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名無しっぺ 投稿日: 2001/06/24(日) 18:26

「け、結婚!?俺がかぁっ!?」

「そうだ。昔っからの付き合いの、あの家に養子に行け!」
俺は親父に突然こんな事を言われた。俺はいわゆる「ヤクザ屋さん」
の親分の一人息子だ。とは言えウチは他とは違ってこれといった
あくどい事をやってるわけでもなく、ただ単にはるか昔の
ご先祖様の恩恵(?)に預かって生活しているだけなのだ。
そうやってごくごく平凡に生きてきた俺が、「結婚」する事になるなんて
・・・しかもあった事もない女と。いつの時代だってんだ。
しかし、、これが俺の新たな人生のターニングポイントになるとは・・・

「結婚なんて誰がするかよっ!」

「それが先代の遺言である!式は今日行われる事になっておるが・・・」

「待て!待てよ親父!俺はそんな事ひとっことも聞いちゃいないぞ!」

「言えば断るに決まっとろうが!」

「な・・・あ、あのな、馬鹿言うなよ、俺、高校卒業したばっかなんだぜ!?」

「おあいにく!!ワシ、極めてマジ」

「おいっ!たかが先代の遺言でくらいで自分の息子を売るのかよ!
 鬼!悪魔!馬鹿野郎!!」

「とにかくすぐ出かけるぞ。おい、助八。こいつの支度、手伝ってやれ」

「へい!」

「親父!おい!待ってくれ!そんなのってありかよーっ!!」

俺は結局何も出来ず、親父の子分達にされるがままになり、気付けば
袴を着せられて式の会場にいた。

「どうも。お待ちしとりやした!」

門の前にはすでに大勢の関係者
(まぁ、「アレ」な人達なんだが)が集まっており、
その内の一人が俺と親父達を迎え入れてくれた。

「ううむ、さすがはワシの子。死んだ母さんにも一目・・・」

(勝手に言ってろクソ親父)

その時にはもう俺はあきらめの境地に立っていて、
素直に従おうと思い始めていた。というのも、
俺の頭にはちょっとした考えが浮かんでいたからだ。

(・・・親父の面目がつぶれる様な事はしたくないし・・・
 会った事もない女と一緒になるのは嫌だし・・・
 だいたいどうせブスなんだろうし、いびりまくって
 あちらさんから離縁してもらえりゃ・・・
 俺は晴れて自由の身・・・ん?)

そんな考えを巡らせながら屋敷に入り、大広間を開けると・・・俺の前には
大勢の人間と、金屏風の前で深々と頭を下げている女性が現れた。

(・・・・・・なんだよ、結構美人じゃねぇのか!?)

彼女を見た俺の第一印象がこれだった。
そして、彼女の第一声はこうだった。

「お初にお目にかかります。中澤隆一郎が娘。裕子にございます」

「は、はぁ・・・」

俺はすでにその場の雰囲気に飲まれてしまい、
さっきまでの考えはどっかに吹き飛んでしまった。

(こりゃどう見ても、年上だ!・・・にしてもまぁ、
悪くはない・・・いいや!こんなオバンは趣味じゃねぇ!)

