング娘。の?、カントリー娘。の?
親父の再婚相手?「おい、どうしたんだ?」
「あのー、私なんか変な事いっちゃいましたか?」
「・・・・、いや別に」
「もしかして、息子さんは私の事嫌いなんでしょうか?」
「い、いやそんな事は全然ないと思いますよ」
「絶対そーですよ。ぜんぜん喋ってくれないし、
私の事母親だなんて認めてくれないんです。
そーに決まってます。あーん・・・」
「あー、梨華さん泣かないでくださいよ。
あいつの部屋にはあなたのポスターが飾ってあるし
モーニング娘。のコンサートとかにも良く行ってるらしいから
嫌ってるはずないですよ」
「え? ホントですか。嬉しいなー」目の前で、あのアニメ声できゃんきゃん喋りながら
ネガティブとポジティブな行動を繰り返す石川梨華。
マジかよ。マジで本物じゃねーかよ・・・
ちょっと色黒の健康そうな肌。
抱きしめると折れてしまいそうな華奢な身体。黒目がちの美しい眼。
どこを見ても、あの石川梨華がここにいる・・・「おい、いい加減に梨華さんに挨拶しないか」
親父がどこか遠くのほうで叫んでるよう泣きがする。
石川が不安そうにこっちを見ている。俺は・・・・、俺は、どうすればいいんだ・・・?
その後はなんかよく覚えていない。
たぶん、よろしくお願いします、とかなんとか
ごにょごにょ言ったような記憶がある。結局、その日はそれだけで、梨華ちゃんは仕事があるらしく帰っていった。
親父も仕事が忙しいとかで出て行った。
俺は自分の部屋に戻ってベッドに倒れるように寝転んだ。
そして、こちらに向かって優しげに微笑んでいる
梨華ちゃんのポスターをぼーっと眺めてみた。石川梨華が俺の母親・・・・・、か。
そりゃ梨華ちゃんと一緒に暮らせたらいいなと、ずーっと妄想してたさ。
けど、よりによって親父の嫁さんとは・・・ん?! ちょっと待て、俺の親父と夫婦って事は・・・
ま、ま、まさか・・・、せ、せっくす、する、のか?
うげぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!
う、嘘だ! 嘘だろぉぉぉぉぉ!!!!!!俺はベッドから飛び起きてこのやり場のない怒りを2chにぶつけてみる。
【俺のお袋が石川梨華になっちゃったヨ!】
スレを立ててみて、しばらくリロードを繰り返していると
「逝ってよし」・「氏ね」・「糞スレ終了」 etc・・・
いつものように脊髄反射系のレスが返ってくる。
そんな糞レスに混じって、中に一つ49 名前: kei 投稿日: 2001/04/28(土) 23:57
秘密にしなきゃ駄目でしょ!
て、レスが。
ん? まさか、ね・・・それから、数週間。
俺のやり場のない怒りは無視されたまま、時間は残酷に過ぎ、
とうとう結婚式の当日となった。さすがに現役人気アイドルの秘密同然の結婚。
式自体は恐ろしく質素なもので、参列者はどちらからも身内が数人のみ。
これがもし普通の結婚式ならマスコミやら有名人やらで
盛大に祝福されるんだろな、と梨華ちゃんに少し同情した。けど、ウェディングドレスを着た梨華ちゃんはすごく綺麗で、
親父と並んで立っている梨華ちゃんの横顔は、
今までに見た事がないくらいすごく嬉しそうで、
俺は少し奇妙な敗北感を味わっていた・・・式も終わって、3人で家路についた。
「ね、梨華ちゃんはこれから俺んちに住むの?」
「うん、そーだよ。キミの母親だもん、これからよろしくね」
「ま、仕事が忙しいだろうからいつも一緒というわけにはいかんだろうがな、
お前も梨華さんにあまり迷惑かけるんじゃないぞ」
「・・・、わかってるよ」喜んでいいのやら悲しんでいいのやら・・・。
しかし、俺には何よりも切実な問題がある。
梨華ちゃんが携帯で仕事の打ち合わせをしてるうちに
親父を引っ張って二人きりになる「親父、ちょっといいか?」
「なんだ?」
「これは男として大事な問題だから率直に聞くぞ」
「ん? なんだ、何でも言ってみろ」
「そ、そのなんだ、もう梨華ちゃんとは、え、えっちしたのか?」
「ぷっ! なんだそりゃ?!」
「わ、笑うな! これは俺にとって大事な事なんだ!!」
「ははは、ま、そりゃ大事な事かもしれないな」
「笑うな! 答えろ」
「Hしたと言ったら?」
「親父を殺して俺も死ぬ」
「恐ろしい奴だな、これだからオタクってのは・・・」
「で、どうなんだよ」
「まぁ安心しろ、彼女はまだ未成年だ。俺もそこまで飢えちゃいないし、
彼女が成人するまでは大事にとっとくように二人で相談したよ。
彼女は不満そうだったけどな」
「・・・・・・・・」「あれー、何で二人だけで話してるんですかー?
