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みどり 投稿日:2004/10/05(火) 11:51
「よっ」
道の陰から新垣が飛び出してきた。
私は人目を気にする。
「大丈夫だって。私ちゃんと周りを見てきたんだからさぁ」
少し大げさに手を振り上げて私の肩に手を置いた。この暮らしが始まってもう1週間も経つのに自分はまだビクビクと周りを気にしてしまう。
新垣はさすがというか、この環境に適応しきっているようだ。
やっぱりあの芸能界の大所帯で生活をしているだけある。こんな時、自分が本当に情けないと思う。「あ、まだ気になる?」
こんな時新垣は本当に鋭い。私は笑顔で大丈夫を装った。
「ふふ、笑顔が変だよ。無理しなくて良いよ、しょうがないって」
こんな時の新垣ははっとするほど大人びている。しばらく並んで歩いていたが、突然私をおいて新垣が少し前を歩きだした。
少し弾んだような足取りが幼さを表現している。
大人と子供が入り混じった新垣、、、
「ゴメンね、私さあんまり気にしないっていうか、気がきかないんだよね」
私は背中を向けたままの新垣を見つめる。