結局俺は大人しく座って式が終わるの待った。

その日の夜。俺は式を挙げた中澤家で、でっかい風呂に
一人で入っていた。

「今や敵陣に一人か・・・しっかしまぁでかいのは家だけ
 じゃないんだな・・・
 うっ、そろそろあがんないと、のぼせそうだな、っと」

                 ザバァッ

十分に温まった体を浴槽から出した瞬間、俺の顔のすぐ前、
湯気でよく判らなかったが、そこには裕子が裸で立っていた。

「ぬああああっ!?」

「どないしたん?『アンタ』!?」

あまりの驚きに俺はもう一回風呂につかる事になってしまった。

「あ、あんたにゃ恥も外聞もないのか!?」

俺が背中を向けながら顔を真っ赤にして声を荒げると、裕子の方はいたって
当たり前の事といった風にこう言った。

「私らはもう夫婦ですから・・・照れる事なんてありません」

「!?俺は認めてないっ!」

体はますます熱く、赤くなる。

「でも、私はちっちゃい時から、決められたあなたを待ってました。
 まだ見ない内にも恋をして・・・あなただけと・・・
例え十も歳が違っても・・・」

「!!あんた28か!!」

「ええ・・・私が十の時、あなたが生まれ・・・先代同士が許婚に・・・」

その時の俺にはなぜか裕子の声が遠くに聞こえた。

「・・・でも、本当に、思ったとおり、いえ、それ以上のお方
・・・?あなた?
 !!あっあんた!?」

          ブクブクブク・・・・・・

完璧にのぼせてしまった俺は湯の中に沈んでいた。

うっすらと見える天井の明かり。床の冷たさが体に心地いい。

「・・・ん・・・!?」

「あなた、お水、飲みます?」

「う、うん」

まだ頭がぼーっとする。だが俺はそこで妙な違和感に気が付いた。

「! んんっ!?」

俺は慌てて上半身を起こし、頭の中で確認をした。

(服、着てる・・・?と、いうことは・・・!?)

「はい、お水」

水を持ってきた裕子も『それ』に気付いたようだった。

「あっ・・・ごめんなさい。でもあの場合仕方ないでしょ?」

「ああああっ!やっぱりアンタが俺に、俺のっ、
 ふ、服を・・・パ、パンツもぉ!?」

「夫婦やもの、構わへんでしょ?」

「・・・認めないね!」

俺がはっきり言い切ると、裕子もはっきりと言い切った。

「待ちます。認めてくれるまで」

「・・・!」

二人きりの風呂場で一瞬時が止まった。

「・・・・・・」

俺は一気にコップの水を飲み干すと、すぐに風呂場から出て行った。
更にその日の深夜。俺は用意された裕子との部屋では寝ず、長い廊下
の端っこで薄い毛布一枚にくるまっていた。

「へーックション!!」

(あー寒い・・・だからといって誰があんなヤツと
 一緒に寝るかってんだ!
 守れ童貞夜明けは近い!・・・にしても、あれじゃまるで
 ヘタなAV・・・
 !!誰か来た!?おっと、寝たふり寝たふり・・・)

裕子がこちらに向かってくるのが見えたので、俺は目を閉じて
知らんふりを決め込んだ。

(!?)

「・・・風邪をひかないように・・・お休み、アンタ・・・」

裕子はそれだけ言うと、長い廊下を戻っていった。

そして数日後・・・

「おかわり!」

気が付くと俺は中澤家での暮らしに慣れていた。

「はい、ただいま」

箸を咥えながら飯を待っていると、裕子の父親が訊ねてきた。

「なぁ、○○君、最近仲良さそうやないか。ん!?」

「いやぁ、そうでもないんすけどねぇ・・・」

「ところで二世の誕生は早い方が何かと・・・」

「人をパンダみたいに言わんで下さい!

「しかしやね、君の父上もそれを楽しみに・・・」

「あーもうっ、飯はいらねぇっ!散歩に行って来るっ!」

俺は親父さんの話が嫌で外に出た。実は理由はそれだけでは
なかった。頭を冷やしたかったというのもあったのだ。

大通りを歩きながら、俺は黙々と考えていた。

(まったく情けねぇな、俺。あれだけすぐに出て行こうと思ってたのに、
 なんでキッパリ出て行けないんだ!?)