梨華も混ぜてくださいよー!」
「いや、こいつが二人きりで話したいらしいからさ」
「えー、駄目ですよ。家族はやっぱりみんなで話し合わないと」
「・・・」
「やっぱり梨華はここでも放置されるんですか・・・」俺の気持ちも知らないでいきなりネガティブになる梨華ちゃん。
あぁ、俺は俺は俺はぁぁぁぁぁぁぁ・・・
こうして、鬱屈した気持ちを抱えたまま
俺と梨華ちゃんの同居生活が始まったのだった・・・「ただいまー」
テレビを見てくつろいでると梨華ちゃんが帰ってきた。
ふと時計を見ると11時過ぎている。人気アイドルも大変だよなー。「あー、疲れたー。お腹もうぺこぺこ」
「すぐに夕食温めなおすよ。
あ、そうだ。親父今日は帰るのだいぶ遅くなるってさ」梨華ちゃんは相変わらず毎日のように仕事が忙しそうで、
帰宅するのも深夜になることもしばしばだ。
親父も親父で、仕事で帰ってこれない日もたびたびある。
そのせいで俺が料理を作ることがあたりまえになっていた。「ごめんね、お母さんなのにご飯も作れないで」
キッチンに立っている俺に梨華ちゃんが申し訳なさそうに声をかける。
「いいよ、俺が一番暇なんだし。ほら、お待たせ」
「ありがとー、わー、おいしそーだなー。
ね、ご飯一緒に食べようよ」
「俺は先に食ってるから別にいいよ」
「ねー、そんなこと言わないででさー。
お願い、ハンバーグ半分コしてあげるから」つか、俺もそのハンバーグ食ってるんだけど・・・
ま、いいか。
俺も小さいときにお袋亡くして、親父も仕事で忙しかったから
一人で食べる夕食の味気なさは凄くよくわかる。「・・・、でねー、加護ちゃんが言うんだよー
『梨華ちゃん寒い、寒すぎるわ。ほんまおもろないって』
ちょっと失礼だと思わないー? でも、私もちょっと外したかなー、
とは思ったんだけどねー・・・」目を輝かせて楽しそうに今日あった事をしゃべる梨華ちゃん。
今まで家に帰っても一人ぼっちだったから、
いろんなことを話せるのが嬉しくて仕方ないのかもしれないな。「ごちそうさま。すごく美味しかったよ。料理上手なんだねー。
私料理苦手だから尊敬しちゃう」苦手というより作れないんじゃないの?
チャーハンに油引かなかったくらいだもんね(ワラ
というのは心にしまっておこう。またネガティブになられても大変だし・・・「じゃあ、俺片付けておくからお風呂入っておいでよ。
疲れてるでしょ」
「いやっ! 後片付けは私がするの!」
「なんでだよ。俺がするよ」
「私がお母さんだから、するの。しなくちゃいけないの!」
「なんて理由だよ・・・」
「お母さんが後片付けするから、あなたはテレビでも見ておきなさい!」勝ち誇ったように宣言して、
どうだ! というばかりのポーズをとる梨華ちゃん。
俺はその姿に圧倒されてすごすごとリビングに引っ込む。「ふーんふふん〜♪」
鼻歌交じりに洗い物をする梨華ちゃん。
を、あれは「ダディドゥデドダディ」 か?
渋いの歌うなー、としばし感動に浸ってた時・・・ガシャガシャーン!! パーッキーン!
「んきゃぁーーーーーーーっ!!!!」なんだ?! 何が起こった!
俺は慌ててキッチンへ向かう。
そこには粉々に割れている大量の食器と
呆然と床にへたり込む梨華ちゃんの姿・・・「り、梨華ちゃん大丈夫?」
「あ、う、うん」
「怪我はない?」
「・・・・・・・、うっ、うっ・・・、うえーん」
「あれ、ど、どうしたの? どこか痛いの?」
「ひ、ひっく、ごめんなさい。ごめんなさいー」
「別にいいから。ね、ここ危ないから向こうで休もう」
「ひっく、ひっく・・・。あ、あたしぃー、お、お母さんなのに
お母さんなのにぃ・・・。ぐすっ・・・」
「何言ってんだよ。もういいからさ、後、俺やっとくから
梨華ちゃんはきっと仕事で疲れてるんだよ。さ、お風呂入りなよ。ね」
「・・・、うん。ぐすっ・・・・、ぐす」ふぅ・・・。梨華ちゃんをなんとか風呂場へ連れてった後
キッチンに戻ってきた俺は現場の悲惨な状況にため息をつく。
中澤が目の敵にしてたのも少しわかるような気もするな・・・。
諦めの境地で俺は粉々に割れた食器を片付けた。シャブガキがまた私のことを寒いといって笑っていた。
まだ私の恐ろしさがわかっていないようね。
そんなに寒いのが嫌いなら真っ赤に焼けた鉄板の上で
裸足でミニモニダンシングでも躍らせてやろうかしら。
うふふ、シャブガキが泣き叫びながら踊る姿を想像すると
梨華、ジュン ってなっちゃうわ(はぁと)っと、これでいいか。
後片づけを済ませ【石川の黒い日記帳】に書き込もうとしてると
俺の部屋のドアがノックされた。「入ってもいいかな」
ピンクのTシャツをパジャマ代わりにきた梨華ちゃんが
俺のベッドに腰掛けてうなだれる。「あの・・・、さっきは迷惑かけてごめんね。私ってだめだなー・・・」
「え、いや、別にいいよ」
「頑張ってね、頑張ってお母さんになりたいと思ってたんだけど
私じゃやっぱり無理なのかな・・・」
「何言ってるんだよ! 梨華ちゃんはちょっと頑張りすぎなんだよ。
ちょっと疲れてるだけなんだよ。
俺はさ、梨華ちゃんが俺の母さんだって認めてるよ」
「お仕事じゃみんなに迷惑かけて、家じゃあなたやお父さんにに迷惑かけて。
いいところないよね・・・」
「ねぇ、梨華ちゃん、全て完璧にするのは無理だよ。
そりゃ仕事で迷惑をかけるのはいけないのかもしれないけど、
家にいるときは迷惑とか思わないでよ。もっと俺や親父を頼ってよ」
「でも・・・」
「でも、じゃねーよ。家族だろ! 家族は支えあっていくもんなんだよ」
「・・・・・・、そうか。家族か・・・。そーなんだよね」
「そーだよ。落ち込んでないで。ポジティブなんだろ?」
「ん・・・、うん。そうだね。ポジティブポジティブ!」
「ああ、ポジティブ石川だよ」
「ありがと、優しいね」
「ば、ばか。何言ってんだよ。別に優しくねーよ」
「うふふ、照れてるんだ? かわいい」やっと嬉しそうに微笑んだ梨華ちゃんを見て俺は安心した。
が、しばし落ち着いて梨華ちゃんを見てみると、
俺の胸が急に高鳴りだした。
つややかに濡れた髪、俺をじっと見つめる少し潤んだ瞳、
風呂上りのせいかピンクに紅潮したきめ細やかな肌、
着てるのは男物の大きめのシャツのみだ。
すらりと伸びた綺麗な脚がTシャツの裾から伸びている。や、やばい。なんて無防備なんだ。
「ねー、インターネットしてるの?」
「(ごくっ) ん、あ、あぁ」
「ふーん。ねぇ、私にもやらせてよー
娘。の間でも結構流行ってるんだー。保田さんにも
『石川、あなたもファンの生の意見見といたほうがいいわよっ』
って、言われてるんだけど、やり方よくわからないし。
ねぇ、どうやってやるの」梨華ちゃんが俺のほうに向かってくる。
げ、まずいっ! 俺が今見てるのはモー板だ。
【石川ってうんこするの?】とか【石川梨華に対する要望を書きまくれ】
なんてのを梨華ちゃんには絶対見せられない!