すっかり考え事に夢中になり、俺は背後の気配に気が付かなかった。

「ちょっと、兄さん!あんた、○○一家の・・・」

その声に振り向く俺。目の前には振り上げられた木刀。
        ドガッ
気付いた時には側頭部に衝撃が走っていた。

「へへへ・・・世の中油断大敵ですよン・・・」

「一人でこんなところをブラブラしてるのがいけないのよぉ」

明らかに下っ端に違いない男二人が、
下卑た笑いを浮かべていた。

「なんだてめぇたちゃ・・・痛ぅ・・・」

方膝を立てた状態でも、俺は余裕ぶって見せた。

「アンタに痛い目にあってもらいたいんや」

その声はずらりと並んだ下っ端たちの後ろから聞こえてきた。

「誰だ?アンタ・・・」

  ガツンッ   

「ぐっ!・・・またかよ・・・」
ふらつく足取りでようやく立ち上がったと
思った瞬間、また俺は殴られた。
今度は耐えられず、地面に倒れてしまった俺に、
下っ端の一人が言った。

「よーっく聞け、小僧!おめぇさえいなけりゃな、裕子さんは
 この、寺田のダンナと夫婦(めおと)になるはずだったんでい!」

「・・・ふぅん・・・それで嫉妬の腹いせ・・・か?」

「しっかし、てめぇら、あんましみっともいいもんじゃねぇなぁ!?」

俺は体中に無理矢理力をいれ、両手を胸の前で握った。
つまりはファイティングポーズだ。負けるのは目に見えていたが、
ヤクザの息子として、引く訳にはいかなかった。

「んだとぉ!?このガキャぁ、なめやがってぇ!」

「・・・おい、お前ら、やってもうてええぞ」

寺田とかいったその男は、えらそうに和服の裾をヒラヒラさせながら、
手下どもに命令した。俺が覚えてるのはそこら辺までだ。
そっから先はよく覚えていない。ぶん殴るのと、
殴られるを避けるので精一杯だったからだ。
当然、その頃裕子がどうしてるかなんて考えてなかった。

一方裕子の方は・・・

裕子は家でひたすら夫の帰りを待っていた。
心配そうな裕子の様子を見て、組の若い者が声をかけた。

「あっ姐さん。若ダンナはまだですかい?」

「ええ・・・悪いけどアンタら、裏を見てきてくれへんか?」

「へいっ!」

すぐに若い者は外に出て行った。

(嫌がられているのは承知の上・・・せやけどアンタ・・・私は・・・)

裕子がそう思ったすぐ後、さっき外に出た若いのが
血相を変えて帰ってきた。

「た、大変だ姐さん!わっ、わわわわ・・・若ダンナが!!」

「なんやて!?あの人が!?」

どうやら俺は死なない程度にボコボコにされたらしく、
なんとか中澤家に帰ることが出来た。
すぐに組の若い奴が俺に気付いて、俺は怪我の
手当てをしてもらい布団で寝ていた。
体のいたるところで痛みを感じる。
医者には当分動くなと言われた。まぁ、当然だ。
骨が折れるまではいかなかったものの、口の中は切るし、
頭に受けたダメージは相当のものだった。
布団の中にいる俺は寝ていると言うより
意識を失っているだけといった方がよかっただろう。

裕子は寝室に入るなり、ボロボロの俺を見ると、
顔を真っ青にして俺の枕もとに駆け寄ってきた。

「・・・どうしたん・・・?」

「ヘイ、四苦八苦でお戻りになったご様子で・・・」

かすかに組員の声がする。

「誰がこんな・・・」

裕子の悲痛な声も聞こえてくる。

「はぁ、それが何度聞いても、一言も
答えてくれませんで・・・」

「誰であろうとあたしの亭主をこんなにした
ヤツは・・・容赦せえへん!」

俺の目線からでは裕子の顔はよく見えなかったが、
ただ、きつく握った拳だけははっきりと見えた。

やっと一週間経った。
まだ怪我は完全に完治していなかったが、
俺は医者も驚く回復力で、自力で動ける程度まで
立ち直る事が出来た。それというのも、
裕子の必死の看病によるものだ。
ここ数日、裕子は寝る間も惜しんで俺の世話をしてくれた。
メシやら包帯の取替えやら、ありとあらゆる世話を。
まるで、母さんのように・・・

怪我してから一週間経ち、俺は一人で歩ける程度まで回復した。
そしてのどかなある日の昼下がり、俺は縁側で空を眺めていた。
いつもなら誰かに支えてもらいながらここまで来るのだが、
いい加減一人で動き回りたいと思い、
その日俺は誰にも頼らずに縁側に来た。

「・・・いい天気だな・・・ん?」

ドタドタと足音が聞こえてきた。
大慌てで走ってきたのは裕子だった。

「ちょっと!アンタ!まだ無理したらアカンて!」

「なんだよ・・・もう平気だって・・・あんたのお陰でさ」

「でも・・・」

「いいんだよ、もう大丈夫だから。
 それより・・・あの、前に言おうと
 思ってたんだけどさ、その・・・
 キツイ事ばっか言って・・・ごめんな」

こんなに素直に気持ちを伝えたのは、
今までの人生で初めてだろう。

「・・・・・・」

裕子は俺の言葉にただ、微笑で答えてくれた。

「あんた、俺と一緒になる前・・・好きな男、いたんだろ?」

俺は裕子に向けていた顔を再び庭に戻した。

「えっ・・・どういう事?」

「・・・・・・隠す事なんてないだろ・・・」

「アンタに隠し事なんて・・・ある訳ないやないの・・・」

裕子は俺の背中にそっと身体を預けた。

「よしな!寺田のダンナが泣くぜ・・・!」

俺は肩に乗せられた裕子の手を払いのけながら言った。
裕子は『寺田』の名に明らか動揺していたが、
それを言葉に出さず、黙って自分の部屋に戻っていった。

(やっぱりな・・・口じゃ俺しかいない
 みたいな事ばっか言ってっから!)

「ったく、ああもう!あんな女こっちから願い下げだ!
・・・・・ったく、ホント、情けねぇな・・・」

俺は妙な自己嫌悪に陥っていると、また背後に気配を感じた。

「あの・・・」

「あ、おじさん・・・ははっ、やばいとこ見られちまったな・・・
 なんか、結局、俺の方が・・・片想いだったみたい・・・」

俺が自嘲的な笑みを浮かべながら言うと、
親父さんは泣きそうな顔で俺にこう言った。

「い、いや、わしが・・・わしが・・・
 許してくれ!わしが悪いんや!!」

「へ?お、おじさん?なっ、なんだよ!?」

泣きながら土下座して謝る親父さんを見て、
俺は慌てて親父さんに駆け寄った。

「すまん・・・わし、見てられへんかったんや・・・
キミと仲むつまじく出来へん娘が不憫でな・・・
で、寺田のに頼んで、一芝居うってもろうた
のは良かってんけど・・・そしてらあいつら
やり過ぎおって・・・」