どうしよう、Yahooの娘。トピか? いやあそこも濃いな。
M-Seekは、ヲタ過ぎるし・・・
んー、仕方ない。俺は嫌いだがGMに逝くしかないか・・・(この間0.7秒)気づかれないように新しいウィンドウを立ち上げGMを表示する。
これなら大丈夫だろう。「梨華ちゃん、椅子に座ってよ」
「うん、ありがとう。この、マウスっていうのを使うんだよね」
「そう、このボタンを・・・」濡れた髪の毛からほのかに香るシャンプーのいい匂い。
しばし陶然となって梨華ちゃんから発する香りを胸いっぱいに吸い込む。
ほえ〜、いい匂いだなぁ〜。
梨華ちゃんは真剣な顔でレスを読んでる。
ほえ〜、めっちゃかわいいなぁ〜。
ふと別のほうに目を向けると俺は愕然となった。
え・・・、ブラジャー、してないのか?
そう、背中のラインのどこにもブラジャーの線がないんだ。
もしかして、生乳・・・・・・・・・?
当然視線はTシャツを押し上げている豊かな膨らみの頂点へ。
あ、あれは。ち、乳首が透けてる・・・ネェ、リカチャン、モシカシテオレヲサソッテルノ・・・?
い、いかん!
梨華乳を意識した瞬間、俺のちんこが急速に硬度をあげ始めた。
もちろん同時に急角度に上昇しようとしている。ひっ、鎮まれ、俺!
梨華ちゃんは俺の母親だろ。つか、こんなの見られたら。
「ひーん、最低ですー」って泣きはじめるに違いない。
鎮まれー! 頼む、鎮まってくれー!もちろん頭ではいくらわかってても鎮まるわけがない。
俺が急に静かになって不思議に思ったのか、
梨華ちゃんが不意にこちらに顔を向けてどうしたの? って瞳で首をかしげる。
うひー、た、頼む。俺を見ないでくれー。
俺は視線を合わせないように目を伏せる。
梨華ちゃんは不審に思うかもしれないが仕方ない。緊急措置だ。
が、そこに飛び込んできたのはTシャツの裾からすらりと伸びる生脚。
や、やばい逆効果だ!
俺のちんこはもうギシギシいうくらいカンカンに硬くなって天を仰ごうとしている。
心なしかカウパー液も滲み出しているようだ・・・
いかん! こ、このままでは暴発してしまふ!!「見て見てー、
ほら、ファンの人が石川最近頑張ってるね、って誉めてくれてるよー」GMの糞レスなんてこの際どうでもいい。
頼む、梨華ちゃんこっちを振り向かないでくれ。
振り向いた拍子に、あぁ、生乳が、生乳がぶるんと揺れるんだよぉ〜!!
このままではマジ暴発の危機だ。考えろ、考えろ俺。
この窮地を脱出するのは・・・、そうだ! あれなら!
俺はすがるように彼女の顔を必死に思い浮かべた。, , 、、、、、、、、
〃 | | | | | | | | | | |
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|. (6 つ |
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ゝイ \__/ | < 落ち着きなさいよっ!!
|\. ・ / \_________
/  ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ(保田のリーゼント 保田のリーゼント 保田のリーゼント)
(保田のリーゼント 保田のリーゼント 保田のリーゼント)
(保田のリーゼント 保田のリーゼント 保田のリーゼント)
(保田のリーゼント 保田のリーゼント 保田のリーゼント)
(保田のリーゼント 保田のリーゼント 保田のリーゼント)
(*繰り返し×3)よし、少しずつ勢いがなくなってきた。
もう一息だ。頑張れ、俺。(保田のリーゼント 保田のリーゼント 保田のリーゼント)
(保田のリーゼント 保田のリーゼント 保田のリーゼント)
(保田のリーゼント 保田の・・・・「ねー、どうしたの? 気分悪い? 顔が真っ赤だよ?」
俺が(保田のリーゼント)に気を取られるうちに
梨華ちゃんが不意に上目遣いに俺を見上げ額に手を当てる。
柔らかくて少しひんやりとした冷たい手。
ふ、ふぁあ、いかーん!!!!!!!!!!!!!!!!!(びくぅっ!)
・・・・・・・・・・・・、あ。ちょこっと逝っちゃったみたい・・・・・・・・(ナミダ
「り、梨華ちゃん! 俺なんか飲み物取ってくるわ!」
「あ・・・・」梨華ちゃんが何か言いかけようとしたが、俺は何も聞かず
脱兎のごとく部屋を出てトイレに駆け込んだ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ふぃー。梨華ちゃん気づいたかな。
まずいなー、どうしよう・・・。
パンツを洗濯機に放り込んでこれからのことを考える俺。「あれ? こんなところにいたんだ。どうしたの」
「ん? いやちょっとついでに洗濯物取り出しておこうかな、と・・・」
「なーんだ。そっかー、気分悪くなったのかと思って心配しちゃった」
「い、いや大丈夫だよ。そろそろ寝なきゃ。明日も仕事だろ。
俺も学校あるしさ」
「あ、そうだ。ごめんねー、遅くまでつきあわせちゃって」
「別に謝らなくてもいいよ。じゃ、おやすみ」
「うん。おやすみなさい」はー、これでやっと解放される・・・。
疲れた。もう疲れた・・・・。と、その時、不意に頬に暖かいものが触れた。
チュッ ?
「あ、・・・・・・・・・・・」
「これは今日励ましてくれたお礼よ。嬉しかった。
ありがとう、おやすみー」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
結局、その場で石のように固まった俺がその場から
動けるようになるまで、実に30分以上かかったのだった。これからもこんな毎日が続くの?
リカチャン・・・。オレ、ツライヨ・・・ (ナミダ「ねぇ、確か明日誕生日だったよね」
いつものように親父が出張で家にいないので、
今日も梨華ちゃんと二人で夕食を食べている。「あー、そっか。そーいや明日誕生日だわ、俺。
すっかり忘れてたよ。
ありがと、梨華ちゃん覚えてくれてたんだ。すげー嬉しいよ」
「へへーん。こー見えても私、物覚えいいんだよー」相変わらず意味のないことで威張る梨華ちゃん。
ウソつけ、公式プロフィールに『短所 記憶力がないこと』って
書いてあるじゃねーかよ(ワラ
ていうのは心の中だけにしまっておいて、と。「明日はオフだから一緒にいられるよ。
ねーねー、誕生日プレゼント何がいい?
何でも言っていいよ。お母さんにどーんと任せなさーい!」梨華ちゃんはきらきら光る瞳で、今か今かと
希望のプレゼントの答えを待ち構え俺を見つめる。
おいおい、梨華ちゃん。あんた自分が何言ってるのかわかってんの?
この俺が『G-SHOCKのMRG』とか素直に言うとでも思ってんの(ワラ
ま、そーゆーところもかわいくていいんだけどね・・・。つか、欲しいものかー。んー・・・・・・
とりあえず『梨華ちゃん!』ていうベタな希望もあるのだが、
言ったところで梨華ちゃんのギャグより寒い結果に終わりそうだな。
他には、『梨華乳揉み券10回分』・・・。
これなら多少ギャグになるかもしれないな。
よし、これを第一希望にしとこう。
あとはー、『メイド服着てもらって首輪を俺に引かせる』とか、
まぁ、「コスプレしてよー」ってノリで頼めばなんとかなるかもしれないな。
これが第二希望で・・・「ねー、まだ決まらないの?」
「・・・・・・・・・、えっ?」
「欲しいものいっぱいあるんだ。結構欲張りやさんなんだね」
「え、いや・・・。あ、そうかも・・・」
「じゃあ、私があなたの欲しいもの当ててあげようか?」
「はぁ?」
「この間、飯田さんに読心術教えてもらったから
結構当てる自信あるんだよー」つーか、飯田の読心術って何?
ひょっとしてただの電波の事?俺の思惑を脆くも崩し、
自信満々であれこれ自分勝手な想像を繰り広げてる梨華ちゃん。
いくら頼れる先輩だからって、お願いだから
飯田を見習わなくてもいいよ・・・。「じゃじゃーん。
では、あなたの誕生日プレゼントの希望を発表しまーす!