「おじさん!あやまんのは俺の方だ、
変に意地はってみっともねぇ真似を・・・」

俺が更に言葉を続けようとしたとき、
またドタドタと足音が聞こえてきた。
ただ、今度は人数が多かったが。

「てっ、てぇへんだ!親分!!
 ゆっ、裕子姐さんが!」

「なんやと!?裕子がどうしたんや!?」

親父さんはさっきまでの泣き顔から一転、
ヤクザの親分の顔になっていた。

「仇討ちだとおっしゃるから皆で付いて行くと
言ったところ・・・振り切ってお一人で寺田へ」

子分の一人が息をきらせながら言った。

「なんで止めへんねん!?」

「そ、それがドスを振り回して『邪魔すると
ぶった斬る』って・・・」

「さらに言えば『幼なじみの縁切ってくれる!
あのアホ!』とも言ってました・・・」

「おじさん、俺が行って連れ戻してくる!」

裕子がそこまでしたのも、元はと言えば
ふがいない俺の責任でもある。
俺は自分でも良くわからない責任感から、
自ら裕子を連れ戻す役を買って出た。

「しかし、キミはまだキズが・・・」

「これくらい蚊が刺したのと変わんねぇよ!
それより『キミ』なんてぇのは良くねぇな、
『おとっつぁん』!」

「くぅぅぅっ、なんて頼もしいんや!じゃあ裕子の事は任せたで!」

親父さんは再び泣き顔になっていた。

「若親分!ご案内いたしやすぜ!」

「おう!頼むぜ!」

俺は中澤一家を引き連れ、寺田一家前まで行った。
多分、他の人間から見れば、俺たちは恐すぎる一団だった事だろう。
門の前まで行くと、見張りが一人立っていた。
ああ、確かこいつは俺が2、3発殴ったヤツだったな、
そう思い、俺はわざと大声で話し掛けてやった。

「おい!うちの女房が来てるはずだが・・・?」

「ひえっ、勘弁してくらひゃい・・・
あんたひゃんに殴られてアゴが・・・」

見張りの男はかなりビビっていた。
俺を殴った時は偉そうだったくせに。
あれも芝居だったってか?

「だから、何処に居るって聞いてんだよ!ああん!?」

俺は木刀を肩に預け、わざとらしくドスを聞かせて問い詰めた。

「ゆ、裕子ひゃんなら中にいまふ!」

男の言葉はイマイチはっきり喋れて
なかったが、なんとか聞き取れた。

「さっすが若親分、ただではやられてなかったんですね!」

「うだうだ言うな!行くぞ!」

子分の言葉も聞き流し、俺はずかずかと
奥の和室に入っていった。
その間、見張りの男と同じく、
俺を襲ったヤツラを見かけた。

「ああっ!あなたはっ!こないだの兄さん!?」

そいつらはみな揃いも揃って満身創痍だった。
正直、こいつらをこんなにしたのが自分だとは信じられない。
ただ、その時は、気付いたら自分と一緒に数人が血だらけで
倒れてたって感じでしか覚えていない。
そうこうしている内に俺は裕子の
いるらしい大きな和室の前まで来た。

俺は躊躇う事無く襖を開けた。

「裕子!!」

襖を開けると、全身包帯巻きで布団に入っている寺田と、
その横に座っている裕子がいた。
正直とっくに寺田を『殺っちゃってる』
かとも思ったが、ドスを鞘に収めて、
畳の上に置いているあたり、
『その気』はなくなったのだろう。安心した。

「アンタ!?・・・ゴメンなさい・・・
 話はコイツから全部聞きました。
 ウチの父が余計な事を・・・
 どうやって謝ったらええか・・・」

「裕子・・・俺の方こそ、悪い亭主で・・・
 ゴメンな・・・なんか、俺、謝ってばっかだな。ははっ」

「・・・・・・」

ふとこの時俺は、早く帰って、
先代に線香をあげてやりたいと思った。

そしてその後はちょっと遅れた新婚生活。
ある日の晴れた昼下がり、俺は縁側で裕子の膝枕に乗っかり、
暖かい陽気のもと、デレデレしていた。
今まで突っ張ってたのがウソのようだ。

「ゆ・う・こ」

「はい?何?アンタ」

「別に。ただ呼んでみたかっただけ・・・」

「もうっ・・・あっ!」

俺は一瞬近づいた裕子の顔を右手で捉え、
強引に自分の顔に引き寄せた。
つまり、キス。

「ンンッ!!」

裕子は抵抗してるそぶりを見せるものの、
実際には全くその気はない。

「・・・もう・・・ビックリするやないの・・・」

「へへっ・・・でも、悪くはないだろ?」

「・・・まぁ、なぁ・・・」

なんか俺たちの後ろの方でおっさん達の会話が
聞こえていたような気がするが・・・
まぁいいか。

障子の後ろで
「いやいや、見せ付けてくれますなぁ、そちらの息子さんも!」

「ええまぁ、にしても来年あたり孫が見れそうですな、中澤さん!」

姉さん女房もいいもん、かな?

終わり