じゃかじゃかじゃかじゃーん♪・・・」一人でドラムロールの物マネを繰り広げる梨華ちゃん。
あっけにとられて呆然としてる俺。「プレゼント希望の品は・・・
『お母さんの手料理が食べたーい』でーす!」
「はぁ〜?」
「あれ? 違った?」
「・・・・・・・・・・・・・・」ちょっと待て!
梨華ちゃんこの間「料理は苦手」って言ったんじゃねーか!(>>223参照)
おまけに、あの後の惨状を覚えてないというのかよー!!
ってのは心の中にしまっておこう・・・。
絶対ネガティブモード全開になるに違いない・・・。「ねー、ほんとは当たりでしょー?」
「あ、えーと、その・・・、当たり、だと思う・・・」
「やったー! ほらー、すごいでしょ。ねー、すごいでしょー!!」
「・・・・・ん、うん・・・。すごいねぇ・・・、梨華ちゃん・・・」
「へへー! お母さんはあなたのことなんでもわかるんだよー!! 」
「ハハハ・・・、スゴイヤ・・・」狂喜乱舞して、別の世界へ逝ったかのように
一人で盛り上がってる梨華ちゃん。
笑顔で喜ぶフリをしても、頬がぴくぴく引きつるのを隠せない俺。明日、俺は何を食わされるんだろう・・・
つか、無事に料理はできるのだろうか・・・あぁ、俺はどうすればいいの?
オシエテヨ・・・、リカチャン・・・・・・・(ナミダ「誕生日おめでとう。
俺は仕事で帰れないが、梨華に祝ってもらえ。
お前もそっちの方が嬉しいだろ。
ただ、誕生日のプレゼントに『梨華』なんてベタなことは言うなよ」学校からの帰り道、親父からメールが届いた。
親父、さすがだ。俺の事をよくわかってやがる(ワラ
しかし、今日も梨華ちゃんと二人か・・・。
いやまぁ、嬉しいんだけど、手料理はどうなるんだろーなー。
【梨華の時間】にも「料理:できません」て<strong>で囲ってあったぞ。
梨華ちゃんが作ってくれるのなら
チキンラーメンとクノールカップスープだけで俺的には充分なんだけどな・・・「ただいまー」
「お帰りなさーい」俺が玄関のドアを開けると、
梨華ちゃんが満面の笑みを浮かべて出迎えてくれた。
髪はお下げにしてバンダナでくるっと包んでる。
ジーンズとTシャツの上には、子猫のイラストのピンクのエプロン。
はう〜、なんつーかもうこの世のものとは思えないほどかわいいっす。
・・・、俺はもう氏んでもいいよぉ・・・。「今ね、料理作ってる最中なんだー。もう少し待っててね」
をぉっ、あの、あの石川梨華が俺のためだけにーーーー!
神様すいません、昨日僕は梨華ちゃんの手料理と聞いて
少しでも不安になったことを悔い改めます。
そしてできることなら、梨華ちゃんが素晴らしい料理を作れるよう、
神のご加護を。「ねー、梨華ちゃん。キッチン行ってもいい?」
「んーん。こっちきちゃダメだよ〜。いい子だからおとなしく待ってなさい!」
「そんなこといわないでさー、ちょっとだけいいからさー」
「えー、なんか恥ずかしいよ」
「お願い!」
「もー、しょーがないなー。甘えんぼさんなんだから」目の前に広がる目くるめく光景。
梨華ちゃんが包丁握ってる。お皿並べてる。お湯沸かしてる。
あぁ、神様! この世に天使は存在しました。
我が生涯に一片の悔いなし!!!
俺は感涙に咽びながらもせっせと料理を作る梨華ちゃんを見守る。「梨華ちゃん、一人で大丈夫?」
「うん、この日のためにね、
ひとみちゃんに料理のやり方特訓してもらったんだよ。
どーんと任せといてね〜」おぉっ、いしよしかよーーー! めちゃ萌えるぅー!!!
【●(#´▽`)´〜`0 )Love〜いしよし●】のブラインド・ウォッチメイカーが
作るような、妖しいいしよし世界を想像して俺の脳内妄想が爆発する。「梨華、こんなこともできないの?」
「・・・・、ひとみちゃん、ぐす、ごめんなさい・・・(すでに半泣き)」
「ふふっ、そんな顔しないでよ。虐めたくなるじゃん」
「いや、やめてっ!」
「かわいいね、梨華。お仕置きだよ。ほら、服を脱いで」
「いやぁっ! お、お願い、ひとみ・・・、ちゃん・・・ひぁっ!」俺の脳内で、両手を縛られ吉澤の執拗な愛撫を受けた梨華ちゃんが、
涙目になりながらも熱い吐息を漏らしはじめた時・・・「できたー!」
次々に料理をテーブルの上に並べる梨華ちゃん。
なんかすげー料理の数なんですけど。
さらに中央には誰が食べるのかというくらいでかいケーキが
どーんと置かれてる。
んー、見た目にも完璧だし。問題は味ですな。
俺がそう思って箸を伸ばしかけたとき・・・「まだ食べちゃダメ!」
「へ?」
「えーっとね、これからお祝いの歌歌うの」も、もしかして・・・、あれか? あれなのか?
「へやぁっぴばぁーしゅでぇぃ ♪
はぁっぴぃヴぁーすどゅえぃ ♪
はぁっぴばぁーすでぇいっ! いえーぃ♪」くぅーっ。アカペラの生ハピバスだよぉー(感涙)。
これだけでも最高のプレゼントだよ。
ヲタ心に火がつき俺のテンションも一気に盛り上がる。「あぁーっしったはあーっしたぁのかぁーっぜがっふくっ♪」
「っひゅっひゅ〜♪」ライブの時のように叫び声を張り上げる俺の身体に
少しずつ異変が起こり始めてることに気づく。
あれ、なんか俺変だぞ。背中に嫌な汗が流れてる。
頭もぼーっとしてきた。ま、まさか。梨華ちゃんの歌声のせいなのか・・・?
再び【梨華の時間】でも「歌唱力:音痴な歌手はたくさんいます」と
<strong>で囲ってあったっけ・・・
俺は絶望的な気持ちで飛び跳ねながら歌う梨華ちゃんをうつろに見守る。
考えてみれば、本体のソロパートは「ほいっ!」みたいな
飛び道具の扱いしか受けてないわけだし・・・
うぜぇよと思ってたあさみやりんねは梨華ちゃんの歌声の緩衝材として
必要不可欠な存在だったわけだ・・・ちびまるこ並みのどろどろ線を背中にしょって
そろそろ薄れ逝く意識も限界に差しかかろうかという頃。
ついに、例のフォークダンスのように輪になって
ぐるぐる回る振り付けとともに梨華ちゃんの歌声が止んだ。「えー、次はアンコールにお答えして『理解して!>女の子』を歌いまーす」
げ、冗談じゃねー。これ以上は俺の身に危険が・・・
「り、梨華ちゃん。あの、そろそろご飯食べないと冷えちゃうよ」
「あー、そっかー。ごめんねー。じゃ、食べようか」
「うん、そうして。お願い・・・」
「? ワインも買ってきたんだよ。乾杯しようよ」
「え、俺ら未成年なのにいいの?」
「今日だけは特別だよ。お母さんが許します」
「はは、ま、それじゃいただきまーす」
「お誕生日おめでと」「「かんぱーい」」
「梨華ちゃん、すげーうまいよ。プロみたいだ」
「へへへー、そーでしょ。私、今日のために頑張ってたんだからねー」
「いやマジ美味い。見直したよ」
「何それ、『見直した』って! さては私の事馬鹿にしてたでしょー」
「いや、そーいうんじゃないんだけど・・・」誰だって心配するよな、と独り言を呟きかけた時、
今まで気にもとめなかった梨華ちゃんの細い指先に
バンソウコが無数に巻かれてあるのに気づいた。はっとして目を上げると、ちょっと照れくさそうにはにかむ梨華ちゃんの顔。
「あ、あのね、これ・・・、私料理得意じゃなかったから、
ひとみちゃんに教えてもらってる時にいっぱい失敗しちゃって・・・」・・・・・・・、梨華ちゃん・・・・・、ありがとう。
俺のためにこんなになるまで努力してくれたんだね・・・
俺、俺、世界一の幸せものだ・・・
涙で目が曇って料理が見えないや・・・・・・・・「もう、何泣いてるの? 料理合わなかった?」
ふわっとした春風のような笑みを浮かべて俺を見つめる梨華ちゃん。
ちくしょーちくしょー! 俺の親父の嫁さんじゃなかったら・・・・
やりきれない怒りを胸に押し殺し、
俺はいきなりワインをぐびぐびと飲み干した。
かーっと腹に熱いものがこみ上げてくる。
と同時に目の前の梨華ちゃんの顔がぐにゃぐにゃ揺れ始める。「あーっ、ダメ!!。そんなに一気に飲んじゃー・・・・」
「きゅー・・・・・・・・・・・・・・・・・・」梨華ちゃんのびっくりして泣きそうな顔を視界のふちにとどめながら俺の意識はゆっくりと薄れていった。
・・・・・・・・・・・・・・
んー、頭痛て・・・。あれ、俺どうしたんだろ・・・
辺りをふと見回すと、
どうやらあのままぶっ倒れてソファーに寝かされてたみたいだ。
梨華ちゃんは俺の傍らでソファーもたれ掛ってすやすやと眠ってる。
その寝顔はまさに天使のように穢れなく美しい。
日頃あんなに忙しいから、疲れたんだろうな。「んー、むにゅむにゅ・・・・、飯田さん、ごめんなさい・・・・」
ふふふ、夢の中でまで怒られてるのかな?
梨華ちゃんらしいな。
俺は自分に掛けられてた毛布を梨華ちゃんにそっと掛けなおし「梨華ちゃん、今日はありがと」
そう呟いてほっぺにキスをした。
「今日は久しぶりに早く帰れるから外で食事でもしようよ〜
授業終わったらメールしてね。待ってるよ ( ^▽^)」昼休みの時間に梨華ちゃんからメールが入った。
たまには外で食べるのもいいけどマスコミとかは大丈夫なのかな・・・
もしも見つかったら、安倍のときのように
「プレステしてただけなんですぅ・・・」なんてコメント流して
モ板で「石川ってプレステするの?」 「しないよ」みたいな
糞スレが乱立する事にならなきゃいいけど・・・でも、二人でディナーかー・・・
こ洒落たフレンチとか食ってたら、
どうみても俺たちは普通の恋人に見えるんだろうな。
周りのヤツうらやましがるだろな。
あーっひゃっひゃっひゃっ!!!「梨華ちゃん、君の瞳に乾杯」とか言って、ワイン飲みながら
いろいろ話して、「ごめん、なんか酔っちゃったみたい・・・」とか
言って梨華ちゃんが俺を熱っぽい眼差しで見つめて、
「大丈夫? 少しその辺で休んでいこうか?」とか言って
梨華ちゃんの肩を優しく抱いて暗闇に妖しく光るネオン街の方へ
足を進めて、「わ、私そんなつもりじゃないのに・・・」とか梨華ちゃんは
口で入ってるのに身体は全く嫌がってなくて、「親父には黙って
おくから」とか言って許されぬ禁断の愛にのめり込んでいって・・・とか相変わらず激しい脳内妄想を展開しているうちに、
あっという間に放課後になった。「授業終わったよ! どこで待ち合わせする?」
俺がメールを送り終えた瞬間、
間髪いれず梨華ちゃんからTELが入った。「今、学校? ・・・ごめん。外でお食事は中止なの・・・」
「学校だけど。え、食事なしなの?」
「ごめんねー。あ、それでね・・・(うん・・・、わかってるよ・・・)
今すぐ帰ってこれる?」
「あ、ああ。今帰るとこだけど・・・」
「(・・・うん・・うん)それでね。帰りにアロエヨーグルトとナタデココ
買ってきてほしいんだけど・・・」
「はぁ? 梨華ちゃん、そんなの好きだっけ?」
「(・・・え? あげパン?)あげパンもね、買ってきて・・・」
「なんだよそれ? わけわかんねー」
「ほんとにごめんね・・・」
「ちょっとむかついた。つか誰かいるの? そこ」
「(がたがたいうとらんと早よ帰って来いって言えや!)
(ったく、使えない女れすね〜)
(・・・、だって・・・)・・・・・・・・・・・・・」
「おーい、梨華ちゃーん。どーしたのー!」ブチッ ツーツーツー
はぁ? と言う間も与えられず唐突に電話が切れた。
なんだか要領を得ない電話だなー。
は! まさか、梨華ちゃんの身に何かあったのか?いかん! 一大事だ!!!
俺は自転車のペダルを漕ぐ足に力をこめ、
夢中で自宅までの道のりをひた走った。